バトルオブフラワーズ③〜全然ファンシーじゃない迎撃戦
「皆さま、ご周知かと思いますが緊急事態です。」
漫画のように綺麗に真っ二つに割れたキマイラフューチャーの映像を指さしながら、レイナは語る。
「現在、既に猟兵の皆様が作戦に出発されておりますが、私たちも急いで駆け付ける必要があります。」
「作戦の内容ですが、流石キマイラフューチャーといった感じでしょう。とてもゲームチックな戦場となっております。タワーディフェンスゲームをされたことがある方はイメージしやすいと思います。」
どうやら、押し寄せるオブリビオンたちを迎撃するのが目的らしく、戦場に転がっている様々な兵器の残骸を用いて『防衛施設』を作り迎撃を行うようだ。
「注意点ですが、『防衛施設』は一人ひとつまでです。また『移動不可』なものを作成する方が有利のようですね、移動可能だと耐久性に問題があるようです。」
「最後に予想されるオブリビオン勢力…戦場ですが――」
空中に浮いた映像をどんどんスクロールしていく、とても小さなぬいぐるみや醤油差しのような怪人たちが表示されていき、ひとつのインパクトのある絵面で止まる。
映像を止めたレイナ本人も疑問を感じたのか再度確認をするが、どうやらそのインパクトのある存在であっていたようだ。
「えっと、皆様に迎撃していただく予定なのは… 『白ブーメランパンツ過激派怪人』です。」
すごい勢いで、全裸で白ブーメランパンツな集団が戦場予定地に向けて接近してくるのであった。
ファイヤーホイール
GWいかがお過ごしでしょうか?
戦争ということで少しお邪魔いたします。
●ルール補足
・ひとりひとつ『防衛施設』を作り敵を迎撃してください。
・技術水準は現実世界の第二次世界大戦以前程度です。
・『防衛施設』は基本的に『移動不可』で作成するのが有利です。
・防御施設が撃破された後は、自分だけで戦う事もできますが、戦闘力は大幅に減少するので、あまり戦果は期待できない。
●その他
・戦争ということで、もし多数のプレイングいただいた場合、クリア後の余剰分は返却いたしますご了承ください。(たくさんクリアしていただきたいからです。)
第1章 集団戦
『白ブーメランパンツ過激派怪人』
|
POW : 至高の履物とは
【白のブーメランパンツ】が命中した対象にルールを宣告し、破ったらダメージを与える。簡単に守れるルールほど威力が高い。
SPD : 白ブーメランパンツとは強さの象徴なり
完全な脱力状態でユーベルコードを受けると、それを無効化して【白のブーメランパンツ】から排出する。失敗すると被害は2倍。
WIZ : 白ブーメランパンツの魅力を知れ!
戦場で死亡あるいは気絶中の対象を【同志】に変えて操る。戦闘力は落ちる。24時間後解除される。
イラスト:くずもちルー
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴
|
種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
神羅・アマミ
D.I.Y!D.I.Y!
楽しい日曜大工で押し寄せる変態どもをイコライジングせよとはなかなか楽しい趣向じゃのー!
ならば妾はカタパルトを作ろう。
別に飛行機を飛ばすわけではないぞ。
古式ゆかしい投石機の方じゃ!
下手に銃器類をこさえるよりも単純な機構の方が耐久性・メンテナンス性において遥かに上!
何よりも質量は正義!
加えてコード『板付』で地面をブッ潰してやりゃあいっくらでも岩は手に入るからのぅ!
グハハハ!これがアマミ流キマイラのコンコンじゃよー!
コンコン!コンコン!ゲハハー!
