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テレビウム・ロック~ルーティング・キープアウト!

#キマイラフューチャー #テレビウム・ロック! #テレビウム #システム・フラワーズ

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●あるテレビウム少年の受難
 自然という自然は大昔になくなった。それでも時間はゆるーっとながれて、大昔のヒトたちがのこした建物は、ずーっと季節を再現してるんだって。あたまのいい配信者の、お勉強チャンネルで前にみた気がする。
 最近はぽかぽかしてきて、ピンク色のお花のモニュメントがふえてきたんだ。名前はたしか、サクラ、っていうんだってさ! これが出てくるようになると、キマイラフューチャーは春になる。春には春のお祭りがいっぱいあるんだ。そのなかでも、このサクラのお祭りはいちばん賑やかで数も多い。今年はぼくもなにか出し物に挑戦してみようって思って、その練習のためにお外に出たところだったんだけど。
「……あ、あれ? なんかヘン。こんなモニタしらないよ」
 自慢のテレビにヘンテコな鍵の画面。誰かが勝手にぼくの顔で何かしてるの? そういうの、勝手にやるのマナー違反って習ったよ!
 ぺしぺしとカドをたたいても、うなじのチューナーをぐりぐりしてもとれてくれない。なにこれ、なにこれ。ビョーキってやつ?
 ぼくどうなっちゃうんだろう。ドキドキして、でもそれは楽しいものをみたときみたいな気持ちいい感じじゃなくて、なんだか、なんだか……。
『FscoooooooooooooaA!』
「わあああああ、こわいよおおおおお!!」

●危急に綴る一頁
「めーでー、メーデー!」
 グリモアベースにて緊急事態の報せが走る。珍しく慌てたように声を張り上げているのはウィルマ・シャーオゥ(古書のヤドリガミ・f00154)だ。
「やっほー諸君! 説明できるほど吾輩も状況よくわかってないけど緊急だからとりあえず急いで歩いて走っても良いからテレビウムくん助けてきて! なるはやで!」
 だからつまりどういうことだ。その問いに答える者もなく、猟兵達は転移の渦に呑まれていくのだった。


藤川棗
 テレビウムはかわいいですね。当方も何が起きてるのかよく解っていない藤川です。わからないので説明のしようがないんだ、うん、すまない。
 以下は解ってる範囲内での補足です。

●テレビウム少年
 人間の感覚で言えば十歳前後のいたいけな少年です。突如テレビジャック(たぶん)を受けて不安いっぱいのところに、大量に押し寄せてきたオブリビオン。大変混乱していると共に、このままでは悲惨な目に遭ってしまうでしょう。ヘルプミー、たすけて猟兵さんです。

●シナリオの目標
 この未知の状況を打開する手がかりを得るまで、テレビウム少年を守り抜いてください。

 なお、こちらのシナリオフレームは期間限定となっております。完結は四月三十日までを予定しておりますので、頭数が揃い次第のサクサク進行予定です。奮ってご参加いただけますと幸いです。
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第1章 集団戦 『ジョン・ドゥ・キャット』

POW   :    キャスパリーグの災禍
【凶事を呼び込む巨大な怪猫】に変化し、超攻撃力と超耐久力を得る。ただし理性を失い、速く動く物を無差別攻撃し続ける。
SPD   :    ボイオティアの眼
【額に、全てを見透かす大山猫の目を開眼して】対象の攻撃を予想し、回避する。
WIZ   :    ウルタールの猫葬列
【殺されて死んだ、無残な姿の猫たち】の霊を召喚する。これは【爪】や【牙】で攻撃する能力を持つ。

イラスト:ハレのちハレタ

👑7
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

シホ・エーデルワイス
アドリブ&味方と連携歓迎


鍵の画像が表示されたテレビウムさんが狙われている!?
いえ
考えるのは後回しね
早く駆けつけます

少年を<救助活動、優しさ、手をつなぐ、コミュ力で鼓舞>して安心させつつ
<かばう、救助活動、オーラ防御、武器受け>で守りながら戦う

もう大丈夫ですよ
あなたは私達が守ります

怪我があれば【祝音】で癒す

庇いきれそうになくなってきたら【救園】に隠す

【鈴蘭の嵐】を<先制攻撃、誘導弾、鎧無視攻撃、2回攻撃>で放ち
敵の数が減ってきたら【弾葬】を<楽器演奏、誘導弾、フェイント>で撃つ


一息つきましたら
改めて自己紹介し
鍵以外に変わった事や思い当たる節がないか
<コミュ力、世界知識、第六感>で一緒に考える


神羅・アマミ
「待たせたな少年!」
多分歳そんなに変わらない。

突如キマイラを襲った狂騒、咎なき人々を守護る最強の盾にして最強の矛たる妾が捨ておく法はなし!

さて、オブリビオンとは言え元は猫!
殺戮に飢えているとしても、その闘争本能を別の形で刺激してやればどうなるかな?
そこで登場するのがコード『特機』によるソードビット・ネコジャラシ仕様じゃ!
先端になんかふわふわとかみょんみょんする物がついとる。
こいつらをおもむろに中空に飛ばし、あやすようにフリフリしてやる!
テレビウムや猟兵に対し、果たしてこの誘惑に耐えられるかどうか見ものじゃな!

