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災いを呼ぶ鶏の鳴き声

#アックス&ウィザーズ

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#アックス&ウィザーズ


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●農作物の惨状
「うへぇ……これは酷い」
 村人は畑を見て頭を抱えた。
 ここは小麦畑。
 すくすくと育っている途中の小麦が広がっているはずなのだが。
「これじゃあ、今年の小麦はダメだ」
 見渡す限り、ところどころ石化している。
 嘆くに任せるしかない。
 危険が近くに迫っている事さえも、村人は気づかなかった。
 鶏に似た鳴き声が近くで響く。
「げっ……近くにいるのか!?」
 ようやく気づいた村人は顔色を変えて逃げていく。
 そしてすぐに現れたのは鶏に似たモンスターだった。
 首を振り振り、先ほどまで村人がいたところにブレスを吐く。
 当たった場所がビキビキと石化していった。
 ガサガサと小麦が揺れる。
 他にもいるのだ。この『鶏』は。

●捕獲作戦
「ちょっと話を聞いてくれる?」
 グリモアベースでオラクル・エーデルライト(オラトリオの精霊術士・f05684)は猟兵たちに呼びかけた。
「ちょっと事件が起きてるんだ」
 オラクルは人差し指を立てて、説明する。
 それは平和な農村に現れた怪異。農作物や家畜に被害を出す、鶏に似たモンスターの出現についてだった。
「村人たちも困っているし、このままだともっと被害が大きくなるかもしれない。だから皆さんにはこの『鶏』の捕獲をお願いしたいんだ」
 この『鶏』は青々とした小麦畑に潜んでいる。
 姿が見えにくいので捕まえるには工夫が必要だろう。
 そして、とオラクルは指をもう一つ開いた。
「この『鶏』の裏にはオブリビオンが関わっていると思うんだ。農村近くの遺跡に潜んでいたりするかも」
 捕獲作戦が終わったら遺跡を調査することになるだろう。
 その先に何が待っているかはまだわからない。
 オラクルはそれから思い出したように、付け加えた。
「あ、そうそう。『鶏』なんだけど、お肉は食べられるし、おいしいみたい。どんな料理にするか考えながら捕獲するのもありなんじゃないかな?」
 この肉をどう調理してやろう? そう考えるときっと楽しいだろう。
「それじゃあ、困っている村人たちのためにも、よろしく頼むよ」


流堂志良
 流堂志良です。
 まずはブレスで石化させる困った『鶏』の捕獲作戦です。
 色んな鶏料理をイメージしながら楽しく捕獲しましょう。
 その後は元凶を探しに遺跡に行きます。

 皆さんのプレイングをお待ちしています。
5




第1章 冒険 『石にする鶏を捕まえろ!』

POW   :    モンスターが出てくるまで張り込み

SPD   :    モンスターを必死に追いかける

WIZ   :    足跡や聞き込みからモンスターの場所をたどる

👑11
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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

四王天・燦
コカトリスか。
鍋・唐揚げ・照焼き。
コカ刺し…食中毒怖いからやめよう。
そうだ油揚げの中にミンチを入れて…(悶々)

まずは足元に罠を張る。
虎バサミに、釣り糸を張って足を引っ掛けるもの、ネズミ捕りなど。
相手にとって上側は見え難いだろうし『罠注意』の目印を穂の先端につけておけば自爆対策・他の猟兵への配慮もバッチリさ

屈んで鶏を探しクラウチングスタートで追う。
罠に向けて追い込んで捕らえたり、アークウィンドでシーブズギャンビットで叩き斬る

油断したところでブレスを受けたらパニック。
「足ぃ、お腹ぁ…感覚がねえ?!」
完全石化するまでにアークウィンド投擲で仕留めたいところだぜ

密かに泣きながら護符で石化を破魔しておくぜ



 四王天・燦(月夜の翼・f04448)は小麦畑の中、しゃがんで罠を設置していた。
「鍋、唐揚げ、照焼き」
 これから捕まえる『鶏』をどうやって食べようかと思案しているのだ。
「刺身……は食中毒怖いからやめよう」
 油揚げの中にミンチを入れて調理するのもいいだろう。
 ジューシーな味わいに思いを馳せて、罠を設置し終える。
 まずトラバサミ。そして釣り糸で足を引っ掛け吊し上げる罠。さらにはネズミ捕り。
 ここまで仕掛ければ、万全だろう。後は追いこみを掛けるのみ。
「その前に目印を、と」
 仕掛けた場所が分かるように穂先に赤い布を巻く。
 これを目標に追い込めばいいし、他の者を巻き込むこともない。
「よし、あとは奴がどこにいるか、だな」
 小麦畑を見渡せば、がさりと小麦が動くのが見えた。
「そこか!」
 燦はクラウチングスタートで追い込みを掛ける。
 突然追われてパニックになった『鶏』は甲高く鳴き、トラバサミに引っかかった。
「よし、次!」
 目についた『鶏』にアークウィンドを投げつける。その素早い一撃は『鶏』を仕留めるには十分だった。
 気を良くした燦がほんの少し、ほんの少しだけ油断した時。脇から飛び出した『鶏』がブレスを浴びせかける。
「足ぃ、お腹ぁ…感覚がねえ?!」
 パニックに一時陥るも、再度ブレスを吐きかけようとした『鶏』をアークウィンドを投擲して仕留める。
「……ふぅ」
 石化を解除し、燦はこっそりと涙を拭った。

