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変幻自在のイタズラヤローなのじゃ!

#アルダワ魔法学園

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#アルダワ魔法学園


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「うーん、こっちであってんのかね?」
「さあ、どうだろ? 探してみないことには、じゃない?」
 と、アルダワ魔法学園の生徒たちは、今日も今日とて、迷宮を探索していた。
 しかし、この迷宮の今探索している階層は、既に探索しつくされた階層。
 近年、そんな階層でも異常が起こることもあるため、生徒たちの中で"迷宮再探索部隊"というものが発足された。
 そして、そんな"迷宮再探索部隊"である彼らが探索している現在の階層は特に、何も無い階層であるはずだった――が。
「いや、そもそもなんで探す必要があるんだよ……」
 と、生徒が漏らす。
 やたらと、広い。広いのだ。どうしてこうなった。
「アタシ、寒くなってきた」
「さっきしとどに濡れたからなー……」
「うう、出口はどこだー? 出口はー……」
 彷徨う彼らは、出口を求めてさまよい歩く。
 ――そんな彼らのことを、物影から笑う黒い人影のようなものが、あった。

「皆、聞いてくれ。アルダワ魔法学園の、とある一つの迷宮がおかしなことになっとるようじゃぞ」
 と、エルナちゃんは開口一番言う。相変わらずの黄色くない声で。
「なんでも、この迷宮に"迷宮再探索部隊"なる学生の一団が挑もうとしておるのじゃが……――あちきの予知の結果、この一団の学生たちが迷宮から出られなくなって彷徨うことがわかったのじゃ」
 志は素晴らしいのじゃが、なんとも不憫な結果を招く奴らじゃ。と、エルナちゃんは憐れむように言う。言って、そして猟兵達に告げる。
「まあ、不憫になるのを分かってる学生を放置するのはあちきの趣味じゃない。
 お前さんら、アルダワ魔法学園へ行って、この学生たちと接触して、一緒に迷宮の探索に赴いてくれんかの?」
 ――まぁ、そうなるだろうな。猟兵たちは予想してた呼びかけだと、納得する。
「その一団が挑む迷宮の階層は、既にほぼ罠が解除され、宝物もなにもない、本来であれば何もない階層であったようじゃ。
 しかし、ここにとあるオブリビオン――名を、シェイプシフターという、一見黒い影か液体のような外見を持つ災魔が住み着き、イタズラのような罠をわんさか仕掛けているようじゃ」
 ――イタズラのような、罠? 猟兵たちから質問が飛ぶ。
「うむ、非殺傷性の罠ばかりでな。例えば、水鉄砲があっちこっちから噴射したり、魔法で身体を小さくして、広い空間を歩き回らせて疲弊させたり、じゃな」
 なんだそれは――どういう理屈が――意味が分からん――などなど、アルダワ魔法学園出身である猟兵たちも、そうでない猟兵たちも言う。
 ――あちきがそんな理由まで知るかい。エルナちゃんは頭を抱えて、言う。
「このシェイプシフターという災魔は、どうやら人の姿を模写することが得意のようだ。もしかしたら、そのイタズラ罠で生徒たちが見せるリアクションのようなものを、見たかったりするんじゃないかの」
 やっつけではあるが、エルナちゃんは考えられる理由について、そう言った。あながち、間違っていないかもしれないが。
「ともあれ、面倒な手合いであることは確実じゃ。
 十分な準備を整えて、迷宮探索に臨んでほしいぞ。
 あちきからは以上! お前さんたちなら、いつもどおりやってくれると信じとるよ!」
 ――信じられてもなあ。少しだけ一部の猟兵は思いつつ、しかし準備を始めるのであった。


守護運命の人
 守護運命の人です。岐路の4本目です。
 はじめましての人は、はじめまして。
 お久しぶりの方は、お久しぶりです。
 「お前のOPが好きなんだよ!」の方は、「プレイング、リプレイ、両思いって感じで」です。

 今回も宜しくおねがいします。

 今回はアルダワ魔法学園世界にて、イタズラ好きな災魔のシナリオを考えてみました。
 はい、ネタシナリオの予感しか、しません!(爆)
 さあ、どんな悪ノリだろうが受け止めて見てやるぞクォラー!!(壊)

 日常編は今回無いので、エルナちゃんはここまでです。
 残念だったな、のじゃロリおじさん! このシナリオ、プレイヤー用なんだ!
 (※どのシナリオもそうだよ。はい、そうです。)

 それでは、皆様のはっちゃけたプレイングをお待ちしております!
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第1章 冒険 『トラップを避けて進め』

POW   :    風邪なんて気にしない、濡れるのも気にせず最短ルートを直進、寒さは気合で吹き飛ばせ

SPD   :    反射神経を駆使して回避しながら進む

WIZ   :    発射される水鉄砲の間隔を覚え華麗に通り抜ける

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


「ここが、これから探索する階層だよ。新たな入団者君たち!」
 と、"迷宮再探索部隊"のリーダーである、ドラコニアンの女学生が、猟兵達に向かって言った。
「多分何もないから安心してね! それでも、細かい異常がないかをチェックして!
 地図は、事前に配っておいた、先輩達が作ったものを使ってね! よろしく!」
 猟兵達は既に嫌な予感がしていたが、まぁ言っても仕方がない。
 この階層に何かあるのは予知の通りだが、何が起きるかまでは彼らにも詳しくは分かってない。
 今は起きるそれに対し全力であたるまでだ。
 ――そう、思っていたら、だ。
「……え、カチ? みぎゃーっ?!?」
 前方を歩いていた、先程のリーダーらしき女学生が、四方八方からの水鉄砲攻撃に打たれる。
「り、リーダー!!」
「リーダー! 透けてる、透けてる!」
「……黒レース、なのか……」
 "迷宮再探索部隊"の隊員達の、反応。そして、
「いやぁあーん! どーしてこうなるのよー!! へくちっ!」
 見事に濡れ透けを披露してみせた、スタイルのいい部隊のリーダーちゃん。
 ――なるほど、ああなるのか。猟兵達は理解して、迷宮を進むことに決める。
花宵・稀星
……私は露出の多い薄手の白い服を身につけてるですから、濡れるわけにはいかないです。いくら人形の身といえど、ここで色々なものに引っかかるといけないです。

ここは多少、強引な手段を使わせて頂くです。
<エレメンタル・ファンタジア>で氷属性の吹雪を前方に引き起こして、水鉄砲の噴射口を凍り付かせて、水の出口を詰まらせてしまうです。

こうしてしまえば、水はつっかえてこれ以上出てくることはないのです。
……え? ただでさえ濡れてるのに寒い? 足元が凍り付いてたら滑って転んでしまう? です?

結論から先に申し上げますです。気合でなんとかしてください、なのです。




(……私は露出の多い薄手の白い服を身につけてるですから、濡れるわけにはいかないです)
 花宵・稀星(置き去り人形・f07013)は思案する。
「いくら人形の身といえど、ここで色々なものに引っかかるといけないです。ここは多少、強引な手段を使わせて頂くです」
 そして、実行に移した。ユーベルコード【エレメンタル・ファンタジア】にて、氷属性の吹雪を前方に引き起こす。
 吹雪はたちまち、水鉄砲の噴射口を凍り付かせて、水の出口を詰まらせてしまうです。
「こうしてしまえば、水はつっかえてこれ以上出てくることはないのです」
 水が出てこないところを、稀星は悠々と進んでいくのだった。
 ――だが。
「さ、寒い!? ただでさえ濡れてるのに!?」
「足元が凍り付いて、滑って転ぶー!?」
 後続には、ずいぶんハードな模様だった。だがそれに対し、彼女はこう言った。
「結論から先に申し上げますです。気合でなんとかしてください、なのです」
 ――多少のブーイングはあれど、稀星は一番乗りで仕掛けを突破したのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

アンナ・フランツウェイ
最短ルートを強行突破して進む。女としての羞恥心?そんなものとっくの昔に捨てとるわ!

まずはもらった地図を見て最短ルートを確認。それを暗記してから階層へ向かう。

あとは濡れるのは気にせず強硬突破。気合いあるのみ!

…風邪は怖いから鮮血の鋼鉄処女の中に、使い捨てカイロと「替えの着替え」を入れておこう。着替えが血臭くなっても気にしない。高かったけど。


川内・岬
「黒……!ナイス眼福!」
おっと脱線するところだったわ。お色気を使うとかおのれオブリビオン!