巨大化しようが見切ろうが霊だろうが、カウンター気味にこいつで切り裂いてやるわい!


フィロメーラ・アステール
「うーむむむ、一体なにが起こってるんだ!?」
考えててもしょうがないな、とにかくテレビウムを守るぞ!
かかってこいオブリビオン!

【星の遊び場】を発動だ!
【破魔】【属性攻撃】の津波を起こして、押し寄せてきたオブリビオンを押し返すぜ!
猫は水が苦手! 猫の霊もたぶん苦手!
かわいそうだけどオブリビオンには容赦しない!

暴走しやすい技だけど【第六感】の超自然的バランス感覚(謎)で制御!
あとは【気合い】でなんとかするぞ!
なんとかなってほしい、という【祈り】も込めて!

……もしものときは【オーラ防御】のバリアで耐えよう……!



●第一波、けだものだもの
 捕まったら、きっとひどいことをされてしまうという予感だけを胸に、テレビウムの少年は必死になって逃げていた。人工の欄干を渡り、大きな桜の横を抜け、どうにか撒けないかと細道を曲がる。段差につまずいて前のめりになり、顔を上げた少年の目に入ったのは行き止まりだった。もう逃がさない、とばかりに足音が迫る。
「どうしようどうしよう……!」
 怪人、『ジョン・ドゥ・キャット』の爪が光る。あぁ、きっとあの鋭いやつで自慢のテレビがぱりんと割られてしまうんだ。痛いかな、痛いよな。ぎゅっと、他種族にはわかりづらいと思われている目を瞑る。その時だった。
「待たせたな少年! と言いつつそんな歳変わらん気もするけど細かいことは言いっこ無しじゃぜ?」
「もう大丈夫ですよ、テレビウムさん」
「だ、だれ……?」
 おそるおそる問い返す少年に、答えたのは神羅・アマミ(凡テ一太刀ニテ征ク・f00889)とシホ・エーデルワイス(捧げるもの・f03442)。シホの操る無数の鈴蘭がぎらりと光る爪を止め、アマミは一族に伝わる戦闘用番傘『第肆歩"目録"』を大きく横薙ぎにして怪人を威嚇する。
「なぁに、通りすがりの猟兵よ。突如キマイラを襲った狂騒、咎なき人々を守護る最強の盾にして最強の矛たる妾が捨ておく法はなし! 大船に乗ったつもりでいるがよいわー!」
「猟兵さん!? うそ、すごいやすごいや、握手してー!」
「えっ少年落ちつくの早すぎにゃい? キマフュー即落ち(そくおちつく)ふたコマ劇場みたくなってるんじゃが」
「ふふ、落ちついているなら何よりでしょう」
 怪人が無惨な態の猫幽霊を呼び出している。それに対する警戒を怠らず、シホはテレビウム少年の手を握って微笑んだ。少しでも勇気付けられるように、己の贖罪……いや、ただ純粋な自己の気持ちのために。
「安心して、あなたは私達三人が守ります」
「……あれ、猟兵さん三人なの?」
「そういやもう一人おった気がするのー。ちっちゃいからはぐれ……」
 たか、というアマミの言葉尻をかき消す轟音が、ビリビリと周囲を震わせた。何事かと毛を逆立てる怪人と猫霊目掛けて、別方向から滂沱の大水が流れ込んでくる。その水音に紛れて高い女の声が聞こえた。それはユーベルコード『星の遊び場(トリッキー・スター・ファンダム)』の制御に苦心するフィロメーラ・アステール(SSR妖精:流れ星フィロ・f07828)のものだった。
「超自然的バランス……いややっぱり気合い、気合いだこれはー!?」
 あっダメ祈りはちょっとだけ足りなかった! あと一歩祈祷力足りそうで足りない……あれやっぱ足りる? あ、足りる足りそう!
「バリアぜんかーい! 面舵いっぱーい! 猫なら水とか苦手だよな、苦手じゃなくても全部流してやるぞーかかってこーい!」
 水流の暴走を紙一重でどうかしつつ、フィロメーラが繰り出すのは破魔の大津波。圧倒的な面制圧攻撃だ。入り組んだ路地の津波はその水圧を増し、また超常の現象であるために戦場外へと漏れ出す気配もなかった。暴走しない限りは大丈夫だろう、多分。シホは鈴蘭を駆使して少年を庇い、アマミは戦闘用ソードビット『特機(トッキ)』を展開させ、少年はド派手な津波に目を輝かせているような気配を漂わせている。顔の画面が鍵マークなので、表情が今ひとつわかりづらいのだ。その分気配だけは雄弁だ。
「あっちょっと集中力途切れてきたぞ! 一回これ解除していいか? ダメって言われても限界だ、すまーん!」
「無茶はすんなーっていうか妾もこの状態ちょっと手が出しづらい! 大見得切ったのに妾実質まだなんもしてないんじゃよー!」
「あっなんかごめん!」
 そんなゆるふわ戦場ガールズトークを経て、津波は跡形もなく消え去った。星屑のように煌めく妖精は少年の傍で休憩態勢。そうして、二の足を踏んでいたのだろう増援の怪人が、三つ目をぎろりと見開きながら袋小路へと近付いてきた。唸りを上げる怪人に相対するのは、四十に迫る数の特機を束ね、うねらせるアマミだ。互いに出方を窺うよう睨み合い、一挙手一投足に集中している。
「とくと見やれ、ガラクタより組み上げし妾の華麗なる剣舞! ソードビット・ネコジャラシ仕様……ッ!」
 束ねた特機はさながらエノコログサの如し。穂先にはどこから持ち出したのかご丁寧にフワフワした毛玉までセット済み。刻まれた猫の本能が仇となったのか、怪人の意識がフワフワに逸れた。そして、それを見逃すならわざわざこんなことはしない!
「かかったなアホめ死ねーッ!!」
 それはまさに一刀両断と呼ぶに相応しい剣戟だった。番傘を優雅に払うと、アマミとフィロメーラは何か通じ合ったようにぐっと親指を突き上げた。

