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バトルオブフラワーズ⑪〜花の嵐に最速の機人

#キマイラフューチャー #戦争 #バトルオブフラワーズ #ウインドゼファー

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「Hello、ハロー!ガラテアです!いよいよこのバトルオブフラワーズも佳境に入ってきましたね!」
 グリモアベースの一角にて、ガラテア・オートマトン(アスタリスク・f12062)が集まったあなた達猟兵へ語りかける。
「マニアック怪人『エイプモンキー』、カワイイ怪人『ラビットバニー』を撃破しまして、続いて第三の関門を守るのはスピード怪人『ウインドゼファー』です!」
 ガラテアは揚々と敵オブリビオンの説明を行い始める。

「今までの怪人のお二人は『攻撃を無効化する装置を創造』したり、『絶対的な防御力を誇るバリアの展開』をしてきましたが、彼…あ、違いました。彼女、ウインドゼファーは『風を操る』という、お二人の様な特殊な能力は持ち合わせてはいません」

「なので、今回の戦闘では『純粋な戦闘力の高さ』が求められると推測されます」
 ガラテアの語る言葉は次第に淡々としたものに変化していく。
「ウインドゼファーはスピード怪人の異名の通り、非常に素早く、必ずコチラよりも先に行動し、先制攻撃を仕掛けてきます。敵の攻撃への対抗策を予め用意しておかない限り、その攻撃で一発退場、という自体になりかねません。注意して下さい」

「ウインドゼファーは一度に一体しか現れませんが、そこはオブリビオン。この戦闘で倒されても時間を置いて再度蘇ってきます…ですが、短期間に何度も倒すことで復活の許容値を超え、完全に撃破することが可能です。根気よく何度も戦闘を行うことが、肝心要となるでしょう」

「説明と致しましては以上となります!それでは皆さん、ご武運を!」
 最後に普段どおりの大声で、ガラテアはあなた達を戦場へと送り出すだろう。


赤黒い
 赤黒いです。何気に初バトルオブフラワーズ依頼です。

 今回の依頼では、下記の特殊ルールが適用されます。

 敵は必ず先制攻撃します。敵は、猟兵が使用するユーベルコードと同じ能力値(POW、SPD、WIZ)のユーベルコードを、猟兵より先に使用してきます。
 この先制攻撃に対抗する方法をプレイングに書かず、自分の攻撃だけを行おうとした場合は、必ず先制攻撃で撃破され、ダメージを与えることもできません。

 それでは、よろしくお願いします。
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第1章 ボス戦 『スピード怪人『ウインドゼファー』』

POW   :    フルスロットル・ゼファー
全身を【荒れ狂う暴風】で覆い、自身の【誰よりも速くなりたいという欲望】に比例した戦闘力増強と、最大でレベル×100km/hに達する飛翔能力を得る。
SPD   :    レボリューション・ストーム
【花の足場をバラバラにする暴風】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
WIZ   :    ソード・オブ・ダイアモード
対象の攻撃を軽減する【全タイヤ高速回転モード】に変身しつつ、【「嗤う竜巻」を放つ2本の車輪剣】で攻撃する。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。

イラスト:藤本キシノ

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

六六六・たかし
【アドリブ歓迎】

ふん、攻撃の対策だとか無敵のバリアだとかのふざけた能力に比べれば
随分とまともな能力持ちのようだなお前は…。

だが、そんな真っ当な能力で俺に敵うと思わないほうがいい。
なぜなら俺はたかしだから。

大…変…身…!!!(新モードであるデビルズナンバーたかしまなざしモードとなる)


【SPD】

確実な先制攻撃…先手必勝ってやつか。
ならば俺は…後手必殺と行かせてもらう。
『悪魔の舞踏(デビルダンス)』…!!!
バラバラにされた花びらも暴風も関係ない全て回避する…!
なぜなら俺はたかしだから!!!!!!

必殺…!!デビル!!たかし!!ブラスト!!!!!