・発射される水鉄砲の間隔を覚え華麗に通り抜ける
「1,2,3……今!」
タイミングを見計らい、ほっぷすてっぷで華麗に回避しながら探索。
最初の数回は濡れる事前提、フォックスファイアで火を起こして衣服をさせたり暖を取りながら進む。
敵が居るなら攻撃にもなるし、目印にもなるしね。
あ、服乾かしたい人はおいでませー♪
気分と用途はほぼ焚火。

後は技能:祈りで罠が不発・壊れる・回避できるように、あるいは再探索部のメンバーと遭遇できるようにお祈り。

なお他人の濡れ透けに対しては「眼福……!」とホクホク顔で呟きガン見します。




「黒……! ナイス眼福!」
 ――おっと脱線するところだったわ。お色気を使うとかおのれオブリビオン!
 妙に高いテンションで再調査部隊のリーダーの濡れ透けをガン見するのは、川内・岬(妖狐の戦巫女・f07682)。
「1,2,3……今!」
 彼女はタイミングを見計らい、ほっぷすてっぷで、華麗に水鉄砲回避していく。
 ――ちなみに最初の数発は華麗に見切って、自分から当たって濡れ透けを披露していくのである。
 あとは【フォックスファイア】で出した狐火を携行しつつ、服を乾かしながら進む、岬。
 ――そして一方、服を濡れるのも構わず、最短ルートを強行突破して進むのは、アンナ・フランツウェイ(断罪の御手・f03717)。
(女としての羞恥心? そんなものとっくの昔に捨てとるわ!)
 ――いや、それは地の文さんとしてどうかと思うのだけど、美少女よ。
 ともあれ、アンナは貰った地図を見て、最短ルートを確認。それを暗記して、次の階層へとずんずんと進んでいくアンナ。
 水鉄砲が襲いかかる、襲いかかる。アンナの身体が濡れていく。服が透け、張り付いていく。
「くっ……あの新入り、すごいぞ」
「なんて覚悟だ……実は、数ある死線をくぐり抜けた猛者とかじゃないのか?」
「それにしても、服で分からなかったが張り付くとその――いい体つきなんだな……」
「コラ、セクハラよ! アンタ!」
 ――濡れるのは気にせず、強硬突破。外野の声も気にせず、突破。気合いあるのみ! アンナの心の声。
(……鮮血の鋼鉄処女の中に、使い捨てカイロと「替えの着替え」が入ってるから……我慢、我慢。抜けたら着替えよう)
 ――着替えが血臭くなっても気にしない。高かったけど。アンナ、心の中の後悔。
(ふむ……眼福!)
 それを見ていた岬、狐火をアンナの側に寄せて、乾かしてあげるついでに、ガン見に走るのだった。
「あ、ありが……と??」
「どういたしまして♪」
 視線が妙にねちっこいような気がして、アンナは若干引きつつも、一応礼を言うのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ルトルファス・ルーテルガイト
…ただの水なのか。…強酸性の毒液とかレーザートラップだったら、もっとひどい目にあったろうに…大げさな。
(淡々とした口調で割と縁起でもない事を言い出す青年。
ただリーダーと呼ばれた人の命に別状がなくてよかった、とは思っている。
…少なくとも【命】の方は。)

(POW型方針)
…死ぬことがないトラップなら、水対策をして進めばいい。
…【トリニティ・エンハンス】の炎型(防御タイプ)で身を包んで、わざとトラップを踏み進んで道を作る。
…何、炎熱で守るのは卑怯だと?
…その代わりに先導して道を作ってるんだ、それで手打ちにしてもらおうか。




「……ただの水なのか」
 ルトルファス・ルーテルガイト(ブレード・オブ・スピリティア・f03888)は、トラップから出てきた液体が完全なる水であることに、呆れと安心を8:2で混ぜた声色で言う。
「……強酸性の毒液とかレーザートラップだったら、もっとひどい目にあったろうに……大げさな」
 そして淡々と言い、頭を振る。青年は割と大げさに縁起でもない事を言う。
 ――ただ、彼はリーダーと呼ばれた人の命に別状がなくてよかった、とも思っていた。
 ……まぁ、少なくとも"命の方は"。なのだが、尊厳については、彼の関する範疇ではない。
「うう、じゃあ新入り君、どうするっていうの?」
 その、濡れてしまったリーダーがバスタオルで身体を隠しつつ、ついでに暖をとりつつ言うのであった。
 ――やれやれ。と彼は思う。これでリーダーというのだから、どれくらいこの部隊が頼りないかが露見される。
 なので、彼はあっさりと解決法を口に出した
「……死ぬことがないトラップなら、水対策をして進めばいい。それだけだ」
 彼は【トリニティ・エンハンス】を、炎の魔力を強く発言し、防御重視で発動させる。
 そして、わざとトラップを踏む。彼の身体に水が飛ぶが、それは発動した炎熱の防御で弾かれる。
「な、なるほど……でも、卑怯っぽい……」
「……その代わりに先導して道を作ってるんだ、それで手打ちにしてもらおうか」
 ルトルファスはあっさりと言って、部隊の先陣を切っていくのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

久世浦・穗積
どうも、眼鏡が本体の穗積ちゃんです。そうなんです。
眼鏡が本体だから、別に身体の方が濡れたってどうってことない!
あ、でも眼鏡が吹っ飛んでいくとピンチなのでそこはしっかりと
押さえておきますよ。
いやー、でも身体が冷えるのは事実なわけで…
しかし、逆に考えてみよう
寒いの我慢して我慢して我慢して我慢しまくったあとに
身体の底からHOTにしてくれるカレーを食べた時の幸福感ときたら…
うん、それを思えばこんな水鉄砲どんとこい!
終わった後に食べるカレーのことだけを考えて突き進みます。
カレー・イズ・ジャスティス!!!




「どうも、眼鏡が本体の穗積ちゃんです。そうなんです。」
 久世浦・穗積(戦争論・f01538)は、よく分からないやや高い程度のテンションで言う。いつものテンションだ。
 そうだね。君はヒーローマスク(眼鏡)だもんね。眼鏡が本体だから、別に身体の方が濡れたってどうってことないか。
「あ、でも眼鏡が吹っ飛んでいくとピンチなので、そこはしっかりと押さえておきますよ」
 ――意外としっかり対策を考えているんだな。地の文、感心。
 穗積は水鉄砲に撃たれてもへこたれることなく。進んでいく。
「いやー、でも身体が冷えるのは事実なわけで……」
 そうだね。でもその先に続く言葉は……地の文、分かってるよ。
 寒いの我慢して我慢して我慢して我慢しまくったあとに、身体の底からHOTにしてくれるカレーを食べた時の、あの幸福感――!
「それです! うん、それを思えばこんな水鉄砲どんとこい!」
 それでこそカレーの戦士だ。そのジャスティスを、忘れるな!
 穗積はカッ、と眼鏡を光らせる。カレー・ジャスティスが、起動した。
「終わった後に食べるカレーのことだけを考えて突き進みます。カレー・イズ・ジャスティス!!!」
 ドン。燃え上がる彼女。精神力で、物理的に。
 水鉄砲をものともせず、突き進んでいくのだった。
 ――ところで、その低い身長で水鉄砲くらって吹き飛ばないかが心配ですよ、身体フェアリー。
「飛びません! 何故か罠も手加減してくれてます!」
 あ、ほんとだ。じゃあ安心だね。いってらっしゃーい。
 地の文に見送られて、穗積は迷宮の奥へ、カレー好きによるカレー好きのためのカレーを食すため、進むのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

アルテミス・カリスト
「迷宮探索をする生徒が危険に逢うのを放置することはできません!
この正義の騎士アルテミスが災魔の企みを打ち壊してあげます!」(フラグ)

とはいえ、どんな罠が待っているか分かりません。
十分に警戒しながら探索を進めていくとしましょう。

「はっ、あれは!」

前方に見えるのは床に落ちているバナナの皮。

「ふっふっふ、この程度の罠に正義の騎士である私が引っ掛かると思ったら大間違いです」

けど、誰かが引っ掛かると危ないですから
撤去しておきましょう。

油断して近づいたら、バナナの手前に仕掛けてあった罠が発動。
ロープによって逆さ吊りにされてしまうのでした。

「きゃああっ!」

悲鳴をあげてミニスカートを抑えます。




「迷宮探索をする生徒が危険に逢うのを放置することはできません!
 この正義の騎士アルテミスが災魔の企みを打ち壊してあげます!」
 ――うん、いつもどおりの綺麗なフラグ建築ありがとう。
 アルテミス・カリスト(正義の騎士・f02293)は最前線に立ち、迷宮を進む道を選ぶのであった。
(とはいえ、どんな罠が待っているか分かりません。
 十分に警戒しながら探索を進めていくとしましょう。)
 そんな、アルテミス隊員の前方に迫る影――
「――はっ、あれは!」
 そう、見えるのは――なんと、床に落ちているバナナの皮!!
 ――……バナナの皮? ホワッツ?
「ふっふっふ、この程度の罠に正義の騎士である私が引っ掛かると思ったら大間違いです」
 ――けど、誰かが引っ掛かると危ないですから、撤去しておきましょう……――
 その判断が間違いであった。アルテミスが近づいた瞬間……――見え見えの罠で誘導して、引っ掛けるタイプの罠が作動する。
 そう、哀れアルテミスは、釣り上げロープによって逆さ吊りにされてしまうのでした。
「きゃああっ!」
 悲鳴をあげてミニスカートを抑えます。その場に居た全員、注目。
「や、見ないでください! 見ないでくださーい!! って、きゃー!!」
 そして、誘爆するように水鉄砲の罠、全力起動。
 ――おお、アルテミスよ。濡れ透けになってしまうとはなさけない。そしてエロい。
「いーやー!! どうしてこうなるんですかー!!」
 それはね、君は女騎士だからだよきっと。地の文、そう思うな。
 ――だがまあ、効果はあった。その分、周囲の再調査部隊は、罠を大幅に回避できたのだから。
 アルテミス、君は大手柄だ。大損かもしれないけど。
「降ろしてくださいー!? ああっ、でも見ちゃダメですー!?」
 ――どないせーというのだ。アルテミスが救出されるには、暫くの時間がかかるのであった。

