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バトルオブフラワーズ⑥〜ダンシング with キマイラ

作者：霧野

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「猫耳！　イケメン！　至高のキマイラ♪」

　ノリノリで踊るのは暗黒面『斬裂の支配者ロード・リッパー』。
　彼女の愛する猫耳イケメンキマイラへの愛を、華麗にステージ上でもアクションを決めながらダンスで表す。
　腕はしなやかに伸び、足は軽々と。
　蝶のように華麗に舞い上がり、時には風のように勢いをつけて。
　魅了された猫耳イケメンダンサーキマイラ達も一糸乱れぬラインダンスを見せる。

　その光景はテレビウム達によってキマイラフューチャー全土に放送され、興奮したキマイラ達はノリノリフィーバーだ。

「さあ、僕に挑戦するのはだれかな？」

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「ダンス、お得意でしょうかー……」

　眠そうな顔なのに無駄に切れよくパラパラを踊りながら、寧宮・澪（澪標・f04690）は声をかける。

「この度の、システム・フラワーズが狙われている、戦争……それを勝利するための一歩、として……皆さんに、ご協力願いたい、んですー……」

　踊るのをやめて、空に浮かぶスクリーンに暗黒面『斬裂の支配者ロード・リッパー』が踊る姿を映し出す。

「システム・フラワーズにいる、オブリビオン・フォーミュラ……また、その配下のオブリビオン、を倒すにはー……周囲の、『ザ・ステージ』を全てオブリビオンから取り戻さないと、いけませんー……」

　今回、澪が依頼するのはザ・ダンスステージの攻略だ。
　そこにいるのは暗黒面『斬裂の支配者ロード・リッパー』。
　華麗なダンスアクションで魅了する、猫耳イケメンキマイラを愛する怪人だ。
　彼女は、力によって【暗黒面 】の感情を与える事に成功した対象に魂を蝕む触手の群れを差し向け。
　技量によって、自身が呪縛、流血、毒のいずれかの代償を受ける代わりに、支配した 一般人のイケメンな猫耳キマイラ男子の体にロード・リッパーの身体能力を宿し超強化し戦わせ。
　賢さでユーベルコードに対し、支配していたイケメンな猫耳キマイラを放ち、相殺してくる。
　なお戦わせたり、ぶつけてきたりする一般キマイラはロード・リッパーの力が保護している。
　怪我することはないので安心してほしい。

「で、今回のザ・ダンスステージにはー……それぞれ「特殊な戦闘ルール」がありましてー……」

　今回適用されるのは、『ダンシングフィーバー』。
　この戦場の戦闘は、テレビウム・ロックで救出したテレビウムの画面を通して、キマイラフューチャー中に中継されている。
　戦闘中の立ち回りに、ダンスパフォーマンスを披露して視聴者を感動させる事ができれば『フィーバー』が発生して、その攻撃の効果が２～５倍にパワーアップする。
　逆に、フィーバーが発生しなかった攻撃は、その効果が半減以下になってしまう。
　華麗なダンスと戦闘を融合させ、敵を撃破しなければならない。

「こー……ユーベルコード、と組み合わせてー……体力に任せた派手なのもいいですし、技量で魅了する、のもありですしー……舞台効果、意識して、ライトや衣装で魅せるのも、いいですねー……」

　ぜひ思うままに華麗に踊ってみてほしい。
　その姿がキマイラフューチャーの人々に感銘を与え、力となるはずだ。

「それでは、どうぞよろしくお願いします、ねー……」

　華麗なダンス、期待しますー……と、澪は謳って道を紡いだのだった。

第1章 ボス戦 『暗黒面『斬裂の支配者ロード・リッパー』』

POW   :    魂を蝕む触手の群れ 【暗黒面 】の感情を与える事に成功した対象に、召喚した【蠢く蒼の触手のかたまり】から、高命中力の【魂を蝕む触手の一撃】を飛ばす。 SPD   :    シンクロ・ザ・ネメシス 【暗黒面の感情で塗潰す事により支配した 】【一般人のイケメンな猫耳キマイラ男子の体に】【斬裂の支配者 ロード・リッパーの身体能力】を宿し超強化する。強力だが、自身は呪縛、流血、毒のいずれかの代償を受ける。 WIZ   :    次はどんな子にしようかなぁ？猫耳は外せないよね。 対象のユーベルコードに対し【支配していたイケメンな猫耳キマイラ 】を放ち、相殺する。事前にそれを見ていれば成功率が上がる。 イラスト：夜月蓮華 👑11 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

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　クイッククイック、スロースロー。
　ロード・リッパーと猫耳イケメンキマイラは今は華麗な社交ダンスを踊っている。

　薔薇を加え歯を光らせるロード・リッパーのダンスの華麗さにキマイラ達は湧き上がっている。
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　クイッククイック、スロースロー。
　ロード・リッパーと猫耳イケメンキマイラは今は華麗な社交ダンスを踊っている。

