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冬期限定・ホワイトラビリンス

#アルダワ魔法学園

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#アルダワ魔法学園


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●今宵はクリスマス
「こんな日にまで苦労を掛けるな、諸君」
 グリモア猟兵、ギド・スプートニク(意志無き者の王・f00088)は集まった猟兵たちに謝辞を述べる。
 せめてもの労いだ、とグリモアベースのブリーフィングルームには軽いクリスマスのお菓子やオードブル、飲み物などが用意されていた。
 どうやら寛ぎながら聞いて欲しい、との事らしい。
「今回、卿らに向かって貰うのは『アルダワ魔法学園』。そろそろ慣れてきたかとも思うが一応補足しておくと、蒸気と魔法が発達した文明を持ち、地下に巨大なダンジョンを抱えるという一風変わった世界だな」
 そして今回向かう先は、当然その地下迷宮となる訳だ。
「行き先は雪と氷で覆われた迷宮。当然、中は寒く。環境に応じた特殊なトラップや魔物の出現が予測される。卿らにはこれを踏破して貰いたい。――そしてもう一つ」

 この迷宮の特徴は、その環境だけではない……とギドは告げる。
「どうやら迷宮に侵入したものを強制転移する仕掛けがあるようでな。【最大で2名】。それ以上の人数は即座に分断され別の入口へと転移される」

 簡単に言えば、【2人1組のペア】となってダンジョンを攻略することになる。

「最初からペアを組んでも構わないし、運任せにするのも構わない。注意してもらいたいのは、ひとりで挑むつもりでも仲間が同じ入口に転送される可能性も高く、必然的にペアになるだろうという点だ」
 入り口は複数でも、その行き先は同じらしい。
 ダンジョンを攻略すればボスフロアへと抜けるだろう。
 ボスフロア手前には亡霊騎士たちが待ち構えており、その奥にはフロアボスの強大な災魔が控えている。
 なお、ダンジョン以降の戦闘は、単独でも複数人でも好きに暴れて構わないとの事。
「災魔の脅威に怯えていては、学生たちも安心してクリスマスや年末を過ごせないだろう。よろしく頼んだぞ」

 ギドはオレンジジュースのグラスを掲げ、「乾杯」の一言と共に一気に呑み干した。


まさひこ
 冬期限定って書いてますが、何となくノリで言いました。まさひこです。
 今回はフラグメント以外にも特殊なルールを設けましたのでご注意ください。

 第1章では各PCが、強制的に【ペア】を組まされます。
 【ペア】は事前の合わせでも、そうでなくても構いません。
 【ペア】の指定がない場合、こちらがプレイングの相性などを見て適当に【ペア】を組みます。

 第2章以降は【ペア】に囚われず自由に戦ってください。
 もちろん、2章以降でも合わせのプレイングは大歓迎です。
 イチャラブ可、百合やBLも可。
 関係性に拘りがある場合は指定してください。
 指定がない場合、こちらで想像しながら書きます。

 掛け合いなど、アドリブが多くなる気がするのでご注意ください。
 合わせはお互いに名前とか書いてもらえば大丈夫だと思います。
 不安ならIDを添えて頂いても良いですが、どちらでも構いません。
(字数はプレイングに割いて欲しい気持ち)

 と、こんな感じでしょうか。

 特に1章2章は体力の許す範囲でたくさん描写したいなぁ、くらいに思っているので人数が多くてもお気軽にどうぞ。
 先着順という訳ではないので、お誘い合わせの上、焦らず合わせ相談などしてください。
 無論、お一人様での参加も大歓迎です。交流の切っ掛けになったら嬉しいな、と個人的には思ってます。
 3章は締め切りの都合もあるので少なくなるかも知れません。
 クリスマスを匂わせていますが、シナリオ完結は結構先になりそうな気がしています。
 あまりリアルな時間な流れについては、深く考えずにいきましょう。

 以上、長々と失礼いたしました。
 どうぞ雪と氷に覆われた迷宮のペア攻略、楽しんでいってください!
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第1章 冒険 『白の迷宮』

POW   :    前衛となり罠や敵を力で蹴散らす。気合で寒さに耐える。滑る床に踏ん張って耐える。など

SPD   :    敵や罠の警戒、解除。危険な気配の察知。氷上を華麗に滑る。雪玉を投げる。など

WIZ   :    魔力による探知。魔法で暖を取る。雪や氷を溶かし道を切り拓く。魔術的トラップの解除。など

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

花邨・八千代
◆心情
ほォーん、人数制限のある迷宮なァ
けったいな仕掛けもあるもんだぜ、まァ楽しけりゃ俺はそれで良いけど

◆行動
【空躁】を使って迷宮攻略だ
3回分の跳躍を残しながら周囲を警戒しつつ基本的には跳ねながら先に進むぜ
もし敵や罠があれば残した跳躍分を使って回避だ
怪しい場所がありゃ一度降りてから雪玉でも投げて安全確認

同行者が居るんなら「怪力」を使って抱えてくぜ、そいつが必要ねェってんなら別に良いけど
俺に付いて来られねェんなら置いてくだけだ
グダグダうるせェなら問答無用で掴んで飛んでくぞ、こっちは寒いんだよ
早く喧嘩で体をあっためてェところだな


アルトリウス・セレスタイト
深く考えなくても良いか

界識を先行させ罠や経路の調査
見通しの良い場は崩れたりしそうな箇所のチェック
崩したほうが楽そうなら通る前に焼尽で崩しておく
狭い場所では避け難いだろう仕掛け罠の有無と場所の確認
これも巻き込まれない位置から破壊してしまう
少なければ焼尽で。多ければ華嵐で纏めて

場合によってはスカイステッパーで跳ぶ

同行者とはまあ邪魔しない程度に
必要に応じて協力



●ヤンキー&理系男子
「ほォーん、人数制限のある迷宮なァ……けったいな仕掛けもあるもんだぜ」
 ウザったい制約に愚痴を漏らす花邨・八千代(羅刹華・f00102)。
 とは言え本気で困っているわけでもない。楽しめさえすれば何だって良い。
「つーわけで、どんな相手が来るのやら」
 愚痴は零しつつも、くじ引きのようなこの状況は少し楽しみでもあった。
 どんな相手が来ようと別に構わない。役立たずや気に入らない相手であれば、置いていけば良いだけの話である。
「――――、」
 そうして八千代の目の前に転送されてきたのは自分より少し歳下であろう見るからに真面目そうな青年、アルトリウス・セレスタイト(原理の刻印・f01410)だった。

(うっわ、これ間違いなくハズレ引いたんじゃねェ?)

 見るからに相容れないタイプの登場に、明らかに落胆する八千代。
 それはアルトリウスも同じだった。

(あまり物を考えて動くタイプには思えんな。最低限、言葉くらいは通じる相手ならば良いのだが……)

 暫し無言で見つめ合うふたり。
 やがてぎこちない自己紹介を交わした後で、さっそく二人はダンジョンの攻略へと取り掛かった。

「あー……ンじゃ、先に進むぜ?」
「いや、ここは俺が『界識』を先行させる」
「あァ? カイシキ?? ンだよそりゃ」
「説明して伝わるとも思えないが……存在原理から周囲を捉える不可視の刻印だ」
「……は?」
 まるで理解する様子のない八千代にアルトリウスは大きく溜息を吐く。
 その様子に八千代のフラストレーションも溜まっていく。
「『原理』というのはつまり世界が構成される前のルールだ。万象には存在原理というものが存在し、存在する次元を敢えて低次へと抑える事で不可視となり同時に干渉の手段として存在原理を利用し、その五感を――」
「あぁぁぁぁッ! もう分かった、結局ソイツは何ができんだよ!?」
「何者にも察知されぬ、極めて隠密性の高い偵察が可能だ」
「ンなメンドクセーこと言ってねェで飛んできゃイイだろうが。あーもう知らね、置いてくかんな。アンタはカイシキとやらでのんびり付いてきな」
「あっ、おい――!」

 八千代は痺れを切らせ、『空躁』によって空を翔ける。
 ただでなくとも高い、羅刹の身体能力。それに加えて十七歩という制限はありながらも自由に空を翔ける事が可能なユーベルコード。
 氷雪の壁なんて飛び越えて、ゴールを目指してひとっ飛びだ。
「くっ、勝手な事を……」
 身勝手に振り回されるのはごめんだが、かと言ってそのまま放っておくわけにもいかない。
 アルトリウスは己の不運を呪いながら、『スカイステッパー』――奇しくも八千代の『空躁』と起源を同じくするユーベルコードを使用して、その後ろを追い掛けた。

(この俺に付いてくるとは、案外やるな……)
 後ろにしっかりと付いてくるをアルトリウス見て、八千代は内心で彼の評価を改めた。
 それはアルトリウスも同じ事。すぐに追い抜いて鼻っ柱でも折ってやれば少しは大人しくなるかと踏んでいたが、装備の補助も無くこれ程の身体能力を備えるのは一定の実力者である事は疑いない。実力のある相手は評価する――そこに個人の趣味趣向は介在せず、純粋な戦闘力の評価のみが存在した。

「ホラな? ざっとこんなモンよ」
「――ふん」
 たまたま運が良かっただけだ、とアルトリウスは思ったが、八千代の強引な行軍で大幅なショートカットと時間短縮が出来たのは事実。相変わらず反りの合わない相手ではあったが、結果オーライとして反論は胸中に押し留めておいた。

「だが――、分かっているな?」
「トーゼン。おらよッ!!」
 八千代は目の前の氷壁目掛けて雪玉(あまりに圧縮されて鉛のように硬い)を投げ付ける。
 その豪速球は氷壁へと突き刺さり、周囲を揺らしながらその氷壁は氷の巨人――フロストゴーレムへと姿を変えた!
 周囲にはその眷属らしき、スノウゴーレムも控えている。
「雑魚は任すぜ、俺ァあのデカブツをやる」
「……心得た」

「ッオオオオラアアァァァ――ッ!!」
 八千代の拳とフロストゴーレムの拳が正面からぶつかり合う。
 数秒の静止。
 フロストゴーレムの拳に亀裂が入り、その右腕が音を立てて瓦解する。
「――消え失せろ、『焼尽』」
 続けてアルトリウスの生み出す無数の青き炎剣が、スノウゴーレムの身体を貫き一掃した。
 ちょうどそのタイミングで放たれた、八千代の二撃目。
「ブッ壊れろォ!!」
 フロストゴーレムの脳天へと振り下ろされた拳はそのまま全身を粉砕し、フロストゴーレムはただの氷塊へとその姿を変えた。

「オッ、あそこが出口じゃね?」
「そのようだ」
 フロストゴーレムの背後に迷宮の出口らしき扉が見える。
「はー、寒ィ……中は暖房きいてりゃ良いんだけどな」
「それは期待はできまい」
「わーってるよ、イチイチつまんねェ奴だなァ」

 軽口を叩き合いながらも、戦いを経てその関係は少しは信頼に近付いた……のかも知れない。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ライ・アインス
WIZを使用致します。

魔力の込められた音色を喉から発し、トラップの探知、解除等をします。(自分の主が魔法使いで、教えて貰ったという設定です)
また自分の体温を上げ、身体から触手を出して氷や雪を切り、溶かします。
ライは収容所でサイボーグに改造されてしまった為に喋る事が出来ず、顔も黒い袋を被り覆面で何を考えているかわからないと何かと厄介ですが、
今の主が自分にしてくれた優しさを、無意識に他人にすることが出来ます。

寒がっている仲間がいたら相手の手を握り、自分の体温を上げることで相手を温めたりします。

扱いにくいキャラかと思いますが、是非アドリブなどで、絡ませていただけたらと思います(>_<;)


四十八願・狐倶利
狐倶利は迷宮に入って早々にフォックスファイアを発動した。
「この狐火があれば、暖もとれるし、氷も溶かせるさかい。あとは敵と罠の警戒しながら進んでこか」
ペアの猟兵に声をかけ、自らの【第六感】を働かせながら迷宮を進んでいった。
「狐火だけやと寒いっていうんなら、わいの尻尾をもふってもええで?まぁそん時は特別料金もらうさかい覚悟しといてな。」
といった軽口をたたきながら・・・



●はんなり狐とサイボーグ(※はんなり言葉は脳内変換してお楽しみください)
「へぇ、あんたはんがわいの相方か。よろしゅう頼んますえ?」
「…………」(こくり、と頷く)
 四十八願・狐倶利(妖狐の戦巫女・f06377)の相方は、一風変わった女性であった。
 名前をライ・アインス(サイボーグの咎人殺し・f07320)と言う。
 まず彼女は、頭に黒い布の袋を被っていた。
 そして言葉を一言たりとも発しない。
 だが決して協力の意思が無いというわけではなく、言葉を発さない代わりに頷く、首を振るなどのリアクションを取ることは出来た。
 変わった女だとは思ったが、それは却って狐倶利の知識欲――好奇心を刺激した。
 それに元より、面倒見だって良い方だ。言葉が返ってこないのは些か寂しくも感じたが、話を聞いてくれているのならそれで良いのかも知れない。

「この狐火があれば、暖もとれるし、氷も溶かせるさかい。あとは敵と罠の警戒しながら進んでこか」
 出力を抑えた狐火を出して暖を取る。
 ありがとう、とでも言いたいのか、ライはぺこりとお辞儀をした。
 ライもただ手を引かれて歩いている訳ではない。
「――ァ、ァァ――――、ィァ――――」
 ライは魔力の込められた音色を喉から発し、周囲の警戒を行なう。
 声……とまでは言えないが、狐倶利はそれを歌声だと解釈したようだ。
「へぇ、あんたはん歌が上手なんやなぁ。なんやええ声してますに、喋れんなんてけったいな――いや、失言でしたわ。人には人の事情ちゅうもんがありますさかい」
 アイとて意味もなく言葉を失ったわけではないのだろう。ならばそれに口を挟むのは野暮というものだと、狐倶利は思った。
「狐火だけやと寒いっていうんなら、わいの尻尾をもふってもええで?」
 狐倶利はそんな冗談を告げてみる。この機械のような彼女がどんな反応を見せるだろうかと少し興味もあった。
「…………」
 もふもふと揺れる狐の尻尾。
 何故だろう。それはライの中に眠る失われた記憶の、『何か』を呼び覚ました。
 ライは恐る恐る、狐倶利の尻尾へと手を伸ばす――
「まぁそん時は特別料金もらうさかい覚悟しといてな」
「…………!!」
 ビクビクッ!――と慌てて手を引っ込めたライ。
 ライの頭は尻尾への興味と、特別料金に対する自身の支払能力との計算で一瞬だけショートした。
「くっ、はは……なんや、あんたはんも結構お茶目なとこあるんやないか。冗談や、冗談。もしほんにもふりたい言いはるんでしたら、少しくらいは構いまへんえ。誂ってしもたお詫びや」

 迷宮の一角に、ちょっと意地悪で人の好い狐の笑い声が響き渡った。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

宇冠・龍
由(f01211)と共に参ります

娘と寄り添いながら迷宮の踏破を目指します
「由の身体は温かいですね……、でも由は寒くないですか? 私の服の中に入ってもいいんですよ?」

ダンジョン突入直後、「枯木竜吟」を使用してダンジョン内部の記憶を持つ霊を召喚、道案内を頼みましょうか
ダンジョンが広くて霊が消えてしまう場合は逐一使用

危険な罠があった場合、解除や斥候は手持ちアイテムの「光る霊」や「小さな霊」にお任せしましょう

(氷の迷宮、あの人と巡った別のダンジョンにも、このようなものがありましたね。あの時は遭難しかけて、少ない食料と僅かな暖で過ごしましたっけ)
今は亡き夫との思い出に浸りながら先へと進んでいきます


宇冠・由
お母様(f00173)と一緒にダンジョン攻略ですわ

私、炎の身体をもったヒーローマスクですもの、こんなときこそ出番ですわ
「七草御形」でマスクと炎のマントになってお母様と合体、意識は二人ともありますわ

「私は炎ですもの、このくらい寒いとも思いませんわ。お母様こそ私の炎で温まってください」

二人一緒に歩いてダンジョン攻略ですわ
もし敵がでてきたら、伸縮自在の炎のマントで迎撃してしまいましょう

お母様と昔話に花を咲かせながら、仲良くダンジョン攻略を進めていきます



●母と娘
 迷宮に吹き荒れる氷雪は、容赦なく猟兵たちの体温を奪っていく。
 その寒さに耐えながら、宇冠・龍(過去に生きる未亡人・f00173)は義理の娘である宇冠・由(宙に浮く焔盾・f01211)の身体を気遣った。
「由は寒くないですか? 私の服の中に入ってもいいんですよ?」
 しかし由は大きく首(マスク)を振った。
「心配ご無用! 私、炎の身体をもったヒーローマスクですもの。むしろ、こんなときこそ出番ですわ!」
 そう言って由は自身の肉体をマスクと炎のマントに転じ、その身で龍を包み込んだ。
 由のユーベルコード『七草御形』による変身能力である。
「私は炎ですもの、このくらい寒いとも思いませんわ。お母様こそ私の炎で温まってください!」
「ふふ、どうもありがとう。由の身体は温かいですね……」
 我が身を包む娘の優しさに身も心も暖かくなりながら、母娘はそのまま迷宮の探索を続けていく。

 道中は龍の『枯木竜吟』が役に立った。
 ダンジョン内部の記憶を持つ霊を召喚。おかげで目立つ罠や強力な敵との遭遇は概ね回避できてしまった。
 時々遭遇する弱い魔物であれば、由の炎のマントによる伸縮自在の攻撃によって一瞬で片が付く。
 二人は昔話に花を咲かせながら、氷雪の迷宮をゆっくりと進んでいった。

「氷の迷宮、あの人と巡った別のダンジョンにも、このようなものがありましたね。あの時は遭難しかけて、少ない食料と僅かな暖で過ごしましたっけ」
「えっ、それってお母様とお父様が二人で旅をなさっていた頃のお話ですか? 聞きたい聞きたい!」
 自分が拾われる前の父と母の話。興味を惹かれた由は、続きを聞かせて欲しいと話をせがんだ。
「そうですね、どこから話したら良いでしょうか……あの人ったら、焚き木を燃やそうと炎を吐いたらその木を丸ごと消し炭にしてしまってね?」
「ええーっ、お父様ってばそんなドジを?」
「そういえばあなたの炎とあの人の炎、どこか似た暖かさを感じますね――」
 そう言って龍は、娘の身体を愛おしそうに撫でた。

 手に触れる温もり。この温もりだけは、絶対に失ってはならないと心に誓って。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

雪生・霜逝
【POW】使用。
雪と氷の迷宮。故郷の雪原にも似た色彩の。
記憶こそ曖昧ですが、インストールされた本能は変わることなく。
真白の世界の痛みと心細さから、誰かを【かばう】ことこそが、わたくしの責務。
「わたくし、従者として造られたモノにございます。なんなりと御用命くださいませ」

【氷結耐性】機能起動。身体に負荷をかけ、懐炉程度に発熱いたします。
こうして近くに入れば、ペアの方も寒くはないでしょう。
【手をつなぐ】か、わたくしのコートの中に入って頂ければ、もっと温かくして差し上げられるのですが。
気恥ずかしいようでしたら、【誘惑】することも吝かではございません。
(関係性:BL大丈夫な方希望。主従系だと嬉しいです)


秋稲・霖
【WIZ】
【ペアは運任せ!】

変わったダンジョンだよなあ…せっかくのクリスマスだし?男女問わず出会いもあるかもしれないし?
ここは気合い入れて解決してやるよ!