成功 🔵​🔵​🔴​

聖餓・剥取
「食物を食い荒らすなんて許せませんね!そんなモンスターはハントしてやりましょう!」
まずは鶏への対策、その為に団子を作る
といってもただの団子ではなく粘着力の強い餅団子だ
これを食べさせ一時的に口を封じる!
「さて問題はこれを食べてくれるかどうかだけど……そうだ!」
奴は小麦を食べていたということで、麦の回りにペタペタと団子を貼り付ける
「口さえ封じてしまえばただの鶏!群れにネットを撃って一斉確保!」
そして念には念を入れて麻痺矢を遠くから撃ち込み一匹一匹動きを完全に封じる

最後に協力してくれた、小麦を分けてくれた村の人たちに剥ぎ取ったこの鶏の肉を振る舞う



「許せませんね!」
 村で被害を聞いた聖餓・剥取(見習いハンター・f17950)は怒りに打ち震え、ハントへの意欲を見せる。
 捕まえるなら何か餌が要る。
 と、いうことで剥取は村で材料を調達する。
 村人に協力を頼むと、『鶏』の被害に困っている彼らは快く材料を提供してくれた。
「一時的に口でも封じてみましょう」
 そう、団子を作るのである。
 それもただの団子ではない。粘着力の強い団子だ。
「さて問題はこれを食べてくれるかどうかだけど……そうだ!」
 剥取は閃き、小麦畑に入り、穂の周りにぺたぺたと団子を貼り付けていく。
 食べてくれるなら、作戦は成功するのだが。
 そうして小麦畑から一旦出て待っていると、すぐに成果が現れる。
 ガサガサと小麦を揺らし、『鶏』が餌となった団子目掛けて集まってきた。
 嘴で挟んでしまえば、粘着力で引っ付いて離れない。
「口さえ封じてしまえばただの鶏!」
 集まった『鶏』たちは群れとなり、特製団子に四苦八苦している。
「一斉確保!」
 ネットを打ち込み、文字通り一網打尽だ。
 しかしこのまま近づいてもまだ危険がある。
「念には念を入れて……」
 丁寧に麻痺矢を一体ずつに打ち、完全に動きを止めさせた。
「さて、この肉は協力してくれた村の皆さんに振舞うとしましょう」
 ネットを手繰り寄せた剥取はそう呟くのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

テフラ・カルデラ
石にする鶏…つまりコカトリス!
はうぅ~…一匹ぐらい捕まえて飼ってもいいですよ…ね?
コカトリスって食べれるんでしょうか?話によればそのまま食べたら石化しちゃうとか何とかもありますし危険のような気が?
そんなこと気にせず、食用とペット用に一匹捕獲したいですぅ♪

とは言えそう簡単に見つかるのでしょうか?
と言いながらもホントに見つか…あれ?なんでこんなたくさん?
あっ…嫌な予感が…(集団で石化ブレスを浴びせられる)
やっぱりこうなるのですねぇぇ!?か…身体が…石に…動かな…あぁぁ…
(アドリブ・絡みOK)



「石にする鶏……つまりコカトリス!」
 話を聞いてテフラ・カルデラ(特殊系ドMウサギキマイラ・f03212)はぱぁっと表情を輝かせた。
 このお肉はおいしいらしいという話だが。
「聞いた話によればそのまま食べたら石化しちゃうとか何とかもありますし危険のような気が?」
 そんな噂を聞いただけのこと。実際にはやってみなくてはわからないのだ。
 だから今は気にせずに。
「食用とペット用に一匹捕獲したいですぅ♪」
 とにかく捕獲作戦実行である。
 ペット用にするというからには傷をつけずに捕獲するのが望ましい。
 用意するのは網やネズミ捕りなどの罠である。
「とは言え、そう簡単に見つかるのでしょうか?」
 見つけるのが簡単ならば、捕獲も苦労しない。
 そんな風にテフラは思っていたのだが。
 がさっと小麦が揺れた。
「ホントに見つか……あれ? なんでこんなたくさん?」
 一匹だけだと思っていた。それなのに、ガサガサとずいぶん多くの小麦が揺れて。
「あっ……嫌な予感が……」
 群れとなって襲い掛かる『鶏』。集中的に放たれるブレスを避ける術はなく。
「やっぱりこうなるのですねぇぇ!?」
 集中砲火を受けた彼の体は石化していく。
「か……身体が……石に……動かな……あぁぁ……」
 しかし幸いなことに『鶏』たちはそれ以上危害を加えなかった。
 捕獲用に設置した罠が作動し、『鶏』のうち何匹かが捕まり、他の奴は逃げていく。
 残されたテフラは呆然と見送るのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

水野・花
モンスターが出てくるまで張り込みましょう。
襲われている人がいるくらい好戦的みたいだから囮を置いておけばすぐに出てきてくれるはず。

という訳で「分け身の術」で出した分身ちゃんを囮として小麦畑に立たせておきましょう。分身ちゃんなら石にされちゃっても平気ですし。案山子みたいですけど害獣避けじゃなくて害獣寄せなんですよね……。

