バトルオブフラワーズ③〜「猟兵大防衛戦線!!」
「みんな、集まって!」
グリモアベースにてキケ・トレグローサ(たった一人の流浪の楽団・f00665)は、つばの広い帽子をかぶり直し猟兵たちを集める。
「キマイラフューチャーの世界が真っ二つになったのは、知っている人も多いと思う。その中で、キマイラフューチャーのオブリビオンフォーミラーの『ドン・フリーダム』が、真っ二つになったキマイラフューチャーの中心『システム・フラワーズ』にいることが判明したんだ」
オブリビオンフォーミラーはオブリビオンの発生の元凶とも呼べる存在。それを見逃すこともできるはずがない。猟兵たちの視線に自然と力がこもる。
「この機会にオブリビオンフォーミラー『ドン・フリーダム』を倒そう」
キケの言葉に多くの猟兵が頷いた。
「まずは『ドン・フリーダム』のいる『システム・フラワーズ』に向かうために、そこを守る『ザ・ステージ』という場所を取り戻しに行こう。『ザ・ステージ』は6種類あって、どこもおかしなルールが働いているみたい。オブリビオンを倒せても、そのルールに則らないと取り戻すことはできないようになっているんみたいだよ」
『システム・フラワーズ』に向かう足掛かりとして、特殊なルールの敷かれた『ザ・ステージ』を奪還する。
「僕が予知したのは『ザ・ビルドステージ』での戦闘たっだ。ここでのルールは単純で、攻め込んでくるオブリビオンの大軍を、その戦場となるステージに放置された大量の兵器で作った、一人あたり一個の防衛設備で迎え撃つこと。兵器には高度な技術が使われたものは少なくて、UDCアースとかの世界の基準だと、100年くらい前くらいの技術になるのかな…あんまり複雑なものはないと思った方がいいよ」
大量の兵器を用いて一つの防衛設備を作り上げ、大軍を迎撃する。戦場を素早く判断し、有効な防衛設備を作り上げる思考力が必要となりそうなステージルールである。
「何度も言うけど相手は大軍。まともに動き回って戦ったんじゃ、いくら猟兵と言えども不利は確実だよ。なるべく動かなくていい、強力な防衛設備が必要になる。みんな、がんばろうね」
数の差を持つ相手と戦うとき、動き回ることは体力の消耗を激しくするだけであり上策とは言えない。有効な防衛設備とは、最小限の動きで多くの敵を攻撃できる、そんな代物になるだろう。
「説明はこのくらいかな。まとめるよ。キマイラフューチャーの事件解決のために、特殊なルールの存在する戦場『ザ・ビルドステージ』を奪還する。このステージでの特殊なルールは、『一人一つ、戦場にある兵器を使って防衛設備を作ってオブリビオンの大軍を撃退する』こと。大軍が相手だから、なるべく動き回る必要がなくて、壊されにくい、頑丈な防衛設備がいいと思う。みんな、よろしくね」
キマイラフューチャーの未来のために、そうキケは締めくくった。
Yggd
『注意』
このシナリオは戦争シナリオとなります。戦争用の、1章構成の特殊なシナリオですので、参加される場合はご注意ください。
こんにちはYggdです。特殊ルールの戦場ですか。熱いですねぇ。
『ザ・ビルドステージ』はその名の通りに建築がルールになっている模様です。その名も「タワーダイセンリャク」防衛設備を一人一つ建設し、それを用いた防衛戦がルールとなりますのでご注意ください。
それでは、キマイラフューチャーの未来をかけた戦いに挑む熱いプレイングをお待ちしております。
第1章 集団戦
『冬の思い出トリオ』
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POW : かまくら怪人・ウェポン
【かまくら兵器】で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる。
SPD : みかん怪人・ジェノサイド
【みかん攻撃】を発動する。超高速連続攻撃が可能だが、回避されても中止できない。
WIZ : 鍋怪人・リフレクション
対象のユーベルコードに対し【鍋】を放ち、相殺する。事前にそれを見ていれば成功率が上がる。
イラスト:まめのきなこ
👑11
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種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
高柳・源三郎
連携希望