「改めて自己紹介を。私はシホです。テレビウムさん、お怪我はありませんか?」
「う、うん。猟兵さんたちのおかげだよ。ありがとう! お手々、すっごくたのもしかった!」
「よかった……どうやら、テレビウムの皆さんに同様の事態が発生しているようなのです。何か心当たりはないか、私たちに教えていただけないでしょうか?」
 どうすればいいのか、一緒に考えますから、と。絵本に出てくる天使みたいにきれいな猟兵が、テレビウム少年に笑いかけるのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

真幌・縫
テレビウムさんのピンチ!?
急いで助けに行かないと!
画面に鍵ってなんだか意味深だよね…オブリビオンが狙ってるってことはきっと何かあるんだ。

敵さんが猫さんなのはちょっとやりにくいけど今はテレビウムさんを守らないとね。

【挑発】して【おびき寄せ】
UC【ウィザード・ミサイル】を【高速詠唱】と【全力魔法】でどかーんときめるよ。

もしテレビウムさんが転びそうになったら【手をつない】で一緒に逃げるよ〜。

アドリブ連携歓迎です♪



「うー、猫さんの敵ってやりづらかったよ……サジ太にちょっとだけ似てるんだもん」
 離れた場所にて、後続の『ジョン・ドゥ・キャット』を仕留めた真幌・縫(ぬいぐるみシンドローム・f10334)も、げんなりとした様子を見せながらテレビウム少年の元へと合流した。
「サジ太?」
「あ、テレビウムさんも気になる? サジ太っていうのはね、この子のことだよ! ぬいのいちばん大切な子なの!」
 そう言って、縫は翼の生えた猫のぬいぐるみを抱きしめる。サジ太と呼ばれたぬいぐるみは、大切にされているのが一目で分かるおだやかな顔付きに見えた。
「うーん……猟兵さんのお友だちのほうがずっとかわいいと思うなぁ。えっと、ぬいさん? は、ひとりであのこわいやつと戦ってたの?」
「うん、そうなんだよ~。ここに来るとき少し出遅れて迷っちゃったみたいで。そっちのみんなも無事で良かった!」
 縫は巧みに敵を誘き寄せ、怪人の各個撃破に貢献していた。体の端々にできたひっかき傷は、彼女の奮闘の証である。
「それよりも、画面に鍵ってなんだか意味深だよね……オブリビオンが狙ってるってことは、きっと何かあるんだと思う。一度どこか別の場所に移動したほうが良いかも」
 あれが追っ手の全てとも考えづらい。居合わせた面々が頷くと、少年も震えながら首を縦に振る。そう、首。
「……あれ、なんだか画面変わってる……? ぬいの気のせい、かなぁ」
「え?」

成功 🔵​🔵​🔴​




第2章 集団戦 『大頭頭ズ』

POW   :    x形拳
【様々な生物や機械、自然現象等を模した拳法】で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる。
SPD   :    i極拳
【健康体操のようにも見える連続した攻撃動作】を発動する。超高速連続攻撃が可能だが、回避されても中止できない。
WIZ   :    n卦掌
完全な脱力状態でユーベルコードを受けると、それを無効化して【大地の中を走る気の流れの噴出点(龍穴)】から排出する。失敗すると被害は2倍。

イラスト:ケーダ

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🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

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●ルーティング・ヴィジョン
『画面の表示が変わっている』
 その指摘を受けて、猟兵達はテレビウム少年の頭部を覗き込む。画面の表示は、キマイラフューチャーのマップ――そのある地点へと誘導するように明滅する鍵、という映像だ。先程までの、ただ鍵が映っていた様子とは明らかに異なるものだった。少年がテレビのカドやチューナーを弄り回してもやはり変化はない。
「もしかして、ここに行ったらこの画面、なんとかなるってことなのかな?」
 やはり不安げに少年が問う。訳も分からぬまま、自分の身に起きたことだ。解決したい、と考えるのはごく自然のことだろう。だが、また怪人に襲われたら……。
「あのね、わがままかもしれないけど、ぼくここに行ってみたい。ぼくになにが起きてるのか知りたい。このままこわいやつに追いかけ回されるのは、こわい。こわいよぉ……!」
 謎の表示が安全だという保証はない。オブリビオンに関連した事柄……罠である可能性もゼロではない。

 ここで手を退くのも、皿まで毒を喰らうのも、それは猟兵各人の判断に委ねられる。
真幌・縫
うーん、ちょっと怪しい感じはするんだけど。少なくともそこに行けば何かはわかりそうだね。大丈夫!今度もぬい達が絶対守るから!
…でいいよね?みんな?

