火導の道奥底に吼えるは黒き皇
●漆黒の皇帝
「おお、我らが黒皇!!」
黒き巨躯を前に平伏すは無数の蜥蜴たち。
否、彼らはただの蜥蜴ではない。
蜥蜴が二足歩行したような姿。
その名をリザードマンと言う。
「我らが黒皇よ、我らを守りたまえ!!」
そうして捧げられるは多くの供物。
動植物や多くの果実。
――――そして、多くの人間。
彼らは黒皇と呼ばれる巨竜が暴れぬように、と。
どうか災いにならぬように、と人から捧げられた供物。
人身御供。
巨竜を信奉する者たち……すなわちリザードマンが。
そう、人を脅して差し出させたいわば巨竜への餌。
黒き巨竜はそれを見下ろしたまま、小さく唸り声をあげた。
一見すれば、成り立っているような関係。
しかし、それは黒き皇の気まぐれ故成立しているようなもの。
だって、彼が暴れれば、彼の信奉者諸共、ここは消し飛んでいるのだから。
●黒皇
「イエス、イェーガー。新たなる予知の時間です」
アリシエル・フィフスガーディ(五天の守護機・f09139)は転送の準備を行いながら猟兵たちに視線を向けた。
その紫紺の瞳は無機質な輝きを帯びたまま。
「今回の予知はアックス&ウィザーズ、強力な竜種との交戦が予想されます」
場所はアックス&ウィザーズに存在する火山洞窟。
その奥地、リザードマンたちの住まう地があると言う。
そこのリザードたちは黒い巨竜を信奉する者。
その為に付近から様々な動植物、そして人間を含む供物を略奪していると言う。
黒き巨竜が求めたのか、あるいはリザードマンたちが自主的に行動しているのか。
そこまでは予知ではわからなかったが、どちらにせよ害なす行い。
ましては、それは全て現地生物ではなくオブリビオンの手によるもの。
「火山洞窟を突破し、奥地のリザードマン集落を襲撃します」
相手はオブリビオン、情けも容赦もなく殲滅しても構わないでしょう。
アリシエルはそう告げながら紫紺の瞳でもう一度猟兵たちを見やる。
転送のための準備が整い、戦いの場に赴く準備は出来上がる。
「その後、黒き皇とまで呼ばれる巨竜との戦闘が想定されます」
相手の戦闘力は絶大ですが……と言葉を切ってからその瞳がまた猟兵たちを見つめる。
その無機質な眼差し、けれど猟兵たちならば問題はないと言う自信のこもった視線。
「イェーガーたちならば問題なくこの予知の打破を完遂出来ると信じています。健闘と武運を祈ります」
虎河豚天
虎河豚の天ぷら、略して虎河豚天でございます。食べないで。
火山洞窟奥深くにいる巨竜の撃滅です。
……火山マップにいる古竜の討伐かナニカかな?
宝玉は出ません。逆鱗も出ません。
物欲センサーにやられているんでしょう。
第1章 冒険
『灼熱のマグマを超えて』
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POW : 気合いで高熱に耐えつつ進む
SPD : 倒れる前に最速で突っ切る
WIZ : なるべく温度の低いルートを探す
イラスト:礎たちつ
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
死之宮・謡
さて…行く、か…(何故か人斬りモード。きっと、リザードマン(人型)を狩りに行くからだろう)
熱い…人、が来る所じゃ、ないよな…?でも、黒皇、だっけ?その巨竜は、愉しそうだから…どんな奴、なんだろう…
さて、何時も通りに、喚ぶか…
【裏世界の七血人】…出て来い…
熱いの、嫌だから、マシなルート捜して来い…無論、拒否権はない…
え?しょうがないな…ルート見付けた一人だけ、残留して、良し…
ふぅ…本当に、なんで、こんな所に、私が……
●いつも通りの七人ではない。
「さて……行く、か……」
人に会えば人を斬る、鬼に会えば鬼を斬る、竜に会わば竜を斬る。
死之宮・謡(存在悪・f13193)は火山洞窟を歩んでいた。
しかし、熱い。
暑いのではなく、熱い。
当然である。火山洞窟だもの。
「さて……何時も通りに……」
そして何時も通り呼ばれるのはいつもの七人である。
またかよ、うっわ、くそひでぇ環境だ、などと口々に文句を言う。
「うるさい黙れ」
はい。黙ります。ぴしゃりと無口になった。
そうして、どうせいつも通りの探索だろう、と探索道具を用意し始める七人。
「……違う」
え、探索じゃないんですか? それとも情報収集ですか?
まぁ、戦闘ってわけはないですよねー。
なんかすでにこいつら割り切り始めていた。
「熱いの、嫌だから、マシなルート捜して来い……」
そこに拒否権などは存在しない。
やっぱり探索じゃねーか。ただし安全のあの字はなかった。
そしてやはり戦闘ではなかった。彼らに落胆の様子はない。
うん、知ってた。
「……しょうがないな……ルート見つけた一人だけ、残留して、良し……」
即座に各々武器を構え対峙した。
こいつら、速いもの勝ちではなく、自分以外を排除すれば必然的に、と考えたのだ。
「……殺し合いなし」
ちっ、とマジで舌打ちをしあって各々は武器を納めた。
身内だろうと殺してでも活躍の場を欲する七人。
仕方ないね、だって殺戮者だもの。
各々は四方に散り、探索を開始する。
それを謡は見送りながら深くため息をついた。
「……ふぅ……本当に、なんで、こんな所に、私が……」
リザードマン斬りにきたからだよ。
大成功
🔵🔵🔵
風薙・澪
ほとんど初陣なのに竜討伐なんて来て平気だったかしら
まあ、とりあえず何とかなる、はず
私一人で倒すわけじゃないしね
最初の難関はこの温度ね、厳しいわ
とはいえ黒竜の吐く(であろう)ファイアブレスほどじゃないはず
氷系の術は使えるけどあんまり意味無さそう、だけど使わないよりマシかも
とりあずトリニティエンハンスの水の魔力で自身の防御力をあげて耐熱耐久を上げて耐えながら進むわ
敵性も居ないしまずは慎重にいきましょ
ヴィクトリア・アイニッヒ
リザードマン、黒い巨竜…放置しておけば、周辺の生命に破滅的な被害となる可能性は高いでしょう。
その様な未来は、回避せねばなりません。覚悟を固めて、進みましょう。
【wiz】判定。
温度の低いルートを探って消耗を抑えつつ、進行する。
…この暑さ、体力の消耗は避けられません。ですが道を見極め、その上でしっかりと準備をすれば…多少は消耗は抑えられるでしょう。
愛用の大鞄に携帯食料や飲料水、代えの衣類、洞窟探検に使えそうな物を詰め込んでおく。
特に荷物の中にはUDCアース製の瞬間冷却剤と塩飴を多めに。身体を冷やして集中力を保たねば…この様な環境では、ふとした事故が一番怖いですから。
※アドリブ歓迎です