寒いから暖かくしたり、氷を溶かすのは任せとけ。狐の鬼火は万能だぜ!
ペアで動くんだから、あんま突っ走らねえようにしたいな

もし俺が突っ走ったら止めてくれ、頼むぜまだ見ぬ相棒さん!
いや、でももし突っ走っても結果的に罠解除できてたりしてりゃ、まあいいの…かも…?



●雪と氷で埋められゆく外堀
「変わったダンジョンだよなあ……」
 秋稲・霖(ペトリコール・f00119)は迷宮の仕掛けによって個別の入口へと割り振られた後で、改めてそんな感想を漏らした。
「けどせっかくのクリスマスだし? 男女問わず出会いもあるかもしれないし? ここは気合い入れて解決してやるよ!」
 うおお、とやる気を燃やす霖。男女問わずということは、それはどっちもイケるという事を意味するのであろうか。
 ――いや、どっちもイケる。
 妖狐は人間が好き。それは相手が女であっても男であっても同じ事。
 そして霖の期待に応えるように、その場に転送されてきたのは男性型のウォーマシン、雪生・霜逝(冬錆・f06571)であった。

 ふたりは軽い自己紹介を交わすと、さっそくダンジョンの攻略を開始する。
「わたくし、従者として造られたモノにございます。なんなりと御用命くださいませ」
 霜逝は深々と礼をした。その立ち振舞いは雪中行軍護衛機としてプログラミングされた完璧な所作。
「ひょえっ!? いやいや、そんな擽ったい事言わないでくれよ! 別に主人とかそんな、むしろ俺が尽くしたいっつーか……」
「左様にございますか。失礼を致しました」
「いや、こっちこそ悪いな――っくし! つーか寒っ! さっさと攻略しないと凍死しちまいそーだ……」
 霖が慌てて狐火で暖を取ろうとした瞬間、「わたくしにお任せください」と霜逝は自身の体を懐炉のように発熱した。
 それはさながら、人間ストーブ。
「うおお……めちゃめちゃ暖ったけぇ~……」
「恐縮にございます」
 霜逝は再び礼をする。
「【手をつなぐ】か、わたくしのコートの中に入って頂ければ、もっと温かくして差し上げられるのですが――」
「えっ!? いや、流石にそこまでしてもらうのは悪……」
「ここは迷宮、他人の目もございません。そしてわたくしはただの護衛機械――ただの道具。何も恥ずかしがる必要はございません」
「そんな、ちょっ、あっ……くっ、ひゃ……! 何だこれ、暖かい――俺もう、こんなの、――ッハァ、ダメに、なっちまう……っ!」
 霜逝の茶の間の炬燵のような、冬の朝の布団のような、そんな抗いがたい温もりに、霖の身も心も次第に熔けていった。

 ――――――、
 ――――、
 ――、

「いかがでしたでしょうか、霖様」
「はぁ……はぁ、っ……はぁ、ありがとう、もう大丈夫……」

 不意に禁断の扉を開いてしまった気がする。
 霖は恥じらうように乱れた着衣を直すと、再び迷宮の攻略へと向かった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

田中・ストロベリー
クリスマスイブなのに、ストロベリー達って勤勉だよね。
あ、ストロベリー初アルダワだ。しかもソロで来ちゃった……どうしよ、緊張しちゃうかも!

【SPD】
これでもストロベリーは探偵(見習いの)女子高生なんだよ!
例え初めて来た世界でも、【第六感15】と【覚悟10】、【情報収集8】、それから日々成長する【学習力1】を駆使して罠なんて全部解除してみせるんだから!
解除できない罠は……うーん、しょうがないからスルーするか迂回が安定かな。
雪玉投げるって選択肢が凄く気になるけど。解除できなかった罠に投げてみちゃ……だめかな……?

あ、第六感を通じて変な気配(罠の起動等)を感じたらペアの人にすぐ伝えるね。
(アドリブ歓迎


蓮花寺・ねも
ギド君もクリスマスまで大変だな。
期待には応えるとしよう。

頭脳労働、魔法労働? 超能力労働かな。そのような感じでいこう。
障害物などは念動力で除けていく。
質は違っても構成はそう違わんだろう。解除できるトラップは解除するように。
発動してしまったものは防げれば良し、難しければ後で回復しよう。
体力を使うのは極力避けたい。軽傷なら普通に応急手当を。

ぼくは好き勝手に歩くのが好きだけれど、ダンジョンでそれをやると帰れなくなる。
道々目印は付けていく。
折角この身で歩いているんだ。物理的・古典的な手段も好ましい。
遊びに来ているわけではないと承知しているけれど、それはそれとして興味深い。

※ひとり参加。諸々良きように。



●青目ピンクとピンク目ピンク
「クリスマスなのに、ストロベリー達って勤勉だよね」
 ダンジョンの入口に立ち、ひとりでぼやく田中・ストロベリー(👧女子高生探索者👧・f00373)。
 何故自分はこの依頼に飛び込んでしまったのか。
 おかしい。本来であれば家でチキンとかケーキとかを食べながらゴロゴロして、プレゼントを貰ったりテレビゲームで遊んだりとかしてた筈なのに。
 そしてもうひとつ、ストロベリーはある事実に気が付いた。
「あ、ストロベリー初アルダワだ。しかもソロで来ちゃった……どうしよ、緊張しちゃうかも!」
 オロオロとするストロベリー。何かグリモア猟兵の説明によれば、ソロと言っても何か相方が勝手にワープしてくるみたいな事を言っていた気がする。
 クリスマスに誰も居ないダンジョンでふたりきり。何も起こらないはずがなく――そんな事を考えていたら、違った意味でも緊張してきた。しかも寒い。生足。トイレに行きたくなってきた。

 そしてストロベリーの心の準備などお構いなしに、目の前に転送されてくる今回の相方。
「どうも」
 ぺこりとお辞儀をするピンク髪の少女。背丈はストロベリーより一回り小さいくらいだろうか。
「ぼくは蓮花寺・ねも(廃棄軌道・f01773)という。同道、よろしくお願いする」
「良かったー、女の子が相手でちょっと安心したかも! ストロベリーはストロベリーだよ! ねもちゃんよろしくね!」
 ストリベリーはねもの手をがっちりと掴んで、ぶんぶん握手を交わした。
「あのね、これでもストロベリーは探偵(見習いの)女子高生なんだよ! 例え初めて来た世界でも、【第六感15】と【覚悟10】、【情報収集8】、それから日々成長する【学習力1】を駆使して罠なんて全部解除してみせるんだから!」
「おお、それは素晴らしい。特にその、探偵というのがいいと思う。探偵。なかなか憧れる響きだ」
「でっしょーーー!?」
 ふふん、と歳上の威厳を見せてマウントを取っていくストロベリーに感服するねも。
 完全なデキる先輩としての立場にストロベリーはかつてないほどの充足感を得た。
「もー、バッチリ任せちゃって! ねもちゃんの身の安全はストロベリーが守る!――なんちて」
「ぼくは運がいい。やはり髪がピンクの人に悪い人は居ないのだと、改めて実感した」
 ふたりは妙に深い部分で意気投合し、悠々とダンジョンを進んでいった。

「ぼくは好き勝手に歩くのは好きだけれど、如何せん物覚えが悪くてね。道順とかを覚えるのはどうにも苦手なんだ。頭脳明晰なストロベリー君が一緒で本当に助かる」
「にへ、にへへ……」
 あまりに褒められ通しで精神が緩みきっているストロベリー。今までの人生でここまで褒められた事はあまり無かったかも知れない。
「しかしストロベリー君にばかり探索を任せる訳にもいくまい。ストロベリー君が頭脳労働なら、ぼくは魔法労働? 超能力労働かな。そのような感じでいこう」
 そう言ってねもは目の前の天井に連なる見るからに危なそうな氷柱を、念動力によって事前に落下させ取り除いた。
「わー、ねもちゃんもすごーい! 念動力……サイキッカーってやつ?」
「その通り。さすがはストロベリー君、ひと目見ただけでそこまで推測するとは。探偵は握手を交わしただけで相手の職業を見抜くと聞く。その慧眼、恐れ入った」
「いやーーーー、初歩的な推理だよーーー!」

 後はなんかこう、いい感じにススっと行ったり雪玉を投げたりしてなんやかやゴールまで辿り着いた。
 終始平和なペアだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

天通・ジン
「一人」で参加するよ。
クリスマス……ペアにさせられる依頼。
もしかしたら、可愛い女の子との出会いがあるんじゃないかな……そんな淡い期待を胸に。

俺は戦闘機乗りで、陸に上がれば銃手になる。
前衛よりは中衛や後衛から射撃する方が得意な感じ。

敵の罠を警戒して進むよ。
装備している生体を探知するレーダーとか働かないかな。
あとは、狭い通路の床や壁に目を光らせるよ。
特に曲がり角はうかつに曲がらず立ち止まり、先に様子を見てクリアリングしよう。
罠は可能な限り安全な方法で解除するよう努める。

女の子にいいところ見せられるといいな!!!!

アドリブ歓迎。掛け合い歓迎。自由に描写してもらえたら嬉しいな。


ユキ・スノーバー
(単独+回復持ちなので、上手く併せて頂けると幸いです/アドリブ大歓迎)
ぼく、寒いのは大丈夫だよー
きらきら迷路、すすむ時はすり足歩きだよね!

(相手と合流時)わわっ、はじめまして!あなたもひとり?おなまえ、知りたいな!
ぼくはユキだよ!よろしくよろしく(手をぱたぱたさせて)
あなたは寒いの大丈夫な人かな?
相手がもしもケガしちゃったら、生まれながらの光で痛いのいたいのとんでけー!だよ?
ぼくは小さいから、足元の罠とか気がつきやすいよ!
見つけたら引っかからないように、解除とか注意の呼びかけとかがんばるー!
敵に出会ったら、相手さんの攻撃が通りやすいように「おにさんこちらー」って注意を引けるように動いてみるよー



●出逢いの予感
(クリスマス……ペアにさせられる依頼。もしかしたら、可愛い女の子との出会いがあるかも知れない……)
 天通・ジン(AtoZ・f09859)、17歳。
 好きな食べ物は焼き肉。スペースシップ育ち。最近の野望は彼女を作ること。
 サンタさん、頼む――俺に彼女を! 出逢いのチャンスを!! 頼む……っ!!
 転送場所の前で、ペアの到着を今か今かと待ち侘びるジン。
 そして遂に、目の前に出現した光の柱と共に今回の相方が召喚される。

 白い髪に、白い肌。愛くるしい赤茶けた瞳。ふかふかのコートが可愛らしい――、
 全長31.1cmのテレビウム。

「わわっ、はじめまして! ぼくはユキ・スノーバー(しろくま・f06201)だよ! よろしくよろしく!」
「ジンだ……よろしく……」
 残念ながらジンの理想とする女性のタイプとは若干かけ離れているようだった。

 さて、気を取り直して探索だ。
「俺は戦闘機乗りで、陸に上がれば銃手になる。前衛よりは中衛や後衛から射撃する方が得意な感じ――だが、」
 ジンはユキを見る。可愛らしい容姿。猟兵であれば容姿に依らずタフな肉体という可能性も考えられるが、それにしたってユキが前衛としてバリバリ戦うタイプには思えなかった。
「そうだな、俺が前衛を勤めよう」
 相方が女の子じゃなかったのが残念じゃないと言えば嘘になる。だが別にユキが悪いわけではない。それに常にカッコいい男である事を意識しておけば、いずれ振り向いてくれる女の子だって現れるはずだ。
「ごめんね、ジンさん……その代わりぼく、一生懸命回復頑張るから!」
「ああ。頼りにしてるぞ、ユキ!」
 ジンが先行し、生体感知レーダーなどを駆使しながら安全に少しずつダンジョンを進んでいく。
 ジンにくっついて、すすす……とすり足。冒険者の基本は忘れない。
「ジンさん! あそこに罠があるかも!」
「おお、やるじゃないかユキ!」
 ジンとユキは互いに声を掛け合いながら、なかなかの連携でダンジョンを進んでいく。ユキは戦闘でもきちんと敵を引き付けたりと自分の役目を果たし、小さくても猟兵なのだとジンは認識を改めた。

「ジンさん、見えたよ! あっちの方に大きな扉があるー!」
「おぉ、ナイスだ! よくやった!」
 ユキは背の高い氷山の頂上から出口と思しき扉を見つけ、そのままツツーと滑って氷山を降り、ジンの前へと帰ってきた。
「えへへ、ぼくの特技が役に立ったみたいで嬉しいな!」
 とは言えホントはちゃんと氷の山に登るなんてあまりした事はなかったけど。うまくいってよかった。

「よし、それじゃ後少し。最後まで油断はするなよ?」
「うん!」
 いつしか兄弟のように打ち解けたふたりは、間近に迫るゴールを目指して歩き始めた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

明智・珠稀
【ペア】
杜鬼・クロウさんと偶然一緒希望

クロウさんとまたご一緒できるなんて…!
私の胸や色んな部位が熱くなっております、ふふ…!(うっとり)
えぇ、勿論ついて行きますどこまでも…!
あぁ、その眼差し…!素晴らしい…!
(どれだけ酷いこと言われても懐くド変態)
身を寄せ合った方が暖かいですよ、ふふ…!

■行動
ご機嫌で
♪クロウさんとデート、ふんふふ~ん
(サウンド・オブ・パワー)

あぁ、この冬の迷宮ですらクロウさんと一緒ならば愛の城に…!
(優雅に滑り、くるくる回り。わざと転び、手を取っていただきたい)

罠は【第六感】で発見したく
「私とクロウさんの邪魔をしないでいただきたいですね…!」
冷酷な表情で壊す

※アドリブ大歓迎!


