3
剣と魔法と竜の世界で、砦作りを

#アックス&ウィザーズ

タグの編集

 現在は作者のみ編集可能です。
 🔒公式タグは編集できません。

🔒
#アックス&ウィザーズ


0




●迫る足跡
「おい、この足跡を見ろ」
「よさそうなエモノの足跡でも見つけたか」
 狩りをしようと森に入った冒険者2人がエモノを探して探索していた時、事件は発覚した。
「違う。ゴブリンだ。しかもこの群れの数は尋常じゃない」
「マジか。それってやばいんじゃないか」
「ああ、やばいなんてもんじゃない。俺達が世話になってる村は全滅する」
「……ちっ、せめて建設予定の砦さえ完成出来てればな」
「まだ柵位しか作れてないものに頼れるか。とにかく報告だ。行くぞ」
 彼らは狩りを中断しまだ完成には程遠い砦のある村へと走っていったのだった。


「よく来てくれた猟兵の皆。待っておったぞい」
 君たちの前に浮かんでいたのは、まごう事なき付け髭だった。
「まずは自己紹介からかの。儂がケーシー・ヒゲヨシじゃ。種族はヒーローマスク。仮面やマスクそのものが生きている種族なのじゃよ」
 だが付け髭だ。
「あっ痛い。引っ張るのはやめたまえ!えーい説明を続けるぞい」
 今回グリモア猟兵である付け髭……ケーシーが予知したのは剣と魔法と竜の世界、アックス&ウィザーズでの事件である。
 この世界にはモンスターと呼ばれる存在がおり、近い未来にとある村が襲われるのだ。
 勿論モンスターは全てオブリビオンだ。
「現地の住人だけでも少数であれば撃退は出来る。だが今回は群れで襲われてしまうのじゃ」
 モンスター対策用の砦の建設も予定されていたが、未だ着手には至れず簡単な柵がある程度。
 効果がないわけではないが、どうあっても対処できない程の物量を前に放っておけば村は必ず全滅する事になる。
「そこで、君たち猟兵の出番という訳じゃ」
 グリモア猟兵であるケーシーがグリモアベースから、アックス&ウィザードへの道を開き、君たち猟兵を村の近くに転移させる。そのまま冒険者として村の砦建設を手伝い防衛力を高めるのが今回の依頼だ。
「注意して欲しいのは今回の目的は『防衛力の強化』じゃ。敵を全滅させることではないぞい」
 予知されている襲撃者はゴブリン。緑色の皮膚をした亜人型のモンスターである。単体での強さや知能は低く、数が少ない内は脅威ではない。
 しかし群れを成して襲って来るゴブリン程、恐ろしいものはない。
 例え召喚された猟兵がゴブリンの群れ全てよりも強いとしても、一度に抑えられるのは群れの一部だけ。
 多方向から来るゴブリンを全て止めるには砦を利用する必要がある。
「砦建設は元々予定されておった。人手が足りず後回しになっておっただけのようじゃな。冒険者宛てに依頼が来たとすれば、実際にゴブリンの脅威も身近にある事から村の住人や現地の冒険者たちも快く協力してくれるじゃろう」
 元々資材などの準備もある程度現地にある。きちんと説明すれば少数だが現地の村人や冒険者の協力も得られるだろう。
 猟兵としての力と体力を使い砦の建造を行ったり、周辺地域の情報を集めて罠を仕掛けたり、砦を上手く利用した守り方を考えたり、村人や冒険者を鼓舞したり防衛の方法を伝授したり、より多くの資材を調達してきたりなどを行い砦の建設に協力する事になる。
 今回の依頼では戦闘そのものがあるわけではないが、今後行われる戦闘をどれだけ有利に出来るか、またはどれだけ被害を抑える事が出来るように準備出来るかが重要となる。
 猟兵としてどのように活動するか、よく考える必要があるだろう。
「儂は今回は転移を維持するためにのらの場を動けん。悲劇はあまり見たいもんではないからのぅ。すまんが、皆よろしく頼んだぞ」
 あ、だから動けない間に髭を引っ張る出ない、と締めくくってケーシーは君たちを送り出すのだった。


ナイン高橋
 初めまして。この度マスターとなったナイン高橋です。
 第六猟兵の第一期マスターとして、皆さんと一緒に楽しい世界を作り上げていけたらと思っております。

●依頼目的
 今回の依頼は「防衛戦の準備」となります。

 このリプレイでは戦闘自体はありませんが、今回の依頼が上手く成功すれば今度は襲い来るゴブリンの群れを撃退する事になるでしょう。

 どのようにして砦の建設を行うのか。それが重要となります。

●現場の状況
 ゴブリンの群れの襲撃が予想されていますが、具体的に何日余裕があるかは不明です。
 しかし必ず襲撃は発生します。

●ケーシーについて
 グリモア猟兵は、グリモアベースに居残りで、アックス&ウィザードに移動するのは、お客様の猟兵だけとなります。
 髭をふよふよさせながら皆さんを送り出してますがあまり気にしないでください。
191




第1章 冒険 『砦の建設』

POW   :    砦の建設に必要な力仕事を行う

SPD   :    周辺の探索を行う、仕掛け罠を用意する

WIZ   :    砦を利用した戦い方を提案する

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

ルーテシア・クリオ
まあ、敵さんが多そうなので、罠仕掛けでもしますかね。
砦の周りに協力して足止め用の堀を作り、上から石でも落とすようなのを。
罠っていうか、砦の建設なきがしないでもないですがね。



「まあ、敵さんが多そうなので、罠仕掛けでもしますかね」
 現地に到着したルーテシア・クリオは状況を把握すると、敵の数が多いため罠の設置をする事を決めたのだった。
「ねぇそこの冒険者さん。ちょっと手伝ってくれない?」
 猟兵ではなく元々村にいた冒険者の一向に声をかけると、彼らも快く引き受けてくれた。
 ルーテシアがコミュニケーション力のある女性であった事も関係はあるだろうが、ゴブリンの群れの脅威が迫っている事を自覚しているものの、何をすればよいのかが現地の冒険者だけでは判断できなかったのが大きかったのだろう。
「足止め用の堀を作るのよ。上から石でも落とすようなのを」
 具体的な指示を与えられた結果、数日の内に周囲の人間と協力して想定通りに掘を作る事が出来たのだった。
 ゴブリンの群れが襲ってきた際に、この掘と罠は確実に効果を発揮するだろう。
「罠っていうか、砦の建設な気がしないでもないですがね」
 最初は柵しかなかったような砦に穴を掘り、ルーテシアは呟くのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

