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宝探しの招待状 ~黒兎より~

#キマイラフューチャー

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#キマイラフューチャー


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●黒うさと白うさの宝探し
 昔むかし、そう、遠い昔、人類だってまだ居ちゃったかもしれないくらい昔。
 コンコン。コンコン。
 ノックをすると、魔法のたまごが出てくる遺跡をふたりのうさぎが見付けました。
 黒いうさぎが言いました。
「宝探しをしよう」
 白いうさぎは言いました。
「どちらが良いお宝を見付けるか、競争だ」
 ふたりのうさぎは、遺跡のあっちをコンコン、こっちをコンコン。
 魔法のたまごを割っても割っても、勝負がつきません。
 困ったふたりは最後に、同じ場所をふたりでコンコン。
 するとたまごから飛び出したのは、──。

●黒兎からの招待状
「童話の続きはない。結末はわからない。結末がない限り、全ての物語は名作になる可能性を秘めているって言うけれど、俺は読むなら完結している物語がいいな」
 リュカ・エンキアンサス(蒼炎の・f02586)はまた若干小難しいことを言って一冊の本を示した。小さな本であった。童話のようである。軽くそれを示してから、膝の上に置いた。
「で、舞台はね、キマイラフューチャー。ここでコンコンしたら何かいいものがでるらしい。出るのは……何が、でるんだろうね?」
 んーっと。顎に手を当ててリュカは若干考えるような空白の後、
「そもそも、どちらがいい、って、なんだろうね。何が一番「いい」ものなんだろう」
 なんて小難しいような、そうでないようなことをぶつぶつと考え始めたリュカであったが、しばらくしたら思い出したかのように手帳を取り出し、ページを一枚破って周囲に見せた。
 それはひとつの遺跡を描いたもので、石造りの神殿のように見える。とはいえ天井はなくなっているし、他にモノといえば白い石で出来た柱がいくつか。後は階段の痕跡ぐらいのものであろう。
 あとはモザイクタイルの床がなんとなく、遺跡風、であるかもしれなかった。
「これが具体的な現場。周りからは『童話の遺跡』って呼ばれてる。とにかく広いから、宝探しをするにはうってつけだと思うよ。俺には……ちょっと広すぎると思うけれど」
 あるきつかれそうだ。なんて軟弱なせりふを書きながらも、リュカはもう一枚、紙を破って周囲に見せた。
「それで、こっちがついでに現れる怪人。蜂っぽいのがいっぱい出て、それを率いているのが真っ白な狼の様な姿をしているチョコ。なんだか……甘そうだよね」
 蜂は甘いものを探すかのように飛び交っているし、
 わんこに関してはそもそもとっても甘そうだと。
 リュカは割りと見たまんまの適当な感想を述べた。
「あー。それとだね」
 後何の話をしてたっけ。と、リュカはメモをぺらりと捲る。思い出したかのようにひとつ、頷いた。
「そうそう。ここの遺跡。ちゃんと管理されてるところだから、入場資格って言うのがあるんだ」
 何せ童話の遺跡、と言われているところである。リュカは右の指を二つ、立てた。
「黒うさと白うさ。童話にあるように、ここは二人ではいるのが決まりなんだ。怪人がいるからって、ごり押してもよかったんだろうけど……そんなのは、無粋だって、いうから」
 ペアですよ。と、念を押すようにリュカが言う。
「勿論、一人だからって気にしなくてもいいよ。入り口前で出会った人と、一緒にペアを組んで入ればいいんだから」
 また、間に合いそうなら一度はいった人がペアを代えてもう一度入るのも可能だろうとリュカは付け足す。
「倒し終わったら、せっかくだから宝探しでもしていこうよ。丁度いい天気だし、のんびりすごすにはいいと思うんだ」
 俺もしたいな。と、リュカは言う。それからしばし考えた後で、
「……現金でもいっぱい出てくればいいんだけれど」
 と、身も蓋もないことを言った。
「それか、携帯食料一年分とか」
 と、自分で言いながらも、思い出したように、
 コンコンして出現する魔法のたまごは、所謂『ニワトリの卵』程度の大きさで、割れば中に何かが入っているらしい。
 中に入るものもそれなりの大きさのものを想定してくれればいいよ、と、リュカは付け足した。そうして膝の上においてあった絵本をもう一度手に取る。
 それは、黒うさぎと白うさぎがふたりで柱をノックしている様子が描かれた表紙の本であった。
「まあ、何が出るやら。……いいおたから、って、なんなんだろう?」
 楽しみだな。と。
 リュカはそういって、話を締めくくった。


ふじもりみきや
 いつもお世話になり、ありがとうございます。
 ふじもりみきやです。
 キマフュ。そういえばはじめてでした。やったあ。

 朱凪MSさんとあわせ要素がありますが、募集要項の細部が違いますので、
 各シナリオに沿って、参加をしていただけたらと思います。

●一章、二章について
 ペア、あるいはおひとり様でのご参加をお願いします。
 おひとり様につきましてはこちらで勝手に組み合わせます。
 描写は『ふたりずつ』です。
 どうしても参加人数が奇数になるならキマイラのお姉さん(受付)がそっと3人で入れてくれると思います。
 もしくは裏口から入るか……なんかプレイング見て考えますので、気にせず一人参加もどうぞ。
 ただし、ペア参加であるということを意識してプレイングを書いていただけると助かります。
 基本参加された方は却下しませんので、お気軽に。
 戦闘的には、さっくり済まそうと思います。めっちゃ早めに締め切らせる可能性があります。

●3章について
 1,2章で既に『入場』している方についてはひとりでもペアでもご自由にどうぞ。
 3章からの参加の方はやっぱり『ペア』での登場になります。
 やっぱりソロ参加の方は、こちらで組み合わせてなんとでもするので、ペア参加であるということを意識して、プレイングをかけていただけたらと思います。
 また、三章のみ、リュカに声をかけていただけたらそれでペアでも大丈夫です。お迎えにいきます。

 スケジュールがかなり変則的になると思いますので、気になる方はマスターページやツイッターをご覧ください。
 タイミングによりもしかしたら再送をお願いすることになるかもしれませんので、その際はお気持ち変わりなければよろしくお願いします。

 また、卵の中身ですが、例としてお菓子やアクセサリー、その他ほんの少し不思議な道具と、なんだか色々でるみたいです。
 お任せの人はお任せで、ほしいものある人はほしいものを明記してください。
 あなたの「いいもの」はなんですか?

 では、ペアでの戦闘と宝探しのプレイング、お待ちしてます。
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第1章 集団戦 『働き蜂戦闘員』

POW   :    御槍奉公
【槍】で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる。
SPD   :    飛行モード
空中をレベル回まで蹴ってジャンプできる。
WIZ   :    数で圧す
自身が戦闘で瀕死になると【さらなる増援】が召喚される。それは高い戦闘力を持ち、自身と同じ攻撃手段で戦う。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

アルバート・クィリスハール
【いろは】SPD
連れが大きい子供にしか……あれっ既視感が……。
うわっ、大きいうさぎが……うさ、ぎ……?
大きいね……?
え、いいよ。それに、その仔より僕の羽の方が触り心地いいもの。
毎日手入れしてるしね……出し直すたびにリセットされちゃうけど。

【SPD】
悪いけど、荒さんの邪魔はさせないよ。あの狐には借りがあるんでね。
どんなに逃げたって鷹の狩りからは逃げられない。
死角から確実に仕留めるよ。

うん? 何、荒さん。……交代?
いや僕は別に……わかったよ。

いいもの、ね。ぱっと思いつくようなもの、ないなあ。
大抵の物は作れちゃうし……。
ああ、狐とか竜とかをモチーフにした小物があったら、持って帰りたいかな。


荒・烏鵠
【いろは】

宝捜し!ワクワクするなァ、あっちゃん!なあ!
ハッピーイースターってヤツ?この世界じゃヨゲンシャなんてカンケーなさそうだがな!
マ、なんにせよ無粋は良くない。無粋は良くねェよ。つーワケでウサギサンだ!全身で抱きついてもふってもいいんだぜ、あっちゃん!
アラこの子ったら予想以上に負けず嫌い。

【WIZ】
増援なんか知るか!ウサギにハチが敵うモンかね。キックで片っ端から吹っ飛ばしてやらァ!
あっちゃんがノックノックしてるときはオレが戦い、オレが探してるときはあっちゃんが探す。そンで最後は同じ所を一緒にノックだ。

イイモンねェ。オレはもう十分持ってッから、あっちゃんが喜ぶモンが出るとイイなァ。



「宝捜し! ワクワクするなァ、あっちゃん! なあ!」
 荒・烏鵠(古い狐・f14500)ははしゃいでいた。
「連れが大きい子供にしか……あれっ既視感が……」
 アルバート・クィリスハール(仮面の鳥・f14129)は頭を抱えていた。
 頭の中では、『転生したら連れが大きい子供にしか見えない件について』なんてラノベのタイトルが浮かんでいたが、あえてそれは封印することにした。
 そんなアルバートの苦悩(?)に気づいているのかいないのか。烏鵠はとってもご機嫌、うっきうきであった。鼻歌混じりで、
「ハッピーイースターってヤツ? この世界じゃヨゲンシャなんてカンケーなさそうだがな! マ、なんにせよ無粋は良くない。無粋は良くねェよ」
 っていいながら受付をアルバートを引っ張りつつ通過し、
「つーワケでウサギサンだ! 暝神に帰依し奉る。契約に基づき、我に破壊者を貸し給え」
 でん。と。
 徐に何かものすごいついでみたいな口ぶりで大事なことを言って、
 デカくて疾い妖怪兎を召喚した。
 ちなみにお名前は砕キ兎といいます。
「うわっ、大きいうさぎが……うさ、ぎ……?」
 思わずぱちぱちと瞬きをしながらアルバートが声を上げる。
「大きいね……?」
「全身で抱きついてもふってもいいんだぜ、あっちゃん!」
 烏鵠はめっちゃドヤ顔で笑うので、アルバートはあっさり首を横に振った。
「え、いいよ。それに、その仔より僕の羽の方が触り心地いいもの。毎日手入れしてるしね」
 ……出し直すたびにリセットされちゃうけど。というのは口の中である。これが結構、大変なのだって、真面目に言うアルバートなのに、
「アラこの子ったら予想以上に負けず嫌い」
「いや、負ける負けないの話じゃないから」
 一緒にされても、とアルバートはいうのに、
 烏鵠はええがなええがな。って、得意げな顔である。その後ろで召喚された砕キ兎さんが若干所在がなさそうにしていた。
 やっぱりなんだか既知感がする、と軽く額に手を当てながら、
 アルバートは息を付き、とにかくいこうか、と足を向けた。

「増援なんか知るか! ウサギにハチが敵うモンかね。キックで片っ端から吹っ飛ばしてやらァ!」
 遺跡に突入するとすぐさま襲い掛かってきたそれは、なんだか黄色い姿をしていた。
 烏鵠の声と共に、砕キ兎が足を上げる。巨大な兎はその見た目に似合わぬ軽いフットワークで蜂を蹴倒した。
「!」
 蜂がみょいみょいと羽を鳴らすと、どこからともなくわらわらと同じような姿が顔を出す。その姿見えると同時に、
「悪いけど、荒さんの邪魔はさせないよ。あの狐には借りがあるんでね」
 アルバートは霊弓『天羽貫』を引き絞った。魔力で編み上げた矢をすかさず放つ。
「やあ……こんにちは」
 現れたと同時にその四角にもぐりこんで、弓を番えて素早い動作で急所へ放つ。
「どんなに逃げたって鷹の狩りからは逃げられない。……確実に、仕留めるよよ
「あっちゃん!」
 そうして的確に音もなく倒していくアルバートに、烏鵠が大きな声を上げる。手を止めてアルバートは顔を上げる。
「うん?  何、荒さん。……交代? いや僕は別に……」
 なんとなく再びラノベのタイトルが思い浮かぶぐらいには警戒していたアルバートであったが、そんなアルバートの気持ちを知ってかしらずか、烏鵠はにこやかな笑顔で手を振った。
「そうそう。交代! あっちゃんがノックノックしてるときはオレが戦い、オレが探してるときはあっちゃんが探す! 完璧な作戦だな!」
 そンで最後は同じ所を一緒にノックだ。なんてはしゃぐ烏鵠。若干戦闘にも余裕があるので、なんだか目が輝いていた。
「……わかったよ」
 ため息を飲み込んで、アルバートは頷いた。何か勝てなかった。借りがあるんでね、とも言う。
「イイモンねェ。オレはもう十分持ってッから、あっちゃんが喜ぶモンが出るとイイなァ」
 一匹一匹はそれほど強くないので、あしらいながらご機嫌に烏鵠が言う。
「いいもの、ね。ぱっと思いつくようなもの、ないなあ。大抵の物は作れちゃうし……」
 答えてアルバートも、しばし悩んだ。夢がないのか、夢があるからこそ、いいものは自分で手に入れると言い切れるのか。なんて他人事のようにちょっと考えて、
「ああ、狐とか竜とかをモチーフにした小物があったら、持って帰りたいかな」
「狐?」
 思わず、おお、と目を輝かせる烏鵠に、
「狐狐。……ほら、手が留守だよ」
 戦いが、終わってからねと。アルバートも苦笑するのであった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

オルハ・オランシュ
ヨハン/f05367と

黒うさって君にぴったりだなぁ
そうだ、先に聞いておいていい?
君にとってお宝ってどんなものなの?
私はまだ正直よくわからないんだ
実際に見て、自分にとってお宝なのか判断するしかないのかなって
でも、君とペアを組めたからにらすごいお宝が見付かる予感!
何があるのかわくわくするね!

宝探しの前に一仕事しなきゃ
さっさと害虫駆除しちゃおうか!

ヨハンが足止めしてくれてるうちに【力溜め】
【範囲攻撃】で多くの蜂を一網打尽にしたいな
私への攻撃には【見切り】、
ヨハンへの攻撃には【武器受け】で対処して
お宝ゲットの前にお互い深手を負うことのないように注意を払うよ


ヨハン・グレイン
オルハさん/f00497 と

ぴったりと言われましても……、
それじゃああなたは白うさですか

お宝か。
敢えて挙げるなら知識や書物ですかね。
卵に入ってるとは思えませんけど。
見てから判断するくらいの気持ちで挑むのが良さそうですよ。
俺は期待していませんから、あなたに似合いの宝が見つかればいいんじゃないですか。

わくわくする彼女はまぁ……いつも通りだなと思う訳で
同じような気持ちではいられないが、以前までよりは歩む足も軽くはある

虫共は焼き払って進みましょう

焔喚紅から黒炎を爆ぜさせる
その身に呪詛を纏うといい
無様に這い蹲ってもらおう
彼女の槍の届かぬ範囲を狙い
サポートに徹します

ここで怪我をしてはつまらないですからね



「黒うさって君にぴったりだなぁ」
「ぴったりと言われましても……、それじゃああなたは白うさですか」
「ええ!? それは……」
 気のないそぶりでいったヨハン・グレイン(闇揺・f05367)。ものすごく適当言ったような顔をしていたのに、それを聞いたオルハ・オランシュ(アトリア・f00497)が思わず言葉に詰まった。
 なんでだ。と、ヨハンは思わず自問自答する。そうして思い出す。
 そういえば見ていた絵本の白うさと黒うさは、どうにもものすごく仲良しだったような。とまで思い出して、
「……」
「そ、そうだ、先に聞いておいていい?」
 思わず押し黙ったヨハンに、あたふたとオルハが言葉を続ける。両手をぶんぶん振って、なにやら元気にアピールをしながら、
「君にとってお宝ってどんなものなの? 私はまだ正直よくわからないんだ」
 言われて、ヨハンは即座に思考を切り替える。
 まあ、仲良しじゃなければ、こんなところまで一緒に来ないし。とまでは心の中で思ってはいたのだけれど、なんだかちょっと難しいような顔をして、
「お宝……か」
 そういいながら思考をめぐらせた。お宝といって思いつく、金銀財宝なんかは少し違う、気がして、
「敢えて挙げるなら知識や書物ですかね。卵に入ってるとは思えませんけど……」
 そういう知的なものがヨハンとしては大切だろうと、思いをはせながら言うと、
 なるほどなるほど。と、オルハも納得したように頷いた。
「なんだかとってもヨハンらしいね」
「そうですか?」
「うん、金銀財宝とか言われたら、きっとびっくりしちゃってた」
「……あなたをびっくりさせるのは楽しそうですが、そういうものには確かに、興味がありませんねえ」
 お金があれば本はたくさん買えるけれども、と。思いながらも結局、わからないものはわからないので、
「んー。実際に見て、自分にとってお宝なのか判断するしかないのかな」
「そうですね。見てから判断するくらいの気持ちで挑むのが良さそうですよ」
 顔を見合わせて、二人はそう結論付けた。
「俺は期待していませんから、あなたに似合いの宝が見つかればいいんじゃないですか」
「ええー、期待しようよ。だってだってね、君とペアを組めたからにらすごいお宝が見付かる予感! 何があるのかわくわくするね! って」
「うーん……」
 ね、と言うオルハに、それっていつもどおりなんじゃないかなあ。という顔をするヨハン。
 まったくそのテンションについてはいけないのだが、でも明るいオルハはなんともかわいい。
「そうと決まれば……!」
「はいはい。急ぎましょう」
 行くぞ行くぞとずんずん進みだすオルハを、ヨハンも静かに追いかける。
 その足取りはいつもより、軽やかだった。

 遺跡の中は広い空間になっていて、
 なんだか物々しい柱なんかが転がっていたりして。
 オルハは先ほどまでのテンションのまま、
「さーて、宝探しの前に一仕事しなきゃ。さっさと害虫駆除しちゃおうか!」
 張り切って槍をぶん回していた。
 柱の影からわらわらと、非常に特徴的な怪しげなヒトガタっぽい蜂が現れる。
「せい……や!」
 特注の三叉槍を唸らせて、オルハはその集団に突進した。
「!」
 蜂は耳障りな羽音のような音を上げる。しかしその戦闘員の槍が走る前に、
「甘い! そんな腑抜けた攻撃、槍が泣いてるよ!」
 逆にオルハの槍がそれを叩き落す。辛うじて生き残った蜂が、オルハの死角に滑り込もうとしたところに、
「虫共は焼き払って進みましょう。……そこだ」
 銀指輪に飾られた紅玉がゆらりと解けた。
「その身に呪詛を纏うといい。無様に這い蹲ってもらおう」
 それは炎となり怨嗟を呼び、回り込もうとした蜂へと襲い掛かる。黒炎に包まれた蜂が武器を落とすのを見て取って、
「ありがとう! 一気に行くよ!」
「ええ。ここで怪我をしてはつまらないですからね」
 オルハの槍が、凪ぐように走った。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

ルーナ・リェナ
颯夏(f00027)と同行

ねえねえ颯夏
宝探ししにいかない?
うん、そうそう
まずは軽く運動だね

敵が出てきたら、颯夏の花びらが舞うのに合わせてソルに火を吹いてもらう
あとに残ってるのは颯夏と手分けして、イエロにお願いして倒してもらうよ

早いとこ倒して宝探ししたいね
あ、狼チョコって美味しいのかなぁ


青葉・颯夏
ルーナ(f01357)と同行

宝探し、ね
いいけど、その前に一仕事する必要があるんでしょう?

敵が現れたら花風を撃って、《雪紐》で接敵
残りはルーナと分担して1体ずつ倒す

やる気があるときの友人の行動力には感心するわね
……それと、食い気
食べたらおなか壊しそうじゃないかしら



「ねえねえ颯夏。宝探ししにいかない?」
 ルーナ・リェナ(アルコイーリス・f01357)の目は輝いていた。
 七色の羽をパタパタと羽ばたかせて腕を振る。それはどこか絵本のウサギたちの仕草に似ていて、青葉・颯夏(悪魔の申し子・f00027)はほんの少し、目元を和らげた。
「宝探し、ね。いいけど、その前に一仕事する必要があるんでしょう?」
 和らげはしたが、することはしっかりしている。優しく言う颯夏に、ルーナはんー、と、両手を天に上げて軽く伸びをするような仕草をした。
「うん、そうそう。まずは軽く運動だね」
 遺跡の中へと入ると、なんだか少し絵本の中に来たみたいだった。ルーナはタイルの柄を覗き込み、柱の裏側覗き込み。
「あ、ねえねえ、颯夏。この柄がね……」
 なんて、いいかけたところで、
 柱の影から非常に目に痛そうな、黄色い蜂の巣形が表れた。
「!」
 シャーっと怪しい声を上げる蜂が武器を取る前に、即座に颯夏の人形、《雪紐》が持つ黒紅色の刀がラナンキュラスの花びらへと変わっていく。
「ソルも! お願い!」
 花びらがふぶくと同時に、ルーナの槍が赤く燃える身体を持つドラゴンへと変わる。火に巻かれて、怪しげな声を出しながら消えていく蜂には目もくれずに、
「颯夏! そっちいったよ」
「了解。……逃がさないわ」
 回りこむように動こうとする蜂に目を向けた、相手は二人。挟み撃ちをしようとするかのように動いていた。
 颯夏は今度は《雪紐》本体を手に、いったん離れようとする鉢の更に向こう側へと回り込む。
「……、そこよ」
「イエロ、そいつを喰らいつくして!」
 金色の髪に赤い瞳のからくり人形が動くと同時に、ルーナも己の左腕を凍竜へと変化させ、もう一方の蜂の喉元に食らいついた。
 悲鳴が上がる。ひとまず消えたと思った蜂怪人たちだったが、息つくまもなく柱の向こう側からまた同じような影が現れる。
「早いとこ倒して宝探ししたいね」
 若干、うんざりするような。……いや、ともすればうずうずするような声音で、ルーナは言った。颯夏はちらりと彼女の顔を見る。
「あ、狼チョコって美味しいのかなぁ。うん、チョコレートだものね、きっと……」
 手は的確に動いてはいるが、どうにも目の前の敵より別の敵のことを考えているような気がしてならない。
「……やる気があるときのルーナの行動力には感心するわね」
 颯夏は苦笑する。……それと、食い気。と、颯夏はルーナには聞えないように、ポツリと付け足して。
「食べたらおなか壊しそうじゃないかしら」
 どうか食べませんように。と小さく祈るように呟いた。口に出して言えば、きっとだいじょうぶだよ、なんていわれそうな気がしたから、あくまで心の中での話であったという。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

城島・冬青
【アヤネさん(f00432)と行動】
宝探しとかロマン溢れますね
2人でキマイラフューチャーに来るのも初めてだったり
たまごには何が入ってるんですかね

イースターかぁ
名前は聞いたことありますが実はよくは知らなかったり
アヤネさんは何か欲しいものはありますか?
私は…うーん…
改めてそう聞かれると悩みますね
お金は欲しいけどそれでは味気なさすぎるし
かといって簡単に手に入るものも…
あ、めっちゃ美味しいお菓子とかいいかも? 2人で一緒に食べられるじゃないですか!

VS蜂
【廃園の鬼】で体力の減ってる働き蜂さんから斬っていきますよー!
増援部隊も同じように倒していく
蜂に囲まれそうになったら【衝撃波】で吹っ飛ばして距離を取る


アヤネ・ラグランジェ
【ソヨゴ(f00669)と一緒】

そういえばこの世界に来るのは二人とも初めてだネ
カラフルでもふもふしたイメージだったから
思った通りかもしれない

こういう話だと、僕が黒うさだネ
オレンジうさはいないから、ソヨゴは白うさってことでよろしく

イースターエッグは子供の頃探し回ったネ
あれはゆで卵を彩色したものだった
こちらの宝の中身はお菓子なのだろうか?

