バトルオブフラワーズ⑩〜猟兵超エモいらしいよ
●まじ本気でいくし!
「あーしの『絶対無敵バリア』があれば、もう無敵っしょ!」
第ニの関門を守るカワイイ怪人『ラビットバニー』は、そう言って周辺を見回した。
システム・フラワーズの内部の「咲き乱れる花々の足場」はラビットバニーに集中しており、彼女を倒さない限り先に進むことはできない。
そんな彼女には『絶対無敵バリア』があり、ありとあらゆる攻撃が効かないと言う。
彼女を打ち破るためには、このバリアを解除させるしかないのだ。
●猟兵超エモいらしいよ
「そんなわけで、第二関門はカワイイ怪人『ラビットバニー』との戦いだよ」
ルビナ・ベイビーブルー(スペースノイドの電脳魔術士・f01646)は、そう言って周辺の猟兵たちに呼びかけた。
ラビットバニーは『絶対無敵バリア』に覆われており、ありとあらゆる攻撃が効かない。
「そこで、バリアを解除させなければならないんだけど、とにかくエモいものを見せればいいんだよ!」
ルビナによると、エモいものを目撃すると、ラビットバニーの『絶対無敵バリア』は一時的に解除されると言うのだ。そこで、エモいモノを見せつけてバリアを解除し、敵と戦ってほしいとのことだ。
「ええと、エモいって何だろうってことだよね。可愛いとか、ときめきとか、キラキラとか? あとは、何か心動かされるモノだと思うんだよ。ラビットバニーのエモい基準はかなりユルいらしいから、とにかくこれぞってやつを試してみたらどうかな」
要するに、SNSでバズりそうなものだと、だいたいオッケーらしい。
「エモいモノを見せないとバリアを解除できずに失敗しちゃうから気を付けてね。とにかくエモいモノだよ。エモエモ」
なお、バリアが解除されれば普通に戦うことができるので、どのように戦うかも考えなければならない。バリアがなくとも強敵には変わりないので注意したい。
まずエモいものを見せ、そして戦うのだ。
ルビナは猟兵たちに向けぺこりと頭を下げた。
陵かなめ
よろしくお願いします。
バトルオブフラワーズ⑩のシナリオになります。
エモいモノお願いします。イケメンの壁ドンから突然のパンチラ、水を吐き出すフグ、パフェタワーなどなど素敵なプレイングをお待ちしております。
●敵の先制攻撃について
ラビットバニーは必ず、猟兵に先制して『絶対無敵バリアを展開するユーベルコード(POW、SPD、WIZ)』を使ってきます。
絶対無敵バリアは本当に絶対無敵で、あらゆる攻撃を無効化しますが、「ラビットバニーがエモい物を目撃する」と、精神集中が乱れてバリアが消滅します。
ラビットバニーのエモい基準はかなりユルいので、バリアの解除は比較的容易と思われますが、バリアなしでも彼女は相当の実力者です。
それでは、プレイングをお待ちしております。
第1章 ボス戦
『カワイイ怪人『ラビットバニー』』
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POW : 赤べこキャノン
【絶対無敵バリア展開後、赤べこキャノン】で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる。
SPD : うさちゃんカンフー
【絶対無敵バリア展開後、兎面の目が光る】事で【うさちゃんカンフーモード】に変身し、スピードと反応速度が爆発的に増大する。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
WIZ : おはなハッキング
【絶対無敵バリア展開後、両手の指先】から【システム・フラワーズ制御ビーム】を放ち、【花の足場を自在に操作する事】により対象の動きを一時的に封じる。
イラスト:和狸56
👑11
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠山田・二十五郎」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
エル・クーゴー
【白斑(f04631)と】
●エモ演出
『躯体番号L-95、出撃します』
まずバリアに向かい飛翔、一直線に突っ込む
無敵に阻まれ転落した先の足場で白斑に助け起こして貰いつつ毀損したゴーグルから素顔を覗かせる
『――当機は、星のm’aiderを受信しました』
『行く先の無い私を潤沢な物資で包んでくれた、この星の』
『>よって、再起動します』
●バリア解除後
身に【迷彩】を纏い、足場に囚われぬ飛翔(空中戦)
高回避能力で敵攻撃を命中率・攻撃回数重視に絞り、例え被弾しようとも継戦時間を伸ばす目論見
白斑の攻防に【援護射撃(+2回攻撃)】
白斑のグラップル後にライフル展開、致命打を見込み狙撃(スナイパー+誘導弾+吹き飛ばし)
白斑・物九郎
【エル(f04770)と】
●エモ演出
転落したエルを助け起こす
ぶっきらぼうなツラながら、助け起こす時は急いた挙措を見せ、頬に虎縞模様を励起させつつバニーを睨む
「やってくれましたわな、テメエ」
●バリア解除後
「エル!
