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ロックは仮面じゃ隠せない!

#キマイラフューチャー #テレビウム・ロック! #テレビウム #システム・フラワーズ

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「たすけてええええーーーー!!たーすけてぇぇぇぇーーー!!びぇえぇぇぇぇーーー!!!ボクがなにをしたっていうんだぁぁぁ~~~!!」

 キマイラフューチャーの一角、ペタペタ走るテレビウムの青年が助けを求めて大声をあげている。
 どんくささが隠せない彼は何とか隠れようと、地下街の方に逃げ込んでゆく。

「ひぁっ?!い、行き止まり……?!」

 地下街の端、一度まりを休憩スペースにした一角にでてしまった彼は、可能な限り身を隠そうとベンチの下に潜り込む。

「こ、こここっこっ、こないで、ください……こな゛い゛でくだしゃぃぃぃ……!」

 ベンチの下で震える彼の、小声ながらも必死の祈りは届かない。
 音もなく、その場に光る眼を3つつけた仮面の群れが現れる。そして、ベンチの下に潜り込んだテレビウムの顔面の灯りを発見し、そちらにスゥと近づいて――――。

●グリモアベース
「緊急事態だよ!テレビウムちゃんのお顔に鍵のマークが浮かぶっていう話を聞いた猟兵はいるかい?いるね!その案件だよ!」

 人形の身体に自身を巻き付けた状態で猟兵達に声を飛ばしているのはグリモア猟兵のブランカ・パイン。彼女は目立つように自身の端と人形の腕を大きく振って猟兵に呼びかける。

「一般テレビウムちゃんがこの件に巻き込まれてるのを予知しちゃったのよ!今ならまだ何かされる前に助けてあげる事が出来るから、猟兵の皆に行って、助けてきてあげて欲しいんだ」

 現場はキマイラフューチャーにいくつかある地下街の一つ。行き止まりでもある休憩広場に猟兵達は送り込まれる事になる。
 ブランカが予知で見たオブリビオンの数自体は多くなく、今テレビウムを追いかけている奴らについてはすぐ片が付くだろう。

「ただねぇ……予知の中でいくつか情報も得られたんだけど、鍵が表示されてる間はずっとテレビウムちゃんが狙われる羽目になるみたいなんだよね」

 つまり、一旦オブリビオンを退けても別のものがテレビウムを襲ってくることになるということだ。
 テレビウムの画面の状態が解除されるまでは、猟兵が護衛をつづけたほうが良いだろう。

「もしかしたらそうすることで何かが判るかもしれないし、皆が協力してくれると嬉しいわ!
 それじゃあ、行くぜ!って子はこっちに来てちょうだい!今からガンガン送り込んであげるから、頑張ってきてね!」

 そう言って、ブランカは布の端の方をブンブンを大きく振って見せた。


碧依
 全体シナリオだと?!やったらあよ!面白そうだしばりっばりにやったらぁよ!!
 そんなかんじで碧依と言います、よろしくお願いします。

 キマイラフューチャー各所で発生しているテレビウムのお顔にロック案件のシナリオとなっております。一先ずテレビウムを助けて、それから追っ手をぶんなぐりつつ画面の鍵の秘密を追ってゆくという内容になっております。
 興味がありましたら、どんくさい系テレビウム君の救助にご協力くださると幸いです。
 よろしくおねがいします。
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第1章 集団戦 『邪悪な仮面』

POW   :    怪光線
レベル×5本の【闇】属性の【光線】を放つ。
SPD   :    闇影の鎖
【自身の影】が命中した対象にルールを宣告し、破ったらダメージを与える。簡単に守れるルールほど威力が高い。
WIZ   :    暗黒の力
予め【邪悪なオーラを纏う】事で、その時間に応じて戦闘力を増強する。ただし動きが見破られやすくなる為当てにくい。

イラスト:夜月蓮華

👑7
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

ショコ・ライラ
やったらあよっ

現場に到着したら【ダッシュ】で近付き
飛び込みざまに《Jazzy Draw》
【スナイパー】+【誘導弾】で不気味に光る目に正確にビームキャノンを叩き込む

怖いのによく逃げた、よく頑張ったねテレビウムくん。チョコ食べる?(ウエストポーチの中のチョコを差し出す

‪私は…うん、ヒーローだよ
君を助けに来ました

ヒーローの【パフォーマンス】としては控え目だけど
率直な言葉に気持ちを乗せる
私が来たから大丈夫だよって

大振りなオーラ攻撃は【見切り】、影や闇光線は【残像】による【フェイント】で回避
すぐさま【カウンター】で《Jazzy Draw》

こんな奴の攻撃なんて効かないぞってとこをテレビウムくんに魅せるんだ



 テレビウムが隠れて震えているベンチに、じわりと距離をつめてくる邪悪な仮面。だが、その仮面たちを追いかけられる位置に一人目の猟兵が召喚される。
 彼女の名は、ショコ・ライラ!彼女は未だテレビウムに注目が向いている仮面たちの間を抜けようとダッシュし、仮面の上を派手に飛び越えてテレビウムのいるベンチの方に飛び込まんとする!

「ふっふふーん?喰らわせてあげるわ」

 仮面の上を飛び越え、一旦宙で回転し、そうしてに向き合った瞬間……彼女のユーベルコードが発動する!
 宙に居るままだろうと、ロス無しで射出できるビームカノンが邪悪な仮面たちを焼き、或いは吹き飛ばしたのだ!!!
 この際の照準あわせは自身のスナイパー技量と誘導弾によるものである!溜まらず破砕される仮面が出る中、ついでに2~3発を、敵側に向けて誘導弾の性質をのせ射出した。
 敵の行動が慌ただしい内に、ショコはベンチの下に声をかけた。

「大丈夫?怖いのによく逃げたね。よく頑張ったねテレビウムくん。チョコ食べる?」
「ひっ……あ、あれ、もしかして」

 ショコの取り出してくれたチョコの包みから一粒うけとって、テレビウムは突然に表れた彼女を見る。

「私は…うん、ヒーローだよ。君を助けに来ました。他の人たちもきっとすぐ来るから……もうしばらく、そこで待っててね」
「わ、わかっ……がんばって……!!」

 テレビニウムがこくこくを首を縦に振ってくれたので、ショコは再び仮面たちに立ち向かう

「さぁてと、本当に信用してもらうためにも、あなた達には容赦しないよ」

 誘導弾の処理を済ませ、猟兵を厄介だと認識しなおした邪悪な仮面たちはショコラに攻撃を仕掛ける!

