バトルオブフラワーズ⑧~偽りの友情
●ザ・ペイントステージ
そこにはキマイラフューチャーの街並みを模した戦場が広がっていた。
一見すると、まったく同じように見えるが、そこに住民の姿はない。
「ハッハッハッハッハッ! よくぞ、ここまで来た! お前達の相手は俺達だ!」
次の瞬間、ビルの上に立ち、大量のスポットライトを浴びながら、炭水化物トリオが登場した。
炭水化物トリオは自分が通った場所を闇のような黒色に塗り潰す力を持っており、その力を使って街を黒く塗りつぶそうとしているようだ。
「俺は真っ直ぐ進む!」
炊き立てごはん怪人に迷いはない。
「ならば、おれは左側から攻める!」
焼きたてパン怪人が空気を読んだ。
「ならば、俺は右側か」
蒸したて中華まん怪人が何となく不満げな様子で答えを返す。
「よし、行くぞ!」
それと同時に炊き立てごはん怪人がビルから飛び降り、街を黒く染め上げていくのであった。
●ミルクからの依頼
「この三人って、本当は仲が悪いようね」
生乳・ココア(人間の聖者・f14331)が事前に入手した情報を踏まえた上で、今回の依頼を説明し始めた。
どうやら、三人は表面上仲良くしているものの、裏で罵り合っているらしく、実は不仲のようである。
そのため、ある事ない事騒いでいれば、あっち側から寄ってくるのでは……と言うのが、ミルクの考えであった。
もちろん、適当な事を言ったところで、彼らが信じる訳もない。
だが、いかにもそれっぽい事であれば、話は別。
例え、隠れながら街を黒く染め上げていたとしても、『それだけは聞き捨てならん!』というワードがあるはず、と言う事だった。
「おそらく、それは炭水化物トリオの見た目にあるはず……。それさえ分かれば、後は袋叩きにするだけだから、みんなヤッちゃって!」
そう言ってミルクが猟兵達に対して、ステージの攻略を依頼するのであった。
ゆうきつかさ
この戦場では、『クロヌリスレイヤー』という特殊戦闘ルールが適用されます。
炭水化物トリオが街中を『闇のような黒色』に塗りつぶす前に、たおす事が目的になっています。
基本的にネタ寄りなので、マトモに行動すると、そのぶん成功率が低めになっています。
第1章 集団戦
『炭水化物トリオ』
|
POW : 炊きたてごはん怪人・ウェポン
【炊きたてごはん兵器】で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる。
SPD : 焼きたてパン怪人・ジェノサイド
【焼きたてパン攻撃】を発動する。超高速連続攻撃が可能だが、回避されても中止できない。
WIZ : 蒸したて中華まん怪人・リフレクション
対象のユーベルコードに対し【蒸したて中華まん】を放ち、相殺する。事前にそれを見ていれば成功率が上がる。
イラスト:まめのきなこ
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
|
種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
フィオリナ・ソルレスティア
【ペア/f05803】【SPD】(アドリブ/連携可)
「要するにダイエットの敵よね」
■作戦
上空から黒が追加されているエリアを特定。急行しNGワードで誘引する
■行動
Flying Broom GTRに[騎乗]してスプラストリーム(ウォーターガン)を片手に戦う
高い場所からオートフォーカスで注視[視力]
当該エリアに急行したら辺りに聞こえるようにコメント
「やっぱりパンだけだと栄養がたりないのかも」
「あら、一人だけ体の色が違うわね」
「そもそも中華まんは主食ではないし」
「炭水化物というより陶器よね」
怪人の注意を引いたところで[先制攻撃×高速詠唱]で【トールの雷鎚】でビリビリにする
怪人の攻撃は[見切り]と回避
フォルセティ・ソルレスティア
【ペア/f00964】【SPD】(アドリブ・共闘可)
愛用のウォーターガンに青インクを充填してステージへ
【行動】()内は技能
Flying Broom GTSに(騎乗)して街中を疾走
フィオ姉ちゃんと一緒に怪人たちがいそうなエリアへ行って
これ見よがし大声で話すんだ。
「あの三人衆、なんか一人だけヒョロヒョロしてるね!」
「箸持ってないよ。一人だけ手掴みなんだね。汚いかも」
「一人だけ食器あるのも変だよね」
三人衆を挑発して(おびき寄せ)、出てきたら(スナイパー)で青インクを発射(挑発)
さらに(先制攻撃×高速詠唱)でクラロ・デ・ルーナを放つんだ
三人衆の攻撃は(見切り)で躱すよ
「食後の運動にもならなかったよ」
●ガラスのハート
「炊きたて、ごはん!」
「焼きたて、パン!」
「蒸したて、中華まん!」
「三人揃って、我ら炭水化物トリオ!」
ザ・ペイントステージを支配していたのは、炭水化物トリオであった。
練習をした甲斐あって、息はピッタリ!
カメラ目線でポーズを決め、自分でもウットリするほどの出来栄えであった。
「要するにダイエットの敵よね」
だが、フィオリナ・ソルレスティア(サイバープリンセス・f00964)の反応は、冷ややか。
彼らの自信を木っ端微塵に打ち砕く勢いで、炭水化物トリオの心をバッサリ!!
