バトルオブフラワーズ④〜収穫はパンツとともに
「皆さん、集まってくれてありがとうございます。」
猟兵達を笑顔で迎え、彼らを見渡す八咫は語り出す。
「キマイラフューチャーで戦争が始まったのは、皆さんの知っての通りです。
そこで、中枢へ向かうためには外縁部の怪人たちを倒さなくてはなりません。
今回皆さんには、そのうちの一つを攻略してもらいます。
まずはこれを見てください。」
八咫がグリモアを掲げてゲートを開くと、大きな畑の光景が見える。
よく見ると、その中で男たちがナスを収穫している様が目に映った。
……なぜか、白いブーメランパンツの男たちが。
「ええ、まぁ……はい、言いたいことは解りますが、説明させてください。
今の彼らは、ゲームのルールに従って収穫をしています。
彼らの勝利条件は、畑のナスを全て収穫し終えること。
そして、収穫を続ける彼らには攻撃の一切が効きません。
というわけで、少し考えて動かねばなりません。」
こちらをご覧ください……と八咫に促されて畑の隅に視線を向けると、彼らの収穫したナスが山積みになっていた。
「いわゆるナスに長ナス、米ナス、水ナスなどなど……見ての通り、非常においしそうですよね?
このナスを使って、彼らをゲームのルールから逸脱させれば、たおすことができます。
皆さんでナスを美味しそうに調理し、彼らにそれを食べるように仕向けてください。
彼らは、『収穫をしている限り攻撃が無効化される』という『シュウカクフードバトル』のルールの中にいるので、料理を食べ始めたら攻撃ができます。
あぁ、もちろん皆さんも食べられる食材なので、味見もできますし食べてアピールしても大丈夫ですよ。
というわけで、頑張ってくださいね?」
よろしくお願いします……と八咫が改めてゲートを開くと、大量のナスが目の前に現れた。
ヨグ
ヨグです、キマイラフューチャーの戦争シナリオとなります。
茄子って美味しいですよね、皆さんにはどれだけ美味しそうか?というアピールをしてもらいます。
もちろん、1人で調理と攻撃を行っても構いませんし、調理専門や攻撃専門と決めても構いません。
ですが、1人も調理をするプレイングがない場合は攻撃が失敗になってしまうので、ご注意を。
それではよろしくお願いします。
第1章 集団戦
『白ブーメランパンツ過激派怪人』
|
POW : 至高の履物とは
【白のブーメランパンツ】が命中した対象にルールを宣告し、破ったらダメージを与える。簡単に守れるルールほど威力が高い。
SPD : 白ブーメランパンツとは強さの象徴なり
完全な脱力状態でユーベルコードを受けると、それを無効化して【白のブーメランパンツ】から排出する。失敗すると被害は2倍。
WIZ : 白ブーメランパンツの魅力を知れ!
戦場で死亡あるいは気絶中の対象を【同志】に変えて操る。戦闘力は落ちる。24時間後解除される。
イラスト:くずもちルー
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
|
種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
二天堂・たま
なぜナス限定で…いや、きっとどれだけ考えても理解は及ばんだろう。
それより早速料理料理、と。
UC:フレンズコールで相棒(ひよこ)達を呼び、調理の手伝いや給仕を手伝ってもらおう。
ワタシはUC:神仙の料理術で発揮される技能を活かしひたすらナス料理を作ろう。
医学と毒使いを活かして、ある程度の量を食べるとダメージが発現するようにしておけばさらに完璧だ。
作るのはそうだな…。
生姜を添えて揚げナス、ナスの煮びたし、豚バラで巻いて焼いたもの、ナスとみょうがを揉んだ即席の漬物、挽き肉と合わせてピリ辛炒め、ナスと豆腐の味噌汁、マーボー茄子、ナスとさつま揚げの煮物とかか。
大量ドカ盛りの白飯と一緒に出せば効果的だな。
春霞・遙
ナス料理……麻婆茄子、煮浸し、パスタソースに使うのも合うし、今回は作れないけど祖母の家で食べてた民田なすの漬物も美味しかったなぁ。
美味しいナスは輪切りにして油を敷いたフライパンで焼いて醤油で味付けするだけでも美味しいですけど、オブリビオンを釣るという目的ですし一手間はあった方がいいですよね。
肉体労働後なら肉かなぁと思ったのでとりあえずナスとひき肉の挟み焼きを作りましょう。時間があったら焼いたり煮浸しとか手のかからないものも。
気づかせるために、防水の折り紙で皿を折ってその上に一皿分だけ料理を乗せてこぼさないように怪人の周囲へ飛ばします。そして大きな声で「いただきます!」。
エダ・サルファー
ちょっと!何でここは見てると食欲無くなりそうな怪人が相手なの!?