ユリシア・エストバーン
ふふふっ、わたくしの美しく華麗で軽やかな身体能力の出番ですわね!という事で、まずは周辺の地形の確認や探索を行うとしましょう。基本的な事ではありますが、基本を怠っては何事も上手くいきませんもの。簡単な地図を作りつつ、高低差や見晴らしの良さも記入しておきたいですわね。森から蔦を切って来て、簡単なワイヤートラップも仕掛けてみようかしら…落とし穴も良いかもしれないですわね、穴を掘る腕力には自信がありませんが!とりあえず、こういったトラップを仕掛けた場所も、地図に書いておきますわ!!



「ふふふっ、わたくしの美しく華麗で軽やかな身体能力の出番ですわね!」
 ユリシア・エストバーンは誰もいない村の近くの森の中で優雅に誇り高く華麗に(と本人は思っている)ポーズをしながら突き進んでいた。
「まずは周辺の地形の確認や探索を行うとしましょう」
 会話しているのは森の中の石や木を相手に喋っているが、流石は種族がエルフらしく森の中でも軽快に進んでいく。
「基本的な事ではありますが、基本を怠っては何事も上手くいきませんもの。簡単な地図を作りつつ、高低差や見晴らしの良さも記入しておきたいですわね」
 相変わらず樹木と会話しながらではあるが、地図は順調に完成していき、全くの未知の森だった場所も、防衛に当たっての地形の情報をまとめ上げていくことに成功した。
「そうですわ!森から蔦を切って来て、簡単なワイヤートラップも仕掛けてみようかしら…落とし穴も良いかもしれないですわね」
 さらにユリシアは森の中に罠を設置していく事を閃き行動に移したが……。
「だ、だめですわ……罠になりそうな程の穴なんて、わたくし1人の腕力では到底無理ですわね」
 設置した罠付きの地図の作成は断念せざる得なかったようだ。
 しかし、この地図があれば、斥候の負担はかなり軽減するであろうことは確実。彼女もまたゴブリンの群れからの防衛に多大な貢献をしたのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

シャイア・アルカミレーウス
僕は砦の建設を手伝うよ!でもまずは村の人と、他の猟兵さんに挨拶しないとね!『勇者の心得その4!仲間とご飯は多いほど良い!』だよ。挨拶が終わったら皆が出来ることを話し合おうね!僕は力持ちだから石とかの重いものを運ぶよ!でも砦の直し方なんてわからないや……知ってたり指示してくれる猟兵さんがいないかな?いなかったら石垣でも作ろうかな。故郷だと猪除けの石垣があったから、それを参考にしよう!『勇者の心得その1!泣かないめげない諦めない!危なくなったらすたこら逃げる!!!』皆、頑張っていこう!!!



「まずは挨拶だね、僕はシャイア・アルカミレーウスだよ!皆で頑張ろうね、『勇者の心得その4!仲間とご飯は多いほど良い!』だよ」
 シャイアは元気に挨拶をしたあと、村人や他の猟兵と共に砦の建築を手伝い始める。
 まずは砦建設をする上で皆で何が出来るかだ。
「僕は力持ちだから石とかの重いものを運ぶよ!でも砦の直し方なんてわからないや……知ってたり指示してくれる猟兵さんがいないかな?」
 そもそもまだ柵位しかない砦。村の住人や偶然居合わせただけの冒険者が砦の建築に詳しい訳でもない。
 何から手をつければいいのか分からない状態なのだ。
「いやいや『勇者の心得その1!泣かないめげない諦めない!危なくなったらすたこら逃げる!!!』皆、頑張っていこう!!!」
 わからないなら、とりあえず石垣でも作ろう……と決意し行動に移ろうとしたところで、同じく転移してきた猟兵の一人であるルーテシア・クリオが冒険者たちに声をかけ、一緒に罠を作るために掘りを掘るのだと言うのを耳に挟んだ。
「僕も手伝わせてよ!」
 若干の戸惑いはあったものの、他の猟兵の手助けをする事でシャイアは防衛力を高める事に貢献したのであった。

苦戦 🔵​🔴​🔴​

アニス・ドラクル
村の人々と冒険者がないまぜになって忙しなく動いている。どこかこのまま何も起きないんではないか、そんな淡い期待を感じさせるような、日常の延長がそこにはあった。一部の練達の冒険者の表情と緊迫がこれから襲い来る災厄を暗示していたが、多くの村民にとってどこか現実感がないのだろう。
アニスはルドを空に放つと戦場の日常、穴掘りと荷物運び、に参加するべく足を向けた。幸いドラゴニアンの力は築城に役立てやすい。櫓をたて、柵を複数にし、矢や食料を運び込み、から堀に木の杭を打ち込む、といくらでもやることはあるのだ。
村人や冒険者の耳目もここで集めておきたい。彼らを如何に動かせるかは今回の活動の要となるのだから。



村の人々と冒険者がないまぜになって忙しなく動いている。
(どこかこのまま何も起きないんではないか)
 アニス・ドラクルは未だ脅威を感じない村人の様子と砦の建築状況を見つめてそう思った。
 だが、ゴブリンの群れの襲撃はグリモア猟兵が予知した事だ。それが外れる事はないだろう。
 アニスと共にやってきた猟兵や一部の練達の冒険者、そして砦の建築を手伝う一部の村人の表情と緊迫がこれから襲い来る災厄を暗示している。
 彼もまた、災厄に備えるべく行動を開始する。
 自身のドラゴンランスのルドを空に放つと穴掘りや荷物運びを手伝い始める。
 ドラゴニアンの膂力や飛行能力は築城に役立てやすいと言え、次々と建築作業を行っていくアニスの働きぶりは目を見張るものがあった。
 櫓をたて、柵を複数にし、矢や食料を運び込み、から堀に木の杭を打ち込む、基本的な事だが力と体力と人手が必要な重要な仕事を行っていく。
 率先して砦建築を手伝う事で、村人や冒険者の耳目もここで集めておきたいというアニスの考えも上手くいっている。働きものは注目されるのだ。
(彼らを如何に動かせるかは今回の活動の要となる)
 砦の建築をしながらも、アニスはこれから迫る脅威へと意識を向けているのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

