3
バトルオブフラワーズ⑦〜その身を歌で奮い立たせて

#キマイラフューチャー #戦争 #バトルオブフラワーズ

タグの編集

 現在は作者のみ編集可能です。
 🔒公式タグは編集できません。

🔒
#キマイラフューチャー
🔒
#戦争
🔒
#バトルオブフラワーズ


0




●バトルオブフラワーズ
 ――キマイラフューチャーが、まっぷたつに割れました……!
 テレビウムを通して伝えられた『システム・フラワーズ』からの救援依頼。
 現在、「システム・フラワーズ」を占領しているのは、この世界のオブリビオン・フォーミュラ「ドン・フリーダム」だ。
 この奪還の為、猟兵達は驚異の大戦争『バトルオブフラワーズ』へと身を投じることとなる。

 グリモアベース。
 今日も、金髪エルフのグリモア猟兵、セレイン・オランケット(エルフの聖者・f00242)は、猟兵達へと声をかけて回っている。
「できるだけ、キマイラフューチャーの戦況を好転させたくて」
 だからこそ、できる限り予知して皆を案内したいとセレインも話す。
 念の為、初めてこの戦争に参加する者の為に状況を説明すると……。
 前提として、周囲を守る6つの『ザ・ステージ』を全てオブリビオンから取り戻さないと、目的地である『システム・フラワーズ』にたどり着くことはできない。
 ザ・ステージにはそれぞれ「特殊な戦闘ルール」があり、例え敵を倒しても、敗北条件を満たすと謎の力で追い出され、強制敗北になってしまうのだという。

●パッショネイトソング
 その戦場は、ごく普通のキマイラフューチャーの街並みだ。
 誰もいない街中で待ち受けているオブリビオン『翡翠葛』(ヒスイカズラ)を倒せば勝利となるのだが、戦場内では『パッショネイトソング』という特殊ルールが適用される。
「基本的に、『自分自身を奮い立たせる歌』を歌う必要があるわ」
 攻撃は歌を歌って行う必要があり、そうでなければいかなるユーベルコードであっても効力を発揮しない。
 自らの秘密をカミングアウトしたり、恋人への告白を歌に込めるなどしたりして強い思いを込めると、それだけ強い力を発揮できる。
「オブリビオンを是が非でも倒すとか、キマイラフューチャーを救い出すなど……皆の歌が力になるわ」
 日頃の鬱憤を晴らしたりするのも、自身の力を発揮するのにいいかもしれない。
 ともあれ、一つでも『ザ・ステージ』で勝利を勝ち取っておきたい。
「どうか、この戦場でも勝利を」
 戦いへと赴く猟兵達の勝利を信じ、セレインは祈りを捧げるのである。

●オブリビオン、翡翠葛
 じっとその戦場で待ち受けていた『翡翠葛』。
 そいつは、猟兵が現れたことで、にやりと笑みを浮かべて。
「待っていたよ。さあ、始めようか」
 声高らかに、彼女は歌い出す。
 ――迸る青い閃光、蹂躙する巨大な牙、翡翠葛は今日もゆく……♪
 力を漲らせ、彼女は猟兵達へと襲い掛かってきたのだった。


なちゅい
 猟兵の皆様、こんにちは。なちゅいです。
 当シナリオを目にしていただき、ありがとうございます。

 キマイラフューチャーで戦争が続いております。
 できる限り、執筆本数を増やしてまいりますので、よろしくお願いいたします。

 こちらのシナリオは、1章構成、『翡翠葛』(ヒスイカズラ)とのボス戦。
 ただし、特殊ルール『パッショネイトソング』が適応されます。
 キマイラフューチャーの街が舞台ですが、この戦場では常に『自分自身を奮い立たせる歌』を歌い続けなければなりません。
 歌を歌わずに行った攻撃は効果を発揮しませんので、ご注意くださいませ。

 最速のプレイングが届いてから、そちらが失効する前(3日以内)にリプレイを執筆いたしますが、戦争シナリオなので、10名程度の参加が確認できましたら、執筆を開始することもあります。

