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半額ケーキは甘い罠!

#キマイラフューチャー

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#キマイラフューチャー


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「ケーキー! ケーキはいらんかねー!」

 フード付きローブを纏ったあからさまに怪しい人影が、間延びした声を上げている。
 その手で掲げられているのは、手描き感が溢れる看板。歪んだ円形のホールケーキらしきものに、その半分を隠すほどの『半額!』と書かれたシールが貼られていた。
 警戒心が多少でもあれば近づこうとはしないだろうが、ここはキマイラフューチャー。能天気な住人達は興味本位で寄っていってしまう。
 労働の必要もなく、則ち貨幣経済も怪しい世界で果たして『半額』ということがどれだけ意味のあることか定かではないが、通常よりも容易く手に入るということには、本能的に魅力を感じるのだろう。
 看板の下には、それなりの長さの列が形成されていた。
「半額だよー! 安いよー! はい、ご購入ありがとうございます!」
 一人、また一人とケーキを手にし、帰途に着く住人達。しかし、そのうちの半数の足取りが怪しい。
 ふらふらと歩く住人達は皆、同じ目的地へと向かっていた。
 辿り着いたのは、レトロな機関車が停車している駅。改札を素通りし、そのまま構内へ進み、乗車していく。
「シュッシュッシュッ……」
 車掌室にて、ケーキ販売員より一回り大きな不審者が、その光景に笑い声を上げていた。

「ハァイ、イェーガー!」
 ムジカ・アリオン(大海女帝・f09771)は何故か手に風船を持ちながら、陽気な声で猟兵達を迎える。
「キマイラフューチャーでの事件が予知されたわ! どうやら怪人が誘拐を企んでいるみたいよ!」
 怪人たちはケーキの半額セールで住人たちを集めており、購入の際に催眠術をかけているという。
 全員がそれにかかるわけではないが、半数程は操られてしまうそうだ。
「操られた住人は駅に誘導されるわ! そこに停車してる機関車に乗せて、どこかへ連れていかれてしまうみたいなの!」
 連れ去られる先までは予知できていないので、機関車が出発する前に住人達を取り返して欲しいということだ。
「ちなみに、売ってるケーキの鮮度はギリギリよ! 食べたらお腹を壊しちゃうかもだから、それもできれば止めてあげてね!」
 じゃ、よろしく! とムジカは猟兵達を送り出した。やたら風船を渡そうとしながら。


ももけも
 どうも、ももけもです。

 キマイラフューチャーでの事件となります。怪人達が割とガバガバな作戦で事件を起こしているので、薙ぎ払っちゃってください。
 雑魚戦とボス戦が終わりましたら、ヒーローショーの如くファンとなった住人達に囲まれますので、全力のファンサービスをしてあげましょう。
 それでは、奮ってのご参加をお待ちしております。
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第1章 集団戦 『売れ残ったクリスマスのケーキ怪人』

POW   :    恨みのローソク
【ケーキの飾りのロウソク 】が命中した対象を燃やす。放たれた【赤い】炎は、延焼分も含め自身が任意に消去可能。
SPD   :    ふかふかボディ
自身の肉体を【スポンジケーキ 】に変え、レベルmまで伸びる強い伸縮性と、任意の速度で戻る弾力性を付与する。
WIZ   :    生クリームブラスト
【両掌 】から【生クリーム】を放ち、【ベトベト感】により対象の動きを一時的に封じる。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

宝座・四季
あーー、半額の魔力は逆らい難いよなあ。俺も晩飯は半額のお惣菜にお世話になってるし。そんで、ついつい予定よりも買いすぎちまうんだよ。

しっかし、つい受け取っちまったが、この風船どうすっかね。手を放して捨てちまうのもなんだし……
あ、坊主、ちょうどいい。風船やるよ風船。ほら、手ェ放して飛んでいかせんじゃねえぞ?

さて、そんじゃお仕事しますか。
団員の給料日も近いしな。

まずはお決まりの雑魚掃討か。
銃に符を巻き付け護法装填。

「急急如律令。役目を果たせ、護法」

【破魔】の力を付与した銃弾を【2回攻撃】で射撃し、敵を掃討していこう。

味方に近接戦闘系がいるなら、そいつの少し後方に位置取りし、死角を補うように支援する。


ユーミ・アハティアラ
イチゴショートとか好き。
さておき、スイーツを悪事に使う怪人共にメリっとクリティカルヒット、略してメリクリを叩きこんで傷んだケーキたちの仇を取る。

まずは耳目を集めるために、貰った風船片手に周囲をうろちょろしつつ周りの人に「なんで並んでんの」「お味のほうは」「イチゴは最初に食べる派?」などと適当な質問を投げまくる。その流れで販売員こと怪人に「フードの中身おせーて」と迫り正体を暴く。
これで唐突に戦闘が始まって逃げ遅れる人が出る、なんて事態も避けられると信じる。

戦闘では【2回攻撃】の手数を生かし牽制、妨害を優先した立ち回り。
トドメは誰かカッコよく決めて。



「お、ケーキの購入ですか! どうぞこちらにお並びください!」
 フードを被った怪しい人影は、並び歩いて近づいてきた宝座・四季(なんとなく団長・f04244)とユーミ・アハティアラ(バーチャルキャラクターの咎人殺し・f02282)を親子と勘違いしたのか、同時に待機列へと案内した。
 年の離れた男女、二人とも手に持った風船。遊園地帰りの親子と見えなくもなかった。
「おとーさんおとーさん、なんで並んでるの?」
 早くケーキ食べたいよと、悪ふざけしたユーミに胸をぽかぽか叩かれる四季は、困ったように頬を掻きながら、列に並んだ住人達の様子を観察する。
「それはな、皆ケーキと半額っていうのが大好きだからさ」
 並んでいる最中から催眠をかけられている訳ではないと確認し、溜息と共に雑な返答をする。
 それと同時に、四季は人差し指と親指で丸を作った。ゴーサインだ。
 小さくうなずいたユーミは、四季に風船を預けてから最寄りのフードを被った人影へと駆け寄る。
「フードの中身おせーて」
 言うや否や、フードへと掴みかかり剥がしにかかるユーミ。
「お客様! お客様! 困ります! あーっ! お客様! あーっ!」
 抵抗空しく晒される頭部。漂う甘い香り。
 怪しいケーキ販売員の招待は怪人だったのだ!
「おのれ! さては貴様猟兵か!」
 正体を明かされ怒る怪人はユーミへ掴みかかろうとし、触れることなく吹き飛ばされた。
 少し遅れて響く二発の射撃音。四季の抜き打ち二連だ。
 手元でクルクルと銃を弄びながらユーミの方へ歩いて行こうとして、ふと。片手に持ったままだった風船を思い出す。
「あ、坊主、ちょうどいい。風船やるよ風船」
 近くにいた子供へ体よく押し付ける四季。手ェ放して飛んでいかせんじゃねえぞ。と両手でしっかり握らせる。
 四季はその背にキラキラとした視線を受けながら、振り返ることなく歩き出す。
 その向かう先には、倒れた怪人にマウントを取り、ひたすらボディをキめ続けているユーミが居た。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

