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テレビウム・ロック!~誰だ、こんなところに鍵つけた奴!

#キマイラフューチャー #テレビウム・ロック! #テレビウム #システム・フラワーズ

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 誰かとすれ違うのも難しそうな細い道を、1人のテレビウムが駆ける。
 怪人から逃げるために、包囲網から逃れるために、特徴的な液晶テレビの頭を揺らし、短い脚を必死で動かしてひたすら走る。
 バケツかゴミ箱かなんかを蹴っちゃった気もするけれど、ここで止まったら危険なのはわかりきっている。
 自分が一本道に追い込まれていて、このまま逃げても袋の鼠であることも、わかりきっているのだ。
「だ、誰か助けてよぉ……!」
 悲痛な声を上げるが、その声に応えるものはなく。
 無慈悲に鍵が『出口はロック済みです』とでも突き付けるかのように顔の画面の中で輝いていた。


「緊急事態なんだよーっ!!エマージェンシーってやつなんだよーっ!」
 指矩・在真(クリエイトボーイ・f13191)は慌てたように叫ぶ。
「キマイラフューチャーで、テレビウムが襲われる事件が起きちゃうんだよ!」
 差矩曰く、顔の画面に鍵が映し出されたテレビウムが襲われる事件が多発しており、今回その鍵を画面に浮かべたテレビウムが襲われる予知を見たのだという。
 宙に展開されたウィンドウ画面に映されたのは、少し薄暗さを感じる人気のない路地裏。
 先ほどの発言を踏まえれば、映し出されているのはキマイラフューチャーで、そこで事件が起きるという事であろう。
「この道をそのテレビウムの女の子が走ってくるんだけど、この先に怪人が待ち伏せているみたいなんだよね。しかも一本道なのに後ろからも追手は迫っているみたいだから、強行突破する以外道はないかな」
 ちらりと見えた追手の影はサンドバックのような出で立ちで梃子でも動くまいという強い意志が感じられると差矩は告げる。
 いつもより早口な説明からも、事態は急を争うことがうかがえるだろう。
「他にも女の子を狙う怪人はいるみたいなんだけど、ちょっと説明している時間ないや!」
 半ば強引に締めた差矩の手元で青い星型のグリモアが光を放つ。
「すぐ近くまで飛ばすからね!覚悟はいい!?」
 その光は猟兵たちの視界を青白く染め上げていくのであった。


灰猫
 御覧いただきましてありがとうございます。
 今回の舞台はキマイラフューチャーとなります。

●第一章:集団戦『戦闘員・ナグルド』
 テレビウムの少女の逃げ場を封鎖し、じわじわ追い詰めようとしています。
 きっちり撃破し、少女を助けてあげてください。

 第二章、第三章に関しては詳細不明ですが、少女を狙う敵はナグルトだけではないようです。

 また、本シナリオはいつもより早めのリプレイ返却を意識していこうと思います。
 それでは、皆様のプレイングを心よりお待ちしております。
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第1章 集団戦 『戦闘員・ナグルド』

POW   :    強靭で無敵だド!
全身を【頑丈なサンドバッグ 】に変える。あらゆる攻撃に対しほぼ無敵になるが、自身は全く動けない。
SPD   :    バチバチするド!
【触れると爆発する砂 】を放ち、自身からレベルm半径内の指定した全ての対象を攻撃する。
WIZ   :    飛び道具卑怯だド!
【ボクシンググローブ 】が命中した対象にルールを宣告し、破ったらダメージを与える。簡単に守れるルールほど威力が高い。

イラスト:井渡

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🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

ファランス・ゲヘナ
【心境】
「テレビウムを襲う謎の事件…カ…。」
謎が謎を呼ぶ謎事件。
見事俺たち猟兵が解決してやろうじゃないカ。

【行動】
行動:SPD

テレビウム少女とオブビリオンの間に割って登場。

UC:大軍団を発動。
1089体の分身と共に戦ウ。
分身をテレビウム少女の護衛に半数。
残り半数をオブビリオン一体に対して数体で当たらせル。

オレは宇宙バイク:龍星号に『騎乗』。
オレの『操縦』テクニックを魅せてやル。
『勇気』を胸に『ダッシュ』で加速しながら敵を轢き殺していク。
分身?あー、犠牲なくして、勝利なしダ(巻き込みながら/ぁ)