 シナリオの運営状況はマイページ、またはツイッターでお知らせいたします。
 それでは、行ってらっしゃいませ。
143




第1章 ボス戦 『翡翠葛』

POW   :    蹂躙せし牙デルフィニウム
自身の身長の2倍の【牙を持つ、仮面を被った巨大怪獣】を召喚し騎乗する。互いの戦闘力を強化し、生命力を共有する。
SPD   :    狂い躍るロベリア
見えない【高性能トラップを展開、誘導するよう攻撃】を放ち、遠距離の対象を攻撃する。遠隔地の物を掴んで動かしたり、精密に操作する事も可能。
WIZ   :    蒼き閃光ブルースター
対象のユーベルコードの弱点を指摘し、実際に実証してみせると、【その強化版で攻撃、追撃の蒼い閃光】が出現してそれを180秒封じる。

イラスト:佐倉弥美

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は宇冠・由です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

レイ・アイオライト
あたし暗殺者で歌手じゃないんだけど…歌わなきゃ攻撃が効かないっていうなら、仕方ないわね。


殺意の刃をこの手に握り 闇夜に隠れて悪を討つ
正義などこの世にない あの日全てを知ったから
救うための力が欲しい 悪を裁く悪と化しても
誰かの笑顔が曇るなら あたしはこの手に刃を握る


切なさの篭もるバラードに似た歌を唄いながら、居合斬りの構え、【斬空ノ型・虚断】を発動する。殺気と迅風で怪獣と翡翠葛をまとめて薙ぎ払うわ。(『暗殺・範囲攻撃』)
こちとら覚悟なしに暗殺者やってるわけじゃないのよ。身内全員に裏切られたあの日全部気付いたんだから。
これは『覚悟』で斬るUC、この覚悟、受けきれる?
(アドリブ等歓迎)


刑部・詠喜
@WIZ
うおおおおーっ!キマイラフューチャーを奪わせはせぬぞぉーっ!!
なぜなら!!ここには!!美味しいお菓子がたくさんあるので!!
此処にしかないようなヘンテコ頓痴気なお菓子もたくさん!あるので!!
それがしは戦う!そして歌う!このお菓子への思いを詰め込んで!!

あんまんせんべいエビぽんせん!
ようかんういろうきなこにあんみつ!
白玉ぜんざい雷おこし、干し芋干し柿杏仁豆腐!

(ドンコドンコ太鼓を叩きつつ、ちゃっかりUCも使用しながら絶唱)

うおおお!!成敗!!



●歌と獣人少女
 『バトルオブフラワーズ』における戦場、『ザ・ステージ』。
 そのうちの一つへと猟兵達は降り立つ。
 一見すれば、そこはごく普通のキマイラフューチャーの街並みを思わせる場所だ。
 ただ、この場には一般人であるキマイラの姿はなく、すでに青いゴーグルをかけた獣人のオブリビオン、翡翠葛が腕組みして待ち構えていた。
「待っていたよ。さあ、始めようか」
 楽しげに笑みを浮かべる少女は構えをとる。
 最初にこの場の地面を踏んだ、銀のショートヘアに動きやすい黒の衣装を纏うレイ・アイオライト(潜影の暗殺者・f12771)が戦場のルールを再確認する。
 ルール『パッショネイトソング』。
 相手にダメージを与える為には、歌を歌う必要があるという。
「あたし暗殺者で、歌手じゃないんだけど……。歌わなきゃ攻撃が効かないっていうなら、仕方ないわね」
 納刀したままの『魔刀・篠突ク雨』に手をかけ、レイが翡翠葛へと仕掛ける隙を窺っていると。
「うおおおおーっ!」
 そこに飛び込んできたのは、羅刹の少年。
 青髪に生やす角に人間の頭骨を突き刺す刑部・詠喜(太鼓の鬼・f17587)だ。
「キマイラフューチャーを奪わせはせぬぞぉーっ!!」
 大声を上げる彼が叫びながら『武奏太鼓《雷獅子》』を叩き出すと、翡翠葛もにやりと笑い、青いスカートを翻しながら仕掛けてくるのである。

