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兄を探して

#UDCアース

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#UDCアース


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「お兄ちゃん……。」
 少女は探す、兄の姿を。
「ここにいるの?」
 扉を叩く、音。
「ひ! く、来るなぁ!」
「……なんで?」
 部屋の中、怯えた青年に対して返される、可愛らしい声。
「なんでそんなこと、言うの?」
「ふざけるな! 俺はお前の兄じゃねえ!」
 ガキン! ジュル……ジュル……。
 扉の蝶番が外れ、少女が部屋に。
「ほら、やっぱりお兄ちゃんだ。」
「ひ、ひぃいぃいいいぃ!」
 少女は青年へ絡み付き、顔を近づけ、
「もう、逃げちゃ……だめだよ?」

「集まってくれてありがとうございます、皆さん。
 今回もよろしくお願いします。」
 アトは猟兵達に一礼し、一枚の少女の写った写真を見せて、説明を始める。
「UDCアースに、新たな邪神が現れてしまいました。
 この少女の形をしたモノ、『黒木・陽夏(くろき・はるか)』は、お兄さんを求めてさまよっています。
 ……この、お兄さん、というのは概念的なもので、実の兄を探しているというわけではないのです。
 青年と呼べるくらいの男性に対し、気に入った者を兄と呼び、自分の物にする……被害者は数名出ているようですが、共通点は見当たりません。
 そして邪神は、自分と兄とを引きはがそうとする人に対して、容赦がありません。
 ……本当の被害はこちらですね、目をつけられた青年の周りに死が広がります。」
 困ったものです……とため息を一つつき、説明を続ける。
「そして、邪神に目をつけられてしまった青年について、予知できました。
 郊外の一軒家、その中で邪神と暮らして……いえ、永久に続く家族ごっこをさせられています。
 残念ながら、彼はもう助かりません……人形のような状態です。」
 息があったとしても……と光のない目を伏せ、
「というわけで皆さんは、家族ごっこを続ける一軒家に侵入し、邪神を倒してください。
 幸い、問題の家は比較的人家から離れているので、多少派手に音を立てたりしても大丈夫です。
 家族のようなモノたちが抵抗してきますが、何とか家に侵入してください。
 壁を壊してもいいし、ピッキングなどで鍵をはずしてもいいです。
 もしかすると、言いくるめることもできるかもしれませんね。
 開けさせてしまえばしめたもの、家族のようなモノを倒せば邪神が出てくるはずです。
 大変だと思いますが、よろしくお願いします。」
 ご武運を……その言葉とともにゲートを開くと、目の前に一軒家がたっていた。


ヨグ
 ヨグです、今回もよろしくお願いします。
 少女の姿をした邪神の家族ごっこ、全てを壊してください。
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第1章 冒険 『悪霊の家』

POW   :    無理やり入り口を作って家の中に突入、片っ端から捜索する

SPD   :    成り代わりに気取られないようこっそり家の中に侵入し、捜索を行う

WIZ   :    口先で成り代わりを言いくるめて家の中に上がりこみ、捜索を行う

👑11
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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

ウイシア・ジンジャーエール
気に入った人間を自分の物にする、というUDCは見た事があるけど、
家族ごっこに、周囲の人間を殺害していくというのは初めてね。
何が面白いのかしら。男性に守られたいという少女願望…?なんだか、幼稚ね。

(SPD行動)
(可能ならば、他参加者と同時or以降の参加を希望)

家族のようなモノたちが参加者と対応中に、UC【透明】で侵入。
[目立たない]行動を心掛け、[忍び足]で探索をします。

毎秒体力を削るけど、息を止めてるわけじゃない。
使用形跡の少ない部屋を[第六感][野生の勘]で探し、
次に家族のようなモノたちや、UDCの位置、他参加者の行動を[聞き耳]で確認しながら
UCを一時解除を繰り返す等して、探索を続けます。


片桐・公明
【POW】
分「黒木さ~ん。いい加減借りた金返してくれないと流石に困るんですけど。」
ドアを強くたたく分身、さながら借金取りの如く
反応がなければドアをケンカキックで蹴破る
反応が会った場合、足を滑り込ませてこじ開ける
分「そんじゃ、お邪魔しますね~」
本「……乱暴で、スマートじゃなぁ~い」
分身の蛮行に力なく答える本体

分身は刀を、本体は拳銃を構えて手分けして探索
邪魔ものに対しては
分身は容赦なく切り捨て
本体は拳銃で威嚇している隙に接近し当身で無力化する
分「邪魔する奴は敵で、殺しても問題ないだろ」
本「むやみやたらな殺生はあんまり好きじゃないの」



「気に入った人間を自分の物にする、というUDCは見た事があるけど、家族ごっこに、周囲の人間を殺害していくというのは初めてね。」
 何が面白いのかしら? と疑問符を浮かべる、ウイシア・ジンジャーエール(探索者・f09322)。
「男性に守られたいという少女願望……? なんだか、幼稚ね。」
「まぁ……邪神、だから?」
 私もわからない……ため息とともに答える片桐・公明(Mathemの名を継ぐ者・f03969)。
「守られたいって割には、好戦的なのよね。」
「そうね、守ってるつもりなのかしら?」
 ますますわからない……と呟きながら歩くウイシアの姿が、片桐の目の前で消えた。
「……うん、やっぱりわからないけど、やれることをやりますか」

「黒木さ~ん。いい加減借りた金返してくれないと、流石に困るんですけど!」
 ガンガンガン……と片桐が叫びながらドアを叩く。
「ね、ねえ……こういうやり方じゃなくて」
「反応しないなら、こっちにも考えがありますよ!」
 片桐の制止を聞かず、片桐はドアにさらに叩いていた。
 ……ドアを叩いているのは、片桐の分身である。
「借金はない。」
 突然家の中から聞こえる声。
「無い? そんなはずはないでしょ、こっちには証文が」
「ない。」
 中からの声はそっけなく、扉を開ける気配もなかった。
「そういうわけにはいかないんだよ、ね!」
 ガギン!
 分身のケンカキックに扉が開く。
「そんじゃ、おじゃましますね~。」
「……乱暴でスマートじゃな~い。」
 分身は意気揚々と入り込み、片桐は力なくうなだれていた。

「スマートではないけど、妥当よね。」
 透明になったウイシアは、蹴り破られた扉から中へ侵入していた。
 ふと扉の側を見ると、家に押し入ろうとしている片桐を屈強な男が押し出そうとしている。
「……父親、かしら?」
 他にもいるかしら? と耳を澄ませて進む。
 だだだ……と玄関に加勢に向かう男とすれ違い、キッチンで空の鍋をかき回す動作を続ける男を見た。
「なぜかしら……みんな男、よね?」
 あまり使われていないだろう部屋で、一時的に透明化を解除して考え込むウイシア。
「……別のお兄ちゃん?」
 まだ2階は見ていない。
 邪神の姿は見えないが、何かが上にいる気配はある。
「おそらく、だけどね……。」
 上を見ながら、呟く

