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バトルオブフラワーズ⑤〜操れフリッパー!

#キマイラフューチャー #戦争 #バトルオブフラワーズ

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「嫌な予感はしてたけど、キマイラ世界がとんでもない事になってしまったぜ!」
 キマイラ世界の映像を背後に、久留米・圓太郎(自称魔法使いの一番弟子・f00447)は、猟兵達を前に語り出す。

「このままでは、中枢の『システム・フラワーズ』が、フォーミュラ『ドン・フリーダム』とやらに占拠されてしまう!が、そこにたどり着くためには、だ」
 大きく嘆息してから。
「その周囲を守る6つの『ザ・ステージ』をオブリビオンから取り戻すのが、最初の目的、なんだ。これが」
 メンテナンスのためとは言え、まさかの世界真っ二つの事態に、まだ衝撃が収まっていない圓太郞。
「俺が担当する案内先は、『ザ・ステージ』の1つ『ザ・ゲームステージ』だ」
 よくある、テレビゲームの中の世界、を連想して欲しい、と補足する。
「そこで、猟兵の皆に有利に勝利を刻む方法は。その中にあるゲームで、オブリビオンにスコアで勝利する事だ」
 タブレットを傍らからとりだして、そのゲームを説明する……が。それは緩く傾斜した箱(キャビネット)と、スコアを表示する箱(バックボックス)を持つ、それは。
「ピンボール、という奴だ。タイトルは『ギャラクシー・バタリオン』という、前時代で人気だった宇宙を舞台にした映画、を元にしたゲームらしい」
 もっとも。それはピンボールをより楽しむための予備知識で、それを知らなくても何とかなる、と付け加える。
「猟兵一人につき1ボール制。ミスしたところで、公正を期するために、同じ台を使ってのオブリビオンのターンとなる。あ、そうだ。磁石やサイコキネシスの類いは、何故か効かないからそのつもりで」
 猟兵の誰かの、小さな溜息が漏れる。
「あとは、プレー中のプレーヤーへの攻撃は、猟兵オブリビオン共々、何故か全て無効だからそのつもりで。あくまでも、己の技能で勝負してくれ」
 そしてこれは。あくまでも『システム・フラワーズ』への道を切り開くためのゲームであるという事。
「せっかくだし、ハイスコアをとってきてくれ!俺の郷里、キマイラフューチャーを何とか、元の世界に戻して欲しい。私情も交じってしまったが、よろしく頼む!」
 圓太郞は、猟兵達に向かって、深々と頭を下げるのであった。


ザムザム
 ザムザムです!
 戦争です!

 ピンボールゲーム『ギャラクシー・バタリオン』でハイスコアを目指し、オブリビオンを撃破してくださいませ!

 ●ギャラクシー・バタリオン
 いわゆるピンボールゲームです。
 ズバリ! ダイスで判定はしますが、即アウトとなるような辛(から)い設定にはしてありません。

 ここで勝てれば、ピンボール勝負後の、対オブリビオン戦がより有利になります。
(ので、こちらのプレイングもお忘れなくお願いいたします。なおピンボールバトルをメインにする予定ですので、「このユーベルコードでこう戦います」というのを忘れなければ問題はありません)

 以上、よろしくお願いいたします!
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第1章 ボス戦 『牝山羊怪人マリアディジー』

POW   :    救済の女神は惨劇へと現れる(デウスエクスマキナ)
【自身の生命力】を代償に自身の装備武器の封印を解いて【より強く速く相手に浸食する活性状態】に変化させ、殺傷力を増す。
SPD   :    お姉さん特製・ふしぎウイルス
【体に力が入らなくなる、肉体へのウイルス】【頭がボーっとなる、精神へのウイルス】【お姉さんにメロメロになる魅了ウイルス】を対象に放ち、命中した対象の攻撃力を減らす。全て命中するとユーベルコードを封じる。
WIZ   :    大丈夫?疲れてなぁい?私の『ここ』においで…?
小さな【子も軽く包み込む圧倒的な母性の塊】に触れた抵抗しない対象を吸い込む。中はユーベルコード製の【優しさが詰まった極上の居心地】で、いつでも外に出られる。

イラスト:すねいる

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠マックス・アーキボルトです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 転移先に備え付けられた、たった一台のピンボール機。
 