杜鬼・クロウ
アドリブ歓迎

「寒…着込んできて正解か。
げ、またお前…更に悪寒が走るような事言ってんじゃねェぞ、テメェはよォ!近寄んな気持ち悪ィ。
俺はお前が喋る度に鳥肌立つんだがな?ボケっとしてねェでさっさと来い!」

黒のコート着用
偶然、変態野郎(明智・珠稀)と一緒のペアに
無意識に離れる

先頭を行く
別の意味で寒い
滑る床は剣ぶっ差して耐える
早く任務終わらそうと黒魔剣に炎を宿し、氷を溶かして道を切り拓く
罠は気付けば回避か破壊

「その頭痛くなる歌やめやがれ!脳みそお花畑か?アァ?
足引っ張んじゃねェよ。ったく…(明智の腕掴んで起こし)
…コイツここに埋めて帰りてェわ」

敵に遭遇したら息ぴったりの連携見せる
滑る床利用して屈んで攻撃



●変態ウィズクロウ、オンザアイス
「ランダムでペアを組まされる迷宮ですか。なかなか変わった仕掛けですね……」
 紳士然とした態度で、相方の到着を待つ明智・珠稀(和吸血鬼、妖刀添え・f00992)。
 普通にしていればただの顔のいい男だと思われがちだが、彼は『今日も元気だド変態』のキャッチフレーズで知られるれっきとした変態である。
「ペア、か。こんな時、偶発的に万に一つでも神の悪戯によってクロウさんとペアにでもなれれば――それだけで私は達してしまう自信があるというのに」
「うわっ、寒……込んできて正解か」
「ンンッ!!❤❤」
 珠稀は背後から聞こえてきた聞き覚えのある声に、思わず奇声を上げ身体を海老反りにしたまま硬直した。
「クロウさん……❤」
「げ……またお前……」
 げんなりした顔で珠稀を見た杜鬼・クロウ(ヤドリガミのマジックナイト・f04599)。先ほどから珠稀が呟いている『クロウさん』とは、どうやら彼で間違いないようだ。
「クロウさんとまたご一緒できるなんて……! 私の胸や色んな部位が熱くなっております、ふふ……!」
「更に悪寒が走るような事言ってんじゃねェぞ、テメェはよォ! 近寄んな気持ち悪ィ」
「そう言わずにィ、身を寄せ合った方が暖かいですよ?」
「っだァお前はイチイチ手を絡ませてくるんじゃねェ、そしてアッお前どこ触らせようとしてやがるアホか気色悪ィわ、このビチグソド変態野郎!」
「あぁッ❤ その眼差し……❤ 素晴らしい……❤❤」
「やめろ、ホンットにやめろ。頼む。黙れ。願わくばこの場で自害してくれ」
 クロウの全身に鳥肌が立ち、身震いする。恐らくそれは寒さのせいだけではない。どう考えても、目の前の変態が原因だった。

「もう行くぞ、ボケっとしてねェでさっさと来い!」
「ふふ……! 何だかんだで置いてはいかないクロウさん。愛を感じますね……」
(もう何も聞かねえ、何も突っ込まねえ)

 クロウはそうそうにダンジョンを踏破し他の仲間と合流すべく(ふたりきりという地獄の状況を脱すべく)全力を尽くした。ここまで本気を出すのは久し振りかも知れない。
「オオオオッ、灼き斬れ! 黒魔剣!!」
「ハァン……❤❤」
「………………………」
 変態を相手にするだけ時間と精神を浪費する。
「クロウさんとデート、ふんふふ~ん♪」
「………………………」
 気にしてはならない。気に留めてはならない。
「あぁ、この冬の迷宮ですらクロウさんと一緒ならば愛の城……」
「………………………」
 誰も居ない。俺は一人。見えているのは幻。聞こえてくるのは幻聴。
「ふんふふふんふー♪(くるくる)あっ……!(ずべしゃあああ)」
「………………………」
 クロウの目の前で派手に転倒する珠稀。
「その頭痛くなる歌やめやがれ! 脳みそお花畑か? アァ?」
 クロウは遂に我慢できなくなり、珠稀に向かって罵声を浴びせた。
 おら、手ェ貸せ。――クロウは珠稀の手を掴んで起こす。
「足引っ張んじゃねェよ。ったく……コイツここに埋めて帰りてェわ」
「…………」
 大きく溜息を吐くクロウの姿を見て微笑む珠稀。
 クロウが時折見せるこうした不器用な優しさに、珠稀は己の胸中に宿る想いを再確認するのであった。

「すいませんでしたクロウさん。ここから先はもう少し真面目に参りましょう」
「始めからそうしろつってんだよ、ボケ」
 ふたりは並んで歩き、ダンジョンの出口を目指す。
 ちぐはぐなように見えて、実はちゃんと通じ合った仲の良い(?)ふたりだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

フォルセティ・ソルレスティア
【ペア/f00964】【WIZ】
「フィオ姉ちゃん、これって絶対カップルとかで参戦するヤツだよね。
姉弟で参加するのって恥ずかしいよー」
なんか姉に連行されて強制参加!? なんでー?

【行動】
魔物や氷雪の壁はボクのウィザード・ミサイルで突破
炎が通じない敵、床や壁が気になるところは
フィオ姉のエレクトロレギオンを先行させ安全を確保
見切りの技能も使うよ

寒さ対応は防寒着と氷結耐性で乗り切る
いざとなればウィザード・ミサイルで可燃物を燃やして
暖をとるよ

フィオ姉の様子が少し変だけど、気にせずガンガン先に進むよ

【想い】
フィオ姉、さっきから何かぶつぶつ言っているけど大丈夫かな?
そもそもプレイング全部こっち持ち??


フィオリナ・ソルレスティア
【ペア/f05803】【WIZ】
「そこにオブリビオンがいる限り猟兵は戦う必要がある」
と、弟を無理やり連行して迷宮に挑む。

弟には少し厳しい姉として接しているが、本心は…

(弟のフォルセティ。まだまだ子供だと思っていたけど、
いつの間にか背が伸びていて男らしくなったのよね。

そんな中、偶然知ったホワイトラビリンスの探索。
これは弟と二人っきりになるチャンスじゃない。
普段は冷たくしているけど、姉として頼りになる姿を見せて
『フィオ姉ちゃんすごーい』って言わせたいわね。

それに極寒の迷宮となれば体を密着して暖をとる。
閉ざされた空間というのも悪くないわ)

はっと気づいて。
「…とは微塵も思っていないから!」



●仲良し?姉弟
 今度のペアはフィオリナ・ソルレスティア(サイバープリンセス・f00964)とフォルセティ・ソルレスティア(星海の王子様・f05803)の姉弟ペア。
 姉に「そこにオブリビオンがいる限り猟兵は戦う必要がある」などと訳の分からない理論を提唱され、強引に連れてこられたらしい弟のフォルセティはやや不服そうに口を尖らせていた。
「フィオ姉ちゃん、これって絶対カップルとかで参戦するヤツだよね。姉弟で参加するのって恥ずかしいよー」
 はぁ、と溜息を吐く。こんなところを友人に見られるなどすれば、絶対に誂われるに決まっている。姉の事を疎ましく思っている訳ではないが、世間体というものをもう少し考えて欲しい。
「ねぇフィオ姉ちゃん、聞いてるのー?」
「……………」
 姉のフィオリナはフォルセティの姿を厳しい表情で見つめながら、ただ只管に沈黙を守っていた。

 弟のフォルセティ。
 まだまだ子供だと思っていたけど、いつの間にか背が伸びていて男らしくなったのよね。
(ねー、黙ってないで何とか言ってよー!)
 そんな中、偶然知ったホワイトラビリンスの探索。
 これは弟と二人っきりになるチャンスじゃない。
 普段は冷たくしているけど、姉として頼りになる姿を見せて『フィオ姉ちゃんすごーい』って言わせたいわね。
(ちょっとー、早く探索始めようよー、寒いしさー!)
 そう、それにこの寒さ。
 それに極寒の迷宮となれば体を密着して暖をとるのは必然。
 閉ざされた空間というシチュエーションも悪くないわ。
 何処かにちょうどよく放棄された山小屋とか転がってないのかしら……。

「フィオ姉ちゃん!!」
「っは!? ――とは微塵も思っていないからーーッ!!」
「えぇ、何の話!?」

 はぁ、はぁと息を切らせ、ようやくフォルセティに話し掛けられていた事に気が付いたフィオリナ。
 危うく妄想の中で永遠の時を過ごすところだった。迷宮の罠とはかくも恐ろしきものだったのか。
「もー、行くよー?」
「え、えぇ。そうね……」
 姉として頼りになる姿を見せるどころか、頼りになる姿を見せられてしまっている。
(このままじゃいけないわね……折角のチャンス、モノにしなきゃ!)
 それはそれとして「いつの間にか私をリードするようにまでなったのね……」とすぐに妄想へと脱線し、完全に使い物にならないフィオリナ。

(ダメだ、今日のフィオ姉は完全にポンコツモードだ。いつもならもうちょっとくらい頼りになるんだけどなぁ……)
 おかげで探索の仕事が全部こっち持ちだよー、とフォルセティはげんなりしていた。

 思惑は完全に外れてしまったが、的確なプレイングで探索を進めていくフォルセティの姿を眺め、終始幸せそうなフィオリナだった。
(暖を取るタイミングで密着するのを忘れていて、後からめちゃめちゃ後悔した)

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

クラリス・ポー
防寒をしっかりして挑みましょう!

[WIZ]
魔力を生かしてダンジョンを攻略します。
技能で使えそうなのは野生の勘と救助活動くらいですが…。
松明の灯を絶やさず、
休憩の時に雪を溶かしたお湯で温かい飲み物で、
暖をとってもらえることは出来ると思います。
もし鼠等の小動物がいれば声をかけて、出口について尋ねてみますね。
途中でペアの方が負傷することがあれば
『猫の毛づくろい』を発動させて回復させます
ごめんなさい…気持ち悪いかもしれませんが、少しの間我慢してください。
で、で、出来れば目を瞑ってて頂けると……。


ペチカ・ロティカ
まっしろせかいは、ペチカの記憶の中にもあるの。
そのとき一緒にいた誰かは、さむいさむいって騒いでいたけれど
…ペチカにはよくわからないのよ。
同行者さんは寒いの、おすきかしら。それともきらい?

鉄塊剣を、床や壁にがっつんがっつん突き刺しながら進むの。
同行者さんが寒そうにしていたら、ランタンに地獄の炎をうつして暖を取ってもらうのよ。
それとペチカは不注意なところがあるから、同行者の指示なんかはしっかり聞くようにするの。
ねぇね、ペチカにいろいろ教えてくださる?

戦闘時は前衛で力任せに。
敵の攻撃がこちらに届く前に、ペチカの炎で溶かしてしまうのよ。



●小さな子猫と闇照らす燈
「まっしろせかいは、ペチカの記憶の中にもあるの。そのとき一緒にいた誰かは、さむいさむいって騒いでいたけれど……ペチカにはよくわからないのよ」
 ペチカ・ロティカはヤドリガミ。ランタンの化身である彼女に『寒さ』という感覚は無かった。身体が凍り付き、軋む事くらいはあるかも知れないけど。それだって、炎で照らせば自然と溶けてしまう。
「同行者さんは寒いの、おすきかしら。それともきらい?」
 ペチカの同行者となったのは、焦げ茶の毛並みを持つケットシーの女の子、クラリス・ポーだった。
「寒いのは……ええと、どちらかと言えば嫌い――なんでしょうか。しっかり防寒してきたつもりなんですけど、やっぱり寒いものは寒いですね」
 クラリスの全身が毛並みに覆われていると言っても、もこもこの毛皮という訳ではない。寒さに対する適正は人並みといったところだ。
「だったら少し、火を強めましょうか。ちょっと待ってちょうだいね」
 そう言うとペチカは手に持つ鉄塊剣で腕を斬り裂き、噴出した地獄の炎を己の本体であるランタンへと灯した。
「わ、わ……! ちょ、大丈夫ですか!?」
 ペチカのダイナミックな点灯に慌てるクラリス。
「ふふ、ペチカの事を心配してくれるだなんて。アナタはとても優しい人ね。ええと――クラリス、で良かったかしら。でもね、大丈夫。この腕は確かにペチカの腕だけど、ペチカであってペチカではないから」
「うう、ですけど……」
 いくら大丈夫と言われても、ぱっくりと裂けた腕は瘡蓋のように炎を吹き出して入るものの、クラリスからすればどこか痛々しく見えてしまう。
「ちょっと、我慢してくださいね……」
 クラリスはその小さな舌で、ちろ、とペチカの傷口を舐めた。『猫の毛づくろい』――その効果によってペチカの傷口は摩擦抵抗を失い、元通りどころかつるりと艶のある肌へと回復していった。
「あら、不思議な力ね。こんなに綺麗になっちゃった。これってアナタの能力?」
「は、はい。でも、その……出来れば目を瞑って頂けると……」
 クラリスはペチカの腕を舐めながら、恥ずかしそうに俯く。
「あら、どうして? クラリスがこんなにペチカに尽くしてくれているのに、目を背けるのは却って失礼というものだわ。ペチカはね、クラリスの事をもっと知りたいの。だから、もっとペチカに――クラリスの事、いろいろ教えてくださらさない?」
「えっと、教えるとは例えばどういう……」
「趣味でも特技でも、好きな食べ物でも何でも構わないわ。そうね、それとも――」
「……それとも?」
 聞き返すクラリスに、ペチカは姿に似合わぬ妖艶な笑みを浮かべる。

「――ペチカの事、教えて差し上げるのも良くってよ」
 ペチカは耳元で囁くと、お返しとばかりにクラリスの首筋をちろりと舐めた。
「ひゃ――っ!?」
「ふふ、クラリスはとても面白い子ね。気に入ったわ。では進みましょう、ペチカとクラリスならこの先どんな難関が待ち構えていようときっとゴールできるわ」
「も、も、も……! もー、ちょっとペチカさん、何なんですかぁ!!」

 見た目だけで言えば歳下の少女に散々からかわれて頬を膨らませるクラリス。
 クラリスは確かにペチカの事を少しだけ『教えられた』のだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

メヤ・トゥスクル
二人で、攻略。ひとりじゃ、だめなんだね。
シユと二人で、ペアになったりは、しない、かな。
……さがさないと、だめ、そうだね。
どんな人と、ペアになる、かな。

ペアの人をさがせたら、よろしくお願いします。
って、ちゃんと、いわないと。
力に、なれると、いいな。

僕は、後方支援、やろう、かな。
【サモニング・ガイスト】で【古代の戦士】さんを呼んで。
雪とか、氷を、溶かしてもらおう、かな。
みんなが進む道を、つくってあげて、ください。

でも、この地下迷宮。……だれが、つくったんだろうね。
不思議な、世界。

*アドリブ、ほかの人とのふれあい、とても、嬉しい。


イリスロッテ・クラインヘルト
綺麗な迷宮だと聞いてきたなのです!
イリスもその迷宮にいくなのです!
ひとりなので、相方は運任せなのです

◆一面の銀世界
すごいのです、雪なのです!!
イリスはこんなに綺麗な迷宮初めて見たなのです♪
(ご機嫌で光ってくるくる)

…迷宮だから気をつけたほうがいい、なのです?
わかったのです。イリス気をつけるのです!

【虹色の愛】を使って相方ちゃんとイリスの身を
守りながら進むなのです

二人専用なら、そうゆう罠もあるかもなので
単独で行かないように気をつけるなのです。
「二人一緒なら、きっと大丈夫なのですよ!」

(人懐こいので、どんな怖めの相手でもにこにこ付いて行きます)
(弱気な相手なら、聖女の微笑みで手を引いて進みます)



●天球儀の導きに惹かれて
「二人で、攻略。ひとりじゃ、だめなんだね」
 メヤ・トゥスクル(憑代・f09104)は手に抱える人形? ぬいぐるみ? 古代の戦士? まぁとにかくそんな感じの謎のマスコットにひとりで語り掛けている。
「シユと二人で、ペアになったりは、しない、かな。……相手をさがさないと、だめ、そうだね」
 どんな人とペアになるのだろう――そんな想像を膨らませていると、目の前に転移の光が溢れ、中から現れたのは人形のような女の子。
「ひゃわっ!」
「わ……っと、」
 転移した位置が重なって、ふたりは雪原へと倒れ込んだ。

「わわわわ、とんだ失礼を働いてしまったのです! イリスの失態です! ごめんなさい、ごめんなさいです!」
「えっ、と。だいじょうぶ、だよ。謝らなくて、へいき。僕の方こそごめん、ね?」
 押し倒してしまった青年に、眉をハの字にしながらペコペコと頭を下げるイリスロッテ・クラインヘルト(虹の聖女・f06216)。
「この失態は、腹を切って詫びねばです……」
「わ、わ、わ。ほんとに、ほんとに元気だよ。ほら、ほら。見て」
 命を以って罪を贖う覚悟を決めるイリスロッテに普段はのんびりしているメヤも流石に慌てた。
 元気だよアピールの為に力こぶを作って見せて、その場でぴょんぴょん跳ねる。あまりに自分でも慣れない行動に、ちょっと恥ずかしい。――恥ずかしい? 分からないけど、とにかく慣れない感情を抱いていた。

「うう、とっても優しい方で助かったのです、ありがとうです……」
「ううん。よろしく、おねがいします。ええと――」
「はっっっっ!? イリスってばまたしても失態を! イリスはイリスって言いますです! イリスロッテ・クラインヘルトなのです!」
「え、と。イリス。――僕はメヤ、そしてこっちはシユ。よろしく、ね。イリス」
「はいですっ! よろしくおねがいします、メヤさん! それにシユさんも!」
 えへへ、と笑い合うふたり。

 ようやく落ち着いて景色が目に入ったのか、イリスロッテは瞳を輝かせ一面の銀世界を見渡した。
「わあああああああっ! すごいのです、雪なのです!! イリスはこんなに綺麗な迷宮初めて見たなのです♪」
 嬉しさに光り輝きながら、くるくるーとその場で回って踊るイリスロッテ。
「そうだ、ね。きれい。こんな迷宮、だれが、つくったんだろうね。不思議な、世界」
「ですです! 不思議です! きっとこんな広い雪の世界、作ったのは大きな雪だるまさんとかに違いないです!」
「そうかも。雪だるま、ふふ」
 メヤは巨大な雪だるまが氷の迷宮を一生懸命組み立てている姿を想像して、少しおかしく感じて笑ってしまった。それに目の前の少女は、本当にそんな雪だるまが居るかも知れない、と信じ切っているようで。それもまた可愛らしく思えた。

「それじゃ、進もっか。雪だるま、会えると、いいね」
「はいです! 雪だるまさん探しにレッツゴー、なのです!」
 ふたりは仲良く手を繋ぎ、氷の迷宮を進み始めた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ラビ・ラビィ
ラビは一人ラビ
適当に組ませてくれラビ

◆らびびうむinらびりんす
とりあえず【ラビコン・ショータイム】でラビコンを呼ぶラビ
『出でよラビコン!ラビの敵を蹴散らすラビー!』
こいつはランダム性がやっかいラビ…
でもまあ、先に行かせて盾か囮にでもするラビ
おまえの命、無駄にはせんラビ…(敬礼

移動手段は同行者に任せるラビ
ラビはこの通り移動性には欠けるラビ
適当にひっつくなり乗せてもらってついてくラビ

いい働きをしてくれたら…ラビ型飴ちゃんやってねぎらうラビ
「おまえ偉いラビ、さんきゅーラビ!」
(ご機嫌ドヤ顔を液晶に浮かべる

ダメでもまあ…お互い様ラビ
「生きてりゃ次があるラビ…飴、食うラビ?」
どっちにせよ飴はやるラビ


リア・チェルハ
戦う力があるって分かってもあんまり実感が湧かないなぁ…
でもでも、いろんな世界を回れるのなら見ておくのもいいことだよね…怖いのは嫌だけど

いきなり一人で行くよりは誰かと組むことになる方がいいかなって思ったけど、冒険者ですらなかったわたしと組む人はハズレクジって思いそう?