成功 🔵​🔵​🔴​

リアーナ・シルヴァネール
◎面倒ね、命に危険がないなら放っておけば?
…分かってるわよエルナちゃん、そんな顔しないでも行ってくるから。
仕事はキッチリ果たす、それは冒険者の頃から変わらない信条だもの。

◎水鉄砲なんて、私の舞を盛り上げる舞台装置にしかならないわ
反射神経とスカイステッパーの空中跳躍を駆使して華麗に舞い、水鉄砲や罠を避けながら進むわ。
破壊出来そうなら水鉄砲には二丁拳銃の乱れ撃ちをお返しよ。

◎何か見えたって?それが?
服が透けようが脱げようが私は気にもしない、羞恥心なんてとっくに捨ててきてるの。
見惚れたければご自由に…ね。

◎全てはなるようになるわ
アドリブや絡みはお任せ、NGなんて私にはないのよ。




(面倒ね、命に危険がないなら放っておけば?)
 ――そういうわけにもいかん、そんな薄情なこと言うのなら、あちきの話など聞くのではないわ! 泣くぞ!
 そう言った時のエルナちゃんの半泣き顔を思い出しながら、リアーナ・シルヴァネール(空を舞う銃姫・f07102)は思う
(……分かってるわよエルナちゃん、そんな顔しないでも行ってくるから)
 リアーナは、道を見据える。その脇に設置された、水鉄砲の穴を全て把握。目を閉じる。
(水鉄砲なんて――)
 ――一歩、踏み込む。
「私の舞を盛り上げる舞台装置にしかならないわ」
 ――彼女は、進む。進みながら身を捩らせ、翻り、跳躍する。それは、まるで舞うように。
 類まれな反射神経と、スカイステッパーの空中跳躍を駆使して華麗に舞い、水鉄砲や罠を避けながら進む。
 回避できない場所にある罠には銃撃を見舞い、破壊する。
「――ふぅ――!!」
 彼女はアクロバティックに進んでいく。
 その動きでひらひらと舞うスカート、跳ねた水で悩ましげに透けた服。彼女は気にしない。
(――羞恥心なんて、とっくに捨ててきてるの)
 ――見惚れたければご自由に…ね。
 それらも彼女の演舞を彩るアクセントに過ぎなかった。
 観客たる再調査部隊の学生たち、そして他の猟兵をも、息を呑む。
 ――やがて、彼女は目的とする場所までたどり着き、言った。
「……仕事はキッチリ果たす、それは冒険者の頃から変わらない信条だもの」
 その鋭き言葉に、心を撃ち抜かれる観客達。
 ――彼女はそれを意に関せず、先へと進むのであった。

成功 🔵​🔵​🔴​

イヴ・クロノサージュ
このダンジョン
な、な、なにが目的なんですかー!?

水濡れ透け状態を見て慌てふためく機械人形
水がかかって故障するようなヤワなボディではないけれど
基本的に彼女は《はいてない》のだ

本人は『生まれたままの自然な姿である為、どこもおかしくないですね。』と
普段割り切っている上
時間稼ぎと誘惑の技能が生まれる、摩訶不思議。それが…
――はいてない状態なのだ

……とはいえ水鉄砲を喰らうのはかっこ悪い
彼女は水濡れを避ける為に《魔導巨兵》を召喚し盾にしたり
はいてない状態を披露しない為に
《機械鎧兵》の強力なアームで穴を掘って迷宮を進める必死すぎる狂気に走るかも

本人曰く
絶対に濡れませんよっ!
ほんとにまずいんだって!とのこと。




「このダンジョン――な、な、なにが目的なんですかー!?」
 周りが水びたしになり、濡れ透け状態になっていくの見て慌てふためくのは、機械人形の少女――。
 ――少女は名を、イヴ・クロノサージュ(花と自然を愛する機械人形・f02113)といった。
(これは……マズい――マズい、です!!)
 彼女は心の中でわなわなと言う。別に、それは彼女が機械人形であるからではない。
 そもそも彼女は水がかかって故障するようなヤワなボディはしていない。
 もっと根本的に、少女としての大切な部分からの危機感であった。
("はいてない"のに――――!!)
 ――生まれたままの自然な姿である為、どこもおかしくないですね。
 普段はそう割り切っている彼女。そこから彼女の時間稼ぎと誘惑の技能が生まれている、摩訶不思議な状態。
 それが……――"はいてない"状態なのだ。
(……故に、水鉄砲を喰らうのは勘弁願いたいのです! 絶対に――絶対に、濡れませんよっ!)
 鬼気迫る表情で、彼女は決意。まず、視認できる限り全ての水鉄砲の砲門を把握する。
 彼女は、水濡れを避ける為に……はいてない状態を披露しない為に……!
「お願いです……! 私の騎士達、来て下さい……っ!」
 ――ユーベルコードで、魔動騎士達を召喚することに決めた。
「魔導召喚―――ディメンションリンク・ガーディアン!!」
 周囲を固めさせた彼女。水鉄砲の出る位置はすでに把握した。あとは、くらわないように四方八方を固めて、進むだけ。
(ほんとにまずいんだってー!)
 いつ濡れるかとひやひやしながら、最悪地面を掘って進まなきゃならないか――などと考えながら、彼女は進んでいくのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

イデアール・モラクス
フン、イタズラ罠だと?児戯にも等しい反応魔法ではないのか?
まぁ私の知らん術式もあるやも知れん、行ってやるさ。

・行動
「下着が透けたくらいで騒ぐな、結婚したらどうするのだ?」
オンナたるもの常に男を魅了出来るようにしておけ、私のようにな。
とはいえ濡れたり罠にかかるのは不愉快だ、ならば。
「出番だ、快楽の代償に我が肉壁となれ」
全力魔法で愛欲の軍勢を大量に召喚、先行部隊と私の肉壁部隊に分け進軍し水や罠を防ぐ。
「どういう魔法だ…?」
罠などは全て綿密に観察し、術式を解明しながら進む、魔法研究の一環だ。
「フン…」
罠の発生源は仕組みを解明したら全て解除、魔法で術を施し無効化しておこう。




(フン、イタズラ罠だと?児戯にも等しい反応魔法ではないのか?)
 エルナちゃんの事件の概要を思い返し、イデアール・モラクス(暴虐の魔女・f04845)は、魔法の専門家として言う。
 ――まぁ私の知らん術式もあるやも知れん、行ってやるさ。
 彼女はそう言った時のエルナちゃんの輝いたような笑顔を思い返しつつ、やれやれと少し頭を振ってから、目の前の状況を整理する。
 部隊のリーダーと豪語するドラコニアンの女が、水鉄砲の直撃を受けて濡れ透けになった。
 他、周囲も水鉄砲にやられている者も居れば、堂々と水の中を進む剛の者や、知恵や体捌きで華麗に回避していく者もいる。
「下着が透けたくらいで騒ぐな、結婚したらどうするのだ?」
 うろたえる者達に、イデアールは言う。豊満な胸を堂々と反らして、強調して。
 ――オンナたるもの常に男を魅了出来るようにしておけ、私のようにな。
 ……ところで、結婚経験は彼女にあるのだろうか。男性経験は多そうに思えるのだが……。
 直接聞くのは女性への失礼にあたるので、地の文の疑問として留めておく。
(とはいえ濡れたり罠にかかるのは不愉快だ、ならば――)
 彼女の周囲に張り巡らされる魔法陣――そこから、なにやら影が現れる……――。
「――出番だ、快楽の代償に我が肉壁となれ」
 愛欲の軍勢たる――男たちの幻影が、大量に召喚された。
 彼女は、それらを先行部隊と、彼女自身を守る肉壁部隊に分けて、進軍を開始する。
 先行部隊が水鉄砲の罠をわざと起動させたり、解除したりして防いでいく。
「どういう魔法だ……?」
 その間、彼女は水鉄砲の罠を綿密に観察し、術式を解明しようとする。どうやら、魔法研究の一環だったらしい。
 ――結果。どうやら災魔の使う基本的な罠発生の魔法により、水鉄砲の罠は迷宮の構造を改造する形で生成されていた。
 つまり、既に構造自体が変わってしまっているため、既に魔法の影響はなく、カウンターとして魔法を作用させて解除できるようなものでなかった。
 しかも、水の出処は迷宮内を走りまわっていた水道管を流用しており、簡単に言うと魔法的には大変、アナログな罠であった。
「フン……」
 あまりにチープな単純魔法に、魔法自体への興味は失うイデアールであった――が。
(――少しは骨のありそうな奴だ)
 この手の魔法は構造改造故に、チープな仕組みの割に魔力を多量に使う。
 だが、それをこうまで大量に、短期間に設置できるということは……凄まじい魔力量を持つということ――。
 ――今度の獲物は期待できそうだ。
 その事実に、彼女の享楽心が、ざわつくのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​