「はぁ、はぁ……うっとうしい!」
 扉のところで屈強な男を刀で斬り払う分身と、銃で撃つ片桐。
 男は確かに斬られ、弾が肉にめり込む。
 しかし……、
「泥人形でも斬ってるようね。」
 いくら斬っても傷が治り、前に立ちふさがる。
「……ちょっと考えないといけないかもしれない。」
 人がこちらへ向かっている気配もある。
 彼らをなんとかしなければ……

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

菅生・雅久
【倉庫】アドリブ絡み歓迎

本当の家族が陽夏の為に悲しんでる
どんな理由があっても許してはならない

WIZ
仲間が忍び込み易いよう注意を引く

先行した猟兵の情報と偽家族の雰囲気に合わせ【変装】
キセの付添人として玄関から尋ねる
「彼が嘘を言ってると?貴方達に会う為に来たんですよ!」
騒ぐキセに偽家族が気を取られたらそっと2階へ回る
人形の様に成ってても生きてるなら体臭や物音が出てるかも?
【聞き耳】と【野生の勘】を生かし【追跡】

見咎められたら自分も騒ぎ立てよう
気を奪う程、ヒフミとアニスが自由に動ける

力づくと成ったらブレイズフレイムで炎の壁を纏い更に暴れる
簡単には止めないぞ…彼が助からないと判ってても連れ帰りたいんだ


糸原・キセ
【倉庫】SPD
そうか、被害者の方はもう…
なんとも言えない悔しさがある
でも生きていれば可能性はあるかもしれない
全力で事に当たりたい

被害者の傾向や雰囲気を教えて欲しい
今の被害者の容姿に似せて
隠服【白紙】を被って【変装3】を使う

被害者の生き別れの弟になりきって扉を叩くんだ

家人も妹のお気に入りなら攻撃を躊躇するのでは?
「兄貴に合わせてくれ!兄貴、今帰った、どこだ?」
無遠慮にズカズカ入っていくよ
【絶望の福音】でさりげなく攻撃は避けるんだ
【情報収集2、学習力1】で家人が必死になる場所を探し
「●●に居るのか!俺だ出てきてくれ!」
って、他の仲間に聞こえる声で言うよ


弥刀・一二三
【倉庫】アド絡歓迎
spd
「えげつない怪談やな…
何で兄貴に執着しとるかも調べたいどすな
「ほな、頼むで!
雅久とキセに玄関に引き付けてもらいアニスと侵入組を
「バレんよう中入る方法、アニスも探してくれや
「2階におるんやったら2階まで登って窓から侵入した方が早いかもしれんな
サイバーアイとゴーグルで家内部に通っている通信電波を【失せ物探し】で探し
そこからタブPCで【ハッキングで情報収集】
電波無いなら【聞き耳と地形の利用】等で誰にもバレん所探し【鍵開けか破壊工作】で家中に侵入
【目立たない、迷彩で忍び足】で家族とやらを捜索
中にも人形おったら見つからんよう隠れ家族探し先行
発見次第二人に連絡
逃さんよう【時間稼ぎ】


アニエス・エーラ
【倉庫】
家族を欲しつつ殺してしまう。一部に執着し悪霊化するとよくある話ではありますが……。
「がっくん、キセっち! それじゃ、お願いね!」
二人に引き付けてもらい、私は一二三と家屋への侵入を試みます。
先に【動物と話す、動物使い】で内部の状況を調べてもらいます。
「バレない場所……二階に人の気配、て言ってたよね?」
先の猟兵仲間の情報も活用して、一二三と連携して【失せ物探し、情報収集】で侵入経路を探索します。
怪しい気配は【呪詛耐性、封印を解く】し動物から内部情報を聞きながら【オーラ防御、迷彩、忍び足】で二階を目指し家内を探索します。
見つかりそうになったら動物に飛び出して逃げてもらい誤魔化してもらいます。


セリオン・アーヴニル
邪神…いや、神の類とは言えんな。アレはただの厄介な悪霊だ。
普段通り「仕事」として、早々に処理するとしよう。

《行動方針:WIZ》
裏口や窓から侵入…でも良いのだが、見つかると厄介だ。
となれば『奴』に任せるか。狂人には狂人をぶつけてやる。
「解放」と小さく呟き、自身の人格の切替えつつ。

家屋には『正面から堂々と』入りましょう。
遭遇した敵性には「ただいま」と言いながら微笑みかけ、
やや強引にでも連中に溶け込んでみます。
誰だ?と言われても「おや?「お帰り」も無いんですか?」
なんて言いながら再度「ただいま」連呼のゴリ押しで。
侵入出来たら堂々と家屋内を探索しましょう。
上手い事行かなければ…実力行使ですかね?



「えげつない怪談やな……何で兄貴に執着しとるかも調べたいどすな。」
 正面口から離れた場所、家の近くに寄りながらサイバーアイで家庭用通信電波の流れを確認していた弥刀・一二三(サイボーグのスターライダー・f10459)。
「よしよし……これなら使えるわ、ちょっと調べたろ。」
「頼むよ、ちょっと被害者の外見とか知りたいからさ。」
 タブレットPCを覗き込んで操作している弥刀に、言葉をかける糸原・キセ(祈りの戦巫女・f10149)。
「陽動するのに使いたいからね。」
「おう、任せておきなはれや……あったあった、この人やな、ふむふむ。」
 ちょいちょいと弄ると、一人の男性の写った映像がタブレットに映し出された。
「名前はシンジってことしかわからんなぁ。」
「いいよ、それで問題ない。ありがとうね。」
「おう、じゃあ表は任せるわ。うちらはそれに合わせて侵入しましょ。」

「あぁ、お帰り……へぇ、そういう感じの人なんだ。」
「そう、雰囲気は似せたつもりだよ。」
 正面口の側で菅生・雅久(人間のブレイズキャリバー・f09544)は、恋人の糸原を待っていた。
 普段と違う、黒っぽい地味な服で少年らしくなった糸原に、
「……それはそれで似合うな。」
「ふふ、誉めても何も出ないさ。じゃあ行こう」
 その時、目の前で正面玄関を開く男の姿が見えた。
 ただいま! と言いながら堂々と入っていくところだった。

