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テレビウム・ロック! ~黄昏リゾートで追い掛けて~

#キマイラフューチャー #テレビウム・ロック! #テレビウム #システム・フラワーズ

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 ポップなサイバーパンク都市、キマイラフューチャーで緊急事態勃発!?
「お顔の画面に、突然『鍵のような映像』が浮かび上がるテレビウムさんが沢山現れてな。騒ぎになっとるんよ」
 集まった猟兵達を見回す各務・瞳子(七彩の聴き手・f02599)は、怪訝そうに眉を顰めている。
「まあ、テレビウム全員に鍵の映像が出てきた訳や無いし、鍵が映ったテレビウム達にも、これと言った共通点はあらへんし。それだけなら、時間を掛けて原因を探るってのも、ありやったんやろけどなぁ」
 猟兵が集められたという事は、お約束のオブリビオンの襲撃だ。
「うちのグリモアが教えてくれたんは……ポコア・ロコって名前の、テレビウムの女の子やね」
 自然の類は残っていないキマイラフューチャーだが、所謂『リゾート』として整えられた緑地はある。ポコアは、そんな高原リゾートに遊びに来ていたテレビウムの女の子だ。年の頃は12歳くらい。ふんわりした白いワンピースが如何にも、避暑に来たお嬢様だ。頭は液晶テレビだし、まだそこまで暑くないけど。
「夕方のお散歩をしていたら、突然、画面が鍵のような映像に変わって。慌てふためいていた所に、オブリビオンの群れがドドーンッとな」
 ドドーンッとやって来たのは、通称『アキクサさま』。もふもふ桃色のアキクサインコ型のオブリビオンだ。
「温和な性質、とか聞いた事あるけど……結局はオブリビオンやしな。もふもふまるまるしとっても、集団で群がってきたらそら怖いやろ」
 実際、ポコアは泣きながら逃げている。いたいけな女の子を泣かすなど、もふもふだろうと言語道断。
「という訳で、ポコアちゃんを助けてあげてな」
 ポコアは黄昏刻の森の中、小路を必死に走って逃げている。小路自体はきちんと舗装されていて、森も手入れの行き届いた公園と変わりない。ポコアの姿はよく目立つし、駆け付けるのも戦うのも問題は無いだろう。
「ポコアちゃんを狙うのは、『アキクサさま』だけやないようや。撃退した後も油断せんようにしてな」


柊透胡
 こんにちは、柊透胡です。
 キマイラフューチャーで緊急事態勃発。『4月30日朝8:30までの完成した成功シナリオ数』によって、その後の展開が変わりますので、フットワーク軽く参りたいと考えています。

 『鍵のような映像』が画面に現れたテレビウムの名前は、ポコア・ロコ。12歳くらいのメンタリティの女の子です。白いフリルワンピースが可愛いお嬢様ぽい感じ。性格もおっとり風味です。画面の変化におろおろしていた所、オブリビオンの集団に襲われて逃げています。

 第1章はまず「アキクサさま」との集団戦。必死に逃げているポコアの所に駆け付けて蹴散らして下さい。以降、第2章、第3章も戦いが続くようです。
 舞台は、所謂『高原リゾート』にある森林公園。夕方で、斜陽眩しい時間帯です。『森林公園』ですので、森の木々は人の手で整えられており、お散歩路は綺麗に舗装されています。戦闘に支障はないでしょう。

 それでは、ポップなサイバーパンク都市より、皆さんの熱いプレイングをお待ちしております。
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第1章 集団戦 『アキクサさま』

POW   :    ぽかぽかの風
【召喚したヒーターの熱風】で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる。
SPD   :    どっちが本物?
【もう一羽のアキクサさま】が現れ、協力してくれる。それは、自身からレベルの二乗m半径の範囲を移動できる。
WIZ   :    究極の平和主義
全身を【スーパーもふもふモード】に変える。あらゆる攻撃に対しほぼ無敵になるが、自身は全く動けない。

イラスト:橡こりす

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🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


「……ウウッ……ヒック」
 黄昏刻の森林公園は、黄金色の斜陽が枝葉の間から光の階を描いて美しい。この高原リゾートに遊びに来てそろそろ1週間になるが、初めてこの光景を見付けて以来、夕方の森林散歩はポコア・ロコの楽しみになっていた。
 それがまさか、こんな事になるなんて。
 バサバサバサァ……ドスンッ!!
 今しも、目の前に樹上に転げ落ちてきたのは、もふもふまるまるとした桃色インコ。「アキクサさま」なんて呼び名、ポコアは知る由もない。
「……ッ!!」
 慌てて向きを変え、三叉路を駆け抜けるテレビウムの少女の面には、鍵のような画像がくっきりと。
 突然、前触れもなくテレビ画面の映像が変わって戻らなくなったのも異常事態なら、もふもふまるまる、バサバサドスンッと群がって来るインコの大群も尋常でない。
「だ、誰か……」
 助けて――いつもならば、テレビ画面は大泣きの表情を浮かべていただろう。ポコアは泣きじゃくりながら、逃げ続ける。
 見た目は可愛くとも、あのインコの群れに捕まれば大変な事になる。それは、予感ではなく確信だった。
夕間暮・漁
アレクシス(f02119)と

ポコアの前にゆらりと現れ敵を斬り捨てる
チィ…手ごたえ無くてつまらんわ

泣きじゃくるポコアを一瞥
…煩いガキじゃの
ここに居っても邪魔じゃ、とっとと去ね!