ユリウス・アルバート
砦での戦い方ですか、此処は基本的な所から提案しますか

砦の壁上にて遠距離からの攻撃で数を減らすのが基本になるでしょう
射程距離に入れば魔法職は出来るだけ広範囲の面攻撃を、射手は上から矢が降るように曲射を出来る限り一斉射撃で行ってください
近接職も遊んでる暇はありませんよ、盾持ちは遠距離職の護衛や立て掛けてきた敵の梯子を倒すという仕事があります
重装備の方は扉前で待機して扉が破られれば文字通り壁になる必要も出てくるでしょう
それ以外の前衛職はスリングを使った投石で敵を攻撃してください、相手の数が多いならば速度さえ乗って投げれるのならばあたらないと言う事は無いでしょう

猟兵は遊撃として動くのが良いでしょうね



「砦での戦い方ですか、此処は基本的な所から提案しますか」
 ダンピールのユリウス・アルバートは、転移すると現地の冒険者や村の若い男衆相手に砦を使った防衛戦の方法を教えていく事にした。
「砦の壁上にて遠距離からの攻撃で数を減らすのが基本になるでしょう。射程距離に入れば魔法職は出来るだけ広範囲の面攻撃を、射手は上から矢が降るように曲射を出来る限り一斉射撃で行ってください」
 冒険者の一部は魔法職に就いている。
 広範囲の敵を殲滅する鍵は魔法攻撃や射撃による遠距離攻撃になるだろう。
「近接職も遊んでる暇はありませんよ、盾持ちは遠距離職の護衛や立て掛けてきた敵の梯子を倒すという仕事があります」
 ゴブリンと言えど、ただ撃たれるだけの存在ではない。敵からの攻撃や侵入を防ぎ、後衛を守る事が前衛の仕事になる。
「重装備の方は扉前で待機して扉が破られれば文字通り壁になる必要も出てくるでしょう」
 如何に堅牢な砦であってもいつかか扉が破られることもあり得る。その時になって対処に困る事はないようにきちんと段取りを決めていく。
「それ以外の前衛職はスリングを使った投石で敵を攻撃してください、相手の数が多いならば速度さえ乗って投げれるのならばあたらないと言う事は無いでしょう」
 冒険者だけではなく村人もあまり手馴れてはいないが自分の村を守るためやる気は十分だ。スリングショットならば村の男衆でも十分に効果が出るだろう。
「猟兵は遊撃として動くのが良いでしょうね」
 村人は戦い自体が慣れ親しんだものではない。また冒険者たちも勝手気ままなものが多く、集団戦や防衛での心得を学んでいるとは限らない。
 例え経験があろうとも、独学同士では肝心要の時に齟齬が生まれかねない。
 ユリウスによる戦い方の教えは格段に防衛時の動きをよくするものとなったのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

ペンチ・プライヤ
緊張感が無い村人がいるのは想像ができてないからなんだろうな。
意識改革にもなるし、1度くらいは砦の使い方を訓練してもらいたいな。砦が立派でも使う方が何も知らないようだと意味ないし。その為にも村人内での指揮系統と役割を決めてもらわないと。村長とか、熟練の冒険者に話を通せるかな。ほら、俺、見た目子供だし。一目置かれてそうなアニスに頼んでもらってもいいか。
指揮系統決めれば建築も効率的になると思うし。非戦闘員にも役割あるし、子供でも投石紐を使えば砦の安全なところから外まで石を投げられる。
訓練後だけど、俺は子供達集めて遊んでようかな。投石紐使って遠くの的に当てる遊びとか、綺麗に投石紐作れるか競ったりとか。



(緊張感が無い村人がいるのは想像ができてないからなんだろうな。)
 ペンチ・プライヤは積極的に砦建築に参加してくれている村人と、普段の生活をそのまま送っている村人を見て、そう思った。
 当然、襲撃があろうとも村人には村の生活がある。
 しかし真に脅威を理解できていない村人が居る事は確かだろう。
「意識改革にもなるし、1度くらいは砦の使い方を訓練してもらいたいな。砦が立派でも使う方が何も知らないようだと意味ないし」
 ペンチは村人内での指揮系統と役割を決めてもらう事が最善だと考え行動する。村の村長や、熟練の冒険者たちは村の脅威を理解しているだろう。
「ってことでさ。ほら、俺、見た目子供だし。一目置かれてそうなアニスに頼んでもらってもいいか」
 今後の為にも村の人や冒険者からの注目を集めていたアニスならば、当然話は通しやすく、同時にペンチの案は賛同できるものだろう。
 ただ、必要な作業を黙々と押し進めているアニスはどちらかと言うと現場の働き手からの信頼を得ており、上役からの心象が直接良いのかは不明だったのだが。
 狭い村の出来事である。すっかり村長にも評価が伝わっており、ペンチが思っていた以上の成果で指揮系統は順調に整理されていき、ただの村の若い衆とその場の冒険者、猟兵とは思えないような連携が出来そうになっている。
「指揮系統決めれば建築も効率的になると思うし。非戦闘員にも役割あるし、子供でも投石紐を使えば砦の安全なところから外まで石を投げられるだろ」
 いざ戦闘が始まった際に子供も駆り立てるかは別としても、非戦闘員もまた作業にあたる事で作業は効率化した。
 さらにペンチが子供相手に投擲の練習をして遊んでやっていれば、それを大人たちも負けじと的当てに参加して大人げない勝利を飾りにいっていた。
 実際に訓練をしてみる事で、村の人たちや冒険者たちの意識に変化が生まれたに違いなかった。

