テレビウム・パニック
「たーすけてぇええええ……!!」
びゅーん、と夜の大通りをかっ飛ばしていくテレビウム。
「まああてえぇええええ――!!」
ドドドドド、とその後を追いかけるマグロ怪人が複数。
キマイラフューチャーは今日も七色のネオンが瞬き、パラドキシカルを誘発する前衛的なミュージックが波のように押し寄せる。
「なんで俺がこんな目に……!!」
それが起こったのは本当に突然だった。映画を観に行った帰り道、ふと気が付くと顔の画面がジャックされたような状態となって、『ある映像』が映し出されたのだ。
「鍵、らしい」
サク・スミノエ(花屑・f02236)は思案するように口元へ手を添えた。
「正確には鍵のようなもの――と言うべきか。もちろん、全てのテレビウムではなく一部にそういう現象が起こっている」
しかもそれらのテレビウムは、映像が映し出されるのと同時にオブリビオンの襲撃を受けている。
「至急、キマイラフューチャーに向かって彼を助け、何が起こっているのかを把握してもらえるか? なにしろ、状況は一刻を争う。マグロ怪人は止まることを知らない……おそらくは戦いも、街を高速で駆け抜けながらになるだろう」
サクの手のひらでグリモアが旋回を始める。
突如としてテレビウムを襲った状況はいったい何を表しているのか? 『鍵』の映像が示す意味とは?
向かう先はキマイラフューチャー。
Let It Goな世界を襲った波乱の幕開けを、その目で確かめろ。
ツヅキ
テレビウムに発生した現象の原因を探りながら、邪魔をする怪人を倒してゆくシナリオです。期間限定のため、4/30の8:30までの完結を目指すスケジュールで進行します。
●狙われたテレビウム
画面に『鍵』のような映像が流れた途端、オブリビオンに追いかけ回されてしまった一般人。
●マグロ怪人
止まると死ぬ(自己申告)。4,5人でテレビウムを追い回し、ネオン瞬く街中を爆走中。
なぜ鍵の映像が映し出されたのか、詳しい状況は不明です。
まずはマグロ怪人からテレビウムを助けてあげてください。成功すると次の章に進みます。
第1章 集団戦
『マグロ怪人ツーナー』
|
POW : 止められない止まれない
【食べられるという恐怖心から無限のスタミナ】を発動する。超高速連続攻撃が可能だが、回避されても中止できない。
SPD : そんなことより助けて欲しい
レベル分の1秒で【腕を振り払うことで自らに噛み付いてる猫】を発射できる。
WIZ : 水を得たお魚
【水鉄砲】が命中した対象にダメージを与えるが、外れても地形【を水浸しにし】、その上に立つ自身の戦闘力を高める。
イラスト:くずもちルー
👑7
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
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種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
夕闇霧・空音
【アドリブ歓迎】
マグロかぁ…流石にいくらなんでも
アレを刺し身にはしたくないわ…
テレビウムのいる場所を把握しながらのバトルになるわけだけど…
とりあえずワタシもマグロを追いかけることにするわ。
ところで彼らは真っ直ぐにしか進めないのかしら?
小回りがきかないならば先回りするルートを選んで
テレビウムが去った後からユーベルコードで
地面を氷漬けにして足を止めるわ。
そんでもって、倒れた奴らに強烈なフリーズゼロを打ち込んで
まとめて氷漬け…
これでクール便のマグロの出来上がりってところかしら?
フィロメーラ・アステール
「止まらぬなら、止めてみせよう、マグロ怪人!」
【気合い】を入れてかっ飛ばしながら追いかける!
攻撃があれば【空中戦】のテクで回避!
敵さん、後ろを見てる場合じゃないけどな!
【錬成されし対の双星】を使うぜ!
あたしの分身を生み出し、逃げるテレビウムの背後にセット!
そこから【オーラ防御】のバリアを後方に向けて飛ばすぞ!
つまり障害物を作る!
横によけないといけない壁!
ジャンプの必要な低くて横に長い壁!
スライディングの必要な上方を覆う壁!
【迷彩】魔法がかかっていて気付きにくい壁!
【残像】と共に迫ってくるすばやい壁!
このアクションゲームを生き残れるかー!
脱落した敵はあたし自身が【踏みつけ】て完全アウトにするぞ!
鏡島・嵐
判定:【SPD】
鍵も気になるけどとりあえずは人助け……もといテレビウム助けだ。
マグロ頭の変な奴らに追い回される、か……控えめに言ってホラーだな。
とりあえずだ……ホントに止まったら死ぬのか、確かめてやるよ!