●進むはほむら征くもほむら
「ほとんど初陣なのに竜討伐なんて来て兵器だったかしら……」
風薙・澪(ウィザードウォーリア・f17869)は呟いた。
それに伴って銀糸の乙女は首を傾げた。
「他の猟兵の方もいらっしゃいますから大丈夫かと……」
ヴィクトリア・アイニッヒ(陽光の信徒・f00408)である。
リザードマンと黒き巨竜を放置出来ぬ、とやってきた猟兵の一人である。
「まあ、そうね。私一人じゃないものね」
澪はそう言えば水の魔力を纏う。
紅蓮の灼熱地帯たる火山洞窟。
そこを突き進むには生身はかなり危険である。
氷結系魔術では歯が立たぬ環境。
されど纏わぬよりはマシと言わんばかりに自らの耐熱性能をあげる。
「そうですね……この暑さは、体力の消耗は避けられません」
ヴィクトリアも入念に用意をしていた。
多量のUDCアース製の瞬間冷却剤、そして塩飴。
「……塩飴?」
「はい、汗をかくと塩分が不足しますから」
熱中症が心配される環境。
だがそれ以上に物理的に燃えそうなマグマに澪は目をやった。
「……まぁあった方がいいわよね」
「ええ、あった方がよいかと。この様な環境ではふとした事故が一番怖いですから」
その通りである。
地面を掘り進んでいて何もないからと慢心していたらマグマダイバーになっていたなどと言うのはよくある事故なのだから。
「あと食料と飲料水、代えの衣類、ツルハシ諸々……」
楔やら小型ハンマーやら。
火山洞窟を進むには準備万端、愛用の大鞄もぱんぱんだ。
「とりあえずあなたにもかけておくわね」
共に進む仲間なのだから。
きっと塩飴などの世話にもなるかもしれない。
だからこそ澪は、ヴィクトリアに水の魔力を纏わせる。
燃える程の熱さは、真夏日程度にまで緩和される。
されど、それでも暑いものは暑い。
「敵性存在もいないし、まずは慎重にいきましょ」
「はい、しっかりと道を見極めて参りましょう」
そうすれば消耗は抑えられるでしょうから。
そう言いながら女二人は進む。
――――しかし、蜥蜴は変温動物である。
こんな暑い所に住まうとは砂漠に住むような類なのだろうか。
と言うか人身御供を連れ込むのにもだいぶ苦労しそうな場所なのだが。
そんなことを考えながら二人は進んでいく。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
セシリア・サヴェージ
人身御供...生け贄ですか。リザードマンたちの蛮行はとても許せるものではありませんね。巨竜共々必ず討伐せねばなりません。
このマグマの熱...黒い装いの私にはこたえますね。【気合い】で耐えつつもなるべく避けて進みます。
辛いのは私だけではないのですから弱音を吐くなどもってのほか。むしろ皆さんを【鼓舞】しながら進みましょう。
環境に影響が出そうなのであまり使いたくはないのですが、どうしても熱に耐えられない場合には...私のユーベルコードでマグマを固め凍らせれば楽になるかと。あくまで最終手段ですが。
●気合こそ人に残された最後の武器である
「人身御供……生贄と言う蛮行、騎士として許せるものではありません」
故にセシリア・サヴェージ(狂飆の暗黒騎士・f11836)は火山洞窟を征く。
征くのだが……。
「黒い装いの私には堪えます……!!」
圧倒的黒さが彼女の身体を蝕む。
暑いのではない。
最早熱いのである。
物理的に燃えてしまうぐらいに熱いのである。
しかし、彼女にはそんなものをどうにかする秘策があった。
「しかし、辛いのは私だけではないのですから……!!」
そう、弱音を吐くなどもっての他。
故なればこそ、セシリア・サヴェージは己の魂魄を鼓舞して進む。
人、それを気合と呼ぶ――――!!
ここで注意だ。
実際に気合でどうにかなる場面も多いだろう。
だが、しかし熱中症と言うのは命にも関わる症状だ。
身体に異常を感じたら気合でねじ伏せず、ちゃんと適切な処理を心がけよう。
命を失ってからでは遅いのだから……!!
「……しかし、熱いですね……」
そう、熱いのである。
セシリアは左右を見回せば人がいないことを確認する。
左手から暗黒の冷気が放たれ、パキ、パキと言う音をあげ、場が凍てついていく。
それもやがては熱に溶かされ元通りになるだろう。
だが、今はその程度の涼ですら癒やしとなる。
「……はぁ……涼しい……」
そこで涼を取りながらセシリアはまた歩み始めた。
どうしても耐えられない時はこのようにして涼を取ればいいのだから。
大成功
🔵🔵🔵
河原崎・修羅雪姫
(アドリブ・絡み歓迎)
SPD
倒れる前に最速で突っ切る。
本邦初公開、『宇宙トライク』(3輪ホバーバイク)でマグマ帯を駆け抜ける。
「イーーーヤッホッォーーー!!」
【操縦30】で『宇宙トライク』を巧みに操り、
噴き出す溶岩を躱していく。(UCで噴火を予想)
「宝玉も逆鱗も出ないってことは、
リタマラする必要もないってことねぇ」
狭い洞窟内も、巧みなハンドル(?)捌きで駆け抜ける。
途中、倒れそうな猟兵を発見したら、拾って2ケツで進む。
「ヘイ、BABY! 後ろに乗ってくぅ?」
ドロレス・コスタクルタ
アドリブ・絡み歓迎。お任せします。
【SPD 倒れる前に最速で突っ切る】を選択。
猟兵でもこの高温に長く耐えられるとは思いません。
熱による疲労その他で判断力が落ちれば、命取りになるようなミスも犯すでしょう。そうなる前に突っ切ります!
高熱は【オーラ防御・火炎耐性】でしのぎます。
高速飛行などは狭い洞窟内では制御が困難なので、
基本的には自分の足で走り、足を踏み入れられないような場所はUCで飛び越えます。
爆発や噴火や落石などで不意を突かれないよう同行する仲間と共に周囲を警戒します。
周囲に衝撃を与えたくないのであくまでも最後の手段ですが、避けきれない障害物があれば最小限の破壊もやむをえません。
●HAHAHA!! 爆熱の鋼のサイボーグにはマグマなんて意味がないぜ!!
「いい? こういう所を乗り切るための手段は……」
最速で、最短で、一直線に突っ切る事なのよぉ!!
河原崎・修羅雪姫(プリンセス・スノーブラッド・f00298)はアクセルを全開にする。
スラスターに光が灯り、出力が一気に上昇する。
フルスロットルにいれられたソレが爆発的速度を発生させ、風景を置き去りにしていく。
「イヤアアアアアアアアアアッホオオオオオオオオオオオッ!!」
叫びすら置き去りに、修羅雪姫、翔ぶ。
熱さ? 倒れる前につけば問題ないさ。
疲労? 疲れる前につけば問題ないさ。
なにせ今度のハントは宝玉も逆鱗も出ない。
リタマラの必要性はないのだから!!
