「GgGgGGggGrRrRrrRrrwwWWwwWWw!!」
鋼鉄が、吠え猛る!
道路を踏み砕きながら都市に君臨するのは、巨大な恐竜の頭をもつオブリビオンロボだ!
「ガオオオォォォン!!!」
吼える!叫ぶ!音が鳴る!迫力のアクション!DX超合金ティラノサウルス怪人ロボは6つのステージの中のひとつ、『ザ・ビルドステージ』で猟兵たちを待ち構える!!
「というわけだ。うむ、戦乱であるぞ」
バトルオブフラワーズ。戦争の真っ只中にグリモアベースにて、グリモア猟兵ロア・メギドレクス(f00398)は猟兵たちへと告げた。
「戦場はキマイラフューチャー。此度はいつもに増して派手な祭りであるな」
ロアは割れた世界の模式図を指し示し、今回の戦場を確認する。
「此度余が汝らを向かわせるのは、敵の潜むステージのうちひとつ。『ザ・ビルドステージ』である!」
バーン!!!
「説明しよう。ザ・ビルドステージとは」
システム・フラワーズへと繋がるメンテナンスルートを塞ぐステージのひとつだ。そこはキマイラフューチャーの都市と同様に市街地が広がる空間になっている。
しかし、その市街地の中心部には『基地』があるのだ。猟兵たちがステージに進入すると、巨大なロボットに搭乗した敵オブリビオンが登場。そして敵は基地を破壊するために侵攻してくる。
「汝らは敵の巨大ロボと戦い、基地を守りながら敵をやっつけるのだ」
しかし、敵はロボに乗って襲撃してくる。生身で戦うには些か不利だ。そこでロアは更に説明を続ける。
「汝らも搭乗するロボットを組み上げ、敵オブリビオンロボを迎撃せよ。案ずるな、資材と機材は基地に中に揃っている」
好きなマシンをつくるとよい、とロアは言い添えた。やったことがない?大丈夫大丈夫。やれると思ったらできるぞ。
「なお、当たり前だが汝らのつくったマシンは合体できる。最後のトドメは汝らで力を合わせて行うのだぞ」
流れを確認しよう。猟兵たちはまず、戦場であるザ・ビルドステージへと進入。その後ステージ内の基地でマシンを組み上げ、襲いくる敵オブリビオンロボを迎撃し、最後に合体して(重要)これを倒す。以上だ。
なお、『基地』が破壊されるとその時点で敗北になり、猟兵たちやマシンの状態に拠らず猟兵たちは全員ステージから放り出される。そうならないよう、がんばって戦ってほしい。
「ではよいな。余は汝らのマシン……もとい、奮戦に期待している」
そこまで言って一度言葉を切ると、ロアはグリモアを輝かせた。
無限宇宙人 カノー星人
このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
1フラグメントで完結し、「バトルオブフラワーズ」の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。
ごきげんよう、イェーガー。カノー星人です。
戦争、たのしんでいらっしゃいますか?我々カノー星人もまたこの戦乱に乗じ、侵略を進めさせていただきます。
この度もあなたがたと旅路をゆけることに感謝いたします。
よろしくお願いいたします。
第1章 ボス戦
『ティラノサウルス怪人』
|
POW : ザウルスモード
【巨大なティラノザウルス】に変化し、超攻撃力と超耐久力を得る。ただし理性を失い、速く動く物を無差別攻撃し続ける。
SPD : ティラノクロー
【鋭く長い爪】による素早い一撃を放つ。また、【装甲をパージする】等で身軽になれば、更に加速する。
WIZ : 学説バリエーション
対象の攻撃を軽減する【羽毛モード】に変身しつつ、【体から生えた鋭く尖った針のような羽毛】で攻撃する。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
イラスト:九廸じゃく
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴
|
種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠山田・二十五郎」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
非在・究子
こ、今度は、ろ、ロボット、を作って、戦うの、か。
ぐ、ぐひひっ。
こ、こういうのは、嫌いじゃない、ぞ。
あ、相手は強い、し、基地も、守らなくちゃ、だから、な。
【SPD】重視で、ヒット&ウェーで戦う感じのロボットを作って、き、近接戦で敵の、注意を引きつつ、装甲をパージしたところに、ブレードを、叩き込む、ぞ。
(操縦席に座れば、ゲームナイズされたマシンのステータスがQ子の視界には表示され)
ポイント、けっこう、かつかつ、だった、な。
……シビアな操作が、ひ、必要だと思うから、ここは、UCで、た、TASさんの力を借りる、ぞ。ふ、フレーム単位で、相手の、動きを、見切った、正確な動作で、相手を撹乱、してやる、ぞ。
白鳥・深菜
「遊撃狩猟、アップデート完了。さて、行きますか!」
――説明しよう!
音嗚宇宙倍苦【遊撃狩猟・改弐】とは、
罵詈罵詈騎士団所属の宇宙バイクであった!
それに魔導改造を繰り返した末に超進化したのが当機である!
「――空を駆けよ得物。獲物は彼方にあり」
また、魔神構成系コードにおいては
圧倒的馬力を支えるのも当機である!
特に高速モードたる【蒼空の槍の魔神】では
当機の性能を最大限に発揮し、槍めいたフォルムと共に
高速【空中戦】を実現するのだ!
