バトルオブフラワーズ⑧~単色デッキを塗り替えろ
●あらすじ
キマイラフューチャーの中枢「システム・フラワーズ」へと向かう猟兵達。
綺麗に2つに割れた世界の間隙からせり上がり、行く手に立ちふさがる6つの戦場。
これがザ・ステージだ!
猟兵達が降り立ったのは普段と変わらないキマイラ達の街。
だがその街並みはオブリビオンの手により、どこまでも漆黒に染まっていた!
「フィールド効果・ダークネスフューチャー発動だ!」
●相手の無効化する効果を無効化する効果を無効(略
「俺様、結構大物デッキ扱うのうまいんだぜ。キモは事前にカード積み込んどくことな」
ガン・ヴァソレム(ちょっと前流行ったアレ・f06145)はカッコつけてロング丈コートを羽織っていたが、重力に勝てず裾を引きずっていた。大体にして積み込みはアウトだ。
「まあ、それもお互い公平な時の話な。今回は厄介だぜ」
ガンは端末を操作して戦場の画面を投影した。一見いつものキマイラフューチャーに見えるが……黒い。
「この黒い所に立ってるとな、基本こっちの攻撃は効かねえ」
画面内で中央に立つオブリビオンに対し、やはり画面内でガンのフィギュアが変なビームを撃つが、命中してもオブリビオンは微動だにしない。
「んで、こいつだ」
画面内のガンが四方八方に謎ビームを飛ばすと、ビームの当たった黒い街並みに黄緑の塗料が弾ける。
「効かない代わりに色が付く、こうすりゃどうにか攻撃できる。で」
さらに方々に塗料を撒き散らす画面内のガン。やがて街並みの大半が黄緑色に染まった。
「全体の3分の2、こんだけ塗りこめれば全開で攻撃できるわけな」
画面を見る限り、街を狙って攻撃した方が塗料の範囲は大きいようだ。
「オブリビオンは集めたマスクで召喚バトルしてくる奴みたいだな。
街中自分のリソースにした状態のスタートだから、大技がどんどん来るぜ」
序盤は苦しい展開になるという事だろう。反撃しつつ戦うか、準備が整うまで耐え凌ぐか。
「戦術はそっちに任せるぜ、好きな色に塗り込めてやんな」
ふと見るとガンはカードに印を書いていた。それ一番やっちゃダメな奴な。
荒左腕
荒左腕です。久々のシナリオになりますが、いきなり戦争です。
TCGぶってますが実はカード関係ないのでご安心を。
●特殊戦闘ルール『ヌリツブシバトル』について
今回の戦場はキマイラフューチャーの街並みを模して作成されていますが、壁や床は『闇のような黒色』に塗り固められています。
この『闇のような黒色』の効果によって猟兵のユーベルコードはオブリビオンに直接ダメージを与えることができず、一方的にダメージを受けてしまいます。
代わりに猟兵のユーベルコードや直接攻撃で壁や床を任意の色で塗りつぶす事ができます。(色は任意に指定できます)
一定以上の範囲を塗りつぶせば、一度だけ本来のユーベルコードでオブリビオンを攻撃する事が出来ます。
また、オブリビオンを攻撃せずに広範囲を塗りつぶす事も出来ます。
マップの3分の2以上が猟兵によって塗りつぶされた場合、本来のユーベルコードの攻撃を無制限に行えるようになり、一気に決着をつけられるでしょう。
塗りつぶしながら戦うか、塗りつぶしてから戦うかの判断は猟兵次第です。
●オブリビオン『マスクコレクター』
収集した仮面から中の人を顕現させるオブリビオン。
今回はTCG大好きっ子を顕現させ、カードの代わりに仮面を使っています。
デッキはビートダウンっぽいですがあまり回転がよくありません。
・力勝負に対しては、予め効果を宣言することで戦闘力を増強する仮面を使います。
躱されやすいですが当たるとでかいです。
・スピードに対しては相手のユーベルコードの弱点を見抜き、
これを封じる仮面を使います。仮面の力でユーベルコードは180秒封じられてしまいます。
・魔法等に対しては公開済の仮面をコストにして必殺の一撃を放つ仮面を装着します。
消耗が激しい分強力です。
それでは、皆さまの塗りつぶしとかハンデスとかをお待ちしております。
第1章 ボス戦
『マスクコレクター』
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POW : 僕のターン! 『暗黒ヒーロー』を装着して攻撃!
