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バトルオブフラワーズ③〜襲い来る働き蜂の大群

#キマイラフューチャー #戦争 #バトルオブフラワーズ

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●タワーダイセンリャク
 テレビウムによる事件。
 それは、キマイラフューチャーの中枢「システム・フラワーズ」からの救援要請だった。
 グリモアベースでは、多数のグリモア猟兵達が状況を予知し、作戦を依頼している。
 金髪エルフのグリモア猟兵、セレイン・オランケット(エルフの聖者・f00242)もまたその1人だ。
「キマイラフューチャーで戦争が始まったわ」
 令和が始まったこのタイミング、この世界のオブリビオン・フォーミュラ「ドン・フリーダム」が『システム・フラワーズ』のだと言う。
 この奪還の為、周囲を守る6つの『ザ・ステージ』を全てオブリビオンから取り戻さないと、目的地である『システム・フラワーズ』にたどり着くことはできない。
 ザ・ステージにはそれぞれ「特殊な戦闘ルール」があり、たとえ敵を倒しても、敗北条件を満たすと謎の力で追い出され、強制敗北になってしまうのだという。

 この場所で適応されるのは、『タワーダイセンリャク』という特殊ルールだ。
 襲い来る働き蜂戦闘員の大軍団に対し、防衛準備を整えて防衛しなければならない。
「戦場には、たくさんの兵器の残骸が残っているわ」
 兵器としてはやや古いもので、20世紀前半くらいのものらしい。
 それらの兵器の残骸を作って『防衛施設』を作成することで、有利に戦闘を行うことができる。
「作ることができる『防衛施設』は1人1つまでね」
 作成した『防衛施設』と共に、敵の大軍を迎え撃ちたい。
 『防衛施設』は基本的に、『移動不可』で作成するのが有利だ。移動できるようにすると、耐久力が大幅に低下してしまう為、注意したい。
「防衛施設が破壊された後は、自分だけで戦えるけれど、ルールの都合で戦闘力が大幅に減少してしまうわ」
 こうなってしまうと、あまり戦果は期待できないだろう。

 説明を終え、セレインは改めて猟兵達へと告げる。
「一つ一つの戦場での勝利が大切よ」
 多数の戦場があるが、目の前の戦いで勝たなければ始まらない。
 まずは、この戦場での勝利を。
 セレインは、参加する猟兵達へとそれを願うのである。


なちゅい
 猟兵の皆様、こんにちは。なちゅいです。
 当シナリオを目にしていただき、ありがとうございます。

 戦争がキマイラフューチャーで開始されました。
 できる限り、執筆本数を増やしてまいりますので、よろしくお願いいたします。

 こちらのシナリオは、1章構成、『働き蜂戦闘員』との集団戦です。
 特殊ルール『タワーダイセンリャク』が適応される戦場です。
 『防衛施設』がなければ戦果を上げられないので、自分らしい『防衛施設』を作って敵を迎撃、討伐してください!

 最速のプレイングが届いてから、そちらが失効する前(3日以内)にリプレイを執筆いたしますが、戦争シナリオなので、10名程度の参加が確認できましたら、執筆を開始することもあります。

 シナリオの運営状況はマイページ、またはツイッターでお知らせいたします。
 それでは、行ってらっしゃいませ。
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第1章 集団戦 『働き蜂戦闘員』

POW   :    御槍奉公
【槍】で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる。
SPD   :    飛行モード
空中をレベル回まで蹴ってジャンプできる。
WIZ   :    数で圧す
自身が戦闘で瀕死になると【さらなる増援】が召喚される。それは高い戦闘力を持ち、自身と同じ攻撃手段で戦う。