「こちら白鳥。速度面は確保したわ。
【ジャンプ】から【踏みつけ】による飛び蹴りで応戦よ。
曰く――晴天に轟く霹靂の槍(ブラウランツェ・ブリッツ)!」
ルパート・ブラックスミス
先日、自分でも思ってたことを知り合いに言われた。「変形したトライクが巨大ロボに見えた」と。ならば実際にやってみるか、愛機よ。
ユーベルコード大盤振る舞いだ。
UC【炎吹きて蒼駆せし半身】形態に変形した専用トライクを首頭部になるように青いロボットを建造し【騎乗】。
各所にUC【錬成カミヤドリ】で複製した鎧をパーツとして組み込むことで思念操作による機敏な動作、複製鎧で発動するUC【炎抱きて白熱せし鋼肢】を推進力にしたロケットパンチが特徴だ。
合体とな。ならば、他にいなければ背部の担当を希望する。
自分が普段使う青く燃える鉛の翼を再現、合体ロボに【空中戦】能力を付与する【武器改造】を行う。
【アドリブ大歓迎】
メルノ・ネッケル
【SPD】
まずはマシンや。
乗り慣れとる形状ならやりやすいかな……ちょいちょいっと。
出来たで……これぞ超弩級ブースターバイク『アローペークス』!
地上走行・ブースター飛行を組み合わせた機動、二門のガトリングで高速戦闘が可能。
必殺武装は大火力熱線砲『バスターブラスター』!
使う時は叫ぶのがお約束!
チャージにちょっちかかるのが難点やけど……威力はお墨付きや!
合体時もブースターと必殺武装を提供可能!
さあ行くで、まずは奴から基地を守る!
サイズはダンチやけど、バイク【騎乗】の応用は効く!
ガトリングを連射しつつ、機動力を活かしてチャージ時間を稼ぎ……。
まずは単体でお披露目や!『バスタァァァブラスタァァァッ!!』
「ガオオオォォォン!!!」
咆哮!!身の丈20メートルを超える超合金DXティラノサウルス怪人ロボがビルをへし折りながら叫ぶ!
「あ、あれと、こ、こ、今度は、ろ、ロボット、を作って、戦うの、か」
非在・究子(f14901)は基地から暴れ回るティラノサウルス怪人ロボを眺めながら呟く。究子のバストは豊満であった。
電脳空間、ゲームの世界を故郷とする彼女の視野は現実世界であってもある程度の情報をゲーム画面のように可視化された状態で視ることができる。敵オブリビオンのマシンはHP・装甲・運動性、どの数値もなかなかの水準に落ち着いていた。流石はボスキャラ。強敵である。
「ぐ、ぐひひっ。こ、こういうのは、嫌いじゃない、ぞ」
これから始まるロボット大戦への期待に10歳にもかかわらずたいへんに豊満な胸をときめかせ、究子は前髪に隠れた双眸を輝かせた。
「こういうのはやっぱ、乗り慣れとる形状ならやりやすいかな……」
メルノ・ネッケル(f09332)は基地内にて、建造用機材のコンソールを叩きマシンを組み上げながら作業を進める。ファイアパターンのペイントを施した愛機キツネビサイクルに似せた自動二輪の形状である。
「出来たで……これぞ超弩級ブースターバイク『アローペークス』!」
地上走行・ブースター飛行を組み合わせた機動、二門のガトリングで高速戦闘が可能な射撃戦を展開する。
「良いバイクだな」
ちょうどその隣の作業ブースで同じく作業を進めていたルパート・ブラックスミス(f10937)は、メルノの作業を目に留める。
「そっちもバイクなんやな?」
「いや、自分のマシンはトライクだ」
「ほんまや。3輪やったわ」
ルパートの愛機である青い専用大型トライクは彼の仲間内でも『巨大ロボに見えた』と言われることがあるクールなデザインだ。ルパートはトライクを首頭部に据えた青い人型の戦闘ロボットを組み上げてゆく。各部にはユーベルコードによって作成したルパートの鎧の複製を部品として組み込むことで、彼の意思をよりダイレクトに反映できるように仕上げている。
なお、『ルパートの鉛を動力・操縦系とした専用大型トライク』では認識名登録に不都合だったため、基地内の人工知能により仮認識名『ストライク』のネーミングが振られた。
「あら、こっちもライダーなのね」
更にその隣の作業ブースから白鳥・深菜(f04881)が顔を出す。深菜の『音嗚宇宙倍苦【遊撃狩猟・改弐】』はスペースシップワールド由来の改造宇宙バイクである。機体の側面には勇壮なダーク・ミンチョ体(※スペースシップワールドでは失われて久しい古代文字の一種である)で『何処へでも飛ぶ』と刻まれている。
「そっちのマシンもすごいなあ」
「でしょう」
説明しよう。音嗚宇宙倍苦【遊撃狩猟・改弐】とは、
罵詈罵詈騎士団(バリバリナイツ)と言われる戦闘集団所属の宇宙バイクであったものを深菜が接収し、魔導改造を繰り返した末にたどり着いた姿である。深菜はこの機体に自身の所有する武具などを合体させることで戦闘用ロボに変形させることができるのだ。
「き、きひひっ。み、みん、な。準備できて、る?」
ここで究子が3人に声をかける。敵ティラノサウルス怪人ロボは間もなく基地に迫るだろう。
「ああ、いつでもいけるで!」
「自分も問題ない。出撃しよう」
「それじゃ、あの恐竜ロボに目にもの見せてやりましょ」
そうして4人の猟兵たちはそれぞれのマシンに搭乗。動力炉に火を入れる。
《ゲート・オープン。ゲート・オープン。マシンハンガー、ナンバーワンよりフォー。発進シークエンス開始》
基地内に響く合成音声アナウンス。作業ブースより発進カタパルトへと猟兵たちの機体が運ばれてゆく。
「こ、こちら、究子、は、発進準備、よし」
「こちらルパート。いつでもいける」
「白鳥・深菜、遊撃狩猟・改弐!出るわよ!」
「よっしゃ!メルノ・ネッケル、アローペークス!いきまーす!」
《発進!》
ばしゅッ!開いた発進カタパルトから、4機の戦闘マシンが戦場へと出撃する!