予め【攻撃時に装着する仮面を公開しておく】事で、その時間に応じて戦闘力を増強する。ただし動きが見破られやすくなる為当てにくい。
SPD : 残念、その攻撃はトップメタだ! 対策済みだよ!
対象のユーベルコードの弱点を指摘し、実際に実証してみせると、【その防御に最適な仮面】が出現してそれを180秒封じる。
WIZ : フィールドの全仮面を生贄にして、この仮面を装着!
【なんかすごいフィニッシャー形態】に変形し、自身の【公開してある全ての仮面】を代償に、自身の【放つ『とどめの一撃』】を強化する。
👑11
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マーリス・シェルスカナ
Oh、一面真っ黒デス…。本当に攻撃すれば色が出るのですカ?
少し不安ですガ、やってみるしかないですネ!
(宇宙の魔女、意を決して電脳空間を展開する)
(方針)
…まだ他の猟兵が来てない以上、一人特攻してもNGネ。
此処は広範囲に色を塗る事をメインに据えるネ
Meのユーベルコード・『アステロイドスプラッシュ・プログラム』で
自分中心に広範囲の場所を黒に対抗して白に塗りつぶしてやりマス。
出来ればオブリビオンに気づかれる前に広範囲塗りつぶしたいケド
ばれたラ防御しつつやるしかないネ。
「Oh、一面真っ黒デス……」
極彩色の喧騒に彩られていたキマイラフューチャーの街並みが真っ黒に染まっているのを目の当たりにして、マーリス・シェルスカナ(宇宙(そら)飛ぶマーリンレディ・f15757)は改めて事態の異様さを意識した。
電脳ローブの裾を翻すと、搭載したセンサも次々にコンディションの異常を報告してくる。攻撃が無効化されているという話は本当のようだ。
「ダークネス・フューチャーの効果ッ!
相手からの戦闘・魔法・トラップによるダメージを無効化するッ!
この効果を!魔法・トラップで無効化することはできないッッ!!」
遠くであんなことも言ってるし。向こうはまだ此方が見えていないのに、誰に向かって説明しているのだろう?
「本当に攻撃すれば色が出るのですカ……?」
マーリスは手元の杖状デバイスを2,3回振って手応えを確かめた。
若干心許ないが、やってみるしかない。意を決してデバイスを起動し、その周囲に電脳空間を展開する。
「AsteroidSplash――Execute!」
楽しげに効果解説をしていたオブリビオンの眼前に現れた魔方陣をポインタとして、電脳の奇跡が宇宙の岩群を上空に出現させる。
「Meteoriteにご注意デス!」
「来たな猟兵!ダークネス・フューチャーの効果、はつ……」
発動できなかった。大量の隕石はオブリビオンではなく、マーリス目がけて降り注いだのだ。
「いきなりサレンダーだと!?お前やる気あんのか!」
出会い頭の自殺行為に、さすがのオブリビオンもちょっと引く。だが。
「……Wow、ホントに色が変わりましタね。もちロン、ヤル気まんまんデス」
マーリスは大事な黒いローブを真っ白に染めて立っていた。
彼女の意図は最初から攻撃でなく、逆転に向けた塗りつぶしである。オブリビオンに妨害されることなく、大技による塗りつぶし効果を最大限発揮できる場所として彼女が指定したのは、自分の足元であった。
大量の隕石が変化した白い塗料が黒一色だった街に大きな穴を開けると、塗料でベトベトのローブから新たな報告が上がる。
――Udel Code: Activated.