次の追っ手は〜…うん!遠慮なく攻撃できそうな感じ♪
あのぶかぶかな被り物ちょっと怖いし。
よし、まずはUC【ぬいぐるみさん行進曲】でぬいぐるみさんを召喚!
ぬいぐるみさん達には敵さんの足元をうろちょろしたり飛びついたりして邪魔してもらうよ!
それじぁ、攻撃開始ー。
ぬいは【挑発】して【おびき寄せ】て【敵を盾に】して衝突事故を起こさせるよ。
あとは…【野生の勘】でなんとかしよう!

アドリブ連携歓迎です♪


神羅・アマミ
オブリビオンがテレビウムの握る鍵を狙う理由はわからぬ。
じゃが、救う手がかりが今のところ一つだけとあらば向かう他あるまい!
なぁに、さらなる脅威を解き放つこととなっても、その時は猟兵総出でとっちめてやったらええ!
臭い物にいつまでも蓋はしてられんしな!

さておき大事の前の小事、まずは雑魚の殲滅と行こうか!
大頭頭ズとやらに合わせこちらも再び戦隊ヒーローばりに何度も大見得を切る。
一通り終わったらカンフーファイターばりに指クイでかかってこいよのジェスチャー。
相手が挑発に乗り、拳を交えるべく進み出てくればチャンス…「死ねーッ!!」の一声と共にブラスト照射!
ゲハハー!勝てばよかろうなのじゃー!!
外道~ッ!


シホ・エーデルワイス
アドリブ&味方と連携歓迎

ええ
罠でも現状を打破するには行くしかないでしょう

大丈夫
私達と一緒に行けば罠事打破できます

よければ名前を教えてくれますか?


恐怖を感じても立ち向かう決断をした少年の勇気に
尊さを感じます


道中<第六感と聞き耳>で常時警戒

光学<迷彩と忍び足で目立たない>で飛び
上空から敵の所在や道中の障害物等を<視力で情報収集>
する事が有効な状況なら偵察し
仲間と相談して比較的安全そうな道を進む


戦闘中は少年をいつでも<かばう、オーラ防御、武器受け>で守れるよう注意
庇いきれそうになければ【救園】に隠す

【祝音】で回復を優先

攻撃は【鈴蘭の嵐】を<誘導弾、フェイントで援護射撃>
敵が無抵抗そうなら狙いから外す


フィロメーラ・アステール
「このまま何もわからないのもこわいもんな!」
やばい事になったら、皆でなんとかしよう!
猟兵に不可能はない! たぶん!

怪人が出たら今回は援護にまわろうかな!
ちょっと気合いの入れすぎで疲れたし……!

粒子を振りまいて【生まれいずる光へ】を味方に!
敵にかける技じゃないから反射の心配はない、と思う!
【オーラ防御】の輝きで防御アップしたり、光の【残像】による【迷彩】効果で回避アップして応援するぜ!

自分の技でも味方の技でも、反射の予兆があれば【念動力】で【吹き飛ばし】を仕掛けてみるぞ!
踏ん張ろうとして無駄な力が入れば失敗するかもしれない!
逆に脱力したまま吹き飛ばされても、技を受けられず反射失敗になるかも!



●第二波、チェイス・アンド・ファイト
 縫、アマミ、シホ、フィロメーラの四人はテレビウム少年の言葉を聞き、再度少年の画面を見た。指し示すルートを辿るには、まずは大通りに出る必要がありそうだった。
「うーん、ちょっと怪しい感じはするんだけど」
「じゃが、救う手がかりが今のところ一つだけとあらば向かう他あるまい! なぁに、さらなる脅威を解き放つこととなっても、その時は猟兵総出でとっちめてやったらええ!」
「だね。少なくとも、そこに行けば何かはわかりそう」
 やや訝しげな縫も、アマミの尊大ながら頼もしい言葉に頷いた。みんなも行くよね? と、シホ、フィロメーラ両名にも同意を求める。
「このまま何もわからないのもこわいもんな! よしよし、幸運の妖精『流れ星フィロ』の名にかけて、あたしもなんとかしてみよう。猟兵に不可能はない! ……たぶん!」
「猟兵さん……!」
 感激しきりの少年に目線を合わせ、シホが少年のやや弾力のある手を取った。
「ええ、大丈夫。大丈夫ですよ。私達と一緒なら、例え罠でもきっと現状を打破できます。……そういえば、名乗るばかりでテレビウムさんのお名前を伺っておりませんね。よければ、教えてくれますか?」
「わ、わ。えっと、ぼくルッツって呼ばれてるよ! ……でも、あこがれの猟兵さんたちにお名前呼ばれたら、ビックリして転んじゃいそう」
「ふっふ~ん! 大丈夫、転んでもぬい達が起こしてあげるよ。それじゃあ、出発しんこーう!」