足を引っ張らないようにわたしでも使える魔法で周囲を警戒しながら進むよ
でも、戦ったことなんてないし敵に会いたくないなぁ

出会っちゃったら牽制になるような魔法攻撃をしながらヒール中心に動くよ

戦闘も探索も村に来た冒険者さんからしか聞いたことのないようなことで実際にやるとやっぱり怖いなぁ
うぅん、やっぱり村でのんびりしてる方が良かったかなぁ?



●ラビ先生の特別課外授業
「戦う力があるって分かってもあんまり実感が湧かないなぁ……」
 迷宮に転送され、座りながらぼうっと相方を待つリア・チェルハ(蒲公英・f04865)。
 リアは猟兵――人類の埒外とまで言われる力を持ちながらも、それを振るった事はあまりない。何故なら彼女が生まれ育った村は平和そのもので、力なんて使う機会がなかったのだから。
「でもでも、いろんな世界を回れるのなら見ておくのもいいことだよね」
 怖いのはまぁ、嫌なんだけど――と付け加えて。

 いきなり一人で行くよりは誰かと組むことになる方がいいかなって思ったけど、冒険者ですらなかったわたしと組む人はハズレクジって思いそう?
 そんな事を考えていたら。
「待たせたラビ!」
 光の柱から現れる1体のテレビウム。
「ラビはラビだラビ! ラビが来たからにはもう勝ったも同然ラビ! よろしく頼むラビ!」
 それがリアとラビ・ラビィ(らびびうむ・f00825)の出会いだった。

 自己紹介を交わし、とりあえず迷宮を歩き始めたラビとリア。
「ふむ、なるほどラビ。リアはまだ駆け出しだから冒険に不安を抱えているのか、ラビ」
「うん」
「それでラビに教えを賜りたいと言うわけかラビ。なるほどラビ」
「うん……? えっと、別にそこまでは言って――」
「いや、みなまで言うなラビ。ラビも先輩として果たさねばならない義務があるラビ。任せておくラビ!」
 不安そうなリアを見て、意気揚々と先輩風を吹かせるラビ。その液晶にはドヤ顔が映し出されている。
(ま、いっか……)
 可愛らしい姿でいまいち頼り甲斐のない先輩ではあるが、色々と教えて貰えた方が心強い事には違いない。
 長いものには巻かれろって言うし。ここはひとつ、目の前の彼女(?)を頼ってみよう。
「それじゃあ、よろしくね。ラビちゃん」
「うむラビ。どうしてもと言うならラビ先生と呼んでくれても構わないラビ」
「えっと、うん。ラビ先生」
「よしきたラビ!」
 先生呼びにご満悦な様子のラビ。移動の際は同行者におんぶでもして貰おうかと思っていたが、さすがに格好が付かないので歩いて進んだ。

「見るラビ! あそこに魔物が居るラビ!」
 暫く迷宮を進むと、行く先に何体かの白狼の姿が見えた。
「どうやら先に進むにはあいつらを倒すしかないようラビ」
「えぇ……迂回とかは出来ないの? 噛まれたら痛そうだし……」
 戦う気満々のラビに対し、リアは不平を漏らした。たかが狼、されど狼。怖いものはやっぱり怖い。
「いいや、ラビたちならやれるラビ。リアは魔法が使えるんだったラビ? だったらラビが攻撃を仕掛けるから、リアには支援をお願いするラビ!」
「うん……」
 リアが自信なさげに頷く。それを確認して、ラビはユーベルコード『ラビコン・ショータイム』を使用した!
「出でよラビコン! ラビの敵を蹴散らすラビー!」
 現れたのは首だけラビに挿げ替えたような犬型ガジェットだ。
 召喚されたガジェットたちはズンタカラビラビと雪原を駆け、狼の群れへと突貫する!
 意外としっかりした俊敏な動きで、ガジェットと狼たちの交戦が始まる。
「敵がラビのラビコンに気を取られている間に、やるラビ!!」
「う、うん……! ええっと、エレメンタルファンタジアはなんか暴走とかしそうだし……普通の魔法でいいや」
 リアはエレメンタルロッドの先から狼に向けて炎の玉を放つ。あまり良い腕前とは言えなかったが、何発かちゃんと狼へと着弾し見事に敵を倒すことに成功した。
「よーし、初めてにしては上出来ラビ。流石はラビの弟子ラビ。ほら、飴ちゃんをやるラビ」
「弟子……」
 いつの間にか弟子扱いされながら、リアはラビ型の飴を渡された。

 初めての実戦はやっぱり怖いし、慣れる気もしない。
 やっぱり村でのんびりしてる方が良かったかなぁ? ――リアは飴ちゃんを頬張りながら、ぼんやりとそんな事を考えていた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

法月・フェリス
夫で相棒の志蓮と共に迷宮探索だ。迷宮は初めて入るから楽しみだよ。

ぼくは翼を持っているから、移動は飛べばいいかな。髪も翼も白っぽいし、軍服を白く染めれば、全体的に真っ白になるから迷彩にもなりそう。
飛ぶと志蓮と同じ目線になるから、ちょっと嬉しくなるな。ふふ。

志蓮は機敏に動けなさそうだから、ぼくが先行したりして、しっかり索敵しないとね。ゴーグルを装備すれば、いろんなものがよく見えるから、罠を避けたり行き止まりを避けたりはお手の物。面白い場所とか、お宝とか見つけられたらいいな!……罠の解除は出来ないから機械兵士に代わりにかかってもらおうっと。

戦いは不得手なんだけど……それ以外でしっかり役にたつからね!


法月・志蓮
妻にして相棒のフェリスとペア。呼ぶ時はフェリと呼ぶ

「少し特殊な迷宮か……普通の迷宮探索ですらそう経験はないんだがな」
敵は出来るだけ射撃で仕留めたいが迷宮内ではそうも言ってられない。遠近両方に対応できるようライフルに銃剣を装着して進む。フェリスは戦闘が苦手だし戦闘は自分が担当しなければ。探索で主に活躍するのは妻だろうから適材適所だ。
しかし滑る氷の足場は厄介だな。氷をどうにか出来るモノがないし、滑るのも罠や敵を警戒しながらでは難しい。氷上でも比較的歩きやすいスパイク靴を履いて頑張るしかないか……

それにしても妻の目線が普段より近い。辺りを警戒しないといけないのについ気が向いてしまうな……かわいい……



●新婚カップル・ダンジョンツアー
「少し特殊な迷宮か……普通の迷宮探索ですらそう経験はないんだがな」
「ぼくも迷宮は初めて。お揃いだね、ふふ」
 一面の銀世界を眺める法月・志蓮と法月・フェリス。彼らは猟兵となる少し前に結婚したばかりの、ラブラブ新婚カップル。迷宮対策に白い軍服をペアルックで着用している筋金入りだ。
「フェリ、寒くないか?」
「うん。大丈夫だよ。――あ、それとも。寒いと言ったら、暖めてくれるのかな?」
 フェリスはふふ、と笑いながら志蓮に身を寄せる。
「か…………」
 かわいい。俺の嫁さんは世界一かわいい。
 志蓮は今すぐここで全力で抱きしめて熱いベーゼを交わしたい、そんな気持ちを全力で抑えた。何故ならここは『戦場』なのだから。
「フェリ。あまり、その、浮かれて。油断すると……危ない。だから――」
「――だから?」
「その、そういう……続きは。此処から帰ってからにしよう」
「ふふ、お預けかぁ。仕方がないね」
 フェリスは翼をぴこぴこと揺らし、志蓮に優しく微笑みかけた。

「それじゃ、ぼくが先行して索敵をしよう」
「ああ。よろしく頼む」
 フェリスの仕事は観測手。戦闘は不得手だが、探索や索敵能力に特化している。道順の把握や罠の発見はお手の物、敵を発見すればすぐさま志蓮に報告する。
「見つけたよ。12時の方角。一角ウサギ、総数は――3」
「了解した。一度に仕留めるのは難しそうだな。フェリ、ガジェットの用意を。1体目を仕留めた後で撹乱を頼む」
「了解だ。任せてくれたまえ」
 フェリスが観測手なら、志蓮は狙撃手。普段は大雑把な性格をしているくせに、いざ戦闘となれば無駄のない冷静な狙撃手へと変貌する。

 ――狙撃体制良し。標的良し。弱点……、首の付け根の下3センチ。心臓。

 集中と共に志蓮の感覚が研ぎ澄まされ、その身は銃と一体になる。『致命への道筋』、それが志蓮のユーベルコードの名だ。

 タァン――!

 雪原に銃声が響く。
 その弾丸は見事に一角ウサギの心臓部を穿ち、ただの一撃で絶命させた。
「それじゃ、頼んだよレギオン!」
 フェリスの召喚した小型の戦闘用機械兵器の群れが一角ウサギへと突撃する。
 第二射、そして第三射。
 撹乱の隙を突いての志蓮の狙撃は、一撃も外れること無く一角ウサギの急所を穿った。

「ふふ、さすがは志蓮。かっこいい。惚れ直しちゃうな」
「…………」

 やっぱり俺の嫁さんは世界一かわいい。
 本当に今すぐ抱きしめたい。
 一刻も早く、この任務を終わらせなくては。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

フレズローゼ・クォレクロニカ
🍓櫻宵(f02768)と一緒
アドリブ歓迎

櫻宵、櫻宵!お手手繋ご!寒くても暖かいよ!
繋がれた手にご満悦、るんるん鼻歌混じりに、ショコラを食べながら、勘に任せて迷宮を行く

櫻宵も出たりして滑らないでね!
つるりと滑るなら空を飛び、冷えたなら赤の魔法石絵具で炎を描いてあったまろ
ほら、綺麗な炎の蝶だよ!
魔法はボク、得意!
氷の壁も溶かしてしまうし、ちょっとした罠ならボクが壊しちゃう!破壊工作(イタズラ)お手の物!
どんどん道を作っちゃうんだからー✨(そして褒めてもらう完璧な計画)
こわーい敵が現れたなら、櫻宵に首をはねてもらうもん
攻撃を見切りつつボクは炎の蝶で、援護するよ!

出口はあっちかな!
櫻宵、早く行こー!


誘名・櫻宵
🌸フレズローゼ(f01174)と
アドリブ歓迎

あら
手を繋ごうだなんて可愛い子ね
迷宮だなんて…迷子ホイホイじゃない
ほら、滑るわよ
はぐれないようにね!

フレズの暖かな手を握り
ルンルン気分な彼女について行くわ

あたし、ぶっ壊すのは得意だけれど魔法はあまり得意じゃないのよ
助かるわ(と得意げなフレズを褒めて頼る大人なあたし)
はしゃいじゃって可愛いんだから!

滑るなら一緒に手を繋いだまま飛んできましょ!
フレズが魔法で氷を溶かして柔くしてくれたらあたしが衝撃波を乗せぶった斬ったげる!
かき氷みたいにね
相手が氷でも敵でも同じ事よ
フレズの炎蝶をあたしの剣戟に乗せ…たたっ斬ってあげるわ!

出口はきっともう少し
頑張りましょ!



●苺と桜
「櫻宵、櫻宵! お手手繋ご! 寒くても暖かいよ!」
「あら、手を繋ごうだなんて可愛い子ね」
 フレズローゼ・クォレクロニカ(夜明けの国のクォレジーナ・f01174)と誘名・櫻宵(誘七屠桜・f02768)は仲良く手を繋ぎながらの迷宮散策。
 確かにフレズローゼは目を離した隙に迷子になりそうなところがある。手を繋いでおいた方が少しは安心できるというものだ。
「ほら、滑るわよ。はぐれないようにね!」
 櫻宵手製のショコラを頬張りルンルンとステップを踏むフレズローゼ。その足取りははどうにも危なっかしく感じられる。
「ヘーキヘーキ! 櫻宵の方こそ滑らないでね!」
 にへへと笑ってデートの続き。

 氷雪の迷宮は体温を奪う。防寒対策はしてきたけれど、だんだん寒くなってきた。
「キミの翅を彩って、世界もキミの色に塗り替えて――さぁ、おいで!」
 フレズローゼは謳い踊るように赤の魔法石絵具で炎を描く。燃え盛る炎の翅を持った無数の画用紙の蝶が、花弁のように散らばっていった。
「ほら、綺麗な炎の蝶だよ! 魔法はボク、得意!」
 へへーんと自慢気に胸を張るフレズローゼ。炎の蝶はふたりの近くを柔らかに舞うと、やんわりと寒さを和らげてくれた。
「あたし、ぶっ壊すのは得意だけれど魔法はあまり得意じゃないのよ。助かるわ~」
「でしょでしょ? へへへー♪」
 櫻宵に乗せられてるとは露知らず、調子を良くするフレズローゼ。はしゃぐ姿が可愛らしく、櫻宵はにこりと瞼を細めた。

「見て! ただ綺麗なだけじゃないんだよ!」
 そう言ってフレズローゼはタクトのように絵筆を振るう。炎の蝶はフレズローゼの意のままに飛翔し、そのまま氷の壁へと殺到した。炎の熱でじんわりと溶けていく氷の壁。
「どう? 破壊工作(イタズラ)だってお手の物、どんどん道を作っちゃうんだからー!」
 ごうごうとうねりを上げて、氷の壁を穿とうとする蝶の群れ。しかし氷の壁もかなりの厚さがあるようで、そう簡単には壊れてくれない。
「あらあら、本当に凄いのね。……あたしも負けずにいいトコ見せなくっちゃ、ね!」
 櫻宵はにこりと笑いながら腰に帯びた妖刀に手を掛ける。その眼差しは真剣そのもの。
「フレズの炎蝶とあたしの剣戟、ふたつでひとつ。『絶華焔蝶』――、たたっ斬ってあげる!」
 櫻宵の放った剣閃がフレズの炎を巻き込んで、炎を纏う刃が脆くなった氷壁を幾重にも分断した。
 一拍遅れ、音を立てて崩れ去る氷壁。
「わーーーーー、すごいすごい、きれー!! かっくいー!」
「ふふ、フレズの方こそ素敵だったわよ」
 ふたりの共同制作ね、と手を合わせる。

「出口はあっちかな! 櫻宵、早く行こー!」
「そうね。これであたしたちを遮るものは無くなったわ。出口はきっともう少し、手を繋いだまま飛んでいきましょ?」
「うん!!」

 握った手のひらが温かい。
 笑顔を交わし、ふたりは氷の壁の向こうへと飛んでいった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

浮世・綾華
まって。わくわくするのは分かるけど
泳wぐwなwwと爆笑
つのちゃーん、風邪ひきますヨ
とりあえず顔にぐるぐるマフラー巻き付けてやる
あっは、前みえなそー
へいへい、ドーイタシマシテ

まあそれなりに警戒して進むよな
【地形の利用】を使えば地形絡みのトラップは避けられると思うぜ
定位置化してる…じゃー背中は預けたとけらけら

怪しそうな場所をみつけたら
少し離れた位置から【錬成カミヤドリ】で複製した俺の鍵を利用する
なーつのたいちょー
あれつついてみていー?
多分雪だま投げたりするよか確実
警戒はしとくからさ
受け流せる罠は【なぎ払い】
解除は【掃除】でどうにか

基本つのちゃんの行動には楽しんでノりつつも
あぶなっかしーから常に警戒


馬駒・つの
あやちん隊員(f01194)とつの探検隊再び🥂

雪だよ雪ー!雪だあ!やばたにランドー!🎪🦄
ふかふかの雪に頭からばふー!⇶⇉
そのままクロール🏊平泳ぎ🏊
え、てか、、さっむーい!!🌁((⛄))🌁
jkは生足死守が鉄則だもん
でもマフラーはうれしい!
何も見えないけどあざまる水産っ🐙

道中はあやちんの後ろを歩けば安心?
つのは【飛んでく君】で敵とか怪しいとこ探すぜ😎
何かあったらあやちんと一緒にエレクトロレギオン🍟
たいちょーが許可しよう🤗どんどんやっちゃえ
何かやばなやつ来たら【びにがさ🌂】で【先制攻撃】☔
罠の解除とかはあやちんにお願い🙏
つのは【時間稼ぎ】に敵警戒・戦闘とかするよ💥🙆