ザミエルシステム、送れ!」
【狩猟の魔眼(防御重視)】
ここで合体ユベコはエモい(確信)
キャノン砲口の向きに注意し【野生の勘】も傾注、まず敵攻撃を回避ざまの接近に専心
砲撃に射手自身も巻き込まれかねぬ程の近接戦を挑む
敵が間合いを離したがったら勝負所
キャノンを操る腕関節を獲りに行き(グラップル+怪力)、エルの狙撃の布石とする
防御重視で挑んだのは、エルの狙撃という本命を当てる為の身を挺した策である
●二人の絶妙な関係
猟兵たちは、立ちはだかるラビットバニーの前に降り立った。
「あーしの絶対無敵バリアは絶対無敵だし! 何か用でもある感じ?」
そう言ったバニーの絶対無敵バリアは、やはり絶対無敵のようだった。
まずはあのバリアを破らなければならない。
エル・クーゴー(躯体番号L-95・f04770)は、さっそくバリアに向かって飛翔した。
「躯体番号L-95、出撃します」
「は? マヂか」
ラビットバニーが首を傾げる。それもそのはず、エルは絶対無敵バリアに向かい、一直線に突っ込んだのだから。
当然、エルは絶対無敵バリアに弾かれる。
「なるっしょー。あーしの絶対無敵バリアは、そんな突撃とかヨユーで弾くし」
からからと笑うラビットバニー。
ところが、バリアに弾かれバランスを崩したエルに、白斑・物九郎(デッドリーナイン・f04631)がさっと近づいた。
物九郎は特に優しい言葉をかけることもなく、エルの体を助け起こす。
ただし、その動作には急ぐ気持ちを抑えられないような機微が見え隠れした。
「もしかして、王子様ムーヴってやつぅ?! クールさの中に抑えきれない感情が隠れてるやつっしょ!」
ラビットバニーは口(?)元に手を当て、展開を見守る。エルが倒れたのは、そもそも自分のバリアが原因なのだが、それはすっかり忘れているようだ。
助け起こされたエルが静かに物九郎を見上げた。
その時、小さくヒビの入る音がして、エルのゴーグルが一部既存。ちらりとエルの素顔が見えた。その表情はいつもと変わらないようで、しかし、瞳には何も映していない。
「――当機は、星のm’aiderを受信しました」
抑揚のない声が告げる。
「行く先の無い私を潤沢な物資で包んでくれた、この星の」
「エル?」
「>よって、再起動します」
エルの手がぱたりと地面についた。
一瞬の沈黙。
「マヂヤバ……、どーすんの、コレ?!」
二人の行く末を見守っていたラビットバニーが、ごくりと固唾を飲んだ。
言葉少なくエルを抱いていた物九郎が顔を上げる。
その頬には虎縞模様を励起させ、激しい感情のこもった鋭い瞳でラビットバニーを睨みつけた。
「やってくれましたわな、テメエ」
そして、ゆらりと立ち上がるエルと物九郎。
「はあ、マヂ、尊っ。しんどい。無理……エモい」
バリアに弾かれダメージを負ったはずなのに、表情の変わらないエル――尊い。
ぶっきらぼうながら、エルを傷つけたラビットバニーを許せない物九郎――アガる。
その二人の絶妙な関係――めっちゃエモい。
ラビットバニーはうるんだ瞳(?)で頷いた。途端に、バニーの絶対無敵バリアが解除される。
「エル! ザミエルシステム、送れ!」
「了解しました」
それを見て、二人は攻勢に出た。
エルの援護射撃の助けを借りて物九郎が敵に肉薄する。
ラビットバニーもキャノンから攻撃を繰り出すが、それを二人は上手に回避した。
狩猟の魔眼を発動させた物九郎は、防御を強化しつつ、バニーの腕関節を獲る。
「ちょ、痛いし、展開早っ」
バニーが体を捻って逃げようとするが、物九郎はそれを許さなかった。苦し紛れのパンチやキックも、守りを固めた物九郎にはあまり意味がない。
「エル! 今っすよ」
「対象捕捉、射線軸確認しました」
エルは頷き、展開したライフルの引き金を引いた。
その弾丸は、敵の体を貫く。
物九郎が手を離すと、バニーは上空へと吹き飛んでいった。
「クール……無表情……連携……イイネ!」
バニーの声が、はるか上空で聞こえていた。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
伊美砂・アクアノート
【POW】【羅漢銭・無影撃】
つまり、今風にいうと『映え』というヤツであるな!…え、違う?
隠し持っていたコイン(見やすさを意識して、硬貨の中では大きい500円玉)を何枚も取り出す
指先でクルクルと転がし、右手と左手の間で手品の如く操り、出したり消したりしながら指先の僅かな動きで射出
ピンと指でコインを空中に弾き、それに更にコインをぶつけて空中で軌道を変えるような芸当も狙うぞい!