 少年ががむしゃらになって逃げ込んだ入り組む路地も、テレビ画面のマップと照らし合わせれば位置確認は容易だった。鍵が現在地を示すマーカーのように地図上を動き、移動ペースが確認できる。シホが道中で耳をそばだてると、何者かの足音が聞こえてきた。現地住民のものか、怪人か……後者であった場合、下手に飛翔をすれば逆に位置を知らせてしまうリスクも考えられた。
「慎重に、不意討ちを警戒する以上は難しいかも知れませんね……」
「ね、ね。あたしのキラキラ目立ってないか? 邪魔じゃない?」
「いっそネオンとかなんかピカピカしてるのに紛れれば光学都市迷彩になるんじゃないかのぅ」
「あっそれいいな! アマミちゃんナイスアイデアだ」
「光学迷彩ってなんか違わないかな……どう思うサジ太~?」
 各員なりに気を配る中で、大通りへ抜ける手前の角に差し掛かる。
「! ……止まってください、皆さん」
 隙のない体捌きからなる足音に、不釣り合いな奇声とカタカタとした物音。シホの制止にフィロメーラがそろりと様子を窺えば……目先の通りに複数の怪人がいた。出来ることなら安全に目的地へ向かいたかったが、やはりそう簡単にはいかないようだ。
「なんか被り物の変人みたいな怪人がいっぱいだ。全部相手にするのは骨が折れそうだな……どうする?」
「そういうことなら……ぬいにまかせて♪」
 言うと、縫は戦闘用のぬいぐるみ集団を召喚する。手乗りサイズよりは大きいだろう様々な動物のぬいぐるみ達が、それぞれ甲冑やナイトランスのような武装を纏っていた。
「今日の気分は『正義の騎士さま』! それじゃあぬいぐるみさん達、突撃用意!」
 縫の掛け声に従って、『ぬいぐるみさん行進曲(バトルダンスマーチ)』の集団が先んじて大通りへと突撃する。ぬいぐるみの騎士は怪人『大頭頭ズ』の足下に群がると、めいめいの装備で足止めを試みる。
『アイヤー!?』
『ヤイエ、イヤーッ!』
 どことなくアジアンな呻きだったり叫びだったりが通りに響くと、脱力状態の怪人一体から何かが召喚され始める。それはぬいぐるみとほぼ同じサイズのミニ怪人で、ぬいぐるみ騎士に独特の拳法で応戦していく。
「おお! なんかこういうの見たことあるぞ!」
「この隙にぬいもちょっとひっかき回してくるから、みんなは先を急いで!」
「助かります……! 行きましょう、ルッツさん」
「ひゃあ! う、うんがんばる!」
「そうそう、がんばれー! あたしの応援は明日に繋がる元気を生むんだ!」
 縫は怪人に、少年とシホはルートの先へ。フィロメーラが『生まれいずる光へ(アースライトテイル)』の鼓舞で仲間の動きを強化し、先行した二人へと続く。
「やーい怪人さん、こっちだよー!」
 挑発に乗った怪人の動きを見極め、上手いこと誘き寄せてからすっと身を退く縫。すると勢いづいた怪人同士が衝突し、キエェとたぶん泣きながら被り物の位置を直すのだ。
 ……ところで、また一人姿が見えないような。妖精の羽を翻しながらフィロメーラが考える。いや、さっき姿が見えなかったのは自分のほうなのだがそこは気にしないことにした。

「ここは任せて先に行け! とか超アツいんじゃよー! へっ……お嬢さん、お主一人に格好いいところはやれないんじゃぜ」
 そう、アマミである。ちゃっかり縫と一緒に怪人に対峙するアマミである。なんかずっとシリアスな感じとか常識人ムーブとかイーって落ち着かなくなる。暴れたい、妾めっちゃ暴れたい。なんかもう色んな意味で!
「来いよォ怪人! 頭なんか捨ててかかってこい! ってあれ間違えたこれゴゴローの方!」
「ごごろー? あっでもその指くいってする挑発かっこいいよ!」
「違うんじゃよーもっとこう戦隊ヒーローっぽい感じでキリィ! ってやるつもりだったんじゃってー!」
 こう? こう! と格好いい挑発を模索するアマミと縫。そのカンフーファイターじみた動作が怪人の何かにティンと来たのか、一体の怪人が強者を見定めるように構えを……
「隙アリィー! 死ねーッ!!」
『アイヤー!!?』
「か、怪人さーん!?」
「ゲハハー! 勝てばよかろうなのじゃー!!」
 近接戦を持ち込むかに見せかけてまさかのブラスト放射。まさに外道、しかし怪人を守る法はなし。
「うう……ぬい、なんかちょっとだけ罪悪感……?」
 ともあれ、縫のぬいぐるみ騎士達の数も減り、怪人集団も相当混乱を極めている様子。三人と離れすぎてはまた迷子になりかねない。追い掛けてくる怪人を適宜なぎ倒しつつ、急ぎ合流を図る二人だった。

