バトルオブフラワーズ⑩〜それちょーエモいんですけど!
「第一関門突破!続けて第二関門ですが……エモいってなんですかね?」
集まってきた猟兵たちの前で、アホ毛を?にしながらアリア・ヴェルフォード(謎の剣士X・f10811)はそう口にした。
現在、猟兵たちは六つのザ・ステージを全て制圧してシステム・フラワーズの内部に潜入。
そして敵の怪人幹部の一人であるエイプモンキーの討伐に成功していた。
その勢いのまま奥へと進んでいく猟兵たちの前に立ち塞がったのが二人目の怪人幹部であるカワイイ怪人『ラビットバニー』である。
システム・フラワーズの内部は咲き乱れる花々によって足場が形成されているが、エイプモンキー討伐の時と同様に現状その道の全てがラビットバニーへと繋がっていた。
「で、皆さんにはこのカワイイ怪人『ラビットバニー』を討伐していただく訳なのですが、お猿さんの時と同じようにこの兎さんも強い能力を持っています!」
アリアが言うには、このラビットバニーは『絶対無敵バリアを自身にはった上で、何らかの攻撃を仕掛けてくる』とのこと。
つまり猟兵たちはまず①攻撃を何らかの方法で対処した後に、②絶対無敵バリアに対処するという二つのことを考えなければならないのだ。
「攻撃を対処しても、絶対無敵バリアを突破しなくてはその後一方的にやられてしまうでしょう!で、肝心の絶対無敵バリアの破り方ですが……ちょっと良く分からないんですけどラビットバニーが『エモい』ものを目撃すると一時的に解除されるみたいですね!」
エモい――つまりラビットバニーの感情を揺さぶったり、思わず高ぶるほど強く心に訴えかけることでバリアが解けるらしい。
かわいさ、男らしさ、おもしろさ、血だらけで立ち上がる、etc…、SNSで流行りそうなものは大抵バニーの琴線に触れるようである。
「そこらへんは皆さんにお任せします!なんとかバリアを解除してこちらの攻撃なりぶち当ててやってください!あ、バリアがなくてもラビットバニー自体は強いみたいなので最後まで気を抜かないでくださいね!」
アリアは激励の言葉を送り、準備を整えた猟兵たちを順次テレポートで送りだした。
小牧葵
はい、第二幹部戦ですね。こんにちは小牧葵(こまき あおい)です。
エモいってなんでしょうね、過去に書いたノートを開いて恥ずかしくなるのがそうでしょうか?
さて、では本シナリオにおける先制攻撃の処理について先にしておきます。
・戦闘開始後、ラビットバニーがバリアを張りながらユーベルコードに対応した攻撃を仕掛けてきます。
※複数人いた場合はそれぞれに対応した攻撃を何か放ちます(張られるバリアは一つです。
・上記の攻撃を何らかの方法で対処してから猟兵側のユーベルコードが発動されます。
これは私個人の処理内容なので、全MS共有の処理ではないです。
その点はご注意ください。
では、改めて盛り上がるように頑張っていきますのでよろしくお願いします。
皆様の熱いプレイングをお待ちしています。
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ラビットバニーは必ず、猟兵に先制して『絶対無敵バリアを展開するユーベルコード(POW、SPD、WIZ)』を使ってきます。
絶対無敵バリアは本当に絶対無敵で、あらゆる攻撃を無効化しますが、「ラビットバニーがエモい物を目撃する」と、精神集中が乱れてバリアが消滅します。
ラビットバニーのエモい基準はかなりユルいので、バリアの解除は比較的容易と思われますが、バリアなしでも彼女は相当の実力者です。
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第1章 ボス戦
『カワイイ怪人『ラビットバニー』』
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POW : 赤べこキャノン
【絶対無敵バリア展開後、赤べこキャノン】で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる。
SPD : うさちゃんカンフー
【絶対無敵バリア展開後、兎面の目が光る】事で【うさちゃんカンフーモード】に変身し、スピードと反応速度が爆発的に増大する。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
WIZ : おはなハッキング
【絶対無敵バリア展開後、両手の指先】から【システム・フラワーズ制御ビーム】を放ち、【花の足場を自在に操作する事】により対象の動きを一時的に封じる。
イラスト:和狸56
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠山田・二十五郎」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
ジニア・ドグダラ
エモい、があんまり理解しがたいですが、何であれ注意を怠ってはいけませんね。
敵の攻撃を【第六感】にて攻撃箇所をワイヤーフックで高速移動し回避、【逃げ足】にて後方へ転身します。
その後、【レプリカクラフト】で私一人が入る更衣室と衣装を許容する限り【高速詠唱】で即時作成し、中に入ります。衣装の効果は対象をエモくさせる衣装……衣装……
何ですかこれ!?全部、女の子が着そうなフリフリな衣装ばかりじゃないですか!え、これを着ろと言うのですか!?
