バトルオブフラワーズ⑩〜ありったけのエモをかき集めて
「猟兵諸君、よく来てくれた。早速で悪いがブリーフィングを始める」
グリモアベースに集まった猟兵たちを前にクリストファー・レヴェック(千の人格を持つ男・f04828)が目の前にモニターを展開して話を始める。
「まずは現在の状況だが、バトルオブフラワーズが始まってちょうど折り返しというところだが、無事に『ザ・ステージ』を突破し、怪人軍団の幹部の一人であるエイプモンキーも撃破。さらに外郭部の怪人大軍団への対応も現在のところ大きな問題もなく進んでいると。ふむ、なかなか順調なようだな」
キマイラチューチャーをめぐる戦争、『バトルオブフラワーズ』。多くの猟兵たちの活躍により6つのステージを突破しシステム・フラワーズ内部への進軍を進めている状態である。
「現在、お前さんたちはこのシステム・フラワーズ内部にあるポイント。怪人軍団幹部の一人ラビットバニーが支配する領域へ進軍している」
モニター上にキマイラフューチャーの現在の地図を展開しながら、目の前の偉丈夫は続ける。
「そこで、今回お前さんたちにはこの先にいるとされる怪人軍団の大首領ドン・フリーダムが守る領域への進軍をすべく、ラビットバニーの撃破に当たってもらいたい。だが、このラビットバニーというオブビリオン。敵幹部というだけあって、厄介な能力を持っている。それは『絶対無敵バリア』だ。これを破らない限りお前さんたちの攻撃は全て無効化され、一方的に攻撃を受けることになる」
ラビットバニーを倒すにはまず彼女の周囲を覆う『絶対無敵バリア』の破壊が必須である。
「だが、安心してほしい。『絶対無敵バリア』といっても破る手立てが一つだけ存在する。それは『エモさ』だ」
エモさとは?と疑問を浮かべる猟兵たちに対し、クリストファーが続ける。
「どうやら、奴さんの『絶対無敵バリア』はどんな攻撃でもはじく文字通りの絶対無敵ななんだがラビットバニーがエモい物を目撃すると、精神集中が乱れてバリアが消滅するって話だ。そして、奴さんのエモいの基準はかなりユルい。なにせ、ネット上で少しでもバズりそうなことなら大体エモいと判断される。ただな、『絶対無敵バリア』がなくてもラビットバニーは相当な実力者だ。バリアを解除したからと言って油断すると簡単に逆転される可能性は十二分にある」
クリストファーは今回の戦いにおいて解決策は用意されており、敵オブビリオンを倒せないことはないと説明をする。ラビットバニーのエモい基準はかなりユルいので、バリアの解除は比較的容易だがそれでも実力者であることは間違いないのだ。
「まあ、何だ……」
クリストファーが胸元から電子タバコを取り出し、一服したのちに笑顔で告げる。
「今回は敵の幹部ということもあってかなりの激戦になることは間違いはない。だが、お前さんたちならこの試練を乗り越えてまたここに戻ってくると俺は信じている」
いつも通りの豪快な笑顔を浮かべたのち、クリストファーは猟兵たちを見渡す。
「それじゃ、あまり肩肘張らずいつも通りにやってきてくれ」
蛸入道
どうも、第六猟兵マスターの蛸入道と申します。
戦争がはじまり、早折り返しとなりましたが皆さまいかがお過ごしでしょうか。さて、今回は敵怪人軍団の幹部、その二人目であるラビットバニーとの戦いとなります。
彼女の持つ『絶対無敵バリア』に対し、思わず膝にエモさを受けてしまってなと言わしめる、エモさ全開のプレイングを全力でぶつけてください。
以下がこのシナリオの注意点となります。
このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
1フラグメントで完結し、「バトルオブフラワーズ」の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。
ラビットバニーは必ず、猟兵に先制して『絶対無敵バリアを展開するユーベルコード(POW、SPD、WIZ)』を使ってきます。
絶対無敵バリアは本当に絶対無敵で、あらゆる攻撃を無効化しますが、「ラビットバニーがエモい物を目撃する」と、精神集中が乱れてバリアが消滅します。
ラビットバニーのエモい基準はかなりユルいので、バリアの解除は比較的容易と思われますが、バリアなしでも彼女は相当の実力者です。
それでは、皆様のプレイングを、楽しみにお待ちしております。
第1章 ボス戦
『カワイイ怪人『ラビットバニー』』
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POW : 赤べこキャノン
【絶対無敵バリア展開後、赤べこキャノン】で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる。
SPD : うさちゃんカンフー
【絶対無敵バリア展開後、兎面の目が光る】事で【うさちゃんカンフーモード】に変身し、スピードと反応速度が爆発的に増大する。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
WIZ : おはなハッキング
【絶対無敵バリア展開後、両手の指先】から【システム・フラワーズ制御ビーム】を放ち、【花の足場を自在に操作する事】により対象の動きを一時的に封じる。
イラスト:和狸56
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠山田・二十五郎」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
九尾・へとろ
は~?カワイイ怪人~?
