テレビウム・ロック!~黒い壁の向こうに潜む翡翠の策士
●ド!
1人のテレビウムが、キマイラフューチャーの街角で困惑していた。
「ああ、もう! なんでボクの顔にこんなのが映ってるんだよぉ……」
コウジロウという名前の彼の、頭部を構成する画面には、鍵のような物が映っていた。
「もうすぐ見たい生放送が始まるのになあ。困ったなあ……」
困っている彼だが、それ以上に困った事態が目の前に迫っていることに、まだ気づいていなかった。
周りをよく見ずに歩いていたコウジロウは、うっかり誰かにぶつかってしまう。
「あ、ごめん……」
「ド!」
顔を上げると、目の前に顔らしきしわが刻まれたサンドバッグが立っていた。
なんだか怒っている風にも見えるサンドバッグを見て、コウジロウは一歩後ずさる。威嚇するようにボクシンググローブが浮いていた。
「ご、ごめんってば。そんなに怒らないでよ……」
後ずさったコウジロウは、さらに別の誰かにもぶつかる。振り向くと、そこにもサンドバッグがいた。
「見つけたド! 鍵が浮かんでいるテレビウムだド!」
サンドバッグは1体だけではなかった。いつの間にか周囲には大量のサンドバッグが立っていて、コウジロウを囲んでいる。
「鍵……? え、この鍵のせいなの? ひゃぁぁ……!」
困惑するテレビウムに、サンドバッグ……戦闘員・ナグルドのグローブが飛んだ。
コウジロウは逃げようとしたが、ナグルドは壁のように並び、取り囲んでいる。
あまり動きたくない様子で、まだ移動して殴りかかってはこなかったが、逃げる隙間もどこにもないようだった。
●テレビウムの鍵を守れ!
グリモアベースに集まった猟兵たちに、白金・伶奈(プラチナの先導者・f05249)は事件が起こったことを告げる。
「すでに同様の事件が起きているのでご存知の方もいらっしゃるかと思いますが、キマイラフューチャーでテレビウムの方が狙われています」
テレビウムの画面に鍵が出現し、そこにオブリビオンが襲撃をかけてくる事件だ。
伶奈もまたその事件の1つを予知したのだという。
巻き込まれるテレビウムは一般人・猟兵問わずに存在しているが、彼女が予知した事件で狙われるのは一般人のテレビウムだった。
「襲撃してくるのはナグルドと呼ばれるサンドバッグ型の戦闘員です」
頑丈なところを見せたがる性質を持ち、テレビウムを隙間なく取り囲んで捕らえようとしているらしい。
守りを固めていると攻撃に対してほぼ無敵になれるが、代わりに動けなくなる。
他に触れると爆発する砂を飛ばして広範囲を爆発させたりもできる。
ボクシンググローブを当てた敵に、飛び道具の使用禁止や逃亡の禁止など、宣告したルールを強いる能力も持っているようだ。
「まずはナグルドをどうにかして狙われたテレビウム……コウジロウ様という名前なのですが、この方を救出してください」
ナグルドはなるべく動きたくない様子だが、さすがに逃げたら守りを解いて追ってくるので、振り切るか撃破しなければならないだろう。
「ある程度距離を取ることができれば、画面に映る鍵が街のどこかを指し示しますので、そこに向かってください」
もちろんオブリビオンの襲撃があるはずだ。伶奈の予知では享楽的なスロットマシン怪人が追いかけっこを楽しむために襲ってくるという。
また、スロットマシン怪人をけしかけたボスとも対決することになると予測される。
「鍵がいったいなんなのかはまだ不明ですけれど、オブリビオンが狙ってくるということはなにか秘密があるものと考えられます」
その秘密を解くためにも、テレビウムを守って欲しいと伶奈は頭を下げた。
青葉桂都
こんにちは、青葉桂都(あおば・けいと)です。
今回はキマイラフューチャーで発生しているテレビウム襲撃事件の1つになります。
画面に鍵が現れたテレビウムを守っていただきます。
●コウジロウ
テレビウムの少年です。猟兵ではありません。
キマイラフューチャーの街角で、ナグルドによって囲まれています。
●戦闘員・ナグルド
第1章の集団戦で戦う敵です。壊れたサンドバッグ型の戦闘員です。
頑丈さを見せつけるようにコウジロウを囲んでいます。
●スロットマシン怪人
第2章の集団戦で戦う敵です。
刹那的な楽しみを好み、追いかけっこを楽しむためにナグルドから逃げ出したコウジロウを追いかけてきます。
●謎の目的地
第2章で画面の鍵が都市の1地点を示します。第3章開始時にその地点へ到達し、ボス戦を行う予定です。
●その他
第2章、第3章では冒頭に状況説明のための短い参加者なしリプレイを書く予定です。(第1章については、必要な情報はオープニングに書いていますので追加はありません)
フラグメントは公開されているはずなので、待たずにプレイングを送ってくださっても基本的には対応いたしますが、状況とあまり食い違っているプレイングだと不採用にせざるを得ない場合もありますのでご了承ください。
それでは、ご参加いただければ幸いです。
どうぞよろしくお願いいたします。
第1章 集団戦
『戦闘員・ナグルド』
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POW : 強靭で無敵だド!
全身を【頑丈なサンドバッグ 】に変える。あらゆる攻撃に対しほぼ無敵になるが、自身は全く動けない。
SPD : バチバチするド!
【触れると爆発する砂 】を放ち、自身からレベルm半径内の指定した全ての対象を攻撃する。
WIZ : 飛び道具卑怯だド!
