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バトルオブフラワーズ⑤〜もぐらスレイヤー

#キマイラフューチャー #戦争 #バトルオブフラワーズ

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「キマイラフューチャーにも戦争の嵐が吹き荒れ始めたようでございます」
 ヴェルタール・バトラー(ウォーマシンの鎧装騎兵・f05099)の背後には、真っ二つになったキマイラ世界の映像が浮かんでいる。
「この危機を回避するには、『システム・フラワーズ』へ赴き、中枢を占領しているこの世界のオブリビオン・フォーミュラ『ドン・フリーダム』を倒さねばならないのですが」
 目的地にたどりつくためには、まず、その周囲を守る6つの『ザ・ステージ』をオブリビオンから取り戻す必要があるのだ。
「私がご案内するのは、『ザ・ステージ』の1つ『ザ・ゲームステージ』です」
 そこはゲーム内のデジタル世界のような場所になっている。
「猟兵の皆さまは、このゲームの世界の中に入り込み、ゲームクリアのために行動してください」
 ヴェルタールが見つけたのは、『もぐら叩き』ゲームのステージだ。
 それすなわち、もぐらを叩きまくってハイスコアを目指すゲーム。
「一応タイトルがついてるようですね。『もぐらスレイヤー』……ですか」
 もぐらスレイヤー。
「お1人の挑戦につき、100点以上を取る事が出来れば、クリア扱いとなります。ぽこぽこ叩いてくださいませ」
 備え付けのピコピコハンマーを使用して欲しい。持ち込みや武器の使用は認められていない。使えるのは、猟兵自身の技能だけだ。
 そして、これが普通のもぐら叩きと違うのは、『システム・フラワーズ』への道を切り開くためのゲームであるという事。
「オブリビオン側も、指をくわえて見ているだけではありません。皆様がゲームをクリアしてしまいそうになると、オブリビオンの集団が現れ、皆様を妨害しようとするでしょう」
 そのオブリビオン達を撃破し、無事もぐら叩きを攻略すればステージクリアとなる。
「せっかくなので、楽しくもぐらを叩いて、オブリビオンを撃破してくださいませ。キマイラフューチャーを元通り楽しい世界に戻す、その第一歩です」
 ヴェルタールは、手にしたピコピコハンマーを、明後日の方向にかざした。


七尾マサムネ
 戦争です!!

 もぐら叩きゲーム『もぐらスレイヤー』をこなしつつ、お邪魔に来るオブリビオンを撃破してくださいませ!

●もぐらスレイヤー
 基本的に普通のもぐら叩きと同じです。
 すぱーんすぱーんともぐらを叩きましょう。
 勢いでも何とかなる類の奴です!

●オブリビオン
 一番大好き怪人トリオ。
「他人がいい感じの得点を取るのが!」
「許せない類の!」
「オブリビオンです!」
 そういう事なのでよろしくお願いします。
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第1章 集団戦 『ナンバーワンズ』

POW   :    ナンバーワン怪人・ウェポン
【ナンバーワン兵器】で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる。
SPD   :    トロフィー怪人・ジェノサイド
【トロフィー攻撃】を発動する。超高速連続攻撃が可能だが、回避されても中止できない。
WIZ   :    金メダル怪人・リフレクション
対象のユーベルコードに対し【金メダル】を放ち、相殺する。事前にそれを見ていれば成功率が上がる。

