バトルオブフラワーズ③〜ボールマンディー上陸作戦
●球技上陸(上陸はない)
キマイラフューチャーは今、一つの節目を迎えようとしていた。テレビウムの事件から端を発した戦争が今まさに、始まる。
「そう、この世界を球技で埋め尽くす為に!!」
えっ。
「この世界に野球を!!」
ちょっと。
「この世界にバスケットボールを!!」
あの。
「この世界にボウリングを!!」
だから。
「「「広め、埋め尽くすのだ!!」」」
……誰の声も聞かないような怪人トリオの軍団が、大挙してきた――。
●ボールマンディー上陸(阻止)作戦
「なんじゃこれ……」
天原・京香(ユニヴェルズムゼルドナァ・f04355)が頭を抱えていた。また変な予知でもしたのだろう。そんな予感しかしない。
「ま、まあ一大事には変わりないし、うん……。じゃ、そういう訳で、諸君!!一大事よ!!」
集まっていた面々が皆、「あ、強引に切り替えた」と思っただろう。だが一大事とあっては聞かないわけにはいかない。
「キマイラフューチャーのテレビウムの件は知ってるわね?結構。今、キマイラフューチャーは文字通り真っ二つに分かれている。システムフラワーズ……この世界の中枢システムが、敵オブリビオンによって占拠されてしまった。放置すればキマイラ達は全滅よ」
ホログラムに真っ二つに割れたキマイラフューチャーを映し出しながら、状況を説明する京香。
「当然、システムを取り戻す必要があるわけだけど、厄介なことに6つのステージがあって、それらを全て制圧しないとシステムにはたどり着けない。そのステージの一つの制圧任務が、私からの依頼よ。まあ……相手は球技を広めるだか何だかいってる変な怪人の大軍だけど」
大きなため息をついて、また頭を抱える。癖になっていないだろうか。
「それと、普通に戦う任務ではないの。このステージでは、タワーダイセンリャクとかいう特殊ルールがあるわ。ま、端的に言えばタワーディフェンスってやつね。現地には随分と古い兵器の残骸が腐るほどある。それを使って、防衛設備を組み上げなさい。転がってるのは旧時代の対戦車砲やら、機関銃やら……私も現地に行って調べてみたいレベルの骨董品ばかりね」
ホログラムの映像が兵器の残骸に切り替わる。京香の言う通り、ボロボロだが組み上げれば使えなくはなさそうだ。
「このルールに打ち勝って、まずはコマを進めるのよ。名付けてボールマンディ上陸(阻止)作戦!!……い、以上よ!!」
恥ずかしくなるのなら言わなければよかったのに……。
いんまー
いんまーMSです。
戦争ですね!!
今回はタワーダイセンリャクなる特殊ルールの下で戦ってもらいます。
防衛設備を作り上げ、怪人の大軍団を撃退してください。
なお、防衛に使える兵器は第二次世界大戦以前の物なので、最新式のライフルだとかビーム兵器だとかはありません。
基本は固定式ですが、戦車をそのまま修理して使う、といった移動式も可能です。
ただし、その場合は装甲まで修理はできないので耐久性は紙です。余程の戦略がない限りはやめた方がいいです。
それと、兵器の残骸は大きくても軽戦車程度の火力です。戦艦とか重戦車だとかそんな火力の物はありません。また、弾薬の事は考えなくても構いません。無限に弾が湧くと思ってください。
怪人の襲ってくる方向も一直線です。防衛ラインがある物と思って、それを守るように配置するよう考えてください。タイトルで分かる人には想像しやすいですね(無茶
それでは皆さんのプレイング、お待ちしております。
第1章 集団戦
『球技ボーイズ』
|
POW : 野球怪人・ウェポン
【野球兵器】で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる。
SPD : バスケットボール怪人・ジェノサイド
【バスケットボール攻撃】を発動する。超高速連続攻撃が可能だが、回避されても中止できない。
