バトルオブフラワーズ⑦〜ろっそびあんこ
「♪皆さん! 集まってください!」
グリモアベースの一角に集まった猟兵達に声をかけるは、パティ・チャン(月下の妖精騎士・f12424)。その手には、獣奏器として用いている、カリンバがある。
「キマイラフューチャー世界が、メンテナンスのためと言いながら、真っ二つになるなんて!」
このままでは、中枢の『システム・フラワーズ』が、フォーミュラ『ドン・フリーダム』という名のオブリビオンに占拠されてしまう。
「しかし、そこにたどり着くためには、その周囲を守る6つの『ザ・ステージ』をオブリビオンから取り戻さなくてはなりません!」
パティはカリンバの全部の爪を大きくはじく。アンプの類いはないはずだけれど、その音色は大きさからは想像もできぬほどの、大音量であった。
「私が予知できたのはこの内の一つ、音に関する『ザ・サウンドステージ』です! ここでは『コウハクウタガッセン』というルールが支配していて、歌いながら攻撃しないと無力化されてしまいます」
「何だ、それは!」
猟兵達の大きな声があがる。
その声に構わず、パティはステージの絵を映し出す。
「この戦いは、テレビウム・ロックで救出したテレビウムの画面を通して、キマイラフューチャー中に中継されており、猟兵とオブリビオンのどちらの歌がすばらしかったかが自動的に判定されます♪」
なお、たとえ救出されたテレビウムがいたとしても、採点は採点。手心を加えるということは、テレビウムの信念に反するため、ありません。
もしオブリビオンの歌が良かったと思えば、それはオブリビオンの勝利。そうなったら、猟兵全員戦闘不能の運命が待っています。
「私の予知した先で待ち構えているのは『物理学トリオ』というグループ名で、センターが振り子怪人で、あとはメトロノーム怪人とプラグ怪人が脇を固めています」
どっから声を出すんだろうか?この怪人達? と、概要説明しながら、思わず自分をツッコミたくなるパティだが、これで全て解決しそうになるのが、怖い。
「キマイラフューチャー、ですから」
「転移先ですが、着いたらすぐにステージで歌い合う形になると思います。ここでは設備への細工や破壊は、反則と見なされ、即退場。あと、歌を歌わなければ攻撃は効果を発揮しないことに注意です」
いつもよりも大きなアクションでお辞儀をし、転送ゲートを開く、パティであった。
ザムザム
OPを読んでいただきありがとうございます。
ザムザムです。
ライブでバトル! なお話です。
●『コウハクウタガッセン』
・この歌はこういう曲で、こう歌うよ!
●ご注意
版権は採用できません。
戦闘プレイングを忘れぬようお願い致します。
●集団戦
『物理学トリオ』
一応センターは、OPのとおりのトリオですが、ぱっと見そっくりのバックコーラス隊が後ろに控えています。
●判定
しっかとダイスにて判定させていただきます。念の為。
よろしくお願いします!
第1章 集団戦
『物理学トリオ』
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POW : 振り子怪人・ウェポン
【振り子兵器】で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる。
SPD : メトロノーム怪人・ジェノサイド
【メトロノーム攻撃】を発動する。超高速連続攻撃が可能だが、回避されても中止できない。
WIZ : 電源プラグ怪人・リフレクション
対象のユーベルコードに対し【電源プラグ】を放ち、相殺する。事前にそれを見ていれば成功率が上がる。
イラスト:まめのきなこ
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴🔴
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種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
転送先のステージ。
猟兵達は、口をあんぐりとさせることとなった。
それはそうだ。
音楽堂と覚しきその中には、アバターとはいえキマイラフューチャー世界の住民達で、ほぼ満員。オーケストラピットの中には、これまたアバターとはいえオーケストラまでいるでは無いか。
この状況、楽しんでいないか?
誰かがそうこぼすが、それも仕方なかろう。
カーバンクル・スカルン
あんまり曲聴かないんだけどなぁ……。まぁ、やるからには最近流行りの曲を動画で一夜漬けして臨みまーす。
でも攻撃に関しては設備壊しかねないから車輪は使えないな……。ワニさんを差し向けるとしますか。
【クリスタライズ】を発動してワニと一緒に後方にこっそり近づいて、解除した瞬間にオブリビオンに噛みかせて痺れさせ目を回させましょう。
そんで私はイリュージョンで現れたように見せかけてそのままパフォーマンスに移ります。下手な歌でも登場のインパクトでカバー!