攻撃は『第六感』を頼りに『残像』で『見切り』回避。
当たらなければどうということもなイ。

アドリブ:歓迎


久留宮・沙月
※アドリブ連携大歓迎
ほぼ同時に複数予知される事件……
何やら大きな事態が動き出しているみたいですね
これは面白い戦いが見られるかも……?
ですが、まずは目の前の命を助けることに集中しましょう

現場ではテレビウムさんの安全を第一に考えて動きましょう
最前線は歴戦の猟兵さん達に任せて、
私はテレビウムさんの安全確保や他の猟兵さんの支援に回りますね
基本はテレビウムさんの近くに陣取って、前線の戦いを観察
戦線を突破して迫って来る敵を【剣刃一閃】の【二回攻撃】でスパッとやっちゃいましょう
……これだと剣刃二閃でしょうか?まぁ、細かい事ですね
敵が完全に抑えられそうなら私も前に出て、手薄な所を援護します



 テレビウムの少女は目の前の光景に絶望を隠せずにいた。
 そこにいたのは後方から迫る怪人と同じ姿の怪人。
 彼らは道を完全に塞いでおり、もう彼女に逃げ場はなかった。
「そん、な……」
 予想できていたとしても、ショックを受けないことはないのだ。
 ――嫌だ。怖い。死にたくない。
 無視し続けた感情に押しつぶされそうになっていると、突如スキール音を響かせた何かが少女のすぐ頭上を飛び越えてゆく。
 最前列で頑丈さを主張していたナグルドを踏みつけ、ギャギャギャッと音を立てているのは紫のボディに金色が輝く『龍星号』、ファランス・ゲヘナ(     ・f03011)操る宇宙バイクであった。
「怪我はありませんか?」
 共に転送されていた久留宮・沙月(戦神・f17250)はぽかんとした様子の少女に声をかける。
 予想だにしていなかったヒーローの登場に半ばパニックを起こしているようだが、ひとまずの無事を確認したところでその口元に笑みを浮かべる。
 もっとも、その笑みの意味が無事を確認した安堵なのか、面白い戦いを間近で見ることへの期待なのかは定かではないが。
 竹箒型の仕込み刀『葉斬』を抜くと同時に、挨拶代わりの突撃を終えたファランスが少女の傍へと戻ってくる。
「何やら大きな事態が動き出しているみたいですね」
「謎が謎を呼ぶ謎事件。俺たち猟犬が解決してやろうじゃないカ」
 正義の宇宙海賊と戦の神の一柱の笑みが重なった。

「かつテ、とある宇宙攻撃軍総司令官が言っタ」
 ボコリと音を立ててファランスの身体が膨張する。
 そして膨張した身体が2つに分かれ、再び膨張、分裂を繰り返し、分身を生み出していく。
 十、百と生まれたばかりの分身がさらにその身を震わせて数を増やしていく。
 増殖が止まるころにはその数千を超えおり、路地裏が黒い分身で埋め尽くされていた。
「『戦いは数ダ』とナ!」
 ファランスは再び龍星号へと跨り、勢いよくスロットルを吹かせて突撃。
 その背に従える分身の姿は半数を護衛に残したとはいえあまりに多く、爆破する砂に数を減らしながらも圧倒的な質量を誇る黒い波と化してナグルドを飲み込んでいった。
 ファランスもまた龍星号を乗り回し、火の粉が舞う戦場を駆け巡っていく。
「おいおい、オレのテクニックに見惚れたカ?」
 敵と分身が密集する場所でありながらも卓越した技術で攻撃を躱し、分身とナグルドを踏み潰し、壁を蹴って宙も駆けるその姿はまさに宇宙海賊。
 恐れることなく加速させていく龍星号を捉えるのは容易ではなく、実体のわずか後方でファランスめがけて放たれたはずの砂が残像を焼いていた。
 勝利のために、己の信じる正義のためにと分身すらも轢いて暴れるファランスを止められるものはいない。

