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バトルオブフラワーズ⑧~闇黒塗抹遊戯

#キマイラフューチャー #戦争 #バトルオブフラワーズ #夕狩こあら #フルーティートリオ

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「一部のテレビウム達の液晶画面に『鍵』が浮び上がる事件について、彼等を狙いに来たオブリビオンを撃退してくれてありがとう!」
 多くの猟兵の活躍によってテレビウム達に迫る危機が回避されたと、ニコリネ・ユーリカ(花売り娘・f02123)が花顔を綻ばせる。
「謎の事件に巻き込まれたひとり、クマ型テレビウムのブラウンくんも元のお顔を取り戻す事が出来て、とても喜んでいたわ。私からも御礼を言わせてね。ありがとう!」
 と、喜色を浮かべて猟兵の健闘を讃えるニコリネだが、まだ彼女が心から安堵した訳でないとは、刻下、キマイラフューチャーに起こる事態を知る猟兵には言わずとも知れる。
 未だ緊迫した面持ちを揃える彼等に対し、ニコリネもこっくりと頷いて、
「えぇ。私達は、あのとき救援要請を発した『システム・フラワーズ』に何としてでも至らなくちゃならない……」
 周囲を守る六つの『ザ・ステージ』を全てオブリビオンから取り戻す――。
 ステージ毎に異なる特殊戦闘ルールを攻略し、目的地である『システム・フラワーズ』内部を目指す――。
 其れが現下、真っ二つに割れたキマイラフューチャーを救う足掛かりになるとニコリネは言う。
 六つあるステージの内、彼女が詳述するのは『ザ・ペイントステージ』における特殊戦闘ルール、『クロヌリスレイヤー』についてだ。
「このステージは、キマイラフューチャーの電器電脳街を模して作られた戦場で、多数のオブリビオンが街中を『闇のような黒色』に塗り潰しているの」
 ルール上、街並み(戦場)が全て塗り潰されると『敗北』となる為、街中が真っ黒になる前にオブリビオンを撃破しなくてはならない。
 ニコリネは更に続けて、
「電気街では、数体のオブリビオンがこっそりと、或いは集団になって、道路や建物なんかを塗り潰そうとしている筈」
 彼等の行動は様々で、こっそり着実にペイント範囲を広げようとする者、或いは敢えて発見され易い場所に居る事で、襲ってきた猟兵を返り討ちにする戦略を取る者などが居る。
「探索方法を考えたり、現場に至るまでの工夫があれば、遭遇もスムーズになるかしらね」
 全てが闇色に塗り潰されるのを防ぐには、戦闘だけでない戦略が必要か――。
 猟兵が暫し思案して黙する間、ニコリネは更に言を足す。
「今回の敵は、『スイカ怪人』『レモン怪人』『リンゴ怪人』によって結成された、フルーティーな香り漂う怪人トリオ。彼等は猟兵に見つかると戦闘に専念するから、遭遇したら思いっきりやっつけちゃって!」
 彼等を撃破する事がステージの攻略に繋がる。
 ニコリネはそこまで言うと、花型のグリモアを召喚し、
「キマイラフューチャーにテレポートします。街中を闇に塗り潰す怪人をやっつけに行きましょう!」
 準備はいい? と白磁の繊手を差し伸べた。


夕狩こあら
 オープニングをご覧下さりありがとうございます。
 はじめまして、または、こんにちは。
 夕狩(ユーカリ)こあらと申します。

 こちらは、『バトルオブフラワーズ』における第八の戦場、『ザ・ペイントステージ』の集団戦『クロヌリスレイヤー』攻略シナリオ(第一章のみで完結)となります。

●戦場の情報
 旧人類遺構のひとつ「電気街」。
 大きな家電量販店が並ぶメイン通りや、パーツ屋が軒を連ねる小路地など、建造物や道路の規模は多岐に渡ります。

●敵の情報(集団戦)
 フルーティートリオ(スイカ・レモン・リンゴ)。
 彼等は以下の行動を取っており、猟兵の索敵プレイングにより遭遇するタイプが異なるでしょう。