イラスト:森乃ゴリラ

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

二天堂・たま
なるほど…防衛施設を作り、敵の大群を迎撃するのがこの戦場の特殊ルールか。
技術水準は20世紀前半?アルダワの魔導蒸気機関は再現出来なさそうだな…。

とりあえず単純な構造で作っていくか。
高台を選び、盾になる壁をいくつか建てる。
壁の無い空間に固定の銃座を並べれば即席の迎撃施設だ。

施設の手前直前に、ボビンケースで足を引っ掛ける罠を張って足止めもしておこう。

拠点防御の技能とUC:フレンズコールで呼んだ相棒達と一緒に迎撃して、敵の軍勢を迎え撃とう。
弾薬の補給もフレンズコールの相棒達に任せる。


スミス・ガランティア
さてさて……世界が割れたことに対するツッコミはそこらに置いておいて……滅亡の危機とあらば我が出ない理由はないよね。

その前に防衛施設を作らなくてはいけないんだね。それなら……兵器の残骸を【氷結の世界】で操作して積み上げたりして分厚い氷の壁を作ってしまおうか。もちろん移動式じゃないよ。覗ける隙間も空けておこう。
攻撃でヒビが入ったらその度にまた兵器を操作して吹雪を起こしたりして補強しよう。

敵に対しては……彼ら蜂の軍団なんだよね? それなら我の得意とする攻撃うってつけじゃない? 氷の【属性攻撃】による【範囲攻撃】で迎撃したり、飛べないように羽を凍らせちゃおう。確か蜂は寒さに弱かった……ハズ。


リヴィエラ・サヴェレント
面白い所に来ちゃったね、コロン?
僕達の得意な防衛戦みたいだしいつもみたいにこの地を支配しちゃおっか。
先ずは陣地をつくらなきゃね?
僕の技、「百年のリヴィエラ」で周囲を僕好みの地にするよ。
近くには兵器の残骸とか落ちてるし、要塞とはいかなくても砲台の幾つかは使えそうかな?というか使ってみたい。大砲とかカッコいいと思う。マジ。
あとは武器やら拷問具で迎え討とう。……敵も多いね?でもまぁ、やるしかないよね。
能力としては低いけど罠とかも仕掛けようかな?ロープとか使って一纏めにしたいね。

そうそう、僕の前では鎧なんて無いに等しいからね。


メイスン・ドットハック
【SPD】
防衛拠点
防衛拠点周辺に大量の対人地雷を設置
飛行して近づくように誘導する

敵が空から近づいて来たら設置型機関銃で敵を撃墜する
敵の動きを予測して多く撃墜できるように「太陽神は全てを見通す」で動体視力、分析力を強化
敵が飛翔するポイントや多く飛翔するポイントを狙い撃墜していく
特に羽根を狙って墜落させて、地雷で爆破させる方法も取ってみる
敵が防衛拠点に接近して来たら、ガトリングガンに変えて連射力の高い兵器で攻撃をして掃討を狙う
防衛拠点が陥落思想になった場合は、拠点内に仕込んであった爆薬を起動させて、一人でも多くの敵軍勢を道連れにする。その際はしっかりと地下道から逃げる

飛んでおる敵はいい的じゃのー


露木・鬼燈
拠点防衛ですか。
僕はガンガン攻めるほうが好きなんだけど…
まぁ、それがルールなら仕方がないね!
秘伝忍法<凶>
こいつを利用した防衛施設を作るです。
コンピュータ制御の射撃システムを利用した兵器を回収。
火器の集中運用による拠点防衛を行うです。
このカッコいい重戦車を中心に作るですよ。
設置した火器はムカデにリンク。
照準から発射までを任せるです。
僕は施設に取りつかれるまでは給弾に徹する。
で、取りつかれたら近接戦闘でそれらを排除。
施設が生きているようなら給弾に戻るです。
んー、攻撃はこれでいいとして…
防御が心配だよね。
車両などを並べて積んで鉄板や有刺鉄線で補強。
バリケードを作るです。
でも飛ぶみたいだからなー。


アマニア・イェーガー
(アドリブ、連携可)
【防衛施設】
ふっふっふっ、何を隠そうこのわたし、アマニアはアンティークマニアなのである!古い時代の兵器とかめっちゃ詳しいのである!

そしてわたしがその知識をフル活用して作成した防衛拠点が──これだ!!
面制圧を意識した無数の対地・対空砲!
さらに制空権を確保するための大量の戦闘機!
航空戦闘を重視した、空母の残骸を利用した要塞だよ!

偉大なる先人の言葉を借りれば……戦いは数さ!