「こんな大ぶりな攻撃!どれも、当たったりしない!」

 闇属性の矢が四方八方からショコを狙っているが、見切りとフェイントを駆使し全てを避け、場合によっては、ショコも数発入れて相殺をしている
 それらで出来た攻撃後の隙にショコは再びカウンターでビームキャノンをぶっ放した!

「どう?わたしたちのことに?信用できそう?」

 尋ねたショコの声に、テレビウムは先ほどと違い、しっかりと大きくうなづいた。

成功 🔵​🔵​🔴​

最上・空
美幼女がピンチに颯爽と登場です!

空はテレビウムさんに近寄り、猟兵が助けに来た旨を話し、落ち着かせてみますよ!

露骨に狙われてるみたいですし、混乱して変に動かれると危険ですし、護衛するのも大変ですからね。後、ダメ元ですがテレビ画面を手とかで物理的に隠したら注意が逸れないか提案してみます。

可能ならベンチでも何でも良いので、遮蔽物の陰に隠れて貰い、それを中心に「属性攻撃12」&「衝撃波16」で氷を出し固め、少しでも強度を上げて簡易的な盾とか防壁代わりにしてみますよ!

敵はテレビウムさんを近護衛しながら、近寄って来た敵を中心に、【サモニング・ガイスト】の【槍】で串刺しですね!

※アドリブ&まとめご自由に


ルク・フッシー
こ、こんにちは…!ボクも、戦います…!

こんな事が、キマイラフューチャー中で起こってるなんて…!
確証なんてないけど、なにか恐ろしい事の前触れのような気がします…
…でも、今はこのテレビウムの人を守らないと!

使う絵の具は光属性の白、全力で絵の具を撒いて、敵の光線も影も邪悪なオーラもかき消してみせます…!

隙を見てテレビウムの人をどこかに隠さないと…【保管庫描画】で作った空間の中に隠せるならそれがベストなんですが…無理そうなら、どこか守りやすそうな場所に連れて行きます

ぼ、ボク、やります…ボクだって、猟兵…ですから!

(使用技能:範囲攻撃、属性攻撃、なぎ払い、地形の利用、物を隠す、その他必要に応じて)


五百雀・斗真
WIZ

鍵が表示されてるテレビウムが狙われるのか
不可解な事が起こってるね…
えっと、テレビウムくんはどのあたりにいるのかな?
巻き込んだら危ないから後ろの方へ下がるように伝えよう

僕も君を助けにきたんだ
終わるまで避難しててね

あの仮面…いかにも邪悪的なオーラを出してるし
あれは消しておいた方が良さそうだよね
【コードキャンセル】で邪悪なオーラを放って相殺できないかやってみよう
上手くいったら何とか仮面の攻撃を避けながら
かりそめスプレーで範囲攻撃をして、できるだけ多く敵を撃破していく
どうしても避け切れない攻撃はUDCの大田さんに防いでもらって
ひたすら敵にスプレーを吹きかけるのを頑張るよ

※アドリブ歓迎


レナータ・バルダーヌ
なんだかよくわかりませんが、とりあえずそこのテレビウムさんを護ればいいんですね!

わたしは、形成した炎の翼を【ブレイズペタルテンペスト】で花弁状に変え、周囲一帯に舞わせて敵を攻撃します。
地下でしたら飛び回るにも限度があるはず、燃やすまでに至らなくても、炎の花びらで敵の進路を妨害・誘導して、他の皆さんが攻撃しやすいように支援できます。
テレビウムさんに危険が及びそうなときは、【念動力】の【オーラで防御】しましょう。

ところで、テレビウムさんのお顔の鍵、隠したらダメでしょうか?
使いさしの包帯でよろしければ巻いて差し上げますけど……。
あ、前が見えなくなりますか。



 初手の猟兵が戦闘開始してすぐ、次々と後続の猟兵達が姿を現した!
 邪悪な仮面の群れは、統率が乱れ誰を攻撃すべきか定まらないでいる。対して、猟兵達は迷わず次々と行動を起こしていった。

「ぼ、ボク、やります……ボクだって、猟兵……ですから! 」

 ルク・フッシーは自身を鼓舞しながら、大きな絵筆を使って光属性の絵の具を邪悪な仮面に塗りつける!絵筆で一塗りされただけとは思えぬダメージに慌てて邪悪なオーラを纏おうとするものの、光を煌々と零す白い絵の具によって仮面の発するオーラがかき消されてゆく!
 続いて淡い色をした炎の花弁が地下空間を踊るように廻り、敵のみを焦がしてゆく!出元となっているのはレナータ・バルダーヌ。彼女は自身の地獄の炎から成る翼を、同質の炎の花弁に変えて操っているのだ!

「なんだかよくわかりませんが、とりあえずそこのテレビウムさんを護ればいいんですね!わたしとルクさんで、しばらく牽制しますので、その間に!」
「あっ、相手がまだ対応できて無い内に!守りを固めてあげて!」

 彼らの声に従い、2名がはベンチの下に居るテレビウムの安全の確保に移る。
 最初におっとりとした声で話しかけたのは五百雀・斗真だ。

「僕も君を助けにきたんだ。終わるまで避難してて欲しいから、ベンチから出てもうちょっとさがってもらっていいかな?」
「う、ううう~~~~でも……」
「ご安心ください!美幼女による護衛サービスがバッチリお守りしますよ!」

 元気よく胸を張るのは最上・空。彼女はテレビウムが怯えないように、明るくもしっかりと話しかける。

「たしかにここも端側ですけど、壁にピッタリじゃありません。回り込まれてしまう前に一番奥の壁までいって、ベンチを盾にしていた方が確実に身を護れますよ!」
「わ、わかっ……た。そうする……」
「ベンチは僕がもっていくから、空さんと君は先に向こうへ」

 コクコクと頷くテレビウムをつれて、空は壁際まで退避する。
 斗真が盾替わりに使うベンチをかかえ、後を追うのを仮面の一つが見咎め、体当たりで阻止しようとする!