 数体が集まって、見つかりやすい所を堂々と塗りつつ、襲ってきた猟兵を返り討ちにする戦略。
 一体で隠れながら、見つからないように塗り潰しを行う、コソコソ戦略。

 探索方法や、見つけた場所に駆け付けるプレイングが優れていた場合、判定にボーナスが付与されますので、索敵と戦闘のプレイング配分をお考え頂ければ幸いです。

●リプレイ描写について
 フレンドと一緒に行動する場合、お相手のお名前(ID)や呼び方をお書き下さい。
 グループでのご参加は【グループ名】をご記載願います。
 プレイングが届いた順に、マスタリングの後、リプレイをお返し致しますので、全体として4~8名程度の採用を予定しております。

 以上が猟兵が任務を遂行する為に提供できる情報です。
 皆様の武運長久をお祈り申し上げます。
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第1章 集団戦 『フルーティートリオ』

POW   :    スイカ怪人・ウェポン
【スイカ兵器】で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる。
SPD   :    レモン怪人・ジェノサイド
【レモン攻撃】を発動する。超高速連続攻撃が可能だが、回避されても中止できない。
WIZ   :    リンゴ怪人・リフレクション
対象のユーベルコードに対し【リンゴ】を放ち、相殺する。事前にそれを見ていれば成功率が上がる。

イラスト:まめのきなこ

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

ユーリ・ヴォルフ
アドリブ大歓迎!

キマイラFは幾多の世界の中でも楽しく安らげる世界であった筈。闇に染めてなるものか!

飛行でビル上へ移動し、上から壁を見下ろし『ダッシュ』で探索
『動物使い・動物と話す』で鴉等の協力も仰ぐ
堂々としている集団を狙うのが早いだろうか
見つけ次第『先制攻撃』【メギドフレイム】を矢のように降らせ、追うように飛び降り
着地と同時に『吹き飛ばし』『属性攻撃』風、『範囲攻撃』で敵を壁に叩き付ける
…愉快な容姿だ
焼きフルーツとして調理するとしようか

スイカ兵器は『見きり』『オーラ防御』で対応
炎霆(槍)で弾きながら突進し『串刺し』を繰り出す
逃走者は『スナイパー』『属性攻撃』炎で火球をぶつける
逃がしはしない!



 右にはビルの頭頂部を埋め尽す巨大看板、左には喧しく広告を流す大型液晶ビジョン。
 視覚も聴覚も喧囂に満つ電脳街、建物の間を颯爽と抜ける影が在った。
「キマイラフューチャーは幾多の世界の中でも、楽しく安らげる世界であった筈。それが、こんな――」
 ユーリ・ヴォルフ(叛逆の炎・f07045)だ。
 この惑星の警急を聴いた彼は、憂い嘆くより先ずは行動に出たか――穹に炎竜の証たる緋翼を広げたユーリは、眼下に敷く街の異変を探るべく鋭眼を絞る。
「――慥か鴉達は『縄張りを荒らす奴が居る』と言っていたな」
 行き交う鴉に話を聞いた彼が向かうは、路地裏。
 小さな看板の立ち並ぶ殺風景な隘路に――オブリビオンは居た。
「塗布! 塗擦! 塗抹!」
「スイカグリーン、レモンイエロー、アップルレッド! 三色揃えば闇の色!」
 ペタ、ペタ、ペタリ。
 看板を見る毎に刷毛を動かし、順に色を塗っては濁色に塗り潰していく三体の怪人。
 一条の細逕とはいえ、白昼堂々、声高らかに闊歩する彼等は猟兵の襲撃も見越しているようで、刷毛を持つ逆の手に握る各々のフルーツ兵器が警戒の程を示していた。
 そのまま地上に降りたなら、三怪人の恰好の的になるだろう。
 故にユーリは【メギドフレイム】――己が周囲に顕現させた灼熱の炎を無数の剱と変え、驟雨の如く降らせた。
「――この世界を闇に染めてなるものか!」
 刻下、赫灼たる焦熱の鋒がしとど五月雨る。
『ッ! 敵襲、敵襲!』
『上空より猟兵来襲ッ! 迎撃に掛かるぞ!』
 フルーツ兵器を構えて蒼穹を仰いだ三怪人は、術者が上空に居ると思えば、炎剱と同じタイミングで急降下したユーリには気付かず、着地と共に地を疾走する猛風に足を取られ、浮き上がった躯を壁面に強く打ち付けた。
『んガァ!』
『へブッ!』
 咄嗟に繰り出た「スイカウェポン」を竜の波動で霧散させたユーリは、でんぐり返しで倒れる三怪人を赫眼に組み敷き、
「――愉快な容姿だ。焼きフルーツとして調理するとしようか」
『イヤァァァアア嗚呼ッッ!!』
 魔槍『炎霆』を衝き入れるや、スイカ、レモン、リンゴの順に、彩りよく串刺して炎に灼いた。