私は少し離れたところで隠れてて鶏が釣られて出てきたら弓矢で仕留めましょう。鶏肉で料理するならやっぱりから揚げかなー。実は料理は得意じゃないので誰かがやってくれないかな……。

石にされた分身ちゃんはそのまま置いときましょう。モンスター以外には案山子として使えるかもしれませんし。



「それでは張り込みをしましょう」
 水野・花(妖狐の戦巫女・f08135)はある一つの仮説を立てて、張り込みをするることにした。
 それは、『鶏』が好戦的ではないかという仮説だ。
 そうであるならば、囮を置けば出て来てくれるはずだ。
「分け身ちゃんを囮として立てておきましょう」
 分身なら、石化のブレスを食らったとしても問題ない。
 いい思い付きだと花は頷き、目を閉じる。
「秘術・分け身の術!」
 かくして生み出された花の分身は小麦畑の中へ。
 花自身は少し離れたところで弓矢を構えて待機である。
 しばらく待つと、分身を狙って『鶏』が現れた。
 ブレスを吐こうとしたところを狙って、射かけて仕留める。
「狙い通り、来ましたね」
 ブレスは分身を掠めて、一部を石化させてしまったが問題ない。
 その後次々と現れる『鶏』により、分身がどんどん石になる。
 このまま案山子として使えるのでは?
 花がそう考えるほど、立派な石像が出来たころ、仕留めた『鶏』が山のようになっていた。
「……ここはから揚げでしょうか?」
 調理は少し心もとない。その為村で誰かに調理をお願いしよう。
 花は『鶏』を運ぶ算段をしながら、そう思うのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

レフティ・リトルキャット
※詠唱省略やアドリブOK
【猫風の陣】
うーん、子猫化する呪いがあっても、ご先祖様の力を駆使すれば、なんとかできそうにゃけど。
まずは2代目様の力を借りて捕獲に勤しむかにゃあ。
子猫に変身し、風を纏いながら辺りを駆け、鶏に遭遇したら纏った風でブレスを返し、逆に鶏達を石化させていくにゃあ。

余裕があれば石化した生物や周辺動物と【肉球で語る】で情報収集したり【癒しの聖獣】のキャットキッスによる浄化(状態異常回復)で、石化治療を試みるにゃね。
石化は外側だけなら、石を蟹の殻に見立てた食べ方もありそうにゃ。
あとは石になった鶏を火にかけて、内側から少しずつ石化を解き、旨味を石の中に閉じ込める調理法もありそうにゃあ。



「まずはご先祖様の力を借りて捕獲に勤しむかにゃあ」
 レフティ・リトルキャット(フェアリーのリトルキャット・f15935)は小麦畑を見渡して呟く。
 そうして子猫に変身したレフティは風を纏い、駆け抜けていく。
 飛び込んで行った子猫は『鶏』にとっていい的だ。
 鳴き声を上げたかと思うとレフティに向けてブレスを吐きだす。
 しかし、纏った風に弾き返されて、逆に自分が石化してしまう。
(「作戦成功かにゃあ」)
 あっさりと、次々に『鶏』が捕獲される。石化したままで。
(「色々調べるかにゃあ?」)
 レフティは周辺の状況を探る。
 小麦畑に出入りする野生の鳥に近づくと、肉球をぺたりとくっつけ語り合う。
 どうやら『鶏』の犠牲になった仲間がいるらしい。
 案内してもらった先の、羽ばたきかけた状態で固まった鳥を観察する。
 この石化を解くことはできるだろうか。
(「試す価値はあるにゃあ」)
 癒しの聖獣を使い、キャットキッスで治療を試みる。
 するとあっさり鳥の石化が解け、羽ばたいて空へ飛んでいく。
 これは収穫である。
 石化を解くことができるなら、捕獲した『鶏』の調理だって幅ができるのだ。
(「火にかけて、旨味を閉じ込めるように中から少しずつ石化を解くにゃあ」)
 食べる時の事を考えて、楽しい気持ちになりながらレフティは捕まえた『鶏』の元へ行くのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​




第2章 冒険 『ザ・ローリングスティールボール』

POW   :    自慢の肉体で鉄球を受け止めたり破壊する

SPD   :    自慢の動体視力で鉄球の動きを予測し回避する

WIZ   :    自慢の頭脳で避難場所を見つけたり鉄球のトラップを解除する

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●元凶を探しに遺跡へ
 ここから『鶏』がやって来たらしい。
 そんな噂を聞きつけて、猟兵は農村から遺跡へとやって来た。
 ここに『鶏』を解き放った元凶がいるかもしれない。
 しかし、この遺跡は厄介だった。
 どこへ入っても鉄球が転がり落ちてくるのだ。
 何がスイッチになるかわからない。
 扉を開けても、ある床を踏んでも、もしかしたら明かりを照らしても。
 ゴロゴロと鉄球が猟兵たちを襲うだろう。
 農村の憂いを晴らすべく、猟兵たちはこの鉄球を乗り越えて奥へと進む。
 やれば、できる。
 さあ、迫りくる鉄球を攻略し、遺跡の先へと進むのだ。
レフティ・リトルキャット
※詠唱省略やアドリブOK
【猫童・爆】
にゃ7代目様の【霊査士】なら罠のないルートを進めそうだけど。この遺跡は鉄球中心みたいだし、ここは力自慢の13代目様の力を借りて子猫姿で鉄球を受け止めたり粉砕して突破するのにゃあ。