「させないよ」

 少し重いがベンチを盾に見立てて体当たりを受ける!弾かれた仮面は、斗真と共存するUDC太田さんがたたき落として破砕せしめる!
 少しだけ息を荒くしながらも、斗真も無事壁際にたどり着きベンチをナナメに立てかけた。

「おまたせ。こうやって立てかけておけば安心かな?」
「はい!あとは空が固めておきます!」
「それじゃあ、たのむよ。僕は殲滅側に回るから」

 斗真を見送った後、空は氷属性の衝撃波でベンチを固く強化してゆく。

「……あっ。そうです、空と戦士の人はお守りしますけれど、もし見つかった時は顔の鍵を手で覆ったりしてかくして注意をそらしてみるのはどうでしょうか?」
「……そ、それ、は……ちょっと、むり、かも」
「?」

 言いよどむテレビウムに疑問を感じながらも、戦場の中心から逃れてテレビウムを探そうとする仮面を見つけ、空と古代戦士の霊はそちらに注力する。

「させませんよ!」

 レナータの花弁ですでに火が移っている仮面を、空が氷の衝撃波で叩き落とし、古代戦士の霊が槍でトドメを刺す!
 護衛対象側に逃れた仮面が居たことにレナータは少し肝を冷やしたが、無事だったことで再び戦場全体に目を向ける。

「少し軌道をそらした方がちょうどいいでしょうか?えい!」

 炎の花弁を操作し、仮面の進路を誘導するため一部花が薄い場所を作る。既に邪悪なオーラを纏っていた仮面は、多少の炎なら突破できると踏んだのかそこを突き抜ける……が、先に居たのはルク!幾度目かになる光属性の絵の具による邪悪なオーラの解除と面の破壊!
 敵に絵筆を叩きつけた時に散る白い絵の具が床に散ることで、そこに立つルクに力を与える要因にもなっている!
 レナータの仮面に対する妨害や誘導、それで混乱させた相手をルクが狩るという流れができており、そこに斗真も加わったことでこのまま何事も無く済むように見えた。

「……あ、あの、斗真さん?このまま、おしきれるとおもいますか?」

 トドメ要員となり得るルクと斗真が同じ位置にいる、という異常性に当の二人が気付くまでは。バラバラに動く仮面をそれぞれ追っていたはずだった。
 炎の花が散る中で邪悪なオーラを纏った仮面は視認性が高く、攻撃を避けやすく狙いやすい相手だった。攻撃力が強い相手でもあるため、優先して対処してい他のがアダとなった。

「ルク君もそう思ってるみたいだけど、やっぱり誘導されているみたいだ。テレビウム君の所に戻った方が……くっ!」

 オーラを強く纏ったまま突撃してくる仮面の群れ!斗真のスプレーでの牽制の一撃を入れ、直後にルクと太田さんの攻撃が入り仮面を破壊してゆく!
 ルクの絵の具をたっぷりと含ませた絵筆での強烈な薙ぎ払いは、オーラだけでなく仮面そのものも消し去ってゆく!それを逃れた仮面に対しては、斗真がコードキャンセラーで相手のユーベルコードを相殺してオーラを打ち消し、脆くなったところを太田さんが破壊!
 ルクも斗真も、仮面と対峙するだけならば決して遅れは取らない。しかし向かってくる以上、敵を減らすと同時に此方の足を止められている事も事実だ!
 戦場全体をみていたレナータもその状況に気が付く。先に来ていた猟兵と共に内側から仮面たちの行動を制していたが、いつからか読まれていたのだと知って唇をかんだ。

「……でも、気付いた以上は思い通りにさせません!わたし、護衛側の援護に回ります!」

 レナータは他の猟兵に聞こえるように声をあげると花弁の制御を捨てて、テレビウムとその護衛をしていた空の方に向かう!
 周囲を覆っていた炎の花弁が消えた先で、空と古代戦士の霊も、既に何体かの仮面と交戦していた。

「あきらかに、空をつり出そうとしていますね?させませんよ!」

 意地でも立ち位置を確保しながらの対処。空がその場から動かないと見たのか、飛び道具ではなく、空に向けて体当たりをしてくる用に仮面たちの動きが変わる。
 向かってくるのであれば、対処はたやすい。が、それでも不意の瞬間というのは訪れる。オーラを相殺するルクと斗真をひとところにまとめたうえで、彼らの足止め以外の仮面たちもすべてが邪悪なオーラを纏う!
 そして、一斉に空……ではなく、彼女のやや斜め後ろにあるベンチの盾に向けて体当たりを仕掛けてきた!

「させませんよ!!」

 氷の衝撃波と、古代戦士の槍による薙ぎ払いで幾つかはそのまま破砕!だが、それを潜り抜けた仮面がベンチに突き刺さ……らない!ベンチと立てかけた中の空間を護るように、オーラの防御が張り巡らされている!

「念動力で防御を飛ばすのは一か八かでしたけれど、間に合いましたね」
「ナイスです!さーて、トドメといきますよ!」
「ええ。大勢のお相手は目移りしてしまっていけませんね、ここでゼロにしてしまいましょう」

 オーラ防御に弾かれた仮面たちを、衝撃波と槍、そして再度地下空間に舞う炎の花弁が襲った。
 唯一の逆転策だったらしき奇襲に成功した仮面たちはひとつ残らず破壊され、地下広場には猟兵と追われていたテレビウムだけが残った。

「ううん……やれるはず、だったんだけどなぁ」
「同じく。テレビウム君は平気?」
「は、はい……なんとか」

 奇襲以外の仮面を退治し終えた猟兵達が合流する。テレビウムもベンチの影から出てきており、気後れもしているようだが猟兵達への警戒は見えない。

「皆さんは強かったから足止めを狙われた形でしたね。でも、多く倒してくれたのもあなたたちですから、助かりました」
「しかし……敵に割と知恵があるとはびっくりです」
「そうですね。まきさしの包帯でよければ、画面を隠すのに貸そうと思っていたのですけれど」

 レナータの言葉に、テレビウムが再び少し微妙そうな空気を醸し出す。

「い、一応、その……あ、でもゆっくりしてたらまたああいうのきちゃうかな……?」
「えっと。テレビウムさんも不安みたいだし、ひとまず、ここから離れませんか?続きが来るとしても、同じ場所で対策を立てられるよりは、いどうしたほうがいいかなと……その」

 ルクの言葉に頷いて、猟兵達とテレビウムは地上を目指した。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​