限定的だが、オブリビオンを滅するための力が戻りつつあるのだ。
「おのれ、自分から白いベトベトになりに行くとは!ちょっとびっくりしただろう!」
マーリスは塗料が滴る帽子を少し払い、再びデバイスを構えた。
「これからもっとビックリしまスよ?」
成功
🔵🔵🔴
リステル・クローズエデン
なるほど。だいたいわかった……と思う。
ようするに、黒を黄緑で塗り返せというわけですね。
作戦:陣地を塗り替えることを優先。相手の攻撃は回避。
バイク『プロト・コメット』に騎乗し。
迷彩と目立たないでぎりぎりまで隠れて
ダッシュやジャンプを駆使し運転。
早業と範囲攻撃で苦無を投擲して黒色を黄緑色に反転させていく。
相手の攻撃は視力と見切り、逃げ足で回避。
無理ならオーラ防御で防ぐ。
発見された後は、【呪炎武装】発動
『プロト・コメット』のタイヤに赤いオーラを纏わせ
属性攻撃+騎乗+運転+ダッシュで通る道全てを塗り替えていく。
「装備魔法・呪炎武装」
相手に攻撃可能なら、
そのまま【呪炎武装】衝撃波と共にバイクで突進する。
「こしゃくな!ならばお前達にさらなるコンボを見せてやる!
僕のターン、マスク・ザ・ドロー!」
オブリビオンが中空に手をかざすと、閃光と共にその手には新たなマスクが握られていた。
「暗黒ヒーロー・パニッシュガイの能力!このマスクを装着した時、
デッキから攻撃力300000のアイテム「パニッシュグレネード」を取り出して装備する!」
ちなみに攻撃力の数値に特に意味はないが、数が大きいほどかっこいい気がする。
「そうはいきません」
何もないと思われていた中空から、突如灰色の宇宙バイクが出現する。
リステル・クローズエデン(なんか青いの・f06520)の愛機、プロト・コメットだ。
彼女はマーリスとは別方面からフィールドの塗り潰しを行っていた。
見れば、オブリビオンの死角にあったフィールドが軒並み黄緑の格子模様になっている。
極限まで身を隠しての行動が、着実に成果となっていた。
「装着!パニッシュガイ!パニッシュグレネードを装備して攻撃だ!」
オブリビオンが新たな仮面を装備すると、宣言通り剣呑な重火器を装備したアメリカンタフガイが出現する。もちろんアゴも割れている。
グレネードを構えたパニッシュガイを前に、リステルは少し小首をかしげ――そしておもむろに、自分も中空に手をかざした。
「装備魔法「呪炎武装(ブレイズブレイク)」を発動!この魔法を装備した僕の攻撃力は700000000アップする!」
「な、ななおく、だと……!?だが先攻は僕だ!パニッシュガイで攻撃!」
もう一度言うけど攻撃力の数値はかっこいいだけだし、お互い言ってるだけである。でもお互いえらく流暢だった。
「……装備状態のこの魔法をコストにして、相手の攻撃を無効化する!」
プロト・コメットのタイヤが赤いオーラを纏い、パニッシュガイを透過する。
言わば、呪炎幻走(ブレイズ・ファントム)!
「何ッ!?」
実際の話は単純だ。ほぼ宣言通りに攻撃してきたオブリビオンの動きに合わせて通り過ぎ様に回避しただけである。
だが彼女は――否、記憶を失って尚肉体が記憶する彼女の本質は。カードファイターとして恐ろしく小慣れていた。
「さらに!「呪炎武装」をコストにした時、1度だけ相手にダイレクトアタックできる!」
鋭いアクセルターンから、ツバメ返しのような突撃がオブリビオンを狙う。
「しまった!?」
なんとなくそれっぽい効果を叫んでいたオブリビオンが逆に呑まれ、効果の通りに攻撃を受けてしまう。
そして、呪いの炎は勢いを止めず、パニッシュガイのマスクを焼き尽くした。
「……バカな!攻撃が!?」
2度の塗りつぶしを経て、猟兵達の力は徐々に戻りつつある。
初めてまともに攻撃を受け、オブリビオンは明らかに動揺していた。
成功
🔵🔵🔴
竹城・落葉
【SPDで判定】
キマイラフューチャーで戦争か……。ならば、我も駆けつけねばなるまい!