何か欲しいもの?
玉子に入りそうな物は何も…
いや、もう少し考えてみるネ

敵は蜜蜂っぽい感じだネ
蜜を落とすことはあるだろうか?
花粉だんごとかならあるかも

瀕死になると仲間を呼ぶの?
じゃあ、即死させればいいネ
UC展開
拘束して、ライフルでとどめを刺す
余計な怪我なんかさせないよ



「アヤネさん、アヤネさん! 宝探しとかロマン溢れますね!」
 城島・冬青(六百六十九番目の宿木・f00669)はやる気に満ちていた。
「そうだねえ……」
 対するアヤネ・ラグランジェ(颱風・f00432)は冷静に、受付へと進んでいく。
「そういえばこの世界に来るのは二人とも初めてだネ、カラフルでもふもふしたイメージだったから、思った通りかもしれない」
 落ち着いた口調であるが、やっぱりちょっと興味深そうに周囲を見回していた。遺跡のような感じであるが、前にいったアックス&ウィザーズとも趣が違う。
 なにせ、2人でキマイラフューチャーに来るのも初めてだったりするのであるから、ついつい気持ちが弾んでしまうのは仕方がない。
 その上びっくり卵にびっくり会えるのである。
 冬青は楽しみ以外何者でもない。とでも言うような顔であった。
「たまごには何が入ってるんですかね」
「そうだねえ……」
「こう、幸せとか」
「触手的な何かとか」
「アヤネさんっ」
「冗談だよ、冗談」
 冗談見えない顔を、アヤネはしていた。
 冬青の抗議も何のその。さっさと受付を済ませると、アヤネは遺跡へ足を踏み出す。
「こういう話だと、僕が黒うさだネ。オレンジうさはいないから、ソヨゴは白うさってことでよろしく」
「私が白ですか? いないなら作りましょうよ、オレンジうさ」
 こう、白うさと黒うさの間に降臨してですねえ。なんて語る冬青の話を、アヤネは真剣に聞いたりしていた。

「イースターエッグは子供の頃探し回ったネ。あれはゆで卵を彩色したものだった。こちらの宝の中身はお菓子なのだろうか?」
「んー。いろいろあるみたいですよ? ……イースターかぁ。名前は聞いたことありますが、実はよくは知らないんですよねー」
 事前に受付のお姉さんに渡された(もしかしたら激しくオレンジうさを主張している冬青にくれたのは、新たな童話の続きを作ろうと促されているのかもしれない、と冬青は思った)絵本を見ながら、冬青は首をかしげる。
「お菓子もあれば、コインに宝飾品なんかもあるらしいって。アヤネさんは何か欲しいものはありますか?」
「何か欲しいもの? 玉子に入りそうな物は何も……」
 そういわれると、改めてアヤネも首をかしげる。
 何せ卵だから、小さすぎるのだと。アヤネは言いかけて、
「……いや、もう少し考えてみるネ。ソヨゴは?」
「私は……うーん……。改めてそう聞かれると悩みますね」
 逆に問い返されて、冬青も首を傾げて考え込んだ。
「お金は欲しいけどそれでは味気なさすぎるし……。そもそもお金って手段であって目的ではありませんし……。かといって簡単に手に入るものも……」
 はっ。と、冬青は顔を上げる。
「あ、めっちゃ美味しいお菓子とかいいかも? 2人で一緒に食べられるじゃないですか!」
「……」
「わ、わ、なんですか、アヤネさん」
「ううん、なんでも」
 気づけばアヤネはついつい冬青の頭をぐりぐりなでてしまっていた。
「ああもう。……ああもう!」
「な、なんですかっ」
「なんでもないよ。それより敵だ。蜜蜂っぽい感じだネ。蜜を落とすことはあるだろうか?」
 咳払いをして、アヤネは手を離す。花粉だんごとかならあるかも。なんて言うアヤネに、そんなのいりませんから。と冬青はまじめに答えながら、
「じゃ、ばりばりっと斬っちゃいましょう。花髑髏の本当の姿を見せますね!」
 さあさあ、おなかがすきますよ、と冬青は刀鍔に花と髑髏の彫り模様が入った刀を漆黒の吸血武器へと変化させていく。
「来なさい。囲まれたら吹き飛ばすよっ」
「そうだね。でもその前に……」
 走り出す冬青を視界に納めながら、アヤネも動く。
「UDC形式名称【ウロボロス】術式起動。かの者の自由を奪え」
 複数の蛇に似た異界の触手をアヤネは放ち、多数の鉢の動きを奪っていく。
「瀕死になると仲間を呼ぶの? じゃあ、即死させればいいネ」
 そしてアヤネは重量10kgを超える大型ライフルを構えた。
「余計な怪我なんかさせないよ」

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

オクタ・ゴート
ポク様(f12425)とご一緒に参りましょう。
宝探し……何が見つかるのか興味はありますが、先ずはポク様と遺跡の安全を確保しなくては。

【影に潜む汚泥の鞭】で蜂の武器を取り上げましょう。もし飛んで逃げるようならば……。
「――ポク様、空を飛んでみませんか?」
ポク様の身体を鞭で支えワイヤーアクションのようにして空中戦をしつつアトラクションのように楽しんでいただければと思います。
「あなた方は前座、疾くご退場願いましょうか」
ポク様のぱんちに合わせ、呪詛の塊で属性攻撃。残りを始末致しましょう。

「ポク様のご活躍大変お見事でございました」
そして、一時の空中遊泳が楽しんでいただけたならよいのですが。


ポク・ョゥョゥ
オクタたん(f05708)とー

たまごー、宝探しー、楽しみだなー
オクタたんと来れたのも嬉しいのー
がんばろーねー

蜂たんだー
ぽくはねー、ぱんだだよーあがめよー
蜂たんも槍なの?それじゃーぱくの槍と勝負だー
でも遺跡は壊さないように気をつけよー

飛ばれると届かないのー
んぉー?オクタたんなーに?
お空?飛びたいなー。…わーすごーぃ
見えない鞭かっこいぃのー
よーしいっくよー、槍でつんつんあたーっく
蜂たんの槍はゆるーんと柔らかく避けるよ〜
どうだー、凄いかなー
とどめはめがとんぽくぱーんちー

倒したかなー?
オクタたーん、ぽく頑張ったかなー
えへへ褒められたのー
あのねオクタたんー、飛ぶの面白かったのー
ありがとう〜

次はなにかなー



「たまごー、たまごー、たまごー、宝探しー、楽しみだなー」
 ポク・ョゥョゥ(よろしくなの〜・f12425)はのんびりと歌っていた。……おそらくは、歌であろうと思われた。
「オクタたんと来れたのも嬉しいのー。がんばろーねー」
「はい、ポク様。そういっていただけると、私もまたうれしゅうございます。ご一緒に参りましょう」
「うんうん。あがめよ~」
 ご機嫌なポクに、オクタ・ゴート(八本足の黒山羊・f05708)は丁寧にそう言う。あくまでポクに対しては丁寧に接しながらも、山羊の骸骨の向こう側から、油断なく周囲を見回した。
「宝探し……何が見つかるのか興味はありますが、先ずはポク様と遺跡の安全を確保しなくては」
「そうだね~。だいじょうぶだよ~」
 オクタの呟きに、ポクはどこか自信満々に言い放つ。というのも……。
「蜂たんだー。ぽくはねー、ぱんだだよーあがめよー。ぽくとオクタたんの力にひれ伏すの~」
 二人で戦えば大丈夫。すぐに平和が来るでしょうー。なんて、
 なんとものんびりとした口調に強気な言葉を忍ばせて、ポクは友達の白竜が変化した美しい槍を構えた。
「!」
 はちたちは不快な音を立てながらも、攻撃のポーズを取る。
「蜂たんも槍なの? それじゃーぱくの槍と勝負だー」
 でも遺跡は壊さないように気をつけよー。と心に決めるポクに、遺跡など知るか、とばかりに蜂が襲い掛かった。

「えーい」
「後ろでございますよ。……種も仕掛けもお教えしません」
 ポクの槍が走る。それと同時にオクタが影を移動する八本の鞭をしならせ敵を撃った。最初はそうやって数を減らしていた二人であったが、
「!」
 じじじ、とは音を上げて蜂たちは二人から逃れるように空中へジャンプする。
「あー。飛ばれると届かないのー」
 ぴょんぴょん。と、槍を振り回しながらジャンプするポク。ギリギリのところで届かない。だというのに蜂は上からちくちくとさしては飛んでさしてはトンでして来るので、ぶんぶん。ポクは両手を振り回した。
「ふむ――ポク様」
 その様子を見ていたオクタが、閃いた。
「んぉー?オクタたんなーに?」
「空を飛んでみませんか?」
「お空? 飛びたいなー」
「では失礼して」
「……わーすごーぃ」
 あっさり返答したポクを、あっさりオクタが鞭を使って持ち上げた。
「ええ。それ。ほら、このように」
「わー。わー。かっこいー」
 ひょい、ひょい、と、蜂を追いかけるようにオクタの鞭がしなり、その上に乗るポクの体も動く。それと息をあわせてポクはぶすぶす、と蜂に槍を突き刺していく。
「見えない鞭かっこいぃのー」
「はい。ポク様も大変上手にございます」
 一時の空中遊泳が楽しんでいただけたなら幸いです。なんて。
 なんともほほえましいやり取りに、蜂が唸るような声を上げる。
「!」
「え~? きこえないな~。よーしいっくよー、槍でつんつんあたーっく」
 羽音にそんなことを言いながらも、ポクは着実に蜂を追い詰めて生き、そして反撃は、
「ゆるーん」
 何か柔らかくなってよけるのであった。さすがブラックタールである。
「どうだー、凄いかなー。すごいでしょー。パンダだからねー」
 あくまで本人はパンダと主張してはいるのだが。
 攻撃を受けて、ばたばたと蜂は落ちていく。
 残った一匹もぎしぎしと羽を鳴らして、ポクに向かって最後の一撃とばかりに槍を向けようとしたところで、
「あなた方は前座、疾くご退場願いましょうか」
 オクタが呪詛の塊を作り出し、それを最後の蜂へとたたきつける。それと同時に、
「ひっさーつ……めがとんぽくぱーんちー」
 ポクの、お星様キラキラ効果付きでっかいぽくぱんちが、蜂の体に炸裂した。

「倒したかなー?」
 なんだか派手な効果と共に吹っ飛んでいった蜂を目で追って、ポクはういーん。と腕を振り回す。
「オクタたーん、ぽく頑張ったかなー」
「ポク様のご活躍大変お見事でございました」
 それに、オクタが丁寧にお辞儀をすると、ポクは嬉しげにその場でくるりと回る。
「えへへ褒められたのー。あのねオクタたんー、飛ぶの面白かったのー。ありがとう〜」
「いいえ。私こそ、喜んでいただけて光栄です」
「次はなにかなー」
「そうですね。次も楽しい出し物だとよろしいのですが」
「わーい。だしものだしものー」
 二人ともどこか楽しげ。遠足気分であった。
 勿論待っているのは敵であり、ボスであることを忘れてはいなかったが……。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

コノハ・ライゼ
たぬちゃん(f03797)と

へー、宝探し
中々くすぐられる響きねぇ
はしゃぐたぬちゃんを保護者の様に眺め後に続くも足取りは軽やかで
と言うワケで白い方でーす、なんて受付けでも軽い調子
サクッと害虫退治して楽しみましょ

虫は温度差に弱いモンでしょ?
【彩雨】展開し広範囲に氷の雨を降らすヨ
動き鈍らせたらたぬちゃんにバトンタッチ
しっかり焼いて貰おう
それでも倒しきれないのが居たら『傷口をえぐる』ようもう一度雨を

えぇーアレの蜂蜜はちょっとヤじゃナイ?
軽口叩きつつも槍の攻撃には氷の盾を
増援は呼ばれる前に防ぐよう
瀕死の敵には『高速詠唱』で畳み掛けるネ

さぁて、お探しの甘いモンはオレ達が頂いちゃおうか


火狸・さつま
コノf03130と

黒と白
ぴったり!!!
ねっ?とコノちゃんに笑顔向け
うきうきで受付つぅかー
行こう行こうとコノちゃんの手ひっぱって


こんこん、は、あと?
うん、とりあえず…
じゃまもの、はいじょ。

はち、さん、なの……?
見えない
蜂……???
見えない
え?こんなだったっけ???
とりあえず雷火落とす範囲攻撃で

ね、ここ
ツーマンセルだから
奇数、ダメ、だよ
【燐火】けしかける
蜂……どっかに、蜂蜜蓄えてたり、する?
にたりと笑えば
御退場、願おっか
話はそれからだ



見切りにて敵味方の攻撃把握
敵攻撃躱し
コノの攻撃に合わせ
燐火と雷火で範囲攻撃

オーラ防御で防ぎ
激痛耐性にて凌ぐ

コノが躱しきれぬと見切れば
コノの攻撃を邪魔しない範囲でかばう



「へー、宝探し」
「黒と白、ぴったり!!!」
 火狸・さつま(タヌキツネ・f03797)はその話を聞いたときからもう、そんなテンションであった。
 ねっ? と輝くような笑顔でコノハ・ライゼ(空々・f03130)の手を引っ張って。もはや鼻歌すら歌いそうな様子でいこういこうと受付へと向かった。
 宝探しかあ。なんて暢気に考えていたコノハは、その段になって彼のテンションの高さを知る。思わず保護者のような目になってしまうが、
「宝探し、宝探し。……中々くすぐられる響きねぇ」
 足取りには隠しきれない軽やかさがあった。
「はいはい、オレ、くろうさー!」
「はーい。白い方でーす」
 受付のお姉さんにも軽いご挨拶。繋いだ手を仲良く振って、二人は遺跡の中へと足を踏み入れた。

 
「さーて、サクッと害虫退治して楽しみましょ」
 入るなり、コノハは軽くストレッチのような運動をする。
「こんこん、は、あと?」
「そー。あと。待てる?」
「うん、とりあえず……じゃまもの、はいじょ」
「おー。蜂さんがお探しの甘いモンは、オレ達が頂いちゃおうか」
 わらわらと柱の影から出てくる蜂を見やって、コノハが若干面白そうに笑う。いこう、と、ナイフを構えた……が、
「……」
「……」
「たぬちゃん?」
「え?」
「ええ?」
 さつまは硬直していた。
「はち、さん、なの……?」
 その後、目をごしごしした。
「見えない。蜂……???」
 二度見した。蜂は集まり、怪しげなダンスを踊っている!(ように見える)
「見えない、え? こんなだったっけ???」
 さつまは、こんらんした!
「ええ、落ち着いて、たぬちゃん落ち着いて」
「おちついてるけど、へん??」
「細かいことは気にしない気にしない」
 これは細かいことなのだろうかと。若干さつまは気にしている。コノハはぶんぶんと腕を振って、
「いいからいいから、いこう。虫は温度差に弱いモンでしょ? 煌めくアメを、ドウゾ」
 氷の属性を持った、万色映す水晶の針をコノハは蜂たちに投げつける。
「!」
 じじじ、と、怪人は怪しげな羽音のようなものを持って槍を構えた。攻撃開始、とばかりに二人に向かって槍を付きつける。
「ええと……わかった」
 それをよけて、さつまは瞬きをひとつ。蜂の針には程遠い気もするが、とにかく敵であるということはわかった。
 氷の張りの雨で動きを鈍らせておいた怪人たちに、雷火が落ちた。氷が刺さると同時に燃え上がる、炎。
 不快な音を立てて焼かれていく怪人たち。辛うじてまだ動けそうなものも、
「はいはーい。おとなしく死んでおいてね」
 すかさず更に傷を抉るようにコノハが集中的に氷の雨を降らしていた。
「ね、ここ。ツーマンセルだから。奇数、ダメ、だよ」
 その範囲に入っていなかった蜂たちに、すぐさまさつまは手を向ける。
「じゃあ、ちょいと遊ぼうか」
 言葉と同時に愛らしい仔狐の形を成した狐火が放たれる。青き炎が燃え上がる。
「蜂……どっかに、蜂蜜蓄えてたり、する?」
 炎にあぶられる蜂たちに、さつまはにたりと笑った。
「えぇーアレの蜂蜜はちょっとヤじゃナイ?」
「案外、美味しいかも」
「んー。絶好調だね。さっきまであんなに混乱してたのに。やだよー。オレ。卵割ってあれの蜂蜜が出たら」
 肩をすくめるコノハに、さつまは笑う。それを隙だと見て取ったのか、さつまに向かって放たれた槍は、
「おっと。あぶないあぶない」
 なんて冗談めかしたコノハの氷の盾に阻まれた。
「御退場、願おっか。話はそれからだ」
 さつまもご機嫌でそういうと、狐火をけしかける。
 蜂蜜蜂蜜。なんて言うさつまに、コノハは若干微妙そうな顔をしていた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

イサナ・ノーマンズランド
シーラおねえさん(f00863)と

【SPD】
散弾銃での【2回攻撃】で【傷口をえぐる】ように追い立て
上空に逃げられたらすかさずユーベルコードで即準備したロケットランチャーを取り出し
爆風による【衝撃波】の【範囲攻撃】でまとめて【吹き飛ばし】【気絶攻撃】とする。

ふたりきりってなんだかデートみたいだね。おねーさんとデート! ……えへへ。
なのに邪魔をされたら、おんこうなわたしでもさすがにかんにんぶくろのおが切れるってもんだ。
おこだよ!ぷんぷんまるだよ!
空に飛ばれたってたたきおとしちゃうんだから。おねーさんの援護もあるなら、安心してまえにでるよ。
それにしても、お宝ってどんなんだろうね。ワクワクするなあ。


シーラ・フリュー
イサナさん(f01589)と

【SPD】
デートですか…同性同士ですけど、そういうのも悪くないですね…。
ではささっと邪魔な怪人は倒してしまって、宝探しデートと行きましょう…!

前はお任せします、イサナさん。…その分、後ろからの援護はしっかりしますので…安心して頂けるように頑張ります…。
【スナイパー】で【目立たない】ように【鷹の目】で【援護射撃】です。
【早業】でイサナさんの死角に居そうな敵を優先して攻撃して、ひたすら援護に徹しますね。

…私の可愛い妹(※本当の姉妹ではない)には指一本振れさせません…なんて。
ですけど、そんな気持ちで挑まないと。宝探しの前に本当に怪我をさせてしまったら大変ですからね…。



「ふたりきりってなんだかデートみたいだね。おねーさんとデート!」
 ……えへへ。と。
 遺跡に足を踏み入れながらイサナ・ノーマンズランド(ウェイストランド・ワンダラー・f01589)は笑っていた。
「ね、手、繋ぐ? 繋いじゃう? 繋いじゃうんだよね?」
「イサナさん……」
 ええと。と、シーラ・フリュー(空夜・f00863)はちょっと考え込むように首をかしげる。こういう時なんていいのか、言葉を探したあとで、
「デートですか……同性同士ですけど、そういうのも悪くないですね……」
 繋ぎますか? と、シーラも手を差し伸べた。ものすごく嬉しそうにイサナがその手を取ろうとした、そのとき、
「!」
 耳障りな羽音がした。ええ。と、イサナは顔を上げる。
「おや、敵が」
 対するシーラはあっさりとしたものだった。さらりと出していた手を引っ込めて、
「ではささっと邪魔な怪人は倒してしまって、宝探しデートと行きましょう……!」
「えええええええええ!」
 イサナは叫んでいた。叫んでいた。シーラは銃を構えながら、
「さすがイサナさん。やる気ですね。前はお任せします」
「え。え。やる気……そう、やる気だけど!」
「……その分、後ろからの援護はしっかりしますので……安心して頂けるように頑張ります……」
 イサナの後ろにシーラが隠れる気配がする。それ自体はイサナはうれしい。信頼してくれてるってことだから。だけど、
「もー! 邪魔なんてされたら、おんこうなわたしでもさすがにかんにんぶくろのおが切れるってもんだ!!」
 この空を切る手をどうしたらいいのか。にぎにぎ。
「おこだよ! ぷんぷんまるだよ! かくごするんだよ! 死ね!!」
 ひたすら叫んで、イサナは散弾銃を蜂たちへ向けた。情け容赦なく、躊躇なく弾丸をばら撒いていく。傷口を重ねるように、抉るように、素早くすかさず休むまもなく銃弾の雨を降らせていく。
「お先にどうぞ。……でも、わたしも結構早いんだ」
 言うと同時に既に銃弾は放たれていて。次々と蜂たちは倒されていく。
「!」
「いいえ……。私が援護します……。ターゲット・ロックオン、です……」
 しかしそれでも限度があった。銃弾をかいくぐり、肉薄し槍を突きつけようとする蜂へと、今度はシーラが正確に銃弾をその手元に叩き込んだ。
「そっちにもいたんだ! ありがと! おねーさん! どりゃああああ!」
 それを確認して、イサナもまた銃口を合わせるのである。たまらず空へと飛び上がった蜂たちに、
「空に飛ばれたってたたきおとしちゃうんだから! おねーさん、あれやるから援護お願いだよっ」
「ええ。お任せください」
 シーラがそう答えるのを最初から解っていたかのように、イサナはロケットランチャーを用意する。
「そーれ!」
 どーん。
 派手な爆風を上げて、周囲を巻き込みながら攻撃するイサナに、
「……任されましたので」
 シーラのほうはあくまで静かに。的確に。蜂たちの攻撃を撃ち落していった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

ミロスラフ・ニードリク
【白うさぎアリスと連携】
アリスアリス! 宝探しだって。宝探しをしよう。▼

よし、負けないよ。うん、やっぱりアリスといえば童話だよね。▼

じゃあボクは童話の主人公として手始めにお邪魔虫を倒すとするね!▼

という訳で【BLEACHING BLAZE】で蜂たちを攻撃しよう。
ボクの炎は色から色へ火が伝わる不思議な炎。
アリスが舞わせた花弁の真鍮色から、君たちの鮮やかな黄色には容易に迅速に“着火”するはずだ。ボクは冷静だよ。
ハチの巣って、たしか煙でもくもくしてやっつけるんだったっけ?
ボクの【無彩色の炎】はちょっと煙と似てるから、効果があるといいな。


アリス・レヴェリー
【黒うさぎミロスラフと連携】
あら!それじゃあどっちが素敵な宝物を見付けるのか、競争よ!▽

わたしだって負けないわ!……宝探しも、まるで冒険みたいだわ!▽

えぇ!宝探しの為にも、まずはお掃除ね!▽

獣奏器のホルンを【白昼奏でる真鍮の夢】で真鍮の花弁へと変えて、蜂達を【範囲攻撃】しましょう。蜂たちを切り裂きながら、ミロくんの色を伝う炎の導火線も兼ねられるようになるべく広くに広げていくわ、
攻撃を抜けて近づいてきた蜂は、時計の針を模した魔導剣【刻む三針】を、秒針の細剣、分針の片手剣、時針の短剣の三種に切り替えながらをリーチによって使い分けて対処するわ。



「アリスアリス! 宝探しだって。宝探しをしよう」
 ミロスラフ・ニードリク(漂白観念・f17233)がそんなことを言うので、
「あら!それじゃあどっちが素敵な宝物を見付けるのか、競争よ!」
 アリス・レヴェリー(真鍮の詩・f02153)が応じて両手を叩いた。
「よし、負けないよ。うん、やっぱりアリスといえば童話だよね」
「わたしだって負けないわ! 童話だなんて……。……宝探しも、まるで冒険みたいだわ!」
 二人して受付を済ませるときは、なんだか童話の表紙にたっているようで二人、顔を見合わせる。
 柱の裏側から、今にも何かかわいいものが出てきそうな気がするし、階段はどこか遠くへと繋がっているような、そんな雰囲気があった。
「わたしは白うさぎ」
「じゃあ、ボクは黒うさぎだ」
 顔を見合わせればなんだか楽しくて。二人して笑って童話の世界へと足を踏み入れた。
「わあ……。ねえ、本当に、不思議の世界に来たみたいね」
「そうだね。本当に素敵だ。……だから」
 だから、と、ミロスラフは冷静に正面を見据える。
「じゃあボクは童話の主人公として手始めにお邪魔虫を倒すとするね!」
「えぇ!宝探しの為にも、まずはお掃除ね!」
 アリスも大いに頷いて、ホルンを持つ手に力をこめた。
「!」
 自分たちが察知されたことに気がついて、物陰からじじじ、と蜂が姿を現す。槍を持ってこちらに走ってくる姿に、
「あなたの最期を、わたしが詩うわ」
 まずはアリスが、てにしていたホルンを軽く揺らした。真鍮製のそれは真鍮のまま美しい花びらになって、蜂たちへと襲い掛かる。
「!」
 身を裂く花びらに、蜂たちがそれを振り払おうと手を動かすが、その前に、
「ミロくん!」
「ああ。色褪せた世界にようこそ。……ボクの炎は色から色へ火が伝わる不思議な炎。君たちの鮮やかな黄色には容易に迅速に“着火”するはずだ」
 アリスの言葉に応ずるように。ボクは冷静だよ。と口の中で呟く。ミロスラフの体から、墨絵の様な白い炎が発せられた。それはするするとアリスの放った心中の花びらにうつり、燃え上がり、そしてその炎は蜂たちへとうつっていく。
「!」
 炎にまかれて、蜂たちが耳障りな声を上げる。それを容赦なく炎と、真鍮の花びらで追い詰めていく。
「ハチの巣って、たしか煙でもくもくしてやっつけるんだったっけ? ボク炎はちょっと煙と似てるから、効果があるといいな」
 何気なく呟いたミロスラフであったが、こちらへ回り込もうとする蜂にはすかさず対処する。うん、今日もボクは冷静だと確認するように、次々蜂を燻していって、
「抜けたよ、白うさぎ」
「ええ。……こさせないのよっ」
 炎を突破してきた蜂に、アリスは時計の針を模した真鍮の剣を抜いた。分針の片手剣と共に、肉薄してきた蜂の槍を捌く。
「よろしくね、黒うさぎさん」
「ああ。こちらはだいじょうぶだよ」
 遠距離からの増援にはミロスラフが対処して。
「さあ。ページを捲って童話の世界を進むのね!」
 アリスが次の蜂の集団へと足を向けた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

ユニ・エクスマキナ
清史郎くん(f00502)と!

ねぇねぇ清史郎くん!
宝探しだって!面白そうじゃない?
競争?いいよー!
よぉーし
それじゃ二人で素敵な宝物探しちゃおう!
見つけたら兎さんにも見せてあげたいのねー!

コンコン
え?それ何だろ?
清史郎くんが使うの?
首傾げつつコンコン
何か出たら大慌て
どうしよう
何か出てきた…!
中身を見ようとしたら
むむっ邪魔者!
清史郎くん、やっちゃおう!

舞うように華麗に戦う清史郎くんにうっかり見とれてたら
きゃー!ユニの周りが敵だらけ!
いやーん!助けてー!
ユニ、甘い匂いするの…?
嬉しくない!
逃げ回って助けてもらって涙目でありがとう
ユニも負けない!
Record&Playで反撃!
うわぁ!?ユニ増えたー!?


筧・清史郎
ユニ(f04544)と

童話の兎のように競争してみるか?(微笑み
ユニと、競争という名の協力をしつつ宝探しを楽しもうか
兎に自慢できる宝を、共に見つけよう

(やたら雅な所作でコンコン
魔法のたまごか、中には何が…?(不思議な道具でお任せ
…ユニ、このような物が出てきたが
これは何だろうか(初めてみる物に興味深々

蜂が現れたら即座に戦闘態勢
「ああ。宝探しを邪魔する輩は、退治してくれよう」

回数重視【桜華葬閃】で斬っていく
ユニに群がる蜂も、敵の槍の攻撃も、纏めて叩き斬る
「ユニは甘い香りでもするのだろうか」
大丈夫か?と声掛けつつも、くすりと
増えたユニと共に、討ち漏らしなく倒そう

そういえば、ユニのたまごの中には何が…?



