1
バトルオブフラワーズ⑩〜エモいは動物を見るべし

#キマイラフューチャー #戦争 #バトルオブフラワーズ #ラビットバニー

タグの編集

 現在は作者のみ編集可能です。
 🔒公式タグは編集できません。

🔒
#キマイラフューチャー
🔒
#戦争
🔒
#バトルオブフラワーズ
🔒
#ラビットバニー


0




「2人目の幹部は……なんていうか、凄くあれね」
 予知を見てか言わんともしがたい表情を浮かべる瑠璃凰花・未来(神避の熾天使・f13139)。
「エモい……? エモーショナル? 感情を動かされる……とか、言われても正直わからないのだけど」
 そう言う未来の手には、一台のスマホ。エモいの意味を調べているのだろう。
「まぁ、それはいいわ。皆も知っての通り、マニアック怪人エイプモンキーことお猿さんは皆のおかげで無事撃破出来たみたいね。よかったわ。ザ・ステージの方も結構安泰かしらね?」
 ホワイトボードに並べて張られている現在戦況をじっと見据え、考察する。
「今回はカワイイ怪人のラビットバニーとの戦いになるわ。うさぎさん……と言うにはうさぎ要素が頭しかないわね。バニーガールと言う方がより近いかしら」
 一緒に張り出されるのは、未来が描いたイラストだろう、うさぎの着ぐるみのようなものを頭だけ被り、首から下はバニースーツを着込んだ割と奇怪な服装をしている人型の絵。
「この怪人の能力は絶対無敵バリアらしいわね。あらゆる攻撃が一切通らないとかなんとか。確かに、攻撃を一切受けないっていう能力は厄介極まりないわね。相手にされたい放題よ」
 攻撃を喰らわないのなら攻撃を喰らわないことを前提とした捨て身の突撃なんかも無傷で出来てしまうことになる。防御だけでなく、攻撃方面でも十二分すぎるほどに厄介な能力だ。
「それも、お猿さんの時と同じく、『咲き乱れる花々の足場』、といえばいいかしらね。その道はラビットバニーのいる場所へ集中しているから避けることは出来ないわ」
 咲き乱れる花々の足場。周囲にあるものは足場を構成する花々と、散る花びらが空を舞っているのみ。構造物は猟兵達がユーベルコードで召喚なりするでもない限りは、一切存在しないと言ってもいいだろう。当然だが、飛び越えようなどとは考えてはいけない。そんなことをしても、オチがしれている。
「でも、こいつもお猿さんと同じね。神ではないから、弱点はあるわ」
 そう言って、未来は不敵な笑みを浮かべる。
「エモい……感動するってことかしらね? そういう感情にさせることが、この怪人の弱点よ」
 エモい、そう思わせることこそが弱点だという未来。
「エモいと思わせれば、絶対無敵バリアが解除される……そのタイミングこそが攻撃のチャンスよ」
 それ以外に勝ち目はない、そう続ける。
「エモいと言えば、というわけではないけど、可愛いとかかっこいいとか、そんな感情を思わせるなら、動物の仕草とかは顕著に出るんじゃないかしら。動物の可愛らしい動きって、それだけで癒やされるじゃない?」
 それ以外にも自身が可愛い、かっこいいと思えるポーズをとってみせたり、窮地に追い込まれながら立ち向かってみせる、友達や大切な人同士でいちゃつくところを見つけるなど、やり方は様々あるだろう。
 端的に言うならば、SNSに乗せると、それだけで多くの共感などの得られるものが該当すると言えるか。
「……パンチラがどうの、なんて言ってた気もするけど、それ関連に関してはおすすめしないわよ」
 ジト目で告げる未来。
「そうそう、ラビットバニーの行動パターンだけど。先んじてバリアを貼ってくるのは先に説明したとおりね。そこから、いくつかの攻撃パターンがあるわ」
 手にする赤べこに砲身を持った武器からの砲撃、スピードと反応速度を超劇的に増大させるバフ、足場となる花を自在に操作の3パターンがあることを告げる。
「どれも厄介な攻撃ね……エモいと思わせることが最も大事な案件ではあるけど、相手のユーベルコードに対応する策も忘れないようにして頂戴ね。バリア解除できたはいいけど攻撃前にやられてた、じゃ元も子もないから」
 そう告げて、水晶玉を両手の間に浮かせる。
「それじゃ、健闘を祈るわ」
 念を込め、転送の魔法陣を展開した。