「……誰だ?」
「誰だ、だって? 家人が帰ってきたのに、おかえりもないんですか?」
 にっこりと笑いかけながら、正面に立つ男二人に向かって話しかける、セリオン・アーヴニル(並行世界のエトランジェ・f00924)。
「お前など知らん。」
 つれない答えにもめげず、話しかけ続ける。
「ええ? そんなことないでしょう、私はここの人間なのは間違いないんですよ?」
「……お帰り願いたい。」
 男二人がセリオンを押し出そうとする……と、
「兄貴! シンジ兄貴! 今帰ったよ!」
 少年に化けた糸原の声。
「お、丁度いい、弟さんのおかえりだ。」
「……誰だ?」
 当然のように、男たちからすれば知らない顔である。
「誰だだって? そっちこそ誰だよ!」
 食って掛かる糸原に、顔を見合わせる男二人。
「弟がいるとは、聞いていない。」
「あんだよ、そっちが知らないだけだろ!?」
「彼が嘘を言ってると? 貴方達が守ってるお兄さんに会う為に来たんですよ!」
 菅生も糸原に合わせて、付き添いで来たという体で言葉を荒げる。
「いや、帰ってもらおう。」
「……ああ、そうかよ!」
 糸原に掴みかかろうとする男たち。
 しかし、その手は空を切り、糸原は二人の間を抜けて家の中へ駆け出した。
 さらに体勢を崩した男たちの手を、セリオンと菅生がそれぞれひいて玄関から追い出す。
「ははは、素直に家に入れればよかったのになぁ!」
「ああ、あの子を追わせるわけにはいかない。」
 狂気を感じる笑みを浮かべて黒剣を抜くセリオンと、自身の傷から生み出される炎を壁にしつつ鉄塊剣を構える菅生。
「……本当の家族が、邪神の為に悲しんでる。」
 立ち上がり、向かってくる男たちに炎を浴びせかける菅生に、
「いや、神の類とは言えんな。アレはただの厄介な悪霊だ。」
 先ほどの狂気はどこへやら、冷静な仕事人としての姿を見せるセリオン。
「普段通り、早々に処理するとしよう。」
「ああ、どんな理由があっても許してはならない。」
 家へ戻ろうとする二人を押し返していった。

 少し時は戻り……。
「ふふ、ありがとう。」
 ちゅー! と返事をするネズミにチーズを渡し、アニエス・エーラ(オラトリオの聖者・f13932)は笑顔で見送る。
「お、どんな感じやろか?」
「ええ、裏の勝手口からも入れますが、そこには人がいるので1階の窓から入る方がいい、とのことです。」
 家に住みついていたネズミから話を聞いていたアニエス。
 弥刀と共に家の裏手から侵入できそうな場所を見る。
「2階を調べるなら、私だけなら飛んでいくこともできますが。」
「いや、やめた方がええ。一人で邪神の相手はさせられん。」
「……ふふ、そうですか。」
 と話をしていると、正面口の側から叫び声が聞こえてくる。
「始まりましたね。」
「ああ、じゃあこっちも侵入といきましょ。」
 少し高い位置にあるせいか、鍵のかかっていない窓を開けるアニエス。
 中は風呂場だった。
「よ、っと。」
 ふわりと飛んで入り込んだアニエスの後から、弥刀は機械の腕で軽々と自分の体を持ち上げて入り込む。
「こっちです、ネズミさんが言うには……。」
 廊下に出て、2階への階段の方を見ると、
「……そのようやね。」
 階段の前に、男が立っている。
 よく見ると、階段にべったりと液体が付いているようだった。
 ……まるで何か、湿った生き物が登っていったかのように。
「どうしましょうか。」
「うーん、そうですなぁ……。」
 と考えていると、後ろから廊下を走ってくる音が響く。
「2階に居るのか! 俺だ出てきてくれ!」
 走ってきたのは糸原だった。
 階段の前で立っている男の前まで走り出ると、男は無言で手を広げて通さない構え。
 しかし、その手を躱して糸原が階段に足をかけ、
「キセっち! 危ない!」
「うわ!」
 アニエスの声に飛び退ると、階段についた液体から伸び出た腕が空を切る。
 立ちふさがった男の頭を踏みつけ階段まで戻る糸原。
「……うへ。まさかとは思うんやけど、今までのお兄ちゃんってことかいな。」
 ずるり……と液体から男たちが起きあがるのを見て、ぼやく弥刀。
 そこへ、少女の声が響いた。
「お兄ちゃんたち、そいつらを倒しちゃって!」
 その声に、男たちは猟兵達へ向き直る。
 その顔には、翁の面がつけられていた。
「……家族を欲しつつ殺してしまう。一部に執着し悪霊化すると、よくある話ではありますが。」
「困ったもんやなぁ、倒すしかありまへん。」

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​




第2章 集団戦 『暗黒面・翁の者』

POW   :    儂は暗黒面。儂は翁の者。肉体と狂気の蒐集家。
自身が戦闘で瀕死になると【ホエイプロテイン】が召喚される。それは高い戦闘力を持ち、自身と同じ攻撃手段で戦う。
SPD   :    プレテインに秘められし力こそパゥワァー
【大豆プロテイン】が命中した対象を高速治療するが、自身は疲労する。更に疲労すれば、複数同時の高速治療も可能。
WIZ   :    儂は肉体と狂気の蒐集家。これこそ我が蒐集の極地。
完全な脱力状態でユーベルコードを受けると、それを無効化して【尻】から排出する。失敗すると被害は2倍。

イラスト:天之十市

👑11
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種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 ふらりと起き上がった男たちには、一様に翁の面がつけられていた。
「陽夏は……妹は、渡さない……。」
「……飽きられようとも、妹は……。」
 生気のない、地の底から響くような声と共に、男たちは襲い掛かってくる。
弥刀・一二三
【倉庫】アド絡歓迎
spd
攻撃にソイプロテインとホエイプロテイン、どすか…
「甘い攻撃どすな…!
鼻で笑う
「プロテインは筋トレ後30分以内のゴールデンタイムに摂るんが鉄則でっせ?
「後は寝る前と朝!グリコーゲン…糖質と摂取して効率ようせな、飲む意味あらへんのんどす
「しかもソイ、どすか…ダイエットでもしはるんどすか?男やったらホエイ中心、夜カゼインどすやろが!
【挑発でおびき寄せ】ながら己へ引き付け
動きを注視し【見切り、属性攻撃】で弱点属性や攻撃前動作を【情報収集】
発見次第仲間に通達
敵の攻撃は救助者と逆へ【先制攻撃、衝撃波、吹き飛ばし】し阻害
とUCで「演算完了」回避
【罠使い、串刺し】等で動きを封じつつ攻撃


菅生・雅久
【倉庫】
他者ともアドリブ共闘歓迎

「男ならホエイ、夜カゼイン」に大きく頷き
…だが、こいつらに説教しても…(クッ
気を抜くと笑いそうなるのを堪え真顔で
ヒフミとアニスが引付けてくれた隙を縫い奥へ、妹とシンジを目指す
床(液体)から手?!どこから湧き出てくるか判ったものじゃないな
遮る者は【吹き飛ばし】と【スライディング】で間を抜ける

