バトルオブフラワーズ⑥〜刃を携えて舞うように
●矢印パネルとかじゃないから安心しろ?
「……随分と派手なメンテナンスになっているが、皆は大丈夫だろうか?」
相変わらず怪人の群れが無理矢理閉めようと襲いかかっているぱっくり割れた惑星――その様子を映し出しながら、佐久間・嶺滋(想葬の黒影・f00774)は心配半分、諦念半分、といった表情をしていた。気を取り直したかのようにした彼は、改めて猟兵達に向き直ると、説明を始める。
「今回俺が転送する場所は――『アカイクツレヴォリューション』というルールが敷かれている。まぁ、少しちょっと察してもらえたかも知れないが、転送先にある『光る床』を踏みながらステップを取って『踊って』貰うことになる」
転送先の戦場では、何故かパネルが特定のリズム周期に合わせて明滅をしており、光るパネルを踏みながらステップを取れないと『負け』と看做されてしまい、戦場から強制排除されてしまうようなのだ。
「あ、一応なんだが……パネルを踏めてても、『ダンスが踊れてない』と負け扱いになるらしい。しかも面倒なことにお前らには『踊りながら』戦って貰うことになるんだ……なにせ、向こうは明らかに此方の踊りを邪魔するようにダンスや攻撃を仕掛けてくるみたいだからな……気をつけてくれ」
嶺滋が蒼炎のようなグリモアの輝きを強めながら猟兵達に向き直る。
「まぁ、剣の舞とか、そういう戦闘技術もあるだろうし……そんな感じで戦えるときっと『映える』だろうさ。頑張ってきてくれ」
逢坂灰斗
矢印パネルの方は本気で人体の限界に挑んでますよね。
逢坂灰斗です。
今回は、光るパネルでステップを踏みながらのダンスで華麗に相手を殲滅して頂きます。
【MSより】
・此方は戦争シナリオです。1フレームのみで完結し、「バトルオブフラワーズ」の戦況に影響を及ぼします。
・この戦場のシナリオに成功すると、④⑥の戦力を1づつ減らします。
・この戦場での「敗北条件」は「ダンスの失敗」です。
(=光るパネルでステップを踏めなかった、あるいはダンスを踊れていない)
・基本的に有利そうな技能は記載すると考慮して判定します。
・ダンスは苦手……でも、『踊るような攻撃』が組めそうならば良い判定にします。
なお、チームや団体で参加される方は迷子防止の為【一緒に参加される相手】か【一緒に参加するグループ名】を必ずご記述ください。
では、お目に止まりましたら、宜しくお願いします。
第1章 集団戦
『交通トリオ』
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POW : 一方通行怪人・ウェポン
【一方通行兵器】で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる。
SPD : タイヤ怪人・ジェノサイド
【タイヤ攻撃】を発動する。超高速連続攻撃が可能だが、回避されても中止できない。
WIZ : 三角コーン怪人・リフレクション
対象のユーベルコードに対し【三角コーン】を放ち、相殺する。事前にそれを見ていれば成功率が上がる。
イラスト:まめのきなこ
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴
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種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
遊馬・美湖
これこそミコのゲーセン通い(ゲーセン旅団所属)を活かす時!!
シーブズ・ギャンビットのユーベルコードを応用して、スカジャンを脱いで髪をお団子にしたら準備万端。
いくぞまってろアカイクツ・ダンス・レヴォリューション☆
手にはダガーを握ったまま存在感を醸し出しつつ、身軽な状態で床の光を加速した自分のスピードでしっかり踏み抜いてくよ!
ダガーを振り回しながら敵の攻撃を牽制し、さらに踊ってるっぽくダガーをくるくる回してポーズ!イエーイ♪ノリノリ〜☆
足元を狙ってきたらジャンプしてクルッとしてパッとステップ!
しばらくは敵にも踊らせて体力削っちゃお。おる程度向こうの疲労が見えてきたらダガーでとどめだ!