千代月・陽華
何を隠そう、わたくし大の甘党でございます
半額ケーキと聞いてはいてもたってもいられません
サムライエンパイアで天下自在符を使って資金を巻き上げ……寄付していただき、半額ケーキをできる限り買い占めてしまいます

一般キマイラの皆様に交じって、列にも行儀よく並びますとも

催眠術? そんなことよりケーキでございます。列車旅行で食べるケーキも乙なものでしょうし

『売れ残ったクリスマスのケーキ怪人』が襲ってきたら、ユーベルコードは特に使わず、おもむろに食べます。ゴッ……もといケーキイーターと化します
期限とかも気にしません。根拠はありませんが大丈夫です、たぶん。

つまるところ今回のわたくしは、ノーガード戦法でございます


綿津見神・禮
何ということでしょう!
……冒涜!冒涜です!
「ケーキをこんなことに…おのれ…!」
大海女帝の命と、我が怒りにかけ、絶対に許しません。

『売れ残ったクリスマスのケーキ怪人』に語り掛ける
売れ残ったからなんだというのです!
あなたたちはクリスマスの為に生まれたのではないですか!
あなたたちが売れ残るなら、それはクリスマスにケーキは不足しなかったということ!
胸を張りなさい、あなたたちが成すべきは恨みではない。
歪まされた思いを自覚するのです!
……さて、それではわたしが食べてあげましょう。
(ガチキマイラ。全く持って台無しである。)


ミーファ・ミーファ
半額のケーキ!?それは皆が誘惑されちゃっても仕方がないのらね~。
でもだからこそ、許せないのらね~。
しかも相手は美味しそうなケーキ怪人。お腹…じゃない、腕が鳴るのら~。
こういう相手にはミーちゃんのユーベルコード『ご飯のお供』なのら~。今日の相手はケーキだからフォーク多目で行くのら~。フォークで攻撃して、そのままミーちゃんのお口に…ん~、美味しいのら~。
敵の生クリーム攻撃も、ベタベタするけど美味しそうなのらよね~。

そうそう、怪人が準備してる売れ残りのケーキも…他の人が食べたらいけないから、ミーちゃんが食べちゃうのらね~。



戦いの火蓋は落とされた。今まで大人しくしていたケーキ怪人達は、一斉にフードを取り去って動き始める。
 突然の事態に列に並んでいた住人達は驚いたものの、誰一人その場を離れようとはしない。突発的に始まったショーだと捉えたのか、歓声を上げたり、携帯端末のレンズを向けたりしていた。
 奇声を上げながら飛びかかるケーキ怪人。自らの本性たる槍を正眼に構え、迎え撃つは千代月・陽華(那由多の数打物・f05936)。
 間合いギリギリまで引き付け、一閃。あえて刃ではなく柄で、首筋を打ち付ける。
「ア゛ア゛ア゛~~ッ」
 情けない絶叫を上げて倒れるケーキ怪人。表情の無い眼で見下す陽華。
 一瞬の静止、突如として覆いかぶさる陽華。響く咀嚼音に、その光景が様々な要因でよく見えなかった周囲にも、何が起こっているかは容易に想像ができた。
「怪人を、食ってる……!?」
 誰が言ったか判らないその言葉に反応し、顔を上げる陽華。口元に着いたクリームを下で舐め取りながら、妖艶な笑みで周囲を見やった。
 怯んで動きが鈍るケーキ怪人。そのうち一人の両肩を、両手でがっしりと掴むものが一人。
 震えるケーキ怪人の正面には、綿津見神・禮(黒鱗の人魚・f07619)。何故か泣きながら首を振る姿を呆然と眺めて、直後、頭部が消失。
 突如として巨大な獣のそれに変化した禮の頭部が、食いついたのだ。
「ケーキをこんなことに…おのれ…!」
 元に戻った頭で、口をもごもごさせながら語る。貴方達は美味しく食べられる為に産まれた。売れ残ったのは不足が無かったからだ。と。
 頭部を失くし力の抜けたケーキ怪人の身体を揺らしながら、禮は叫んだ。
「胸を張りなさい! あなたたちが成すべきは恨みではない! 歪まされた思いを自覚するのです!」
 故に、わたしが食べてあげましょう。と、掴んでいたものを投げ捨てて両手を広げ、慈愛の笑顔を向ける禮。
 更なる恐怖に身を竦ませ、周囲に居たケーキ怪人は後ずさりをする。
 前触れもなく、そのうちの一人の頭が、ホールケーキから切り分けられたショートケーキへと変わった。
 驚愕する怪人達の周囲には、宙に浮かぶ無数の食器。そのうちのいくつかが、ショートケーキを主の下へと運ぶ。
「ん~、美味しいのら~」
 そう言いながら新たなケーキを受け取って口に運ぶのは、ミーファ・ミーファ(大食い妖精・f04191)だ。ミーファもまた、頭の無いケーキ怪人の身体を椅子代わりにし、食事を楽しんでいた。
 ミーファのユーベルコードである『ご飯のお供』は食器を操るもの。先の二人程に、一気食いを可能とするものではないが、断続的に、ケーキを食べ続けられるように処理をすることには長けていた。
 心の禮、技のミーファ、体の陽華。三つの要素を揃えて食に臨む彼女達に、ケーキ怪人は劣勢へと追い込まれる。
 一人、また一人と、頭を失い斃れ逝くケーキ怪人。彼らの表情は、何所か晴れやかなものであった。たぶん、おそらく。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

アサノ・ゲッフェンルーク
「ギリギリのケーキ…水鞠さん、近寄ったらダメかな!私ががんばってケーキ作るから!!」
エレメンタルロッド『泡沫ノ長杖』の気まぐれな水精霊『水鞠』さんに話しかけながら、ケーキ怪人に勝負を挑もうかな!