何人が犠牲になったんだ…
建物ごと燃やして浄化したい衝動に駆られるがシンジまで犠牲になる(苦笑
元兄達を自身から吹き出す炎と焼き大剣で刈り
キセヘ「おうっ浄化しつつ行こう

両手で大剣をしっかりと持ち直し
全ての魂を自由にする為【フルゴラの翼】の速度に乗せて多くを巻き込むように【範囲攻撃】


糸原・キセ
【倉庫】他と絡み・アドリブ歓迎


「アニス、同じ気持ちだ。蒐集?冒涜も甚だしい」
厄介で不快な敵、ここで全部倒す
面が本体?重点的に狙うよ

連携重視
必ず有効打が産まれる様
よく観察し立回るよ

仲間ユーベル使用時は
符【破魔2】や薙刀【薙ぎ払い5】で同敵へ攻撃

仲間の通常攻撃時は
【小狐の輪舞曲】で小狐を先行させ
ユーベルの攻撃と取らせる
敵が脱力→小狐を直前で消す
脱力なし→面へ小狐を取付かせ燃す!
「うぁ体の主が不憫;;雅久っ燃やそ」

ホエー出現
扇で間に入り召喚元を【拠点防御3】
他方向は小狐弾幕
大豆を届かせない

可能なら僕が食うっ
「二三兄これ痩せるの?」

召喚主を早急に仕留める
ホエーは消滅する?
消滅しないなら他より先に倒すっ


アニエス・エーラ
【倉庫】
死して尚、利用されてしまうなんて……悲しいですね。
「苦しむ魂を、神の身元へ!」
【オーラ防御】し、【祈り】シンジさんのいる方を【拠点防御】で敵が行かれないよう塞ぎます。
仲間が怪我をしたら回復を施し、主に援護に回りたいと思います。
自身の怪我は【生命力吸収】で補いたいと思います。
攻撃されたら【見切り、残像】で躱し【医術、毒使い】で相手に継続的にダメージを与え【封印を解く、破魔】で意識が戻らないか試してみたいと思います。
戻った方は知識の書で浄化方法を探し神の身元へ送りたいと思います。
戻らなければ【拘束詠唱、全力魔法】で始末します。
「ソイだと痩せるの?」
キセっちと顔を見合わせ思わず食いつきます。



「死して尚、利用されてしまうなんて……悲しいですね。」
「……アニス、同じ気持ちだ。」
 ゆらりと起き上がる翁面達を前に、アニエスは囚われ続ける彼らに憐みを感じていた。
 糸原も同様、翁面に囚われた男たちを開放するために、符と薙刀を持って対峙する。
「まったく、けったいな面どすなぁ!」
 そこへ響く、弥刀の声。
 翁面が一斉にそちらを向いた。
「用済みの証にお面までつけられて、何と無様な姿ですやろ!」
 挑発の言葉と同時に、翁面達をサイバーアイで観察する。
「違う……。」
「俺たち……いや、我らは暗黒面。我らは翁の者。」
 弥刀へ向け、駆けだす翁面たち。
「肉体と狂気の蒐集家なり!」
 正面からの飛び蹴りを一歩の踏み込みだけで避ける。
 サイバーアイによる演算、それによって導き出される最小の動き。
「蒐集?冒涜も甚だしい!」
 攻撃を避けられバランスを崩した翁面の一つを、糸原の薙刀が貫く。
 ぞぶりと固い粘液を刺したような手ごたえと共に、割れた面の下から現れたのは、何もない顔だったもの……。
 翁面が剥がれるとともに、男は糸が切れたように倒れた。

 ……ベシャリという音と共に、ほかの翁面が倒れた男へかけるのは白い液体。
 見る間に顔に集まり、新たな翁面となって男が立ちあがる。
「我らが身体、全てプロテインなり!」
「……はっ! 甘いどすなぁ!」
 鼻で笑う弥刀に翁面が一斉に振り向く。
「プロテインは筋トレ後30分以内のゴールデンタイムに摂るんが鉄則でっせ? 後は寝る前と朝! グリコーゲン……糖質と摂取して効率ようせな、飲む意味あらへんのんどす。」
「え、えっと……そこ、ですか?」
 急に力説し始めた弥刀に、アニエスが思わずずっこけそうになる。
「しかもこの匂いはソイ、どすか……ダイエットでもしはるんどすか? 男やったらホエイ中心、夜カゼインどすやろが!」
「くっくっく……ああ、確かにその通り。」
 油断すると笑いそうになるのをこらえながら、表の家族もどきを片付けた菅生が同意すると、
「二三兄、これ痩せるの?」
「ソイだと痩せるの?」
 糸原とアニエスが食いついた。
「まぁ適度な運動と共にとれば、いずれは痩せはります。」
「とはいえ、なぁ。」
 バチバチと雷光の翼を纏う菅生が鉄塊剣を構え、すれ違い様に翁面の腕を斬り飛ばす。
 その切り口から流れ出す、白い粘性の高い液体……。
「これを飲みたいか?」
「……ごめん、遠慮しとく。」
 うへ、と顔をしかめながら言う糸原。
「ならいいさ。さて、と……。」
 この上か、と階段を見て呟く菅生。
「よし、じゃあつっこむぞ!」
「ああ、行くよ!」
 雷光を纏う菅生の後を追う糸原と、
「通すわけにはいきまへん。」
「ここで止めさせてもらいます!」
 後から追いかける翁面に立ちはだかる弥刀とアニエス。
 アニエスの張った力場に阻まれ、翁面達は階段へ近づけていない。
「何とかしないといけないどすな。」
「ええ……苦しむ魂を、神の身元へ。」
 力場に張り付く翁面を、アニエスは光の蔦で拘束していく。
「い、妹は……。」
「……妹さんは、幻です。」
 凛と響く声。
 その言葉は、翁面の魂に直接響いた。
「ですから、皆さんはもう、休んでください。」
「お……おお……。」
 ぽとり、と翁面が落ちる。
 男たちの体は、黒い粘液となって崩れ落ちていた。
「やっぱり聖者どすな、やりますなぁ。」
「……ふふ、それほどでも。」
 手を叩きながら言う弥刀に、アニエスは笑顔で答えた。