第2章 集団戦 『紫御殿』

POW   :    仮面合身の術でござる!
無機物と合体し、自身の身長の2倍のロボに変形する。特に【男子がカッコいいと思うもの】と合体した時に最大の効果を発揮する。
SPD   :    仮面手裏剣の術でござる!
【懐】から【自動追尾する真っ白な仮面】を放ち、【相手の視界を塞ぐこと】により対象の動きを一時的に封じる。
WIZ   :    仮面狼群の術でござる!
【仮面を被った狼の群れを召喚、爪や牙】が命中した対象を切断する。

イラスト:りょうま

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種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


「最初は、何か病気かとおもったんです」

 地下街を抜けながら、テレビウムの青年は猟兵達に経緯を説明する。
 彼は画面に鍵が表示されると、新種の病かと思って病院へと向かおうとした。ひとにうつしたらまずいなと考えた彼は、せめて鍵の表示が隠れるようにとすっぽりと仮面のようにマスクで画面を多い隠してえっららおっちら病院への道を歩いていた。

「そしたら、ハートっぽい仮面をつけた女の子がボクに声を掛けてきたんです。そんなものでこっちの目はごまかせないとかなんとか……それで、無理やりマスクをはいで、さっき追いかけてきてた仮面をつけようとしてきたから逃げたんですけれど、そしたら仮面が仮面だけでいっぱい追っかけて来て……」

 恐怖を思い出したのかぷるぷると震える彼をなだめながら、猟兵達は地上に出る。
 すると、不意にテレビウムの画面の表示が切り替わる。

「えっ?えっ?なんですかこれ?なんですか??!!」

 猟兵達が見ると、それはこの近くを示した地図のようだった。他に手がかりらしきものもないためそこへ行ってみようと話をまとめる猟兵達。
 だが、彼らが歩み出そうとしたとき、猟兵の足元に一本の手裏剣が突き刺さる!振り返ると、紫の装束に身を包んだ仮面の忍者たちが地下街の方から現れ、戦闘の構えを取っている!
 猟兵達は確信する、テレビウムの青年の危機はまだ去ってくれそうにない!
 襲い来るオブリビオンを返り討ちにしつつ、テレビウムとともに目的の場所へ向かうのだ!
ルク・フッシー
さっきは遅れをとりましたけど…が、頑張ります…!

スピードでは勝ち目がないと思うので、護衛を優先して、テレビウムさんから離れないように立ち回ります

狼を呼び出すというなら、【束縛塗装】で石化させてしまいましょう。頑丈な石の壁として利用させてもらいます…!

よ、容赦なんて…しませんよ…!


最上・空
美幼女が護衛に参上です!

前回の戦いを顧みるに、全力でテレビウムさんを狙って来る上に、コチラの動きに合わせて攻め方を変えて来る頭があるみたいなので

可能なら空は【井上さん召喚】をして、テレビウムさんと一緒に騎乗、常に敵の少ない位置や味方の方に移動する護衛方法に変えてみます!

敵は素早そうなので、「属性攻撃12」&「衝撃波16」で雷を撃ち出して、感電とかで痺れて動きが鈍ってくれると嬉しいですね!
後、移動経路を邪魔する敵や接近して来る敵の排除を優先です!

敵の攻撃に関しては美幼女オーラ(「封印を解く5」&「オーラ防御15」)を全開にして耐えるか、最悪井上さんを盾にして防ぎますよ!

※アドリブ&まとめご自由に


五百雀・斗真
WIZ

こ、今度は仮面の忍者?
かなり仮面に拘りがあるのかな、ハートっぽい仮面をつけた女の子って…
と考えてる時間はないね…すぐ戦えるように構えるよ

ただでさえ複数で襲ってきてるのに狼の群れも召喚されたらマズイよね
こっちも【コードキャンセル】で狼の群れを召喚して打ち消して、数で押されないようにしよう
後、ちょっと前の戦闘の時みたいな敵の誘導にも気を付けないと…
テレビウムくんから離れすぎないようにしながら戦おう
万が一テレビウムくんが狙われたら、僕と大田さんで盾になって守るよ

それにしても…なんで急に画面に地図が出たんだろう?
リモコンで操作されたり、おかしな電波でも飛んでるのかな…

※アドリブ歓迎


レナータ・バルダーヌ
飛べない相手でしたらテレビウムさんを抱えて空へ逃げたいですけど、状況的にかえって注目の的になりそうです。
仕方ありません、地道にお相手しましょう。

敵は動きが素早そうなので、テレビウムさんの盾になる位置取りで立ち回り、近づいて攻撃してきたところを【A.A.ラディエーション】で【カウンター】し、確実に仕留めます。
敵がロボに変形しても、この技なら無機物の【鎧も無視】できます。
敵の攻撃は【オーラで防御】しますが、防ぎきれなくても【痛みに耐え】るのは得意なので心配ありません。

鍵の次は地図……宝箱でも隠されているのでしょうか。
コンコンすればなんでも出てくるキマイラフューチャーの宝物ってなんでしょう?



 テレビウムの手を引き、駆けだす猟兵達。
 幸いにして、表示された場所は遠くない。今いる大通りをそのまま真っ直ぐ北上し、右手にある公園を抜けた、住居ビルの合間の少し空いた土地。
 先ほどのように分離策をつかわれぬよう、猟兵達はテレビウムの青年を護るようにしながら駆けだす!追う忍者達はそれを見て狼の群れを召喚した!

「固まっているのであれば数で押すでござる!」
「「「仮面狼群の術!」」」

 仮面をつけた狼の群れが、雪崩れるように召喚される!
 敵の声に応じるように、ルク・フッシーは身体ごと振り返りつつ大きな絵筆を思い切り振った!

「さ、させません!やあっ!!」

 振り抜かれた絵筆から放たれる、灰色の絵具の弾が仮面狼たちにぶつかる!絵の具がぶつかったところから石化する狼!更にそれが壁となり、後方から勢いを消せず迫っていた狼や忍者のオブリビオンの足止めとなる!