【ボクシンググローブ 】が命中した対象にルールを宣告し、破ったらダメージを与える。簡単に守れるルールほど威力が高い。
イラスト:井渡
👑7
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
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種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
千栄院・奏
『スプラッター』参上、ばらばらになりたい者から来るといい。
まずはコウジロウ君の救出からいこう。【指揮者たる『スプラッター』】で呼び出した複製型丸鋸飛刃で包囲網をこじ開けるよ。倒せればそれでよし。防御モードのせいで倒せなくても、質量が増加しているわけじゃない、連続で切り付けてバランスを崩させるなり動かすなりはできるんじゃないかな。
こじ開けたら急ぎコウジロウ君を救出、テレビウムとのことだし推定30cm前後かな? 私でも抱えられるよね。
救出後オブリビオンが動き始めたら丸鋸飛刃で攻撃。
「飛び道具を使うな」と言われたらその時は仕方ない。『スプラッター』と呼ばれる理由、二振りの鎖鋸剣で教えてあげよう。
ミーナ・ヴァンスタイン
両手の二丁拳銃で【2回攻撃】【クイックドロウ】【先制攻撃】敵が気付く前に【破魔】【属性攻撃】の【断罪弾】で【一斉発射】【範囲攻撃】
【スナイパー】を使うことで誤射しないようにするわ。
「あらあら、よってたかって虐めるなんて酷い人たちね」
敵の攻撃は【視力】や【聞き耳】【第六感】で【見切り】【ジャンプ】【空中戦】【ダンス】で華麗に避けるわ。
「乱暴な人達ね。レディの扱いがなってないわ」
飛び道具禁止されたら【怪力】で地面を【踏み付け】て【ダッシュ】し接敵し【グラップル】の拳や蹴りによる【鎧砕き】
「わかったわ……『銃』を使わなければ良いのね?」
防御形態には【毒使い】【マヒ攻撃】の麻痺毒を塗った短剣で攻撃よ。
アララギ・イチイ
テレビウムの鍵ねぇ
まぁ、この連中を倒して駒を進めて行けば何か分かるでしょうぉ
【杖型転送端末~】を使用するわぁ
攻撃のグローブはその動きを【見切り】、【ダッシュ】で急加速で回避、もしくは【早業】でフィラデルフィアの転送範囲を指定して発動、グローブを異空間に転移させるわぁ
で、なんでこんな装備(UC)を取り出したのか、と言うとぉ
重火器類はテレビウムの少年を流れ弾、爆風とかで巻き込みそうだったから、そして、この敵の中身だけ無くしてみたかったのよぉ♪
というわけで、転送範囲を相手の中身(の砂の部分)に指定して、中身を抜く様に異空間に転移、もちろん異空間から出る事は許可しないわよぉ
さて、どうなるかしらねぇ
●テレビウムを救出せよ
サンドバッグに囲まれているテレビウムのもとへ、駆けつけようとしている者がいた。
真っ先に飛び込んできたのは、銀髪をお下げ髪をした1人の女性だ。
「『スプラッター』参上、ばらばらになりたい者から来るといい」
千栄院・奏(『スプラッター』・f16527)は鎖鋸剣を手にサンドバッグへ宣言する。
だが、敵は誰も奏へ向かって行こうとはしなかった。
いや彼らは、テレビウムのコウジロウを捕らえるために、彼らは自ら動くことを捨てて鉄壁の壁と化していたのだ。
大きく息を吐くと彼女はやるべきことをした。
「どうやらまずはコウジロウ君を救出しなければ話にならないようだな」
鎖鋸剣が激しい金属音を響き渡らせたかと思うと、守りを固めた敵に切りかかる。
激しく回転する刃は、サンドバッグを切り裂くことはできなかった。それでも、奏はひたすらに刃を振り回し続ける。
「無駄なことはやめておくド! どんな攻撃も今の俺には通じないド!」
「無駄かどうか、やってみなくちゃわからないだろ?」
堅い手応えを感じながらも、彼女は周囲に無数の丸鋸を召喚した。
他にも攻撃している猟兵がいるようだが、ナグルドの硬い体はそれを防ぎ続けているようだ。
それでも、無駄ではないという確信が奏にはあった。ほんのわずかだが、剣を受けたナグルドの位置が動いていたからだ。
100を超す数の丸鋸が激しく耳障りな機械音を響かせながら宙を舞い、ナグルドの隙間をこじ開けていく。
「手を伸ばしたまえ!」
片手の刃を収めてコウジロウヘと手を伸ばす。小さな手が奏のほうへと伸びてきた。
思いきり手を引っ張り、小柄なテレビウムの体を小脇に抱えて、奏は後方へと跳ぶ。
ナグルドたちが隊列を乱して彼女たちへと襲いかかろうとした。
だが、その瞬間、いくつもの弾丸が光の速度で飛んできて、奏にもっとも近い位置にいたオブリビオンを銃弾が撃ち抜く。
「あらあら、よってたかって虐めるなんて酷い人たちね」
精霊銃を構えたミーナ・ヴァンスタイン(暗闇の聖女・f00319)が告げる。
眼鏡の奥に漆黒の瞳を持つミステリアスな美女が放った破魔の弾丸は、最初の1体を撃ち抜いて布と砂の塊へと変えたばかりか、周りにいた敵にも打撃を与えている。
「そんなに逃がしたくないテレビウムの鍵ってなんなのかしらねぇ。まぁ、この連中を倒して駒を進めて行けば何か分かるでしょうぉ」
杖型の端末を手にしたアララギ・イチイ(ドラゴニアンの少女・f05751)も、攻撃しながらナグルドの前に飛び込んでくる。
テレビウムを巻き込むことを警戒し、いつも使っている重火器は別空間に収納したままだ。
「邪魔なんだド! この卑怯者どもめなんだド!」
ボクシンググローブを浮かべて、ナグルドたちが猟兵たちへと襲いかかる。
ミーナは華麗に跳躍して初擊をかわしたものの、無数に繰り出されるグローブのすべてはかわしきれない。
テレビウムを抱えた奏も同様だ。
「飛び道具はこれ以上使わせないんだド!」
ナグルドが耳障りな声で宣言する。
だが、アララギを狙ったグローブは、少女が持つ杖に触れたかと思うと一瞬にして消滅していた。
「乱暴な人達ね。レディの扱いがなってないわ」
「そうねぇ。あんな連中は、消えちゃってもらわくっちゃぁダメよねぇ」
ミーナの呟きにアララギが応じる。
「……で、なんでこんな杖を使ってるかっていうとねぇん。この敵の中身だけ無くしてみたかったのよぉ♪」
杖をナグルドに向けて操作すると、サンドバッグが一気にへこんだ。守りを固めている間は転移させることもできなかったが、それを解いた今やアララギのユーベルコードは確実に効果を表す。
「さて、どうなるかしらねぇ?」
「舐めるなだド!」
体を構成する砂の多くを失っても、まだナグルドはアララギへグローブを飛ばすのをやめなかったが、もはや抵抗する力はほとんどない。
さらに杖を操作して完全に砂を別空間に転移させるとオブリビオンは動かなくなった。
奏やミーナは飛び道具の使用を禁じられてしまっていたが、彼女たちもまたそれでひるむことはなかった。
「わかったわ……『銃』を使わなければ良いのね?」
ダンピールのパワーでミーナがナグルドの黒革を破る。
「仕方ない。『スプラッター』と呼ばれる理由、二振りの鎖鋸剣で教えてあげよう」
コウジロウを下ろした奏が【桜花】と【梅花】、2振りの鎖鋸剣を振り上げ、ナグルドたちを引き裂いていく。
オブリビオンは確実にその数を減らしていく。
「いい加減邪魔するなド! お前ら全員、バチバチさせてやるド!」
「ちょっとぉ、飛び道具は卑怯なんじゃなかったのぉん?」
アララギの抗議を無視して、残ったナグルドたちは砂を撒き散らした。
砂の爆発を牽制と目眩ましに使い、オブリビオンはさらに猟兵たちとコウジロウを追ってくる。
振りきるにはあと一手、なにかが必要なようだった。
成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
カイジ・レッドソウル
アドリブ共闘歓迎
UB【太陽の馬車】で敵集団背後からテイルブレード【なぎ払い】【範囲攻撃】
「保護対象、猟兵確認。援護ニ入ル」
感情ヲ感ジサセナイ機械音声デ【恐怖を与える】
呪剣、黒剣、テイルブレード展開
集団内ニ入リUB【天獄の雷】【マヒ攻撃】カラノ【なぎ払い】【2回攻撃】
【串刺し】【生命吸収】デだめーじかばー
POWデ動ケナイナラバ、【怪力】デおぶりびおんを横ニシテ重ねテしまおう
「一纏めニシタ方ガ倒シヤスイ」
SPDハ【オーラ防御】シツツ集団ノ中デ戦ウヨウニシテ使ワセナイ状況ニ
WI Zハ、テイルブレードで【武器受け】
コウジロウ
「悪イガもう少し我々ニ付き合ってクレ」
「貴殿ハ必ず本機ガ守ロウ」
シズホ・トヒソズマ
※他猟兵との連携・アドリブOK
【SPD】
故郷世界の危機とあっては、黙ってはいられませんね!