ぐうう、しかし負けるわけにはいかない。
こうなりゃブーメランパンツが注目せざるを得ないような、美味しい茄子料理を作ってやる!
よし、作るのはド定番だけど麻婆茄子だ!
ぶっちゃけレトルトの麻婆茄子の素なんかで作っても十分すぎるほど美味しいんだけど、今回は使わず作ろうかね。
茄子切って油通しして、肉味噌作って茄子と炒め合わせて味整えて、水溶き片栗粉でとろみつけて、っと。
さあどうだ!飯にめっちゃくちゃ合うぞ!
白飯もセットで置いとけばもう抗えまい!
怪人がテーブルに座って食べ始めたら、後ろからバックドロップを喰らわすよ!
残った料理は美味しく頂くよ。
リステル・クローズエデン
【調理・足止め専門。攻撃は他の方にお願いします】
うん。まあいいでしょう。
とりあえず、料理しますか。
料理+早業で調理
掃除+早業で片付けを手早く行う。
料理の匂いでおびき寄せ
料理の味で時間稼ぎする
茄子ならば。
茄子の揚げびたし。マーボー茄子。茄子と豚肉のみそ炒め。
といった所ですかね
ん? 毒とか入れるわけないですよ。うん。
ジャンジャン作っていくんでよろしく。
っと、収穫に戻る前に
【我流忍術・絡み蔓】罠使い+物を隠す+拠点防御+高速詠唱で足止めします。
「ん? なにかありましたか?」
「なぜナス限定で……しかも、」
「ちょっと! 何でここは見てると食欲無くなりそうな怪人が相手なの!?」
腕組みをしながらナスの山を前に首をひねったケットシーの二天堂・たま(ひよこなケットシー・f14723)と、それを収穫して回る白ブーメランパンツ怪人たちを見て憤るエダ・サルファー(格闘聖職者・f05398)。
「……まぁ、考えてても仕方ない。調理を始めよう。」
「そうね。」
二人揃って調理台へ向かった。
……なぜそんなものがあるのか?等と考えてはいけない。
「ナス料理……麻婆茄子、煮浸し、パスタソースに使うのも合うし、今回は作れないけど祖母の家で食べてた民田なすの漬物も美味しかったなぁ。」
味を思い出して頬を緩める春霞・遙(子供のお医者さん・f09880)。
ナスを切って塩を一つまみ、そのまま口に運ぶと、みずみずしい味が広がる。
「ん~、これだけ美味しいナスなら、輪切りにして油を敷いたフライパンで焼いて醤油で味付けするだけでも美味しいですけど、オブリビオンを釣るという目的ですし一手間はあった方がいいですよね。」
「ええ、そうですね。」
静かにナスを切って下ごしらえをしていた、リステル・クローズエデン(なんか青いの・f06520)。
揚げナスの準備に油を熱しながら、
「手早く作りましょう、ジャンジャンいきます。」
「よーし、ジャンジャンいこう!」
「肉体労働の後ならやっぱり肉でしょう。」
「あ、やっぱりそう思ったんだ。」
春霞がナスに挟もうとひき肉を仕込んでいると、エダも持ってきたひき肉をテーブルに置いたところだった。
「つかれた時なら、濃い味付けと肉! ……あ、揚げ油少し使わせてもらうよ。」
「どうぞ~、私はもう少しかかるので。」
エダは切ったナスを油に投入。
ジュワジュワと揚げている間に中華鍋でひき肉を炒め、調味料を注いで肉みそを作る。
「レトルトでもおいしいけど、今日は最初から作るわ!」
「ふふ~、その方が美味しいですしねぇ。」
そして、揚がったナスを肉みそと合わせて皿に盛れば、
「麻婆ナスの完成よ!」
「いいですねぇ、ご飯が進みそうです。」
その間に、春霞はナスに味をつけたひき肉を挟み、衣をつけていた。
熱した油に入れると、最初はバチバチと上がる泡が段々落ち着いてくる。
「そろそろですね。」
箸でつかみ上げると、ジワジワとしっかり揚がったときの振動が伝わってくる。
油から取り、一つとって切ってみると、中から肉汁がジュワっとあふれ出す。
「おお! これもおいしそう!」
「ふふ、私これ好きなんですよね。」