 再度の合流後も怪人の散発的な襲撃は続く。相手の技をオウム返しにする『n卦掌』は厄介そうに思えた。しかし縫のぬいぐるみ達は優秀な盾となり、またフィロメーラのサポートは仲間の強化。怪人を対象に取らない以上、模倣のされようもないというものだ。
「大丈夫です。すぐに治ります」
 案の定転んで脚を擦り剥いた少年を、シホが自らの聖者の光で癒す。
「わ、ほんとうにあっという間。シホさん、ありがとう!」
「どういたしまして。他に痛いところはありませんか?」
「シホちゃんも疲れてない? あたしの光でちょっとは元気出るかな。きらきらーっと!」
「しっかし地図ではここの筈なんじゃが」
 何もないねぇ……と、誰かがぽつりと口にした。そこはキマイラフューチャーでも一般的な建材を用いた区画のひとつだった。広さもあり、見通しも良いため敵が近付けばすぐわかるだろう。戦闘になっても不都合はなさそうだ。
「え、あ、あれ。またなんか画面が……あ、あれ? あれれれ?」
 突如、テレビ画面が光り出す――!

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​




第3章 ボス戦 『なぞなぞハカセ』

POW   :    なぞなぞハカセの初製作マシーン
【なぞなぞがわからなくてモヤモヤ】の感情を与える事に成功した対象に、召喚した【全自動罰ゲームマシーン「おしおきくん」】から、高命中力の【しっぺとかデコピンとかそんな感じのやつ】を飛ばす。
SPD   :    なぞなぞハカセのお気に入りマシーン
戦闘力のない【全自動なぞなぞ考案マシーン】を召喚する。自身が活躍や苦戦をする度、【ワシの考えた最強のなぞなぞ(自称)】によって武器や防具がパワーアップする。
WIZ   :    なぞなぞハカセの試作マシーン
自身に【スーパーウルトラハイパーなぞなぞジェット】をまとい、高速移動と【究極かつ至高のなぞなぞ(個人の感想です)】の放射を可能とする。ただし、戦闘終了まで毎秒寿命を削る。

イラスト:荒雲ニンザ

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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主はコトト・スターチスです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●クライマックス・フェイズ
 鍵が示す地点に辿り着いた猟兵達。すると突然、テレビウム少年の画面が眩く光り出した。
「画面輝度いじってないのに! えええなにこれなにこれ、まさかたまに動画で見るあのナントカボカン!? ぼく爆発したりしないよね!?」
 混乱する少年を宥めながら、眩い画面を確かめる。そこには『解除まであと十五分』という旨の表記が表れていた。解除と言うからにはあの鍵と確実に関係しているのだろうが、まさか十五分間このままなのか。
 そして、配下怪人が尽く撃退されたことに痺れを切らしたのだろう。ボスと思しき強力なオブリビオンが区画へと迫り来る。この地点までご丁寧に誘導されたことと言い、『解除』とやらには場所が重要である可能性が非常に高い。何より当の少年がこの有り様では逃げることも叶うまい。
 ならば、迎え討つまで! 十五分間、少年を守り抜いてみせよう猟兵達よ!
神羅・アマミ
なっなにー!?
80年代の全能感溢れる壮大なシンセに乗せて(勝手な妄想)、テレビウムの顔面から眩いばかりの光がー!
世界崩壊まで残り十五分(全然違う)という衝撃のクライマックス展開も含め、まさにレトロフューチャーじゃのう!

そして時間一杯守り抜けば勝ち?
まさか!必ずや滅ぼしてみせよう!

象に乗っかり両腕を組み、上から目線で啖呵を切る。
「やいやいなぞなぞジジィ!出題するのは慣れていても、される方としては果たしてどうかな?」
「絶対に折れない・曲がらない、この世で一番堅固なものってな~んじゃ?」
「それはな…貴様を絶対に滅殺するという、妾の鋼鉄の意思じゃよーッ!死ねーッッ!!」

看破されてもやることは同じ。


シホ・エーデルワイス
アドリブ&味方と連携歓迎


ルッツさんと<手をつなぐ、優しさ、コミュ力で鼓舞>し安心させ
<かばう、第六感、オーラ防御、武器受け>で守りながら戦う

大丈夫です
私達と逢ってここに来るまでの事を思い出して下さい
何があってもルッツさんは守り通します

それに解除ですから爆発は無いでしょう


【祝音】で回復を優先

攻撃は【鈴蘭の嵐】を<誘導弾、フェイントで2回攻撃>

なぞなぞは<世界知識、戦闘知識、医術、救助活動、礼儀作法>
辺りの知識を素に
自由な<第六感>的発想で受けて立つ

更に出題傾向や思考パターンを<情報収集、学習力>で分析し
先読み


もてなして頂いてばかりでは失礼ですので
私からも拙いながら一問

良き未来を呼ぶボウとは?

希望


真幌・縫
15分、絶対守ってみせるよ!
ぬい、なぞなぞは好きだけど今はそんな暇はないから!
【全力魔法】と【高速詠唱】でUC【ウィザード・ミサイル】発動。いっけーい!
後は【野生の勘】で攻撃をよけつつ。杖で殴るよ。
そんななぞななぞ簡単だよ?(無意識の【挑発】)で隙をつくる。

15分耐えきれることができればルッツくんを助けられる。はずだよね。
ロックがかいじょされたらなにが起こるかわからないけど大丈夫。ぬいが【手をつないで】いるからね。

アドリブ連携歓迎です。


フィロメーラ・アステール
「なぞなぞが相手、だとぉ!?」
思考時間だけで15分経過なんて……ダメだよな?
まあ最終的には倒さないといけないし?