イラスト:まめのきなこ

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

ゴアゴア・トゥエニワン
ゴアゴアァ《…おい誰だ、見た目がもぐらっぽいとか思った奴は》

要するにひたすら出てくるもぐらを叩いていけばいいのであるな?
尚且つ、敵の妨害を掻い潜れと。
…スピードと反射の勝負と言うわけであるか。やってやろうである。

選択した【UC】の効果で付与した【見切り、早業】でもぐらをひたすら叩いていくのである。銃以外も扱える所、みせてやるである。

敵の妨害?当たらなければよかろうである。【ダッシュ、残像】で敵を翻弄するであるぞ。捕まえられるもんなら捕まえてみろである。

ついでに敵の頭もぶん殴っとくであるか。
ナンバーワン取りたいなら妨害より前に技術磨いて来やがれ、である。

アドリブ歓迎



「ゴアゴアァ《皆の健闘を祈る……おい誰だ、見た目がもぐらっぽいとか思った奴は》」
 ゴアゴア・トゥエニワン(寛大なる元モフモフ団頭領-ドン・ゴアゴア・f13912)は、他の猟兵と攻略の成功を誓い、『もぐらスレイヤー』のゲーム空間に突入した。
 ゴアゴアが現れたのは、森のような場所。地面には穴が点在し、もぐらの頭がちらり、見えている。
「ゴアゴア《あれは、もぐらの頭であるか》」
 さて。ここからゴアゴアの言葉は、自動音声翻訳機『ゴアリンガル』を通したもののみをお伝えしよう。
「要するに、ひたすら出てくるもぐらを叩いていけばいいのであるな? 尚且つ、敵の妨害を掻い潜れと」
 ゴアゴアが、フィールドにセットしてあったピコピコハンマーを手に取ると、虚空に2つのフレームが表示される。
 1つは残り時間を、もう1つは得点を表示するもののようだ。
「やってやろうである」
『ゲームスタート!』
 どこからともなく流れたシステム音声に合わせて、ゴアゴアは自らの見切り力と早業力を超強化した。
 そして、もぐらが穴から顔を出す!
 ぴこん!
『やられたもぐ~』
 ぴこん!
『やられたもぐ~』
 ゴアゴアの、目にも止まらぬピコハンさばき。もぐらが頭を出すそばから、撃破していく。
 スコアがみるみる増えていき、三桁に手が届くのは確実という時だった。
「おっとそれ以上」
「ナンバーワンには」
「近づけさせませんよ!」
 ゴアゴアの背後に、奇妙な三人組が現れた。
 そのうちのトロフィー怪人が、トロフィー片手に超速攻撃を仕掛けてくる。
「捕まえられるもんなら捕まえてみろである」
「!?」
 トロフィー怪人の攻撃が、空を切る。ゴアゴアの残像だ。
 ダッシュで敵の背後をとったゴアゴアが、後頭部に一発ずつくれてやる。
「ぐわっ!?」
「ナンバーワン取りたいなら、妨害より前に技術磨いて来やがれ、である」
 敵を蹴散らし。
 そして、もぐらスレイヤーも100点を超過したところで、ゴアゴアを称える音声が流れた。
『YОU WIN!!』

成功 🔵​🔵​🔴​

アストレア・ゼノ
◆POW
◆アドリブ歓迎です
デジタルとやらはよく分からないが、
つまりは出てきたもぐらを退治すればいいんだな
何っ、頭を叩くだけで十分だって?

【野生の勘】でもぐらが飛び出すのを【見切り】
【咄嗟の一撃】で次々と仕留めてやろう

仔竜のグウェンはうずうずした顔で様子を見ているだろうが、
一応こいつも武器の扱いになるだろうから
大人しく待っていてくれと釘を刺さないとな

怪人トリオが邪魔しに来たら、グウェンを槍へと変えて応戦だ
集団で居る所を【なぎ払い】、
その中の一人を【串刺し】にしたら【ドラゴニック・エンド】の発動だ
さっきまで焦らされていた分、思いっきり暴れて来い!