第2章 冒険 『アルダワンダーランド』

POW   :    自慢の力で巨大な障害を乗り越える

SPD   :    持ち前の速さを活かして巨大な障害を迂回する

WIZ   :    知恵を駆使して巨大な障害をどうにかする

👑11
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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。



「あはは、すごいね新入りの皆! 先輩、助かっちゃったよー!」
 と、リーダーたるドラコニアンの少女は、大変元気に言った。
 濡れて透けていた服は、猟兵達の適切な対処を見て学んだのか、彼女なりに炎の魔法を使い、乾かしたようだった。
「それじゃ、どんどん先に進んでくからねー!」
 と、また先導しようとする。
 ――今度は何が起きるんだ……猟兵たちは、部隊の隊員たちとともに、迷宮の奥へとすすんでいく。
「……んん?」
 しかし、何かがおかしい。
 ――とある部屋に入ってから、壁までの距離が、全く……縮まらない……?
「……あれれ? おかしいね……?」
 リーダーは首を傾げて、理解できていないようだったが……――猟兵には理解できた。
 ――部屋が広がっている……いや、まさか自分たちが縮んでいる!?
 壁に近づいていないのではない、壁に全然近づけないのだ。歩幅が狭いから。
 天井は、遥か高くに見える……本来なら天高く、空でも見上げるような高さまで天井が高く感じる。
 猟兵たちは、周りの状態を把握するため、巨大化した――ように見える景色を見渡した。


 どうやら、この部屋は、祭礼室のような何かのようだった。
 祭壇があり、その頂上には何かが祀られている――。
 ――恐らくは、この部屋の不可思議性を維持する魔法の宝珠か何かだろうと、詳しい猟兵が判断をつける。
 しかし、それに辿り着くための階段があるが、その一段が5mはあるように見える。そして、その段数も50段を超えることだろう。
 それを乗り越え、宝珠さえ破壊、もしくは解除すれば全ての問題は解決する。
 だが、一筋縄ではいかないだろう。少なくとも、一人の猟兵の力では無理だということは間違いない。


 祭壇を無視して次の部屋に行く場合も、問題が在る。
 ――まず、あちこちに階段があり、段差があるということ。
 段は先程の祭壇の段よりはきつくなく、見た目3mほどか。それが一つの階段につき、2~3段。
 次の部屋に最短距離で行くには、それを登ったり降りたりしなければならないだろう。
 迂回すれば段差は大丈夫なようだ、しかし現在の縮尺差では、たどりつくのにフルマラソンどころか、100kmは走らなければならない程度の距離はある。


「……あれ、こんな構造だったっけー?」
 相変わらずボケボケのリーダーの声。早く気付け。猟兵達は思う。
「むむ……わからない、何か知恵はないかな、君たち?」
 そして他力本願であった。だが、致し方ないだろう。
 ――さて、どう切り抜けたものか……猟兵たちは、各自で思案を巡らせるのだった。
花宵・稀星
宝珠を破壊するには、それなりの火力が必要そうですね。
一人が上まで登るだけではなく、猟兵たちみんなで協力して破壊にかかる必要があるでしょう。

猟兵さんー、猟兵さんー、どなたか猟兵さんの中に空を飛べる方はいらっしゃらないです(客室乗務員風)?

空を飛べる方がいれば、その方に先行して頂いて、古典的な手法ですが、ロープか何かを垂らして頂けば、それを伝って私たちも上がっていけるですが。

空を飛べる方がいらっしゃらなければ、頑張って階段を登って頂くしかないですが。
階段の段差は5mほどあるということですが、階段を攻撃で削ったりして、足をかける足場を作れば、少しは登りやすくなったりはしないです?


リアーナ・シルヴァネール
◎チッ…厄介な罠ね、どれだけヤバイ災魔が来てるわけ?
今は悪戯レベルだけどこれが学園に到達したらこの世界そのものが危険ね…突破するしかないわ。

◎こんな障害で私を止められはしないの
最短で宝珠を目指して破壊。
即ち、スカイステッパーで段差を飛び越え、飛び越え、最上に素早く到達する。
最上に着いたらスカイステッパーで更に跳躍しながら二丁拳銃で弾丸を目一杯叩き込み、締めは思い切り【踏み付けるように蹴りを入れて】破壊。

◎先行するわ
破壊が難しそう、或いは破壊が完了したら頂上からスカイステッパーで一気に次の部屋まで進み先行、そこにも解除する為の何かがあるかも知れないから。


イヴ・クロノサージュ
ずしんずしんと、2体の重機の音がする
召喚された《機械鎧兵》と《魔導巨兵》の音だ
全高約6mの巨大な人型機動兵器は
肩にイヴを乗せながらゆっくりと歩行している

ふむ、祭壇に魔法の宝珠ですか
では、破壊指令を出しましょうか

イヴは2体の機械鎧兵に別々の命令を出す事にした

《機械鎧兵》は先行お願いします!
宝珠までは他の猟兵さんと連携して頑張って壊すのですよー!

バーニアから熱風が出て5mの壁を悠々と越えて
しばらくすると見えなくなった

……さて、では私はこの《魔導巨兵》で次の部屋に向かおうかな
登るのに困ってる猟兵さんがいれば手に乗って貰おうかな…?

イヴはこの状況に驚くことなく
機械鎧兵たちを操り着々と歩を進めるのでした


川内・岬
こういうのは苦手なんだけどなぁ。
知恵を絞ってなんとか……うーん。

1.薙刀を突き刺し、登り棒の様に登って足場にして登る
2.他の人に声をかけ、持ち上げたり引き上げてもらったりして協力して登る
3.衝撃波やフォックスファイアで宝珠の破壊を狙う
4.ジャンプと同時に衝撃波やフォックスファイアを足元に打ち出して反動でアーイキャーンフラーイ!する


「現実的なのは2と3かな?」
まぁ4から試すんだけど。たぶん失敗してべしゃっと行く。
上手く登れればそれはそれで。一応成功を技能:祈りで祈っておこう。

なお協力して他人を持ち上げる場合、しっかり上を見ます。特にリーダーを持ち上げるときとか。
「……うん、眼福!」(ホクホク顔


アルテミス・カリスト
「ええっ、だ、段差ですかっ?!」

段差を見て思わずミニスカートを抑えます。

……さっき、下着まで濡れてしまったので、乾かすために今は脱いでいるのでした。

わ、私も魔法が使えたら、すぐに乾かせたのですが……

「でも、し、仕方ありません!
騎士として障害から逃げるわけにはいきません!
正面から突破してあげましょう!」

スカートの裾を気にしつつ、
段差をよじ登っていきます。
クライミングも騎士のたしなみです!

「って、あっ……」

クライミング中に突如、足場が崩れるという【不幸な事故】が起こり……
とっさに別の足場に足をかけた私は、いろいろと大変なことになっていたのでした。

「だ、だめですっ!
上見ないでくださいっ!」


久世浦・穗積
あー、急に自分が思ってた大きさより小さくなるってことあるよね
…え?ない?いや、こっちの話だ(げふんげふん
しかし、1段5mの階段とか、やばくない?
具体的にいうと想像の6倍くらい(げふんげふん
羽生えてるから飛んでっちゃダメ?
……はい、頑張って【POW】で乗り切ります
しかし、これを乗り越えるためには力が足りない
具体的にいうとカレーが足りない
というわけで、一休みしてカレーライスをいただきます。
いただきまーす。
カレーを食べてパワー充填、元気10000杯!!
自慢の力で巨大な障害を乗り越えます


イデアール・モラクス
確かに男性経験は豊富だが結婚の経験はないぞ、結婚というのは学生向けに表現をオブラートに包んだに過ぎん(イデアールは なぞのまほうで じのぶん と 会話 した!)