……。…………ええい!!手に取ったのに着替え、更衣室をカーテンを開けて、死霊拳銃による【スナイパー】【2回攻撃】で攻撃します!
※アドリブ・絡み歓迎 衣装はお任せです。
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花々が彩るシステム・フラワーズ内部の道を、ジニア・ドグダラ(朝焼けの背を追う者・f01191)は不安げな面持ちで進んでいた。
「エモいって……なんでしょう……?」
そう、この先に待ちうけている強敵の唯一の弱点であるエモさがジニアには理解し難かったのである。
エモさを見せ付けなければ敵の持つ最強のバリアを突破できず、その先に待っているのは敗北しかないだろう。
ジニアも悩み抜いた末に自分にできる最高のエモいを考えてきたが、それが通用するかはやってみないと分からない。
「何であれ注意を怠ってはいけませんね」
だがここまで来たからにはやるしかない、ジニアは自身に言い聞かせるようにいつもの合言葉を呟いて気を引き締めて決戦の場へと向かった。
辿り着いたのは戦うのに十分な大きさの広場。
そこに兎の被り物をしたカワイイ怪人『ラビットバニー』が待ち構えていた。
「さーて、早速始めるっし!あーしはモンキーみたいに油断しないから負けるわけないっし」
そう口にするラビットバニーの全身には薄い膜のようなものが張られる。
おそらくあれが絶対無敵バリアだろう、そしてジニアはラビットバニーが被っている兎面が光ったのを見た。
(「来る!」)
ジニアは咄嗟にフックワイヤーを射出して床の窪みに引っ掛けるとそれに巻き取られる形で飛んだ。
次の瞬間、轟音と共にジニアの元居た場所の花々が周囲に舞った。
うさちゃんカンフーモードとなったラビットバニーが圧倒的なスピードと共に突っ込んで来ていたのである。
「っと一発で終わらせようと思ってたのに避けるなんて思わなかったっし!」
そう口にするラビットバニーの足は花々に深く埋まっていた。
一見隙だらけではあるが彼女には最強のバリアがあるためかその雰囲気に焦りは見られない。
(「今のうちですね……」)
ジニアはその僅かな時間を逃さないように一度後方に転身。
その場にレプリカクラフトによってその場に更衣室と衣装を何着も作成する。
そして更衣室の中に入ったジニアは――
「何ですかこれ!????」
困惑と共に悲鳴を上げた。
そう、ジニアの中にいる他の人格の影響か本人の深層心理が表現されたのか、作成された衣装はどれも女の子が着そうなフリフリの衣装ばかりだったのである。
と言ってもジニアも女の子ではあるのだが、普段そんなふりふりな格好をしない彼女にとっては未知の領域だった。
「これを着ろと?……あああううう……。……ええい!」
自分が作り出したとは思えない光景に混乱しながらも時間はあまり無いとジニアは近場にあった服を手に取り無我夢中で着替える。
そしてカーテンを開けて飛び出した姿を見たラビットバニーは叫んだ。
「はーーーー?めっちゃエモいんですけど!!!」
そこに居たのはピンクを基調としたミニ丈のウエディングドレス風の衣装を身に纏い、恥ずかしさから顔を真っ赤に染めたジニアだった。
ボリューム感あふれる三段フリルに沢山のリボンがあしらわれたそれはまさにふりふりの可愛いアイドルが着るような洋服である。
それを恥ずかしさから体をもじもじさせて涙目になりながらジニアは着ていたのだ。
ジニア自身の可愛いと恥じらいと服の可愛さが相まったそれはまさに最強のエモさだった。
ラビットバニーは足を引き抜くのも忘れての興奮状態である。
「見……見ないでください!!」
ジニアは即座に死霊拳銃を取りしてラビットバニーに向かって何度も引き金を引く。
その弾丸は興奮からバリアが解除されていることに気付いていないラビットバニーを撃ち抜いたのであった。
大成功
🔵🔵🔵
ジョー・グラム
SPD勝負といくか。
「ウサギの目が赤いのはニンジンを食べ過ぎたって本当かい?」
高速化した相手の攻撃に合わせてソレをクイックドロゥで撃ち落とす。
リボルバーが不利だって?
