「みんな、聞いてくれ!」
グリモア猟兵、九条・救助(f17275)が叫んだ。
「見てくれよこのすげーナイスバディ。惚れるね。……じゃなくて!ボス戦だ!」
そう。キマイラフューチャーにおける戦乱は続いている。
次なる敵は第2の幹部怪人、カワイイ怪人ラビットバニー。とんでもないナイスバディと、あらゆる攻撃を絶対的に防ぐ最強の『絶対無敵バリア』を併せ持つ強敵だ。
「ラビバニのバリアはマジで強くて本当に無敵なんだ。これがある間はどんな攻撃も絶対通らねー。このバリアには弱点もない。完璧なシロモノだよ」
だけど、と救助は一旦言葉を切る。
「バリアは無敵だけど、本体の方はそうじゃない。ラビバニは『エモい』もの……心を動かすようなものを見ると尊みに溢れて精神的動揺が生じ、バリアを維持できなくなるんだ」
すなわち、彼女が「エモい!」と判定する何かしらを行い、気持ちを揺さぶることができれば勝負に持ち込むことができるのである。
「割と判定ガバいらしーけど……うーん。エモいのか。オレはやっぱりエモーションを刺激するのって物語とか人と人の関係性だと思うんだよね。普段は敵対してるライバル同士が共闘するとか……いつも守られてばかりの弱いアイツが、『今度は、僕が君を守る!』って立ち上がるのとか……」
閑話休題。とにかくエモいやつを叩きつけてやれば、そしてそれがラビットバニーの性癖に刺されば、あとは真正面から戦うだけだ。
「ただし、ラビバニはバリアだけが能力じゃない。多彩な攻撃手段をもち、どの技もすごい威力だ。はっきり言ってメチャメチャ強敵だぞ」
そう。バリアによる防御能力のみにとどまらず彼女は地位相応の実力者である。仮にバリアを破ったとしても激しい戦いになるだろう。
「作戦内容のおさらいね。やることはシンプル。ひとつ。ラビバニのエモーションを刺激するアクションでバリアをひっぺがす。ふたつ。たたかう!以上だ!」
というわけで。
「オレからの説明は以上!それじゃみんな。よろしく頼むよ!」
無限宇宙人 カノー星人
ごきげんよう、イェーガー。世話になっております。カノー星人です。
ラビバニメチャメチャかわいくないですか?
というわけで、引き続き侵略活動を進めさせていただきます。
この度の侵略活動についてはボス戦のため、プレイングの内容を確認させて頂き、内容によりましては厳しい判定をさせていただきます。ハチャメチャに強い想定でお越しください。
攻略失敗という結果になることにも躊躇ありません。あらかじめご了承の上、ご参加をご検討ください。
下記にて注意点を。
このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
1フラグメントで完結し、「バトルオブフラワーズ」の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。
ラビットバニーは必ず、猟兵に先制して『絶対無敵バリアを展開するユーベルコード(POW、SPD、WIZ)』を使ってきます。
絶対無敵バリアは本当に絶対無敵で、あらゆる攻撃を無効化しますが、「ラビットバニーがエモい物を目撃する」と、精神集中が乱れてバリアが消滅します。
ラビットバニーのエモい基準はかなりユルいので、バリアの解除は比較的容易と思われますが、バリアなしでも彼女は相当の実力者です。
第1章 ボス戦
『カワイイ怪人『ラビットバニー』』
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POW : 赤べこキャノン
【絶対無敵バリア展開後、赤べこキャノン】で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる。
SPD : うさちゃんカンフー
【絶対無敵バリア展開後、兎面の目が光る】事で【うさちゃんカンフーモード】に変身し、スピードと反応速度が爆発的に増大する。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
WIZ : おはなハッキング
【絶対無敵バリア展開後、両手の指先】から【システム・フラワーズ制御ビーム】を放ち、【花の足場を自在に操作する事】により対象の動きを一時的に封じる。
イラスト:和狸56
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴
|
種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠山田・二十五郎」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
才堂・紅葉
エモさ…って何よ…
とりあえず、心を揺さぶるべきなのは分かったわ。
やってやろうじゃない!
