テレビウム・ロック!~グリモア猟兵の休日、のち事件
●グリモア猟兵の休日、のち事件
キマイラフューチャーの某所。公園のベンチでうつらうつらしていた、「彼」は、とある女性のテレビウムの顔に目が行った。
テレビウムの顔に「鍵」の映像が映っている。
妙な動画もあったモンだぜ、と首をひねるが、どうやら、鍵の画面はテレビウムの意思などではない。傍らの「彼の師匠」はそう語る。
そのテレビウムを追いかけるように、怪人が迫ってくる姿の幻が、見えた。
今でこそ幻だが、それが現実のものになる未来が見えた、とあっては、助けねば! とがばっ! と立ち上がるが、その怪人の数が多すぎた。
「仕方ない! 一旦退く!」という声を残して、キマイラの姿は消えた。
●グリモアベースにて
「エラいことになってしまった。大至急救援を頼むぜ!」
息を切らせながら、猟兵たちを前に語るのは、久留米・圓太郎(自称魔法使いの一番弟子・f00447)。
「郷里、キマイラフューチャーに帰ってのんびりしていたら、鍵のような映像が浮かび上がっているテレビウムがいたんだ」
浮かび上がった理由は? 何らかの異変か? と次々と質問が圓太郎に向けられるが、も現時点ではわからない、とだけしか応えられない。
「そしてこれが、俺がここにいる理由なんだが。鍵が浮かび上がったテレビウムを怪人オブリビオンが襲撃してくるんだ」
「俺の見た、鍵の浮かび上がったテレビウムは、真っ赤なTシャツに白のミニスカートの女性のテレビウムだ。名前までは分からないが、顔には鍵が浮かび上がっている」
テレビウム本人も、正直なぜ浮かび上がったのかはわかっていない。今は襲撃してきた怪人たちから逃げるのに必死のようで、周りに気を配る余裕はないようだ。
「このまま放っておくと間違いなく最悪の事態が待っている。その前にテレビウムの彼女と合流して怪人を撃退してくれ!」
急ぎ転送ゲートを作りながら、圓太郎は、突如大声をあげた。
「しまった!転送ゲートを作っちゃった以上、もう俺は事件現場に行けないじゃないか! すまないが皆頼んだぞ~!!」
ザムザム
初めまして、あるいはこんにちは。
そしてお久しぶりです。
ザムザムです。
●本シナリオの構造
第1章と第2章は集団戦です。
第3章はボス戦です。
たどり着いた場所で15分程度の時間を稼いでいただく必要がありますので、その間に追いかけてきた敵のボスと戦ってもらいます。
登場するオブリビオンがオブリビオンですが、戦闘判定はしっかり行いますので、油断ならぬようお願いします。
それでは健闘を祈ります!
第1章 集団戦
『ゲソフレイム』
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POW : 汚物は消毒でゲソーッ!
【松明に油を吹き付け発射した火炎放射】が命中した対象を燃やす。放たれた【油の】炎は、延焼分も含め自身が任意に消去可能。
SPD : 俺色に染めてやるでゲソーッ!
レベル分の1秒で【ベタベタするイカスミ】を発射できる。
WIZ : 見るがいい、これが俺の変身ゲソーッ!
対象の攻撃を軽減する【激情体】に変身しつつ、【右腕に装備された火炎放射器】で攻撃する。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
イラスト:ケーダ
👑7
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴
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種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
フィオ・グラート
「そこまでだよっ、イカの怪人!」
と大声を上げて意識をこっちに集中させて、なるべくテレビウムから意識を逸らさせるよっ。
相手が集団なら、こっちも集団だよ!
【謎を喰らう触手の群れ】を出して、沢山の触手でイカを縛り上げちゃう!
縛り付けるのに成功したら周りになるべく被害が出ないように、腕にある火炎放射は上に向けておかなきゃ。
イカ……炎……これが終わったら揚げたてイカリング買って食べよっと。
御形・菘
はーっはっはっは! 待てーい、怪人ども! 妾、参っ上!
お嬢さんを集団で襲うのは悪の定番ド王道! 実に素晴らしいぞ!
ならば当然、この後の展開も分かっておるのであろうな?
ということで右腕を高く上げて指を鳴らし、スクリーン! カモン!
はっはっは、今日も元気かな視聴者の皆の衆? 突発生配信の時間であるぞ!
さて中々アツそうな奴らではあるが、攻撃を避けるなどとつまらんことはせんよ
好きなだけブッ放してみるがよい!
悠然と炎に耐える妾、実に映えるのう!
……実は結構熱いのだが、そこは我慢して堂々とな
あとイカスミはビジュアル的に勘弁してほしいのう
で、炎は気にせず妾のターン! 左腕で全力で次々ボコっていってくれるわ!
文月・統哉
鍵の映像って、一体何があるんだろう?
謎は解明しないとだね
いつもの如く黒猫の着ぐるみを着たら準備万端
『クロネコ・レッド、見参!』
焼きイカ大漁……(じゅるり
じゃなくて、そうだ急いで助けなきゃ
ガジェットショータイム!
大きなフライパンとフライ返しを召喚するぜ
食う気満々?キノセイキノセイ
ナイフの様なフライ返し捌きで華麗にゲソを切り刻みつつ
フライパンを盾にして防御、勿論イカスミも回収するぞ
炎の属性攻撃で炒めたら
茹でたパスタも投入して
イカスミパスタの出来上がり!