WIZ : ボウリングピン怪人・リフレクション
対象のユーベルコードに対し【ボウリングピン】を放ち、相殺する。事前にそれを見ていれば成功率が上がる。
イラスト:まめのきなこ
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴🔴
|
種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
==============================
書き忘れルール部分
防衛設備建築は一人一つまでです。複数運用はできません。
(罠は大規模すぎなければOKです。防衛設備は手動で動かす必要があります)
基本は防衛設備を使って撃退することになります。UCを用いての攻撃は特殊ルールにより、大幅に戦闘力が減少します。
==============================
イサナ・ノーマンズランド
【SPD】
【地形の利用】【トンネル掘り】【メカニック】【武器改造】【拠点防御】【時間稼ぎ】
軽戦車の車体を埋め立て、兵器の残骸から引っ張ってきたガラクタや機関銃をかき集めてくっつけ申し訳程度の装甲を施した簡単なトーチカを作り、迎撃に用いる。
ひとり作業は大変なので、ユーベルコードで人手を増やし、相棒と協力する。
「ほら、レイゲンもちゃんとてつだって。わたしだけじゃ手がたりないんだから」
『うーん、拷問じゃない肉体労働はオレの専門外なんだがなあ』
「いいからさっさとてつだう!」
『やれやれ……』
「さあ、いくよ。 なさけむよう! Panzer vor!」
『埋まってるからな、前進できねえよ』
アドリブ歓迎です。
ミスツ・シューパリツェ
※他猟兵とのアドリブ・連携OK
【POW】
タワなんたら?要はカチコミに来る奴らを迎え撃ちゃいいんだな?
何度かやったことあるぜ
これは戦争だ。だから、やり方は問わねえ、だろ?
まずは丈夫な装甲や鉄板で回りが見えにくいよう仕切りをいくつかこさえておく。廃材や武器は【怪力】と自前の触手で大量に一気に運んで時短だ。
それから地雷をいくつか仕込み、その周辺にはワイヤーと銃を仕込んだ罠を仕込んでおく。これで地雷にかかった奴が出れば、それを見て逃げようとした奴や、別の方から助けようとした奴がワイヤーガントラップにかかるって寸法だ
俺の触手を張り巡らせ、それで掴んだ銃で奇襲も狙う
手前らも悪党なら、卑怯なんて言うなよ?
大量の怪人がぞろぞろとやってこようとしている、一つのステージ。そのステージ上の一画では、二人の猟兵が廃材をかき集めていた。
「防衛かー……かりょくもいるけどてかずもいるし、手頃なのがあれば……」
その内の一人、イサナ・ノーマンズランド(ウェイストランド・ワンダラー・f01589)は自身の銃火器に関する知識を用いて、今回の防衛任務に適したものがないかを探っていた。
「何そんなに悩んでんだよ。戦争なんだろ?カチコミ迎え撃つなんざ、やる事は一つだろ」
対してもう一人の猟兵であるミスツ・シューパリツェ(バイオモンスターのバーバリアン・f17654)は、適当な鉄板やら廃材を触手で掴んではばんばんと雑に仕切りを建てていく。慎重と大胆の対称にあるような二人だ。
「キミはもうすこししんちょうになった方が……まあだいたんさも必要か」
そう言いながらイサナの目に留まったのはぼろぼろの軽戦車。シャーシは穴だらけ、砲塔もぼこぼこだが、主砲の37mm砲は問題なさそうだ。
「よし、これでいこう。ほらレイゲンてつだって」
『肉体労働は専門外なんだがなぁ』
「いいからはやく。時間ない」
『へいへい』
いつの間にかユーベルコードで呼び出していたもう一人の自分『レイゲン』と共に穴を掘っては軽戦車に軽い補修を施して、砲塔だけをだして埋め立てていく。更に砲塔に半ば強引に装甲や機銃を取り付ける。簡易トーチカの完成だ。