●つの探検隊再び
「雪だよ雪ー! 雪だあ! やばたにランドー!」
 馬駒・つの(◊♛タッタ・ラッタ♛◊・f00249)は、わぁいとはしゃいで雪の中へダイブ。
「まって。つのちゃんまって」
 そんなつのの様子にストップを掛ける浮世・綾華(美しき晴天・f01194)。
 綾華のツッコミが聞こえているのか居ないのか。つのは相変わらずのマイペース。
 ふかふかの雪に埋もれてクロール🏊平泳ぎ🏊。
「お、よ、ぐ、な!!」
 綾華はその場で大爆笑。
「え、てか……さっむーい!!」
「そりゃ生足晒したまま雪に飛び込みゃ当たり前でしょーが。つのちゃーん、風邪ひきますヨー」
 顔にぐるぐるマフラー巻き付けてやる。
 完成したのはつのミイラ。当然前なんて見えやしない。
「おーーーわーーー、何も見えない……けど、あざまる水産っ🐙」
「へいへい、ドーイタシマシテ」
 やれやれと溜息をつく綾華は完全に保護者気分。見ていて楽しいのは良いんだけど、どうにも危なっかしいったらありゃしない。
 そんな綾華の心、JK知らず。つのは視界ゼロでの自撮りにチャレンジしている真っ最中だった。

 つのに先頭を任せるのは激しく不安だったので(えー、つのも警戒とかするよ💥🙆)、必然的に前衛は綾華が務めることに。
 ちゃんと頼りにしているようで、つのはピッタリと綾華の背中についていく。
「じゃー背中は任せたから」
 綾華はけらけらと笑い、背中の相棒に声を掛けた。

 警戒しながら迷宮を進む。
 罠を警戒していた綾華は、行先の床に怪しげな突起を発見した。
「なー、つのたいちょー。あれつついてみていー?」
 綾華は『錬成カミヤドリ』で複製した無数の鍵を周囲に浮かせ、指示を乞う。
「たいちょーが許可しよう🤗どんどんやっちゃえ」
「合点しょーち。ンじゃ、一応警戒して……」
 鍵を1本、念力で操作し突起に触れる。

 ――ガコン。

 嫌な物音が聞こえる。

「あー、つのたいちょー?」
「どうしたのかね、あやちん隊員🎅」
「これ多分、ヤベーやつだから――」
「💃」
「逃、げ、ろーーーーッ!!」
「ピャッ」

 どこからともなく巨大な雪玉が現れて、こちらに向かって転がってきている。
 綾華は真の姿を解放し(解放してない)、つのを抱えて一目散に逃げ出した。

 🏃‍♂️🏃🏻‍♀️💨 ○≡≡

「はぁ……はぁ、死ぬかと、思った……」
「やばたにワールドだった~~~😳」
「おう、そーな……」
 つのを抱えて走った綾華は未だに肩で呼吸をしている。

「ねーあやちん隊員」
「んー、なんスかたいちょー」
「楽しかったね🤗✴️」
「そーね」

 つのちゃんと遊んでりゃ退屈しない。
 自由気ままなヤドリガミ。愉快なことと、“ヒト”が好き。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第2章 集団戦 『首無しの熟練騎士』

POW   :    雷鳴刀
【迸る魔法刀の剣筋】が命中した対象を切断する。
SPD   :    疾風迅雷
【「炎」と「氷」を無効化する強化魔法】【脚力を上昇させる強化魔法】【物理的防御力を上昇させる強化魔法】で自身を強化する。攻撃力、防御力、状態異常力のどれを重視するか選べる。
WIZ   :    怒髪天
【掌を天高く掲げて】から【全方位に向けて高威力・広範囲の雷】を放ち、【電気や雷に対策のないものは感電】により対象の動きを一時的に封じる。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。



 迷宮に蠢く死霊の群れ。
 これはその奥に佇む、ひとりの騎士の物語。

 ・
 ・
 ・

 何処に失くしてしまったのだろう。
 大切なモノが、どこにもない。

 そうだ、思い出した。【アイツ】の仕業だ。
 アイツが俺の【首】をもいで、そのままムシャムシャと【貪り食い】やがったんだ。

 痛い、痛い。苦しい、タスケテ。

 許せない。憎い、憎い、ニクイ、ニク、イニクイニクイニクイ――!!

 せっかく生き返ったというのに、首がないなんてアンタなら耐えられるか!?
 だったら助けてくれよ。
 アンタの首を俺に寄越してくれ。

 俺にはまだ遣り残した事が沢山あるんだ。
 きっと今も、家族が俺の帰りを待っている。

 そうしたら俺はまた、一緒に――。

 ・
 ・
 ・

 骸の海より生まれ、歪められた。家族を愛する騎士の末路。



 ――宿縁が邂逅する。
柊・雄鷹
ダンジョンを抜けた先にはぁ、美人のお姉ぇちゃんがぁ
……いないっ!!
あぁそう言えば、姉ちゃんじゃなくて亡霊騎士が待ってるとか言うてたっけ
……言うてたっけ???

首無しの騎士さん、悪ぃがワイかて首は1つや
大事なあの子の代わりに世界を見――……あー
何でもないわいっ!!!
親からもらった大事なもんやから、あげる訳にはいかんのやっ!

敵の攻撃は第六感でサクサク避けるで!サックサクやでっ!
近距離からは、愛用のホークダガーちゃんで攻撃
遠距離では、ワイの『御鳥番衆』が火を吹くでぇ!
小鳥……じゃなかった、御鳥ちゃんは、ワイの故郷に住んどる精霊なんや
この数……お前に躱せるか?




 一番乗りで亡霊騎士の群れへと飛び込んだのは、柊・雄鷹(sky jumper・f00985)。
「ダンジョンを抜けた先にはぁ、美人のお姉ぇちゃんがぁ……いないっ!!」
 がぁん、とショックを受けて涙を流す雄鷹。描写は無かったが、先程のダンジョンで同行したのも男だったような気がする。野郎相手にいい思いなぞさせてやるものか、という迷宮の主の強い意志の働きが感じられた。
「そう言えば、姉ちゃんじゃなくて亡霊騎士が待ってるとか言うてたっけ」
 ……言うてたっけ???
 自問自答でツッコミを入れながらも、懐から2振りのホークダガーを取り出し亡霊騎士と相対した。
「クビ……欲しい、そのクビ……顔を……」
 恨めしそうにこちらを視ている首無し騎士に、雄鷹は答える。
「のォ首無しの騎士さん、悪ぃがワイかて首は1つや。大事なあの子の代わりに世界を見――」
 言い掛けて、あー、と頭を掻き毟りながら言葉を止める。
 照れくささだとか、口にしてしまうと安っぽく感じてしまうだとか、そんな気持ちが綯い交ぜになって。
 それを知るのは自分だけで構わないのだと、髪を留めるシュシュに心の中で告げた。
「何でもないわいっ!! 親からもらった大事なもんやから、あげる訳にはいかんのやっ!」

 ユーベルコード『御鳥番衆』。
「小鳥――じゃなかった。御鳥ちゃんは、ワイの故郷に住んどる精霊なんや。この数、お前に躱せるか?」
 八十にも及ぶ雄鷹の喚び出した鳥の群れが、首無し騎士に向かって殺到した。

成功 🔵​🔵​🔴​

ライ・アインス
WIZを使用します。

自分の姿とペアの方の姿を消して騎士に奇襲攻撃を仕掛けます。
ライはペアの方を背負いあげて走り回ります(ペアの方のプレイングに合わせて変えて下さいませ)

雷対策として避雷針代わりになりそうな、武器の鉄の針を自分達より遠い所にばらまいておきます。

何処からともなく現れ、忽然と消え突然死角から攻撃される。まるで狐につままれた様に。


花邨・八千代
なァに言ってるかわかんねぇなァ
そういうもんか、首なしなんぞは
ここは寒いし、早く終わらせるかね

◆戦闘
掌を切り裂いて【ブラッド・ガイスト】を始動
「来いよ首なし、ちっと遊ぼうぜ!」
「恫喝」で意識を引きつつ前線に出るぜ、「怪力」を使って全力でぶちこんで行くぞ
「2回攻撃」を仕掛けつつ、手負い相手なら「傷口をえぐる」
周りの動きを見つつ隙なく攻撃を仕掛けていきたいもんだ
もしこっちが倒れそうなら相打ち覚悟で「捨て身の一撃」だ
手でも足でももってけ、同じだけ奪ってやらァ

「たァのしいねェ、首なしよォ。地獄の底まで付き合ってくれや」




「痛い、苦しい、タスケテ……何も見えない、ここは……アア……」
「なァに言ってるかわかんねぇなァ。そういうもんか、首なしなんぞは」
 呻く首無し騎士の背面、虚空より女の声が聞こえる。
 何もなかった筈の空間から突如姿を現したのは、花邨・八千代。その傍らにはライ・アインスを抱えていた。
 八千代は自身の指の付け根を歯で食い千切ると、【自身の血液】を手持ちの印籠へと【吸わせる】。
 『ブラッド・ガイスト』起動。――『南天』、【殺戮捕食形態】。
 八千代の血液によって活性化した拷問具は歪な形状へと変化し、首無し騎士をその甲冑ごと大きく抉り、喰らう。
 首なし騎士は無残な鉄くずへと姿を変えた。

 ここに至るまでふたりの姿を隠し、奇襲を成功へと導いたのはライのユーベルコード『Siegfrieds Tarn Cappe』の効果によるもの。
 自身と、自身が抱きしめた対象1人の姿を透明にする、隠密に特化したユーベルコードだ。
「………………」
 ライは無言のまま八千代を抱く力を強めるが、ユーベルコードは発動しない。
 『Siegfrieds Tarn Cappe』の透明化には大きな疲労を伴う。その継続時間は仕様者の能力や状況によって異なるだろうが、今回はこの辺りが限界のようだ。
「いや。大丈夫だぜ、ねーちゃん。後は俺に任せておきな」
 サンキュ、とライに礼を告げる。
 ここまで楽して距離を詰めれて、その上で敵1体を完全に無抵抗のまま片付けれたのだ。彼女は十分に働いてくれたと賛辞する。
「来いよ首なし、ちっと遊ぼうぜ!」
 戦鬼が吠え、鬼の金棒は次の獲物を求めてその顎を蠢かせる。
 八千代の放った南天による一撃は首無し騎士の魔法剣によって受け止められたが、南天の顎は喰らいついた魔法剣をそのままへし折る。
「そんで俺には、腕が2本付いてんだよなァ!!」
 南天を持つ反対の腕から放たれる必殺の拳が、その衝撃波によって騎士の甲冑に大きな風穴を開けた。

「たァのしいねェ、首なしよォ!」
 戦闘によって気分が高揚し、高らかに嗤う八千代。
 だが攻撃後の隙を狙って、周囲の騎士たちから電撃の魔法が放たれた。
 幾重もの電撃が八千代を襲う。
 しかし、その電撃はライが周囲にばら撒いた避雷の鉄針によってその効力を大きく削がるのだった。
「っと、ぶねえ。サポート助かるぜ」
 即興の相方に礼を告げる八千代。

「さて、と。ここは寒いし、早く終わらせるかね」
 1匹残らず生かして帰すつもりはいない。いや、元より死んでいるのだったか。
 さァ首なしども、地獄の底まで付き合ってくれや。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

アルトリウス・セレスタイト
首が落ちたなら大人しくしておけ

真理で強化の後に本命は破天
連続行動で高速詠唱の全力魔法
魔弾の弾幕を叩き付ける面制圧攻撃で見える敵性個体を無差別に攻撃
向こうが動きを見せても絶え間なく弾幕を叩きつけて押し潰すつもりで
味方の邪魔をしない程度には撃つ範囲を考える




 八千代とライが大暴れしている、その右翼。
 先程の相方の姿を一瞥した後で特に何を思うわけでもなく呪文の詠唱を始めるアルトリウス・セレスタイト。
 別段、気を遣ったというわけではなく。単純な戦闘面の効率だけを考えて、八千代に襲い掛かろうとしていた首無し騎士1体をその照準に定めた。

 首が落ちたなら大人しくしておけ。

 胸中で呟き、発動させるのは『真理』。
 およそ総ての礎となる『時』の原理が、己の能力を引き上げた。
 『高速詠唱』、『全力魔法』。
 己の能力を最大効率で運用し、最大の効果を発揮する。演算とも言うべき計算し尽くされたその所作は、ある種の美しささえ感じられた。

「――『破天』」

 アルトリウスから放たれる『死の原理』を宿した魔弾。其れは相手の『存在』そのものに干渉し、あらゆる敵を討ち滅ぼす。
 その数、なんと百にも及ぶ無数の魔弾。恐らく現段階で、これほどの規模でユーベルコードを行使できる実力者は数えるほどしか存在しない筈。

 1体、2体、3体――。

 確実に、外すことなく、無駄もなく。
 過剰ではなく、しかし仕留め損ねるような愚も犯さずに。
 アルトリウスは表情も変えぬまま多くの首なし騎士を屠っていった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

フォルセティ・ソルレスティア
【ペア/f00964】【WIZ】
(あ、ポンコツモードから復活している)
「あの騎士、なんか気になること言ってなかった?」
相手は手ごわそうだから、フィオ姉ちゃんと二人で
首無しの熟練騎士一体を相手にするよ~
確実に一体ずつ減らしていきたいからね!

【行動】()内は技能
「フィオ姉ちゃん、先に仕掛けるよ!」
一体の騎士に向けてウィザード・ミサイルを放つ
(高速詠唱、スナイパー、全力魔法、2回攻撃)
可能ならば左手を集中的に狙うよ

「フィオ姉ちゃん、いまだよー」
フィオリナに追撃を促しながら回避行動をとる(見切り、電撃耐性)

上手くいったら、愛用の箒を振り回して決めポーズする
「ボクたちの勝ちだね~」


フィオリナ・ソルレスティア
【ペア/f05803】【WIZ】
(弟萌えモードは終わって、いつもの調子に戻る)
「そうかもしれないけど、その辺りは縁のある猟兵に任せて、
私たちは目の前の敵に専念しましょう」

■行動
一体の熟練騎士に狙いを定め、弟との連係プレーで倒す

フォルセティのウィザード・ミサイルで先制攻撃を仕掛け、
間髪入れず騎士の首切断面にオートフォーカスで狙いを定め
「バベルの光」で狙い撃ちにする
(高速詠唱+属性攻撃<水>+2回攻撃)※属性水が無いなら氷
「浄化の光よ、効いたでしょ?」

怒髪天には電撃耐性、見切りで対抗する

(かなりの強敵だったけど、この迷宮の主ではない様子。
最奥にはどんな強敵が待ち構えているのかしら?)




「あの騎士、なんか気になること言ってなかった?」
 遠くに佇む騎士を見て、フォルセティは姉に尋ねる。
「そうかもしれない。けど、その辺りは縁のある猟兵に任せて、私たちは目の前の敵に専念しましょう」
「はーい」
 先程までとは打って変わり、いつも通りの厳しい姉としての姿を取り戻したフィオリナ。腐っても猟兵、緊急時にまで腑抜けているほど無能ではない。

 ふたりは一体の首無し騎士に狙いを定める。
 多くは望まず着実に数を減らす、それが戦闘の鉄則だ。

「フィオ姉ちゃん、先に仕掛けるよ!」
 ――『高速詠唱』『スナイパー』『全力魔法』『2回攻撃』。
 己の持つ技能を複合し、フォルセティが狙うのは騎士の左手。あの厄介な電撃の技を阻害する為だ。
 放たれる紅蓮の矢、その殆どが狙いを外すこと無く騎士の左手へと降り注いだ!
「フィオ姉ちゃん、いまだよー」
 フォルセティが合図を送る。しかしフィオリナはフォルセティの合図よりも早く、既に行動へと移っていた。
 騎士の首切断面に【オートフォーカス】で狙いを定め、天上より放たれる【人工衛星からの高出力レーザー】。放たれた光線はユーベルコードによって歪められた因果を辿り、天上ごと突き破って目の前の騎士を正確に穿つ!
 本来であれば首なし騎士のユーベルコードによる抵抗により、フィオリナの『バベルの光』がここまで見事に首なし騎士へと着弾する事はなかっただろう。だが、姉弟の連携があってこそ、裁きの光は一撃で騎士を滅するに至ったのだ。

「やったー! ボクたちの勝ちだね~」
 愛用の箒、『ソル・アトゥース』を大きく振り回して上機嫌な様子のフォルセティ。
 だが、フィオリナの表情は未だ晴れない。

(かなりの強敵だったけど、この迷宮の主ではない様子。最奥にはどんな強敵が待ち構えているのかしら?)