「ねぇねぇ清史郎くん! 宝探しだって! 面白そうじゃない?」
 扉をくぐるとあら不思議。
 白い柱のようなもの。階段の痕跡に、不思議な床のタイルが可愛らしく並んでいた。
「童話の兎のように競争してみるか?」
「競争? いいよー!」
 とん、とん、とん。と。踊るようにタイルを踏みながら笑うユニ・エクスマキナ(ハローワールド・f04544)に、筧・清史郎(ヤドリガミの剣豪・f00502)は戯れるようにそんなことを言った。すると、
「よぉーし。それじゃ二人で素敵な宝物探しちゃおう!」
 ぶんぶん、と腕をぐるぐる回してユニはやる気である。
「見つけたら兎さんにも見せてあげたいのねー!」
「そうだな。いいもの、が出ればよいのだが……」
 なんて。やる気のユニを見て、清史郎は微笑むのであった。

 白い遺跡に足音響く。
 コンコンとやたら雅な所作で柱をノックしてみたのは清史郎であった。
「おや、魔法のたまごか、中には何が……?」
 ころんと出てきた卵をあけると、なんだかきらきらした綿菓子のようなものが詰まっていた。
「……ユニ、このような物が出てきたが、これは何だろうか」
「え? それ何だろ? 清史郎くんが使うの?」
「食べ物にしては、少々不穏な匂いが……」
 興味津々の顔で、清史郎は卵に顔を近づけてみる。
「ふおん? 綿菓子みたいだけれど……きゃ!」
 首をかしげながらもユノがコンコンしたところで、
「どうしよう、何か出てきた……! 清史郎くん!」
「ああ。どうやらそういうものらし……うん?」
「! またでてきた!」
 卵と一緒ににゅうっ。と顔を出してきたものがある。
 卵より黄色く、卵より丸い頭をした、
「むむっ邪魔者! びっくりしたの! ……って、あ!?」
 蜂は、卵を蹴飛ばした!
 卵はくるくる回って、蜂怪人の後ろのほうまで飛んでいく。
「むむむー。そこをどくの!」
「!」
 しゃーっと謎の威嚇音を上げる怪人に、負けじとユニもしゃーっとものすごい怖いポーズをとって、
「清史郎くん、やっちゃおう!」
「ああ。宝探しを邪魔する輩は、退治してくれよう」
 すっと清史郎は桜の意匠が凝らされた蒼き刀を抜き放つ。抜き放つと同時に即座にその斬閃を蜂へと叩き込んだ。
「清史郎くんすご……きゃ、きゃー!」
 その太刀筋に思わず見とれたユニの目の前に、蜂たちが迫っていた。
「きゃー! ユニの周りが敵だらけ!」
 いやーん! 助けてー! なんてユニが叫んだ、その次の瞬間、
 ポンッ。と目の前でカラフルな卵がはじけた。清史郎の卵だった。
 投げた卵は色とりどりの閃光になって蜂たちをひるませる。その次の瞬間には、
「ユニは甘い香りでもするのだろうか」
 即座に蜂を切り捨てた清史郎が、大丈夫か? と声をかけつつもくすりと笑った。
「ユニ、甘い匂いするの……? 嬉しくない! けど、ありがとう。大丈夫ー」
 うーん。と涙目になりながらもお礼を言うユニ。清史郎が大丈夫ならよかったと。言おうとしたところで、
「ユニも負けない! Record&Playで反撃! するのよ! 反撃!」
 とユニは悔しかったのか、言いながらも全力で次の蜂が固まっている場所へと突入していった。
「ばっちり見ました! もう1回再生しちゃうのねー! ……うわぁ!? ユニ増えたー!?」
「!」
 なんとも賑やかなユニの声と、蜂の声が合わさり、清史郎もそちらへ向かおうとして……、
「おや」
 ころんと卵が足に触れた。ユニが落としたものであった。
「いや、これは俺があけてはいけないだろうな」
 中身は気になるが。清史郎はそれを持ち上げると、ユニの元へと急いだ……。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

ベイメリア・ミハイロフ
一人参加でございます
ペアになりますお方との連携を意識して戦いたいと思います
今回はお世話になります、よろしくお願いいたしますね(ぺこり

お宝、でございますか
一体何があるのでございましょう
なんだか胸が躍りますね
その前に、怪人さんをなんとかせねばなりませんね

攻撃は基本Red typhoonにて
KO可能そうな個体がいましたらジャッジメント・クルセイドを使用し
確実に数を減らすよう心がけを
お相手の攻撃は第六感も使用し攻撃の気配を伺い
武器受けにて捌くか可能なら避けて
ペアの方に当たってしまうようなら避けずに
武器受け又はオーラ防御にて防ぎます
ペアの方が50%以上負傷された場合には
生まれながらの光で回復を試みます


エンジ・カラカ
ハロゥ、一緒に進もう進もう。
一人じゃあ行けないンだ。
中が気になるだろう?きっと楽しい楽しい出会いがあるに違いない。

ハチ、ハチ、噂のハチ
たーくさんいるなァ……どーする、どーしよ
相棒の賢い君に訪ねて、入り口で出会った君にも訪ねて
でも答えは決まっている
さっくり倒して宝探しをしようしよう。

宝って楽しみだなァ。アァ……ハチは宝を守っているのカ?
ま、何だってイイ。
早く宝にありつきたいンだ。
お前もそう思わないか?コレはそう思う。
ハチの羽音は耳につく、隙は与えない。

ほーら、ソッチから来るゾー。気を付けるンだなァ……。



「今回はお世話になります、よろしくお願いいたしますね」
 ぺこり、とベイメリア・ミハイロフ(紅い羊・f01781)が頭を下げると、エンジ・カラカ(六月・f06959)はひらりと手を振った。
「ハロゥ、そんなに畏まらなくていーよ。一緒に進もう進もう。一人じゃあ行けないのは、俺だって同じなンだ」
 二人して、顔を見合わせてちょっと笑う。
「俺は黒うさでいーけど、そっちは赤うさだねェ」
「そう言われてみればそうでございますわね。赤うさはお断りされてしまうでしょうか……」
「まさか。そんな心の狭いうさぎさんはいないと思うなァ」
 真面目な顔をして考えてしまったベイメリアの、エンジは笑う。さあ、いこうか。と、受付を済ませると遺跡の中へと足を踏み出した。
「お宝……でございますか。一体何があるのでございましょう。なんだか胸が躍りますね」
 白い遺跡の柱の裏を、興味深げにベイメリアは覗き込む。その様子に、エンジもにやりと笑った。
「中が気になるだろう? きっと楽しい楽しい出会いがあるに違いない」
「ええ。でもその前に、怪人さんをなんとかせねばなりませんね」
 ベイメリアの言葉に応えるかのように、柱の影から如きっと黄色い頭の怪人が現れる。
「アァ……ハチは宝を守っているのカ?」
 宝って楽しみだなァ。ま、何だってイイ。早く宝にありつきたいンだ。と。若干矛盾したようなことを言うエンジに、ベイメリアは少し考え込む。
「もしかしたら、宝を狙っているのかもしれませんよ」
 と、言いながらも。二人は視線を交し合う。そして、
 ベイメリアは切先のない剣を模したメイスの先端をぐるりと蜂のほうへと向けた。
「悪しきものよ。他者に荒ぶり、この世に邪悪を成すものよ。紅の聖花の洗礼を受けなさい……!」
 メイスが深紅の薔薇へと変化する。それが風に流れるように、待って。は血たちを巻き込んで切り裂いていく。
 逃れようと動く蜂へと向かって、今度はエンジが青い鳥を象った、賢い君を飛ばした。
「賢い君、できるよなァ……」
 赤い糸が蜂たちに絡まりつく。動きを封じられた蜂たちはなすすべもなく深紅の花びらに洗われていく。
「この程度では、終わりません!」
 すぐさまベイメリアは傷ついたはちたちに向けて指先を向けると、その光で敵の姿を追った。
「赤うさぎさんは、確実がお好き、と。だったら、なあ。賢い君」
 言葉に応じて、エンジはベイメリアの動きに合わせて敵の動きを封じていく。
「!」
 蜂たちはぎちぎちと。苦情を言うかのように奇怪な声を上げて槍を振るった。
「ハチ、ハチ、噂のハチ。たーくさんいるなァ……どーする、どーしよ」
 奇妙な声がなると同時に、蜂たちは再びどこからともなく集まってくる。
「知れたことでございます。全て倒して差し上げましょう」
 戯れるようにいったその言葉に、ベイメリアが胸に手を当てて応えた。
「まあ、そうなるなァ……つまり答えは決まっているさっくり倒して宝探しをしようしよう」
「ええ!」
 エンジが動きを止めて、ベイメリアが攻撃に回る。
「ほーら、ソッチから来るゾー。気を付けるンだなァ……」
「承知いたしました。全ての敵を、ここに! わたくしたちで倒してしまいましょう」
「それはちょーっと、元気がありすぎかなァ……?」
 二人の攻撃で、怪人たちは奇声を上げながらも徐々に徐々にと削られて言った。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

カーニンヒェン・ボーゲン
ユキどの(f06201)とペアを。
蝶ネクタイをお揃いのものにしましょう。
ユキどのは既に可愛らしいくま耳なので、ジジイめは帽子に黒兎耳を着用。
…おや、お褒めに預り光栄です。(照)


戦闘時以外は手を繋いで歩きたいです。

いやはや。
自身が歳を重ねたせいか、時経たものへの興味がつきぬのですよ。
童話と甘味のような敵方と聞いて、ユキどのと訪れてみたくなりましてな。
ユキどのにもお楽しみいただけていますか?

まあ客人は我々だけではなかった様子。
楽しめたとて、怪人はいただけません。
ヒット後の釣り上げが重要ですぞ、ユキどの!
UC:剣刃一閃にて迎え討ちます。
雪見だいふくのような可愛らしさですが、ユキどのは狙わせません。


ユキ・スノーバー
じぃじ(f05393)と
目印何が良いかなっ?(じーっと見)
じぃじの尻尾好きだから蝶ネクタイお揃いにして
ぼく兎尻尾つけるーっ♪バッチリ?じぃじもばっちりっ!

はぐれないように、なるべく上に手を向けてぎゅっと手を繋いで
じぃじがぼくと一緒に行きたいって思ってくれたのすごーく嬉しいから、今もうっかりぴょんぴょん跳ねそうになってるんだよ(頬染め)

Σ怪人さんが釣れちゃったー?!
お宝には障害がつきものだから、準備運動頑張るぞーっ♪
…確かにお耳に雪の結晶柄無かったらそうかも、って思った事あったけど
黒っぽいじぃじの方がよっぽど蜂さんに狙われやすい気がするから、猪突猛進するならぼくも一緒に華吹雪で畳みかけるよーっ!



「じぃじ!」
 ユキ・スノーバー(しろくま・f06201)はカーニンヒェン・ボーゲン(或いは一介のジジイ・f05393)をじっと見つめた。
「目印何が良いかなっ?」
「目印、でございますか?」
「そう!」
「ふーむ……」
 カーニンヒェンは考え込む。その顔を見て、わくわく! とでも言っているような顔でユキは手を振った。
「では、蝶ネクタイをお揃いのものにしましょう。ユキどのは既に可愛らしいくま耳なので、ジジイめは帽子に黒兎耳を着用する。どうですかな?」
「! 耳!」
 ぱああ、と、ユキの顔が輝いた。
「ぼく兎尻尾つけるーっ♪ じぃじの尻尾好きだから嬉しい! 蝶ネクタイもお揃いにして……」
 えいえい。と、二人で準備をすれば、
「バッチリ? じぃじもばっちりっ!」
 ぺかーっとポーズを決める白うさぎ、ならぬ、白熊。
「……おや、お褒めに預り光栄です」
 一方黒狼、ならぬ、黒うさぎは少々照れたようにうさ耳を揺らすのであった。
「では、参りましょうか」
「うん、いくー!」
 カーニンヒェンが差し出した手を、嬉しそうにユキが握る。はぐれないようになるべく上を向けて、ぎゅっと繋いだ。
 受付を済ませて、遺跡の中へ足を踏み入れると、わあっ。と、ユキは目を輝かせた。
「いやはや。自身が歳を重ねたせいか、時経たものへの興味がつきぬのですよ。童話と甘味のような敵方と聞いて、ユキどのと訪れてみたくなりましてな」
 カーニンヒェンの話を聞きながらも、ユキはその手をふっパリながらも先へと進む。タイルのイラストを眺めては、ほうほう。柱の影を覗き込んでは、わあわあと、賑やかでとても楽しそうだ。
「ユキどのにもお楽しみいただけていますか?」
「うんっ」
 即座に返ってくる返事がカーニンヒェンにはうれしい。
「楽しい! 景色も、そうだけれど、じぃじがぼくと一緒に行きたいって思ってくれたのすごーく嬉しいから、今もうっかりぴょんぴょん跳ねそうになってるんだよ」
 顔を赤くしながらも、本当に嬉しそうに語るユキにカーニンヒェンも嬉しそうに頷く。……が、
「そういわれると甲斐がございます。……が、まあ客人は我々だけではなかった様子」
 きらりと目を光らせるカーニンヒェン。柱の影からわらわらと、現れる怪人の姿を見て取った。
「楽しめたとて、怪人はいただけません」
「Σ怪人さんが釣れちゃったー?!」
 若干ショックを受けるユキに、カーニンヒェンは、
「ヒット後の釣り上げが重要ですぞ、ユキどの!」
 なんだか慰めているのかそうでないのか解らないようなことを言った。
「う、うんっ。お宝には障害がつきものだから、準備運動頑張るぞーっ♪」
 張り切る張り切る、と腕をぐるぐる回すユキの前に、
「雪見だいふくのような可愛らしさですが、ユキどのは狙わせません」
 カーニンヒェンは守るように立ち塞がり、愛刀を一閃させた。
「……確かにお耳に雪の結晶柄無かったらそうかも、って思った事あったけど」
 嬉しいがそのたとえは同なんだろうって顔を一瞬だけユキはして、
「あ、あ、でもでも、黒っぽいじぃじの方がよっぽど蜂さんに狙われやすい気がするからっ」
 とてとてとてーっとユキは走っていく。
「猪突猛進するならぼくも一緒に畳みかけるよーっ! 逃がさないよー! 覚悟ーっ!」
 ファンシーな外見の割には猛吹雪をめくらましに、冷えたアイスピックで突き刺すまたは殴打するとか言う割と見た目恐ろしい技で怪人へ襲い掛かった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

零落・一六八
涼さん(f01922)と
わー!宝探しですって!めっちゃわくわくしますね!
やっぱり食べ物ですかね!
肉とか!ステーキ串とかでませんかね!
涼さんは何がいいんですか?
(予想外な回答に驚くがすぐいつもの調子で)
記念ですかー。形の残るものは中々思いつかないですね
着けられるものなら無くさないかもですが
(まー、それもありですかねー)
最終的には出てきたものに任せます
おっと、敵ですね!オッケー!任せてください!
野太刀で【なぎ払い】
【怪力】で蹴りで涼さんが狙いやすいよう敵を【吹き飛ばし】
かばわれたらできた隙は無駄にせず
【捨て身の一撃】のUCで両断する
涼さんは強いんで特に心配はしません
連携意識
アドリブ歓迎


彩花・涼
零落(f00429)と参加
黒うさ……私が最近したのは白だったがな
それにしても宝探しか、一体何が見つかるんだろうな
零落ははやり食べ物が嬉しいのか?
私はそうだな……零落と出掛けた記念になるような物なら嬉しいと思う

近くに来た敵は任せるぞ、零落
離れている敵は任せろ
空中を飛んでいる敵なら黒爪の【スナイパー】でよく狙って撃ち落とすか
距離が離れた敵はUCで斬撃を飛ばして倒す
零落がダメージを受けそうなら【かばう】ぞ



「黒うさ……私が最近したのは白だったがな。それにしても宝探しか、一体何が見つかるんだろうな」
 彩花・涼(黒蝶・f01922)がイースター、というやつを思い出しながら思案した。受付をしながら振り返ると、
「わー! 宝探しですって! めっちゃわくわくしますね!」
 零落・一六八(水槽の中の夢・f00429)が、遺跡の説明にとても嬉しそうな顔をしていて、ひとつ瞬きをした。
「やっぱり食べ物ですかね! 肉とか! ステーキ串とかでませんかね!」
「……卵に入るサイズだろう?」
「でも、なんかむにゃっとしたら、でっかい肉になるかもしれませんよ!!」
「……夢があるな、それは」
 思わず、涼も笑う。
「零落ははやり食べ物が嬉しいのか?」
「そりゃあもう!  涼さんは何がいいんですか?」
「私はそうだな……零落と出掛けた記念になるような物なら嬉しいと思う」
 さらりと言われた言葉に、一六八は瞬きをした。若干、とても、驚いている風で、思わず黙り込んでから、
「記念ですかー。形の残るものは中々思いつかないですね」
 笑う。いつものように。なんとなく照れるような気がするのは、秘密だ。
「着けられるものなら無くさないかもですがー」
「そうだな。それならいつも一緒に持ち歩くことができるから、いいかもしれない」
「……えーっと」
 まー、それもありですかねー。とは心の中。いった本人の涼はそんな一六八の様子にまったく気にせず受付を済ませていた。
「最終的には出てきたものに任せですねー」
「そうだな。それも縁というものだろう。……来るぞ」
 遺跡をくぐると、そこかしこに怪しい気配がして、涼は目を細める。一六八もぐるんとてをまわした。
「おっと、敵ですね! オッケー! 任せてください!」
 ぐるんと一度、野太刀を旋回させる。無銘だが切れ味は一級品のものであった。対する涼は銃を構えた。
「ああ。近くに来た敵は任せるぞ、零落。離れている敵は任せろ」
「はーい。んじゃ、ひとつ働きますか!」
「!」
 シャーっと怪しげな声を立てる蜂に、一六八は野太刀をぶん回してなぎ払った。
「涼さん!」
「わかった!」
 一六八はなぎ払うと同時に走る。太刀の届かなかった蜂をそのまま力任せに蹴り飛ばした。飛んでくる蜂に冷静に銃撃を指定多量だったが、一六八の狙いに気づいて涼は手を伸ばす。
「すべて斬り伏せる」
 声と共に伸ばした指先が黒い蝶へと変化した。それはざんげ気を伴って、吹き飛ばされた蜂に一斉に襲い掛かる。
「!」
 それを見て、涼に接近しようとする蜂がいた。しかしそれは、
「近くに来た敵はボクの領分なんです! 真っ二つにしてやりますよ!」
 全力で叩きつけられた一六八の野太刀によって、真っ二つに切断された。
「……っ、と」
「!」
 野太刀を振る一瞬に隙が生まれる。その隙を逃さず蜂は攻撃を仕掛ける。しかし、
「させない!」
 両側っては言った。槍をその腕で受け止める。僅かに痛みを感じたが気にせず涼は黒い蝶を目の前の敵へと向ける。
「しゃ、その隙、貰いました!」
 そして一六八も、その一瞬を逃さなかった。涼のことは強いと信じているから心配はしていない。
 野太刀が蜂を貫いて切り伏せる。涼は腕に刺さった槍を抜くと、一六八と目があった。
 それであらかたの敵は排除できたようだ。まだ油断はならないが……、
「へへっ」
「まだまだ。敵を探す」
 一六八が手を掲げたので、涼は厳しいことを言いながらもその手のひらに己の手のひらをぱんと合わせる。
 そうしてまた、敵を探して走り出した。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

セロ・アルコイリス
……よし。
宝探し前の運動と行きましょうか。
造形としちゃ『蜂』って結構好きなんですけど……うーん、なんだろう、なんか違うんですよねぇ

ひとりで参加、お相手はお任せ
どーぞよろしくですよ
(へらり笑って挨拶を)

さて、組んだ方に合わせて動きますよ
支援系の方ならおれは前衛でひたすらダガーを振るいましょう
前衛系の方なら、背中はまかせろー
『かばう』
『学習力』とか総動員して敵の動きを読めたらいいなぁ

数で圧されちゃ堪んねーです、素早くやってきましょう
『早業』『ダッシュ』

お宝、お宝
盗人としちゃココロ躍る響きですよね
あんたはどうですか?
応えがあってもなくてもたぶんずっと楽しげ

※アドリブ歓迎


ルシル・フューラー
なるほど、中々遺跡感のある建物じゃないか
うん、不法侵入など無粋だ
よろしくね?

道中は相手に合わせよう
不慣れなようならエスコートするし
先に行きたがるなら程ほどについて行くし
……誰と組むにせよ、私の方が年上になる可能性の方が高いだろうからねぇ

蜂戦闘員はさくっと一掃を目指したいところ
天井がないなら、これいけるかな?
エレメンタルファンタジア
属性は【氷】
現象は【落下】
即ち氷の流星
制御は特に意識せずに全力でぶっ放す

こと戦いに於いては、私は猟兵は誰でも信頼してるのさ
送り出す側にもなるからね
だから背中だって預けられるし
自分の業がちょっとくらい暴走しても、大丈夫って信じてる!(ぐっ)
(色々お任せします)


榎木・葵桜
一人でも大丈夫だと聞いて!
童話の遺跡ならそういうご縁のペアも「いいもの」のうちに入りそうかなーって
万一ぼっちになっても私、泣かないよ!
(【サモニング・ガイスト】の田中さん(霊)にぽむぽむしてもらうかもだけど)

無事にペア組めたら、お相手さんと元気に宝探し頑張っちゃうね!
ふふ、こういうのわくわくしちゃうなー♪
私、開ける前のドキドキ感が特に好きなんだよね

ね、せっかくだし、魔法のたまご、せーの、で開けてみない?
食べ物だったらはんぶんこして味見できたらいいよね!

でも、敵の蜂さんには卵の楽しみもお出かけの楽しさもわけてあげないよ?
ここは田中さんと、ペアの人と連携するよ
私は【なぎ払い】【衝撃波】で攻撃するね



「ああ。なるほど、そうだね。うん、不法侵入など無粋だ……じゃあ、あれは」
 ルシル・フューラー(ノーザンエルフ・f03676)は思わず呟いて瞬きを、ひとつ。
 中々遺跡感のある建物じゃないかと思って眺めていた白い世界にちらほら混じる、謎の黄色。
「無粋の極みってやつですかね。よくわかんないけど。造形としちゃ『蜂』って結構好きなんですけど……うーん、なんだろう、なんか違うんですよねぇ」
 影とか。階段の影から。わっさわっさとでてくる黄色に、セロ・アルコイリス(花盗人・f06061)はちょっと首をひねっていた。
「それは……きっと、手足が四本しかないからかな?」
「え。そこですか?」
「え。じゃあ、羽が小さいから……かな」
「んん、つっこむとこそこですか?」
 うーん? と、ぬぐいきれぬ違和感を前に二人首をかしげているところに、榎木・葵桜(桜舞・f06218)があわてて両手を振った。このたび都合で三人となっている。
「えっとですね。きっと多分」
「!」
「あのおかしな鳴き声だと思うんだよ!」
 しゃーっと怪しげな声を上げて威嚇する蜂怪人に、なるほど。と二人は顔を見合わせる。
「……よし。宝探し前の運動と行きましょーか。どーぞよろしくですよ」
「ああ。こちらこそ、よろしく頼むよ」
 ぐるりと軽く腕を回してストレッチをするようなセロに対して、ルシルは丁寧にお辞儀をする。葵桜もにっこり笑って、
「はーい。このご縁もきっと、いいものだよね!」
「!」
「あ、あなたはご縁も卵も分けてあげないんだからね!」
 会話の間に時々怪人の変な鳴き声を挟みつつも、戦闘は始まるのであった。