…何か鶏の時の気分を引っ張ってきたくなるにゃね。
コレ、実は鉄球蟲とか鉄球型の生物で、食べれたりしないかにゃ?試しに焼いてみるかにゃあ。
炎と言えば9代目の【黒炎猫竜】にゃけど、アレがにゃあ…だ、だめ元で。
うぅっ左手が疼く、まるい奴に…じゃれろと。
※中二病ロールしないと左手に宿る「くははっ」な猫竜は協力してくれません。
(協力してくれた場合は)…ほらとっとと帰ってくるにゃ猫竜さん



 レフティ・リトルキャット(フェアリーのリトルキャット・f15935)は遺跡の入り口で思案する。
「にゃ……7代目様の力なら罠のないルートを進めそうだけど」
 罠と言っても鉄球が転がり落ちてくる程度。
 力自慢であれば、強引に突破して行くこともできるのだ。
「ここは13代目様の力を借りてみるにゃ」
 そう決めてレフティは罠だらけの道へと足を踏み入れたのだった。
 最初の角を曲がった時、遠くから何かが転がってくるような地響きを聞いた。
「来たにゃ」
 どろんっとレフティは変身する。
 いつもの姿は掻き消えて、赤い紋様が体中に刻まれた子猫が現れたのだ。
(「にゃー!」)
 前足を振りかぶって、迫りくる鉄球に向かってタイミングを合わせて振り下ろす。
 ゴンっと鈍い音を立てて、鉄球は子猫を前に止まった。
(「作戦通りにゃ」)
 この方式でどんどん鉄球を止めるなり壊すなりして進んで行こう。
 見通しが出ると、ふとした拍子に試したいことが出てくる。
(「待つにゃ。これ、もしかして鉄なのは外側だけで、中は食べられたりしないかにゃ?」)
 なんてことを思い、止まった鉄球を前に思案する。
 炎を使う心当たりはある。けれど問題があって。
(「9代目様はアレがにゃあ……」)
 でもダメで元々だ。
 ぶるりとレフティは体を震わせてもう一度変身する。
 それは黒い猫であった。黒い炎を左手に纏わせたような。
 左手を押さえて身もだえしながら。まるで力を押さえるかのように。
(「だ、ダメにゃ……ううっ……左手が……熱い」)
 自分の意思と関係なく持ちあがろうとする左手をもう片方の手で制御する。
(「左手が囁いてくるにゃ……まるい奴にじゃれろ、と」)
 黒い炎が立ち上がる。
(「くはは! いいだろう! その声、確かに聞き届けた!」)
 そんな声が左手から聞こえた気がした。
 そうして左手の猫竜の力を借りたレフティは、鉄球をこんがりと焼きあげたのだった。
(「ほら、とっとと帰ってくるにゃ、猫竜さん」)
 レフティは放った炎を呼び戻し、鉄球を確かめる。
 残念なことに、鉄球はただの鉄球だった。

成功 🔵​🔵​🔴​

黒天・夜久
【SPD】
わ、鉄球だらけじゃないですか。どうしましょう……。取り敢えず、今回は「ブラックウィドウ」はお留守番ですかね。
(武器「ブラックウィドウ」はこの遺跡を攻略している間、農村に置いてきています)
鉄球ということは、四隅には絶対に隙間ができるはずです。「アズール」は上部の隅を飛んでもらいながらついてきてもらうとして……。自分は……、鉄球が転がって来たら不定形状態になって下の隅で避けましょうかね。
最悪、不定形のままジリジリ動いていくのも有りでしょうか。扉も身体の一部を伸ばせば隅に居たまま開けられそうですし。



「わ、鉄球だらけじゃないですか。どうしましょう……」
 うっかりと一歩踏み出しただけで鉄球がどこからともなく出現して転がり落ちてくる遺跡。
 その状況を目の当たりにした黒天・夜久(ふらり漂う黒海月・f16951)は呆然と呟く。
「ブラックウィドウは留守番させて正解だったでしょうか」
 この遺跡には連れて来なかった黒いヴェールの女性型人形に若干思いを馳せる。
「鉄球ということは、四隅には絶対に隙間ができるはずです」
 つまり隅にいれば問題ない。いざとなれば逃れる技もある。
 ということで、夜久は進むことにする。
「アズールは宙からついて来てください」
 傍らの飛竜を中空へ放ち、いざ罠だらけの遺跡の奥へと足を踏み入れる。
「おっと、早速ですか……」
 遺跡を進み出して数分も経たぬうちに、どこからか落ちてきた鉄球が夜久目がけて転がってくる。
 やってくる鉄球に対して夜久は人の姿を放棄した。
 どろっとした不定の姿になった彼は、鉄球の被害を受けない隅へと器用に移動する。
(「このまま進むのもありでしょうか」)
 鉄球をやり過ごした後、夜久は次の鉄球が迫って来るのを感じながら』先へと少しずつ進むのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

小宮・あき
(1章不参加、2章からお邪魔します)

【SPD】行動

迷惑を被っている方がいると伺い、やってきました。
この遺跡の奥にいるのですね。
何がスイッチになっているか判らない鉄球が迫ってくる…ですか。
よし、それなら、素早く回避しやり過ごしましょう!

