バトルオブフラワーズ⑤〜めざせモンスターチャンピオン
●君はどの子と旅に出る?
「それじゃあ、キマイラフューチャーの現状をおさらいするよー」
グリモア猟兵の影守・吾聞(f00374)が集まった猟兵たちへと呼び掛ける。
自身の住む世界が真っ二つになっていようとも、このキマイラの少年が臆した様子はまるでない。
「先日のテレビウムたちがオブリビオンに追われていた事件。これは、キマイラフューチャーの中枢“システム・フラワーズ”からの救援要請だったんだ」
猟兵たちはそれに答え、システムへと続くメンテナンスルートを解放。
結果、キマイラフューチャーが真っ二つになったというわけだ。
尚、空気は何故か普通にある。何でだろうね。
「“システム・フラワーズ”は今、この世界のオブリビオン・フォーミュラ“ドン・フリーダム”に占領されちゃってる。何とかして奪還に向かわないといけないんだけど……」
システム・フラワーズに辿り着くためには、その周囲を守っている6つの“ザ・ステージ”全てをオブリビオンの手から取り戻す必要がある。
各ステージには特殊なルールが設定されており、例え戦闘に勝利したとしても敗北条件を満たすと強制的に戦場から排出されてしまうのだという。
「ステージのルールを守った上で、戦闘にも勝つ。今回のミッションにおいて大事なことだから覚えておいてね。続けて、向かってもらうステージについて説明するね」
吾聞が予知した今回の戦場は“ザ・ゲームステージ”だ。
このステージの特殊ルールとして、猟兵たちは用意されたゲームをクリアする行動を取らねばならない。
「それもゲーム機を使うんじゃなくて、自分がゲームキャラクターとしてゲーム世界に入り込んでプレイするんだ。バーチャルリアリティとか仮想世界って言えばイメージしやすいかな?」
ゲームの内容は、モンスター育成RPG。
ゲーム世界に生息しているモンスターを捕まえて、育てて、戦わせることで進んでいき。ラスボスを倒してモンスターチャンピオンとなればクリアとなる。
モンスターは実在の動物や幻想生物、無機物に至るまで。ありとあらゆるモチーフのものが存在し、炎・水・草などなど各種の属性が設定されているという。
「どんなモンスターを捕まえて、どんな技を覚えさせて、攻撃・守備・素早さといった各ステータスのどれを重視して育てるか……まあ、その辺は好みで選んでくれて大丈夫。ゲームを途中で放棄したりとか、よほどのことをしなければゲームオーバーにはならないよ」
猟兵たちがラスボスを倒せばステージクリアでスタッフロールが……流れたりはせず。クリアを妨害せんと、無粋にもオブリビオンが割り込んでくるという。
「オブリビオンは普通に殴っちゃっていいからね。こいつらをどうにかすれば、真のエンディング――ミッションコンプリートだよ!」
藤影有
お世話になっております。藤影有です。
キマイラフューチャーの大騒ぎを何とかすべく、猟兵の皆様の力をお貸しいただけますと幸いです。
当シナリオは戦争シナリオです。
戦場は⑤ザ・ゲームステージ。
章構成は一章のみ【集団戦】となります。
●プレイングについて
オブリビオン撃退については一行でも構いません。
ゲームクリアまでの過程を存分にお楽しみください。
ゲーム内容はモンスター育成RPGです。しかもその世界に入れます。
あなたの目の前にモンスターがいます。触れ合えます。羨ましい。
・どんなモンスターを捕まえたか(獣、竜、無機物、ゴーストetcお好きなモチーフでどうぞ)
・モンスターの属性(炎、水、草、雷、土etc。スタンダードなものならだいたいOK)
・どんな風に育てるか(覚えさせる技、攻撃寄り・スピード特化など重視するステータスetc)
といった情報を盛り込んでいただけると嬉しいです。
捕まえて、育てて、戦わせて強くした相棒モンスターと共にクリアを目指しましょう。
ついでにオブリビオンを殴りましょう。
それでは、皆様のプレイング楽しみにお待ちしております。
第1章 集団戦
『懐かしおもちゃ三人衆』
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POW : コマ回し怪人・ウェポン
【コマ回し兵器】で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる。
SPD : けん玉怪人・ジェノサイド
【けん玉攻撃】を発動する。超高速連続攻撃が可能だが、回避されても中止できない。
WIZ : トランプ怪人・リフレクション
対象のユーベルコードに対し【トランプ】を放ち、相殺する。事前にそれを見ていれば成功率が上がる。
イラスト:まめのきなこ
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴
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種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●前回までのあらすじ
ステージに足を踏み入れると、そこは真っ暗な空間だ。
しかし、突如目の前に。
――Now Loading.