　薔薇を加え歯を光らせるロード・リッパーのダンスの華麗さにキマイラ達は湧き上がっている。


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「ほう、社交ダンスですか。それならば負けませんよ？」
　煌めきをバックに華麗に登場するのは、ステラ・アルゲン（流星の騎士・f04503）。
　彼女は名前の通り星のような凛とした美貌を輝かせ、ステージへと躍り出る。
「では一曲、お相手願えますか？」
「ふふん、いいよ！」
　そっと礼をし、ロード・リッパーへ手を差し出せば、彼女は不敵に笑みを浮かべて勝負を受けた。

「かつて分かたれし我が半身よ。今再び我が一部として光り輝け！」
　ステラが言葉を紡げば、彼女のかつての半身である流星の欠片たちが召喚され、周囲に浮かび上がる。
　まさしく天に輝く星々のように煌めく欠片たちはそれだけでステラ存在感を際立たせ、観客を誘惑する。
　完璧な角度で一礼し、ふっ、と息を整え華麗に踊りだす。
　足運びは流星、腕の軌跡は輝く銀河、その笑みは明星のごとく。
　星々を体現するかのようなステラの舞に、観客は魅了される。

「なかなかやるねっ。僕も負けてられない！」
　ロード・リッパーは自身に呪縛を負いながらも、支配した猫耳イケメンキマイラに剣を持たせ、剣舞でもってステラに勝負を挑む。
　流星剣を構え受けて立つステラは同様に剣舞を舞う。
　キィン、と涼やかな音を立てて剣が合わさり、離れ、触れるほどに重なり。
　息つく間もなく互いに入れ替わるその度、騎士のマントが翻り、騎士服が靡く。
　それはまさしく麗しく誇り高き騎士の舞い。
　数度入れ替わるうちに猫耳イケメンキマイラは剣を弾かれ膝をつく。

　観客も盛り上がり、『フィーバー』が発生、倍率は──4倍。

「さぁ、これで終わりにしましょうか？」
　ステラはそのまま舞を途切れさせることなく、星のオーラを全力で魔法にのせて、猫耳イケメンキマイラとロード・リッパーを吹き飛ばした。

成功 🔵​🔵​🔴​

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　栗花落・澪（泡沫の花・f03165）は肩を出し左二の腕の聖痕、everywhere gardenを見せた覆水干風の和装でステージに舞い降りる。
「今度は僕が相手だよ」
「ふふん、いいよ！」
　吹き飛ばされた状態から復帰したロード・リッパーは挑戦を受けた。

　澪は和風ジャズの伴奏に歌声を乗せる。
　静かな琴の音色に柔らかい響の歌が合わさり、ロード・リッパーとテレビウムを通して観戦する観客を魅了していく。
　一度曲と歌が小さくなり、静寂が生まれた。
「さあ、僕の舞台にようこそ！」
　澪のその声にあわせて琴に尺八と和太鼓、鐘や篳篥も加わり、躍動感あふれる伴奏が始まる。
　澪はscenaを発動しスキルを強化、更に風の全力魔法をVenti Alaに宿し、跳躍力上昇。
　同時に彼の足元には、どこにでもあるような、可憐な花畑が精製される。

　澪はStaff of Mariaを手に踊りだす。
　新体操のようにしなやかな柔らかい動きで跳ね、足を高く上げ、くるりと周り。
　時には緩やかなリズムに乗り、時にはびゅんと杖を風が起こるほど振るい。
　時に優雅に時にかっこよく、水干の裾と紐をなびかせ静と動を意識しながら澪は創作ダンスを踊っていく。
　魅了された観客により『フィーバー』発生、その倍率は4倍。
「体が小さくても、その分大きく動けば魅せれるんだよ」
「やるね、さあお相手願おうか」
　新たに自分が支配している猫耳イケメンキマイラに力を託し、棒を使ったアクションダンスで澪に躍りかかる。
　澪はVenti Alaで軽々と空を翔け、連続バク転を決めて棒の突きを回避しながらウィンク。
　魅了された猫耳イケメンキマイラはぼんやりとして動きを止める。
　そして澪は着地と同時にStaff of Mariaを薙ぎ払い、花畑から破魔の花びらを巻き上げて、動けないロード・リッパーに斬撃をくわえたのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

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「踊りの経験はさっぱりだけど…良いわ、相手してあげる。アンタ達と同じ「ケモノ」の舞闘でね」
「ケモノ、ね。見せてみなよ」