蒸気バイクを蹴立て登場。
「見てなさい、これがゴッドにもデオンにもなれる力の化身よ」
【気合い】でボタンを押す。
巨大な召喚陣を起動し、膝をついた姿勢の武骨で巨大なゴーレムが現れる。
でかい、強い、重いと三拍子揃った何処かレロトなデザインだ。背中には大きなブースターがある。
「合体よ蒸気王!」
差し出された手をバイクで駆け上がり、肩口で大きく撥ねて頭部と合体。
蒸気王の目が光り起動する。
【戦闘】
分厚い両腕でガードを固め、熾烈な砲撃に耐え前進。
ボロボロになって辿り着いたら、最後の力でパンチする。
「打ち砕きなさい、蒸気王!!」
「あははははは!さーさ、あーしの相手してくれんのは誰様ちゃんなワケ?」
システム・フラワーズ中枢空間内。ふわりと浮かぶ花々が足場となり支えるその場所で、第2の障壁カワイイ怪人ラビットバニーが挑発的に笑う。
「あーしの絶対無敵バリアは絶対に無敵!もー何がきても負けるわけなくない?あっはははは!」
「やってやろうじゃない!」
グオンッ!!唸る蒸気エンジン。スチームパンクの鋼が叫ぶ。蒸気バイクに跨りラビットバニーへ向かうその姿は、おお、見よ!才堂・紅葉(f08859)
「あんたの弱点はとっくに分かってるわ!エモさ……エモさ、ってなんだかわからないけど、エモさでしょう!」
「あっはははは!どこでそれを知ったか知らねーけど、あーしのことそんな簡単にやれると思わねーでほしーな!」
ラビットバニーは迎撃の構えだ!絶対無敵バリアを展開しながら、必殺の大口径アカベコ・キャノンを起動!《イヨォーッ!》アカベコが鳴く!
「見てなさい、これがゴッドにもデモンにもなれる力の化身よ!」
紅葉は気合の咆哮と共にスイッチオン!召喚の術式だ!虚空に魔法陣が浮かび上がる!
「何をしよーってのかしらねーけど、あーしのもとに着く前にゲームオーバーさ!」
「そうはいかないわよ!」
ずぁ、っ。
魔法陣の中から現れたのは、巨大な鉄塊である。否、ただの鉄塊ではない。それはゴーレムめいた鉄の巨人であった!
「ははは!そんなレトロなガラクタ出したところで……」
「合体よ蒸気王!!」
「は!?合体!?」
ラビットバニーは一旦アカベコ・キャノンの砲身を下げる。合体バンクを邪魔するのは怪人の流儀に反する反エモーショナルアクションだ。エモみの追求者であるところの彼女がそれをすることは決してできない。
♪蒸気王のテーマ(作詞 無限宇宙人 カノー星人)
聞こえるか 蒸気王 この祈りが
感じるだろう 蒸気王 燃える闘志を
揺らぐ炎 蒸気(スチヰム)烟る
砕け 豪腕 ボイラーパンチ
魂紅く 鉄(くろがね)に 注ぐとき
目覚めし力は 神(ゴッド)か悪魔(デモン)か
走れ 蒸気王 唸れ蒸気王
蒸気王 蒸気王 戦え 蒸気王
紅葉は高速で駆け上がり、蒸気バイクを鉄の巨人の頭部へライドオン!合体!
「おおおおおおおおおッ!!」
その双眸に光が宿る。起動せしその姿は、鋼の巨神蒸気王である!!
「っかーーーーー!スチームパンクロボに合体かーーー!いや、こりゃさすがにあーしも参ったわ!!!エッモ!蒸気機関のタービンの音、関節から噴き出す排熱蒸気!やるじゃん!!すき!!!!」
一方迎え撃つラビットバニーのエモ判定は十分合格の花丸日和でマジテンアゲ↑!ばぁん!!!派手に砕け散る絶対無敵バリア!