「うへ……べたべただな、この階段。」
「あ、まって雅久!」
 糸原の声に階段に付けようとした足を引っ込める菅生。
 一拍遅れて粘液から腕が伸び、新たな翁面が立ちあがる。
「この先は……。」
「行かせないって? そうはいかないんだよね!」
 糸原は符を放ち、翁面へ狐火を浴びせかけようとする。
 ……が、相手が脱力したのを見て、即座に火を消させた。
「あっぶな、こいつら受けた技を返してくるみたい。」
「ふぅん、なるほど……。」
 菅生は自身の手傷から炎を噴き上げ、燃え盛る鉄塊剣を叩きつける。
 物理的に体を断たれるとどうにもならないのか、ただもがくだけの翁面。
「うぁ、体の主が不憫……雅久っ燃やそ!」
「おうっ、浄化しつつ行こう!」
 燃える符と鉄塊剣、そして薙刀によって、翁面達は浄化されていく。
 ……建物ごと燃やしてしまいたい衝動に駆られるが、それでは現在のお兄ちゃんが死んでしまうと踏みとどまる。
 そうしている間に、2階についた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

セリオン・アーヴニル
《ウイシア(f09322)と共闘予定》

「あまり邪神方面の案件には詳しくないんだが、『アレ』は人には絶対戻らない『ただの敵』として処理して構わないんだな?」
等と声をかけつつ武器を構えて戦闘開始。

立ち位置は前衛。ウイシアの援護攻撃を受け、動きが鈍った奴から狙い各個撃破を行う方針だ。
初手で【オルタナティブ・ダブル】を使用後、 防具とスペルカードの能力で『残像、迷彩、目立たない』の効果を併用。
回避に主眼を置きつつ分身体と疑似挟撃を行いながら『フェイント、だまし討ち』で翻弄し、 なるべく本体やウイシアに狙いが移らない様に意識して攻める。


ウイシア・ジンジャーエール
グリモア猟兵も助からないと言っていたし、容赦しなくて良いでしょう。
あら、あなたも居たのね。ちょうどいいわ、共闘しましょう。
共闘(f00924)

屋内だけど少し羽を広げて〔空中戦〕。
前衛のセリオンの後方に位置取り、少し高い視界から攻撃。

〔先制攻撃〕【白木蓮の舞】を高密度で発生させ、敵の視界を塞ぎましょう。
目的は、ダメージではなく目くらましの〔だまし討ち〕。
この隙に、セリオンに攻撃を決めて貰うわ。

セリオンが後れを取った場合は〔高速詠唱〕で〔全力魔法〕【朋弥】を。
〔カウンター〕

しかし…敵のUC、ふざけているようで何気に強いわね。
一体ずつ確実に仕留めていきましょう。瀕死と気付かせない程早く潰すわ。


片桐・公明
分身と手分けして敵を倒していく。
狭い戦場でも二人の連携は完璧

分「実体ができて、倒し買いがあって、おまけに数もたくさんいる。結構いいじゃねぇか。」
本「そう感じることができるのはあなただけよ。やり放題は食事とスイーツだけで十分よ。」

分「何だったら炎で焼き払うか。」
本「場所を考えなさい。私たちも丸焦げになるわよ。」
分「……家が燃えることは気にしないんだな。」
本「ただでさえ筋肉だらけで暑苦しいのに、さらに熱くしてどうするのよ。」

(アドリブ、絡み歓迎です。)



「あまり邪神方面の案件には詳しくないんだが、『アレ』は人には絶対戻らない『ただの敵』として処理して構わないんだな?」
「グリモア猟兵も助からないと言っていたし、容赦しなくて良いでしょう。」
 2階の廊下、立ちはだかる翁面を前に透明化を解除したウイシアに、声をかけたセリオン。
 応えてから声の主に気が付き、
「……あら、あなたも居たのね。ちょうどいいわ、共闘しましょう。」
「ああ、よろしく頼む。」
 大型ナイフを引き抜くセリオンに前面を譲り、少し後ろに下がって純白の羽を広げるウイシア。
「散って。」
 白木蓮の香りと共に、廊下に花びらが舞う。
 翁面の視界を塞ぐように集まるそれに合わせ、セリオンのナイフが迫る。
 一閃、そしてもう一閃……翁面の後ろには、もう一人のセリオンが立っていた。
「いつ見ても不思議ね。」
「だろうな。だが、戦うには都合がいい。」

 次の翁面に取り掛かろうとしたところに、飛び込んできた影が2人。
「おっと、先にやってるじゃん!」
 こちらも同じ顔が2人。
 片桐の闇人格、ニヤニヤ笑いを浮かべながら血の色の刀を手に前に出ると、相手の翁面の足元をハンドガンで狙い撃つ片桐。
「手伝うわ、こいつらさえ倒せばいいんでしょ?」
「ええ、それで邪神が顔を出すはず。」
 その時、床に倒れた翁面がドロリと溶け、スライムのように起き上がるのをウイシアは見た。
 ごぼごぼという音と共に、呟く粘隗。
「ホエイプロテインある限り、我の体は不滅……。」
「……厄介ね、瀕死にしておいておけないわ。」
「なら、確実に潰すとしよう。」
 粘隗へ突き刺さる、2本のナイフ。
 ビュン!と、ナイフの柄についたワイヤーが引かれ、粘液をまき散らしながらセリオンの手元に戻る。
「これでいいか。」
「十分ね、確実に仕留めていきましょう。」
 前で翁面の1人を斬り伏せた片桐が振り向きながら、
「何だったら、炎で焼き払うかい?」
「……場所を考えなさい、私たちも丸焦げになるわよ。」
 片桐が返す。
「同感だ、邪神もその程度で死ぬとは思えないしな。」
 倒れた翁面にナイフを突き刺すセリオン。
「とりあえず、こいつらを倒してから考えましょ。」
 ばさり……と羽を広げ、さらに白木蓮の花びらを舞わせる。
 合わせて5人の息の合った連携により、ウイシアの目から動く翁面がいなくなるまで、それほど時間はかからなかった。

「ひひ……倒しがいがあって数もいて、なかなか楽しめたぜ。」
「そう感じることができるのはあなただけよ。やり放題は食事とスイーツだけで十分よ。」
 すぅっと闇に消えるように掻き消えたもう一人の片桐。
 目の前にあるのは、翁面達が守っていた一つの扉。
「ターゲットの黒木・陽夏は、ここだろうか?」
「ええ、おそらくはそうでしょう。」
 その時、目の前の扉から幼い少女の声が響く。
「使えないお兄ちゃんたち……もうここまで来ちゃったの?」
「……家族ごっこは終わりよ、陽夏ちゃん。」
「ふふふ……終わらせるわけないでしょ。邪魔する人は、許さないんだから。」
 ぎいぃぃ……。
 ひとりでに開く扉。
 中には、白い服を着た少女……のようなものが、一人の青年に絡みついていた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​




第3章 ボス戦 『黒木・陽夏』

POW   :    お兄ちゃんは私だけのものなんだから!
【ヤンデレ妹モード】に変化し、超攻撃力と超耐久力を得る。ただし理性を失い、速く動く物を無差別攻撃し続ける。
SPD   :    捕まえたっ、お兄ちゃん!
【全力のハグ】【笑顔】【触手】を対象に放ち、命中した対象の攻撃力を減らす。全て命中するとユーベルコードを封じる。
WIZ   :    お兄ちゃん、あいつらやっつけて!
戦場で死亡あるいは気絶中の対象を【仮のお兄ちゃん】に変えて操る。戦闘力は落ちる。24時間後解除される。