「……なかなか面白い戦い方ですね」
 一方、久留宮はといえばその手を口元にあてファランスの戦いを眺めていた。
 彼女の足元では袈裟懸けに斬り捨てられたナグルドがその切り口から砂を零して無に還ろうとしている。
 戦いを観察したいという欲求と目の前の命を守りたいという愛情。
 その両方を選んだ。それだけのことだ。
 久留宮は一瞬の殺気を感じ取り少女の手を引いて背に庇い、後方から迫っていた気配に向けて『葉斬』を振るう。
 手ごたえはあった…しかしそれは斬り捨てたというより弾かれた感覚に近い。
 攻撃を弾いたナグルドは2、3度跳ねた後皺で作られたような顔でニヤリと挑発してみせる。
 ――ユーベルコードによる無敵状態ですか。
 再び手をかけるのは愛刀。
 凡人たるテレビウムの少女はまた弾かれてしまうと不安げに相対する光景を眺めていたが。
「その程度では観察する価値はありませんね」
 次の瞬間、地に伏していたのはナグルドの方であった。
 たしかにナグルドは久留宮のユーベルコード【剣刃一閃】をまたもや弾いてみせた。
 しかし、2度目が来ると思わず無敵状態を解除して反撃に出ようとしたのが運の尽きだった。
 反撃よりも速く、流れるように繰り出された2閃目はその砂袋を捉え、真っ二つへと切断する。
「これだと【剣刃二閃】ですが……まぁ、細かいことですね」
 宙を斬る動きで砂を払い、久留宮は軽いため息とともに呟くのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

黒瀬・ナナ
何か、狙われる心当たりがあるのかは判らないけれども……
か弱い女の子を集団で追い回すだなんて、おねえさんが許さないわよ!
正々堂々、まとめてぜーんぶやっつけちゃうから覚悟しなさい!

――かしこみかしこみ、ここにてましますは。
と、祝詞を唱えて『巫覡載霊の舞』で神霊体に変化し、
薙刀を自慢の「怪力」で振り回して、
大勢を巻き込むよう「範囲攻撃」で一気に「なぎ払う」わ。
オマケで「衝撃波」と「マヒ攻撃」も付けておいてあげる!

敵の攻撃は……「礼儀作法」を心掛けてルールを守るようにしたいけど。
うっかり破っちゃったら「気合い」で我慢!痛くても泣かないめげない諦めないっ!

※アドリブ、他PC様達との絡み等大歓迎です。



 ――かしこみかしこみ、ここにてましますは。
 黒瀬・ナナ(春陽鬼・f02709)は転送された着に着くとほぼ同時に、祝詞を静かに唱える。
 戦神の御霊を己が内側に宿るのを感じ、薙刀『迦陵頻伽【花嵐】』を握る手に力を籠めた。
「何か、狙われる心当たりがあるのかは判らないけれども……」
 目の前に立ち塞がるナグルドの向こう側には、いまだ命の危機が続き戦場となった路地裏の片隅で震えるテレビウムの少女。
 世話焼きな彼女が怒るには十分すぎる状況であった。
「か弱い女の子を集団で追い回すだなんて、おねえさんが許さないわよ!」
 その瞳には強い怒りの炎が宿されており、艶やかな黒髪の影からは羅刹の証ともいえる角が見え隠れしていた。
 ぐるりと大きく薙刀を振るうと、嵐が如き突風が吹き荒れ、ナグルドを花のように宙へと吹き飛ばす。
 ドスリと重みのある音を立てて地に落ちるそれらを睨みつける黒瀬だったが。
 バシリ!
 薙刀の刀身めがけて飛んできたそれを叩き落とし確認すれば、それはボクシンググローブであった。
「飛び道具は卑怯だド! 正々堂々、得物だけで勝負だド!」
 ドッスンドッスン飛び跳ねて主張する1体のナグルドが、群れの中から他のナグルドを押しのけるようにして現れる。
 その様子はまるでタイマン勝負を要求しているようだ。
「心意気やよし、というべきかしらね。お望み通り、正々堂々やっつけてあげる!」