「つっても、加減しねーけど!」
《イヨォーッ!》吼えるアカベコ・キャノン!ゴゴゴゴオ、ッ!轟音と共に吐き出される光弾が蒸気王へと向けられ、次々に襲いかかる!
「くッ……!耐えなさい、蒸気王!」
ガオオンッ!!蒸気王は両腕を盾のように構えながら前進!だがラビットバニーの攻撃は熾烈を極める。凄まじい威力のアカベコ・キャノン光弾は容赦なく蒸気王の装甲を叩いた!
「あははははは!!アーイイ!それすき!ボロボロになりながら進むロボいいよね!!エモーい!」
哄笑とともにラビットバニーは尚も追撃!しかし、激しい攻撃に晒されながらも紅葉と蒸気王は進む。
「こ、ンの……負けるかあッ!!」
バァンッ!操縦席では計器は火花を散らして機能停止!だが紅葉は諦めない。一発もらう。機体が揺らぐ。歯をくいしばって操縦桿を押し込む。蒸気王は進む!
「あ、やっべ」
そしてとうとう辿り着く近接間合い!損傷によりオーバーフローした冷却水を瞳から溢れさせながらも、遂にラビットバニーを至近距離へと捉えた紅葉と蒸気王は――
「打ち、砕きなさい、蒸気王ォッ!!」
豪腕爆砕ッ!!蒸気の心臓が激しく鼓動!蒸気王は咆哮とともにラビットバニーへとその拳を炸裂させるッ!!
「ッ……!!ちいいッ!あーしとしたことが、こんな油断ンッ!!」
衝撃を身に受けたラビットバニーは全身の骨格が軋む音を聞きながら、激突のダメージを受け流すように受身をとりながら後退!
「ハア……ハア……、えっへ、叩き込んでやったわ……!」
よくやったわね、蒸気王。紅葉は労わるように操縦桿を撫でると、半壊した蒸気王を後退させた。
成功
🔵🔵🔴
エダ・サルファー
私が一番自信を持って格好良く決められることは、やっぱり格闘術なんだよね、うん。
よし!戦闘開始と同時に構え、型を繰り出すことにしよう!
上級者の型が美しいことは、未経験者にも伝わるもの!
まして彼女はカンフーもやるわけだし!
一見すると隙だらけに見えるかもしれないが、達人の型は実戦的な技術だぜ?
型の最中に攻撃されても、それに合わせて自在に切り替え、反撃まで流れで行ってみせるよ!
赤べこキャノンの各種射撃は脅威だけど、ドラゴンのブレスと思って対応してみせる!
そして隙あらば聖拳突きを打ち込むことを目指すよ!
よーし!ラビットバニーが思わずカメラ取り出したくなるような格好良い闘い、やってみせるぞー!
ツーユウ・ナン
武人には見えぬが、油断ならんのがこの世界のオブリビオンよ。
しかし、あの”べこ”は陸奥あたりで見た格好――
(砲撃を受け泡を食う)
なんと”赤べこ”の大筒とは!
じゃが、懐に入れば大筒は使えまい!
→踏込み突きから掌打や肘の連打(バリアに防がれる)
●敵UC対策
・体術と氣を纏った【オーラ防御】化勁で何とか捌き受流しつつ迫る
・弾かれ倒れても何度でも立ち上がり前へ【気合い】【激痛耐性】
相手の予断を凌駕し、常識を踏み越えた先に勝機は有る……!
●死中に活を
トドメの大攻撃を【見切り】【野生の勘】で紙一重の回避から、
『UC』怒涛の連打でバリアを打ち破り、震脚を鳴らし渾身【力溜め】の双爪掌(爪掌手型での双掌打)
哈ハ!
