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バトルオブフラワーズ⑤〜ダンス&バトル！？

作者：みらつば

●キマイラフューチャーまさかの真っ二つ
「キマイラフューチャーで事件だよー！というか！なにこれ！」
　慌ててやってきたのはライカ。
「初めてのがこんな凄いのなんて……というかなにこれ！真っ二つだよ！と、とにかく、それぞれみんな解放しないと道が開かないらしいし、まずはその解放を目指すよっ！」
　すごく慌てている。というかまさかこんなことになるなんてと。ヒーローズアースじゃ見れない光景だからだろうか。
「ライがみつけたのはね、ゲームステージってところにいる怪人なんだけど……アヤカ・ウザカワっていう、目立ちがりやの怪人が、ダンスゲームの所に居るみたい」
　ただね、と一つ付け足すライカ。
「このダンスゲームで勝たない限り、有利に事は運ばないの。つまりゲームで勝てば、その後の戦いでも有利になるって事！しかも、ゲームの決着がつくまでどっちの攻撃も当たらないんだって！」
　一体どういう仕組みなんだ。
「で、このダンスゲームなんだけど。画面のお手本通りに踊れば点数が上がる、っていうものなんだ。だから多分、最後のスコアで勝てば戦いも有利になる……はず！」
　うんうん、と頷いて。
「しかもこの怪人、目立ちたがり屋だから変な動きもするかもしれないよ。これはチャンスだねっ！」
　そう言って、手みたいな触手をぶんぶんと振っている。
「とにかくダンスで勝って戦いでも勝って、どんどん相手の戦力を減らして行こう！それじゃあ、行ってらっしゃい！」

第1章 ボス戦 『アヤカ・ウザカワ』

POW   :    そんなにあたしに関わりたいの？仕方ないなあ♪ 全身を【構ってオーラ】で覆い、自身が敵から受けた【痛みや苦しみ】に比例した戦闘力増強と、生命力吸収能力を得る。 SPD   :    もっとアタシに構えー！ 【音や煙が派手な様々な火器を装備したモード】に変形し、自身の【回避力と移動力】を代償に、自身の【命中と攻撃速度】を強化する。 WIZ   :    世界で一番可愛いのはアタシ！ 【笑顔】【挑発的なポーズ】【自分を見ろというオーラ】を対象に放ち、命中した対象の攻撃力を減らす。全て命中するとユーベルコードを封じる。 イラスト：つかさ 👑11 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