 ナグルドと黒瀬の戦い――他のナグルドが周囲を囲い邪魔が入らないようにしてしまったため半分試合のような様相を呈していたが、それは互いに決め手に欠ける互角の勝負となっていた。
 間合いが極端に短い拳と遠心力による威力が持ち味の薙刀であれば、如何に自分が得意とする間合いに敵を引き入れるかが要となる。
 黒瀬の突きは自身の頑丈さを主張したいナグルドのガードに阻まれ、拳が届く距離まで距離を詰めたナグルドのラッシュは黒瀬も巧みに捌くとともに飛び退いて再び間合いを取る。
 勝利も己が矜持も譲らない両者の攻防は、永遠に続くものと思われた。
 しかし。
「諦めないわよっ!殴れれば、倒せるんだからっ!」
 汗を散らし、命を懸けて振るわれた一撃がついにグローブを引き裂き、ナグルドのボディに突き刺さる。
「……見事、だ……ド……」
 ゆっくりと砂を散らし、ナグルドは重力に従い後ろへと倒れ、満足げな笑みと共に消えてゆくのであった。

成功 🔵​🔵​🔴​

壱季・深青
テレビウムの…女の子…あの子、かな?
あっちが…敵

「こんにちは…キミ、名前は?」
敵から視線を外さずに、少女へと問う
名前を教えてもらえたら(もらえなくても)名乗る
「壱季・深青…キミを助けにきた、よ」

漆黒の剣を手に、敵の動きを見ながら攻撃
黒曜の導を使用。猩々緋で攻撃力を上げる
「我が身纏いし烏羽は、黒曜の導にて彩を放つ…」
言葉を紡いで攻撃

「今のうちに…逃げちゃうといい、よ
だって、コイツ…動けないみたいだ
俺が…叩き潰す、から」

行って…と、やはり敵から視線を逸らさずに伝える
きっとコイツは…この子の後を追って…動き出す、はず
なら、俺は…そこを一気に…狙う

アドリブ歓迎
(「…」や「、」は適当な感じで大丈夫です)



 ――お父さん、お母さん。今、私はヒーローに守られてます。
 怪人に襲われていたテレビウムの少女は、ぼんやりとおそらく家でのんびりしているであろう両親へと想いを馳せていた。
 目の前には壱季・深青(無気力な道化モノ・f01300)の背中。
 彼の足元には少女に襲い掛かろうとしたところを切り捨てられたナグルドが数体転がっていた。
「こんにちは……キミ、名前は?」
 漆黒の剣を倒れていないナグルドたちに向け、隙なく敵を見据えたまま壱季は少女に尋ねる。
「え、あ……バニラ、です……!」
「バニラ……だね。俺は壱季・深青……キミを助けにきた、よ」
 静かに名乗る壱季の声は、その表情が少女――バニラには見えなくとも、恐怖でいっぱいだった心を落ち着かせる響きを持っていた。

「我が身纏いし烏羽は、黒曜の導にて彩を放つ……」
 唇に乗せた言葉と共に放たれた斬撃は先ほどのものより鋭く重く、眠たげな眼からは想像もできぬ苛烈な勢いでナグルドを切り裂き、無に帰す。
 しかし、数体のナグルドはその斬撃をまったく動じることなく受け止めるめていた。
 いずれのナグルドも、その革袋の表面が戦闘前のやや古ぼけたものから新品同然のものに転じている。
「この程度、強靭な我々には効かないド!」
 自信に満ちた様子で挑発するナグルドであったが、全く動く気配がない。
 それも当然のことであった。
 先ほどの鉄壁の守りはユーベルコードによるものであり、鉄壁の代償として全く動けなくなってしまうのだ。
 それを壱季の青く澄んだ瞳は、冷静に見抜いていた。
「バニラ、今のうちに……逃げちゃうといい、よ」
 敵が動けないうちに行って、と顔を見ることなく告げる姿に言われたバニラは困惑気味。
「でも、後ろからも怪人が……」
「すぐ、追い付くから……大丈夫」
「……わかりました」
 ゆっくりと気配が遠ざかる。
 ナグルドの表情が悔し気に歪んでいることから、壱季はバニラが避難を始めたのだろうと判断した。
「ぐぬぬ、逃がしはしないド!」
 耳障りな叫び声をあげて動き出すナグルド。
「それを……待ってた……」
 ナグルドが動いている。それは鉄壁の守りが解けている証拠に他ならない。
 常に敵を見据え続けたその瞳が、絶好のチャンスを見逃すはずがない。
 2度目の嵐が動き出したナグルドらを捉え、その全身を切り刻む。
 少し離れたところにいたバニラが振り向くと、視線の先で立っていたのは猟兵たちだけであった。