 白の竜を伴い、草原ステージに現れたのは、アストレア・ゼノ(災厄の子・f01276)である。
「ここがゲーム空間か。デジタルとやらはよく分からないが、出てきたもぐらを退治すればいいんだな」
 頭を叩くだけで十分なら、お安い御用だ。
 アストレアは、手に取ったピコピコハンマーを軽く振るって具合を確かめると、ゲームを開始した。
『ゲームスタート!』
「そこか」
 すぱーん、とピコハンの一撃が、もぐらを仕留める。
 野生の勘でもぐらが飛び出すのを見切り、咄嗟の一撃で打撃する。
『やられたもぐ~』
『やられたもぐ~』
 アストレアがピコハンを振るうたび、もぐらの情けない声が響き渡る。
 鮮やかに、もぐらを叩いていくアストレア。そして、その様子を見守る、仔竜のグウェン。
 何やらうずうずした顔をしているが、武器使用禁止ルールを守るなら、参加はできないか。
「大人しく待っていてくれ。すぐ済ませる」
 20、30、40……みるみるスコアが伸びていく。このままなら、クリアは時間の問題だ。
 だが、そうは問屋が……否、オブリビオンがおろさない。
「このゲームでは自分が1番と思ったか?」
「だが残念」
「あなたは2番目ですよ!」
 だが、もぐらに集中していても、アストレアが敵の気配を見逃す事はなかった。
 ピコハンを天に投じると、槍に変じたグウェンに持ち替える。
 そして敵が散開する前を狙い、一気に薙ぎ払った。
「ま、まだ心の準備が……!」
 などと戦場にあるまじきセリフを吐いた怪人達を、槍がまとめて串刺しにした。
「さっきまで焦らされていた分、思いっきり暴れて来い!」
 アストレアの声と同時、竜槍から顕現したドラゴンが、怪人を蹂躙した。
 そしてアストレアは、落下してきたピコハンをキャッチし、最後のもぐらを叩く。
『YOU WIN!』
 ゲーム、クリア。

成功 🔵​🔵​🔴​

祇条・結月
神威・くるる(f01129)と同行
懐かしいな。戦争中、なんて状況じゃなかったら童心返って楽しめたんだけど
ふたりで並んでできる筐体を見つけて、挑むよ。
さ、やろっか。なんなら勝負する? なんて、ね

あらかじめ≪夜更かしな共犯者≫を方々へ放しておいて、どこからオブリビオンがやってきても対応できるように上空を偵察しとく

あらかじめ僕とくるるの周りには【罠使い】で銀の糸で簡易なトラップを作っとくね
後はゲーム開始、【第六感】で次に動きそうな場所を予想して、出てきたら【スナイパー】の動きで無駄なく正確に叩く
これを繰り返していくよ

オブリビオンへは苦無の【投擲】で対処
梟の情報はくるるにも共有していくね


神威・くるる
結月はん(f02067)と一緒

うち、こないなゲーム初めてなんよねぇ
結月はん、教えてくださる?
勝負でもええよ……ふふ、何賭ける?なぁんて
お隣同士の筐体でフォローしあえば妨害されても大丈夫やろ

UCで猫ちゃんたちを召喚しておいてからゲームスタート
偵察してくれはる梟さんの報告を受けて猫ちゃんたちに妨害を妨害してもらいます
意思疎通は【動物と話す】で通訳するさかい任しとき

【第六感】でもぐらさんが出てきそうなトコにアタリをつけてペシペシペシ
【二回攻撃】や【フェイント】とかで手数を増やしてミスをカバーしつつ

手が空いた猫ちゃんはもしかしたら敵はんの台の上でお昼寝とかしてまうかもしれへんなぁ
そうなったら、堪忍え?