万一防衛ラインを突破されようとも、周囲の地形を壊滅的に破壊しつくしておけばパンツ怪人どもの足をそれなりに取れるんじゃなかろうか。
「D・I・Y!D・I・Y! 実に楽しい日曜大工仕事じゃな! こういう物は単純な機構のほうが便利なんじゃよ!」
神羅・アマミ(凡テ一太刀ニテ征ク)は周辺のスクラップを素早くかき集め『防衛施設』を組み立てていく。
組みあがっていくその物体は、神羅が語っていたようにとてもシンプルでとても巨大な投石器であった。
防衛用の施設が組みあがり満足そうに見上げると、丁度こちらに向かってくる砂煙が瓦礫やスクラップの合間から見え隠れした。
「フォーーーーー!!」
顔と局部に白いブーメランパンツを身に着けた、『白ブーメランパンツ過激派怪人』の集団が数を力に変えて接近してきていた。
その変態的な見た目に惑わされるなかれ、進行方向の障害物など避ける事を考えずに粉砕しながら真っすぐ向かってきており、集団の力は恐ろしいものを感じた。
先頭集団がスクラップを粉砕し開けた場所に侵入したとき、真っ白なブーメランパンツが白い影に覆われ、次の瞬間には粉砕音と共に後方に大きく吹き飛ばされていった。
着弾したのはもちろん、巨大な投石器より放たれたただの大きな瓦礫であるが、その重量や落下速度などによりとても凶悪な破壊力を有した一撃となっていた。
「おー、おー、これはもう見事に直撃したようじゃな。」
着弾地点から遠くの発射地点にいる神羅は、他人ごとのようにつぶやくと、向きを微調整しすかさず次弾を発射するためのレバーを入れる。
すると、ガコンという重い音に合わせて、鋭い風切り音が鳴り巨大な瓦礫が目標視点に向かって飛んでいき、吹き飛ばされて立ち上がりかけていた怪人メンツを更に吹き飛ばしていく。
「フォ、フォォー!」
怪人たちも無能ではない、飛来する瓦礫を左右に避けながら突撃の機会をうかがっていた。
やがて、投石器の近くの瓦礫の山がなくなったとみると、綺麗に塗装されたされた道を一気に神羅と投石器に向かって駆けこんでいく。
しかし、その先には不敵な笑みを浮かべる神羅の姿があった。
ブーメランパンツ集団の背筋に寒いものが走るがもう遅い。
「グハハハ! これがアマミ流キマイラのコンコンじゃよー! コンコン! コンコン! ゲハハー!」
神羅は『板付(イタツキ)』で自分の地面を打ち砕くと粉砕して浮いた瓦礫を投石器で射出する。
ブーメランパンツ集団は慌てて散開して逃げようとするが、走り込んできた道以外は既に投石によって足元が悪くなっており誘導されたことに気がつきそして、超重量の瓦礫が彼らを押しつぶしたのであった。
「まったく他愛ないのじゃ。あとは他に任せるかのぅ。」
後続の『白ブーメランパンツ過激派怪人』達が他のルートに進路を変えて走っていくのを見てひとり呟くのであった。
大成功
🔵🔵🔵
釘塚・機人
「兵器の残骸」っつたな? 様々なソレが戦場に転がっているっつたな?
だったらオレの出番だ!!!
【メカニック】としての腕を存分に発揮して防衛拠点を作ってやるぜ
防衛施設の武装の方は、『創造的廃材再活用』で、施設外部に装着、内部で操縦する方式の砲門や火炎放射器を複数作るつもりだ
…構造は把握してるかって? UDCアースで偶然見つけた兵器モノの図鑑読了済みだ! 俺の【学習力】見とけよ!
敵に対しては
・装備した砲門や火炎放射器で攻撃(【吹き飛ばし】【気絶攻撃】込み)
・打ち返し対策に拠点本体は物理・炎への耐性を高める
・武装も一部は返された砲撃の相殺(砲門)やパンツの焼却(火炎放射器)を狙う
各種アドリブ・連携歓迎
ヒバゴン・シルバーバック
アドリブアレンジ絡み可能使用はSPD
「白いものを汚して精神的動揺を誘うウホ」
ヒバゴンはせっせと防衛施設を作っている。それは高い櫓のようで、そのてっぺんには洋式便器を模した噴水が設置されている。名付けて『トイレッ塔』。パンツ怪人をピンポイントで攻撃する防衛施設だ。下から手動ポンプで汲み上げた水を敵へと放水するだけの控えめな物だが、水は黄色く着色してあるのでパンツ怪人には色んな意味で危険だ。濡れたら大変だし黄ばんでもキツい。大半は弱体化させられるだろうと踏んで、ヒバゴンはユーベルコードで作った分身と共にポンプを動かして水を汲み上げる。
「さあかかって来いウホ!」
綺麗事では済まない戦いが今、始まる!
