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バトルオブフラワーズ⑨〜想像で創造を打ち破れ!

#キマイラフューチャー #戦争 #バトルオブフラワーズ #エイプモンキー

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「現在、ザ・ステージの全てが制圧され、システム・フラワーズ内部への侵入が可能になった」
 熱気に包まれるグリモアベースでそう言ったのはロカンタン・ウィットコップ(厭世者・f14997)だ。ついに、本丸への突入となる。聞く猟兵達の心も次へ次へと逸っていた。
「手始めに諸君らには、第一関門、エイプモンキーを相手してもらいたい。今まで戦った相手とは段違いの強敵だ。またシステム内の足場は全てそれに繋がり、そこで終わっている。避けて通ることは不可能と思え」
 どうやらシステム・フラワー内部は花々の空間らしく、薄桃やら水色やらパステルカラーな花が咲き乱れている。それらが集まって足場となっている様は、こういう時期でなければゆったりと食事でもしたくなるような光景だろう。
「エイプモンキーの能力は『想像力が及ぶ限りあらゆるものを創造できる力』だ。奴はそれを使用し、諸君らのユーベルコードを無効化することで一方的に攻撃する心算らしい。随分と偏執的なことまで知っており、独自な理論による妨害が飛んでくる。諸君らがそれに対応するには、敵と同様に各々の攻撃方法を工夫することだ。相手の発想の更に斜め上をゆくアイデアで、エイプモンキーの理論を覆してやれ。
 それと、他のオブリビオン含めエイプモンキーは何度でも蘇る。だが、限界量まで倒されれば、永遠に骸の海へお帰りいただくことになるだろう。
 ――では、諸君らの勝利を期待している」
 ふ、と不敵に笑んで、ロカンタンは転送の準備をした。

 ●

 淡い色合いの花々が咲いていた。それは集って丈夫な足場となり、猟兵達を彼の者へと導く。
 エイプモンキーは猿のような身のこなしで易々と別の足場へ飛び移っていたが、猟兵達に気が付くと、目の前の足場に飛び移り出迎えた。
「随分とせっかちな猟兵だウッキー! でも、いくら早かろうと、ミーのユーベルコード、ミーの創造力の前には無力ウッキー! さっさと尻尾を巻いて逃げるがいいッキー!」
 ウッキッキと叫ぶエイプモンキー。余裕な姿には相応の実力と自信が見られる。
 ――さあ、驚きの策でその余裕を崩してやれ。


紡ぎ糸
 こんにちはあるいは初めまして、紡ぎ糸です。今回は戦争シナリオ、強敵エイプモンキーとの戦いとなります。このシナリオは戦争シナリオのため、1フラグメントで完結し、一つ一つがバトルオブフラワーズの戦況に影響します。
 今回は強敵のため判定は厳しめとなります。私自身を凌駕するような発想、どうだ! と思わせる工夫。様々な方法でエイプモンキーへ攻撃してください。それでは、皆様のプレイングをお待ちしています。

 ●

 エイプモンキーは、猟兵が使用するユーベルコードの設定を元に、そのユーベルコードを無効化する武器や戦術を創造し、回避不能の先制攻撃を行ってきます。
(ユーベルコードで無効化したり相殺した後、強力な通常攻撃を繰り出す形です)
 この攻撃は、ユーベルコードをただ使用するだけでは防ぐことは出来ません。
 この先制攻撃に対抗する為には、プレイングで『エイプモンキーが自分のユーベルコードに対抗して創造した武器や戦術を、マニアックな理論やアイデアで回避して、攻撃を命中させる』工夫が必要となります。
 対抗するためのプレイングは、マニアックな理論であればあるほど、効果が高くなります。
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第1章 ボス戦 『マニアック怪人『エイプモンキー』』

POW   :    マニアックウェポン
対象のユーベルコードの弱点を指摘し、実際に実証してみせると、【敵に有効なマニアックな装置】が出現してそれを180秒封じる。
SPD   :    マニアックジェット
【敵のユーベルコードを回避する装置を作り】対象の攻撃を予想し、回避する。
WIZ   :    マニアックマシン
対象のユーベルコードに対し【敵の死角から反撃するマシン】を放ち、相殺する。事前にそれを見ていれば成功率が上がる。

イラスト:柿坂八鹿

👑11
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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

チャド・アランデル
【心象】
狙うのはカウンターの【カウンター】、難しいけど僕のUCを僕以上に知ってる筈がないよねー!

