バトルオブフラワーズ④~ラヴラヴオムライス大食い決戦
●怪人の妄想
「お兄ちゃんのために、美味しそうなオムライスをこんなに沢山作ってくれるなんてな。お兄ちゃんは、とっても嬉しいぞ」
ずらりと並んだオムライスを前に、怪人は言う。
その頭部の画面から、『もちろん全部食べてくれるよね? お兄ちゃん!』と、愛らしい声が響いた。画面には、可愛い女の子が映っている。
「ああ、当然だ。チキンライスの米の一粒も残さず、綺麗に平らげよう。いただきます」
怪人はスプーンを手に取った。
●オムライスを食べまくれ
「始まったな。キマイラフューチャーでの大戦争、『バトルオブフラワーズ』が」
宙夢・拓未(未知の運び手・f03032)は、グリモアベースで、真面目な顔つきで言った。
「この戦争での目的地は、『システム・フラワーズ』だ。だが、まず、その周囲を守る6つの『ザ・ステージ』を、全てオブリビオンから取り戻す必要があるぜ。この『ザ・ステージ』での戦いには、それぞれ、特殊なルールが敷かれるようになってるんだ」
拓未は空中にグリモアを浮かばせ、説明を続ける。
「皆に向かって欲しい戦場は、『ザ・フードステージ』。ルールは、『オオグイフードバトル』だぜ。敵のオブリビオンは、『妹が大好きな怪人・マイホゥ』だ。マイホゥは、周囲に準備された大量のオムライスを食べ続けることで、圧倒的な戦闘力を発揮してるぜ。普通に戦っても勝ち目はない。マイホゥ以上に、オムライスの大食いをすることに成功すれば、強力なユーベルコードをマイホゥに叩き込むことが可能になる」
何事もなかったかのように淡々と説明を続ける拓未。
そこで、説明を聞いていた猟兵の一人が、『オブリビオンの名前をもう一回』とリクエストをした。
……拓未は堅い説明をやめた。
「だーかーら! 何度も言わすなって! 『妹が大好きな怪人・マイホゥ』だよ! 本人は妹がいないけど、妹萌えを広めようとしてる、頭がタブレットPCの怪人! 妄想妹の応援パワーとか、そういうので戦う奴! 周囲に準備されてるオムライスも、ケチャップで『LOVE』とか『すき』とか書いてあるんだよ!」
……つまり。
「マイホゥは、それらのオムライスを『妹が自分に愛情込めて作ってくれたオムライス』だって妄想した上で、大食いする。皆もそれ以上の妄想をして大食いする力に繋げてもいいし、オムライスはオムライスだって割り切って食べまくってもいい。方法は任せるが、とにかく、マイホゥ以上にオムライスを大食いすることが重要だ」
落ち着きを取り戻した拓未は、最後にこう締めくくった。
「そういうわけだ。オムライスをしっかりたっぷり食べまくって、マイホゥを叩きのめしてくれ。頼んだぜ!」
地斬理々亜
地斬です。よろしくお願いします。
『④ザ・フードステージ』の戦場のシナリオをお届け致します。
●オオグイフードバトル
オブリビオンことマイホゥは、オムライスを食べ続けることで圧倒的な戦闘力を発揮します。
マイホゥ以上にオムライスを大食いすることができれば、立場は逆転し、猟兵は強力なユーベルコードの攻撃をマイホゥへ行えます。
用意されているのは『LOVE』とか『すき』とか書いてあるオムライスです。これをたくさん食べられる理由や熱意、あるいは味変しながら食べるなどの工夫が必要となるでしょう。
ご健闘をお祈り致します!
第1章 ボス戦
『妹が大好きな怪人・マイホゥ』
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POW : 妹の願いを叶えぬ兄などいない!お兄ちゃん頑張るぞ
【妄想の元気系妹の激励 】【妄想の清楚系妹の声援】【妄想のツンデレ系妹の罵倒(?)】で自身を強化する。攻撃力、防御力、状態異常力のどれを重視するか選べる。
SPD : 妹の何が良いかだと?これを見れば良さがわかるぞ
レベル×5本の【妹 】属性の【動画を再生するモニター付ドローン】を放つ。
WIZ : どんな妹が好みだい?言わなくてもわかっているさ
【頭部のタブレットPC 】から【対象が考える理想の妹の幻影】を放ち、【実体化した幻の妹とのふれあい】により対象の動きを一時的に封じる。
イラスト:因果
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「フィン・スターニス」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
個体識別・零零壱号
わあいオムライス!ワタシオムライス大好き!