戦闘はわたし自身をメインシステムとして、搭載した武装を操作して戦うよ!
戦闘機を発進させて遠距離から敵を薙ぎ倒しつつ、近くの敵は無数の砲台で蜂の巣だよ!

え、欠点?特にないけど?

……そういえば弾数が少なかったような


燈夜・偽葉
【真実の翼】メンバーで参加

この世界での決戦は、単純に白兵戦すればいいという訳じゃないのも、面白いですね

まずは防衛施設を作りましょう
防衛ということですし、耐久力は必要ですよね
鉄板を多めに使って組み立て、頑丈さを確保します

次に攻撃手段ですね
機関銃を多めに取りつけましょうか

戦闘員が近づいてきたら念動力でも操作して取り付けた機関銃を一斉発射して範囲攻撃
手が足りないなら念動力を使えばいいのです
っこれは、中々。弾幕って楽しいですね

仲間の援護射撃も行いますよ
うちの団員さんに手出しはさせませんとも、ええ


アイン・セラフィナイト
【真実の翼】メンバーで参加
タワーダイセンリャク……防衛施設を構築して……ってなんかこんなゲームUDCアースになかったっけ?

と、とにかく今は防衛施設を作ることに専念しないとね。
周辺にある残骸は重いだろうし、【生ぜよ、塵の嵐】で『白翼の杖』を吸着する砂に変換、砂を操作して周囲の残骸をかき集めるよ。
前面には分厚い鉄板、巨大な壁のように積み上げて、一つ一つ小さな穴を開けて無数の機関銃を露出、弾幕を作って蜂たちを迎撃する!
どんな攻撃にも対応できるよう、吸着する砂で変幻自在に鉄板を操作する。
もちろん、刃のように鉄板を飛ばすこともできるからね!仲間の危機はボクに任せて!


チャド・アランデル
【真実の翼】で参加

【心情】
おー、故郷の危機だけど、なんだかこの戦闘面白いねー!
防衛施設って事は、僕達の武器や武具と同じ認識で良いのかなー?
なら、それを強化も出来る気がするねー!

【戦闘】
選択UC使用。
防衛施設を音が反響し遠くまで聞こえるように、コンサートホールのような、メガホンのような、そんな形状で作るよー!
僕だけじゃなく、味方の防衛施設にも音を届けて強化したいよねー!

こんな構造だから、攻撃手段が欲しいよねー。
施設の周りに【鋼線】を使って鉄条網を作っていこうー!
【チャドの起爆札】を地雷としてセット、近付く相手にもこれを【投擲】するよー!
塹壕を掘れるなら掘りたいけど、それは時間があったらでだねー。



●戦争とルールのある戦場
 キマイラフューチャーで始まった戦争『バトルオブフラワーズ』。
 多数の猟兵達がこれに身を投じていく。
「さてさて……、世界が割れたことに対するツッコミはそこらに置いておいて……」
 氷と虚像の神、スミス・ガランティア(春望む氷雪のおうさま・f17217)は現状を確認するように呟いて。
「……滅亡の危機とあらば、我が出ない理由はないよね」
 この世界を、そして、キマイラ達を助け出すために、スミスは動き出す。
「拠点防衛ですか」
 竜殺しの羅刹、露木・鬼燈(竜喰・f01316)としてはガンガン攻める方が好きなのだが……。
「まぁ、それがルールなら仕方がないね!」
 鬼燈はあっさりと受け入れていたようだ。