大成功 🔵​🔵​🔵​




第2章 集団戦 『ゴブリン』

POW   :    ゴブリンアタック
【粗雑な武器】で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる。
SPD   :    粗雑な武器
【ダッシュ】による素早い一撃を放つ。また、【盾を捨てる】等で身軽になれば、更に加速する。
WIZ   :    足払い
【低い位置】から【不意打ちの蹴り】を放ち、【体勢を崩すこと】により対象の動きを一時的に封じる。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


かくして。砦は建造され、準備は整った。

 複雑な罠などはなく、特別な仕掛けもない。
 だが、単純に周辺地域の調査が成された地図を元に警戒と索敵で敵襲を察知。
 迫れば多くの冒険者や村人を動員して作った掘りと柵の防壁。
 いざ襲撃があれば、杭や落石による迎撃の罠や、現地の冒険者の範囲魔法や射撃、村の衆の投石がゴブリンを寄せ付けない作りになっている。
 何より猟兵たちが現地の村人や冒険者たちをよく焚き付け話し交流したことで、村に居る者たちの間には強い連帯感が生まれていた。

 そして時は来た。
 櫓から敵襲の警笛が鳴る。ゴブリンの襲撃が、始まったのである。

 砦は堅牢。その地に住まう者も理不尽な暴虐に抗う意思を強く持っている。
 しかしゴブリンもまたその数は甚大。

 今こそ猟兵たちの出番だろう。

 どのように戦うのかは自由。だが願わくば、悲劇なき物語になることを祈りたい。
ユリシア・エストバーン
ふっふっふ、ついに戦の始まりですわあぁぁぁぁぁ!!…ゲフンゲフン。さて、守りから攻めに転じる時ですわね。遠慮は不要、容赦無く撃ちまくりますわよー!!
わたくしは、得物のユグドラシルロングボウで支援を行いますわ。使えそうなスキルは、身切り1・援護射撃1・2回攻撃2・鎧無視攻撃1・早業1・カウンター1・スナイパー1・武器落とし1・クイックドロウ1・先制攻撃1・範囲攻撃1…辺りでしょうか?ユーベルコード:百億の星にて、目障りで醜悪な小鬼に正義の鉄槌という名の矢を降らせて差し上げますわっ!!
勿論ただ攻撃するだけでなく、村人や冒険者の方に声掛けもしますわ。気持ちが挫けては、勝てる戦も勝てなくなりますもの!


ユリウス・アルバート
お仕事を始めるとしましょうか、冒険者としてゴブリン退治は基本ですからねぇ
私も遠距離攻撃に加わるとしますかねぇ、と言っても私が持ち込んだユーベルコードだと下手すると柵や罠なんかも壊しかねないので注意しないといけませんが。
狙うのは掘りの手前、特に敵が密集して良そうな場所ですかね
掘りに入る前なら多少荒れても此方の罠に影響もないでしょうからね
『穿ち破裂せよ』
爆発属性を持つ魔法の矢でゴブリンに対して面での攻撃を行います
矢はある程度ばらけさせて出来るだけ広範囲かつ多くの敵を巻き込むように攻撃をしましょう
後は遊撃として張り付かれそうな場所とかの応援に向かったり
負傷者が出たら下げるよう指示だししたりしますかね



「ふっふっふ、ついに戦の始まりですわあぁぁぁぁぁ!!…ゲフンゲフン」
 迫るゴブリンの群れを前にユリシア・エストバーンの高笑いが響く。余りにテンションを上げ過ぎて咳き込んでいるが気にしてはいけないのだろう。
「お仕事を始めるとしましょうか、冒険者としてゴブリン退治は基本ですからねぇ

 ユリウス・アルバートもそう言って戦闘準備に入る。実はユリウスは剣と魔法と竜の世界、アックス&ウィザードの世界では冒険者と猟兵の二足の草鞋を履いて生活しているのだ。
 各自が自分の配置に着くと、程なくゴブリンの群れがやってくる。
 事前に調査していた地図が役に立ち、十分に準備するだけの偵察が可能となっていた。
 迫るゴブリンの群れはしかし砦の周囲に巡らされた深い掘りを必ずや降り、その後登らなくてはいけない。
「さて、守りから攻めに転じる時ですわね。遠慮は不要、容赦無く撃ちまくりますわよー!!」
 ユリシアは自慢の得物のユグドラシルロングボウを構えて精神を集中し、ユーベルコードを解放する。
「天より至るは、百億の星──見惚れていると穴だらけですわよ!!」
 約200m以内の掘りを登ったタイミング、最も狙いやすい位置に現れた全てのゴブリンを相手に【豪雨の様に降り注ぐ魔力の矢】が飛来する。
 まさに百発百中と言える精度で迫るゴブリンが悉く射貫かれ掘りに落ちていく様は圧巻であった。
「私も遠距離攻撃に加わるとしますかねぇ」
 ユリウスも負けじと射撃戦に加わりにいく。
「と言っても私が持ち込んだユーベルコードだと下手すると柵や罠なんかも壊しかねないので注意しないといけませんが」
 不敵な笑みを浮かべたユリウスが狙うのは掘りの手前、特にユリシアの弓によって射貫かれたゴブリンが落ちた事で達磨式に敵が密集している箇所に向けて、魔法の矢を放つ。
「『穿ち破裂せよ』」
 ユーベルコード:ナパームアロー。その数、実に70本もの爆発属性を持つ魔法の矢がゴブリンの群れに対して面での攻撃となって放たれる。
 矢をある程度ばらけさせる事で出来るだけ広範囲かつ多くの敵を巻き込み【魔法矢】が次々と【爆発】していく。
「目障りで醜悪な小鬼に正義の鉄槌という名の矢を降らせて差し上げましたわ~~~!!!」
 ユリシア、ユリウスの二人の魔法の弓使いの攻撃が完璧に決まり、ゴブリンの群れの最初の猛攻を凌ぐには十分な戦果を果たしたとも言えた。
 その活躍は防衛に参加していた冒険者や村人にも勇気を与え、猟兵たちへの称賛の声がかかる。
 しかし二人はまだ気を抜かず、残るゴブリンへの攻撃を再開する。
 ユリシアは装備品から引き出せる数多の技能を駆使して狙撃・早打ち・先制攻撃・範囲攻撃……他にも色々で弓矢で縦横無尽に活躍する。
 ユリウスは数の多い戦場ではなく、張り付かれそうな場所とかの応援に向かったり負傷者が出たら下げるよう指示出しをしたりして砦が危うくならないように防いでいく。
 砦防衛戦はまさに理想としたようなスタートを切る事が出来たのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