我は『森の賢者』を発動、詠唱と共に大量のゴリラを召喚するぞ。そして、名物竹城を手に、壁や床を殴って色を変えるぞ。そうしてマップの3分の2以上を塗り潰したら、敵をボコスカ殴ってやろう。なお、塗り潰すまでの間に行われるであろう攻撃は【残像】でよけ、【早業】で素早く塗り潰してやるがな。
我とて元武将、戦地を陣地に変えることくらい、お手の物よ!!
*アドリブ&共闘、歓迎です
「成る程、そういう趣向……か!」
竹城・落葉(一般的な剣客……の筈だった・f00809)は剣呑なる鈍器・名物竹城をひとつ打ち鳴らし、戦いに赴く人格を呼び出した。
「戦地を陣地に変えることくらい、お手の物よ!我は『森の賢者』を発動する!」
再度竹城が鳴ると、落葉の背後から巨大な人……じゃないやゴリ影が出現する。
「ウホーッ!ウホッウホウホッ!」
ゴリラの巨大な体躯で、一気に塗りつぶしを進めようというのだ。
だが、動揺から立ち直って仮面を付け替えたオブリビオンに不敵な笑みが浮かぶ。
「この世界でゴリラは常にトップ環境のテーマ、もちろん対策済だよ!」
環境がどうとか初耳だが、オブリビオンはしてやったりといった顔で宣言した。
「暗黒農家・3代目JS兄弟(弟)の効果!1ターンに国産バナナトークンを1つ召喚!
これを使用して、場のゴリラ1体のコントロールを得るッ!」
ころんと1つ転がり出たバナナ。その瞬間、先程までいた空間からゴリラが掻き消え、オブリビオンの前でバナナにむしゃぶりついていた。
「バナナだと!ベタな!?」
「教科書通りの浅はかなデッキ構築を呪う事だな!森の賢者よ、奴を攻撃しろ!」
ゴリラの瞳からは正気の光が失われ、やがて殺意のみを宿した悲しき殺人マシンへと変貌する。
その拳を狂ったように振り上げて、落葉へ猛然と襲い掛かるのだった。
……そう、1匹だけ。
「……ん?」
今度は落葉が笑う番だ。
「浅はかなのは貴様の方だ!我が『森の賢者』が召喚するゴリラは3体!長男と次男と三男だ!」
ちなみにバナナを食ったのは次男ゴリラだ。
1つしかないバナナを勝手に食べた罪は重い。次男ゴリラの拳が落葉へ届くよりも早く、長男ゴリラと三男ゴリラのラリアットが次男ゴリラの顔面を轢き潰す。
「ウホーッ!?」
「最後くらいは主の役に立つがいい」
乱世の将は裏切り者に容赦をしない。畳みかけるように名物竹城が閃き、次男ゴリラは弾け飛んで常葉色の塗料となった。
妨害は入ったものの、爆ぜた次男のおかげでより広範囲の塗りつぶしに成功したことになる。
「じ、次男ーッ!?よくも僕の次男を!」
そもそもお前のじゃない。
大成功
🔵🔵🔵
マーリス・シェルスカナ
(※アドリブ歓迎)
Oh、攻撃が効いてきたのですネ?
でもまだネ、更に畳みかけて塗り潰してやるのデス!
(行動方針)
…また自分中心にMeteorite発動と思いました?そんなメタは甘いデス!
Meはスペル・『姑息な機械ネズミ』を発動ネ!
この効果で、Meは『このターン、相手に攻撃不可』になる代わりに
『ユーのフィールド(黒)に機械ネズミが悪戯して、Meのフィールドポイント(白)に変えちゃう』ネ!