るっこい
 はいどうも、新人マスターるっこいです。第15作目、キマフュ戦争3作目となります。
 まずは公式からの注釈です。

====================
 ラビットバニーは必ず、猟兵に先制して『絶対無敵バリアを展開するユーベルコード(POW、SPD、WIZ)』を使ってきます。
 絶対無敵バリアは本当に絶対無敵で、あらゆる攻撃を無効化しますが、「ラビットバニーがエモい物を目撃する」と、精神集中が乱れてバリアが消滅します。
 ラビットバニーのエモい基準はかなりユルいので、バリアの解除は比較的容易と思われますが、バリアなしでも彼女は相当の実力者です。
====================

 はい、こんなルールになっております。
 では、補足説明。

●第1章
 ラビットバニーとのボス戦のみとなります。
 例外を除き、いかなる手段を用いても猟兵の皆さんがユーベルコードを使う頃には既に絶対無敵バリアは展開されていると思ってください。
 その例外とは、バリアを解除することです。それには、エモい……ラビットバニーの感情を動かす必要があります。その手段は猟兵の皆様にお任せ致します。
 なお、一部の公序良俗に触れそうなプレイングに関しましては流させて頂く場合もあることをご了承くださいませ。
 ※普段るっこいの依頼に参加してくれる方に注釈です。普段は結構な頻度でMMORPGのスキルをMP解かして連打するようにユーベルコード乱射、なんてことをよくやるるっこいですが、今回はプレイングに指定がない場合1度きりの使用となりますことはご了承ください。

●プレイングについて
 同行者の方がいる場合は1行目にお相手さんのお名前とID、もしくはグループ名をお書きください。お名前の場合はフルネームでなくて構いません。
 絡み歓迎、アドリブ歓迎、連携歓迎の方、字数に余裕があればお書きいただけると助かります。ステシでもOKです。とてもとても書きやすくなります。
 また省略文字もご利用いただけます。詳しくはマスターページを御覧くださいませ。

 まだまだ不慣れな部分が多く拙い文章になってしまうかもしれませんが、よろしくお願いします。
 皆様の素敵なプレイング、お待ちしております。
43




第1章 ボス戦 『カワイイ怪人『ラビットバニー』』

POW   :    赤べこキャノン
【絶対無敵バリア展開後、赤べこキャノン】で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる。
SPD   :    うさちゃんカンフー
【絶対無敵バリア展開後、兎面の目が光る】事で【うさちゃんカンフーモード】に変身し、スピードと反応速度が爆発的に増大する。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
WIZ   :    おはなハッキング
【絶対無敵バリア展開後、両手の指先】から【システム・フラワーズ制御ビーム】を放ち、【花の足場を自在に操作する事】により対象の動きを一時的に封じる。

イラスト:和狸56

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

尾守・夜野
足場が操作されるのか
きついが…まぁ空を行けばあまり関係ないな
俺自身はスレイにのって逃れよう
それよりも無敵が問題だ

「…よし!
Go!」
触媒からわんこーずをよびだそう
黒い犬であるという共通点以外今回は犬種問わずに呼んでいるぞ
だが…全部子犬だ

全員にバニーを囲ませる
そして
「いまだ!」
全員一斉に遊んで遊んで!というまなざしでバニーを見上げるだろう
呪詛の塊とはいえ見た目はすごいモフモフしたぬくぬくころころしてそうな子犬たちだ

