バトルオブフラワーズ④〜甘味は魅惑のパラダイス
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こんにちはー!
ボクはメイド十二神将が1人!
猪狩・アントニオです! アンって呼んでね♪
アントニオって呼んだら殺す。
今日はボクとスイーツ食べ放題バトルだよ★。
キャッ!! スイーツなら永遠に食べていられるよ! マジ別腹!
楽しくヤろうね、命の保障はないけどネ!
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「みんな! 俺からの依頼だ、宜しく頼む!」
早乙女・輝夜(f10158)は集まった猟兵たちに資料を配りながらそう言った。
「端的に言うと、キマイラフューチャーがふたつに割れた!
俺も何を言っているのか全然わからないが、割れた世界がオブリビオンたちに閉じられる前に、目的の場所へ行ってボスを倒さないといけない。
だが今は、そのボスのところへたどり着ける状態じゃあないんだ。
今みんなにやってもらいたいことは、『ザ・ステージ』と呼ばれた場所に存在する全てオブリビオンをどうにかする事。これは複数存在する。
今みんなに行って貰うところは、その一つってことさ。
それを数いる猟兵たちでひとつひとつ解決していく。そうすると、目的地である『システム・フラワーズ』にたどり着くことができるというんだ。
今回俺が頼むのは、この女……いや、男? のところへ行って貰う。
我ながらにとてつもなくクセのあるオブリビオンを引き当てたな――っと、冗談はさておいて。
男の娘ちゃんをどうにかするだけでは解決しない。みんなは戦闘しながらもう一つの事をしてもらう。それは――」
それは――、猟兵たちはツバをごくりと飲んだ。
「スイーツバトルだ!
スイーツ会場には、あっ、会場って言っちゃった、違う。
戦場な、戦場!
戦場には大量のスイーツがある。
これを食べ続けないと、皆のユーベルコードが敵に通じないんだ。なんでって、知るか! とりあえずスイーツを大量に食べられる猟兵を求ム! って感じなんだぜ。
ま、流石キマイラフューチャー!! 戦争もファンキーにいかないと、な!!」
終始、輝夜は楽しそうであった。
羽鳴ゆい
9度目まして、羽鳴ゆいです。
みなさまのプレイングをお待ちしております。
当シナリオは、現在行われている戦争のシナリオです。
④ザ・フードステージ(ボス戦)となっております。
●状況
キマイラフューチャーの街の一角にて、『猪狩・アントニオ』との戦闘となります。
男の娘でゲイ。
理想のご主人様を捜してアタック(物理)を続けている。
美人や美少女は大嫌いです。執拗に罵詈雑言とネチネチした攻撃が優先的に飛んでくるかと。
今回は戦争の一兵として登場となります。
●補足
当シナリオは、『オオグイフードバトル』という特殊戦闘ルールが適用されます。
戦場では、『大量のスイーツ(無類、なんでもある)』が準備されています。
敵はスイーツを食べ続ける事で、圧倒的な戦闘力を発揮しており、そのままでは猟兵に勝ち目はありません。
しかし、オブリビオン以上に食べる事ができたならば、強力なユーベルコードの攻撃で、オブリビオンを攻撃する事が出来ます。
用意された大量の料理は、オブリビオンが好きなものです。
勝利する為には、『その料理をたくさん食べられる理由』『大食いにかける熱意』等が必要となります。
料理に手を加える事も可能です。
味変しながら食べるなどの、工夫も可能。
チャレンジする恋人の為にその料理でアレンジ愛情料理を作成するといった連携プレイングなども可能です。
タダより安いものはない。食べているシーン50%、戦闘50%で描写します!