UC【真の姿】
真の姿になり爆発的にスピードと反応速度を上げるUC。
能力値的にはただのUCなので、補正のない状態です。UC効果で姿を変えるだけですね。
普段、自宅で寛ぐ姿の「赤髪」状態になり、挑みましょう。

聞き耳、視力、第六感、野生の勘、周囲の警戒を怠らず。
地形の利用、罠使い、持てる知識を色々使い。
早業、ジャンプ、スライディング、忍び足、素早く動いて鉄球を回避。



「この遺跡の奥にいるのですね」
 遺跡へと足を踏み入れた小宮・あき(人間の聖者・f03848)はこの先に待っている元凶に思いを馳せる。
 それが何者かはわからないが、そいつのおかげでずいぶんと迷惑を被っている人たちがいるのだ。
 放置してはいけない。
「鉄球が迫って来る……ですか。それなら、素早く回避しやり過ごしましょう!」
 あきは頷き、一つ舌打ちをする。
 その次の瞬間には、ぶわりと長いピンクの髪が重力に逆らうように立ち上り、根元から赤く染まっていく。
 全てが赤く染まりきると、髪は重力に従いするっと地に向いた。
「それでは……」
 慎重に彼女は一歩を踏み出す。
 少しでも鉄球の迫る前兆を感じ取れるように耳を澄まし、目を凝らす。
 そう、罠を発動させてしまうことは避けられない。
 転がりくる鉄球の気配を感知すると、彼女は跳躍する。
 それは残像さえ残さない素早い動きだった。
 遺跡の壁を蹴って、鉄球が触れない高さに登る。
「よし、この調子で……」
 通過する鉄球を見下ろしてから、地上に降りた。
 この調子だと順調に先に進めそうだ。
 あきは引き続き、鉄球の気配を感じ取れるように集中して奥を目指すのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

ソール・グラント(サポート)
『さーて…。ぼちぼち、行きますかねぇ』
ケットシーの竜騎士 × スカイダンサー
年齢 20歳 男
外見 43.6cm 金の瞳 黒髪
特徴 マイペース 海が好き 月が好き 魚が好き 実はぼんやりしている
口調 標準モード(俺、呼び捨て、だ、だぜ、だな、だよな?)
あわてた時は な行が言えない(俺、お前、呼び捨て、にゃ、にゃん、にゃあ、にょ?)



アルマ・デストラクタ(サポート)
『あ、スタミナ溢れた……と、失礼。状況が動きましたか』
サイボーグのブラスターガンナー × 電脳魔術士
年齢 23歳 女
外見 154cm 青い瞳 青髪 普通の肌
特徴 スタイルが良い アニメが好き ゲームが好き 過去の記憶が無い 実は粗忽者
口調 あくまで仕事です(私、あなた、~さん、です、ます、でしょう、ですか?)
リラックス中は プライベートです(私、あなた、呼び捨て、ね、わ、~よ、~の?)




「さて、そろそろ行きましょうか」
「そんにゃ場合じゃにゃいだろ」
 アルマ・デストラクタ(サイバネット・ホワイト・f05876)の呑気な言葉に、ソール・グラント(ケットシーの竜騎士・f02629)の声が突き刺さる。
「ここからダッシュで駆け抜けるだけですよ?」
 実の所二人の置かれた状況はひっ迫していた。
「すぐそこまで鉄球が来てるんだぞ」
 どこのスイッチを押してしまったのかは二人にもわからない。
 けれど今は二人仲良く、転がり落ちてきた鉄球に追いかけ回されている。
「どうにかなりませんか?」
 アルマは少しでも時間を稼ごうと背後に熱線銃を撃ち続ける。
 鉄球は少し勢いを落としたが、止まる気配はない。
「にゃんでとまらにゃいんだ!」
 あわあわとソールは万が一の時に備えて毛づくろいをした。
 こうしておけば鉄球もつるりと滑って、身の安全は図れるかもしれない。
「よく考えたら、鉄球が転がって来るのって道がこっちに傾いてるからですよね」
 アルマの呟きに、ソールはカッと目を見開いた。
「それにゃ! わき道を探してやり過ごすにゃ」
 逃げながらも、二人はそうした結論に達して、お互いに頷き合った。
 必死に目を凝らして前方を見据えて、左右どちらかに抜ける道がないかと探し出す。
 早くしなければ、スタミナが先に切れてしまうかもしれない。
 焦る二人の前に差した光明。ダンジョンの通路にはっきりと見える横道。
「あそこに飛び込みましょう」
「そ、そうだにゃ。いっせーのーせ!」
 決死の覚悟で横に飛べば、そこは鉄球のスイッチもなく、ようやく二人は一息つけたのだった。
「何がスイッチなのかわかりませんねぇ……」
 息を整え、アルマはそっとため息を吐く。
「はぁ……取り乱したな。すまねぇ」
 ソールが呟いた後に、遠くで鉄球が突き当りにでもぶつかったのだろう地響きが届いた。
 もしかしたら二人が辿ったかも知れない運命。
「とりあえず、危機は去ったし先に進もう」
「そうですね。せっかくですしこの道を進んでみましょう」
 次の鉄球は間違いなく落ち着いて処理できるように。
 二人は決意を秘めて先へと進んだ。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