「わしは難しい機械はよう分からん!!」取り敢えず連射出来て弾数が多い防衛設備を作る。そのあと仲間猟兵の力を強化するため【酔っ払いの戯言】を使い酒を飲みながら弾を乱射する。(源三郎の弾の連射で足止めをしてユーベルコードで強化した猟兵で留めを指す戦法・持続時間短いので短期決戦)
片桐・公明
本「キマイラフューチャーとしては古代のオーパーツになるのかしら?私にとっては近代兵器で一番使い勝手がいい兵器よ。さぁ、蹂躙するわよ。」
本体はブローニングM2重機関銃のような連射力、破壊力に優れた固定砲台を設置して戦う
本「向かってくるのは敵よ。武器を振るって向かってくるのはは訓練された敵よ。つまりこっちに向かってくるのは全部的よ。」
分「いや言っていることが分からねぇけど。ってあたしはその敵を一時的に足止めする塹壕作成かよ。あたしにも撃たさせろ。」
本「嫌よ。塹壕掘るのも大事よ。たまに敵屠っていいから」
分「えぇ~。あたしも機関銃撃ちた~い。」
スコップ振り抜いて敵の頭を砕きつつ本体に直談判する分身
ドロレス・コスタクルタ
UDCアース基準で約100年前と仰って頂けると、この戦いで使えそうな武器・資材の見当がつくと思います。
「少数で大軍の迎撃……悪夢のような戦場ですが、ルールならば仕方ありません。全力を尽くすのみですわ!」
まず頑丈な資材を集めて堅牢な要塞を構築します。武器は機関銃を据え付けて、敵が攻め寄せてくる方向に向かって弾幕を形成。とにかく大量の弾丸を絶え間なくバラ撒いて敵の殲滅を目指します。
「敵味方の攻撃の嵐で、耳がおかしくなりそうです!」
自身は要塞の銃眼から外を狙います。
UCで内臓兵器のレーザー砲を起動。攻撃回数を重視したモードにして弾幕によって行動を阻害されている敵を撃ち倒していきます。
ユキ・コシイ
…あっこれ…知ってる。タワーディフェンスゲーム…っていうんだよね?
それなら、わたしの防衛設備はとにかく丈夫に丈夫に外装を張り合わせて…やぐらっぽくして…
あとは、攻撃速度が遅くてもいいから…大きい石投げるのとか(投石機)でっかい砲台とか
威力だけはすごいのをちょっとだけ用意しましょう。
…そんなのすぐにすり抜けられちゃうんじゃないかって?
ううん、ここからが私の腕の…いえ、歌の見せ所。
一番高いところに立つと、寄ってくる敵に向かって【「Cradle Song」】を聞かせ、眠気で動きを遅くして
そしてそこに大砲とか皆で、どーん!と一斉射撃、大勢を撃退する作戦…です。
はてさて、うまくいくかしら?
キマイラフューチャーの中核を守る『ザ・ビルドステージ』を奪還するために猟兵たちは兵器が転がった戦場に降り立つ。
「少数で大軍の迎撃……悪夢のような戦場ですが、ルールならば仕方ありません。全力を尽くすのみですわ!」
強気な瞳で黒い制服を身にまとったドロレス・コスタクルタ(ルビーレッド・f12180)はぐっと拳を握りこんで積みあがった兵器の一つを手にとる。その横で、腹話術人形を抱えたユキ・コシイ(失われた時代の歌い手・f00919)はうーんと首をひねり、何か思いついたように手を叩く。
「…あっこれ…知ってる。タワーディフェンスゲーム…っていうんだよね?」
そう、この『ステージ』はユキの言う通り、ゲームに近い性質を持っていた。特殊なルールに則り、強大な敵を撃滅して『ステージ』を攻略する。ならば、この戦いには攻略法があるかもしれない。あくまで推測かもしれないが、ユキの直感はかなり的を射ているようにも感じた。
「それなら、わたしの防衛設備はとにかく丈夫に丈夫に外装を張り合わせて…やぐらっぽくして…」
うんしょ、うんしょと、掛け声を挙げながら、ユキは自分の使う防衛設備の用意を始める。硬い素材を探してはどんどん積み上げていき、高い塔のような建造物を作ろうとしているようだ。その様子を見ていたドロレスも、手ごろな兵器を拾い上げて考え込む。
「ふむ、堅牢な要塞はいい手だろうな。それと、武器か、大量の弾丸を絶え間なくバラ撒くのがいいか」
「あ、それならこっちに機関銃が置いてあったよ!」
ドロレスに向かって片桐・公明(Mathemの名を継ぐ者・f03969)は拾ってきた機関銃を掲げて示す。
「わしは難しい機械はよう分からんからの、取れ会えず連射出来て球数が多い防衛設備を作っておこうかの」
高柳・源三郎(流浪の酔いどれおやじ、たぬき人形と共に・f15710)はたぬきのような体をゆすりながら、えっさほいさと機関銃を抱えて自分の防衛設備をくみ上げていった。