おきがむかれましたら、食べに来てね。
よろしくお願いいたします。
第1章 ボス戦
『猪狩・アントニオ』
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POW : オトメン投げキッス
【男女問わず投げキッス】が命中した対象を捕縛し、ユーベルコードを封じる。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
SPD : メイド秘奥義「メイド感情ミサイル」
【男に対する欲情もしくは女に対する憎悪】により、レベルの二乗mまでの視認している対象を、【自身を模したエネルギー体】で攻撃する。
WIZ : メイド秘奥義「猪突猛信(恋する乙メンの暴走)」
【男に対する欲情もしくは女に対する憎悪】の感情を爆発させる事により、感情の強さに比例して、自身の身体サイズと戦闘能力が増大する。
イラスト:桐ノ瀬
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「狗飼・マリア」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
鳳鳴・ブレナンディハーフ
(全部第二人格ブレナンディハーフ表記で。主人格は意識の奥底に沈められた)
うわあ可愛い!僕美少年大好き!男の娘でゲイとか最高!その服と槍似合ってるよ!
「このスイーツを食べ終わったら……
キミの事も食べていいかな?」(ダンディボイス)
フードバトルに小細工はない
素敵な人と一緒に食べるものが美味しくないわけがない、食欲も進む
なんなら頭の中で食べる=性的な意味で、と置き換えるよはぁはぁ
僕の欲は深い、なぜなら長年抑圧されていたからね!
・戦闘フェイズ
(裸で)さあっ!この僕を刺し貫いて!
アッー!(正確な描写は控える)
よし…じゃあ今度は僕から…
キミの…を貪るように吸うよ
(※ダーク・ヴェンジャンスによる生命力吸収)
亜儀流野・珠
また会ったなアンよ!
さて…戦う為には食べないとなんだな…大歓迎だ!
この前行ったUDCアースのスイーツブュッフェ!
そこで食べたプリンの美味しさ!
それ以来なかなか食べる機会無かったからな…食べられなかった分!今!がっつり食べるぞ!
…なあ「俺たち」よ!奥義「千珠魂」…俺たち、召喚だ!
皆!食べ放題だぞ!皆もプリン好きだよな俺だから!
俺は体は小さくともよく動くからな。消費は激しいから割と食えるぞ!勿論俺たちもだ!
そして食ったら動かないとだな!
皆で木槌「砕」を持ち袋叩きだ!
まだ食ってても構わん!邪魔すればもう強化できん!
俺たちは主に槍を狙え!折ったり落としたりさせたら後は俺がトドメだ!
本体は砕もデカイぞ!
ケイ・フォルク
おにゃのこ…え、男のコなのか!?
ま、まあ今回はスイーツ食べ放題に専念しよ…
俺は甘い物好きだからスイーツは広く浅く…色んな種類を一つずついただく
その方が味も変わって飽きが来ないだろ?
フォンダンショコラ、抹茶のシュークリーム、ティラミス、びわゼリー、チーズケーキ、イチゴパフェ…
果物系は口当たりがさっぱりして食べやすいから合間合間に挟んでいく
戦闘時はドラゴニアンチェインぶつけて俺を相手取るようにする
あ、性癖は個人の自由だけど俺はその気ないんで…(敵の主張に視線逸らし
とにかく、鎖で繋がったらガントレットでぶん殴る
敵に狙われたら回避を死に物狂いでする!
ただし味方のおにゃのこが狙われたらなるべく庇いにいく
ナナシ・シロナ
「おぉ...ここは天国か!?」
大量のスイーツが食べれることを純粋に喜び、本能のままスイーツを口に運ぶ。
ブレイズキャリバーの特性をいかし、胃袋などに詰め込んだ食べ物を地獄の炎で燃やして消化速度と代謝力を高める。
大食いにかける熱意は「甘いもの好きなだけたらふく食べれることはそうそうないからな、最後まで悔いなく食べるだけじゃ。」
戦闘
「相手より多く食わないと攻撃が効かないとは変わっているが、メシが美味かったから良しとするか。」
【ユーベルコード:ブレイズフレイム】で地獄の炎を放ち戦うが相手が近距離戦を仕掛けたら鉄塊剣に炎を纏わせて剣で対応する。
(アドリブ、共闘等、歓迎)
明智・珠稀
ふ、ふふ…!