「い、今のうちに、距離を稼ぎましょう!」

 ルクの声に頷き、スピードを上げようとする猟兵達……だが、そこに一つ問題があった。

「ひっ ふっ ひぇ……ご、ごめんなさいぃ~~!!ボク、走るの苦手なんですぅぅ~~~!!」

 そう、護衛対象であるテレビウムがついてこれないのである!自己申告では走るのが苦手とのことだが、見た限り最初に逃げるときに体力を使ってしまっていたのもあるのだろう。息を切らしている様子から足を引っ張る気はみじんもないことが伺える。

「目立ってしまいそうですけれど、わたしが抱えて空に飛びましょうか?」

 それでも、レナータ・バルダーヌが問いかけにあわあわと慌てた声をあげながらブンブンと首を横に振る。

「はっ、は、恥ずかしいでずぅ!」
「あら……では男性陣にお願いしましょうか?」
「空に考えがあります!美女では気後れするのであれば、美幼女ではいかがでしょうか?」
「えっ? っ たしかに、恥ずかしさはっ 減ると思う、けど……」
「でしたら、今回も美幼女におまかせです!出番ですよ!井上さん!」

 最上・空は巨大オウサマペンギンの井上さんを召喚!テレビウムをかかえ、井上さんに騎乗する!
 ペンギンらしからぬ機敏さの井上さんに騎乗していれば、現状の猟兵の中で最も素早く移動が可能である!

「これでテレビウムさんの疲労やスピードは問題ナシです!……んっ?前方に敵影アリです!」

 敵の発見と同時に、前方からも狼の群れが召喚される!
 ルクは先ほどと同じく絵筆を振ろうとして、その動きを止める。前面に自ら壁を作り出すのは不味い!敵側も、それを見越しての先回りと同じ技の使用らしく、前方から勝ち誇ったような高笑いさえ聞こえてくる!

「前の方は僕に任せて。……その力を打ち消そう」

 五百雀・斗真はその言葉の後に、敵のユーベルコードを完全に再現する!
 結果、同じく狼の群れが召喚され、敵の群れと互いに互いを打ち消し合ってゆく!完全に敵の狼の群れを飲みこんだ猟兵側の狼は、さらに召喚元となった忍者にその爪を立て切断!
 焦った残りの忍者は狼に対峙し傷を負わせるが、その隙に空の電気属性の衝撃波をたたきつけられ感電!狼の消失間際に屠られ、相討ちの結末となった!

「思った以上に再現がうまくできたね。ルク君が対応した時に、ちゃんと敵の技を見ておいてよかった」
「け、けど、狼の牙や、爪があたったら所に切断が起きるなら……うしろの壁も、あまり持たないと思います」

 そう言ってルクは後方を確認しつついつでも振り抜けるように絵筆を用意する。ほどなく、後方の狼が前面の壁を壊し姿を現した……が、彼らは一定の距離でついて来るではないか!戦いの中で学ぶのは敵も同様、不用意に近づくことが戦力減衰につながると理解し機を伺っているのだ!
 敵は先ほど先回りしてきた。となれば、敵にとって都合の良いタイミングで、前方や側面からも襲撃が来るのではないだろうか?猟兵達は、各々自身の技を繰り出す用意を整える。
 そして、通過するべく公園の中に入った時に敵が行動を起こした!

「「「紫御殿仮面忍法!発動でござる!」」」
「仮面合身の術!」
「仮面手裏剣の術!!」
「仮面狼群の術!!!」

 公園内に先回りし、身をひそめていた忍者達による一斉のユーベルコード発動による奇襲!
 猟兵達に差し向けられる狼の群れ!テレビウムの簒奪のためその後ろから接近する忍者達!テレビウムを護衛する空を無力化するためか、彼女に向かういくつもの白い仮面!そして強引にでも奪う気なのか、遊具や備品と合体し巨大ロボと化した物の姿もある!後方から付いてきていた狼と忍者も速度を上げ、猟兵達に襲い掛かる!

「進行方向はコードキャンセルで打ち消すから、後方はお願いするよ!」
「は、はいっ!」

 斗真は進行方向に向けて、忍者達の使用したユーベルコードを真似る!猟兵側から放たれる狼の練度は、同じものを見ていただけではなく一度使用したことも相俟ってか敵側の狼を大きく上回っている!相殺されてゆく前方の狼!
 その隙間をすり抜けた忍者と、自らを狙う白い仮面に向けて空は雷撃めいた雷の衝撃波を放つ!破砕する仮面!痺れる忍者!
 動きの鈍った忍者を敵狼を屠るついでに味方狼が切り裂き、それを抜けた忍者も斗真のUDCである太田さんが殴り飛ばして消滅させてゆく!
 それでもすり抜ける忍者に対しては、レナータが強烈な念動力をカウンターとしてお見舞いしていた!

「多いけど、いけなくはないかな」
「前や横からくる忍者、まだまだいるみたいです!衝撃波を続けて撃ちますよ!」

 空の声が聞こえる中、後方から追い上げてきた狼たちにむけてルクが石化の絵具弾を放つべく巨大な絵筆を振り抜く!
 広範囲に散る絵の具弾を避けることなく被弾した狼たちは全て姿勢が低い!故に、固まった狼を乗り越えて残った狼と忍者達が猟兵達に迫りくる!

「も、もう、遅れはとりません!っ……よ、容赦なんて……しませんよ……!!」

 ルクは絵筆を持つ手を入れ替え、そのまま逆方向に絵筆を振り抜く!ユーベルコードによって湧き出る絵の具はそのまま飛沫となり、乗り越えてきた忍者と狼たちを襲った!
 先ほどより高くなった石壁を超えたり回り込む者が出ないかを警戒しつつ、さらに幾度か絵具弾を叩きつけることでルクは石化を敵の内部まで完全に浸透させる!
 後方の忍者と狼は完全に石となり、効力が切れても消え去るだけとなったと確信したルクは井上さんの近くに再度駆け寄る。そちらでは、空の衝撃波や斗真の太田さんを強引に抜けた巨大ロボ忍者が今まさに手を伸ばそうとしていた!

「近づいてしまえばこちらのもの……とでも、思っているのでしょうか?痛めつける側は苦手なので、手加減できませんよ?」

 だが、焦ることなく丁寧な口調のレナータの声が聞こえるや否や、もっとも井上さんに接近していたロボ忍者が内側から破裂するように破砕し崩れ落ちる!
 さすがに一撃での破壊は想定していなかったのか思わず足が止まる残りのロボ忍者達!レナータがふわりと浮かび上がりその至近距離に入ると、先ほどと同じようにロボ忍者は内側から破壊され崩れ落ちて行く!
 敵はレナータが原因であると理解し、彼女を避け再びテレビウムを狙おうとするものの遅きに失していた。彼女を見ていたがために、他の猟兵の存在を見失っていたのだ。

「やあぁぁぁっ!!」

 ルクの放った絵具弾が、隙を突こうと接近していた忍者を固める!それに躓いたロボ忍者を見逃さず、レナータが破砕!