両手を合わせて、いただきます
うん、美味しい(色んな意味で
お嬢さんも食べるかい?
腹が減っては何とやら、落ち着いて次に備えよう
※合わせもアドリブも大歓迎
クリュウ・リヴィエ
唐突に大騒動が始まってるけど、こっちも対応して見せる!
テレビウムへの攻撃は【激痛耐性】で身を挺して止めよう。
こっちもトリニティ・エンハンスで火の魔力を黒剣に纏わせ、攻撃力を重視して【属性攻撃】を放つよ。
受けたダメージ自体は【生命力吸収】で回復できるから、必要なら防御を考えない【捨て身の一撃】でとにかく敵を減らしてテレビウムを逃がそう。
焼けたイカゲソがいい匂いを放ちそうだけど、油吹く様なオブリビオンだし旨いかどうかは怪しいよね…。
まあ、そもそも試してみる時間もないけど。
よし、早く帰ってイカで一杯やろう…。
キマイラフューチャーの公園に、女性の荒い息が響く。真っ赤なTシャツに白のミニスカートの、若い女性と覚しきテレビウムが、怪物たちから逃れんと駆けている。
顔に鍵のような画面が表示(?)されている、という情報のとおり、しかしその表情は分からない。
松明(たいまつ)を持ったイカたちが、その背後から追ってくる! その顔は紅潮している……何のことはない。全身の体色そのものが真っ赤、なのだが。
「助けてーっ! 誰か!」
その声に呼応するかのごとく現れるは、猟兵たち!
その姿を見て、自分に危害を与える「敵」がまた増えた? と、一瞬身を固くするテレビウム。
「はーっはっはっは! 待てーい、怪人ども! 妾(わらわ)、参っ上!」
と、御形・菘(f12350)が名乗りを上げれば、黒猫の着ぐるみを着た少年……いや、その身長からいって、むしろ青年と言った方が良いのかもしれない……が、赤い瞳を輝かせながら、名乗りを上げる。
「クロネコ・レッド、見参!」
文月・統哉(着ぐるみ探偵見習い・f08510)だ。
さらには、
「そこまでだよっ、イカの怪人!」
と大声を上げるフィオ・グラート(f03872)によって、ゲソフレイムたちの注意は完全にテレビウムから、それた。
クリュウ・リヴィエ(f03518)は、この状況に対し
「唐突に大騒動が始まっているけれど、こちらも対応して見せる!」
と、気合いを入れなおす。
「お嬢さんを集団で襲うのは悪の定番ド王道! 実に素晴らしいぞ! ならば当然、この後の展開も分かっておるのであろうな?」
と、イカたちへ挑発する。
「邪魔するな~!!」
と言わんばかりに、ゲソフレイムたちは、自らの放つ油をたいまつに引火させ、その炎を猟兵たちに襲わせる。
このままでは、自分たちどころか、せっかく逃がしたはずのテレビウムにまで、危害が及んでしまう、と判断したクリュウは、その身を挺(てい)してテレビウムを守る。その炎はクリュウを焼くが【激痛耐性】で耐える。
「大丈夫かな? お嬢さん、で良いのかな?」
これでひとまず助かった、と安堵(あんど)するテレビウムの女性。もっとも画面に鍵が表示されたままで、表情はうかがい知ることは相変わらずできないが。
「スクリーン! カモン!」
御影は右腕を高く上げて指を鳴らす。空中ディスプレイの召喚。それは突発生配信の開始の合図だ。
「はっはっは、今日も元気かな視聴者の皆の衆?」
キマイラフューチャーの視聴者を、自ら達の味方につける。その声援が、確実に得物や防具に力を与えていく。
もし他の猟兵たちに「視聴者数」を知る術があったならば、ものすごい勢いでその数字が跳ね上がっていくのを、知ることになったであろう。
再び炎が、猟兵に襲いかかる! が、御影は避けない! それどころか炎に悠然に立ち向かい、真っ正面から炎に対峙(たいじ)する。
配信先では、キマイラフューチャーの住民たちのある者は手に汗を握り、またある者は「猟兵さん、頑張ってください!」と声なき声を上げる。
内心その熱さに尻込みこそしてはいるが、視聴者の応援によりさらなる力を与えられた蛇神闇装なら、十分に耐えられる! その姿はカメラ映えというに、正にふさわしいものであった。
力を得た、その左腕で次々とゲソフレイムに拳骨(げんこつ)をたたきこみ、地に這(は)わせる。
一方クリュウにも、炎は襲ってくるが、炎には、炎、とばかりに魔力を自らの黒剣・カミ砕きに魔力を練り、火の魔力を纏(まと)わせる。
受けるであろうダメージは、自らの回復力で十分に回復可能! と、鉈(なた)のように重厚な刀身から放たれるその攻撃力でゲソフレイムの数を確実に減じていく。
文月は、対ゲソフレイム用のガジェットを召喚する!
「ガジェットショータイム!」
そのガジェットは……大型のフライパンと、フライ返しを象(かたど)っていた。いや、それそのものだ。
まさかイカ焼きでも作ろう、というのか? 配信先のキマイラフューチャーの住民たちは、首をひねり、そんなわけはないか、と納得しようとしていた。
イカスミが文月目がけて、間髪おかずに襲う。が、これをフライパンを盾のごとく操り、かわしていく。そしてフライ返しをナイフのごとくさばいていって、次々とゲソフレイムを切り刻む!