【行動】
準備として【毒使い】で【チャドの薬瓶】の毒を【白刃】に着け口に咥え、【カウンター】で【鎧無視攻撃】による毒の【マヒ攻撃】を狙う

UCにて両腕を羽に変え、第一手は【怪力】の羽搏きで風による【範囲攻撃】、相手のUCは風による相殺か盾等で守ると予想するよ

羽搏くとは飛行の為に前へ進むという事
風による相殺なら上昇気流が発生する為それに乗る
盾系ならそのまま【空中戦】へ

鷲の仲間は最高時速320kmを叩きだす
そのスピードでもって、吶喊する【覚悟】を決め【早業】で【白刃】を突き立てに行くよ


ルルティア・サーゲイト
「正面から行かせてもらおう。生憎と、それしか能が無い。全てを斬り伏せるのみよ」
 宣言通り、正面から距離を詰めて斬りかかる。
 対応策として考えられるのは射撃で接近させない事か、こちら以上の力押しで来るかじゃろう。後者であれば妾自身に策は無い。じゃが、それだけ近接に特化した状態ならば他の猟兵が突ける隙となる。
 前者であれば妾自身が対応可能じゃ。
「死閃永断衝、飛翔ッ!」
 投擲である。ジャイアントスイング気味にぶん投げれば十分な遠心力が乗る。じゃが、これは避けられる。故に、既に投げておいた大鎌が戻ってきて当たる筈である。何しろ、
「くの字状の武器を投げればブーメランのように戻ってくるのは常識じゃよ」



「正面から行かせてもらおう。生憎と、それしか能が無い。全てを斬り伏せるのみよ」
 ゆらりとエイプモンキーへ、ルルティア・サーゲイト(はかなき凶殲姫・f03155)が歩み寄る。持つ得物は身の丈以上の大鎌。鮮やかな洋物にアレンジされた着物の彼女は、ブンと大鎌――凶鳥の翼――を水平に構え、一気に距離を縮めんと駆ける。
(対抗策で考えられるのは、射撃で接近されないことか、こちら以上の力押しで来ることじゃろう。じゃが、どちらにせよ妾の想定内!)
「ウッキー、切断する大鎌の一撃ウッキかー。だったらその大鎌、ミーのスーパー真剣白刃取りマシーンで、使えなくしてやるッキー! 得物も無ければ切れないッキー!」
 エイプモンキーの肩から、グイイイーンと腕のような機械が数本現れた。目の横に計測器が出てきて、ルルティアの動きを捉える。
 ――キィンッ!
 正確な計算の元、鎌が、翼が、振られる向きから垂直方向の力によって押さえつけられた。
「くッ」
 ルルティアは押さえつける手に足をかけ、どうにか引き抜こうとする。だがエイプモンキーの機械は強い力でがっしりと鎌を押さえつけ、振りほどくことはできない。
「ウッキッキー。さあここからはミーの番だ――ッ!」
 エイプモンキーの言葉が途切れる。見下すようなエイプモンキーの視線が外される。グオオオオオ! と轟音が発生し、パステルカラーの花弁が視界を覆うほどのシャボン玉と共に吹き飛んだ。
(やー、これは厳しいなっと)
「キーッキキキキッ! 巨大送風機で特別製のシャボン玉を飛ばしてるウッキー。これでチミの翼は濡れに濡れバランスを崩し飛べなくなるッキー!」
 両腕を鷲の翼に変え、危ういながらも空を飛んでいるのはチャド・アランデル(キマイラのシーフ・f12935)だった。カウンターのカウンターを狙い毒塗りのダガーを口に咥えているが、多くのシャボン玉に対処するだけで一杯一杯だ。なんとか大きく翼を羽搏かせ風の勢いでシャボン玉を消しながら進んでいるが、このままだとエイプモンキーの反撃に当たりに行く的になるだけだろう。
「死閃永断衝ッ!」
 切り裂くような声でルルティアが叫んだ。大鎌は抜けていない。だが、捕らえた手すらも切断せんと放たれた声に、エイプモンキーの意識も一瞬そちらへ向けられる。ルルティアの顔は企み事をしているように笑んでいた。
(今だっ!)
 一か八かの勝負。チャドは、ルルティアの生み出した隙を狙い、翼に纏わりつくシャボン玉も気にせず一気にエイプモンキーへ急降下した。
 刃は確かにエイプモンキーを撫ぜた。だが、不明瞭な視界やバランスの保てない体は、硬質なボディ部分への攻撃で止んでいた。翼は濡れそぼり、暫くしなければ飛べそうにない。
「とっとと帰ってもらウッキー!」
 エイプモンキーの薙ぎ払った腕により、二人は足場から吹き飛ばされた。大鎌が拘束時間から逃れ手元にあったことが救いだろうか。