「大田さん、膝とか関節狙いでお願い」

 石化忍者を運よく避けた者も、斗真の指示により鋭く伸びた太田さんがつきささり侵攻を阻害される!動きが制限されながらもテレビウムに手を伸ばす者もいたが、空が防御として開放していた美幼女オーラに阻まれる!

「あと少しで目的地のようですし、きれいに片付けておきましょうか」

 最後の一体となったロボ忍者が道連れを作らんと腕を大きく薙いだのを、オーラの防御を展開しつつ避け懐に潜りこむレナータ!痛みに躊躇しないからこそなされた飛び込みののち、彼女が叩きつけた念動力がロボ忍者の内部に侵入!そのまま暴れ狂うようにロボ忍者を蹂躙し破壊せしめた!
 ガラガラと崩れ落ちる音とともに敵がすべていなくなる。追手を全滅させた猟兵達は公園を抜け、ビルの立ち並ぶ区域へと入って行った。

「も、もうきませんか?大丈夫、そうですか?」

 井上さんに必死にしがみついていたテレビウムが顔をあげ、周囲をうかがう。

「大丈夫そうですし、目的地にも到着でーす!はい、井上さんタクシーはここまでですよー」

 空によって井上さんからおろされたテレビウムはキョロキョロと辺りを見回す。
 猟兵達もその場所の様子を確認するが、特に何か目立つようなものは無い。しいて言えばコンコンと壁を叩くべき場所のメモがスプレーでいくつか書き記されているぐらいだろう。

「えっと……なんというか、何の変哲もない場所ですね……?でもたしかにテレビウムさんの画面はここなんですよね」
「テレビウム君は何か感じたりする?画面が出た時は聞けなかったけど、電波とか、リモコンとかで操作されてる感じとかは?」
「……え、ええと、とくにはなにも……」
「地図が現れましたし、もしかして次は宝物探しでしょうか?あのメモのあるあたりとかをコンコンしてみます?なんでも出てくる場所での宝物って、何でしょうね?」

 猟兵達の声をききながら、テレビウムの青年はおずおずと井上さんから離れ歩みを進める。
 そして、その空間の真ん中あたりでぴたりと足を止めた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第3章 ボス戦 『天竺牡丹』

POW   :    わたしのモノになっちゃえ!
【天竺牡丹に恋する矢】が命中した対象に対し、高威力高命中の【恋慕の情】を放つ。初撃を外すと次も当たらない。
SPD   :    大活躍の予感!
予め【使い魔の時計版がぐるぐる回る】事で、その時間に応じて戦闘力を増強する。ただし動きが見破られやすくなる為当てにくい。
WIZ   :    一緒にがんばろ?
【異性を魅了する声と仕草】を聞いて共感した対象全ての戦闘力を増強する。

イラスト:彩

👑7
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は宇冠・由です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 テレビウムの青年が不意に止まった事に、猟兵達も気づいた。
 その注目の中、青年が画面と言わず全身から発光しはじめる!

「わっ?わわわっ?!わーっ!!!わぁああああーーー!!」

 本人にとっても意図せぬ事なのだろう、悲鳴を上げるがその体勢は不自然なほどに動かず固定されている!猟兵達が彼に駆け寄る中、上空から少女の声が降ってきた。

「はじまっちゃったのね。わたしが動かなくてもいいように暗黒面のみんなに連携や策を教えたのに……横着せずに最初から魅了しておけばよかったなぁ」

 ビルの屋上から猟兵達のいる空間に、桃色が華やかな少女が降りたつ。彼女の顔の右半分には、欠けたハートのような仮面。

「あっ、あっ!この子です!この子がなんか急に――!!」
「ここまできちゃうと、わたしの魅了は通らなさそう……そうだ!猟兵達を魅了して、こいつを壊すのに使えばいいんだわ♪」

 ついには発声もできなくなるテレビウムに猟兵が困惑する中、少女は名案とでもいうように明るくしゃべって猟兵達に矢を向ける。

「選ばせてあげる。死ぬか、死ぬ前にわたしのものになるか♪わたしの矢で死んじゃう前に決めてね?」

 これが、今回最後の戦いだ。オブリビオンを倒し、動けないテレビウムの青年を護りるのだ!
ルク・フッシー
うっ…やらなきゃ…(テレビウムの人のすぐ前に立ち、自ら盾になるように動く)
あーっ!あーっ!いやー!(精一杯の大声を出して魅了の声をかき消す)
やめてくださいー!(毒属性の【連射塗装】で矢を撃ち落とし、敵を毒で弱らせ紫色に塗りつぶし魅力もダウンさせる)


五百雀・斗真
WIZ

決めてね?って言われても…どっらを選んでも死しかないし嫌だな
というわけで、どっちもお断りしますとキッパリと言い放ち
【グラフィティスプラッシュ】で真っ黒なスプレーをかけるよ
スプレーがかかったら怒るかもしれないけれど
テレビウムくんを壊そうとする人に遠慮はしない

甘い声をかけられても可愛い仕草をされても
ボスの子のそういう可愛らしさにいまいちピンと来ず…
でも、すぐに理由に気づいて手をポンと打つ

僕的にはテレビウムくんの方がとても可愛いと思ってるからだね
抱っこしたいくらい可愛いし、手を繋いで散歩にも行きたい可愛さだよ
可愛いもの好きな大田さんもテレビウムくんを守るのに全力だし、僕も頑張るよ

※アドリブ歓迎


レナータ・バルダーヌ
テレビウムさんは動けないようなので傍を離れるのは心配ですけど、下手に受身に回ると敵の能力が厄介ですね。
攻撃は最大の防御、ということで出来るだけ早く決着をつけてしまいましょう。

わたしは、【ブレイズソニックトレイル】で翼の痕から戦闘機のエンジンのように炎を噴射して飛行し、発生する轟音と【衝撃波】で敵を攻撃します。
たとえ入り組んだビルの谷間でも、【念動力】で強引に軌道を変えれば速度も威力も落とす必要はありません。
まあ、多少体に負荷はかかりますけど。

敵が放つ矢も声も、余裕の態度もまとめて吹き飛ばして差し上げます!


最上・空
美幼女がボスさんに引導を渡しに参上ですよ!

今回も護衛しようかと思いましたが、魅力は厄介そうですし長期戦になると面倒っぽいので、攻撃重視ですよ!