 バックグラスには『ギャラクシー・バタリオン』と大書され、宇宙兵士……さながら、スペースノイドやスターライダー、ウォーマシンのごとき姿をした者達や人工惑星や宇宙戦艦が描かれている。

「まるで、銀河帝国攻略戦だな」

 誰かがぼそっとこぼしたそのとき、 オブリビオン「牝山羊怪人マリアディジー」が現れた!
「ねぇねぇ、アタクシと勝負しない?」
 甘えた声で、そう誘う。

 いや、そのためにここに来ているのですけれど、と言おうとするのを、辛うじてこらえ、まずは、と猟兵達は、ピンボール機の盤面……プレイフィールドを眺め、フリッパーの位置や役物(フィーチャー)の構成を確認するのだった。
片桐・公明
普通にピンボールをプレイする本体
平均的なプレイ時間を倍近く越えても玉がアウトになる様子はない
「ピンボールなんて物理運動。入射角と反射角、力の向きを考えればサイキック無しでもいくらでも制御できるわ。」
「ビデオゲームは少し苦手だけど、こういうゲームならいくらでもできるわ。」
「さて、最高得点狙うわよ。」
プレイ中はかなり集中している

オブリビオンの妨害は分身が阻害
「プレイヤーへのサイキックでの妨害はできない。ではそれ以外の手段は?」
「例えば台そのものに細工して、任意のタイミングで動作を狂わせるとか。」
「大方これはその制御装置ってところか。」
「まぁ最も。それすらも計算に入れちまうのが"私"なわけだけど。」



「ビデオゲームは少し苦手だけど、こういうゲームならいくらでもできるわ」
 片桐・公明(Mathemの名を継ぐ者・f03969)は、牝山羊怪人マリアディジーに向かって、そう言い放つ。

「先攻は譲るよ。この台は初見なの」
 片桐は怪人に向かってそう言う。
「あらぁ? いいのぉ?」
 全く緊張感のない声で返答する、マリアディジー。

 スコアをより伸ばすには、フィーチャー(役物)や配置を知るのが大事だ。そう判断し、まずは敵のお手並みを拝見、とばかりに敵の背後に立つ。

 マリアディジーは、順調にスコアを伸ばしていく。

「プレイヤーへのサイキックでの妨害はできない。ではそれ以外の手段は?」
「例えば台そのものに細工して、任意のタイミングで動作を狂わせるとか」
 細工はさすがにプレー中では無理だが、筐体(キャビネット)そのものを揺らすなら?
 
 マリアディジーの死角に脚を伸ばし……そもそも真下が胸でまともに見えているのかどうかすら、怪しいとあっては、ある意味死角だらけなのだが。
 狙うは、フリッパーにボールが当たる瞬間! 片桐の分身の太ももは、キャビネット(筐体)を振動させた。インパクトの瞬間を外した鉄球は、あえなくフリッパーの縁をなめ、盤面から消えた。

「良い感じで点数稼げたのにぃ~。興奮しすぎて身体、台にぶつけちゃったみたい」
 どうやら、片桐の分身の妨害だとは、気が付いていなかったようだ。

「攻略法は、分かったわ。ピンボールなんて物理運動。入射角と反射角、力の向きを考えればサイキック無しでもいくらでも制御できるわ」

 金属のボールを打ち出すボタンに、右手が伸び……マッシュルーム型のバンパーに二度三度ぶつかると、鳴り響く電子音と盤面を走る光!

 観察の結果か、平均的なプレイ時間を倍近く越えても玉がアウトになる様子はない
「ビデオゲームは少し苦手だけど、こういうゲームならいくらでもできるわ」
「さて、最高得点狙うわよ」
 その集中力は、マリアディジーとのスコア勝負であることを忘れてしまうほど、普通のピンボール勝負だ。

 ボールの軌道が、フリッパーに届かないところを通過しそうだ!このままではスコアで負けてしまう!
 先ほどは盤面からボールを消すのに使った。けれど、今度は生かすために、少しだけ筐体(キャビネット)を小突いて、フリッパーの方をボールに近づけさせる!