「あ、相手は強い、し、基地も、守らなくちゃ、だから、な」
究子の視野にはゲームナイズされたマシンのステータスや、周囲の様子を映し出すレーダー画面が表示される。レーダーには赤い光点で敵ティラノサウルス怪人ロボの位置がポップ。
「こっちでも敵が見えたで!」
メルノのアローペークスは既に敵の姿を目視可能距離へと捉えていた。マシンに搭乗した猟兵たちの視点でもDX超合金ティラノサウルス怪人ロボは巨大であり、威圧的に咆哮しながら街を破壊し、暴れ暴れアバレまくっている!
「ガオオオォォォン!!!来たな、猟兵ども……!世界の支配者が誰なのか、貴様らに教えてやろう!このDX超合金ティラノサウルス怪人ロボで!!」
「冗談はそのでっかい顔だけにしとき!」
メルノはスロットルを吹かしながら片手でコンソールを叩き、モニターに照準器を表示。操縦パネルに据え付けられたトリガーを引き、機体に据え付けられたガトリング砲での射撃を開始する!ギャリギャリギャリギャリ!!砲声!吐き出される30ミリ砲弾が怪人ロボへと叩き込まれた!
「グオ……ガガガガ……ハハハハハハハ!その程度か!」
怪人ロボは僅かに揺らぐ。ダメージを与えているのは間違いないが、致命傷には遠い――!怪人ロボは反撃開始とばかりにビルを崩しながら走り出す!
バァンッ!!更にガトリング砲によって傷ついた装甲をパージ!両腕から鋭く巨大な鉤爪を伸ばす!ティラノクローだ!!
「ゆくぞ、愛機よ!」
その進撃へと真正面から叩きつけられたのは拳である!ルパートだ!鎧の奥で青白く光る彼の魂の炎は、巨大な敵に怯むことなく熱く燃え上がっている!
「ユーベルコードの大盤振舞いだ。もっていけ!」
「ガァァアアアアア!!鉛のガラクタがアアアアアア!!この俺にイイイイイ!!」
蒼く燃える劫火を放つユーベルコードを推進力として腕を切り離し叩き込む、いわばロケットパンチ!ガァンッ!!巨大な衝撃に怪人ロボが揺らぎ、たたらを踏む!衝撃に周囲のビルが揺れ、窓ガラスが無数に砕け散る!進攻が停止!
「2人とも、今だ!」
「了解――空を駆けよ得物。獲物は彼方にあり」
「ぐ、ぐふっ、ふふ……!いく、ぞ……!」
動きを止めたところへ、上方から襲撃!高速戦闘形態【蒼空の槍の魔神】!深菜のマシンが一撃を叩き込み、そして究子のロボ、『クォンタム』(認識名登録がなかったため人工知能により割り振られた仮ネーム)はその間隙を縫ってブレードで怪人ロボへ攻撃を仕掛けた!
「ヌウウーッ!!」
だが、怪人ロボは即座に反撃の態勢!鋭く両腕の爪を振るうッ!
「し、シビアな操作が、ひ、必要……!た、TAS、さん、よ、よろし、く」
究子は両手で忙しなくコンソールパネルを叩き、スロットルレバーとペダルを機敏に操作する。今や彼女の四肢は彼女のものでありながら同時にそうではない。【Tool-Assisted Superplay】、すなわち「TASさん」と呼ばれる概念存在を降ろし、操作を代行させているんlである。名前に違わぬスーパーテクだ。1/60秒フレームとミリドット単位で敵の動きを見切り、躱す。『クォンタム』の頭上を掠める鉤爪を掻い潜り、究子の腕は更にもう一撃!
「な、に……!」
「甘いわね!」
一方空中に逃れた深菜は更に態勢を整え、究子の一撃に乗じて更に仕掛けた!加速しながら一本の槍のように鋭く撃ち抜く強力な飛び蹴りだ!
「曰く――晴天に轟く霹靂の槍(ブラウランツェ・ブリッツ)!」
「グオオオオ!!」
「こいつもとっとき!バスタァァァブラスタァァァッ!!」
更にメルノが追撃をかける!アローペークス必殺武装の大火力熱線砲バスターブラスターだ!強力だが、撃つためにはチャージタイムを要しエネルギー消費も大きい。遊撃狩猟の蹴り足で態勢を崩されたところに熱線砲の直撃!装甲を失った状態でこれを受け、怪人ロボは後退する!さすがに無視できないダメージだ!
「お、おのれエ!小癪な!」
「ええ感じやな!ここでもー一発、でかいのかましたろ!」
「ぐ、ぐふ、ふ……わ、わかった」
「OK、合体ね!」
「了解した。では、ゆくぞ!」
敵が怯んだこの隙がチャンス!4人の操縦席で、《connect》の文字が映し出される!
「「「「合体!」」」」
4人の猟兵が叫び、コンソールを叩く!4機のマシンが地を蹴り空へと飛んだ!そして、『遊撃狩猟』が、『アローペークス』が!『クォンタム』と『ストライク』が合体フォーメーションに入る!
『遊撃狩猟』と『クォンタム』が胴体と頭部を構成。『ストライク』は背面部に蒼く燃える翼を配しつつ両腕を形成し、『アローペークス』は脚部へと繋がる!
「「「「高速合体!ブルーフレイム・Q(クアッド)!」」」」
それは、蒼い衝撃。蒼空に翼を広げ、4機分の動力炉から生まれるエネルギーにより強力な推力を持ち、巨大でありながらきわめて高速で機動する高速戦闘型合体ロボだ!
「馬鹿な!合体だと!?」
おののく怪人ロボ!
「おおおおおッ!!」
ルパートが吼える!彼の能力に由来する炎の翼が、ブルーフレイムQの背で勇壮に燃え上がった!
「いくで!怪人ロボ!」
「はあッ!」
高速戦闘に長けた『クォンタム』に、バイクやトライクによる高速戦・空中戦に長けた3機が合わさった結果、当然の帰結としてブルーフレイムQはその出力により素早い機動力を得ている!