……ところで尻尾斬りリタマラですかそれ?
ふと修羅雪姫は前にいる猟兵を見つけた。
「……あれ、修羅雪姫さん」
それはドロレス・コスタクルタ(ルビーレッド・f12180)。
彼女もまたオーラ防御と火炎耐性にて凌ぎながら最速で突っ切る事を選択した猛者である。
なあに、疲れなければ問題ない。
耐熱性に優れた超機人どもなら普通の人間より硬いし丈夫だしね(物理)。
「ヘイ、BABY!! 後ろに乗ってくぅ?」
イカした誘い文句だぜ、ナンパにふさわしい。
ドロレスとて己の足で進むよりは乗り物の方が遥かに楽である。
楽なのだが……。
「制御できますか?」
「大丈夫だ、問題ない」
そのセリフで本当に大丈夫か?
大丈夫なら問題ないだろう、とドロレスはその後ろに跨る。
「ちゃんと乗ったぁ? ワイヤーで固定したぁ?」
「えっ? ワイヤー?」
言われれば確かにシートベルトのようなワイヤーがある。
その太さがなんかすごいのだが。
何これ、何縛るの? トン単位の荷物?
とりあえず言われるがままに装着した。
「それじゃあいくわよぉ!!」
アクセルフルスロットル、刹那、彼女たちは風となる。
風景を置き去りに音を置き去りに色々置き去りに。
「ちょっとこれ本当に制御できてましてぇぇぇぇぇぇ!?」
「問題ないわよぉぉぉぉぉぉぉぉぉ」
ドップラー効果。
最早何も遮るものはない。
いや、あるのだが神がかった修羅雪姫の予測でそれは回避される。
こうして二人は真紅の稲妻と化して火山洞窟を突っ切っていったのだ。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
高槻・ソラネ
まったく……、初めての他世界での依頼が、こんな灼熱の火山とは。
何、この程度を越えられなければ、猟兵としては生きていけないという事だろうさ。
ならば越えさせてもらおう。ボクとギガスピノの、『人竜一体』で。
POWで判定
【人竜一体】でギガスピノと融合、防御力を重視して進む。
外骨格の【火炎耐性5】で熱さと障害物によるダメージを乗り切ろう。
危険と思われる場所は【情報収集4】で調べて避けて通るよ。
すまないね、ギガスピノ。熱いだろう?限界が来たら言ってくれ。
装甲の内側から相棒に話しかけるが、
獣の唸り声か、または信号のような形で彼の逞しい返事が聞こえてくる
黒い竜か……そうだね、ボクも興味があるよ。
※アドリブ歓迎
クネウス・ウィギンシティ
アドリブ&絡み歓迎
「マグマですか……なら飛びましょう」
【POW】飛翔して抜ける
●飛翔
「GEAR:CLOTHO。アームドフォート背面ブースター開放、ブースト!」
【メカニック】として自作したAFを展開し、地上10m程を低空飛行します。
「さて、レアな鉱石でも探しますか」
自動【運転】モードで周囲の環境の【情報収集】をします。
植生や食べ物になるもの、そういったモノや鉱石の類はリザードマンの弱点を教えてくれると思います。
●フォロー
「さて、危なそうな方はいませんかね」
鉱石探しの罪悪感があるのか危なそうな猟兵が居れば、【救助活動】を行います。
アームドフォートに【騎乗】してもらうとしましょう。
●物理こそ最強
「まったく……初めての他世界での依頼が……」
こんな灼熱の火山とは。
高槻・ソラネ(蛮竜凱旋・f06387)はため息をついた。
この程度を越えられねば猟兵としては生きていけるのだろう、と前を向き直す。
自らの隣には、ギガスピノが。
そして。
「問題ありません。エンジニアがいます」
道理も全てねじ伏せる。
そう、我らがエンジニアここにあり。
「……エンジニアがいればいいのかい?」
「ええ、問題ありません」
現地改修と言う言葉もありますからね、と告げながら。
クネウス・ウィギンシティ(鋼鉄のエンジニア・f02209)は火山洞窟で取れた好物を取り出した。
成分解析によれば非常に強い火属性を秘めており、耐熱性に優れるのだとか。
「これを早業で成形し、早業で加工し、早業で装着すれば」
「早業ってそういうものだったか……?」
ツッコミなんてなんてその。
そんな所我々が数千年前に通り過ぎた。
「耐熱性に優れた装甲として完成です……!!」
これがあれば、マグマ洞窟の熱どころか、寒い冬に凍える必要も、暑い夏にうだる必要もありません!!
遮熱性に優れている装備はそもそも防寒性にも優れているのだと。
「前者より後者に重きを置かれている理由」
「ではいきましょう。周りはマグマだらけですから……飛びましょう」
「話聞いてるかい?」
メカニックの力で製造された自作アームドフォート。
それを纏うと同時に背面ブースターが展開。
鋼の巨躯が浮かび上がり、そして加速していく。
「…………」
視界の端に高速で消えていったエンジニアを見送り。
ギガスピノと目が合う。
「……すまないね、ギガスピノ。熱いだろうけれど、頑張ってくれ」
信号波が放たれ、彼女の愛機はそれに答えを返す。
人竜一体し、ギガスピノを纏ったソラネ。
その外骨格にはクネウスが施した遮熱性の高い装甲が張り巡らされていた。
「驚くほど快適だな……!!」
その言葉に、ギガスピノもまた応じるように信号波を返した。
遮熱性には優れるが、かと言って即興で作り上げたもの。
所詮はアドリブで出来たような代物だ、時間制限もある。
「行こうか、ギガスピノ……」
黒き皇。漆黒の巨竜。
それへの興味を秘めたまま、彼女は進んでいく。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
第2章 集団戦
『リザードマン』
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POW : シールドバッシュ
【手にした盾で攻撃を受け流して】から【生まれた隙に、盾による殴り付け攻撃】を放ち、【衝撃でふらつかせる事】により対象の動きを一時的に封じる。
SPD : 曲剣一閃
【変幻自在に振るわれる曲刀】が命中した対象を切断する。
WIZ : テイルスイング
【太く逞しい尻尾による薙ぎ払い攻撃】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
イラスト:イガラ
👑11
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種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●蛮竜の徒集いて
「クルルルルルル……」
火山洞窟を抜けた先の集落。
そこには無数の蜥蜴が住まっていた。
されどそれはただの蜥蜴にあらず。
自らの足で歩き、自らの腕で生活を営むもの。
そう、リザードマンと呼ばれるもの。
だが、彼らは君たちを見ては喉を高く鳴らす。
そう、わかっているのだ。
君たち猟兵と、オブリビオンたるリザードマン。