 首無し騎士たちの背後に聳え、閉ざされたままの巨大な扉。
 未だ見ぬ強敵との戦いに気を引き締めながら、ふたりは他の猟兵のサポートに向かった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

杜鬼・クロウ
変態野郎(明智・珠稀)と共闘

「俺の玄夜叉とはちぃっとばかし相性悪そうだなァ…
ち、今回はテメェに前任せる。
この俺が隙を作ってやるんだ。真面目にヤれるとこ見せてみろや、珠稀!」

【リザレクト・オブリビオン】使用
自分は後衛
極力傷を負わない
【先制攻撃】で一発派手にぶちかます

「どこ狙ってんだノロマ」

【挑発】して気を惹く
【鎧無視攻撃】と【2回攻撃】で珠稀とは逆方向から攻撃させる
同じ箇所を狙って攻撃
鎧にヒビ入れて珠稀の攻撃を通りやすくする
雷鳴刀には要注意。回避優先
怒髪天対策は死霊騎士を盾にしてでも自分と珠稀を【かばう】

「ヤってる事と言動が噛み合ってねェんだよ、クソが!お前との間には何もねェわ!
ただ上出来だぜ」


明智・珠稀
■杜鬼・クロウさんと共闘希望

…おや。
凛々しい騎士の方が沢山ですね…!

お任せくださいご主人様。
私の首はともかく、クロウさんの首筋は触れさせません、ふふ…!
(【殺気】と共に妖刀を構え)

■戦闘
クロウさんの先制攻撃を受けた相手に追撃を。
【鎧砕き】を狙い
「く、ふふ、丸裸にして差し上げましょう…!」
鎧に思いきり斬撃。
クロウさんと連携を

敵の攻撃には
「ふふ、それは残像です…!」
【残像】で回避狙い
攻撃当たってもうっとりド変態

騎士の数が増えたら【青薔薇吐息】で範囲攻撃
「あぁ、私とクロウさんの愛の時間を邪魔しないでください…!」
そう言いながらも、クロウさんと共に戦えることに
嬉々として刀を振るう

※アドリブ大歓迎です!




「おや。凛々しい騎士の方が沢山ですね……!」
 首の無い騎士と黒衣を纏うヤドリガミ。なるほど、もしかしたら自分は無機物が性癖だったのかも知れないと思案する明智・珠稀。
「俺の玄夜叉とはちぃっとばかし相性悪そうだなァ……」
 杜鬼・クロウは真面目な顔で考え込む珠稀に少し感心しながら自身と敵の相性、戦力を冷静に分析した。
「ち、今回はテメェに前任せる。この俺が隙を作ってやるんだ。真面目にヤれるとこ見せてみろや、珠稀!」
「お任せくださいご主人様。私の首はともかく、クロウさんの首筋は触れさせません、ふふ……!」

 ああ、私はとんでもない思い違いをしていた。

 珠稀は先程までの自身の思考を恥じ、悔いる。
 たった今、私の心を満たすこの歓喜。抑えきれぬ程に全身を揺さぶる情動。
 私の性癖は無機物などではない。
 私の性癖は、『杜鬼・クロウ』を置いて他にない。

「お任せくださいご主人様。私の首はともかく、クロウさんの首筋には指一本触れさせませんとも。ふ、ふふ……ふふ……!」
 珠稀から放たれる明確な殺意、それに呼応するかのように鈍い輝きを放つ妖刀『閃天紫花』。
 あの『クロウさん』が、前を任せると言ったのだ。
 今ならどのような『魔』を相手取っても、臆することなど有り得ない。

「行くぜェ、ノロマども!!」
 クロウの『リザレクト・オブリビオン』によって召喚された騎士と蛇竜。それらはクロウと同等の強さ――つまり同等の技能も兼ね備えている。
 2体が交差するように、首無し騎士の装甲のただ1点を狙って攻撃を仕掛ける。
 強固な鎧にヒビが入り、それを珠稀は見逃さない。
「私とクロウさんの愛の時間を、邪魔しないでください……!」
 閃天紫花は振るわれると同時に、その名の如く紫の花――無数の青薔薇の花弁へと姿を変えて、首無し騎士へと放たれる。
 その花弁は先ほどできた鎧のヒビから鎧の内部へと侵入すると、一拍置いて青い薔薇のトゲのような――鋭い刃へと姿を変え、騎士の全身を内部からズタズタに斬り裂いた!

「ふふ、どうでしょうかクロウさん」
「ったく、何が愛の時間だよクソが! お前との間には何もねェわ!」
 褒めらるのを待つ犬のようにこちらを見つめる珠稀を相手に毒づくクロウ。
「ただ――上出来だぜ」
「ふ、ふふ……ふふふ……」

 っセェ、次の獲物を狩んぞ!とクロウは檄を飛ばし。
 珠稀はあくまでもにこやかに、永遠に嗤い続けていた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

パーム・アンテルシオ
ああ、可哀想な騎士さん。大事な首を取られてしまうなんて。
けれど残念、私の首はあげられない。なぜなら…サイズが合わないから。
なんてね。笑えそうな理由を考えてみたんだけど、どう?面白かった?

寒いところは結構好きだから、なんてほとんど勢いで追いかけてきてみたけど…
ふふ、なんだか楽しかったみたいだね、みんな。

ユーベルコード、月歌美人。
最初は、騎士さんのための鎮魂歌…なんて、考えてみてたんだけど。やめにしとこ。
代わりに、熱々カップルのためのラブソングをお届け。
うん?カップルほとんどいないって?
ふふふ…今までなんとも無かった二人組が、依頼がきっかけでそういう関係になる…
それを見るのこそ、楽しいと思わない?




 ――ああ、可哀想な騎士さん。大事な首を取られてしまうなんて。
「けれど残念、私の首はあげられない。なぜなら……サイズが合わないから」
 なんてね、と舌を出し。戯けて嗤うパーム・アンテルシオ(桃色無双・f06758)。
「笑えそうな理由を考えてみたんだけど、どう? 面白かった?」
 けたけたと嗤うパームに、騎士たちは何の反応も示さずに剣を構えている。
「寒いところは結構好きだから、なんてほとんど勢いで追いかけてきてみたけど……ふふ、なんだか楽しかったみたいだね、みんな」
 その場に集まった猟兵たちに目配せをする。無論戦いの場なのだから、緊張感は必要だけど。それでも幾人か、この冒険を通じて絆の深まった人たちの気配が感じられて。
「最初は、騎士さんのための鎮魂歌――なんて、考えてみてたんだけど。やめにしとこ。代わりに、熱々カップルのためのラブソングをお届け」
 ユーベルコード『月歌美人』。
 こと支援に、誘惑に、歌声に特化されたその能力。
 【狭間から溢れ出すメロディと、奏でる歌声】は、聞くものすべてに幻想の加護を与える。

 ――うん? カップルほとんどいないって?
 いいのいいの。
 今までなんとも無かった二人組が、依頼がきっかけでそういう関係になる……それを見るのこそ、楽しいと思わない?

 未来の恋人たちへと向けた、愛の歌。
 この際、カップルでなくても構わない。芽生え始めた絆に、この祝福を。

大成功 🔵​🔵​🔵​

宇冠・龍
由(f01211)と共に戦います

私は攻撃と他の方の援護に専念します
(あの騎士、あの首の跡は、もしかして……?)

「竜逢比干」で夫の霊を召喚
雷鳴刀が来るなら夫の槍で迎撃、隙を見て、私が拳圧による衝撃波を放ちます

疾風迅雷ならば、相手の足元周囲に氷属性攻撃のブレスを放ち滑りやすく。炎や氷は無効にできても、周囲の地形は変えられません。ここは氷の迷宮、強化された脚で移動しようものなら逆に滑って隙を作るはず

掌を掲げたなら怒髪天の合図、すかさず由の背後に退却
――ただ、逃げるばかりでは勝てませんので、下がる際に持ち物の「救急セット」から、消毒用の奇麗な水を騎士へ投げつけます
濡れれば電気は通りやすくなりますよね


宇冠・由
お母様(f00173)と一緒に戦います

(あの騎士様には、私の炎もお父様の氷も聞かない様子、最悪の相性ですわ……)

こうなれば専守防衛、皆様を守る盾(バリケード)となりましょう
相手の攻撃のタイミングに合わせて「焔の盾」を展開
特に怒髪天に注意して、より多くの方を守れるよう気を付けます
展開中は動けませんが、絶対無敵の壁になりますわ

「私の後ろに隠れてください! そうすれば問題ありませんわ!」
他の方々のご利用も大歓迎、攻撃よけでも何でもご利用ください

(あの騎士様、食べられたような首跡、お父様が亡くなった時のことを思い出しますわ。私たちの目前で、【あいつ】は、【あいつ】はお父様を……!)




 それはオブリビオンが猟兵と相対した際に猟兵を絶対的な敵として感じ取るように。 宇冠・龍と宇冠・由の母娘もまた、最奥に控える首無し騎士に対して何やら因縁めいたものを感じていた。

(あの騎士、あの首の跡は、もしかして……?)
 龍は首なし騎士の甲冑――その首周りのギザギザに歪んだ噛み跡のような抉れ方に、微かな既視感を覚えていた。
「お母様。あの騎士様の食べられたような首跡、もしかして――」
「……由、あなたも同じ事を考えていたのですね」

 もっと近くで、確かめてみなければ分からない。
 もし、あの噛み跡が【あいつ】の残したものならば。
 それはきっと【あいつ】の――【悪食】の痕跡を辿る為の手掛かりとなる。

「やりましょう、お母様!」
「ええ……」
 由も、敵と自分たちが致命的に能力の相性が悪い事は自覚していた。
 氷と炎を無効化する相手に、自分たちの力だけでは勝ち目がない。
 だったら出来るのは後に繋げるお膳立て。
 龍が攻撃と支援、由は専守防衛を担当し、全力で敵を崩しに掛かる。

「『強き猛き尊き者、共に歩みてその威を示せ』」
 龍の詠唱が眠れる死霊を喚び起こす。
 【武装した竜型ドラゴニアン】――つまり、龍の殺された夫の霊。
 喚び出されたドラゴニアンは、首無し騎士の足元目掛けて氷のブレスを撒き散らす!
 炎と氷を無効化できても、地面が凍るのまでは防げない。だったら、地面を凍らせてその行動を阻害した。
 動きを封じられた首無し騎士は、その手を天へと掲げ『怒髪天』発動の準備に取り掛かる。
「私の後ろに隠れてください! そうすれば問題ありませんわ!」
 母のみでなく、周囲に対しても呼び掛ける由。
 例え攻撃は通らずとも、他人を守ることくらいは出来る。
 ユーベルコード『焔の盾』。
 自身の姿を防壁へ変化させ、襲い来る雷の奔流を無効化した。

「流石に手強いですわね」
「ええ、だけど――」

 ここで倒れる訳にはいかない。
 由が傷付き、龍が疲弊する。
 だが相手に大技を打たせた。相手の動きも封じている。

 ――畳み掛けるなら今が絶好の機会。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

メヤ・トゥスクル
イリス(f06216)とペア。

どうして、首を失くして、しまったのかは
分からない、けど。
死者は、蘇っては、いけないもの。
終わりを、捻じ曲げたら、いけない。

イリス、一緒に、ここまできてくれて、ありがとう。
だいじょうぶ、怖くない、よ。
倒して、雪だるまに、会いにいこう。
打ち合わせ通り、がんばろう、ね。
僕たちなら、かてる、から。


【无咎瑞花】で【雷】属性の【三叉槍】を
騎士に向けて。一斉に放つ、ね。
怒髪天の予備動作、掌を天高く掲げる所を見たら
イリスに【かばう】。【電撃耐性】で、たえる、よ。
イリスが、危険なときも、頑張って【かばう】。
二人で、ダメージを、分担すれば、痛みも、少ない。

*アドリブ、うれしい、です。


イリスロッテ・クラインヘルト
メヤさん(f09104)とペア

◆怖い鎧
はわわ…あれが噂にきくデュラハンちゃんというやつなのです…
ちょっとおっかないのです…
…でもメヤさんがいるから心強いのです
イリスは負けないのです!(ぺかーっと光る

◆雪だるまの絆
「イリスはメヤさんと一緒に、雪だるまさんを探しにいくのです!」
今のイリスは特別気合が入っているなのです
だって、一人じゃないのですから!
きっとうまく行く、なのです!

メヤさんが集中出来るように
【虹色の愛】で二人をガードするのです
「メヤさんはイリスが守るのです!!」

雷は…イリスも花びらでダメージ軽減できないか頑張るなのです
二人なら、きっとなんとかなるのです!

(アドリブご自由にどうぞ)




 イリスロッテは実物の首無し騎士を前にして、険しい表情を浮かべていた。
「はわわ、あれが噂にきくデュラハンちゃんというやつなのです……。ちょっとおっかないのです……」
 首無し騎士の放つ瘴気、とも言うべき不吉なオーラ。それは人の感覚の根幹を揺さぶり、恐怖を抱かせる。

 こわい。でも負けない。
 なぜなら、自分はひとりじゃない。隣には心強い仲間が居る!

「だいじょうぶ、怖くない、よ」
 メヤの言葉が、そっと重なる。
 怖くない、なんて、ことはない。見れば分かる。きっと凄く怖がってる。
 でもだからこそ、勇気付けてあげなきゃ。
 ここまで一緒に来てくれた、可愛らしくて優しい少女。
 自分だって大概だけど、彼女に戦いなんて似合わない。
 けど彼女はここに居る。自分で選んでここに居る。
 それには何か複雑な事情があるのかも知れないし、深い意図なんて無いのかも知れないけど。
 でも彼女が決めてこの場所に居るのなら、僕はそれを支えてあげたい。
 ――それに、約束をした。
 大きな雪だるまを、探しに行くって。

「倒して、雪だるまに、会いにいこう。打ち合わせ通り、がんばろう、ね。僕たちなら、かてる、から」
「はいっ! イリスは負けないのです!」

 イリスロッテは全身から虹色の輝きを放つ。

 今のイリスは特別気合が入っているなのです。
 だって、一人じゃないのですから!
 きっとうまく行く、なのです!

 虹色の薔薇の花弁は、イリスロッテの花開いた勇気の如く咲き誇り、辺り一面に散らばっていくと、優しくふたりを包み込んだ。

(イリスが覚悟を決めたのなら、今度は僕の番)
 触れる花弁からイリスロッテの存在を感じながら、メヤはユーベルコードの詠唱を始める。

 どうして、首を失くして、しまったのかは分からない、けど。
 死者は、蘇っては、いけないもの。
 だから、僕は告げる。

「終わりを、捻じ曲げたら、いけない」

 その相貌に確かな意思を込めて。メヤが生み出したのは雷属性の三叉槍。
 青白い電撃を纏うその槍に、そっと寄り添う虹色の薔薇。それはメヤとイリスロッテ、二人の関係性を指し示しているようだった。

 ふたりは手を翳し、声を重ねる。

「『虹色の无咎瑞花』――!」

 ふたりの想いを乗せた虹色の槍は、宇冠母娘がその身を賭して動きを封じた首なし騎士の元へと、一斉に降り注いだ。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



「はぁ……はぁ、倒せた、のでしょうか……」
 降り注ぐ虹色の槍を見て、宇冠・龍が呟く。
 彼の首無し騎士の生死は不明。だが、戦場には未だ多数の首無し騎士が残っている。

「そのクビ、モラウ――!」
「お母様!?」

 疲弊し、まともに動くことのできない龍を襲う首無し騎士。

 自分は二度も大切な人を守れずに、目の前でその命を奪われてしまうのか。
 そんな事、許せるはずがない。
 たとえこの身に代えてでも、母の命は守ってみせる――!

 宇冠・由が捨て身の覚悟を決めた、その時だった。

ユキ・スノーバー
ジンさん(f09859)と連携。
ぼくは回復補助で動くよー
出来る男はスマートに物事を運ぶんだよねっ!
今度の敵、何だか苦しそうだから、早く楽にしてあげたいね。って呟きつつ
また頑張ろうねっ!って、ジンさんに言うよ。

状況次第で「さんじょーだよ!」ってする。
ケガしてる人がいたら、ジンさんに聞こえる程度の声で「あの人助けたいな」って指(手)で示して声をかけ
役割分担の協力をして貰いつつ、敵の攻撃範囲になるべく入らない所に避難するべく、移動の補助をするね。
動くのも辛そうなら直ぐ、生まれながらの光でケガを癒してから退避させるね。
怖いけどジンさんの方が大変な役割だから、ぼくも負けずに頑張るっ!