「晴天に轟く霹靂の槍(ブラウランツェ・ブリッツ)!」
空中からの急襲!槍めいた鋭い蹴り足が怪人ロボに激突する!
「グオオオオ……!!な、なんだ、このパワーは!」
合体前とは比較にならない威力!ティラノサウルス怪人ロボの躯体が悲鳴をあげた!
「お前たちにはない、魂の炎の力だ。我が鉛鋼の輝きは暗く……されど今は眩く!」
そして怪人ロボが態勢を立て直すよりも早く、ブルーフレイムQは追撃する!青白く燃える炎を纏い、拳はティラノサウルス怪人ロボの頭部を砕いた!
「グアーッ頭部センサー!!」
「こいつはおまけや!とっとき!」
メルノは火器管制コントロールパネルを叩き、合体時に腰部へマウントされたアローペークスの火器を起動!至近距離からガトリング砲を浴びせる!
「ぐ、ぐふっ……こ、これで、決め、る……ッ!」
そして、必殺のクォンタムブレード!4機分のエネルギーを収束した巨大な光の刃が、ティラノサウルス怪人ロボを切り裂いた!
「グオオオアアアアアアアアッ!!!ば、馬鹿な……!こんな、こんなもの、聞いていないぞ!!」
怪人ロボは狼狽しながら後退!ほとんど大破した機体を引きずるようにして、退却してゆく!
「おのれ猟兵ども……!!待っていろ、すぐに機体を修理して逆襲してやる!!」
こうして、初戦は猟兵たちのブルーフレイムQが白星を獲得する。4人もまた一旦後退し合体を解除。敵の再度の進攻に備えるのであった。
成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴
ルク・フッシー
「あ、あれが…敵!」
ロボ制作では、完成イメージやロボの内部機構などの【絵を描く】ことで具体性を高め、より高クオリティのロボを作りやすくする事でサポート
「だ、大丈夫です。…ルク、出ます!」
ルク自身が乗るロボはアルダワに出てきそうなゴーレム型。硬い。重い。意外と小さい砲撃タイプ。
「が、合体成功を確認。こ、これより魔力供給に移ります」
変形すると絵筆型バズーカになり、ルクの魔力供給により【属性攻撃】【誘導弾】【範囲攻撃】の能力を持つ巨大塗料弾を生成し攻撃する
「ターゲット、照準に………入った!いけぇ!」
(※普段よりテンションが上がっており、パイロットっぽい事を言う)(なお、ルクに機械知識はあんまりない)
エダ・サルファー
なるほど!ロボットでロボットを迎撃すれば良いんだな!
組むところは知らんけど、ロボットが戦うのはいろんな媒体で見たことあるよ!
いけるいける!
というわけで、特に武器を持たない人型ロボットを組むよ!
操作方法は中で自分が動くとそのとおりに動くやつで!
登場時には、特に意味無く型を決めて格好をつけるのだ!
戦闘方法はそのままズバリ、私が普段からやってる格闘そのもので!
つまりデカい私だな!
でもあれだな、折角ロボットに乗ってるんだから、輝いたり燃え上がったりする掌で、相手の頭を握り潰したり爆発させたりすることもやってみたいなぁ。
合体の際には腕か拳になりたいなー。
他に希望者がいるなら、どのパーツでも構わないけど。
神羅・アマミ
荒(f14500)!サルファー(f05398)!ジェットストリームアタックをかけるぞ!
そんな相談してない?
しとるわけないじゃろ!
そもそもいるの?
ロボを組み上げるなら男のロマン!
妾JSじゃけど!
大口径の荷電粒子砲じゃぜー!
荒氏は恐らく初手に牽制で羽毛対策をするはず。
ならば妾はコード『結髪』の原理を応用することにより、機動性と火力を両立した中・遠距離支援型機体にて敵を追い込むぞ!
羽毛を封じられ、装甲パージから防御が手薄になったところをサルファー女史が鉄拳制裁にてモータルな一撃をお見舞いというわけじゃ!
合体時にはキャノン砲だけが持っていかれて本体が丸々余剰パーツ。
えっ?妾もしかしてみそっかす?
百鬼・甚九郎
あれじゃろ、あれあれ。狼の。
うむ。
イバラの腕を伸ばしてー辺りの機材をかき集めーて。
こう、真ん中に乗り込む所がある輪っかみたいなロボを作ってな。
乗り込んでごろごろごろーっと体当たりで轢殺じゃよ。
動力はぜんまいじゃ。羅刹旋風の応用で、取っ手をがーっと回すのじゃ。
合体したら車輪になる。いえーい一輪車!
「よ、よし……!」
基地内の作業ブースにて、ルク・フッシー(f14346)は描き上げた絵を掲げ、頷く。
それはデザイン画である。製作するロボットの完成イメージや内部機構を絵で表現することで、ビルディング作業をより具体的にし効率的にクオリティを高めたロボを生み出そうとする工夫であった。
「おー、なるほど。こういう風になるんだね」
エダ・サルファー(f05398)はそれを覗き込む。描かれていたのは人型の戦闘兵器である。格闘戦向けであろうか。エダに似せたデザインになっていた。
「なるほど、こいつはよいな!」
「そっちの進捗はどうだい?」
ひょっこり見に来た神羅・アマミ(f00889)方を振り返り、エダは問う。
「ロボを組み上げるなら男のロマン!妾のマシンは大口径の荷電粒子砲搭載のスーパー火力マシンじゃぜー!」
妾JSじゃけど、と付け加えながら、アマミはスケッチブックに描かれたデザイン図を掲げる。これもルクの描いたものだ。
「こういう設計図があると作りやすくていいねー!」
「うむ。いやー、こういう才能あるメンバーが身内にいて助かったぞ!」
「お、おそれいります……」
恐縮するルク。
「なるほどな」
一方、その横の作業ブースでは百鬼・甚九郎(f17079)が腕を広げていた。UDC由来の茨めいた生体部品である。甚九郎はその腕をずあっと伸ばし、基地内の資材を集めてゆく。
「うむ」
「ウワッなんじゃこのマシン」
「儂のじゃ」
組み上がった甚九郎のマシンは車輪であった。
車輪である。それ以上でもそれ以下でもなく、でかい車輪である。中央部に操縦席がある。回る。速い。以上。
「アマミも大概だけどこっちもすごいねえ」
「うむ」
さて、そうしてマシンの建造作業は進んでゆく。
「グオオオオーーーッ!!」
轟音!!街を破壊しながら再び現れるDX超合金ティラノサウルス怪人ロボ!裂けた空からやってくる!強靭な爪がビルを両断!咆哮が響き渡った!