成功 🔵​🔵​🔴​




第2章 集団戦 『働き蜂戦闘員』

POW   :    御槍奉公
【槍】で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる。
SPD   :    飛行モード
空中をレベル回まで蹴ってジャンプできる。
WIZ   :    数で圧す
自身が戦闘で瀕死になると【さらなる増援】が召喚される。それは高い戦闘力を持ち、自身と同じ攻撃手段で戦う。

イラスト:森乃ゴリラ

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種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

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「あっ、ありがとうございました!」
 救出されたテレビウムの少女――バニラは猟兵たちにぺこりと頭を下げてお礼を告げる。
 しかし、顔の画面には依然として鍵のような映像が浮かび上がっていた。
 猟兵たちが現状を説明し心当たりがないか確認するが、本人も首をかしげてわからないといった様子である。
「わ!?地図が出てきました!」
 鍵を見るために借りていた鏡を凝視していたバニラが声を上げる。
 その顔にはたしかに簡単な地図の映像が追加されており、バニラによるとこの場所からそう遠く離れていないという。
 ここに行けば何か手掛かりがあるかもしれない。
 その場にいた全員がそう思ったその時。
 路地裏の逃げてきた方向から、明らかに異常な音量の羽音が響いてくる。
 バニラと猟兵たちに迫ってきたのは槍を持った黄色い蜂のような怪人の大群。

 新たなる追手を振り払いながらの逃走劇が、ここで始まろうとしていた。
ファランス・ゲヘナ
【心境】
「むう、新手カ。」
オブビリオンの奴ラ、どこから湧いてできてるんダ?
まあ、何体出てきても全員ブッ飛ばすだけだガ。

【行動】
判定:POW

一体何体出てきてもオレ達を抜いテ、何かできると思うなヨ?
懐(?)から取り出したダブルヘッドハンマーデ、【力溜め】【なぎ払い】で吹き飛ばス。

おっト、オレの前で抜け出そうなんゾ、甘い考えダ。
戦士の銃でテレビウムに向かおうとした奴ヲ、帽子の中から取り出して【クイックドロー】で素早く取り出シ【スナイパー】で撃ち抜ク。

さテ、UC:自慢の拳を発動。巨大な拳に変化しテ、敵の中央に飛びかかル
またツマラヌものを殴ってしまっタ。

アドリブ:歓迎
他猟兵との絡み:歓迎


久留宮・沙月
※アドリブ連携大歓迎
また新手の登場ですか、息をつく暇も無い連戦ですね
私はまた戦いが見られて嬉しいんですけど、戦う力を持たない一般の人が巻き込まれるのはいただけません
迅速な決着を狙いましょうか

少し物足りないですが、【戦神の見識】を発動
テレビウムさんの護衛を優先しながら、機動力を生かして遊撃として立ち回りましょう
ただ飛ぶだけでなく、壁や柱などを蹴り、跳び回る事で空中戦を展開
敵を攪乱しつつ攻撃を回避して機会を窺いますよ
隙を見せた敵が居れば、突進からの二回攻撃をお見舞いしてあげます
その隙、見切った!って感じで
テレビウムさんに敵が迫った時はその敵に突進、
攻撃を仕掛けて注意をこちらに惹きつけますね


壱季・深青
地図…この場所に何がある?
敵は…行かせたくないの、かな?
それとも…別の何か?

今は考えても…答えは出ない
とっとと倒して…向かう、よ

今度は…蜂人間?
でも、何匹いても…俺たち猟兵の敵じゃない
いま倒しちゃうから…バニラは少し、離れていて

黒曜の導「猩々緋」で攻撃力を上げる
他の仲間たちが攻撃している間、増強しておく
敵から目を離すことは絶対にしない
そして、バニラの様子も確認する
複数いると、バニラも危険だから