 システム・フラワーズ内部。
 花弁舞い散る花の戦場にて、怪人『ウインドゼファー』は静かに佇んでいた。
 怪人軍団、最後の幹部。中枢への最後の砦として、侵入者である猟兵を待ち受けていた。

「ふん、攻撃の対策だとか無敵のバリアだとかのふざけた能力に比べれば、随分とまともな能力持ちのようだなお前は…」
 花々の足場を踏みしめて、最初にウインドゼファーの前に現れたのは六六六・たかし(悪魔の数字・f04492)だ。
「だが、そんな真っ当な能力で俺に敵うと思わないほうがいい」
 ――何故なら、俺はたかしだから。
「まとも、ですか…」
 風が、たかしの顔を撫でる。
「確かにあの2人と比べられてしまえば、そう評されるのも仕方無いですが」
 舞い散る花弁を巻き上げながら、吹き付ける風は次第に強くなる。
 強く、強く、猛烈に。
 ウインドゼファーを中心に、竜巻が形成される。
「決して。劣る力ではないと言っておきましょう」
 竜巻が、弾ける。
 周囲の足場となっていた花々をバラバラに散らして、暴風が広域に渡って放たれる。
 例えるならば迫りくる壁。避けようのない暴風は、たかしへと向かい、
 容易くたかしを上空にへと吹き飛ばした。

「言ったはずだ。敵うと思うなと…!」
 たかしが、宙を舞いながら言い放つ。
 濁流に身を任せ同化する。同じように、たかしは吹き荒れる暴風に抵抗すること無く身を委ね、それによりダメージを最小に抑えていた。
「だから何だと言うのです」
 ウインドゼファーは淡々とたかしを眺める。吹き飛ばされた事により距離は離され、足場も無い。
 花の足場がまた復活したとして、再びこの戦場に戻ってくるには時間がかかる。たかしと名乗った彼は戦闘には復帰できない。

 だが、彼はたかしだ。
「大…変…身…!!!」
 たかしの身体が光に包まれる。【六六六悪魔の大変身(スーパーデビルチェンジ)】により、己の仲間である『デビルズナンバー』と融合し、たかしは『たかし・まなざしモード』へと変身する。
 ウインドゼファーは遠く、普通に見れば米粒のようで認識するのも難しい。
 だが『まなざしモード』となったたかしには関係がない。
 両肩のキャノンにエネルギーが充填され、狙いをウインドゼファーに定める。
「必殺…!!」
「…?馬鹿な、この距離で当たる筈が…」
 ――デビル!!たかし!!ブラスト!!!!!

 一閃する電光が、舞う花弁を押し退けて、暴風の壁を貫いて、ウインドゼファーを肩を射抜く。
「…ッ!…成る程、全て計算の上で…」
 完全な、予想外の一撃。猟兵を侮っていたつもりはないが、これ程の力とは。
 ウインドゼファーは撃ち抜かれた肩を押さえながら、遠くにて重力に従って落ちていく電光纏う銀鎧のたかしを見つめていた。

成功 🔵​🔵​🔴​

支倉・新兵
先制攻撃に足場崩し…吹き荒れる風、か
まいったな、スナイパーにとっては最悪に近い相手だ

…とは言え、俺はスナイパー、あくまでスナイプで撃ち抜く
勿論多少の小細工はさせて貰うけれど

【SPD】
ストラトレイダーに搭乗
速さには速さ、とばかりにバイクの機動力で対抗しつつ戦う…素振りを見せる
当然オフロードとは言え道が無ければバイクは無力、とばかりに足場を崩してくるだろうが、崩れた地形…足場や舞い散る花弁を風に対する遮蔽や目晦ましとして利用しつつバイクを狙撃モードへと変型
落下するバイクからターゲッティング…風や元足場の花弁による影響を計算し【跳弾狙撃】