・行動
ともあれこの罠は厄介だな…あの宝珠に施された術式を解除しようにも近寄るのが難しい。
「ええい!面倒だ…バラバラにしてやる!」
高速詠唱に全力魔法で鏖殺魔剣陣を次々に展開、無数の魔力の剣で一斉に攻撃して宝珠を粉砕する。
「結界を張っているかも知れんが、知ったことか!
此処を突破すればこれをやったヤツに会えるのだ!
あぁ、早く会いたいなぁ…どんな声で啼くのだろう…そいつの血はどんな味がするんだろうなぁ…クク、考えただけで滾ってくるぞ!」




 巨大な障害を前に、猟兵たちは各々思考を巡らせていた。
 ――しかし、個人個人でその思考を巡らせる猟兵の中、一人声をあげるものが居た。
「猟兵さんー、猟兵さんー。どなたか猟兵さんの中に空を飛べる方はいらっしゃらないですー?」
 まるで飛行機のキャビンアテンダントのような言い方で呼びかけるのは、花宵・稀星(置き去り人形・f07013)であった。
 彼女の方へ猟兵達、そして再調査部隊の学生達の視線が集まる。
「えーと、稀星さんだっけ? 何か策があるのね?」
「はい。リーダーさん」
 稀星は再調査部隊のリーダーからの問いに、はっきりと答えた。早速、彼女は説明に移る。
「まず、宝珠を破壊するには、それなりの火力が必要そうですね。
 一人が上まで登るだけではなく、猟兵たちみんなで協力して破壊にかかる必要があるでしょう。」
 彼女の説明に、周囲の猟兵たちが頷く。
 登るだけでも、一人では大変だろう。それは全員が感じていたことだ。
「空を飛べる方がいれば、まずその方に先行して頂いて。
 古典的な手法ですが、ロープか何かを垂らして頂けば、それを伝って私たちも上がっていけるです」
「なるほど、持ち上げたり引き上げてもらったりして協力して登るってのは考えてたけど、良さそうね」
 普段使わない知恵を絞っていた岬も、その稀星の案には納得する。
 概ね、どの猟兵もその理論で納得できたようで、彼女の周りに集まっていた。
 ――そして、意見が交換される。
 仕掛けの宝玉に肉薄する手立ては、各自の意見を集約して生み出された。


「こんな障害で私を止められはしない」
 先程は華麗な動きで水鉄砲を避けてみせたリアーナは、スカイステッパーを使って段差を素早く駆け上がる。
 目についた頑丈なものにロープをかけては、下へ降ろし、また次の段という感じで作業を進めていく。
「最上段まで一人でやるのは大変ですよー。交代しましょう」
「チッ……厄介な罠ね、どれだけヤバイ災魔が来てるわけ?」
 軽く行けると思っても全部で200メートル近い高さの祭壇である。しかも一段はおよそ二階建のビルに匹敵する高さ。リアーナ一人では、全部の段は流石にスタミナが保たない。
 そんなリアーナと交代したイヴは《機械鎧兵》に指示を出し、バーニアを噴射させて段を登らせていく。
「宝珠までは他の猟兵さんと連携して頑張るのですよー!」
 イヴの命令に《機械鎧兵》たちは了解の合図を送ってきた。
 ――視点は変わって、彼らが進む道を辿る猟兵たち。
「羽生えてるから飛んでっちゃダメ? って一瞬思ったけど、別にダメとかそんなことはなかった……――でも、飛んでもこの高さは辛い」
 身体がフェアリーである故に羽がある穗積。一番最初の数段を担当した彼女は、後の交代に向けてカレータイムである。
「というわけで、一休みしてカレーライスをいただきます。いただきまーす」
 とてもとても美味しいカレー。穗積の身体にパワーを行き渡らせるそれは、素晴らしい活力剤。栄養ドリンクなんてメじゃない。
「カレーを食べてパワー充填、元気10000杯!!」
 再びやる気を取り戻した穗積は、ロケットのように飛行。ロープを登る皆を追い抜き、先頭の者たちに追いつきに行くのだった。
 目指すは完遂の暁の、極上の美味さのカレー。ああ、カレーがもっと食べたい。その気持が彼女を強くする。
 ――その、一方。
「ええっ、だ、段差ですかっ?!」
 その段差を登る皆を見て、アルテミスは狼狽える。
 ――それもそのはず。先程濡れ鼠よろしくびしょびしょになった彼女――さっき、下着まで濡れてしまったので、乾かすために今は脱いでいるのだ。
 しかも罠に脚を取られていたアルテミスは遅れており、下着を乾かしてる時間もなかった。
「でも、し、仕方ありません! 騎士として障害から逃げるわけにはいきません!」
 彼女は意気込んで、ロープに手をかけて、壁を登り始める。
「正面から突破してあげましょう!」
 ――スカートの裾を気にしつつ、だが。
 しかしクライミングも騎士の嗜みと豪語する彼女、軽々と登っていき、最後に段の一番上に脚をかけて――
 ――バキッ……!
「って、あっ……――」
 頑丈そうに見える石製の段。しかしなんの不幸か、それは崩れた。
 慌ててもう片方の脚を段にかけるが、くるりと回った故にロープが脚と腕に絡んで――
「きゃーっ!?!」
 大☆開☆脚。
 具体的には申しにくいが、宙に完全に浮いた踏み外した脚と、ロープが絡んでしまって身動きとれなくなって、段に引っ掛けた脚――それすなわち、ハプニング映像である。
「だ、だめですっ! 上見ないでくださいっ!」
 大丈夫。カメラワーク的には映ってません。
「――……うん、眼福!」
 ――ばっちりその下の段で何故か寝そべってるヘンジンカワウチこと、川内・岬には何かが見えていたようだが。南無。
 ちなみに何故岬がこのような状態かと言うと、先程ロープを使わずにフォックスファイアの炎で起きた爆風で段を一気に登ろうとして、壁に激突。落下した結果こうなったのだ。何しとん。
「いやー!? 何してるんですかーっ!?!」
 上がるアルテミスの悲鳴。何してんだあそこ、という感情と、やばい見ないようにしてあげないと、という感情が半々の光景であった。
 ――ともあれ。そんな悲喜交交ありながら、皆の頑張りで頂上へと辿り着くのであった。


「ええい、面倒な罠だったな……――さあ、バラバラにしてやる!」
 頂上へと辿り着いた猟兵たち。
 特にストレスが溜まっているイデアールは、魔法陣を既に大量に背後に配置し、破壊する気まんまんであった。
 ――まあ、ロープを掴んで彼女を引っ張り上げたのは、例の男たちの幻影だったんですけどね。
 それはともかく、他の面々も破壊に対してかなり意気こんでいた。
 ――結構、階段の垂直登山は彼らの体力を奪っていたのだ。誰もが少し息を大きく吐いていた。
 これを一人で行っていたら、と誰もが考えてゾッとする。想像したくはない。
 号令をかけ、策を練ってくれた稀星に、皆感謝していた。
「今は悪戯レベルだけど、これが学園に到達したらこの世界そのものが危険ね……」
 頂上まで上がってきたリアーナも、その罠の特異さはともかく、これほど大規模な罠を仕掛けてみせる災魔に対し危機感を覚えていた。
 そして、それはイデアールも同じ。
 だが、彼女の場合は――闘争本能と嗜虐心が揺さぶられているようだった。
「此処を突破すればこれをやったヤツに会えるのだ! あぁ、早く会いたいなぁ……――」
 ――どんな声で啼くのだろう――そいつの血はどんな味がするんだろうなぁ――彼女の心の中の声が、口から漏れ出る。
「――クク、考えただけで滾ってくるぞ!」
 ――そりゃこれじゃ結婚経験はなさそうだ。地の文、理解しました。あ、わざわざ回答ありがとうございます。
「全く失礼な奴だな! まあ良い、一気にぶっ潰してくれる――魔力よ、我に仇なす尽くを串刺しにしてしまえ! 鏖殺魔剣陣!」
 そして、面倒な現象を起こしている宝珠を、彼女は睨みつけた。
 瞬間、魔法陣から魔力の剣が殺到。宝珠を傷つけんと、甲高い剣戟の音を立て始める。
「天駆けるいかづちの精よ、我が意に従い敵を討て!」
「正義の騎士の全力突撃、受けてくださいっ! ――って、きゃーっ?! 服がー!?」
「眼福、眼福♪ さあ、狐火よ行けーっ!」
「涅槃より現れ出ずるは淘汰の魔神。即ち是れ、勝ったも同然! ああ、今日もカレーが美味しい」
「お願いです……! 私の騎士達……っ! 《機械鎧兵》、総攻撃っ!!」
 ――銃弾、魔法、剣撃、拳――ありとあらゆる猟兵の技が、次々に炸裂する。
「遅いわ、もう入ってる」
 そして、トドメはリアーナの蹴り――迅影脚であった。
 宝珠に、ヒビが大きく入り――そして、砕け散った。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第3章 ボス戦 『シェイプシフター』

POW   :    思考の簒奪
【自身を対象の姿へと変化させ思考を読み取り】対象の攻撃を予想し、回避する。
SPD   :    血肉の簒奪
戦闘中に食べた【対象の血肉】の量と質に応じて【捕食した対象の姿と戦闘経験を簒奪し】、戦闘力が増加する。戦闘終了後解除される。
WIZ   :    秘技の簒奪
対象のユーベルコードを防御すると、それを【強化し体内へ取り込み】、1度だけ借用できる。戦闘終了後解除される。
👑17
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠茲乃摘・七曜です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。