ヒーローとしても、ですが!
UCでからくり人形、ユングフラウ用の武装を召喚
【メカニック・戦闘知識・武器改造】の知識を使って使用方法を把握
砂対策になると思うので、突風を起こす者や砂を跳ね除ける武装を想定しておきます
武装を装備したら、コウジロウさんを守るように【ダッシュ】で滑り込み、【かばう】してからの【カウンター】を、【早業】による【操縦】で人形を巧みに動かし決めていきます
操作しながら【ジャンプ・スライディング】で動き、人形に警戒した横からバスタードソードで切りつけます
「もう安心ですよ!」
●サンドバッグは砂に還る
砂の爆発を目眩ましにして、ナグルドはなおもテレビウムを狙う。
だが、猟兵たちもそれを黙って見過ごしはしない。
「故郷世界の危機とあっては、黙ってはいられませんね! ヒーローとしても、ですが!」
シズホ・トヒソズマ(因果応報マスクドM・f04564)がオブリビオンとテレビウムの間に滑り込み、同時にアイアンメイデン型の戦闘人形がそのかたわらに着地する。
からくり人形のユングフラウには傘を逆さにしたようなパーツがついていた。ナグルドがばらまく砂を受け止めて弾き返している。
シズホのユーベルコード、武装舞踏会により出現した武装(ドレス)だ。
「ぐわーだド!」
跳ね返された砂の爆発を浴びて、オブリビオンたちが止まった。
さらにナグルドの背後からも猟兵は迫っていた。
むき出しになった顔の基盤を、赤く煌めく不透明なフェイスカバーで覆ってウォーマシン。
全身を電気で覆ったカイジ・レッドソウル(プロトタイプ・f03376)の背面から伸びたブレードが敵を薙ぎ払う。
「変なヤツが来たド! 危ないド!」
攻撃されたナグルドが仲間たちに声をかけた。だが、はからずもシズホとカイジに挟撃された形になったオブリビオンは逆に混乱しているようだ。
「保護対象、猟兵確認。援護ニ入ル」
感情を感じさせない機械的な声を響かせて、カイジはナグルドに襲いかかった。
容赦のない言葉がオブリビオンたちの混乱をさらに助長する。
他の猟兵たちも、左右からナグルドの群れへと攻撃をしかけているようだ。
シズホの操作に従い、ユングフラウがナグルドたちを吹き飛ばす。
その横に、カイジが飛び込んできた。
テイルブレードだけでなく呪剣アオス・シュテルベンと黒剣を構えた巨体が全身に高圧電流を帯びる。
「天獄の雷始動」
放つ電流がナグルドたちを構成する黒革を焼き、そこへ放たれる3本の刃が敵を貫き、あるいは切り裂く。
「邪魔するなド!」
グローブを振り上げてカイジに攻撃しようとしたナグルドがバスタードソードによって両断された。
ユングフラウとカイジを警戒しているうちに、シズホ本人は素早く敵の背後に走り込んでいたのだ。
乱戦の最中、紫色のマスクで覆われたシズホの目と、カイジの顔を覆う不透明なカバーが、一瞬正面から向き合う。
「今日は囮は不要そうですね。一気にやりましょう!」
「了解」
元気な声と冷たい声が交わされて、オブリビオンはどんどん数を減らしていく。
「うおー、もうやってられないド!」
たまらず再び守りを固めたナグルドを、カイジが容赦なく横倒しにして重ねていく。
「一纏めニシタ方ガ倒シヤスイ」
逃れようと動き出したところを、2人はもちろん他の猟兵たちからも攻撃されてオブリビオンが次々に倒れていく。
おおむね敵を片付けたと見て、シズホはコウジロウへと近づいた。
「もう安心ですよ!」
紫一色のスーツに、テレビウムがすがりついてきた。
「ありがとう! 助かったよ……」
顔をあげたテレビウムの画面に、鍵以外のもの……地図が浮かんでいることにシズホは気づいた。
「新たな手がかりノようダナ。悪イガもう少し我々ニ付き合ってクレ」
カイジや他の仲間たちも彼の画面を覗き込む。
不安げなそぶりを見せるテレビウムの前に、ウォーマシンの巨体が屈み込む。
「貴殿ハ必ず本機ガ守ロウ」
約束の言葉に、コウジロウはおずおずと頷いた。
グリモア猟兵の言葉でわかっていたことだが、まだ事件は終わっていないと猟兵たちは改めて実感していた。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
第2章 集団戦
『スロットマシン怪人』
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POW : プレジャー・プリーズ
自身の【刹那的な楽しみ】の為に敢えて不利な行動をすると、身体能力が増大する。
SPD : スリーセブン・スラッシャー
【頭部のスロットをフル回転しての連続攻撃】を発動する。超高速連続攻撃が可能だが、回避されても中止できない。
WIZ : ロスト・ロケット
自身の装備武器に【遺失技術製のロケットエンジン】を搭載し、破壊力を増加する。
イラスト:風馳カイ
👑7
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
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種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●スロットマシンが追ってくる
テレビウムの画面に現れた地図の地点になにかがあるのだと考えて、猟兵たちはコウジロウと共にキマイラフューチャーの町を移動していた。
だが、そんな彼らを追ってくる者たちがいた。
足の生えたスロットマシンという姿をしたオブリビオンたちだ。
「なんでオレたち走ってるんだ?」
スロットマシン怪人の1体が仲間に聞いた。
「アレだよアレ、テレビウムがヤバいから追っかけなきゃいけないって言われただろ」
「そういや言われたなあ。なんでテレビウムがヤバいんだっけ?」
「知らねー。けど、とにかくヤバくて流行ってるんだってよ」
「あー、そんじゃ追いかけないとヤバいな」
意味不明な会話をしながら、スロットマシン怪人は猟兵とコウジロウを追いかけてくる。