他参加者とも連携歓迎


天通・ジン
ユキ(しろくま・f06201)と連携。
迷宮探索で一緒になった、頼りになる相棒だよ。

ユキの意気ごみを聞いて、笑顔で応えよう。
「ああ、可愛そうな敵だが、倒す以外に救う道はない。だからきっちり倒してやろうぜ。頼りにしてるよ、相棒」
とな。

状況次第で動くけど、俺はユキの回復行動を支援しよう。
相手は強敵、負傷者が出るのは間違いない。
ユキが味方を回復してる間、首なし騎士の注意を惹く。
魔法による強化が厄介だ。なるべく弱点となりそうな鎧の隙間とか、首のあるべき箇所を狙ってみよう。

多少危険でも前に出て、注意を惹くことを優先。
俺が銃手として勇敢なとこを見せてやるさ。

他参加者さんとの連携/アドリブは歓迎だよ。




「おっと、そいつはさせないぜ」
 声と同時に、彼方より放たれる【熱線銃(ブラスター)】による射撃。
 一射、二射、三射。
 小気味の良いリズムで放たれるその銃撃は、首無し騎士の急所を、関節部を的確に捉えて吹き飛ばす。
「さっすがジンさん! 全部命中してる!」
「へへっ、この距離なら外さないさ」

 宇冠母娘の窮地へと駆けつけたのは天通・ジンとユキ・スノーバーのふたり。
 ふたりもまた、1層から引き続きペアを組み、事の対処へとあたっていた。

「もう大丈夫だよー!」
 ユキは『生まれながらの光』を使用し、宇冠母娘の治療を行なう。肉体の損傷は特に由の側が激しく、龍もまた相性の悪い敵に全力を尽くして戦ったため、精神的な疲労が激しかった。
 ふたりが再びまともに動ける程度には回復するまでは、まだもう少し治療を続ける必要がある。

(まったく、頼りになる相棒だよ)
 ジンはユキへと心の中で賛辞を贈る。ユキは自己評価こそ低いが、その勇気と優しさは大変立派なもので、敬意を持つに値する。
 ユキの頑張る姿を見ていると、自分も負けてはいられない――と、自然に勇気が湧いてきた。

「今度の敵、何だか苦しそうだから、早く楽にしてあげたいね」
 この状況に至っても、ユキは自然に敵にすら思いやりを向ける。
「ああ、可愛そうな敵だが、倒す以外に救う道はない。だからきっちり倒してやろうぜ」
 ――頼りにしてるよ、相棒。
 ユキの意気込みを聞いて、ジンは笑顔でそう答えた。

「来い、首無し騎士! 相棒の邪魔はさせないぜ!」
 多くを倒すことは望まない。まずは回復の為の時間稼ぎ。
 積極的に前に出て、敵の気を引く。
 敵の鎧は魔法による強化を受けている――ならば狙うのは鎧の隙間や、元々首のあった筈の付け根の部位。
 外部からの攻撃よりは、内部からの攻撃に多少脆いはず。

 首無し騎士のユーベルコードは『疾風迅雷』。こちらの動きに合わせて、向こうも脚力を強化し対応してきた。
 ならばここから先は、速さ比べ――!

「負けないよ。『勇者』の前で、恥を掻く訳にはいかないからね」

 ジンの熱線銃から光が瞬く。
 数瞬後、関節部を撃ち抜かれ倒れ伏す首無し騎士の姿があった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

田中・ストロベリー
一章でペアを組んだねもちゃん(f01773)と戦っていくよ。
えへへ、一緒に頑張ろーね。えいえいおー!

ストロベリーはナイフを持って敵に攻め込んでいくよ。
効果を高めるために、ネクタイとカーディガンを脱ぐね。
鎧相手、本当は大きな武器とか魔法でどーんと攻撃するのがいいんだろうけど……今できる手段で攻撃するしかないよね。
装甲の薄そうなところ、例えば鎧と鎧の継ぎ目のようなところを集中的に攻撃していくよ。
狙いは鎧をパーツ毎に分解すること。……なんだけど、ダメージが通っているなら、ばらせるかどうかにはあまり拘らないよ。

まずは一体ずつ、各個撃破しよ。背中はねもちゃんに任せた。
後ろを気にせず戦えるって、幸せだね。


蓮花寺・ねも
ストロベリー君と一緒に行動。

彼女は探偵だ。
それも、真っ先に敵の只中に踏み込む勇気を持った探偵。
手際は知っているけれど、助けは必要だろう。

ぼくはサポートに徹しよう。
周囲の敵を【サイキックブラスト】で足止めしながら、
ストロベリー君が動き易い様に状況を整えていく。
数が多いなら押されたくはない。
敵の様子にもよく注意して、雷が触れないように避けよう。
金物が近くになるなら念動力で飛ばして避雷針代わりに。

相対しづらい敵だな。
――そう、敵だよ。
過去に何があっても、未練があっても、後悔があっても、……それはもう終わってしまったことだ。
ぼくには、きみたちを現在に還すことはできない。

代わりに憶えていこう。
忘れない。




「いやー、びっくりだよねー! まさかメッシュまでお揃いなんて!」
「ふふ。探偵を出し抜けたのなら、ぼくも鼻がたかい」
 相変わらずのマイペースを貫く桃色コンビ、田中・ストロベリーと蓮花寺・ねも。
 先程までは吹雪のせいで霞んで見えていたねもの姿も、今ではハッキリと見ることができた。
「ねぇ、ねもちゃん。その玉って何なの?」
「これは――、いや。それについて語るのはまたの機会にしよう」
「えー、ずるい! 探偵の血が騒ぐ!」
 ストロベリーは『第六感』15と『情報収集』8と『世界知識』3によって、玉の正体がボーリング玉か時限爆弾のどちらかであろうと目星を付けたところで、取り敢えず本来の目的である首無し騎士の討伐へと目を向けた。

「えへへ、それじゃ改めて。一緒に頑張ろーね。えいえいおー!」
「おー」

 ストロベリーはその場にカーディガンとネクタイを脱ぎ捨て、ナイフを構える。
 これはただのお色気描写ではない。身軽となる事でユーベルコードの効果を高める、必要な儀式なのだ。

「さっむーい! ささっと終わらせなきゃねー」

 ストロベリーが身震いしながらそう告げた、次の瞬間。

 ストロベリーの姿はその場から消え、
 首無し騎士の身体はバラバラに切断された。

「ありゃ、意外とスパッと切れちゃった」
 本人すら予想外といった様子で、あっけらかんと告げるストロベリー。
 森羅万象、あらゆるユーベルコードには『相性』と呼ばれるものが存在する。
 ストロベリーの身体能力の高さもさる事ながら、どうやら今回は首無し騎士のユーベルコードとストロベリーのユーベルコードで、非常に相性が良かったようだ。

「まずは一体、かな? このまま各個撃破しよ。背中はねもちゃんに任せた」
「見事なお手並み。ぼくのサポートなど必要ないようにも見えるが……」
「なんのなんの。後ろを気にせず戦えるって、幸せなことだよ?」
 今までは背中を気にしながらじゃないと戦えないような、凄惨な戦いを潜り抜けてきたとでも言うのだろうか。そんな過去は微塵も感じさせないような口調でさらりと告げたストロベリー。
 実際に、敵の数は多い。ストロベリーが単独で捌くにはスタミナが保たないし、ねもが動きを封じればより正確により簡単に敵を解体することができる。
「心得た。ストロベリー君が動き易い様、状況を整える」

 相対しづらい敵だと、ねもは感じた。

 ――そう、敵だ。
 過去に何があっても、未練があっても、後悔があっても。
 それはもう終わってしまったことだ。

 ぼくには、きみたちを現在に還すことはできない。
 代わりに憶えていこう。
 忘れない。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

誘名・櫻宵
🌸フレズローゼ(f01174)と一緒
アドリブ、他PCとの絡み歓迎

あら首がないの?
はねたかったのに残念だわぁ…
でも仕方ないわね

フレズのママはあたしよ?
うちの子に手を出される前に斬って攻撃を受けて流し
適度に生命力をもらっちゃう
衝撃波を纏わせた斬撃で何度でもね!
その鎧ごと砕いてあげる

あらでも、あなた大分面倒ね
肌の艶が落ちるから嫌なんだけど……七星七縛符であなたの力、封じてあげるわ
あたしが攻撃、と見せかけて――フレズ!たまにはあなたがやっちゃいなさい!
――今日は斬首でなく、圧殺ね

あなたも過去に喪ったものがあるのだろうけど、知ったこっちゃないわ
あたしが大事なのはこの子と過ごす今なの
骸の海に帰りなさい?


フレズローゼ・クォレクロニカ
🍓櫻宵(f02768)と一緒に
アドリブ、他PCとの絡み歓迎

櫻宵、櫻宵!首なしがでた
…首がないんじゃ、はねられないね?
残念だけどボクの首もあげられないの
まだパパとママにも会って無いんだから!

電気ビリッといやだね
電気を防げる(かも)な土属性の魔法を使うよ!
空中戦を混じえ茶の魔法石で描くのは貫く岩の刃
麻痺効果をのせる
ほら櫻宵っ斬ってしまって!皆で協力して行けば大丈夫!
櫻宵の符が敵を封じたならば、ボクは渾身の『dump dump Humpty Dumpty』でぶっ潰す!
櫻宵の時間は奪わせな

首がないなら胴体を
嘆きを恨みを絶望を
キミの歪みと絶望(クビ)を、塗り替え(はね)たげる!
さぁ家族の所におかえりよ




「櫻宵、櫻宵! 首なしがでた!」
 見慣れぬ怪物の姿にはしゃぐフレズローゼ。
「あら首がないの? はねたかったのに残念だわぁ……」
「……首がないんじゃ、はねられないね?」
 可哀想な櫻宵の頭をよしよし、と撫でようと思ったけど、手が届かないので背中をぽんぽんとしてあげた。

「残念だけどボクの首もあげられないの。まだパパとママにも会って無いんだから!」
 会ってたところで首をあげられるかは分からないが、やり残したことは沢山ある。
「フレズのママはあたしよ?」
「え、そーなの!?」
「隠していてごめんなさい。ずっとアナタのことを見守っていたわ」
「パ……ママー!」
 ぎゅ、と抱きついてくるフレズローゼをにこやかに撫でる櫻宵。本当に本当の親子ならいいのにと少し思いながら、いつか彼女が両親に会えるよう、そっと願った。
 その上で、一発や二発は殴ってやらなきゃいけないような気もしている。どんな理由があろうとも、こんな可愛らしい子を残して何処かに行ってしまうなど、許せるはずがないのだから。

「さて、うちの子に手を出される前に斬り捨ててあげなきゃ――ね!」
 言うが早いか、櫻宵は妖刀を抜いて首無し騎士との距離を詰める。
「電気ビリッといやだね。じゃあボクが描くのは、貫く岩の魔法!」
 茶の魔法石で尖った岩の絵を描くと、それはミサイルのように首無し騎士目掛けて飛び出して、櫻宵の動きを支援する。
 櫻宵は敵や地面へと突き刺さった岩を足場にし器用に立ち回ると、死角から首無し騎士に衝撃波を纏わせた斬撃を与えた。
 だが刃毀れする――とまでは言わないが、櫻宵の想定に比べ斬撃の通りは悪かった。

「……面倒な相手ね」
 櫻宵は深く嘆息する。
 戦闘が長引くほど体力も消耗し、こちらの攻撃は精細を欠いていく。
 数で勝る敵に対して、長期戦は悪手。
 ならば、切り札を使うしかない。
「肌の艶が落ちるから嫌なんだけど。――あなたの力、封じてあげるわ!」
 櫻宵の取り出した符が七星を描き、生み出された陣が敵の動きを絡め取る!
 ユーベルコード『七星七縛符』。それは寿命を削りながら、敵の技を封じる技。
 命のやり取りをする戦場において、出し惜しみは寿命を削るどころか命を落としかねない――そう考えれば安い出費とも取れるが、気安く使って良い技でもない。
 それは櫻宵の『守るべきものが傍にある』という思念と共感したのか。
 七星はより強い輝きを放ち、敵の技を封じるのみならず、その力までをも弱体化させた!

「あとは――フレズ! たまにはあなたがやっちゃいなさい!」
「うん!」

 首がないなら胴体を。
 嘆きを恨みを絶望を。
 キミの歪みと絶望(クビ)を、塗り替え(はね)たげる!
 さぁ家族の所におかえりよ。

「『dump dump Humpty、キミの元へ落ちていく』――『dump dump Humpty、壊れたらもう戻らない!』」
 フレズローゼの金の瞳が、より一層の輝きを増す。
 ――櫻宵の時間は奪わせない。
 より早く、正確に、明確にイメージする。
 己の想像を。押し潰され、砕けゆくという概念を。
 我儘に、傲慢に。ただ【押し付け】て、【圧殺】する。
 めき、ぺき……と音を立てながらその身を軋ませ。
 騎士の鎧は少しずつ、くしゃくしゃに丸めたティッシュのように形を変えていく。

 ――潰れろ、潰れろ、砕けろ!!

「――今日は斬首でなく、圧殺ね」
 櫻宵がそう呟いた時。地面に残っていたのは砕け散った甲冑の残骸だった。

 あなたも過去に喪ったものがあるのだろうけど、知ったこっちゃないわ。
 あたしが大事なのはこの子と過ごす今なの。
 骸の海に帰りなさい?

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



 かくして、猟兵たちの活躍によってフロアの首無し騎士は一掃された。

 猟兵たちは束の間の休息に、戦闘の傷を癒す者、敵の残骸を見て何か想う者、共に戦った仲間と歓談する者など様々だった。

 程なくして、フロアの最奥――見上げるほどの巨大な扉が重々しく開かれる。

 その向こうには、この迷宮の主であろう巨大なドラゴンの姿が控えていた。


第3章 ボス戦 『錬金術ドラゴン』

POW   :    無敵の黄金
全身を【黄金に輝く石像】に変える。あらゆる攻撃に対しほぼ無敵になるが、自身は全く動けない。
SPD   :    ドラゴンブレス
【炎・氷・雷・毒などのブレス】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
WIZ   :    アルケミックスラッシュ
【爪による斬撃】が命中した対象にダメージを与えるが、外れても地形【に錬金術の魔法陣を刻み】、その上に立つ自身の戦闘力を高める。
👑17
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。



 かくして、猟兵たちの活躍によってフロアの首無し騎士は一掃された。

 猟兵たちは束の間の休息に、戦闘の傷を癒す者、敵の残骸を見て何か想う者、共に戦った仲間と歓談する者など様々だった。

 程なくして、フロアの最奥――見上げるほどの巨大な扉が重々しく開かれる。

 その向こうには、この迷宮の主であろう巨大なドラゴンの姿が控えていた。
宇冠・龍
由(f01211)と共に参ります

(【悪食】は、ここにはいない……? でもあの騎士の首の跡は、食べ跡は、夫のものと同じだった、一体奴はどこにいったというの)
――いいえ、今は目の前の相手に集中しなければなりませんね
相手は強化が得意な模様、でしたら時間をかけるわけにはいきません

「画竜点睛」を使用
総数100本の亡者の腕を呼び出し、相手を拘束します
ここには、先程戦った騎士たちの無念、呪詛が眠っています。より強い効果を得られる筈
そして亡者の腕は、触れた相手を石化させる効果も持ちます、まずはその手足、そしてブレスを吐けないように首か口元を石化し脆くしてしまいましょう

輝く黄金になったなら全身をただの石にします


宇冠・由
お母様(f00173)と共に戦います

相手は巨大なドラゴン、そして広いフロア――でしたら思い切り、”コレ”を使えますわ
「七草仏ノ座」で、全長10Mの炎で模られた鬼へ成ります

その巨躯を以て、相手を挑発しながら注意を引き、おびき寄せて攻撃をこちらに集中させ、お母様や他の方が反撃しやすい隙を作ります

広範囲のブレスがくるようなら、全身を挺して味方をかばいます
私はブレイズキャリバー、全身が炎ですぐに修復可能ですから問題ございません

そしてこの身体は、時間と共に力を増していきます
この膂力を以て、相手を粉砕し、時に押さえつけて動きを封じましょう
「これでも食らいなさい」

味方を踏みつぶさないようにしませんと




 とうとう姿を現したフロアボス。
 巨大な黄金竜が一体――それはどうやら宇冠・龍の探し求めていた敵の姿とは違ったらしく。
(【悪食】は、ここにはいない……? でもあの騎士の首の跡は、食べ跡は、夫のものと同じだった、一体奴はどこにいったというの)
 目の前で夫の命を奪った、宇冠母娘にとっての仇敵『悪食』。その姿は既にこの迷宮には無いようだった。

「――いいえ、今は目の前の相手に集中しなければなりませんね」
 気になる事、考えるべき事は多かったが、今は何より目の前の敵に対処しなければならない。
 敵は自己強化能力に長けている様子。ならば短期決戦で仕留めなければならない。
「お母様! まずはわたくしが!」
 悪食に対する憎悪は宇冠・由も同じ。彼女もまた数多の想いを呑み込んでこの戦場に立っている。
 相手は巨大なドラゴン、そしてこの広大なフロア。今なら何の遠慮もなく、“コレ”が使える。
「手加減は致しません! わたくしの燃えるココロとカラダ、今こそ戦う力へと変えて!」
 由はユーベルコード『七草仏ノ座』を発動させた。
 大切な人を守れなかった悔しさ、大切な人を守りたいと願う情熱、仇敵へと燃やす憎悪――あらゆる想いが渦巻いて、地獄の炎は猛々しく燃え盛る。
 その身は10メートルをも越える鬼神と成って、目の前のドラゴンへと掴みかかる!
 増強された由の膂力は、巨大な黄金竜に対してすら一歩も引けを取らない凄まじいものだ。
「今です、お母様! わたくしがこいつを抑えている隙に!」
 由の合図に龍は無言で頷く。
 龍の本懐は死霊術師。そしてこの場には、多くの【死霊たちの怨念】が散らばっている。
「『咲けよ徒花、一つ二つと首垂らせ』――」
 先程戦った首無し騎士たちの無念、呪詛をできうる限り拾い集め、練り上げる。
 召喚された怨霊の腕、その数は総数にして100をも越える。
「拘束せよ、――『画竜点睛』!」
 その呪腕は黄金竜の足元から這いずるように全身へと巡り、強力な呪詛を撒き散らしながらその肉体を蝕んでいく。
 黄金竜の肉体は石化したかのように重くなり、黄金竜は悲鳴のような咆哮を上げた。

「さすがお母様! お見事ですわ!」
「ええ、ありがとう由。ですが――敵もこのまま終わらせてはくれないようですね」
 ふたりの活躍によって大きく動きを封じられた黄金竜。
 しかし力を封じられてなお、先程の首無し騎士たちを遥かに凌駕するプレッシャーは未だに健在であった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

花邨・八千代
きたきたきたァ!
待ってたぜキンキラトビトカゲ!
引き摺り落として掻っ捌いてうちの団地のオブジェにしたらァ!