まるで辻斬りの如く、バッサリであった。
「な、なんだと、貴様ッ! 俺達に文句があるって言うのか!?」
これには、焼きたてパン怪人も、湯気を上げる程のも勢いで、ブチ切れた。
まわりにいた怪人達も、一歩前へ。
それがお約束とばかりに、ポージング。
「本当に強いの? なんか一人だけヒョロヒョロしてるけど!」
そこに追い打ちをかけるようにして、フォルセティ・ソルレスティア(星海の王子様・f05803)が焼きたてパン怪人の背後に立って、バッサリと一言ッ!
それは焼きたてパン怪人が、最も気にしている事であった。
他の怪人もその事に気づいていたが、人一倍プライドが高い焼きたてパン怪人を刺激して、『暴れられても面倒だから……』と言う理由で、誰も口にはしなかった。
「間違いなく最弱でしょ。パンだけだと栄養が足りないし」
しかし、フィオリナは全く気にしておらず、焼きたてパン怪人の傷口をグリグリと抉るようにして言葉を吐いた。
「そ、そんな訳がないだろ! 俺は強い! この中で一番強いッ!」
それに腹を立てた焼きたてパン怪人が、キッパリと断言。
まるで尖ったナイフの如く、怒り狂った感情を猟兵達に向け、色々な意味でヤル気満々になっていた。
だが、その一言は他の怪人達の心を抉り、眠っていたケモノを呼び覚ます結果となった。
「ところで、どうしてひとりだけ身体の色が違うの? それってまさか主食でないから……?」
フィオリナの一言に、蒸したて中華まん怪人がギクリッ!
蒸したて中華まん怪人も、『なんで俺だけ、ボディタイツの色が違うんだ』と思っていた事はあった。
しかし、それは、偶然……。
『同じ色のボディタイツが無かっただけ』と、仲間達から聞いていた。
それが嘘だったのでは……と言う疑惑が脳裏にチラついた。
「そう言えば、箸も持ってないね。一人だけ手掴みなんて、汚いかも……」
フォルセティがドン引きした様子で、蒸したて中華まん怪人と距離を取る。
「いや、肉まんは普通……手だろ?」
蒸したて中華まん怪人が、涙目になりつつ反論した。
だが、そんな言葉に反して、心はポッキリ折れており、その瞳には涙すら浮かんでいた。
「お、お前ッ! 肉まんが傷つきやすい性格だって事を知っていながら、そんな事を言っているのか!? だとしたら……許せん!」
炊きたてごはん怪人が、蒸したて中華まん怪人を守るようにして、ヒーロー気取りで陣取った。
しかし、蒸したて中華まん怪人の受けた傷は大きく、しばらく立ち直れない様子。
「……と言うか、一人だけ食器あるのも変だよね」
それでも、フォルセティは怯まない。
今度は、自ら壁となって仲間を守ろうとしていた炊きたてごはん怪人に、その矛先を向けたッ!
「炭水化物というより陶器よね」
フィオリナも容赦なく傷口をグリグリ。
そこに情けはなく、容赦もない。
「お前等だけは……絶対に許さん!」
次の瞬間、炭水化物トリオが一斉にブチ切れ、辺りを黒く塗り潰す勢いで、ふたりに襲い掛かってきた。
「この状況は……狙ってくれって事だよね?」
それを迎え撃つようにして、フォルセティが【クラロ・デ・ルーナ】を使い、
閃光と衝撃を伴う高エネルギー波を発射した。
「逃がさないわよ。七界へ轟け、雷神の鎚よ!」
フィオリナも【トールの雷鎚(マルテッロ・デ・ユピテル)】を使い、光輝く魔法の網で炭水化物トリオを拘束すると、雷撃の鎚で攻撃した。
「お、覚えていろよぉ~!」
そのため、炭水化物トリオは完全に戦意を喪失させ、捨て台詞を残して逃げ出した。
「食後の運動にもならなかったね」
そう言ってフォルセティが炭水化物トリオの背中を見守りつつ、辺りを青く染めるのであった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
ラッセル・ベイ
あの中だとパンしか食べんな……
さて、どうするか
●戦闘(POW)
始めにごはん怪人君についてだが……
以前食べた事があるが、かなり美味い
魚と一緒に食べたら酒が進む進む
ただな、凄く面倒なんだよ。作るのが
釜に米を入れて研いで蒸して……
よく外に出かける冒険者としては作り置きも厳しい
それに比べて、パンは軽く焼くだけですぐに食べられるのが良い
中華まん怪人君は……コンビニだったかな?
そこで買って食べたが、私の口には合わなかった
中身も大体決まっているし……合わない人は致命的に合わないだろう
それに比べて、パンはバリエーションが多くて良い
ところでパン怪人君よ
ちょっとお腹が空いたので焼いていいか?