さてはお前様、体つきはともかく阿呆じゃな?
攻撃を避けて舞いつつ距離をつめようかの。
美しかろう?美麗にして死へ誘うのがウチの武舞。
ここに至るまでの地獄は瞼を閉じればほれ昨日のよう。
異能を持つ忌み子を産み落とし気が触れてしまった母様
己が苦心して得た奥義をさらりと会得したウチを忌避した父様
辛かったのう、悲しかったのう
…一族最後の日、業火の中からウチを助けてくれたのは両親じゃった
へとろは最後の九尾の武舞姫
じゃがこの命は父と母の命も預かっておる
お前様如きに、負けてはやれん!
とか言っておけばエモかろー?
バリアが解ければへとろパンチをお見舞いじゃ!
ひょっひょっひょ!
■アドリブ共闘歓迎
●ウサギを狩るもの
「は~?カワイイ怪人~?さてはお前様、体つきはともかく阿呆じゃな?」
九尾・へとろ(武舞の姫・f14870)ラビットバニーに対し、ずばりと言い放つ。
「阿呆って、なんか、いきなり、ひどいこと言われたし。あーしのどこが阿呆ってなのー」
「いや、その喋り方よ。どう聞いても阿呆のそれじゃ」
ラビットバニーからの抗議に対し、へとろは涼しい顔で言い返す。
「きぃー、もう起こったしー。ぶっちゃけ、おこどころか激おこぷんぷん丸。もう、あんたボコ確定っしょ」
ラビットバニーは自信を守る『絶対無敵バリア』を展開すると両手の指先からビームを放つ。放たれたビームがへとろの足元にある花の足場に当たるとそのままラビットバニーの方へと引き寄せられた。そう、このビームはシステム・フラワーズ制御用の物で花の足場を自在に操作できる代物なのだ。どうやら、ラビットバニーの目的はへとろを引き寄せ、自らの手でボコボコにしようというものであろう。
「これで、あんたはハンバーグ確定だしー。あーしの怒りの拳を喰らえー!!」
「ふむ、足場が不安定の様じゃが踊る分に問題なかろう。それにじゃお前様の様に考えなしに拳を上げる者の動きなぞ、他の鍛え抜かれた武人のそれに比べてそこまで怖いものではなくての」
へとろを無理やり自身の間合いに入れるとラビットバニーはその拳を振り上げ、殴りかかる。が、その動きを読んでいたのかへとろは不安定な足場にもその攻撃を踊りながら回避したのであった。
「なんでー。なんで当たらないのー。むきぃーーーー!!」
ラビットバニーはさらに怒り任せの拳を振り回す。が、その攻撃すらへとろは踊りながら躱していく。
「美しかろう?美麗にして死へ誘うのがウチの武舞。ここに至るまでの地獄は瞼を閉じればほれ昨日のよう」
へとろはラビットバニーに聞こえる様に自身の過去を語り始めた。
「異能を持つ忌み子を産み落とし気が触れてしまった母様。己が苦心して得た奥義をさらりと会得したウチを忌避した父様。辛かったのう、悲しかったのう……じゃが、一族最後の日、業火の中からそんなウチを助けてくれたのは紛れもなく両親じゃった。へとろは最後の九尾の武舞姫じゃがこの命は父と母の命も預かっておる。お前様如きに、負けてはやれん!」
「えっ、あんた、そんな重い過去があんの……悲しすぎっしょ。というかその踊りも含めて悲しさよりもエモさが先に来ちゃってるんですけど。何よ何よ、何なのもうあーし涙が止まらないしぃ、あー、もうあーたみたいな子は幸せにならないといけないっしょっ」
へとろの過去の話を聞き、号泣するラビットバニー。そのエモさは心を揺さぶり、ラビットバニーを護る『絶対無敵バリア』を破壊するには十分だった。
「今じゃ、描くは深紅、古今無双の豪力の色なりや」
『絶対無敵バリア』が解除されたのを確認するとへとろの踊りに熱が籠る。『武舞【へとろ舞―豪力の呪紋―】(ゴウリキノジュモン)』。舞うへとろの手足尾より描きたる深紅の呪紋が彼女の拳を覆う。へとろは呪紋により強化された拳をラビットバニーへ向かって放つ。
「喰らうがいいのじゃ。へとろパンチ!」
「ふぐぅ、いたいしー。てか、あーしのバリア解けてるしー。もう、マジ最悪なんですけど」