「俺のリロードは革命だぜ?」
手品のように早業リロードで、魅せてやる。
「愛と勇気が勝利の鍵なら、そいつをねじ込む鍵穴は、お前のドタマだぜ」
少なくとも愛はたっぷり貰ってるんでな。ほんのちょっぴりの勇気を込めてぶち込んでやる。
●
次に決戦の場へと進んでいくのは片手にリボルバー、片手をズボンのポケットに突っ込んだジョー・グラム(サイボーグのブラスターガンナー・f02723)であった。
ジョーはタバコの煙を吐きながらその場に足を踏み入れて兎面をテープで修繕したラビットバニーを見据える。
「随分と痛い目を見たようだな。ご自慢のバリアはどこにいったんだ?」
怪我を負っているラビットバニーの姿を見てその精神を揺さぶるべくジョーは声をかけた。
ラビットバニーの心を乱すことでしか絶対無敵バリアは解除できないのである。
そのためのエモさではあるが、その前準備として彼女を少しでも平常心から遠ざけて置く方が有効に働くだろうという判断であった。
「ちょっ、ちょっと可愛すぎただけだし!」
ラビットバニーの反論に、ジョーは先ほどの道中にすれ違った女性を思いだす。
顔を赤面させて無言で走り去って行ったため情報交換をする暇も無かったが、このラビットバニーの様子からして優位に戦闘を進めることができたのだろう。
「なら仕方ないな」
何かあったのか?と少し心配していた懸念事項が払拭されたジョーは改めてラビットバニーと向かい合った。
「さて、そろそろ勝負といくか」
「さっきの鬱憤をあんたで晴らさせてもらうし!」
ジョーのその言葉に合わせるかのようにラビットバニーの全身が薄い膜、絶対無敵バリアで覆われる。
そして兎面が光りうさちゃんカンフーモードへと以降、その圧倒的なスピードを以って一瞬でジョーへと肉薄し拳の連打を放つ。
「ウサギの目が赤いのはニンジンを食べ過ぎたって本当かい?」
だがそれ以上にジョーの抜き打ち、クイックドロウによる連射は速かった。
リボルバーによる弾丸が正確に放たれた拳に命中し、その軌道をずらし攻撃を回避したのである。
無論、絶対無敵バリアによってラビットバニーの手に一切の傷は無い。
だが衝撃を無視できるかといえばそれは別の話である。
リボルバーの衝撃は人間クラスであれば即死に至らしめる威力を持っており、その衝撃を利用してジョーはラビットバニーの攻撃を打ち落としていた。
しかしリボルバーの装填数は有限である。
「もう球切れだし!無限に打てるあーしの方が有利っしょ!」
ラビットバニーの豪腕が迫る、だがそれでもジョーは笑っていた。
「俺のリロードは革命だぜ?」
爆発的にスピードが上昇しているラビットバニーより更に速く行われる神速のリロード。
それは居合いのような一切の無駄が削ぎ落とされた芸術と呼べる動きであった。
「は?そんなのあり!?」
ラビットバニーの拳が先ほどと同様にクイックドロウによって打ち落とされる。
だがその拳には銃傷ができていた。
芸術というエモさに魅せられたことでバリアが解けていたのである。
「しまっ!?」
バリアの解除に気付いたラビットバニーはすぐに精神を集中させてバリアを再形成しようとするが、ジョーの速射はそれを上回る。
「愛と勇気が勝利の鍵なら、そいつをねじ込む鍵穴は、お前のドタマだぜ」
愛を知り、愛を育む男は、それにほんのちょっぴりの勇気を込めた弾丸を兎面へとぶち込んだのであった。
大成功
🔵🔵🔵
シール・スカッドウィル
さて、うまくいくかはわからんが、やるだけやってみるか。
足場の操作、か。