愛らしい敵さんですね、たまちゃんスイーツよりも貴方を食べちゃいたい位です♥️
私、大食いというわけではありませんが、和菓子、特にあんみつは大好きです…!
とろぉりとした黒蜜が、ふふ…!
さぁ、愛と共に和甘味を食べ尽くしてみせましょう、ふふ!
■食
UC『妖刀解放』によりひとまず己のスピードをあげもりもり甘味を食べる。
許容量を越えても
「あぁ、この責め苦、素晴らしいです、もっと食べますご主人様ぁ…ッッ」と
脳内ご主人様に叱られている図を思い浮かべながら食べ続けるド変態。
■戦闘
妖刀解放により衝撃波をメイド秘奥義ごと斬る
「下着が男物か女物か気になる私です、ふふ…!」
※アドリブ&絡み&ネタ色々大歓迎♥️
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流石キマイラフューチャーと言ったところか、戦争中でありながら、面白おかしくというテーマはついて回るようだ。
きゅるるん♪ と、効果音がついて横に一回転ステップしたオレンジ色の髪のオブリビオン、その要旨は愛らしいメイドの娘そのものだ。
ふと、オブリビオンは猟兵たちに気づき、手で銃を作って、猟兵たちへ向け、「バン★」と一言。
『来たね、猟兵! ボクはメイド十二神将が1人! アント――』
「――アントニオ……え、男のコなのか!?」
ガーン。
ケイ・フォルク(ドラゴニアンのブレイズキャリバー・f14875)は一層大きな声を出し、一間の静寂。
『ぶち殺すぞトカゲェ、アンって呼べェ……(低音ボイス)』
「ドラゴニアン、な!! そうかあ……男、かあ……」
開幕、やる気度がぐーんと下がったケイ。
彼女、いや、彼……オブリビオンは、見た目こそ女の子であるものの、しっかりと生物学上は、男なのだ。オブリビオンなので生物と言い表すのも妙ではあるが。
そんな容貌に騙されてしまったケイだが、下心を隠さずに落ち込む事は何故だか好感さえ持てるようだ。
「今回はスイーツ食べ放題に専念しよ……」
『そこまで落ち込まれるとちょっと申し訳無くなっちゃったじゃーん』
「うわあ! かわいい!!」
ケイと入れ替わるように、鳳鳴・ブレナンディハーフ(あるいは火照海・f17841)は、僧として内に秘めた人格が大いに前に出ていた。
見た目と喋っている内容の食い違いにアンは一瞬、頭の上にハテナマークが大量の浮かんでいる。
「僕美少年大好き! 男の娘でゲイとか最高! その服と槍似合ってるよ!」
『ありがとう! キミに言われると徳が高まったようだよ!』
「このスイーツを食べ終わったら……、キミの事も食べていいかな?」
低く響くようなダンディボイスで語り掛ける鳳鳴に、アンは一瞬にしてこいつはやべぇやつだと第六感で感じていた。
「たまちゃんも、スイーツよりあなたを食べちゃいたいですっ」
『おい、今回の猟兵こういうやつばっかりか!!』
明智・珠稀(和吸血鬼、妖刀添え・f00992)は鳳鳴と一緒にアンを挟むようにして、その頬をアンの頬にこすりつけていた。負けじと鳳鳴もアンの顎の下を愛でるように指で撫でている。
『あの、うん、ボクそういうキャラなんだけども、お触りは事務所(骸の海)とおしてからにして……!!』
ちょっとだけ頬が紅潮しているアンを、鳳鳴と珠稀は見逃さなかった。
「「まんざらでもない」」
『恥ずかしいからやめて! ていうかボクは君たちの敵!』
「俺は何を見せられているんだ」
ケイは集めたスイーツを口に運びながら、状況に頭の回転が追い付かずに死にそうな目をしている。
「おぉ! ここは天国か!?」