イラスト:もりさわともひろ

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は黒木・冬夜です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


「もー、せっかくお兄ちゃんを見つけたのに。」
 青年に絡み付く、少女のようなもの……黒木・陽夏は、猟兵達を見ておこったように頬を膨らましながら言った。
「待っててね、お兄ちゃん。あいつら倒したら、また遊ぼうね!」
「……。」
 青年からの返事はない。
 少女の後ろにある肉体は、粘液状に溶けかけている。
「ふふふ……邪魔するやつは、許さないんだから!」
 でろり……と少女の背後で青年の首が落ちる。
 その顔には、翁の面が付いていた。
鈴木・志乃
 私、DS出身なんですけどね
UDCアースの方がよっぽど酷いなって思うことありますよ

貴女みたいなのが平気で蔓延ってるからね
悪意も何もなく

あはれな死者を見送る為に
咲かせて魅せましょ大花火

UC【意志の花】発動
【第六感、失せ物探し】で周囲の残留思念を回収し
敵のWIZ人形ごと爆破するよ【衝撃波、なぎ払い、祈り】
もっと熾烈に行こうか歌唱の衝撃波も織り混ぜていこう
死者への弔いの歌、聞けよ

くそ……助けられるなら助けたかったのに

敵攻撃は第六感で見切る
特に操られた敵は行動パターンを読みきれば対処しやすいはず
鎖で的確に武器受けからのカウンター
ダッシュスライディングで回避狙おう
掠る程度ならオーラ防御で凌ぐ



「私、ダークセイヴァーの出身なんですが、この世界の方がよっぽどひどいなって思うことがありますよ。」
 ゆったりと喋りながら、鈴木・志乃(ブラック・f12101)は部屋の惨状を見る。
「貴女みたいなのが平気で蔓延ってるからね、悪意も何もなく。」
「悪意があるのはそっちでしょ!」
 ズルリと動きながら、黒木が後ろに下がる。
 その跡には、まるでナメクジが這ったかのようにてらてらと粘液が張り付く……。
「さぁ、お兄ちゃんたち! こいつらを追い出して!」
 べちゃ! ずるり……
 声に応えるように、粘液から立ち上がる翁の面をつけた人型の塊。
 鈴木に翁面の目が合った途端、襲い掛かってきた。

「くそ……助けられるなら助けたかったのに。」
 向かってくる翁面を見据えつつ、周囲の声を聴く鈴木。
 黒木に対する怨念、後悔、呪詛……様々な負の感情渦巻く声を纏めあげる。
 そこへ殴り掛かる翁面を躱し、
「あはれな死者を見送る為に……。」
 纏めた声に光を伝播させる。
「咲かせて魅せましょ、大花火!」
 鈴木の声に光が走り、残留思念へ一斉に光を走らせる。
 先ほどまで鈴木が立っていた場所を中心に、光が広がっていく。
 感情の奔流、強いものほど強く現れる光に翁面は巻き込まれ、さながら花火のような光の爆発。
 目を開けられるほどになってみれば、翁面達はすでに粘液に戻ったのがわかる。

「貴女のお兄ちゃんには、一足先に天国へ行ってもらいました。」
 黒木へ視線を向けると、悔しそうに足をべちゃべちゃと床に叩きつけている。
「……もう! お兄ちゃんも、もうちょっと頑張ってほしいのに!」
「次は貴女よ。……お兄ちゃんになぜこだわるの?」
 びちゃ……
 足を止めると、黒木はキッと鈴木を睨みつけ、
「私にはお兄ちゃんが必要なの! 妹はお兄ちゃんがいないと妹じゃないじゃない!」
「その人は、貴女のお兄ちゃんじゃない。」
「最後にはなってくれるもん!」
 叫び声と共に起き上がる、翁面達。
「出てってよ!」
「……刷り込みかそういうモノだったのかわかりませんが、認識を崩すことはできそうにないですね。」

成功 🔵​🔵​🔴​

ウイシア・ジンジャーエール
意味が分からない生き物っているんだな、という目で少女を見る。自立心のない女はクズだと思うし、それを良しとする男もゴミだと思う。説得も対話も必要ないでしょう。

セリオン(f00924)と共闘。
今回は私が火力。〔空中戦〕継続。

〔先制攻撃〕〔高速詠唱〕〔全力魔法〕【天罰】
【武器】を向けた対象に【光の柱】でダメージ。命中率が高い。
武器を持つ手や位置を固定し、羽で狙撃位置を変える(敵POW対策)

敵対策
(POW)攻撃が効かないと判断したら移動を止め、UC連射。
(SPD)〔逃げ足〕で天井近くまで離れ〔だまし討ち〕の一撃。
(WIZ)UC【白木蓮の舞】で範囲攻撃。

〔オーラ防御〕〔激痛耐性〕〔呪詛耐性〕


セリオン・アーヴニル
《ウイシア(f09322)と共闘》

実際に目にして理解できた。
想像以上に『想像以下』の代物だと。

集団戦同様、前衛。
ただし今回は火力担当のウイシアの補佐役が主体だ。
【無窮流転】を使用(人格変更せず)し、特に防御を重点的に自己能力を強化。
部屋と言う戦場の狭さを活用し、背後に控えたウイシアの動きを阻害させないよう『武器受け、怪力』を併用した壁となり彼女を防衛。
触手は『咄嗟の一撃、早業』で可能な限り切り払う。

彼女の攻撃タイミングが整い次第、ギリギリまで控えさせた戦闘人形に側面から強襲させる。
注意を一瞬でも逸らせたら自身も横っ腹に大上段からの一撃を与えて体勢を崩し――
「ウイシア!やれ!」 と、大声で合図。



「……実際に目にして、理解できた。」
 先ほどの黒木の言葉に、セリオンは冷めた目を向けて呟く。
「想像以上に『想像以下』の代物だと。」
「同感、ね。」
 ウイシアも同様だった。
「自立心のない女はクズだと思うし、それを良しとする男もゴミだと思う。」
 黒木、そして翁面達、その関係を言い捨てる。
 わけの分からない生き物……いや、生き物ですらないかもしれない。
 概念としての妹……そんなものに縋る、邪神のなりそこない。
「説得も交渉も必要ないでしょう。……サポートを」
「ああ、わかった。」
 翼を広げてエレメンタルロッド『真実の木』を構えたウイシアの言葉に、セリオンは前に出る。
 黒剣『ラーゼ』を抜き放ち、黒木と対峙した。