システムメッセージと、蛍光色のウサギ――怪人軍団の幹部の顔を模したロゴが浮かび上がる。
くるくる回るロゴを眺めて、しばらく待っていると。
メッセージは消え、次第に空間が明るくなり。
「ようこそ! 君が新しいチャレンジャーだね!」
白衣を着た研究者風の老人が姿を現した。
どうやら彼は、ゲームのチュートリアルを担当するNPCであるらしい。
この先に広がる世界の歩き方を、かいつまんで教えてくれる。
モンスターと心を通わせ、相棒となる方法。
育て方のコツや戦闘のルール。
そして、最終目標――世界の何処かで待っている、とある人物との戦いを制しモンスターチャンピオンとして認められること。
「心の準備はできたかな? さあ、君の相棒に逢いに行こう! 夢と冒険とモンスターたちの世界に……レッツゴー!」
かくして。
旅立った猟兵たちは、数々の胸踊る冒険を経てモンスターと絆を深めていき。
そして、遂にラスボスたる帽子を被った男――かつてのチャンピオンと相対するのであった。
紅月・美亜
ゲームであれば私の出番だ! さて、どんな奴を捕まえようか……
「選ばれたのはドプケランでした」
エイリアンめいた見た目で相手を威圧し、長い尻尾で攻撃。必殺技は腹部から小さい頭が出て超強力な溶解液を吐き出すぞ! カワイイね!
ちなみに属性は酸・機械タイプ。よく見ると機械も取り込んでるぞ、カワイイね!
動きは遅いけど攻撃力はかなり高くて防御力も弱点の腹部の小さい頭以外の場所にはほとんど攻撃が通らないぞ! カワイイね!
「バイドルマスターに私はなる!」
「あー、弱点? そうだな、ドプケラにそんなもので勝てると思うか? 私は思わん。お前たちのUC、特徴的な部分が無いからパワープレイには勝てないだろ」
絡繰・ビリー
故郷の危機にビリー参上!突然だからびっくりしたけど、頑張るよ!
・行動
似たようなゲームならよく遊んだね。慣れたもんだよ!
趣味でやってもクリアできるなら、細かいことは考えずにやろうか
捕獲:機械のドラゴン。命名キリュウ。重く、硬く、鈍足で怪力、巨大
属性:金属の金。
育て方:耐えて殴り返すスタイル。防御・攻撃重視で、炎と雷ブレスも覚える
好みばっちり、君に決めた!
背中に【騎乗】、さあ行こうか相棒!
ふはは!強いぞーかっこいいぞー!
クリア後
「楽しかったよ。君とはここでお別れだ。でも、いつか君みたいな子を作ってみたいね」
さて、ゲームの邪魔する無粋な奴等にはお仕置きだよ
最大火力でぶっ飛べ!
アドリブ協力改変歓迎
●
「バイドルマスターたる私と、ドプケランに勝てるかな?」
紅月・美亜(f03431)は不敵な笑みを浮かべてラスボスと対峙する。
酸と機械の属性を併せ持つドプケランは、エイリアンめいた外見をしている。
威圧的な風貌のモンスターだが、主たる美亜には忠実らしく。
彼女の言葉に応えるように、ばしりと長い尻尾で地を叩いてみせる。カワイイね!