「相手が集団なら、こっちも集団だよ!」
数こそ大きく減じた、とはいえ、まだまだゲソフレイムの数は猟兵の数以上。しかも残存するゲソフレイムは、次々と対象の攻撃を軽減する「激情体」に変身しつつあった。
「脚には手で対抗、だよ!」
その言葉が聞こえたか、拳か手刀かの攻撃に備えるがごとく、腕を顔(?)の前でガードしつつ、火炎放射の体制に入る。
「あれ? ボクがこの手で手出しする、と思った?」
ゲソフレイムたちがガードの方法をためらった瞬間、紫の「手」がこちらに襲ってくる! ガードする間もなく、また火炎放射をする間もなく、紫色の手……いや、触手が縛り上げる! ゲソフレイムは尽く捕らえられ、縛り上げられ、体液をぶちまけて千切られ、さながら唐揚げにする前のイカのように、姿を変えた。
ついにゲソフレイムの一団を全て撃退することに成功した、猟兵たちはといえば。保護したテレビウムに怪我(けが)などないことを問い、確かめ、無事を喜んだ……のは言うまでもないが、その一方では。
クリュウは、焼けたイカゲソの香りに反応し、早く帰ってイカで一杯やろう、と。フィオは、イカリングを買って帰ることを、それぞれ誓ったのであった。
文月(ふみづき)に至っては。先ほどのイカスミ攻撃で発射されたそれを、しっかりとフライパンで回収していて、いつの間にかイカスミパスタを調理し始めているではないか!
クリュウが心配していた、ゲソフレイムの吹いていた「油」は、油は油でも、霧状に噴霧するオリーブ油だったようで、吐いたイカスミの粘度も手伝ってか、さながらイカスミのあんかけの如(ごと)きソースではないか.
「うん、美味(おい)しい! お嬢さんも食べるかい?」
救助成功したテレビウムや、仲間にパスタを勧める文月。
「腹が減っては何とやら、落ち着いて次に備えよう」
その言葉どおり、グリモアベースに帰還して、お酒やイカリングを堪能するまでは、もう少し時間がかかりそうであった。
オブリビオンの第二波が、迫ろうとしている。
成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴
第2章 集団戦
『自称『ウコンソフトクリーム』怪人』
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POW : たべられません
【硬化させた頭部を回転させること】による超高速かつ大威力の一撃を放つ。ただし、自身から30cm以内の対象にしか使えない。
SPD : それじゃないプリ!!
【自分を排泄物扱いした相手に連続攻撃】を発動する。超高速連続攻撃が可能だが、回避されても中止できない。
WIZ : 芳醇な香り
【頭部】から【奇妙なニオイ】を放ち、【困惑】により対象の動きを一時的に封じる。
イラスト:笹にゃ うらら
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🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴
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種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●鍵穴(かぎあな)
「ありがとうございました」
「無事で何よりでした。ところで失礼ですが、お名前は?」
テレビウムの女性は自分を、クリスタと、名乗る。
猟兵達(たち)に深々とお辞儀をしようとした、クリスタのその顔には相変わらず鍵が表示されていて、表情は見て取れないが、それさえなければ、多分喜色満面のはずだろう。
「あ? あれ??」
クリスタが、声をあげる。と同時に画面にノイズが走る。
「鍵の画面が、解放されたのかな?」
猟兵達(たち)が口々に、これで事件は解決に向かうのか? と喜ぼうとしたが、鍵の画面は変わらず、ただ新たに地図が追加で表示されただけであった。手鏡をクリスタに手渡す猟兵。
「この地図に心当たりは?」
「ここの公園ですね。天馬の塔という、鉄骨製の塔があって、てっぺんに天馬の像があって、この公園で一番高い建造物ですね」
そこに何かあるのかも? 猟兵達とクリスタの意見は一致した。
塔へ向かう小路。その脇の林から、オブビリオンたちが飛び出してきたではないか!
「また!?」
クリスタは、再び逃げ始めた。幸い、その方向はまっすぐ天馬の塔。
まだまだ追っ手は追ってくる。クリスタの安全とオブリビオン達……鬱金(うこん)色したアイスクリーム姿の怪人達の迎撃と、天馬の塔へたどり着くことが、次なる猟兵達の使命だ。
フィオ・グラート
「そこまでだよ、怪人たち…! ここはぼくたちに任せて、クリスタちゃんは早く先に!」
う、うー……なんか、やだぁ…。
あれはただの敵、あれはただの敵、あれはただの敵、あれは、敵……!
<催眠術>で自己暗示をかけて何とか意識を切り替えて戦わなくちゃ!
【封印の隙間から呼応する不定形のモノ】で眷族を数体呼び出してから<コミュ力>でお互いに分かりやすく連携を取って戦闘をするよ!
なるべくボクが最後のとどめになるように、眷属たちに先に攻撃してもらうよ。
クリュウ・リヴィエ
あー…イカは食べられたかも知れないけど、これは無理だね…。
相変わらず状況は判らないけど、クリスタさんを無事送り届けるしかないかな。
UCはさっきと変わらずトリニティ・エンハンス。
火の魔力を武器に纏わせて、攻撃力重視で強化しよう。
アイスなら溶けるかな?