いやまあ……おれも実は怖ぇんだけど。
クゥの背中に乗って、爆走するマグロどもを追いかける。
あんだけ全力疾走してんだから、目とか足元狙って攻撃すればけっこうな妨害になりそうだけどな。
つーわけで、喰らえー!と〈フェイント〉織り交ぜながらマグロどもの足元撃ったり〈目潰し〉仕掛けたりして、とにかくまともに走れねえように妨害する。
他の味方と連携できそうな状況なら、歩調合せて攻撃するぞ。
エンティ・シェア
お前ら本当、やることが多いと「俺」に投げるのやめろよな
しゃーねぇなくそ、保護しつつの戦闘だろ。やってやらぁ
止まると死ぬなら止まっちまえ
つーことでライオンライドで追いかけてついでに一匹ぐらいマグロ轢きたい
いっそ齧れ。ライオンもネコ科だから旨く感じるかもな
飛んでくる猫もいっそ食…いや、さすがに腹に悪いか
水鉄砲はなるべく避けたいし、足元滑らねーようにも気をつけたい
そして隙あらばマグロを轢きたい(八つ当たり)
テレビウムを拾って同乗させてやれたら戦いやすくなりそうなんだが…
まぁ無理そうなら並走しながらマグロ伸してくしかねーわな
一応助けに来てるつもりだからあんま離れてくれるなよ
視認できる位置で保護に務める
アンリ・オヴォラ
やーん、アタシこんなトコは・じ・め・て★
キュートでビビッドでほんのりキッチュ!
カーワイー★
テレビちゃんも、噂通りとってもキュート……あらっ?
ってヤダ~なんか可愛くないのが
あっネコちゃん
あっでも可愛くない
ヤダ~!
んもう!この世界に相応しくないお魚ちゃん
アンタの相手はアタシ
咎力封じでなんかもう色々封じちゃうわよ!
ていうか封じたいの!
ちょっと!猫ちゃん飛ばさないで頂戴!
まず猿轡を飛ばして、次に手枷
でもこれはフェイントよ
ロープでぐるぐるにして足を止めるのが目的なんだから!
……転んじゃったらどうなるのかしら
攻撃自体は他の子にお任せするワ
触ったらなんだか生臭そうなんだもの~
●第1章 『テレビウムの受難~マグロ怪人と鬼ごっこ編』
「ぎゃああああぁぁああ……!!」
とてててッと街を駆け抜けていくサフランイエローのテレビウム。
僅か数秒後。
「うおぉぉおおおお――!!」
恐怖の表情で逃げる、いや追いかけるマグロ怪人たちの足元がキラリと光った。一面の氷だ。一斉につんのめった彼らの背後で、先回りして路面凍結させた張本人である夕闇霧・空音(凶風・f00424)が小さく親指を立てた。
「大・成・功」
「ああああ! 止まった! 止まってしまった!!」
「大丈夫よ、死んでないから」
「死ぬ―! 死ぬ―!!」
「ええい、黙りなさいッ」
長い髪を指先で漉き、そのまますっと腕を伸ばした途端――空音の両腕が瞬く間に変形してブリザードを放出。
「あいえー!!!」
かちんこちんに凍り付くマグロ怪人。
「くっ、惜しいやつを無くしてしまった!!」
仲間を盾にした別の怪人が空涙を流しながら再び疾走。だが、まるで弾丸のようにかっ飛んでくる黄金の流星が彼らに迫った。
「止まらぬなら、止めてみせよう、マグロ怪人!」
「あれはなんだ!?」
「ふふん、後ろを見てる余裕はないぜ!」
フィロメーラの全身が白い光に包まれ、二つに割れたもうひとつの輪郭がすぅっと逃げるテレビウムの背中に張り付いた。
「ほえ?」
違和感に振り返るテレビウムは、小さな爆発が起こったのかと見紛うオーラの壁が次々と大きさや形の違う障害物を道路に作り上げていくのを見た。
「さあ、このアクションゲームを生き残れるかー!」
腕を組んでどやっと告げるフィロメーラ。
あわわわわ、とマグロ怪人に動揺が走る。なにしろ彼らは止まれない。強制スクロールも同然の難易度だ。
「おー、すげぇ。低くて横に長い壁に、見えにくい壁に動いてるように見える壁……ははっ、あいつ正面からぶつかってもんどりうってるぜ。なんかこういうゲーム見たことあんなぁ」
輝く獣の背に乗ったエンティ・シェア(欠片・f00526)が鞭を振るえば、シャランと絢爛な鈴の音が獣を鼓舞して大きく跳躍。
「あー!!」
背を踏まれたマグロが転びながら悲鳴を上げた。
「ほらよ、よかったら乗んな」
「ど、どうもありがとうございます!!」
「気にすんな。こういうやること多い仕事は決まって『俺』に投げてくるやつらがいるもんでね」
ひょいとテレビウムを引っ張り上げて、自分の背に捕まらせる。獣は前後左右に飛び退き、水鉄砲を器用に躱した。辺りにできた水たまりをパシャパシャと飛び散らせ、マグロ怪人は更に速度を増していく。
「はあ、はあ……つ、つかれてきた! ん?」
それでも止まれないマグロ怪人の前に立ちはだかる下睫毛の美丈夫――アンリ・オヴォラ(クレイジーサイコカマー・f08026)。
「どけどけどけぇー!!」
さらっと髪をかきあげて、アンリは「お断りよ」と言い放つ。
「せっかくこんなにキュートでビビッドでほんのりキッチュなカーワイー★ワールドに来たっていうのに、相応しくないお魚ちゃんはとっととあるべきところへお帰んなさい!」
びゅんっと飛来する猿轡がマグロ怪人の顎に命中。
「あうち!」