「ふはは! 強いぞーかっこいいぞー! さあ行こうか、相棒!」
絡繰・ビリー(f04341)も相棒――キリュウの背に乗って、共に戦う構えだ。
金属性の機械竜は、重厚で、硬質で、巨大で力強い。
ビリーの好みにクリティカルヒットしたモンスターだ。
「…………」
ラスボス――帽子の男は、猟兵たちには何も言うことなく。
ドプケランとキリュウをちらりと見やると、二体のモンスターを繰り出した。
植物を背中に持つ亀と、燃える複数の尻尾を持つ狐。
機械の特徴を併せ持つ二体に優位を取る魂胆であろうか。
男からの刺客が、迫る――だが、美亜もビリーも慌てることはない。
「ドプケラン、必殺技をお見舞いするぞ!」
するりと伸びてきた蔦に絡め取られるがままに、ドプケランは己が腹部を開く。
そこから小さな頭がコンニチワしたかと思うと、強力な溶解液を吐き出して攻撃。
酸にじわじわと侵食されては、植物の特性持つ亀にはたまったものではない。
一方で、キリュウは狐の炎帯びた尻尾の打撃に耐えていた。
防御を重視して育てたのが功を奏したか。身体に熱が伝わるものの、動きに支障が出るまでには至らない。
「よし、反撃だ! 雷ブレス!」
ビリーの声に、ぎしりと機械竜の顎が開き――装填、収束、発射。
放たれた雷の属性帯びた咆哮をもろに食らって、狐の小さな身体が吹き飛ばされていく。
「…………」
勝敗は決した。
男は帽子で目元を隠しながらも、美亜もビリーに微笑んで――自身のモンスターを連れて、姿を消したのだった。
――Congratulations!!
戦いを制した二人の前に、システムメッセージが表示され。
目の前の空間がぽっかり口を開けたかと思うと。
『お前らはここでゲームオーバーだ!』
独楽の頭をした怪人どもが次々と、頭をぐるぐる回転させながら駆け込んで来る。
ゲームクリアの雰囲気ぶち壊しである。
「そんな単調な動きで、私とドプケランに勝てると思うのか?」
「楽しかったよ。キリュウとはここでお別れだけど。でも、いつか君みたいな子を作ってみたいね……その為にも」
キマイラフューチャーの危機を何とかせねばなるまい。
自身に満ちた笑みを浮かべてみせ、ドプケランと視線を合わせる美亜。
キリュウに乗ったまま、優しく背中を撫でてやるビリー。
猟兵の想いに応え、相棒たちも力強く頷いて。
ユーベルコードに加え、最大火力の溶解液とブレスの洗礼まで受けた怪人どもがどうなったか。語るべくもないだろう。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
フローリアン・ロイス
現実みたいに進められるゲームなんだね?
うん、大丈夫大丈夫!
・モンスター種:竜(長毛種)
ふかふか抱きしめたり、乗せて貰って飛んだり、毛に包まって寝たりしたい…!
種族名(個体名?)が必要なら、解り易くコウリュウにする。
・属性:光
きっと優しくて大人しくて素直(偏見)。
主人公…あ、僕か。その心が闇に沈みそうになる時、まさに光のごとく、希望になってくれるワケだね。
・育成:スピード寄り
補助系の魔法なんかが得意で、だから敵より先に手番が回ってくるようにしたいな。
光で目晦ましとか、自分を回復させるとか。
オブリビオンとの戦いは。
コウリュウとのもうすぐ訪れる別れの寂しさを乗せて、攻撃力重視で、どかーんと攻撃!
アステル・サダルスウド
僕が捕まえたのは黒曜石みたいな角を持った、青色の子ドラゴンだよ
子ドラゴン君、一緒に戦ってくれるかな?(ぴぎゃ!と元気に鳴く子ドラゴン)
うん、いいお返事!