WIZで挑もうかな。
攻撃範囲を<範囲攻撃4>で補助
水属性の魔法を<属性攻撃9><全力魔法5>で強化
攻撃対象を<スナイパー4>
敵への攻撃を<アート6>で魅せるように踊るように動くかな

水鞠さんに楽しんで遊んでもらうかな!
飛んでくる生クリームを撃ち落としてくれると嬉しいけれど
そこは水鞠さんの気分次第かな!
折角だから魅せて見せて、楽しんでほしいな!

「水鞠さん!好きなだけ遊んじゃってほしいかな!」

アドリブ歓迎!!


クロード・キノフロニカ
やれやれ。
僕は荒事は嫌いなのだけれど、人々を陥れるためにスイーツを利用する輩は見過ごせないね。

仲間が戦ってる様子を見て【学習力】で攻撃パターンを読み、【ミレナリオ・リフレクション】で相殺するよ。
「ふふ、手から生クリームを出せるなんて。なんだか愉快だねぇ」

仲間がとどめを刺しきれなかった敵がいれば【傷口をえぐる】ように追い討ちをかけてやろうか。

周りに一般人がまだいるようなら、新鮮なコンビニスイーツをタダで施して半額ケーキから気を逸らしてあげよう。
半額より、タダのほうが魅力的だろう?



相手を食すことに力を注ぐ面々が目立つ中、打倒する為に戦う猟兵達も、当然居る。
 アサノ・ゲッフェンルーク(白耀の魔筆士・f00499)は、相棒の水精霊に注意をしながら、ケーキ怪人と相対していた。
「ギリギリのケーキ……水鞠さん、近寄ったらダメかな! 私ががんばってケーキ作るから!!」
 距離を取るアサノ達に対しケーキ怪人は、両手を突き出して生クリームを噴射する。
 通常ケーキとして食すものからすると何故かやたら粘度が高いそれは、アサノ達を覆わんと襲い掛かり、白一色の塊へとしてしまった。
生クリームの噴射を止め、大げさに笑うケーキ怪人。しかし喜びも束の間に、白い塊は宙へと浮かされ、その下からは汚れを受けていないアサノ達が現れる。
「水鞠さん、やっちゃえ!」
 アサノの合図に従い、水精霊がその場で舞うように一回りする。宙に浮いた白い塊も連動するかのように動いた後、細長い形状へと変化した。
 水精霊の支配下に移った生クリームは宙を泳ぐ龍のようにケーキ怪人へと襲い掛かり、身体を縛り上げる。
 動きが封じられた敵にトドメを刺そうと、クロード・キノフロニカ(物語嗜好症・f09789)が駆け出した。
 狙われたケーキ怪人は、唯一動かせる頭を振い、燃えるロウソクをクロードへ飛ばして迎撃を行う。が、ある程度飛んだところで白い塊へと化し、地に落ちてしまった。
「ふふ、手から生クリームを出せるなんて。なんだか愉快だねぇ」
 ミレナリオ・リフレクション。写し奪る技。先のケーキ怪人が行ったことと全く同じようにして、手から生クリームを放ったクロードによる迎撃潰しだった。
 距離を詰められ慌てるケーキ怪人。何とかもがいて両手を自由にした時には、既にクロードが眼前に迫っていた。
 敵の頭部へと掲げられるクロードの掌。またもや写し奪られた、燃えるロウソクが一つ、落とされる。
 爆発するかの様に燃え上がるケーキ怪人の頭部。燃える赤は数秒で消え、黒い煤が辺りを舞う。
「なんて無粋な結末なんだ」
 戦闘時の言動に反してスイーツを好むクロードは、食べられずに終わったケーキへ哀れみの言葉を贈った。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​




第2章 ボス戦 『機関車怪人』

POW   :    トレイン・フリーク
【時刻表】【鉄道模型】【鉄道写真】で自身を強化する。攻撃力、防御力、状態異常力のどれを重視するか選べる。
SPD   :    出発進行!
自身の身長の2倍の【蒸気機関車】を召喚し騎乗する。互いの戦闘力を強化し、生命力を共有する。
WIZ   :    アクシデントクラッシュ
対象の攻撃を軽減する【高速走行モード】に変身しつつ、【煙を噴き上げながらの体当たり】で攻撃する。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


ケーキ怪人達を退けた猟兵達は、連れ去られたしまった住人達の跡を追った。
 並んでいた住人達に対しては、売られていたケーキの真実を告げる、持ち込んだスイーツを配って気を逸らす、などの対処で大人しくさせている。
 建物の間を跳び越え、路地裏を潜り、時には律義に信号待ちをして、やがて猟兵達はとある駅へとたどり着いた。
 停車しているのは、世界観からすれば時代遅れな機関車。窓からは、虚ろな顔をした住人達が見て取れる。
 いざ取り返さんと向かう猟兵の前に、巨大な人影が立ち憚った。
「シュッシュッシュ……。貴様らか、わが社の採用活動を邪魔したのは」
 特徴的な笑い声を上げる人影は、身体を覆うローブを脱ぎ捨てる。現れたのは、鋼鉄の巨体、煙を吐く頭部。機関車怪人だ。
 しかしこの怪人は今なんと言ったか。採用活動。
「まさかわが社の壮大な計画を見抜くとは、さすがの猟兵だな……」
 前置きをして、訊かれてもいないのに語り始める機関車怪人。その壮大な計画とやらを要約すると、以降のようになる。
 心身共に健康かつ、繰り返し作業に耐性があり、独り身の成人を連れ去る。
 連れ去った者をケーキ怪人の量産工場に勤めさせ、量産体制を強化する。
 増産したケーキ怪人によって、以上の誘拐を各地に展開し、市場を制圧する。
 実は保存料ゼロの身体に優しいケーキを住人に広めさせ、人々の興味をケーキへと集めて発言力を得る。
「ちなみにわが社の待遇は完全週休二日制、始業9時の終業17時で休憩は一時間、ボーナスは初年度から支給だ」
 などと締めくくり、機関車怪人は戦闘態勢をとった。
 よくよく考えれば穴が大きく多い作戦だが、目の前に居るのは間違いなく強敵。
 猟兵達は気を引き締め、戦いに備えた。
アサノ・ゲッフェンルーク
「待遇が…とんでもなく良すぎるかな!?でも私は水鞠さんがいれば年中夢中で幸せいっぱいかな!!」
『泡沫ノ長杖』の気まぐれな水精霊『水鞠』さんに
幸せそうに話しかけながら敵を見据えるかな!