 『システム・フラワーズ』奪還の為、周囲を守る6つの『ザ・ステージ』を取り戻す必要があるが、この戦場はその1つ。
 特定のルールにのっとって、オブリビオンを迎え撃つことになる。
「『タワーダイセンリャク』……防衛施設を構築して……って、なんかこんなゲーム、UDCアースになかったっけ?」
 精霊術士の少年、アイン・セラフィナイト(精霊の愛し子・f15171)はそんなことを思い返す。
 アインは、燈夜・偽葉(黄昏は偽らない・f01006)、チャド・アランデル(キマイラのシーフ・f12935)と共にチーム【真実の翼】を組み、この戦いに参加していた。
「おー、故郷の危機だけど、なんだかこの戦闘面白いねー!」
「この世界での決戦は、単純に白兵戦すればいいという訳じゃないのも、面白いですね」
 こんな状況であっても、チャドは戦闘を楽しむ余裕すらある様子。偽葉もまた、戦場におけるルールに強い興味を抱いていたようだ。
「なるほど……防衛施設を作り、敵の大群を迎撃するのがこの戦場の特殊ルールか」
 ひよこに乗って移動する長寿なケットシー、二天堂・たま(ひよこなケットシー・f14723)が状況を確認して。
「技術水準は20世紀前半? アルダワの魔導蒸気機関は再現出来なさそうだな……」
 たまの言葉を聞き、コミカルで明るい電脳魔術士、アマニア・イェーガー(謎の美少女アンティークマニア・f00589)は自慢げに笑い始める。
「ふっふっふっ、何を隠そうこのわたし、アマニアはアンティークマニアなのである!」
 古い時代の兵器などは、アマニアの得意分野なのだ。
「面白い所に来ちゃったね、コロン?」
 ピンクの髪の少年、リヴィエラ・サヴェレント(百年のリヴィエラ・f05984)は自身が踏みつけている使い魔へと語り掛ける。
 なお、その使い魔コロンがそれでも、幸せそうにしているのはさておき。
 今回は、彼らが得意な防衛戦ということだ。
「いつもみたいに、この地を支配しちゃおっか」
 リヴィエラはそう告げ、鉄杭を手にするのである。

●防衛施設を築こう
 さて、この場の敵は、鋭い槍を手に近寄ってくる働き蜂戦闘員達。その名の通り、蜂の様な頭部と羽を持つオブリビオンである。
 小さな羽では高く飛ぶことはできないようだが、それでも宙を蹴ってジャンプする程度の飛翔能力はあるようだ。
「まずは、防衛施設を作りましょう」
 偽葉が求めるは、耐久力。
 鉄板を多めに使って組み立て、頑丈さを備えた施設を築く。
 それだけでなく、偽葉は攻撃手段も併せ持つように機関銃を多めに取り付けていた。
「と、とにかく、今は防衛施設を作ることに専念しないとね」
 アインもまたこのタイミングを活かして施設を造るが、何せ兵器の残骸は重い。
 この為、彼はそれらの残骸を振り上げた『白翼の杖』に吸着する砂へと変換していく。
 その砂を操作することで、アインは周囲の残骸をかき集める。
 前面には分厚い鉄板、巨大な壁のように積み上げて、一つ一つ小さな穴を開けて無数の機関銃を露出させていた。
「防衛施設って事は、僕達の武器や武具と同じ認識で良いのかなー?」
 なら、それを強化も出来る気がすると、チャドは支援の為のユーベルコードを使うことを想定し、音が反響して遠くまで聞こえるようにコンサートホールを思わせるメガホンのような形状の施設を造っていった。

 【真実の翼】メンバー以外も、特徴的な施設を築き上げていた。
「『秘伝忍法<凶>』……こいつを利用した防衛施設を造るです」
 鬼燈はユーベルコードを使い、サイボーグムカデを呼び出してから施設を造り始める。
 その最中、彼はコンピュータ制御の射撃システムを利用した兵器がないかと探す。
 ちなみに、アナログコンピュータ使用のものであれば20世紀前半でも実在はしていたらしく、鬼燈はそれを使った重戦車の残骸をベースとして施設を築く。
 ただ、ある程度攻撃面は高めることができたが、防御面の薄さを感じてしまう。
 そこで、彼は車両の残骸を並べて積み、鉄板や有刺鉄線で補強することでバリケードを築く。
「でも、飛ぶみたいだからなー」
 なかなか、鉄壁の施設を造るのは難しいと鬼燈も苦慮していた。
 敢えて、敵が降下したいと思わせないような施設を造るメンバーもいる。
「とりあえず、単純な構造で作っていくか」
 たまは高台を選び、そこに盾となる壁をいくつか建てていく。
 壁のない空間に固定の銃座を並べると、それだけで迎撃施設となる。
 さらに、たまは施設の手前直前に、ボビンケースで足を引っかける罠を使い、相手を足止めできるようにしていく。
 事前準備と戦略戦術が重要と考えるアメジストのクリスタリアンの少女、メイスン・ドットハック(ウィザード級ハッカー(引き籠り)・f03092)は、敵が飛行して近づけぬよう防衛拠点周辺に大量の対人地雷を設置していた。
 彼女は躊躇する敵を機関銃で纏めて撃ち落とし、地雷でとどめを刺す戦略を立てていた。