 『もぐらスレイヤー』は、新たなチャレンジャーを迎えていた。
 神威・くるる(神の威を狩る黒猫・f01129)と、祇条・結月(キーメイカー・f02067)の2人だ。
 2人は、位置的に近しいフィールドにそれぞれ立つと、それぞれのピコピコハンマーを手に、ゲームにエントリーした。
 オブリビオンに急襲されても、お互いにフォローできそうな距離なのは、くるるにとっても安心なポイントだ。
 そして結月は、準備するくるるに声を飛ばす。
「懐かしいな。戦争中、なんて状況じゃなかったら童心返って楽しめたんだけど。……あれ、くるる?」
 結月の視線の先、くるるの顔には、少々戸惑いも浮かんでいる。
「うち、こないなゲーム初めてなんよねぇ。結月はん、教えてくださる?」
「もちろん。なんなら勝負する?」
「勝負? ええよ……ふふ、何賭ける? なぁんて」
 笑いをかわしつつ、くるるは、黒猫の群れを召喚した。もぐら退治ではなく、オブリビオンに備えての事だ。
 同様に、結月の影もざわめく。【夜更かしな共犯者】……影で編まれた梟達が、周囲に飛び立っていく。どこからオブリビオンがやってきても対応できるよう、偵察を任せたのだ。
 更に結月は、自分とくるるの周りに、銀の糸を張り巡らせる。シンプルなトラップではあるが、少しの時間ならば十分機能してくれるはずだ。
 これで、ゲームに集中できる。
 くるるへ手短ながらアドバイスを終えた結月が、もぐら穴を見つめる。
 そして、2人の準備が万端になると同時、ゲームは始まりを告げた。
『ゲームスタート!』
 第六感を研ぎ澄ませる結月。次にもぐらが顔を上げそうな場所を予想。
 にゅっ。
 果たして、結月の勘は的中した。そして、スナイパーめいた所作で、素早く、無駄なく、正確なピコハンさばきで、もぐらを打つ。
『やられたもぐ~』
 この調子でいけそうだ。結月は、これを安定の必勝パターンとして、もぐらとの格闘に専念した。
 ゲーム開始直前の結月のアドバイス。そして、今の結月の戦法を参考にしつつ、くるるもまた、第六感に身をゆだねる。
「……そこ!」
 ぴこん!
『やられたもぐ~』
 まずは1匹!
 しかし、残り時間の減少と共に、もぐら達は本気を出してくるのだ。
 中盤戦。くるるが一匹を叩いた時には、既に別の穴からもぐらが「こんにちは」している。更には、また別の穴からも気配が。
 しかしくるるは、目にも止まらぬ動きで、その2匹を相次いで撃破した。相手の数が増えるなら、こちらは手数を増やせばいいのだ。感覚をつかんできたようだ。
 やがて、2人ともが、70点を越えた頃だった。
 梟が、結月の傍らに舞い降りた。動きがあったと言う事は、敵襲の証。
 同じように梟から報せを受けたくるるは、動物との意思疎通能力を生かし、自分の猫たちにもそれを伝える。
 敵の方へと急行する黒猫たち。妨害の妨害である。
「1番……うわっ!?」
「何だ、ねこ?」
「ここはもぐら叩きエリアでは?」
 遠くから、悲鳴が聞こえてくる。もちろん、怪人達のものだ。
 何とか2人の方に近づいてくるが、くるるの猫達に襲い掛かられている隙を、結月が突いた。
 結月の投擲した苦無が、トロフィー怪人に命中。遠方からの攻撃に、怪人も更に混乱する。
 怪人との交戦が繰り広げられる中、手すきの猫の中には、もぐらフィールドの隅っこで香箱座りしているものもいる。……あれ、眠りに落ちている子も。
「のどかやねぇ」
 ぴこん。
 くるるの今のアタックで、100点を越えた。
 あとは結月。苦無から持ち替えたピコハンが、もぐらの頭にクリーンヒット。
 『YOU WIN!』のボイスが、2つのフィールドから、相次いで響き渡る。
 怪人も撃退したのを確かめ、くるると結月は、勝利の笑みをかわした。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

ポク・ョゥョゥ
ぴこぴこー叩くよー
ぽくいっきまーす

どこからくるかなー
んーとねーあっちかなー(ぽこん)
こっちかなー(ぴこん)こっちもかなー(ぺこん)
何だか思ったとこに出てくるぉー
いっぱいぽこぽこしよー

出てくる数が増えたよー
よーし、ぽくの奥の手だよー
のびーるお腕の〜ひゃくれつぽくぴこはんまー
お腕をびょんびょん伸ばしてもぐら叩くのー
跳ね返る力?で早いよー
あのねー、ぽくもよくわからないけどとりあえずお腕が凄いのー

んー?怪人たん来たよー
あのねー、お腕のびよんびよん止まらないのー
あー、そのまま怪人たんにびよびよぽくぱんちしちゃったー
んー。それじゃーぱくー、とどめにブレスお願いしましゅー

クリアできたー?やったのー
あがめよー


ベイメリア・ミハイロフ
何人(なんぴと)たりとも、わたくしの邪魔はさせません…
もぐら叩きの鬼となったわたくしの邪魔は…!

オブリビオンには
基本Red typhoonにて攻撃
撃破できる対象がおりましたら、ジャッジメント・クルセイドにて
数を減らすようにいたします
敵からの攻撃は絶望の福音にて先見し
武器受けではじく又はオーラ防御にて被害を抑えます
回避する間があるようならその間もぐらを叩きますとも…!