成功 🔵​🔵​🔴​

宇冠・龍
由(f01211)と参加

失せ物探しは高所から、俯瞰した視点のほうがやりやすい
【談天雕竜】にて百の亡霊を召喚。鳥型の霊百羽を4羽毎に分けて電気街を上空からくまなく捜索
対象は1体で独立している怪人。霊1羽1羽が私と同じ強さを持ちます、それを4羽同時で相手取ることで怪人を確実に仕留めて参りましょう

使用中私は無防備となってしまいますが、由の肩に乗せてもらうことで相手の技を回避
同時に20Mの高さからなら、遠くの敵も建物内にいる敵も視認しやすい。怪人グループを発見したら、娘に伝えて攻撃してもらいます

「由、私たち親子の力、見せてあげましょうね」


宇冠・由
お母様(f00173)と参加
(いまこそ、ゴブリンキングとの経験を生かすときですわ)

私は全身が炎のブレイズキャリバー、【七草仏ノ座】にて20Mの大鬼に変化。技の発動中は無防備なお母様を肩に乗せて、電気街を散策します

ブレイズキャリバーで燃える20Mの体躯。さぞ存在感があり敵をおびき寄せることでしょう
ですがブレイズキャリバーの炎は再生可能、いくら攻撃を受けても再生させ、万が一お母様に攻撃が向かうようであれば炎のオーラでかばい防御します