…実際は単にエレクトロレギオンを分散させる事デ、対処しにくい端っこを突く様に狙うだけデスけど、なんか乗らないといけない気がシテ…。
「こうなったら、必殺コンボを見せてやる!」
徐々に傷ついている事に焦りを覚えたオブリビオンから、それまでとは比べ物にならない力の波動が立ち上る。
「暗黒ヒーロー・エターナルガイを装着し、効果を発動!
フィールドと墓地の仮面を全て除外して、僕は除外した仮面1つにつき3お……3京!攻撃力をアップするッ!!」
7億が相当悔しかったようで、めちゃくちゃ盛ってきた。そう言えばこの子さっきからコンボなのに1枚ずつしか仮面使ってない。
「除外した仮面は2枚、よって僕の攻撃力は6京アップだ!凍りつけ、エターナルフォース!!」
仮面から黒い輝きが立ち上る。確かに数値は適当極まりないが、その威力は先ほどの比ではないだろう。
その光景を見てマーリスはひとつ小首をかしげ、そして手元のデバイスを操作しながら宣言した。
「Meは……『機械ネズミ』でブロックデス!」
出てきたのは、エレクトロレギオンで呼び出した小さなネズミ。
「さっきの隕石は打ち止めか?ならその貧弱なモンスターと一緒にくたばるがいい!」
6京かどうかはさておき、荒れ狂う黒い波動がネズミとマーリスを覆い尽くす。
「凍てつく豪雪、吹き荒れる猛風、とどろく地鳴、燃え盛る火炎、あと……永遠の漆黒……とあとそれから……」
長い。思い入れがある必殺技なのか、発動してからの語りも恐ろしく長い。
「……ッ!」
だがあまりに長く攻撃が続く間にネズミは跡形もなく消し飛び、防御プログラムを起動していたマーリスも大きなダメージを受けている。
「次でとどめだ!」
「……その前に、Meはスペル・『姑息な機械ネズミ』を発動ネ!」
「何だと!?」
見回せば、オブリビオンの周囲がいつの間にか白く染まっている。
「Meは『このターン、相手に攻撃不可』になる代わりに『ユーのフィールド(黒)に機械ネズミが悪戯して、Meのフィールドポイント(白)に変えちゃう』ネ!」」
実のところ、最初からネズミは5匹だった。単に1匹と自身を囮にする間に他のネズミを四方に飛ばしていただけなのだが、マーリスはある残酷な事実に気づいていた。
(この子……乗っかれば乗っかっただけ、自分で墓穴掘りマス……!)
効果の説明にフレーバー。大味なうえに冗長なテキストを読み上げる間に、四方に飛ばされたネズミたちはオブリビオンの真後ろをせっせと塗りつぶしていたわけだ。
そして、もう一つの事実が電脳ローブに表示される。
「――Painted Field: 66.7%」
フィールドの3分の2。猟兵たちの力が完全に戻る条件が、遂に揃った。
マーリスのデバイスが淡く輝く。力あるスクリプトが本来の計算を再開し、電脳空間に魔力が満たされた。
「まさか……僕のダークネス・フューチャーが、破られたというのか!?」
「これからが本当の、My Turnデス!」
成功
🔵🔵🔴
桐府田・丈華
心情
「ふふん、この戦いこそボクにぴったりじゃない?行くよ!
え、カードバトルじゃないの
、、、?」
「でも、こういうゲームも嫌いじゃないからね!」
【塗りつぶしながら戦う方針】
カードをデバイスへセットしてバトルキャラクター達を召喚し、敵の攻撃を回避しつつバトルキャラクターを指揮して皆で漆黒を塗り潰して行きます
「速攻でカタをつけるよ!」
弱点をつかれるとちょっと動揺して脆さが見えちゃうかも
(他の猟兵さんとの絡みOKです)
ミスツ・シューパリツェ
※アドリブ・連携OK
【POW】
カードなんて、トランプや花札くらいしか知らねえぞ?
まあいい、どの道相手に合わせる必要なんざねえ
白ってことは俺達が有利って事でいいんだな?