WIZで挑むよ!
敵が体当たりしてくるのかな?
それなら正面から受けてみようじゃないか!
ユーベルコードを
<属性攻撃10><高速詠唱6><スナイパー4><全力魔法5>で補助強化

体当たりしてくる敵を正面から出せるだけの水刃を使って攻撃するよ!
術士らしくない?
問答無用、私は水鞠さんが楽しんでくれればいいんだよ!
それが私の楽しみで幸せなんだから、ね?水鞠さん!
正面一点集中で攻撃を続けるよ。さぁ、どっちが勝つかな?

アドリブ歓迎。


宝座・四季
なるほど、半額ケーキを買うやつなんざ、独り身で間違いないしな。選別方法としては間違ってない。納得しちまったわ。

そして雇用条件も悪くない。 ……っていうか、そっちで人集めたほうが遥かに効率よく集まりそうだな。オレも猟兵じゃなかったら入社してたかも。

だが、まあ、怪人って時点で全部アウトだ。
さくっと退治されて、オレのお賃金になってくれや。

さて、相手は蒸気機関車の怪人か。
厄介そうなのは蒸気機関車の召喚かな?
【七星七縛符】で召喚を阻んでみるか。
線路の無いところに、列車が走るもんじゃないぜ?
博物館で大人しく眠ってな。



「待遇が……とんでもなく良すぎるかな!?」
 驚愕するアサノの言に、四季も頷く。
「雇用条件も悪くない、オレも猟兵じゃなかったら入社してたかも」
 だがしかし、と。二人は手にした武器を機関車怪人へと向ける。
「怪人って時点でで全部アウトだ」
 言葉と共に、発砲。それが開戦の合図となった。
 銃弾を片手で弾き、機関車怪人はクラウチングスタートの構えを取る。
「シュッシュッシュ……その発言、差別的だな。貴様が入社したら、わが社のSNSは炎上してしまうだろう」
 不採用! と叫び、突進を開始する。頭部の煙突だけでなく全身から蒸気を噴き出し、身を削るような急加速だ。
「ちょっとだけ、時間作れる?」
 相棒の水精霊と共に水刃を展開しながら、アサノが尋ねる。
 四季は頬を描きながら頷き、銃に一発、弾丸を装填する。小さな声で真言を唱えつつ引き金を引き、発射。護符の巻かれた弾丸は、マニ車の原理で回転毎に力を上げながら直進し、機関車怪人へと命中した。
「ぬおおおおおお!?」
 叫びと共に、速度を減じさせる機関車怪人。その身体は、墨で書かれた呪文のようなものに締め上げられている。
 僅かに増えた猶予によって、アサノの術式の構築が間に合った。
「水鞠さん! やっちゃえ!」
 楽しげに杖を振る。放たれた水刃は相棒たる水精霊に制御が委ねられた。踊るように飛ばされる水刃は、機関車怪人へ近づく程に重ねられ、一本の長大な刃として、直撃する。
 轟音、拮抗。束縛と衝突による二重の対処を受けて、なお互角。互いに身を削る力のぶつけ合いによって、舗装された地面が砕けてゆき、陥没。
 それによって体勢を崩し、ようやく機関車怪人は突進を止めた。同時に、アサノの水刃は砕け、四季の呪縛は剥がれ落ちる。鋼鉄の身体には、深くは無いが大きな斬り傷が刻まれている。節々にも呪文の残滓が張り付き、動きを鈍らせている。
 だが、その成果を出したアサノと四季も消耗をしていた。息を荒げ、呼吸を乱し、噴き出す汗を拭う。
 初撃の結果は痛み分け。戦いは、まだ始まったばかりだ。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

箒星・仄々
心情
採用計画には吃驚しましたが…
人々を助けたいです!
怪人さんを倒しましょう

手段
Sデバイスで聖なる歌を歌い
機関車さんの轟きを打ち消して
その力を弱めます(歌唱&破魔)

また歌で仲間を鼓舞します
皆さんを
未来をお救いしましょう!
(祈り&優しさ&勇気&手をつなぐ)

魔法を使い空間に溶けるように姿を隠した後
一気に残像分身して全方位から一斉攻撃!
小柄な体を生かして懐に飛び込んで一閃!
水の魔力を込めた魔法剣から煙突さんへ水流と放ちます
(迷彩&残像&早業&先制攻撃&属性攻撃)

これでパワーが弱まるはずですよ!

傷を負った仲間がおられたらSキュア
誰も傷つけさせません!



機関車怪人は懐へと手を入れ、取り出す。出されたのは、顔写真が印刷された名刺だ。
「弊社よ、我にチカラ(出張費)を与えたまえ!」
 言葉と共にバラまかれた名刺、正確にはその顔写真から蒸気が噴き出し、機関車怪人の煙突へと吸い込まれてゆく。
 汽笛の音が鳴り始め、関節に張り付いた呪文が徐々に剥がれ始める。
 このまま回復されてしまうのか、といったところで、突如として蒸気が消えた。
 機関車怪人の周囲には、千切れて落ちた名刺。そして取り囲む無数の小さな影。
 分身をした箒星・仄々(ケットシーのシンフォニア・f07689)が、手にした剣を振りぬいた格好で、立っていた。
「さては貴様、遅延を起こす気だな!」
 怒りによって、荒く手足を振り回す機関車怪人。立ち向かう仄々達は、次々と吹き飛ばされては消えてゆく。
 最後の一人が、蹴り飛ばされた。そして、他と同様に煙を上げて消滅。
 困惑する機関車怪人に、そこで初めて歌声が届いた。見れば、消耗した猟兵の傍で仄々が癒しの歌を歌っている。最初からそうしていたとうように。
 歌が終わり、猟兵達の身に活力が戻る。仄々の優しさは、世界に響いたのだ。

成功 🔵​🔵​🔴​

綿津見神・禮
どうしてそんなことにケーキを使うのです!ケーキのその意味を曲げてまで!