敵の【たべられません】は30㎝以内の超接近戦しか使えないようだし、武器の間合いを取りつつ戦おう。
それでも食らうなら、やっぱり【激痛耐性】で耐えつつ攻撃続行して、【生命力吸収】かな。
敵を倒すたびにクリスタさんの無事を確認して、守れる位置を保とう。
御形・菘
おおっ、お主ら素晴らしいぞ!
まず出オチで視聴者の興味をくぎ付けにできる、実に恵まれたビジュアルではないか!
先ほどのイカといい、外見勝負では中々の強敵ばかり、妾も負けてはいられんな!
ここから先は誰一人通しはせんよ
勢いつけて高く跳び上がり、翼を使って敵が一番集まるド真ん中へと位置を調整、かーらーの……
纏めて潰れろ、楽土裁断!
続いて即座に、手近に居る者からガンガンボコっていくぞ
まさかショートレンジはヤバい、などと妾が恐れると思っておるとでも?
はー、思い上がりも甚だしいのう……
妾に対して近接攻撃を誘ってやれば、その分だけクリスタに追いつく可能性は減るわけよ
はっはっは、全力で煽ってやるぞ!
文月・統哉
仲間と協力して
クリスタを護りつつ天馬の塔へ
また変な奴がわらわらと
何とか纏めて動きを封じたい所だな
黒猫の着ぐるみ姿でポーズを決めて
UC【着ぐるみ探偵の推理】を展開するぞ
食べられるか食べられないかはこの際置いておくとしてもだな
お前の技には大きな欠点がある
自分で『ウコンソフトクリーム』怪人を名乗っておきながら
その頭を硬化させてしまっては
最早『ソフトクリーム』では無いのでは?
少なくとも『ソフト』じゃないし『クリーム』でもないぞ?
所謂アイデンティティの崩壊だ
お前らはソフトクリームでは無い事を自ら認めるんだな?
そうなんだな?
【『カレー』探偵な着ぐるみ】で動きを封じたら
フライパンでポコポコ潰す
※アドリブ歓迎
「ここはぼくたちに任せて、クリスタちゃんは早く先に!」
フィオ・グラート(f03872)は、クリスタにそう呼びかける。
幸い、と言うべきか。クリスタが逃げた先に怪人達(たち)が先回り、等ということはなく、また怪人達も、見た目のとおりの重心の高そうな体型が災いしてか、すぐにでも追いつく、等と言うことはなさそうだった。
しかし、クリスタは先ほどまで散々、イカの怪人に追いかけ回されたときの疲労もある。たとえ声に出さずとも、猟兵達の視線は意思の一致をみた。文月・統哉(f08510)の台詞(せりふ)を借りるならば、
「仲間と協力して、クリスタを護(まも)りつつ天馬の塔へ」
と。
「相変わらず状況は判らないけれど、クリスタさんを無事送り届けるしかないかな」
クリュウ・リヴィエ(f03518)はそう言ったものの、追いかけてくる怪人の姿を見て、思わず戦意が萎えそうになった。
これでもう少し、頭の色がもうすこし白くて、クリーム色に寄っていれば、高級なバニラアイスが頭に乗っている怪人と、まだ言い張れたかもしれない。ただ、その色はまるで香辛料のターメリックを思わせ、悪いことに左腕にトイレットペーパーを抱え、その脚に何故(なぜ)か安物のスリッパ、とあっては、とぐろを巻いた「何か」にしか結びつかぬではないか。大抵の人間にとって、トイレにて、日に一度対面するであろう「何か」に。
「あー……イカは食べられたかも知れないけれど、これは無理だね……」
クリュウ・リヴィエ(f03518)はそう言って、ため息をついている傍らでフィオは
「う、うー……なんか、やだぁ……。
あれはただの敵、あれはただの敵、あれはただの敵、あれは、敵……!」
フィオは自分の持てる技能【催眠術】を自己暗示に使い、何とか意識を切り替えて戦わなくちゃ! と、何とか正気を保たせている。
一方。妾(わらわ)も負けてはいられないな! と、気合いを入れなおしたのは、御形・菘(f12350)。
「おおっ、お主らすばらしいぞ! まず出オチで視聴者の興味をくぎ付けにできる、実に恵まれたビジュアルではないか!」
先ほどのイカといい、外見勝負ではなかなかの強敵ばかり。生配信者としては、これだけインパクトの強い敵は「美味(おい)しい」、そう判断する。
「よし! もう一度トリニティ・エンハンスだ!」
クリュウは、炎の魔力を己の剣に纏(まと)わせ、その攻撃力を強化させる。
「アイスなら溶けるかな?」
怪人は頭部を硬化とともに回転させて、攻撃してくる! しかし、極めて狭い間合いでは、炎を纏(まと)ったカミ砕きの敵ではなかった。
敵を倒すたびに頭を天馬の塔に向ける。「クリスタさんの無事」こそがこの場での優先事項、とばかりに守れる位置を保ちつつ、怪人達は次々と、頭部を溶かすことなく、ただ潰されて斃(たお)れていった。
「そこまでだよ、怪人たち……!」
フィオは【封印の隙間から呼応する不定形のモノ】で眷族(けんぞく)を呼び出した。
その形状は……白い帽子に白い白衣。防護マスクに防護メガネ、と、背中に何やら銀色のタンクを背負い、そこから延びるホースと噴霧口を、右腕に装備しているではないか。
「それじゃないプリ!!」
激高する怪人。これじゃ衛生上に問題のある「何か」と、一緒にするな! とばかりに。これが漫画なら「プリプリ」という擬音を書く(描く)勢い。
「それじゃ、君達は怪人の目潰しを頼むよ。ボクがとどめを刺すから」
眷属との連携のうち合わせを手早く済ませると、こちらに迫ってくる怪人と対峙(たいじ)した。