決してその道が交わる事がないことを。
それゆえにその喉声に反応して多くのリザードマンが現れる。
歓待して、ではない。
いや、ある意味は歓待なのだろう。
それは殺害と言う結末を招く歓待なだけで。
「駆逐しろぉッ!!」
リザードマンの奥、リーダーらしき者の声があがり。
雄々しい雄叫びが響くと同時、彼らは自らの得物を抜き放つ。
この始まりは必然、なれば結末もまた、必然である。
風薙・澪
来たわね
ドラゴンの前哨戦とはいえ、手を抜くつもりはないわ
剣、魔法、銃を細かに切り替えながら戦う
銃で散弾をまき散らして、UC詠唱の隙を稼ぎつつ接近し、剣で斬りかかる
詠唱した鋭氷矢は、斬りかかった相手の後ろにいる者に放つ
足を止めずに動き回って、速度と手数の多様さ、攻撃距離の自由さで攻める
他の味方が戦っている個体にも攻撃するそぶりをあえて見せつけ、こちらに気を引き、味方に決定打を入れてもらったりして、周囲の猟兵の支援もしつつ、自分も支援を受けられると良いわね
テイルスイングは相手の方に跳んで回避しつつ接近しながら左手の散弾銃を連射、次の行動を牽制しつつ跳躍の勢いを乗せた、斬撃でカウンターする
他連携希望
セシリア・サヴェージ
あなたたちが猟兵を敵視するように、私もあなたたちがオブリビオンであり、人々を手にかけた以上容赦する理由はありません。『駆逐』させて頂きます。
攻撃には命中力を重視したUC【暗黒剣技】を使用します。盾の受け流しには注意せねばなりませんが小細工を弄するのは性に合いません。【怪力】で盾ごと叩き潰します。
万が一攻撃を捌かれて反撃を受けても【激痛耐性】で堪えて、こちらもやり返しましょう。技に勝る力で圧倒するというのもたまには分かり易くてよいのではないでしょうか。
ヴィクトリア・アイニッヒ
リザードマン、という種族に特に思う所はありません。
定命の者であるならば、まずは話し合いでお互いに譲歩出来る所を探りたい所ですが…オブリビオンであるならば、話は別です。
オブリビオンは世界を滅びに導く者。私達は世界の未来を護る者。
使命に従い、討ち果たしましょう。
猟兵達を鼓舞する様に、神官騎士の鎧を纏い前線へ。敵の目を引き付ける。
敵の攻撃を見切り、斧槍で受け流し、攻撃の威力や範囲などを見極める。
身体にはオーラも纏い、受けるダメージを抑え込む。
ある程度の敵がこちらに集まれば、主への祈りと共に光剣を生成。
敵に射出し四肢を穿ち、その動きを封じる。
仲間が動き易い様に、援護行動を中心に動く。
※アドリブ歓迎です
死之宮・謡
アドリブ&絡み歓迎
(七血人残留組と一緒)
ふぅ…漸く、出て来てくれた、か…熱くて、叶わない、よ?本当に、熱過ぎる、よ…処で、蜥蜴って、変温動物、だろ?こんな処に、何で、居るんだ?まぁ、何でも良い、か…お前もそうだろう?(残留組を見ながら)
正面から突貫して手当たり次第に斬りまくる(使用技能:呪詛・怪力・見切り・鎧砕き・なぎ払い・2回攻撃・傷口を抉る・激痛耐性)
いやぁ…良い世界、だ…斬っても、良い奴、が…幾らでも、居る、よ…
●灼熱の大地にて
「来たわね」
風薙・澪(ウィザードウォーリア・f17869)は右に剣を、左に銃を構えながら呟いた。
それはドラゴンとの前哨戦であるリザードマンたちとの攻防。
「手を抜くつもりはないわ」
詠唱して待機させておいた鋭氷矢を放ち、それが先制の一撃となる。
澪が放った銃撃がリザードマンを穿ち、その足を止める。
足を止めた一団に疾駆するものがいた。
「人々に手をかけた以上、容赦する理由はありません――――駆逐させて頂きます」
漆黒の鎧を纏ったセシリア・サヴェージ(狂飆の暗黒騎士・f11836)。
そして。
「ふぅ……漸く、出てきてくれた、か……熱くて、叶わなかった」
死之宮・謡(存在悪・f13193)である。
なお残留した七血人はただ一人。
やったぜ、戦闘できるぜと意気揚々とすでに敵陣に突っ込み、リザードマンと血しぶきをあげて回っていた。
「……お前もそうだろう……って言いたかったけど」
久々の出番だしテンションあがってもしゃーないべ。
そんなノリで見送った。
セシリアの暗黒剣が放たれ、リザードマンを闇が覆い、喰らい尽くす。
謡の無造作な斬撃がその命を無数に散らしていく。
「あなた達……に特に思う所はありません」
定められた命を背負う者ならば、会話を試みただろう。
されど、彼らは過去の者、世界を停滞させるもの、オブリビオン。
「私達は世界の未来を護る者……使命に従い、討ち果たしましょう」
ヴィクトリア・アイニッヒ(陽光の信徒・f00408)の光を纏ったかの如き白亜の鎧。
それは漆黒に濡れたセシリアとも、返り血で真紅に染まった謡とも違う装い。
三者の色合いその全てが違う。
今なお殺戮を齎す謡、そして、恐怖を呼び起こす様相のセシリア。
それとも違った清楚さすら覚えるヴィクトリアは格好の餌に見えたか。
無数のリザードマンが群がるが、その攻撃一つ一つ、丁寧に捌き、受け流す。
その群がる数々を一瞥すれば、ヴィクトリアは今、祈りを捧げる。
「主の威光よ……悪意を祓い給え……『神威の光剣』よ、来たれッ!!」
それは神の威光、主の威光、悪意を祓う神威と言う権能そのもの。
太陽の力を有する燃え盛る光剣はリザードマンの四肢を縫い止め、その動きを封じる。
「良い感じに固まったじゃない……!! 終末を待ちて微睡む魔狼に率いられし、凍れる白き雪の乙女よ――――!!」
澪の口が詠唱を紡ぐ。
その背に浮かび上がるは無数の氷の飛礫。
「其の力、鋭き矢と成し、敵を貫けッ!!」
鋭氷矢(アイスボルト)。
言霊は解き放たれ、それは唱えた者の意志を具現し、顕現させる。
殺意と言う弦に引かれた氷の矢は四肢を抜かれたリザードマンを撃ち貫く。
「技に勝る圧倒的力と言うもの、教えて差し上げましょう……!!」
小癪な技を振るうリザードマンにセシリアは強く踏み込む。
その身を剣が打ち据えるが、彼女は何ら気にすることも。
気に留める事もなく、漆黒のオーラを纏った暗黒の剣を振り抜く。
膨大な膂力を以て振り抜かれたソレはリザードマンの盾諸共それを両断し、ヒラキにする。
「――――」
言葉無く、謡はその剣を振り抜く。
否、"すでに振り抜いている"。
それを目視できたものはいるのか? 少なくともリザードマンの中には一匹たりとて存在しない。
それは神速、超神速の先にあるまさに神々の領域とも言える斬撃。
光速度で放たれる究極の一閃、目にした時にはすでに割断されている一撃。
斬殺の秘剣、斬撃の究極技巧(アルティメット・ワン)。
その究極の一端の一つが今ここに披露された。
「いやぁ……良い世界、だ……斬っても、良い奴が……幾らでも、いる、よ……」
その言葉の通り、リザードマンたちは次から次へとやってきていた。
猟兵たちの戦いはいまだ終わらず。
リザードマンたちは咆哮をあげ、己が天敵たちへと剣を振りかざす。
嗚呼、嗚呼、我らが神よ、どうかご照覧あれ!!