ケーキは至高。平等に切り分け分けられるべきもの。
そのように労働者を大切にするなら、
売れ残る悲しみを、そのケーキたちに背負わせるのは間違っている!
(その論点が間違っているが気にしない)

敵は機関車のような怪人さんです。
なれば相性は良いかも知れません
「少し、頭を冷やしなさい!」
トリニティ・エンハンスを使用して攻撃します。
狙いを【野生の勘】で補正。【属性攻撃】でその煙突に星の指揮刀を差し【水の魔力】を流し込み、その蒸気機関を冷却します。

というか普通に会社起こせばいいじゃないですか、
美味しかったですよ、あのケーキ(怪人)。


ミーファ・ミーファ
ふむ~、完全週休二日でそれなら、待遇はまあまあ…、いや、きっとそんな事はないブラック企業なのら~。だって、そんなに待遇がいいなら、むやみに健康である必要はないはずなのら~。おお、ミーちゃん、頭良いのら~。

そんな感じで『フードファイト・ワイルドモード』で戦うのら~。お肉ないかなぁ…駅弁があると最高なんらけどね~。
機関車なんかは齧りたくないのらよ~。どうしても他のお肉がないなら仕方ないのらけど~



「どうしてそんなことにケーキを使うのです! ケーキのその意味を曲げてまで!」
 叫びながら禮が、機関車怪人へと跳びかかる。狙いは、頭部の煙突。
「痴れたことを! 期限が近い食べ物を安く売るのは理に適っているではないか! 我々もお客様も損はしていまい!」
 言葉と武力、両方で反撃を行う機関車怪人。禮が振るう剣は水の魔力を纏っており、狙われた部位にそれを食らう危険性を理解しているのだろう。両腕を交差して受け止める。
「ええい! 少し頭を冷やしなさい!」
 禮は防がれた剣撃の次手として、空いた片手に水の魔力を纏う。半ば捨て身の形で煙突へ手を突き込み、理論にならない感情のみを叫びながら、魔力を爆発させた。
 爆発の勢いで煙突から飛び出た手は、少なくない傷を負っている。が、その特攻は功を制したか、煙突は罅だらけとなっていた。
「おのれモンスタークレーマーめ! 貴様にお客様たる資格はない!」
 反動を承知で蒸気機関の稼働率を上げ、反撃の構えを取る機関車怪人。その頭に小さな影が取り付いた。
「お肉食べたいのら~、駅弁なんかがあれば最高なんらけどね~」
 口では文句を言いつつ、仕方のないという顔をしたミーファは、徐に煙突へと齧りつく。硬い鋼鉄とはいえ罅の入ったそれは、高速で開閉される口に合わせて、先端から形が崩れてゆく。
 分かり易い身の危険を感じた機関車怪人は身体を大きく揺らすが、一口毎に煙突への吸着力が増すミーファを振り落とすことはできない。埒が明かぬと覚悟を決め、腰を落として踏ん張りを入れる。煙突から自壊を促す程の大量の蒸気を吐き出しミーファを吹き飛ばした。
 宙を舞うミーファを優しく包み込んだのは、禮だ。負傷の無い片手で器用に、小さな身体を抱え込み、着地。
「まったく、無茶をしますね」
「お互いさまなのら~」
 他人を心配するには、自らを省みなさすぎる二人。
 そんな二人を睨みつける機関車怪人。その頭部にあった立派な煙突は既に形すらなく。吐き出され続けていた蒸気は、線香の煙の如きか細いものになっていた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

ユーミ・アハティアラ
むむ、信号待ちしてたら遅刻の予感。
しかしピンチをチャンスに変える美少女、戦闘で気が逸れている隙に【迷彩】効果を利用しつつこっそり接近して奇襲攻撃だ。
失敗した?その時は適当なクレームを入れてごまかす。

さて真の姿も出ちゃったしちょっぴり真面目に。
両腕が無数の「猛犬とヘビの頭部」に変ずるのが真の姿。
戦闘ではこいつで絡みつき、齧りつき、敵の行動阻止と他のメンツが一撃を入れる隙を創り出すよう立ち回る。

しかし相手が機関車じゃ食べでがないね。
終わったらジャンボパフェたべたい。


デブラ・ヘックシュバイン
はえー、普通にケーキ売れば良いのに…ていうか自分もケーキ食べたいっすー。
別に倒さなくても構わんのだろう? あ、ダメ? そっすかー。

では、とりあえずご飯を我慢して瀕死になるっすー。
デブは一食抜かすと餓死するんすよー?

あー、腹減った…
チクショウ、出てきやがれ戦友どもー!
迷惑行動で円滑な列車の運行を妨げてやれー!