●戦場に響く太鼓とバラード
 この地のルールもあり、先に仕掛ける翡翠葛もまた歌を響かせる。
 ――迸る青い閃光、蹂躙する巨大な牙、翡翠葛は今日もゆく……♪
 自分へと攻撃を仕掛ける猟兵達に対し、彼女はトラップを発動する。
「なぜなら!! ここには!! 美味しいお菓子がたくさんあるので!!」
 ドンコドンコと太鼓を叩く詠喜だが、誘導されるようにトラップへと引き込まれてしまった。
 そこでは、翡翠葛の思いのままに踊らされてしまう。
「うおおおおーっ、負けませぬぞーーー!」
 彼は力づくで抵抗し、トラップから抜け出て太鼓を打ち鳴らす。
 おかげで、レイは翡翠葛の注意から逸れ、ユーベルコードを使う準備を整えられたようだ。
 ――殺意の刃をこの手に握り 闇夜に隠れて悪を討つ。
 ――正義などこの世にない あの日全てを知ったから。
 それは、切なさが込められたバラードにも似た歌。
 美声を響かせ、レイは居合の構えから敵へと飛び込む。
「こちとら覚悟なしに暗殺者やってるわけじゃないのよ。身内全員に裏切られたあの日全部気付いたんだから」
 しかし、レイは直接その刃で切りかかるわけではない。
「あたしの覚悟、その身に刻みなさい……!」
 レイは居合で抜いた刀身から、嵐のごとく殺気と迅風を迸らせる。
「うわっと」
 体を裂かれはしたが、一撃をもらった程度で沈む翡翠葛ではない。
「なら、これはどうかな」
 すると、翡翠葛はその場に3mあまりある仮面を被った怪獣を召喚して見せる。
 呼び出した【蹂躙せし牙デルフィニウム】に騎乗し、翡翠葛は力を高めていく。
「此処にしかないようなヘンテコ頓痴気なお菓子もたくさん! あるので!!」
 今度はその機に乗じて、詠喜が太鼓を鳴らして歌う。
「それがしは戦う! そして歌う! このお菓子への思いを詰め込んで!!」
 ただ、太鼓を叩きながら、叫んでいるかと思いきや、詠喜はちゃっかりとユーベルコードも使用していて。
 【全世界交響楽】は発する音撃によって、敵にダメージを与えるというものだ。
 ドンコドンコと鳴り響く太鼓に合わせ、絶唱する詠喜。
 その音に身を震わせ、翡翠葛は僅かに身を竦ませる。
「なるほど、でもね。その太鼓さえどうにかできれば……!」
 翡翠葛は詠喜から太鼓を奪い取ろうと襲い掛かっていく。
「あんまんせんべいエビぽんせん! ようかんういろうきなこにあんみつ!」
 しかしながら、詠喜はなおも抵抗し、太鼓を打ち鳴らす。
「白玉ぜんざい雷おこし、干し芋干し柿杏仁豆腐!」
 美味しい食べ物をすぐに食べることができるキマイラフューチャーを救いたい。その詠喜の気概は本物だ。
「うおおお!! 成敗!!」
 だが、翡翠葛はダメージ覚悟で彼の体を巨大怪獣に捕えさせる。
「なら、このままその太鼓を叩いてあげるよ!」
 相手は詠喜の太鼓を逆に叩いて見せ、彼に太鼓を叩いてみせた。
 ――迸る青い閃光、翡翠葛は誰にも負けない……♪
 すると、大きな太鼓の音が詠喜を苛み、さらに蒼い閃光が追撃として詠喜の体を灼いてしまう。
 ――救うための力が欲しい 悪を裁く悪と化しても。
 ――誰かの笑顔が曇るなら あたしはこの手に刃を握る。
 レイがそこで歌を歌いながら、再度攻め入る。
「『覚悟』で斬るユーベルコード、この覚悟、受けきれる?」
 再び、彼女は殺気と迅風で、今度は怪獣事翡翠葛を纏めて薙ぎ払っていく。
 歌の力も相まって、確かにダメージは与えているものの。
「まだだよ、私はその程度じゃ倒れない」
 ――巨大怪獣デルフィニウム 牙は全てを蹂躙する……♪
 翡翠葛はすぐさま巨大怪獣の大きな口を開き、レイの細い体を噛み砕こうとした。
 レイは刃で怪獣の口を裂いて致命傷こそ免れたが、その牙を突き立てられて腕と腰から血を流してしまう。
 距離を取るレイ。詠喜と合わせ、痛み分けといったところだろうか。
 しかし、2人は諦めず、翡翠葛を倒す為に再度歌を戦場へと響かせるのである。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