それが全身を覆う物であったとしても、足から作用するものであるのなら、
「右腕一本動けば、俺の為すことは成る」
繋を空へ構え、<全力魔法>を込めた【輻射】を放つ。
放った弾丸を<誘導>し……地面に突き立て、巨大な氷柱に。
氷属性付与の副次効果。
視界を塞ぐと同時に下地を作る。
続けて<2回攻撃>によりもう一射。
「さて、ダイアモンドダスト、というものは知っているだろうか」
今度は風属性を付与したそれで、氷柱を貫き、散らせる。
花と氷塵の万華鏡を楽しめ。
もし見惚れたのであれば、
光属性を装填。
その中を乱反射する極光を受けろ。
アドリブ、連携歓迎
●
「エモさか……」
花々によって作られた広場へと足を踏み入れながらシール・スカッドウィル(ディバイダー・f11249)はそう呟いた。
目の前にいる穴の開いている兎面の怪人ラビットバニーは最強に近い守りを持っているがエモさに弱いと聞いている。
実際にシールの前に挑んだ猟兵たちは可愛い、早業の芸術によるエモさを武器に優位に戦闘を進めてきた。
シールが考えてきたのはその二つとは別、純粋な意味での感動というエモさである。
上手く行くかはやって見ないとわからないが挑んでみる価値は十分にあるだろう。
「さて、やるだけやってみるか」
シールはそう口にしてラビットバニーへと駆けだした。
「次はあんたって訳ね!もう変な小細工で動揺するあーしじゃないっしょ!」
こちらに向かってくるシールを見て、ラビットバニーはその全身を薄い膜でできた絶対無敵バリアで覆い、両手の指先から地面へと光線を発射する。
するとそれを受けた花々が舞うと、嵐のようにシールへと降り注いだ。
無数の花々はまずシールの足に張り付き、そのまま徐々に上へとあがっていった。
「これが足場の操作か」
「そう!すぐに動けなくなるっしょ!」
冷静に分析するシールにそう答えながらラビットバニーは花々を操りシールの自由を奪っていく。
もはや下半身は動かない、だが上半身、いや――
「右腕一本動けば、俺の為すことは成る。シルエットシフト」
そう口にしてシールは上下二連装対物ライフルである繁から輻射による180本の拡散された氷属性の魔力弾を上空へと放った。
「まずは下地だな」
そしてその魔力弾を操作し、束ねることでシールが作り出したのは巨大な氷柱。
それがシールとラビットバニーの間へと突き立った。
「はぁ!?こんなのどっから持ってきたっし!ってか邪魔っしょ!」
降り注がれていた花々とラビットバニーの視界は氷注によって遮られ、嵐が止まったことで自由を取り戻したシールは花々を払いながら再び?を構える。
「さて、ダイアモンドダスト、というものは知っているだろうか」
再び放たれた輻射、装填されていたのは風属性の魔力弾。
シールは魔力弾で氷柱を貫いて散らせ――その場にきらきらと輝くダイアモンドダストの情景が生みだした。
「はー!?超綺麗っしょマジで!!」
直前まで舞っていた花々も相まり、花と氷塵の万華鏡とも呼べる幻想的な時間が流れていく。
エモさに目がないラビットバニーも当然それに見惚れていた。
「隙ができたみたいだな。ラストだ。シルエットシフト」
シールは輻射による拡散された光属性の魔力弾を放つ。
光の閃光はダイアモンドダストに紛れて乱反射し、その輝きを更に増して極光となって無防備なラビットバニーを飲み込んだのであった。
大成功
🔵🔵🔵
フランチェスカ・ヴァレンタイン
エモいかどうかはわかりかねますが…
空中戦闘機動は"魅せる"モノもありますし、ね?