オムライスって飲み物だよね!(ごきゅごきゅ
大食い、捨て身の一撃、吸血、生命力吸収、2回攻撃、食べる事に関係しそうな技能(?)は全部使って兎に角オムライスを丸のみしていくよ
大丈夫ちゃんと味わってるよ、オムライス美味しい!
使用ユベコは捕食者の極意、身体の一部でも体液でも何でも捕食出来たら、その相手の性質をコピー出来るよ
攻撃に成功したら妹の幻影を作って「ふええっ私の分のオムライスまで食べちゃだめえっ!」とか「もう食べちゃダメ!太ったおにいちゃんなんか嫌いよ!」とか言わせて相手の食べるのを邪魔してみるよ
ミルフィ・リンドブラッド
心情
オムライスがタダでたくさん食べられるっていう会場はここ、です?
タダで食べるほどうめぇご飯はねぇです。
フィーがオムライスをぺろりと頂いてやる、です。(ふふん)
…こほんっオムライスを食べるついでに怪人も倒してやるです。
・食事
…オムライスが来たです。(無表情で目を輝かせつつ)
もぐもぐ…。うめぇ、です。ご飯の一粒一粒に絡むケチャップの酸味を感じさせる味とふんわりトロっとした玉子(オム)がマッチしていてうめぇぞ、です。(もぐもぐ)
それにしてもお前の画面?頭から聞こえる声うるせぇ、です。それにテレビ(画面)を見ながらご飯を食べるのはマナー違反です。
といって【ただの右ストレート】を画面(頭)にお見舞い。
「オムライスがタダでたくさん食べられるっていう会場はここ、です?」
グリモアの力で転送されてきた、ミルフィ・リンドブラッド(ちいさな壁・f07740)が呟く。
(「タダで食べるご飯ほどうめぇご飯はねぇです。フィーがオムライスをぺろりといただいてやるです」)
いつもは無表情なことが多いミルフィが、『ふふん』と、ほんの少しだけ笑う。それから、彼女は咳払いをして、思った。
(「オムライスを食べるついでに怪人も倒してやるです」)
そんなミルフィの隣を、後ろから、個体識別・零零壱号(正体不明・f15475)が駆け抜けた。
「わあいオムライス! ワタシオムライス大好き!」
オムライスが既に置かれているテーブルに素早く着いた零零壱号は、早速、大きく口を開ける。
ごっくんとオムライスの一皿目を丸呑み。後には空っぽの皿だけが残される。
「オムライスって飲み物だよね!」
ごきゅごきゅ、次から次へと、零零壱号はオムライスを飲み込んでいく。
ふと振り向き、ミルフィの視線に気づいた零零壱号は言った。
「大丈夫ちゃんと味わってるよ、オムライス美味しい!」
「……ですか。良い食べっぷりです、フィーも負けてられねぇですね」
言って、ミルフィも席に着く。それから、目の前のオムライスに、無表情で赤い瞳をきらきらさせた。
スプーンを持って、もぐもぐとミルフィはオムライスを食べ始める。
「うめぇ、です」
温かいご飯の一粒一粒に絡む、トマトケチャップの爽やかな酸味と、ふんわりトロッとした食感の玉子が、マッチしている。
淡々と食べ進めているように見えるミルフィだが、内心ではとても幸せを感じている。
『頑張ってお兄ちゃん!』
『私は信じています、兄様』
『アンタの力はそんなもんなの? 失望したわ!』
一方、近くに着席している怪人マイホゥの頭からは、妄想妹達の声が。オムライスを食べ続けながらも戦うべく、ユーベルコードで自分の攻撃力を強化しているのだ。
「安心しろ。お兄ちゃんは――」
「うるせぇ、です」
めきぃ。
ミルフィの拳がマイホゥの頭にめり込む。
この『ただの右ストレート』はユーベルコードである。力こそパワーという考えから振るわれたそれは、強い威力で、マイホゥの頭の画面にクモの巣状のヒビを入れた。