手先の器用さだけで猟兵やってるようなモンじゃしなー
コインでダメなら、武装のタロットカードを取り出し、シャッフルしつつ投擲して攻撃。それでダメなら極細糸で切り刻む。一人で隠し芸大会を披露する。【投擲5、早業5】
●踊るコイン
次にバニーの前に立ったのは伊美砂・アクアノート(さいはての水香・f00329)だった。
「つまり、今風にいうと『映え』というヤツであるな! ……え、違う?」
「まあ、イイっしょ! エモくても映えても、全然オッケーだし」
と、ラビットバニーはオッケーサインを出す。
しかし、この場合、オッケーならば彼女はやられてしまうわけなのだけれども、まあ、良いだろう。
伊美砂はラビットバニーの目の前で、隠し持っていたコインをいくつも取り出して見せてやった。
「何それ、気になるし! コイン?」
「さあ、どうじゃろうかなー!」
伊美砂の言葉に合わせて、コインが指先でクルクルと転がる。
「何それ! 凄いんですけど!」
ラビットバニーは、踊るような動きのコインを見て、その場に座り込んだ。
膝を抱えて、次にコインがどんな動きをするのか、ワクワクとしている様子。
「ほらほら、次は右から左じゃ!」
伊美砂が言うと、コインは右手と左手を滑らかに行き来した。さらに動きが速くなり、順番に並んでいたコインが消えてしまったり、別の場所から現れたりなど、ランダムな動きも出てくる。
「おおー! ゼツミョーな動きってやつ!」
ラビットバニーはコインが消えるたびに大きく拍手をして瞳を輝かせた。
「さて、お次は――」
伊美砂が一枚のコインを指で弾く。
コインは高々と空中へ飛び出した。
あっと、ラビットバニーが息を呑む。
続けて、ピンと手元のコインを弾くと、二枚のコインが空中でぶつかり合って軌道を変えた。
「マヂ、パない! アガる!!」
バニーの拍手が一層大きくなる。
伊美砂は落下してきたコインを器用にキャッチし頷いた。
「手先の器用さだけで猟兵やってるようなモンじゃしなー」
「いや、コレ、かなり凄いし! エモい! マヂ、エモい!」
嬉しそうに両手を上げるバニー。
瞬間、彼女の絶対無敵バリアは解除された。
「今日は一人かくし芸大会じゃなー!」
伊美砂はそう言ってタロットカードを取り出し、さっくりとバニーに投擲する。
タロットカードはサクサクとバニーの体に突き刺さった。
「マヂか~。でも、イイもの見せてもらったし、満足っしょ」
バニーはそう言って親指を立てながら、痛みに体を震わせた。
大成功
🔵🔵🔵
フレイ・ブラッドセイバー
エモいもの…
私はメイドであることですかね…
まず自身のユーベルコードで分身をしましょう
出来れば多めに。
とりあえずそうですね。
OMOTENASIしてあげましょうか。
戦いでお疲れでしょうからね。
無表情系メイド部隊ってどうでしょう
無表情のメイドがずらっとならんでたり
無表情のメイドが身の回りのお世話してくれたり
……という事でかかりましたねお馬鹿さん!
分身と連携して攻撃をします
2回攻撃をする技能も持っていますし捨て身の一撃です。
ここで仕留めましょう!
その首(?)、もらった!
戦闘中はクールなメイドさん
戦闘時、真剣な時の口調はステータスの通り
鼻歌
めーでー
この世を滅ぼす愛でめーばえたふんふんふんふんふんふーん
●メイドさん達
「エモいもの……、私はメイドであることですかね……」
フレイ・ブラッドセイバー(瀟洒な血濡れのメイド・f00013)は、いつものように無表情で敵の前に立った。
「んー? メイド女子かあー。あーしって、結構流行に敏感系だし! もう、メイド流行ってなくない?」
ラビットバニーが疑いのまなざしをフレイに向ける。
しかしフレイは臆することなくユーベルコード・我は戦神、叛逆の魔神なりを発動させた。
すぐに表れるフレイの分身たち。その姿は、フレイと同じくメイドだった。
ずらりと並んだメイドが、無表情ながら丁寧に礼をしてバニーへと傅く。
「とりあえずそうですね。OMOTENASIしてあげましょうか」
「OMOTENASI……そのフレーズ、聞いたことあるし!」
ラビットバニーが手を打った。
「戦いでお疲れでしょうからね」
「そうそう! あーし、疲れてるのわかる? 何か、全員始末しなきゃダメだし?」
そう言うバニーの髪をとかすメイドその1。
お召し物のほこりを払うのはメイドその2。
ウチワで扇いでそよそよと風を送るのはフレイ自身。つまりメイドその3。
ラビットバニーは気分良くメイドに身を任せていた。
甲斐甲斐しく世話をするメイドの姿は淑やかで美しい。しかも、皆無表情なのだ。その事実に気づいたバニーは、がばりと身を起こした。
「よく見たら、無表情系? それがずらりと並ぶの、エモくない? マヂエモい! 分かる! 無表情系ってとこが、サイコーにエモい!」
バニーが力強く主張する。
と、その瞬間彼女の絶対無敵バリアが解除された。
流石はメイドである。
メイドに流行り廃りなど……なかった!