手始めに、眷属の放つ消毒液を思わせる白い霧で怪人達を弱らせ、地に這(は)わさせる。連続攻撃こそしてはくるが、その白い霧が目くらましとなって、その大半は虚(むな)しく宙を切るだけで、改めて狙いを定めようにも、怪人達自身でももう止められない。さながらクロスカウンターの如(ごと)く放たれる、フィオの得物の前に次々と倒されていったのであった。
ただ、怪人の頭部に攻撃するとき、得物越しに腕に伝わる感触は、危うく戦意を萎えさせるところであった。
ソフトクリームのそれよりも、もう少し堅く、何やら切断し損ねた、植物繊維を思わせる「何か」が剣に引っかかる嫌な感覚まで。
健康診断を受ける日の朝、トイレでの「行動」のそれを思いだしていた。
「また変な奴がわらわらと。何とか纏(まと)めて動きを封じたい所だな」
文月は、黒猫の着ぐるみ姿でポーズを決める。怪人に指を向けて(黒猫の着ぐるみのため、指さすというよりも、猫パンチを思わせるポーズにも見えるが、御愛嬌(あいきょう))推理を展開させる!
「食べられるか食べられないかはこの際置いておくとしてもだな。お前の技には大きな欠点がある!」
「何を言うプリ?」
軽く狼狽(ろうばい)しつつ、反応する怪人。
「自分で『ウコンソフトクリーム』怪人を名乗っておきながら、その頭を硬化させてしまっては?」
図星、だ。
これが『ウコンアイスクリーム』怪人であったなら。スプーンが刺さらないほど硬化していても、矛盾点はなかったであろうが。
狼狽(ろうばい)の度を深める怪人達に、ふふん、と軽く笑い、なおも推理を展開させる。
「少なくとも『ソフト』じゃないし『クリーム』でもないぞ? いわゆるアイデンティティの崩壊だ。お前らはソフトクリームではないことを自ら認めるんだな? そうなんだな?」
チェックメイト。
ある怪人は手にしたトイレットペーパーを思わず足元に落とし、不格好な感嘆符(エクスクラメーション・マーク)のシルエットのまま、顔色を真っ青にして固まり、ある怪人は頭を抱え顔を真っ赤にして叫び声をあげる。元々の色が鬱金(うこん)色……黄色なだけに、さながら信号機だ。
怪人達は「ターバンにクルタパジャマを着た、『カレー』探偵な着ぐるみマスコット」によって動きを封じられ、文月のフライパンが怪人を襲う!
擬音こそ「ポコポコ」と緊張感皆無ながら、怪人達の数は確実に減じていった。そして何よりも。クリスタは、怪人達から逃げる時間を大幅に稼ぐことになったのだった。
別行動をしていた怪人達の一団の前に前に、立ちはだかるは御形。
「ここから先は誰一人通しはせんよ」
怪人とは明後日(あさって)の方向に向かって、視線すら合わさずそう言い放つ。視聴者への配慮は決して怠らない。
「どっちを向いて、誰に言っているプリ!」
挑発、と感じたか怪人達は、そう口々に言い放つ。
勢いつけて高く跳び上がり、翼を使って敵が一番集まるド真ん中へと位置を調整、かーらーの……
「纏(まと)めて潰れろ、楽土裁断!」
次の瞬間、凄(すさ)まじい音、土煙、瓦れきが怪人を襲う! 硬化させたはずの頭部も、全く効果をなさず空中に吹き飛ばされ、真っ逆さまに地上に落下し「ドシャア!!」という音とともに、その硬化した頭部を地面に突き刺す!
「まだだ、まだ終わっちゃいないプリ!」
と、何とか立ち上がる怪人もいることはいたが、即座に飛んでくる肉弾攻撃に耐えられず血しぶきをぶちまけて、今度こそ大地に横たわる。
楽土裁断の直撃を避けられた怪人達も、その肉弾攻撃から逃れることはできない。御形にとって、手近にいる者は、ガンガンボコる対象、でしかない。
「まさかショートレンジはヤバい、などと妾(わらわ)が恐れると思っておるとでも? はー、思い上がりも甚だしいのう……」
さらには煽(あお)り、というか、舌鋒(ぜっぽう)からも逃れることはでき得ない。
「妾に対して近接攻撃を誘ってやれば、その分だけクリスタに追いつく可能性は減るわけよ!」
既に立っている「ウコンソフトクリーム」怪人の姿はなく、そのほとんどがとぐろを巻いた頭部を地面に横たえている。その様はまるで(以下、大幅に品位を欠く表現のため自粛)
成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴
第3章 ボス戦
『猪狩・アントニオ』
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POW : オトメン投げキッス
【男女問わず投げキッス】が命中した対象を捕縛し、ユーベルコードを封じる。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
SPD : メイド秘奥義「メイド感情ミサイル」
【男に対する欲情もしくは女に対する憎悪】により、レベルの二乗mまでの視認している対象を、【自身を模したエネルギー体】で攻撃する。
WIZ : メイド秘奥義「猪突猛信(恋する乙メンの暴走)」
【男に対する欲情もしくは女に対する憎悪】の感情を爆発させる事により、感情の強さに比例して、自身の身体サイズと戦闘能力が増大する。
イラスト:桐ノ瀬
👑7
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「狗飼・マリア」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
「一度ならず、二度までも、本当にありがとうございました!」
若干息が荒くなってはいるものの、心からの感謝とばかりに、高揚した口調で猟兵達(たち)に礼を言うクリスタ。今度こそ、怪人達の集団から逃れえることに成功したのだった!