その祈りの叫びと共に。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
河原崎・修羅雪姫
【全世界サイボーグ連盟】で参加。
(アドリブ・絡み歓迎)
●心情
リザードマンもオブリビオンか。
じゃあ口で話しても通じないわねぇ。
これ(銃)で話をつけましょう?
●行動
『地形の利用19』で素早く物陰(大きな岩石の陰など)に身を隠し、
サイバーアイにリンクさせたドローンを上空に放つ『暗視5、撮影1』。
リザードマンが集中する射撃ポイントを演算出来たら、
『2回攻撃21、クイックドロウ10、範囲攻撃9』で、
愛用の巨銃フリークスハンターを使用。
特殊弾(爆烈弾)を早打ちで撃ち込み一気に数を減らしていく。
「逃げる奴はオブリビオン! 逃げない奴は訓練されたオブリビオン!!」
クネウス・ウィギンシティ
【全世界サイボーグ連盟】で参加
アドリブ&絡み歓迎
「現地住民との交戦は控えたいですが、致し方ないですね」
【POW】マシンガンで牽制→盾の上からパイルバンカーを発射
●戦闘
「先ずは防御して貰いましょう」 初撃、マシンガンの【援護射撃】で敵の盾・足・尻尾を狙い、牽制射撃を行います。 防御してくれれば良し、そうでなければダメージが入るはず。
「CODE:LUCIFER。ブースト展開、仕掛ける!」
右腕を装備しパイルバンカーを付け、盾で防御するならばその上から『特製の液体火薬(【メカニック】【武器改造】)』と『【零距離射撃】』でその防御ごと食い破ります。
「逃すとでも……」
UCを【2回攻撃】で繰り返します。
高槻・ソラネ
※アドリブ、全世界サイボーグ連盟での連携歓迎します
へえ、駆逐と来たか。素直には通してくれないようだね。
ギガスピノ、どうする?……まあ、聞かなくても分かるか。
戦闘開始と同時に合体
【恐怖を与える】で敵を怯ませ、
【範囲攻撃】の『人竜一体・顎竜貫穿』で敵陣を一気に突き抜ける。
更に【スナイパー】で狙いを付けた【槍投げ】による【2回攻撃】も行う。
「ボクの相棒は、ギガスピノだけじゃあないんだよ。
人竜一体……【モサノ・ボルグ】」
敵の数が減ったところで逃げようとする個体を【踏みつけ】、
【恐怖を与え】て【情報収集】。
「いくつか聞きたい。生贄にする人たちはどこにいるのかな。
それと、黒皇の居場所も教えてくれるかい?」
ドロレス・コスタクルタ
【全世界サイボーグ連盟】で参加 アドリブ&絡み歓迎
危険地帯での戦闘。しかも親玉が奥に控えている前哨戦です。
単純な数では不利。ならば、先手必勝で戦いの流れを掴み取りますわ!
援護射撃を頂きながら一気にリザードマンとの距離を詰め【見切り、戦闘知識】で援護射撃の妨げにならない位置を見極めながら接近戦を挑みます。
【零距離射撃、2回攻撃】を駆使し「敵の次位置を予測し撃つ」「敵が狙わないと予測される場所に身を置く」ことを連続的に繰り返し敵集団内で踊るように格闘と銃撃の連続攻撃を仕掛け一体ずつ確実に仕留めていきます。
また、数で囲まれ圧殺されないよう適宜【範囲攻撃、薙ぎ払い】も使用し行動範囲を確保します。
●御旗の下に
ズドン、と言う音をあげ、旗が突き立てられる。
それは、灼熱の大地であっても、曇天の荒野であっても。
それは、銀河の果てであっても、狂騒の饗宴であっても。
決して揺るがず、折れず、なびき続ける鋼の誓い。
「全世界サイボーグ連盟、見参ッ!!」
河原崎・修羅雪姫(プリンセス・スノーブラッド・f00298)が吼える。
その手に20mmと言う拳銃としては最大規模の大口径の巨銃を構える。
「オブリビオンなら、これで話をつけるしかないわねぇ?」
構えられた銃から放たれる号砲。
拳銃あるまじき轟音をあげ、それがリザードマンを穿つ。
リザードマンが応じるように剣を振りかざし、それを放つ。
遠心力によって回転しながら虚空を走る白刃。
それが、斬と言う音をあげ突き立つ。
「――――これが塹壕戦術と言うものです」
クネウス・ウィギンシティ(鋼鉄のエンジニア・f02209)がコタツを突き立てていた。
その家具の名、コタツ。
「耐熱、耐衝撃、耐刃、耐弾諸々をつぎこんで作り上げたこのコタツの天板……甘く見ない事です」
何が一体どこからその情熱は湧き上がるのか。
全サ連備品コタツ。今となっては最早変形合体する超兵器である。
ガンッ、ガンッ、ガンッ、ガンッと言う音をあげ、地に突き刺さる数多のコタツ。
それは最早簡易拠点それに等しい。
「ナァイス防御ぉ」
修羅雪姫はそのコタツ塹壕に身を翻し、巨銃を連射しながら、ドローンを放つ。
計測、計算、演算――――完了。
「プレゼントよぉ」
放たれた爆裂弾が弧を描き着弾し、破壊を巻き起こす。
爆炎があがり、爆風で巻き上げられた砂塵が立ち込める。
「サーモグラフィー、ON」
クネウスが熱感知モードに切り替え、砂塵ごしに弾幕を張る。
一種の要塞と化したコタツ陣地からの支援射撃。
それを受けて疾駆する巨躯があった。
「いくよ、ギガスピノ……モサノ・ボルグ」
ギガスピノと合体した高槻・ソラネ(蛮竜凱旋・f06387)その人である。
巨槍が唸りをあげ、回転機関に火を灯す。
ゴン、ゴン、と言う重々しく鈍い音を響かせ、推進系が光を帯びる。
「――――顎竜貫穿ッ!!」
その巨躯が超高速と超回転を伴い戦場を疾駆する。
大きいと言う事はそれすなわち力そのものである。
巨大と言う事はそれだけで威圧感を敵に与える。
そんな超質量が、速度を伴い突撃する。
恐怖は言うまでにない。そして、それがもたらす破壊力も、言うまでにない。
回転推進する巨槍に貫かれ、抉れ、血しぶきをあげ弾け飛ぶ。
爪を地に突き立て、その巨躯に制動をかける。
大地がひび割れ、巨大な爪痕が大地に残る。
「フッ!!」
呼気一つ、即座に狙いを定めた回転衝角槍がリザードマンを撃ち抜く。
風穴を開けられたソレは即座に絶命する。当然のことだ。
上半身と下半身がお別れを告げるようなもの、最早風穴とは呼べまい。
「先手必勝、頂きますわ!!」
超質量にて突撃を行い、出来た間隙。
それを縫うようにドロレス・コスタクルタ(ルビーレッド・f12180)は、その両手に携えた銃を放つ。
まるで踊るかのような流麗な銃撃。
されど、それは死を告げる銃創を穿ち、命をまた一つと散らしていく。
告死の銃舞、銃声が鳴る度に血の華が咲き、また一人倒れ伏す。
その銃撃をくぐり抜け、剣の一撃を見舞おうとする猛者もいる。
されど、高度に体術も練り込まれた銃舞の前にその斬撃は受け流される。
同時、その腕をへし折るように、腕が合わせられる。
ゴキリ、と言うひどく鈍い音がしてその腕が使い物にならなくなる。
しかし、さしたる問題はないだろう。
腕が使えなくなったリザードマンは次の刹那にはその眉間に銃痕が穿たれるのだから。
――――死ぬのならば、腕が使えなくなっても、さしたる問題はないだろう?