「うるさい、うるさい!」
 そんな彼らを視界から振り払うように自身の触手を動かしながら、金切声をあげる黒木。
 翁面達が一斉にセリオンを見た。
「私は……私は黒木・陽夏! お兄ちゃんの妹なんだ!」
 声に導かれるように、飛び掛かってくる翁面達。
「支配率を変更……。」
 それらを前に目を閉じ、瞑想をするように心を落ち着けて呟くセリオン。
「『再誕』開始!」
 だがそれは長くはなかった。
 目を開けるとともに、セリオンは翁面達の拳や蹴りを黒剣で受け止める。
 シンプルな構造ながら、必要に応じて戦斧へ変えつつ受け、弾く。
「その程度、通しはしな」
「出てって!」
 声と共に翁面を貫き、黒木の触手がセリオンへ飛ぶ。
「……危ない危ない。」
 しかし、その触手はカギ爪に弾かれていた。
 セリオンの服の下から伸びる、意思だけで動かせる触手型マニピュレーター。
「終わりか? その程度でこちらを倒せるとでも……。」
 その時、セリオンの視界に白木蓮の花びらが映る。
 いつでもいける……ウイシアからの合図だ。

 瞬間、翁面の首を斬り飛ばす黒い風。
 攻撃に転じたセリオンの黒剣が巻き起こす風に、たじろぐ黒木。
「そんな……お兄ちゃん!」
「そんなものはいない。」
 斬り払った翁面の脇から、戦闘人形『シルキーコッペリア』を突撃させる。
 黒木の白いワンピースに縋りつくのを、視線を向けて触手を伸ばす。
「ウイシア!やれ!」
「……消えて。」
 合図とともに、横薙ぎに黒木へ斬りかかるセリオン。
 腹に当たる部分を斬り割き、バランスを崩した黒木へ降り注ぐ、光の柱。
「うぐ……ああああああああ!」
 ウイシアが持つ真実の木が黒木を指し示し、降り注ぐ光の柱が焼き焦がす。
 塵と化したと見るや集中を解き、ウイシアはくるりと背を向けて言い放つ。
「全く、連携も取れていやしない。知り合いとはいえ、即席の私たちの方がうまくやっているわ。」
「ああ、そうだな。」
 そのまま部屋から出ていくのを追いかけるセリオン。
 部屋には、翁面になりかけたお兄ちゃん……シンジが残されていた。

 べちゃり……ずるり……。
 のたうつ触手がシンジから生える。
 それは、見る間に数を増やし、一つに固まる……。
「……ふふふ。」
 震えながら放つのは、少女の笑い声。
 シンジの体は全て触手と化し、塊となったソレは白いワンピースを纏う。
「お兄ちゃん、一緒になれたんだね。」
 肌色に変わると見るや、幼い少女の顔が浮かぶ。
 ……黒木・陽夏がそこに立っていた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

糸原・キセ
【倉庫】絡みアドリブ歓迎
交戦情報を確認し
兄を求める理由に同情が消えていったよ

集中し【見切り3、戦闘知識3】
連携重視しつ薙刀で攻撃

翁や仲間が敵なら引き受け
祈符【破魔2】で面を狙って浄化
仲間へは【マヒ攻撃1】

ヤンデレや抱きつきで動きが単調になったなら確実に符を当てる

UC【七星七縛符】!
扇【拠点防御3】併用
倒し切るまで離してやるもんか

「君の称号の為の兄なの?
兄がいない今の君は…じゃあ『ボッチ』だね」

「嫌だ?彼らも言っていたよ
でも…離さなかったよね君(微笑」

僕の兄へ「プロテインは今度ね?」
恋人、親友もいて僕は幸せ者だ

君も…君が真の意味で妹になれる場所へ逝くといい
本心だけどこれは言葉にはしてあげないんだ


菅生・雅久
【倉庫】
他者とも絡みアドリブ歓迎

「値上げは関係ないと思う…が;」
プロテイン連呼につい釣られつつ
きっちり終わらせなければと陽夏へ向き直る

溶けた兄達…なぜこんな事に…
この先、兄を集め続けても君の心は満たされないだろうし集めさせない

速く動く対象へ無差別攻すると気付けたら更に速度を上げて攻撃を【誘き寄せ】
自身は【残像】を残し【絶望の福音】で避け気を引く
「ヒフミ、キセ、アニス頼むっ」仲間の攻撃に合せ
【衝撃波】し部位単位で吹き飛ばして行き
(もし兄が復活してたら衝撃で妹と引き離す)

自分だけが幸せな兄妹ごっこはここまでだよ
それに兄妹ってのは何時か別々に巣立つものさ…っとお兄さんとは別の世界に、行ってらっしゃい


アニエス・エーラ
真の姿【倉庫】wiz
あまりに多くの犠牲に祈りを捧げ
「永劫、罪を贖い続けなさい!」
【オーラ防御】し【生命力吸収】で回復しながら距離を取り動きを注視し攻撃します。
翁達は【封印を解く、破魔】し知識の書で浄化します。
駄目なら本体諸共【拘束詠唱、全力魔法】で始末します。
攻撃されたら【見切り、残像】で躱し仲間が怪我をしたら回復します。
「……あら? プロテインって粉を水分と混ぜてなかった?」
一二三と雅久の顔を見、何と混ぜて泥状態になったのか、を考え寒気がします。
「……痩せるとしても、プロテインでは、嫌ね」
泥に嫌悪感を抱いてキセと顔を見合わせます。
弱点属性が分かれば、皆と合わせて【全力魔法、属性攻撃】します。


弥刀・一二三
【倉庫】アド絡歓迎
真spd
「食べモンで遊んだらあきまへん!バチ当たりますえ!
プロテインが幾らする思とんねん!
「雅久!オレらのプロテイン価格上げしおった凶悪犯や!
「キセ!アニス!始末したらソイ買うたる!…て、必要やろか…?
【オーラ防御】し
敵へ怒りでの動作単調化狙い
【挑発、生命力吸収、呪詛】
「ほら、バチ当たりましたなあ

敵の攻撃は【見切り、目潰しや吹き飛ばし】し【戦闘知識、地形の利用】で直ぐには攻撃不能場へ【逃げ足】で捕獲も回避
仲間も捕獲されんよう攻撃で吹き飛ばし
動きを【属性攻撃、情報収集】し弱点属性を調査し
【聞き耳と視力】で次動作箇所へ弱点属性【先制攻撃】
「プロテインの恨みは恐ろしい、言いますやろ