そんな雰囲気の隣で、ナナシ・シロナ(焼却炉の魔術師・f15608)は夕焼けのような琥珀色の瞳を輝かせた。
大量のスイーツを目の前に、そして空気を吸うごとに肺の中が甘く甘く染まるこの状況は、彼の感性にフィットしているようだ。
純粋に大喜びしながら、ひとつひとつ丁寧に口の中へ入れていく。ひとつ口に運べば、シロナの表情が綻んで幸せを表現している。
「また会ったな、アンよ!」
『別のボクかな?』
亜儀流野・珠(狐の恩返し・f01686)は鳳鳴と珠稀に挟まれるアンの正面で手をあげた。
どうやら以前、珠はアントニオに既に会っているようだが、まるで久しぶりに友人にあったかのような形で語り掛けている。
「さて……戦う為には食べないとなんだな、大歓迎だ!」
『ありがとう、やっと本編が始められる気がするよ――ってそこ! もう食べてるの!? 圧倒的ボク不利じゃん!』
「ん?」
シロナはシュークリームを口に含みながら、顔を斜めに傾けた。
『ボクの知らないところで始まっていたけれど! じゃあこれからスイーツバトル、開始ね!!』
戦いのゴングがどこからか、なり響く。
アンは手探りで手に取ったものを、バキュームカー如く食べ始めていく。
同じく、猟兵たちも並べられた和洋中華ごちゃまぜのスイーツを口のなかへと放り込んでいくのであった。
珠は以前、UDCアースのスイーツビュッフェに行った事を、昨日のように思い出していた。それを、何故か隣に座っているアンへ楽しそうに話すのだ。
食べたスイーツのなかで、特にプリンが美味しかったという。しかし今、目の前には並べられた抹茶やミルクなど種類も豊富なプリンがある、ここは天国か。
「幸せ!」
『キミが幸せそうで何よりだよ』
この後本当に戦闘するのか怪しくなってきた展開であった。
その隣で、シロナは黙々と食べている。ブレイズキャリバーとして、食べたものをすぐさま胃腸で燃焼させ量を食べる作戦だ。
それは今回の依頼ではこの上無い効率の良さであるし、何よりシロナは楽しんで食べている事が他の猟兵にも伝わってくるようだ。
ペースは止まらない。
大食いにかける熱意というものが、シロナにはあるようで。
「甘いもの好きなだけ、たらふく食べられることはそうそうない。最後まで悔いなく食べるだけじゃ」
と指についたクリームを舐めとりながら、呈していた。
「フォンダンショコラ、抹茶のシュークリーム、ティラミス、びわゼリー、チーズケーキ、イチゴパフェ……」
まるで呪文のように唱えているのは、ケイだ。
量は少ないが、しかし種類を増やして、飽きずに食べていく――広く浅く食べていく戦法を取っている。
合間に果実を用意して、己を奮い立たせるように柑橘系の酸っぱさを感じ、それを甘い甘いケーキで中和していく。
ケイはスイーツが好きなのだ。そのペースはゆったりであったが、確実にひとつひとつが喉の奥を通っていく。
『むっ、やるじゃないかあ、ボクも負けないぞ!!』
流石オブリビオンと言ったところか、アンは食べるペースを上げていく。この勝負、猟兵のほうが数が多いため圧倒的に猟兵が有利とも思われたがそういう訳ではなく。アンの食べる速さは驚くものだ。
「まあね」
目の前から話しかけてきたアン。彼が彼女だったら、もっとスイーツが美味しくなったのにな、なんて考えながらケイはプリンをスプーンで掬った。
「キミが隣にいたら、スイーツも霞んでしまうようだよ――」
『ブレないなあ』
鳳鳴は掬い取った白い生クリームを、なまめかしく舐め取った。その舐め取るさまを、アンに見せつけるように、ねっとり、と。
『えっちだなあ!』