だって、もう二度と使える意識などないのだから。
「――――仕掛けるッ!!」
銃舞を恐れて退いたリザードマンに襲いかかるは蒼き影。
ブースト最大推進、出力最大。
パワードアーマーを纏ったクネウスがその質量に任せるままに轢き潰す。
轢き潰されたリザードマンは幸せだっただろう。
自身が血霧になるだけで済んだのだから。
盾で防いでしまった彼らはより悲惨な末路が待つ。
「逃すとでも……リアライズッ!!」
液体火薬が着火される。
轟音が響き渡り、鉄杭が盾の上から放たれる。
防げる? 否、不可能である。
盾は一撃は防いだ。
だが、致命のそれは一撃ではない。
二度目の刺突が放たれ、盾は砕かれた。
それが腹を食い破る。
命はかろうじて長らえた。本当にそうだろうか?
嗚呼、そこに迫るのは、正真正銘の致命の一撃。
三度目の鉄杭が今度こそ、長らえたその命を砕いて、穿つ。
パイルバンカーから激しく蒸気が噴き出す。
その熱量一つで人を殺すにあまりある膨大な熱。
物言わぬ躯と化したリザードマンはそれだけで焼き焦がされ、燃え散った。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
第3章 ボス戦
『黒皇竜ディオバルス』
|
POW : 黒皇竜の一撃
単純で重い【自身の爪や尻尾】の一撃を叩きつける。直撃地点の周辺地形は破壊される。
SPD : インフェルノ
【口から放つ「地獄の炎」】が命中した対象を燃やす。放たれた【紅蓮の】炎は、延焼分も含め自身が任意に消去可能。
WIZ : カタストロフィ・ノヴァ
【極大規模の球形の大爆発】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
イラスト:ハギワラ キョウヘイ
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「ノエル・スカーレット」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●黒き皇、破壊の巨神
猟兵たちの攻撃で逃げ惑うリザードマンたち。
刹那、膨大な熱量がそれを焼き払う。
地には大穴が穿たれ、その場にいたそれらは影すら残す事なく焼き消えた。
轟音が鳴り響く。
そのクレーターの中央に降り立った黒き巨体。
リザードマンが神と崇めし、黒き皇。
一瞬でこの破壊をもたらした漆黒の破壊神。
その吐息一つで町一つを消し飛ばす破壊の権化。
「ゴォォオォオオオオオオオオオオオオオッ!!」
高らかに吠え猛る破壊の具現。
滅びと言うものが現身したのならば。
この世界における滅びとは正に是のようなものであろう。
竜世界における頂点が一つ。
数多存在する竜種の中でも一際巨大で。
そして、破壊をもたらすにふさわしき存在。
ディオバルス――――黒皇にふさわしき破壊をもたらした存在。
それは今ここに存在を証明していた。
死之宮・謡
アドリブ&絡み歓迎
(七血人残留組も帰還…体格差がね?)
成程、ね…此れは、まともに斬るのは、厳しい、かな?
【禍時の愉悦】アンロック
良いね!カッコいいドラゴン!アツいね!此処まで来た甲斐があったって言うものだよ!
・戦闘法
時を操る力(チートじゃないよ?)を使用。(それしか能が無いけど…)
攻撃:相手を減速、自分を加速させ、圧倒的速度差を強いり、槍にて斬り刻む。
防御:未来視で攻撃を読むことで、広範囲攻撃は停止させることで防ぐ。最悪被弾しても巻き戻してなかったことにすれば問題無い。
さぁ、飛ばしていこうか!私を愉しませてよ!
セシリア・サヴェージ
これが黒き皇……とてつもないですね。ですが、猟兵である私たちなら必ず倒せるはず……参ります!
……とは言ったものの、あの巨体とまともに打ち合うのは無謀でしょうね。まずは回避に専念して機を伺います。
一番の問題はリザードマンたちを焼き払い、大穴を作った一撃。あの大規模な爆発は範囲も広く、対策を取らねば最悪全員が巻き込まれて甚大な被害が出る可能性があります。
攻撃の予兆が確認できたら【高速詠唱】でUC【純然たる暗黒の奔流】の発動準備を素早く整え、【全力魔法】で全霊の一撃を放ちます。この攻撃で黒き皇の放つ攻撃の阻止或いは相殺を狙い、可能なら押し切って本体にダメージを与えます。
ヴィクトリア・アイニッヒ
正しく暴威、破壊の権化のような禍々しさ。これが、黒皇竜…!
この存在を、世に放つ訳には行きません。何としても、この場で…!
斧槍を構え、竜の正面に立つ。
…真正面から立つとは、愚かと見るでしょうね。えぇ、確かに今の時点では私の力は通じないでしょう。
しかし…仲間と共に挑めば、どうでしょうか。
斧槍の石突を地に突き立て、周囲を悪意を祓う聖気で満たす。
満たされた聖気、身に纏うオーラを振り絞り、黒皇竜の生み出す爆発を抑え、被害の軽減と仲間が動き出す隙を作る事が目的。
この一撃は、我が身に代えても抑え込みます…!
ですから、どうか…後は、お願いします!
※アドリブ歓迎です
風薙・澪
これが・・・ドラゴン!