守りが解かれたら遊びに(狩りに)向かうだろうがな
【呪詛・コミュ力(子犬が遊びに誘ってくる奴)・誘惑】



「あーしには攻撃全部無効だってわかってここにきてるん? まじウケるんですけど」
 目の前に現れた一人の猟兵を一瞥して、そう告げるラビットバニー。そう言いながら、声は決して笑っていはいない。既に能力を展開するために意識を集中していると見られた。
 そこに現れたのは、尾守・夜野(墓守・f05352)。
(「足場が操作されるのか……きついな。まぁ、空を行けばあまり関係ないか」)
 バニーの言葉に返すこともなく、一人作戦を考察する。
「スレイ、頼んだぜ」
 その対策として選んだのは、空を飛ぶことの出来る8本脚の馬に騎乗することだった。
(「あとは無敵が問題か……」)
 スレイプニールに跨った夜野
「空飛んでようが関係ねーっしょ!」
 そう言って、その両手から一つの光線を足場に向けて放つと、花の足場がうねりを見せ一人でに動き出した。
「落ちとけ!」
 そう言って手を振り下ろすと、花の道の一部が断裂。夜野がいる周辺の花の道がが大きくうねり、夜野に襲いかかる。夜野はこれにスレイの手綱を引いて横に回避させると、触媒を手にする。
「……よし! GO!」
 手にした触媒から放たれる無数の黒い影。それは、形……種を問わない、多種多様な犬たちだった。
「え、何、何だし!?」
 全て黒い犬、という共通点を除いて、一匹一匹の形が異なる犬たち。急に現れれば驚きもするだろう。
 召喚された犬たちが行った行動。それは――
「え、何こいつら、超エモい……!」
 全員が座り、遊んでと言いたそうな表情で見つめる。その見た目は作り物と言えど間違いなく犬。無数の黒い犬。
 腰を下ろして純粋な眼差しでラビットバニー見つめるその仕草。まさしく何かを求めているといった様子で、数が多いことを差し引いてもその愛くるしさは見るものを魅了するだろう。しかも、それが成長した大人の犬ならば見ることの出来ない、子犬という可愛らしさがそれをより増長させてると言えるか。
「あーもー可愛すぎるし!」
 子犬たちと少しでも目線の高さを合わせようとその場に座り込むラビットバニー。
 能力も解いてしまったのか、花の道再び元通り道を構成し始めている。それはつまり。
「いまだ!」
 バリアも解かれたことを意味する。夜野の指示を受けてか、それともラビットバニーの行動を見てか。遊んで欲しそうな黒い子犬たちは一斉にラビットバニーに襲いかかった。
「きゃはは、ちょ、そんな一斉に来られても、あははは、はははは!」
 無数のもふもふに揉みくちゃにされるラビットバニー。
「気をつけたほうがいいぜ? 噛み癖悪いからな」
「え? いって、こいつら!?」
 夜野の言葉に驚きの声を上げるが、程なくしてわんこーずは次々とラビットバニーの到るところに噛みつき始めた。そいつらは、そもそも本物の子犬ではなく、夜野の《黒妖犬召喚》。呪詛の固まりだ。
「いた、イタタタた! そうかこいつら……!」
 噛みつかれながらようやく気づいたらしいラビットバニー。
「チッ、あーしとしたことが……一旦撤退だし!」
 そういって、その場から消えるのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

アルル・アークライト
動物の可愛らしさ…それなら、これね!
『【災魔装身】!』

猫耳の女の子、「猫又」の描かれたカードを取り出しUC発動

カードの中の猫又ちゃんを模した格好、
要は猫耳二股猫尻尾に猫の手足を装着した果てしなくあざと…げふん、可愛らしい格好に変身するのだわ
変身してる最中は割と精神も引っ張られちゃうから、
にゃーんってあざと可愛い猫ポーズとかとっちゃう、たぶん

そうして隙を見ては猫らしさをアピールしながら猫の身軽さで攻撃を見切り回避しつつ接近
両手の爪でバリバリ、その着ぐるみの顔を引っ掻いてやるわ
「覚悟、するにゃー! …んんっ(咳払いして仕切り直し)、…覚悟することねっ!」