「そう……」
鳳鳴の思考の中では、今、アンと熱い夜を過ごしている最中なのだ。抑圧された僧は、妄想で煩悩を押さえつけられる(表面に出さないという意味で)。
全年齢のゲームでも鳳鳴の中だけは、今、見せられない状況だ。恐らくメイド服か水着に身を包んだアンがクリーム塗れでぬるぬるんなのだろう。
『仕方ない猟兵だなあ……妄想のなかなら、いくらでも。でも目の前のボクも、見て欲しいな……っ』
「はぁん」
鳳鳴は自分抱きをした。
そんな隣で、珠稀はあんみつの黒蜜をスプーンで掬い、とろぉり……と滴るのを見て、恍惚な表情を浮かべていた。
「ふ、ふふ……!」
彼は大食いというところでは無いが、和菓子や和風の甘味に関しては興味が出るところだ。
大成功
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「愛とともに和甘味を食べ尽くしてみせましょう、ふふ!」
抹茶の緑色に囲まれた珠稀。己の力を解放しつつ、スピードをあげて食べていく。口の端から黒蜜がとろ……っ、と垂れても、すぐさま舌がそれを舐め取る。
その官能的に甘い蜜に、珠稀はうっとり頬に手をあてた。はぁ、と切ないため息が、彼の限界を早くも伝えるのだが、それも一興。
「あぁ、この責め苦、素晴らしいです、もっと食べますご主人様ぁ……ッッ」
『猟兵ってこんなのばかりなの!?』
アンが思わずツッコミをいれていた。珠稀の脳内では今、架空の主人に叱られながら甘味を食べ続けなくてはいけない責め苦を受けているのだ。
苦しい顔はしない、ご主人様のご機嫌を損ねる事はしてはならない。叱られても蕩ける表情で、ご主人様の叱咤を受け止めるのだ、ド変態。
『やばいやばいちょっと帰ってきて』
正座しながら食べていた珠稀だが、そのまま背面へ倒れる。身体からハートマークを放出しながら、彼と鳳鳴だけは別ゲームをプレイしている。
『だ、誰かこの状況説明して!!』
暫く妄想の世界は膨らみ、そして時間はゆったりと流れていく。
そんな中、ケイは果実だけ食べるようになり、シロナはMVP並みにスイーツを食べていく。珠は数人の俺に増えて、七人いた猟兵は今、二十人くらいになっているチートが発動中。
――このあとやっと戦闘が始まるが、残り一組を挟んでから戦闘としよう。
瓜生・金造
みよしちゃん(f00360)と一緒に
分かってるわね、みよしちゃん
今回キマイラフューチャーを救う以上に大事なミッションがあるわ…スイーツ一杯食べて味と種類を覚えて帰るわよ
麗しき我らがマダムのティータイムのために!
じゃあ私はラング・ド・シャを頂きましょ!
まずは通常の細長いタイプ…んー、口当たり軽いからさっくさくイケちゃう
後はシガレットに、スクエア…んまっ!これは梅を練りこんだもの?!
いいわねー、こういうのよ求めてたの!美味しいわー
ねえみよしちゃ…やだ乙女力強い、これならマダムもお喜びになるわ
攻撃は適当に呪符った手紙を敵に投げとくわね
ほらもっと用意なさい!
お客様にご満足いただけるようにもっとよ!
銀座・みよし
金造さん(f01324)とご一緒です
無論把握しております
キマフュも大事ですがわたくしどもが重要視すべきはここにスイーツが沢山あるという事実
覚えて帰りましょう、我らのマダムに喜んでいただくために!
わたくしはホットケーキを頂きます
んまー!バターの香りとメープルシロップの味わいが最高にございます!
でも折角たくさんあるのだからアレンジもしたい
…色んな味がしてて、小さな花が集まっててお花畑みたいなのってどうかしら?