●それいけ、歌合戦
「あんまり曲聴かないんだけどなぁ……」
カタリナの車輪、という名の巨大な車輪……ただし、針がついたそれは拷問道具でもあるが……は、出番なしと引っ込めながら、カーバンクル・スカルン(クリスタリアンの咎人殺し・f12355)は、そうつぶやいた。
曲は「ベストヒット☆キマイラ」なる動画サイトで、今、流行(はやり)の曲を探って加点を狙う作戦だ。なお、急ぎ一夜漬けで習得しているので、所々歌詞やメロディの記憶が怪しいが、それはそれ。
その曲は、幸か不幸か? 歌詞そのものが元々聞き取りにくく、スキャットで乗り切る!
カーバンクルのボーカルに、電源プラグ怪人が反応。
オーケストラピットは、フォルティッシモを幾つも付ける勢いで、音を響かせ、ステージ上はツインボーカルの様相を呈している。
間奏とともに、カタリナの姿はステージ上から消えた。
キマイラフューチャー世界の視聴者は、これはどんな演出? と興味津々。
間奏終了のタイミングで、電源プラグ怪人の背後から現れたカーバンクル。
いったいどんなイリュージョン??
会場に掲げられた団扇(うちわ)と、ステージ上の棒グラフは、猟兵の支持率が、オブリビオン側のそれを圧倒していく!
「クリスタライズを発動させたのよね」
そしてもうひとつ発動したのは。機械仕掛けのワニの顎(あぎと)!
電源プラグ怪人は、そのケーブルどころか胴体を、両断されたのであった。
成功
🔵🔵🔴
アスター・ファラデー
歌、ですか……讃美歌でも、よいでしょうか
ケットシーの英霊さん、副旋律の担当、お願いします
……心を込めて、歌います、ね
讃美歌21番『讃えよ、主のみ使いと共に』
♪讃えよ、主のみ使いと共に
♪世界に遍く全ての命よ
♪太陽も月も、彼を仰ぎ見ゆ
♪ハレルヤ、ハレルヤ
♪神は我等と共に在り
(ケットシーの英霊さんはバリトンボイスでコーラス)
歌って、いい評価を貰えたら、そのままの勢いで物理学トリオを英霊さんと一緒に叩きのめします……
メイスで、ぼっこぼこにします……
アドリブ歓迎です
●Hymns
「歌、ですか……讃美歌でも、よいでしょうか」
ステージに立った、アスター・ファラデー(f02089)の声に、観客達(のアバター)は、歓声で応える。
歓声に笑顔で応えるとともに、古代ケットシー戦士達が顕現する!
何という演出? と、再び観客たるキマイラフューチャーの視聴者が、驚くときが来た。
「ケットシーの英霊さん、副旋律の担当、お願いします」
息を軽く吸い込んで、一旦止め、心に誓う。
「……心を込めて、歌います、ね」
讃美歌21番『讃えよ、主のみ使いと共に』を、英霊さん達のバリトンコーラスとともに歌い始める。先ほどとは打って変わって、視聴者の心に聖なる、というか、厳か、というか。このまま日付が変わる前の、寺社の風景に切り替わってもおかしくは無さそうな、神聖な感情が、キマイラフューチャー世界を巡る。
そのとき! 歌を妨害しようと、電源プラグを投げてくる怪人の姿が。
しかし、それは徒労というもの。
なるほど、舞台演出やパイプオルガン(いつの間に用意したのか、は、ここでは問うまい)のフイゴは、電気のたまもの。しかし歌を妨害することは無理というものだし、そもそも英霊達の分声量は、アンプを必要としないレベルにまで高まっていたことを怪人達は理解していなかった。
歌を妨害されそうになった怒りそのままに、電源プラグ怪人は、メイスと、槍とで、ぼっこぼこにっされたのでした。。
成功
🔵🔵🔴
アーネスト・シートン
歌ですか。
まぁ、苦手ではないですね。
誇れるほど、うまくもないですが。
という事で、歌っておきますか。
♪この星の大地、この星の海、この星の空よ
♪遥かな生命、遥かな夢、遥かな望み
♪緑と青と、赤と黄色、白と黒に彩られて
♪自然は歌う、自然は語る、自然は見守る
♪行きとし生きる、全ての者たち、物語は生まれる
妨害ですか?