「ほらほらほら!!」
続けて輪っかのような手枷がぽーいと投げられた。
「なんの!」
「やだちょっと! 猫ちゃん飛ばさないで頂戴!」
会心のセクシーポーズで猫を避け、アンリはこれが本命とばかりに格好良くウインク。迸ったロープがマグロの足を縛り付け、その場に転がした。
「うわぁぁあああああ!!」
錯乱したマグロ怪人は水鉄砲をまき散らしながらごろごろと転がる。ふんどしが乱れる。それでも前進を続ける。
「その執念が怖ぇ……」
ごくりと喉を鳴らして、鏡島・嵐(星読みの渡り鳥・f03812)は背中に乗った黄金の獣――クゥの上から次々とスリングショットを放った。
「あたたたた!!」
見事足に命中。
じたばたともがく彼らに、嵐は容赦なく言った。
「弾はまだまだあるからな。喰らえー!」
「やめて、やめてください! 目が、目がーーー!!」
「……なんだ、この妙な罪悪感は?」
自分でやっておいてなんだが、縄でふんじばられた魚頭の男が目から血の涙を流しながら転がっていく場面は心に来るものがある。
「なんというか、控えめに言ってホラーだな……」
「少なくとも、アレを刺し身にはしたくないわね」
空音の構えた両腕の周囲が一気に冷え込み、雪の結晶を撒き散らしながら急速冷凍。
「はわわわわ……ぎゃふん!!」
「おっと、悪ぃ。轢いちまったわ」
かろうじて氷結から逃れたマグロ怪人を蹴飛ばしたのはエンティの操る獣。彼は飄々と笑い、手綱を引いた。
「い、いやああああ!!」
くぱっと大きな口を開いた獣に頭を齧られ、悲鳴をあげるマグロ怪人。
「おっとっと」
猫乱舞を避けつつ、嵐はちらとエンティを見た。
「あの、それ喰わす気か?」
「……いや、さすがに腹に悪そうだ」
にゃーん、と難を逃れた猫の嘶きプライスレス。まとめてマグロのクール便を積み上げた空音は、倒し忘れの無いように指差し確認。
「ひい、ふう、みい……残りはどこいったのかしら?」
「あそこよ!」
生臭い匂いから距離を取っていたアンリが指差すマグロ怪人の後頭部を、スコーンッ☆といい音を立ててフィロメーラが踏みつけた。
「完全アウト!」
止めを刺したフィロメーラは胸を張り、アンリの差し出した指先に小さな拳を当てて勝利を祝った。
「ンフッ、正義は勝つってやつね……って、あら? テレビちゃん、なんかまた違う映像が映ってるわよ」
「え? あっ、ほんとだ!」
テレビウムの頭に映っているのは、噴水……だろうか。人工の芝生。奇天烈なオブジェ。エレキテルなビートを刻む、無調のミュージック。
「どっかの公園みたいだな」
じっと画面に近づいて、フィロメーラは他に何か目印を探す。
「これは、駅前の広場か?」
「ここなら知ってます。すぐ近くです」
「っし、じゃー行ってみっか」
エンティの周囲をくるくると三色のぬいぐるみが踊る。
「いったい何が起こるんだろうな。クゥ、もう少し付き合ってくれ」
獣は頼もしげに吼えると、他の猟兵たちを先導するように駆け出した。移動を開始する彼らの背後から、「ぴーぃ、ぴゅー」という鳴声が聞こえたのはその直後だった。
大成功
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第2章 集団戦
『アキクサさま』
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POW : ぽかぽかの風
【召喚したヒーターの熱風】で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる。
SPD : どっちが本物?
【もう一羽のアキクサさま】が現れ、協力してくれる。それは、自身からレベルの二乗m半径の範囲を移動できる。
WIZ : 究極の平和主義
全身を【スーパーもふもふモード】に変える。あらゆる攻撃に対しほぼ無敵になるが、自身は全く動けない。
イラスト:橡こりす
👑7
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種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●第2章 『テレビウムの受難~アキクサさま来襲』
〝かわいいは正義〟という言葉を知っているか猟兵。
彼らのどこか焦点が合っていないつぶらな瞳はまるでそう主張しているかのようであった。
100、いや200匹は越えている。
ピンク色の群れが空の一帯を覆い尽くして「ぴゅぃぴゅぃ」と鳴きながらテレビウムを追いかけてくるではないか。
「か、かわいい……」
テレビウムの心がごとりと動いた。
「アキクサさま……! アキクサさま……!」
果たして猟兵たちは、かわいさに心を奪われてしまったテレビウムを護送してその顔の映像が示した場所まで連れていくことができるのだろうか?
フィロメーラ・アステール
「だめだ、騙されるなー!」
あんな見た目でも、ヤツは怪人の一派!
捕まったら全身をついばまれて死ぬぞー!
たぶん!
世界に【祈り】と魔力を捧げ【星の遊び場】を発動だ!