作るの大変そうだけど…ええい、折角だからやってみましょう!
出来ました、ご賞味くださいませ!
攻撃はメジェドさんにお任せいたします
目からビームでお願いいたしますー!あとでお菓子差し上げますね
●
賑やかに始まったこの戦闘。一方で、瓜生・金造(ティーポット・バトラー・f01324)と銀座・みよし(おやしきのみならいメイド・f00360)は端のほうで企てを行っていた。
アンティークなデザインのスプーンを指で弄びながら、くるっと一回転させる金造。彼の前には、彼の髪色と似て赤色、かつ透けているゼリーを手前にし、それを一口掬って食べた。
「わかってるわね、みよしちゃん」
「無論、把握しております。キマフュも大事ですが、わたくしどもはそれ以上に――」
金造の隣で両手をぐっと握ったみよし。彼等二人は、並べられたスイーツをたくさん食べるのもそうなのだが、味と種類を把握し、それを彼等の主人に振る舞う事が目的なのだ。
「我らが麗しきマダムのために!」
「はい! 我らのマダムに喜んでいただくために!」
二人は視線を合わせ、綻ぶように笑ってからマダムの満足する表情を心の中に浮かばせていた。嗚呼、従者としてなんと喜びたるものか。
「じゃあ私は、ラング・ド・シャを頂きましょ!」
「わたくしはホットケーキを頂きます」
クッキーやビスケットにも似た楕円型のそれを、金造は細長い指でひとつまみ。
口に含めば、バターの香りととろっと溶けるようで、しかし存在感のある噛み応えに金造は頷いた。
「んー……、口当たり軽いからさっくさくイケちゃう」
隣でみよしはナイフとフォークを器用に使いながら、円柱にもなっているパンケーキを一口大に切る。予めかけておいたシロップがゆったり、とろーりパンケーキの断面をつたっていく。それをパンケーキに絡めて、ぱくっ。
「んまー! バターの香りとメープルシロップの味わいが最高にございます!」
みよしの頬がほんのり赤色になりながら、ナイフとフォークは次なる一口を切り分け始める。しかし、ふとみよしの手は止まった。
ここまでスタンダードなパンケーキ。もし可能なら、アレンジをしても良いのでは? と。
頬に片手をあてて、シガレットに舌鼓をしている金造の隣。みよしは思い立ったように席を立った。回収するのは、果物やホイップクリーム。
色んな味がして、ホイップで小さな花が集まるお花畑を演出していく。色とりどりのホイップは、あっという間にパンケーキの上をフローラルなカラーリングに変えたのであった。
「できました! ご賞味ください!」
「ねえみよしちゃ……やだ乙女力強い。これならマダムもお喜びになるわ!」
「はい! これをお屋敷でも再現出来るようにいたします!」
二人はそれ以降もスイーツに舌鼓。彼等の持ち帰るメニューには、隠し味は主人への愛なのだろう。
――ということで。
『くうう、そろそろお腹がきっつい……』
口の端からクリームを垂れ流したアンは、そのまま上半身を手前に倒しテーブルの上。
「どうしたんだい、もうイっちゃったのかい?」
鳳鳴はアンの頬についたクリームを舐めようとして、アンの右ひじが『事務所通して!』と彼の身体を押し戻す。
反対側では珠稀があんみつの白玉をスプーンで掬いながら。
「ふふ……、もうお腹いっぱいですか。甘味を食べた後は、身体を動かさないとですね。所で下着は男ものですか、女ものですか、気になります」
珠稀がアンのスカートを捲ろうと、先程まで白玉が乗っていたスプーンでスカートを持ち上げる。
『ここそういうお店じゃないからっっ』
アンは思わずスカートを抑えた。
『完全に猟兵のペースだ、ええい、こうなったら!!』