シズホ・トヒソズマ
※アドリブ・連携OK
【SPD】
ダンスですか。ふふふ、動きやすさでは追随を許さないぴっちりスーツの真骨頂ですね!
【早業】で素早く床を【踏みつけ】、ダンスしていきます
攻撃で邪魔されそうでも【空中戦】の要領で、空を舞うように回避をダンスの中に取り入れていきます
「ああ、ぴっちりと身体にスーツ着ながら踊るのって、よりきつくなって更に回りの視線もまた…おっといけないいけない」
光る床へ足が届きそうにない時は、UCで一瞬足を増やし、それを伸ばして踏み瞬時に戻します
「え?足が増えた?いいえ、増えたように見えるほどの【残像】を残すほどスピードが速かっただけです」
と、【言いくるめ】
攻撃はユングフラウでぱっくんちょ
●お願い、貴方をもっと『魅せて』欲しいの
「ダンスゲームならミコのゲーセン通いが火を噴くとこだねっ☆」
平時はポニーテールである遊馬・美湖(パワフルギャル・f12819)は自らの髪をお団子に纏め上げ、戦闘準備と言わんばかりの態勢に移る。
同じくフロアに降り立ったシズホ・トヒソズマ(因果応報マスクドM・f04564)はそれに応えるようにスーツの可動域を再確認していく。
「ええ、分かります。分かりますとも。本気で踊るにはやはり動きやすい格好でないと」
実はぴっちりとした衣装で踊るというのは割と先達が居るらしく、某怪盗三姉妹だったり、よくネタにされる某アイドルだったり、セクシーな魔女さんだったりが居る。最後めっちゃ際どいけど。
それを踏まえてかは不明だが今回のシズホの衣装は扇情的とも言えるボディラインのスーツ。
「わーお。本気で動きやすい衣装だ。……ミコも負けてらんないね」
美湖のスカジャンが脱ぎ放たれ、床に落ちると共に、彼女の視線が真っ直ぐに見据えられる。それは明らかに『本気でゲームをしてきている』人間の眼差し。
……ほら、居るんですよ。明らかに運動するようなスタイルでゲーセンに来てる人。あんな感じだと思って下さい。否が応でも、シズホも彼女の『本気』を感じ取る。
「そちらも本気なのは私にも分かります――フロアを湧かせますよ!!」
明滅を始めるフロアのタイル。二人の猟兵は跳躍した。
(これ、ミコにも聞き覚えが有る曲だ。難しーんだよねこの曲)
流れるのは所謂ハピコアとか言われる曲。ゲーセン通いの彼女には馴染み深いのか光るであろうパネルの位置を把握しながら華麗に舞い踊る。
怪人共もそれを理解しているのか難所を踏み抜かせないとばかりに妨害を仕掛けてくるが――
「けど、今のミコのダンスに、付いてこれるかなっ☆」
ダガーを片手に素早い足捌きとステップで翻弄し、体力を消耗させる方向に舵を切る美湖。タイヤで果敢に突撃を敢行する怪人をいなしフロアの怪人達の注目を集める程のパフォーマンスを見せる。
「ふふ、私達の踊りに手出しをしようだなんて、早かったようですね!!」
シズホも、テンポの早い楽曲に食らいつくように妖艶な舞を魅せつける。同時に舞い踊るは拷問器具にも似たからくり人形。
ワイヤーで人形を繰りながら戦うのは非常に技量を有するのだが、彼女にはそれをカバーする方法が存在した。もう少しで届かないかもしれない――そんなパネルに対して。
……『脚が増えて』、パネルを踏んだのである。擬似的に脚のリーチを伸ばして対応しているのだが、それに困惑するような怪人が抗議の如く猛攻を仕掛けてくる。が、もう既に遅い。ミコの策略で『踊り疲れている』彼らの攻撃は精彩に欠けていて。
「あらあら、脚が増えたように見えただけでそんなに興奮することがあるんですか?残像を残す――それほどのスピードだった、というだけですよ?」
「そーそー、それに相手にケチ付けてるヨユーあんのかなっ☆」
怪人達が数瞬気を取られた隙に、背後を取ったのはシズホの人形。がぱり、と開いたその内部の棘に貫かれて絶命する怪人。
突然の強襲に怪人達は逃げ惑い始めるが、それを逃さぬとばかりに追撃するのは舞い踊りながら至近距離を取った美湖の姿。
「これでフィニッシュ☆」
ダンスの速度に乗せてかなりの加速を得た彼女のダガーの一閃が、曲の終わりと同時に、刻まれ。1曲目は猟兵達の勝利で終わりを告げた。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
高鷲・諒一朗
ダンスなら任せてくれよお、ってな!