 何とか当たってくれた。ボールはなおも盤面に健在だ。

 三度の危機を、このテクニックでクリアした。が、四度目。同様に筐体を横にゆがめるように動かしたところで、バックボックスに"TILT"と表示がでて、フリッパーは動かなくなってしまい、はじき返すことのかなわなかったボールは、盤面から消えた。
「……揺らしすぎて、ファールをとられたかしら……」
 悔しさ隠しきれない。しかし、これまで獲得したボーナスポイントが次々と精算されていく。その結果、マリアディジーのスコアを3万点ほど超えたところで、数字が止まる

成功 🔵​🔵​🔴​

中村・裕美
「……ドン・フリーダム……名前からして……ロクなやつじゃなさそう」

とりあえず、プレイする台を調べ、釘の配置やギミックなどを【情報収集】し、それらの【地形の利用】でハイスコアを目指す。
「……ピンボール系のゲームも……コンピューターゲームに……なかったわけではないし」

「……さっさと終わらせて……次行くわよ」
戦闘では邪竜降臨でタフネスを上げてウィルスへの抵抗力をあげる。代償はドラゴンエナジーを飲むことで毒・呪詛・激痛への【耐性】を上げて耐える。
後はドラゴンランスで敵を【串刺し】にする。

基本的に人見知りなので、あまり相手とは喋ろうとはしない子です。



 最後の最後で、スコアをかわされて、身体を揺する勢いで、地団駄を踏みまくるマリアディジー。とある部分に視線が行ってしまうのは……まぁ、やむを得なかろう。

「……ドン・フリーダム……名前からして……ロクなやつじゃなさそう」

 まだ見ることも、対じすることもかなわない、システム・フラワーズを占拠した首領の名を吐き捨てる、中村・裕美(捻じくれクラッカー・f01705)。

 先ほどのプレイは目に焼き付けた。役物(フィーチャー)は、大体理解した。
 そして、マリアディジーの2球目のプレイも、目には焼き付けた。
 なお、動揺したのか1球目ほどのスコアは伸ばせず、突き放すチャンスが到来していた。

「まだまだ負けた、訳じゃないわよぉ」
 プレッシャーをかけに来られても、反論一つしない。その態度に気にもしないのか! とより腹を立てるマリアディジー。それは無視を決め込んだ、という訳ではなくて、単なる人見知りから返答をし損ねた結果、なのだが。

 今一度、プレイする台を調べ、くぎの配置やギミックなどを、改めて情報収集。
 ランプ(盤面から浮いた位置に設置してある、立体レーン)を地形利用して、ハイスコアを目指す。

「……ピンボール系のゲームも……コンピューターゲームに……なかったわけではないし」
 とはいえ、ボタンの間隔やゆすりのテクニックまでは、コンピューターゲームでは再現はしきれない。

 ランプレーンとその役物を狙って、得点やボーナスを次々と獲得していく!
 すると結構大きめな音が、キャビネットから響く。と、ボールが2つ追加されたではないか! マルチボールボーナスだ! 3つのボールが、役物目がけて縦横無尽に走り回る……が、ボールの衝突を招き、軌道を追い切れなくなり、1つ2つと盤面から消えていく。

 そして最後の一つも、アウトレーンへ流れてしまい、中村のプレイはここまで、となってしまった。
 が、獲得した得点は、マリアディジーを大きくとまでは言わずとも、突き放すに十分なものだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

新儀・加奈
ゲームをするのは初めてですが、頑張りますよ!…えっと、来た球を打ち返せばいいのですね?…これであってますよね?やり方教えてもらえますよね?(必死)
タイミングを合わせて打つのが難しそうなので、ボタン連打しましょう。そうすれば大抵の球は打ち返せるはず。
後はやっている間にコツが掴めるでしょうか?

戦闘はユーベルコードを使用し、身体能力を向上させます。味方の死角を埋める形で動きます。
相手ユーベルコードの対策は身体能力の向上による回避です。相手を吸い込む攻撃があるようなので、それを利用して攻撃できないでしょうか。吸い込まれながら槍を構える…とか。



「ゲームをするのは初めてですが、頑張りますよ! 
 どうやら先に参加した片桐や中村の両名と違い、新儀・加奈(f10044)は、ピンボールは初見であったらしい。

 それなら、マリアディジーの3球目のプレーを見て、参考にしたら? と先にプレーした2人にアドバイスを受け、その助言に耳を傾ける。

 マリアディジーの3球目は、先ほどの動揺はどうやら収まったようで、順調にスコアを伸ばしてきている。さぁいよいよ新儀の出番……?