苦戦 🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

大神・零児
敵行動予測
【自身からレベルm半径を覆う自分の意識】意識範囲拡大を封じる
【それを用いた対象全員の意識に触れる感覚】自身の意識を隠すかダミーを掴ませる
【その感覚により敵意を可視化し回避する意識】敵意を隠す

だが、敵意以外の意識すら創造物や所持していたありとあらゆる物に乗り移るし無機物にも存在を保つための意識はある
システム・フラワーズの花も

UC全開
俺の意識拡大を封じるなら俺の意識に触れなければならない
ならば封じようとしている意識に俺の意識を這わし、敵の意識がつながっている創造物やエイプモンキーが乗り込んでいるメカ、又はシステム・フラワーズの花の意識にも俺の意識を這わせ、それらの意識の波を読み回避と攻撃



 敵が己のユーベルコードに行うと考えられるのは、意識範囲拡大の阻止、敵自身の意識を掴ませないあるいは偽を与える、敵意を隠すことであろうかと大神・零児(人狼の妖剣士・f01283)は予測していた。そして、エイプモンキーが取った手段は己の意識を隠す――否、介入さえさせない攻撃方法であった。
「つまりそこに何の思想も介入しなければいいウッキー。だからこのランダムポコポコシューターの攻撃を見抜くことは不可能ウッキー!」
 完全無秩序、意識の介入などないと自慢そうにエイプモンキーは嘲笑う。だが――
(敵意以外の意識すら、創造物や所持していたありとあらゆる物に乗り移るし、無機物にも存在を保つための意識はある)
 そう、無機物にも存在を保つための意識はあるのだ。例えシステム・フラワーズの花であっても、エイプモンキーによるメカであっても。
(ユーベルコード、無双の意識。全開)
 大神はランダムポコポコシューターに意識を這わせる。ランダムポコポコシューターはドドドドドと硬球を無秩序に放ち始めた。射出するまで方向は分からないが、一瞬。硬球が打ち出される瞬間。方向が読めた。
「ふっ――」
 大神は最低限己に向かってくる攻撃を躱し、または切り落として進む。段々と、段々と機械に設定された不可攻撃領域へと近づいてきた。不可攻撃領域、そう、エイプモンキーの立っている所だ。
「残念だったな、撃とうと動く機械が読めちまってよ」
「そんな馬鹿なッキー!」
 妖刀「魂喰」によってバッサリと斬られたエイプモンキーの顔は、驚愕に満ちていた。

成功 🔵​🔵​🔴​

シホ・エーデルワイス
【猿討伐】で参戦

アドリブ&味方と連携歓迎

内心
(あらゆる攻撃を想像力で無効化するなんて
何て手強い…ですが)


マニアック怪人エイプモンキー!
私自慢の無数に咲き誇る花弁
見切れる物のなら見切ってみなさい!