相手が飛んでいるなら好都合!
聖なる【破魔】【属性攻撃】の雷で【範囲攻撃】を仕掛けるぜ!
一説によれば飛行している相手には効果が抜群らしい!
【目潰し】や【気絶攻撃】の効果も期待できるかもしれない!
敵はこちらに目を向けているから、いきなり雷が上から落ちてくれば不意討ちになるんじゃないか?!
雷の速さと併せて、防御が展開される前に攻撃するぞ!
まさに青天の霹靂!
制御の難しい技だけど、距離のある内に使えば、狙いが多少甘くなっても大丈夫なはず!
アンリ・オヴォラ
ンもう次から次へと
テレビちゃんもしっかりなさい!
アンタのが断然カワイイわよ!
にしてもピーチクやっかましいわね
おブスな女の集団みたい!
針金ぶっ刺してバッグチャームにするわよ!
ウヨウヨいるんだもの、死霊二体で囲いこみ作戦しましょ
出来るだけ一箇所に集めたらまとめてズドン、よ
進行方向には蛇、追い込みを騎士に
ほらほら、丸呑みしちゃうわよ~
もし動かない子が出たとしても、それはそれよ
追いかける事が出来ないなら、目的も果たせてないことにならない?
ある程度集めたら二体で挟み込むように消してくわ
いっぱい囲めたら皆にも手伝ってもらっちゃいましょ♪
このラブリーな公園には何があるのかしらね(つんつん)
アーン楽しみー★
夕闇霧・空音
【アドリブ歓迎】
くっ…なんと可愛らしい…いや!天音のほうがずっとかわいい!
でも天音もかわいいって良いそう…いや、でも天音のほうが可愛い!
可愛そうだけどこの暖かいモンスターに
冷たい風を浴びせて氷漬けにしてあげるわ。
できれば冷凍保存して持ち帰りたいけど流石に駄目かしらね…
とりあえずモフモフに負けないように頑張る!
エンティ・シェア
引き続き俺。ライオンも継続してテレビウム乗せておきたい
ここにいてくれりゃその内可愛いの群れに突っ込んでやれるから(できれば避けたいが)
サファリバスみたいなもんだから。離れんなよ
…まぁ、可愛いをぶちのめす最前線でもあるんだけど
つーか多数戦は俺の仕事じゃねーっつの
あの数相手にするのも切りがねーし、なるべくスピード維持して突っ切りたい
ただ、目の前に居れば積極的に突進して踏んでく
ちょっとくらいモフる瞬間があれば手を伸ばせばいいんじゃないか
そのままぶら下がって敵の群れ側に移動ってのは無しな。頼むから
いっそ引っ掴んでおいた方が安全かもしれない
解決したら猫カフェでも連れてってやるかね…
動物の懐柔なら得意だし
鏡島・嵐
判定:【SPD】
焦点の合ってねえ瞳って……それもなんか怖ぇ気するんだけどな……?
つーか群れで啼かれるとすげーうるせえ!
引き続きクゥに騎乗した状態で迎撃。
的がさっきのマグロ軍団より小さくなっちまってるけど、〈属性攻撃〉で癇癪玉(みたいなの)を空に撃ち上げて炸裂させて、追いかけてくる小鳥(?)を追っ払う。
クゥも一緒にあいつら脅してやれ!
……って増えんのかよ! めんどくせえ! どうせどっちも本物ってオチだろ!
どの道まとめて薙ぎ払うとか出来ねえし、逃げながら地道に攻撃する。
前回同様、味方と連携できる状況ではしっかり連携。
あと、追われてるテレビウムに危害が及びそうなら、可能な限り防ぐようにする。
「だめだ、騙されるなー!」
不覚にも敵のかわいさの前に屈してしまったテレビウムを引き留めたのはまず、ちいさな両手でぎゅーっとフードを引っ張りながら叫んだフィロメーラ・アステール(SSR妖精:流れ星フィロ・f07828)の説得だった。ぴぴゅー、ぴゅぴゅ!
「捕まったら全身をついばまれて死ぬぞー! たぶん!」
この正論にテレビウムははっと我に返り、そうだ、と自分が彼らに狙われていることを思い出す。ぴちゅちゅ、ちゅぴー!
「あんなにかわいくても、敵なんだよな」
「そう! 紛うことなき怪人の一派だぞ!」
フィロメーラは力説するも、
「ああでも、やっぱりかわいいー!」
人の話を聞かないテレビウムに空中でずっこける。
「いやいやいや、焦点の合ってねえ瞳って……怖ぇだろ……?」
鏡島・嵐(星読みの渡り鳥・f03812)の的を射た突っ込みに夕闇霧・空音(凶風・f00424)が悔しげに首を振った。
「分かってはいても……くっ……なんと可愛らしい……」
「こっちもかよ!」
「いや! もちろん天音のほうがずっとかわいい!」
空音は両拳を握りしめ、やはり力説。
「でも、天音もかわいいって言いそう……いや、でもやっぱり天音のほうが可愛い!」
「ああもう、みんな正気に戻ってくれよー!」
嵐はクゥに向かって声を張り上げた。
「今からあいつらに向かって雷みたいな癇癪玉を撃ち上げるから、お前も一緒にあいつら脅してやれ!」
クゥの咆哮を合図として、嵐の手元から放たれた弾がアキクサさまの群れに向かって炸裂する。ぴぴぃきゅぅぅぴぴぴぴぴぁ!! ぴゅぴゅーーーー!!!