「なんだ、そう言いながらも結構強引じゃねえか。俺も少しは手伝ってや……って早いな、もう完成してやがる……」
表情は口しか変わっていないが、驚いた様子のミスツも一通りの作業は終わっていた。そうこうしていると、早速怪人の大軍が。それを見た二人はすぐに、それぞれの配置につく。
「バスケットボールこそ最強の球技だー!!」
「ふぁいあー」
バスケットボール頭の怪人の大軍が一斉に走ってくる。その目の前に容赦なく37mm砲から榴弾を発射するイサナ。
「ぬわぁー!?3ポイントシュートかぁー!?」
「なにいてるんだろうかあの怪人。ほらレイゲンさっさとつぎの榴弾つめて。わたし機銃ばらまいておくから」
『おいだから肉体労働は好きじゃないって何度言えば』
砲塔に載せた7.62mm機銃をばら撒いているイサナと、文句を言いながらも一応はちゃんと言われたことをやっているレイゲン。榴弾と機銃の弾幕は激しく、バスケットボール怪人が継ぐ次と吹き飛んでいく。
一方、ミスツの方はというと。
「おっしゃいくらでもかかってこいやぁー!!」
触手がサブマシンガンを乱射していた。一丁二丁どころではない。十は超えるであろう数を触手で操っていた。
「ぬおお!?は、反則だぞそれは!?野球は紳士のスポーツなんだぞ!!」
「うっせー!!野球じゃなくて戦争だろうが!!あと俺は色んな意味で紳士じゃねーから関係ねぇ!!」
対人地雷に引っ掛かる怪人や、ラインスローワーに絡めとられる怪人。トラップを駆使してはいるが、かなり強引な戦法にも思える。あと、確かに色んな意味で反則である(主に紳士云々)。若干野球怪人にも同情しかねない。
とはいえ、この区画は問題なさそうだ――。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
黒岩・りんご
タワーディフェンスですか
あまりやるタイプのゲームではありませんが、ルールは把握しています
要は要所要所に防御ユニットを配置すればいいのですよね?
というわけで、塹壕掘りましょう塹壕!
敵の進軍経路に、お堀を掘って、その前方を土嚢で盛り上げ、有刺鉄線巻いて、そこに大量の機関銃を配備して!
あとはわたくしのぷちりんごさん、【幼き魔王の群体自動人形】を射手に配置しますわ
敵が進軍してきたら大量のぷちりんごさんによる一斉射撃!
三千世界に屍を晒しなさい!
弾薬補充している間も弾幕が途切れないように
銃撃のタイミングはずらしての三段撃ちですわ
このルートからは通しませんわよー♪
灯璃・ファルシュピーゲル
オリンピックでも始まりそうですが
この物量上陸は油断出来ませんね
まずは視察(情報収集・地形利用)し
最前線に制圧しやすそうな機関銃だけの囮塹壕陣地を
複数個所に準備。補給物資に見せかけ砲弾と爆薬を利用した
IED(即席爆発物)を中に潜ませ罠(罠使い)を準備し
その後方にかなり距離を置いて野戦砲を置いた重火点を設置
戦闘開始後は囮陣地で少し注意を引いたら味方の攻撃に合わせ後退し
重火点からコードで味方の視界を利用し状況把握
こちらの攻撃を凌いで討って出ようと敵が戦力を囮塹壕内に
集中させてきたところでIED狙いで野戦砲で砲撃(スナイパー・戦闘知識)誘爆させ敵戦力の減衰と戦力を集中運用しにくくなるよう圧力をかけます
別区画にも、二人の猟兵がいた。一人は戦場となるであろう場所を視察し、入念に下調べを行っている。もう一人の猟兵は、早速せっせと穴を掘っていた。
「ふむ……戦力差だけで考えるなら旧時代の塹壕戦が一番ですね。転がっている兵器まで古いからちょうどいいと言えばいいですが……」
視察を終えた灰色の髪の女性――灯璃・ファルシュピーゲル(Jagd hund der bund・f02585)は、あちこちに転がっている兵器の残骸を見てため息をつく。
「まあまあ、灯璃さん。ある物でどうにかなりますわきっと」