そんな事しようなら、まず、小動物大騒乱というUCで奴らを襲います。
そして、歌い終わった段階でこの猟銃もとい、M.S.L(攻撃力重視)で【クイックドロー】【2回攻撃】【範囲攻撃】で撃っておきますよ。
「あなた達のような、あからさまに喰えない物体は、破壊するに越したことはありませんから!」
●Century Plant
「歌ですか。まぁ、苦手ではないですね。誇れるほど、うまくもないですが」
アーネスト・シートン(動物愛好家・f11928)は、そう控えめにつぶやき、ステージの中央に歩み出る。拍手で迎える観客達(のアバター)。
先刻、振り子怪人が正確無比なリズムとリリックのラップで客を沸かせたばかり。
……という事で、歌っておきますか、と内心でつぶやいて、軽く息を吐き出し歌い始める。
♪この星の大地、この星の海、この星の空よ
♪遥かな生命、遥かな夢、遥かな望み
♪緑と青と、赤と黄色、白と黒に彩られて
♪自然は歌う、自然は語る、自然は見守る
♪行きとし生きる、全ての者たち、物語は生まれる
先ほどの振り子怪人とは、また異なる拍手と歓声が音楽堂の中を包んだ。
歌声は、彼の故郷……観客らキマイラフューチャー世界の住民には、縁が無いはずの自然の森林に思いをはせさせた。
感動とともに、一人また一人とアーネストに票を入れていく。
ラップ好きの住民たちの票に肉薄し、わずかな差で差し切った!
腹いせとばかりに襲撃してくる振り子怪人の振り子球に、マルチプル・スナイパーライフルの弾が喰らわされる!
「あなた達のような、あからさまに喰えない物体は、破壊するに越したことはありませんから!」
丁寧な物言いではあるが、その口調は冷徹であった。
成功
🔵🔵🔴
アンネリーゼ・ディンドルフ
【SPD】
●歌詞(旅団のCMソング?)
私はアンネリーゼ・ディンドルフ
エルフの森から来た歌姫です
ひょんなことからグールになっちゃって
オブリビオンを食べないと
お腹がぐーぐー鳴っちゃうの
グールですから(キリッ)
おいしいオブリビオンを求めて
「オブリビオン料理研究所」を旗揚げ
団長として活躍中です
みなさんお気軽にいらしてくださいな❤
●戦闘
「速さでは負けませんよ~」
UC発動。
相手の攻撃は超反応で【見切り】、槍での攻撃を試みる。
●Harmony?No,Hungry!!
何組目かの振り子怪人が、リリックとライムのラップをたたきつけたステージに、アンネリーゼ・ディンドルフ(オブリビオン料理研究所の団長・f15093)は、姿を現せた。
オーケストラピットの中(のアバター)が、アンネリーゼから渡されたスコアを見て、少しざわついた。
「CMソングは、アリなのか?」
「いや、これは怪人をやっつける猟兵(ヒーロー)の旅団歌。何か商品とかサービスとかを広告する物ではないから、アリ!」
……という、裏方事情は、あっという間に終了し、伴奏は無事にスタート
♪私はアンネリーゼ・ディンドルフ
エルフの森から来た歌姫です
ひょんなことからグールになっちゃって
オブリビオンを食べないと
お腹がぐーぐー鳴っちゃうの
♪グールですから
その歌詞とともに、鋭い目線を振り子怪人に突きつける!
♪おいしいオブリビオンを求めて
「オブリビオン料理研究所」を旗揚げ
団長として活躍中です
みなさんお気軽にいらしてくださいな❤
さて場内の反応は、といえば。
「頑張って!」
「もし、ボクが猟兵になれたら、是非とも仲間にしてください!」
「サインください~! (黄色い声)」
拍手喝采、と言っても、歌謡ショーではなくて、ヒーローショーのそれのような気もするけれど、場を盛り上げた者の勝ち、ということで。
「さて、と。さすがにお腹が空きましたね」
お腹の鳴る音。それが戦闘開始の合図だった。
超高速連続攻撃を仕掛けてくる、怪人のメトロノーム攻撃を、それ以上の速度でかわす!
コルセスカマイクの槍部分で、攻撃を受け止め、流し、反撃!
観客(のアバター)達の歓声が、ヒートアップしたあとには、散々にやっつけられたメトロノーム怪人の姿だけが、ステージ上に残されたのでした。
成功
🔵🔵🔴
文月・統哉
【キグルニャー】
その勝負、俺達キグルニャーが受けて立つ!