山風・ラン
ゲームは良く分からないけど、敵を迎撃できれば良いんだよね。
変態集団に接近される前に倒せるようにしたいな。
防御施設はトーチカを作ってみたいな。
他の兵器の残骸に紛れるように装甲板とか頑丈そうなものを寄せ集めて、敵からは外見が分かり難く、私が中に入って射撃し易いように工夫してみる。
私が敵を充分に狙えて、敵の攻撃(パンツ?)が通らないような隙間を上手く作るのが目標だね。
迎撃時は容赦なくユーベルコードを撃ち込むよ。
こっちの攻撃を無効化できる能力、パンツ履いてるだけの急所を狙われても脱力状態でいられるかな。
他に射撃戦をやる味方がいれば、上手く連携して敵を撃ち漏らさないようにしたいね。
※連携・アドリブ歓迎
「兵器の残骸っつたな? だったらオレの出番だ!!」
と釘塚・機人(ジャンク愛好メカニック)は、気力十分でまさに自分の得意分野だとスクラップの山に走り込んで行き。
「ヒバゴンも頑張って作るウホ!」
それに続くように、ヒバゴン・シルバーバック(ゴリラ型ロボット)もスクラップに飛び込んでいく。
「私も防衛施設を作らないとね。」
と、山風・ラン(藍玉の従者)は、ふたりの防衛施設の設置場所を踏まえて、自分の作る場所を考え行動を開始した。
白ブーメランパンツ集団の到着までしばらく時間に余裕があるため、3人は防衛施設のそれぞれの具合を相談しながら作成を進めていた。
「デカいウホ!」
「これは……、なかなかに本格的だね。」
「だろー? UDCアースで偶然兵器の図面を見つけてな。なんといってもこの火器管制が――」
釘塚の『防衛施設』は、まさに迎撃するための要塞というべきものとなっており、多くの銃火器が施設の外部に設置され、内部はちょっとしたコントロールルームのような設備に仕上がっていた。
得意分野でもあり、自分が好きな事でもあるため、釘塚のテンションはとても高く、口も良く回る。
「なるほどー、こういう物もありなんだな。」
「精神的動揺を誘うウホ!」
「意外にこういう精神的プレッシャーも効果を発揮するかもだね。」
背の高い櫓のような防衛施設のてっぺんには、洋式便器を模した噴水が設置されていた。
これを作ったヒバゴン曰く『トイレッ塔』は放水をする防衛施設のようだ。
「どこウホ?」
「あ、もしかしてこれか?」
「ゲームはよくわからないので、効率考えて作ったんだよ。」
山風は、瓦礫の山を利用して『防衛施設』だとばれ辛いトーチカを作成していた。
もちろん、タダ瓦礫にトーチカを作ったのではなく、硬い鉄板や装甲板などを優先的に周囲に配置し耐久性も高いものに仕上げていた。
打ち合わせも終わったころ地面から小刻みな微振動を感じ、遠くから白ブーメランパンツの集団がこちらに向かって全力で走ってくるのを確認すると担当の施設に向かい戦闘態勢に入った。
「フォーーー!!」
怪人の集団は、進行方向にあった釘塚の『防衛施設』に向かい突撃を敢行していったが、そこに横やりを入れる一撃が集団を襲う。
「びしょ濡れにしてやるウホー!」
ヒバゴンと『二人プレイ(フタリプレイ)』によって生み出された分身が、休むことなくポンプでくみ上げた水を『トイレッ塔』から放つ、その激しい放水が集団を押し戻し、水は途切れることなく集団と周囲をひたすら水浸しにしていく。
ているのであった。
「フォ、フォォー!?」
さらに水浸しになった集団がお互いの顔を見合って奇声をあげる。
その理由は、純白だった白いブーメランパンツが黄ばんでいたのでいたからであった。
これはヒバゴンのアイディアで水で黄色に着色し精神的苦痛を与えようというものであった、ダメージ的な効果はなかったが、頭に血を登らせさらに地面が水浸しになることで移動を阻害することに成功した。
再び進行を開始し釘塚の『防衛施設』に向かったが、当然釘塚も黙ってまっているわけもなく対象が射程距離に入るとともに銃火器による一斉射撃を開始する。