「ふぇぇっ、まさかまっぷたつになるとは思いませんでしたっ！」
「しかもゲーム対決ねー、こんな緊急事態でもキマイラフューチャーらしいなあ」
「と、いうか……ダンスでバトル……？」
　やってきたのは辻ヒーラーのコトト、一人にして二人の信子、ショコラティエールのショコ。
「そ、正確にはダンスゲームだけどね♪アタシが得意だし。目立つし♪」
「で、でも、私、踊るのあまり得意じゃないし、目立つのも苦手だし……"姉さん"も何か言って！？」
　既に"Esの影法師"で出ていた、姉さん、とされている二重身へと話しかける。
「…はっ、上等じゃない！売られたケンカは買ってやるわ！！」
「そんなー……」
「ほら、信子も負けずに踊るのよ！もしあっちが派手な銃でパフォーマンスしてるなら、私たちも負けずに派手な花火をぶっ放してやる位に！！」
「はぁ……分かりました、分かりましたからそう急かさないで……」
「あっ、それならいい事思いつきました！」
「ん、なんだい？」
「生放送するのです！」
「――なっ」
「それ良いね、折角だし猟兵としての活動も見て貰おう」
「え、あ、私は……」
　おどおどする信子。しかし、それでも。
「ほら信子、自分の出来るだけの事をやれば大丈夫よ！」
　"姉さん"は励ます。
「わ。分かったわ、"姉さん"。やってみるわ」
「その意気だよ、信子さん」
　ぐ、とサムズアップするショコ。その裏で、コトトが黒猫型ドローンを飛ばす。
「はい、準備できました！ことなまっ☆今日も一日一ヒールっ！　コトトです！」
　……すごい掛け声だな。
「良いね良いね、準備が整ってきたよ♪それじゃあ、アタシから！」
　まずは怪人の番。慣れているからかちゃんと踊っている。しかし、その間にもこちらへの挑発を欠かしていない。そのせいでスコアはやや低めだ。
「へへん、どんなもんだい♪」
　どんなもんだいではない。
「そ、それじゃあ私から……」
　と筐体の前に立つ信子。その時、"姉さん"が信子へと一つ耳打ちする。
「いい？こっちはオートマチックとリボルバーで地味だけど、本体と影の息のあったコンビネーションならこっちが上なはずよ。それで勝負するわよ。いいわね、信子？」
「……お手柔らかに」
　そして。離れる。信子自身も覚悟したのか前を向く。
　曲が始まれば、シーフらしい素早い動きと、ほんのちょっとの見切りでこなしていく。動きは多少ぎこちないが、それでも最終的には怪人を上回るスコアを記録する。
「うわー、負けちゃったか」
「よし、私の勝ち！」
「それじゃあ、次は私の番だね」
　次に出てきたのはショコ。彼女は彼女で、始まる前に目を閉じる。自分自身の中へ広がる波紋のイメージと、その残響を心を澄ませて感じれば、その五感は研ぎ澄まされて……。
「──‬うん、今の私に見切れないものはない」
　そして、曲が始まる。全身の動きを、指先に至るまでトレースしていく。お手本の動きを見切り、動作を全て読み切ってるからこそできる芸当だ。
　これには、コトトの生放送を見てる人たちも見とれてしまう。もちろん結果はパーフェクト。
「うん、完璧」
「これはちょっと……」
「どう？ヒーローってのは格好良くなきゃ務まらないんだよ」
　怪人も納得してしまう完璧さ。うーん、お見事。
「それじゃあ、次はぼくの番ですっ！」
　筐体の前に立つコトト。精神的動揺は全く見られない。
「こんなこともあろうかと練習してきました！　みなさんみていってください！」
　なるほど、それは精神的動揺もしない訳た。しかもシークレットボーナスの存在まで知っていたのだ。やばいぞ、この辻ヒーラー。
　あっという間に怪人を超えて行ってしまったのだ。
「う、うぐぐ……い、良いもん、負けても世界で一番可愛いのはアタシ！アタシなの！」
　そう言い張りつついい笑顔でオーラを出して挑発的ポーズをするが、この負け方だとイマイチ上手くいっていない。
「お兄ちゃん達、応援ありがとーっ！この応援のおかげで、コトト、頑張れます！えーい！」
　そんなポーズを無視して、メイスで一発ぶん殴る。ダンスパワーと応援パワーも合わさって、かなり効いた一発になった。
「う、うぐぐ、もっと、もっとアタシに構えー！」
　しかしそれを喰らってしまったからか、怒りに燃えてなんかもう音と煙がむっちゃ派手になってる火器を出して大量に乱射してきた。攻撃も終わってるので逃げるコトト。その標的は、ショコへと向かう。
　しかし思い出してほしい、ショコは踊る前に何をやっていたか。実はあれは"エコー……"というユーベルコードなのだが、見切りを強化する事ができるのだ。つまりは……火器も見切れる。
　そして、その隙に信子と"姉さん"が回り込む。
「今よ、"姉さん"」
「一緒に行くわよ！」
　二人による乱射が繰り広げていく。あっという間に怪人は傷だらけになってしまった。
「うぐぐ、ま、まだ負けてないもん！！」
　しかし、まだ生きている。もう一押しだ！

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

「ダンス？おっと僕のこの格好見れば得意分野はわかるよねー？」
「分かるというか……なんか、アタシよりも目立ってる……！」
　やってきたのはテルプ。元はモーションレクチャーの教材プログラムだっただけあって……まあ、ドンマイ怪人、次はない。
「ダンスゲーム大会では高得点クリアもさることながらプレイヤーが魅せる踊りをすると盛り上がるよね♪そういうの大得意！」
　そうして、曲が始まる。
「さぁ僕と勝負だよアヤカちゃん！」
「うくぐ、アタシのスコアは前のままだから……これは……」
　その笑顔と無駄のない美しい舞を披露するテルプ。もし観客がいれば、皆彼女に目が釘付けだっただろう。
「よーし、調子に乗ってきたし……インストール♪」
　と、自らのユーベルコード、アクセルバースト・インストールで早着替えまで見せていくまで行けば、もう結果は見えていた。圧勝である。
「可愛いのは認めるけどそれを鼻にかけて傲っちゃ駄目だよ？次に会うときはそこのところをしっかりね♪」
　と、終わった瞬間に綺麗な跳躍からの蹴りを繰り出す。勿論見事に直撃し、反撃を許すことなくとどめをさしてしまった。うーん、完璧！

大成功 🔵​🔵​🔵​

最終結果：成功 完成日:2019年05月03日