なんじゃアレクシス
助けろとは言われたが怖がらすなとは言われてなかろ
保護はどこぞの優しい奴がやればえい
…儂は嫌われ役の方が気楽じゃ

せめて[時間稼ぎ]くらいはしてやろ
[戦闘知識]を生かし[地形の利用]で木間から[だまし討ち]
近くは【暇無】で斬り伏せ
遠くはダガーの[投擲]
当たっても文句無しじゃぞ、アレクシス!

敵の攻撃は[見切り]
WIZ技で動かないヤツは無視
SPD技は真も偽もどっちも斬りゃあええじゃろ
片っ端から羽毛布団にしてやるわ


アレクシス・ヴェイン
漁(f05693)と

…全く、相手を考えてモノを言え
お前の方が恐ろしく映りかねない

溜め息一つ吐いた後
怖がらせぬ様ポコアに近寄り
穏やかな口調で語りかけ

驚かせてすまない、レディ
少し気持ちが急いていたもんでな
…今君に伝えたいことは1つ
彼も俺も君を守りに来た――君の味方だ
どうかそれだけは信じて

詳しい話は後程
必ず戻ってくるから、安全な所に隠れていてくれ

人の良い笑みを彼女へ残し
<深淵の使者>を展開しながら手近な鳥達から迎撃に
なるだけ彼女の視界に入らぬ様配慮しつつ
漁の姿が見えれば迅速に合流を

熱風は見切りと覚悟で
分身は第六感を働かせつつ、大鎌型の拷問具で斬り伏せる
当たっても文句は無しだったな?精々気をつけろよ漁



「キャッ!?」
 足が縺れ、とうとう転んだ。ドスンドスンッと鳥にあるまじき地響きがダイレクトに。捕まる、捕まってしまう……。
「いやぁぁぁっ!」
 転んだまま、ポコアは悲鳴を上げる――同時。鍔鳴るや、いっそ無造作に切り捨てられるアキクサさま。
「チィ……手ごたえ無くてつまらんわ」
 長身の青年だった。太刀を一振り、漆黒の髪の下から、碧眼も冷ややかに。
「……煩いガキじゃの。ここに居っても邪魔じゃ、とっとと去ね!」
「……っ」
 一瞥の鋭さと冷たい言葉に怯え、身を竦ませるポコアを庇うようにもう1人が現れる。
「相手を考えてモノを言え。お前の方が恐ろしく――」
「助けろとは言われたが、怖がらすなとは言われてなかろ。保護はどこぞの優しい奴がやればえい」
 諫めるアレクシス・ヴェイン(永劫回帰・f02119)を遮り、夕間暮・漁(誰そ彼・f05693)は心底面倒そうに顔を顰める。
(「……儂は、嫌われ役の方が気楽じゃ」)
 話は終わりとばかり、振り向き様にダガーを投げる漁。薄紅の羽毛がパッと散る。
「当たっても文句無しじゃぞ、アレクシス!」
「全く……驚かせてすまない、レディ」
 溜息1つ。ポコアが立つのを援け、アレクシスは宥めるように声音を和らげる。
「少し気持ちが急いていたもんでな……今、君に伝えたいことは1つ」
 アレクシスも、漁も、ポコアを守りに来た――味方だ。それだけは信じて欲しいと、エルフの青年は金の隻眼を細める。
「あ、あの……?」
「詳しい話は後程。安全な所に隠れていてくれ」
 笑みを浮かべると、硬質な雰囲気も和む不思議。ホッとした様子で頷いたテレビウムの少女をその場に残し、素早く契約の魔方陣を描くアレクシス。
「――さぁ、案内して差し上げろ」
 手近から影刃で刻みながら、青年はバサバサドスンドスンッと群れ成すアキクサさまを迎撃する。
 ピィピヨッ!
 号令を掛けるように1羽が鳴き声を上げるや、次々とパタパタ羽ばたくアキクサさま。
 ゴォォッ!
 1羽の威力は然程でも、群れが一斉に風を喚べば、ぽかぽか通り越してあつあつだ。空気の流れを見切り、アレクシスは熱風をかわしながら武器を振るう。
「――芥の如く、散れ」
 一方、一切の情を排した漁の一閃が、1体を斬り払う寸前。ぽよんと現れたもう1体がピィピィと鳴く。
 ――――!!
 だが、次の瞬間、大鎌の拷問具が新手を斬り伏せていた。
「当たっても文句は無しだったな?」
 合流を果たしたアレクシスは、沈着な口調のまま、漁の台詞を準える。
「精々気をつけろよ、漁」
「……ハッ」
 鼻で笑い、漁は一気に跳躍。木々の間から鋼糸を放ち、オブリビオンが気付く前に沈めていく。
「せめて、時間稼ぎくらいはしてやろ」
 片っ端から、羽毛布団にしてやる。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