 槍が唸るように走った。
「!」
「っ」
 無骨なダガーでセロはそれを弾く。そのまま返すように懐へともぐりこんで、反撃を行おうとして、
「……そこっ。させねーですよ」
 別の蜂がセロの脇をすり抜けて後方へと飛ぼうとした。そのまま滑るように体を動かして、無理やりその進行を阻む。
「田中さん!」
 最初に槍を弾いた蜂が、その隙を逃さずに再び槍を突きつけようとするのを、葵桜のサモニング・ガイスト、田中さんが逆に槍で弾き飛ばした。
「ありがとーございます」
「ううん、こっちこそ!」
 何とか敵の動きを読んで攻撃を捌いていく二人であるが、徐々に蜂の数が増えてくれば見えていても対処しきれなくなってくるのは容易に想像がついた。
「数で圧されちゃ堪んねーです、素早くやってきましょう」
 セロの言葉に、少し離れたところに立ってルシルは頷く。
「ああ。さくっと一掃する大技は、任せてほしいねぇ」
「おおー。かっこいい必殺技が見れますかね?」
「ええ? すっごい必殺技ですか!?」
「……そんなに期待されても困るけれども……。天井がないなら、これいけるかな? って」
 おぉーって面白がるセロに、目を輝かせる葵桜。そんな二人に思わずルシルは頬を掻きながらも、天へと魔法の杖を掲げた。
「守りは任せたよ。なぁに。こと戦いに於いては、私は猟兵は誰でも信頼してるのさ」
 言うと共に、ルシルははるか上空に氷を作り出した。そして一度、杖を振る。
「氷の流星だ。受け取ってくれるといいなっ」
 いっせいに。
 氷は雨のように弾丸のように、わらわらと集まる蜂たちに降り注いだ。特に制御をするつもりはなかったので、セロたちより少しだけ離れた上空へ。
「!」
 しゃああ。と蜂たちが雨に打たれて悲鳴のような声を上げる。その魔法を止めようと羽を羽ばたかせる。
「だから、させねーですって」
 それを、背後に回りこんでダガーのは背中につきたてて、セロが止めた。
「わ、わ、すごい。……じゃあ私たちも、撃ちもらしたのを……!」
 田中さんが槍をなぎ払い、自信はなぎなたから衝撃波を発してわらわらと右往左往する蜂に葵桜も止めをさしていく。
 そうして。結構な数の蜂が殲滅された頃、
「うん。頼んだよ。いい感じ。いい感じ……あ」
「え?」
「あ、って……のぁぁぁぁぁぁ!?」
 ルシルが変な声を発した。たまたま偶然そのときに、ものすごく強い風が吹いた。即座に氷は落ちる位置をかえる。
 ルシルが言うと同時に、無数の氷がセロや葵桜のいる場所へも降り注いだ!
「待って。落ち着いて。だめだ……たっ」
 とっさに魔法を緩める。ダメージになるほどにはいたらなかったが、自分の額にまで氷の塊を当てて、ルシルは思わずしゃがみこんだ。それで魔法も途切れた。
「……だ、大丈夫かい?」
「いや、おれたちはだいじょーぶですが」
「あ、うん、だいじょうぶ。ありがとう~」
 とっさにセロは葵桜ををかばって剣で氷を払っていたので、そこまでダメージはなかった。
「いえいえ、どーいたしまして。……済みません、あんたも助けられりゃ、よかったんですが」
「いいんだ。これは私の不治の病のようなものなんだ」
 不運というなの。むしろ額に氷がぶち当たったルシルの方が痛そうだった。
「……こと戦いに於いては、私は猟兵は誰でも信頼してるのさ。君たちなら、大丈夫だと思ってたよ」
「……」
 しゃがんだままプルプルと、とにかく君たちが無事でよかったというルシルにセロは無言で両手を合わせた。
「あっ。あっ、ほら、でもほら。これで蜂はいなくなったし!」
 しばらく動けなさそうなルシルに、葵桜がフォローするように元気に声を上げる。
「宝探し! ちょっとぐらいなら出来ちゃうんじゃないかな! ふふ、こういうのわくわくしちゃうなー♪」
「あー。確かに。お宝、お宝。盗人としちゃココロ躍る響きですよね」
「私、開ける前のドキドキ感が特に好きなんだよね。今ちょっとここで、コンコンしちゃっていいかなぁ」
「ちょっとだけ、ですかね?」
「そう、ちょっとだけー」
 コンコン。と、葵桜のなぎなたを振り回す仕草に、セロは楽しげに笑う。
「でね、でね、魔法のたまご、せーの、で開けてみない? 食べ物だったらはんぶんこして味見できたらいいよね!」
「食べ物じゃなかったら、どうするんですかね?」
「ええーっと、分けれそうだったら分けられたらいいね!」
「うーん。そうですねえ。じゃあ……」
 盗人だもの。お宝を手に入れる機会があれば、ためらう理由なんてないはずで。
 なんだかものすごくきらきらした目をして、今か今かとあちこち叩きそうな顔をしている葵桜に笑いかけながら、やってみますかねェ。なんていいかけた、ところで、
「!」
「……やっぱりこいつら、無粋ですねぇ」
 しゃーっとした音が聞えてセロは眉根を寄せた。
「大丈夫? いける?」
「ああ。大丈夫だよ」
 葵桜の言葉に若干よろけながらもルシルもしっかり立ち上がる。
「じゃーもうちょっと、頑張りますか」
 その言葉を待っていたかのように、蜂は三人に襲い掛かった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​




第2章 ボス戦 『チョコットキング』

POW   :    チョコレートテイルズ
【甘味への欲求 】の感情を与える事に成功した対象に、召喚した【巨大な溶けかけのチョコレートの尻尾】から、高命中力の【滑らかトリフチョコ】を飛ばす。
SPD   :    蕩けるチョコボディー
【チョコットキング 】に覚醒して【熱々のチョコボディー】に変身し、戦闘能力が爆発的に増大する。ただし、戦闘終了まで毎秒寿命を削る。
WIZ   :    超硬化チョコボディー
【 超硬化したチョコボディー】に変化し、超攻撃力と超耐久力を得る。ただし理性を失い、速く動く物を無差別攻撃し続ける。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠柊・弥生です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 そうして、ああだこうだ言いながらも猟兵たちが蜂を退治した頃に、
 遺跡の奥から、にゅうっとか尾を出したわんこが一匹。
 ホワイトチョコレートの体は甘い香りを放っていて、
 なんだか見るからに美味しそう……だったのだけれど。
 その可愛らしいがどうにももふも不出来なさそうなわんこさんは、猟兵たちのほうを見てはらはらとチョコレートを飛ばす。
 こう見えても立派な敵対行動である。戦いが始まった!
ルーナ・リェナ
颯夏(f00027)と同行

この際もふもふできなくてもいいんだよ
チョコレート食べられればそれで!
え、なに、颯夏?
うー……わかったよう
ほんとは飛びついて食べてみたいけど
颯夏の約束守らなかったらあとが怖いもん

颯夏の花びらが舞ったら、隠れるようにしてチョコ……じゃない、敵に近づく
槍のソルが当たったら近すぎないところでトリュフチョコが飛んでくるのを待つ
美味しそうだよなぁ……持って帰れるかな?
せめて食べられる分は全部食べたい!


青葉・颯夏
ルーナ(f01357)と同行

やる気あふれる友人の言葉に思わず頭を抱える
やっぱりこうなるのね……
ルーナ、食べてもいいわ
止めないから、その代わりに約束
できるだけじっとしてるか、
どうしても動くならゆっくりよ?

花風を撃った後は《弓曳落星》を一斉射撃
その後も《銀箭》を撃ったり、できる限り動かないで攻撃を続けるわ
ルーナへの攻撃だけはかばう
……とはいっても、飛んでくるチョコは全部食べそうだけれど
命の危険が伴わない限りは黙認するしかないわね



 真っ白わんこは見るからに硬そうな……というか、触れたら壊れそうな……というか、
 まあ、ぶっちゃけて言うと、チョコの体をしていた。
「この際もふもふできなくてもいいんだよ。チョコレート食べられればそれで!」
「……食べるの?」
「え、なに、颯夏、食べないの?」
 両手を握り締めていったルーナに、颯夏は軽く額を押さえた。やっぱりこうなるのね……。って言うその顔は、もはやこう、なんというか……諦めて、いた。
「ルーナ、食べてもいいわ。止めないから、その代わりに約束」
「え、や、約束……?」
「できるだけじっとしてるか、どうしても動くならゆっくりよ?」
「ええー……」
 目の前のチョコレートわんこにルーナは視線をやる。
 飛びついてがぶっとかみつきたいという衝動に駆られる。
 わんこはルーナたちを警戒しているのか、チョコレートをくるくる廻しながら様子をうかがっている。
「………………うー……わかったよう」
 迷うこと数秒。
 ものすごく苦渋の決断、とでも言うような顔をして、ルーナは小さく頷いた。
「そ。わかってくれたなら、いいわ」
「颯夏の約束守らなかったらあとが怖いもん」
「……」
 思わず颯夏はルーナのほっぺたを軽くつついたという。

「……とにかく。今回も、逃がさないわ」
 とにかく、である。
 颯夏が雪紐の持っていた刃をラナンキュラスの花びらにかえる。雪紐が動くと同時にその胴体が動いた。
「ルーナ!」
「はーい!」
 声をかけると同時に、雪紐の胴体からいっせいに矢が放たれた。右手に仕込まれた銀矢とともに、チョコレートのわんこへと襲い掛かる。
「うん。チョコ、チョコ……じゃない」
 敵だし。なんて、事故ツッコミしながらも、そぅっ。とルーナも敵のほうへと花びらをめくらましに近づいていった。
 おぉぉ、と、わんこが狼に似た吼え声を漏らす。解けかけた尻尾から、チョコレートの弾丸を放つ。
「っ」
 颯夏は雪紐を操って、ルーナを庇おうとするも……、
「大丈夫! これを待っていたんだから!」
 ものすごい頼もしいせりふを言いながら、ルーナはしゅた! とそれを全力で受け止めてぱくりと口の中に入れた。
「んー。あまーい」
「……そう、よかったわね……」
「颯夏! 美味しいよ! 持って帰ろうよ! ゆっくり倒そうね!」
「そういうわけにも、いかないわよ」
 何せ(こんなのではあるが)戦いは戦いなのであるから。手を抜いては(最終的にいつかきっと)自分も危なくなる。
「うぅ、じゃあ、せめて食べられる分は全部食べる!」
「……」
 槍のソルを振るい、しっかり戦闘に参加しながらも心に誓うルーナに、颯夏はそっと視線をそらし雪紐を動かした。
「……命の危険が伴わない限りは黙認するしかないわね」
 ……戦いとして、やれることはやろう。自分は、せめてと。颯夏が小さく心に決めたところで、
「颯夏! 颯夏の分も、あるからね!」
 ルーナの明るい声が聞えてきていた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

イサナ・ノーマンズランド
シーラおねえさん(f00863)と
【SPD】
ユーベルコードでチョコレートのような犬に有効な拷問具を取り出し
【2回攻撃】で執拗に【傷口をえぐる】拷問で【恐怖を与え】て【恫喝】する。そのシーンは色々なアレに配慮してモザイク状の【迷彩】がかかり、【目立たない】。

手をつなげなかったのはざんねんだったなー。
これやっつけたらつなぐの? やったー。
という訳だから、邪魔なわんこはここでおさらばだよ!
ケガなんて別にへーきだもん。ちょっとの傷ならなめときゃなおるし。
でも、ここでケガなんかしないもんね。

いくよレイゲン!
『ほい来た任せろ!オレの芸術的拷問テクを見せてやるぜ犬っころ!! 動物愛護団体なんざ怖かねえ!」


シーラ・フリュー
イサナさん(f01589)と
【SPD】
やっぱりイサナさんは頼もしいです…。
それにしても、可愛いわんこですね。凄く触りたくなりますが…触らせてもらえないようです…残念…。
っと、そんな事をしている場合ではないですね。今はイサナさんとご一緒している途中なので、大人しくなって頂きましょう。
…あぁ、ダメですよ。怪我したらちゃんと治療しないと…!ですけど、イサナさんに怪我をさせないように気を付けつつ、頑張りますね…。

引き続き【スナイパー】で【目立たない】ように【鷹の目】で【援護射撃】です。
前はイサナさんにお任せ、後ろからひたすら撃ちます…。

戦闘が終わったら…今度こそ手を繋いでデートの続きといきましょうか?



 イサナは拷問具を取り出した。
 もう、心の中はとってもでんじゃらす(自分比)な感じであった。
「手を繫げなかった。繋げなかったー……。…………さて、今日はどいつを使うか。うーん、それじゃあコレにするかな。わたしの中の残酷な気持ちが爆発するよー」
 もうちょっと、だったのに。と。なんか微妙に落ち込みつつもとげとげのついたわっかのようなものをぶんぶん回す。そしてちらりと後方に視線をやると、
「やっぱりイサナさんは頼もしいです……」
 ってシーラに言われたのでちょっと幸せな気分になって、
「それにしても、可愛いわんこですね。凄く触りたくなりますが……触らせてもらえないようです……残念……。ああ。でも、かわいい。本当に、かわいい……」
 なにやら心からふわふわしたものを漂わせるシーラに、イサナは半眼でわんこを睨みつけた、
「蜂も許さないけれど、邪魔なわんこも許さない! このとげとげ首輪で引き回してやるよ!」
「あっ。っと、そんな事をしている場合ではないですね。イサナさんが頑張ってくれているのに……済みません」
「ううん! ぜんっぜんだいじょうぶ、行くよ!」
「はい。おとなしくなってもらいましょう」
 シーラの言葉に頷いて、イサナは地を蹴った。そのときふと、、
「戦闘が終わったら……今度こそ手を繋いでデートの続きといきましょうか?」
「これやっつけたらつなぐの? やったー。という訳だから、邪魔なわんこはここでおさらばだよ!」
 シーラがいったので、イサナは全力踊りださんばかりに物騒な拷問器具をふるりと振った。
「さあ、そう言うわけだから、さっさと倒れてもらうよ!」
 全力で接近する。わんこがカウンターをするように全力パンチで熱々のチョコ肉球を叩き付ける。
「……っ」
「……あぁ、ダメですよ。怪我したらちゃんと治療しないと……!」
「ケガなんて別にへーきだもん。ちょっとの傷ならなめときゃなおるし。……でも!」
 と、まだ暑いだけだ。大丈夫と言いつつも、イサナはわっかをわんこに嵌めて、
いくよレイゲン!
『ほい来た任せろ!オレの芸術的拷問テクを見せてやるぜ犬っころ!! 動物愛護団体なんざ怖かねえ!」
 ぶんぶん振り回す。それにつられてぐるぐるとわんこは回る。
「ほらほら! デートのためにも、早めに降参するんだよ!」
 しかしわんこも負けてはいない。トリュフ弾を尻尾から吐き出して、イサナのほうへと叩きつけようとする。……しかし、
「撃ちます……。イサナさんに怪我をさせないように気を付けつつ、頑張りますね」
 シーラが銃のスコープを覗き込む。尻尾の動きに注意して、尻尾が動く瞬間に、
「ターゲット・ロックオン、です……」
 撃った。立て続け銃弾を打ち込んで、全弾トリュフ段に命中して落とさせる。
「さっすがシーラさん!」
「イサナさんこそ……頼りになります」
 振り返り一度笑顔で手を振るイサナに、シーラはぎこちなくその手を振り返す。
「でも……気をつけて、くださいね」
 どうか。という言葉に、イサナもわかった、と小さく頷いて、敵へと向き直った。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

城島・冬青
【アヤネさん(f00432)と行動】
…ちょっとお腹がすいてきましたね
アヤネさんは歩いたり蜂とバトルしててお腹空いてないです?

しかしこの空腹時にチョコの匂いとはまさに飯テロ!
お腹空くじゃないですかー!
もー!
可愛いし良い匂いだし倒すの
ちょっと気がひけますけど甘いことを言ってられないですね
しかし
はわわ〜良い匂い〜
とチョコテイルズの誘惑にはあっさり捕まる
柔らかトリュフチョコは【武器受け】で防げる…わけないですよねー
刀でチョコは防げません(べちょ)
甘い…美味しい…
じゃない!戦わないと!
1度はチョコに被弾しますが以降は気持ちを強く持ち【衝撃波】で押し返していきます
チョコはアヤネさんと後で美味しく頂きますね


アヤネ・ラグランジェ
【ソヨゴ(f00669)と一緒】

ごめん。僕はホワイトチョコレートは嫌いなんだ
甘ったるい匂いとか、ねぱっとした粘土みたいな食感とかダメ
チョコレートは好きなのだけどネ

ライフルケースを地面に置き開く

白い犬は好き
ピレニアンマウンテンドッグとかアラスカンマラミュートの白い子とか
とてももふもふしていてかわいい

取り出したライフルを手早く組み立てる

でも
目の前の子はちょっと
のっぺりしていてかわいくないネ

ライフルを構え

これくらいゆっくり動いていれば
攻撃してこない様子だネ?

撃ちます

戦闘後、ふっと振り向き
ソヨゴ、僕は
バタークリームも好きじゃない
覚えておいて
と念押しします



 ほわいとわんこが、あらわれた!
「……ちょっとお腹がすいてきましたね。アヤネさんは歩いたり蜂とバトルしててお腹空いてないです?」
 冬青のハートは、きゅんときた!
「しかしこの空腹時にチョコの匂いとはまさに飯テロ! お腹空くじゃないですかー! もー!」
 わんこはぶんぶん、尻尾を振り回している。
 冬青はぶんぶん、両手を振り回していた。
「ひゃー、可愛いし良い匂いだし倒すのちょっと気がひけますけど!! けどけどけど!!」
 そんな、ものすごくテンションの高い冬青の隣で、
 アヤネは淡々と無言で銃の準備をしていた。
 そして冬青は、
「甘いことを言ってられないですね! わかっています! しかし! はわわ〜。良い匂い〜」
 ずっとテンションが高かった。
 ふらふらふらーっともう、こう、だきしめたい、という雰囲気を全身からかもし出している冬青に対して、
「ソヨゴ。ごめん。僕はホワイトチョコレートは嫌いなんだ。甘ったるい匂いとか、ねぱっとした粘土みたいな食感とかダメ。チョコレートは好きなのだけどネ」
 なんだかアヤネのほうは超テンションが低かった。
 踊りだしそうな冬青とは裏腹に、静かに、そっと、ライフルケースを地面に置き開く。
「白い犬は好き。ピレニアンマウンテンドッグとかアラスカンマラミュートの白い子とか。とてももふもふしていてかわいい」
 アヤネは取り出したライフルを手早く組み立てる。
 不思議な踊りを踊る冬青に対してどう思っているのかは、その表情からは読み取れない。
「そうですよね! そうですよね! ああ。この目も。かわいい。帽子、もふもふ、きらきら……はう!!」
「でも、目の前の子はちょっと、のっぺりしていてかわいくないネ」
 べちゃ!
 と、冬青の顔面にトリュフ弾が炸裂した!
「……で、ですよねー」
 武器で受けようとしたトリュフは、いい感じに花髑髏の刃で真っ二つにされて冬青の顔へと吸い込まれていくのであった。
「うう。ですよね。防げるわけないですよねー」
 刀でチョコは防げません。としょんぼりする冬青を尻目に、アヤネはライフルを構える。
「これくらいゆっくり動いていれば、攻撃してこない様子だネ?」
 そして撃った。
 銃声が響いて、チョコわんこの額に風穴が開いた。
「あああああああああ!?」
 悲鳴をあげたのは何故か冬青であった。
「アヤネさん、私の話、聞いてましたか!?」
「ソヨゴこそ、僕の話し、聞いてた?」
「……済みません、聞いてませんでした!」
「ソヨゴ、僕は、バタークリームも好きじゃない。覚えておいて」
「ええー」
 なんでさ。という顔を冬青はしていたという。
 こもももももも。と、攻撃を受けてわんこが怒ったようにトリュフ弾をあちこち撒き散らすように発射してくる。
「わ、かわいい!」
「いいから倒すよ、ソヨゴ」
「うう、わかってますよ~」
 えーん。って。
 なんだか泣きまねなのか本気なのかわからない顔で、冬青も刀を構える。
「うう。さっきの戦闘で、カロリーはもう消費しちゃったのに……。摂取しなきゃいけないのに……」
「ほら。宝物の中に、きっと何か食べ物があるよ。……だから、今は僕のほうを見ててよ」
「うぅ、アヤネさんを見ていたら、攻撃が出来ませんー」
 なんとも情緒のない台詞を冬青ははいて。そして泣く泣くわんこへと襲い掛かった。
 アヤネは何か言おうかと口を開いて……。
「アヤネさん、あとで美味しいホワイトじゃないチョコ、食べましょうね」
 結局口を閉ざしたのであった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

ミロスラフ・ニードリク
【白うさぎアリスと連携】
アリスアリス、見てよ。すっごく甘い匂いがするよアレ。紅茶持ってきた?
ちょうど疲れてきたところだし、ボクが少し取ってくるからふたりで食べよう!
援護よろしく!

アリスの結晶で赤くなったところをボクの【BLEACHING LIGHTER】で着火する!
ボクの炎は白い色地には無力だから助かるね。
でもなんか、より美味しそうな見た目になったね……。いちご味?
ゆっくり近づいて、ボディが熱くなってやわらかくなったタイミングで着火しよう。ボクは冷静だよ。
これだけ鮮やかなら、着火した時に小さい爆発くらい起こせるかな?
こっそりと破片を持ち帰ってお茶会だ!
おやつにサブレやマシュマロも持ってきたよ!


アリス・レヴェリー
【黒うさぎミロスラフと連携】
ん、どれかしら……?あら、可愛らしいわ!甘い香りで……えっ、食べるの?紅茶は淹れようと思えば淹れられるけど……あっ、行っちゃった。援護よろしくって、どうしようかしら……!

【歌唱】をのせた【世界の詩う物語】によって、【色】属性の【結晶化】を喚起して、作り出した結晶を放り投げて爆ぜさせるわ。
周囲を染める色は鮮やかな【赤】。チョコットキングの白い体を赤く染めていちごチョコみたいにしちゃいましょう。
もしも超硬化した場合、ミロくんが炎を付けたら、気付かれないように速く動かずにじっと様子をうかがって、炎の脱色を伴う継続ダメージを狙うわ



 チョコレートの甘い香りが解りやすいぐらいしていた。
「アリスアリス、見てよ。すっごく甘い匂いがするよアレ」
 ミロスラフが思わずガッツポーズで若干テンション上がり気味に声を上げ、
「ん、どれかしら……?」
 と、アリスが可愛らしく首をかしげた頃には、ホワイトチョコわんこの方にじり、じり、とミロスラフはわんこに向かって近づいていっている。
「あの子? あら、可愛らしいわ! 甘い香りで……」
 素敵。と、アリスが微笑んだその一方で、
「アリスアリス、紅茶持ってきた?」
「え。紅茶? 紅茶は淹れようと思えば淹れられるけど……」
 ミロスラフは今か今かと様子をうかがっている。そしてアリスの返答を聞いた瞬間、ぱあっと表情が輝いて、
「ちょうど疲れてきたところだし、ボクが少し取ってくるからふたりで食べよう!」
「えっ、食べるの??」
「援護よろしく!」
 全力でミロスラフは走り出した。あっという間にわんこに向かって突進していく。
「……あっ、行っちゃった。援護よろしくって、どうしようかしら……!」
 まさかこんなに喜ぶなんて……!
 突然のことにアリスは瞬きをして、ほんのちょっとびっくりしながら少し考えて唇を開く。
「世界を奏で、想いを詩うわ」
 自然現象を引き起こすように、アリスは歌を歌いだした。歌と共に結晶を作り出し、それをわんこに向かって投げつける。
「さすがアリス。すぐにボクのしたいことをわかってくれる」
 投げると同時に爆発する結晶は赤い色をしていた。ミロスラフはその赤がわんこの方に吸い込まれるのと同時に、
「“着火式”は素早いんだよ」
 無彩色の炎をミロスラフはつくり移していく。無職の白は得意ではなかったが、アリスの結晶と爆発によりチョコレートわんこにも色が生まれ、それによって……、
「でもなんか、より美味しそうな見た目になったね……。いちご味?」
 若干。また美味しそうになった姿にミロスラフは思わずこう、ぐっ。と、来たりしながらも、ゆっくりわんこの方に近づいた。ボディが柔らかくなったタイミングで、
「……よし。ボクは冷静だよ」
 言うや否や、炎を燃え上がらせた。
 わんこが炎を上げていく。
 拒むようにわんこは体を振りまわし、尻尾からチョコレートを吐き出し暴れていく。
 しかし同時に、わんこの体からも爆発が上がる。
「わ……と。アリス!」
「わたしは、大丈夫よ」
 舞い散るチョコレートに、案ずる様にミロスラフは声を上げたが、アリスは微笑んで歌をかなで続けた。
「よかった。じゃあ……」
「ええ。一気に畳み掛けるの……」
「こっそりと破片を持ち帰ってお茶会だ!」
「え、そうなの!?」
 ものっそ自信満々に言い放ったミロスラフに、アリスはぱちぱち、瞬きをするのであった。
「あ、勿論トリュフも回収できるようなら回収するよ。あと、おやつにサブレやマシュマロも持ってきたよ! アリスの紅茶、楽しみだね」
「わ、わかったよ。じゃあ、腕によりをかけて紅茶を入れるね」
「ああ!」
 力説するミロスラフに、思わずアリスは微笑む。
 お茶会まであと少し。
 二人はわんこに向き直りながらも、楽しみが隠しきれずにその表情は弾んでいた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

エンジ・カラカ
チョコ、チョコ……甘いの嫌いなンだよなァ……。
このチョコ、燃やしたらイイ感じにならないカ?
賢い君はどー思う?

アァ……まだお宝にはありつけないのか。
仕方がない。チョコチョコ行こう行こう。
甘すぎて鼻が曲がりそうダ……。
賢い君も汚れてしまうなァ…

自慢の足でチョコを避ける。
こーんな見た目だと千からも抜けてしまいそうになる。

アァ……思ったよりもずーっと大変だなァ……。
わんわん、頼むから手加減してくれヨ。
誰かとの連携は勿論しよう。


ベイメリア・ミハイロフ
甘い香りのもふもふさんでございますか
わたくし、もふもふさんと甘いものにはどうにも弱いのです
そのお二つが組み合わさったとあらば、無敵でいらっしゃるのでは?

お相手の攻撃は絶望の福音にて先見し回避しつつ
ああっでも、でも、滑らかトリュフチョコは
オーラ防御しつつも受けてみたい気はいたします…
痛いのでしょうか
…おいしいのでしょうか
……おいしいのでしょうか?
ぐっとこらえてきちんとお避けしなくては…!

こちらからはジャッジメント・クルセイドにて攻撃を
…溶けてしまわれるのでしょうか
……もっとおいしそうな香りがする気がいたします
ああっでも、きちんと、きちんとお倒ししなくては…!