ウィアド・レドニカ(サポート)
『内緒の話をしよう』
ダンピールのシーフ × パラディン
年齢 21歳 男
外見 177.7cm 琥珀色の瞳 緑髪 色黒の肌
特徴 清潔な身なり 面倒見がいい さばさばした性格 賑やかさが好き
口調 普通(俺、呼び捨て、だね、だよ、~かい?)
相棒には くだけて(俺、相手の名前、だね、だよ、だよね、なのかな? )




 舞台は大詰めを迎えていた。
 そろそろこの遺跡の出口が見えてきた、というところでウィアド・レドニカ(クカラ・f18759)はスイッチを踏んでしまったのである。
 毎度おなじみ、どこからともなく鉄球が落ちてくるという例の仕掛けである。
「あと少しってとこなのになぁ」
 ウィアドがぼやいても状況は変わらない。
 シーフとしての軽い身のこなしで、迫りくる鉄球を遠ざける。
 だが、ウィアドは気づいてしまう。
「これじゃあ、出口と逆方向だね」
 遠ざかる出口をそのままにしておけるはずがない。
「よっと」
 少し瞑目して振り返ったウィアドの瞳は深紅。『血統覚醒』だった。
 ヴァンパイアに変身したウィアドは鉄球に立ち向かい、鋭く蹴りを放った。
 早期に決着をつけ、削る寿命を最低限とする。
 重い打撃音と、甲高く金属がひび割れていく音。重そうに見えて、存外に中身は空洞であった鉄球はあっという間に裂かれていった。
「これでいいね。何の邪魔もない」
 鉄球を片付けたウィアドは悠々と元の姿に戻り、遺跡の出口に向かったのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​




第3章 ボス戦 『謎の軍団妖精突撃隊長『ハル・バートン』』

POW   :    地べたに這いつくばるがいい!
単純で重い【足での踏みつけ】の一撃を叩きつける。直撃地点の周辺地形は破壊される。
SPD   :    我が肉体に傷を付けられるかね
全身を【堂々と立ちながら超防御体勢】に変える。あらゆる攻撃に対しほぼ無敵になるが、自身は全く動けない。
WIZ   :    遠距離や召喚やバフ・デバフに頼るんじゃねぇーぞ!
技能名「【範囲攻撃/恐怖を与える/衝撃波/気絶攻撃】」の技能レベルを「自分のレベル×10」に変更して使用する。

イラスト:祥竹

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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠純・ハイトです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●遺跡の奥には――
 遺跡の最奥に辿りついた猟兵たちは、隔てる大きな扉を開け放つ。
 すると、ぴょーんと飛び出てくる『鶏』が一羽。
 間違いなく小麦畑を襲った魔物はここから来たのだと確信を深めた彼らの前に現れたのは――。
「ははっ! そーれもう行くがいい」
 たくさんいる『鶏』の群れと戯れていた男だった。
 彼が『鶏』をどこからか連れて来たのか?
 猟兵たちの疑問をよそに、その男は振り返り猛々しい表情に変わり、手の一振りでハルバートを呼び出した。
「俺の邪魔をする気か、貴様ら!」
 問答無用。武器を振りかぶった敵の姿に、猟兵たちも武器を携えて立ち向かうのだった。
レフティ・リトルキャット
※詠唱省略やアドリブOK
いよいよ鶏を放った黒幕とご対面にゃね。理由も聞いてみたいところだけどにゃあ。…鶏を調理するつもりがうっかり逃がしてしまったとかかにゃ?それならどんな料理食べるつもりだったのか聞いてみたいにゃあ。
兎も角22代目様の鍛錬の成果【トライブ】をみせるときにゃ。
子猫に変身し髭感知で動きを見切りつつ、敵の重い踏みつけ攻撃を肉球で受け流し、相手の力を利用し返す様にして重さを軽減。敵の攻撃を軽い攻撃変えつつ、肉球バッシュやねこぱんちで反撃にゃ!。



「にゃ……やっと黒幕と対面……かにゃ?」
 レフティ・リトルキャット(フェアリーのリトルキャット・f15935)の呟きに疑問が混じるのは仕方がない。
 何しろ気になるのは何のためにオブリビオンが『鶏』を放ったのかだ。
「にゃんで『鶏』を放ったにゃ!」
「答えると思うか?」
 オブリビオンが冷たく言い放つ。
 突入後の様子を見る限り、食べる為に呼んだ線はない。
 もしかしたら、羽毛をモフモフするためなのかもしれない。
 石化ブレスが怖くないのだろうか。
 しかし、オブリビオンのやることだ。そこを考えても仕方がない。
 ハルバートをレフティに向かって薙ぎ払う。
「22代目様の鍛錬の成果を見せる時にゃ!」
 言うが早いか子猫の姿に変身したレフティは、軽々と前足でハルバートの動きを受け止める。
「ならば、こうだ!」
 武器が動かぬなら、足だと言わんばかりに重い踏みつけ攻撃がレフティを襲う。
 しかし、ピンと伸びた子猫の髭が気配を察知して、肉球で衝撃を受け流す。
「な、なに!」
(「隙あり、にゃ!」)
 つるりと滑って体勢を崩したオブリビオンの隙をつき、ぷにぷにの肉球でパンチを繰り出す。
 ぷにぷにしていても、レフティの一撃は重い。
 軽いダメージで済むはずもなく、軍服の姿が一瞬ぐらりと傾いだのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