歩きスマホでホームの流れを妨げ、人にぶつかり喧嘩をさせて、線路に落として落下物警報!! 人々のイライラを上げつつ、運行の遅れを駅員に当たり散らして…

いや、すまんっす。
なんかこっちのが悪党っすね…

と、とりあえず、猟兵ぱーんち!!(雑な攻撃



「うおおお現場にて緊急事態発生! 応援を求む!」
 片手を耳に当てながら叫ぶ機関車怪人。何処からともなく着信音らしきものが鳴り響いた後、足元が盛り上がる、現れたのは、巨大な蒸気機関車だ。
 先頭部に乗った形の機関車怪人は、猟兵達を轢いてやらんと、出発進行を告げようとして。最後まで言い切れずに蹴り落とされる。
 決め台詞を遮るという、ある種のお約束を破る行為を受け呆然とする機関車怪人。先ほどまで自分が居た場所を見上げれば、立っていたのはユーミだ。
「貴様、いつの間に」
「ついさっきだよ」
 他の猟兵達が急ぎ足で、人が見ていなければ多少の信号無視などをしてきた中。ユーミだけは律義に交通ルールを守り、横断歩道は手を挙げて、左右をよく確認しながらゆっくり歩いてきたのだ。結果として、機関車怪人との戦闘開始には間に合わなかったが、それ故に居ない者として認識されていた為、容易に不意打ちができた。
 倒れた機関車怪人に、ユーミは片手を向ける。そこに在ったのは真の姿の一片、無数の蛇と猛犬の頭部。そのうちの蛇が伸び、襲い掛からんとする。
 立ち上がるのは間に合わず、後ろずさって躱す機関車怪人。二、三度避けたところで、後頭部に硬いものが当たり、何かの落下音がした。
 下を見れば、罅の入った携帯端末。恐る恐る見上げれば、何かを持っていたであろう体勢のまま固まった、デブラ・ヘックシュバイン(捨てがまれず・f03111)。
「す、すみませ」
 素を出して丁寧に謝罪をしようとしたところで、最後まで言い切らせて貰えない。顔を殴って吹き飛ばされる。
「迷惑行為。ダメ、ゼッタイ」
 表情の無い顔で、どことなく片言に喋るデブラ。声色には、わかりやすく怒りが含まれている。
 デブラはその立派な体格から、動きが鈍重だ。先のケーキ怪人との戦闘でも、身軽に攻める他の猟兵達に一歩遅れ、腹に収めることができなかった。その後の追跡でも、得意としない長距離走をする羽目となり、また遅れを取る。駅にたどり着いたのは先のユーミと同刻程だが、そこでも出遅れ見せ場を取られた。
 若干不貞腐れ、手持ちの端末でこの騒ぎがどういう風にみられているかでも確認しようとしていたところで、ぶつかって落とされる。デブラの何かが切れた。体重を乗せた全力の拳は、凄まじい迫力を以て機関車怪人を怯ませた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

千代月・陽華
わたくしは、働かず、日がな一日ケーキを食べられると聞いてやってきました!!(情報歪曲)
そんな採用情報になど、一寸の興味もありません!!
ケーキです、ケーキを出してください!!
何なら買います!! サムライエンパイアで天下自在符を使って巻き上げてきた小判ならありますので
別に、ケーキ怪人をけしかけても、かまいません。また、食べますので。
さあ、ジャンジャンバリバリケーキを持ってきてください

……あれ? よく考えれば、この怪人の採用活動がうまくいって、ケーキ政策社員が増えれば、それだけケーキがたべられるのではございませんか?
え、それはダメ?


もうしかたがありません。とりあえずユーベルコードを撃っておきましょう


宝座・四季
敵さんもだいぶダメージが蓄積してきたか。畳みかけるなら今かね。
回復がかかっているとはいえ、こちらもそろそろきついしな。

余裕を失っている様子の敵の死角に【忍び足】で隠形しつつ移動。
そして【真の姿】一部解放。右前腕部に埋め込んだ『式』を起動させる。なお、解放はめっちゃ痛い模様。

「……ッ 目覚めろ青龍。荒ぶる力にて、法を乱せし乱神を調伏せよ」

解放した四神の力を【護法装填】にて銃に込め、放つ。



倒れたままの機関車怪人、その顔のすぐ傍に刃が突き立てられる。
 ひぇっと小さく声を漏らして見上げれば、そこには仁王立ちした陽華の姿。
「正直、わたくしはそんな採用情報に興味はありません」
 地面に刺さった刃をそのまま横に動かし、そっと顔に触れさせる。
「ケーキです、ケーキを出してください。いくらでも買います。ケーキ怪人でも構いません」
 ケーキ、ケーキ、ケーキケーキケーキ。機関車怪人の頬に刃を擦りながら、声に籠る熱を上げながら催促を繰り返す陽華。
 圧力に屈し、言葉にならない悲鳴を上げながら機関車怪人は腕を振り回す。不格好ながらも、召喚した蒸気機関車を動かす合図だ。先頭車両を地面から突き出したままだったそれは、汽笛を鳴らしながら再起動。陽華へ向かって、大質量での突撃をする。
「ケーキィ!」
 叫びと共に、突き立てていたなぎなたを蒸気機関車へ向けて振りぬく。刃の先から現れるは嵐の大蛇龍。水、風、雷と三重の力を纏ったそれは、蒸気機関車へ正面からぶつかり、あっさりと呑み込んだ。
 事を終えて催促に戻ろうと視線を陽華は視線を戻すが、機関車怪人の姿はそこには無い。先に隙にその場から離れたのだ。
 心身をボロボロにされた機関車怪人は、距離を取った状態からそのまま撤退へと移ろうとしている。
「そうそう、引き際が肝心だ。こっちもそろそろきついしな」
 背後からの声、背に触れる何かの感触。首だけで振り返れば、気だるげな四季の顔。
「目覚めろ青龍。荒ぶる力にて、法を乱せし乱神を調伏せよ」
 機関車怪人が何かを言う前に、四季は宣言する。構えた右腕に左手を添え、表情は痛みを耐えるそれへと変化する。背に当てられたナニカは爆発的に力を膨張させ、機関車怪人を呑み込みながら空高くへと打ち上げた。
 昇りゆく機関車怪人は青白い光に包まれており、その軌跡は飛翔する龍の如く。故にこれは、青龍と名付けられた。四神が一、東の守護。四季の修めた、奥義の一。
「我が斃れても! 第二、第三の人事が! わが社のプロジェクトを成功させるだろう!」
 最早これまで。自身の最期を悟ったは機関車怪人は、お約束のような捨て台詞を言い放ち、爆発四散。空に咲いた派手な花火となって、消滅した。
「たーまやー!」
 それを見た誰かが、空に向けて叫んでいた。
 額に脂汗を浮かべた四季は、自身の苦痛をごまかすように、努めて明るい声を演じてそれに合わせる。
「かーぎやー」
 戦いは、終わったのだ。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第3章 日常 『人気者は辛いよ 無限握手&サイン会』