君の属性は氷だね
タックルついでに凍らせる技とか覚えつつ、防御力と攻撃力を重視しよう!
何でその2つかって?小さい生き物が意外に固かったら面白いでしょう!(ほー!と頷く子ドラ)
よし、では子ドラゴン君、まずはあの敵…って向かうの早いね!しかもそれタックルというか頭突き…!
でも倒せたからいいか
すごいね君!(抱き上げてくるくる)
オブリビオンは『スナイパー』『マヒ攻撃』『鎧無視攻撃』を活用して【綺羅星の舞】
子ドラゴン君のパートナーとしていい所見せないとね!
●
――Congratulations!!
「現実みたいに進められるゲームだったね」
フローリアン・ロイス(f17729)は、相棒を撫でながら呟く。
嬉しげに喉を鳴らして頬ずりしてくるモンスターの名は、コウリュウ。
大きな身体にふかふかの毛並み。優しく、大人しく、とても素直で。
フローリアンの心が闇に沈みそうになったとしても、希望の光で照らしてくれる。
そんな優しいドラゴンだ。
「うん。もっと一緒に戦っていたいな」
アステル・サダルスウド(f04598)の相棒もまた、ドラゴン。
こちらは、少年の腕の中に収まるくらいの小さな竜。
青い身体に黒曜石に似た角を持つ子竜の身体は、氷の属性を持つとは思えぬ程にあたたかい。
夢の世界での戦いを終えたら、現実世界に帰らねばならない。
それでも、相棒ともう少しだけ一緒に。
そんなしんみりとした空気を。
『エンディング迎えた? なら、泣かしてやんよ!』
『バッドエンドに招待してやる!』
台無しにする無粋な奴らがいた。そう、怪人である。
独楽の形した頭をぐるんぐるん回して全力疾走してくる奴らに加え、けん玉をぶんぶん振り回している奴までいる。
主との時間を邪魔されたのが気に触ったか。それとも新たな対戦相手だと思ったか。
「ぴぎゃ!」
「あ、子ドラゴン君……!」
元気な鳴き声を上げた子竜が、アステルの腕から飛び出していく。
「……あれ、普通に戦えてるね」
教えたのはタックルついでに凍らせる技だったはずだが。子竜が勢い良く繰り出すそれは、タックルというよりかは頭突きに近い。
攻撃と防御を重視して育てた成果もあって、怪人相手に大健闘している。
「もうすぐお別れだっていうのに……よし、この寂しさを乗せて、攻撃力重視で僕らもどかーんといこうか」
語りかけながらフローリアンが背に跨ると、コウリュウは同意するように喉を鳴らして飛び出していく。
三種の魔力を操る主を乗せた光の竜が一歩駆ける度に、大気がきらきらと煌めいて。
敵の目が眩んだところに素早く、主従一体での一撃を入れていく。
「僕も子ドラゴン君のパートナーとして、いい所見せないとね!」
足下を凍らされた怪人には、アステルが綺羅星の舞で止めを。
踊るような蹴撃を目の当たりにし、子竜がはしゃいで近寄ってくる。
「動きを止めるなんて、すごいね君!」
子竜を抱き上げてくるくると回り、少年は改めて敵と向き直るが。
二人の猟兵と二匹のドラゴンに翻弄された敵は、既に当初の勢いを失っている様子であった。
別れは少し寂しいけれど、最後に過ごす時は輝いたものにしようと。
二人と二匹はまた、共に戦場を駆けていく。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
ルク・フッシー
も、モンスター育成、ですか…?ゲームはほとんどやった事ないですけど、がんばります…
育成方針
大柄なブラキオサウルス型の草・風属性モンスターを捕まえて、守備力重視で育てる
このモンスターは温厚な性格で、攻撃よりも大きな葉っぱを防御に使ったり、葉っぱ入りのつむじ風で目くらましをしたりするのが得意。
そういえば、オブリビオンとの戦いで育てた子に協力してもらう事はできないでしょうか…?いずれにせよ、【連射塗装】で敵を囲んで一斉攻撃を仕掛けますね…
うう、戦いが終わったら、ゲームとはいえ育てた子とはお別れなんですね…ぐすっ…
ゲームを持ち帰るとか、できないでしょうか…
推葉・リア
このゲーム知らなかったけど、モンスター皆魅力的で楽しそう…!