へとろの拳はラビットバニーの腹部へと的確にヒットした。その一撃を受けたラビットバニーは悶絶のあまり、一旦へとろから離れ、体勢を整え直すしかなかった。
成功
🔵🔵🔴
天星・零
【蒼天】で参加
装備enigmaの効果で夕夜と零に別れる
(オルタナティブ・ダブルだと誤認させる事も念頭に入れ行動)
零はシャオさんと行動
【情報収集】【世界知識】等で状況分析や作戦に使えそうな地形把握
enigmaの効果で夕夜に伝える
何気ない自然な動作で視界を遮るなどして夕夜に気づかれないよう配慮
夕夜は二人が気を引いている間
【忍び足、暗殺】の技術を用いて気配を消しつつ移動しながら【騙し討ち】のタイミングを伺う
シャオさんとの行動
狼のつけ耳を付けバニーに対応
『恥ずかしいですね‥』
少しだけ恥じらう(フリ)をしつつ可愛さ演出
相方に合わせて指定UC召喚
方針相方プレ参照
UCの口調は秘密の設定参照
キャラはステシ
シャオ・フィルナート
【蒼天】で参加
あらかじめ★氷の翼発動し内心常に攻撃警戒
狼な付け耳付け尻尾
…がおー(淡々とポーズ)
兎のお姉さん…ぷれぜんと…
氷の【属性攻撃】を演出使用し花を作成
好評なら★罪咎の剣を活用し
両手大のバニーさんの氷の彫刻作成
氷は、すぐに溶けるけど…綺麗でしょ…?
お姉さん…他、何がスキ?
動物、スキ…?
【翠狼】+もふもふ【誘惑】発動
もふもふ…どうぞ…
一緒にもふっとしつつ
俺と翠狼、ルーの3人で分担
その時注目されてない人が足場の花を密かに凍結
技の発動を遅らせる作戦
攻撃(WIZ、SPD共に)は翼を盾に【激痛耐性】防御と
翠狼の爪や牙+氷の属性の凍結
翼から氷の弾丸の【一斉発射、範囲攻撃】で対処
場合により零さんを庇う
●モフモフ大作戦
「さて、シャオさん。ウサギ狩りに行きましょうか」
「そうだね……」
天星・零(多重人格の霊園の管理人・f02413)とシャオ・フィルナート(悪魔に魅入られし者・f00507)の二人が逃げたラビットバニーを追い、フィールドの奥へと進む。一方、先ほどの戦闘から離脱したラビットバニーはというと。
「もう、超痛いしー。もう、こうなったら警戒するしかないっしょ」
ラビットバニーは先ほどの戦闘で受けた傷を擦りながら猟兵の動きに対し、警戒を行う。傍目からはそう重い一撃ではなかったが自身の『絶対無敵バリア』が破られたという事実がラビットバニーの心に大きな影を落としていた。
「いや、あーしもある程度はわかってたけど、まさかあんなに簡単に破られるなんて……悔しいしー」
零とシャオは遠くの方でムキーと叫んでいるラビットバニーを見つける。その姿を確認すると相手の視界に入る前に二人はそれぞれ準備を始める。
「それじゃ、夕夜。手筈通り頼むよ」
零は自身の装備品であるEnigmaの効果で自身のもう一つの人格である夕夜と分離をする。零はここに来るまでにすでにEnigmaで夕夜に不意打ちをかける際の地形情報を共有していた。
「ああ、任せておけ。俺に掛かればあんなウサギ、物の数じゃねぇよ」
夕夜は忍び足や暗殺の技術を用いて、ラビットバニーの背後へ廻ろうと移動を開始する。
「それじゃあ……俺達も」
と、シャオもange de verreで氷の翼を展開し、敵の攻撃への警戒を強める。さらに二人はシャオが用意してきた狼の付け耳付け尻尾を装備し、ラビットバニーへ接近を開始する。
「…がおー」
「うわ、何々?今度は何なのー」
ラビットバニーは不意に聞こえた鳴き声(?)に思わず、『絶対無敵バリア』を展開し、カンフーのような構えを取り、身構える。そこにいるのは付け耳と付け尻尾で狼の格好をした二人の少年であった。
「いやーー、かわいいし。てか、コレ犯罪的でしょ」
目の前の少年たちの姿にラビットバニーは思わず表情が緩む。
「兎のお姉さん…ぷれぜんと…」
と、藍色の瞳をした少年(シャオ)が自らの魔力を加工し、氷の花を生み出す。
「いやあん、なにこれ、素敵。てか、氷の花とかエモ過ぎ」