「……えっと、来た球を打ち返せばいいのですね? ……これであってますよね? やり方教えてもらえますよね?」
 ここにきて、緊張からか必死のアピール。
 これは大変、とばかりに猟兵達が飛んでいく。

「えー、ピンボールを知らないのぉ?」
 とマリアディジーに厳しめのせりふを言われる始末。

 何とか急ぎのレクチャーも完了し、ようやくプランジャーに手が伸び、ボールを盤に発射!

「後はやっている間にコツが掴めるでしょうか?」
 どうやら、肩の力はプレーとともに、抜けていったようだ。
 そして先刻のアドバイスを思い出していた。無駄なボタン連打は、逆にフリッパーの間隔を開けてしまい、アウトになりやすい。フリッパーを左右同時に動かしすぎないよう、ボールを止めて撃て! と。
「聴いていなかったら、危なかったです」

 順調にスコアを増やしていく。
 
 ただ、ボーナスゲームスタートの音楽。これが悪さした。
「えっ? なになに? 何が起きたの?」
 この音に驚いてしまい、フリッパーの操作を誤ってしまい……新儀のプレーは唐突に終了となってしまった。

 ただ、少し差が詰まったとはいえ、まだまだマリアテージとのピンボールバトルは優位に立てている。

成功 🔵​🔵​🔴​

月凪・ハルマ
……あれ、世界の危機なんじゃなかったっけ?
この世界、ホント緊張感無いよな

◆SPD

何というか、ゲームにしても随分レトロなのがきたなぁ。
まぁ、やるだけやってみようか

まずプレイしながら、どんなギミックがあるのか、
玉をどのタイミングで弾けばどの角度で飛ぶのか、
力加減は関係あるか、等を【情報収集】していく

ある程度の情報が集まったなら、後は玉を弾く際の最適な
力加減やタイミングを【見切り】つつ、淡々と打ち続ける

なお、こちらからは特に妨害はしない。
流石に時間が長くなればこちらの集中力も落ちてくるだろうけど、
そこは【覚悟】の上。あくまで正攻法で勝ちにいく

―そりゃ世界が懸かってるんだからな。負ける訳にはいかないよ



「……あれ、世界の危機なんじゃなかったっけ? この世界、ホント緊張感無いよな」

 月凪・ハルマ(天津甕星・f05346)が指摘するまでもなく、残念ながら、まさしくそのとおりです。
「まぁ、この世の終わりだ、と悲観に暮れるよりかはいいか」

 そして今は。マリアディジーの4球目プレー中であった。
 
 今は、自らの能力【情報収集】をフル稼働させて、ギミックやフィーチャーを、玉をどのタイミングではじけばどの角度で飛ぶのかを、そして力加減は関係あるか等を、急ぎ研究している。
 プレーしているマリアディジーの、また今までプレーした猟兵達への、聞きこみも怠らない。
 
「何というか、ゲームにしても随分レトロなのがきたなぁ。まぁ、やるだけやってみようか」
 まぁ、キマイラフューチャー世界の中でも、とびっきりのレトロなゲームなのは、間違いない。
 
 マリアディジーの4球目のプレー終了。得点は伸ばしたものの、迫る、とまでは言い切れないスコアであった。自分の勝手知ったる台、というアドバンテージも、猟兵達の得点の稼ぎっぷりや、そこから来る焦りまでは想定外、と言ったところか。

 ピンボールマシンの前に立つ、月凪。ここまで集めた情報を、あとは実戦へと移すだけ。後は玉を弾(はじ)く際の最適な力加減や、タイミングを的確に見切っていく。

 ギミックやフィーチャーの効果音も、まるで意に介せず淡々と打ち続ける。
 ――そりゃ世界が懸かってるんだからな。負ける訳にはいかないよ

 そう心でつぶやいたそのとき! さっき、中村がプレーしたときと同じ大きめの音が響く!
「マルチボールボーナスだな」
 先ほどの情報収集が、役に立った瞬間でもある。3つのボールをタイミングや軌道を見切り、順調に次々とターゲットを攻略していく……と、今度は更に大きな効果音が鳴り響き、盤面やバックグラスが激しく明滅するではないか! ディスプレイには、こう表示される。
 “JACKPOT”
 得点欄の数字が、とんでもない勢いで大きくなっていくではないか! 一つターゲットを攻略するだけで、万の単位のスコアがパネルに表示されていく!