「私にとってここにある近代兵器で一番使い勝手がいい兵器よ」
一方、公明は機関銃を抱えてにっこりと笑いつつ、彼女のユーベルコードによって現れた『もう一人の公明』に向かってスコップを押し付けた。一瞬もう一人の公明はぽかんとした顔をするが、意図を察してその手を払う。
「ってあたしはその敵を一時的に足止めする塹壕作成かよ。あたしにも撃たさせろ」
「嫌よ。塹壕掘るのも大事よ。たまに敵屠っていいから」
本体の公明は分体の公明にスコップを押し付けて、逃げるように兵器の山へと向かっていった。分体の公明はがっくりと肩を落として塹壕を掘り始めたのだった。
やがてオブリビオンの攻勢が始まる。猟兵たちは各々の防衛設備を構えてオブリビオンたちを迎撃する。最初にオブリビオンの攻撃を受け止めるのは分体の公明が掘った塹壕だ。塹壕に足を取られたオブリビオンたちに向けて、猟兵たちは各々の防衛設備の攻撃を放つ。
「向かってくるのは敵よ。武器を振るって向かってくるのは訓練された敵よ。つまりこっちに向かってくるのは全部的よ!」
「お嬢ちゃん元気じゃのう。知っとるか~?」
「源三郎さん、今は戦闘中ですわよ」
公明と源三郎、ドロレスは軽い口調で言葉を交わしながら、塹壕に嵌ったオブリビオンたちに機関銃を乱射する。一見無駄口のように見えるが源三郎の会話は、その反面、公明とドロレス二人の猟兵の緊張感を和らげ、彼女たちの本来の力を引き出す一助となっていた。
「あぁ~。あたしも機関銃撃ちた~い」
機関銃を放つ猟兵たちを塹壕から見上げながら、分体の公明がぼやく。彼女の役割は機関銃を避け塹壕に潜んだオブリビオンの掃討だった。だが、下支え役のような戦闘は彼女の性格には合わなかった様子。分体の公明は不満を発散するように、目の前に転がり込んできたオブリビオンの頭をスコップでひっぱたいた。
「敵味方の攻撃の嵐で、耳がおかしくなりそうです!」
機関銃の乱射と迫るオブリビオンの気迫に、無意識に大声を上げるドロレス。オブリビオンたちも機関銃の嵐に次第に慣れ始めて、逆に塹壕を利用してその身を隠すようになってきていた。その数はやがて塹壕に潜んだ公明の分体の掃討でも追いつかなくなり、やがて第二の防衛設備、ドロレスの築いた防壁まで迫ってきた。オブリビオンたちはドロレスの防壁にしがみついて乗り越えようと塊になる。
「ここからが私の腕の…いえ、歌の見せ所」
だが、それは猟兵たちの想定の範囲内だった。この作戦の肝はユキ。彼女は自分で築いた高い櫓のような防衛設備に立つ。周りの猟兵はユキのために銃撃の手を止める。攻撃の音が止んだ戦場に響き渡るのは、ユキの歌声だ。
ユキの歌声は戦場に響き渡りオブリビオンを包み込む。歌声はやさしく、聴くものを安心させる歌声だった。彼女の唄を聞いたオブリビオンたちは、群がっていた防壁の周りで力を失ったようにして倒れ込み、眠りの世界に落ちてゆく。
「上手くいったね」
ユキが歌い終えるオブリビオンたちは皆、倒れこんで眠っていた。
「さて、最後の大詰めと行きますわよ!」
ドロレスが彼女の内部兵装を展開、ナノマシンで構成された砲台を掲げエネルギーを充填させてゆく。それに合わせて仲間の猟兵たちも各々の防衛設備に再度に向かう。源三郎は機関銃の銃座に、二人の公明は塹壕に設置した設置機関銃に取り付く。今度は歌を歌ったユキも、巨大な投石器の傍について準備する。
「知っとるか?こういう状況は一網打尽っていうが、あれは漁師が網で魚を一気に捕まえることに由来するらしいんじゃ」
源三郎のうんちくに、猟兵たちはくすりと笑い、それを見て源三郎も笑う。
「やっぱり、わしは笑顔が大好きじゃ」
源三郎の言葉に仲間たちは頷いて、各々の武器を一斉に発射した。ドロレスの兵装がカッと鋭い閃光を放ち眠りこけるオブリビオンたちにレーザー掃射を浴びせ、瞬く間に焼き払う。源三郎と二人の公明の銃撃は幸運にもレーザーから免れた数体を打ち抜き、止めとばかりにその頭上から、一抱えのある岩がオブリビオンたちを押しつぶした。
一瞬のうちにオブリビオンたちは駆逐され、この『ザ・ビルドステージ』のオブリビオンたちは倒されたのだった。
「やった、やったわ!!」
勝利を噛み締めてドロレスが年相応にはしゃぐ。公明がにっこりと笑みを浮かべ、ユキが優しく微笑んだら、源三郎が呵々大笑する。『ザ・ビルドステージ』にはしばらく笑い声が響いていた。
大成功
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