「それに、画面を見ながらご飯を食べるのはマナー違反です」
ふぅ、と自分の拳に息を吹きかけミルフィは言う。
「ぐっわあああ!?」
苦しむマイホゥ。その時、テーブルにこぼれ落ちたマイホゥの頭部の破片を、零零壱号が拾い上げた。
「いただきます!」
零零壱号は迷いなく、それを口に放り込んだ。相手の身体の一部を捕食するという条件を満たしたことで、ユーベルコード『捕食者の極意(プレデター・グルメタイム)』により、マイホゥの性質を零零壱号はコピーする。
『ふええっ私の分のオムライスまで食べちゃだめえっ!』
『もう食べちゃダメ! 太ったお兄ちゃんなんか嫌いよ!』
さきほど聞こえたのと同じ声色の『妹』の声が響く。マイホゥがそちらを見ると、そこには『妹』の幻影が立っている。零零壱号が作り出したものだ。
「うぐ!? そ、そんな!?」
オムライスを食べる速度を上げることで、自身の戦闘力を上回らせようとしていたマイホゥの動きが、一度止まる。
「今ですね」
「うん!」
ミルフィと零零壱号は視線を交わし合い、マイホゥにさらなる追撃を見舞った。
「うがあああ!!」
苦痛にあえぐマイホゥ。だが、戦いは、まだ半ば。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
レイン・ドロップ
この世界を救う為、食べますの!
オムライスはレインも大好きですのー
ふわふわ卵の上に、可愛い旗を立てて
ケチャップで、ハートやお花などのお絵かきをしながら
食べることを楽しんでむしゃむしゃ行きますのよ!
でも、問題は食べるスピードですわね
ここは怪人さんの足止めをしないと追いつかなくなりそうですの
なので「お兄ちゃん、食べるの早すぎですの。レインが食べるのに合わせて欲しいですの」と
うるうる瞳の妹になりきって、お願いしてみるのですわ
相手が油断した隙を狙って、一気に行きますの!
「ユーベルジャック」でUCを借用し
妹の幻影で足止めを試みるのですわ!
「ぐえっへっへ、現実の妹を甘くみるとケチャップの雨が降りますのよ」
「この世界を救うため、食べますの!」
オムライス大好きなテレビウムの少女、レイン・ドロップ(みずたま・f14853)は、液晶テレビの表情をぱあっと明るくして、ちょこんと席に着いた。
レインはふわふわの卵の上に、キュートな旗を一本立てる。
それから取り出したのは、ケチャップだ。
オムライスには全て、既に文字が書いてあるので、レインは文字の横にあるスペースにお絵かきをしていく。
『LOVE』の左右にハート。
『すき』の隣にはお花。
「いただきますですのー」
ちょんと手を合わせて、かわいさのアップしたオムライスをむしゃむしゃ。
食べることを楽しんでいるレインは、多めに食べることができている。けれど、彼女が自覚している通り、食べるスピードはあまり速くない。
そこでレインが、怪人マイホゥに視線を移し、とった行動は。
「お兄ちゃん、食べるの早すぎですの。レインが食べるのに合わせて欲しいですの」
レイン自身のテレビ画面にはうるうる瞳の表情が映る。その状態から発せられるのは、とっておきの妹ボイス。
「……ふおっ!?」
オムライスを食べるマイホゥの手が止まる。
「い、今、なんて」
わなわな震えつつ、マイホゥはレインを見る。
「食べるの早すぎですの」
「いや、その前!」
「言って欲しいのですの? もう、欲張りさんですわね……お兄ちゃん」
「ふおおおおー!!」
感動に打ち震えるマイホゥ。7歳の女子からの、お兄ちゃん呼び。マイホゥに対する効果は、抜群だ。
「今ですわ!」
レインは一気にオムライスを食べ進めて、マイホゥに追いつき、追い越す。