そして改めて、塔を見上げるクリスタと猟兵達
鉄製の天馬が、風に吹かれていた。
クリスタの表示していた場所にたどり着いたのなら、あるいは……と三度(みたび)のぞき込むようにして、クリスタの顔を眺める。
と、今度こそ鍵の画面は消えたが、表情の代わりに映し出されたのは、発光と、まるでアナログ時計の、いや、スポーツタイマーのような画面。
ちょうど3時の所に大きく「15」と表示され、計時が開始された。
「これは一体?」
「わ、私にも分かりません! そして、なぜだか動けません」
これは15分経過しないと、クリスタは動けないと言うことか!
猟兵達はそう推理した。鍵や地図が意思に関係なく映し出された、とあっては何らかの再構築がクリスタの中で起こっているのではないか? と。ならば、それまではその時を待つしかないか。
ところが。
ボスと覚しき敵が、こちらに向かってやってくるではないか!
現状ではクリスタは、再構築が行われているであろう時間、15分は動けない。
そして確実に敵……猪狩・アントニオは、クリスタに危害を与える気、である。
今度こそオブリビオン達からクリスタを守り切って、ボスである猪狩・アントニオを倒せるか?それが猟兵の新たなる使命だ!
御形・菘
場のテンションも上がりきって良い空気ではないか
さあ来るがよい!
ヒトの部位の美醜については正直あまりよく分からんが、角は中々美しいと思うぞ
服のセンスも良し、十分にキャラが立っておる! 戦乙女とでも呼べば良いか!
ならば妾は真っ向勝負よ
邪神のオーラよ、妾が命ずるままに形を為せ!
すべてを丸のみにする蛇の大口、凌げるとは思わん事だな!
と言いつつ、最優先目標はクリスタの守護であって、此奴を倒すことではないからな
命中やダメージはある程度切り捨て、面で圧倒して後方へは決して通さんよ
はっはっは、熱烈な投げキッスは大歓迎であるぞ
オーラを封じられたところで、妾の左腕は一切関係ない!
それはもう、顔面狙いでボコボコよ!
フィオ・グラート
「ふぅ……酷くつらい戦いだったんだよ……。ウコンはカレーで十分なんだよ。
あ、クリスタちゃん大丈夫……?」
ちょっと簡単に周りでも調べてみようかな? と思ったら動けないって?!
どうしようどうしよう。なんかタイマーっぽいのが出ちゃったけど、どうすれば……。
それになんだかとても強そうなオブリビオンが…!
「最後までクリスタちゃんを護って見せるんだよ…!」
絶対に手出しはさせないんだから!
<殺気>が放てるのなら、相手の殺気も感じて反応できるはず!
【謎を喰らう触手の群れ】で触手を腕や足に巻きつかせて、攻撃のタイミングを遅らせたりずらしたりするよ!
触手を足場にして相手に接近して僕だって戦うんだよ!
「ふぅ……酷くつらい戦いだったんだよ……。ウコンはカレーで十分なんだよ」
フィオ・グラート(f03872)は、げんなりな口調でそうこぼす。
ターメリック色のとぐろを巻いた、怪人の頭部がまだあちこちに倒れている、とあっては、いつ御形・菘(f12350)の生配信が「少々お待ちください」というテロップと、環境映像に切り替わっても、不思議はないところだった。。
「どうしようどうしよう。なんかタイマーっぽいのが出ちゃったけど、どうすれば……」
その声に呼応するかのように、クリスタの顔に表示された、タイマーの下に、デジタル時計のような数字が現れ、それは
14:40
から、一つずつ数字を減じているではないか。
先に現れたタイマーと呼応しているのは、間違いなさそうだ。
「あ、クリスタちゃん大丈夫……?」
「相変わらず動けませんが、この数字は信じてもよさそうです!」
この数字が完全にゼロになれば、再び動けるようになる。そう信じることにした、が。それはそれまでに目の前のオブリビオンが、自分に害をなさなければ、という条件付き。
「なんだかとても強そうなオブリビオンが……!」
そうフィオがこぼすのも無理はない。今度はたったの一体ながら、今までの集団線で現れた敵とは、格の違いが戦わずしてもみてとれた。
その畏れを吹き飛ばすように、御成の声が響く。
「場のテンションも上がりきって良い空気ではないか さあ来るがよい!」
その声は先刻と、いや戦闘前とは全く変わるところはない。
「最後までクリスタちゃんを護って見せるんだよ……!」
フィオは思いを口に出す。そして心に誓う。
「絶対に手出しはさせないんだから!」
と。
それは御方も同じ思いであった。
最優先目標はクリスタの守護であって、此奴(こいつ)を倒すことではないからな。
「面」で圧倒して後方へは決して流れ弾一つ、いや小石一つさえ通ささない、と。
「ヒトの部位の美醜については正直あまりよく分からんが、角は中々美しいと思うぞ」
「お褒めに頂き、光栄ですわ」
と、御方の声かけに、アルトの割にはわりと通る声で反応する、オブリビオンの猪狩。
「服のセンスも良し、十分にキャラが立っておる! 戦乙女とでも呼べば良いか!」
とはいえこの発言には、問題点が。
生物学的には、猪狩は「男」であった。
が、これはさ末なことでもあるか。
「ならば妾は真っ向勝負よ」
御影は連戦でその身に滲(にじ)んだ己の血を媒体に、右腕に宿る得物「八元八凱門」の封印を解く!