大きい、硬い、重いは「強い」とほぼ同義だというのを実感するわね
とりあえずできる限りのことはしましょう
支援中心で動くわ
どこでものを見ているかわからないけれど
顔にむけてUC鋭氷矢で牽制と、視界阻害を行う
飛ぶなら翼も狙って飛行を阻止
着地しているなら足を狙って銃撃しながら駆けて接近し
剣で膝を狙って刺す
とにかく機動力を削いで他の猟兵の攻撃を当てやすくする
カタストロフィノヴァは阻止も回避も難しいけど
戦場の大きめの岩に目星はつけておいて
影に隠れて直撃を避けるくらいかしら
アドリブ可
可能であれば連携希望
■黒き覇王、猟りし者
「大きい、硬い、重い……強いと言う要素しかないわね……!!」
風薙・澪(ウィザードウォーリア・f17869)はその巨躯を前に驚愕する。
しかし、怯んでもいられない、ましては脅えるなどは有り得ない。
高速で紡いだ詠唱、氷の礫、その数50。
「いけッ!!」
澪が放ったそれは高速で飛来し、竜を打ち据える。
ガラスが砕けたような音が響き、礫が砕け散る。
正に、"硬い"と称した鱗の前にそれは砕けたのだ。
「流石に早々にダメージは通らないわね……けれど……!!」
紡がれる言葉は無数の氷矢を作り上げる。
手にした銃から銃撃を放つ。
それは倒す事を目的としたソレではない。
相手の動きを抑制するための行動。
放たれるソレに鬱陶しそうに黒き覇王は雄叫びをあげる。
ただ、それだけなのに、破壊力を伴った衝撃の咆哮。
無数の氷の礫を砕き、銃弾の勢いを殺す。
「正しく暴威ッ、破壊の権化のような禍々しさ……これが、黒皇竜ですか……!!」
ヴィクトリア・アイニッヒ(陽光の信徒・f00408)は自らの纏う聖気を武器に宿らせる。
黒皇の顎が開かれ、膨大に過ぎる熱量が収束することがわかる。
「主よ……我らを守り導き給え……ッ!!」
主への祈りが、願いが、その熱量に劣らぬ光量を増していく。
「雄々ォォォオオオオオオオオオオオオオッ!!」
覇王竜の顎から極大の破壊を齎す球体が放たれる。
それは当たれば文字通り焼失させる破壊の暴威。
「悪意を祓う祝福を……此処にッ!!」
ヴィクトリアの叫びと共に、斧槍の石突きが大地に突き立てられる。
聖なる祝福が、太陽の輝きのような金色の聖気が場に満ちる。
それは悪意を祓い、正義を祝福する祝福の鐘。
聖気と極大の熱量がぶつかり合う。
その破壊力は削がれてもなお、極大の暴威と化して、聖なる場諸共押しつぶそうとする。
「させないわよッ!!」
無数の氷の礫、多段詠唱、重複。
その数、数えるのすら億劫。
澪が放ったそれが束ねられ膨大な熱量の火球をそぎ取る。
されど、それですらその火球の猛威を殺せない。
「――――おおぉぉぉおおおおおおおおおおおおおッ!!」
セシリア・サヴェージ(狂飆の暗黒騎士・f11836)の雄々しい叫びが響く。
自らの剣にこめた暗黒の闘気。
それは自身の渾身と魂魄を込めた圧縮された破壊の息吹。
聖気と氷矢の妨害を受けてなお、止めきれぬ破壊の渦動。
ミシミシ、と言う音をあげ聖気領域諸共押しつぶそうとするその猛威。
「消え、ろぉぉぉぉおおおおおおおおおおッ!!」
暗黒の刃が真一直線に振り下ろされる。
聖気と氷礫により、その力を削がれている火球。
そこに圧縮された莫大な暗黒の衝撃が加わる。
衝撃が切り分かつのと、火球が衝撃を破壊する。
そのタイミングは正に同時であった。
「――――上等、さぁ、飛ばしていこうか」
火球が切り分かたれ、衝撃が消え去り。
場に満ちた聖気が砕け散り、氷の礫が燃え尽きた刹那の瞬間。
死之宮・謡(存在悪・f13193)は正に刹那と言うべき速度でその衝撃の軌跡を疾駆していた。
放たれた文字通りの必殺の火球。
それを相殺されたその一瞬の隙、一瞬の間隙。
時間加速によって光の如き速度と化した跳躍を伴う槍の一撃。
胸元で輝く翡翠の結晶を打ち砕いた。
「ガァアアアアアアアアアアアアアアッ!!」
圧倒的な黒竜の口から悲鳴が漏れる。
暴力的なまでの破壊の権化、されどそれとて生きている。ここに存在する。
ならば、それならば。
「猟兵である私たちなら必ず倒せるはず……!!」
セシリアが黒き剣に暗黒の闘気を纏わせ構え直す。
聖気を張り巡らせ疲弊したはずの身に鞭を打ち、ヴィクトリアが立ち上がる。
「この存在を、世に放つ訳には行きません……何としても、この場で……!!」
ここで必ず仕留めると言う決意と共に斧槍を構え直す。
手にした銃に弾丸を込め、剣を閃かせ虚空を斬る。
「とりあえず出来る限りのことはするわ」
澪はその背にまた無数の氷礫を浮かせて黒竜と対峙する。
乾いた砂を吹き散らし、着地した謡は槍を構え直して、三日月のように笑ってみせた。
「面白いね、良いね、アツいね……私を愉しませてよ!!」
狂い笑いながら、禍時の支配者は、黒き竜に吠える。
その叫びに、戦意に応じるように。
黒き皇帝竜は咆哮し、自らの口に燃える炎をたぎらせる。
成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴
河原崎・修羅雪姫
【全世界サイボーグ連盟】で参加。
(アドリブ・絡み歓迎)
●心情
ドラゴン退治は久しぶりねぇ。
黒皇、個人的な恨みはないけれど。
貴方がオブリビオンだというだけで世界に害悪が流されるのよ。
大人しく退治されちゃって頂戴なぁ?
●行動
奇天烈武器「う」を大きい雨傘のように広げ、
【盾受け】【見切り】で黒皇のブレスを弾く。
「ロケットワイヤー」を使い、
【ジャンプ】【逃げ足】で黒皇の周囲を立体機動しながら回り込み、
【罠使い】で足元にワイヤーを絡みつかせて動きを封じる。
成功したら満を持して、愛用の巨銃「フリークスハンター」に徹甲弾を装填し、
【2回攻撃】【吹き飛ばし】【クイックドロウ】で口を狙って攻撃開始。
ドロレス・コスタクルタ
【全世界サイボーグ連盟】で参加。 アドリブ・絡み歓迎。
黒皇にとってリザードマンたちは情けをかける価値もない…のでしょうか。
強大な力を持つゆえの暴虐性。ここで止めてみせます!