イネス・オルティス
「大丈夫? 私はイネス、猟兵をやってるわ」
”野生の勘”と”戦闘知識”から敵の動きを割り出しポコアを”かばう”

【薄衣甲冑覚醒】を防御力重視で使用
「こっちが倒れちゃ意味ないものね」

ポコアを守る壁としての”存在感”を見せつけアキクサさまを”おびき寄せ”る
後はあたるを幸いにアキクサさまを”なぎ払い”打ち倒す

アドリブ・絡み・可


メルフローレ・カノン
女の子を怪物の魔の手から助ければいいのですよね。
見た目はテレビウムのともふもふ多数との鬼ごっこで、
なんか変な気分ですが……

とにかく、ポコアさんは助けましょう。
泣いてるようですし、助けに来たことを知らせて安心させます。
必要なら[かばう]で守ります。
その上で、ポコアさんに敵を近づけないよう蹴散らしましょう。
メイスで[怪力][力溜め]の上[なぎ払い][2回攻撃]で
敵を殴り飛ばしていきます。
遠距離の敵は【神の見えざる手】で念動力で吹っ飛ばしましょう。
「神よ、その奇跡の御手を、暫しお貸しください……」

敵の攻撃は、[見切り][武器受け]や
ビームシールドの[盾受け]で防いだり
[オーラ防御]で耐えましょう。



 オブリビオンの群れを引き受けるように、2人の青年が森の中に駆け込んで――残されたポコアは、鍵の映像のままの液晶テレビの頭を巡らせる。
「隠れるって……」
 整えられた森林を貫く散策路の真っ只中だ。取り敢えず、この森を抜けてしまうのが先決か?
 ピィピヨッ! ピピピピー!!
「ま、まだいるの!?」
 ポコアは動く前に、響き渡る鳴き声。案の定、青年らが迎撃に向かったのと真逆の方から、ポヨポヨドスンドスンッ!
 アキクサさまの桃色は、夕日に紛れる為の保護色、なのかもしれない。黄金の斜陽射し込む中、何処にいるのかはっきりしないのが怖かった。
「と、兎に角、逃げなきゃ」
 転んだ勢いで、お気に入りのワンピースが汚れてしまったけれど。擦りむいた膝がしくしく痛むけれど。今はそれどころじゃない。
 駆け出したポコア目掛けて、アキクサさま『第2団』が大挙して押し寄せる――。
「神よ、その奇跡の御手を、暫しお貸しください……」
 今しも、ポコアを突っつこうとした先頭の1羽が、派手に吹っ飛ばされる。
「大丈夫ですか!」
「え、あ、あの……」
「安心して下さい! 助けに来ました!」
 光の障壁でオブリビオンの追撃を防ぐ間に、メルフローレ・カノン(世界とみんなを守る……かもしれないお助けシスター・f03056)自らも、ポコアを庇って仁王立ち。
(「この子を、オブリビオンの魔の手から助ければいいのですよね」)
 テレビウムの少女とまんまるもふもふ多数の鬼ごっこなんて、傍から見ればファンシィでキュートだけど。
(「ポコアさん、でしたっけ……泣いていたようですし」)
 アキクサさまを蹴散らすべく、メルフローレはメイス握る手に力を込める。
 ブンッ!!
 一見、上品で清楚な修道女。その実、全力解決(物理)のメルフローレ。力一杯、メイスを左右になぎ払い、次々とまんまるインコを殴り飛ばしていく。
 ピピピピー!!
 だが、まだまだ数は多い。メルフローレ1人で庇い続けるのにも限界が――。
「間に、合った……!」
 他方より押し寄せる熱風を巨獣槍の一閃で散らし、肌も露な鎧姿のイネス・オルティス(隠れ里の女戦士・f06902)は、小さく安堵の息を吐く。迷った訳ではけしてないが、ポコアを見付けるのに時間が掛かってしまった。キマイラフューチャーに『自然』は残っていない。故に、『野生の勘』も些か明瞭を欠いたようだ。
「大丈夫? 私はイネス、猟兵をやってるわ」
 ともあれ、合流を果たしたのだ。ポコアは守り抜いて見せる!
 今、伝統の鎧は伝説の鎧へ進化する――薄衣甲冑覚醒を以て、更に防御を厚くするイネス。
(「こっちが倒れちゃ意味ないものね」)
 その存在感に中てられたか、アキクサさまの視線がイネスに集まる。鳴き声もかしましいインコの群れに当たるを幸い、藪払うように斧でなぎ払っていった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

ファン・ティンタン
【SPD】A:どっちもやっつければ関係ない

さて、巷で話題のテレビウム事件
何が何だか分からないけど、とりあえず、手を出してみないことには始まらないね
…とは言え、ただぶちのめして解決って訳でもなし
いくらかは謎解きごっこもやっておかないとね