刹那的な楽しみを求めることで彼らは能力が強化されるらしく、その速度はどんどん上がっていく。
さらにロケットエンジンを搭載して加速することもできるようだ。いずれ追いつかれるか、回り込まれるのは確実だ。
追いつかれるとスロットを回転させての激しい連続攻撃を受けてしまうだろう。
「うう……僕がどうしてあんな連中に追われなきゃいけないんだろう……」
コウジロウは猟兵たちに守られながらぼやく。
「あ、でも、おかげで猟兵の人たちとこんなに近くで会えたしちょっと得……してないよね、やっぱり……」
地図を顔に写したテレビウムは、肩を落とした。
とにかく、敵を撃退するか、あるいは振りきるかして、その地点にまず行ってみるしかないだろう。
戦いと平行してコウジロウの護衛や移動にも気を使うのは難しいかもしれないが、おそらくそれが事件をより解決に近づけることだと、猟兵たちには予測できた。
千栄院・奏
この世界はつくづく変な姿の敵が多いね。私のいたところだと人間か、少なくとも生物が相手だったから新鮮だよ。
足止めならいくつか手はあるけど……ここはこれかな。
【根源の『スプラッター』】で後方、自分たちとスロットマシン怪人の間に「炎属性」の「雲」を発生させるよ。
回り道をするならそれでよし、と言いたいところだけど、全員に回り道をされて大勢に立ちふさがられるのも面倒だし、敢えてロケットエンジンで飛ばせば突っ切れそうな薄いところを作っておいて、突っ切ってくるところを待ち構えて二振りの鎖鋸剣で迎撃しよう。
さ、ばらばらになりたい者から来るといい。
アララギ・イチイ
あの連中に追い付かれなければいいのねぇ
【病名・急性多肢症候群】を使用するわぁ
細菌が封入された試験管を相手に放り投げて発動、敵の足から無数の手を生やして自分自身の足を掴んだり、付近の物に掴んで移動を妨害よぉ
それでも追い付かそうなら【武器改造・早業・メカニック】の技能で浮遊砲台システム1+2を合体させて多脚兵器として運用、【操縦】する事で相手に挑ませて足止めさせるわぁ
多脚兵器の攻撃は、遠距離は【誘導弾】の【一斉発射】、中距離は機関砲の弾幕射撃の【なぎ払い】、近距離は超振動チェーンソーで【串刺し】攻撃って感じねぇ
一応、安全策で殲滅じゃなくて逃走の成功を優先する方針だわぁ
カイジ・レッドソウル
「目的地到達ヲ優先シタ方ガ守レルカ・・・」
「急グ、揺レルカモシレナイガシッカリ捕マッテテクレ」
テイルブレード、呪剣を構えながらコウジロウを左手で抱え目的地に向かいます。
この状態の方が歩幅的にも彼を【かばう】事も出来る
テイルブレードによる【武器受け】からの【なぎ払い】電撃【属性攻撃】で応戦しつつ【マヒ攻撃】などで身動きをとりにくくさせた所に【サイコキネシス】で多量のゴミや瓦礫を敵にふらせ脚止めを狙います
多少のダメージ【激痛耐性】等で耐えられるとは思うが、念の為【生命吸収】で回復
【ハッキング】で最短ルートを【情報収集】
●追っ手を振り切れ!
混沌とした雰囲気を持つキマイラフューチャーの街を、猟兵たちは駆け抜けていく。
「この世界はつくづく変な姿の敵が多いね。私のいたところだと人間か、少なくとも生物が相手だったから新鮮だよ」
両手のチェーンソーを構えたままで、奏は言った。
少なくとも、故郷ではスロットマシンに追いかけられるような経験はしたことがない。
「世界が違えば、追ってくる相手もいろいろよねぇん。でも、あの連中に追い付かれなければいいのねぇ」
アララギが言った。
テレビウムのコウジロウは、カイジが抱えて走っている。ウォーマシンである彼が小さなテレビウムを運んでいるのは、ある意味でこの世界らしい光景なのかもしれない。
「とにかく後ろの敵をどうにかしなきゃねぇん」
「そうだね。足止めならいくつか手はあるけど……ここはこれかな」
奏は根源の力を引き出した。
「根源たる力はそっと撫でるように扱うんだ。それでも大惨事を引き起こすには十分すぎるくらいだからね」
静かに呟き、力を引き出す。
スロットマシンとの間に、炎でできた雲が出現した。
「うおっ、熱っ!」
「みんな回り込めー」
「いや、俺はあえて突っ切るね!」 ほら、あの辺とか雲が薄いし!」
オブリビオンは騒ぎながら追ってくる。
「まあ、薄いところはわざと作ってるんだけどね。そこから来たら『スプラッター』の名前の由来を教えてあげるよ」
「あらぁん、それじゃ、私も手を出しちゃおうかしら」
敵に聞こえないように小さく呟いた奏の言葉を聞いて、アララギは耳飾りから試験管を取り出した。
身につけた白衣と赤い長髪をひるがえして振り返り、ロケットで炎を突っ切って来る敵に向かって彼女はそれを投げた。
「増えるわよぉ、増えるわよぉ、何処から生える、何処から生やそうかしらぁ♪」
割れた試験管からばら撒かれた細菌を浴びたスロットマシンたちの足から、無数の手が生えてきた。
その手は周りのオブリビオンの足や障害物をつかみ、移動を妨げる。
動きを止められ、転倒したスロットマシンが炎に呑まれていく。
体勢をどうにか立て直した者もいたが、それを突破しても待っているのは奏が構えた【桜花】と【梅花】、2振りの鎖鋸剣だ。
「突破できてよかったね。さ、ばらばらになりたい者から来るといい」
唸りをあげる刃が素早く縦横に走り、オブリビオンたちを断ち割っていく。
元の世界では『スプラッター』の名の通りの光景が広がる奏の戦い方だったが、敵がスロットマシンならバラバラにしても増えるのは機械の残骸だけだ。
もしかすると、他人の血肉を好むアララギにとっては多少物足りない光景だったかもしれないが。
「マワリコンデ来タゾ。目的地到達ヲ優先シタ方ガ守レルカ……」
スロットをフル回転させながら襲ってきたオブリビオンの1体を、カイジがテイルブレードで受け止める。
もちろんコウジロウをしっかりかばうことも忘れてはいない。
かばっているのとは逆の手に構えた呪剣で薙ぎ払うと、剣に込めた電撃でマシンがどこかショートしてマヒしたようだった。