龍統・光明
たとえ個々が弱くても数の暴力は強いし怖いからなね。

少しでも数を減らせる様に攻撃。
攻撃の回数が減っても良いから回避優先で。
何時でも撤退出来る様に立ち回る。
体力が2割切ったら撤退する。


アニス・ドラクル
砦は既にある。だが、集団と集団はつまるところ流れと士気だ。
相手の意志を屈服せしめて終わるのだ。なればと相棒を一振りの槍へと変え、砦の外へと躍り出る。舞うのは死の舞だ。光をまとい触れたものに閃光と死をもって応えるべく敵中に道を作っていく。あるものは爆ぜ、或いは鎖につながれて味方に踏みつぶされ、道は骸を積み上げる。
道はより多くの血を求めて続くのだ、臓腑と恐怖を振りまきながら。
群れの意志へと歩みをすすめる。将たる何らかを屠らんとして。



二人の魔弓使いの活躍により、ゴブリンの群れは既にかなりの数を減らす事が出来た。
 アニス・ドラクルは戦場を見渡す。
「砦は既にある。だが、集団と集団はつまるところ流れと士気だ」
 第一陣は凌いだ。だが迫る敵を殲滅しなければ、勝利とは言えない。ここから先は砦は一部の守り手に任せ、打って出る事も必要となる場面だった。
「相手の意志を屈服せしめて終わるのだ。行くぞ!」
 アニスのそばに飛んでいた小型のドラゴン、ルドを一振りの「竜騎士の槍」へと変化させると、砦の外へと躍り出る。
 降り立った先にいるゴブリンを魔法を込めた槍で薙ぎ払い、そのまま怒涛の進撃を開始する。
 砦から降り立ったのはアニスだけではない。
 龍統・光明もまた、ゴブリンの数を確実に減らすべく、砦の外で戦闘を開始する。
 長期的な戦闘を見越し、攻撃の回数が減っても回避優先で戦い、ゴブリンの数を減らす事に集中する。
「たとえ個々が弱くても数の暴力は強いし怖いからね」
 何時でも撤退出来る様にと、無理のない範囲で砦の周囲を守るように立ち回っては独特の流派の戦法で次々とゴブリンを打ち砕いていく光明。
「邪魔する奴は喰い散らかすよ?『天道より紅く染め上げろ、曼珠沙華!!』」
 10分の1秒の速度で放たれる【衝撃波】が周囲のゴブリンを殲滅していく。
 味方の援護もあり、砦の周囲はまさに鉄壁と言ってよい状態だろう。
 そして、砦から少し離れたところでは、アニスが無双をしていた。
 魔法と纏わせた槍を奮い、闘気の鎖を放ち爆ぜ、敵を転ばせ、骸を積み上げて道を作る。
 まさに舞うのは死の舞だ。
 低能なゴブリンと言えど、多くの仲間が死んだ事、砦に取りつこうとしていたものも全て防がれてしまった事、そして何よりも目の前で同族の血と臓腑をまき散らしながら迫りくる『恐怖』に戦況を理解していった。
 アニスの周囲のゴブリンから、我先にと森へと逃げ帰っていく。

 そう、防衛の成功だ!猟兵たちの勝利が確定した瞬間だった!

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第3章 ボス戦 『ハーピー』

POW   :    エキドナブラッド
【伝説に語られる『魔獣の母』の血】に覚醒して【怒りと食欲をあらわにした怪物の形相】に変身し、戦闘能力が爆発的に増大する。ただし、戦闘終了まで毎秒寿命を削る。
SPD   :    ハーピーシャウト
【金切り声と羽ばたきに乗せて衝撃波】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
WIZ   :    ハーピーズソング
【ハーピーの歌声】を聞いて共感した対象全ての戦闘力を増強する。
👑17
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


砦の防衛戦は猟兵たちの活躍により、大勝利を収めた。

 だが、ここからが本番である。

 低能なゴブリンが集団での攻城戦を行おうとしていた節がある。
 それは、ゴブリンをまとめ、指揮する存在『ボス』がいる事を示していた。

 予め調べていた地図と、逃げ去ったゴブリンの方向から、君たちはボスのいるであろう地点を予測する。

 するとそこへ、突如歌声が響いてくる。
 『ボス』のいるであろう方角だ。

 この歌声は、『ハーピー』!
 上半身が女性で、翼と下半身が鳥の姿をしたモンスターだ。

 もうここまでくれば砦の防衛は冒険者や村人だけでも十分だろう。
 ゴブリンは既に逃げ去っている。
 残るは『ハーピー』1体のみ。

 『ボス』を倒し、村に平和を取り戻して欲しい!
アニス・ドラクル
血煙を巻いて緑の暴虐を葬っていくらかの時がたつと、あたりは吹き飛ばされ、或いは穴だらけになった肉片とうめき声によって埋め尽くされていた。槍に残る血糊をふき取るとどこからともなく聞こえる歌声に足を向ける。
半人半鳥の怪異こそがこの大太刀回りの元凶なのだろう。
槍を斜に構えると怪異へと目を向ける。飛び回られれば槍で追うことはかなわなくなる。ならばと槍に魔力をまとわせると攻撃をいなして一刀返すべく集中する。槍の一撃がかすっても爆破は怪異を傷つけるだろうし、当たりさえすれば鎖が怪異にまとわりついて動きを封じていくだろう。
数多の鎖は怪異を空に還ることを許さず地に張り付け、やがては闇へと還すのだ。