群れは途端にばっと広がって、猟兵たちとの距離が空いた。
「しっかりしなさい! アンタのが断然カワイイわよ」
アンリ・オヴォラ(クレイジーサイコカマー・f08026)の説得に、テレビウムがきょとんと我に返る。
「えっ、初めて言われました」
ぴぴぴぃーーー!!
「ンもう、自分の魅力に気付いてないのね! ――それはそれとして、いい加減にピーチクやっかましいわね。おブスな女の集団みたい!」
「ぴ!?」
アンリが鬱陶しげに叫んだ瞬間、彼の左右に甲冑騎士ととぐろを巻いた蛇の死霊が現れた。
「アンタたちで囲い込んでやって頂戴! まったくもう、あんまりしつこいと針金ぶっ刺してバッグチャームにするわよ!!」
ピンク色をした小さくて丸いもふもふがバッグから吊り下がる光景を想像した空音の頬が紅潮する。
「いいわね、できたら私にも分けて欲しいわ」
「オッケイ、出来るだけ一箇所に集めたらまとめてズドン、よ」
空音の両腕が再び変形。
これからアキクサさまたちを追い込むと想定される場所に照準を合わせ、その時を待つ。回り込んだ甲冑騎士が後ろから追い立て、慌てて逃げた先には大きな口を開けて丸呑みにせんとする蛇が待ち受ける――……。
「今よ!」
「よーし、あたしにもまかせろー!」
フィロメーラが祈るように両手を組み合わせた途端、黄金の星が散開。空中に出現した魔法陣が雷鎚を呼び、容赦なくアキクサさまの群れを直撃した。
「飛行している相手には効果が抜群だろう!」
えへん、と胸を張るフィロメーラ。
「制御の難しい技だけど、距離のある内に使えばこの通り!」
「お見事ね。心が痛むけど……そうも言ってられないわ。覚悟なさい!」
間髪を入れず、空音の両腕から迸った氷風が雷を逃れた個体を巻き込んで猛威を振るった。
「ったく、派手にやりやがるぜ」
空から降ってくる気絶したアキクサさまやら氷の欠片やらから頭を庇いつつ、エンティ・シェア(欠片・f00526)はテレビウムの首根っこを掴んだまま獣を駆る。ついでに地面へ落ちたアキクサさまを一匹ずつ踏み潰しつつ、件の駅前広場を目指してスピードを上げた。
「多数戦は俺の仕事じゃねーっつーのに――」
「アキクサさまー!」
両手をばたばたと振り回すテレビウムにエンティは嘆息。
「焦らなくても、ここにいてくれりゃその内可愛いの群れに突っ込んでやれるから。サファリバスみたいなもんだと思って、離れんなよ」
「ほんとですか!?」
「……まぁ、可愛いをぶちのめす最前線でもあるんだけど」
エンティの言葉通り、大量のアキクサさまが次々と雷で撃たれたり氷漬けにされたりしていく光景は圧巻だった。
なにしろ彼らはスーパーもふもふ化したり、分身を作ったりする。倒したはずなのに数が減って見えないことに気づいた嵐が「げっ」と呻いた。
「……って増えんのかよ! めんどくせえ! どうせどっちも本物ってオチだろ!」
テレビウム目がけて滑空してきた個体から順番に撃ち落とし、その間に割り込む。
「先に行ってくれ!」
「あああああ~!!」
もう少しでもふれるところだったアキクサさまから引き離されて、テレビウムは悲しげな顔になる。彼がそのまま敵にぶら下がっていってしまわないように引っ掴んで確保していたエンティが慰めるように言った。
「仕方ねーな、そんなに可愛いが好きなら猫カフェはどうだ? どんなのでも懐かせてやんよ」
「猫カフェ!」
「ただし、無事に解決したらな。ほら、次の道はどっちだ?」
「はい! 右です!」
一行が噴水のある広場に到着した時、アキクサさまは壊滅状態でほとんど群れの体を為していなかった。
「冷凍保存して持ち帰りたかったわ……」
最後のアキクサさまが凍らせた氷ごとぱきんと割れて消えていくのを見届けた空音は本気で残念そうだった。
「このラブリーな公園には何があるのかしらね」
「ひゃひゃひゃ、くすぐったい!」
つんつんとアンリに画面を触られたテレビウムが照れたように暴れる。
「あら? 何か光って――?」
「お、おい!?」
嵐が慌てて叫んだ。
公園中に光が満ちて、視界が真っ白に塗りつぶされていく――!?