『キグルニャーの歌』作詞作曲:文月統哉
にゃふにゃふにゃふん♪ (統哉
がうがうがうん♪ (アル
着ぐるみ着ぐるみ着ぐるみ キグルニャー! (統哉&アル
三角お耳をぴぃんと立てて (アル
赤いスカーフなびかせて (統哉
時速44キロで (アル
ひらりひらりと舞い踊る (統哉
(※後半の歌詞はアルのプレに記載)
アルと連携してノリノリでパフォーマンス
敵の動きを見切りながら
スチームエンジンで強化した着ぐるみパンチと黒猫キックで攻撃するぞ
情熱の炎の属性攻撃付きだ
敵が電源プラグを放ったら
水の属性攻撃でショートさせてやるぜ
俺達の熱い歌を受け取りやがれ!
※アドリブ歓迎
アルファ・オメガ
【キグルニャー】
「がう、歌かあ…」
吟遊詩人的な才能はどこかに落としてきたんだけど
がう、がんばろー
『キグルニャーの歌』(後半
にゃふっと参上! (統哉&アル
もふっとダンス! (統哉&アル
ゆるゆる可愛くカッコよく (アル
クロネコにゃー♪ (統哉
トラネコにゃー♪ (アル
元気なよいこの楽しい味方 (統哉
着ぐるみ着ぐるみ着ぐるみ キグルニャー! (統哉&アル
==ここまで==
がう、統哉と連携して、いくよー!
ボクはタップダンスしながらエレメンタル・ファンタジアで統哉を援護するね
「せーのっ、雷ノ氷柱!」
空から雷で形取った氷柱をいっぱい降らせるよー
統哉、上手くかいくぐってね(さむずあっぷ
※アドリブ大歓迎!
●Duet&Duel(s)
あれだけの集団だったはずの物理学トリオも、センターを張れるのは、いよいよ電源プラグ怪人・リフレクションが、最後だった。
「「その勝負、俺達キグルニャーが受けて立つ!」」
黒猫の着ぐるみの少年、文月・統哉(f08510)と、茶虎のケットシーのこれまた少年、アルファ・オメガ(f03963)がデュエットでステージに現れた!
「がう、歌かあ……」
軽く肩を落とすアルファ。
吟遊詩人的の才能が無いことを、気には病んでいるが、すぐに「がう、がんばろー」と、ぐっ! と拳を握る。(本題では無いけれど、その手は緊張で軽く汗ばんでいた)
オーケストラピットの中(のアバター)が、急ピッチで音合わせを行い、これも急ごしらえで字幕を作って、映し出す。
『キグルニャーの歌』作詞作曲:文月統哉
♠にゃふにゃふにゃふん♪ (♠統哉
♣がうがうがうん♪ (♣アル
♠&♣着ぐるみ着ぐるみ着ぐるみ キグルニャー!
♣三角お耳をぴぃんと立てて
♠赤いスカーフなびかせて
♣時速44キロで
♠ひらりひらりと舞い踊る
文月とアルの連携してのノリノリのパフォーマンスにつられ、観客(の、アバター)も、ノってくる!
♠&♣にゃふっと参上!
♠&♣もふっとダンス!
♣ゆるゆる可愛くカッコよく
敗北を悟った、電源プラグ怪人が苦し紛れの電源プラグを投げ込んでくる!
しかし、文月の水属性攻撃で、ショートさせられ、結果大きな電光を発するだけ。
そこにアルのタップダンスが、間奏とともに入ってくる。
(エレメンタル・ファンタジアで援護するね)
と、目配せすると、空から雷で形取った氷柱が降ってくる!
すごい演出だ! と観客や視聴者を喜ばせるだけに終わり、ますますキグルニャーとのポイント差が、物理学トリオにとっては絶望的なまでに開いていく。
♠クロネコにゃー♪
♣トラネコにゃー♪
♠元気なよいこの楽しい味方
♠&♣着ぐるみ着ぐるみ着ぐるみ キグルニャー!
万雷の拍手とうなぎ上りになる視聴PV数!
勝負あった!
残る物理学トリオ(のバックコーラス隊)もチームエンジンで強化した着ぐるみパンチと黒猫キック、エレメンタルファンタジアの前に、斃(たお)れていく。
「俺達の熱い歌を受け取りやがれ!」
ステージに残ったのは、猟兵だけ。ついに物理学トリオたちは躯(むくろ)の海へと消えたのだった。
カーテンコールに現れ、アンコールにこたえる猟兵たち。
しかし、それもそこそこに。真の勝利……キマイラフューチャーの中枢「システム・フラワーズ」に巣くうオブリビオンたちの討伐……のために次なる戦場へと向かうべく、このステージを後にしていくのだった。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