二人は自分の作った料理を盛りつけ、テーブルへと置いていく。
「ジャンジャン作りますよ。」
「ワタシも作るよ!」
てきぱきと準備と調理、そして後片付けまで済ますリステルによって、言葉通りジャンジャン料理が出来上がっていく。
今もナスと豚肉がみそ味に炒められ、調理場にいい香りが漂っていた。
「こちらも負けてないよ!」
二天堂も、部下のひよこを呼び出し、大量の料理を作り出していった。
生姜を添えて揚げナス、ナスの煮びたし、豚バラで巻いて焼いたもの、ナスとみょうがを揉んだ即席の漬物、挽き肉と合わせてピリ辛炒め、ナスと豆腐の味噌汁、マーボー茄子……。
最後に鍋でさつま揚げとナスの煮物を作りつつ、最後の味付けをしていた。
「ふっふっふ……これをある程度食べると、身体が痺れるようになっているのだ!」
「あ、毒も使うんですね。」
中華鍋を洗いながら、横で聞いていたリステル。
「大丈夫だ! たっぷり食べないと痺れることはない!」
「ほうほう、なるほど。」
「ふっふっふ、私は医学も修めた賢いケットシーだからな!」
「いいですね。 あ、お皿がわかるようにしておいてくださいね。」
「当然だ! みんなを痺れさせちゃまずいからな!」
と、大量の料理をテーブルに運ぶ二人。
後は怪人たちを待つのみ。
「ふぅ、なかなかに疲れるな。」
「まったくだ……うまそうな料理の幻覚まで見えてきたぜ。」
背負った駕籠にナスを入れた、白ブーメランパンツ過激派怪人たち。
鍛え上げた肉体に光る汗……それが白のブーメランパンツだけをつけて、数人集まると、なかなかに異様な光景である。
と、彼らの前に、オリガミに乗せたナスのはさみ揚げがふわっと飛んでいった。
「なんだ? 幻覚か?」
「おお……うまそうな臭いまで。」
「おい! あれは!」
先頭の一人が指さした先には、大量の料理が乗ったテーブルがあった。
ちゃんと白いご飯も添えてある。
「旨そうだ……。」
「いや、我らには収穫を終わらせ、ふんどし過激派へアピールを……。」
疲れた肉体に、ナスと油と肉の合わさる芳醇な香りが刺さる。
「ヒャッハー! そんなことどうでもいい!」
「いっただきます!」
結局抗うことはできず、怪人たちは一斉に箸をつけていった。
「うおお、旨い!」
「うめえ……うめえぞ……!」
実際疲れていた彼らは、涙を流しながら旨い旨いと食べ続けていた。
「食いすぎた……動けん……。」
「俺もだ……。」
半分ほど平らげた頃、怪人たちはすっかり動けなくなっていた。
「ふっふっふ!」
「誰だ!?」
怪人たちの後ろから近づく猟兵達。
「収穫の手を止めたあなたたちは、攻撃されたら抗う術はない……そうですね?」
「ああ、そうだ。」
「なら……。」
後ろからガシ!っと腰を掴まれる怪人。
「これで終わりだぁ!」
「ぬああああ!」
そのまま怪人を後ろに頭から落とす、エダのバックドロップが決まる。
「お、お前ら……!」
「く、動けぬ……!」
「残念ながら、動きは封じさせてもらいました。」
リステルの声に気が付けば、椅子に蔦で縛り付けられている怪人たち。
「痺れ薬もよく効いているようだしね!」
「とりゃあああ!」
「ぐああああ!」
こうして、怪人たちは一人、また一人と倒されていく……。
『シュウカクフードバトル、白ブーメランパンツ過激派怪人の離脱により敗北。応援求む、繰り返す……。』
「終わったね。」
響く放送に、自分たちの勝利を確信した猟兵達。
「この料理どうするの?」
「せっかくだし、食べていこう!」
「ええ、そうね。」
「あ、それはあんまりいっぱい食べないでね!」
ゆっくりと自分たちの料理を食べながら、勝利をかみしめる。
キマイラフューチャーの中枢へまた一歩近づいた、そう確信しながら。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