ブンッと音を立てて、バリアに揺らぎが生じる。今のでかなり感情が揺さぶられたらしい。
「じゃあ、次は……これだよ…」
氷の花が好評であったことに手ごたえを感じたシャオはお次はと言わんばかりに罪咎の剣を活用し両手大のラビットバニーの氷の彫刻作成。その姿は精工というべきか、細かな部分まで再現されているのであった。
「いやーーーー、これ、あーし?超凄いしー。てか、べこちゃんまで再現されてるし」
ラビットバニーもその出来にテンションが爆上がりとなる。だが、所詮は氷で作った物。花も彫像もすぐに溶けてなくなってしまう。
「氷は、すぐに溶けるけど…綺麗でしょ…?お姉さん…他、何がスキ?動物、スキ…?」
「動物かー……あーしのいうこと聞いてくれる子は好きかなー」
「そうなんだ……ちょっと待ってね……」
シャオはラビットバニーが動物が好きであることの言質を取ると零にアイコンタクトでサインを送り、互いに体長3メートルはあろうかという狼を召喚する。
「「わぁぉぉぉーーーん!!」」
召喚された狼が遠吠えを上げる。その大きさにラビットバニーはたと気が付く。このサイズの獣を何の予備動作を無しで呼び出せる。つまり、目の前の少年が猟兵であることに。
「あーーーーーーー!あんたら、猟兵だしー。もう、騙されないんだからー」
ラビットバニーは周囲を改めて警戒する。確かに自分には絶対無敵のバリアがあるが、何かの拍子に破壊されることがある。その隙をついた不意打ちを仕込まれていたら大ダメージを免れない。
「そこだし!」
ラビットバニーが背後から気配を感じ、振り返る。そこにはシャオと同じく、狼の付け耳、付け尻尾を付けた零が『恥ずかしいですね‥』と言わんばかりに恥じらいながら上目使いで立っていた。零は夕夜の存在を隠すべくあえて、ラビットバニーの背後へ廻り準備をしていた。そう、ラビットバニーが感じた気配の正体は零だったのだ。
「カ、か、かわいい子がもう一人いた―――!!なにこれ、エモい。エモいというよりケモ耳少年が二人ってエモいを通り超えて尊いしーー!!」
あまりのエモさにいや、尊さにラビットバニーの『絶対無敵バリア』風前の灯火となっていた。
「お姉さん…もふもふ…どうぞ…」
シャオが召喚した2匹の狼と零と共にラビットバニーへと抱きついた。『もふん!』という擬音が聞こえてくるようなモフモフ感である。
「あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ……。もう駄目…」
モフモフとした毛皮の感触。さらに少年特有の体温と肌の質感に香りがラビットバニーを包む。すでにエモさはオーバーフローし語彙も失われ、自慢の『絶対無敵バリア』も『パリン!』と音を立てて消失してしまった。
「今です。夕夜」
零がEnigmaを通じて夕夜へ攻撃命令を出す。ラビットバニーの死角から夕夜が一撃を加える。不意を突いた一撃はラビットバニーの身を深々と貫いた。
「あーーーー!!でも、あーしは怪人幹部が一人ラビットバニーだし。こんなことで負けてられない。これで負けるようならあーしの価値なんてないに等しいんだしー」
エモさにそして、痛みに挫けそうになる心を奮い立たせるラビットバニー。目の前にいるのがただの少年ではなく、猟兵である。ならば、このラビットバニー容赦はしない。徐にカンフーの構えを取り、そのすらりと御御足で零とシャオを同時に薙ぎ払う。
「危ない…」
シャオは展開した翼を盾にラビットバニーから放たれた痛烈なミドルキックを受け止める。
「カハッ……」
激痛耐性で痛みに強くなっているため倒れることはなかったがそれなりのダメージだ。
「シャオ!無事か」
「零さん、俺は大丈夫だ…。さてこれで…あなたの攻撃は…止めました。さあ…懺悔の時間だ…」
ラビットバニーの攻撃を受け止めたシャオは冷酷な笑みを浮かべ、自身が召喚した狼へ攻撃命令を出す。
「喰い千切れ!」
『翠狼(アキカミ)』。シャオは召喚した水の力を纏い水を操る紺碧色の狼に跨ると