バリア展開と同時にスラスターの全力噴射で上空へ
キャノンの連続砲撃を多彩なマニューバで見切りながら、空中に複雑な光の軌跡を描きます(☆
仕掛ける際には正面からの砲撃をバレルロールしながら斧槍で打ち払っていきますが(☆)、攻撃重視の一撃までは捌ききれずにあえなく直撃コースに――
爆炎が広がる中でバニーが目にするのは装甲類をパージした超軽装で炎を裂いて懐に飛び込んで来るわたしの姿(☆
「――どうぞ、召しあがれ?」
着地の土煙を上げながら慣性増し増しで土手っ腹にUCの一撃をお見舞い致しましょうか、と
☆エモそう
※アドリブ・絡み歓迎
●
「さて、次はわたしの番ですわね?」
決戦の場、花々の舞う広場に足を踏み入れたのは装甲で身を固めたフランチェスカ・ヴァレンタイン(九天華めき舞い穿つもの・f04189)だ。
フランチェスカはラビットバニーに向かって機殻斧槍であるヴァルフレイア・ハルバードを向ける。
「はっ!こっから盛り返して行くだけっしょ!」
やはり幹部というだけあってか幾つものダメージを受けてなお、ラビットバニーの戦意は衰えていない。
実際にラビットバニーの能力は強力であり、ここからでも逆転される余地は十分にあるのだ。
フランチェスカはラビットバニーの挙動に注視しつつその時を待ち――バリアが張られたことで戦闘が始まった。
絶対無敵バリアを張った後にすぐさま赤べこキャノンを構えるラビットバニー。
それと同時にフランチェスカは各部の動力炉を駆動しスラスターを全力噴射させ上空へ飛び立ち距離をとった。
「すぐに撃ち落してやるっしょ!」
空中を飛び回るフランチェスカを落とすため、ラビットバニーは弾幕のごとくキャノンを連射する。
その放たれた一発一発を確実に見切りながらフランチェスカは戦闘機さながらの多彩なマニューバ、つまり魅せる空中戦闘機動によって回避していく。
フランチェスカはアクロバット飛行にも似た曲芸飛行をしながら空中に複雑な光の軌跡を描いていた。
「超綺れ……って見惚れちゃ駄目っしょ!」
光の軌跡に見惚れかけたラビットバニーだったが、今までの経験から寸前で我を取り戻して気を引き締める。
「そろそろ行きましょうか」
ラビットバニーの動揺を見て今度はこちらから仕掛ける番だとフランチェスカはラビットバニーへと進路を変更。
接近に気付いたラビットバニーはフラチェンスカを近づかせまいと狙いを絞って砲撃を放った。
それをバレルロールによって螺旋を描きつつ回避、あるいは斧槍で撃ち払っていく。
しかし近づけばそれだけキャノンの間隔が短くなるものであり、それを全て捌くのは困難であった。
そのために捌ききなかった砲弾がフランチェスカへと直撃し爆発を起こす。
「やったっしょ!」
爆炎が広がるのを見て喜ぶラビットバニーしかし、その感情はすぐに一変する。
なぜなら突如として爆炎を切り裂き、そこから装甲をパージし超軽装化したフランチェスカが現れたのである。
「超エモっ!!!!」
まるで主武装を破壊された上に機体を致命的な損傷を負った戦闘機、それでもなお強者に向かっていくその光景はまさにエモいの一言に尽きていた。
実際のところワザと装甲を外しただけでフランチェスカ自身にダメージは無いが、勘違いさせるには十分。
「――どうぞ、召しあがれ?」
着地の土煙を上げながらラビットバニーの懐に飛び込んだフランチェスカは、その無防備な土手っ腹に慣性増し増しの戦槌による零距離の爆轟波を叩き付けたのであった。
大成功
🔵🔵🔵
リューイン・ランサード
強い幹部のお姉さん相手・・・
自信は全く無いけど頑張ります<汗>
お姉さんの攻撃に対しては、【空中戦、第六感、見切り、ビームシールドの盾受け、オーラ防御】で躱し・防御しつつも、花の足場についに絡まれた時には、「な、何とか抜け出ないと!」と頑張って【封印を解く、念動力(で自分を動かす)】で服を犠牲にして脱出。
武器を無くした下着姿で「わあっ、恥ずかしい!何て事するんですかあ~。」と身体を隠そうとする。
それでお姉さんがエモってバリアーが解ければ、【光の属性攻撃、全力魔法、高速詠唱、鎧無視攻撃】を組み合わせた、全力全開のスターランサーで撃ち抜きます!