「来たね!」
「は、はい!いきましょう!」
ルクは基地内で調達したパイロットスーツを着込み、ヘルメットをかぶりながらマシンに搭乗する。
「よし、出るぞ!妾のマシンのパワーを見せてやるぜー!」
「うむ」
《ゲート・オープン。ゲート・オープン。マシンハンガー、ナンバーワンよりフォー。発進シークエンス開始》
そして基地内に響く合成音声アナウンス。作業ブースより発進カタパルトへと猟兵たちの機体がスライド。ごうごうと音をたててそれぞれのマシンが上がってゆく。
「だ、大丈夫です。…ルク、出ます!」
ルクの搭乗する『千紫万紅』は砲撃戦仕様の固く頑丈なゴーレムスタイルのマシンだ。
「うんうん。ロボットが戦うのはいろんな媒体で見たことあるよ!いけるいける!」
エダの『ダイサルファー』が起動する。
「よし。儂もいけるぞ……発進!」
『アインラッド』がカタパルトから射出され、空を駆けた。
「うむうむ。ではゆくぞお主ら!アマミいきまーす!!」
そしてアマミの駆る『アマレンドラ』が吼える!こうして4人のマシンは戦場へと飛び出した!なお、それぞれの機体名は基地に搭載された人工知能が割り振った仮称ネーミングである。悪しからずご了承ください。
「あ、あれが……敵!」
ルクは視認可能な距離に到達し、咆哮し暴れ回るティラノサウルス怪人ロボの姿におののきながらも操作レバーを握り、モニターの中に浮かび上がる敵の姿に照準を合わせた。
「ガオオオォォォン!!!」
ロックオンされたことに気づいたティラノサウルス怪人は猟兵たちへと向けて進撃する!
「来たね……!さあ、勝負だ!」
ガガガガガッ!カタパルト射出からの勢いで着地した道路の建材をめくり上げるように破片を散らしながらエダのマシン『ダイサルファー』は二度三度正拳突きから廻し蹴りの演武!機体内部で構えを取るエダは短く息を吐いた。彼女のマシンは近接戦闘に特化し、搭乗者の身体の動きをトレースするシステムで動作している!
「よし!荒!サルファー!3機で連携じゃー!ジェットストリームアタックをかけるぞ!」
がァんッ!!アマミのマシン『アマレンドラ』はビルの上に飛び乗り、肩部に据え付けた荷電粒子砲を起動した。更に通信機でメンバーにメッセージを送る!
「アマミ!荒は参加してないよ!!」
「なんじゃと!?」
連携するなら相談はしよう。
「うむ。では儂が代役をつとめてやろう」
ギャギャギャギャギャギャギャ!!巨大な車輪『アインラッド』が轟音とともに飛び出し加速!ティラノサウルス怪人ロボの真正面から轟速で襲撃する!
「グオオ……!タイヤだと!?」
「ごろごろごろー、っとな」
激突!不意を打たれたティラノサウルス怪人ロボは衝撃に仰け反り一歩後退!ズォッ!踏みしめた足が大地を揺らし、衝撃で周囲のビルの窓ガラスが割れる!
「はああッ!!」
「ヌウ……!」
大跳躍!ビルの上を渡るように素早く駆け抜ける『ダイサルファー』が怯んだティラノサウルス怪人ロボへと追撃を仕掛けた!勢いを乗せて叩き込む飛び蹴り!
「おのれ、ちょこざいな!この俺のパワーを思い知らせてくれる!!」
蹴りの威力に足を止めた怪人ロボは咆哮しながら装甲をパージ!ティラノクローによる攻撃形態へと移行する!
「そうはいくか!」
「こちらルク!同時攻撃を仕掛けます!」
アマミは『アマレンドラ』のジェネレイター出力を上昇。荷電粒子砲にエネルギーを充填し、フォトンブラストによる砲撃を行う!タイミングを合わせ別地点よりルクの『千紫万紅』もまた怪人ロボを照準に収めていた。ルクは静かにトリガーを引き、砲撃!
「妾が水先案内人となりて、直々に躯の海へと渡してやろうぞ!死ねーッッ!!」
「ターゲット、インサイト……いけえッ!」
「なに……!?グオオオオ!!」
直撃!命中!ティラノサウルス怪人ロボの表面で爆発!フレームが悲鳴をあげ、揺らいだ巨体がビルに突っ込んで建物を破壊しながら横転する!
「よし、チャンスじゃぞ!ここで一気にとどめじゃ!」
「「「了解!」」」
そして操縦席のモニターに浮かぶ《connect》の文字!