スカイダンサーの真髄を見せてやらぁ!
アカイクツレヴォリューションはこれまで何度かやってきたからなぁ
要領はばっちり、ってやつだ!
曲目が選べるなら、ヒップポップ系の若者受けするような楽曲を流してほしいんだが
頼めるかねぇ?
長い四肢を使って腕の振りや体のひねりも加え演出しつつ
危ないところは「野生の勘」で咄嗟に踏み
とにかく楽しく! しっかり最後まで踊りきるぜえ
聴衆、視聴者のみんなも一緒になって踊りたくなるような
笑顔も忘れずに、楽しむことを忘れずに踊るんだ!
ここぞというときに攻撃できそうなら
『金狼ステップ』で攻撃していくぜえ!
●楽しくなければ、と
最早慣れ親しんだ――とばかりの表情をしつつも、高鷲・諒一朗(ミルザム・f17861)はフロアという戦場に降り立つ。
「ダンスなら任せてくれよお、ってな!」
そもそも、こういうダンスこそが彼の『本業』であり、同じ戦場に置いての数も他の猟兵と比べると場数は確実に有る。
――スカイダンサーの真髄を見せてやらぁ、とばかりの眼差しが、フロア上で相対する怪人達の群れに向けて真っ直ぐに突き刺さった。
パネルの明滅に合わせて、ステップを『振り抜く』。軽快な曲調に合わせて本人はあくまでも楽しむように。けれども踊りの邪魔はさせない。
位置は己の『勘』が知らせてくれる。光が入れ替わる度にまた一人、一人と怪人が消えていく。それなのに踊りは途切れず。
「――おっどろうぜぇー! ってなぁ!!」
フロアを重低音が揺らす度にタイヤの轍を刻む者は一つ、一つと姿を消していき。
曲が終わる頃には、フロアの熱狂も、全て。彼が支配していた。
大成功
🔵🔵🔵
ギュンター・マウ
身軽さには自信があるから、まぁ小さいなりに頑張ってみるさ
俺の攻撃手段は歌声だからよ、踊りながらでも行けると思うんだわ
【歌唱】の為に深呼吸をひとつ
オブリビオンに向けてありったけの【呪詛】を込めて
軽くストレッチも済ませたらさぁチャレンジだ
基本はパネルの光を追ってステップを踏むが
時折攻撃が飛んでくるようであれば
翅を存分に利用しアクロバティックに回避を目指す
頃合いを見計らって【悋気の詩】を歌いつつ踊り続けようか
「てめぇらの好き勝手にはさせねぇぜ。」
●妖精の紡ぐ導き
ギュンター・マウ(淀む滂沱・f14608)はこの場に来た猟兵達の中では種族的にかなり『小柄』にあたる部類だ。故に通常の体躯を活かす事はできないし、生来の身軽さと機動力を活かす事になる。
「――身軽さには自信があるから、まぁ小さいなりに頑張ってみるさ」
フロアに降り立った彼はすぅと息を吸い込む。同時に内に溜まり込む何かが、怪人を蝕むソレに成るとは知らず、怪人は小さな来客を出迎えるかのように距離を詰め始めていた。
――揺れる小さき焔のように。その髪色が軌跡を残すようにホールを飛び回っていく。
妖精の舞は幻惑するように、翻弄するように。いくら巨大な車輪とて、捉えられなければ意味がない。その間隙を縫うように彼は光る床を飛び回っていく。
衆目を集める程に、ギュンターの舞は怪人達を殺到させていた。それこそが頃合いだ。