接敵時、【動物と話す】【コミュ力】を応用してロコを追う理由を問いかけてみる
話を聞ければ儲けモノ、そうでなくとも別段損にはならない
少しでも間を持たせればロコの避難時間を稼げるし、時間稼ぎが出来ないほど話が通じない相手ならば、後に良心の呵責も無くて済む
敵の数が多かろうと、【天羽々斬】で展開する37もの複製刀があれば、そう易々と後れを取ることもない

さぁ、斬り切り舞い踊れ



 Q.右と左、どっちのアキクサさまが本物?
「どっちもやっつければ関係ない」
 有言実行、剣戟鋭く斬り払うファン・ティンタン(天津華・f07547)。単身、木々の間を遊撃的に動く。
(「さて、巷で話題のテレビウム事件。何が何だか分からないけど……まず、手を出してみないことには始まらないね」)
 だが、只ぶちのめして解決とするには、謎も多い。
(「いくらかは、謎解きごっこもやっておかないとね」)
 何度目かの接敵――ファンは、初めて会話を試みる。
「何故、ロコ……あのテレビウムの少女を追い掛ける?」
 話を聞ければ儲けモノ。当てが外れても、別段損にはなるまい。
『……』
 ジィッと見返すアキクサさま。ファンもその視線を真っ向から見返す。
『テレビウム・ロック! アンロック! ダメダメ!』
「それは、どういう……?」
 だが、それ以上の応えは無かった。熱風を喚び、同胞を喚び、まるまるしたインコがファンに殺到する。
(「まあ……時間稼ぎは出来たと考えよう」)
 慌てず騒がず、ファンは抜刀した一振りを粛々と複製していく。
 天華――ファンの原点。祈りと詩を重ねた、白の一振り。その天翔る羽は、今や37振り。自在に斬り切り舞い踊る。

成功 🔵​🔵​🔴​




第2章 集団戦 『ジョン・ドゥ・キャット』

POW   :    キャスパリーグの災禍
【凶事を呼び込む巨大な怪猫】に変化し、超攻撃力と超耐久力を得る。ただし理性を失い、速く動く物を無差別攻撃し続ける。
SPD   :    ボイオティアの眼
【額に、全てを見透かす大山猫の目を開眼して】対象の攻撃を予想し、回避する。
WIZ   :    ウルタールの猫葬列
【殺されて死んだ、無残な姿の猫たち】の霊を召喚する。これは【爪】や【牙】で攻撃する能力を持つ。

イラスト:ハレのちハレタ

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🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

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 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 ポコアが森を抜け出られた頃――猟兵達の奮闘で、アキクサさまの群れはすっかり姿を消していた。
「あ、あの、ありがとうござ……えぇっ!?」
 おずおずと猟兵達に礼を言おうとしたポコアは、俄かに輝き出した鍵の画像に、戸惑った声を上げる。
「……これって」
 ポコアのテレビ画面が、地図を描き出す――恐らく、この高原リゾートの地図だ。その1点で鍵型のマーカーが点滅している。
「そこに行けって、ことでしょうか?」
 今いる森林公園からもさして遠くない『そこ』には、結婚式にも使われるチャペルがある筈だ。幸い、ポコアも行った事があるという。
 『鍵』に導かれた『そこ』に何があるのか――だが、オブリビオンはまだまだしつこかった。
「キマイラは殺す。キマイラじゃなくても殺す」
 足音も無く出現したのは猫人間、或いは人間猫? そんな感じの『ジョン・ドゥ・キャット』の団体さま包囲網。
「生きてる奴らは皆殺しだ!」
 何だか、物騒にヤル気全開の連中の追撃を振り払いつつ、ポコアをチャペルに連れて行かねば。
メルフローレ・カノン
なんだか、状況が凄い勢いで展開してますが……
とにかくポコアさんを件のチャペルに連れて行けばいいのですね。
ここに留まっても敵に囲まれそうですし、丁度いいでしょうか。
あ、ポコアさんは引き続き[かばう]で守りましょう。

私の得物はメインがメイス、サブが剣で使い分けます。
迫り来るジョン・ドゥ・キャットはポコアさんに近づけないよう
[怪力][力溜め]の上で[なぎ払い][2回攻撃]で攻撃です。
遠距離の敵には【神の見えざる手】で殴り倒しましょう。
「神よ、その奇跡の御手を、暫しお貸しください……」