【ウィザード・ミサイル】を「高速詠唱5」で連射連打して、とにかく当てる事よりも、手数で圧倒する事を優先しバンバンどんどん打ち出して、弓を射る隙を与えないようにします!

他に味方さんが居る場合は、誤射に用心しつつ撃つ際には声を掛けたりします! また、接近戦を挑む人が居るならタイミングを合わせてUCで援護しますよ!

魅了されてしまった味方さんが居る場合、「属性攻撃12」&「衝撃波16」で軽く水を頭からお見舞いして正気に戻してみますよ!

※アドリブ&まとめご自由に



 見た目は愛らしい少女であるオブリビオン……天竺牡丹の目は男性陣に向いていた。彼女はまずはドラゴニアンの少年に魅了の力を込めながら矢と言葉を向ける。

「まずはキミにきいてあげる。どっちがいーい?」
「うっ……やらなきゃ……がんばれ、がんばるんだボク……」

 テレビウムの青年の前に立ち、自らを盾としながらもルク・フッシーは涙目であった。
 元々彼は臆病と表現して良い性格だ。ここまでは自分よりも激しくオブリビオンや置かれた状況に怯える存在があったため、ある程度の冷静さを保てていた。それに、相手が集団で個々への対処は難しくなかったため恐怖が表に出てくるほどではなかった。
 ……しかし、その自分以上に恐怖を訴えていた存在が身動きどころかしゃべることも出来なくなった混乱と、よりによって真っ先に狙われたという事で彼の恐怖が刺激されていた。

「あら?コワイの?あなたのこわがりも、わたしの物になれば乗り越えさせてあげ……」
「あーっ!あーっ!いやー!!!!こないでーーー!!」
「っ、うっるさっ……嫌なのね!?じゃあ、殺してあげる!」

 ルクの大声に天竺牡丹は矢を射る!殺す気らしくユーベルコードのこもった魅了の矢ではなく、次々と物理的に狙う矢がルクに向けて飛来する!

「あっちいけー!!うわぁーーん!!」

 ルクは涙目ながらも絵筆をブンブンと振り回し紫色の絵具弾を激しく散らせる!飛沫の一つ一つが射られた矢を飲みこみ落とし、さらにそれはは天竺牡丹にもおそいかかる!

「こんなもの!わたしは仮面や紫御殿みたいなザコじゃないんだから……んっ?」

 飛来した紫の絵の具を腕を振って叩き落す天竺牡丹だが、腕についた絵の具から僅かながらに自身の力が抜けてゆく事に気づいてぞっとした表情になる。

「やだ、これ毒じゃない?!」

 とっさに時計型使い魔を盾にすることでルクの反撃をそれ以上喰らわないようにしつつ、その場にいる別の異性にターゲットを変える天竺牡丹。魅了の声の矛先を変えつつ、体勢は間違いなくルクが振り回す絵筆とそこからの飛沫に対応している!
 しかし、どこか感じる余裕というか悠長さは否めない。恐らくは、猟兵達一人一人の力では自分に敵わないと明確に見下しているが故の余裕だろう。

「はあ……もう、やな方から声かけちゃった。ねえ?キミはわたしの物になりたいと思うわよね?」
「お断りします」
「ひどーい!」

 あっさり断ったことをプンプンと怒る天竺牡丹だが、別の異性……五百雀・斗真には何が可愛いのか理解できないでいた。

「どう言おうともおことわりだよ。はい、どっかいって」

 虫よけスプレーでも吹きかけるかのように真黒なスプレーを吹きつける斗真。あっさりとした行動だがこちらもユーベルコードとなっており、天竺牡丹が盾にしていた時計の使い魔がルクの攻撃と合わせてダメージを蓄積しバタバタともがくように羽ばたいている。

「きゃっ?!な、なんで?そっちのテンパってる方ならともかくあなたはちゃんとわたしの声聞こえているでしょう?!」
「なんでって……あ」

 何かに気づいたようにポンと手をうった斗真は続けてその内容を話す。

「僕的にはテレビウムくんの方がとても可愛いと思ってるからだね。きみとちがって、抱っこしたり一緒にお散歩したりしたいぐらい可愛いと思うよ」
「へっ?」
「可愛いもの好きな大田さんも、テレビウムくんを護るのにやる気満々だし……うん、僕も君を見るよりは戦いを頑張りたいかな」

 言い切ると、続けて黒いスプレーを地面と天竺牡丹とに塗り広げる斗真!
 呆然としかけた天竺牡丹は、不意をつかれまいとそのまま使い魔を投げつけ回避する!天竺牡丹の手を離れた使い魔はモロにスプレーを喰らいそのまま消滅!
 バックステップで後方に避けつつ矢を射ってゆく天竺牡丹!しかし、未だ涙目ながら攻撃を続けるルクの紫の絵の具によってそれも叩き落されてゆく!更には風が強いのか、強風が天竺牡丹の矢をまきあげあらぬ場所に吹き飛ばす!

「ああもう、ついてない!けど、あなた達が死にたいのはわかってるからやってあげるわ!!」
「死ぬのも君の物になるのもお断りだよ」
「いやーーー!!やめてくださいーー!!」

 ユーベルコードを乗せることなく、天竺牡丹は矢をいくつも連続で放った……が、どれも猟兵にもテレビウムにも届かない!
 矢のうちの大半が二人ゴッドペインターの塗料に落される!が、それだけではなくもう半数は炎で出来たような魔法の矢が焼き落としたことに天竺牡丹が気付いた直後、その矢が自身にも飛来しだした!!

「きゃっ……!?上?!猟兵ぜんぶ地面に居なかった?!」
「ルクさんも斗真さんも、もうひとふんばりですよ!こちらが叩きのめす準備は万全に整いました!」

 少し上側から飛んでくる声!それをあげたのは最上・空!
 彼女は周囲のビルの踊り場のひとつに向かい、そこから戦場全体を視認しつつウィザード・ミサイルによる炎の矢を雨あられと降り注がせている!
 天竺牡丹も負けじと矢をつがえ放つが、それは全て高速詠唱によって無限の炎の矢を降らせる空と、地に塗った塗料の上に立つことで力を増した斗真の大田さんにより落とされてゆく!