アドリブ歓迎にゃん



「あーもー、ひどい目にあったし!」
 至るところ噛み跡だらけのラビットバニー。
「見つけたわ!」
「誰だし!」
 転移で移動した先には、既に一人の猟兵がいた。
「《災魔装身》!」
「させるかし!」
 アルル・アークライト(星剣使い・f01046)は見つけると同時に猫又のカードを取り出しながらユーベルコードを高らかに宣言。
 しかし、その行動を見てラビットバニーは赤べこに砲身がついたものを取り出すとそれを放つ。
「にゃあ!?」
 放たれたその攻撃を危うく躱すアルル。その姿は、既に変化していた。
 それは、ラビットバニーの攻撃より早く猫化――いや、猫又化か?――した姿。厳密には完全に化けているわけではない。猫耳に二股猫尻尾、猫の手足を装着した姿である。
「その姿なんだし!」
「にゃーん」
 それを見たラビットバニーは赤べこキャノンをぶっ放しながらも驚きを隠せない様子で声を上げる。
 対するアルルは、放たれたキャノン砲を軽やかに躱し、その後ものすごく愛くるしい動きを見せる。猫の手を顔に擦らせ、猫らしい仕草をとってみせたり、物凄い上目遣いでラビットバニーを見つめたりする。これがあざといと言わずしてなんというのか。
「なっ……くっ、あ、あーしを舐めるなし!」
 しかし、ラビットバニーはそれに耐えてみせた。
「にゃんですって!?」
 変身してるためか口調まで猫っぽくなって驚愕するアルル。
「あーしが負けるわけない!」
 そう言って再度赤べこキャノンを構えてきた。
 それを見て身構える――と思いきや、駆け寄る。
「え?」
 その思わぬ行動に固まるラビットバニー。
「にゃーん?」
 そして、至近まで近づいたアルルは、期待の眼差しでラビットバニーを見つめた。
「ぐはっ!? エモすぎるっしょ!」
 アルルの渾身の甘える攻撃。ラビットバニーに思いっきり刺さったらしく、その手から赤べこキャノンが落ちる。
「覚悟、するにゃー! ……んんっ」
 自身の発言にハッと気づき、軽く咳払いする。
「……覚悟することねっ!」
 かなり意識して何時も通りの口調を取り戻すと、至近まで近づいていたその距離を更に詰め、油断もあれば隙もある、どころか隙しかないラビットバニーへ問答無用の両手の爪によるひっかき攻撃を繰り出した。
「ぎゃーっ!?」
 その攻撃を受け慌ててふためき蹌踉めくラビットバニー。
「あ、あーしの顔が……! くっそー!」
 顔面ひっかき傷だらけで何故か赤い鮮血が顔中に見えるラビットバニー。その被り物実は本物なのか。
 そんな捨て台詞を吐いてその場から消えるのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

シュネー・スムフヴォルト
【連携・アドリブ歓迎】

僕に誰かを感動させる程のモノがあるか、正直自信はありません。
しかしそうであろうとも僕は決して退きません、たとえその壁を破れなくとも…!

上述した思いを叫び、負傷覚悟の突撃をし、僕の【覚悟】を見せつけます、砲撃・ビームは【オーラ防御】で防ぎます。

肉薄したら【捨て身の一撃】のUCを叩き込みます、ここに至ったら防御は捨て確実に斬り伏せるつもりで攻めます。

もしも絶対無敵バリアを破れないと断念した場合は肉壁となって味方を庇う事に専念します、
攻撃は通らなくともその攻撃を防げない事は無い筈です。



「あーしの顔、大丈夫かな……?」
 被り物の顔を摩りながら花の道を歩いていると、また一人、猟兵が立ちはだかる。
「僕に誰かを感動させる程のモノがあるか、正直自信はありません」
 彼――彼女?――はシュネー・スムフヴォルト(夜闇をその身に背負って・f05227)。ラビットバニーに立ちはだかりそう告げる意図は。
「あー? お前なんだし、言ってる意味わかんねーんだけど?」
 首を傾げるラビットバニー。意図が汲めないのだろう。
「しかしそうであろうとも僕は決して退きません、たとえその壁を破れなくとも……!」
 ラビットバニーの言葉に構わず、シュネーは続ける。それは、本心からの叫び。
 そのままシュネーはバトルアックスを構え愚直に正面から踏み込んだ。
「はっ、格好の的だし!」
 ラビットバニーはそれを笑い飛ばし、赤べこキャノンを構えると正面から放つ。
 リーチの差は明白。距離が離れているためシュネーが圧倒的不利な状況だ。しかしシュネーは、その足を止めない。迫る砲撃に臆することもなく、ただただ気合だけで乗り切ろうとラビットバニーへ向かう。
「っ……!」
 当然、その砲撃は無慈悲にシュネーにぶち当たる。が、その突撃の勢いは止まらない。
 無策で立ち向かっていれば、やられるだけだったろう。だが、シュネーは全くの無策だったというわけではない。展開されるオーラ防御で多少その威力を減衰させてたお陰で強引に突き抜けることが出来たのだ。
「な、なんだし!」
 まさか突き抜けてくるとは考えてもいなかったのだろう、驚愕するラビットバニー。
「はっ……!?」
 そして、更に驚愕する。その視線の先には、廃れたローブである愚者の外套がよりボロボロになった状態のシュネーの姿。それは、誰が見ても窮地を潜り抜けた猛者の姿に見えることだろう。
 そしてそれこそが、シュネーの狙った意図。
「はぁっ!」
 ラビットバニーめがけ、気合を伴った渾身の一撃を振るう。
 その一撃は――
「ぐぁっ……!?」
 脳天に降り注ぐバトルアックス。それは、既にバリアが消えていることを意味した。そのまま花の道に叩きつけられるラビットバニー。花の道であるがゆえに弾力性のある地面に救われたことだろう。最も、バトルアックスの一撃だけでも十分すぎるほどの威力と言えるか。ましてや、バリアがまた働いていると思って油断していた分、受ける体勢ができていなかった為にダメージもより大きいだろう。
「え、エモぃ……カッコ良すぎて油断したし……」
 そう言い残して、逃げるように消えるラビットバニーだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