まあ、答えは聞かないが
●狙われたパン怪人
「……あの中だとパンしか食べんな。さて、どうするか」
ラッセル・ベイ(ドワーフのルーン鍛冶師・f12407)は炭水化物トリオに視線を送りつつ、険しい表情を浮かべた。
この時点で、ラッセルの考えは決まっていた。
故に、迷いはない。
「始めに、ごはん怪人君についてだが……。かなり美味くて、魚と一緒に食べたら酒が進む。……ただな、凄く面倒なんだよ。作るのが……。釜に米を入れて研いで蒸して……よく外に出かける冒険者としては作り置きも厳しい。それに比べて、パンは軽く焼くだけで、すぐに食べられるのが良い」
ラッセルが至極残念そうにしながら、パンの良さを語っていく。
そういった意味でも、ごはんは問題外。
「ま、まあ……パンと比べたらなぁ」
炊きたてごはん怪人も何となく空気を読み、焼きたてパン怪人の後ろまで下がっていた。
「次に中華まん怪人君は……コンビニだったかな? そこで買って食べたが、私の口には合わなかった。中身も大体決まっているし……合わない人は致命的に合わないだろう。それに比べて、パンはバリエーションが多くて良い」
続いてラッセルが蒸したて中華まん怪人に駄目出しすると、これまたパンの良さを強調した。
「ま、まあ、俺も……お前は好きじゃない」
ここまで来ると、蒸したて中華まん怪人もピンと来たのか、自己アピールを極力控え、焼きたてパン怪人の後ろに隠れた。
「ちょ、ちょっと待て! これって、どういう……」
その途端、焼きたてパン怪人がただならぬ気配を感じ取り、仲間達に話を聞こうとした。
だが、既に手遅れ。
仲間達も空気を読んで、縁切りのポーズ。
「ところでパン怪人君よ。ちょっとお腹が空いたので焼いていいか? まあ、答えは聞かないが……」
その間にラッセルが距離を縮め、思わせぶりな態度で、ニヤリと笑う。
「ぎゃああああああああああああああああああ!」
そして、焼きたてパン怪人の悲鳴が辺りに響き渡るのであった。
大成功
🔵🔵🔵
フィロメーラ・アステール
「見た目とは関係ないけど……ふと思った」
中華まんは仲間外れでは?!
パンとご飯はとくにオカズついてないのに!
一人だけ中身があるのはズルいと思う!
炭水化物といったら先にうどんやパスタが来そうなのに!
なぜトリオに入っていないのか?
めんつゆやソースの力を借りる軟弱者だからだ!
素の味で勝負できない中華まんは、トリオにふさわしいのか!?
【はじまりを刻む地の新星】を発動!
【全力魔法】で、そこらへんにある物を次々に魔力生命体に変換!
みんなでデモ行進の【パフォーマンス】だ!
中華まんはトリオにふさわしくない!
残りの二人も気付いているはず!
仮に街を塗り潰すことができても、曖昧なトリオの仕事として名を残してしまうぞ!
●危うし、炭水化物コンビ!
「見た目とは関係ないけど……ふと思った。中華まんは仲間外れでは……?」
フィロメーラ・アステール(SSR妖精:流れ星フィロ・f07828)の指摘に、蒸したて中華まん怪人はドキッとした。
焼きたてパン怪人が亡くなった今……互いに友情を深めるべきではあるのだが、ここに来て妙な亀裂が走った。
「い、いや、俺達は……仲良しだ!」
そんな空気を察した炊きたてごはん怪人が、蒸したて中華まん怪人の肩を抱く。
蒸したて中華まん怪人も、ぎこちない様子で、炊きたてごはん怪人と肩を組む。
だが、二人とも微妙な空気……。
互いにそれが分かっていても、決して口には出来ない微妙な関係。
「……と言うか、パンとご飯は特にオカズがついてないのに! 一人だけ中身があるのはズルいと思う! それに炭水化物って言ったら、先にうどんや、パスタが来そうなのに! なぜトリオに入っていないのか? それは……めんつゆやソースの力を借りる軟弱者だからだ!」
フィロメーラがキリリとした表情を浮かべ、躊躇う事なくキッパリと言い放つ。
「ウルサイ! 黙れぇぇぇぇぇ!」
それは蒸したて中華まん怪人の心を抉り、ガラスのハートを木っ端微塵に打ち砕いた。
「だから……素の味で勝負できない中華まんは、トリオにふさわしくない!」
次の瞬間、それを迎え撃つようにして、フィロメーラが【はじまりを刻む地の新星(コズミックイニシャライザー)】を使い、辺りにあったモノを次々と魔力生命体に変換すると、みんなでデモ行進のパフォーマンスを行い、辺りを徐々に塗り潰していった。
「負けて……たまるかァァァァァァァァァァァァ!」
すぐさま、蒸したて中華まん怪人が魔力生命体達の行く手を阻んだものの、あっと言う間に喰いつくされ、その場に全身タイツだけが残った。
「よ、よくも! 蒸したて中華まん怪人をおおおおおおおおおおお!」
それを目の当たりにした炊きたてごはん怪人が、捨て身の特攻ッ!
しかし、魔力生命体達の前では、単なる美味しいご飯でしかなかった。
大成功
🔵🔵🔵