「攻撃の余裕が……でも……!!」

 ギリ、と奥歯をすり合わせながらも、天竺牡丹はこの状況からの脱却について思考を回す。魅了をそれぞれの理由で受け付けない男二人のどちらかを殺すだけでも猶予はできる。
 さらに、炎の矢は味方を傷つけないように射出されているのは間違いない。天竺牡丹自身への攻撃も激しい上、炎の矢を放つものが属性攻撃の使い手なのかその炎は著しくしぶとく熱いが、天竺牡丹自身だけではなく彼女の放つ矢も対象にしているためまだ天竺牡丹の体力に余裕はある。

「あはっ♪なーんだ、いけるじゃない!」

 天竺牡丹は矢の標的を斗真にしぼり、斗真に向けて連射しながら彼の元に走る!
 ルクの攻撃の方が矢を落とす性能が高いため、斗真の方が空による矢落としの援護を受けていたのに気づいた天竺牡丹は、矢を射かけながら標的に向かう事で空に矢を落とすかフレンドリーファイアを厭わず攻撃を続けるかの択を迫ろうとしたのだ!

「あっははははは!!仲間を護りながらだなんて、甘い戦いをしてるから戦場で悩むことになるのよ!」
「と、斗真さーん!!!……なーんて。そちらが策を練りたがることは、猟兵全員承知ですよ!しかもそれが"自分が頭いいと思っているだけの雑な物"なこともお見通しです!」
「きゃっ?!」

 ゴゥ と何かがなって、突風が吹きつけた。
 不意に別方向からたたきつけたそれによって、天竺牡丹の矢の殆どがビルの壁に叩きつけられ破損!残る数本も、地面にも塗り広げていたスプレーによって強化された大田さんが叩き落とした!
 さらに、それとほぼ同時に空がとった選択は天竺牡丹への集中攻撃!高速詠唱により放たれたウィザード・ミサイルは全て天竺牡丹の背を狙い飛来する!

「なっ?!正気?!避けたら味方を焼くじゃないこれ?!」

 状況に気づいた天竺牡丹が急旋回しようとするも、真横からたたきつけるようにぶつけられた毒属性の絵の具が天竺牡丹の色を紫に塗り替える!

「さっ、させません!!守るためにも、ボクだって、にがしませんっ!!」
「きゃあああああああ!!!!!」

 絵具弾により位置を調整させられた天竺牡丹に、炎の矢が大量に突き刺さる!弓と矢筒でうけたため消し飛ぶことはなかったが……上空から何かが轟々と音を立てながら迫ってくるのを、背から炎の矢を受けのけぞるようになった天竺牡丹は見てしまった。
 風が強いはずなのに、浮かぶ雲は流されていない。このような騒ぎがあっているのに一つも考慮しないかのように青いまま空を、真昼の流星のように流れる薄紫の炎。その炎と一つとなって迫る猟兵が、轟音と衝撃にさいなまれているはずのその身で未だ柔和な表情でいるのを見てしまった。
 レナータ・バルダーヌ。天竺牡丹が男性陣に注視している間に攻撃の用意を整えていた猟兵の一人。彼女の地獄の炎で再現された翼はロケットエンジンのような推進形態をとっており、上空での彼女の行動ひとつで衝撃波を発生させるようになっていた。
 天竺牡丹を邪魔していた突風を発生させていた彼女が今、その推進力のままに天竺牡丹の元に急降下している。

「――え?」
「あなたのすべてを、吹き飛ばして差し上げます!」

 轟音の中、高速で地上に突っ込んできたレナータはたしかにそう宣言してそのまま再び宙に飛び上がった――そのほんの数秒の出来事が決着をもたらす。
 彼女の降りてきた時の衝撃波が天竺牡丹を地に仰向けに叩きつけ、宙に戻る時の炎の軌跡が僅かに残っていた彼女と世界のつながりを焼き切ったのだ!

「そんなああああああああぁぁぁーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!」

 レナータの宣言通り、天竺牡丹は悲鳴だけを残して存在全てを吹き飛ばされる。
 やがて悲鳴の残響すらも消え、オブリビオンの気配は消え去った。

「……よっと、傷は……開いていませんね。よかった」
「ん?お怪我ですか?大丈夫ですか?美幼女に癒されますか?」

 包帯の上から傷が開いていないかチェックするレナータに声を掛ける空。二人とも、テレビウムの様子をうかがうために彼が停止した場所に戻ってきていた。

「テレビウムくんは、まだ光ってるね。大丈夫なのかな?」
「ど、どうなんでしょう……無事だと、いいんですけれど……」

 戦闘の跡を片付けながらもテレビウムの様子を猟兵達は見守る。
 やがて……光り出してから15分ほどで、光が収まる。テレビウムの青年の画面には鍵の表示もなく、きょとんとしたような顔文字が映されている。
 だがそれを喜ぶような間もなく、周囲の建物そのものが喋ったかのように声が響いた。

「システム・フラワーズより緊急救援要請」
「全自動物資供給機構『システム・フラワーズ』に、侵入者あり」
「テレビウム・ロックの解除数が多ければ多いほど、開放されるメンテナンスルートは増加する。至急の救援を請う」

 驚きと次に何が起こるかで身構えていた猟兵やテレビウムだったが、それ以降周囲の建造物は何もしゃべることはなかった。

「うーん……宝物じゃなくて――えっと、とりあえず何か事件が出てきちゃったんですね?」
「侵入者とは物騒ですね!でも今はわからないですし、いずれ予知されると思って待ちましょう!」
「……テレビウム・ロック?え、えっと、テレビウムさんの顔に現れた鍵の事……でしょうか?」
「どうなんだろう?ああ、でもそれより……テレビウムくん大丈夫だった?」

 思い思いにしゃべる猟兵達の声をきくばかりになっていたテレビウムの青年だったが、斗真に話しかけられたことでハッと気づいてこくこくと首を縦にふる。

「あ、ありがとうございました~~!!ぼく、ぼく、もうだめかとおもったけど、みなさんのおかげで無事でした!」

 感謝の念を示す為か、テレビウムは一人一人の手をぎゅっぎゅと握ってゆく。その様子に、次なる事件の予感を感じながらも猟兵達は笑顔でこたえた。

 オブリビオンの暴虐を止めた猟兵達に向けた感謝と、それにさらされかけた者を護れた安堵が交わされるキマイラフューチャーの一画。
 その様子を覗き見るかのように、春の柔らかな風が一つ吹き抜けていった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年04月26日


挿絵イラスト