勝てたら「ふうっ、貞操の危機でした。」と急いで服を着る。
●
「強い幹部のお姉さんが相手ですか……」
ラビットバニーが待ち構えているであろう広場の少し手前、花々の道でリューイン・ランサード(今はまだ何者でもない・f13950)は不安げな表情を浮かべていた。
リューインはこれまでに猟兵として多くの経験を積んできているが、今回の相手は並のオブリビオンではないと聞いている。
それに加えて何かエモさというよく分からない制限までついているとなると、彼の持つヘタレな部分も合わさってかどうしても自信を持つことができなかった。
「でも……戦わないと犠牲になってしまう人たちがいるはずです」
しかしそれでもリュ-インは戦場へと向かって行く。
恐怖はあるがカワイイバニーを倒してその先へと向かわなければ多くの被害がでてしまうのだ。
それをさせる訳にはいかないと、誰かに任せきりにはしないと、リューインは自らの意思で広場へと足を踏み入れた。
「ったく猟兵ってばあーしにタイムリーな奴が多くて困るっしょ!」
リューインが入ってくるのを確認しながらカワイイバニーは悪態をついていた。
「それはよく分かりませんが僕も期待に沿えるように頑張ります」
ここまで多くの猟兵たちのエモさが通用し、カワイイバニーにダメージを重ねてきていたのだ。
後に続く猟兵たちのために自分もそれに続かなければならない。
「はっ!真面目そうなぼくちゃんには無理な話だと思うんですけど!」
カワイイバニーはそう言い返しつつ、自身の体に薄い膜である絶対無敵バリアを纏う。
そして両手の指先から地面へと光線を発射する。
光線を受けて花々が舞い、それが一斉にリューインへと襲い掛かった。
「くっいきなりですか」
リューインはとっさに自らの竜の羽で上空に飛び上がりつつビームシールドを展開して花々を受け止める。
しかし視界を埋め尽くす程のそれは盾の範囲外からもリューインへと降り注がれ、その足に纏わりついていた。
このままでは足から始まり、下半身、上半身へとあがりつつ花々が自らの動きを縛ってしまうだろう。
「な、何とか抜け出ないと!」
そう口にしながらリューインは動かなくなりつつある体を念動力によって無理矢理動かして抜け出そうと試みる。
そして彼はなんとか花々から脱出することに成功、花々の嵐も止んだため地面へと降り立ったリューインだったが、その前にすーすーとした若干の寒さを感じていた。
そう、リューインは無我夢中で抜け出そうとするあまりパンツ一丁になっていたのである。
「わあっ、恥ずかしい!何て事するんですかぁ~!」
両手で自分を抱きしめるように身体を隠して恥ずかしがるリューイン。
「………」
それを見たカワイイバニーは無言でカメラを構えていた。
真面目に戦闘をしている中での突然のハプニングにカワイイバニーのエモゲージが振り切っていたのである。
「カメラ!?それは駄目です!天空の光よ!スターランサー!」
すぐさまリューインは上空に150本以上の光属性の光線を展開しカワイイバニーへと放つ。
「はっ!?あーしは一体何をってバリア解けてるし!ぎゃああああ!!」
自我を取り戻すのに時間をかけてしまったカワイイバニーへと光線が降り注がれる。
「ふうっ、貞操の危機でした」
それを確認したリューインは額の汗をぬぐうと、飛ばされていた服を手に取ってすぐさま着るのであった。
大成功
🔵🔵🔵
霧枯・デスチーム
【2m半のガジェットブラザーに乗って行動。アドリブ協力歓迎】
「バリア無くてもバニーちゃんは強いぜブラザー?」
『では、こういうのどうでしょうか、ガージ』
「…そいつは、エモいナ!」
ブラザーアームズで火炎放射器を召喚、花の足場を焼き払っておはなハッキング対策を行う。
その後密かに地雷を召喚して設置し、ハッチを開いて顔を出し挑発する。
花は焼け散り、炎のにおいがしみつくような光景に無骨なガジェットが一体。
そしてパイロットがわざわざ弱点のハッチを開き、手招きしながら不適な笑み(ねこはかわいい)を浮かべ誘うのだ。こいつはむぜ…エモいナ!