 残念ながら、ビッグゲームにまでは至らなかったまでも、マリアディジーがスコアで逆転するのは、相当に厳しい、と言えるほどの点差を付けたのだった。しかもまだゲームは続いている。

 プレー時間が長くなったことから、さすがに集中力の低下は、目に見えて起きていた。がそこは覚悟していたとおり。
「あくまで正攻法で勝ちにいく」
 なおもスコアを伸ばしていく、月凪だった

大成功 🔵​🔵​🔵​

レイチェル・ケイトリン
えと、このゲームのあとはたたかいなんだよね。
たたかいにそなえてわたしがゲームする間、ほかの猟兵さんに怪人をよくみておいてくれるようおねがいするね。

そして、わたしのゲーム、ユーベルコード「刹那の想い」をつかうよ。
ゲームの機械にわたしの「念動力」はつうじない。
でも、一秒間を39分割して判断できる、わたしの心でかんじるゆっくりした時間でならおちついて簡単に操作できる。
特別に高得点をねらうんじゃなくて、ていねいにね。

そして、たたかいでは「刹那の想い」の「念動力」で敵を「吹き飛ばし」て攻撃するね。

ウイルスとかの敵の攻撃も「吹き飛ばし」てふせぐね。

ほかの猟兵さんへの攻撃もね。「かばう」技能もつかえるから。



 猟兵達の作った、絶望的なまでの点差を取り返すべく、ピンボールマシンと格闘中の、マリアディジーを横目に、レイチェル・ケイトリン(f09500)は、こうつぶやく。
「えと、このゲームのあとは、たたかいなんだよね」。
 恐らくは。わたしが大きなミスさえしなければ、十分にピンボール勝負には勝利できる。その後は、「オブリビオンとのたたかい」が待っている。

「たたかいにそなえて、わたしがゲームする間、ほかの猟兵さんに怪人をよくみておいてね」
 と、既にプレーを終了させた、猟兵達におねがいをする。

「ゲームで勝利していれば、より有利に戦える」
 とは言ってはいたが、裏を返せば
「ピンボール勝負の勝利は、対オブリビオン戦の勝利を約束しない」

 結果的に5ゲームを終了したマリアディジーが、稼いだスコアはほんの1万数千点しか上回る程度でしかなく、ボールを4回か5回、フリッパーで打ち返せば十分に勝てる。

 とはいえ、ここでミスをしてしまったら、元も子もない。
 気を引き締める、レイチェル。

「心のなかで時間よ、とまれ」
 ここで、刹那の想いを発動させる。そのユーベルコードは、ピンボール台に影響を及ぼすことはなく、ただゆっくりした時間の中で、より確実な操作を助けるものであった。
 減速した時間時間の中で見いだした、「マリアディジーが、逆転勝利をする方法」に気が付いたレイチェルは、その可能性を潰すべくさらなる思考を繰り広げ……答えが出た!

「おちついて簡単に操作できる。 特別に高得点をねらうんじゃなくて、ていねいにね」
 その言葉どおり、ブランジャーを操作する!

 そのとき! 猟兵達の見張りを強引にかいくぐった、マリアディジーがこちらに向かってくる!
 そう。「逆転勝利する方法」とは、Tilt……そう、片桐のときに発生した「台を大きく揺らしてファール、パッドを動かなくさせる」を狙う、だった。

「でも、おそかったね」
 確実な操作とは、「Tiltをとられたとしても、勝利条件に足るスコアを稼げるコース目がけて打つ」であった。
 マリアディジーは、台に接触するすんでの所で、プレーを終了させた猟兵達にとり押さえられ、自らの負けを決定づけるスコアを猟兵達がたたきだしたのを、その目で見た。

■戦闘
 その後のことは、やや蛇足になるかもしれない。

 マリアディジーは、全員に対し「お姉さん特製・ふしぎウイルス」を放ち、肉体・精神・魅了によって猟兵達に戦いを挑む。
 ところが。片桐の「自身の中に潜む闇に染まった自分自身」が、その身に龍を宿した中村と新儀が、レイチェルの念動力が、月凪の素速さの前には敵ではなく、ピンボールの総プレー時間にも満たない速さで、マリアディジーを骸の海へ還(かえ)すことに成功したのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年05月06日


挿絵イラスト