対照的、とまではいかないが何とかなると少し気楽なのはさっきまで塹壕を掘っていた黒岩・りんご(禁断の果実・f00537)。額の汗をぬぐいながら、今は有刺鉄線を設置している。
「ある物でどうにか……それもそうですね。作戦は思いつきましたし、後は目当ての兵器があるかどうかですが……」
そう言いながら、灯璃は兵器の残骸を漁りだす。目当ては重火力を担える野戦砲の類――なのだが、探せど探せど見つかるのは小火器や小口径の軽戦車、機関砲ばかり。75mmクラスですら見つからない。
「やはり高望みしすぎましたか……仕方ありません。これで妥協しましょう」
そう言って引っ張り出してきたのは、45mmの対戦車砲。野戦砲とは全く別だが、今この場で見つかる最大火力だ。
「お目当ての物は見つかりましたか?」
「ええ、かなり火力は下がりますが……。それよりも、随分と早いですね」
気づけば黒岩は既に7.62mm機銃まで設置し終えていた。灯璃は若干面食らうと同時に感心する。
「ふふっ、よかったら手伝いましょうか?」
「助かります。急がないとそろそろ敵が来そうなので、素早くやりましょう」
――――
怪人の大軍勢がやってきた。圧倒的な物量差だ。たった二人でどうにかなるはずがない。だが、彼女達には策があった。
「突っ込め突っ込めー!!ボウリングはまっすぐ突き進むんだー!!俺たちピンだけど!!」
ボウリングピン怪人が猛進してくる。そのまま機関銃が少しだけ配置された陣地を通り抜けていく。
「この調子なら楽勝だげべぇっ!?」
「ここから先は通行止めですわよ?」
更に進もうとした怪人の先頭が次々と倒れていく。黒岩、もとい彼女の呼び出した自動人形ぷちりんごが、設置された機銃を使って弾幕を展開したのだ。三体一組で運用されるそれは、十分な弾幕を展開した。たまらず一旦無抵抗だった陣地に後退するボウリングピン怪人達。
「ひぃ、ひぃ。ひとまずここで機をうかがおう」
だが、その陣地こそが最大の罠だ。約4km先からそれを狙っていた者がいる。
「こんなガラクタでできるか……?いや、できるできないじゃない……やるんだ」
45mm対戦車砲、榴弾を装填したそれは最大射程約4km。だがあくまでも最大だ。灯璃は、ユーベルコード『Overwatch』で黒岩の視界を共有していた。観測員と砲撃主の役割を同時にこなすなど、無理がある。だが彼女はただの人間ではない。猟兵だ。
「――ここだ。ファイア!!」
身体の奥に響くかのような射撃音。駐退機が動作し砲身が一瞬下がる。そして遅れて聞こえてくる爆音。
「うぎゃあぁぁ!?ストライーク!!」
対戦車砲から発射された榴弾が、陣地に着弾すると陣地全体が大爆発を起こす。そこに巻かれていたのは多くの榴弾や黒色火薬。当然それらが一斉に爆発したのだ。その場にいた怪人達はボウリングのストライクを取られたように飛び散っていく。
「次弾は――必要なさそうだ」
「これでおしまい、のようですわね」
火薬の臭いだけが、勝利を彩るのが少々残念に思える二人だった。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
グレース・マクローリン
【POW】
実弾でのボール遊びが好きとは中々話の分かるオブリビオンだね!
…って冗談はこの辺にしておいて早速防衛設備の設立に取り組んでいくとして。
防衛兵器については、仰俯角を改善して水平射撃出来るように【武器改造】した対空機関砲の【2回攻撃】【スナイパー】で吹き飛ばしてあげるのが一番かな。野戦砲や榴弾砲と違って弾の口径が小さいから【怪力】で再装填も楽にこなせるようになるし。
最後は設置した機関砲を【物を隠す】【変装】で周りの木や草を使って隠蔽した上で進んでくる子らを【先制攻撃】出来れば最良かな。
防衛施設そのものについては、無用に警戒させるとアンブッシュが失敗する可能性もあるし、防備最低限にするよ。
在原・チェルノ
ふぇぇ、ミリタリー方面は詳しくないんだけどっ!?