◆戦闘
「怪力」をのせて南天を振り回すぜ、【羅刹旋風】だ。
ぶちかます瞬間は跳んで一気に距離を詰めて当てやすくするぞ。
「2回攻撃」で「傷口をえぐる」だ、ガンガンいこうぜ!
「捨て身の一撃」で全力の一撃をお見舞いしてやろうじゃねェか。
狙い目は翼かね、やっぱ飛んでる奴ぁ引き摺り落としたいもんだよなァ。

ラスボスなんだろォ?最後まで遊んでもらおうじゃねぇの。
逃すかよ、どうせなら同じ土俵で遊ぼうぜ。




「きたきたきたァ! 待ってたぜキンキラトビトカゲ! 引き摺り落として掻っ捌いてうちの団地のオブジェにしたらァ!」
 ようやく大物のお目見えに、テンションの上がる花邨・八千代。
 そして自分を差し置いて目の前で巨大な鬼との戦闘まで繰り広げられては、これ以上は我慢も限界というものだ。
「楽しそうなトコ悪いけどよォ……俺も混ぜさせて貰うぜ! 引き摺り落として掻っ捌いてうちの団地のオブジェにしたらァ!」
 ぶんぶんと南天を振り回し、力を溜めながら。八千代が狙うのは黄金竜の、その翼。
「俺を差し置いてビュンビュン飛ばれちゃ気に食わねェ。どうせなら同じ土俵で、最期まで仲良く遊ぼうぜ、なァ!?」
 自身の肉体を黄金と化す事で防御力を高めようとする黄金竜。
 しかし力を溜めに溜めながら放った『羅刹旋風』の一撃は、黄金と化した装甲を物ともせずに、竜の片翼の根本を大きく抉った。
 翼を落とすとまでは行かなかったものの、これなら恐らく、敵も満足に空を飛翔することは叶わないだろう。

「へっ、ンだよ棒立ちかァ? ちったぁ根性見せやがれ、キンキラ元トビトカゲ!」
 物足りない、と黄金竜を挑発する八千代。その姿が癇に障ったのか、黄金竜もまたその挑発に答えるかのように咆哮を上げた。
 振り下ろされる竜爪と、受ける南天。ふたつの刃は幾重にも交錯し、熾烈な戦いを繰り広げた。

成功 🔵​🔵​🔴​

フィオリナ・ソルレスティア
【WIZ】
「さすがにペアとか言ってられないわね」
なるべく他の猟兵達と合流して錬金術ドラゴンと対峙する

■作戦
(支援、攪乱の役割)
死角からのドラゴンの頭部を狙った弾幕攻撃で
敵を攪乱、意識を分散させ、他の猟兵の攻撃を命中しやすくする

■行動
「いくわよ!」
広い空間のためFlying Broom GTRに騎乗して戦う
(騎乗、操縦技能を駆使)
距離を取りながらドラゴンの死角に回り込み(技能:目立たない)
高速詠唱でウィザード・ミサイルを頭部を狙って叩き込む
「そっちじゃないわよ」
(2回攻撃×全力魔法で派手に攻撃する)

攻撃後はすぐさま距離をとり反撃に備える
(可能であればドラゴンブレスの範囲外)


明智・珠稀
■杜鬼・クロウさんと共闘希望

これは見るからに大物ですね、私興奮してしまいます…!(ハァハァ)
さぁ、私とクロウさんの愛のコンビネーションを見せつけて差し上げましょう…!
(白い羽根の生えた真の姿に変化し、更に【血統覚醒】でヴァンパイア化)
派手に暴れましょう、クロウさん…ふふ!

■戦闘
クロウさんと共に前衛へ
声を掛けあい連携意識
妖刀にて【鎧砕き】、敵の攻撃には【武器受け】を。

『アルケミッシュスラシュ』には【吹き飛ばし】で魔法陣から外させる
『無敵の黄金』時には【力溜め】、【第六感】で技が解けるタイミングを見計らって強打を
『ドラゴンブレス』は庇っていただき胸キュンしつつ、隙を狙い猛反撃

※アドリブ大歓迎です!


杜鬼・クロウ
変態野郎(明智・珠稀)と共闘

「やっとボスのお出ましか。ようやくこの変態と離れられるぜ(興奮してる彼を蔑む目で見る)
だから愛じゃねェつってるだろ!無駄口叩いてねェでさっさとぶっ倒すぞ!
俺の玄夜叉の餌食になんな」

連携意識
前衛
玄夜叉に付着した騎士の血をビっと指で拭う

【トリニティ・エンハンス】使用。攻撃力重視
珠稀の背中守りつつ【2回攻撃】で攻撃
アルケミックスラッシュは回避か【カウンター】
魔法陣の中に行かないよう先に回り込んで攻撃
【鎧無視攻撃】で叩き込む
ブレスは回避不可なら毒以外敢えて受けて珠稀を【かばう】

「っせ、人に借り作んのは嫌いなンだよッ!」

雪と氷で出来た地形を利用
滑りながら水を宿した剣で切り裂く




「さすがにペアとか言ってられないわね」
 これまで弟とペアを組んで戦ってきたフィオリナ・ソルレスティアだが、ここでは敢えてペアに拘らず仲間との連携を優先した。
 フィオリナもフォルセティもお互いに後衛。であれば、前衛のサポートに回る方が効率的に動けるというのは理に適った作戦だ。
「やっとボスのお出ましか。ようやくこの変態と離れられるぜ」
「これは見るからに大物ですね、私興奮してしまいます……!」
 隣で興奮する相方に侮蔑の視線を送りながら、杜鬼・クロウと明智・珠稀のペアも共に黄金竜と相対する。
「さぁ、私とクロウさんの愛のコンビネーションを見せつけて差し上げましょう……!」
「だから愛じゃねェつってるだろ! 無駄口叩いてねェでさっさとぶっ倒すぞ!」
 クロウからのツッコミを受けながらも、珠稀は真の姿を解放する。
 背中から生える、オラトリオと見紛うような天使の翼。しかしその瞳はヴァンパイアとしての特性を示す【真紅の瞳】へと変貌した。
 途中のやり取りを見て少し心配をしていたフィオリナだったが、どうやら彼らの実力は背中を預けるに値するものだと判断する。

「私は空から支援をする。二人は前衛を頼めるか?」
「おうよ!」
「かしこまりました」
 フィオリナは愛機『Flying Broom GTR』に跨がり、フロアを疾走する。
 まずは距離を取って黄金竜の視界から外れて、そのままフロアの壁際へ。
 このままでは壁に激突する――といったところでブレーキを効かせる訳ではなく、逆に加速を。搭載された宇宙エンジンターボXの馬力に任せ、そのまま壁面を突っ走り、重力に逆らうように天井を疾走。
 巧みな操作で黄金竜の死角へと回り込むと、バイクに跨ったまま空中で呪文の詠唱を開始する。
「数多な炎よ、我が敵を穿て!」
 放たれた炎の魔弾、ウィザードミサイル。だがフィオリナは休むこと無くアクセルを吹かして空中を駆ける。それは『空飛ぶ箒』の名を冠するに相応しい縦横無尽な動き。純粋な魔法の才では弟に及ばないかも知れないが、科学と魔術を同時に扱うことでフィオリナはその力を十分に補ってみせていた。
 先に放った魔法が着弾し、黄金竜が振り返ったその瞬間。更にその死角へと回っていたフィオリナの詠唱が完成する。
「そっちじゃないわよ」
 85×2、計170にも及ぶ炎の矢は、周囲を爆炎で包み込んだ。

「ヒュゥ、あのねーちゃんやる事が派手だぜ。俺らも負けてらんねェなァ?」
「そうですね。派手に暴れましょう、クロウさん……ふふ!」
 仲間の勇姿に奮い立ち、クロウは指で『玄夜叉』に付着した血を拭う。
 ユーベルコード『トリニティ・エンハンス』を使用。
 クロウは三つの属性――【炎の魔力】、そして【炎の魔力】、最後に【炎の魔力】を全身全霊、玄夜叉へと込める。
 強化するのは火力一点。灼けた鉄のように赤く光る玄夜叉の熱に、熱された空気が揺らいで見えた。
 懐へと駆けるクロウに黄金竜は『アルケミックスラッシュ』を放つが、爆炎による目眩ましもあり、その爪はクロウに届かない。

「灼き斬れ、『玄夜叉』――ッ!」
 その大太刀は黄金竜の首元を斜めに斬り上げる。血が噴き上げることはない。斬り裂いた傷口は即座に灼き爛れ、傷口が凝固してしまうから。 
「合わせろよ、ド変態!」
「ふふ、クロウさんとの共同作業。とても滾ります……!」
 タイミングを合わせ、空から降下し斜めに斬り下ろす珠稀の斬撃。珠稀の妖刀『閃天紫花』もまた、真の姿に呼応してその輝きと切れ味を増していた。

 ――交差するふたつの斬撃により、黄金竜の首元には大きく罰天(×)が刻まれた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

フォルセティ・ソルレスティア
【WIZ】
「いよいよボスのお出ましだね~」
なるべく他の猟兵さん達と一緒になって戦うよ
ボクの役割はドラゴンに確実にダメージを与えて
戦闘能力を奪うことだね

【行動】()内は技能
他の猟兵さん達の攻撃に呼応する形で(高速詠唱)からの
(全力魔法)のカラミダド・メテオーロを(2回攻撃)で叩きつける
「これでも喰らえ~」
ドラゴンに向かって聖箒ソル・アトゥースを突き付けるのを忘れないよ
さすがにドラゴンに近づくのは危険だから、距離をとって戦うよ
「ドラゴンにだった負けないからねー」
あとでフィオ姉ちゃんに褒めてもらおう


ユキ・スノーバー
おっきいな!きらっきらのドラゴンだー!
強そうだけど、あと一踏ん張りなんだよ!
皆頑張ってこうね!

マネっこすると危ないから、相変わらずなんだけど、敵が石像状態の時を中心に生まれながらの光での回復でまわるよー
回復の順番は、負傷具合の酷い人から優先的に対応するね。
戦闘中はドラゴンを注視して、石像状態のパターンと攻撃動作を把握して無防備にダメージを受けない様に気を付けるよ。
気が付いていない人が居たら大声で
「今固まってるよ!」とか「危ないからガードだよ!」って感じで声掛けするね
ぼく攻撃系が苦手だから、他の皆が倒れない様精一杯支えたいんだよ

他参加者との絡み、アドリブ大歓迎


メヤ・トゥスクル
イリス(f06216)とペア。

仲良くできたら、よかったのに、ね。
みんなが、安心して、過ごせるように、なるためにも。
雪だるまを、探しに、いくためにも。
がんばろう、ね、イリス。
僕も、できる限りのことは、する、から。

なんだか、イリスが、二人いるのは。不思議。
どっちが、本物の。……、うん。
どっちも、本物の、イリス、だね。

イリスが、頑張って、くれている、間に。
ドラゴンの、弱点を、探して。
【无咎瑞花】で、集中的に、攻撃。
無敵の黄金も、ずっと、無敵では、いられない、はず。

後は、余裕が、あれば。
ドラゴンブレスとか、イリスに、注意するように。
呼びかけて、あげられる、かな。

*アドリブ、うれしい、です。


イリスロッテ・クラインヘルト
メヤさん(f09104)とペア

◆夢見る機械人形
キラキラドラゴンちゃんなのです!
ぜひともお友達に
…あ、そんなおとなしい子じゃないですか…残念

イリスは戦い抜くのです!
そして、一緒に雪だるまちゃんを探すのです!
見つからなくてもいいのです
だってそれが、イリスの大切な思い出になるのだから。

◆誘導担当
【鏡の国のシャルロッテ】使用

「ドラゴンちゃんと遊んで来て欲しいのです、わたし!」
「了解なのです、わたし!光ってくるのです!」

キラキラ度合いなら負けない!とばかりに光ってもらうのです!
そしたらきっとドラゴンちゃんも狙ってくれるのです
さすれば、ドラゴンちゃんの気がそれたうちにきっと攻撃できるのです!

※アドリブOK




「おっ、今がチャンスみたいだよ!」
 ダメージを受け大きくよろめいた黄金竜の姿を見て、仲間に声を掛けるフォルセティ・ソルレスティア。姉の活躍にも思わず胸が高鳴って、今すぐ皆に自慢したい気分だけれど、それはお預け。
 ボクも負けないくらいの活躍をして、後でフィオ姉ちゃんに褒めてもらおう。
 フォルセティは大きな一発を食らわすべく呪文の詠唱を始めるが、黄金竜に見咎められてブレスによる妨害を受けた。
(あとちょっと、詠唱が終わるまでの時間を稼げたら――)
 フォルセティが歯噛みしていると、黄金竜の前に躍り出たのは虹色の輝きを放つ少女。

「ドラゴンちゃん、こっちなのですー! 鬼さんこちらー、ですよ!」
 七色の光を放ち、黄金竜の気を引くイリスロッテ・クラインヘルト。正確に言えば、囮となっているのはイリスロッテがユーベルコード『鏡の国のシャルロッテ』によって生み出した分身である。

(キラキラドラゴンちゃんと、ぜひともお友達に――)
 イリスロッテの優しい願い。
 しかし彼のドラゴンはオブリビオン。オブリビオンとは総じて邪悪な存在だ。
 もしかすれば生前のドラゴンであればもう少しくらいは善良で、仲良くできる余地もあったかも知れない。
 だが目の前に居るのは染み出た過去が受肉しただけの怪物。通じ合うことは不可能だった。

「グルォオオオオ!!」
「危ない!!」
 咆哮と共に、黄金竜の爪がイリスロッテを襲う。
 その窮地を庇い、イリスロッテを身体ごと押しのけたのは、今まで敵の動作をじっと観察し続けていたユキ・スノーバーだ。
「わわ、ありがとなのです! 助かったです!」
「ううん、怪我がなければよかった。強そうな相手だけど、たぶんあと一踏ん張りなんだよ。頑張ってこうね!」
「はいです!」
 互いに勇気付け合うふたり。
 ユキも戦うのは苦手だし、かっこいい大きいきらっきらのドラゴンなんて、むしろ憧れるような存在に違いない。
 けど、このまま放っておけばアルダワ魔法学園に暮らす人たち、みんなの生活が危ない。
 ダンジョンの奥地に居るからこそカッコいいボスキャラ、といった体で済んで居るけど。これが地上に現れでもしたら、それこそ『災魔』の名が表すにふさわしい大災害を齎してしまう。
「だからぼくは戦うんだ。攻撃するのは苦手だけど、ぼくだってみんなの役に……立ちたい!」
 ユキはわあわあ叫びながら、一生懸命に黄金竜の気を引く。イリスロッテも負けじと光り輝いて、黄金竜の気を逸らす。

(仲良くできたら、よかったのに、ね)
 イリスロッテや仲間たちの頑張りを見守りながら、メヤ・トゥスクルも胸中で呟く。

 みんなが安心して過ごせるようになるためにも。
 雪だるまを探しにいくためにも。
 僕もできる限りのことはするから。

 メヤはふたりがドラゴンの気を引いている間に、黄金竜の『弱点』へと狙いを定める。
 フォルセティもまた、仲間が身を張って作ってくれたこの隙を逃さず、呪文の詠唱を完成させた。
「『悠久に揺蕩う無限の星屑よ。星柩満ちて此へ集うは漆黒の紅炎』――これでも、喰らえ~! 『カラミダド・メテオーロ』!!」
 フォルセティが黄金竜に聖箒ソル・アトゥースを突き付ける。それを指針として異界より召喚された巨大な隕石が黄金竜へと突き刺さった!
 迷宮が激震し、フロアの壁を破壊しながら圧倒的な質量に押し潰される黄金竜。

「さよう、なら」
「グルォオオオオオオオオン!!」
 最期はメヤの生み出した無数の槍が、剥き出しとなった弱点――クロウと珠稀の斬撃によって生まれた十字傷の中央、心臓部を穿つ。

 数多の猟兵たちの攻撃が折り重なった結果、ここに黄金竜の命は断たれた。







「あ、雪です!」
 全ての戦いが終わると、天井だってある筈なのに、何処からともなくぽつぽつと雪が降り始めた。
 イリスロッテが無邪気にはしゃいでいると、迷宮の最奥に小さな玉座が取り残されているのを発見する。
「見てください、メヤさん! これ!!」
「うん……?」
 イリスロッテに引っ張られるように連れられてきたその先には、玉座に置かれた小さな王冠を被る雪だるまの姿があった。
「居たのです! 雪だるまちゃん! 本当に居たのです!!」
「わ、わ。本当に。……よかった、ね。イリス」
「はいです!!」
 わああ、と雪だるまをその手に掲げて喜ぶイリスロッテの姿に、頬を緩めるメヤ。

 見つからなくてもいいと思っていた。
 どうしてこんなところに、本当に雪だるまが――なんて考えも過ったけれど。

 もしかしたら本当にこの雪だるまが、この迷宮の主だったという話……なのかも知れないね。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年01月05日


挿絵イラスト