ラビットバニーへその爪や牙を突き立て、さらに自身の翼から氷の弾丸を放ち攻撃していく。
「ぐっ、効いたしー。結構痛いしー」
ラビットバニーの顔が苦痛に歪む。ラビットバニーは一旦間合いを外そうと指からビームを放ち新たな足場を引き寄せかつ猟兵たちの足場を固定しようとした。
「させるもんか。行くよ、ルー。向こうは彼方‥仇為す全ての命を凍らせる凍土と化せ」
零が召喚した狼に向かい叫ぶ。『命凍らせる氷霧の銀狼(ルーガルズ・ダイヤモンド・ガスト)』 ルーと呼ばれた狼が絶対零度の吹雪を放つ。
「寒いしー、痛いし―。もうやだー」
ここまで積み重なったダメージが確実にラビットバニーの体力を奪っていっている。だんだんと少しずつではあるが勝機は見えてきた。
成功
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デュオゼルガ・フェンリル
【幼馴染のカズ(f06901)と】
へへっ!俺たちの息の合った動きで翻弄してやろーぜ!
相手の先制攻撃はフックショットを使った地形の利用とジャンプ+ダッシュ+第六感も活かして立ち回ることを意識
あぁ!魅せてやろうぜカズ!
(お揃いのお守りを掲げると2つくっつけることで大きな肉球のマークが浮かび上がる。お互いの無事を祈ったおまじないが込められた大切なもの)
俺たちは…こんなところで立ち止まってるわけには行かないんだ!
●戦闘
基本は氷の属性攻撃×2回攻撃+グラップル、なぎ払い
飛んできた攻撃は気合いと見切りで回避するぜ!
俺たちのコンビネーションアサルト…避けられるか!?
喰らえ!【崩月・狼牙頑砕拳】ッ!!!
石狩・和人
【幼馴染のゼル(f00372)と】
まだ残ってたのか…行こう、ゼル!
相手の先制攻撃は剣で起こした残像で対処するぞ
第六感も活かして立ち回ることを意識しながら、フェイントも混ぜていこう
ゼル、俺達の絶対に途切れない絆を魅せてやろう!
(お揃いのお守りを掲げると2つくっつけることで大きな肉球のマークが浮かび上がる。お互いの無事を祈ったおまじないが込められた大切なもの)
俺たちは…こんなところで立ち止まってるわけには行かないんだ!
●戦闘
基本は炎の属性攻撃×2回攻撃+早業、なぎ払い
飛んできた攻撃は視力と野生の勘、見切りで回避
俺たちのコンビネーションアサルト…避けられるかッ!?
喰らえ!【瞬迅・猛狐炎迅閃】ッ!!!
●狐狼兎、相討つ
「まだ残ってたのか…行こう、ゼル!」
「へへっ!そうだな、和人!俺たちの息の合った動きで翻弄してやろーぜ!」
猟兵達との戦闘で傷つき、息も絶え絶えとなったラビットバニーの前にデュオゼルガ・フェンリル(月下の人狼・f00372)と石狩・和人(急尾の猛狐・f06901)の二人が現れる。
「もう、いい加減してほしいしー。あーし、もうボロボロだしー。もう、容赦してられないんだから」
ラビットバニーもこれ以上やられるわけにはいかないと『絶対無敵バリア』を三度展開し、赤べこキャノンを構える。キャノン砲の発射口が鈍く光輝く。
「これがあーしの最大火力。これでも喰らえしー」
赤べこキャノンから螺旋状の光が放たれ、デュオゼルガと和人を襲う。その光はまさに破滅の光。当たれば如何な屈強な猟兵でも消し炭になるであろう威力を誇る一撃。だが、その光は二人に届くことはなかった。
「へへっ!そんな攻撃効かないぜっ!」
デュオゼルガは右手に持ったフックショットを伸ばすとそのまま、天井に引っ掛けキャノン砲の光線を回避する。
「そうそう、そんなやわな攻撃じゃ、俺達を捕らえることはできないぜ」
和人も自身に向け放たれた光線に対し、霊刀オオトリにて生み出した残像を盾にし、対処する。
「きぃーーーーー!!!悔しいー!あーしの攻撃を避けるなんて、ワンコたちのクセにーー!!!」