戦いながらカイジはフェイスガードの下から周囲を検索。キマイラフューチャーの遺跡と化した街には、使えそうなゴミは少なからず落ちているようだ。
「……遠慮ナク、使ワセテモラオウ」
サイキックエナジーを放ってゴミや瓦礫を浮かせる。再度テイルブレードを薙いで敵をひるませ、そこにゴミを降らせてスロットマシンの進路を阻む。
「最短ルートヲ検索シテ移動スル。揺レルカモシレナイガシッカリ捕マッテテクレ」
「う、うん! 猟兵さんに捕まって動き回るなんて、みんなに自慢できるよ!」
コウジロウが頷く。兵器であるカイジに抱えられていることを彼が無邪気に喜んでいるのは事実のようだ。
ただ、追われる恐怖でテレビウムの声が微かに震えていることも、カイジのセンサーはとらえていた。
「しつこいわねぇん。悪いけど、相手をお願いしちゃうわよぉん」
側面から回り込んで襲ってこようとする敵に、アララギが浮遊砲台を飛ばした。
振動チェーンソーと速射砲、そして機関砲と垂直発車装置がそれぞれ4基ずつ飛んだ。空中で変形し、組み合わさり、多脚兵器を形作った。
カイジは使えそうなものを見かけるたびにテレキネシスで障害物を作っていき、奏も再び炎の雲を生み出して敵を阻んでいる。
3人の猟兵たちの技は確実にスロットマシンの追跡を防いでいた。しかし次々に彼らを撃破していく障害も、またオブリビオンにとっては刹那的な楽しみのうちらしい。
「スゲーぜ! あいつら追っかけるのヤバい! 楽しいぜー!」
どんどん数を減らしながらも、猟兵たちはスロットマシンをまだ振り切ることができなかった。
カイジが検索したルートを通り、猟兵たちは進んでいく。
テレビウムの画面に示された地点まで、あと一息でたどりつけそうだった。
成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
蓮条・凪紗
さてさて、援護しとこか。
逃げる仲間と怪人達の間に割り込むように入り、カード投げつけ攻撃。
面白い格好した怪人はん達、少し寄り道して一緒に遊んでいかへん?
手元のカードをシャッフルしながらお誘い申し上げ。
あんたらの運勢占ってやるわ。安心し、お代は取らへん。
式神顕現で引いたアルカナは悪魔(デビル)。
幻影のレッサーデーモンが現れてスロット怪人達のレバーをこれでもかと下げてストップスイッチ押しまくって乱暴に遊ばせて貰うと思うよ。
逃れようとする個体はカード投げつけて攻撃。
遊んでくれる言うたやん。
ああ、ちなみに占い結果は大凶。
お題はいらんけど、命は貰っとくわ。
メダルもっと吐き出せるやろ、ほら(蹴り入れて)
ミーナ・ヴァンスタイン
アドリブやアレンジ歓迎するわ。
眼鏡を外し、真の姿である真紅の魔眼と漆黒の翼をもつ吸血鬼になり【空中戦】で飛ぶわ
「そろそろ終わらせないとね」
水晶短剣の【封印を解き】【武器改造】【変幻舞踏】で蛇腹剣へと変化させて敵を【薙ぎ払う】わ
「いくわよ『変幻舞踏』ーー竜尾」
敵がロケットエンジンを付けようとしたら【クイックドロウ】【スナイパー】で素早く正確に【鎧砕き】で破壊するわ。
「遅いわよ」
敵の攻撃は【挑発】で【おびき寄せ】【視力】【見切り】【礼儀作法】【ダンス】で上品に踊るように回避よ。
不意打ちや囲まれたら【聞き耳】【第六感】で感知し【残像】で避けたら【カウンター】【グラップル】【踏み付け】で蹴り飛ばすわ。
●ゲームオーバー
追いかけっこを続ける猟兵とオブリビオンの間に、1人の青年が飛び込んだ。
「さてさて、援護しとこか」
蓮条・凪紗(魂喰の翡翠・f12887)が身に着けた着物の袖、薄緑を基調に艶やかな柄をあしらったの布地が重力に従ってふわりと落ちる。
「また新しいやつが来たぜー!」
「おもしれぇ、俺はこのまま突っ切ってやらぁ!」
頭の悪い会話を続けながら駆けてくるスロットマシン怪人に向けて、凪紗は二十二の秘符札のうち1枚を指先に構えた。
素早く投げつけた金属製の絵札が地面に刺さり、スロットマシン怪人が足を止めた。
「面白い格好した怪人はん達、少し寄り道して一緒に遊んでいかへん? あんたらの運勢占ってやるわ。安心し、お代は取らへん」
金属の札が軽快な速度で両手の間を踊る。
「そんじゃあ遊んでもらおうじゃねぇか。ただし、そのカードが俺たちの攻撃を受けても使えるもんならなー!」
スロットを回転させながら突っ込んでくるが、凪紗は余裕の笑顔を浮かべたままだ。
「我が名において来たれ、神秘の札に宿りし識よ!」
指剣を形作る長い指先に挟んだ札には、十五の数字と共に悪魔の姿が描かれている。
集まった力が解き放たれて、レッサーデーモンが怪人たちへと向かっていった。
ぶつかり合う瞬間にデーモンはさらりと身をかわし、怪人の体についたスロットのレバーを激しく押しまくった。
「な、なにしやがるー!」
もはや止まれない怪人は、大量のメダルを撒き散らしながら走る。
1体だけでなく次々にデーモンはレバーを押し下げ、ストップスイッチを押しまくる。
自分たちが撒き散らしたメダルによって動けなくなったスロットマシンを、凪紗は容赦なく蹴り飛ばした。
「メダルもっと吐き出せるやろ、ほら」
蹴られたマシンからメダルが飛び出す。
スロットマシンたちの頭上へと1人の女性が飛んできたことに、凪紗は気づいていた。
「そろそろ終わらせないとね」
真紅の魔眼で敵を見すえ、漆黒の翼を広げて飛ぶ吸血鬼はミーナだった。
ミーナが手にした魔導水晶の短剣が変化するのと同時、凪紗が攻撃範囲から飛び退く。
吸血鬼の魔力によって封印の一部を解かれ、変形機構を備えた短剣は、蛇腹状となって伸びていく。
「いくわよ『変幻舞踏』――竜尾」
スロットマシンたちはメダルの海から飛び出そうと必死にもがいているが、その動きはすべてを見抜くほどの力を持つミーナの魔眼から見れば緩慢に過ぎる。
「遅いわよ」
水晶竜から作られた魔剣は鞭のようにしなり、スロットマシンを薙ぎ払った。
頑丈なオブリビオンのボディを蛇腹剣と化した短剣が容赦なく砕いていく。
漆黒の翼を大きく広げて減速し、ミーナが着地する。