なら、力押しのごり押しだ
敵に向かってUCで攻撃し続ける
外れてもUCの周辺地形破壊で、敵が急いで塗り替えした所や残った黒い所を塗っていく
要はUCが影響するんならこっち色に塗られるんだろ?なら、コイツは正にうってつけだ
もし地形破壊が塗り床の無効って判定なら、『バイオミックオーバーロード』を代わりに使う
敵の仮面は宣言したら即それっぽい仮面ごと攻撃する
成程、出した札の数字が高いのが勝つとかか。なら俺はこの武器をぶつけて勝負
ん?それも違う?
「ふふん、つまりこれ、ボクにぴったりの戦いってことじゃない?それじゃいくよ、ボクのターン……ドロー!」
桐府田・丈華(カードバトルゲーマー・f01937)が勝ち誇るように飛び出し、「million mirrors」のデッキからカードを引き抜いた。
「そう!世界はカードの力で動いているッ!だから僕たちもカードで決着をつけよう!」
何度も言うように実はカードゲームは一切関係ないが、相手の特殊性ゆえに結果的にぴったりになっている。
「速攻でカタをつけるよ!レベル1・タイニィニンジャとタイニィマジシャンを召喚!」
流れるような動作でカードをデバイスにセットすると、丈華の前に可愛くディフォルメされたキャラクタが現れる。
「ニンジャは2回攻撃、マジシャンはブロック貫通!同時攻撃でとどめだ!」
マーリスの戦術に倣い、手数で押す作戦だ。
だが、すっかり減った黒いフィールドに立ち戻ったオブリビオンは不敵な笑みを浮かべていた。
「おっと、単純なウィニーなら暗黒ヒーロー・セキュリティガイの出番だ!
レベル3以下のモンスターは場にある限り即座に行動状態になり、その能力も使用できない!」
「ええっ!?」
オブリビオンが仮面を装着した瞬間、丈華のモンスターが地面から生えた鎖に絡み取られる。
「そ、そんなのズルじゃん!」
「ズルじゃない、今年度版の公式裁定だ!さぁ、無防備なプレイヤーにダイレクト……」
「ひッ!?」
却って被虐心を煽る丈華の涙目に、オブリビオンは生まれて初めて抱く感情のままに……
「知るかよ、俺は金賭けねえカードにゃ興味ねえ」
「あバっ!?」
死角からの不意打ち。オブリビオンの手が丈華に届く前に、ミスツ・シューパリツェ(バイオモンスターのバーバリアン・f17654)の体重が乗った大斧の一撃が、オブリビオンを吹き飛ばした。
「大体にして手前のクソゲーに付き合う理由なんかもうねえだろ」
これまでの塗り潰しによって、既に猟兵達のユーベルコードは本来の威力を取り戻している。相手の穴を突けないなら、別段力押しでも構いはしないのだ。
「おのれ卑怯な!ならば僕は、攻撃力8000兆の……」
「じゃ俺は100億兆万円の斧で攻撃な」
取り出したマスクを殴る。被ろうとする頭を殴る。理にかなった戦術だが、絵的にエグい。
「こいつが俺の公式裁定だぜ、遠慮なく死んどきな」
だが、ミスツが振り下ろしたとどめの斧は巨大な腕に受け止められた。
「……あ、暗黒ヒーロー、リベリオンガイの効果……、このマスクが破壊された時……このターンに受けた攻撃回数だけ、リベリオンガイを召喚する……ッ!!」
頭から血を流しながら、オブリビオンのマスクの下の目が怪しく輝く。
「ンだと
……!?」
「僕がお前に受けた攻撃は、3回!!」
黒い爆発とともに禍々しい姿の巨人が3体出現し、うち1体が仮面の中にオブリビオン本体を吸収する。
「これで終わりだ……調子に乗るなよ、雑魚が!」
大きすぎる力に呑まれながら、オブリビオンは再びフィールドを黒く染めようと動き出す。
「野郎!!」
ミスツはバイオミック・オーバーロードを瞬時に発動し、巨人の1体と組み合った。
両者の力は互角、触手の分だけミスツが有利だ。しかし、3倍の数を一人で凌ぐことはできない。