「よし、いくよ!」
「うむ。見せてやろうではないか!」
エダ・サルファー(f05398)とツーユウ・ナン(f04066)が戦場へと降り立ち、構える。
「は!今度は2人がかりって?いーよお、あーしメチャつよだからゆるーす!」
「その余裕、いつまでも持たせはせぬぞ」
「ああ。まずは私たちの技をみせてやるよ!」
2人はまずその場で向き合い、お互いに礼をした。
「ア?なによ、いきなりあーしを無視して……」
ツーユウはその場で真っ直ぐに掌底を打ち出す動作をしてみせた。エダが合わせて震脚。からの踏み込み!
「はッ!」
「哈!」
見事な拳打の技!続けてツーユウが蹴り足を高く掲げればエダはそれを受け流し、間合いを詰めて拳を放つ。ツーユウは掌で受け止めカウンター。エダは身をかがめ回避。
「なにこれ……めっちゃ綺麗じゃん……エモ……」
そう。組演武である!2人の武芸者が即興で仕上げた切れの良い殺陣にラビットバニーのエモーションは上昇!バリアが薄れる!
「お、効いたかな!」
「では今だ。仕掛けるぞ!」
ラビットバニーの様子に気付き2人はお互い礼。そして花々の咲き乱れる足場を蹴立てて走り出す!
「あ、いけね!エモってる場合じゃねーわ!迎撃迎撃!」
ラビットバニーは慌ただしくアカベコ・キャノンを構え砲撃!《イヨォーッ!》咆哮とともに砲身が光弾を吐き出す!
「“赤べこ”の大筒とは!」
ガオンッ!ツーユウは光弾を紙一重で躱す。面食らいながらも彼女はラビットバニー向けて接近!
「ドラゴンのブレスみたいなもんだよ!私の世界じゃ日常茶飯事だね!」
エダは怯まず進攻!早速間合いを詰め切り、拳を放つ!
「だあッ!!」
「させっかァ!」
ラビットバニーは近接距離まで接近してきた2人の姿を見やると躊躇なくアカベコ・キャノンを足元へ放る!同時に一歩前へと踏み込む!がァんッ!!花々を散らす強烈な震脚!練り上げられた功夫の技を乗せ、ラビットバニーの拳がエダを迎え撃つ!
「くッ……!押し負けた!!」
「あはははは!功夫ならあーしもつえーんだっつーの!」
「武人には到底見えぬが……!やはり油断ならぬな、この世界のオブリビオンは!」
エダに代わって前進するツーユウは踏込みながら突きを放つ!ラビットバニーの腕がそれを払う!だがツーユウは更に攻め入る。掌打!しかしラビットバニーの練り上げられた功夫はそこに合わせて掌底を叩きつける。ツーユウは怯まない。短く下がりながら急速に姿勢を低くし、ラビットバニーの空いた腹部めがけて頂肘!
「哈!」
「あっははは!楽しませてくれんじゃーん!」
「ぐあ……!」
しかしラビットバニーはこれを膝で迎撃する!骨同士の打ち合う音が響き、お互いに反動で後退!
「はああああッ!!」
態勢を立て直したエダがそこへ追撃をかけた!
「はいそこォ!!」
ラビットバニーはこれに対応!身を捻りながら爪先を跳ね上げる!綺麗な弧を描く蹴りの軌道がエダを襲った!