敵の攻撃は、ポコアさんに届かないように
[武器受け]やビームシールドの[盾受け]で止めるか
私が[オーラ防御]で耐えます。



(「なんだか、状況が凄い勢いで展開してますが……」)
 おろおろしているポコアのテレビ画面を見つめ、メルフローレ・カノンも困惑の面持ち。
 だが、既に新手のオブリビオン集団がじりじりと迫っている。少しでも隙を見せれば襲い掛かってくるだろう。
「とにかく、ポコアさんをそのチャペルに連れて行けばいいのですね」
 ここに留まっても敵に囲まれるのが落ち。事態が動いて、きっと丁度いいくらいなのだ。
「ポコアさん、走って!」
「は、はい!」
 メルフローレの掛け声に、弾かれたように駆け出すポコア。
「待て!」
「止まらなきゃ引っ掻くニャア!」
 ジョン・ドゥ・キャットの喚び声に、見るも無残な猫の霊が群れ成し出現。殺された怨みに任せ、引き裂き噛み千切らんと――その軌道を、メルフローレが遮る、
「ポコアさんには、近付けさせません!」
 メイスとグラディウスを両手に構え、なぎ払う。小柄に違う膂力が、ジョン・ドゥ・キャットを叩き伏せ、或いは叩き切っていく。
「神よ、その奇跡の御手を、暫しお貸しください……」
 思わぬ武威に警戒したオブリビオンが間合いを取ればこれ幸い。神の見えざる手が容赦なく猫の身体を打ち据えた。

成功 🔵​🔵​🔴​

イネス・オルティス
「鳥の次は猫ね、まったく猫は鼠か鳥を襲ってればいいのに」
とりあえずジョン・ドゥ・キャットをこちらに引き付ける事で
ポコアの安全を確保する方向で

【薄衣甲冑覚醒 弐】を使う
”戦闘知識”を生かしてポコアを”かばう”様に位置取り
”誘惑”で”おびき寄せ”た敵に衝撃波で”なぎ払い”攻撃
「鬱陶しいのよ、沈めっ!」

敵の攻撃は”武器受け”で防ぐ、出来なくても多少の痛みは”激痛耐性”があるし大丈夫でしょう

アドリブ・絡み・可


ファン・ティンタン
【SPD】専守防衛陣
※他猟兵との絡み・アドリブ可

鳥の次は猫?
テレビウムの子の画面もなにやら変化があったようだし、とりあえずは護衛継続かな
情報が圧倒的に足りないから、猫達にも【動物と話す】と【コミュ力】技能で何か聞ければいいけれど…ま、駄目だったら仕方ない

【天羽々斬】で【天華】の複製を最大数展開
自身とロコの周囲を隙無く覆う白刃の檻で【かばう】ことにより防衛に徹する
例え私の行動が読まれようとも、物理的に突破不可能なモノはどうしようもないでしょう?

現状、私から攻撃せずとも、他の誰かに猫退治を任せておけばそれで十分
重要なのは、無事にロコを目的地まで護送する事だからね
…さて、テレビウムの子、先を急ごうか



「鳥の次は猫?」
「まったく、猫は鼠か鳥を襲ってればいいのに」
 似たようなニュアンスを相次いで呟き、思わず顔を見合わせるファン・ティンタンとイネス・オルティス。
「取り敢えずは、護衛継続かな」
「ジョン・ドゥ・キャットをこちらに引き付けて、ポコアの安全を確保する方向で」
 頷き合い、ポコアを挟んで左右に分かれる。
「……さて、テレビウムの子、先を急ごうか」
 自らの本体、白き妖刀を数の限りに複製するファン。左側面を白刃の檻で隙なく覆う。謂わば装甲車のように、防衛しながら移動する心算だ。
(「喩え私の行動が読まれようとも、物理的に突破不可能なモノはどうしようもないでしょう?」)
 一方、右側面を並走するイネスは、挑発の仕草。
「今、伝統の鎧を依り代に伝説再誕!」
 薄衣甲冑覚醒 弐――「ビキニアーマーの神」なるオーラを纏い、巨獣槍の一閃が衝撃波を巻き起こす。
「鬱陶しいのよ、沈めっ!」
 左からは攻めあぐねる猫人間共まで引き受ける勢いだが、額に全てを見透かす大山猫の目を開いた数体は衝撃波を回避。応酬に無惨に殺された猫の霊を喚び、イネスを爪と牙で引き裂かんとけし掛ける。
「っ!」
 幾許かは武器で弾きながら、イネスは肌を裂かれる痛みは歯を食い縛って堪えた。大丈夫……この程度なら、耐えられる。
 攻防対照的に、それぞれのやり方でポコアを守りながら、目的地へ急ぐ猟兵達。
(「情報が圧倒的に足りない」)
 一応の成果を実感しながら、ファンの表情は浮かない。果たして、テレビウムの鍵の画面と、オブリビオンの襲撃の関連性は――実際に喋っていたジョン・ドゥ・キャットだ。何か掴めるかと思いきや。
「人間風情がごちゃごちゃと!」
「猫は黙って殺戮ニャア!」
 全くお話にならなかった。まあ、駄目なものは仕方ない。
(「重要なのは、無事にロコを目的地まで護送する事だからね……私はヤドリガミだけど」)
「あなた達の相手は、私よ!」
 そして、不用意に接近したオブリビオンを、イネスは今度こそ衝撃波の餌食とした。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

アレクシス・ヴェイン
鍵の次は地図
指し示す先はチャペル
…天啓でも得ろということか?
全くわけがわからんが、
恐らくもう少しの辛抱だ…頑張ろうな
ポコアに励ましの言葉をかけながら先へ