もぐら叩き…え?もぐらスレイヤー、でございますか?
そちらでは第六感を使用し
出てくる気配を察知し叩くよう努めます
絶望の福音が役に立つのならそちらも使用
出た所を確実に叩いてまいろうと思います


※共闘・連携が可能でしたら歓迎いたします



 あがめよー、とポーズを取りつつポク・ョゥョゥ(よろしくなの〜・f12425)も、ゲーム空間にてこてこ現れた。
 ポクのステージは、森のようだ。ピコピコハンマーを両手で構えて、準備。
「ぴこぴこー叩くよー。ぽくいっきまーす」
 そして、ポクのそばのフィールドでも、ベイメリア・ミハイロフ(紅い羊・f01781)が、静かにピコピコハンマーを携えていた。戦いの始まりを待ちながら。
『ゲームスタート!』
 2つのフィールドで、同時に火ぶたが切られた。
 即座に、ベイメリアのピコハンが唸る。
 やあ、と頭をのぞかせるもぐらをターゲッティングすると、微塵の迷いも含まぬ打撃を浴びせる。
 ぴこん!
『やられたもぐ~』
 ぴこん!
『やられたもぐ~』
 ベイメリアの第六感が冴える。
 討ち漏らすことなく、もぐらは再び深淵なる穴の中に沈んでいく。
 猟兵が基本的に有する戦闘勘は、対もぐら技能としては、そもそも有効なのではないだろうか。このゲーム、ある意味猟兵向きかもしれない。
 ベイメリアが、ちらり、とポクの方をうかがう。
「どこからくるかなー。んーとねーあっちかなー」
 ぽこん。
「こっちかなー」
 ぴこん。
 勘か予測か。ポクがピコハンを向けた方に、次々もぐらが出現する。
 ポクの楽しさゲージも増してきた頃、もぐらの出現数と頻度がアップした。時間経過で難易度が上がるパターン。
 しかも、ポクから少々離れたところにもぐら出現。これは届かない?
「よーし、ぽくの奥の手だよー」
 びよーん。
 ポクの手が伸び、遠くのもぐらを叩いた。そのままぽんぽん跳ねて、連鎖的にもぐらをぺこぺこしていく。
「ひゃくれつぽくぴこはんまー」
 跳ね返りの力も生かして連打、乱打!
 ポクの腕が凄いことになるのに比例して、スコアもぐんぐん伸びていく。
 同じように、ベイメリアのスコア表示も、上昇を続ける。赤のシスター服をまとってピコハンを振るうベイメリアの姿は、さながら鬼神の如し、である。
 そして、その第六感は、新たな敵の襲来をも察知した。
「ナンバーワンを目指すか」
「しかし我らこそが」
「真なる1番です!」
 案の定、怪人トリオが阻止に現れた。2手に分かれ、猟兵の妨害にかかる。
 ナンバーワン怪人とトロフィー怪人が、それぞれの武器を構える。しかし、ポク的にはそれどころでは、ない。
「あのねー」
「何だ?」
「お腕のびよんびよん止まらないのー」
 ぎゅいん。
 もぐらを叩くはずの腕が、そのまま怪人2人に炸裂した。もぐらをスレイヤーするくらいの威力だ。オブリビオンとて無事では済まないのであるよ。
「何人たりとも、わたくしの邪魔はさせません……もぐら叩きの鬼となったわたくしの邪魔は……!」
 ベイメリアの眼光が、向かってきた金メダル怪人を射抜く。
 一瞬おののいたものの、金メダル怪人は拳を固め、飛びかかって来た。
 が、それを防いだのは、ベイメリアのオーラであった。
「なん……だと……!?」
 もぐらの出現が緩やかになった隙をつき、ベイメリアが仕舞っていた武器を露わにすると、薔薇の花びらへと変える。
 ポクに追いやられてきた怪人も巻き込み、3体が深紅の豪風に飲み込まれた。花弁の間隙を縫って、何やら声が聞こえてくるが、はっきりとは聴き取れぬ。
 やがて風が止む。怪人達は、すっかりふらふらだった。
「んー、おめめ、ぐるぐる? それじゃーぱくー、とどめお願いしましゅー」
 現れた白竜からブレスを受け、怪人達は為すすべなく倒れていく。
 その間にも、ポクの腕はあらぶり続け、ベイメリアのピコハンさばきも凄まじく。
 気づけば、ほぼ同時に100点を越えていた。
『YOU WIN!』
「クリアできたー? やったのー」
 あがめよーポーズでご満悦のポクは、こちらもノルマを達成したベイメリアの元にてってこ歩み寄る。
「さっきのお花すごかったのー」
「いえいえ、そちらの伸びる腕も……」
 ベイメリアは、ポクの姿を改めて確かめ、
「パンダさま……とお呼びしてよろしいでしょうか?」
「いいよーあがめよー」
 ポクのあがめよーは、ご挨拶。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