　ベアータ・ベルトット（餓獣機関BB10・f05212）はHyenAssimilationを発動、飢餓感と喰殺衝動を高めて舞台に立つ。
　彼女が表現するのは獣にとって、生存と不可分一体な苦しみ。
　飢えて血を求め、肉を求め、暴れ狂う本能的衝動を、僅かに残した理性で御してダンスという「パフォーマンス」に仕立て上げる。
　それは野生を秘めた餓獣の乱舞。
　意識するのは格闘経験で培った、獲物を狙う獣の如き躍動。
　べアータは歯をむき出し、目を見開いて敵を睥睨する。
　低く体を縮めたかと思うと全身で高く跳ね、ステージを駆け回り、力強く飛びかかり、身を低くして転がり。
　ひたすらに全身で表現する、飢えを満たそうとする荒々しい動き。
　止まることなく敵を追い詰めていく飢えた獣を表していく。
　これが、彼女の踊り。
　洗練された華麗さは存在しないが、生物が持つ原始的な本能を揺さぶる力強い踊りだ。
　本能を刺激され吠える観客で『フィーバー』は発生、倍率は3倍。

　べアータは荒々しいステップで飛びながら、ロード・リッパーの元へ接近していく。
「今は、私の四肢が牙。アンタも肉食獣気取ってんなら…ひとつ、喰らい合いといきましょ？」
「あははっ、いいね！」
　べアータは大きく咆哮を上げ、ロード・リッパーへ迫り肉弾戦を挑む。
　ロード・リッパーが生み出したうねる蠢く蒼の触手のかたまりの攻撃は野生の勘を駆使して見切り、しなやかな跳躍でいなし。
　その頂点から荒々しく振り下ろされた機餓獣爪が、ロード・リッパーの腹部を抉っていった。

成功 🔵​🔵​🔴​

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「舞踏と戦闘の融合。舞手たる私にとってはこの上なき舞台ですわね。ええ、私の舞踏、存分に魅せて差し上げますわ♪」
「へぇ、魅せてみなよ」
　プフェルトラム・メーベルナッハ（千夜の踊り手・f00012）は優雅かつ艷やかに一礼し、ステージへと上がる。
「私の舞踏、どうぞご覧くださいませ。その魂燃え尽きるまで……♪」
　しなやかにゆるりと腕を揺らし、愛しいものを抱きしめるかのように。
　軽やかに脚を踏み出し、愛しいものに歩み寄るように。
　のびやかに、柔らかに曲線を強調するかのように腰を揺らし。
　ぐっと体を反らして豊かな部分を見せつける。
　それは挨拶代わりの魅惑。
　そのダンスはテレビウムを通して観戦する観客を釘付けにした。
　更に艶やかに舞い踊るプフェルトラムの全身から、蠱惑の香気が立ち昇る。
　それは同じステージのロード・リッパーとバックダンサーを捉え、包み込み、思考を奪う。
　ロード・リッパーは猫耳イケメンキマイラをぶつけて踊りを阻害することも思いつかなかった。

　そうなったロード・リッパーとの距離を、プフェルトラムはフラメ・テンツェリンを手に舞のステップで詰め寄り、剣舞での戦闘へ移行した。
　羽のように飛び上がり回転を加え切りかかり、ロード・リッパーのナイフを身を翻しアクロバットも交えつつの回避。
　フラメ・テンツェリンの名にふさわしく、赤い炎を纏い、火の粉を輝かせ踊る剣舞。
　全ての動きは彼女の舞踏。
　攻撃・防御・回避、全ての動作はプフェルトラムの舞踏の動作。
　炎のような熱い舞に、魅了された観客の声援で『フィーバー』発生。倍率は2.5倍。

「参ります……♪」
　フラメ・テンツェリンに一層鮮やかな白い炎を纏わせてとん、と床を蹴り。
　鮮やかな炎の剣の舞でもってロード・リッパーを切り払った。

成功 🔵​🔵​🔴​

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「ダンスなら任せてくれよお、ってな！スカイダンサーの真髄を見せてやらぁ！」
　意気揚々と高鷲・諒一朗（ミルザム・f17861）はステージに飛び上がる。
「きれーな社交ダンスを踊ってるが、ほかのジャンルで踊ってもいいもんかねぇ？」
「無論だとも、さあ見せてごらん！」
　諒一朗が望んだ、若者たちにもなじみのあるJ-POP系の曲が流れ出す。
　明るく弾むような曲に乗って、諒一朗は飛び出す。
　長い腕が羽ばたく翼のように翻る。
　ぐっと体をひねり、柔軟に踊り、ステップを踏む。
　脚は軽々ステージを踏んで、高く跳び上がる。
　踊るうちによりワクワクが高まって、諒一朗はどんどん楽しくなり、表情や踊りの雰囲気にも表れていく。
　弾けて、飛んで、回って、跳ねて！
　笑って、明るく世界を照らそう！
　彼が踊れば世界が明るくなるような、楽しい踊り。
　老若男女問わず観客達も楽しくなってきて、体が揺れて踊りだしそうだ。
『フィーバー』発生、倍率は最大5倍！

「ははっ、楽しいな！」
「ああ、楽しそうだ！」
　ロード・リッパーの力を預けられた猫耳イケメンキマイラの攻撃は野生の勘で避けて、発動した金狼ステップの蹴りが、ロード・リッパーを貫いて倒したのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

最終結果：成功 完成日:2019年05月07日