やれやれ…
穏便にと思ったがそう物騒な事を言われてはな?
此方も相応の覚悟で臨ませて貰わねば

―冥府への道先案内、しかと引き受けよう

迫り来る敵へ<深淵の使者>を展開
怯んだ隙を見逃さず、
大鎌型の拷問具による2回攻撃・範囲攻撃を続け様に見舞う
遠距離からの攻撃は見切りと第六感で対応

ポコアを狙う敵が居れば最優先に相手を
殺気と恫喝で此方へ視線を向けさせ、一思いに斬り伏せよう

神に祈る時間は必要ないだろう
如何なる理由があれど、
君等が行き着く先は一つしかないのだから



 鍵の次は、地図。指し示す先は、チャペル。
(「……天啓でも得ろということか?」)
 訳が判らない、と刹那、空を仰ぐアレクシス・ヴェイン。
「恐らく、もう少しの辛抱だ……頑張ろうな」
「は、はい……」
 ワンピースでは走り難かろうが、それでも懸命にマラソンを続けるポコアを励まし、尚も先へ。
 ナャァァァァゴォォォォッ!
 猟兵達の抵抗に、とうとう痺れを切らせたのか。大音声が響き渡るや、ジョン・ドゥ・キャットの何体かが巨大化していく。
 キャスパリーグ――凶事を呼び込む巨大なる怪猫。猟兵やポコアを睥睨する眼から、理性が抜け落ちる。
「やれやれ……穏便にと思ったが、こうも物騒ではな」
 無差別に襲い来る災禍をいなし、アレクシスは厳しい面持ちで身構える。
(「此方も、相応の覚悟で臨まねば」)
 素早く、契約の魔方陣を展開したアレクシスは、怪猫目掛けて無数の影刃を一斉掃射!
 少なくとも、怪猫は素早く動くものに反応するようだ。ならば、注意を引くのも容易かろう。
「さて、スピード勝負と行こうか」
 影刃の雨に敵が一瞬怯んだのを見逃さず、一気に追い縋る。大鎌型の拷問具を左右に振るい、他を巻き起こんで斬を見舞う。
 そこに、欠片の躊躇もない。
「神に祈る時間は必要ないだろう? 如何なる理由があれど、君等が行き着く先は1つしかないのだから」
 ――冥府への道先案内、しかと引き受けよう。

成功 🔵​🔵​🔴​




第3章 ボス戦 『森主』

POW   :    自然の猛威
単純で重い【雷槌】の一撃を叩きつける。直撃地点の周辺地形は破壊される。
SPD   :    獣返り
【野生を促す香り】により、レベルの二乗mまでの視認している対象を、【凶暴にして同士討ちを誘う事】で攻撃する。
WIZ   :    楽園への帰還
小さな【実から食べたくなる誘惑の香りを放ち、実】に触れた抵抗しない対象を吸い込む。中はユーベルコード製の【忘却の香りの満ちた森。故郷を思い出す事】で、いつでも外に出られる。

イラスト:クロジ

👑7
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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主はロク・ザイオンです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 森林公園を抜けた後、猫人間なオブリビオンを蹴散らしながら散策路を更に辿った先――ポツンとチャペルが佇んでいる。
 真白の壁と暗赤の屋根が、周囲の緑によく映える。だが、それだけだ……何の変哲もないチャペルを、ポコアが不思議そうに見上げたその時。
 ――――!!
 突如、ポコアが光り出す。四肢を強張らせ、その場から動けないようだ。
 オオォォォ……。
 ほぼ同時、地響きに混じり、轟いたのは怨嗟の叫びか。果たして、現れたのは――木々をねじくり合わせ、巨大な鏡めいた頭部と、これを支える鈍重なる四肢。この不気味な怪人も、オブリビオンに違いない。
「オオ、オォ。森(わ)が民が戻らぬと赴けば……何たることぞ!」
 怪人の嘆き憤る声音が、殷殷と響く。
「森(わ)が民を殺めた罪、その身で贖うが良い……生きとし生けるもの皆獣。獣よ、森(われ)を讃え、森(われ)に還れ!」
 光るポコアは、動けない。事態が収束するまで、目の前のオブリビオンと戦わねばならないようだ。
メルフローレ・カノン
目の前のオブリビオンが気になることを言ってる気もしますが……
動けなくなったポコアさんを守って、敵を撃破すればいいことは
とりあえず理解しました。
ポコアさんは[かばう]で守ります。

私の得物はメインがメイス、サブが剣で使い分けます。
敵が木なら[属性攻撃]で炎を纏わせましょう。
[力溜め][怪力]の上で[2回攻撃[傷口をえぐる]で
攻撃していきます。
[全力で行きますよ!」

敵の攻撃は[見切り]でかわしたり
[武器受け]やビームシールド[盾受け]で受け止めます。
耐えるべき状況なら[オーラ防御][勇気]【無敵城塞】で耐えきりましょう。
「ここは堪えてみせます!」