仲間の攻撃から少しだけ遅れて攻撃する
3匹纏まって動くのか、1匹ずつバラバラに動くのか
1匹に的を絞る為に、動きを見る為にあえてそうするよ

倒せたらバニラへ手を差出し
一緒に…地図の場所に行こう…
と言って歩き出す



「むう、新手カ。オブビリオンの奴ラ、どこから湧いてできてるんダ?」
「息をつく暇も無い連戦ですね」
「敵は…行かせたくないの、かな?それとも…別の何か?」
 ファランス・ゲヘナ(     ・f03011)、久留宮・沙月(戦神・f17250)、壱季・深青(無気力な道化モノ・f01300)はそれぞれ身構えながら、言葉を漏らす。
 特に言葉を交わしたわけではないが、地図の場所に向かう前に降りかかる火の粉を払うということで意見が一致したようである。
「バニラは少し、離れていて……」
 壱季の声がけにバニラはこくこくと頷いて少し離れたところの曲がり角に向かって駆けてゆき、角を曲がったところでここに隠れてますと顔をのぞかせる。
「あそこなら私たちが出し抜かれない限り大丈夫でしょう」
 久留宮は神気で全身を覆うように纏わせながら、視線をバニラから正面で今にも跳びかかってきそうな蜂の怪人『働き蜂戦闘員』に移す。
 その唇は少し物足りなさそうにへの字に曲がっていたが、迅速な決着のためにと自身の力を高めてゆく。
 その横ではファランスも明らかに懐に収まらないであろう巨大さのハンマー『ダブルヘッドハンマー』を取り出し、戦闘員に突き付けていた。
 しかし、隙なく得物を構えて臨戦態勢に入っていたのは戦闘員も同じ。
「あれを引き渡すつもりはないということだな、猟兵」
「当たり前ダ。一体何体出てきてもオレ達を抜いテ、何かできると思うなヨ?」
 ファランクスは鼻で笑い飛ばしながら返せば、それが開戦の合図をなって猟兵と戦闘員両者が動き出し始めた。

 働き蜂戦闘員の数は少なくなく、人数の差だけで比較するのならば圧倒的に猟兵側の不利であった。
 しかし、ファランクスが力を溜めて豪快に振り回すダブルヘッドハンマーはその人数差を笑い飛ばすかのように戦闘員たちを宙になぎ飛ばしては蹂躙する。
 滅茶苦茶に暴れまわる圧倒的な質量の塊を止めるのは並大抵の力でできることではなく、ある戦闘員の槍は折れ、ある戦闘員は吹き飛ばされたまま地上に叩きつけられる前に灰になって消える。
 それを見た戦闘員の一部はその威力が危険だと判断したのだろうか、ハンマーが振るわれた直後を素早く駆け抜け、バニラの確保へと動く。
 しかし、ファランクスの横を数歩進んだところでハンマーとは別の猛威が戦闘員の一団をはるか後方へ吹き飛ばし、十を超える戦闘員の命を刈り取る。
 視界に捉えることのできなかった猛威に、戦闘員らは驚きを隠せずにいた。
「私を忘れられては困りますね」
 戦闘員の軍団のすぐ後方から声をかけたのは、地からわずかに足を浮かせた久留宮。
 先程の猛威の正体は音速にも至る勢いでの体当たりだったのだ。
 ハンマーに意識を取られ隙だらけの姿を捉えるのは彼女にとって容易いこと。
 意識を猟兵側へと向けてバニラの安全を確保するために、突進を仕掛けたうえであえて声をかけたのだ。
「接近を許した、だと!?しかしこの人数差は覆せまい!」
 久留宮の思惑通り、戦闘員たちは彼女を串刺しにしてやろうと統率の取れた動きで槍による突きを繰り出す。
 しかし、壁を蹴り、時にはハンマーで吹き飛ばされた戦闘員の頭を踏み台にし、奔放に動き回る彼女は命中力を重視した一撃すらも躱して見せ、突きを出した直後の動きが取れない相手を選んで確実に仕留めていく。
「おのれ……ならば」
 指示を続けるはずであった戦闘員の声が不自然に途切れる。
 久留宮を差すはずであった槍は彼女の姿から大きく外れ怪人の後方、その背を切り裂こうと振り下ろされた壱季の漆黒の剣を柄で受け止めていた。
「キミがこの集団の、リーダー……なのかな?」
 一歩飛び退いて間合いを取り、壱季は半ば確信した様子で尋ねる。
 ファランクスのハンマーと久留宮の高速移動が目立ち戦闘員らの意識は主に2人に注がれていたが、その間壱季は自身の攻撃力を高めつつ、敵の動きを分析していたのだ。
 すべては1匹の蜂に的を絞り、確実に倒すために。
「だったらどうするというのだ」
「先に進むために……倒す」
 壱季は素早く血を蹴り、懐へと飛び込んでいく。
 リーダーと思しき戦闘員は他の戦闘員よりも一撃一撃が素早く隙は少ないが、観察を続けた壱季の目が追いきれないほどでもない。
 最小限の動きで受け流し、攻撃が途切れた一瞬に全力の斬撃を放つ。
 剣先は槍の柄を真っ二つにしたうえで敵の胸にまで届き、戦闘員は崩れ落ちるようにして倒れ伏せた。
 そこから間を置くことなくリーダーが討ち取られたことが広まり、戦闘員たちが浮足立ってからは早かった。
「おーイ、そこ危ないゾ!」
 見上げるとそこには宙を舞うファランクスと、彼の肉体よりはるかに大きい拳。
 それが振り下ろされればどうなるかは火を見るよりも明らかである。
 壱季は久留宮に抱えられその場から離れるが、戦闘員たちは統率を取る者がいなくなり動きが鈍い。
 振り下ろされた一撃は戦闘員を巻き込んで地面を砕き、建物を破壊する。
 大地の揺れが収まるころには、戦闘員の姿はどこにも見えなくなっていた。
「間一髪でしたね」
 バニラが身を隠していた曲がり角のところで久留宮は手を放し、壱季を地上へと降ろす。
 その表情は先ほどのファランスの一撃に感動したのか、どこか浮ついているようであった。
 巻き込まれなくてよかったと壱季が胸を撫で下ろしていると、慌てた様子のバニラが久留宮の影から覗き込んでいるのが見える。
「だだだ大丈夫ですか!?」
 手を激しく上下に動かしながら猟兵の心配をするバニラの身体には傷は見当たらない。
「俺たちは、大丈夫。一緒に……地図の場所に行こう……」
 壱季がそう言って手を差し出すと、バニラは嬉しそうにその手を取る。
 そして猟兵とバニラは地図の場所へと歩み出した。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第3章 ボス戦 『猪狩・アントニオ』