「おいお嬢ちゃん、呆けてないで手伝え!コイツ等しつこいんだよ!!」
ミスツは眼下でただ1人固まったままの丈華に向かって叫ぶ。
他の猟兵達も援護に参加しているが、その巨体ゆえまだ決定打には至らないのだ。
「で、でも」
「いいんだよ適当で!ああいうイキリ野郎は1回でもでかいのかましゃおとなしくなるんだからよ!」
「ボクのデッキ……このままだと何もできなくて……」
丈華の眼前には拘束されたままのタイニィがもがいている。手札に効果を解除するカードはない。
得意の戦術を封じられ、手詰まりの無力感が丈華の動きも封じていた。
「あー!これだから遊びでカードやってる連中はよ!」
ミスツにとってのカードゲームは所詮暴力抗争中の余興だ。面倒になれば破り捨てて懐の銃を使えばいい。
「あ、遊びだけど!遊びじゃないもん!」
丈華にとってのカードゲームは、あまり長くない人生そのものだ。喜びも悲しみも、カードと共に感じてきた。
「だったら遊びじゃない所を見せてみろよ!」
「見せてやるよ!ボクのターン……ドローッ!!」
安い挑発ではあったが、丈華のプライドが再び心に火を灯す。
「魔法「バトルキャラクターズ・アッセンブル」!僕のデッキと場から全ての『タイニィ』を除外して、『合体』する!
『合体』したモンスターのレベルは、除外したモンスターの合計!」
丈華のデッキから半数以上のカードがバラバラと舞い、拘束されたタイニィを救い上げて1つになる。
「出てこい、レベル31・タイニィジャイアント「マイクロマン」!!」
今出せる全ての力。全てのタイニィを結集した巨人の大きさはしかし、オブリビオンの約半分。巨人というにはいささか小さかった。
「なるほど、モンスター合体でレベル制限を回避したか!だがその程度の大きさでリベリオンガイとどう戦う?」
「遊びの力と、遊びじゃない力だよ!「マイクロマン」の効果!『合体』に使用したタイニィの数だけ、相手のデッキ・手札・墓地のカードを公開する!」
「今更手札の公開だと!?」
小さな巨人・マイクロマンが光を放つと、オブリビオンから10の仮面が空中に浮かび上がる。
「みんな!残り10個だよ!!」
「……何だよ、遊びのカードにもイカした役があるじゃねえか」
ミスツは触手を扱きながらニヤリと笑った。
確かに仮面を公開しただけでオブリビオンにダメージは通らない。
だが、オブリビオンの力の源が巨人より遥かに脆弱な仮面だということは、これまでの戦いで証明済だ。
白。黄緑。常葉色。赤。
宙に浮いて無防備になった仮面に猟兵達の一斉攻撃が炸裂し、次々と砕けてゆく。
「まさか……最初から僕の仮面を!?」
「……っよし9個目!これでマスク一丁素っ裸の変態だな!お嬢ちゃん、トドメだ!」
「うんっ!」
光り輝くマイクロマンがオブリビオンの最後の仮面に迫る。
「だ、だがリベリオンガイの攻撃力は800ちょ……」
「ひとつだけ謝らせて」
丈華はオブリビオンをまっすぐ見つめて言った。
「ボクとキミのやってるゲーム、たぶん違うやつ」
「……今更ソレを言うのか!?」
「後から文句言われても困るから!それじゃね、超磁力ブレイク!!」
猟兵達のユーベルコードが一条の光となりオブリビオン最後の仮面を砕く。
次の瞬間、オブリビオンを中心として虹色の爆発が起こり、黒一色に染められていた街は極彩色に変わっていた。
大成功
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最終結果:成功
完成日:2019年05月06日
宿敵
『マスクコレクター』
を撃破!
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