(「どういう意味でしょうか……?」)
 オブリビオンの意味深な台詞に小首を傾げるのも束の間。メルフローレ・カノンは、メイスとグラディウスを両手に身構える。
「とりあえず……動けなくなったポコアさんを守って、敵を撃破すればいいことは、理解しました」
 目の前の敵の正体は判然としないが、見た感じは樹木の集合体のよう。燃え易そうだ。
「全力で行きますよ!」
 得物に炎を纏わせ、打ち掛る。細腕に違う膂力込めた、正しく力技は当たれば鈍器と刃の二重攻撃。抉った箇所を更に焼き切っていく。
「小癪な小娘! 頭が高い! 自然の猛威にひれ伏すが良い!」
 バチバチィッ!
 応酬の雷撃が迸る。オブリビオン曰く「自然の猛威」は、重撃ながら軌道は単純。早々に見切ったメルフローレは動こうとして、ハッと肩越しを見やる。
 雷槌の一撃は、地面ごとえぐる程の威力。ここで回避すれば、背後で動けぬポコアを巻き込んでしまう!
「ここは堪えてみせます!」
 ――――!!
 次の瞬間。雷霆轟き、砂塵がもうもうと――その只中で、光の障壁を発した聖なる護りの手を掲げた少女は、全くの無傷だった。勿論、ポコアも同じく。
 人々の盾たるパラディンの真骨頂――無敵城塞。メルフローレは会心の笑みを浮かべた。

成功 🔵​🔵​🔴​

夕間暮・漁
一服しとる間に親玉の登場かえ
ちらとポコアを見やり
…フン。もっと早う逃げりゃあよかったんじゃ
妙な姿になりおって
独白し煙草を咥え直し

のう、怪物
儂も貴様も、こんな目出度い所は似合わんじゃろ
お喋りも終いじゃ
大人しく斬られとけ

[戦闘知識]を生かし[早業]で胴下に滑り込み
刀で脚に[2回攻撃]
斬りきれんのも想定内
抜け出る際に鋼糸絡ませ
[傷口をえぐる]ように【慙愧無】をお見舞い

猛威の兆候と放たれる実は[見切り]
妙な香りで操られた猟兵の攻撃は[敵を盾に]して避け
…ハハ。儂は元よりヒトらしゅうないからの
体が勝手にぃ!と振りかぶり
なぁんてのと[だまし討ち]でもしてやろか

折角ここまで来たんじゃ
逃げ果せろよ、テレビウム


ファン・ティンタン
【POW】未知との対話(物理)
※他猟兵との絡み・アドリブ可

えぇ…言葉は話してるけど、アレから事情を聞き出す自信は、私には無いかな
ロコは動けないし、ぱぱっと敵やっつけて事態を見守るしかないね、コレ
…ま、考えなくていいのは、ある意味楽だけれど

【刀心習合】の大威力を叩き込む短期決戦に挑む
相手の大きな攻撃の隙を【見切り】、その懐に入り込むことで【雷槌】を打ちにくくする
徒手空拳の射程に入り込めれば、敵の体勢を崩すべく脚へ攻撃
十分に回転を加えた裏回し蹴り、からの、上体を捻り裏拳を叩き込む【2回攻撃】
あなたぶっとい脚してるけど、コレぶった斬ったら、相当不便そうだよね?
…さて、トドメは他の人に任せるとしようか