狙いは少人数のグループ。燃える足で踏み潰したり、大型化した装備の火炎剣を投擲して攻撃。回避しようと剣は私の一部であれば操作は自由、追跡します

「私たち親子は負けませんわ」



 様々な電器店が階層毎に巨大看板を掲げるビルの頭頂、屋外液晶広告が喧しく音楽を流す喧囂に、全き静寂が佇んでいた。
「そう。この戦場(ステージ)の何処かにオブリビオンが――」
 宇冠・龍(過去に生きる未亡人・f00173)である。
 肌膚を揺すらんばかり大音量を背に、麗容の竜人は静けき佳声を置いて、
「失せ物探しは高所から、俯瞰した視点のほうがやりやすい」
 と、言うや丹花の唇が紡ぐは【談天雕竜】(ダンテンチョウリュウ)――百にも及ぶ鳥型の亡霊を繊躯に漂わせた彼女は、其を四羽ごとに編成し、上空から捜索に掛かる。
「目標は単独で塗抹している怪人」
 一羽一羽が術者と同じ強さを持つ霊鳥なれば、四羽同時に相手取る厄介は相当であろう。
 着実に確実に敵を仕留める――力強い羽搏きが街へと飛び立ち、一縷と揺らがぬ冴眸が其を俯瞰する傍らには、愛娘たる宇冠・由(宙に浮く焔盾・f01211)が、同じく敵を隠す市街を見下ろしている。
(「――いまこそ、ゴブリンキングとの戦いの経験を活かすときですわ」)
 敵を炙り出し、駆逐する――。
 場所は違えども集団戦の制圧術は学んだと、湧き上がる闘志を炎と燃やした彼女は、【七草仏ノ座】(コオニタビラコ)――二十メートルの大鬼と変じ、圧倒的存在感に敵を引き付けんとする。
「敵がどこに潜んでいようとも、私の姿はさぞかし目立つことでしょう」
 其は亡鳥を操る間、無防備となってしまう母を護る為。
 己が巨躯の肩に彼女を乗せれば、地上の敵が術者を視認するより先、我が燃ゆる脚で踏み潰してしまえる。
『げぇぇっ! 何じゃあこりゃ……!』
『猟兵の襲撃、かな……とにかく迎撃っ!』
『撃て撃てーい!』
 早速、メイン通りを闊歩していた凶邪の群れが集まるが、スイカ砲を弾こうとリンゴ弾を投擲しようと、地獄の炎は終ぞ消えず、逆に巨大化した二振りの『火炎剣』に躯ごと灼かれる。
『ギャアア嗚呼ァァッ!!』
『熱ゥゥウウ!!』
 個で動けば亡鳥の群れに屠られ、群で動けば大鬼の炎に呑まれ。
 母娘が往く道の先々で断末魔の叫びが蒼穹を裂くも、其は軈て電気街の喧噪に掻き消される――。
「由、私たち親子の力、見せてあげましょうね」
 愛娘の肩口に座った母は玲瓏を崩さぬ儘、ビル間を抜ける東風が運ぶ怪人の悲鳴を聴いて。
 母にこっくりと是の首肯を添えた娘は、我が足元で塵灰と化す怪人のフルーティな焦げ香を嗅ぐ。
「私たち親子は負けませんわ」
 其は血でなく、絆で結ばれた家族たる故に。
 また、数多の戦場で轡を並べた猟兵として。
 龍と由は高みより電気街を見下ろしながら、今度は暗黒色の滲むパーツ街へと進んでいった――。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

月夜・玲
厄介な話だね、まさか星が二つに割れるなんて
さて、どう動こうか……

●索敵
スコープを使い、目立つ所に居るフルーティートリオを探すよ
探すときは建物の影から顔だけ出したりして、相手に気付かれないように少し注意
発見したら『忍び足』で此方の射程距離(1296m)まで接近しよう

●戦闘
こっちの射程距離まで接近したら抜剣
【高速演算】を使用
I.S.T.による演算サポートで最大射程から衝撃波で怪人達を攻撃だね
一撃衝撃波を放ったら即移動
建物の影に隠れながら、長距離から衝撃波による攻撃を繰り返して敵を撃破しよう
そんなに目立つ所に居るからいけないんだよ
さあ、剣戟による狙撃戦を始めようじゃないか!