その大衆を横目に、妖精から唄が漏れ出す。……と言えば神秘的にも思えるだろう。
この場合は哀しいぐらいに『逆』だ。黒く、悪感情にその【悋気の詩】は満ちている。踊り始める前から腹内に抱え込んだ呪言が、呪詛が、ダンスBGMに重なってホールに響き渡る。
「――ああ、羨ましいさ、羨ましいぜ」
小柄なその体躯から撒き散らされる羨望が、呪詛が、怪人を蝕み、地に膝を付けさせていく。
どうせお前達は人の踊りを邪魔する程に余裕が有るのだろう?そんな余裕を見せ付けられるなんて、妬ましいにも程がある。
――そこで黙って、俺の踊りを見ていろ、と。言外にその妖精の舞は主張していた。
「……てめぇらの好き勝手にはさせねぇぜ」
成功
🔵🔵🔴
ヘンリエッタ・モリアーティ
【POW】
ゲーム!?試合!?つまりこれは――勝負だなッッ!?上等だゴラァ!!!
ダ ン ス で ブ ッ 殺 す ッッッ!!
――俺様はよォ、勝つためならどんな努力も惜しまない男だぜェ……。
だがッッ!!ルールには従うッッ!!
光る床をちゃァンと踊って踏みゃアいーんだろォ?戦いながら舞うなら――任せとけやァ
使うのは打刀『嘴喰』だ。よう、ニホンである剣舞っつゥのがあるだろ
あれの真似っぽく、だがちんたらしてちゃァ負けちまうからな
サムライ・ダンス・スタイルだ!がッはははッ、真剣(マジ)だぜッ
曲は和風ロックでいこォか
相手が妨害するなら、それも『技』の魅せどころだァなッ
――さァ、死ぬまで踊れッッ!!
●奏でよ、鍔鳴りを、剣戟を
「ゲーム!?試合!?つまりこれは――勝負だなッッ!?上等だゴラァ!!!」
と、開幕一声からあからさまに血気盛んなヘンリエッタ・モリアーティ(獣の夢・f07026)……ではなく、彼女の中に宿る『彼』、ヘイゼルは。怪人達の既に座する戦場において、文字通り飢えた獣の如く眼をギラギラと光らせ、まるで狩りを始めんかとばかりに『獲物』を見つめていた。
「ダ ン ス で ブ ッ 殺 す ッッッ!!」
ほら、こんな風に。彼は『暴れ』に来ているのだ。ただ、無法で暴れに来ている程頭が悪いわけでもない。その辺りは有る種『努力家』なのである。
「――俺様はよォ、勝つためならどんな努力も惜しまない男だぜェ……」
飾り気の無い漆黒の拵えからヘイゼルが引き抜く刀身には、ホールの光が反射していた。
持ち主たる彼らは無論日本の生まれでは特にないであろうが、それに倣うかのように、『嘴喰』は舞い踊る。
剣閃が一方通行の看板と噛み合う度に、この場に響く和の旋律に新たな音が付け加えられていく。
優雅に舞うだけでは足元の光には追いつけぬ事もヘイゼルは百も承知だ。故に、踏み抜きながらも、妨害を踏み台にするかのように、怪人達を『楽器』にするかのように、一つ、一つと刻みつけていく。
『男』は、口角を凶悪なまでに引き上げた後、地の底から響くように告げる。
「――さァ、死ぬまで踊れッッ!!」
……無論、怪人達にこの剣舞を止めきる程の覚悟も格もなく。
剣戟が彩ったその曲が収まると共に、この場は勝利と言う名の静寂で彩られたのである。
成功
🔵🔵🔴