「強い……!けど、負けないよ!」
がち、とぶつかる音をたてて拳を弾かれたエダは短く後退。
「ああ……!何度弾かれても、倒されても……!」
ツーユウは痛む身体に力を込めて、ゆっくりと構え直す。その瞳に闘志を宿して。
「予断を凌駕し、常識を踏み越えた先に勝機は有る……!」
「へえー。やるじゃん。アーイイ。いいです。その顔、そういう『負けない』気持ち、マジエモ……ひひ!でもあーし、そーいうの叩き潰すのも好きなんだよねー!」
昂ぶるラビットバニー。彼女は邪魔だと言わんばかりに薄れていたバリアを完全に破却した。
「バリアが完全に消えた……?今がチャンス、ってことかな。やるよ!」
「ああ!」
「あははははは!いーよいーよ!もっとあーしを楽しくしてちょーだい!」
エダが踏み込み拳を放つ!連打!ラビットバニーも応じて拳を振るう!打撃、打撃、打撃!交錯する拳と拳!激突する闘志が2人の間で熱を帯びる。
「く……!」
打ち負けた!エダは短く呼気を吐き出しながら後退し――
「おおおおおおおおおッ!!」
入れ替わってツーユウが飛び込んだ!迎撃の拳を打ち出すラビットバニー!
「あははははははははは!!」
「谷を割り、山を爬い、地を平らげる龍の姿を見よ……!」
怒涛の如き突進連打!ツーユウとラビットバニーの功夫が激しくぶつかり合う!
「……ッ、に!?」
そして、ここで競り負けたのは――ラビットバニーである!
「くそ、あーしの腕が!」
ラビットバニーの身体には2人との打ち合いの中で疲労が蓄積されていたのである。普段なら無視できる程度のそれであったが、しかしこの交錯の中では致命的な一瞬を生み出す重大な要因であった!
「ゆくぞッ!」
「ああ!」
エダとツーユウは並び、同時に震脚ッ!!花びらを散らし、2人はそれぞれに構えを取る!
「龍ッ!」
「聖ッ!」
「「拳ッ!!」」
激突ッ!!聖拳突き!双掌打!!衝撃の瞬間、練り上げられた2人の氣が、ラビットバニーへと炸裂した!
「ぐああああああああああッ!!!」
全身の骨と神経がメチャメチャにされるかのような錯覚すらおぼえながら、ラビットバニーはきわめて強力な2人の拳を一身に受け止め、悲鳴とともに吹き飛んだ!
「――ッづ!あ゛ーッ!今のまじやべかった!あはははは!すげーじゃん猟兵!あーしもこれますます燃えてくるわ」
しかし、まだ致命傷には届かない。ラビットバニーは荒く息を吐きながら受け身をとり、放り捨てたアカベコ・キャノンを拾い上げ、雑に砲撃しながら後退!
「ッ、まだぜんぜん元気だね……」
「しかし、今のはかなり効いたじゃろう。……っ痛、わしらも少々無理をしすぎた」
「あっはは……だね。一度退こうか」
2人は顔を見合わせ、お互いに健闘を讃え合いながら一時後退。
……ラビットバニーとの激戦は、未だ続く!
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
富波・壱子
エモ……戦うための存在である私には難解な概念です
現に、こうして味方が傷つき倒れていくのをどれだけ目にしても私の心は一切揺れ動いたりは……
今、私の頬に何かが。……これは、涙?
はらはらと流れ落ちる目薬…間違えました、涙です。流れ落ちる涙に私はまだ自分の中に人間性と呼べる物が残っていたことに気づきます
いいでしょう。この涙に、倒れた味方にかけて、カワイイバニーあなたを倒します
彼女へ向け刀を抜き放ち台本、もとい心に自然と浮かんだ言葉を口にします
…バリアを解きましたね
UCによる瞬間移動で接近し斬りつけます
足場を操作しようとも瞬間移動に足場など関係ありません
あなたを殺します。これは嘘でも演技でもなく本当です
マキアヴォクス・アルダ
ええ、感じるわ……彼女の強さ。ビリビリ痺れちゃいそう♡
いよいよ中枢部、本気で戦うしかない。それなら……
おいでなさい、バックダンサーズ!(効果音)
足を止めずに踊り続け、アタシの武器……肉体を高める事に集中するわ。
彼女はビームを放つ事で花を動かす。予備動作には常に一定のタイムラグがある。つまり、リズムね。
足を踏み鳴らして場を支配しながら、厄介な攻撃をテンポよく避けていくわ。ほうら、来たわよ!