POW   :    指紋がなくなるほど全力で握手&サイン

SPD   :    目にも止まらぬ早さで握手&サイン

WIZ   :    自分の体力を考え、限界近くなってきたら他の猟兵へ誘導しつつ握手&サイン

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


かくして、街の平和は護られた。
 一仕事終えたと、帰り支度を始める猟兵達。ある者はそのまま家路へ、ある者は収まらぬ食欲に従いケーキを探しに。またある者は、ついて行って何かとたかろうと。
 しかし、そうは問屋が卸さない。猟兵達の周りから響く歓声、轟く足音、近づく人の群れ。
 ここはキマイラフューチャー。ヒーローたる猟兵達の動向は見つけられ次第すぐに共有されるのだ。ましてや今回は、多くの住人が事件の被害者になりかけていたであろもの。その場に居合わせた当事者の数だけでも相当なものだった。
「すげー! かっけー!」
「あの技どうやってやったの! もっかい見せて!」
「握手してください! あとサインも!」
「サムネイル用画像撮らせてください!」
 あっという間に囲まれた猟兵達。近づいてきた住人達には、お願い事の嵐を。最前列に出れなかった者たちからは、携帯端末のレンズを。遠巻きに眺める控えめな者たちからは、憧れの視線を向けられた。
 物理的な力を持っていたらば、一瞬で塵も残らぬ程の熱量だった。だが、向けられる感情は全て陽性のものだ。悪い気分を起こさせるものはない。
 やれやれ。人気者は辛いな。と。猟兵達はどこか満足げに、ファンサービスの準備を始めた。
アサノ・ゲッフェンルーク
「やったね水鞠さん!みんな喜んでるかな、かな!」
『泡沫ノ長杖』の気まぐれな水精霊『水鞠』さんに笑いかけてながら、住人達と交流しようかな。
もしできるなら、グリモア猟兵のムジカさん(f09771)も呼びたいな。

WIZで挑戦。
技を見たいと言われたけど、攻撃や危ないのは使えないよね。
ユーベルコードで幻想的な風景にできないかな?
水鞠さんが楽しくあそんでくれたらいいんだけどなぁ。

ムジカさんを呼べるようなら、一緒に猟兵アピールをしたいな!
「皆!私達をよろしくね!ムジカさんも何か宣伝して見ないかな?」

今回の事件は落ち着いてよかったかな!
「さぁ、次の世界まで、ずずいっといこうかな!ね、水鞠さん!」
アドリブ歓迎!



「やったね水鞠さん! みんな喜んでるかな、かな!」
住人達の歓迎を素直に喜ぶアサノは、相棒たる水精霊に笑いかけて、喜びを共有した。
折角だし、と。グリモアベースにも連絡を試みたが、帰ってくるのは甲高い何かの生き物の鳴き声のみで様子が伺えない。
少しはがり残念に思いつつもすぐに気を取り直したアサノは、住人達へのファンサービスへと行動を移した。
少し思案した後、相棒へのアイコンタクト。見栄えを意識した、くるくる回して投げてはキャッチの杖の振り。それに応じ、宙で踊りながら水球を次々と生み出す水精霊。
住人達の歓声が上がる。それを満足気に眺めた水精霊は、特に小さな子供を選んで水球に浮かべて上へと運んだ。子供達が乗った水球は他の誰よりも高い位置へ上り、それを始点として他の全てと接続。即席のウォータースライダーを作り上げる。
楽し気な叫びと共に流される子供達、周りからの「自分もやりたい!」という声。満足気な水精霊の表情。
「皆! 私達をよろしくね!」
人を楽しませる喜びに笑みを浮かべながら、アサノは相棒たる水精霊と共に大きく手を振りアピールをした。

成功 🔵​🔵​🔴​

ユーミ・アハティアラ
勝った。いぇーい。
しかしまさかの伏兵サイン会とは。ま、美少女だから人気出ちゃうのはしょうがないね。
何?自称じゃないかって?ノンノン、信じる心がぱぅわーになるのだ。
さぁ、会場のみんなも恥ずかしがらずに、極上の笑顔で「アイム美少女」と唱えてみよう。
効果には個人差があります。

そんな感じで、集まった全員で一斉になんかやったら謎のやり遂げた感で満足して帰ってくれる人が出ないかなーと期待しつつ即興ショー。
今回は【WIZ】が光る頭脳プレイ担当ということでサインや握手はほどほどに。
パワフルな交流は元気なみんなに任せた。



「ま、美少女だから人気出ちゃうのはしょうがないよね」
 いぇーい、と。真顔でダブルピースをするのはユーミだ。
 自分で言うのは自意識過剰とも捉えられかねない言葉だったが、実際に顔が良いので説得力がある。ユーミの周りの住人達は、賛同の声を上げながら握手を求め、端末での撮影を行っていた。
「みんなも恥ずかしがらずに唱えようぜ、アイム美少女!」
 あまり疲れないように、と程々の速度で握手を捌きながら、集うファンに向けて言い放つ。
「自称? 結構結構。信じて、そうであらんとするから美少女なんだ。極上の笑顔で唱えれば、誰だって美少女になれる」
 アイム美少女。と繰り返せば、その言葉に感銘を受けた住人達が一人、また一人と同じ言葉を叫び始める。一人の言葉から始まったそれは、その場を呑み込む大きな合唱へと変貌していた。
「アイム美少女! アイム美少女! アイム美少女!」
 言葉と共に渦巻く熱気に、ユーミは満足げに一人頷いた。その表情は相変わらず真顔のままであったが。
 ちなみに、響く声のほとんどは野太い男性のものであった。

成功 🔵​🔵​🔴​

千代月・陽華
こんかい、がんばりました。みなさまはどうぞ一列にならんでくださいまし。
ちゃんとみなざんとあくしゅいたしますから。

と、わりと真面目にサインに応じる。
だが、握手はともかくサインは〇の中にヒバナとかいてあるだけの単純なもの
しかたございませんわ、今までサインなんてする機会なんてございませんでしたし……
ちょっと、しゅんとしてしまいますわ。


サインってどう書けばよろしいのでしょう?
一筆書きですかしら?