「防衛施設を作らなくてはいけないんだね。それなら……」
 スミスは兵器の残骸を、ユーベルコード【氷結の世界】によって氷へと変換していく。
 それを使って組み上げることで、固体化させた分厚い氷の壁を作る。それらには敵を狙う為の覗ける隙間を空ける。
 ユーベルコードによって補強ができるところが、スミスの施設の強みだ。
 リヴィエラもまた、ユーベルコードを使うことで陣地を作る。
 彼は【百年のリヴィエラ】によって自分好みの地に……地面を血の海へと変化させ、そこにある兵器の残骸で砲台のいくつかを流用する。
 要塞とはいかずとも、敵の迎撃には十分かなとリヴィエラは考えて。
「大砲とかカッコいいと思う。マジ」
 それを構え、どーんと彼は胸を張っていた。
 また、アマニアもかなり強固な防衛拠点を築く。
「わたしが知識をフル活用して作成した防衛拠点が──これだ!!」
 ――面制圧を意識した無数の対地・対空砲!
 ――さらに、制空権を確保するための大量の戦闘機!
「航空戦闘を重視した、空母の残骸を利用した要塞だよ!」
 アマニアは、この施設を要塞とまで言い切って。
「偉大なる先人の言葉を借りれば……戦いは数さ!」
 ただ、敵は数をもって攻め来る相手。
 果たして、猟兵達の防衛施設はしのぎ切ることができるのだろうか。

●攻め来る蜂を撃ち落とせ!
 猟兵、オブリビオンは互いに防衛施設を築き、戦いが始まる。
 働き蜂戦闘員達は蜂とあって、それぞれ六角形をベースとした施設を築いていた。
 ただ、敵は乱雑な施設を築くのみであり、数を生かして率先して攻撃に出てきていた。
 それを確認したチャドは、自身のユーベルコード【虫のオーケストラ】と自身の施設を使う。
「響き、奏でて、僕達の音楽をー!」
 反響する音は仲間全員に届き、全員の防衛施設を強化していく。
「……敵も多いね? でもまぁ、やるしかないよね」
 リヴィエラはその力をもって、大砲で応戦を開始する。
 さらに、アマニアが残骸から作り上げた戦闘機を発信させ、遠距離から敵を薙ぎ倒していく。
「……彼ら蜂の軍団なんだよね?」
 また、スミスは得意とする氷の属性攻撃によって、纏めて敵を迎撃していた。
 確かに、蜂は寒さに弱く、羽を凍らせれば落下してしまいそうだ。
 だが、かまわず飛び込んでくる働き蜂戦闘員達は地上と空中に分かれ、突撃してくる。
 そいつら目掛け、アインは施設に空けた穴から機関銃を露出させ、地上の敵へと弾幕を張り巡らす。
 メイスンもまた、施設に設置した機関銃で纏めて敵を撃墜していた。
「電脳の目と接続完了――これで見えんものはないのー」
 彼女はユーベルコード【太陽神は全てを見通す】で動体視力、分析力を強化しており、飛翔する多くの戦闘員が纏まるポイントを狙って狙撃し、撃墜する。
「飛んでおる敵はいい的じゃのー」
 体を撃たれてバランスを崩す敵はメイスンの目論見通り、予め設置した地雷を踏んで爆破四散してしまう。
 ただ、メンバー達は羽を重点的に狙っていたようではあったが、戦闘員は飛ぶというよりは足を生かして跳んでおり、攻撃を躱すこともしばしばあった。
 それもあって、メンバー達が思ったよりは墜とせずにいたようだった。