「「「「合体!」」」」
4人はほとんど同時のタイミングでコンソールを叩いた!『ダイサルファー』が、『千紫万紅』が!『アインラッド』が!そして『アマレンドラ』のもつ荷電粒子砲だけが本体から切り離され――
「えっ 妾余ってない??妾もしかしてみそっかす??」
「いやいや!」
きっとなにかシステムの不備だったのだろう。エダがアマミを引っ張り上げた。バズーカに変形する『千紫万紅』。腕を構成する『ダイサルファー』。車輪以外になる気のない『アインラッド』と荷電粒子砲だけでは部品が明らかに足りないので『アマレンドラ』には胴部や頭部を構成していただかないと困ります。
「よし、では気を取り直して」
「うむ」
「は、はい!」
「じゃあいくよー!」
「「「「号撃合体!チャネルG4!」」」」
それは、想像を絶する!立ち上がる巨体は、両肩に二門の砲身を装備した戦闘ロボだ。両腕は格闘戦も可能な攻撃力をもち――
「いえーい一輪車!」
「待てや!!!おかしいじゃろ!!!」
脚部はバランスをとるのに苦労する不安定な1輪の車輪であった。
「せめて二輪にしろや!!」
「とにかくやるしかないよ!」
「そ、そうです!せっかく合体したんですから……!」
「うむ!」
ルクは機体のエネルギーラインを制御し、出力を安定させる。
「こ、これより魔力供給に移ります」
続けて塗料弾頭を生成。『千紫万紅』の変形した砲門より砲撃を開始!ガオンッ!!咆哮!揺れる躯体!アマミは操縦席で必死に機体のバランスを制御!
「また合体だと……ヌウ!!」
態勢を立て直したティラノサウルス怪人ロボはすぐさま塗料弾頭を浴びせられる!パァン!炸裂した塗料が怪人ロボの視界を遮った!
「グアアーッ!!小癪な真似を!!」
「よし、あれならチャンスだ!仕掛けるよ!」
「うむ」
エダは操縦席で拳を握りしめた。甚九郎はペダルを踏み込みながらぜんまいをきりきり回し車輪を回転させる。加速!チャネルG4は都市を疾走し一気にティラノサウルス怪人ロボと近接戦闘の間合いに入る!
「私のこの手が光って唸るよ!!」
エダは両腕を操作し、まず伸ばした腕で怪人ロボの顎を掴んだ!
「ヌオ……!?」
「必殺!聖ッ拳突きぃ!!」
そしてもう片方の腕で固く握った拳を、怪人ロボの脳天に叩きつける!!ガオンッ!!痛烈な衝撃とともに怪人ロボの頭部がひしゃげた!更にもう一発!まだ叩き込む!目だ!!耳だ!!鼻!!
「グオオオオーーーッ!!」
頭部センサー類に致命的なダメージを受けながらもティラノサウルス怪人ロボは必死に抵抗し頭を振り回す!エダは一旦敵の頭部から手を離し後退した。
「よし、この間合いなら外すまい!こいつで終いじゃぜー!」
「しゅ、出力安定……!いけます!」
格闘戦の最中にジェネレイター出力を調整していたアマミとルクは、二門の砲身を駆動しティラノサウルス怪人ロボを照準に収める。ターゲット・ロック!
「ターゲット、照準に………入った!いけぇ!」
「死ねーッッ!!」
そして、砲口から光を放つ!咆哮!!4機分の出力を統合して放つ砲撃は、単独で行っていたときとは比較にならない巨大な威力をもってティラノサウルス怪人ロボに襲いかかる!!
「グアアーッ!!!」
怪人ロボの装甲表面でまたしても爆発!腕が吹き飛び、頭部が爆ぜ散った!
「お、おのれえええええ!!」
だが、まだ怪人ロボは駆動する!這々の体でほぼ大破した機体を引きずるように逃れると、再び撤退の構えを見せた!
「おのれ猟兵ども……!またしても!ええい、待っていろ!再び機体を修理し、次こそお前たちを地獄に叩き込んでくれる!!」
忌々しげに唸りながら、怪人ロボは後退してゆく!
「ぶぁーか!誰が逃すか!」
「ま、待ってください、アマミさん!これ以上はこっちもエネルギーが」
「うむ。冷静に判断するのじゃぞ」
「それじゃ、次で決着だね……!」
逃げ帰って行く怪人ロボの背を見送り、4人は合体を解除。DX超合金ティラノサウルス怪人ロボとの最後の戦いに備え、基地へと帰投するのであった。
成功
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刑部・詠喜
ろぼ。ロボとな。
むむむ、見た事も触れた事も無いはずだが、不思議と心躍る響きでござるな。
ならばそれがしは六本腕の大合奏ロボを作るでござる!
機械など壊した事しかござらんが、それはそれ。
勘と気合いでなんとかなりましょうぞ。なる!
ユーベルコードで出る女神は六本腕、されど肝心の太鼓が一つしかなく、それがし常々もったいないと思っていたのでござる。
しかーし!(太鼓音)
見よ!このロボは背面に太鼓を六個持ってござる。
雷神太鼓と言う奴でござるな!
もちろんどれも衝撃波を出すでござるよ!!
これで邪なるものを打ち払うでござる!!
いざ、太鼓七個の大合奏! ユーベルコードも使えば十三個!
古代の恐竜何するものぞ! 成敗!