という形で雑に戦闘へと入った。しかし、スイーツを食べた量というのは、圧倒的に猟兵たちが勝っている。
スイーツ好きでボスとして君臨するだけに、バキュームカーのようにスイーツを食べていたアンだが、絡む男性猟兵の濃いキャラに圧倒されたアンにスイーツを食べるペースは飲まれていたのだ。
「いやあ、ここまでくると可哀想だな、はは。女の子だったら、助けてあげたかもしれない」
『うるさーい!! そのユーベルコード、全部ボクが封じ――』
「俺たち! そろそろ運動する時間のようだ」
『ふぇ?』
席を立った珠の幻影たちは、一斉にどこからか木づちを持ち――、一部、珠の分身はそのままお菓子を食べ続けるものもいるが――。
「俺たちは主に槍を狙え! 折ったり落としたりさせたら後は俺がトドメだ!」
一斉に珠の分身は指示通りに動く。
逃げようと身体を動かしたアンだが、その動きを鎖が絡んで食い止める。ケイのドラゴニアンチェインだ――その場に倒れたアン。
『やっぱりそういう趣味があったんだ! ひどいことするんだ、エロ同人みたいに! エロ同人みたいに!!』
「そういう趣味はねえよ! ま、まあ酷いことするっていうのは、そうかもしれないけど」
そんな中でもアンは鎖に抵抗していた。ケイのガントレットが少しでも油断すれば、鎖は引き千切れるかもしれない。
「は、はやくしてくれ~!」
「任せるのだ!!」
鳳鳴の声が響く。
「お、やっぱりこういうときは頼りにな――」
ケイが見上げた先。
「さあっ! この僕を刺し貫いて!」
「なんで全裸なんだよ!!」
何もまとっていない、生まれたままの姿の鳳鳴がアンへ特攻していく。
「嗚呼、なんたる事か……この、たまちゃんが遅れを取るなんて。それに、美しいですよ鳳鳴サン……」
珠稀は抹茶のアイスを食べながら、何故かあった薔薇の花びらの上に沈む。
『絶対貫きたくない』
青い顔を見せたアン――。
そこで、よっこいしょと立ち上がったシロナである。口元にお菓子の細かいカケラをくっつけながら、武器を持つ。
「相手より多く食わないと攻撃が効かないとは変わっているが、メシが美味かったから良しとするか」
シロナは振りかぶる。
大量の珠の俺たちが鎖に絡んだアンを攻撃、衝撃がひとつ挟まったところで鳳鳴が飛び込み鳳鳴ものなのかアンのものなのか判断は任せるが「アーッ」という声が響き渡る。そこでケイは避難を開始。
抹茶を食べ終えた珠稀が軽く横に振りぬいた斬撃が「アーッ」の声を分断して猟兵の仕事をこなし、仕上げにシロナの攻撃が全てを焼却するが如く炎を纏わせた剣が振りぬかれ、
「汚物は焼却、だー」
前方で大爆発が発生した――。
――膝たち、上半身が地面にキスしている状態でアンはぷすぷすと全身がこげていた。珠はそんなアンを棒でつっついている。
『うっうっ、暫くスイーツは食べたくない――いでっ』
金造はアンの頭を靴でぐりぐり。
「何を言っているの! ほらもっと用意なさい! お客様にご満足いただけるようにもっとよ!」
「あとでお菓子差し上げますので、言う通りにするのです」
金造とみよしは、脳内にメモをしているのだろう。豊富な知識のオアシスともいえるこの場で、別の意味で力強く君臨している。
『も、もう無理』
「よし、じゃあ今度は僕から……キミのをむさぼるように、吸うよ」
アップを始めた、鳳鳴。鳳鳴の後ろから珠稀がトリプルアクセルをしながら近づいてくる。
『骸の海に還ります!!!』
「お仕置きよッ、みよしちゃん!」
金造がぱちんと指を鳴らした瞬間、みよしの瞳から光線が発射された。
「帰るか」
ケイの声に、シロナは静かに頷いたという。
大成功
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