ライザー・ヴェロシティ(サポート)
・出身世界「アックス&ウィザーズ」の猟兵だ
元の世界でも傭兵として活動していた
依頼の傾向は純戦闘
重視するのは報酬だ(金銭、食事等)

仕事は仕事として割り切るスタンスだな
あとは強敵と戦う依頼を好む


・性格は荒っぽいほうだろう
デジタルとか近未来の文化にゃ馴染みがない

・風属性の魔法を主体とするマジックナイトだ
剣に風属性を付与して行う近接戦闘を主とするぞ
使用するユーベルコードは主に近接の強化
または攻撃のレンジや範囲を補うモノだ


・耳がいい
乱戦時とかにゃ僅かな音を頼りに見えない敵の位置を把握するぜ

ただ耳がよすぎるんでな、歌や高音は聞きすぎると頭が痛くなる
特に歌は嫌いだ
味方なら兎も角、敵が歌ってんなら全力で止める



「やれやれ。こいつが元凶とやらか」
 剣を抜き払い、ライザー・ヴェロシティ(Sturm Jaeger・f00188)は敵と相対する。
「なんだ、貴様も邪魔をする気か?」
 殺気立ったオブリビオンはハルバートを手に突撃してくる。
「ははっ! やる気に満ちてるようだな!」
 余裕を持った笑みを浮かべてライザーは抜いた剣を高く掲げた。
「風よ、俺に従え!」
 ライザーの声に応えるように、空気が動き風と成り彼の周囲を取り巻いて。
「はあ!」
 その風の一部を剣に纏わせ、ライザーはオブリビオンの薙ぎ払いを受け流した。
「ぐっ……! やるな貴様! だがこれはどうだ!」
 オブリビオンは大地を蹴って飛び上がる。天井を足で蹴り、勢いをつけてライザーを踏みつぶそうとしたのだ。
「遅い!」
 しかし。しかしである。
 風を纏った今の彼のスピードで、避ける事は実にたやすかった。
 残像すら残さぬ速さでオブリビオンの攻撃範囲を離脱し、剣を構えてまた元の位置に突撃する。
「ぐあああ!」
 目標を見失い、着地したオブリビオンに風を纏った剣の鋭い突きが刺さる。
「俺を見誤ったツケだ。取っとけよ」
 自信ありげに肩を揺らして笑うライザーの前に、オブリビオンは悔しげに表情を歪めるのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

神楽坂・神楽(サポート)
 アルバイトでUDCエージェントをしている明るく元気な女子高生です。

「とうちゃーく!」
 足の速さを生かして、走って現場にやってきます。[足が速い①]

「よーし、いっくよー!」
 敵の攻撃を見切りつつ、走って一気に近付きます。[身が軽い①][足が速い②]

「バイト代になれー!」
 パンチやキック、敵を掴んでの振り回し、近くにある物の投げ付けなど、持ち前の運動能力のみをもって敵と戦います。その威力は、本気で行動すると「衝撃波」が発生するほどです。[力が強い①]
 基本的に敵の目的だとか境遇だとかそういったことは一切気にせず、モグラ叩きのモグラを叩くが如く敵をボコボコにします。



 リズミカルな足音が近づいてくる。
 それはまるで全力疾走をしているようで。
 神楽坂・神楽(バイトエージェント・f21330)はそれはそれは元気な声と共に、この場に到着した。
「とうちゃーく!」
 元気いっぱいの神楽は倒すべき敵を見定めるとすぐに飛びかかれるようにと構えた。
「ちっ! 次から次へと……!」
 えんじ色の服のオブリビオンは面倒そうに舌打ちして、ハルバートを予備動作もなく薙ぎ払った。
 しかし、その速度より神楽の動きの方が早い上に、彼女の身は軽い。
 長柄の武器などひらりひらりと簡単に避けてしまう。
「よーし、いっくよー!」
 左右に身を振りつつも、その足は止まらない。
 懐に入ってしまえば、武器なんてないも同然だ。
「これでもくらえ!」
 やけくそのように踏みつけようとしたオブリビオンの一撃さえ避けてしまえば、もう神楽の目的は達成だ。
「バイト代になれー!」
 そう、この獲物は彼女にとってのバイト代なのだ。
 パンチ、キック。己の体を武器として、神楽は相手の攻撃を全て避けきり、オブリビオンを一方的に攻撃したのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

レフティ・リトルキャット
※詠唱省略やアドリブOK
まだまだいくにゃよ。子猫姿のまま髭感知で動きを見切りつつ、不吉なオーラを纏い【バッドラックキャット】を発動。
さあ、この一撃を受けてみるにゃ。受けきったらもう邪魔はしないにゃよ。…とはいえ11代目様の力は触れるが勝ちにゃ。その力は「運勢操作:不幸」。触れた敵を不幸にし、敵にとっての不幸な出来事を起こしていくにゃあ。(直接攻撃以外にもオーラ防御に触れれば敵を不幸にします)
不幸はドジったり色々だけど…鶏の石化ブレスも不幸な出来事のうちに入るかにゃあ?。仮に石化ブレスの耐性的なものがあっても「不幸にも」それが無効化されるかもにゃね。