(ウェーブのように次々とジャンプするダンサー達の画)
さあ、兎ちゃん。アナタも一緒に踊りましょう。
その場の全てを巻き込んで、楽しく踊り明かして……最後には。
渾身のポージングと共に放つキックをお見舞いしてあげる。
レイ・キャスケット
聞いたところによると突然のパンチラでもOKだとか、判定ガバいっていうかちょろすぎない?
絶対防御は対策なんとかなるとして攻撃にどう対抗するかだよね
UC≪ヤドリギ・ジ・エンド≫の白くてふわふわな綿毛を一面に漂わせて映える光景を創り出す
弱弱しそうなのは【フェイント】
相手を囲い込むように包囲をしていき攻撃されても透過して生命力を糧に密度の高い重量のある植物に成長
キャノンを構える腕、重くて上がらないんじゃない?
相手が植物絡みで動けなくなるまでは剣に風【属性攻撃】の魔法刃を纏わせキャノンの軌道を逸らしたりしながら【ダッシュ】で距離を保ちつつ回避に専念
キマF特有なゆるい敵だけど幹部だもんね、油断はしないよ
アルバート・クィリスハール
SPDです。
エモいネタ、ねぇ……。
人間関係だっけ? じゃあそういう話でもしようか。
僕には兄貴分が二人いてね。でも二人とも精神年齢が近いもんだから、なんだかんだ兄弟っていうより、友達感覚だった。
そしたら最近、新しい弟が出来た。
これが本当に年の離れた子でね。なんでそんなに、って思うくらい感情豊かで幼くて、ガキだなぁって思う反面、眩しくて仕方ない。
だから。
彼が好きなこの世界を、滅ぼさせるわけにはいかないんだよね。
全力で行くよ。
空中戦!靴の力使って無茶苦茶な加速と機動を行いながら、羽根弾を降らしつつ遠くから弓、近くでは槍で攻撃!
瀕死になったらコードで再生、何度でもやり直す!
痛み分けまでは持っていくよ!
「はー……ッ!あっは!面白……。こんな燃えてくんのまじひさしぶりっしょ。いいねー猟兵!」
ラビットバニーはなおも笑う。花々の咲き乱れるシステム・フラワーズ空間内にて、彼女は今なお健在。既に新たな絶対無敵バリアを展開しながら、次なる猟兵たちとの交錯を待ち受ける!
「感じるわ……彼女の強さ。ビリビリ痺れちゃいそう♡」
マキアヴォクス・アルダ(f13881)は花を踏みしめながら、激しい戦いの予感に心を震わせる。
「よし、それじゃやろっか」
「うん。いこう」
レイ・キャスケット(f09183)はぱし、と音を立てて自前のほっぺたを叩き気合を入れる。アルバート・クィリスハール(f14129)もまた武具を構え、不敵に佇むウサちゃんヘッドを見据えた。
「エモ……戦うための存在である私には難解な概念です」
富波・壱子(f01342)の戦闘人格は作戦内容を思い出しながら敵の姿を捉え、武具を構えた。
「エモい?感じのなんかあれすればいいんだよね。聞いたところによると突然のパンチラでもOKだとか、判定ガバいっていうかちょろすぎない?」
レイは半ば呆れたような顔で首を傾ぐが、マキアは人指し指を立てて、ち、と振る。
「エモい。それはエモーション、情動……つまり感動を与えるのなら、本気でやらなくちゃ響かないわよ」
「お、わかってるぅー。あーし、そんな軽いオンナじゃないからねー」
ラビットバニーはこれに共感。腕組みしながら頷く!
「というわけで、一番手はアタシがつとめるわ。C’mon the crew!now is a showtime!」
マキアはぱちりと指を鳴らしてユーベルコードを起動!ジャーン!翼を広げながら宣言すれば、虚空を砕いて大勢のバックダンサー達が現れる!