僅かに散り切ってない花の足場や自前のドローンに反射させ撃ち抜く




「先制攻撃に足場崩し…吹き荒れる風、か…まいったな、スナイパーにとっては最悪に近い相手だ」
 望遠鏡を覗きながら、支倉・新兵(狙撃猟兵・f14461)が思わず呟く。
 ウインドゼファーと自分とは、致命的に相性が悪い。支倉はそう感じ取っていた。
 とは言え、自分は狙撃手。敵を撃ち抜く以外に戦う手段はない。
 それは、彼なりの矜持なのかもしれない。
「勿論多少の小細工はさせて貰うけれど」
 バイク『ストラトレイダー』に搭乗し、支倉は最速の機人に挑む。

 花の足場をバイクが駆ける。ウインドゼファーも、迫ってくる駆動音に気がつく。
「お次はバイクですか。速さ比べと行きたい所ですが」
 今はそれ以上に、門番としての役割を果たさなければ。
 先ほどと同じ、ウインドゼファーを中心に風が巻き、暴風が放たれる。
 花の足場は崩れ去り、暴風が支倉を引き裂こうと襲いかかる。
 散った花弁は支倉が思っていたよりも脆い。咄嗟にバイクを盾にして、暴風を防ぐ。

 最悪、致命的なダメージは避けられた。だが足場は崩れ、バイクも半壊、支倉はそのまま落下していく。
「(駄目か?いや。それでも、やるんだよ…!)」
 支倉から一基のドローンが飛び立つ。『ハミングバード』と呼ばれるソレは、落ちる支倉とは対象に真上に登っていく。
「(弾道、入射角……オールグリーン)」
 制御の効かない空中で、尚もライフルを構え、スコープ越しにドローンを狙う。
 悪条件の中でありながら、支倉自身も驚くほど冷静になっていた。
 そして、引き金を引く。
 【跳弾狙撃(リコシェスナイプ)】。名の通り、銃弾はドローンを介して跳ね返り、更に舞い上がる花弁を、吹き荒れる暴風をも利用して、細かに軌道を変化させていく。
 複雑に跳ね返った銃弾は、確かにウインドゼファーにまで届き、

「二度も、似たような攻撃を受ける程、私は油断はしていません」
 振るわれた車輪剣で、防がれてしまう。
「しかし、何故あの状況で私に銃弾を届かせられるのか…猟兵には、驚かされるばかりです」
 人の身であれば冷や汗をかいていたであろう。
 落下していく支倉を見下ろしながら、ウインドゼファーは猟兵の、彼の技量に戦慄していた。

苦戦 🔵​🔴​🔴​

仁科・恭介
※アドリブ、連携歓迎
UC対象をゼファーの誰よりも強くなりたいという欲望に設定
先制攻撃を咄嗟にブロックし【携帯食料】を口に放り込み、細胞を活性化させてのダメージを回復する

早すぎて見えないが…細胞が感じた
ぞわりとする感覚
攻撃が来る方向が分かればいけるか

【学習力】でゼファーの攻撃を予測する
ぞわりと迫る欲望に逆らわず、その方向にUCを乗せた【ダッシュ】
一瞬でも同じ速度になればそれは止まっているのも同じ
「やっと会えましたね」
渾身の力で【鎧無視攻撃】を叩き込み、脚を踏ん張って急ブレーキをかける
力の方向が同じなら力は逃げる
では力が逆方向なら?
「刹那のチャンスを永遠に変えてやる!貴女の誇るその欲望で落ちろ!」




 ウインドゼファーは危機感を感じていた。未だ五分とは言え、このまま待ちの姿勢では次第に追い詰められてしまうのでは、と。
 先程から交戦した猟兵の実力から、そう感じずにはいられない。
「此方から攻めるのも手ですね」
 そう言うと、全身に荒れ狂う暴風を纏い、空へと浮き上がるウインドゼファー。
 そして、新たな猟兵が現れた事に気づくと、彼目掛けて一直線に飛翔する。