しかし、相手がなぞなぞに勝負をかけているなら!
そこにスキがある!
勝負を受けて立つぞ……この謎の助っ人軍団が!

【はじまりを刻む地の新星】を発動!
【全力魔法】で、周囲の無機物を魔力生命体に変換!
この世界なら無機物には困らない! たくさん出す!
自我を与えて、みんなでなぞなぞに挑戦だ!
挑戦者がこんなに居たら、無視できないだろ!?

あっ。
あたしはわかる気がしないんで適当に【鼓舞】してる!
がんばれーがんばれー!

なぞなぞの途中で普通の攻撃が飛んでくるかもしれないけど、不幸な事故ということにしよう(棒



●ポイント・アンロック
「なっなにー!? テレビウムの顔面から放出される眩い光によって世界が崩壊するまで残り十五分じゃってー!?」
「えええぼくがボカンするんじゃないの!? 世界規模のボカン、ワールドボカンになっちゃうのどうしようう!?」
「しないと、思います……! ルッツさん落ちついて、さあこれまでの勇気を思い出して。アマミさんも変なこと言わないで下さい!」
「大丈夫だ、光るくらいどうってことないぞ! あたしもいつだってぴかぴかキラキラのラッキー妖精さんだからな!」
『チョットーキミタチーワシのコト無視シナイデヨー。なぞなぞ……なぞなぞ出すから』
 ボケ倒すアマミ、混乱する少年、常識人のシホとフィロメーラのふわふわした応援に『なぞなぞハカセ』の魔の手が迫……っているはずなのだが緊張感がどこかに行ったまま帰ってこないのだ! だってボスになぞなぞを出してくる怪人が来て『くっ、これが世界の危機か……!』みたいなことできないだろう。できるかも知れないけど精神的な難易度がちょっと高いと思うのだ。
 しかしそこに怪人がいる以上撃退は必須。十五分というリミットを待たずとも、倒してしまえば問題ない!
「ぬい、なぞなぞは好きだけど今はそんな暇はないから!」
 縫が渾身の魔力を、流れるような詠唱で矢の形状へと紡ぎ上げる。それは炎を纏いながら次々と数を増し、なぞなぞを出題しようとあわあわしている怪人に狙いをつける。
「いっ、けぇーい!」
 杖を振り、中空から炎の矢を怪人へと降り注がせていく。服や頭部を穿った矢は怪人の体表を焼き焦がし、もくもくと煙を立てた。が、その煙の量は非常に多い。白煙の塊の中でキラリと何かが輝いた。
『こうなったら試作マシーン発動じゃー! スーパーウルトラハイパーなぞなぞジェット噴射、ハカセのハカセによる究極至高のなぞなぞタァアアアアアイムゥッ!!』
「な、なぞなぞ……そこまでしてなぞなぞで相手がしたい、だとぉ!?」
 謎の勢いに思わず冷や汗を浮かべるフィロメーラ。正直答えを考えるだけで十五分なんてあっという間に使いそうだぞ。妖精さんは実は考えることがあんまり得意じゃないのだ。さぁ困った。
「こうなったら助っ人を呼ばざるを得ない! 目覚めろ、愉快な仲間たちー!」
 ユーベルコード『はじまりを刻む地の新星(コズミックイニシャライザー)』は、周囲の無機物を『自我持つ魔力生命体』へと作り替えることの出来る技だ。現在地は幸い原料に困ることもない。それを一体、二体、とにかくたくさん!
「いっぱい作ったから個々の賢さはちょっと落ちてるかも知れないが……エンパイアあたりでなんかことわざがあった気がする!」
 三人寄れば文殊の知恵、のことだろう。魔力生命体は三体どころではないのできっと頼もしいに違いない、たぶん。……たぶん!
「挑戦者がこれだけいれば充分だろ! さぁその勝負受けて立つぞ……助っ人がな!」
『フォッフォッフォ……では第一問! パンはパンでもたべられないパンってなーんじゃ?』
 すかさず縫が反応する。
「そんななぞなぞ簡単だよ?」
『ほう、ならば答えを……痛っ、あ、痛っ。ちょっとそこな小柄なお嬢さん方、解答時間の攻撃はやめ、あ、痛っ』
「相変わらず容赦が……! じゃなくて、フライパン!」
 十人中九人はおそらくこう答えるだろう。絶賛慌てふためき深呼吸中のテレビウム少年や、少年を励ますシホもきっとそう答えるのではなかろうか。しかしアマミの番えた矢でザクザクと攻撃されている怪人は首をたっぷり四十秒ほど捻った後、残念そうに溜息を吐いた。ちなみに防御用に持ち出したお気に入りマシーンも破壊されていた。哀れ。
『つまらないやつじゃのう……』
 そして、怪人は付近にいた魔力生命体の一体にペちーんとしっぺ。あっ痛そう。
「す、助っ人いちごーう!」
「えええなんで! ぬい知ってるもんフライパンだよ! 理不尽だよ!」
 一号の尊い犠牲に嘆くフィロメーラ、猛抗議をする縫に対し、怪人はカッ! と眼鏡を光らせ独自理論を語り出した。
『違うんじゃー! ワシが求めてるのはもっと斜め上! それでいて秀逸かつ斬新な発想! なぞなぞソウルが沸き立つようなニューウェーブ滾る答えなんじゃぁああああ!』
「理不尽!」
『第二問! 上は洪水、下は大火事。これなーんじゃ?』
「ええと……お風呂、ではないのですよねおそらく……!」
『最近の湯沸かし器ってそもそも浴槽の外とか横とか複雑化しすぎじゃよね! はいしっぺー』
「さ、さんごーう!!」
「ああっ……! すみません!」
 ここにきて斜め上の方向に苦戦を見せる一同。ボス怪人だけあって素の耐久力は馬鹿にできないものがあり、更になぞなぞの難しさが別のベクトルを向いていた。なまじ問題が簡単であるためについ普通に答えてしまう。かといって単純に間違えると普通にデコピンとか飛んでくる。痛い。
「っていうかそんなんジジィの脳内当てクイズになってるじゃろうがー! なぞなぞの『な』の字もないわーッ!」
 理不尽極まる心理攻撃に付き合うより、普通に物理攻撃した方が早いのでは。そう気付いた一同の行動は早かった。ユーベルコードによって繰り出されるなぞなぞにはうっかり答えそうになる謎の力があったものの、その都度どうにか気を反らし、あるいはフィロメーラの助っ人が犠牲となり、怪人本体を焼いたり殴ったり射抜いたりのボッコボコである。
「やいやいなぞなぞジジィ! 出題するのは慣れていても、される方としては果たしてどうかな?」
 真の姿を解放し、巨象の背で仁王立ちするアマミが啖呵を切った。
『ほほう……面白い、ワシを満足させてみよ!』
「どこまでもなぞなぞ大好きじゃなこのジジィ! まぁよい、ならば問題。絶対に折れない・曲がらない、この世で一番堅固なものってな~んじゃ?」
 嬉々として考え出す怪人は、アマミが蒼く巨大な弓矢を構え、静かに狙いを定めていることにも気付かない。それは明鏡止水の境地から放たれる一矢、音すらも彼方へと置き去りにする超速の技。
「それはな……貴様を絶対に滅殺するという、妾の鋼鉄の意思じゃよーッ! 四散せよ『音残(オトノコシ)』、破滅の音色を奏でてくれようぞ……死ねーッ!!」
 アマミ自身と象の怪力より繰り出される一撃が怪人の腹部を貫き、一拍遅れで空気を断つ高い音が轟いた。そして間髪置かずに、シホの両手に構えられた白黒の二挺拳銃が、風に融けるように真白の花弁へと変じてふわりと広がっていく。
「それならば私からも、拙いながら一問。もてなして頂いてばかりでは失礼ですので」
『なんと!』
「ボウはボウでも、良き未来を呼ぶボウとは何でしょう?」
 花弁の舞は勢いを増し、渦を描いて嵐となる。
『こ、答え……答えはなんだと言うのじゃ!』
「それは――」
 狙うは目前の怪人ひとり。助けを求める誰かのために、踊れ白花よ……もう後悔なんて、したくないから!
「――『希望』、です!」
 鈴蘭の花弁が優美に、しかし勇ましく吹き荒ぶ。精霊の加護と魔力を帯びた花が怪人の身体をたちどころに呑み込んでいく最中、感極まった怪人『なぞなぞハカセ』の声がした。
『おお……素晴らしい……どちらも良い、これが、これこそがワシの求めたニューウェーブ……!』
 花の嵐が止む間際、猟兵達は満足したように親指を突き出すハカセの姿を垣間見たという。