(「まだまだいくにゃよ」)
 レフティ・リトルキャット(フェアリーのリトルキャット・f15935)は隙のできた敵の懐に潜り込む。
 小さな猫の姿では、相手にどれだけスキルがあっても捕まえられない。
 さらに――。
(「11代目様の力を借りるにゃ」)
 ふぉんと不気味なオーラがレフティを取り巻く。
 これぞ『バッドラックキャット』。触れた者を悉く不幸にする秘技である。
「それがどうしたというのだ!」
 敵はオーラを打ち破る勢いで、ハルバートを振り下ろした。
 が、オーラに触れた途端、『うっかり』手からすっぽ抜けてハルバートが飛んでいく。
「なっ……なんだと……!?」
 勢いよく飛んだハルバートは手の届かない所へ。
「くそっ!」
 武器を取り戻そうと走り出したオブリビオンは『何故か』足を滑らせて転げるのだ。
(「隙あり、にゃ!」)
 すかさず猫パンチ。『びっくりするほど』いい音を響かせた一撃は、いい感じに腰に入ったのだ。
 すかさずレフティは連続で肉球を叩き込み、抵抗する手が『不思議と』空回りしたオブリビオンは大いに悶絶するのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

ライザー・ヴェロシティ(サポート)
・出身世界「アックス&ウィザーズ」の猟兵だ
元の世界でも傭兵として活動していた
依頼の傾向は純戦闘
重視するのは報酬だ(金銭、食事等)

仕事は仕事として割り切るスタンスだな
あとは強敵と戦う依頼を好む


・性格は荒っぽいほうだろう
デジタルとか近未来の文化にゃ馴染みがない

・風属性の魔法を主体とするマジックナイトだ
剣に風属性を付与して行う近接戦闘を主とするぞ
使用するユーベルコードは主に近接の強化
または攻撃のレンジや範囲を補うモノだ


・耳がいい
乱戦時とかにゃ僅かな音を頼りに見えない敵の位置を把握するぜ

ただ耳がよすぎるんでな、歌や高音は聞きすぎると頭が痛くなる
特に歌は嫌いだ
味方なら兎も角、敵が歌ってんなら全力で止める


アルド・クレスニック(サポート)
『名前?ああ、うん、偽名。本名は内緒だよ。教えない。』
 ダンピールのグールドライバー×シンフォニア、18歳の女です。
 普段の口調は「ボーイッシュ(僕、~さん、だね、だよ、~かい?)」、心を許したら「女性的(私、呼び捨て、だね、だよ、だよね、なのかな? )」です。

 ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、多少の怪我は厭わず積極的に行動します。他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。
 あとはおまかせ。よろしくおねがいします!




「こいつは戦い甲斐がある相手だ。さぞかしたっぷり報酬も出るんだろうぜ」
 ライザー・ヴェロシティ(Sturm Jaeger・f00188)は剣を肩に担ぎ、余裕たっぷりに笑った。
「うん、そうだね。僕もいい感じに報酬が手に入るといいんだけど」
 アルド・クレスニック(ダンピールのグールドライバー・f00272)はよろよろと武器を杖代わりに立ち上がった敵を見ながら、好みじゃないんだけれど、と小さく呟いた。
「まぁ、そこはいいよ。僕に出来る限り、君をサポートすると約束するよ」
「つまり、俺はガンガンせめればいいんだな!」
 ライザーは一足飛びに、えんじ色の軍服目がけて突っ込んで行く。
「させるかぁ!」
 オブリビオンはハルバートを一閃。剣では近づけない間合いを位置取った。
「ところがどっこい、こっちには槍もあるんだよなぁ」
 武器を持ち替えたライザーの背後で、アルドは目を閉じて集中する。
 指先を傷つけて血を一滴その場に垂らす。
 ぶわっとアルドの周囲に力が取り巻き、彼女の武器に力を宿す。
 敵を殺戮し、捕食する力を。
「覚悟するんだね。血の一滴も残さないよ」
 アルドは武器を構えてオブリビオンの懐へ飛び込んだ。
 敵の誤算は今の武器では一度に二人の相手は難しい事だった。
「くそっ!」
 アルドを追い払おうとハルバートを振るうと、ライザーに対して無防備になる。
「こっちが留守だぜ。爆ぜろ、我が槍よ!」
 ライザーの一撃で、槍の穂先が突き刺さり彼の言葉通りに爆ぜた。
「ぐあああああ!」
 痛みに悲鳴を上げるオブリビオンに、武器を携えたアルドが襲いかかった。
 変形したその武具は口のように変化して、オブリビオンに食らいつく。
「やめろ! 食うな! くそっ!」
 力を奪い取られ、見る見るうちにオブリビオンは弱体化していった。
「ほら、ほら! どんどん行くよ!」
 一撃、二撃。アルドが武器を振るうほどに、敵は弱る。
「もう限界だろ? そろそろおねんねの時間だぜ!」
「この一撃で終わるよ!」
 アルドとライザーが同時に攻撃を繰り出す。
「うぐあああああ! 消える……! そんな馬鹿な……!」
 貫かれた槍が体内で爆ぜ、抉られた武器には体力を根こそぎ奪われ。
 小麦畑に混乱をもたらしたオブリビオンは倒れ伏し、二度と起き上がることはなかった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​



最終結果:成功

完成日:2019年10月22日


挿絵イラスト