「ちくしょー、こうなったらメダルの海を泳いでやるぜー!」
無茶苦茶にもがいてスロットマシンがミーナへと近づくが、吸血鬼は踊るような動きで華麗に飛び越える。
金属の札が後方から、蛇腹剣が頭上から、オブリビオンを突き刺した。
「遊んでくれる言うたやん」
「わたしは遊んであげるつもりはないわ」
2人の言葉がかけられ、敵は動きを止めた。おそらくはミーナに誘き寄せられたことも気づかないままだっただろう。
「ああ、ちなみに占い結果は大凶。お題はいらんけど、命は貰っとくわ」
凪紗やミーナをはじめ猟兵の一部がスロットマシン怪人を片付けているうちに、コウジロウを連れた猟兵たちはすでに目標の地点に向かっていた。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
第3章 ボス戦
『翡翠葛』
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POW : 蹂躙せし牙デルフィニウム
自身の身長の2倍の【牙を持つ、仮面を被った巨大怪獣】を召喚し騎乗する。互いの戦闘力を強化し、生命力を共有する。
SPD : 狂い躍るロベリア
見えない【高性能トラップを展開、誘導するよう攻撃】を放ち、遠距離の対象を攻撃する。遠隔地の物を掴んで動かしたり、精密に操作する事も可能。
WIZ : 蒼き閃光ブルースター
対象のユーベルコードの弱点を指摘し、実際に実証してみせると、【その強化版で攻撃、追撃の蒼い閃光】が出現してそれを180秒封じる。
イラスト:佐倉弥美
👑7
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「宇冠・由」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●テレビウムが輝く
たどり着いた場所は、なんの変哲もないキマイラフューチャーの街角だった。
三車線道路が交差する、広い交差点だ。
それぞれの角には廃墟と化したビルが建っている。
コウジロウを伴ってたどり着いた者も、オブリビオンを片付けてから追ってきた者も、なにかないかと周囲を見渡す。
けれど、確かにその場には、なにもおかしなものはなかった。交差点にも、廃墟にも。
「ちょっと……離して」
猟兵に抱えられていたコウジロウが、不意に飛び降りて歩き出した。
広い交差点のど真ん中にふらふらと進んでいった彼の画面がまばゆい輝きを放つ。
猟兵たちが驚きの声をあげるが、テレビウムは反応を返さない。
ただなにが起こるか見守っているしかない……そう、猟兵たちが考えたときだった。
四方にある廃墟のうち1つ、おそらくもっとも高いビルの上に巨大な獣が出現した。
『敵が上にいるから気をつけろ』
最初に気づいた誰かがそんな意味の言葉を発し、今にも飛びかかろうとしていた敵が動きを止めた。
「……この翡翠葛の存在に気づくとは。ナグルドやスロットマシン怪人では相手にならないのも道理ですね」
仮面をつけた巨大怪獣は、おそらくは並の人間の2倍ほどのサイズがあるだろうか。
その獣の背に、翡翠葛という名らしいオブリビオンがいた。
「一撃で目標だけを仕留めて離脱するつもりでしたが、そう甘くはありませんか」
黒いミラーシェードでつけたオブリビオンの視線がどこに向いているか、はっきりとはわからない。
ただ、動き出そうとした猟兵たちの気配を察して、彼女は鋭い言葉を発した。
「死にたくないなら、動かないことをお勧めしますよ。あなた方の能力はこれまでの戦いですべて見せていただきましたから。それに――」
翡翠葛はその先を続けようとはしなかった。
猟兵たちの能力……ユーベルコードへの対抗手段を用意しているという意味か、目には見えないがすでになにか罠を張り巡らせているという意味か……。
いや、その両方であってもおかしくはない。
それでもこのまま手をこまねいていれば、オブリビオンはコウジロウを抹殺して逃げていくだろう。
テレビウムはただ無言で画面から輝きを発し続けている。
今、彼をこの場から動かしていいのかどうかもわからない。ただ、画面に地図か現れていた以上、この場所にいる必要があるということは容易に予想がつく。
コウジロウを守って、オブリビオンを打ち倒さなければならない。
動かない選択肢は、猟兵たちにはなかった。
フィロメーラ・アステール
「待たせたなー! ここからはラッキーの時間だぜ!」
遅れてやって来る事によって能力を見せずに済んだ!
人間万事塞翁が馬! つまりラッキーチャンス!
勢い任せで【スーパー流れ星キック】を発動だ!
光り輝く【オーラ防御】のバリアを展開して【破魔】【属性攻撃】の力をこの身に宿す!
そのまま【残像】を放ち急加速!
【スライディング】でさらにスピードアップ!
このスピードとバリアで、なんか色々な物を突破して【気合い】の【踏みつけ】キックで攻撃するぞ!
この技の弱点……?
スピードを出しすぎると【衝撃波】で周囲がヤバくなるから手加減してることとか?
あ、でも敵は巨大怪獣に乗ってるんだっけ?
なら手加減しなくてもいいか!
どーん!
メテオラ・エルダーナ
…じゃあ、まだ見られてない私なら有利ですね!
取り込み中お邪魔しまーす!
テレビウムさん達の危機なので【ダッシュ】で駆け付けました!
抹殺だなんて絶対やらせませんからね!!
もう罠があるかもって?
それなら【範囲攻撃】最大の『グラビティ・ストライク』で、
地面のものは全部片づけちゃいます!
残った罠は【オーラ防御】で防ぎ、
私がテレビウムさんの盾になりましょう!
反撃は罠をしのいでから!
あちらの技はほとんどが後手対応!
【範囲攻撃】『虚空剣』で虚無の領域を作り出したら、
【ダッシュ】で敵に張り付き、
罠を張る暇、弱点を突く暇も与えないよう攻め続けましょう!
※アドリブ・連携歓迎です
リヴィア・ハルフェニア
テレビウム事件が気になるから来てみたけれど…。
能力を見たというなら、今来た私は見ていないでしょう?