『マグニチュード』をフォグレットから形成。
「的が大きくて幸いでしたわ!」
ガトリングの銃撃を【2回攻撃、誘導弾、一斉発射】も駆使して、
黒皇の頭・足・翼の優先度順で、狙いやすい箇所を絞り攻撃します。
目的は狙いを絞ってダメージを集中させることと、視界及び機動力を奪う事。常に動き回りながら敵の狙いから逃げつつ攻撃。
カタストロフィ・ノヴァの使用を感知した場合は攻撃を中止。
味方に警告しつつUCを全力で使用しなんとしても動きを止めます。
クネウス・ウィギンシティ
【全世界サイボーグ連盟】で参加
アドリブ&絡み歓迎
「竜ですか……龍でない以上、大きくて強い火を噴くトカゲですね」
【POW】
●着装
「GEAR:ARMORED CYBORG。展開完了」
電脳魔術で強化外骨格を召喚し、移動しながら装着し【騎乗】、【運転】します。
●POW対抗
叩きつけ&直撃地点の周辺地形は破壊される以上、空中を高機動力で移動し回避します。
第1章でAF背面ブースター開放、第2章でブーストしていたのでブースターは温まっています(【武器改造】)。
●戦闘
「照準補正機能オ良好、当たれ!」
アームドフォート2門に【誘導弾】を込め、ドロレス(f12180)さんに攻撃箇所を合わせます。
「全弾撃ち尽くす」
高槻・ソラネ
※アドリブ、全世界サイボーグ連盟での連携歓迎します。
はは、キミが黒皇か。
なるほど、その大きさ、その威風なら、王とも神とも崇められるだろう。
しかしそれも今日で終わりだ。
【人竜一体・蛮竜鏖殺】を使用
「さあ、ギガスピノ、ボクの体だ。好きに使うといい」
自分の肉体の支配権をギガスピノに移譲、本能のままに戦います。
【火炎耐性】でブレスを防御しつつ頭部、特に口内や目玉を狙う
モサノ・ボルグやスピノザッパーの【怪力、鎧砕き、串刺し】で攻撃。
ダメージを与えた箇所に【2回攻撃】を行い、【生命力吸収、傷口をえぐる】で追撃。
「同じ『黒い竜』だが、キミのように飛べもしなければ大きくもない。
ただね、仲間がいるのさ」
■鋼の機人、黒き覇王
ディオバルスが口元に蓄えた炎を吐いた。
それだけで築かれていたコタツ陣地が焼き払われる。
「耐熱処理を施したコタツをこうまで……ですが」
クネウス・ウィギンシティ(鋼鉄のエンジニア・f02209)が疾駆しながら、その身に纏うは鋼の鎧。
使用者の能力を二倍にも三倍にも跳ね上げる科学の結晶。
アーマード・サイボーグ。
自らの技術を費やした強化外骨格を纏いながら、その背のブースターが展開される。
暖機はすでに終わっている、最初っから最大出力で"飛べる"。
その空飛ぶ姿に、黒き覇王は、空の王は自分だけだ、と言わんばかりに爪を振り下ろした。
しかし、それはクネウスを捉える事は叶わなかった。
「的が大きくて幸いでしたわ!!」
ドロレス・コスタクルタ(ルビーレッド・f12180)が両手から高圧の電流を放ち、この黒き皇の動きを止めたのだ。
わずか数瞬であったが、動きが鈍れば高速で舞うクネウスを捉える事は叶わない。
「続いてこれですわ!!」
ドロレスのフォグレットからマグニチュードが形成される。
ずっしりと重厚で、黒光りする本体、束ねられた銃身。
回転機関が作用し、それが回り始める。
無数の弾幕が放たれる。
現代の主力戦車、それを真正面から破壊する鉄火の暴威。
されど、黒き皇の鱗はその上をゆく。
激しく火花を散らして、弾頭がその鱗に傷をつけていく。
されど、砕ける事はない。だが、痛覚はある。
鬱陶しそうに黒き竜が破壊のほむらを放とうと顎を開く。
「照準補正機能良好……ッ!! 当たれッ!!」
アームドフォート二門、自身の手に握った武装数多。
一斉に、ドロレスが撃ち抜いた鱗目掛け放たれる。
暴威に猛威をかけ合わせた破壊の鉄槌。
ついには鱗は砕かれ、その血肉を穿ち、鮮血が散る。
「ギャオオオオオオオオオオオオオォォオォォッ!!」
叫びと共に、その巨躯が地に墜ちる。
されど、黒き力の化身、破壊の権化は健在。
顎を開き、あの破壊の火球を今再び放たんとする。
「残念だけどぉ……撃たせる訳にはいかないのよぉ!」
河原崎・修羅雪姫(プリンセス・スノーブラッド・f00298)が奇天烈な武装、「う」を放つ。
にゅるんにゅるんと言う音をあげて、それを鞭のようにしならせ顎を無理やり閉じさせる。
メキメキメキッ、と言う軋む音をあげ、「う」の拘束を排除しようとする巨竜。
わずかな、わずかな時間稼ぎでしかない。
だが、それでいい。それで構わない。
そのほんの僅か、修羅雪姫は周囲を飛び回り仕掛けた無数のワイヤー。
それを束ね、よじり、強固な拘束具として、ディオバルスの動きを封じる。
バキン、と言う音をあげ、「う」が弾け飛ぶ。
「ゴォォォオオオオオオオオオッ!!」
膨大な破壊をもたらす裁きの火球。
それが彼の竜の口の中に蓄えられるのがはっきりと分かる。
だが、その時にはすでに準備は終わっていた。
「さあ、ギガスピノ……ボクの体だ。」
好きに使うといい――――!!
その巨躯に比べればその身は小さく、儚い。
だが、今ここにもうひとつの黒き竜がいた。
その身を獣竜へと変貌させた、黒き竜は高らかに咆哮し、その顎目掛け突貫する。
あまりにも無謀で、無茶な突撃。
だが、放たれるよりも彼女"たち"の方が早かった。
高槻・ソラネ(蛮竜凱旋・f06387)と一体化したギガスピノが。
その顎に飛槍と円月輪を叩き込む速度の方が速かったのだ。
鱗に守られぬ口の中を穿たれ、鮮血が散る。
叫びが漏れる前にはすでに、"彼ら"が段取りを整えていた。
「キミのように飛べもしなければ大きくもない。……ただね」
――――仲間がいるのさ。
その言葉と同時にギガスピノは跳躍した。
射線確保。
黒き竜の視界にははっきりと映る。
無数の武器を構えたクネウスが。
その両手に鉄火の雨を降らせる破壊を携えたドロレスが。
愛用する巨銃を構えた修羅雪姫が。
破壊の火球を放つ前よりも、早く、速く。
鋼の機人たちの放った"破壊の暴威"が。
竜の口蓋をぶち破り、その脳髄を破壊に至らしめる。
死と言う言葉を悟るよりも速く、破壊がもたらされた。
黒き覇王竜は自らの死を自覚する前にその思考を破壊される。
頭蓋を破壊されたそれは、重々しい音をあげ、地に首を落とした。
黒き破壊の竜、暴虐なる漆黒の皇帝、幻想が頂点が一つ。
黒皇竜ディオバルスは、ここに息絶えたのだ。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