自慢のキャノン砲が当たらないことで癇癪を起すラビットバニー。そして、その癇癪がキャノン砲にも伝わったのか光線の発射感覚が短くなる。だが、その攻撃もデュオゼルガと和人は第六感を活かし、光線の飛んでくる方向を読み切るとフェイントを織り交ぜてラビットバニーへと肉薄する。間合いはすでに二人の得意の間合い。だが、まだバリアの解除はされていない。このまま殴ってもラビットバニーへ攻撃は通らないだろう。
「よし、今だ。ゼル、俺達の絶対に途切れない絆を魅せてやろう!」
「あぁ!魅せてやろうぜカズ!」
デュオゼルガと和人は揃いのお守りを掲げる。このお守りはデュオゼルガと和人が互いの無事を祈ったおまじないを込めた大切なもの。2つのお守りはくっつけることで1つの大きな肉球のマークが浮かび上がるデザインになっている。そして、今この瞬間その大きな肉球が二人を包む。
「「俺たちは…こんなところで立ち止まってるわけには行かないんだ!」」
デュオゼルガと和人の声がシンクロする。それは決意の言葉。それはこの戦いを制し、この先へ……未来へ進むという強い想い。想いが、力ある言葉が刃となり、ラビットバニーを護る『絶対無敵バリア』を切り裂く。
「な、な、何それ、超エモい。というか、男同士の友情。それにお互いがお互いを信じることで生まれる信念の言葉とか、こういう戦いの場で一番尊い物なんですけどー。もう、あーしのエモさメーターがオーバーフローしてるしー」
デュオゼルガと和人の言葉、そして、漢気が生んだ熱いエモさがラビットバニーの心の奥底にある何かを弾けさせた。その内面から溢れる思いが心を揺さぶり、覆っていた『絶対無敵バリア』を破壊したのだった。
「「今だ、俺たちのコンビネーションアサルト…避けられるかッ!?」」
デュオゼルガは拳に氷属性を纏わせてのワンツーパンチと組み付いての投げによる格闘戦を。和人は霊刀オオトリに炎属性を付与し、目にも止まらない早業でラビットバニーを斬りつけていく。むろん、ラビットバニーも一方的にやられるほど弱くはなく二人の攻撃を凌ぎながらそのカンフーのような動き、差し詰め兎拳ともいうべきか、蹴り技主体での攻撃に転じる。だが、その攻撃もそれぞれ気合や野生の勘で見切り躱していく。1度、2度……いや、10度以上打ち合っただろうか。ついにこの戦いに終止符が打たれる時が来た。
「俺の拳は硬いぞ!!喰らえ!崩月・狼牙頑砕拳ッ!!!」
『崩月・狼牙頑砕拳(ホウゲツ・ロウガガンサイケン)』。デュオゼルガは己の拳に波導を纏わせる。その一撃は単純で重たい一撃であるが大地を穿つ威力を持つ。ゴゥンという風切り音と共にラビットバニーへと放たれる。
「あぐぅー、痛いしー。なにこれ超痛いんですけどー、てか、あーし今ので体に穴が開いたんじゃないかって思ったしー…って、あーしじゃなくて足場に穴開いてるんですけど」
ラビットバニーの顔に苦悶の表情が浮かぶ。即座にこの間合いから離れようとしたが今の一撃で穿たれた穴に足をすくわれる。その一瞬がラビットバニーの命取りとなった。
「俺はもう振り返らない!この刃は……護る為にあるんだ!!喰らえ!瞬迅・猛狐炎迅閃ッ!!!」
『瞬迅・猛狐炎陣閃(シュンジン・モウコエンジンセン)』。和人の持つ霊刀オオトリが炎を纏う。その刀身を鞘に納めると腰を低くし、抜刀術の構えを取る。ヒュンという音と共に炎を纏った刀身がラビットバニーを横一文字に切断する。
「え…、あんま痛くないんだけど……あ、あれ視界が低くなってるしー」
達人と呼ばれる者が放つ居合は時に斬られた相手は斬られたことすらも感じないという。和人が放った一撃はまさにその神域にまで達する一撃だった。
「あ、あ、あ、あ……ドン・フリーダム様。申し訳ないしー(チュドーン)」
それは断末魔の叫びであった。爆発音とともにラビットバニーの体はこの場から消えていったのだった。
こうして、猟兵たちの活躍により、カワイイ怪人ラビットバニーは討伐されたのであった。
大成功
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