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
第3章 ボス戦
『マルチプル・アースムーバー』
|
POW : タイヘン キケンデスノデ チカヅカナイデクダサイ
【放り投げた瓦礫や、ドリルの一撃など】が命中した対象にダメージを与えるが、外れても地形【を瓦礫の山に変え】、その上に立つ自身の戦闘力を高める。
SPD : シャリョウガ トオリマス ゴチュウイクダサイ
【ブルドーザー形態による猛烈突進攻撃】を発動する。超高速連続攻撃が可能だが、回避されても中止できない。
WIZ : ゴメイワクヲ オカケシテオリマス
【排気マフラー】から【環境に厳しい有害物質たっぷりの黒煙】を放ち、【強烈な粘膜刺激と視界の悪化】により対象の動きを一時的に封じる。
イラスト:おおゆき
👑7
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠グァンデ・アォ」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●第3章 『テレビウムの受難~コレガワタシノシゴトデスノデ』
「はわー! なんだこれ!?」
慌てふためくテレビウムを中心とした周囲は放出される光によって真昼の如き明るさを呈していた。。
「しかも、う……うごけない……!!」
光の影響か、それとも画面をジャックされている影響なのか。身動きのできないテレビウム目がけ、鉄塊が飛来。かろうじて当たらなかったそれは地面を穿ちながら砕け散った。
「モクヒョウハッケン。ハイジョニウツリマス」
黄色い巨体が近づいてくる。
腕のドリルが回転して不気味な音を奏でた。15分間。光が収まるまでの時間はそれと予測される。経過するまでテレビウムは動かせない。そして、敵は一直線に向かってくる――。
「あびゃー!!」
がしょんがしょんと変形したマルチプル・アースムーバーがこちら目がけて突進を開始。
テレビウムの悲鳴は果たして鬨の声となるか?
緋縅・善蔵
アドリブ・絡み歓迎。
基本的に【鎧無視攻撃】と【二回攻撃】の【先制攻撃】。
最初に【オーラ防御】と【力溜め】で防御底上げ。
防衛するテレビウムは近くだろうから【空中戦】で捜索しながら〔支援要請〕。
防衛目標発見後は彼の前に立ち、前方の敵機に〔ミサイルカーニバル〕。
支援機はレベル当分では弱いので自分合わせて3機編成に合体。
自分はテレビウムを安全圏まで運んだ後、〔影の追跡者〕彼の安全を確認しながら【空中戦】のダッシュで戦域に戻り、味方機と共に〔ミサイルカーニバル〕で敵性勢力殲滅。
残ったら二振りの剣をを使った〔斬鐡〕近接格闘や、〔マジ殴り〕と〔回転撲殺拳〕で挫滅。
「この鍵で、異界の扉でも開こうってのかね」
夕闇霧・空音
【アドリブ歓迎】
一体この光は何が発しているのかしら…
なんてのは考えてる時間はなさそうね。
厄介なのは排気マフラーの攻撃や突進するキャタピラあたりが厄介ね。
ここは…フリーズゼロでそういった部分を氷漬けにして
動きを封じてみせようかしらね。
流石にメカの内部機構まで凍らせられたら無事では済まないでしょう。
鏡島・嵐
判定:【WIZ】
15分間テレビウムを守りきるか、あいつをやっつければ勝ちなわけか。
……マグロ、小鳥ときて、真打がこれってのはなんか釈然としねえけど。
〈鼓舞〉や〈援護射撃〉を使って、他の味方が戦いやすくなるよう動く。
相手の攻撃は《逆転結界・魔鏡幻像》で打ち消したり、〈目潰し〉〈武器落とし〉で妨害したりして、味方が被る被害を減らすようにするぞ。
おれ自身が動き止められたら元も子も無ぇから、そこは〈第六感〉とか〈見切り〉〈逃げ足〉も駆使して、可能な限り回避。
テレビウムにとばっちりが行くような事態はなるべく避けてぇけど、もしどうしようもねえ状況だったら庇うことも選択肢には入れておく。
アンリ・オヴォラ
ちょっとどうなっちゃってんの!?
あ~~~ん、もう!
とりあえずコイツぶっ飛ばしてからよ!
コイツに口があるか分かんないけど、とにかく止めるしかないでしょ!
【先制攻撃】【早業】、それから【2回攻撃】を駆使して【咎力封じ】
当たれば何でもいいのよ、それで機動力が落ちるんなら
ホラ、あの関節とか弱そう
アソコ狙うわよ
にしても、ホントはカタイのは嫌いじゃないんだけど……アンタみたいなのはお断りよ!
爪が折れないように玉×2で攻撃しましょ
このコも相当カタイわよ~
テレビちゃんが鍵なのか
それとも錠の方なのか
こんな刺激的なのはじめて♪
だからガラにもなく、テレビちゃんはこの身をもって護るわ
傷ついたら責任とってよね★ミ
エンティ・シェア
あれを排除すればいいんですね
それならば「僕」の仕事です
サイズの大きめな拷問具を盾代わりに飛んでくる瓦礫を跳ね除けたい
そのためにも安定した血の供給が必要です。必要なら「エンティ」を傷つけましょう
仕方がありませんものね
巨体の突進など迷惑極まりないですからね、可能であれば封じてしまいたい
テレビウムを巻き込まない方向に誘導の上回避、反撃に咎力封じが理想の流れ
できずとも、せめて誘導くらいはしたいものです
一般人を巻き込む気はありません。必要なら庇います
武器の動力も確保できますから、一石二鳥でしょう?