よくわからないまま、〇にヒバナをりょうさんしていく。

あ、あとは美少女ならハグもOKですわよ!!
男は読んでおりませんが

ああ……美少女に囲まれる…… なんとしあわせなことか……
うっとり



「みなさまはどうぞ一列にならんでくださいまし」
 どこか硬い笑顔で、一人一人にと真面目に対応するのは陽華だ。
 住人達が握手を求めて差し出す手は、両手で優しく包み返す。サインを求められれば、○の中にヒバナと入ったものを描いていった。
 陽華としては、今までサインをする機会など無かった為に、このような単純なものしか描いてあげられない。と少ししおらしくしている。
 が、硯に擦った墨を吸わせた毛髪で達筆に記されたそれは、渡された者たちを大いに満足させていたので、完全なる杞憂であった。理想が高いというのも大変である。
 そのようにファンサービスを続ける中、陽華はとある一人を相手に思わず声を上げた。
「も、もし! 折角ですから、ハグなんてどうです!」
 それを聞いて、大きな丸い目をぱちくりとさせたのは小さな少女だ。幼いが整った顔は、今に美少女と呼ぶには早すぎるが、将来は約束されているものだった。正直に、物凄く陽華の好みに嵌っていた。
 申し出に喜んで応じ、豊かな胸へと跳び込む将来の美少女。うっとりとした顔で優しく抱きしめる陽華。
「ああ……」
 顔を上気させ、緩んだ声を漏らす陽華。その光景を携帯端末で撮影する住人達。状況に気付いて取り繕おうとしたその時には、陽華と少女のツーショットはネット上に広く出回り、人気を博した後であった。

成功 🔵​🔵​🔴​

リリィエル・ロックウェル
特に何かしたわけではないけどサイン会の応援に来たのです。
目立たないように会場に入ってあたかも最初からいたかのようにみんなを錯覚させるのです。
その後は疲れている猟兵の人がいたら塗りつぶしペイントで透明にして一時離脱してもらうのです。
その間は私がドサクサでサインしたり握手したりするのです。


ユーミ・アハティアラ
人波がー、とぎれないー。
こんなに人気を博しちゃうなんて美少女は罪だな、フッ。
仕方がない、この美少女ことユーミちゃん、責任を取って本気出しちゃおう。
本気の【SPD】、見るがいい。

真の姿ー!袖口から蛇が出ます、はいっ。
1、2、3、まだまだ出ますよー、はいっ。
意外と器用に動きますよー、サインもできちゃう。
こっちのトラバサミっぽいのもねー、なんとひとりでに動くんです、はいっ。

そんな感じで猟兵ぱぅわー全開のアトラクションしつつ全力全速サインあたっく!
終わったら疲労困憊しそうだけど、打ち上げ(ソロ)のスイーツを心の糧にがんばるのだ。



「こんなに人気を博しちゃうなんて美少女は罪だな、フッ」
 途切れぬ人並みを前にして、ユーミは不敵な笑みを浮かべる。ちなみに「フッ」というのは口ではっきりと発音したものである。
 しかしそう口に出しても誇張ではない程に、住人達の集まった住人達の数も熱気も凄いものであった。このままでは日が暮れても終わりそうにない。
「よーし出しちゃいますよー真の姿ー! 袖口から蛇が出ます、はいっ」
 宣言と共に、言葉通りの形態へと変化するユーミの腕。単純に数が増えたことにより、サインを描く速度も、握手(というよりかは蛇との触れ合いに近いもの)をする速度も、その数だけ倍になる。
 高速で捌かれる人波。しかし、流れが速いというのは出るだけでなく入るのも速くなるということ。今まで遠慮気味に遠巻いていた、或いは一旦他の猟兵達のファンサービスで満足したはずの住人達が、こぞって押し寄せてきた。
 あまりの作業量にオーバーヒートを起こしそうになるユーミ。打ち上げにスイーツ食べ放題するぞ、と心を奮わせるも、身体の限界は近い。
 そんな中で、突如と口に異物感。舌で動かせば、広がる甘味。
 不思議に思って首を傾げるユーミの眼前に、突如現れたのはリリィエル・ロックウェル(クレヨンの勇者・f01438)の笑顔だった。
 ウィンク一つしたリリィエルは、手にした白のクレヨンでユーミの全身を塗り始める。口に入った飴玉ですぐに声を出すことができなかったユーミは、あっという間に塗りつぶされ、そして透明になってしまった。
 突然の事に驚く住人達。それを前にしてリリィエルは自身の透明化を解除し姿を現す。
「イッツ、イリュージョン! です!」
 小さな体躯を宙に浮かべ、大仰に礼をすれば、住人達から喝采が投げかけられる。
「そろそろ時間も結構経ちました! これより猟兵さん達は少しずつ消えて帰っちゃうので、お楽しみは後少しの間です!」
 よろしくお願いします、と告げるリリィエルに、周囲から拍手が送られた。それは目の前のユーミが対応していた者達だけでなく、他の猟兵達が相手をしていた者からもだ。ユーミを透明化させる前に、他の疲労気味となっていた猟兵達も透明化させ、こっそりと離脱させていたのだ。
「ありがとーね」
 ユーミが対応していたものをそのまま引き継いでサインを描いていたリリィエルの耳元に、控えめな声が届く
「どういたしまして、です。お礼は打ち上げでケーキ一つ。なんてどうですか?」
 手を止めずに冗談めいた言葉を返すリリィエル。それに対して帰ってきたのは、擦れ気味の口笛の音だけ。それを残して、ユーミの気配は離れていく。
 ノーとも言われた訳ではない、後にまたネタにできそうですね。そうにやりと笑って、リリィエルは時間いっぱいにファンサービス行った。

 かくして、キマイラフューチャーのとある街での騒動は終わった。
 住人達は誰一人怪我を負うことなく、むしろ笑顔で良い日を過ごすことができた。
 猟兵達の活躍は動画として広められ、更に多くの人々へ笑顔を届けている。大団円とも言うべき結果だ。
 敢えて。一つだけこの件にて犠牲になったものを挙げるとすれば。それは、腱鞘炎になってしまった猟兵達の腕の筋肉、くらいだろう。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年01月14日


挿絵イラスト