●アドリブ等歓迎



 クマ型テレビウムを護衛し、彼を狙うオブリビオンを撃退した。
 液晶画面に浮かぶ『鍵』を解除し、『システム・フラワーズ』より発せられた緊急救援要請を聴いた。
 それから間もなくして――キマイラフューチャーが南北に分断された。
 イカした連中がおもしろおかしく暮らす惑星とはいえ、まさかパッカーンと豪快に割れるとは、月夜・玲(頂の探究者・f01605)とて予想していなかったろう。
「厄介な話だね、まさか星が二つに割れるなんて」
 緋眼を吃驚に瞠りつつ、それでいて適応力は高い玲である。
 美し桜脣は直ぐにも好奇と好戦に口角を持ち上げ、
「――さて、どう動こうか」
 派手な看板に壁面を飾った建物を迷彩として身を隠した彼女は、獲物を探る猫の如く賢しく鋭く、その影から顔だけを出して、路地を闊歩するフルーティートリオを捜す。
『塗布ッ! 塗擦ッ! 塗抹ッ!』
『あか、き、みどり♪ 三色揃えば闇の色♪』
 ゴキゲンなリズムに乗りつつ順に刷毛を滑らせば、色は混々濁々と明度を落とし、壁や看板、アスファルト路も闇色に沈む――惨憺。
(「……発見」)
 スコープ越しに敵影を確認した玲は、我が射程距離1296m圏内に彼等を置くべく、音を殺して移動した後は、時を殺して抜剣する。
 繊躯に纏う模造神器は青き光を煌々と、主の白皙を照らして――、
(「そんなに目立つ所に居るからいけないんだよ」)
 I.S.T――System[Imitation sacred treasure]起動。
 サポートモード、敵行動予測開始。
 【高速演算】にて怪人らの未来の挙動を弾き出した玲は、最大射程から斬撃による衝撃波を繰り出し、強襲――! 彼等に蹈鞴を踏ませた処で位置を変える。
「さあ、剣戟による狙撃戦を始めようじゃないか!」
『ぬわっ! 敵襲ッ! 敵襲ッ!』
『どおおおっ! 然し猟兵の襲撃は覚悟の上よ! 迎撃に出るッ!』
『返り討ちにしてやる算段よっ!』
 だが、しかし。
 三怪人がフルーツ兵器を構えた時には既に遅く、標的を見失った彼等は僅かにもキョロキョロと周囲を見渡したろう。
 其こそが付け入る隙と教えるは、第二の波動。
『ズをを嗚嗚ぉぉッッ!』
『我等がフルーツウェポンごと――ぬぁああ嗚呼!!』
 歯痒いのは、玲が常に長距離から刃撃の波濤に脅かす事。
 反撃に射撃・投擲するフルーツ兵器ごと衝撃波に断たれた怪人らは、我が身も真っ二つに、塗り始めた闇色に沈んだ。

成功 🔵​🔵​🔴​

御堂・茜
黒といえば悪の色と決まっておりますッ!!
街中を悪に染めるとは…何という悪党!!
御堂茜の名にかけ成敗致します!!

しかし逃げも隠れもせず
正々堂々悪事を行う根性は見上げたもの!
御堂もUC【暴れん坊プリンセス】にて
正々堂々攻めて参りますッ!!
【第六感/野生の勘】に従って街を駆け
【気合い】で目立つ敵を捜索致します!

速き者がこの戦を征します!
敵を発見したら迎撃体制を整える隙を与えず
バイクを急加速させ…轢きます!!!

目標は恐らく大通りにいるでしょう
如何なる攻撃にも怯まぬ【勇気】と【覚悟】
【騎乗/操縦】の技術をもって
次々に敵をはねて進みます!
なおも生にしがみつくならば抜刀
飾り切りにて黒に染まる街を彩りましょう



『塗布して、塗擦して、塗抹する♪』
『あか、き、みどり♪ 三色揃えば闇の色♪』
 刷毛が踊り、声が躍る。
 スイカ、レモン、リンゴの三怪人が順に色を塗りたくれば、壁や看板は混々濁々と明度を落とし、軈て闇色に沈む――惨憺の電気街。
 猟兵を迎え撃つなら、白昼堂々、メイン通りを塗り潰すべしと、スクランブル交差点を闊歩していたフルーツトリオは、晴朗なる蒼穹に響く重低音にふと手を止めた。
『――んん?』
『轟音が近付いてくる……』
『あっ』
 あっ――と思う間も無い。
 ギャンッと後輪をアスファルトに切り付けた宇宙バイクが、鋭角気味に交差点に進入した瞬間、凛々しき可憐が猛然と此方に向かってくる――!
「黒といえば悪の色と決まっておりますッ!!」
『んな――!!』
「街中を悪に染めるとは……何という悪党!!」
『あああああ!!』
「御堂茜の名にかけ、成敗致します!!」
『ぐああああ嗚呼!!』
 迎撃体制を整える隙は与えず。
 敵影に正対して更にアクセルを回した御堂・茜(ジャスティスモンスター・f05315)は、正々堂々、白昼堂々、三怪人を轢き倒し、更にスピードを上げて大通りを疾走する。
 現下、佳人が跨る馬型ロボット『名馬サンセットジャスティス』が音吐朗々と戦況を語ろう。

 ――説明しよう! 今、炸裂した技は【暴れん坊プリンセス】!!
 ――移動速度と戦闘力を増強した正義の使者は、民の嘆く声を聴き、風と疾走るのだ!