けど、やってみるっ!
ポイントは「敵の目を欺く」
陣地の周囲にガレキや残骸を配置し、その中心に目立つようなトーチカを建てる
けど、それはハリボテで配備されている人員もただの案山子
本命は、すぐ傍に目立たない様ガレキでカモフラージュされたトーチカ
【暗殺】スキルを使い、息をひそめて敵が近づくまで待機
そして【バトル・インテリジェンス】の力を借りてタイミングを見計らい敵が囮のトーチカ攻略に乗り出したところに奇襲を仕掛け銃撃を浴びせて一掃
※絡み・アドリブ大歓迎です
「実弾でのボール遊びが好きとは、中々話が通じるオブリビオンね。どれ、ここは一つ私が相手をしてあげようか!!」
「いやー……多分そういうオブリビオンではないような気がするけども……」
グレース・マクローリン(副業海賊・f12443)が意気込んでいる中、在原・チェルノ(流星忍姫チェルノ・f06863)は思わずツッコみたかったが、言ってもダメそうだなと思ったのかツッコみきれずにいた。
「何にせよ、歓迎の準備をしないとね!!とりあえず……防衛用の装備かな」
グレースは既に構想ができているのか、廃材をさっさと漁りだす。機銃程度の火力では物足りないが、かといって軽戦車とはいえそれほどの火力も扱いずらい――ちょうど間の兵器があれば。
「あ、あのー……何か手伝いましょうか?」
「ん?あーそうだね……じゃあ――」
チェルノが手伝いを申し出る。グレースも一人より二人だということで、まずは作戦を伝えた。
「という感じで行こうと思ってるんだけど、どう?」
「いいと思います!!……た、多分」
自信なさげになっていくチェルノを見て思わず苦笑するグレース。確かにタイミングを誤れば危険な作戦ではある。
「まあ上手くいくと信じて、ね?」
「は、はい!!」
二人は手分けして、何とか形にしようと急ピッチで作業を進めた――。
ーーーーーーーーーーーーーー
「バスケットボールこそ最高である事を示すぞーーーー!!」
例の如く怪人の大軍団がやってくる。しかし彼らの目の前には驚く光景が広がっていた。武装した人員が大勢おり、中央にはトーチカまで用意されているではないか。
「ぬぅ……まさかここまで用意されているとは。だがこの程度で怯む我らではない!!いくぞーー!!」
一瞬気圧されるも、構わず突撃する怪人達。だが一向に攻撃される気配はない。それどころか、全く相手は動かない。
「何だこれは!!よく見れば案山子じゃないのかこれは!?はっはっは、我らに恐れをなして逃げたか!!」
武装しているように見えたそれはただの案山子。トーチカもハリボテだ。怪人達が笑って油断しているその時である。
「い、今です!!」
「攻撃開始ぃ!!」
突如として怪人達に両横から激しい砲撃が加えられる。草木や瓦礫に巧妙に隠されていた20mm対空機関砲。チェルノとグレースはそれぞれが両横に機関砲と共に息を潜め、タイミングをチェルノのバトル・インテリジェンスで窺っていたのだ。結果、怪人達は彼女達によって作り出されたキルゾーンに、まんまと嵌められてしまった。
「ぬおぉぉ!?待ち伏せとは卑怯だぞぉぉぉ!!」
「作戦とよんでもらいたいね!!」
「ま、負けるわけにはいかないのでぇ!!」
激しい砲撃が止んだ頃には、怪人の大軍団も片付いていた。この区域はもう大丈夫だろう。後は他の戦域次第だ――。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