と<誘惑、挑発>し注意を惹きつける

【華霞】で花弁を敵の視界を塞ぐ感じで攻撃する
様に見せかけて実は<フェイント>

花弁は<誘導弾、援護射撃>で
仲間の攻撃を隠す為の囮

仲間とアイコンタクトやちょっとした仕草の<コミュ力>で息を合わせて
虫やサソリの炎と仲間の姿を花弁の<迷彩、目立たない>で隠す

敵は巨大扇風機で花弁を吹き散らしてくるかな?
聖銃で扇風機のモーターを<スナイパー>で破壊

一人の力では敵いませんね
一人ではね


トリテレイア・ゼロナイン
チーム『猿討伐』
人々を護る騎士として押し通らせて頂きます、エイプモンキー
まずはペイント弾を使用した格納銃器での●スナイパー技能を使った●目潰し●だまし討ちで敵の攻撃の正確性を制限

シホ様のUCの際のマシンの反撃を遠隔●操縦する機械馬に●かばわせます。ルカ様のUCには巨大虫取り網で虫を掴まえて回避を狙うでしょうから、その妨害の為、隠し腕を発射

ワイヤーを切られると制御不能?
●ロープワークで絡めとり●怪力で抑え込むには投げ縄となるワイヤーだけで十分です
アスカ様がUCを使う際には彼女の死角を客観視することで●見切り、そこに急行。敵の攻撃から●盾受けと●武器受けを用いて●かばいます。
味方のサポートに専念


ルカ・ウェンズ
【猿討伐】で参戦
【行動】敵に【ダッシュ】で近づきUCで攻撃(回避されるのを少しでも防ぐ為にシホさんのだしている花弁に虫を潜ませ)次に味方に知らせておいた対オブリビオン用スタングレネードや昆虫型機械生命体の群れで絵本の蟲の神に生け贄に捧げられた女の子の様な【恐怖を与える】ことで動きを止めるのを狙いそこに味方と一緒に【怪力】を使ったオーラ刀と仕事人の拷問具での【2回攻撃】を叩き込み、その後は【戦闘知識や残像】を使って味方をフォローしながら一撃離脱戦法で戦い敵の攻撃を回避してエイプモンキーを倒すのを狙うわ。
【心情】UCを回避されても猿神を退治したしっぺい太郎のようにエイプモンキーを退治したいわね。


アスカ・ユークレース
チーム『猿討伐』

心情:ふざけた見た目の上に強いとか…!でも負けてるつもりはありません!何せこちらは複数!想像力のかけ算が出来るんですよ、貴方と違って!

行動:シホのUCに紛れ込ませる形でUCを撃ち、複雑に【操縦】したり地雷のように使ったり等【援護射撃】を行い動きの制限と仲間の攻撃を通しやすくする事を狙います

消火器等で炎を消されるかもしれない事は織り込み済み。発生した煙幕を攻撃を隠すのに利用、防いだと油断させて【だましうち】、【範囲攻撃】の【誘導弾】を【スナイパー】で撃ち込みます