 ――宝珠が破壊され、その空間は元に戻った。
 巨大に見えた祭壇は、猟兵達の姿が元に戻ってみれば、まるでミニチュアのようだった。
 今、猟兵達が立っているのは周囲は本当に何もない、柱が立ち並んでいるだけの少し広めの部屋であった。
 ――だが、そんな中に違和感を大きく放つ陰が、一つ。
「イヤア、スバラシイスバラシイ。サスガハいぇーがートイッタトコロカナ」
 金属を擦り合わせたような、ずいぶんと耳障りな声で言う、黒い影のような、液体のような肉体を持つ災魔。
 ――名を、シェイプシフターと言った。
「! この現象を起こしていたのは、アナタなの!? 災魔!」
 再調査部隊のリーダーたるドラコニアンの少女が言った。
 ――瞬間、シェイプシフターの顔がニィ……と笑みを浮かべると――彼に変化が起きる。
 足元から黒っぽい肉体は霧散し、その下から服を、肌を形作っていき――まるで姿を作り出すかのように、それは現出する。
「――っ、私……?!」
「そうよ、アナタの姿を真似たのよ。ウフフ」
 ――それは、リーダーの少女と同じ姿であった。
「んー、すばらしいリアクションだったわよアナタ。お蔭でとても楽しかったわ」
「っ、私の姿でしゃべらないでよ!! ヘンタイ!!」
 その罵倒に、邪悪な笑みを浮かべるシェイプシフター。彼、いや、彼女が何を考えているのか、全く掴めない。
「さぁて、それじゃあ……アナタたちの姿も頂きましょうか? イェーガーさん達♪」
 シェイプシフターは、まるで踊りの前の準備動作のように両手を広げた。
 ――掴みどころがないが、油断ならない相手なのは確か。
 今まで彼が仕掛けた罠の強度を思い、猟兵達に緊張が走る――!
リアーナ・シルヴァネール
◎ふぅん、そういう手合いね…上等だわ
私の姿を真似たいならいくらでも真似ればいい、けれどアナタじゃ私のように踊れない。

◎ダンスのお相手、頼めるかしら?
私は地を蹴って跳躍、空中から二丁拳銃の早撃ちで弾丸の雨を降らせながら徐々に距離を詰めていく。
飛びながら中距離で二丁拳銃を使う女…そういう印象をタップリと植え付ける為にバレットダンスを踊り続けるわ。

◎その私じゃ、今の私には対応出来ないの
印象付けが済んだと確信したら一気に距離を詰めながら服を脱ぎ捨て、虚をつくボンテージ姿で迅影脚を叩き込む。
そのまま蹴り倒したら踏み付けて、零距離射撃で弾丸を叩き込むわ。
やれやれ…足蹴にされてる私って、やっぱり煽情的なのね


花宵・稀星
ふーむ、仲間の姿を真似られるとやりづらいのは確かですが、ここは遠慮なくやっちゃうです。決して、仲間にも容赦のない危ない者とかそういうのではないです。

こちらの技を真似てくるとはやっかいな敵なのです。
しかし、技を真似るためには防御する必要がある、ということは。
敵に向けた技でなければ、真似される心配はないということではないでしょうか。

仲間に向けて支援する技をこちらが用意するほど、戦力差につながってくれるはずなのです。
というわけで、私は<生まれながらの光>で仲間を癒し、支援するです。
私自身は疲れていってしまうですが、元気を仲間に分け与えていると思えば、なんのこれしきなのです。




 ――と、シェイプシフターに対し、早速銃弾の嵐が襲いかかる。
「――!」
 シェイプシフターはその銃弾の嵐をモロに受け、再調査部隊リーダーの姿を崩し、元の影の姿に戻る。
「ふぅん、そういう手合いね……上等だわ」
 撃ったのは、リアーナであった。
 その手には二丁拳銃。応戦の構えを見せる。
 ――それを見たシェイプシフターは喜んだように、形をぐにゃりと変え――次の瞬間には、リアーナの姿になっていた。
「私の姿を真似たいならいくらでも真似ればいい、けれどアナタじゃ私のように踊れない」
 地を蹴って跳躍――二丁拳銃が、空中から火を噴く。
 ――早撃ちで、弾丸の雨を降らせるのだった。だが――
「そうかしら、"私"?」
 シェイプシフターは、すぐにその見たのと同じ二丁拳銃の技を――恐るべき精度で真似をしてみせた。
 ――甲高い金属音が響く。嵐のように迫りくる銃弾が、互いに逆ベクトルの力を得て、小さくひしゃげる。
 すなわち、完全に射角、射線を見切り、銃弾同士をぶつけることにより攻撃を相殺したのだ。
(ただの真似でもない――わね。何て妙技を使うのかしら)
「お褒めの言葉。ありがとう、私。けど無意味よ」
 再び、跳躍。銃撃を続けながら、シェイプシフターのただの真似という以上に高精度な技に舌を巻き、そしてその思考を読まれるリアーナ。
 ――だが、彼女は冷静であった。何故ならば、策がないわけではなかったから。
 跳躍中、銃弾を完全に合わせられ、シェイプシフターに逆に銃弾で襲いかかられる――それと同時に彼女の姿が消える。
「その私じゃ、今の私には対応出来ないの」
「あら……――!」
 ――その姿、すでにシェイプシフターの後ろであった。
 彼女は一気に距離を詰めながら、その服を脱ぎ捨てボンテージ姿に。
 迅影脚――蹴りを叩き込む。シェイプシフターの身体が蹴り飛ばされ、地に落ちる。
 そのまま急接近蹴り倒して踏みつけ――ようとして、その姿が消える。
「!」
 対応は早かった。何故なら、"自分ならどうするか"ということをとっさに考えたからである。
 その予想は的中し、振り返りながらボディをガードした彼女に腕に、鋭い蹴りが刺さる。
 ――同様にボンテージ姿になったシェイプシフターが、そこにいた。
 そう。あの一瞬でリアーナ迅影脚を真似て、発動したのだ。
 だが、その威力が段違い。ガードしたものの、かなりの長距離を吹き飛ばされてしまうリアーナ。
 ――防げていなかったら、致命傷になっていたに違いない。自分の技の巧みさに、ボス級オブリビオンの底知れぬパワーが加わったという事実が生み出す現象に、リアーナは冷や汗をかく。
「いい動きね、リアーナ」
 再び2丁拳銃を撃とうとするシェイプシフター。リアーナが、それを回避しようとして――。
 ――横合い上方から、光がシェイプシフターを襲う。それにより、射撃は中断された。
「ふーむ、仲間の姿を真似られるとやりづらいのは確かですが、ここは遠慮なくやっちゃうです」
 そこにいたのは稀星であった。生まれながらの光を撃ち、リアーナの傷を癒やしてみせる彼女。
「こちらの技を真似てくるとはやっかいな敵なのです」
 ――しかし、技を真似るためには防御する必要がある、ということは。稀星は続ける。
「敵に向けた技でなければ、真似される心配はないということではないでしょうか。
 仲間に向けて支援する技をこちらが用意するほど、戦力差につながってくれるはずなのです」
 ――シェイプシフターが、今度は稀星の姿をとろうとする。
 そんなチャンスを逃すようなリアーナではない。二丁拳銃の銃弾は即座に襲い、その姿をかき乱し、吹き飛ばす。
「同様に、二人以上の猟兵に襲いかかられれば、思考を読みきることはできないのです」
「そうみたいね」
 リアーナは稀星と並んで立って、隣に立つ知恵者の知恵に舌を巻くのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

イデアール・モラクス
クク…コイツが犯人か、他者の姿や思考を奪うなんて面白いじゃないか!
血を吸うなら調査隊リーダーの姿の時が良いかもなぁ…アーハッハッハ!

・戦法
と、お遊びも良いがヤツの魔力を考えれば並の災魔ではあるまい…単純な力押しは危険だ。
「魔法も模倣出来るか…試してやろう!」
高速詠唱、全力魔法で色欲の触手を発動、追憶の長銃からの牽制射撃で気を逸らし、素早く無数の触手を生み出しけしかけ、拘束し快楽漬けにして動きを封じて。
「さぁ啼き声を聞かせろ!強大な魔力を味あわせてくれ!」
煉獄の大鎌で串刺しにして縫い止め、傷口をえぐりながら噛み付いて吸血する。

※実は秘儀の簒奪で触手を返されちゃうのも一興とか思ってるダメ魔女。


アンナ・フランツウェイ
思考を読み取るユーべルコードを使ってくるなら、こちらからの攻撃は最小限かつ最大のダメージを与えるよう立ち回る。油断せずに戦おう。

攻撃は鮮血の鋼鉄処女を盾にして防ぎ、そのまま拒絶式・呪詛黒百合を攻撃ではなく、相手の視界を封じる目的で放つ。…攻撃を防いだ時アイアンメイデンの中からグサって音が聞こえた気がする。そういえば着替えとか色々入れてたような…。

災魔がクロユリの花に気を取られている内に背後に回り込み、断罪剣・ラストブラッドで災魔を突き刺す。命中したら傷口をえぐるで追撃する。
咎人殺しの矜持をかなぐり捨てでも、衣服を台無しにした罪裁いてやる!半泣きにはなるけど!