「なぜこんな事に……。」
 目の前で黒木へ変わる様を見た、菅生の呟きが響く。
「溶けた兄たちは……?」
「そういうこっちゃ、全部取り込んだんやろ。」
 弥刀が後ろに下がりつつ、言葉を紡ぐ。
「目を付けた男を全部、プロテインにしてな!」
「ちょ、いや間違ってはいないと思うけど!」
 あまりにも自信満々に言う弥刀に、こけそうになる菅生。
「ふふふ……お兄ちゃんって面白いね。」
 そんな様子を、ぐちゅぐちゅと音を立てながら笑う黒木。
「気にいっちゃったかも……ねぇ、お兄ちゃん。」
「いいえ、あなたには渡しません!」
 先ほどまで犠牲になった人へ祈りをささげていたアニエスが間に入ろうとする。
 そんなアニエスを手で制止し、振り返って弥刀は言葉をかける。
「ああ、安心しい。オレはこいつのもんにはならん!」
「大丈夫だよ……いつも、最後はお兄ちゃんになってくれるから!」
 言葉と共に黒木は床に広がり、粘液を滴らせる
 粘液から起き上がる翁面達。
「お兄ちゃん、今度こそ捕まえてあげる!」
 その言葉に、虚ろな目を向けた翁面達が襲い掛かってきた。

「ふん、妹でいるために兄を求めてるのか。」
 薙刀を手に前に出た糸原。
 向かってくる翁面を容赦なく斬り捨て、
「兄がいない今の君は……じゃあ『ボッチ』だね?」
「違うもん!」
 叫ぶ黒木の触手が翁面の間を貫き出るが、攻撃を予測していた菅生の鉄塊剣が斬り飛ばす。
「今までもそうやって、兄を取り込んで、次の兄を探して自分の物にしていたんだな。」
「そうだよ……それが悪いことなの!?」
 飛び掛かる翁面に身構えた菅生だったが、黒木の触手が翁面に突き刺さり軌道が変わる。
 予測と違う動きにガードが間に合わない……!
 が、菅生へ蹴りが届く寸前、翁面は粉になって宙に舞った。
「……間に合った。」
 糸原の放った符が翁面を浄化し、ただのプロテインの粉に変えたのだった。
「助かったぜ、キセ!」
 さらに伸びてきた触手を斬り捨てていく菅生。
 そこへ、後ろから弥刀の声が響く。
「食べモンで遊んだらあきまへん! バチ当たりますえ!」
 糸原は思わず振り返り、
「え、いや……そういうつもりじゃ」
「プロテインが幾らする思とんねん!」
「そっち!?」
 視線を向けると、弥刀は黒木の方を向いていた。
 黒木も負けずに言い返す。
「違うもん! 遊んでるのはお兄ちゃん」
「雅久! オレらのプロテイン価格上げしおった凶悪犯やぞそいつ!」
「聞いてよ!」
 気にせず挑発を続けているのを理解した菅生は苦笑しつつ、
「値上げは関係ないと思う……が、」
 意識を黒木に向けると、まさに触手を弥刀へ勢いよく伸ばしたところだった。
「まずい!?」
「させません!」
 触手が弥刀に届く寸前、間に光の壁が作られる。
 アニエスの作り出したそれに触手が弾かれるとみるや、黒木がわなわなと震え始め、
「もう許さないんだから!」
 叫び声と共に、触手の塊となって弥刀へ突進した。

「はん、やっとかかったか!」
 我を忘れて突進してくる黒木を、高性能ゴーグルを介して解析する弥刀。
 伸びる触手の届かない場所を即座に判断し、捕まらぬように躱す。
「さぁ、あとひと踏ん張りや! 頼むでみんな!」
「わかった!」
 真っ直ぐに弥刀へ向かう黒木に、糸原の符が張り付く。
 印を結ぶとバラバラと符が増え、鎖のように表面を走る。
「まずは縛らせてもらう!」
「ぐ……邪魔、しないで!」
「そうはいかねえぜ!」
 鉄塊剣を構えて間に入る菅生。
 弥刀へ向けて伸びる触手を斬り飛ばし、
「く、邪魔!」
「おっと!」
 体当たりは躱すが、すぐに黒木の前に立ちはだかる。
 その間、黒木の動き、組成などを観察して導き出された弱点は、
「アニス、光や! 得意やろ!」
「はい!」
 その言葉に、すぐに詠唱を始めるアニエス。
 ゴーグルを降ろし、弥刀も銃をレーザー照射に切り替える。
「お兄ちゃん、何で!?」
「お前のお兄ちゃんじゃないから、だろ!」
 伸ばす触手をさらに斬り落とす菅生。
「いつでもいけます!」
「よっしゃ! 動きを止めさせるんや!」
 レーザーを放ち、這うように動く触手を焼く弥刀。
 さらに糸原の薙刀が突き刺さり、床に縫い留める。
「痛い! 放してよ!」
「……彼らも言っていたよね、放せって。」
 身を貫く悲鳴に、糸原の呟きが続く。
「でも……離さなかったよね、君。」
 黒木の瞳には、ほほえみを浮かべる糸原の顔が映る。
「自分だけが幸せな兄妹ごっこはここまでだ。」
 菅生の鉄塊剣が叩きつけられる。
 それと同時に、アニエスの掲げた本……仮称『知識の書』から光が注がれる。
「永劫、罪を贖い続けなさい!」
「いや……いやああああああ!」
 眩い光の中、のたうつ黒木の動きが少しずつ弱まる。
 そして悲鳴も止み、縫い留めている鉄塊剣を伝わる抵抗がなくなった。
「兄妹ってのは何時か別々に巣立つものさ……っとお兄さんとは別の世界に、行ってらっしゃい。」
 静かに呟く菅生の横に立つ弥刀。
 黒い灰と化した黒木を見下ろして呟く。
「プロテインの恨みは恐ろしい、言いますやろ。」

「……それかよ!」
 思わずツッコミを入れてしまう糸原。
「え、いやだってそうですやん!」
「間違ってはいないかもしれないけどさ!」
「まぁまぁ……あれ、でも。」
 言い合いを始めた二人の間に入ったアニエスが、ふと気が付く。
「プロテインって、粉を水分と混ぜて飲むのよね?」
「そうどす。」
「……お兄さんたち、泥みたいだったけど、何と混ざってたのかしら?」
 その言葉に、弥刀と菅生が顔を見合わせる。
 ……同じ想像をしたようで、二人とも手を口に当ててうつむく。
「うへ……いくらダイエットにいいっていうけど、しばらく見たくない。」
「そうね……痩せるとしても、プロテインでは、嫌ね。」
 糸原とアニエスも、同じ考えのようだった。

 こうして、妹にあこがれる邪神のなりそこないは、無事に退治された。
 君も……君が、真の意味で妹になれる場所へ逝くといい。
 糸原の言葉に出さぬ思い、それがかなうことを願いながら、猟兵達はグリモアベースへ帰還した。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​



最終結果:成功

完成日:2019年05月25日


挿絵イラスト