●ボス戦開始!
 未だ戦火の跡も生々しく、ゴブリンの死骸もまだらにある中、砦の防衛は冒険者と村人に任せ、猟兵たちは打って出る事にした。
 聞こえてくる歌声は半人半鳥の怪異のもの。あれこそがこの大太刀回りの元凶なのだろう。
『――ギャアアアアアッ!!!』
 進む猟兵たちの元へ、突如としてハーピーが襲い来る。
 そこにいるのは可愛げのある少女の顔ではなく、【伝説に語られる『魔獣の母』の血】に覚醒して【怒りと食欲をあらわにした怪物の形相】で襲い来る魔物だった。
 槍を斜に構えるアニスは怒り狂う怪異に目を向けると槍に魔力をまとわせる。
(飛び回られれば槍で追うことはかなわなくなるな)
 ならば狙うは、攻撃をいなしての一刀を返すべくと集中する。
「今だっ!」
 恐怖を抱く顔を逆に睨みつけ、強襲してくる怪異の形相をした怪鳥の爪を槍の柄で弾き、軌道を反らすと、敵の速度に合わせるように槍を突き出す。
 ドラゴンランスの名前はルド。まとわせた魔力はドラゴニアン・チェイン。
『ギィィィイ!!!』
 空中軌道に関しては魔獣の反応の方が上手と言える。爪をいなされたハーピーはしかし心の臓を狙うカウンターの槍を身を反らしてかわしにかかる。
 掠る。明らかに浅い一撃だ。
 それが、ただの槍だったのであれば。
「喝っ!」
 アニスのドラゴニアンの【ドラゴンオーラ】が槍を通してハーピーへと放たれる。
 掠っただけと思われたその一撃がドラゴンオーラの爆発によって多大なダメージを負わせる事となる。
 さらには【オーラの鎖】がハーピーにまとわりつき、空へと還ろうとする怪異を力づくで押し止め、その動きに多大なる制約を課す事となった。
 数多のゴブリンを従えしハーピー。強大な怪異なれども、この場での流れを先に掴んだのは他でもない猟兵たちであった。

成功 🔵​🔵​🔴​

ユリウス・アルバート
ゴブリンが逃げ去ったと言えど、再度ハーピーの声で洗脳されて此方を襲ってこないとも限りませんから注意しないとですねぇ

今まで人を狩った事はあるでしょうが、自分と同じハーピーに狩られた事は無いんじゃ無いんですか?
なので体験させてあげましょう、初めてならば即座に対応するのも難しいでしょうしね
『燃えて抱擁せよ』
同じハーピー型の焔を相手に向かわせます、操作可能ですから簡単に逃げられると思わないでくださいね
おっと、『技能:2回攻撃』による即座のおかわりもありますから、どうぞ遠慮無く味わってください
捕まえたら羽根も喉も焼けるまで燃焼させましょう
ただ、森に燃え移ったら消化せざるを得ないですけどね



配下に集めたゴブリンたちを悉く殺され、残るものも逃げ出してしまった。
 得る筈だったものを得られず、蓄えたものを奪われたと、ハーピーは怒り狂いつつも歌を歌い、己の身体能力を強化する。
「ゴブリンが逃げ去ったと言えど、再度ハーピーの声で洗脳されて此方を襲ってこないとも限りませんから注意しないとですねぇ」
 ユリウスは笑みは崩さないままに視野を広く戦場を捉えて戦う。
 既に周囲のゴブリンは逃げ去っている。今猟兵たちが戦うべくは眼前のハーピーのみで間違いないだろう。
 美しい歌声から一変、怪異の形相で強襲してきたハーピーだったが、それも今はアニスの槍捌きにいなされ、ドラゴンオーラで動きを封じられている。
 シャーマンであるユリウスにとってこれ程の好機を逃す所以は無かった。
「今まで人を狩った事はあるでしょうが、自分と同じハーピーに狩られた事は無いんじゃ無いんですか?」
 焔舞翼。ユリウスの魔術が発動すると、炎が膨れあがりとある姿を形作っていく。
 その姿は、ハーピー!炎によって形成された16体ものハーピー型の炎のそれぞれが魔獣の元へと馳せ判じる。
 魔獣と言えども、自分と同じ姿を象ったものが襲い来るなど初めての事なのだろう。即座には対応できず、次々と炎に包まれていってしまう。 
「簡単に逃げられると思わないでくださいね。『燃えて抱擁せよ』」
 一際大きな爆発がハーピーの形をした炎の中で生じる。
「おっと、『技能:2回攻撃』による即座のおかわりもありますから、どうぞ遠慮無く味わってください」
 喉と羽根が焼けるまで、燃やします。と再びの爆発が起こると、焼け焦げたハーピーが現れる。

成功 🔵​🔵​🔴​

ユリシア・エストバーン
くっ…モンスター風情がわたくしよりスタイルが良いなんて許せませんわ…っ!この恨みも矢に込めて、叩き込んで差し上げますわ!!

…とは言いましても、ゴブリンよりも強力な相手である事は確実
ひたすら攻撃するだけでは厳しいかもしれませんわね
クイックドロウ1や早業1、先制攻撃1その他スキル、ユーベルコード:神速の射手を活用し、ハーピーシャウトの範囲内に入る前に少しでも傷を負わせなくては
残像1や迷彩1で回避率が上がれば良いのですが、厳しい場合は防具改造1も使ってみましょう

皆様も怪我を負われるでしょうし、救助活動1等のスキルで臨機応変な手当ても行いたいですわね

ここが正念場、気張って参りましょうっ!!