 仁科・恭介(観察する人・f14065)は、戦場に転移されたと同時に殺気を感じた。
 ウインドゼファーが、すぐ目の前にまで接近していたのだ。
 ほぼ不意打ちに近い。二振りの車輪剣が、仁科にへと振り下ろされる。
「ええ、予想は出来ていました」
 咄嗟に防ぐ仁科。早すぎて見えはしないが、全身の細胞が殺気を感じ取り、肉体が反射的に動いてくれた。
 【共鳴(ハウリング・レスポンス)】。相手が何よりも速くなりたいと望むのであるならば、此方も共感し、適応するまで。
「やはり一筋縄では行きませんか…であれば」
 何度でも打ち込むまで。ウインドゼファーが再び飛翔する。
 高速で仁科の周辺を回り始めれば、自然と仁科を中心とした竜巻が出来上がる。
「さぁ逃げ場はありません。次は防げますかね」
 声はすれども姿は見えず。仁科はただ呆然と立ち尽くす。
 否、待っているのだ。ウインドゼファーが再び、自分にへと攻撃を仕掛けてくる瞬間を。
 既に『食事』は済ませた。細胞は活性化し、先程以上に危険へと敏感になっている。

 ぞわり。身の毛がよだち、避けろと全身が叫ぶ。
 流れに身を任せ、車輪剣を避けたなら、仁科はついにウインドゼファーの姿を捉えた。
「やっと、会えましたね」
「――ッ!」
 瞬間、渾身の掌打。速度が乗った状態のウインドゼファーにカウンターが刺さる。
「刹那のチャンスを永遠に変えてやる!貴女の誇るその欲望で落ちろ!」
 そのまま力任せに腕を押し出せば、ウインドゼファーは吹き飛ばされる。
 意識が飛びそうなほどの威力。それでも空中で体制を立て直すウインドゼファー。
 分が悪い、と。仁科との戦闘から離脱していった。

成功 🔵​🔵​🔴​

ペトニアロトゥシカ・ンゴゥワストード
機動力で上回られて、かつ範囲攻撃となると避けるのは厳しいか。
攻撃も風で威力が軽減されそうだし、厄介だねえ。
まあ、無敵ってわけじゃなし、やりようは有るか。

斧を全力で振り下ろした衝撃波で暴風と足場の破片を相殺しつつ、反動で後ろに跳ぶことで暴風のダメージを軽減するよ。
そのままだと足場が無くなるだろうから、出糸突起から糸を出して残ってる花の足場に繋いで即席の糸の足場を作ろうか。
足場ができたら牽制に斧を投げつけた後、相手に向かって飛び掛かって組み付くよ。
反撃は有るだろうけど、我慢して組み付いたまま【空雷火球】を密着した状態で撃ち込むよ。

速さも、風も、この状況なら大した役には立たないだろ?




 反撃を許し、不意を突かれ、あまつさえ誇りである速さをも捉えられ一撃を貰う。
 これ以上にない屈辱。そして自身への未熟さに、ウインドゼファーは震えていた。
 次こそは。そう決意しながらシステムフラワーズ内を飛翔する彼女が、新たな猟兵が現れた事に気がつくのはすぐの事であった。

「機動力で上回られて、かつ範囲攻撃となると避けるのは厳しいか」
 ペトニアロトゥシカ・ンゴゥワストード(混沌獣・f07620)が花の足場に立つ。
「攻撃も風で威力が軽減されそうだし、厄介だねえ」
 視界には既にウインドゼファーの姿がある。
「まあ、無敵ってわけじゃなし、やりようは有るか」
 変わらずマイペースに。斧を構えて、待ち受ける。