ノストラ・カーポ
月代・十六夜(f10620)と連携

中々面倒だが十六夜の作戦に合わせるとしよう。
【指定UC】を発動、兵士たちに武器を捨てさせ十六夜の踊りを引き立てる踊りをするように命令。
敵の攻撃からは守ってやるとしよう。【呪詛】と【範囲攻撃】を十六夜と兵士達に当たらないように放ち敵の動きを阻害。
万が一こちらに攻撃が飛んできた場合は【Omertà】を展開、その上に【オーラ防御】を重ねて攻撃を防ぐ。

バリアが解ければ【念動力】で部下たちに銃を渡し、共に大量の銃弾をラビットバニーに向けて撃ちまくる。


月代・十六夜
ノストラ・カーポ(f14707)と連携。

ブランドがあるんならキャラグッズくらいあるわな。
ということで探してきましたラビットバニー仮面…まんま向こうの被り物だコレ!?

【照猫画虎】で、そのまま被り物だけのすっごい雑な【変装】で挑発し。高速カンフーを仕掛けてきた相手の動きを【視力】と【聞き耳】【野生の勘】で【見切っ】て回避に専念、即興の【ダンス】【パフォーマンス】パートナーにして【時間稼ぎ】を行う。
ノストラさんから支援も来るし、中々いい感じのステージになるんじゃねぇかな。