更に自身に【迷彩】を施し【目立たない】ようにして狙われる確率を下げトリテレイアの負担を減らそうかと。

アドリブ、連携歓迎



 花が舞う。パステルカラーの、システム・フラワーズに咲く花が。シホ・エーデルワイス(捧げるもの・f03442)はその中に立ち、先程までの苛烈な戦いを反芻していた。
(あらゆる攻撃を想像力で無効化するなんて何て手強い…ですが)
 グッと強く拳を握る。声を張り、己に意識を惹きつけるように。
「マニアック怪人エイプモンキー! 私自慢の無数に咲き誇る花弁、見切れる物のなら見切ってみなさい!」
「ウッキー! 軽い花弁だったらこれで吹き飛ばしてやるッキ―!」
 銀色に輝いた花弁がエイプモンキーの視界を覆わんと舞い踊る。チラリと送った目配せは、ちゃんと届いたようだ。きらめく花弁の中、エイプモンキーに気づかれぬままサソリの炎と蟲が紛れ込む。
 ゴオオオオと送風機がシホの放った花弁に向けて起動された。チャラチャラと金属音が交じって聞こえる。
「ついでにこれもお見舞」
 喋りかけていたエイプモンキーの声が止まった。ぺちゃりと粘着質な音。キラキラと輝く花弁に紛れ、トリテレイア・ゼロナイン(紛い物の機械騎士・f04141)がペイント弾を放ったのだ。
 トリテレイアの遠隔操縦により駆け付けた巨大な白馬、ロシナンテⅡがシホを護るように覆う。風によって飛んで来たのは幾本もの針だ。肌ならばともかく硬い機械の白馬には痛くもない。カンカンと軽い音と共に弾かれる。
 次の針の投入へと手を向けたエイプモンキーの手元に、紅く輝く炎が現れた。
「ウッキー、これは見えなかったッキー!」
 サッとエイプモンキーは手を引っ込める。よく見ると、いくつもの炎が花弁に紛れこっそりと迫ってきているではないか。例えば、すぐ足の下に。
「こうなったら消火器スプリンクラーで全部消してやるウッキー!」
 その言葉と共に、三脚で立つ銀色の機械が現れ出る。それはシュシュシュシュッと天へ向けてグルグル回りながら消火剤を撒き散らした。
 ガン! と大きな音と共に送風機が停止した。火へとエイプモンキーの意識が向けられていた間、針が止んだ隙、シホが聖銃でモーター部を破壊したのだ。
(一人の力では敵いませんね、一人ではね)
 顔に浮かぶのは仲間への信頼。静かに微笑み、再びロシナンテに隠れる。
 白煙の中、防ぎ切ったと考えるエイプモンキーへ弾丸が放たれた。消火されるのは読み通り、油断してくれて結構。放たれた弾丸は、白煙に隠れた射手――アスカ・ユークレース(電子の射手・f03928)の意図に応じ、散弾のごとく飛び散ってエイプモンキーへと撃ち込まれる。
(ふざけた見た目の上に強いとか…!でも負けてるつもりはありません!何せこちらは複数!想像力のかけ算が出来るんですよ、貴方と違って!)
 声は出さない。こちらの居場所がバレてしまうから。勝ち鬨を上げるのはこちら側だ。アスカは再び射出の構えに移り、次なる仲間をスナイパーゴーグル越しに見る。
 タッタッタと駆ける音。ブゥゥゥンと翅の音。ピカッと対オブリビオン用スタングレネードが瞬いた。
「あらこんにちは、お猿さん。弾丸とグレネードの味はどうだったかしら?」
 ブゥゥゥン――蟲を侍らせて、ルカ・ウェンズ(風変わりな仕事人・f03582)がエイプモンキーに接敵した。蟲の群れは麻痺して動けずにいるエイプモンキーへ襲い掛かろうと進軍する。
「蟲だったら、この何でもバキュームで回収だウッキー!」
 体は動かなくとも能力は成立するらしい。花の地面に設置された砲台のような機械が、ギュイイイイン! と蟲達を吸い込み始める。
「――その装置は確かにルカ様のユーベルコードを吸い込むでしょう。ええ、確かにあなたの能力は多くの猟兵に有効です」
 冷徹な、トリテレイアの声がエイプモンキーに向けて放たれた。
「ですが。あなたのユーベルコード、あなたの弱点、それはあなたが一人であることです。仲間同士、互いに弱点を補い合う私達の連携こそが、そのユーベルコードの弱点!」
 ガシャッ! トリテレイアの腰装甲からワイヤーで繋がった隠し腕が飛び出る。それはエイプモンキーのバキューム砲へ当たり、吸い込まれた蟲の出口を作り上げた。
「だからその腕が何といウッキー? こんな物ワイヤーを切ってしまえば制御不能ッキー!」
 地面から巨大ペンチを飛び出させワイヤーを切断するエイプモンキー。そこへ、タンと殺し屋がわらう。
「言ったでしょう? あなたの弱点は仲間の連携だと」
「それじゃあ、さようなら」
 ブゥゥゥン――蟲が纏わりつく。それは或る絵本で語られた贄のごとく。ゆったりとオーラ刀と戦闘用処刑道具が近寄る。ルカ・ウェンズは一思いに、それをエイプモンキーに向け振り下ろした。
 最後にエイプモンキーが感じたのは恐怖か怒りか悔しさか。それは不確かだが、終わった後互いに叩いた手の音が快かったのは確かだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年05月08日


挿絵イラスト