「妾が命ずるままに形を為せ!」
それは、蛇(くちなわ)の大口の姿を成す。
猪狩はその口に向けて投げキッスを放つ。それは挑発か? いや、命中した対象を、誘惑の後捕縛させるという奇っ怪な「技(ユーベルコード)」だ。
「凌げるとは思わん事だな!」
蛇(くちなわ)の口で投げキッスを受け止める! その幾つかは口の中で命中し、なるほどその口は猪狩を襲うことはなかった。
しかし。狼狽(ろうばい)どころか、
「はっはっは、熱烈な投げキッスは大歓迎であるぞ」
と、笑い飛ばす。
「オーラを封じられたところで、妾の左腕は一切関係ない!」
右腕の蛇(くちなわ)は、盾、であった。
左腕で、猪狩の端正な顔面を強(したた)かに、ボコボコに殴りつける!
「今度は僕の番だよ!」
「僕?」
そう。フィオはいわゆる「ボクっ子」。
猪狩の持つ、女に対する憎悪の感情が、その身の大きさを増大させていたはずが、その増大の速度が目に見えて落ちる。
「女なのに、『僕』だと?」
もちろん口調だけのこと、とはいえその一瞬の疑問は、フィオの伸ばす触手の群れに力を与えるに十分な時間だ!
腕や脚を縛り上げ、猪狩を地に倒さんばかりに、紫色の触手が伸びる。ただし体格とともに増大した攻撃力により、あえなく振り切られる……が、目の前にはフィオの拳が迫っている! 触手を足場にしたフィオが顔面に、したたかに一撃を食らわせる!
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
文月・統哉
15分…カップ麺5こ分か、長いな
でも大丈夫、確りと護ってみせるぜ
猟兵と、このクロネコ・レッドの名に懸けて!
猪メイド?猪なら着ぐるみの方が可愛いのに
今からでも着てみない?
ゆるい会話でこちらのペースに引きずり込んで油断誘う
そして隙あらば着ぐるみを勧める構え
そっちが狙いだろうって?キノセイキノセイ
ふむふむ
視認している対象への攻撃か…
(ニヤリと笑い)ガジェットショータイム!
光学迷彩着ぐるみを召喚するぜ
そしていそいそ早着替え♪
にゃふふふふ
これでもう何処にいるか分かるまい(ドヤ顔
形は勿論猫型だ、カッコいいだろう?(見えない
そーっとそーっと忍び寄り
敵後頭部にフライパンを振り下ろす!
どんなもんだい♪(えっへん
フィロメーラ・アステール
「超ラッキーな流れ星が到着したぞー!」
これで最悪の事態は回避確定したな!
え? 気が早いって? またまたぁ。
おや?
あたしの【第六感】が強烈な憎悪の念を捉えている!
これは紛れも無い巨悪の気配! ……たぶん!
対抗するために【気合い】を高めて必殺技だ!
【スーパー流れ星キック】で一気に勝負を仕掛けるぜ!
身体サイズが増大するなら好都合! 遠慮はいらないな!
【全力魔法】で【破魔】【属性攻撃】のオーラを展開!
そのまま【残像】を放ちながら【空中戦】テクで急接近!
敵の反撃は空中【スライディング】でのすり抜け!
もしくは身に纏った魔力の【オーラ防御】で強引に突破!
そしてキックの【踏みつけ】でアタックを決めるぞー!
傷跡やダメージを隠せぬほどのダメージを喰らっているはずなのに、いまだに倒れるどころか膝を突く気配さえ見せない猪狩に、軽い焦りの色が猟兵達に見えてくる。
「15分……カップ麺5こ分か、長いな。 でも大丈夫、確(しっか)りと護ってみせるぜ。猟兵と、このクロネコ・レッドの名に懸けて!」
今一度気合いを入れなおす、文月・統哉(f08510)の前に、きらめき、といおうか、かがやき、といおうかが、現れる!
「超ラッキーな流れ星が到着したぞー!」
正に流れ星のごとく、フィロメーラ・アステール(f07828)が、既に憎悪でその体躯(たいく)を大きくしている猪狩の前に現れる。
予想外の出来事と、すわ猪狩のまだ知らぬユーベルコードか? という驚きで、目を丸くしていた猟兵達に向かって、
「これで最悪の事態は回避確定したな! え? 気が早いって? またまたぁ」
と、軽妙な口調で猟兵達に声をかける。
「おや?」
フィロメーラの第六感は、猪狩の強烈な憎悪の念を捉える。
無理もない。女性に対する憎悪に加え、フィオメーラの登場で、注目が自分から外れたことも手伝って、その体躯とともにますます膨れ上がっていくではないか!