フレイはそれを見て、すぐに武器を構えた。
「めーでー。この世を滅ぼす愛でめーばえたふんふんふんふんふんふーん」
鼻歌を歌いながら、分身と共にバニーに襲い掛かる。
バニーの放った赤べこキャノンを寸でのところで躱し、捨て身覚悟での大きな一撃を喰らわせた。
「その首(?)、もらった!」
「んんー! メイドさんに痛めつけられるあーし……あれ、このシチュエーション、めっちゃエモくない?」
ラビットバニーはふらふらになりながら、ガッツポーズをしてみせるのだった。
大成功
🔵🔵🔵
宙夢・拓未
▼エモ
それじゃ壁ドンするか……待て
ここ、壁ないよな?
やれそうな相手もいないよな?
……
自分の宇宙バイクを相手にパントマイムで壁ドンするぜ
で、「愛してるぜ……」と甘く囁く
こりゃバズるな
▼戦闘
バイクに【騎乗】し、【操縦】【運転】で真っ直ぐ敵へ突撃
小細工なしの体当たりと見せかける
敵から見れば、俺の頭部や胸という的が近づいて大きくなってくるんだから
わざわざ横や後ろに回り込みはせず、正面から迎撃してくるはず
超高速で迫る相手の位置を、『アンバーアイズ』の【情報収集】で捉え見逃さない
俺の狙いは、敵を視界から外さないことだ
敵の攻撃動作に合わせて【高速詠唱】【全力魔法】
俺の【車輪魔術】……受けてみろ!
光の矢を放つ
●壁ドンの効果とは
満を持して登場した宙夢・拓未(未知の運び手・f03032)は、吹き飛んだり刺さったりしてふらふらなバニーを前にして行動を起こした。
「それじゃ壁ドンするか……」
「壁ドン?! ド定番で攻めてきたー!!」
ラビットバニーが壁ドンに反応し身を乗り出す。
しかし、拓未は、しばし立ち尽くした。
どうしたのかとバニーが首を傾げる。
「……待て、ここ、壁ないよな?」
「無いよねー」
「やれそうな相手もいないよな?」
拓未は真剣に考えた。
「いや、そこは、ほら。目の前にいるっしょ? カワイイ系の女子がいるっしょ?」
バニーが何やら主張しているようだが、拓未の耳には入らなかったようだ。
「……よし、宇宙バイクだな」
「いや、何がよしなんだし!!」
ラビットバニーはそう言いながらも、拓未の動きを目で追った。
拓未は自分の宇宙バイクを相手に、まるで壁がそこにあるような気持ちで腕を伸ばす。
そして、パントマイムで壁ドンし、バイクに向かってこう囁いた。
「愛してるぜ……」
それも、極上の甘い囁き声である。
その瞬間、バニーは口元に手を当てて肩を震わせた。
「まさか……ここにきての、ど天然男子?!」
小声でつぶやきながら、拓未の次の動作を待っているようだ。
拓未はと言うと、壁ドン、愛の囁きという自分の行動を思い返して、真顔で頷いた。
「こりゃバズるな」
「~~~~~~~~~!!」
バニーは声にならない声で叫んだ。これはエモい。壁ドンだけではなく、その相手がバイク。しかもパントマイムで。さらにダメ押しとばかりの拓未の発言である。この様に、心を奪われないものが居ようか。
「尊っ……これはエモい」
バニーは素敵な笑顔で拓未を見ていた。
当然瓦解する絶対無敵バリア。
その瞬間、拓未はひらりとバイクに飛び乗り、バニーに突撃していった。
「はっ。いくらエモくても、あーしがやられたらダメじゃん!! 負けないし。うさちゃんカンフーだし!」
そう言って、バニーは構えを取る。
バイクと拳の真っ向勝負と思いきや……。
拓未はユーベルコード・車輪魔術を発動させた。
敵の拳を掻い潜り、高速詠唱して魔法の矢を出現させる。
「これが、俺の魔法だ! ……受けてみろ!」
「な――」
瞬間、光の矢が放たれた。拓未の瞳はバニーを捉えて逃していない。
矢は一直線にバニーへ飛び、その体を貫いた。
「エモかったし……実は、サイコーだって、思ったし……」
その言葉を最後に、バニーは消えた。
大成功
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