「何度もやられてばかりでは、いられないのですよ」
 幹部としての意地がある。不甲斐ない姿は晒せない。
 空を飛翔するウインドゼファーの全身から暴風が放たれた。
 花の足場を巻き込んで迫る暴風。ソレに対してペトは、
「そぉー…っれ!」
 合わせるように、全力で斧を足場にへと叩きつけた。巻き起こる衝撃波。
 ユーベルコードと単なる技能。相殺とまではいかないが、それでも衝撃波は暴風の勢いを弱め、ペト自身も衝撃波の反動を利用し後ろに飛ぶことで事なきを得た。
「防ぎましたか…ですが、足場はありません。そのまま落ちて行きなさい」
「そうもいかないよねぇ」
 ペトの右腕から糸が射出される。クモ糸のように広がる粘着質な糸は、散った花の足場をつなぎ、再び足場としての機能を取り戻す。
 グイッ、と糸を引っ張り、足場にへと戻るペト。直感で分かるが、一度壊れた足場は不安定だ。長くは持たないだろう。
 だからこそ、反撃は素早く。持っていた斧をウインドゼファー目掛けて投げつけるペト。
「そのような攻撃、見きれないとでも?」
 重厚な斧を、いとも簡単に車輪剣で弾くウインドゼファー。
 だが斧はあくまで牽制。
 本命は、ペト自身。
 投げつけると同時に飛び上がり、ウインドゼファーにへと組み付いた。
「捕まえたよ!」
「…流石に、甘いのでは」
 ペトの腹部に激痛が走る。ウインドゼファーの押し付ける車輪剣が、肉を引き裂き、ペトを突き放そうとする。
「イダダダダッ!…いやぁ、反撃は分かっていたよ」
 ゴウ、と。ペトの口から炎がチラつく。
「…!?まさか、いえ、そんな事をすれば貴方も無事では――」
「――速さも、風も、この状況なら大した役には立たないだろ?」

 【空雷火球(プラズマ・キャノン)】。巨大な爆炎が、2人を包み込んだ。

 ………

「…ぶへっ……無茶しすぎた、かな…?」
 大きく吹き飛ばされ、花の足場に叩きつけられながらも着地するペト。
 ダメージは甚大ではあるが、それはウインドゼファーも同じ。
 痛み分けでありながらも、ペトは確かな達成感に満ちていた。

成功 🔵​🔵​🔴​

ボゴ・ソート
※アドリブ、連携歓迎

俺の故郷、スペースシップワールドは多くの猟兵達の協力により救われた。
ここはひとつ恩返しと行こうじゃないか。
そんなわけでウインドゼファー、お命頂戴するよ!

■先制攻撃対策
自慢の【ロープワーク】と【投擲】術、それと頑丈な体に備わった【激痛耐性】で耐える。
具体的には暴風で吹き飛ばされないように、相手の体に「フック付きワイヤー」を引っ掛けて耐える。

■反撃
【目立たない】ように花吹雪に隠れてスキを伺いながら「蒸気ウィンチ」で「ワイヤー」を巻き上げて近付き、【シーブズギャンビット】でダガーによる一撃を与える。
その際に「超重装甲」を切り離して身代わりにしつつスピードアップを図る。




「俺の故郷、スペースシップワールドは多くの猟兵達の協力により救われた」
 風吹く花の戦場に、ボゴ・ソート(ウォーマシンのシーフ × 探索者・f11583)が足を踏み入れる。
 かつて起こった『銀河帝国攻略戦』。世界の存亡を賭けた戦いがあり、そして猟兵達の手で勝利を勝ち取った。
 そして今、キマイラフューチャーでも同じことが起こっている。
「ここはひとつ恩返しと行こうじゃないか。そんなわけでウインドゼファー、お命頂戴するよ!」
 ダガー片手に、ボゴがウインドゼファーにへと駆け出す。

「…そう簡単に、奪えると思わないことです」
 先の戦闘で全身黒焦げに、これまでの連戦で満身創痍の身になりながらも、ウインドゼファーの戦意は未だ健在である。
 操る力に衰えはなく。放つ暴風は更にキレを増す。
 ボゴはフック付きワイヤーをウインドゼファーに狙って投擲する。暴風への対抗策の一つとして、お互いをワイヤーで固定する事で離されないようにする為に。
 だがしかし、暴風は当然とばかりにワイヤーを跳ね除け、ボゴへと到達する。
 元々ウォーマシンであるボゴには風に耐えうる頑丈な肉体が備わっていた為、ダメージに関しては問題はない。
 だが、花の足場が暴風で散らされてしまっては、踏ん張ることも出来ない。
「そのまま、何も出来ずに落ちていきなさい」
 ウインドゼファーからの言葉に、落ちていくボゴには見上げることしか出来ない。