これでバリアさえ剥がれればこっちの動きを見切ったノストラさんの一斉砲撃で〆だ。
楽しんで貰えれば幸いだぜ。



「どっちが本物か蹴りをつけようぜ!」
「いやお前誰だし! バニー要素欠片もねーし!?」
 そして2人は出会った。片や顔面傷だらけのうさぎの被り物を着けたバニー姿の女。片やうさぎの被り物を文字通り被っただけの雑な変装を行う男。
 その男は、月代・十六夜(韋駄天足・f10620)。ラビットバニーはブランドにもなっており、被り物を見つけることそれ自体は容易い。バニーもマニアックな場所に行けばそれなりに手に入る服装だったろう。それをしなかったのは、ラビットバニーを貶すためか。
「他人を装うならもう少しらしくしろし!」
 そう言いながらラビットバニーは十六夜に迫る。その動きは、途中で突然加速した。
「っと、あぶねー」
 その突然の加速に対応しきれず危うく一撃貰いかけたが、本能でなんとか回避する。
「あーしの速度についてこれねーっしょ!」
 なおも加速するラビットバニー。
「やっべ……」
 カンフーモードとなったラビットバニーの一撃の速度は達人のそれだ。常人であればまず見切るのは不可能。十六夜の視力と聴力を持ってしても、それは見切るのが難しいほどだった。
「やっぱついてこれねーみたいだし、このまま捻る!」
 もうおおよそ限界まで加速してるのだろう、ラビットバニーはそのまま決めに来た。
 しかし――
「何だし!?」
 阻止された。その最終段階の加速それ自体を阻止された。それは、突然周囲に発生した黒い衝撃波の影響だ。
 バリアされていて攻撃が通らないとは言っても、突然そんなものに襲われれば驚いてしまうのは無理もない。
 一旦距離を置いてその原因を辿るラビットバニー。十六夜に注意を払いつつ、目だけで周囲を見回すと。
「気づいたか」
 十六夜からやや離れた位置に一人の猟兵、ノストラ・カーポ(無法者・f14707)。
「やれ」
 ノストラの一言で現れた兵士たち。50を超える兵士たちは一斉に武器を捨てると、十六夜とラビットバニーがいるその場所へ向かっていく。
「な、何する気だし!?」
 武器を捨て向かってくる兵士たちに驚く。
「手元がお留守だぜ」
「はっ!?」
 完全に隙を晒したラビットバニーに、十六夜は迫る。桁違いの反応速度を見せ十六夜の手を回避してみせた。
「よくわからないけど数が多いなら纏めて潰すしかないっしょ!」
 武器を捨てた理由が理解できないラビットバニーは、ノストラの召喚した兵士たちごと十六夜を捻り潰そうと再び迫る。だが、ラビットバニーの考えとは裏腹に、十六夜は兵士たちの前に出てそれに応戦。兵士たちも前に出てくることはない。
 関係ないと言わんばかりにその拳を振るわれるが、十六夜には当たらない。
「へへ、やっと目が慣れてきたぜ」
「なんっ……!?」
 その言葉に驚きの表情を見せるラビットバニーだが、構わずもう片方の拳を振るう。
「見え見えだな」
 振るわれるもう一方の拳も見事にバック宙回避された。
「この……!」
 ムキになってそれを後追いし、また引いた手を振り抜くが、やはり当たらない。一周回って冷静になったラビットバニーは、このまま続けても堂々巡りだと考え、一旦距離を取る。一方で十六夜は、その動きを止めることはなく、ラビットバニーから視線を外さないままに体を動かし続けている。その後ろでは、兵士たちが十六夜の動きに合わせリズミカルにパフォーマンスを決めていた。
「何だし……!」
 何かがおかしい、そう感じているのだが、それがわからない。冷静さを取り繕うとしてるが、苛立ちが先立つばかりだ。兵士たちの動きはラビットバニーを煽る動きにも捉えられる。
「そっちが来ないなら、こっちから行くぜ……!」
 そう言って踏み込む十六夜。
「させるかし!」
 真っ向から対抗するラビットバニー。やはり、その攻撃は一方的だ。回避に徹する十六夜に、ラビットバニーの攻撃は全く当たらない。時にはギリギリ躱し、また時には大きく魅せるように回避する。
 ラビットバニーからしてみえば、それはまるで、手のひらで踊らされているような、そんな感覚だろう。
 兵士たちは、十六夜を強調するような動きをして見せ、目立たないながらも存在感を示す。戦っているという観点で見れば妙な動きだ。だが、別の側面。それが戦いではなく2人で息を合わせた即興の踊りという点で見れば。
「なかなか様になっているぞ」
「だろー?」
 手を叩きそう告げるノストラ。まるでそれはたった一人の観客。
「まさか……くそ、やってくれるじゃねーか!」
 そこでようやく、それに気づく。傍から見ればこの光景。まさか本当に踊らされているとは思っても居なかったのだ。
「ああ、ダメだ、ダメだダメだ思い出すな……、ああっ……!」
 頭を抱えるラビットバニー。思い出せば出すほど、それに惹かれる自分がいることに聞き、言い聞かせる。
「あーしはてめぇと踊るつもりはねーんだよ!」
 顔をブンブンと横に振ってから、再び踏み込む。しかし、ラビットバニーがどれだけ怒ろうと、どれだけ冷静になろうと結果は変わらない。攻撃を見切られるという時点で、自体は決着してると言える。
「……蜂の巣にしてやれ」
 その行動がバリアを壊れないようにするためのものだと考えたノストラは、密かに念動力を使って兵士たちの足元に移動させていた武器を手に取らせ、放たせる。
「むだ……がはっ!?」
 無数の鉛玉がラビットバニーに降り注ぐ。その弾は、弾かれることなくラビットバニーを貫いた。
「くっ……この借りはぜってー返してやる……!」
 敵わないと悟ったのか、ラビットバニーは逃げるようにその場から立ち去るのだった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