ガルムゼノン・フェンリル
【息子のゼル(f00372)と一緒だ】
ふむ、歌いながら戦うのか。
私達ならできるさ、いつも通りやろう。
あぁ…行こうか、ゼル!

『狼の遠吠えが響く夜 満月は浮かぶ 
共に奏でよう、希望(ウタ)を

降り注ぐのが 魔性の光だとしても 
手を伸ばすんだ 掴み取るんだ
変えられないからって 諦めたくない

護るべきもの 此処にいるから

コレが僕らの唄(キボウ)だから』

戦闘は氷の属性攻撃を纏った拳で先制攻撃の後に2回攻撃、防御にはカウンター、第六感などでカバーしよう。体術には自信があるんでね。

往くぞ、ゼル!
崩月流格闘術、しかとその身に刻み込めッ!!

歌いきったら怪人へゼルと共に【神速】で突進を直撃させる!!!

アドリブ歓迎だ♪


デュオゼルガ・フェンリル
【父さん(f01970)と一緒!】
歌いながら戦うのかー?
へへっ、盛り上げられるかわかんねぇけど…頑張るんだぜ!
行こう、父さん!

『まるで僕らを照らしていくように
共に奏でよう、希望(ウタ)を

これが例え幻夢(まぼろし)だとしても
掴み取るんだ
変えられないからって 諦めたくない

越えるべきもの 此処にあるから

コレが僕らの唄(キボウ)だから』

戦闘は氷の属性攻撃を纏った拳でグラップル、2回攻撃、衝撃波で攻撃だ!防御にはカウンター、第六感などでカバーしながら立ち回るぜ
俺たちは負けない!そうだろ?父さん!
ガキだからってナメんなよ!

歌いきったら怪人へ父さんと一緒に【神速】で突進をキメてやるぜ!!

アドリブ歓迎だぜ♪



●駆け付けた人狼親子
 翡翠葛との交戦の最中、このステージへとやってきたのは2人のグリモア猟兵の親子だった。
「ふむ、歌いながら戦うのか」
 ダークブルーの毛並みを持つ人狼、ガルムゼノン・フェンリル(砕月の咆哮・f01970)がこの戦場でのルール『パッショネイトソング』を確認する。
「歌いながら戦うのかー? へへっ、盛り上げられるかわかんねぇけど……頑張るんだぜ!」
 そして、その息子、藍色の毛皮を持つ少年、デュオゼルガ・フェンリル(月下の人狼・f00372)が気合を入れる。
「私達ならできるさ、いつも通りやろう」
 ガルムゼノンが応じ、2人が敵の姿を見据えると、怪獣に跨る翡翠葛はまだまだ余裕を見せていて。
「行こう、父さん!」
「あぁ……、行こうか、ゼル!」
 デュオゼルガの声に応じた父親。
 2人は共に駆け出し、大声でキマイラフューチャーの街並みに歌声を響かせていく。