「ほらほら、どんどん行くぜ! 俺の渾身の出来を喰らいやがれ!」
多数の銃火器による火力はとてもすごく、遠距離は銃で近距離に寄られたら火炎放射などで遠近の両方で多大な被害を与えていく。
しかし、多くの戦果を挙げる一方で、敵は力の弱さを数でカバーしており、長時間にわたって銃火器を放つことで銃身が歪むなど不具合が生じ始め、白ブーメランパンツの集団が防衛施設に群がり始める。
が、次の瞬間鋭い一撃でひとり、またひとりと白ブーメランパンツの怪人が弾き飛ばされていく。
「今のうちに銃火器の修理をして。」
山風は、瓦礫に隠れたトーチカから一撃一撃丁寧に対象を叩き落としていく。
最初はどこから撃たれているかわからず周囲をキョロキョロとしていた残りの怪人たちだが、やがてトーチカの位置がわかると脱力して並び、トーチカからの攻撃に備える。
『白ブーメランパンツとは強さの象徴なり』は、脱力しながら攻撃を受けると無効化し、白ブーメランパンツを射出するユーベルコードだが、使った相手が悪かった。
男性であれば、相手が敵だろうと一瞬ためらったり多少配慮するなど一瞬の迷いが生まれるかもしれないが、山風は頭にクエスチョンを浮かべながら、突然止まった敵の急所を遠慮なく引き金を引く。
放たれた弾丸は怪人の急所に綺麗にヒットし、怪人は仮面の上からでもわかるほど苦悶の表情を浮かべ、口から泡を吹きながらぶっ倒れるのであった。
「めちゃめちゃ痛そう……。」
「ウホ……。」
「どうかした?」
それを横で見ていた同じく脱力していた怪人たちは、慌てるように逃げ始めるが、山風は冷静に引き金を引いて撃沈させていく。
ヒバゴンが敵の行動を阻害し、釘塚が火力で敵を薙ぎ払い、山風がサポートしながら確実に敵を減らしていく。
うまくかみ合った3人は、周囲の集団がいなくなるまで引き続き戦闘を継続していくのであった。
成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
ユウキ・スズキ
【狩人の洋館】で出撃
「変態共が…」
UC「戦場指揮官の手腕」を発動。 防衛設備として迫撃砲を作り輸送車と部隊で、簡易的な迫撃砲陣地を作る。
呼び出した狙撃兵と機関銃兵は小夜の陣地へ援護に向かわせ、 輸送車の機銃と歩兵で自分の陣地を守るとしよう。
俺は輸送車から部隊への指揮を行い、最悪部隊が壊滅するようならUCを解いてアンカーショットで、ビルの間を立体的に移動しつつ八咫烏で小夜を援護。
それでも接近されるなら、左腕内蔵の散弾銃と、コート裏に隠したSMGを出して、小夜が撤退するなら小夜を守りつつ戦う。 「まぁ、武器はいくらでもある。派手に暴れるとしようか」 ※アドリブ、共闘歓迎
流観・小夜
【狩人の洋館】で出撃
ユウキさんが火力担当するのなら、私は囮兼爆弾として行動します。
【メカニック】で防衛施設に自身を取り込ませ、自前のライフルと施設の機関銃、胸部にある内臓兵器のカノン砲を一斉操作して攻撃します。
ユウキさんの負傷と部隊壊滅を防ぐため、出来る限り敵の目立つ位置に配属し敵の視線を誘導した上で、【視力】【暗視】で敵を正確に捉え【スナイパー】により敵を銃撃していきましょう。接近しようとする敵に対しては、【破壊工作】の知識を活用しカノン砲で地形を変化し、ユウキさんの部隊に近寄らせないようにします。
施設が破壊された際は兵器達を暴走させ、敵に大打撃を与えた上で撤退します。
※アドリブ・共闘歓迎
「フォォォォォッ!?」
瓦礫の山を打ちこわしながら戦場を駆けてきた『白ブーメランパンツ過激派怪人』の集団が、突然の爆発と共に宙を舞う。
爆発の衝撃は周囲の瓦礫の山をも吹き飛ばし、辺りを爆風と砂煙が包み込む。