レナータ・バルダーヌ
バニーさんの武器に載ってるアレ、牛さんですよね?
牛さんがお好きなのかもしれませんし、モーさんに手伝ってもらいましょう。

先制攻撃で動きが封じられたら、炎の翼を形成して足場を燃やしたり飛行を試みたりして、脱出を図ります。
逃がしてもらえなくても、わたしは囮なので大丈夫です。
注意を惹いている間に、うちで飼っている牛のモーさんがバニーさんに接近します。
モーさんなら、持ち前の【野生の勘】とドレッドヘアでバリアをなんとかしてくれるはずです。
バリアの解除に成功した瞬間に【念動力】で動きを封じ、【牽牛星の輝き】で攻撃します。
もし失敗しても、モーさんが牽いた牛車の跡は畑になるので、後に続く方の助けになるでしょう。



「あーし、ほんとにあいつら止められんのかな……」
 全身あちこち傷だらけのラビットバニー。
「モー」
 そんな彼女の前に現れた、一匹の牛。
「あん? お前さんどっから来たし」
 赤べこキャノンを扱う彼女にとって、牛はかなり身近な存在なのだろう。普通の牛と異なるのは、その頭がドレッドヘアになっており、牛車のアルタイルチャリオットを牽いている点。頭はともかくとして、牛車を牽いているのならば何処かに飼い主がいるはずだと、警戒の色を見せているのか、牛に近づくことはせず、少し距離を置いている。
「ダメですよモーさん、その方を困らせては」
 別に困らせても居ないモーさんことモー・ドレッドを嗜めるように現れたのは、レナータ・バルダーヌ(復讐の輪廻・f13031)。
「やっぱりおめぇらか! もう懲り懲りなんだよ!」
 レナータの姿を見ただけで苛立ちを見せ、両手から地面目掛けビームを放つラビットバニー。
 そのビームを受け花の道が大きく盛り上がると、ラビットバニーとレナータを分断させた。
「捕らえるし!」
 ラビットバニーの指示でレナータに襲いかかる花の道。
「危ないですね……」
 うねる地面で転ばないよう上手くバランスを取りつつ、後ろ方向に逃げる。
 だが、逃げた方向からも花の道が迫っており。
「あら……囚われてしまいましたか」
 あっけなく囚われるレナータ。モーさんはといえば本当に牛なのかという素早い動きで動く花の道から逃れ、ラビットバニーのいる側へ避難していた。が、ラビットバニーは先程まで見せていた牛への警戒心はすっかりなくなっており、それに気づいていない。
「脱出しないと……」
 背中から炎の翼を形成し、自身を捕らえる花の道を焼き払いながら飛び上がって脱出する。
「あーしの攻撃からは逃げられないっしょ!」
 手を動かし花の道を操作する。迫る花の道を地獄の炎で焼き払い対処するが、花の道は失われようと再形成される特殊な能力を持つ。無力というほど効果がないわけではない。実際こうして脱出出来ているのだからある程度の効果はあるが、しかし、堂々巡りだ。
「モー」
「なんだし、邪魔するならお前も丸めるし?」
 レナータに意識を集中しながら、側まで近づいてきたモーさんに言う。のんびりと花の道を形成する花を喰みながら、ラビットバニーの周辺をウロウロ。遂にレナータを捕らえ、再び花の道の檻の中に閉じ込めた。
「ああもう、邪魔だし……こいつ、思った以上に可愛くね?」
 ようやく手で払いのけられる、そう思いながら払いのけようとしたが、目に入った牛の顔を見て手が止まる。
 至近で見れば、そのドレッドヘアが意外にもよく似合う牛だ。
「お前、あーしのところ来ないか? 何でも食わせてやるっしょ」
 見れば見るほどに可愛いと感じるのか、ついにはそんな事を言いだした。
「今日はモーさんも調子がいいみたいですね♪」
 集中がそれたことで再び脱出していたレナータは、その様子を見て微笑む。
 その笑顔とは裏腹に。
「なっ……身体、動かねーし……!?」
 全身を金縛りされるような感覚。その目の前で。
「モー!」
 のんびりとした表情から一点、暴れ牛のような形相でラビットバニーへ体当たり。
「ぐっ……!?」
 もろに腹に食らったその一撃は、ラビットバニーを軽々と空中に浮かした。そのまま走り抜けるモーさん。モーさんが駆け抜けたその場所は、どんどん耕されていく。
「油断大敵、ですよ?」
 レナータのその言葉に、ラビットバニーは何も言えず、また逃げるように消え去った。