「(いいや、まだ出来る。出来るはずだ…!)」
 レーダーの範囲を最大に。活路は、まだある。
 再びのワイヤーの投擲。それはウインドゼファーを狙ったものではない。
 彼女のユーベルコードの範囲から逃れた、残った無傷の花の足場にへと投げられ、ワイヤーはかろうじて繋がった。
 振り子のように旋回し、自身とワイヤーとウインドゼファー、それぞれが直線の位置に来た時、仕掛ける。
 纏っていた『超重装甲』を切り離して少しでも軽くし、最大出力でワイヤーを巻き上げウインドゼファーにへと飛び出すように近づくボゴ。
 最後のチャンス。ダガーを突き出して、【シーブズ・ギャンビット】を繰り出し、
「その執念、称賛に値します。ですが」
 暴風がボゴを再び阻む。ウインドゼファーに、ダガーは届かない。
「私にも、まだ意地と言えるものがあるのですよ」
 今度こそ何も出来ずに落ちていくボゴを見下ろしながら、ウインドゼファーは言い放った。

苦戦 🔵​🔴​🔴​

荒谷・ひかる
先制攻撃には、風の精霊さんにお願いして作ってもらった竜巻を放ち「嗤う竜巻」の軽減を試みる……と、見せかけるよ。
この竜巻は囮、花びらいっぱい巻き込んで目立ち、わたしの姿を見失わせるのが目的。
本命の対策は足場に伏せて、草花の精霊さんにお願いしてわたしを足場に縛り付けて固定してもらうこと。

やり過ごせたら起き上がって【闇の精霊さん】発動
ウインドゼファーさんに指向性ブラックホールを向けて、「あっち側の空気」だけを指定して吸い込ませるよ!
風は空気の流れ、意思持たぬ空気は抵抗できないから、強い竜巻だって吸い込むよ!
本人が直接こっち来たら、闇の精霊さんにお願いして吸い込んだ空気を一気に解放してぶつけてあげる!




 度重なる猟兵との戦闘は、ウインドゼファーを確実に追い込んでいた。
 例え攻撃が届かなかったとしても、ウインドゼファーに対処を行わせた事、力を酷使させた事こそが、疲労という形で蓄積していく。
 確実に、猟兵達は勝利に近づいているのだ。
 そして、荒谷・ひかる(精霊ふれんず癒し系・f07833)も新たに花の戦場にへと参加する。
 今まで仲間が積み上げてきたものを、押し込むために。
 何よりも、育ちの故郷であるキマイラフューチャーを守るために。

「何人来ようと同じです。私は、いえ、私達は、今度こそ全てを手に入れる!」
 肩で息をする身体に鞭を打ち、車輪剣を構えるウインドゼファー。
 グオン、と駆動音が鳴れば、全身の、車輪剣の、ありとあらゆるタイヤが高速で回転し始める。
 熱帯び始めた身体で、二振りの車輪剣を振るえば、「嗤う竜巻」が荒谷目掛けて放たれる。
「おねがいっ、精霊さん…!」
 荒谷が願えば、契約した風の精霊がそれに応じる。
「同じ『風』の力ですか。これは負けてはいられませんね」
 「嗤う竜巻」と「精霊の起こす竜巻」がぶつかり、互いに負けじとせめぎ合う。
 その際に、2つの竜巻は舞い散る花弁と花々の足場も巻き込んで吹き上げる。
 当然、花弁は近くにいるウインドゼファーに吹き付けられ、その視界を阻害する。