「感動を与えるなら、なにはともあれ……ダンスよ!」
「なるほどなー」
「そういうもの?」
「きっとそうなんだよ」
壱子が納得。レイは首を傾げ、アルバートは頷いた。さあ、ミュージック・スタート。マキアは軽快にステップを刻みながら両手を広げ、素早く、しかし優雅に舞う。
「あー、このテンポいいねー!アガる↑」
ラビットバニーは速攻テンアゲ↑!ブーツの底がリズミカルに足場を叩く。バリアが薄れ始めた!
「いいわよラビットバニー。ナイスなリズム。一緒に踊りましょう!」
「あっはー!高まるう!でもちょ→残念!あーし猟兵みんなやっつけなくちゃいけねーんだよね!」
「それは残念!」
指先が糸繰るように踊り出す。ラビットバニーは指先から光線を放ち、システム・フラワーズ空間内の制御権を一時的に支配。足場を狂わせ、踊るマキアとバックダンサーズの動きを妨害しにかかる!
「おっと……!」
「ダンスにばかり気を取られてると、足元掬われるよッ!」
ここでレイが仕掛けた!ユーベルコードを起動し、手の中に白い綿毛を生み出す!ぶわ、と広がる綿毛の白が花満ちる空間を染め上げた。花園に浮かぶ白い綿毛!映える!
「映えるう!」
微エモ!!ラビットバニーのエモーションは揺らぐが、バリアの破壊には至らない。そしてバリアを包囲した綿毛は次の瞬間に爆発的に膨張!押し潰すように巨大な植物へと即座に成長!だが更に次の瞬間!
爆ぜる茎!《イヨォーッ!》アカベコ・キャノンの砲撃である!枝葉の檻を内側から爆破したラビットバニーは足場を蹴立て花びらと共に飛び出した。《イヨォーッ!》その両腕が構えるアカベコ・キャノンが更に吼える!!
「あっははは!もっと楽しませてよねー!」
「うわっとと……!さ、さすが幹部級!」
レイは横に飛び退いて砲撃を回避しながらブランクソードに風の力を注ぎ込み刃を形成!反撃の準備を整えつつ機を探る。
「ッ、えええい!!」
「見えてるかんねえ!」
ここでアルバートは上方より急襲!ブーツに刻んだ術式で中空を蹴立て駆け巡りながら、黒鷹の羽根を撃ち放った!ラビットバニーはこれを練り上げられた功夫の技で迎撃!刈り取るように疾るうさちゃんカンフーがこれを撃ち落とす!
「あーしの技はバリアだけじゃねーし!こんなんじゃ届かないよー!」
「なら……これで行くよ!」
アルバートは裂帛の気合とともに抜きはなった槍を構えながらラビットバニーへと急加速し接近!近接間合いに持ち込む!
「血迷ったァ?あーしとガチでやりあって勝てるとでも……」
ガァンッ!!ラビットバニーの掲げた蹴り足が槍の穂先を受け止める!だが打ち合いの瞬間、ここでアルバートは口を開いた。
「僕には兄貴分が二人いてね」
「あ?」
ウサちゃんヘッドの奥で怪訝な顔をするラビットバニー。だがアルバートは言葉を続ける。
「でも二人とも精神年齢が近いもんだから、なんだかんだ兄弟っていうより、友達感覚だった」
「続けて」
「はい」
槍と蹴り足が交差し、押し合いながらアルバートは話の続きを促される。
「そしたら最近、新しい弟が出来た。
これが本当に年の離れた子でね。なんでそんなに、って思うくらい感情豊かで幼くて、ガキだなぁって思う反面、眩しくて仕方ない」
「……」
「彼が好きなこの世界を、滅ぼさせるわけにはいかないんだよね」
「……」
それは毅然とした決意の吐露であり、彼の情動(エモーション)そのままの姿でもあった。
僅かな沈黙。
そして。
「エモ……あーそれいいです。わかる……。あーわかるわー、ブロマンスいいよね……尊い……兄弟みたいな付き合い、芽生えるおにいちゃんらしさ。疑似家族の中からうまれる絆……むり……すき……新刊一冊ください……」
揺らぐ絶対無敵バリア!