攻撃力が足りなければオルタナティブダブルで手数を増やしましょうか
…あぁ、約束
事が終わる前に「俺」に戻らないと
フィロメーラ・アステール
「機械の敵か! それならまた雷で……」
いや、ちょっとまてよ?
敵は突進を始めているし、接近して戦う仲間もいそう!
巻き添え率が急上昇!
あと世界の力を借りる技を乱用したら、ヘソを曲げられてしまう!
ここは何か別の……ん?
あの排気ガスは環境に優しくないぜ!
これには世界もお怒り! あたしの【第六感】がそう囁いている!
よし、今度は【全力魔法】を込めて出血サービス!
改めて【星の遊び場】を使う!
浄化属性の清らかな風を吹かせて、排気ガスを中和するぞ!
これなら動けないテレビウムも守れる!
攻撃力を抑えることで暴発率も抑えられるかな?!
戦場をスッキリさせれば、みんなの気持ちも上向き!
【鼓舞】することができるはずだぜ!
「救援対象捕捉。直ちに援護する」
鋼色の機体にローズレッドのモノアイが光る。左右後方に無人支援機を従えた緋縅・善蔵(首輪付き・f06737)は慌てふためくテレビウムの眼前に舞い降りと同時に全武装の安全装置を解除。
「吹き飛べ!」
テレビウムの驚きの声も、マルチプル・アースムーバーの警告を発する音声もかき消すほどの轟音が辺り一帯に響き渡った。
「ひえー!!」
その場を動くことができないテレビウムが爆風に吹き飛ばされそうになりながらたたらを踏む。
「あ~~~ん、もう! せっかくセットした髪型が台無しじゃない!」
はためく髪の合間からアンリ・オヴォラ(クレイジーサイコカマー・f08026)の怒りを滲ませた瞳が覗き、隠し持っていたありとあらゆる拷問具が掴み出された。くすりと微笑んだのは肩口に黒熊のぬいぐるみを浮かべたエンティ・シェア(欠片・f00526)。
「勇壮な姿もお似合いですよ。『僕』が敵を誘導しますので、攻撃はその後で」
「あらヤダ、イイオトコからの提案じゃ乗るしかないじゃない? 攻撃仕掛けるタイミングは任せなさいよ!」
ひらりと視界を過ぎったエンティを追って、マルチプル・アースムーバーが反射的に体の向きを変えた。
「今よ!」
アンリの合図を受け、エンティも同時に持ちうる全ての拷問具を敵目がけて解き放つ。とにかく、当たればなんでもいい――敵に次弾を装填させる間も与えず、瞬く間に首部へ手枷、肘に猿轡が絡みついた。
「ホラ、やっぱりあの関節が弱点なのよ。アソコ狙いましょう!」
「ええ。あとは排気マフラーやキャタピラ辺りも厄介かしら?」
夕闇霧・空音(凶風・f00424)の藍色をした瞳が無機質に輝いたかと見えた刹那、最大出力で放出されたフリーズゼロの氷結光線がマルチプル・アースムーバーに襲いかかる。
「キュウゲキナオンドテイカをカクニン。マフラーカラナイブヘレイキガシンニュウ……デンキテイトウニイジョウガガガガ……――!」
テレビウム目がけて突撃を試みていた機体の動きが、ぷすんと止まった。
「私の封印兵装の威力はどう? 残念だけど、あなたのお仕事はここまでよ」
空音の武器と化した両腕に再び冷気が発生。再びの攻撃によって、今度こそ相手は移動手段を失った。全力でキャタピラを駆動しようとするも、固く閉ざされた氷はびくともしない。
「ソンモウリツ49%。ハイキマフラーノシュウフクヲユウセンシマス……サイカドウマデアト10ビョウ……4……3――」
「さーーーせるかぁあああッ!!」
甲高い掛け声が戦場を貫いた直後、目が眩むほどの星光が弾けた。きらきらと輝く無数の星々をはらんだ聖風が、修復された排気マフラーから吹きこぼれる排気ガスを一挙に中和する。
「どうだ! これなら動けないテレビウムも守れて一石二鳥!」
フィロメーラ・アステール(SSR妖精:流れ星フィロ・f07828)は高々と告げ、ぐっと小さな拳を握りしめた。
「なにしろ雷では接近して戦う仲間の巻き添え率が上昇! あと世界の力を借りる技を乱発してヘソを曲げられるわけにもいかないからな! あたしの第六感の冴えを見たかマルチプルえーとなんとかバー!」
士気を鼓舞するように、びしっと指差し宣告する上空で善蔵が呟く。
「いい判断だ。おかげで、視界が開けた」
今や、爆撃による粉塵も排気ガスも綺麗に吹きすさび、戦場の光景は包み隠さず兜跋のモニターに映し出されていた。
「ハイキガスノエイキョウテイカ、キドウリョクモフッキマデジカンヲヨウスル……ナラバ……!」
やみくもに、敵は装着したドリルを分離して撃ち出した。
「いやー! こっちきたー!!」
南無三、と頭を抱えるテレビウムの前に割り込んだエンティの拘束具が、すんでのところでドリルの矛先を変える。駒のように弾かれたドリルの余波で頬に裂傷が走った。だがエンティは痛みに顔を歪めるどころか、薄っすらと笑んで自らの拘束具にそれを滴らせる――……。
「だ、大丈夫ですか!?」
「むしろ好都合といったところです。恐い思いをさせてすみませんね」
だが、すぐに次が来る。
「――鏡の彼方の庭園、白と赤の王国、映る容はもう一つの世界……――」
鏡島・嵐(星読みの渡り鳥・f03812)の詠唱によって〝逆転〟の鏡が中空に出現。既にその攻撃は三度目ならば、この鏡は過たず瓦礫を相殺して無効化する――!!