エメラ・アーヴェスピア
また、派手な場所もあったものね…
一体、何を考えてこんな場所を作ったんだか…
…考えても仕方ないわね、仕事をしましょうか
巨大ロボ…か
兵器関連は普段製作するから慣れているけど、自分が乗り込めるサイズとなると時間もあって中々作らないのよねぇ…
まぁ作れないとは言ってない訳だけど
それに…この空間ではある程度時間も短縮されるのかしら
なら【メカニック】で…人型とも言われていないし折角だから普段ではあまり意味のない魔導蒸気製の超巨大戦車にしましょうか
重装甲・超火力、ある意味浪漫の塊よね、こういう機会じゃないとあまり作る機会はないわ
主砲には私のUCの技術も用いて、ね
それじゃ、楽しみましょうか
※アドリブ・絡み歓迎
ハヤト・ノーフィアライツ
はいはい。せっせとおじさんは準備を進めますよっと。
【戦闘知識】、【メカニック】を生かして自動砲台と、【ロープワーク】を生かしたブービートラップを用意しとくぜ。
あと、当たると派手に爆発するバズーカとかを何丁か。
やっこさんが範囲に入ったら【カウンター】で起動、出鼻をくじいてみようか。
以降は【ファルコン・ユナイト】を使ってバイクと合体、作っておいたバズーカを使って撹乱に回る。撃ち切ったらブラスターに変更だ。
【戦闘知識】で予測を立てつつ、【早業】で回避。無理なら【武器受け、激痛耐性】で。
タイミングになったら指定UCを発動。支援メカと合体、キャノン砲になって合体に加わる。
トリガーは任せたぜ!
「ろぼ。ロボとな……」
刑部・詠喜(f17587)は基地内の作業ブースで機材を眺めながら思案する。
「むむむ、見た事も触れた事も無いはずだが、不思議と心躍る響きでござるな」
詠喜は作業ブースの機材を操作しながら機体を組み上げていく。機械など壊したことしかないが。それはそれ。まあ、どうにかなるだろう。勘と気合いとセンスでなんとかする!ロボットは自由な発想でつくっていいんだ!
「巨大ロボ……か」
エメラ・アーヴェスピア(f03904)はその隣のブースで機材とにらめっこ。
「ロボットでたたかうビルドステージ……。また、派手な場所もあったものね……一体、何を考えてこんな場所を作ったんだか……」
元々技術者として魔導蒸気機械を扱っていた都合上、兵器関連については手慣れたものであるが、ロボとは。
「いやあ、よくわからぬが面白そうではないでござらんか!」
「楽しそうで結構なことね」
きらきら輝かんばかり純真にワクワクしている詠喜の様子を横目に、エメラはちょっと苦笑い。
「実際、こういうのはなかなか面白いもんさ。特に男の子にとっちゃな」
「そういうあなたは?」
ハヤト・ノーフィアライツ(f02564)は、愛用の中折れ帽を指先で押し上げながらニヒルに笑う。
「おじさんだって男の子さ」
《ゲート・オープン。ゲート・オープン。マシンハンガー、ナンバーワン・ツー。発進シークエンス開始》
基地内に響く機械音声。作業ブースの機体がゆっくりと動き出し、発進ゲートへと移動してゆく。……2機のマシンだ。1機は6本の腕に雷神めいた連鼓をそなえた機体。詠喜の『六弾合奏サラスヴァティー』。そしてもう1機は巨大戦車である。余裕の魔導蒸気製だ。馬力が違いますよ。普段つくる機会に恵まれない重装甲・超火力の大戦車にエメラの腕が唸った浪漫砲。基地のAIによって割り振られた登録名は『ミーティア』。巨砲主義の極致である。きっと気に入りますよ。
「おや、さきほどの御仁は?」
「ああ、彼なら……」
エメラはアクセルペダルを踏み込み、ゲートから機体を発進させながら視線を送った。
「はいはい。せっせとおじさんは準備を進めますよ、っと」
ハヤトは先んじて戦場になる街へと出向いていたのである。彼は街中にトラップを仕掛けていた。
「タレットはまあ、こんなもんでいいか……。前の攻撃のときのデータが正しけりゃ、進攻ルートはこれで間違いないな」
敵の接近に応じて起動する自動砲台。ロープを用いたブービートラップ。足止めくらいにはなるだろう。火砲も確認する。何しろ巨大な敵が相手だ。バズーカ砲くらいは用意がいる。点検まで完了し一仕事終えたと息をつきたいところだが、そろそろ敵が仕掛けてくる頃合いだろう。地響きがする、と思っていただきたい。
「それじゃ、いくとするかね……来いッ!グランドファルコン!」
ゴオッ!!ハヤトの声に呼応し、轟音とともにバイクが駆け抜ける!ハヤトはそれに飛び乗りフルスロットル!
「グランドファルコン、ファルコン・ユナイトだッ!!」
『-Code S.K.F. start-』
駆け抜けるハヤトは愛機グランドファルコンを鎧として身に纏い、変形!戦闘形態へと移行する!
『-Form up-』
「グオゴゴゴゴゴゴゴゴ……!!!」
その瞬間である!瓦礫を踏みしめ響く唸り声!またしても登場!&3度目の正直、機体のあちこちにツギハギめいた傷痕を残しながらも復讐心と攻撃性にぎらぎらと双眸を光らせるDX超合金ティラノサウルス怪人ロボリペアだ!!
「さっそく来たでござるな!」
「ゴゴゴゴゴ……!猟兵どもめ!!今度こそ最後の戦いだ!!」
「そうね、これで終わりにさせてもらうわ。……あなたにとってのラストステージ。それじゃ、楽しみましょうか!」
「生意気なァッ!!!ガオオォォォン!!」
怪人ロボは咆哮とともにアメフトめいた強烈なパワーで高速走行!ガガガガガガッ!!瓦礫を踏み砕きまたもビルを破壊しながら走る!
「そうはいくか……ってね!」
だが、『グランドファルコン』がこれに立ち向かう!敵の進路は予測通り。ハヤトは進攻に合わせビルの陰から飛び出し、バズーカ砲の引鉄を引いた!
「グオッ!」
放たれた砲弾が炸裂ッ!ティラノサウルス怪人ロボの進行速度が落ちる。勢いを弱めたティラノサウルス怪人ロボは更に足元の違和感に動きを止めた……ハヤトの仕掛けていたブービー・トラップだ!
「よし、邪なるものよ!この太鼓の音で打ち払うでござる!!」
「ヌウウーッ!こ、この音は……!」
更に、詠喜の『サラスヴァティ』は前進しながら6本の腕で太鼓を叩く!ひとつ叩けば空気を震わす衝撃が怪人ロボを襲う!