そもそもキマイラフューチャーに来る事自体今回が初めてだけれどね。
自分に【オーラ防御】を事前に掛けて【目立たない】で最初からUCを使用。
UCのどちらかに乗って敵より上から【地形の利用】をしながら攻撃。【空中戦】
私自身が戦えなくてもその間に出来る事はあるわ。
【第六感3】と【学習力2】を駆使して、敵の攻撃の回避や罠などの怪しそうなものは探りましょう。
もしもUCを封じられたら皆さんの回復に専念するわ。【シンフォニック・キュア】【歌唱5】
≪アドリブと絡み歓迎≫
●襲撃者への襲撃
仮面の巨大怪獣を操るオブリビオンは、コウジロウへと攻撃をしかけようとして、それを中断した。
「……厄介ですね。次から次へと」
黒いミラーシェード越しに向けた視線の先には、グリモア猟兵によって新たに転移してきた猟兵がいた。
「待たせたなー! ここからはラッキーの時間だぜ!」
フィロメーラ・アステール(SSR妖精:流れ星フィロ・f07828)はキラキラと輝きを発しながらオブリビオンへ向かって突撃していく。
「遅れてやって来る事によって能力を見せずに済んだ! 人間万事塞翁が馬! つまりラッキーチャンス!」
金色に輝く妖精は、勢い任せに翡翠葛へと突っ込んでいく。
そして、能力を見られていないので有利に戦えると考えたのは、フィロメーラ1人だけではなかった。
フードをかぶった猫のような姿をした少女と、巨大なメガホンに似たシンフォニックデバイスをかたわらに浮かべた女性型人形もまたオブリビオンを狙っている。
「……まだ見られてない私なら有利ですね! 取り込み中お邪魔しまーす!」
光の刃を手にしてメテオラ・エルダーナ(まほうつかいキャット・f05337)が言った。
もっとも、フィロメーラと違ってメテオラがまず向かったのは動けないままであるテレビウムのところだったが。
「テレビウム事件が気になるから来てみたけれど……。能力を見たというなら、今来た私は見ていないでしょう?」
ミステリアスな瞳で敵を見つめるリヴィア・ハルフェニア(歌紡ぎ精霊と心通わす人形姫・f09686)も、目立たないようにしながらメテオラと同じような言葉を呟く。
「そもそもキマイラフューチャーに来る事自体今回が初めてだけれどね」
リヴィアがそう付け加えるが、翡翠葛にその言葉を聞いている暇はなかっただろう。
すでに、勢い任せに突っ込んでいくフィロメーラは攻撃態勢に入っていた。
「スーパー! 流れ星!! キーーーック!!!」
オーラをまとってまるで輝くように光を発しながら、フィロメーラは加速する。
妖精が残像を残したりスライディングをしたりするごとにさらに速度は増していき、ついには宇宙速度まで達した。
光り輝く足をまっすぐに伸ばして、フィロメーラはオブリビオンへと迫っていく。
「この技の弱点……? スピードを出しすぎると衝撃波で周囲がヤバくなるから手加減してることとか?」
流星の尾を引いて移動しながら、フェアリーは首をかしげる。
「あ、でも敵は巨大怪獣に乗ってるんだっけ? なら手加減しなくてもいいか! どーん!」
激しい衝撃と共にフィロメーラのキックが翡翠葛に突き刺さって彼女の動きを止めた。
「違いますね。その技の弱点はそんなことではありません。……ああっ!」
一目見ただけで彼女はなにか指摘をしようとしたが、しかしユーゲルコードによって動きが止まっている隙を猟兵が見逃すはずもない。
「黒き破壊と白き再生―――廻る自然の理に連なる尊き者よ――古の盟約により私の声に応えて!」
リヴィアは自らが召喚した聖霊王、再生の白い鯨の背に乗って翡翠葛の頭上を取る。
鯨をかばうように存在しているのはもう1体の精霊王、破壊の黒き竜。
彼女自身と同じ戦闘能力を有する聖霊王と精霊王が牙と尾びれをオブリビオンへと叩きつける。仮面の巨大怪獣は攻撃を防ごうとするが、間に合わない。
怪獣の背から吹き飛ばされそうになり、オブリビオンは必死につかまっていた。
王たちが本来の戦闘能力を発揮できていたならばこの時点で戦いは終わっていたのかもしれないが、召喚することが極めて難しい2体を呼ぶには限界がある。
それよりも彼女は自分にできることをした。
「罠がどこかにあるはずよね……まるで見えないけれども」
召喚中は動けないまでも、第六感を頼りにリヴィアはおかしな気配がある場所を探す。
メテオラの行動はもっとシンプルだった。
「もう罠があるかもって? それなら地面のものは全部片づけちゃいます!」
星の魔力結晶を落下させて、彼女はテレビウムを巻き込まない位置へと激しい重圧の一撃を叩きつける。
「ああ、困りましたねえ。せっかく仕掛けがしてあるのに」
翡翠葛が言ったが、そんな言葉を聞いている暇はない。
残っていた罠の見えざる弾がメテオラへと突き刺さった。
血を流しながらもとりあえずの罠対策をした彼女は、赤いラインを残しながら建物の壁を連続で蹴って怪獣がいる場所まで跳躍していった。
「テレビウムさん達の危機なのでダッシュで駆け付けました! 抹殺だなんて絶対やらせませんからね!!」
魔力と精神力によって形を変える光の刃を構えて告げる。
「そちらの技はほとんどが後手対応! ここからは! 私の独壇場です!!」
薙ぎ払った刃が空間を切り裂いて虚無の領域を作り出した。
それ以上動く隙も与えぬ勢いで、メテオラは連続して翡翠葛を切り裂いた。
猟兵たちの攻撃はオブリビオンに痛打を与えている。
けれど、敵も簡単に倒されはしなかった。激しい攻撃を浴びながらもどうにか猟兵たちの技の弱点を指摘し、蒼い閃光が3条走った。
仮面の巨大怪獣が垂直の壁を駆け下りていく。戦いはまだ終わらないようだ。
成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
千栄院・奏
そうか、それじゃあこちらからも。
ばらばらにされたくないなら、動かないことをお勧めしよう。
ここまでで使ったユーベルコードは【指揮者たる『スプラッター』】に【根源の『スプラッター』】、狙ったわけじゃあないけど、上手く本領を隠せてる。
『スプラッター』の武器は念動力でも根源を操る力でもない。ただの暴力だということを教えてあげようかな。
【血濡れの『スプラッター』】で二振りの鎖鋸剣をジェノサイドモードに変形、巨大怪獣の牙をかいくぐり、そのまま返り血を厭わず2回攻撃なんてケチなことはいわず何回でも斬り付ける。
目的は分からないけど、無辜の人を守らないなんて選択肢はないよ。こう見えて私はヒーローなんでね。
ミーナ・ヴァンスタイン
武器をすべてしまい
「自分で攻撃しなければいいのよね?」