「魔法も模倣出来るか…試してやろう!」
 イデアールの声が響く。シェイプシフターはそちらを見た。
 ――瞬間、追憶の長銃から放たれた銃弾を、シェイプシフターは回避しながら――イデアールの姿をとる。
「クク……コイツが犯人か。他者の姿や思考を奪うなんて、面白いじゃないか!」
 だが、それは揺動。イデアールが召喚した触手たちが、シェイプシフターを襲う。
 牽制射撃で気を逸らした結果、触手に捕まったシェイプシフターは拘束され、悩ましい声をあげることになる。
「くあぁっ!」
「ハハハッ! 私の姿でいい声で啼くじゃあないか! 自分をいたぶるというのも存外悪くはないな!」
 触手責めを続け、哄笑するイデアール――その背後。
 ――いつの間にか召喚された触手が、イデアールを襲おうとしていた。
「む」
 シェイプシフターがニマリ、と笑った瞬間、イデアールは違和感に気づく。
 だが襲い。シェイプシフターは、イデアールに触手を襲いかからせるのだった。彼女の身体が巻き付かれていく。
 次々に巻き付いていく触手――すぐに彼女も雁字搦めにされ……るかと思った矢先、その触手達が別ベクトルの力で引き込まれていく。
 拒絶式・呪詛黒百合――アンナのユーベルコードであった。周囲は、黒百合の花弁で満たされる。
 触手たちは黒百合の中心へと引き込まれた結果、鮮血の鋼鉄処女に捕まり、そして内部で串刺しにされた。
(あ、そういえば着替えとか色々入れてたような……)
 ――やってから気づく。
 お気に入りだった着替えは今頃、触手片とその血と粘液、そして鮮血処女の針で凄いことになっている。
「アッハッハ、やるじゃあないか。アンナとか言ったか、いい腕だな」
 イデアールは空中に出した魔法陣から魔力の剣を出し、触手を切り払いながらアンナに礼を言う。
「模倣された触手で絡められるのも一興だったが、助かったぞ?」
「あ、うん。でもごめん、それどころじゃない」
 半泣きのアンナ。鋼鉄処女の陰に隠れて迫ってくる触手を防ぎつつ、再び黒百合を周囲に展開する。
 ――目的は、目隠し。
(咎人殺しの矜持をかなぐり捨てでも、衣服を台無しにした罪裁いてやる!)
 シェイプシフターの背後に回り込んだ彼女。躊躇いなく、そして恨みを込めて突き刺し、抉ったのだった。
 既にアンナの姿に変わっていたシェイプシフター。アンナ的には、その姿に対し、更に恨みが募っていた。
 ――黒き翼を縫い止め、さらに心臓を狙って、断罪剣・ラストブラッドを突き立て、えぐる程には。
「ふむ、お前は色々と複雑な奴なのだな。アンナ」
「魔女イデアール。享楽趣味のアンタには分かんないわ」
 享楽の魔女と黒い翼の天使は正反対の表情で言葉を交わし、そしてシェイプシフターから離れるのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

川内・岬
「なるほどつまり写し取った相手ならイケメンや美少女にお触りし放題……?」
うん、やる気出てきた。
とりあえず誘惑技能は全開で、役得と眼福も得られるように祈りも全開にしておこっと。

・戦闘
無駄に近接攻撃なんかをしてみたりする。
下心と欲望と邪心マックス。
あとお触りする。コメディ系な感じで。
最後の方はフォックスファイヤで燃えまーす!コース。




お察しの通り、ネタキャラです。
自分の姿を写し取られたあたりで両方ともフルボッコとか美味しい。


アルテミス・カリスト
「あなたがこの事件の黒幕ですね!
邪悪な災魔は、正義の騎士アルテミスが退治してあげます!」

スカートの裾を抑えつつ
もう片方の手で大剣を構え災魔に向き合います。

うう、下着を履いてない格好ではあんまり激しく動けません……
最低限の動きで戦わなければ!

「って、災魔の姿が私にっ?!」

私の姿に変身した災魔。
ですが、甘く見ないでもらいたいですね!
偽物に負ける正義の騎士ではありません!

斬り込んでくる相手の動きは大振り。これなら回避は容易いです……

「って、ちょっと!
今の私の格好に変身してそんな大振りしたら、
スカートが捲れちゃうじゃないですかーっ!」

本物と同じく履いてない災魔の動きに赤面するのでした。




 心臓を抉られたシェイプシフター。陰のような姿に戻り、よろめく。
 ――彼の身体に心臓という急所はないのかもしれない。しかし模倣した姿で受けた先程の絶命の一撃は、彼にとってもかなりの痛手だったようで、その姿がどろりと少し溶けたように見える。
「あなたがこの事件の黒幕ですね! 邪悪な災魔は、正義の騎士アルテミスが退治してあげます!」
 そこに参じたのは、アルテミス。
 彼女を見たシェイプシフターは、即座に再び姿を模倣――アルテミスの姿に、なる。
「って、災魔の姿が私にっ?!」
「そんなに驚くことでもないですよ! "私"!」
 大変驚くアルテミスに対し、シェイプシフターは抜剣すると襲いかかってくる。
 直ぐ様騎士として剣で応戦する。剣撃の甲高い音が、迷宮のフロアに響き渡る。
(なんだ、斬り込んでくる動きは大振りですね。これなら回避は容易いです……!)
 今の彼女は、まだ下着を履いてなかった。こんな格好ではあんまり激しく動けない、最低限の動きで戦わなければならないので、非常にありがたかった。
 ――って、あれ? アルテミスは考える。
(――下着を履いていない私の姿を、模倣……?)
 即ち。その大きく動いてひらひら捲れているスカート。その、中身は。
「――って、ちょっと! 今の私の格好に変身してそんな大振りしたら、見えちゃうじゃないですかーっ!」
「あ、そうですね。でも、これ本来私の身体じゃないですし??」
 普段のアルテミスじゃしないだろう、イタズラめいた笑みを浮かべる、彼女に化けたシェイプシフター。
 気が気でないアルテミスは、そんなシェイプシフターの動きを見て、はわはわと心を動かす。
 ――だ、大丈夫。周りの猟兵たちは空気を読んで視線を反らしてくれるはず。大丈夫。
 彼女は言い聞かせて、一刀一刀合わせて、剣戟を響かせ続ける。
 が、しかし。
「眼福、眼福ー♪」
「!? ま、またあなたですかーっ!?」
 ヘンジンカワウチこと、煩悩の塊である岬はそれはもう、ガン見していた。
 ――なるほどつまり写し取った相手ならイケメンや美少女にお触りし放題……?
「うん、やる気出てきた」
 ――出さなくていいですから!? アルテミス、心の声。
 ともあれ、岬はアルテミスに化けたシェイプシフターへと、背後から飛びかかる。全くの無策で。
「あら、そんな飛びかかったって、私は捕まえられませんよ?」
 アルテミスの姿を模したシェイプシフターは、飛びかかってくる岬に向けて、剣を振り抜こうとするが――。
「!?」
 ――足元に、いつの間にか置いてあったバナナの皮で滑るシェイプシフター。
 アルテミスは滑ったシェイプシフターを見て唖然とする。
 ちなみに、後でこの瞬間のシェイプシフターのパンツの有無について、目撃した……否、してしまったアルテミス本人に確認した所――ノーコメントでお願いします――との返事を頂いた。つまり、そういうことだろう。
 閑話休題。キレイに滑ったシェイプシフターは剣を取り落とし、そしてそのまま飛びついてきた岬にむぎゅーっと抱きしめられてしまうのであった。
「ふにゃああああ!? ど、どういうこと?! どういうことですか?!」
「いやー、だってさシェイプシフターくん。そりゃ、模した相手が悪すぎるよ??」
 岬は言う――策士、策に溺れる。それと同様に、模倣者は模倣に溺れるということだろうか。
 あろうことか、シェイプシフターはアルテミスの女騎士的ドジっ娘属性すら模倣してしまったということなのだろう。
「な、なんか納得できません……――うう、私はドジっ娘じゃありませんっ!」
 これには流石の本家本元たるアルテミスも、呆気に取られ、そして非常に微妙な顔で主張する。
 もはや顔に浮かぶ表情は恥ずかしいの一色しかない――まさか、まさか、無意識に模倣に影響するほど自分がドジだったとは!
「く、くそ! こうなったら――あなたに化けるしかないです!」
 シェイプシフターは対抗手段として、岬に抱きつかれたまま、岬へと化けることにした。
「おお、自分の姿に……じゃ、一度やってみたかったことを」
「きゃー!?」
 しかし岬はブレない。自分の姿になったらなったで、その胸を鷲掴みにして堪能する方向へシフト。
 ――この狐メイド、無敵なのだろうか。
 なんかもう置いてけぼりなのはアルテミスであった。彼女は、あまりの状況に、今までの恥ずかしさを――爆発させた。
「ふ、ふふふふふ……もう、聖騎士としての力を解放していいですね? いいですね?」
 にっこり、笑ってない笑顔で剣を構える――それは聖なる大剣へと姿を変じ、それを振りかぶる。
「え、ちょ」
「ちょ、ま」
 似たような反応を返す岬とシェイプシフター。
 女騎士を怒らせた罰である、と言わんばかりに、アルテミスは容赦なくそれを振るった。
「ぎゃあああああああああ!?」
「あ、れ?」
 ――悲鳴は、一人分。斬られたのは、シェイプシフターだけであった。
 それもそのはず。彼女の聖なる大剣-ホーリー・ナイト・ブレード-は、オブリビオンのみを切り裂く。岬には、まるで透明の刃が通過したような、そんな感触だけを与えていた。
「――あ、うん。それじゃ。まあ――燃えまーす?」
 一応、追撃のチャンスなので、岬は離れついでにフォックスファイアを打ち込んでおいた。景気よく、燃える。
「……一応、仲間ですからね。でも、今度変なことしたら許しませんからね!」
「はいはい、ごめんごめん」
 全く反省してない様子の岬と、それにぷんすこと怒るアルテミス。
 ――案外、いいコンビなのではなかろうか。いや、アルテミスにとっては災難でしかないかもしれないが。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