 速き者がこの戦を征す。
 なればと茜は凶邪の群れに果敢に攻め込み、
『止まれ、止まれーい!!』
 フルーツウェポンを構える怪人らの列にも、勇気と覚悟を以て――大太刀『ジャスティスミドウセイバー』を振り被る。
「押し通る――っ!」
『ッ!! 来いやァアア!!』
 紫電一閃。
 その後に茜の飾り切りが黒に染まる街を彩る。
 轟音と爆風を抜けた茜は尚も凛然と、
「逃げも隠れもせず、悪事を行う根性は見上げたもの! その気概、御堂が背負って往きましょう!」
 と、メイン通りを駆けていった。

成功 🔵​🔵​🔴​

彩花・涼
塗り潰されたら終わりか…
黒は好きだが、世界がかかっているからな…やらせないぞ

1体で動いている敵を塗り潰された後から【追跡】して見つけるぞ
【地形の利用】で敵の動きを先回りし、塗り潰す事に集中している所に奇襲しよう
UCで黒華・改から斬撃を放ち攻撃、即座に高速移動で接敵して黒爪で【クイックドロウ】【2回攻撃】【スナイパー】連射して攻撃を叩き込む
敵の攻撃には【見切り】で回避、出来なければこちらもUCの高速移動で【武器受け】して隙をみて【カウンター】を叩き込むぞ

倒したら、また他の隠れて塗っている奴を見つけて倒しにいく



 派手な色合いの看板がビル壁面を覆い、巨大液晶モニターが賑々しく喧伝するも、何処か殺伐とした風がビル間を擦り抜けるのは、此処に凶邪が潜んでいるからだろうか――。
 先ずは連中に塗り潰された箇所を、それから塗り潰した本人を手繰らんと電気街を疾走していた彩花・涼(黒蝶・f01922)は、まだ乾ききっていない闇色を道端に見つけると、長い睫を静かに伏せた。
「塗り潰されたら終わり、か――」
 『ザ・ペイントステージ』における特殊戦闘ルール、『クロヌリスレイヤー』。
 電気街が全て闇色に塗り潰されたなら、どれだけの怪人を倒したとしても猟兵の敗北となると思えば、この先で動く刷毛を逸早く止めねばなるまい。
「黒は好きだが、世界がかかっているからな……やらせないぞ」
 黒蝶の名を冠し、所持品も多く黒を好む涼。
 然し街中を黒く染める悪趣味は頂けず、眼前に伸びる濁色を見た涼は、地形を把握して先回りし、壁面を塗り潰す事に集中する個体を捕捉した。
『ンッン~♪ ソレ塗布、ヤレ塗擦、塗抹ドッコイ♪』
 奇妙な鼻歌にリズムを取って刷毛を動かしていたスイカ怪人は、涼が奏でる【黒蝶の前奏曲】(コクチョウノプレリュード)に気付いたろうか。
「――全て喰らい尽くせ」
 丹花の唇は静かに、佳声は冷然と。
 麗し妖し黒蝶の群れを放った涼は、その緋瞳にスイカ怪人の頭部及びスイカ・ウェポンが無数の羽搏きに屠られる様を見る。
『ふぃぃいいああっっ!!』
 怪人は堪らず武器を手に応戦するが、漆黒の羽翅が翻る向こう――涼の影は其処になく、気付けば懐に接近を許した凶邪は、『黒爪』の銃口が間際で二回、火花を散らして鉛弾を撃ち出す瞬間を捉えた。
『……ッ……ッッ!!』
 最後の抵抗たるスイカ砲は、虚しく涼の頬の皮一枚を切るのみ。
 柔肌に一筋の銃跡を走らせた彼女は、スイカ頭がジューシーに弾け飛ぶのを静黙して見守ると、
「――次だ」
 まだ、この街に邪悪は潜んでいる――と、再び路地を駆け抜けた。