早速モンスターを見つけるわよ!誰にしようかな…あれね目と目が合ってきゅん…って来た子を…!…よし!この子決めたわ!
モチーフ:小柄なもふもふの竜 属性:風
ん~!物凄く可愛い!これからよろしくね!
【情報収集】でステータスなど確認して…この子は回避とすばやさと知力が高めで命中率がいいのと状態異常の技が得意なのね、それならそこを重点的に育てていこう【動物使い】と【動物と話す】も駆使して、さぁ私達でチャンピオン目指すわよ!
オブリビオン?燃やせばいいわ
あっ育てたデータ持ち出せる?まぁどっちでもこのゲーム買ってプレイするわよー!
【アドリブ共闘歓迎】
●
――Congratulations!!
「ゲームはほとんどやった事ない、ですけど……」
育てた子は逞しく、とても立派に育ってくれた。
ルク・フッシー(f14346)は少し誇らしげな気持ちで、相棒が展開してくれた葉っぱの盾の影より敵を撃つ。
赤、青、黄、緑。様々な色の絵の具の弾がトランプ怪人の頭にクリーンヒット。
元の絵柄が何だったか分からぬくらいに塗り潰され、怪人はへたりとその場に倒れこんだ。
「倒した奴らは空の彼方にでもふっ飛ばしちゃいましょうか」
推葉・リア(f09767)に抱かれたもふもふの小竜が、準備万端といわんばかりに小さく鳴いて地に降りる。
主たるリアの言葉と、自身の成すべきことをしっかりと理解している様子だ。
唱うような鳴き声を小竜が紡ぎ始めると、ルクの相棒――大柄なブラキオサウルスも低い声を響かせる。
風の属性持つ二匹のモンスターが共鳴すれば、風の渦が生まれ、次第に大きく育っていき。
『お……おお?』
『しまった、身動きが取れん!?』
怪人どもを絡め取って動きを封じたまま、木の葉を巻き上げてぐるぐると唸り――そのまま何処かへ運んでいった。
クリア直後に襲いかかってきたトランプ怪人は、そこにいた痕跡すらも残っていない。
塗料を武器とするルクに、炎を操るリア。
二人の猟兵たちと、各々が育て上げた相棒とのコンビネーションは抜群であった。
怪人どもに勝機など始めから無かったと言ってもいい。
後に残ったのは、現実世界へと帰還するための道。
ブラキオサウルスが、小竜が。主を寂しげな瞳で見つめている。
別れの時を理解しているのだろう。
「うう……ぐすっ……ゲームを持ち帰るとか、できないでしょうか……」
思わず相棒にぎゅっと抱き付くルク。
ゲームであっても、出会ってから共に過ごしてきた時は本物だ。
(モンスター皆魅力的だし、後でこのゲーム買ってプレイするつもりだったけど……)
リアは腕の中の小竜と顔を見合わせ、瞳を和らげると。
「育てたデータ持ち出せるか、外に出たら調べてみましょうか」
少年に一つ提案してみる。
彼の気持ちは分かる。例え同種のモンスターがいるとしても、自身のかけがえのない“推し”は今傍にいるこの子なのだから。
「……はい!」
ようやく笑顔を浮かべたルクに、ブラキオサウルスが嬉しげに顔をすり寄せた。
●
おめでとう!
モンスターと心を通わせ、秘められし力を存分に引き出して。
最後まで諦めることなく共に戦った。
君こそが、新たなモンスターチャンピオンに相応しい。
さあ、君と相棒の戦いの記憶。その全てをここに刻もう。
新たな未来を切り開いた、君たちの旅路を!
――Mission complete!!!
大成功
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