●月夜に照らされし人狼達の歌
 巨大怪獣デルフィニウムに乗る翡翠葛。
 新手の猟兵を確認して、彼女はにやりと笑う。
「おっ、やる気? いいね」
 敵は力を高めたまま、フェンリル親子へと特攻してくる。
 ――巨大怪獣デルフィニウム 牙は全てを蹂躙する……♪
 先ほどの歌を繰り返し、さらにこのルール化での力を高めようとする翡翠葛。
 しかし、フェンリル親子も負けてはいない。
 ――狼の遠吠えが響く夜 満月は浮かぶ。
 ――まるで 僕らを照らしていくように。
「「共に奏でよう、希望(ウタ)を」」
 高らかに歌を響かせる2人は両手の拳に氷の属性を纏わせ、一斉に翡翠葛へ……巨大怪獣デルフィニウムへと殴り掛かっていく。
「切り裂け、食らいつけ、踏み潰せ、デルフィニウム!」
 翡翠葛の声に応えた巨大怪獣は嘶き、ガルムゼノンへと鋭い牙で食らいついていく。
 ――降り注ぐのが 魔性の光だとしても 手を伸ばすんだ 掴み取るんだ。
 歌うガルムゼノンは力を高めつつ、素早くその身を引いて。
 ――変えられないからって 諦めたくない。
 氷の拳でカウンターを見舞い、怪獣の牙を砕いてしまう。
「うっ、でもね……」
 そこで、翡翠葛はターゲットを息子デュオゼルガへと移し、巨大怪獣に鋭い爪を振るわせる。
 ――これが例え幻夢(まぼろし)だとしても 掴み取るんだ。
 直感でで危険を察したデュオゼルガは両手で風を切る爪を防ぎ、叩きつける拳から巨大怪獣の全身へと衝撃波を浴びせかけていく。
 ――変えられないからって 諦めたくない。
 その全身を駆け巡る衝撃に、デルフィニウムは苦悶の声を上げた。
「負けるな、デルフィニウム!」
 歌うことを忘れた翡翠葛が叫び、巨大怪獣がこの場の面々を踏み潰そうとする。
 先に戦っていたレイ、詠喜も負けじとバラードと太鼓を響かせ、巨大怪獣を攻め立てる。
 2人の後に続くように、ガルムゼノン、デュオゼルガ親子が駆け出す。
 ――護るべきもの 此処にいるから。
 ――越えるべきもの 此処にあるから。
「「コレが僕らの唄(キボウ)だから」」
 歌う2人は蒼い波導を全身に纏う。
「俺たちは負けない! そうだろ? 父さん!」
「ああ、往くぞ、ゼル!」
 目の前の巨大怪獣目掛けて、彼らは一直線に突進していく。
「崩月流格闘術、しかとその身に刻み込めッ!!」
「ガキだからって、ナメんなよ!」
 全身でぶつかるフェンリル親子の突撃を受け、巨大怪獣デルフィニウムが弱々しい声を上げて崩れ落ちていく。
「あうううっっ!!」
 その衝撃は、生命力を共有する翡翠葛にまで及ぶ。
 なんとか起き上がった翡翠葛だったが、怪獣はもう動く様子はない。
 翡翠葛は荒々しく息をしつつも、この場の猟兵達に対して構えをとって。
 ――迸る青い閃光、翡翠葛は誰にも負けない……♪
 歌うことを思い出し、可愛らしい声を街中へと響かせ始めたのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

モッチ・モチ
有馬・ナオ(EinHeldohneNamen・f10768)と参加デス。

手強そうな相手デスガ負けまセン!

テンポの良い熱い曲を歌いつつ、攻撃を繰り出しマスヨ。
ナオさんとデュエットで気分も盛り上げマス♪
歌はたぶん上手い方だと思いマスヨ。

弾力のある念弾を足場に使い、弾力を利用したジャンプで急速接近、大型銀製ナイフで切りつけマス。遠距離攻撃は懐に入ってしまうのが定石デスヨネ♪
(歌の歌詞はお任せしマス。ラララーとか~♪でも可)


有馬・ナオ
ブットバースから助太刀参上!?powで勝負でしゅ!