成功 🔵​🔵​🔴​

青和・イチ
キマイラフューチャーでは、食に困らないって聞いた
それが失われるとか、あっちゃいけない…絶対に
(食べ盛りの主張

僕は裏路地とか、探そうかな(隅っこ属性
こっそり塗ってる、なら…
黒い格好とか…自分の事も、黒塗りしてたりして

徒歩で、自分も【目立たない】よう探索
逃げられると面倒だし
隅っこ属性の【第六感】も使用
フルーティな香りがするって、言ってたから…
くろ丸、果物とペイント材の匂い、探してみて

見つけたらそっと近付き、ガジェットの大砲や『連星』で攻撃
逃げられたら、カラーボールぶつけて【ダッシュ】で【追跡】
【地形の利用】でくろ丸と挟み撃ち出来るかな

攻撃は【見切り・盾受け・かばう】で対応

…この果物…食べられそう?



 イカした連中がおもしろおかしく暮らす星、キマイラフューチャー。
 既に人類は滅びたが、この星に残された者達は衣食に窮する事なく、これまでゴキゲンに過ごしてきた。
 それが、である。
「彼等にとって、当たり前の日々が失われるとか、あっちゃいけない……絶対に」
「うぉふ」
 青和・イチ(藍色夜灯・f05526)とて食べ盛り、育ち盛りの16歳。
 特に食に困れば、キマイラ達は恐慌に陥ろうと長い睫を伏せたイチは、力強い相槌を返してくれる相棒の雌犬・くろ丸(だが顔はコワい)の頭をそっと撫でる。
 他の猟兵が次々に電気街へと走る中、イチが選んだのは裏路地。
 すこっコ属性の彼ならでは、単独でこっそり塗り潰している敵の心理を読み解き、
「こっそり塗ってる、なら……黒い格好とか……自分の事も、黒塗りにしてたりして」
「わふ!!」
「うん。くろ丸は、果物とペイント材の匂い、探してみて」
「おんっ」
 隅っこ感覚と犬の嗅覚を駆使して探索したイチは、見事、我が身すら黒く塗り込めたリンゴ怪人を発見した。
『んなっ! 周囲を塗り潰しながら移動すればイケると思ったのに……何故バレたんだ!』
「……わかりみ、で」
 初撃、『Night cloudless』で背中をズドンとしたイチは、でんぐり返しになった儘、吃驚の表情を見せるフルーティーに答えて、
『んン~ッ! 反駁のリフレクション!!』
 猿股の間から潜り抜けるリンゴ爆撃には、向かいの道路より挟撃する形で疾駆したくろ丸が、絶影の機動で刀を走らせた。
 冴刀が光の帯を引く――其は【連星】(ボクノアイボウ)。
『ぎぃぃぁああ嗚呼!!』
 真一文字に迫る斬撃に目を瞠ったリンゴ怪人は、本能か宿命か――激痛を喰らう傍ら、クネックネッと身体をずらして刃を受け取り、
『フンおお嗚嗚ッッ!!』
 紫電一閃、いや二閃、三閃――!
 くろ丸が足元に戻った時には、リンゴ怪人の頭部は八等分、更にカットを施してウサギさんになっていた。
「……これ……食べられそう?」
「うぉふ」(ふるふる)
 むり。
 イチは闇色に塗り潰されたアスファルト路にどろり溶けていくウサギさんリンゴを、合掌してお見送りした。

 斯くして電気街を闇色に塗り潰していた『フルーティートリオ』を悉く駆逐した猟兵らは、元の派手な色を鏤める街並みを見渡し、一先ず安堵の息を吐く。
 戦場は数多あるが、猟兵の力が怪人らの悪巧みに勝った事実は揺ぎ無く――。
 大きな自信を得た彼等は、次なる戦場に向かうべく、すぐさま電気街を後にした。

成功 🔵​🔵​🔴​



最終結果:成功

完成日:2019年05月02日


挿絵イラスト