藏重・力子
スレイヤー!耳慣れぬ単語だが、要するにもぐらを叩くのであるな!
これもまた戦い、いざ尋常に参る!

始めに深呼吸し、精神を統一……
もぐらが出そうな穴を【見切り】即座に叩いてゆくぞ
失敗しても諦めず【気合い】を入れて取り組もう!ぴこぴこと!

敵が向かって来たら「後にしてくれ!」
『司鬼番来・元』!巨腕のぐどう殿を放ち【先制攻撃】!
ぐどう殿に敵をこちらに近付けさせぬよう、
追いかけ回させ叩いてもらい【時間稼ぎ】だ
目標を達成次第、我も『フォックスファイア』で参戦
狐火を一纏めにした最大の炎を敵に叩き付ける!
「これで最後である!すれいやぁっ!」

我はこの世界、キマイラフューチャーが好きなのである
何が何でもクリアするぞ!



 藏重・力子(里の箱入りお狐さん・f05257)の前に広がるのは、荒れ地、そして、ランダムめいて配置されたもぐら穴。
 ここが『もぐらスレイヤー』のゲーム空間だ。
「スレイヤー! 耳慣れぬ単語だが、要するにもぐらを叩くのであるな! これもまた戦い、いざ尋常に参る!」
 用意されていたピコピコハンマーを手に、気合を入れる力子。これは、世界を救う第一歩。大好きなキマイラフューチャーを、この手で守るのだ。
 まず始めに深呼吸。精神を統一する。
『ゲーム、スタート!』
 かっ、と目を見開き、力子は見切った。もぐらが出そうな穴を。
「……出た!」
 ぴこーん!
『やられたもぐ~』
 まずは1匹!
「次!」
 ぴこん! 再び、力子のピコハンが、もぐらの脳天を直撃する。
 ちら、と虚空に浮かぶスコア表示を確認すれば、気合が功を奏したのか、どんどん数字が増えていく。
「この調子であるな!」
 だが、順調という事は、裏を返せば、敵の出現の予兆という事でもある。
「おっと俺達以上の1番は」
「我らが全力で」
「阻止しま……」
「後にしてくれ!」
 ばっさり。
 力子に一蹴された3人目は、しょんぼりした。しかし、そんな暇はなく。
 瞬時に力子が結んだ印より放たれた一対の巨腕……『ぐどう』殿が、ナンバーワン怪人の顔面を強打。
 そのまま、3人組を追いかけ回すぐどう殿。もぐら叩きならぬ怪人叩きはお任せだ。
 そうして稼いだ時間を生かして、力子は、もぐらを叩いた。叩ききった。
『YOU WIN!』
 クリアボイスが流れるや否や、力子もまた、怪人退治に参戦した。
 役目を果たしてくれた巨腕に感謝を述べて送還すると、新たに狐火を呼び出す。
 それを一纏めにし、最大火力の炎を、一気に敵に叩き付けた。
「これで最後である! すれいやぁっ!」
「うわ」
「あああ」
「ああああ!」
 豪焔に飲み込まれた3体が、まとめて吹き飛んだ。
 『もぐらスレイヤー』、ステージ、クリア!

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年05月02日


挿絵イラスト