「こいよバニーちゃん。硝煙と鋼のエモさを教えてやるぜ」
●
「おうブラザー、ちょっとばかし遅れてきちゃったみたいだナ」
『はい、ですが敵は大分弱っているようですよ』
システムフラワーズ内部、花々でできた道を体長2.5メートル程の一体の有猫機動型ガジェットである通称B29が進んでいた。
それに乗り込みながら遅刻を口にしたのはケットシーの霧枯・デスチーム(100万回殺しても殺せない猫・f13845)であり、彼の言葉に紳士的な対応をしているのがB29に備わっているAIブラザーである。
この1匹と1体は此れまで味方が得てきた情報を整理しながら相談しつつ戦場へと向かっていた。
「バリア無くてもバニーちゃんは強いぜブラザー?」
今の話題は絶対無敵バリアを乗り越えた後の自分たちの行動についてだ。
仮にユーベルコードを突破したとしてもカワイイバニーは敵の幹部でありその力は強大、その後の対策まで考える必要があった。
『では、こういうのどうでしょうか、ガージ』
「…そいつは、エモいナ!」
そこですかさずブラザーが助言を行い、霧枯はそれに賛同して戦場へと突入した。
「でっかい機械か……ほんとあんたたちって多種多様すぎるっしょ」
複数の色んな種族の相手をしてきたカワイイバニーは現れたガジェットを見てそう口にする。
「はっ、色んな出会いが自分を強くするんだぜバニーちゃん」
霧枯は機体の内部からそう返答しつつガジェットを構えさせた。
「ならその強さを証明してみせて欲しいっしょ!」
それを見たカワイイバニーもまた臨戦体勢に移行し、絶対無敵バリアの薄い膜を全身に纏わせる。
そして次にとった行動は赤べこキャノンを構えることだった。
「あ、こりゃやばいナ」
そう、霧枯は花々に対するハッキング対策を前提にブラザーと相談していたのだ。
打ち合わせと違う混乱に戸惑ったためにガジェットにキャノンが打ち込まれる。
霧枯はガジェット内部にいたためにダメージを受けなかったがB29の損傷は大きかった。
「ちっ、こりゃしかたねぇナ。目一杯我慢して男を魅せてくれ、ブラザー」
『了解しました』
今後も打ち込まれるだろう砲弾をB29に身体で受けてもらうことを指示しながら、霧枯はブラザーアームズによる火炎放射器を召喚して周囲の足場の花を焼き払い始めた。
「はっ血迷ったみたいだけど、容赦はしないっしょ!」
次々と放たれるキャノンによる砲弾を打ち込まれながらもB29は焼却を続けていく。
そして粗方焼き払った後に最後の役目を果たして、砲弾を浴び続けたガジェットはその動きを止めた。
『ガージ、機体の損傷が活動の限界値を超えました』
「よくやったぜブラザー。後は任せナ」
そんなやり取りの後に、唐突に弱点であるハッチを開いて霧枯は顔をだした。
「こいよバニーちゃん。硝煙と鋼のエモさを教えてやるぜ」
そして手招きしながら不適な笑みを浮かべてカワイイバニーを挑発する。
花は焼け散り、炎のにおいがしみつくような光景の中に損傷の激しい無骨なガジェットが一体、それに加えてパイロットがまさかの可愛いねこ。
「属性過多の癖にこの絵になる感じ凄すぎるっしょ」
思わず頬が緩むカワイイバニーのバリアが解ける。
そしてそれに気付かぬままにとどめをささんと近寄って行くカワイイバニーは――足元の何かを踏んで爆発した。
それは地雷、B29による焼き払った後の最後の役目こそが密かに地雷を召喚して設置することだったのだ。
「はっ、言っただろ?硝煙と鋼のエモさを教えてやるぜってナ」
ガジェットから顔を覘かせた霧枯はまさにハードボイルド系だった。
成功
🔵🔵🔴
アンネリーゼ・ディンドルフ
【SPD】
アンネリーゼは今日もおいしいオブリビオン料理を求め依頼を受ける
「ラビットバニーですか。兎料理……」
お腹がぐーぐー鳴っている