『ギギャア……』
 鎖に絡め取られ、炎で焼かれたハーピーだったが、未だに敵意は健在。
 猟兵たちに向けて憎しみの籠った目をギラつかせる。
「くっ…モンスター風情がわたくしよりスタイルが良いなんて許せませんわ…っ!この恨みも矢に込めて、叩き込んで差し上げますわ!!」
 だがこちらの猟兵もまた別の意味で憎しみの籠った瞳でハーピーの局部をにらみつけていた。
 ハーピーは歌を歌う事で、ゴブリンや盗賊といった、知性の低いモンスターを虜にして配下していく習性がある。
 好意を持たせ相手を油断させる為の擬態ではあるものの、その胸部は可愛いらしい顔に比べると脅威だった。
「きぃー!私より年下でしょう貴女っ!」
 長寿の種族であるユリシアはこう見えても99歳。二次成長期はきっとエルフなのでまだなのだろう。うん。
『ギャアアアアアッ』
 見た目は可憐な少女の顔をしていてもオブリビオンであるハーピーと意思の疎通が出来るわけでもない。
 返事の代わりに金切り声と羽ばたきに乗せて衝撃波を放ち、周囲の存在を無差別に攻撃を仕掛ける。
「経験の差というものを、教えて差し上げますわ!!」
 そこへ狙いすましたかのようにユーベルコード:神速の射手(自称)を発動するユリシア。
 早業、クイックドロウ、先制攻撃といった加護も手伝い、15分の1秒という速度で放たれた矢は衝撃破を飛ばそうとしていたハーピーの眉間に突き刺さり、のけ反らす。
 それで衝撃破が抑え込める訳ではなかったが、装備の加護を使い攻撃を避けると、被弾した仲間のフォローをも行う弓使いとして完璧な立ち回りを披露してみせたのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

リリィエル・ロックウェル
自分も一応飛べるがスピードがすごい訳じゃないのです、だからまずは叩き落すのです。

空を飛んで居る相手にはこれなのです、クレヨンソード赤:メラメラ太陽シュートで小さな太陽をハーピーにシュート、外したら外れた所に移動してパワーアップしてから2回攻撃でもう一回同じ攻撃、隙を生じぬ2段構え。

羽にダメージを与えれば動きが鈍るかもしれないし、もしかしたら地上に落ちるかもしれないのです、そうなったらチャンスなのです。



「私も一応飛べますが、スピードがすごい訳じゃないのです。だからまずは叩き落すのです!」
 空中へと飛び立ったハーピーのさらなる上空に待機していたリリィエル・ロックウェル(クレヨンの勇者・f01438)が太陽の光を浴びて高々と己の武器を掲げる。
「空を飛んで居る相手にはこれなのです、『クレヨンソード赤:メラメラ太陽シュート』なのですっ!」
 色毎に違った能力を発揮するというリリィエルの伝説のクレヨンが赤く輝きその秘められた力を発揮する。
「赤は炎の色!燃える太陽の色なのです!」
 えーいとリリィエルがクレヨンの剣を奮うと、小さな太陽がハーピーにシュート!
 熱い炎がハーピーの羽根を狙う!
『キギャアアア!!!』
 しかしハーピーも空中機動では負けていない。
 リリィエルの放つ太陽を素早い身のこなしで避けきると、距離が離れたからか歌を歌い始め己の能力を上げようとしてくる。
「そうはさせないのですっ!」
 攻撃が避けられるのは想定内と言わんばかりにリリィエルは弾丸の如く素早く急降下。
 流れ太陽が地面に被弾し、いつの間にか「太陽のマーク」が作られた場所に降り立つと、今度は水平方向にクレヨンソードを横薙ぎに払ってメラメラ太陽シュートを再びハーピーに対して放つ!
『キギャアアガア?!!』
 同じ攻撃であれば同じように避けれる。そう思っていたのであろうハーピーだったが、予想外に速度と大きさの増した太陽に羽根が焼かれる。
 説明しよう!クレヨンソード赤:メラメラ太陽シュートとは、外れてもその地形に太陽のマークを作り】、その上に立つ自身の戦闘力を高める事が出来るのだ。
「戦闘能力を上昇させるのは、あなただけの技じゃないですよ!えっへん」

成功 🔵​🔵​🔴​

ペンチ・プライヤ
よーし、俺一人じゃ火力が心許なくてね。
便乗させてもらおっと

どんどん妨害していく。特に人型に近ければ近いほど効果的な筈。

錬成カミヤドリでペンチを量産。
ハーピィの周りを飛ばしたり、羽を掴んで引っ張って継続的に妨害する

超高輝度プロジェクター(ハンドガンタイプ)で目潰しを積極的に狙ってく。
どんなに早く飛ぼうともこっちは光速だ。避けられるわけがない

shock of soundはとっておきだ、ここぞという時に使う。何度も使ってると相手も慣れてくるし

効果がありそうなら、インスタントステージを使って灯体ドローンを増やして他の猟兵にスポットライトを当てて鼓舞する

魔導蒸気ブーツの爆発的な加速は主に回避で使う


龍統・光明
まずは『範囲攻撃』で叩き落とす!
同じ舞台になれば此方のモノだ。『2回攻撃』『一斉射撃』等攻撃系技能を惜しみ無く使い攻撃。止めをさせるなら止めを刺す。「天上を紅く染め上げろ!曼珠沙華!!」



「まずは『範囲攻撃』で叩き落とす!」
 龍統・光明(千変万化の超越者・f02421)は空中を移動するハーピーを自分の得意な地上戦へと引きずり出そうと広範囲へ衝撃波を飛ばす。
「よーし、俺一人じゃ火力が心許なくてね。便乗させてもらおっと」
 この攻撃に合わせてペンチ・プライヤ(ペンチ・f02102)が勝手に連携するようにペンチをばらまく。
「どんどん妨害してやるぜ」
 ヤドリガミのペンチは自分の持つ道具を大量に複製し、それを操作する事が出来るのだ!その数なんと18個!
 ハーピーの周りを飛ばしたり隙をついて羽根を掴んで引っ張ったりして継続的な妨害をしていく。
「同じ舞台になれば此方のモノだ」
 光明もまた己の『2回攻撃』や『一斉射撃』の能力を駆使し、射撃攻撃で空中のハーピーに打ち込んでいく。
 時に超高輝度プロジェクター(ハンドガンタイプ)で目潰しを仕掛けたり、時に妨害用の攻撃を行ったりと多才な攻撃を行うペンチ。
 そして光明は確実にダメージが入るか衝撃波や吹き飛ばしで空中から叩き落とす事を狙う連続攻撃。
 二人のタイプの違った遠距離攻撃は巧く嵌り込み、ハーピーはその対処をするのが段々と難しくなっていく。
『キャアアアアーーー!!!』
 そしてイラつき始めたハーピーは金切り声と羽ばたきに乗せた衝撃波を無差別に周囲にばらまく。
「うわ、あぶねー!」
 周囲に出していた複製ペンチは衝撃波に破壊されてしまうが、ペンチ自身は装備していた魔導蒸気ブーツの爆発的な加速で飛びのき攻撃を避けきる。
 そして光明はといえば。
「この隙を待っていた!天上を紅く染め上げろ!曼珠沙華!!」
 敵の攻撃を見切り古流の歩法でハーピーの攻撃を避けきると、カウンターとして自身のユーベルコード「曼珠沙華」を放つ。
 15分の1秒で放たれた衝撃波を、無差別攻撃を仕掛けて無防備になってしまっていたハーピーが避ける事叶うはずもない。
『ギャアアア!!!』
「ナイスショット」
 ペンチがここぞとばかりに空気を読んで灯体ドローンを飛ばすと光明にスポットライトを当てる。
 鼓舞され勢いづく猟兵たちの猛攻は、止まらない……!