POW   :    オトメン投げキッス
【男女問わず投げキッス】が命中した対象を捕縛し、ユーベルコードを封じる。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
SPD   :    メイド秘奥義「メイド感情ミサイル」
【男に対する欲情もしくは女に対する憎悪】により、レベルの二乗mまでの視認している対象を、【自身を模したエネルギー体】で攻撃する。
WIZ   :    メイド秘奥義「猪突猛信(恋する乙メンの暴走)」
【男に対する欲情もしくは女に対する憎悪】の感情を爆発させる事により、感情の強さに比例して、自身の身体サイズと戦闘能力が増大する。

イラスト:桐ノ瀬

👑7
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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は狗飼・マリアです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 地図に従って進み辿り着いたのは、どこにでもありそうな広場であった。
 キマイラフューチャーらしくその壁は派手に彩られているが、怪しげなものが落ちているわけでもなく、本当に何の変哲もない、ただの広場であった。
 手がかりがなくなり戸惑っていると、突如、バニラの顔が光り始める。
 彼女の身を案じたのだろうか、猟兵の一人がバニラの肩を揺すろうとしたが、不思議なことに棒立ち状態のバニラはどんなに力を入れてもびくともしない。
「こーんにっちはー!」
 猟兵たちの間に広がっている空気を読んでいない声が広場に響く。
 その声の主は『猪』の文字が書かれたオレンジのマフラーを巻いたメイド。
 猟兵たちはすぐに気が付くだろう。
 あれはただのメイドではなく、バニラの放った光におびき寄せられたオブリビオンであることに。
「ボクのことはアンって呼んでね!実はご主人様を探してるんだけどー、……女と猟兵はお断りかな」
 明るかったメイド『猪狩・アントニオ』の声に、殺意の色が宿る。

 バニラはいまだに動けない。
 彼女の身を案ずるのなら、ここで倒すしかない。
ファランス・ゲヘナ
【心境】
「メイドは冥土に帰ってロ。」
しかしバニラ嬢はどうしたんダ?
さっさとこの産廃メイドを片付けテ、安全な場所へ運ばねばナ。

【行動】
判定:SPD

再び懐から武器ヲ…とりあえず今度は迷刀悪切りを取り出ス。
『ダッシュ』『先制攻撃』で開戦と同時に切りつけル。先手必勝ダ。
攻撃は『見切り』回避しつツ、『情報収集』で敵の動きを収集シ、もっとも有効なチャンスにUC:影分身は発動すル。
「分身ヨ。今がチャンスなんだゾ。」

しかし、メイドを名乗る野生冥土に陸なのがいない気がするのは気のせいカ…。メイド名乗るなら雇い主に雇われてからにしロ。

アドリブ:OK
他猟兵との絡み:歓迎


亜儀流野・珠
バニラ完全に動かんな…
まあここで守り切ればいい!近付いたら吹っ飛ばしてやるぞ、…えーと、アンよ!
何やら殺意強めだが、服かわいいな!