「あっ、ちょ、ヤバい!」
慌てたマイホゥはユーベルコードで、頭部からレインの理想の妹の幻影を放って動きを封じようとするが、それが運の尽き。これを防御したレインは、『ユーベルジャック』を発動した。
『お兄ちゃーん♪』
レインのテレビ画面に映ったマイホゥの『妹』が、実体化して液晶から飛び出す。
「うっおー!!」
抱き締めたり匂いを嗅いだり、好き放題し始めるマイホゥ。
「ぐえっへっへ、現実の妹を甘く見るとケチャップの雨が降りますのよ」
レインは悪い雰囲気で笑った。
成功
🔵🔵🔴
エコリアチ・ヤエ
妹を妄想してオムライス食ってんならさ…そのオムライスに「キライ」って書かれてたらどうなんだろうな?ちょっと念力でケチャップ操って試せねぇかな。
まぁ俺も普通にオムライスを食ってくぜ。大好きだしな。俺みたいなのが公然とオムライス食える戦場があるとか最高だろ!普通のやつよりは俺も多いぐいだぜ。多少苦しくてもあとで筋トレでもすりゃ問題ねぇ。
味に飽きてきたらなんかソースとか用意できねぇか。デミグラスソースとか、ホワイトソースとか。シチューとかも一緒になってるやつうまいよな。
[アドリブ歓迎]
「いよいよ本格的にピンチだな……だが、お兄ちゃんは負けないぞ!」
猟兵のユーベルコードによって動きを封じられた状態から脱したマイホゥは、再びオムライスの大食いに取りかかろうとする。
彼の前に置かれている、『スキ』と書かれたオムライス。そのケチャップの文字が、ぷるぷる動き始めた。
「ん……?」
疑問符を浮かべたマイホゥの眼前で、ケチャップは新たな文字を形作る。それは――。
『キライ』。
「ななななっ!? ば、馬鹿な、そんなはずがない。そう、これはきっと、ツンデレ妹の仕業に違いない。妹がお兄ちゃんを本気で嫌いなはずが――」
マイホゥは混乱して、この現象の正当化を始める。もちろん、オムライスを食べる手は完全に止まっている。
(「上手くいったみてぇだな」)
内心ほくそ笑みながら、オムライスを頬張っているのは、エコリアチ・ヤエ(悪魔の呼び声・f00287)である。彼が念動力でケチャップの文字を動かしたのだ。
(「それにしても、俺みたいなのが公然とオムライス食える戦場があるとか最高だろ!」)
エコリアチの口元は緩んでいる。強面の彼だが、オムライスは大好物なのである。
みるみる、次から次へと、オムライスはエコリアチに平らげられていく。
(「そろそろ味に飽きてきたか……」)
そこでエコリアチが取り出したのは、プラスチック製の密閉容器である。
蓋を開けて、中からとろりとオムライスに掛けられるのは、用意してきたデミグラスソース。
ホワイトソースやシチューもある。味を変えながら食べる作戦である。
結果。エコリアチは、マイホゥよりも多い量のオムライスを食べることに成功した。
「お、おのれ猟兵ー!」
マイホゥはユーベルコードで自分を強化しようとする……が、大食いに負けているため、さほど効果は出ない。
加えて、マイホゥの頭部のタブレットPCは、他の猟兵の攻撃でヒビが入り、液漏れしている。その液体を、宙に浮いたエコリアチの剣が啜った。
水属性の青色を纏っていた剣が、赤黒く染まってゆく。浮いている他の四本の剣も同様に、呪いを受けた邪悪な武器に変わっていった。
冷酷な術士の人格を表に出したエコリアチは、言う。
「おぬしは、ここで終わり」
それと共に、五本の剣がマイホゥの胸を貫き、言葉通りその命を終わらせた。
元の人格に戻ったエコリアチは、少し苦しい腹を軽くさする。
「ま、あとで筋トレでもすりゃ問題ねぇ」
勝利を収めたエコリアチは、軽く笑った。
大成功
🔵🔵🔵