お仲間さまとの共闘・連携歓迎いたします


榎木・葵桜
引き続きペアはその場の単独参加の人と!
ペアの人が動きやすくなるように立ち回るし、連携も意識するね

わぁぁ、すっごいおいしそー…!
(キラキラ目を輝かせてる。なんかよだれも出そうな勢い)

うーん、すっごく食べたくて悩ましいけど、ここは心を鬼にして…!
【サモニング・ガイスト・ジャイアント】で巨大田中さんに戦ってもらうよー!
ここは、私の動きを真似っ子してね!
だいじょぶ、変な動きはしないから!
(言いながらも無意識に何やら動いてるのはお約束)

田中さんには、私と同じ薙刀(巨大版)で
【なぎ払い】【衝撃波】組み合わせの【2回攻撃】で頑張ってもらうよ!
あと、ペアの人が攻撃受けそうになったら田中さんに盾になってもらうね



 甘い香りがしている。
「ああ……。甘い香りのもふもふさんでございますか……」
 ベイメリアはうっとりしていた!
「わたくし、もふもふさんと甘いものにはどうにも弱いのです。そのお二つが組み合わさったとあらば、無敵でいらっしゃるのでは?」
 胸の前で腕を組んで、少々うっとりしているベイメリアに、
「わぁぁ、すっごいおいしそー……!」
 葵桜もまた、目をきらきらさせていた。
「うーん。食べたい。すっごい食べたい。悩ましい……!」
「ああ。お可愛らしい。本当にお可愛らしい……」
 同じようで若干違うような内容ででもやっぱり同じように悩むベイメリアと葵桜を、
「チョコ、チョコ……甘いの嫌いなンだよなァ……。このチョコ、燃やしたらイイ感じにならないカ?」
 少し離れたところでエンジが見守っているような、やっぱり距離をとりたいような。そんな感じの位置から、様子をうかがっていた。
「うーん、すっごく食べたくて悩ましいけど、ここは心を鬼にして……!」
 うぅ、と葵桜が拳を握り締めて、いつもはサモニング・ガイストで召喚した田中さんを巨大化させ召喚する、サモニング・ガイスト・ジャイアントで田中さんを召喚した。
「そ、そうですね。参りましょう! ……ああっでも、でも、滑らかトリュフチョコはオーラ防御しつつも受けてみたい気はいたします……!」
「だめ、くじけちゃいそうな発言禁止だよーーー!!!」
 思わず悩み事が口に出してしまったベイメリアに、葵桜があわあわと声を上げた。
「……賢い君はどー思う? 俺は、甘すぎて鼻が曲がりそうダ……。賢い君も汚れてしまうなァ……」
 でもしょうがない。なんたって女性陣は今全力でなにやら葛藤中なのだから、エンジがやるしかないのである。
「アァ……まだお宝にはありつけないのか。仕方がない。チョコチョコ行こう行こう」
 ぶわ、とチョコトリュフが放たれる。それをひらりとよけながらも、エンジは賢い君を飛ばす。賢い君が導くように、赤い糸を飛ばしていく。
「アァ……いと惜しい。わんわん、頼むから手加減してくれヨ」
 この匂いは自分には答えると、赤い糸を張り巡らせてわんこへとかけて捕縛していく。
 わんこが狼に似た遠吠えを上げる。それではっとベイメリアが我に返った。
「ああ。わたくしたちも行かなくては! そうこれは……試練なのです!」
「うう、田中さん、そんな目で見ないでよ~。わかったよ。いくよいくよー!!」
 我に帰ると二人の行動は早かった。葵桜は田中さんを伴って走り出す。それと同時にわんこもトリュフ弾を二人へも向けてくる。
「く……っ!」
 その動きを予測して、ベイメリアはよける。甘い匂いが鼻を掠めた。
(ああ……。痛いのでしょうか。……おいしいのでしょうか……おいしいのでしょうか?)
 もし当たってしまったら。遺跡のタイルに当たってはじけるトリュフに、口惜しい、とベイメリアは唇を噛みながらも視線を向ける。堪えるように唇を噛んで、きちんとお避けなくては、と、まるで言い聞かせるように呟いた。
「田中さん! ここは、私の動きを真似っ子してね! だいじょぶ、変な動きはしないから!」
 今日は槍ではなくなぎなたを持った田中さんと共に、葵桜も走る。トリュフをかいくぐり……、
「はっ」
 思わずよだれが出そうになって顔をぬぐった。
 田中さんもそれを真似して同じようにした。
「……!」
 飛んできたトリュフ弾を素早く掴んで口に入れようとして直前で思いとどまって捨てた。
 田中さんもそれを真似して同じようにした。
「田中さん、なんかごめんね……! それ!」
 葵桜が肉薄する。衝撃波を伴ったなぎなたを、わんこへと叩きつけようとする。
 わんこは地を蹴って逃れようとするも、
「させないなァ……。早くこの匂い、消してもらいたいからなァ……」
 エンジの赤い糸がわんこに絡み付いている。その好きに、葵桜は薙刀をわんこの体に叩き込んだ。
 ばきぃっ!
 と。チョコレートの割れる音がした。
「え……?」
 いただき、と思わずかけらに手を伸ばす葵桜の後ろで、ベイメリアが呆然としていた。
「そんな、まさか。そんな……」
 わなわなと身を震わせて、ベイメリアはとても悲しそうな顔をしていた。
「もふもふでは、ございませんなんて……!」
 そりゃそうでしょう。チョコだもの。
 ショックを受けるベイメリアであったが、まだだ。まだ負けてはいない。まだおいしそうという特性は残っている。そう……まだ、敗北はしていない!!
「わたくしの裁きの光を……。乙女心を弄んだ罰を、お受けください……!」
 声を上げて、ベイメリアは指先を向ける。天からの光が命中すると、
「……光で溶けてしまわれるのでしょうか。……いいえ、もっとおいしそうな香りがする気がいたします」
 なんだかいい匂いが強くなった気がした。
「ああっでも、きちんと、きちんとお倒ししなくては……!」
「うう、おなかすいてきたよ~」
 戦いは、まだまだ始まったばかりである! たぶん!

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

ルシル・フューラー
ホワイトチョコレートの体か……残念
私はホワイトチョコよりも普通の、チョコ色のチョコの方が好きなんだよ
ややビターであれば尚良し
……所々、普通のチョコ色も見えるね?ビターかな?

さて、さっきの蜂戦からして、前衛は2人に任せても大丈夫そうだね
もし状況が変わっても
私は後方からの矢での援護に徹しよう
矢にチョコが付かないかな、なんて思ってないよ?

蕩けるチョコボディーにはUC【三重冬奏】
熱々のチョコボディーなんて物理攻撃効き難そうな体は、凍ってしまえ
チョコフォンデュを取ってお皿に放置して固まった時の様に
範囲攻撃はやめとくけど
広げなければ、さっきの様に風で自分にも飛んでくる事はないだろう
(また諸々お任せです)


セロ・アルコイリス
次はわんこ……いや、チョコレートですか
……かわいいな
いや、ちゃんと倒しますよ
……もふもふはしてないんですよね
いや、ちゃんと倒しますよ

ひとりで参加、またお相手はお任せ
此度もどーぞよろしく、ですよ

さァてラファガ、喰っちまえますか?(【突風】)
おなか壊しそう? まじか
じゃあ【暴風雨】で洗い流しましょうか
近付いてきたらダガーで足とか機動を削る攻撃中心に
薄まったホワイトチョコとか食えたモンじゃねーですしね

『かばう』『学習力』『見切り』辺りで硬質化した攻撃も抑えられたらいいんですが
こらわんこ、ヒトさまに歯向かうんじゃねーですよ(仲間を指して)
おれもちゃんと形代やってんですから

※アドリブ歓迎



 ルシルは白わんこを若干残念そうな目で見つめていた。
「ホワイトチョコレートの体か……残念。私はホワイトチョコよりも普通の、チョコ色のチョコの方が好きなんだよ」
 セロも、若干残念そうな顔をしていた。
「次はわんこ……いや、チョコレートですか……かわいいな。いや、ちゃんと倒しますよ」
 どちらも残念。けれども残念の方向性は多分ふたりともどこか、違っていて。
「ややビターであれば尚良し」
 と、食い気満々で目を眇めるルシルに、
「……もふもふはしてないんですよね。いや、ちゃんと倒しますよ」
 若干、結構、とても、本当にかわいいわんこを見るような目の、セロ。
「……所々、普通のチョコ色も見えるね? ビターかな?」
「……さっきから思ってたんですが、食べる気ですか?」
「食べないよ。チョコ色のチョコじゃないからね」
「チョコ色のチョコだったら」
「……よければ、手伝ってくれると嬉しいな」
 ルシルとセロが視線を交わしたのは、一瞬であった。
「……まあ、ホワイトチョコレートなんだけれどね」
「まあ。もふもふはしてませんしね、あれ」
 二人して結局自分の強い思いに折り合いをつけたようであった。二人してそう結論付けると、各々今度は戦うときの目で、敵へと向き直った。

「さァてラファガ、喰っちまえますか?」
 おいで、と風を纏う白い翼竜を召喚して声をかけてみる。翼竜はなにやらセロに心で訴えているようで、
「おなか壊しそう? まじか」
 まさかの召喚拒否であった。ええ。と言う顔をセロはしていた。
「じゃあ水で洗い流しましょうか。そっちはどうします?」
「うん。前を頼めるかな。後ろから矢を射ってみるよ」
「あいあい。んじゃ、お守りさせていただきますってえことで」
「……矢にチョコがつかないかな、なんて思ってないよ?」
「うぉおい!? 水で洗い流すって言いましたけど。薄まったホワイトチョコとか食えたモンじゃねーですよ!?」
 セロが思わず変な声を上げたとき、わんこもまた走り出した。矢を番えるルシルのところに向かおうとして、
「させねーですよっ」
 変な声を上げながらもセロもちゃんと見ていた。その正面へと回り込んだ。それと同時に、
「雨あめ、降れふれ──」
 流水を纏った荒々しい風の矢を放つ。わんこの体に突き刺さると、ぱきぱきと音を立ててチョコレートが砕けていく。
「っ、し!」
 大丈夫だ。やれると、セロが小さく頷いたそのとき、
 わんこが吼えるような声がして、その体を熱々のボディーに変化させようとした。しかし、
「風の冬、剣の冬、狼の冬――三冬重なりて、氷で全てを閉ざせ。……凍ってしまえ」
 ルシルがその瞬間を逃さなかった。渦巻く氷霧が。凍雨の細刃が。牙の如き氷柱が、わんこを包み、貫き、そして氷に閉じ込め、体を冷やし。溶けかけたわんこを一瞬で固めていく。
「……よし」
 うまくその熱々かを止めた自分自身に、ルシルは小さくガッツポーズをする。今度こそ不運に見舞われずに無事にユーベルコードを発動できた……と思った、そのとき、
「……っ」
「だから、させねーですよって」
 再びトリュフ弾が走った。セロもかける。駆けると同時にわんこも冷えた体をさらにどんどん固くさせていくが、
「そいつのやり方は、もうわかってるですよ」
 ギリギリ、冷えた牙をかいくぐり、ダガーを使ってトリュフ弾を落とす。
「こらわんこ、ヒトさまに歯向かうんじゃねーですよっ。おれもちゃんと形代やってんですから」
 反撃とばかりにセロの矢が再びわんこの足を貫いて、それでセロは振り返った。
「後は一発、お願いしますよー。こう、どかんーって」
「どかんか。了承した」
 ルシルはぎり、と千の年輪を重ねた古樹を削り作ったと言う謂れの長弓を引き絞った。照準をぴたりと……一瞬、チョコレート色のチョコレートに狙いをつけそうになったがそこはぐっと我慢して眉間に定める。
「は……!」
 鋭さの乗る一声。それと共にルシルは矢を放った。矢はまっすぐにわんこの眉間に吸い込まれていく。
「おっと、やりましたね」
「ああ。私だって、やるときはやるんだよ」
 そんな、不運だなんてものには負けないさ。と、ちょっとカッコをつけてみて、さささ、とルシルはわんこに近づこうとする。それを。
「させねーですよ。まだ死にかけでも生きてるんですから。矢を回収するのは終わってからにしてください」
 察したセロがそういうので、ルシルはばれたかい。なんて笑うのであった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​




第3章 日常 『特別なお宝を探し当てよう!』

POW   :    野性的感でお宝を探し当てる

SPD   :    先手必勝!誰も探してない場所をどんどん叩いてお宝探し

WIZ   :    出てくる品物の法則を見つけてお宝を探す

👑5
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 そんなこんなで。
 チョコレートだったりチョコレートだったりわんこだったりしながらも、
 猟兵たちの様々な思いをこめた攻撃により、
 敵は倒された。
 怪しげなやつらはいなくなった。……つまりこれからは、心置きなくコンコンする時間なのである。
 君たちは童話の世界の中で好きなだけ宝探しをしてもいいし、見つけたお菓子や宝物を分け合いながらお茶会をしてもいいだろう。
 あなただけのの「いいもの」が、どうか見つかりますように……。
ポク・ョゥョゥ
オクタたん(f05708)と宝探しだー
いっくよー

たまごーたまごー
見つけてこんこん、お手手でぺちぺちー
何が出るかな〜
甘いのかなー、素敵なものかなー
宝物はお任せしたいなーわくわくだぉー

あー、オクタたんー
高い所にたまごがあるよー
さっきみたいに高い高いしてほしーなー
わーぃ、ありがとう〜ぽく飛んでるー
空飛びぱんだーしゅっぱーつ
しゃきーんポーズでたまごにとつげーき
ゆる〜いぽくぱんちでコンコンするよー

あのねーもじもじ
ぽくねー、オクタたんとコンコンしたいなー
いいのー?やったー
おっきなたまごを一緒にせーのー
えへへーたのしーねー

宝物見つけたらばんじゃーい
オクタたんー楽しかったのー
ぽくねー今日の思い出忘れないよー


オクタ・ゴート
ポク様(f12425)とご一緒させて頂きましょう。
ついに宝探しですね、心の躍る感覚です。ポク様だけでなく私も存分に楽しむと致しましょうか。
果たしてどのような宝が見つかるのか……第六感と見切りによって探し当てると致しましょう。万一に備え、叩く時は触手で。
おや、あんな所にも。でしたらポク様、また私が支えさせて頂きます。【影に潜む汚泥の鞭】でポク様を高いところへ持ち上げましょう。

一等大きな卵を見つけたら、ポク様とご一緒に叩かせて頂きます。
形に残るもの、残らないもの、何が出て来るのか……どちらであっても構いません。ポク様とご一緒したこの時こそ、輝かしい記憶となり、私の財となるのですから。



「たまごーたまごー」
 ポクは、歌っていた。
「見つけてこんこん、お手手でぺちぺちー。何が出るかな?。何が出るかな?」
 ポクはご機嫌で腕を振りまわす。あっちでぺちぺちお菓子を出してはこっちでぺちぺちお菓子を取って。
 けれどもどこか、宝物とはちょっと違う。お菓子は美味しいけれども、もっと違う特別な……、
「甘いのかなー、素敵なものかなー……あー、オクタたんー」
「ふふ。ついに宝探しですね、心の躍る感覚です。ポク様だけでなく私も存分に楽しむと致しましょうか」
「オクタたん、オクタたん~」
「はっ、失礼いたしました、ポク様。つい年甲斐もなくはしゃいでおりました。果たしてどのような宝が見つかるのか……楽しみでなりません」
 胸に手を当てて感極まっているオクタに、ポクはいつもと変わらぬ様子でご機嫌に指をさす。
「ね、あそこ~。あんな高い所の卵なら、きっといい卵になるんじゃないかなー。さっきみたいに高い高いしてほしーなー」
「おや、あんな所にも。わかりましたポク様、また私が支えさせて頂きます」
「わーぃ、ありがとう?」
 たちまちオクタは影を移動する八本の鞭を作り出す。先ほどのようにそれをびっくりするぐらい上手に使って……、
「わ~。ぽく飛んでるー」
 えいっと持ち上げ一気に空へと近づけた。
「空飛びぱんだーしゅっぱーつ」
「安全には配慮しておりますが、お気をつけくださいませ」
 オクタの丁寧な言葉に、
「しゃきーんポーズでたまごにとつげーき。ぱんちぱんちぱ~んち」
 まったく聞いているのかいないのか。歌いながらポクは飛び上がり、高い木の幹の付け根を軽く叩いた。
「わー。おっきおっき~」
 言葉の割りに結構緩めのパンチであった。そしてそれに導かれるようにころりとでてくる大き目の卵。
「みつけたー」
「ポク様、そろそろ卸してよろしゅうございますか?」
「あーい」
 ポクの返答にオクタはそっとポクを降ろしていく。その手に抱えた卵をポクはぎゅっと握り締めた。
「えへへ」
「いい卵が見つかって、よろしゅうございましたね」
「うん。……うん。あのね~」
 ポクは嬉しそうに笑う。そして笑うと同時に、どこかもじもじと照れたようにあのね、あのねと繰り返した。
 オクタが少し身をかがめて視線を合わせる。どうなさいましたか。と、菊とはにかむようにポクは笑って、
「ぽくねー、オクタたんとコンコンしたいなー。この卵をねー。割るの」
「ああ」
 何が入っているかわからない卵である。ほら、と卵を見せるポクに、オクタも頷いた。
「はい。それは是非に。光栄です」
「いいのー? やったー」
 よかった、と笑う
「それでは」
「うん。せーの」
 声を掛け合い一緒に卵をぱかんと割れば、
 中からざらざらしたものが飛び出してきた。
「あ、くっきーだ~。パンダくっきー」
 出てきたのは、たくさんの美味しそうなパンダ型のくっきーだった。一口。パクはそれをつまんで口に入れる。
「おいし~」
「ああ。それはよろしゅうございました」
「でも……」
「でも?」
 一口口にすれば疲れも吹き飛ぶ美味しさであったが、ポクは表情を曇らせる。首を傾げてオクタが聞き返すと、
「たべたら、なくなっちゃうから~ちょっとだけ勿体無い~」
「ああ。なるほど。しかしこの場合、かたちはさして重要ではありません。ポク様とご一緒したこの時こそ、輝かしい記憶となり、私の財となるのですから」
「な、なるほど~……」
 オクタの言葉に、感心したように声をポクは上げる。それでオクタのほうも笑って一礼した。
「ですので、せっかくですからこのクッキーでお茶にいたしましょう」
「……うん~。それが、宝物だね~。ばんじゃーい」
 両手を挙げて喜ぶパク。では、お茶の準備をしましょうと、オクタも笑った。

「えへへーたのしーねー」
 その後、ちょっと落ち着けそうな場所を探してお茶にした。
 二人落ち着いて腰を下ろして。そしてお菓子とお茶にする。のは、
「オクタたんー楽しかったのー。ぽくねー今日の思い出忘れないよー」
「ええ……光栄です」
 ポクの言葉にオクタも微笑んだ。
 きっとそれは言葉通り……宝物の一日となっただろう。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

彩花・涼
零落(f00429)と参加
宝探しか……目当ての物が出るといいが。
どの辺りがいいか…零落はどこにする?

叩く場所を決めたら一緒に叩いてみるか
さて…卵の中には、卵と兎がモチーフになっているブレスレットだな
ふふっ、これはいい…零落、手を出せ
有無を言わさず零落の手首に付けるぞ
今日付き合ってくれたからな、その礼だ…これからもよろしくな、一六八

さて、用も済んだ事だし帰るぞ
ん…?まだ何かあったか……(アクセサリーをつけられ)っておい…!
……仕方ない、貰っておいてやるか。


零落・一六八
涼さん(黒蝶・f01922)と
お待ちかねのこんこんタイムですよ!
ボクここにします!なんとなく!!
じゃあ一緒に叩きましょうか!せーの!

蝶モチーフのもので内容はお任せ
蝶を見た瞬間に戦闘時に黒蝶の舞う光景が浮かぶ
(いや、これはボクのってより涼さんの…)
とか考えてるうちに言われるがまま腕を差し出す

え?くれるんですか?
(驚いてじっと腕につけられたブレスを見てワンテンポ後に)
「……!?」
(今しれっと名前)
(帰るぞという声に「…はーい!」と慌てて)

追いかけた後、自分の出したアクセサリー
「隙あり!」って付ける
だってこれ、見るからに涼さんのって感じでしょ!
涼さんの反応みてちょっとしてやったり顔

アドリブ歓迎



「涼さん、お待ちかねのこんこんタイムですよ!」
「わかった。わかったから、落ち着け。で、どの辺りがいいか……零落はどこにする?」
「ボクここにします! なんとなく!!」
 ぶんぶんと腕を振りながら主張する一六八にわかった、わかった、と涼は頷いて、
「宝探しか……目当ての物が出るといいが」
「涼さん、お目当てのものなんてあるんですか?」
「……いや……。それより、この辺だな?」
 そ知らぬ顔で言って、涼は柱のあたりに予想を立ててみる。
「じゃあ一緒に叩きましょうか! せーの!」
 えいっ。と二人が柱を叩くと、
 その中から、卵が二つ飛び出した。
「わ、ほんとにでましたね! ほんとに!」
 ひとつ、さっと一六八が手にとって空に翳す。
「たまごっす」
「いや、それは見れば解るだろう。だから……」
 割る。と、涼は躊躇なく卵を割った。一六八も隣で一緒に割って、
「うわ……」
 黒蝶の髪飾りに、思わず一六八は息を呑む。
(いや、これはボクのってより涼さんの……)
「ふふっ、これはいい……零落、手を出せ」
 そんな一六八の内心を知ってか知らずか。上機嫌で涼がちょいちょい、と手招きをする。はい? って首をかしげながらも、一六八が何も持っていないほうの手を差し出した……とき、
「うん、いいな。よくにあっているぞ」
「ええ!? え? くれるんですか?」
 卵と兎がモチーフになっているブレスレットが一六八の手首に掛かっていた。
「今日付き合ってくれたからな、その礼だ……これからもよろしくな、一六八」
 さっくり言って、さっさと帰るぞ。と言う涼に、一六八は瞬きをひとつ。
 もう何から何まで、ついていけない、とでもいうような顔をしていた。
「涼さんのお目当てのものって……もしかして」
 そして。それを自分って言ってから、一六八は気づく。今、名前を呼ばれたような……。
「……そういうことは、思ってても口に出すな。さて、用も済んだ事だし帰るぞ」
 非常に遠まわしなそのせりふに、一六八はあわててブレスレットのついたてを振った。
「……はーい!」
 そうして、パタパタと涼を追いかける。それからそれから、
「あの、涼さん!」
「ん……? まだ何かあったか……」
「隙あり!」
「!」
 立ち止まり、振り返る涼に一六八は手を伸ばす。
「な……! っておい……!」
 その言葉とは裏腹に、優しく一六八は涼の髪に黒蝶を留まらせた。
「ふふー。やっぱり、涼さんも似合ってる」
「君なあ……」
 自分のことを差し置いて、呆れたような顔をする涼に、一六八は両手を握り締めた。
「だってこれ、見るからに涼さんのって感じでしょ!」
 かわいい。すごいかわいいと。目を輝かせて力説する一六八に、涼はため息をつく。
「……仕方ない、貰っておいてやるか」
 その、表情に。
「……」
「……なんだ」
「なーんにも。さ、涼さん、帰りましょう」
 一六八は本当に楽しそうに笑って歩き出す。手を振るとブレスレットが音を立てて揺れた。
「……」
 少しだけ、涼は己の顔を頬でぬぐって。
 それから黒蝶の髪飾りにそっと手を触れると、共に歩き出した。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ミロスラフ・ニードリク
【白うさぎアリスと連携】
もぐもぐ……ふう。おっと! ゆっくりしてる場合じゃないか、忘れてた!
競争競争! 負けないからねアリス!
一旦アリスと離れて探しに行こう。ぜったい驚かせてやる!

ボクは人気の無さそうなところで掘り出しものを探すとしよう。
冷静によさそうなたまごを見極めて、おひとつ選んで合流する!
何が出るかな? 楽しみだな。ライバルとはいえアリスのも楽しみだ。

これは……! ……あれ、アリスも小さな兎?
こっちは白兎が出てきたよ。そっちは黒兎かな?
へえ、不思議なものだなあ。でも確かに、ぴょんぴょん可愛いね!

勝負結果は、うーん。……引き分けかな!
今度はボクが勝ってみせるからね!


アリス・レヴェリー
【黒うさぎミロスラフと連携】
遺跡も静かになったし、これでようやく宝探しの競争ができるわね!
ぜったい負けないから!
一度勝負のために別れましょう。絶対もっと素敵なものを見つけてみせるわ!

遺跡のあっちこっちを回りながら、一番ピンとくる柱を見つけたらそこをコンコンしてみるわ。
魔法のたまごを手に入れたらその場で開けずに一度合流しましょう。どうせなら2つ同時に中身を見たいわ!

出てきたのは……卵よりも小さい兎?【動物と話す】要領で確かめてみても、多分動物ではなさそうだから、本物そっくりの魔法生物かしら?お話できないのは残念だけど、可愛らしいわね!

うーん……勝負の結果は引き分けかしらね。
次こそ決着を付けるわ!