ルトルファス・ルーテルガイト
……シェイプシフター、人の姿を真似ていき…最後はその人自身とすり替わるという噂のある魔物か。
(此処までに見てた惨状(?)を思い起こして、ため息つきながら)
…人の驚愕を糧にするのはいい趣味とは思えんな、早く終わらせるぞ。

(WIZ型)
…【精霊剣】による精霊の加護を得た剣で対抗する。
…敵はこちらのユーベルコードもコピーするという様だが、果たして何処まで模倣ができるかな?
…剣の加護(属性)を【高速詠唱】で素早く切り替えるように振るう事で、相手の模倣が追い付かなくしてやる。
…相手が属性を間違えようものなら、そのまま模倣技ごと斬って見せる。

…模倣が所詮、模倣に過ぎないという事を…身をもって知れ。


イヴ・クロノサージュ
【WIZ◆アドリブ歓迎】

(わたしはただのか弱い少女なので残念ながら戦闘力にはなりませんが…
機械鎧兵たちは強いですよ……――!?)

フルカスタム魔導巨兵の出番ですね!
魔導巨兵は装備品の拠点防御用の広範囲シールドで皆を守ります!
機械鎧兵はブラスターアームを装着、突撃して下さい!!
私は機械の翼で空中に飛び敵を分析します…!

せっかく皆でここまで来たのですから
シェイプシフターが撃破される瞬間を見届けたいですね!

▼. 機械鎧兵の姿に変化した場合
(掛かりましたね…ッツ!!私の機械兵器は一見強そうに見えますが…
操作しているのは全てわたしなのです!!
思考を読み取っても《イヴからの指示待ち状態》が維持されます…!)




 かなり攻撃を撃ち込まれ、そしてボロボロとなっているシェイプシフター……――
「……シェイプシフター、人の姿を真似ていき…最後はその人自身とすり替わるという噂のある魔物か」
 ルトルファスは剣を構えて、それを見据えた――此処までに見てきた惨状を思い起こして、ため息一つ。
「……人の驚愕を糧にするのはいい趣味とは思えんな、早く終わらせるぞ」
 彼は精霊剣を発動させる。この迷宮には割と豊富にマナがあり、水、土、炎、風、草、光、闇――全部で7種の精霊が住んでいるようだった。
 シェイプシフターも、その辺りのことは理解しているのだろうか。ルトルファスの姿を取った彼は、同じように精霊剣を発動させてみせた。
「こちらのユーベルコードもコピーするという様だが、果たして何処まで模倣ができるかな?」
 ルトルファスは斬りかかる。属性は、炎。火炎を纏った一撃が、シェイプシフターを襲う。
 対するシェイプシフターは、水の属性を纏わせ、斬りかかる。
「"俺"よ。それは俺に言う台詞ではないということを知れ」
 そして、返す刀で水を纏わせた袈裟斬りが放たれる。ルトルファスはすぐに加護を切り替え、砂を巻き上げる剣でこれを受ける。
 土属性の一撃、草属性の応撃、風属性の酬撃。次々に属性を変え、ルトルファスとシェイプシフターは切り結ぶ。
(――クッ……思ったよりも対応が早い)
「当然だろう、俺。お前の思考は俺に読めるのだから……まぁ、それに喰らい付いてくるお前の詠唱スピードの速さは凄まじいが」
(そうだった。くっ、このまま切り結んでも、スタミナで劣る俺が負けるか――!)
 次第に、追い込まれていくルトルファス。少し焦るが――すぐに冷静になる。
(――猟兵は、一人で戦っている訳ではなかったか)
 ふっと、溜息が漏れる。シェイプシフターの背後に、とある姿が見えたからだ。
「――何っ!?」
 それは、イヴの扱う《機械鎧兵》であった。ブラスターアームから放たれるが、シェイプシフターを襲う。
 模倣した精霊剣でそれを防ぐシェイプシフター。ブラスターは、土の精霊剣で防がれるが――。
(わたしはただのか弱い少女なので残念ながら戦闘力にはなりませんが……機械鎧兵たちは強いですよ……――!?)
 片割れの《魔導巨兵》には、拠点防御用の広範囲シールドで皆を守らせているイヴ。
 そして《機械鎧兵》には突撃をさせていた。そのブラスターの連射は、シェイプシフターの動きを完全に縫い止めていた。
「せっかく皆でここまで来たのですから――シェイプシフターが撃破される瞬間を見届けたいですね!」
「……模倣が所詮、模倣に過ぎないという事を……身をもって知れ」
 そんな状態では、先程の妙技も見せられない。
 ――一対一ならばともかく、一対多である戦闘においては、模倣能力は優位とは言えない。
「……精霊よ……この声に耳を傾け、その力を剣に示せ!」
 水、炎、土、風、草、光、闇。相反する属性を含む、この場に居る全ての精霊たちに、詠唱で語りかけるルトルファス。
 正直、精霊に無理を強いることになるので、自然を愛するルトルファスとしては、普段はあまり取りたくない手では在る――。
 ――しかし、この災魔を問答無用に、完全に駆逐するためには相当なパワーが必要であるため、彼は纏めて呼びかけていた。
 それに、先程から模倣の精霊剣で無理やり使われている精霊たちの怒りは、頂点に達している。
 彼にはそれが分かっていた。普段ならあまりこのような行動には協力的ではない精霊たちも、自ら志願するほどであった。
 ――今は彼らの思いを汲み、その力を借りさせてもらうこととする。
 ルトルファスの剣に、相反する属性の精霊の力が混ざった時の爆発的な力が宿る――発光。
「行くぞ」
 短く、ルトルファスは宣告する――剣を、振り抜いた。
 ――爆発的なエネルギーは一気にシェイプシフターを飲み込み――蒸発させるように、その姿を焼き切った。
「他愛もないな」
 ルトルファスはそう言って、剣を鞘に納めた。傍らでは、イヴや他の猟兵たち、再調査部隊の学生たちが、彼に拍手をしていた。
 姿を完全に焼き切られたシェイプシフターは、迷宮の床に黒色の泥となって溜まっていた――じきに、絶命する。それが分かった。
「ク、ククククク」
「――?」
 そのシェイプシフターが笑い声をあげ始める。ルトルファスは、怪訝そうにその様子を見る
「オボエタゾ……いぇーがー……――おぶりびおんハ、フメツ……マタ、アオウ――!!」
 その黒色の泥は、乾くように消滅した――不吉な言葉を遺して。
「……じゃあ、何度でも殺してやる。それが猟兵だ」
 その、ルトルファスの何でも無いような発言。それを皮切りに、勝利の鬨があがった――。

 ――かくして、イタズラ好きの災魔の事件は終わった。
 迷宮再調査隊は存続され、これからも迷宮の再調査を続ける、とのことだった。
 ――また、彼らと出会うこともあるかもしれないし、もしかしたら彼らの中から猟兵が出るのかもしれない。
 そして――倒したはずのオブリビオンと、戦うこともあるのかもしれない。
 未来は不確定――だが、猟兵はその不確定故に大切な未来を犯すオブリビオンを撃破することができたのだ。
 今日も、明日も、これからも――猟兵たちの戦いは続いていくのだろう――未来を、守るために。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​



最終結果:成功

完成日:2019年01月06日


挿絵イラスト