●『システム・フラワーズ』より
「さん、にー、いち……」
「ゼロだー!」
「わぁあああボカン! あれ、ぼく爆発してない? わぁあい猟兵さんありがとぉおお!」
 見事怪人を撃退し、画面のカウントダウンが完了した。よかったーと胸を撫で下ろしたテレビウム少年の画面からは、鍵も光も消え失せている。いくつかのシステムメッセージが表示されたかと思うと、周囲から機械音声によるアナウンスが聞こえてきた。

『システム・フラワーズより緊急救援要請』
『全自動物資供給機構≪システム・フラワーズ≫に、侵入者あり』
『テレビウム・ロックの解除数が多ければ多いほど、開放されるメンテナンスルートは増加する。至急の救援を請う』
『繰り返す。システム・フラワーズより緊急救援要請――』

「システム・フラワーズ……?」
「ん~……ぬいにもよくわからないけど、解除ってことは、その救援のための経路が増えたってことなのかな?」
「まだまだわからんことは多そうじゃが、侵入者とはなんとも不穏な響きがするのぅ」
 判明しているのは、おそらくこの一連の騒動――テレビウム・ロックが、波乱の前兆でしかないのだろう、ということだけだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年04月22日
宿敵 『なぞなぞハカセ』 を撃破!


挿絵イラスト