「遺跡も静かになったし、これでようやく宝探しの競争ができるわね! ぜったい負けないから! ……ミロ、ねえミロ!」
「もぐもぐ……ふう。おっと! ゆっくりしてる場合じゃないか、忘れてた!」
「もうっ。忘れちゃだめよ。もうお茶会は終わったの」
 ミロスラフはご馳走様、と両手を合わせる。その様子にアリスは腰に手を当てて軽く頬を膨らませたが、ミロスラフはまったく気にしていない顔で立ち上がった。
「競争競争! 負けないからねアリス!」
「ミロったら。……いいわ。一度勝負のために別れましょう。絶対もっと素敵なものを見つけてみせるわ!」
 両手を握り締めて主張するアリスに、わかった。とミロスラフもやる気である。
「いいよ。いったん離れよう。ぜったい驚かせてやる!」
「わたしだって、負けるつもりはないんだからっ」
 散会! と二人同時に別々の方向に走り出すミロスラフとアリスであった。

「こんな時だってボクは冷静だね。人気のないところに……」
 遺跡とはいえ結構広い。奥のほうまで入り込むと、他人の姿はどんどん見えなくなってくる。
「この辺……あのへんかな?」
 こんこん、こんこん、
 いくつか卵を出してみる。その中から冷静に、よさそうなものをひとつ見極める……、
「よさそうって、なんだろう?」
 んー。って自分で言ってて自分で首をかしげた。何が彼にとっていいものだろうかと、考え込んで、
「じゃあ……」
 一番白い卵にした。
「何が出るかな? 楽しみだな」
 ライバルとはいえアリスのも楽しみだ。とミロスラフは小さく頷いて、待ち合わせ場所へと向かった。

 アリスのほうは柱を重点的に探すことにした。
 ぴんと来る柱、ぴんと来る柱……と。
 いくつもの柱の影を覗き込んだり、かたちを確認したりとせわしない。
「……このあたりで、どうかしら」
 そしてアリスはひとつの柱の前で立ち止まった。
 特にこれという理由はなかったが、しいて言うならばちょっと全体に灰色が勝っていて、白が少なかったのでミロスラフのことを思い出したからかもしれなかった。
 コンコン、と柱をたたけば現れる卵をアリスは回収して。
「それじゃあ、急いで合流しましょう。どうせなら2つ同時に中身を見たいわ!
 ふふ、とアリスはそれを大事そうに以って、走り出した。


 そうして、ミロスラフとアリスは合流する。先ほど別れたお茶会の場所まで戻ってくると、
「じゃあ、いくよ」
「ええ。せーの」
 卵を二人して見せ合う。ちゃんとあると確認した後で、二人して同時に卵を割れば、
 卵の中から顔を出したのは、真っ白な生き物と真っ黒な生き物……の、ように見えた。
「これは……!」
 ミロスラフが思わずそれを覗き込む。うさぎは振り振りその場で踊るように動いている。
「卵よりも小さい……兎?」
「……あれ、アリスも小さな兎? こっちは白兎。そっちは黒兎かな?」
 ミロスラフは白、アリスは黒。
 どちらもふわふわな毛をもって、もこもこしている。白兎と黒兎はお互いを見つけると、なにやら仲良く挨拶のような仕草をしていた。
「動物なら放せるけれど……これは無理みたい。多分動物ではなさそうだから、本物そっくりの魔法生物かしら?」
 いわれて、へえ、とミロスラフは兎たちを覗きこむ。その仕草は本当に生きている本物のように見えて、アリスも微笑んだ。
「お話できないのは残念だけど、可愛らしいわね!」
「へえ、不思議なものだなあ。でも確かに、ぴょんぴょん可愛いね!
 ミロスラフは指先でうさぎをつつくと、きゅーっという音を発した白うさぎに、思わずミロスラフの顔は緩んだ。
「うーん……勝負の結果は引き分けかしらね」
「勝負結果は、うーん。……引き分けかな!」
 その可愛らしさに、思わず二人同時に声を出した。アリスとミロスラフは顔を見合わせる。
「次こそ決着を付けるわ!」
「今度はボクが勝ってみせるからね!」
 やっぱり同じ台詞が漏れて、二人で笑いあった。
 二人の下では白兎と黒兎が、同じように同じようなダンスを一緒に踊っていた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ルーナ・リェナ
ねえ、リュカ
一緒に遊ぼ?

なにが出てくるかなぁ
いっぱい出てくるのかなぁ
すごくすごく悩んで、コンコンするのはリュカの頭の上くらいのところ
出てきたたまごを割ったら、流れ出してくる星がたくさん!
わあ、いろいろな色!
ひとつつまんで食べてみたら甘い
これ、金平糖?
……ふふ、そっか
この前追いかけた星とわたしが食べたいって願ったことが重なったからかな
リュカもどうぞ
いくつか手に乗せて、リュカに差し出す
運動した後だから、きっとこれで疲れが取れるよ



「ねえ、リュカ。一緒に遊ぼ?」
「ああ。遊ぼう」
 ルーナが声をかけたとき、リュカは若干難しそうな顔をして柱の影を覗き込んでいるところだった。どこをつつくか考えているところだったようだ。
「そこにするの?」
「うん。俺は拘りはないから、いくつかつついてみるつもり」
「えー……」
 考えていることは顔を見ればわかる。現金化しやすいものか、もしくは腹もちのいい食べ物でも出ればいいとか。夢もへったくれもないことを考えているのは明白だった。
「私はー……なんだか」
 もうちょっと特別感がほしいなあ。と、若干難しそうな顔をしてリュカの頭の上のほうぐらいまで飛んでいく。パタパタと虹色の羽を羽ばたかせながら、
「なにが出てくるかなぁ。……いっぱい出てくるのかなぁ。そういうわくわくする時間って、大切だと思うんだ」
「んー。お姉さんの言うことは、なんとなく解る」
「でしょう?」
 なんてやり取りを繰り広げる。その間にもルーナは、あっちがいいかなあ。こっちがいいかなあ。と、何かしらの特別を探していて、
「あ、じゃあお姉さん、あそこは?」
「あそこ?」
「ほら、あの柱たち、上のほうに星の模様がある」
「あ、ほんとだ。あの辺の柱は全部そうなのかな?」
 ふわりと、翼を羽ばたかせてルーナは中を飛びリュカの頭上少し上の柱まで顔を近づける。ああ。ここにもあるねと。小さく頷いて、徐に……、
「えいっ」
 こんこん、とした。
「わ、あぶない」
 ぽよんっ。と出てきた卵をルーナはあわててキャッチする。
「ね。あけよう、ね」
「うん、あけよう。あの辺に座って……」
「はーい」
 二人して倒れた柱に腰を下ろすと、ルーナは手にしていた卵をこんこん、と割ってみる。
「わあ……。いろいろな色! リュカ、リュカ、星がたくさん流れてくるよ」
「ほんとだ。ひとついただいていいかな」
「勿論。ちょっと待ってねちゃんと確かめるから。……あ、甘いね。これ」
 一口、色とりどりの星を掴んで口に入れれば、甘さがいっぱい口と心の中に満ちていく。
 流石に普通においしい、ちゃんとしたもののようだ。それがまたある意味不思議なのだけれど。
「金平糖? かな? ……あ、リュカもどうぞ」
 とりあえず大丈夫。って、ルーナはいくつか金平糖を手の上に乗せてリュカへと差し出した。
 リュカもそれをそっとつまむと、口へ。
「この味は……。そうみたい。なんだか懐かしいな」
 口の中で甘味を確認して、目元を和らげてそう呟くと、ルーナも嬉しそうに。
「……ふふ、そっか。この前追いかけた星とわたしが食べたいって願ったことが重なったからかな」
「お姉さんって、本当に食べるの大好きだよね」
「ええ。そういうわけじゃないけれど……。でも、今日は特別。運動した後だから、きっとこれで疲れが取れるよ」
 さっきまで敵に向かって言っていたことはすっかり棚に上げて何故か胸を張るルーナに、リュカは少し面白そうに笑う。
「リュカは?」
「うん?」
「美味しい?」
「……そうだね。美味しい。よく子供の頃に食べた味だ」
 懐かしそうに言うリュカに、そっかとルーナも頷いた……ところで、
「お姉さんの子供の頃って、どんなだった?」
「わたし? そうだね、ええと、わたしは……」
 星のお菓子を食べながらのおしゃべりは、長い間、続いていた……。

大成功 🔵​🔵​🔵​

火狸・さつま
コノf03130と

コノのお手製キャラメル貰って御機嫌
こんこん、の、番!だね?
ね?ね?と何度もコノちゃん振り返り振り返り

糖分ほきゅー
と、ぱくりキャラメル口に含み
おめめ輝かせて尻尾振り倒して
うきうきとコンコンして回る
おくちもごもご中は出来るだけしゃべらない良い仔
だって飛び出したら困るから

あまぁいキャラメルは口解け良くすぐにほろほろ消え去って
途端に
はいってますかー
と声掛けつつ、のっくのっく
返事きてもこわいけど
のっくのっく

コノの、お手製お菓子より…良いモノ、なんて。ある、かな…?
折角、だから
今日の記念、なるもの
欲しい、ね

一緒に見つけたのは…
白銀狐と、黒狸のマスコット
かわいい、ね!
コノ、どっちが、良い?


コノハ・ライゼ
たぬちゃん(f03797)と

甘いモノ食べ損ねたって言うからポケットのキャラメル渡し
ハイハイ、ちゃんとついてってるヨ
やっぱり保護者気分で後に続く

浮かれたぬちゃんを笑いながら、自分もそっと壁をこんこん
中身が「お宝」となれば叩く音も弾む訳で
ノックしながらの声掛けに、はいってまぁす、ナンてふざけてみたり

お宝かぁ
食べ物はちょっと違うかな……って、たぬちゃんは餌付けされ過ぎナンじゃナイ?
でもそうネ、記念にというなら件の童話に倣ってみようかと
手招いて柱の一つを指す

同時に叩いて転び出た卵の中身を見ておや、と瞬き
あは、オレそこまでナルシストでもなくてよ
店の鍵にでも付けとこうかしら?
黒い方を手に取りにっと笑って



「こんこん、の、番! だね?」
 さつまはね? ね? と。歩きつつ、歩きつつ、振り返り、振り返り。
 その後ろにいたコノハは、じわじわ、じわじわ機会をうかがって、
「ね?」
「ああ」
「!」
 何度目かに振り返って声を上げた隙に、ポケットからお手製のキャラメルを取り出してそれを口にほりこんだ。
「糖分ほきゅー?」
「そ。たぬちゃん甘いモノ食べ損ねたって言うから
「わ……!」
 うれしい。嬉しいと。思わず目が輝き、尻尾をぶんぶん振るさつまに、コノハはおかしげに笑う。
「コノ、コノ!」
「ハイハイ、ちゃんとついてってるヨ」
 嬉しげにあちこち紺近氏まくって卵を出しまくりながら歩くさつまに、コノハは保護者気分で微笑みながらあとをついていくことにした。
「俺はおくちもごもご中は出来るだけしゃべらない良い仔!」
「はいはい」
「だって飛び出したら困るから」
「はいはい」
「でも、コノとおしゃべりできないのはちょっとさみしー」
「そうだなあ」
 わりと笑いを堪えるのにコノハは必死だったという。
 しかしそんなことをしていたのも数分の話だ。
 すぐに口の中のキャラメルが解けて消え去ってしまえば、途端にノックは激しくなって、
「はいってますかー」
「はいってまぁす」
「!」
 戯れるさつまに、同じく戯れのようにコノハが言葉を返したりもして。
「……怖かった!」
「はいはい、ごめんって」
 さつまの主張にもコノハは楽しげに笑うので、結局さつまもまあ、いいか。って、最後には一緒になって笑うのであった。
 浮かれてコンコンしまわるさつまとは裏腹に、
 コノハはそれを見守りながらも、そっと壁をコンコンしていて。
 中身がお宝ともなれば、なんとなく叩く音も弾んでしまう。
 少し時間が過ぎる頃、二人の間にはいくつかの卵が集まっていた。

「お菓子、おおめだなー。コノの、お手製お菓子より……良いモノ、なんて。ある、かな……?」
 ひとつずつ確認しながら、さつまは呟く。
「お宝かぁ。食べ物はちょっと違うかな……って、たぬちゃんは餌付けされ過ぎナンじゃナイ?」
「そんなことないよ。コノのお菓子は、特別」
 とはいえそう簡単に見つからないのも童話どおり。
 全部の卵をあけてみて、ひたすら甘いものをゲットしたあとで、童話どおりといえば……。と、コノハは首をかしげた。
「むー。折角、だから。今日の記念、なるもの、欲しい、ね」
「ああ……。でもそうネ、記念にというなら件の童話に倣ってみるのもいいかもしれないね」
 若干、これじゃない顔をするさつまに、コノハはこっちこっち、と、手招きをする。
「同時に叩くんだよ」
「! いっしょ?」
「そう」
 言って。二人は顔を見合わせて。
 背柄のでこつん、と、柱を叩いた。
「わ……!」
 そして見つけたのは、白銀狐と、黒狸のマスコットであった。思わずさつまは嬉しそうに声を上げ、コノハもおや、と瞬きをひとつ。
「かわいい、ね! コノ、どっちが、良い?」
「あは、オレそこまでナルシストでもなくてよ」
 そういいながらも、黒狸をコノハがとると、
「じゃあ、こっち!」
 白銀狼は、さつまの手の中に納まった。
「店の鍵にでも付けとこうかしら?」
「ええと、じゃあ、俺は俺は……」
 一生懸命考えるさつまを、優しい目でコノハは見守っている。
 二人の手の中で、狐と狸が揺れていた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

都槻・綾
※宜しければ、リュカさんと過ごしたいです

のんびり歩きつつも
輝く瞳は隠しきれず
興味津々に周囲を見渡す

『いいおたから』の定義は、ひとそれぞれ
目に見えるもの
カタチのないもの
ひとつと定まっている訳ではない
だからこそ
皆々の想いが沢山溢れる此の場所は
宝箱のようで

わくわくしますねぇ、

書に溺れる日々に在って
宝探しという冒険譚に胸弾むのは
きっと当然のこと

コツコツ叩いてみれば
たまごから現れたのは多肉植物の欠片

目を瞬いて、ふふり
悪戯っ子の笑みを浮かべる

ねぇ、ほら
カネノナルキ、ですよ
一緒に育ててみましょうか

私にとっての『いいおたから』は
こうして貴方と過ごすこと

何気ない会話や物事こそ胸に温かく
このひとときが、何よりの宝



 都槻・綾(夜宵の森・f01786)は、なにやら元気そうであった。
「なるほど。この階段と柱からして、きっと二階は……」
「お兄さん」
「ほうほう。このタイルの模様は……」
「お兄さんっ」
 ぐいっ。と通りがかったリュカに手を引かれて綾は顔を上げた。
「前、見てないと転ぶよ」
「ああ。本当だ」
 少し先に倒れた柱が転がっていて、綾は笑った。
「どうにも、興味を引くものがあればそればかりを見てしまいます」
「うん、知ってた」
「……ねえ。リュカさん。あちらのタイルですが」
「お兄さん。足元。足元」
「……おや。じゃあ、私の足元は頼みましたよ」
 あっさりと。
 そういって再びのんびりと歩き出す綾に、リュカは軽く頭に手をやってその後を追った。
 輝く瞳は隠しきれず、興味津々に周囲を見渡す。
 その仕草は少年と変わらずに、
「『いいおたから』の定義は、ひとそれぞれですよね。目に見えるもの、カタチのないもの。ひとつと定まっている訳ではない」
 視線は、あちこちをこんこんしている猟兵たちへ。誰もがみんな、楽しそうな顔をしていて、
 自分なりに宝物を探しているのが見て取れて。
「だからこそ、皆々の想いが沢山溢れる此の場所は宝箱のようで、わくわくしますねぇ」
 ここでこうして、見ているだけでも楽しいと綾は笑った。
「……まあ、勿論参加したほうがもっと楽しいとも思いますが」
「……まあ、綾お兄さんが見ているだけで充分、って言い出したら、俺も心配するよ」
「でしょう? 書に溺れる日々に在って、宝探しという冒険譚に胸弾むのはきっと当然のこと」
「うん」
「つまり私が欲望の赴くままにこんこんこんこんしまくっても、なんらもんだいはないのです」
「いや、問題はないけれど……ちゃんと持って帰ってよね?」
「ええ。勿論」
 心配だなって口にするリュカ。
 まあでも、そんなことを言いながらでも、あんまり無茶なことはしないと知ってはいるのであくまでそれは口ぶりだけであった。そんな感じであれはどう、これはどう、とお喋りしながらいい場所を探してまわる。そしてふと。
「ここにしましょう」
 見つけたのは、柱の部分。緑のコケが生えていて、ちょっと古めかしい感じはするが味がある場所であった。
「では、いきますよ……!」
「……どうぞ」
 なんでそんなに腕を振りかぶる必要があるのだろうかと、
 リュカは怪訝に思ったがとりあえずは突っ込まないことにした。
「それ……!」
 こつこつ!
 ぽん!
「すごいですねえ、本当に出ました」
 現れた卵に、綾は思わず瞬きをして、その場で中をあけてみる。それからふふり、と、悪戯をする子供のような顔をリュカに向ける。
「……え。なにそれ」
 思わず不安に狩られるリュカ。
 無意識のうちに銃に手が伸びているので、 綾はあわてず騒がずでてきたものを見せた。
「大丈夫ですよ。ほら、わかりますか?」
 それは、多肉植物のかけらのように見えた。
「ねぇ、ほら。カネノナルキ、ですよ」
「金のなる木? そんなのが、あるんだ」
 多肉植物は知っているけれど、それは知らなかったとリュカが言うので、綾は笑顔のままで、
「一緒に育ててみましょうか」
「え」
「大丈夫、それほど難しい種類のものではありません」
「そう……なの?」
 恐る恐る、といったていで綾の手元を覗き込むリュカ。それを良く見えるように、綾は自分の手を傾ける。
「そういう名前ってことは、花が高く売れるとか、病気に効くとか、そういういわれがあるのかな」
「……おや、さすがに、現金が成るとは思いませんか」
「お兄さんは一体俺をいくつだと思ってるの」
 半眼で軽く睨むように綾を見るリュカに、当の綾は面白そうに笑った。
「いいですか? まず……」
 そして語り始める。
 なんだかんだいって、綾の話を聞くのが好きなリュカは、そのまま聞く体勢に入った。
「そうそう」
「ん?」
 ひとしきり多肉植物の説明を終えてから、
「私にとっての『いいおたから』は、こうして貴方と過ごすこと。何気ない会話や物事こそ胸に温かく、このひとときが、何よりの宝なのですよ」
「……何の現金も生まなくても?」
「勿論、何の現金も生まなくとも、です」
「そう……」
 そういう生き方もあるんだなあ。と。
 なんだか感心するような顔をするリュカに、綾は笑った。
「帰ったら、これを育てましょうか。そんなに難しくはありませんから、きっと私たちでも出来ますよ」
「……ん。そうだな」
 楽しみですねと綾が上機嫌でそれを仕舞うと、そうだな……と、リュカもほんの少し笑う。
 きっとそれは、宝のように楽しい時間になるだろう……。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ヨハン・グレイン
オルハさん/f00497と

さて、
ここからは落ち着いて宝探しが出来るという訳ですね。

どうしましょうか。
俺は別に今適当に叩いてもいいんですけど。

コンコン叩くような素振りを見せ

そうですね、もう少し進んでみましょう。
お好きな場所をどうぞ……と、

差し出された手を見て瞬き
ふ、と笑いながら手を重ね
握れば追い越すように先へ

行きましょうか。

俺は彼女とは違う場所を叩いてみましょう

……なんですかね、これは。
花の形をしたコンフィズリー?
あなた向けという感じですけど。

まぁ、喜ばせられるなら俺にとってもいいものになるか
心の内で呟いて

チョコで出来たビショップですか。面白い。
それでは俺もあなたへ。
いいものが手に入りましたね。


オルハ・オランシュ
ヨハン(f05367)と

うん、ここからはとうとう宝探しに専念できそう!

ちょっと待って
ここでも何か見付かるとは思うけど、
とっておきのお宝はすぐに見付かるものではないんじゃない?
もっと奥に行ってみようよ

さぁ黒うささん、お手をどうぞ
たまには協力してもいいだろう?
……なんて、ね

よしっ!この辺にしよう

そのお菓子、形がとっても可愛いなー
春らしくて素敵だね
私まだ割ってなかった!えっと……
チェスの駒?ビショップ、だっけ
これ、チョコでできてるみたい
ビターなコーヒーの香りがするよ

知識や書物じゃなくても、喜んでもらえるかな……

ヨハン、これあげる
最初から君にあげるつもりでお宝を探してたんだ
ふふ。それじゃ、交換だね!



「さて」
 戦いが終わると、やれやれ、とばかりにヨハンは肩をすくめた。
「ここからは落ち着いて宝探しが出来るという訳ですね」
 お疲れさまでした。といつもどおり冷静に言うヨハンに対して、
「うん、ここからはとうとう宝探しに専念できそう!」
 オルハは飛び跳ねそうな勢いであった。よかったですね。なんて口ではそっけなく言うヨハンも、嬉しそうなオルハのその顔に少し嬉しそうな顔をしていた。
「どうしましょうか。俺は別に今適当に叩いてもいいんですけど」
 で、とばかりにヨハンは手を振る。空中で何気なくコンコンするような仕草に、
「ううん!」
 ぐっ!!! と、オルハは全力でそれを止めた。
「ちょっと待って」
「はい?」
「ここでも何か見付かるとは思うけど、とっておきのお宝はすぐに見付かるものではないんじゃない? もっと奥に行ってみようよ」
「そう……でしょうか」
「そうだよ。絶対そう。私たちだけの、特別な場所を探そうよ!」
「……」
「……! と、特別な場所とか、なんだかちょっと恥ずかしかったかな!?」
 自分で言っておいて。
 ヨハンが黙り込むと、思わずとでも言うような顔でオルハがあせったように言った。
「そうですね、もう少し進んでみましょう。お好きな場所をどうぞ」
 その顔があまりに面白かったので、ヨハンが笑う。それにオルハも気づいたのか、ちょっとひとつ深呼吸をする。そして、
「……さぁ黒うささん、お手をどうぞ」
 オルハは手を差し出した。その仕草にヨハンは瞬きをひとつ。
「たまには協力してもいいだろう? ……なんて、ね」
「……そうですね。では、協力して行きましょうか、白うささん」
 ふ、と笑ってヨハンはその手を重ねて。
 握り締めると追い越すように先へと進んだ。
「あ、ちょっと」
「特別を探すんでしょう?」
 どこへいこう。どこを探そうか。
 思いのほか気持ちが弾んでいることにヨハンは気づいて、オルハに気づかれぬよう少し、口元を緩めた。

 そして。
「……なんですかね、これは」
 階段の裏側で見つけた卵の中には、かわいい砂糖菓子が入っていた。
「花の形をしたコンフィズリー?」
「わ、そのお菓子、形がとっても可愛いなー。春らしくて素敵だね。かわいいな。かわいいなー」
「……確かに、あなた向けという感じですけど」
 いります?と、ヨハンが言おうとした瞬間、
「あ! 私まだ割ってなかった! えっと……」
 オルハはさっさと自分の手元に目を落とすので、
 若干ヨハンは憮然とした顔でその手元を見つめる。
「ん? なにー? あ、チェスの駒?」
 まったく気づかず卵をあけるオルハ。でてきたのはチョコレートで出来たチェスの駒だった。
「ビショップ、だっけ。ビターなコーヒーの香りがするよ」
「なるほど。チョコで出来たビショップですか。面白い。お菓子にしては精巧なつくりですね……」
 手元を覗き込むヨハン。そう? とオルハは首をかしげて、
「じゃあ、じゃあ、知識や書物じゃなくても、喜んでもらえるかな……」
「はい?」
「えっとね、ヨハン、これあげる」
 ずい、とヨハンの前にオルハはチョコレートを差し出した。
「最初から君にあげるつもりでお宝を探してたんだ」
「そ……れは」
 丁度、同じことを考えて、いて。
「それでは俺もあなたへ」
「わあ! いいの? ふふ。それじゃ、交換だね!」
 花のお菓子とチェスのチョコレート。
 交換し合えばオルハは満面の笑みになった。
「いいものが手に入りましたね」
「えへへ、そんな風に喜んでもらえると、私も嬉しいよ」
 チョコレートを手に、オルハは笑っている。そういう意味では、少しだけないのだけれど……
(まぁ、喜ばせられるなら俺にとってもいいものになるか)
 その笑顔を見ながら、ヨハンは心の中で呟いた。
 どうやら宝物は、きちんと手に入ったようであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

セフィリカ・ランブレイ
【颯夏(f00027)と行動】
コンコンシステムはねー簡単に手に入り過るっていうか?
交換や作成してこそのアイテムってね!
でも、宝探しの概念はワクワクするし遊びとしては大歓迎!

よしこのタイルだ!こういうのは勘が大事
お、颯夏の可愛いじゃん。颯夏が付けるときりっと締まった中に遊び心があって良さそうかも
これからアイスがおいしくなる時期だし、三段重ね位の食べに行こうよ
私のはー……おお。銀色の長ネジ。……これはすごいね、歪みがなくて狂いなく真っ直ぐ
これはぜひ上手く使える機構を作ってあげたくなるやつ
機械に合わせるんじゃなくネジに合わせて機械を組みたくなる、そんな美しさのあるやつだね!
……あ、ヒいてる?