 鬼燈はせっせせっせと給弾に徹し、ムカデに砲弾を発射させていく。
 とはいえ、敵は数に勝る。
 アマニアが言うように、敵も数でもって猟兵を攻め落とせると踏み、槍を手に特攻してメンバー達の施設へと取り付いてきていた。
 こちらは高台のたま。場所もあって、敵に狙われてしまい、やや苦戦していたようである。
「ぴよぴよっ? ぴぴよぴよっ!」
 たまは【フレンズコール】で相棒であるひよこの群れを呼び寄せ、弾薬を補給させつつ銃による弾幕で敵を撃ち落としていく。
 手数をもってたまも善戦し、かなりの数の戦闘員を倒して躯の海へと還していた。
 ただ、即席で用意した迎撃施設は手早く作れて魅力的だが、目立つ場所に作るには耐久力が足りなさ過ぎたようだ。
「やむをえないか、足止めしつつ撤退だ」
 先に仕掛けていたボビンケースの罠で敵が動きを止めている隙に、たまは相棒達と共に攻め落とされる施設を放棄し、後退していった。
 こちらも、目立つ鬼燈の施設。
 彼はできる限り『魔剣オルトリンデ』を手にして近接攻撃で排除に当たるが、空から攻め来る敵に槍で破壊され、瞬く間にバリケードを崩されてしまう。
「次は負けないのですよ」
 ルールがなければ、ムカデで戦闘員を存分に薙ぎ倒せるのにと考えながらも、鬼燈も仕方なく後退していたようだった。

 敵の接近に伴い、メイスンは機関銃をガトリングガンに替えて掃討していく。
 序盤はうまく敵の数に対応して、敵を墜としていたメイスン。
 だが、仕留め損なった瀕死の敵がさらに軍勢を呼び込み、施設を陥落されそうになってしまう。
「やむをえないの」
 メイスンは拠点内に仕込んでいた爆薬を爆発させ、1体でも多くの敵を自身の拠点の道連れにしていた。
 なお、メイスン自身は地下道から逃げ、難を逃れていたようだった。
 同じく、大音量を発するチャドの施設もまた狙われてしまう。
 塹壕を掘って応戦していたチャドは、起爆札を地雷としてセットし、接近してくる敵に投擲していく。
 相手前線を吹き飛ばしたのは良いのだが、やはり敵の数で優る状況。
 後続によって、チャドもまた施設を攻め落とされてしまう。
 そこに浴びせかけられる弾丸の雨。
「うちの団員さんに手出しはさせませんとも、ええ」
 偽葉が念動力を使って、多数の機関銃を同時に掃射していたのだ。
「っこれは、中々。弾幕って楽しいですね」
 念動力を使って一斉掃射し、偽葉は蜂どもを撃ち抜いていく。
 また、アインもまた吸着する砂で鉄板を操作し、仲間のカバーに当たる。
「ボクに任せて!」
 さらに、アインはその鉄板を刃のように飛ばし、戦闘員の体を切り裂いていた。
 彼らの活躍はめざましく、戦闘員の数を大きく減らしていく。

 働き蜂戦闘員達はかなり傷んできており、ユーベルコードでさらなる戦闘員を呼び寄せ、力攻めを続けてくる。
 正面から突っ込んでくる相手ほど、分かりやすいものはない。リヴィエラは罠として仕掛けたロープで敵の足を絡めとっていく。
「そうそう、僕の前では鎧なんて無いに等しいからね」
 咎人殺しでもある彼は拷問具を使い、罠にかかった戦闘員達の命を1体ずつ奪い去っていく。
 そして、強固な要塞を築いていたアマニアは、砲台で応戦を続けて残り少なくなってきていた戦闘員を倒す。
「……そういえば、弾数が少なかったような」
 長期戦を行う余裕まではなく、弾丸が尽きてしまったアマニア。
 だが、最後まで氷の施設を保たせていたスミスが【氷結の世界】で周囲の残骸を吹雪に変え、働き蜂戦闘員を凍り付かせていく。
「やはり、蜂は寒さに弱かったね」
 スミスは最後の一群を纏めて凍り付かせ、自身の考えの正しさを裏付けていた。

 ようやく、敵の抵抗が止まったことを確認した猟兵達。
 彼らはこの場、『タワーダイセンリャク』ルール下での勝利をもぎ取り、次なる戦場へと向かっていくのである。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年05月04日


挿絵イラスト