一方注目が猪狩から外れたことで、今のうちに! と行動をおこすは、薄笑いを浮かべる文月。
「ガジェットショータイム!」
光学迷彩着ぐるみを召喚する
「これは紛れも無い巨悪の気配! ……たぶん!」
いや、クリスタに危害を加えようとしている時点で、巨悪とまでは言わずとも、少なくとも猟兵達の敵、でしょうが! とツッコミが入りそうな、緊張感ある口調に対して、余り緊張感のない台詞(せりふ)を口にするフィオメーラ。
しかし、それはあくまでも口だけ。猪狩に対抗するために、まずは気合いを高めて……。
「スーパー! 流れ星!! キーーーック!!!」
一気に勝負を決めにかかる! 体躯の増大は、こうなってしまえば、ただ的を大きくさせただけにすぎなかった。
その増大させた戦闘能力を、さながらクロスカウンターのごとく、オーラ防御でかわす! キックの軌道を変えることなく、まっすぐに「輝き」は、猪狩の脳天目がけまっしぐら!
命中!
いん石落下のごとき衝撃音、のち衝撃波があたりを襲う!
こうなっては、もう猪狩は……と、土ぼこりが晴れるが、そこには膝こそついていて、血と砂埃(ぼこり)にまみれた姿、とはいえなおも健在だった。
まだ健在なのか? と猟兵達の間に少なからぬ動揺が、走る。
が、それを打ち消すような、男性の声……文月だ!
「猪メイド? 猪なら着ぐるみの方が可愛いのに。今からでも着てみない?」
血と砂ぼこりにまみれ、所々にダメージのある、白とピンク色のメイド服をちら、と見てからの軽口か挑発か。
「猪の着ぐるみ、だと?」
戦闘の場でも、着ぐるみを勧めることは忘れない! 着ぐるみ探偵の面目躍如。舌戦で敗北し反論を言いよどんでいる猪狩をよそに、先刻召喚した「光学迷彩着ぐるみ」にいそいそ早着替え。
「にゃふふふふ。 これでもう何処にいるか分かるまい」
着替えを完了させた文月の光学迷彩着ぐるみが、どんな着ぐるみなのか、どんな表情をしているのか、をうかがい知ることはでき得ない!
(それは格好いい猫型(自称)で、ドヤ顔をしていたのだが)
自身を模したエネルギー体で攻撃しようにも、視認している対象が光学迷彩で見えなくなってしまっている、とあっては致命傷を与えることはかなわない!
「どこだ! 卑きょうなまねを!」
悪態をついたが、もう遅い。既に背後をとられた気配を感じたと同時に、目の前に星がきらめく。これが、猪狩の見た最期の光景だった。
「どんなもんだい♪」
そう言う文月の手にはフライパン。それで猪狩の頭を強(したた)かに殴りつけ……それが致命傷となってそのまま斃れていった。
「えっへん! これでクリスタちゃんは助かったな? ところで、あとカップ麺何個分?」
クリスタの顔のタイマー(?)は、あと3分強を残して、まだ消えていなかった。
「改めて、オブリビオンの襲撃を警戒しつつ、時を待とうぜ」
まさか、再構成の結果、クリスタの意識を乗っ取って、猟兵に害なすことはないであろう。けれども、その可能性は捨てておけない、と緊張しつつ、針が0に近づいて数字が減算されていく様をじっと観察する猟兵達。
3!
2!
1!
「「「「「ゼロ!」」」」」
その瞬間。クリスタの顔からはタイマーも、地図も鍵も映ることはなく、本来のクリスタの表情が映し出された!
安堵(あんど)の息が漏れる猟兵達に向かって
「ありがとうございます! 二度ならず三度まで助けていただいて、本当にありがとうございます! (^o^)」
弾む声と表情で、猟兵達にお辞儀をし、飛び上がらんばかりに喜ぶクリスタ。
「どうやら、金縛りも解けたようだし、これで僕たちの任務は完了かな?」
笑顔を浮かべ、グリモアベースへの帰還を進めようとしていた、そのとき!
公園の迷子案内用と覚しきスピーカーから、抑揚の余りない、機械的な音声が響き渡る!
『システム・フラワーズより緊急救援要請』
『全自動物資供給機構≪システム・フラワーズ≫に、侵入者あり』
『テレビウム・ロックの解除数が多ければ多いほど、開放されるメンテナンスルートは増加する。至急の救援を請う』
『繰り返す。システム・フラワーズより緊急救援要請――』
「システム・フラワーズ……?」
「侵入者?」
「妾にはわからんが、侵入者とはなんとも不穏な響きがするのぅ」
「俺の推理でも……よくわからないな。解除ってことは、その救援のための経路が増えたってことなのかな?」
「だとすれば。ボクたちは、クリスタちゃんとあわせて、システム・フラワーズの救援に手を貸せた、ということ、だよね?」
ただ言えるのは。
「テレビウム・ロック」の一連の騒動が、これでは終わらないだろう、ということだけだった。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