「えぇ……」
 何というか……偉そうな敵を前に、ファン・ティンタンはげんなりと。
(「言葉は話してるけど、アレから事情を聞き出す自信は、私には無いかな」)
 ポコアの様子は未だ変わらず。ならば、パパッとやっつけて事態を見守るしかない。
「……ま、考えなくていいのは、ある意味楽だけれど」
 ドゴォッ!!
 雷槌が地を抉った瞬間、身をたわめるファン。一気に敵の懐に入り込む!
「ぬぅっ!?」
「これで、自然の猛威とやらは撃てないね」
 即身を沈め、ファンは拳を握る。
「あなたぶっとい脚してるけど」
 ガツゥッ!!
「コレぶった斬ったら、相当不便そうだよね?」
 鈍い音が響く。十分に回転を加えた裏回し蹴りに続き、上体を捻った勢いも乗せた裏拳を叩き込む。
 ブンッ!
 ファンは一振りの刀。その身1つを以て、有象無象を殴り斬り蹴り断つ!
「あら、意外と丈夫、ね」
 だが、右の前脚を半ば抉られながら、まだ踏ん張るオブリビオンの頑丈さに呆れ顔のファン。
「グゥッ! 貴、様ァッ……!」
 そして、敵が反撃しようとしたその背後から、剣閃が鋭く奔る。
「一服しとる間に親玉の登場かえ」
 ゆうらりと現れた夕間暮・漁は紫煙燻らせ、光ったままのポコアを一瞥する。
「……フン。もっと早う逃げりゃあよかったんじゃ。妙な姿になりおって」
「オノレ……卑怯な……」
「のう、怪物」
 軋るような敵の詰る声に、漁は冷ややかに言い放つ。
「儂も貴様も、こんな目出度い所は似合わんじゃろ」
 煌めく鋼糸、無銘の刀を構え、眼光鋭く碧眼を眇める。
「お喋りも終いじゃ。大人しく斬られとけ」
「ああ……獣に、言葉を無用ぞ!」
 ――――!!
 ぶわり、と風が巻く。同時にファンの鼻腔を充たすのは……麝香にも似た甘ったるくも苦い香り。
「……っ」
 徒手空手の間合い故に、飛び退く前に巻き込まれた。ヤドリガミの仮初の肉体の筈が、全身の血が滾り、凶暴に冒され視界が赤く染まるよう。
「あ、く……!」
「ハハハッ! 生きとし生けるもの皆獣。獣は森(われ)に住まうべし! ……がぁっ!」
 抜刀ももどかしく、獣じみて飛び掛かる少女の一撃は、絶妙の射線でオブリビオン自体を盾とした。思わず眉根を寄せる漁。
(「何ぞ仕掛けたか」)
 ファンの同士討ちに青年の気が逸れた刹那を逃さず、再度獣返りの香が爆ぜる。
「か、体が勝手にぃ!」
 これには流石の漁も、刀の切っ先を震わせ振り被る。
「……なぁんての。儂は元よりヒトらしゅうないからの」
 それは、正しくだまし討ち。最初で猛威の兆候を見切っていたのだ。一気に敵の胴下に滑り込むや、漁の刀が脚目掛けて一閃!
 ザ――ッ!!
 ファンの斬撃に続くトドメで右前脚が切断されれば、返すもう一閃が左前脚を斬り付ける。
 ガアァァァッ!
 絶叫轟く中、左前脚に巻き付く鋼糸。
「貴様の灯火は尽きた――黄泉へと沈み、喘げ」
 抜け出る勢いに任せ、切り口を精確になぞった一線が、無慈悲にも2本目を切断する。
「何だか、ごめん?」
「別にええ」
 香りの影響から逃れたか、淡々とした謝罪に無造作に答える漁。一連の立ち回りで紫煙が消し飛んだ事に気付き、面倒そうに煙草を咥え直す。
 肩を竦めたファンは、前脚を断たれてもがく巨体を睥睨する。
「……さて、トドメは他の人に任せるとしようか」

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

イネス・オルティス
もしかして自分の眷属をけしかけていたってわけ?
とりあえずポコアが動けるようになるまで安全を確保しないと

「でも別に倒してしまってもいいんでしょう? なんてね」
”ダッシュ”で一気に近づき”怪力”を生かし【巨獣撃】で”鎧砕き”
敵からの攻撃は”武器受け”と”激痛耐性”で耐える

:真の姿:
きらきら光るなんか強そうなオーラを纏っている

アドリブ・絡み・可



「オノレオノレオノレェッ!」
 必死に巨大な首をもたげ、オブリビオンは吼える。
「森(わ)が民のみならず、森(われ)までも!」
(「もしかして、自分の眷属をけしかけていたってわけ?」)
 怪訝を浮かべるイネス・オルティス。ふと鏡のような敵の面に、深淵なる森が像を結んでいる事に気付く。或いは、本当に『森の主』なのかもしれない。
「まあ、そんな事はどうでもいいか」
 あっさり、敵の考察は放棄した。今は、ポコアが動けるようになるまでの安全確保が最優先。
「でも、ここまで来たら別に倒してしまってもいいんでしょう? なんてね」
 一転、不敵に笑み、イネスは真の姿を解放する――それは、オーラの輝き。綺羅綺羅しくも強靭なる光輝を纏い、刀身にルーンをあしらった家宝のナイフを構える。
 ――――!!
 最後の足掻きか、爆ぜる雷霆を真っ向から受け流し、イネスは巨体目掛けて疾駆する!
「獣の一撃、くらいなさいっ!」
 ナイフに乗せた巨獣のオーラが吼え猛る。膂力に任せた重い一撃を、前脚断たれたオブリビオンは避けようもない。
 ドゴオォォォッ!
 巨体を覆う硬い樹皮も構わず、一刀両断!  地面まで届いた一撃に粉塵が舞い上がる。
「どう? これが本当の獣の力よ」
 小さなクレーターの底で、オブリビオンはどうと倒れる。応えも無く、崩れるように霧散した。

 オブリビオンを撃破して程なく。ポコアから迸っていた光が収まった。
「あ、あれ……治ってる?」
 画面に映っていた鍵の画像も無くなり、テレビウムの少女は、戸惑いの表情を浮かべる。
『システム・フラワーズより緊急救援要請』
 同時。そのアナウンスは、まるでチャペルが喋ったかのように聞こえた。
『全自動物資供給機構『システム・フラワーズ』に、侵入者あり』
 顔を見合わせる猟兵達も関知しないように、アナウンスは機械的に黄昏の空に響き渡る。
『テレビウム・ロックの解除数が多ければ多いほど、開放されるメンテナンスルートは増加する。至急の救援を請う』
 ――それは、1つの事件の終わりであり始まりを告げていた。

成功 🔵​🔵​🔴​



最終結果:成功

完成日:2019年04月29日
宿敵 『森主』 を撃破!


挿絵イラスト