「わかる……これが……感情……戦うだけの存在である私に、涙……?」
そして音もなく至近へと迫っていた壱子がそっとラビットバニーの横で頷き尊みを共有!
「わかるっしょ……あーエモ……昂ぶる……」
「解きましたね」
壱子が牙を剥いたのはその瞬間である!エモみに溢れるブロマンスに浸るあまりバリアが解けてしまっていたラビットバニーへと、壱子は即時近接し刃を抜き放つ!
「あなたを殺します」
「まぢむり…………昂ぶる……ッオラァ!!」
瞬間!ラビットバニーは掌を翳す!そこへ即時集結する無数の花びらがシールドめいて壱子の刃を受け止める!
「そこッ!!」
「あっははは!やるねえ、やるねえ!!いいよーいいよー高まるよー!!」
その隙を突きレイは風の魔法刃とともにラビットバニーへ高速で接近!斬撃!魔力の刃が確かにラビットバニーへと傷を刻み込む!
「まだダンスは終わってないわよ!」
ここで態勢を立て直したマキアがバックダンサーズを引き連れて前線に復帰!ダンサーたちと共に情熱的なステップを披露しながら、ラビットバニーへと接近!
「さあ、兎ちゃん。アナタも一緒に踊りましょう!」
「いーよ、あーしいまゴキゲンだからね!喜んでェ!」
蹴撃!ダンスステップと共に華麗な所作で打ち放たれたマキアの蹴り足はラビットバニーへと襲いかかった。しかし彼女はこれに対応!跳ね上がるうさちゃんカンフーがクロスカウンターのようにこれを受ける!
「おおおおおおおおッ!」
「エモいだけじゃあーしにゃ勝てねーぜ!!」
更に槍をかざすアルバートへとラビットバニーはカウンター!重撃!鋭い突きを叩き込むッ!!衝撃が貫通!内臓が軋む音。アルバートは血を吐きながら一歩後退!しかし!
「ッ、何度、でも……!!」
アルバートはユーベルコードにより自身の身体を復活させ、再びラビットバニーを襲う!【還魂相殺】ッ!炎を吹き上げながらアルバートは槍を構え直した!
「こっちの台詞だっつの!!」
ならば何度でも痛めつけてやる。ラビットバニーは裂帛の気合と共にアルバートへ再び拳を突き入れ――
「余所見はいけないわね?」
側面から咄嗟の襲撃!マキアの蹴り足に怯まされる!
「殺します、と言ったはずです」
「にえ……ッ!」
更に斬撃ッ!壱子の刃が、とうとうラビットバニーを捉える!ラビットバニーは積み重なるダメージにとうとう耐えかねたか、呻きながら動きを鈍らせた。
「終わりだよ、ラビットバニー!」
そして、レイの魔法剣がラビットバニーの胸元を貫く。
「ア……?」
遂に致命傷を受けたラビットバニーは、ゆっくりと揺れながら膝を屈する。
「あー……あーあーあー、あーははは……そーかぁ。あーしの負けかあ……」
そのまま解けるように散りゆく花びらの中から、零れ落ちるように力なく崩折れるラビットバニーが沈む。ぐらりと揺れた身体から力が失われ、システム・フラワーズの中へと落ちる。
「……あっははは…………あー、でも、いっか。きれーなもん、いっぱい見れたし……ちょーエモかったじゃん……」
茫洋と、つぶやくような声を最後に残して。
こうして幹部怪人ラビットバニーは滅びた。
猟兵たちは一時後退し、そして進撃を再開するだろう。次なる敵は最速の怪人ウインドゼファー。戦乱は佳境へと入り刻一刻と終局が近づいてゆく。戦いは熾烈をきわめていくだろう。しかし、あきらめず走り続けるのだ、猟兵たちよ!
成功
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