吸血鬼の姿で【礼儀作法】で上品に【挑発】するように【誘惑】な微笑みを浮かべて近づいていくわ。
「さぁ、どこからでも来なさいな。それとも、そのペットちゃんはお飾りかしら?」
怪獣の攻撃は魔眼の【視力】で【見切り】で避けつつ【カウンター】【怪力】【グラップル】で投げ飛ばすわ。
「柔よく剛を制す……怪獣には力はあっても技はない。覚えておきなさいな」
敵のトラップは【聞き耳】や【第六感】で感知し【残像】回避するわ。
「視えてるわよ」
味方や自分に飛んできた蒼い閃光を【破魔】【断罪撃】【鎧砕き】で無効化。
「同じ技を多用すれば対処される……ふふっ♪あなたも同じよ」
カイジ・レッドソウル
アドリブ共闘歓迎
「目標迎撃」
呪剣、黒剣、テイルブレードを展開し
UB【太陽の馬車】を使い相手に【先制攻撃】を仕掛ける
「彼ニハ近ヅカセ無イ」
自分より後ろに行こうとすれば【怪力】【なぎ払い】を行います
自身のUB強化を使われた場合は
【電撃耐性】【火炎耐性】【オーラ防御】で180秒耐えた後、相手を【串刺し】【生命吸収】【傷口をえぐる】
「損傷、許容範囲内。戦闘続行」
鍵、地図、光
とりあえず【撮影】【情報収集】
終わった後はコジロウに感謝を
「コジロウ、協力感謝スル」
●翡翠の策を打ち砕け
ビルの壁を仮面の巨大怪獣が駆け下りてくる。
カイジは電撃をまとい、残っていた罠でダメージを受けるのも気にせず飛翔する。
「目標迎撃」
両手には呪剣アオス・シュテルベンと黒剣、呪われた2振りの刃を構えている。背中からうなりを上げて中間射程用武器のテイルブレードが伸びた。
「彼ニハ近ヅカセ無イ」
増強された力で仮面の巨大怪獣をなぎ払う。
吹き飛ばされて建物の壁に叩き付けられるが、背に乗ったオブリビオンは動揺する様子は見せなかった。
「電気エネルギーによる強化は強力ですが、伝導性の強い物質を使えば――」
オブリビオンはそのままカイジの技の弱点を指摘し、さらに実証して見せた。
翡翠葛の身体が電気エネルギーに覆われて、蒼い閃光がカイジを貫く。
再びオブリビオンは壁を駆け下りていく。
奏は近づいてくる敵の姿を、小さな丸眼鏡越しに見据える。
「こちらからも。ばらばらにされたくないなら、動かないことをお勧めしよう」
すでに見られている力は、彼女の本質ではない。
動けば彼女は『スプラッター』の真の武器を見ることになるはずだ。
「あら、そんなことは言わないで。自分で攻撃しなければいいのよね? こちらに動くなというのなら、そちらから動いてもらわなくてはね」
真紅の魔眼を持つ吸血鬼の姿を見せたままで、ミーナは上品な笑みを浮かべた。
魔導水晶の短剣はもちろん、他の武器も収めた状態で吸血鬼は翡翠葛を誘う。
「さぁ、どこからでも来なさいな。それとも、そのペットちゃんはお飾りかしら?」
「――当然なにか意図はあるのでしょうね。しかし、こちらも時間をかけているわけにはいきません。蹂躙せし牙デルフィニウムの力で、踏みつぶしてあげましょう」
巨大怪獣に乗った敵がミーナへ突っ込んでくる。光を発するテレビウムを守るためには避けるわけにはいかなかったし、そして避けるつもりもない。
「柔よく剛を制す……怪獣には力はあっても技はない。覚えておきなさいな」
真紅の魔眼で動きを見切り、吸血鬼は怪獣を投げ飛ばす。
投げ飛ばした先には奏が回り込んでいた。
「動かないことを勧めるって、言ったはずだよね。『スプラッター』の武器は念動力でも根源を操る力でもない。ただの暴力だということを教えてあげるよ」
両手に構えている鎖鋸剣がうなりをあげて起動する。
「鎖鋸剣【桜花】【梅花】リミッター解除。さようなら、私の健全な学生生活……!!」
ジェノサイドモードへと変化した【桜花】と【梅花】を手にして、奏は巨大怪獣の牙をかいくぐった。
世界を超えて評判を落とすほど凶悪な殺傷力が、オブリビオンへと襲いかかる。
翡翠葛のブラウスを、スカートを、その下にある肌と共に引き裂いていく。
撒き散らされる鮮血を浴びながら『スプラッター』の刃が傷を刻む。
「……そ、その技の弱点は……!」
必死に飛び退いて、翡翠葛は奏の技を無効化しようとした。
けれども輝く蹴りが蒼白い閃光を吹き飛ばす。
「同じ技を多用すれば対処される……ふふっ♪ あなたも同じよ」
ミーナが妖艶に微笑んだ。高密度の魔力を込めた吸血鬼の蹴りが、翡翠葛の能力を無効化したのだ。
動揺したオブリビオンは先ほど同じ技で攻撃したカイジが、ダメージに耐えて近づいてきていることに気づかなかった。
「損傷、許容範囲内。戦闘続行」
魂を喰む呪剣と、血を啜る黒剣が、翡翠葛の体を貫く。
ミーナや、他の猟兵たちがよろめくオブリビオンへと攻撃をくわえる。
奏ももちろん、追撃すべく【桜花】と【梅花】を振り上げた。
「目的は分からないけど、無辜の人を守らないなんて選択肢はないよ。こう見えて私はヒーローなんでね」
両手の鎖鋸剣が咆哮をあげ、おびただしい血と断末魔の絶叫がキマイラフューチャーの街角に撒き散らされる。
そして、翡翠葛はまた骸の海へと還っていった。
●救援要請
戦闘中ということもあり、正確に時間を計っていた者はいなかったが、コウジロウが輝きを発していたのはおよそ15分ほどの間だった。
「システム・フラワーズより緊急救援要請」
何者かの声がその場に響いた。
「全自動物資供給機構『システム・フラワーズ』に、侵入者あり」
猟兵たちは周囲を見回すが、誰が……あるいは、なにが発した声かはわからない。
「テレビウム・ロックの解除数が多ければ多いほど、開放されるメンテナンスルートは増加する。至急の救援を請う」
けれど、これが『鍵』をこの場所に導いた結果だということは誰もが察する。
情報収集のためにコウジロウや周囲の状況を撮影していたカイジは、テレビウムへと近づいていく。
「……あれ? ボク、なにしてたんだろ?」
画面からの輝きが収まり、テレビウムは我に返ったようだった。
「コウジロウ、協力感謝スル」
カイジに告げられて、コウジロウは頭をかいた。
「よくわかんないけど……猟兵さんたちの役に立つことだったなら、嬉しいな」
今のメッセージがなんだったのかわからないのは猟兵たちも同じだ。
疲れた様子でコウジロウが座り込み、猟兵たちの一部が気づかいの言葉をかける。
『これで終わったのか?』
誰かがそんな意味の問いを発した。
おそらくテレビウムを巡る追いかけっこは終わりなのだろう。けれど、これが別の事件の始まりに過ぎないことは、明らかだった。
大成功
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