そのユーベルコードが発動した途端、激しい音が轟いて投擲された瓦礫が鏡に映った虚像とぶつかり合い、粉々に砕けた。
「よし、成功!」
嵐はほっと胸を撫で下ろして、それにしてもと眉を寄せる。
「……マグロ、小鳥ときて、真打がこれってのはなんか釈然としねえけど」
「そうね……共通点、共通点……マグロ怪人は走り、アキクサさまは飛び、コイツは投げる――……走る、跳ぶ、投げると言えば陸上競技。私たちはその運動能力を試されていたのよ! ――なんてね」
味方の健闘に鼓舞された空音はいつもよりもやや高いテンションで構え、連続で光線を叩き出した。
入れ違いで投擲されたパイルバンカーを間一髪躱した嵐は、次々と飛来する釘やドリルからひたすら逃げ回る。
「し、しつこい……っ!」
だが、避ければテレビウムに当たるというところで、くるりと前を向いて魔鏡を盾のように展開。
渾身のショベルアタックを跳ね返されたマルチプル・アースムーバーは次弾を装填しようとして武装が尽きたことを知る。慌てて近くにあった銅像に手を伸ばすも、浮遊する黄金の球体がそれを邪魔するように彼の周囲を旋回した。
「自慢の爪が折れないように、そのコで攻撃させてもらうわよ♪ カタさ勝負ではイイ線いくんじゃないかしら~」
アンリが唇に笑みを佩いた直後、ドゴッと球体が機体の表面にめり込んだ。抵抗しようと振り回す両腕に巻き付いた拘束具の主は、生み出した双身によって自らはテレビウムを庇える位置にいながらにして敵の背後を取ったエンティである。
「どうやらお縄になる時が来たようだな! 恨むなら環境に優しくないことをした自分を恨むがいい!」
高々と宣告するフィロメーラ。
「今だ、決めろ!」
キラッと刃が閃き、斬鐡による一撃が敵を両断。返す拳で跡形も残さずに粉砕。ようやく善蔵が動きを止めた時、後には黄色い残骸が残るばかりだった。
空中でぬいぐるみが入れ替わる。再び『俺』となったエンティはポケットに手を突っ込み、肩をそびやかしてテレビウムの様子を伺った。
「おっ、光が収まってきたんじゃねーか?」
アンリが頬に手を当てながらテレビウムに迫った。
「あらほんと! ところでテレビちゃん、あなたを護って傷ついた責任は当然とってくれるわよね★ミ」
「きゃーッ! あなた無傷じゃないですかー!!」
テレビウムが逃げ惑っている間にすっかり光は消え、代わりにどこかから掠れたノイズとハウリングの音が聞こえて来た。
「なんだ?」
嵐が周囲を見渡し、フィロメーラがテレビウムの画面をのぞき込む。
「あれ? 鍵の映像が消えてるぞ!」
「ほんとね。――待って、外から何か聞こえる……――」
「――システム・フラワーズより緊急救援要請」
空音が耳を澄ますような仕草をすると、まるで広場を取り囲むビル群から発せられたような音声が明確な言語となって意味を紡ぎ上げる。
「全自動物資供給機構『システム・フラワーズ』に、侵入者あり。テレビウム・ロックの解除数が多ければ多いほど、開放されるメンテナンスルートは増加する。至急の救援を請う」
それきり、辺りはしんと静まり返った。
「テレビウム・ロック、ねえ」
喜蔵は思案するように顎を擦る。
「てっきり異界かなのかの扉が開くのかと思ったが……どうやら、あの鍵がメンテナンスルートを開くための条件なのは確かなようだな」
「あの光も、テレビウムに映っていた鍵もその『システム・フラワーズ』っていうのの仕業だったってことかしら?」
空音の推測に他の猟兵たちもある者は頷き、ある者は沈黙する。果たして『システム・フラワーズ』に侵入したのは何者なのだろうか。
大成功
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最終結果:成功
完成日:2019年04月23日
宿敵
『マルチプル・アースムーバー』
を撃破!
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