青葉・颯夏
セフィリカさん(f00633)と同行

セフィリカさんはこういう遊びが好きそうだと思ったんです
ノックするだけでいろいろなものが出てくるなんて楽しいですから

どこを叩くかしばらく悩んで、モザイクタイルをコンコン
たまごを割ってみたら出てきたのはハンドディップアイスのイヤリング
……うん、ちょっと食べてみたいとは思ってたかもしれないわ
ええ、じゃあ今度行きましょうか

セフィリカさんはどんなものが?
本当にらしいものですね
どんな部品も機能美があると思いますよ
長く使われてきた機構は無駄なものがそぎ落とされて綺麗ですもの
ピアノの内部を思い出しながらそう答える



「コンコンシステムはねー、簡単に手に入り過るっていうか? 交換や作成してこそのアイテムってね!」
 セフィリカ・ランブレイ(蒼剣姫・f00633)は腕を組んでなにやら考え込むような顔で主張していた。
「でも、宝探しの概念はワクワクするし遊びとしては大歓迎! 大事よね、探すっていうの。何よりその過程が大事だと思うの」
 なにやら手をわきわき。腕がなるって顔をしているセフィリカに、颯夏は微笑んだ。
「ええ。セフィリカさんはこういう遊びが好きそうだと思ったんです。ノックするだけでいろいろなものが出てくるなんて楽しいですから」
「でもね。どうせ狙うなら一発どかんと素敵なものを狙うんだよ。片っ端から宝箱を開けるのも悪くないけれど、これ、と言うものを選ぶのもまた、運命じゃない?」
「ええ。ええ。そうね」
 ぐ、と拳を握り締めて主張するセフィリカに、颯夏は微笑む。
「じゃあ、探しに行きましょうか」
「うん。そうだね!よしこのタイルだ!」
「え、もう?」
「こういうのは勘が大事なんだよ!」
 一瞬で見つけたセフィリカであるが、話しながらちょっと目星をつけていたところでもある。崩れた階段の裏側。日の当たらなさそうな場所。こんな場所こそ宝探し的には必要だよね。なんてちゃーんと、考えていたのだ。
「そうね。じゃあちょっと待って。私は……」
 早速やるぞやるぞと腕まくりをするセフィリカに、颯夏のほうは少し悩みながらもモザイクのタイルに目をつける。コンコン、とすると飛び出る卵。
「んー。いつ見てもラクチンでかわいいよね」
「そうね。夢があっていいとおもうわ」
 そうして現れた卵を、せいので二人、割るのであった。

「……あら」
「お、颯夏の可愛いじゃん」
 颯夏の卵にはハンドディップアイスのイヤリング。
 セフィリカの卵には、銀色の長ネジが入っていた。
「颯夏が付けるときりっと締まった中に遊び心があって良さそうかも。……ね、ちょっといい?」
「え?」
「ほらほら、いいからいいから」
 セフィリカはイヤリングを手に取ると、よいしょ、と颯夏の耳へそれをつける。
「なんだか……こんな風にかわいいのは照れますね」
「そうかなー。ほら、かわいい。……これからアイスがおいしくなる時期だし、三段重ね位の食べに行こうよ」
 美味しそうだよね、と、ポロリと本音が漏れたセフィリカに、颯夏もつられたように微笑んだ。
「……うん、ちょっと食べてみたいとは思ってたかもしれないわ。ええ、じゃあ今度行きましょうか」
「本当? 約束だよ」
「ええ、勿論。……そういえば、セフィリカさんはどんなものが……ネジ?」
 セフィリカの手元を覗き見ると、銀色の長ネジがおかれている。セフィリカはこくり、と頷いた。
「……これはすごいね、歪みがなくて狂いなく真っ直ぐ」
「……そうなのですか?」
 よく解らない、と首をかしげる颯夏に、セフィリカはそうそう、と頷く。
「これはぜひ上手く使える機構を作ってあげたくなるやつ。機械に合わせるんじゃなくネジに合わせて機械を組みたくなる、そんな美しさのあるやつだね! ああ。何をつくろうかなあ。せっかくだからとっておきの……」
「……」
「……あ、ヒいてる?」
 我に返った。とでもい痛げな顔をしているセフィリカに颯夏は笑った。
「いいえ。本当に、セフィリカさんらしいですね、と思っているところでした」
「そ、そう?」
「ええ。どんな部品も機能美があると思いますよ。長く使われてきた機構は無駄なものがそぎ落とされて綺麗ですもの。あたしには、まだ解らないけれど。そういう美しさをセフィリカさんはちゃんと知っているんですね」
「んん、そ、そんな風に言われると、照れるんだよねえ」
 ピアノの内部を思い出しながら答えた颯夏に、セフィリカも照れたように笑った。
「じゃあ、せっかくだから、一緒に颯夏も考えようよ」
「何を……ですか?」
「このネジで何を作るかと、何のアイスクリームを食べるか!」
 チョコとかバニラとか。というセフィリカの言葉に、颯夏はそうですね。と首を傾げて。
 予定はいつの間にか夏の予定まで一緒になって。おしゃべりは、長い間続いていた……。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

エンジ・カラカ
アァ……お宝にありつくには一筋縄ではいかないと聞くケド
まったくもってその通りだったなァ……。
あまいあまい。

さーて、お宝探しと行こうカ
コンコン、コンコン
何がでるかなコンコンコン
小さなたまご。中身は――鍵?
どこの鍵?お菓子の鍵?
君のたまごはどーんなたまご?
コレのはあまりおいしそうじゃあなかった。

コンコン、コッチはお菓子のたまご。骨のチョコだ。
リュカ、リュカ、ハロゥ。
お宝は見つかったカ?
君に骨のチョコをあげよう。
さっき見つけた。これで魚が釣れるとイイなァ……。

コンコンコン
何だか楽しくなってきた。



「アァ……お宝にありつくには一筋縄ではいかないと聞くケド。まったくもってその通りだったなァ……」
 エンジはくんくんと己の服の袖の匂いをかいで、
「……あまいあまい」
 非常に嫌そうに、眉根を寄せるのであった。

 まだ甘ったるいチョコレートの匂いが残っている気がして、エンジは足早に歩き出す。
「さーて、お宝探しと行こうカ」
 こんこん、こんこん、
「何がでるかなコンコンコン。コンコンコン」
 歌うように言いながらも、エンジはあちこちこんこんしていく。そのたびに卵がどんどん増えていく。
「甘いものはァ。そんなにいらないなァ。こっちの小さなたまご。中身は――鍵?」
 ちょっとずついろんなお菓子が入っていることが多い卵だが、たまに変なものがあって。
「どこの鍵? お菓子の鍵?」
 解らない。とりあえずエンジはそれを噛んでみる。
「……コレのはあまりおいしそうじゃあなかった」
 っていうか固かった。解ってたけど。
 鍵は卵に入るくらいだから小さな鍵だろう。小箱か、それとも……。もしかしたら永遠の謎になるかもしれない。何せ卵から出てきたものだから、鍵を回すべきものなんてどこにもないのだ。
「んー……」
 エンジはしばし悩んだ末に、
「君のたまごはどーんなたまご?」
 結局その鍵をもって、こんこんあちこちを叩いてみることにするのであった。

「リュカ、リュカ、ハロゥ」
 コッチはお菓子のたまご。骨のチョコだ。と。
 何度目かのこんこんをした後に、エンジはふと顔を上げた。
「こんにちは、結構な量のお菓子だけど、お兄さん、大丈夫?」
「大丈夫じゃないなァ。甘いの嫌いー」
 ふるふる。子供みたいにエンジは首を振って、
「それより。お宝は見つかったカ?」
 さっさと別の答えを振った。リュカのほうも首を横にふる。
「いや……。色々でるけど、これ、って、思えるものはないな」
「じゃァ、君に骨のチョコをあげよう」
 考え込むリュカに、エンジはニッ。と、笑う。そうして差し出したのは、骨の形のチョコレートだった。
「さっき見つけた。これで魚が釣れるとイイなァ……」
「ええ。どうだろう。それで釣れるかな」
「釣れるかなじゃなくて、釣るんだなァ。つれたら美味しい魚、食べさせてよ」
「ええ………………わかった」
 もろもろ諦めたらしい。肩を落とすリュカに、エンジはにやりと笑った。
「それじゃあ、俺はもうちょっとこんこんしていくかなァ」
 こんこんこん。
 こんこんこん。
「あァ。何だか楽しくなってきた」
「……ほどほどにね?」
 多分まったく、聞いてはいないだろうけれど。
 あちこちこんこんしまくり始めたエンジの背中に、リュカは思わずそう声をかける。エンジも片手だけを上げて、ひらひら、任せろー、といった風に振るのであった。
 ……果たして、その任せろがどういう意味なのかは、本人にしかわからない、のかもしれない。

大成功 🔵​🔵​🔵​

シーラ・フリュー
イサナさん(f01589)と
邪魔は入りましたけれど、やっと手を繋いでのんびり宝探しできますね。…イサナさんの手も暖かいです…。
私も【第六感】で宝を探して、イサナさんと同じ場所でコンコン。さて、何が出るでしょうか…。

えっ、イサナさんのお宝、頂いても良いんですか?…白兎ですか、とても可愛いですね…!ありがとうございます…大事にしますね。
お礼と言ってはなんですけれど、私のお宝をどうぞ。私の物は『黒兎の小さいぬいぐるみが付いたストラップ』です。
こっちの物はイサナさんの方がきっと似合うので、交換ですね。これでお揃いです。

ええ、こちらこそ…いつもありがとうございます。これからも、よろしくお願い致しますね。


イサナ・ノーマンズランド
シーラおねえさん(f00863)と
【POW】
【第六感】を活かして、お宝の気配を【追跡】。
【2回攻撃】で素早くコンコンする【早業】。
何時もお世話になってる【恩返し】でおねーさんにお宝をプレゼント。

やっと手、つなげるね。えへへ。
おねーさんの手、すべすべしててきれい。
なんだかとってもどきどきするよ。

……あ、でもお宝もちゃんとさがさないとね。
うん、なんかこのあたりを叩けば出てきそうなよかん!
見つけるお宝は、ちいさな白いうさぎのぬいぐるみ。

きっとおねーさんに似合うから、これあげる!
いつもなかよくしてくれてありがとう。これからもどうぞよろしくね。

おねーさんからのプレゼントはリュックサックにくっつけるよ。



 そうして、戦いは終わった。
「邪魔は入りましたけれど、やっと手を繋いでのんびり宝探しできますね」
 シーラの穏やかな声を聞くと、イサナは心のそこから幸せが満ちていくような気がした。
「うん、お疲れさま。やっと手、つなげるね。えへへ」
 終わったのだ!
 やっと! なんかもう! もろもろ長い戦いが!
 若干テンション高めに手を差し出すイサナに、シーラも微笑んでその手を取った。手が触れている場所が暖かい。
「おねーさんの手、すべすべしててきれい。なんだかとってもどきどきするよ」
「……イサナさんの手も暖かいです……」
 繋いだ手を軽く振って、イサナが笑う。シーラも微笑んで頷いていた……が、
「……あ、でもお宝もちゃんとさがさないとね」
 はっ。と、イサナは顔を上げた。
「そう……ですね。何か思い出になりそうなものが見つかればいいのですが……」
 シーラも思わず呟いて、周囲を見回す。
「あのあたりは……いかがでしょう」
 なんとなくいいものがでそうな予感がすると、告げるシーラにイサナも言われたあたりを覗き込む。丁度よく日が当たっていて、タイルがあって、柱もある。じゃあ細かくどのへんかな、とイサナが覗き込んで、
「うん、なんかこのあたりを叩けば出てきそうなよかん!」
 と、指をさしたところは、崩れて途中がなくなった階段だった。
「わかりました。では……」
「うん、いざ!」
 こつん、こつん。
 と。
 同じ場所で同時に二人はこんこんしたら、
「さて、何が出るでしょうか……」
 ぽんと手の中に残る卵に、二人は顔を見合わせて一緒に卵をあけた。
「あ……!」
 イサナが歓声を上げる。手の中には小さな白いうさぎのぬいぐるみが入っていた。なんとも手触りが柔らかくて、とても心地よかった。
「よかった……」
 イサナはほっと息をついて、
「きっとおねーさんに似合うから、これあげる!」
 と、シーラにそれを差し出した。とてもシーラに似合う、かわいいぬいぐるみで良かったと。
「えっ、イサナさんのお宝、頂いても良いんですか?」
「うんっ。いつもなかよくしてくれてありがとう。これからもどうぞよろしくね」
 そう、笑顔と共に差し出されたぬいぐるみを、シーラはそっと受け取った。
「とても可愛いですね……! ありがとうございます…大事にしますね」
 嬉しそうな声に、どういたしまして。と、イサナも嬉しそうに笑う。
 その顔を見て、シーラはそうだ、と、自分の卵からでたものをイサナのほうへ差し出した。
「これ、お礼と言ってはなんですけれど、私のお宝をどうぞ」
 それは、黒兎の小さいぬいぐるみが付いたストラップだった。
「こっちの物はイサナさんの方がきっと似合うので、交換ですね。これでお揃いです」
「え……! うん、嬉しい。おそろいが、すごく嬉しいんだよ!!」
 恩返しのつもりだったのに、また楽しさを分けてもらっている。
 本当に嬉しそうに笑うイサナに、シーラも微笑んでぬいぐるみをぎゅっと握り締めて膝の上に置いた。
「ええ、こちらこそ……いつもありがとうございます。これからも、よろしくお願い致しますね」
「うん、こちらこそ」
 ストラップをリュックサックにつけるイサナの顔は本当に楽しそうで、
 シーラもただ幸せそうに笑うのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

鵜飼・章
一人で?二人で?宝探しに

リュカさんを見たら少し一緒に遊ばない、とお誘い
何でいるのって?
あの子と来たんだ

示した先には無言でコンコンに励む
僕によく似た小学生位の男の子
弟じゃないよ
この子『ぼく』なんだ
UCで他の世界から来た僕
ふふ、信じるかはきみ次第

ほら、ご挨拶して
リュカお兄さんだよ
僕はそう言って悪戯っぽく笑うけど
ぼくは緊張してるみたい

ねえリュカお兄さん
良かったら一緒にコンコンしてあげてくれる?
ぼくヘラクレスオオカブトが欲しいんだって
生体って出るのか知らないけど
『出ない』って証明するのは難しいもの
リュカさんの宝物だって同じだよ

何が出るかな
中身のわからない夢の卵は
少年達の未来みたいだ
最終的な結果はお任せ



「リュカさん」
「あ、章おにいさ……ん?」
 声をかけられて、振り返ったリュカの語尾に若干の疑問が混じった。その様子に笑いながら、章は手を振る。
「僕はぼくと遊びに来たんだ。宝探しにって。リュカさんも少し一緒に遊ばない?」
 「ほら、あの子だよ」と示す先には、二人よりももっと幼い年頃の少年がは無言ではしゃぎまわっていた。
 あっちへこんこん、こっちへこんこんすれば、
 飛び出す卵を集めて集めて。
 よく見るとその顔は、なんだか章にとてもよく似ていて、
「弟じゃないよ。この子『ぼく』なんだ。僕のUCで他の世界から来た僕」
 ふふ、信じるかはきみ次第だと笑う章に、しばし考えて、リュカは首をかしげた。
「自分って、自分に会って大丈夫?」
「うーん。確かに、並行世界の自分に出会ったらどちらかが消滅する、なんて書物もあるねえ。でもほら、僕はここにいるから」
「……なるほど」
「信じてくれるんだ?」
「え? ええまあ、嘘をつく理由はないでしょう?」
 それから、走り回るぼくのほうにリュカは目をやって、
「今よりずっと素直な目をしてる」
「……それって、今の僕はひねくれてるってこと?」
「自覚はあるんだ?」
「そりゃあね、誰だって年を取ると現実を知って大人になっていくものさ」
 そ知らぬ顔で言って、章はぼくを手招きする。遊びを中断して、たたーっ。とやってくるぼくに、
「ほら、ご挨拶して。リュカお兄さんだよ」
「……こんにちは。俺はリュカ。よろしく」
 お兄さん、に若干複雑そうな顔をしたが、そう挨拶するとぼくはこくりと頷いた。
 そしてそのままさっ。と、悪戯っぽく笑う章の後ろに隠れる。
「……ぼくは緊張してるみたい」
「そりゃあ……そうだと思うよ? 君とは、初対面だから」
 ね。と目線を合わせて言うリュカに、そうそう。と章も大いに頷いた。
「ねえリュカお兄さん。良かったら一緒にコンコンしてあげてくれる? ぼくヘラクレスオオカブトが欲しいんだって」
「ヘラクレス……カブトムシのこと?」
「そうそう。生体って出るのか知らないけど、やれるだけやってみないとね」
「わかった。……勿論、章お兄さんも手伝うんだろう?」
「僕は、ぼくとリュカさんをのーんびり眺めていようかな、と思って」
「……」
「うそうそ」
 リュカの半眼に章は手を振って応えた。
「ま、『出ない』って証明するのは難しいもの。リュカさんの宝物だって同じだよ。とにかく、やってみよう」
 さあ。いこうかと。
 章はんー、っと軽く伸びをしてから、顔を上げた。

「何が出るかなー」
 そうして出来たたくさんの卵を、三人でひとつずつ割っていく。
「ん? ああ。それはチョコレートだね」
 カブトムシ型のチョコレートを見つければ、若干しょんぼりするぼくの頭をリュカがなでる。
 周囲を探しても、魔法生物はでたが生態はでたという話は聞かない。
 だから……、
「ああ……最後のいっこなのかな」
 ふと。章はぼくの手元を覗き込む。あれだけあった卵は残りひとつになっていた。
 章が握りこんでみても、どうにも生き物がいる気配はない……ような、気がする。
「……」
「……」
「今度にしたら、あけるの」
 リュカが提案した。ぼくはふるふると首を横に振って、大丈夫だと主張した。
(中身のわからない夢の卵は、少年達の未来みたいだ……)
 ぱかんと割れた卵から、待ち望んでいた足が顔を出して……、
 出てきたカブトムシを掲げるぼくに、章は笑って声をかけた……。

大成功 🔵​🔵​🔵​

城島・冬青
アヤネさん(f00432)と

宝探しの前にお弁当にしませんか?
実は海老とアボカドのサンドウィッチを作ってあるんです
食べましょう


食事中にアヤネさんが不思議な事をを言う
私もアヤネさんと旅するのとても楽しいですよ!故郷がなくなるという心が粉砕骨折しそうな出来事の後のお供に私を選んでくれるのは照れちゃいますね
…でも出来れば世界が消えてなくなるってのは頑張って阻止したいかな
UDCアースには
アヤネさんの素敵な事務所や
大切なお祖母さん
同僚の人達
それに私の家族や友人もいますし

食後は宝探し
誰も探してない所を探しますかね
無事に見つけたら大はしゃぎ
中身は…お菓子じゃない!
でも、凄く綺麗ですね
私も片方持っていいのかな?


アヤネ・ラグランジェ
【ソヨゴ(f00669)と一緒】
サンドイッチありがとう
さすがソヨゴ
用意がいいネ
美味しい
くつろいで気が緩む

異世界を旅するのは楽しい
もし元の世界が消えて無くなっても
ソヨゴと一緒に旅を続けられるなら構わない

うっかりした
軽い口調のつもりで本音が漏れた

慌ててフォロー
深い意味はないよ?
不安にさせてしまったらゴメン
(そう、ソヨゴの大事なものは、僕も大事にしなくては)

二人でコンコン
探しに行こう
出てくる物から傾向を割り出すよ

欲しいものはペアになったペンダントヘッド
オレンジ色の貴石と緑色の貴石が対になっている

お菓子ではないけどネ
微笑み

二つを手にしてしばらく考えた後
おもむろに緑色の方をソヨゴに差し出す



「宝探しの前にお弁当にしませんか?」
 冬青がそう提案すると、アヤネはおお、と目を輝かせる。
 その表情の変化に、冬青も嬉しそうに笑った。
「実は海老とアボカドのサンドウィッチを作ってあるんです。食べましょう」
「さすがソヨゴ。用意がいいネ」
 お茶もありますよー。なんて。
 地面に倒れた柱の上に二人で腰掛けてお弁当をほおばる。
「美味しい。さすがソヨゴ。やっぱり君の作るものは絶品だ」
「ええ。褒めすぎじゃないですか?」
 くつろいでいるのか、いつも以上に褒めてくるアヤネに冬青は少し照れながらも嬉しそうに笑う。アヤネはそんな笑顔も嬉しくて、パクリと一口、サンドイッチを口にしながら、
「異世界を旅するのは楽しい」
「そうですねー。旅行って、なんだかわくわくしますし。私もアヤネさんと旅するのとても楽しいですよ!」
「ふふ。そんな風に言ってくれるととても嬉しい。もし元の世界が消えて無くなっても、こうしてソヨゴと一緒に旅を続けられるなら構わないな」
「え……?」
 うっかりと、思ったまま口を滑らせたアヤネに冬青はぱちりと瞬きをする。
 しまった、とアヤネは一瞬思う。その間に冬青も少し考えて、それから少し笑んだ。
「故郷がなくなるという心が粉砕骨折しそうな出来事の後のお供に私を選んでくれるのは照れちゃいますね。……でも出来れば世界が消えてなくなるってのは頑張って阻止したいかな」
 言葉を選ぶような、冬青の言葉。
「UDCアースには、アヤネさんの素敵な事務所や大切なお祖母さん。同僚の人達。それに私の家族や友人もいますし……」
 そんなのは寂しいです、と微笑む冬青に、アヤネも慌てて頷いた。
「そ、そうだネ。僕だって、故郷は大切さ。深い意味はないよ?  不安にさせてしまったらゴメン」
(そう、ソヨゴの大事なものは、僕も大事にしなくては)
 うっかりしてしまった。胸に手を当ててそう言葉を続けるアヤネに気付いていたのか、いなかったのか。 
「……はいっ」
 冬青は嬉しそうに言って、それ以上は何も言わなかった。
 そうして食事が終わると、ついに宝探しが始まる。
 アヤネは周囲の出てくるものから方向性を割り出そうとして苦心していた。
 こういう意味なくランダムにハチャメチャなものは、案外苦手かもしれない。なんて呟きながら。さまようアヤネに、なんかカンでいきましょうよ。とかはしゃぎながら主張する冬青。
「この辺にしよう。そしてこんこんするのは二人同時だ。わかるね?」
「はーい。アヤネさんって、何か欲しいものがあるんですか?」
 ずいぶん真剣だったと瞬きをする冬青に、良いから。とアヤネは促す。それで同時に、
 こんこん、と、
 タイルとタイルの間に咲く花のあたりで、二人は同時にノックした。
「あ。でてきた!! でてきましたよ、アヤネさん!」
「ああ。さっそく開けてみよう……」
 若干緊張気味にアヤネが明ける。
 でてきたのはペアになったペンダントヘッドだった。
 二つの卵に、一つずつ。オレンジ色の貴石と緑色の貴石で、対になっているものであった。
「わあ……かわいい! でも……お菓子じゃない!」
 色気より食い気なのだろうか。冬青はひとしきりやったやったとはしゃいだ後、一瞬あれ? って顔をしていたが、
 それはそれとして、その対になった石の飾りは繊細で可愛らしかった。アヤネはそれを両方指先でつまむようにしてとる。
「ああ。……良かった」
「アヤネさん、こういうのが欲しかったんですか?」
「そう。お菓子ではないけどネ」
 冗談めかして言うアヤネに、冬青も笑う。
「ふふ。でも、凄く綺麗ですね」
「そう言ってくれるなら、よかった」
 そう言って、アヤネはおもむろに緑の方を冬青に差し出した。
「どうぞ」
「私も片方持っていいのかな?」
「他に何があるというんだい。……おそろいだよ」
「おそろい……」
 冬青はそれを受け取る。掌の中に転がる石に目を落として、
「……ふふ」
「……喜んでくれてうれしいよ」
 笑う冬青の、アヤネも嬉しそうに手の中之オレンジの石を握りこんだ。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

カーニンヒェン・ボーゲン
ユキどの(f06201)と。
ユキどのの「よいもの」とは、どんなものですか?
(それなら、いつも笑顔のユキどのは…とほっこり思っておきます。)
共に探しに行きましょう。

戸棚に隠したお菓子を取り出すときのような気持ちで、コンコンコン。
ユキどのがお望みのところに手が届かぬようならば、お手伝いしますよ。
(抱き上げる、背負って手の上に足を乗せて貰うなど)

集めたたまごが増えてきましたら…そうですな、一度こちら
(帽子をひっくり返して見せながら)に入れておくのではいかがでしょう?

ユキどの、ユキどの。
あの扉(白黒うさぎ描かれた扉を見つけて)気になりませんか?
一緒に叩いてみましょうか。せーの。
(中身はきっと、花の種)


ユキ・スノーバー
じぃじ(f05393)と
他の人の見て、法則性無いかなーってしながら
ぼくにとって良い物…皆笑顔になれるものだと嬉しいなって、素直に言うとそんな感じっ!
低過ぎる所は盲点とみて、開けられてない所をこんこんってしつつ
高い所で気になるのだと、いかにも怪しい!って感じの色した所とか?
でも、お話の中にあった、二人で一緒に同じ場所をコンコンしたのも試したいっ!
良さそうな扉に目星がつけれないんだけど…って、えっ?
本当っ?!どこどこっ?その扉こんこんしたいっ、したーいっ!(きらきら腕ぶんぶんっ)
せーのってドキドキするっ。開けるまで壊さない様気を付けて出して、じぃじの帽子にin
見つけた卵、何が出てくるか楽しみーっ♪



「ユキどの。ユキどのの「よいもの」とは、どんなものですか?」
 遺跡を歩きながら、カーニンヒェンはそんなことをたずねた。
「ぼくにとって良い物……皆笑顔になれるものだと嬉しいなって、素直に言うとそんな感じっ!」
「なるほど。皆が笑顔になるもの、ですか……」
(それなら、いつも笑顔のユキどのは……)
 言いながらも、そんなことを考えて、思わずカーニンヒェンはほっこりする。
 既にそのいいものは、自分は貰っているのではないかと思いながら、
「見つかると良いですな。共に探しに行きましょう」
「うん、ありがとー。じぃじ」
 嬉しそうなユキの声に、カーニンヒェンも既に笑顔になって、しっかりと頷いた。

「うーん。法則性とか、ないかなー」
「どうでございましょう……。あまり関係がないようにも、見受けられますが」
「んー」
 首をかしげながらも、ユキはあちこちこんこんしていく。出てくるのは主にお菓子類で、
「嬉しいけどー。ちょっと違うんだよね」
「そうですなあ。特別感、と言うものがございません」
「やっぱり、ちょっと他の人がこんこんしてないくらいのところがいいのかなあ」
 低すぎてあけられていないところとか? と、ユキは身をかがめながらこんこん。
「そうですなあ。こんな……」
 続いてカーニンヒェンは戸棚に隠したお菓子を取り出すときのような気持ちで こんこん。
「……おや、おせんべいが」
 どうやら気持ちまで引っ張られてしまったらしい。
「じぃじ、じぃじ」
「はい、なんでしょう、ユキどの」
「あのいかにも怪しそうなでっぱりとかどうかな?」
「なるほど。……では」
「うんっ」
 カーニンヒェンがユキを抱き上げて、ユキはそのまま手を伸ばして、出っ張りをこんこん。
「いっぱい集まったね」
「そうでございますな。では一度に入れておくのではいかがでしょう?」
「わ、じぃじの帽子が魔法の帽子になっちゃうね」
 開けたお菓子や、開けなかった卵をころころいれて。
「あとはね、お話の中にあった、二人で一緒に同じ場所をコンコンしたのも試したいっ!」
 よさそうな扉、ないかなあ。と、ユキがうーん、って考え込んでいると、
「ユキどの、ユキどの」
「良さそうな扉に目星がつけれないんだけど……って、えっ?」
「ですから、なんだか怪しそうな扉を発見いたしましたよ」
「本当っ?! どこどこっ? その扉こんこんしたいっ、したーいっ!」
 ぶんぶんぶん!
 腕がめっちゃ振りまわされて、カーニンヒェンはお待ちください、お待ちください。なんていって、笑う。そして、
「あの扉気になりませんか?」
「え? あ……ほんとだ」
 扉には、白と黒の兎が描かれていた。二人は顔を見合わせて、小さく頷く。
「一緒に叩いてみましょうか。せーの」
「せーのってドキドキするっ。せーの!」
 こんこん!
 兎を二人、同時にノックする。
「見つけた卵、何が出てくるか楽しみーっ♪」
「では、少し休憩してあけてみてはいかがでしょうか」
「そうだねっ。おやつにするのも丁度いい時間だね」
 帽子の中にそっとその二つの卵もいれて、ユキとカーニンヒェンは手を繋いで歩き出す。
 卵の中身はなんだろうか。
 カーニンヒェンが卵を帽子にいれるとき、さらさらと音がした。
 細かい何かがいくつも入っているような音。
 きっと花の種だと、カーニンヒェンは思った。
 それが何の花かは、きっと咲いてみるまで解らない。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ベイメリア・ミハイロフ
【POW】

他のお仲間さまと絡み歓迎でございます
もしお手すきでいらしたら
素敵なお召し物のリュカさまとご一緒したいのですけれど
皆さまからお呼ばれなさってお忙しそうな気が…


叩けば卵が出てくる、とは
本当に不思議な所でございますね
ここは直感でコンコンしたく思います

とはいえどこをコンコンしましょうか
あっちへうろうろ、こっちへうろうろ
まあ、わたくしったら、結構な優柔不断でございますね…?