⬛モッチ・モチさん(ボス専門バスター・f09023)と参加。静かに熱く燃えるテンポでモッチさんをサポートしデュエット致します。私よりも宿主さんのさくらさんが上手いでしゅ(涙)モッチさんが敵に切り込んでくれるなら敵の攻撃は私が引き受けます。相手を【挑発】しながら突進で盾受けをし時間を作ります。引き離すようならガッチリとダッシュしながら【シールドバッシュ】で抑えこみます。



●デュエットでトドメを!
 ふらふらになった翡翠葛だが、まだ臨戦態勢をとったまま。
「負けないよ……」
 ――負けない、負けるな、翡翠葛……♪
 巨大怪獣を失ってもなお、そのオブリビオンは立ち塞がる。
 この場の猟兵達も傷ついてきてはいたが、さらに援軍が到着して。
「手強そうな相手デスガ、負けまセン!」
 1人は、青髪の女性。柔和な笑顔を浮かべるモッチ・モチ(ボス専門バスター・f09023)。
「助太刀参上!? 勝負でしゅ!」
 そして、ペアで参加するのは、2つの大きな縦ロールを持つ少女。
 ……いや、正確には、宿主の少女さくらの髪を纏めるリボンのアクセサリーとして擬態している、有馬・ナオ(EinHeldohneNamen・f10768)だ。
 このステージでの戦いも、最終局面。
 序盤から交戦していたメンバー達も気力を振り絞り、歌声を響かせる。
 対する翡翠葛はトラップを発動し、メンバー達の足止めをはかってきていた。
 そんな中、モッチとナオは2人で熱唱する。
 ――リズミカルなテンポ、高まるシンパシー♪
 ――陽気なサウンド、燃え上がるパッション♪
 歌っていたナオが宿主のさくらの歌が上手いことに、ほろりと涙していたのはさておき。
 美声を響かせるモッチは仲間達がトラップへと誘導されている隙を見て、仕掛けていく。
「モッチモチの沼へご招待♪」
 いくつも放つ弾力のある念弾を足場にし、モッチは翡翠葛へと急接近していく。
「生憎だけれど、垂直方向に逃げれば……」
 敵が使うユーベルコード【青い閃光ブルースター】。
 うまくいけば、相手に強烈なカウンターを叩き込んだ上で、ユーベルコードを短時間封じることができる技だ。
 だが、同じく飛び込むナオがその使用を許さない。
「ほらほら、こっちでしゅよ!」
 ナオは翡翠葛を挑発すると、敵はユーベルコードを使う手を止めて。
「それなら、先に沈めてあげるよ!」
 蒼い閃光のごとくナオの前に飛び出した敵は、獣の拳で殴り掛かってきた。
 ナオはそれを『氷鉄の大盾』で受け止め、突進しつつ翡翠葛を引きつける。
 消耗が激しい翡翠葛も全力を振り絞って攻撃してきていることもあり、ナオは正面から相手を抑えつつモッチが攻撃する時間を稼ぐ。
 他メンバー達も徐々にトラップから抜け出し、一斉に攻撃を仕掛けていく。
 氷を纏った拳に、太鼓による音撃。そして、『覚悟』を伴う斬撃に合わせ、モッチが改めて念弾を使って急速接近して。
「遠距離攻撃は懐に入ってしまうのが定石デスヨネ♪」
 『大型銀製ナイフ』を手にしたモッチは、翡翠葛の胸部から腰を大きく切り裂いた。
 万全の状態だったなら、翡翠葛もモッチのナイフを避けていたかもしれない。
 しかしながら、彼女にその一撃に抗う力は残されておらず、刃に裂かれて大量の血が迸った。
 青い衣装が瞬く間に朱に染まって。
「私の負け……だね……」
 うな垂れるように地面へと落ちた翡翠葛はその身を消し、躯の海へと還ってしまう。
 ようやく、勝利を実感した猟兵達。
 彼らは次なる戦場を目指し、このステージを後にしていくのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年05月15日


挿絵イラスト