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

フィロメーラ・アステール
「いけー! このまま一気に畳み掛けるぞー!」
【スーパー流れ星キック】でさらに追撃だぜ!

【ジャンプ】からの空中【ダッシュ】で【残像】が出るほどに加速!
そして【スライディング】しながら流星のごとく光を放つ【パフォーマンス】!
これは光の【属性攻撃】【全力魔法】を発動することで発現する、【勇気】と【気合い】の光だー!
【空中戦】で相手の動きを捕捉して、そのまま【踏みつけ】アタック!

決まったー! KO!

……って、実はこの技は相手の動きを封じる効果がメインの技だぞ!
あたしの頑張りに【鼓舞】された誰かが、追撃してくれるように【祈り】を捧げるしかねえ!
後は任せたからな!


アレクシア・アークライト
うわっ、ゴブリンにハーピーだ。
異世界に来たのは今回が初めてだけど、本当にファンタジーゲームの世界ね。
これだけ似ているってことは、この世界の情報が地球に漏れ出していたってことなのかしら?

ま、それはそれとして。
さっさと仕事を済ませちゃいましょう。

飛んでいるなら、叩き落してあげるわ。
音も光もない、見えない攻撃を避けられるかしら?(念動力、サイコキネシス)

あいつの遠方からの攻撃は、多重障壁で防御。
臭そうだから近付かれる前に始末したいところだけど、万が一近付かれちゃったら、念動を込めた一撃をお見舞いしてあげる。(ヴァリアブル・ウェポン)

この死体、地球に持ち帰ったら、研究材料になるかなー?




「うわっ、ゴブリンにハーピーだ!本物?」
 アックス&ウィザードの世界に訪れたのは初めてだったアレクシア・アークライト(UDCエージェント・f11308)はまさにこてこてのファンタジーなモンスターが生き、動いているのを見てポニーテールを揺らして声を上げる。
「あなた、この辺に来るのは初めてなの?」
 アレクシアの横に輝くツインテールの人型が浮遊してくる。
 体長約22センチメートル。フェアリーのフィロメーラ・アステール(SSR妖精:流れ星フィロ・f07828)だ。
「わっ!妖精もいるんだ!そうそう。私ってば異世界に来たのは今回が初めてだけど、本当にファンタジーゲームの世界ね」
「あら!そうなの!ならあなたとってもラッキーね。私ってば非常に珍しいレアな存在、出会えたらラッキーなのよ!初めての異世界で私に出会えるなんてとっても幸運よ!」
「へー、妖精さんって珍しいのかしら」
 目の前でキラキラ光りながらえっへんとするフィロメーラを指でつつくアレクシアは色々と興味深々だ。
(これだけ似ているってことは、この世界の情報が地球に漏れ出していたってことなのかしら?)
 モンスターと呼ばれる存在や妖精を見て、地球より来訪したアレクシアはそう思案する。
 各世界に猟兵たちが大勢送り込まれるようになったのは最近であるが、確かに以前より他の世界でも神隠しなどが起こっていた事実がある。異世界の情報が流れていた可能性はあるだろうが真実は分からない。
「ま、それはそれとして。さっさと仕事を済ませちゃいましょう」
「おー!」
 種族も出身世界も違う二人は共に怪鳥ハーピーへと対峙すると戦闘体勢に入った。
「音も光もない、見えない攻撃を避けられるかしら?」
 ユーベルコード:サイコキネシス。見えないサイキックエナジーを飛ばし、ハーピーへと攻撃をする。
『ギャアアアー!!!』
 攻撃を受けた事で怒りをアレクシアに向けたハーピーは魔物の形相で飛来してくる。
 しかしアレクシアはサイキックで作った多重障壁で冷静に防御する。
「飛んでいるなら、叩き落してあげるわ」
 障壁に弾かれ、空中でたたらを踏むハーピーに、逆に念動力で周辺にあったペンチを操り、飛行を阻害する。
「いけー! このまま一気に畳み掛けるぞー!」
 そこへフィロメーラがジャンプしてからの空中ダッシュ!残像が出る程の宇宙速度に達する超加速!
 空中スライディングから流星の如く光を放つ必殺キックを放たれる!
「スーパー! 流れ星!! キーーーック!!!」
 勇気と気合いの光が、魔法となって全力投球!空中戦でハーピーの回避動作すら読んだ攻撃が、隕石落下のごとき衝撃が、ハーピーの胴体へと入りそのまま地面まで蹴り落としての踏みつけアタック!
「決まったー!KO!」
「やったー!」
『ギシャアアアーーー!』
 KOじゃないです!まだハーピーは元気に健在中!
「……って、実はこの技は相手の動きを封じる効果がメインの技だぞ!」
 ハーピーの胴体に足を乗せて動きを封じ続けながらくるりと振り向くフィロメーラ。
「あたしの頑張りに【鼓舞】された誰かが、追撃してくれるように【祈り】を捧げるしかねえ!後は任せたからな!」
「えー、臭そうだから近付きたくなかったんだけど、仕方ないか」
 内蔵兵器ヴァリアブル・ウェポンを取り出すと動きの封じられているハーピーの元まで歩いていくアレクシア。
「接近戦も別に苦手なわけじゃないんだよ」
 念動力を込めた一撃が振り下ろされると、村を襲った事件の首謀者は遂に討ち取られたのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年01月05日


挿絵イラスト