意を決して、ここと思った壁をえいっとコンコン
開けるのが勿体なく思いつつも
一体何が出てくるのでしょう、胸がどきどきいたします

紅いお花か求道者の象徴か
もしくは先ほど食べられなかったあの物でしょうか…?
(内容お任せでお願いします)



「リュカ様? ……ああ。リュカ様」
 ふらふらっと遺跡の中を行き来するリュカの衣装は目立った。
 そしてベイメリアの赤い衣装も、やっぱり少し眼を引いたらしい。声をかけられるとすぐにリュカもまたベイメリアを見つける。
「こんにちは、お姉さん」
「ええ。こんにちは。素敵なお召し物ですね」
「そう? 交換する? 帽子」
 言われて、はて。と、ベイメリアは首を傾げた……ところで、さっさとリュカは自分の帽子を脱いで、ベイメリアの頭の上へ。
「……これでは、交換とは言いませんね?」
「そういえば、そうかも」
 さして気にしていないようにリュカが笑うと、ベイメリアも微笑んで帽子をかぶったまま、軽く手を振った。何かをこんこんする仕草だ。
「リュカ様はもう、なさいましたか?」
「うん。いっぱい今のうちにかせいでおかないと」
 相変わらず夢のない物言いに、ベイメリアはくすくすと笑う。
「お姉さんは?」
「わたくしは、まだなのです。……叩けば卵が出てくる、とは、本当に不思議な所でございますね。その不思議を、わたくしも体験したいのです」
 でも、どこにするか悩んでしまいそう。と。
 軽く周囲を見回すベイメリア。
「……ああ。だからさっきから」
「……見てらしたのですか?」
「そりゃあもう」
「まあ……」
 そりゃもう、どこをコンコンしましょうかと、
 あっちへうろうろ、こっちへうろうろ。
 右に行けば左が気になり、
 柱の方でいいものがでたと聞けば柱が気になり。タイルが気になり。
 そういうところを全部見られていたらしい。
「……わたくしったら、結構な優柔不断でございますね……?」
「ええと……慎重なのは、いいことだと思うよ?」
 ……慰められてしまった。
「いいえ。優柔不断なのです。そしてわたくしは今、その優柔不断に別れを告げるのです!」
「へえ。それで……どこへ?」
「それはですね。このタイル……いえ、やっぱり壁を……」
 別れを告げるまで、もうしばらくほど掛かりそうだった。

「それでは、意を……決して!」
 数分後。
 ベイメリアは全力で、ここと思った壁をこんこんとした。
 途端にぺいん、と現れる卵。
「……本当に、出ましたね」
「まあ、そりゃ……ね?」
「あけるのが勿体無く思います」
「さっきの悩みっぷりから見て、そのまま日が暮れそうだから、すぐにでも開けてみて」
 割とリュカは容赦なかった。
 解りましたと、ベイメリアは胸に手を当てて心落ち着かせた後に、その卵を……、
「えいっ」
 と。
 割った先に出たのは、
「薔薇の……砂糖菓子かな」
「いいえ。これは……入浴剤、でしょうか」
 手のひらサイズの薔薇の入浴剤は、いい香りがした。
「今日はお疲れさまってことなのかも」
「そうですわね……」
「じゃあ、これは俺から」
「はい?」
 リュカは自分の帽子をベイメリアの頭からとって、また被る。かわりに彼女の頭の上に乗せたのは、薔薇のチョコレート菓子だった。
「今日は、お疲れさま」
「……はい。お疲れさまです」
 ふふ、と、笑いあえば。
 爽やかな風が吹いて、甘い香りが周囲へと漂った。

大成功 🔵​🔵​🔵​

榎木・葵桜
引き続きの単独参加で、ペアは単独参加の方と!

うん、敵さんは強敵だったね、主にスイーツ欲を刺激するってとこで!
私、この時間を待ってた!
もうスイーツが食べたくって食べたくって仕方なかったよ…!

敵の攻撃阻止して見事撃破できたし、ここからはスペシャルタイムだよね♪
宝探し、思いっきり楽しんじゃおー!

私、ここではね、一番わくわくする方法でコンコンしたいんだ
【第六感】をフル活用して素敵なもの見つけちゃうね!(POW)

お菓子でもそれ以外でも、見つけたものは全部宝物♪
いいもの見つけたらペアさんと見せあいっこするよ
食べ物なら半分こして美味しさをシェアしたいからお茶会もやりたいなー
わくわくを共有して楽しんじゃうね!


ディフ・クライン
ひとり。アドリブなど歓迎
(WIZ)
『童話の遺跡』で宝探し。あぁ、なんだか少し、ワクワクする
物語の世界に飛び込んだみたいだ
童話の表紙通り、柱をコンコンしてみようか
ペアを組んだ人と、二人で叩いてみるのもいいかもしれない

いいおたから。
…なんだろうな。オレには、想像がつかない。
やがて手にしたたまごをじっと見て、それは何だろうと
割ってみれば、中には分け合えそうなチョコ

ふ、と目を細め
そうだな。これが丁度いいかもしれない
これは、きっと美味しいだろうから
そんな小さな「いい」もので、オレには十分だ

柱に背を預けて座ったら
共に行動してくれた猟兵に、チョコを半分を差し出し
…君も、良かったら

残りを一口食んで、目を瞑った



 ディフ・クライン(灰色の雪・f05200)は一人。静かにその遺跡に佇んでいた。
 佇んでいた、と言うと、少しことばは悪いかもしれない。……何せ彼の内心は、
(あぁ……。『童話の遺跡』で宝探し。なんだか少し、ワクワクする。物語の世界に飛び込んだみたいだ)
 そう、この不思議な童話の世界での冒険に、胸を躍らせていたからである。
 しかし見た目はまったく淡々とした、感情の起伏が少ないような雰囲気なので、どうにもそのはたから見て内心は理解されがたい。とくに……、
「うん、敵さんは強敵だったね、主にスイーツ欲を刺激するってとこで! 私、この時間を待ってた! もうスイーツが食べたくって食べたくって仕方なかったよ……!」
 隣にいるのが、全力で楽しそうにぴょんぴょんはねるあおいざ蔵であるのなら、なおさらのことであった。
「敵の攻撃阻止して見事撃破できたし、ここからはスペシャルタイムだよね♪ 宝探し、思いっきり楽しんじゃおー! ほら、こっちこっち!」
「こっち?」
 葵桜に引っ張られるままに、ついついディフはそのあとをついていく。
「私、ここではね、一番わくわくする方法でコンコンしたいんだ」
「わくわく……。例えばどんなものが、わくわくするんだい?」
「ええっ。そういわれると……」
 何気なく聞いたディフに、葵桜はむむ、と考え込む。
「例えば、色とか、形状とか。拘りがあるなら、探すことも手伝えるかな、と思ったんだよ」
「そ~~~~~~だね」
 うんうん、と悩んだ結果、
「カンかな!」
 と、返ってきたときは、
「カン……なんだ」
 なんだかとても、人間らしい回答だな、と。ディフは思うのであった。
「そうそう。カン。だから、いこう! いっぱいこんこんして、わけあいっこしようよ。お菓子でもそれ以外でも、見つけたものは全部宝物♪」
 手を引く葵桜を、わかった、わかった。と、ディフは頷いて追いかけた。

 それから。
「あ、お菓子だよ! 食べ物なら半分こして美味しさをシェアしたいからお茶会もやりたいなー。そっちは? 何かいいおたからでた?」
「いいおたから。……なんだろうな。オレには、想像がつかない」
 あちこちこんこん楽しそうにこんこんしまわる葵桜とは対照的に、
 ディフはなんだかためらい気味である。
 どちらかというと特別感、を重視するからかもしれないな。と、自分で自分の内面を分析してみたりしていた。
 出来るなら、とっておきをひとつ、でいい、と思っているのかもしれなかった。
「うーん。深く考えなくても、みんなが笑顔になるなら、いいもの、じゃないかな?」
「笑顔に……」
 ぼんやり。ディフは考え込んで。
 ふと視線を流すと、柱が一つ目にはいった。
「……じゃあ、ひとつ、お願いが出来たのだけど、聞いてくれるかい?」
「ん。なになに?」
「童話の表紙通り、柱をコンコンしてみようかと。出来れば童話の通りに、二人で」
「なるほど! 童話の再現だね。やってみよう!」
 すぐさま葵桜が明るい声を出すので、ディフも少し微笑んだ。
「じゃ、せーので!」
「ああ。せー……のっ」
 こんこんこん!
「わ。でた出た。卵でた。ディフくんはなにがでた?」
「これは……」
 ディフは手にしたたまごをじっと見て、それは何だろうとと一瞬。自問自答するような間があったあと、
 徐に卵をあけると、いくつかのチョコレートが出てきた。
 花の形をした、シンプルだけれども美味しそうなチョコレートであった。
「なになに?」
 わくわくしたような顔で、葵桜が覗き込んでくる。
 ディフはふ、と目を細め、
「そうだな。これが丁度いいかもしれない」
 これは、きっと美味しいだろうから、
 そんな小さな「いい」もので、オレには十分だ。と。
 本当に嬉しそうに呟いて、
「ほら」
 と、葵桜にもチョコレートを見せた。
「わ、美味しそう」
「……どうぞ、半分。……君も、良かったら」
「いいの?」
「いいに決まってる。さっきまで、たくさん分けてもらっていたからね」
「わ……ありがとう! こっちはね、クッキーだった。だからこっちも分けよう!」
 二人して柱に背を預けて腰を下ろすと、でてきたものを半分こ。
「んー……美味しい!!」
 チョコレートを口にして、うれしそうにする葵桜の顔に自然とディフの口元は緩んでいて。
「……ああ」
 と。肯定のような息を漏らして、分け合ったクッキーを一口口にして、そっとその味を確かめるように目を閉じた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

セロ・アルコイリス
リュカ(f02586)に声掛けに

リュカ、『いいもの』見つかりました?
なにが見つかるか楽しみですね

とりあえずその辺適当にコンコンしてみて、
……なんだコレ、……飴?
なんか遺跡からたまご生えてくるのがシュールですね
ここはまだ魔法のたまごに覆われてますけど、普通のキマイラフューチャーだったら食べものが直接出てくるんでしょうか
口にするのが、なんか、勇気要りそうな……
リュカ食えます?(飴手渡して)

この辺食べものなんですかね
じゃあ──(コンコン)お、ホワイトチョコ
よし、じゃあこの辺は? 当たり、ビターだ
後でルシル(f03676)にあげましょう(満足気)

※アドリブ歓迎


ルシル・フューラー
【リュカ君を呼びたいソロ】
(他の人との組み合わせ、卵の中身、諸々お任せ)

リュカは何度か送り出したけど
一度、ゆっくり話したいと思っていたんだ

と言うわけでリュカ
どの辺りをコンコンしたら良いと思うかな?

リュカ君に決めて貰った位置で
ルーンソードを抜いて3つのルーンを起こす
フェオ、富のルーン
ウィン、喜びのルーン
ゲル、収穫のルーン

これでどうするのかって?
剣を逆さに立てて、柄から手を放して
倒れるのを待つ
剣が倒れたそこが、私がコンコンすべきところだ!

え、ルーンを使った意味?気分!

いいおたから、なんて人それぞれ
だから、私は探す行程を楽しみたかったんだよ
童話の黒うさと白うさ、案外同じものを出してたりしてね?



「と言うわけでリュカ君。どの辺りをコンコンしたら良いと思うかな?」
 ルシルの言葉に、
「何が、というわけなのかはよく解らないけれども……じゃあ、この辺」
「出来れば、地面のあるところで」
「え。じゃあ……この辺?」
 上のほうを指差していたリュカが、それならこんな感じ? とリュカがタイルの場所を示した。
「うんうん。そういう場所なら……」
「……」
 何をするんだろう。と、リュカは興味心身で覗き込む。その視線を感じながら、ルシルは徐にルーンソードを取り出す。
 刀身にルーンをあしらった、炎や水といった精霊の属性を宿す魔法剣である。
 本来はとっても真面目に戦闘で使用する類のものである。
 いや、今回も真面目にルシルはルーンソードを抜いて三つのルーンを起動させる。
「……それ、何?」
「フェオ、富のルーン。ウィン、喜びのルーン。ゲル、収穫のルーン……。って、そういうことを聞いてるんじゃないかな?」
「ええと……そういうことを聞いてもいるのかな?」
 ようは、何をするのかを聞きたかったのだと思う。そしてルシルもそれを解っていたので、
「これでどうするのかって? ああ。勿論教えてあげよう……こうするのさ!」
 ものっそかっこいい感じに行って、ルシルは指定された点に剣をつきたてた。
「そして素早く……!」
 柄から手を離す。
 物理法則に従って剣が倒れるのを待つ。
「剣が倒れたそこが、私がコンコンすべきところだ!」
「……」
「ふふっ。感動で言葉も無いようだね」
「ま、まあ……(ある意味)感動で言葉も無いよ」
 そうこういっている間に剣は倒れた。からんからん。
「……これ。さっきの大げさで無駄にかっこいい動きをした意味があるの」
「え、ルーンを使った意味? 気分!」
「……なるほど、よくわかった」
 突っ込み待ちか、そうでないのか。いまひとつ判断つけかねているような。
 そんな困ったような顔を、リュカはしていた。
「……どうしたんですか。リュカ。何か困ってません?」
「……えーっと」
 そこにふと、セロが声をかける。倒れる剣。なにやらテンション高そうなルシル。途方にくれるリュカ。声をかけるには割りと、充分だった。
「ああ。丁度いいところに。今、私がコンコンするところが決まったところなんだ」
「……なるほど?」
 何故かそこで胸を張るルシルに、セロは納得したような顔で頷いて、
「ということは、お宝はこれからなんですね。リュカは? 『いいもの』見つかりました?」
「俺は……いや。しばらく生活に困らない分くらいは確保したけれども、お兄さんに「へえ。そりゃあいいですね。参りました」って言わせられるようなものはまだ見つけてない」
「ええ。そんな話でしたっけ。……じゃあ、これからなにが見つかるか楽しみですね」
「うん。とりあえず俺はルシルお兄さんが見つけたところを叩いてみる」
「! だめだよ。そこは私がコンコンするって奇跡的な理由から決めたところなんだよ?」
「その奇跡の邪魔をするって俺は今決めた。……よっ、と」
 こんこんっ。
 ぽわん、と出てきた卵をすかさずキャッチして、
「うう……。……ところでセロ君、君さ、どのへんをコンコンすればいいと思う?」
 しょうがないので剣を持ち直すルシルを、「またやるのかあれ……」って顔でリュカが見ていた。

 その後。
「んー。やっぱりお茶はいいね。これはおにぎりに合いそうだ」
「……なんだコレ、……飴?」
 その辺適当にコンコンしてはやした飴をセロは口に入れてうん、と頷く。
 ルシルは周囲に分けてもらってきたティーセットで、でてきた茶葉でお茶を入れていたところだった。
「ほら、二人ともどうぞ。少し洋菓子には合わないかもしれないけれども」
「おー。ありがとございますー」
「ん。ありがとう。意地悪してごめん」
「いいよ。おかげで美味しいお茶が手に入ったから。それはそれとしてそのチョコレート……」
「だめ。これは俺が頭から食べるから」
「……!」
 ものすごく可愛らしいうさぎのチョコレートは、頭からバリバリ食べられてしまいました。
「はいはい。肩落とさない。ちょーっと待っててくださいよ。じゃあ──」
 この辺食べ物の区画なんですかね。と言いながらも、セロが軽くその辺をコンコンして、
「お、ホワイトチョコ。よし、じゃあこの辺は? 当たり、ビターだ。……ほら、ルシル」
「ああ。いいのかい?」
「うん、食べてくだせーですよ」
 セロが差し出したチョコレートは、かわいいお花の形をしていた。ルシルが受け取って、一口。おいしい、というと、得意げにセロは笑いながら、
「でもなんか遺跡からたまご生えてくるのがシュールですね」
「いまさらそれを言う?」
 不意にそんなことを言ったので、リュカが瞬きをした。
「ここはまだ魔法のたまごに覆われてますけど、普通のキマイラフューチャーだったら食べものが直接出てくるんでしょうか。それだと口にするのが、なんか、勇気要りそうな……」
「そうかな。私はあんまり気にしたことなかったよ」
「ああ。うん……そんな気が」
「うん。してたですねー」
「二人して……」
「リュカは食えます? 他人に貰ったものとか警戒して食べませんでしたよね?」
「んー。そういうもの、ならそれで納得するかな。あと最近ね、俺は、諦めることを覚えたんだ。正直断るのが大変だから」
「そうなのかい? じゃあほら、リュカ君、あーん」
「……なにそれ」
「勿論、お約束の梅干さ」
「いらない」
「あ、それ、おれがじゃあ貰いますよー。正直甘いものが多すぎて」
「おやおや、ではほら、あーん」
「あーん。……うわ、なんだこれ甘っ」
「ふっふっふ」
 ドヤ顔のルシルに、セロはお茶をすする。リュカが肩を竦めたり、して。
 愉快なお茶会は、いつまでも途切れることなく続いていた……。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ユニ・エクスマキナ
清史郎くん(f00502)と!
さぁ、本番!宝探しの時間なのねー!

わーい! コンコンしほうだーい!
わくわくしながらたまごの中身を見てみるのね

ねぇねぇ、清史郎くん
何が出てきた?
ユニはねぇ、こんなの出たー!
薔薇の形のゼリー!
甘い香りのする苺の紅茶!
中身を一つずつ嬉しそうに見せてはコンコン
いいものを探すはずが
結局コンコンが楽しくって
気づけば周りはたまごの殻だらけ!
…あれ?ユニたちお菓子ばっかり持ってる!
そうだねぇ、せっかくだからお茶会しちゃお!

わぁ、ステキ!せーのでコンコンね!
…せーの!
中身は何かなぁ
せーので卵割ってみよーっ!せーの!!
いいもの、出てこーい!(中身お任せ

宝探しの時間は「いいもの」かも!


筧・清史郎
ユニ(f04544)と

コンコンか
今度は何が出るか…興味深いな(微笑み
心置きなく、ユニとともに宝探しを楽しもうか

俺は甘い物が非常に好きなので、甘味が出れば嬉しいところ
さて…何がでるのか(コンコン
おお、兎やひよこ型のチョコレートやクッキーか
食べるのが惜しいほど愛らしいな(じーっと暫しお菓子の動物さんと見つめあい
ユニは何が出た?
苺の紅茶に、薔薇のゼリーか、良いな
甘物は正義だ、問題ない(きり
休憩に、お茶会などどうだろうか(微笑み

そうだ、ユニ
兎も最後は二人でコンコンしたようなので
俺たちも一緒にしてみるか?(二人でコンコン
ほう、何とこれは…(出たものお任せ

ユニの言う通り、この時間が「いいもの」だな(微笑み



「清史郎くん、清史郎くん!」
 ユニは清史郎の腕を引っ張って、
「さぁ、本番! 宝探しの時間なのねー!」
「ああ。今度は何が出るか……興味深いな。……っと」
「わっ」
 頭上の、途中まで延びる階段を追いかけかけてつまずきそうになるユニを清史郎は支えて、そして微笑んだ。
「大丈夫だ。心置きなく、ともに宝探しを楽しもうか」
「……んっ。ありがとう!」
 清史郎の言葉にユニも嬉しそうに笑って、また走り出す。
「わーい! コンコンしほうだーい! 卵をいっぱい集めちゃうよー!」
 どこにしよう。あれにしよう。と、あちこちのぞきこむユニの様子を見守りながら、
「ふむ。俺は甘い物が非常に好きなので、甘味が出れば嬉しいところだが……」
 さて……何がでるのか……と。清史郎は慎重に、どこか吟味するようなそぶりでこんこん、と卵を探していく。
「おお。でてきた出てきた。中身は……」
「ねぇねぇ、清史郎くん。何が出てきた?」
 あける清史郎の手元をにゅ、とユニが覗きこんで、
「ああ。今あけようと思っていたところだ。ユニは何が出た?」
「ユニはねぇ、こんなの出たー! 薔薇の形のゼリー!」
 ほらほら見てみて。って、笑顔で自分の卵を示す。
「あとねあとね。甘い香りのする苺の紅茶!」
 これこれ、と指し示すユニに、なるほどなるほど、と清史郎は頷く。
「苺の紅茶に、薔薇のゼリーか、良いな。やはり食べ物が多いか……。では、いざ」
 じぶんも。と、清史郎はぱかんと卵を開けると、
「……」
「……」
「……」
「……清史郎くん?」
「……はっ」
 ついつい。
 卵の中にいたのは精巧なチョコレートの兎であった。かわいい顔と目があった気がして、思わず清史郎は黙り込んでしまっていた。
「チョコレートだね。かわいいっ」
「食べるのが惜しいほど愛らしいな」
「ねえねえ、こっちは?」
「こちらは……おお。兎やひよこ型のクッキーか」
「! かわいい!」
「ああ。かわいいな。……ほら」
 清史郎はクッキーをユニの口元に差し出して、ユニもそれをぱくり。
「ん。おいし~~~」
「本当に。甘物は正義だ、問題ない」
 自分もチョコレートを口に入れると、どこか真面目そうな顔を造ってみて言う。あはは、とユニは笑って、
「それじゃあ、宝探し再開だねー!」
「ああ。どうせならありとあらゆる甘物を味わいつくそうではないか」
 また駆け出すユニのあとを、清史郎も笑って追いかけた。

 こんこん。
 こんこん。
「……あれ?」
 そして、ユニは気がついた!
「ユニたちお菓子ばっかり持ってる!」
 気がつけば二人の周りは卵のからと、そして山のようなお菓子。
「何か、問題が?」
 そして清史郎のほうは気づいていながら更にお菓子を増やす所存であった。
「休憩に、お茶会などどうだろうか」
 とはいえ出すばかりで食べないのは勿体無い。清史郎がそう提案すると、
「そうだねぇ、せっかくだからお茶会しちゃお!」
 ユニも両手をぎゅっと握り締めて、深々と頷いた。

 食べて。遊んで。また食べて。
 気がつけばもう夕暮れ時。
 たくさん食べてなお余りあるお菓子はお土産にしようと、二人で話し合ったところで、
「そうだ、ユニ。兎も最後は二人でコンコンしたようなので、俺たちも一緒にしてみるか?」
「わぁ、ステキ! せーのでコンコンね!」
 清史郎の言葉に、なにやらやる気でユニはぶんぶん腕を振り回す。
「じゃあ、いくよっ……せーの!」
「ああ。せーの!」
 こんこん!
 飛び出してくるのは二つの卵。輝く顔でユニはそれをキャッチする。
「中身は何かなぁ」
「そうだな……開けてみてからのお楽しみ、かな」
「それもそうかも! せーので卵割ってみよーっ! せーの!!」
「はい、せーの」
「いいもの、出てこーい!」
 ぱかん! と。
 卵が割れた、その先には、
「うわー。かわいい!!」
「ほう、何とこれは……」
 卵の中には砂糖菓子。白い兎と黒い兎。白い兎のほうが少し小さくて赤いリボンをしていて、黒い兎は少し大きくて青いリボンをしていた。
「お顔が似てるね。おそろいかな?」
 ちょこんと、ユニの手のひらに二つを向き合うようにしておくと、
 なんだか、おしゃべりをしているように感じられた。
「ふふ。かわいいね」
「ああ……」
 嬉しそうなユニの顔に、清史郎は微笑む。
「宝探しの時間は「いいもの」かも!」
「ああ。ユニの言う通り、この時間が「いいもの」だな」
 向かい合った兎たちが、ユニの手の上で可愛くゆれていた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年05月03日


挿絵イラスト