 長い拮抗。だがそれも決着が着く。
 勝ったのは「嗤う竜巻」で、勝者は揚々と対象を襲いかかり、「嗤う竜巻」が戦場を過ぎ去る。
「…?」
 ウインドゼファーが違和感に気づくのは早かった。手応えがない。
 吹き飛ばされたか。いや、今までの猟兵に、最後まで悪あがきを止めなかった相手はいなかった。
 違和感に気付いたことで、注意深く周囲を見渡したことで、見つけるのも早かった。
 花の足場の花弁の裏から、這い出てくる荒谷の姿を。
 風の精霊は囮。それらは花弁を巻き上げ視界を封じ、見失わせるため。
 今の今まで、草花の精霊を介して足場の裏に隠れて竜巻から身を守っていたのだ。
「姑息な手を。ならばもう一度です!」
 再度振るわれる、回転する車輪剣。だが「嗤う竜巻」は放たれない。
 ふと気付く。風の流れがおかしいと。振り向けば、背後には黒い小さな丸が存在していた。
「いいよ。そのまま吸い込んじゃって、精霊さんっ!」
 【闇の精霊さん(ダーク・エレメンタル)】。精霊が生み出したのは『小さなブラックホール』。
 ウインドゼファーのいる周辺だけの空気を吸い込み、空気の流れである「竜巻」の発生を封じていた。
「こんなものを…!だがしかし、破壊すれば――」
「今!吐き出しちゃえ!」
 轟、と。小さなブラックホールから風が吹き出す。それはウインドゼファー自身が放った筈の「嗤う竜巻」。
 自らの「風」に吹き飛ばされたウインドゼファーは、勢いよく花の足場に叩きつけられ、無様に転がる。
 いつの間にか高速回転していたタイヤも動きを止めている。
「まだ…っ…まだぁ…!」
 それでも尚、ウインドゼファーは立ち上がろうとする。
 意地があるのだ、欲があるのだ、終わりたくないと全身が叫んでいるのだ。

 故に最後の、猟兵による幕引きが必要だ。

成功 🔵​🔵​🔴​

ジャガーノート・ジャック
(ザザッ)
敵からの距離300㎞超。
これより超長遠距離射撃を敢行する。

(ザザッ)
UC"Call:Thundercloud"使用、偵察衛星より敵位置を把握。(情報収集+追跡+視力)

その上で――『C.C.』発動。
対象:"Thunderbolt"を指定。
雷霆のサイズ規定:縦横1×1㎝、残りは全て長さに。
雷霆一機辺り350㎞の長さを誇る破壊光線とする。
『"ナノ秒で完成"する』特性を活かし、300㎞超の距離を狙撃。
光がナノ秒に進む速度は約30㎝、それを遥か凌駕する速度。

――それを35発。一斉掃射する。
軌道算定・照準調整完了。
同時発射準備完了――(スナイパー+誘導弾+一斉発射)

Fire.(ザザッ)




 ――ザザッ
「戦闘領域への転送を確認」

 【Call:Thundercloud】――情報支援衛星召喚、データリンク完了。――ターゲット発見、追尾。

「敵からの距離300㎞超。これより超長遠距離射撃を敢行する」

 【C.C.(コピー・コード)】発動。対象を【"Thunderbolt"】に指定。
「対象の複製を開始――複製、完了。」
 全35発、装填を開始。――完了。

 ――ザザッ
「軌道算定・照準調整完了。同時発射準備完了――目標、『ウインドゼファー』」

 ――ザザッ
 ――Fire.


 幕引きは熾烈に、そしてあっけないものであった。

 ジャガーノート・ジャック(AVATAR・f02381)による、超長遠距離射撃。
 放たれた弾丸は、科学により再現される神の武器。
 唐突に出現する35の”雷霆”
 ウインドゼファーは、破壊の雷光に全身を貫かれたのだ。

 攻撃の感知も、反射的な咄嗟の反応も、そもそもの話、思考の発生すら行われていない。
 どうしろというのだ。目視すら出来ようのない相手からの、一方的な攻撃など。
 先制攻撃云々の話など存在しない。始まっていたこと自体に気づかけないのだから。

 何が起こったのかを理解出来ず、自分の身がどうなったのかも知覚出来ず。
 ウインドゼファーの身体は塵となり、骸の海にへと還っていく。


 ――ザザッ
「――ミッション、オーヴァ」

成功 🔵​🔵​🔴​



最終結果:成功

完成日:2019年05月21日


挿絵イラスト