「スピード勝負なら負けませんよ」
UC発動
「エルフでグールの私の寿命とあなたの寿命、どちらが早く尽きますかね」
ラビットバニーの攻撃を【見切り】舞い踊るように回避する
「エモいと感じてくれるまで避け続けますよ」
バリアが解けたら高速に動き回りつつ【早業/2回攻撃】で宛ら弾幕系シューティングゲームのように矢を連射する
芸術的圧倒的物量でラビットバニーを仕留めようと試みる
「兎料理、ぜひ食べてみたいですね」
●
システム・フラワーズの第二関門であるラビットバニーの守る広場、そこに最後に訪れたのはおいしいオブリビオン料理を求めて数千里、料理研究所のアンネリーゼ・ディンドルフ(オブリビオン料理研究所の団長・f15093)である。
そんな彼女は今、目の前にいるラビットバニーを見ながらそのお腹をぐーぐーと鳴らせていた。
「ラビットバニーですか。兎料理……」
「え?なにこいつの目、マジで怖いんだけど」
ラビットバニーがその呟き、その視線に恐怖を覚えるのは当然のこと。
なぜならお腹をすかせたアンネリーゼがラビットバニーを見つめる視線は完全に食料を見るそれだったのである。
もっとも兎は名ばかりでその体は人型のそれであり、食べられるかどうかは定かではないのだが……。
「とにかく、色んな意味であんたは危険っしょ!」
そんなアンネリーゼを見て自身の危機を察したラビットバニーは迎撃するために動きだす。
ラビットバニーは全身に絶対無敵バリアによる薄い膜を施し、そしてうさちゃんカンフーモードへと変身するため傷だらけの兎面の目が赤く光った。
その赤さはまるで最後の命を燃やす炎、これまで多くの猟兵たちによってダメージを受けてきたことでラビットバニーの残りの生命力はぎりぎりのラインを迎えていたのである。
「あんただけは倒してみせるし!」
変身によって爆発的なスピードを得たラビットバニーは花々の地を蹴り、アンネリーゼへと駆けだす。
「スピード勝負なら負けませんよ、オーバードライブ」
それに対するアンネリーゼは更に甲高いお腹の音を鳴らして、超加速モードへと変身しラビットバニーと同様に爆発的なスピードを得て迎え撃った。
そこから始まるのはラビットバニーによる数々の手足を使った打撃技を、舞い踊るように回避していくアンネリーゼの光景。
「エルフでグールの私の寿命とあなたの寿命、どちらが早く尽きますかね」
同種のユーベルコードを使用している二人だが、ダメージによって体力、機動力を始めとした要素においてアンネリーゼに分があった。
目の前で舞踊を見せられるラビットバニー、自分の攻撃すら組みこまれたそれはまさに芸術である。
ラビットバニーが最後に感じたエモさは自分の存在を含んでできあがった体験型における感動のそれ。
「エモいと感じてくれるまで避け続けますよ」
そんなラビットバニーの気持ちを見抜いたようなアンネリーゼの言葉に、ラビットバニーは何も答えられなかった。
数分後、エモさと自身の敗北を心のどこかで認めてしまったことでラビットバニーの守りが崩れる。
回避運動に専念していたアンネリーゼであったが、そこからは一転攻勢、動き回りながら弓から矢を次々と放った。
高速移動しながら連射された矢はさながら弾幕のようにラビットバニーへと降り注がれる。
「中々やる奴らだったっしょ」
負け惜しみか自分を倒した者たちへの賞賛か、その言葉を口にしてラビットバニーは圧倒的物量による矢によってハリネズミならぬハリウサギと化した。
ラビットバニーの最期を見届けたアンネリーゼは、
「兎料理、ぜひ食べてみたいですね」
と呟きながら今日の晩御飯は兎料理にしようと心に決め、戦場を立ち去ったのであった。
大成功
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