成功 🔵​🔵​🔴​

クー・フロスト
アドリブ歓迎◎

――

▼エモさを天候で表現する

エモい、とはエモーショナル
つまり景色などの影響により、心や感情の動きが生まれる事だな
ネットにより、エモいと感じる事は幅広くなっているが
ここは原点に戻り景色での演出をするとしよう

『――フロストシュネーヴァイス』

大魔術を唱える
クーの周囲に魔術が沢山並ぶ
幻想的な雪の風景と合わさり、一つの一体感ある絵になっているだろう

▼UCと通常攻撃のコンボ

『油断大敵。いくぞ』

相手のカンフーを繰り出される前に
こちらが《フロスト・スザーン》で(早業、先制攻撃)
素早く先手を取る

その後、時間差で
UCの魔法陣から放たれる氷の飛礫を兎のヤツに当てる寸法だ
本命はこっちだ

『――終わりだ。』



「もうあーし、限界なんだけど……」
 フラフラになりながら花の道を歩く。その姿は全身傷だらけであり、満身創痍と言っても過言ではない状態か。それでも動いていられるのは、彼女が幹部であるが故だろう。
「でもあーしがやられたらここは突破される……それだけは避けないと」
 様々な猟兵から逃げているラビットバニー。逃げているのではない、戦略的撤退だ。
「――《フロストシュネーヴァイス》」
「っ……!」
 そこへ、ラビットバニーを見つけたクー・フロスト(《疑心の姫君》かつて甦生氷姫と呼ばれた者・f08503)が、出合い頭にユーベルコードを発動する。
「なんだし!?」
 驚くべきは、その規模。
 警戒の色を見せるラビットバニーの体制は既にカンフーモードではあるものの、その規模の大きさ、そして展開される魔法陣の数。どれをとっても、とても一人で為せる規模とは思えないほどの大きさ。
「なんで、雪が……!」
「これが私の力。何もおかしくはない」
 それは、己が所持していたかつての力。その力は今でも失われてはいなかった。
 そう、最も驚くべきは、天候だ。今は春。そこが割れたキマイラフューチャーの間にあり、実質宇宙空間であるということを抜きにしても、雪という天候は本来ありえないもの。
 花びらが舞う世界に降り注ぐ雪は、瞬く間に花の道に積もる。そして、夜を思わせる宇宙空間の見える空。
 ただそれだけでは味気がないだろう。植物という植物は花しかなく、構造物が一つとしてない空間だ。だが、そこに、クーが展開する無数の魔法陣が合わされば。
「……綺麗」
 それは、本心からの言葉。普段からエモいという言葉を使う彼女ですら、心からその言葉を紡がせる程に、幻想的な光景が広がる。
「油断大敵。いくぞ」
 すっかり放心状態のラビットバニーに、クーは決して容赦はしない。己の寿命を蝕むという大鎌、フロスト・スザーンを手に、目にも留まらぬ速度で迫る。相手は仮にでもオブリビオン。それも、幹部だ。相手が油断しているからと自身も釣られて油断すれば、思わぬ一撃を喰らいかねない。
「はっ!?」
 クーの言葉に我に返ったラビットバニーは、そこからでも迫るクーに応じてみせた。やはり、そこは幹部クラス。ユーベルコードでより増大したその反応速度で、その鎌を受けたのだ。
「油断大敵は、お前っしょ!」
 繰り出される拳。しかし、既に先手は取った。
「――終わりだ」
 その攻撃を身を引いて躱して見せれば、あとに来るのは、幻想的な光景を織りなしていた魔法陣から放たれる、無数の氷の飛礫。
「ぐっ、がっ!?」
 それも、展開されていたのはクーの周囲だけではない。寿命を削るという大きな代償と引き換えにしているが故だろう、ラビットバニーの背後も含む、かなりの広範囲に展開された魔法陣。その全てから、ラビットバニーに氷の飛礫が飛来する。如何に反応速度に長ける状態だとしても、避けるほどに隙間のない四方八方からの弾幕攻撃に対応する術はなく。かと言って、転移で逃げる体力も、既に残されては居ない。
「アアアアアアアッ!」
 断末魔を上げながら、黒い靄と化したラビットバニーは空へと消えていくのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年05月17日


挿絵イラスト