「この程度で……!この俺のDX超合金ティラノサウルス怪人ロボが止まるものかよ!」
しかし、ティラノサウルス怪人ロボはそれを強行突破にかかった!咆哮とともに一歩踏み込む!
「いいや、止めるさ!」
「グア……!き、貴様ァ!」
そこにハヤトが再度バズーカ砲を撃ち込む!怯む怪人ロボ!
「古代の恐竜何するものぞ! 」
ぽぉん!ここで更に『サラスヴァティ』は太鼓を叩く!6本の腕がリズミカルに走り、叩く度に生み出す衝撃波!強烈な合奏が怪人ロボに浴びせられ、その進撃を完全に押し留める!
「出力調整及び砲弾の装填完了。それじゃ、終わらせましょう」
――操縦席の中から、エメラはターゲットスコープを覗き込んだ。照星の中央にティラノサウルス怪人ロボ。弾頭装填完了。『ミーティア』の主砲に火を入れる。
重装甲と大火力の代償が機動性だ。照準をつけるにも時間が必要だった。しかし、その時間は仲間たちのおかげで確保することができた。あとは、叩き込むだけだ。
「闇切り裂くは我が流星……!」
砲撃。轟音。爆轟!
「グオオオオオオオッ!!」
巨大戦車から放たれる凄まじい火力砲撃の直撃を受けた怪人ロボは、装甲を大破させながらビルにもたれるように倒れかかる!倒壊!
「よし、チャンスだ。いくぜ野郎共ッ!合体だッ!!」
「承知!」
「野郎ではないのだけど……まあ、いいわ。合体ね」
猟兵たちは操縦席でコンソールを叩く!合体フォーメーションだ!巨大戦車『ミーティア』を中心に、『サラスヴァティ』と『グランドファルコン』を組み込み機体が組み上がる!
「「「撃砲合体!アークインパルス!!」」」
それは、撃ち貫く鋼!人型というにはやや歪な、巨大な砲身を抱えた機体であった。
「グゴゴゴゴ……!おのれ……!だが、まだ終わらんぞ!!」
アークインパルスの合体シークエンスとタイミングを同じくして、DX超合金ティラノサウルス怪人ロボは起き上がり咆哮する!それに応じて周囲に散らばったビルの瓦礫や建材が浮かび上がり、吸い寄せられるようにして怪人ロボのもとへと集まった。
それらは怪人ロボを核としてがらがらと音を立てて瞬く間に組み合わさり、そして巨大なティラノサウルスのかたちを作り上げる!ティラノサウルス怪人のユーベルコード、【ザウルスモード】だ!
「おいおい、あんなんアリかよ!」
「いや、しかしやるしかないでござるぞ!」
「面白いじゃない。気に入ったわ!」
エメラは口の端を吊り上げながら操縦桿を握り、巨大ザウルスモードへと向き合う。敵の進撃!一歩踏み出すごとに大地を揺らし、敵が迫る!鋭く牙の並ぶ口腔を開き、空気を震わす咆哮!
「やるっきゃねえってことだな……!ブチ抜くぞ!」
「しからば、それがしが奴の動きを止めるでござる!」
詠喜が操縦席でパネルを叩く。『サラスヴァティ』の連鼓を音響兵器として搭載したアークインパルスは、音に乗せて衝撃波を放ち巨大ザウルスモードへと叩きつけた!
「愚かな!そんな児戯がこのザウルスモードに……なに!?」
合体による出力上昇は、サラスヴァティ単機による攻撃の数倍の威力である!ザウルスモードの躯体が軋み、末端が崩壊!
「上出来だぜ、少年!あとは最後にでかいのを一発だ。嬢ちゃん。トリガーは、お前さんに任せたぜ!」
ハヤトは機体の内部で砲身の出力を安定させる。ユーベルコード【バスター・フュージョン】で砲身に組み込まれた砲撃形態のグランドファルコンは、ミーティアの主砲火力を更に強化するかたちで合体していた。
「了解よ!それじゃあ……ぶちかますわ!」
エメラは操縦席より、ターゲットスコープの先に再びティラノサウルス怪人ロボの姿を見る。……巨大戦車やロボに乗って、街中で大暴れだなんて。なかなかできない体験だった。楽しかったわよ、と短く呟いてトリガーに指をかける。
「よし!宇宙の果てまで吹っ飛ばしてやれ!」
「いくでござるよ!」
「ええ、これで終わりよ……!アークインパルス!」
轟、ッ!!砲身より炎が疾る!空をも灼き尽くさんばかりの壮絶な火砲!アークインパルスの主砲がティラノサウルスのそれを大きく上回る轟音で咆哮し、天地を揺るがした!
「ぐ、グ、グアアアアアアアーーーーーーーッ!!!バカな、こ、この俺が、このDX超合金ティラノサウルス怪人ロボがアアアアアアアッ!!」
爆轟!アークインパルスの砲火はザウルスモードの巨体ごとDX超合金ティラノサウルス怪人ロボを呑み込み、そして撃滅する!巨大な爆発とともに、パイロットのティラノサウルス怪人もまた木っ端微塵に砕け散り骸の海へと還った。
「成敗!」
「フーッ……お疲れさん。なかなかヘヴィな仕事だったぜ」
「けど、なかなか貴重な体験だったわ。……それじゃ、戻りましょう?」
こうして、ビルドステージにおけるひとつの戦いが幕を閉じる。
だが、キマイラフューチャーの危機はまだ去ったわけではない。敵はまだ多く、中枢には幹部怪人たちもまだ待ち構えているのだ……!戦え、猟兵。負けるな猟兵!君たちの手で、この世界の平和を守り抜くのだ!
成功
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