怪人たちは、砂煙が落ち着き視界が開けた時、壁のような防衛をするための陣地と多数の人影を目視することになった。
「てぇーっ!」
ターゲットである怪人達を確認したユウキ・スズキ(元米国陸軍少尉(自称)沼に潜みし者)は、自身のユーベルコード『戦場指揮官の手腕(アビリティオブザバトルフィールドコマンダー)』で召喚した兵士たちに発砲の指示を飛ばす。
指示を受けた兵士たちは、手に携えた銃器で一斉に怪人達への攻撃を開始し、怪人たちは地面に着弾する銃弾の雨から蜘蛛の子を散らすように散り散りに瓦礫の陰などに逃げ込んでいく。
「変態どもが……、意外にしぶとい!」
輸送車の中から指示を出していたユウキは、ほぼ全裸の怪人たちの耐久度の高さに驚きつつも、レシーバーのスイッチを押し素早く迫撃砲部隊への指示を追加で行う。
指示を受けた兵士たちは、次弾装填と合わせ座標を調整すると発射した。
「弾着~~、今!」
山なりに放たれた弾は、予定した位置に着弾すると爆発し周囲の瓦礫を吹き飛ばし、怪人の姿を暴き出す。
それに合わせるように銃撃が行われ、怪人たちの数は順調かつ確実に減らしていく。
しかし、砲撃準備に入っていた迫撃砲が前触れもなく爆発するのと合わせて、輸送車にも白いブーメランパンツが着弾する。
着弾角度から空を見上げると、怪人たちが小高い瓦礫の山から飛び降りながら白いブーメランパンツを投げつけてきていた。
大きく迂回して奇襲してきた怪人たちは、着地と同時に輸送車へ向かって突撃を敢行する。
護衛用の機銃を掃射しながら後退していく輸送車を追いかける怪人たちは、徐々に距離を詰めることに成功していたが、横からの銃撃によりその足を一時止める。
「ユウキさん援護します、後退してください。」
タタタッ、タタタッと小気味良い三点バーストの音を響かせながら走り込んでくる人影は、防衛施設の防衛任務にあたっていた流観・小夜(駆動体α)だった。
防衛戦闘を行っていた彼女だったが、敵の動きに違和感を感じたため念のため、周囲の警戒にあたっていたのであった。
姿を隠さず射撃し走り込んでくる流観の姿を見つけた怪人たちは、輸送車への追撃の足を止め、一斉に白いブーメランパンツを流観へと投げつけ始めるが、足止めの目的を達したとみるや素早く瓦礫の陰へと飛び込み難を回避する。
さらに、流観を援護するために後方の瓦礫から狙撃体制に入っていた兵士たちの弾丸が怪人たちに襲い掛かる。
流観は、そのまま離脱をするのではなく狙撃による援護の隙を活用し、低姿勢で瓦礫の隙間を駆け抜け怪人たちの側面へと回り込む。
予定していた位置へ、マガジンの交換をしながらスライディングするように駆け込むと、怪人たちに向かい再び射撃を開始する。
「対象発見。射撃を開始します。」
狙撃に気を取られていた怪人達を側面から奇襲するとすぐに、瓦礫の隙間を縫うように移動して射撃位置を変更する。
怪人達は、次から次へと別の位置から行われる攻撃に周囲警戒を行い始めるが、それを見届けると流観は座標の連絡を行うのに合わせ、その場を離脱する。
数秒後、警戒のために足を止めていた怪人たちは砲撃の着弾に巻き込まれ吹き飛ばされたのだった。
「ユウキさん、目標の無力化を確認。施設の防衛に戻ります。」
「いや、その必要はなさそうだ。」
施設の防衛に戻ろうと連絡をした流観に対して、タイミングよく、他の戦闘地域からの連絡を受けたユウキはそれを否定する。
「『白ブーメランパンツ過激派怪人』の後退開始が確認された、追撃戦に移行する。」
「了解。」
多方面でも多くの戦力を失った『白ブーメランパンツ過激派怪人』達が撤退を開始した旨の連絡を受け、ユウキは素早く攻めに転じる指示を伝え、流観も周囲の兵士たちと共に素早く追撃を開始するのであった。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