意外と頑丈そうだしな。木槌「砕」を【怪力】で振り回し戦おう!
武器的にリーチでは負けるだろうが奴の槍も殴って弾きつつ戦おう!
そして機を見て奥義「千珠魂」で俺たち召喚だ!
「俺たち」も砕で戦うぞ!そしてできるだけ奴の手元を狙わせる!
奴が武器を取り落としたならその隙に踏み込み近付き、全力で砕を振り抜こう!

俺は斬ったり燃やしたりで戦うのも得意だがな…何となくその服は傷付けにくい!
ちなみに俺の服のほうは心配いらんぞ。お前の槍は俺には当たらんからな!



 亜儀流野・珠(狐の恩返し・f01686)が再びバニラの肩に手をかけるが、やはりピクリとも動かない。
 アントニオは逃がすつもりは毛頭ない様子。
 ならば、やることは決まりきっていた。
「まあここで守り切ればいい!」
 亜儀流野は小柄な体格に見合わぬ巨大さを誇る木槌『砕』を取り出し、その感触を確かめるように振り回す。
「へぇ、メイド十二神将が1人の本気のお片付け術が見たいって?」
「メイド名乗るなら雇い主に雇われてからにしロ」
 悪態をついたのはどこかおどろおどろしい雰囲気の漂う妖刀『迷刀悪切り』を鞘から抜き放ったファランス・ゲヘナ(     ・f03011)であった。
 主人を持たないいわば野生冥土に対して辟易しているのが言葉になった、紛れもない本音である。
「メイドは冥土に帰レ」
 親父ギャグ…もとい悪態をついてファランスは飛ぶようにして一瞬の間にアントニオとの間合いを詰める。
 その攻撃は槍に阻まれガキンッと鋭い音を響かせるにとどまったが、その後もファランクの動きは止まることなくアントニオを翻弄し、矛先を定めることを許さない。
 紙一重のところを躱され続け、徐々にアントニオの眉間に皺が寄り中性的な顔が歪んでいく。
 しかし、その表情が一転して驚愕にかわる。
「はっ、ゆるキャラ系のご主人様に仕えるメイド!これは新しいかもー!?」
 謎のシャウトと共に現れたエネルギー体がファランクスめがけてイノシシが如く一直線に突撃。
 まだ見ぬご主人への想いが凶悪な形となってファランクスへと襲いかかる。
「何を言ってるんダ」
 言葉で拒絶を示すと同時にエネルギー体の頭へ妖刀を振り下ろし、ファランクスはあっさりとその危機から脱してみせた。
 まさに一刀両断。
「ときにえーと、アンよ!」
 叫びながら飛び込んできた亜儀流野の槌とアントニオの槍が鎬を削る。
「何!?」
「その服かわいいな!」
 斬撃や狐火を用いた戦い方も得意とするが、なんとなくメイド服は傷つけにくいと感じた亜儀流野は比較的服を破りにくい槌を得物として選んだ。
 召喚した200体にも迫りそうな小さな分身にも武器の槍ばかり狙わせている点もまた徹底している、と言えるのかもしれない。
「褒めてくれてありがと!でもキミは嫌い!!」
 愛らしい少女に褒められても、自身が努力して得た愛らしさをクロウすることなく持ちうる美少女は天敵にして宿敵、嫌いで嫌いで仕方のない存在なのだ。
 その憎悪を叫びあげると、アントニオの中心で爆発が起こる。
 煙が晴れたその場所には、周囲の建物よりも巨大化したアントニオの姿。
「お前なんか、潰れちゃえばいいんだ!」
 亜儀流野を踏み潰そうと足を振り上げる。
 日光を遮り地に広がる影の中に亜儀流野とその分身が飲み込まれていく。
 しかし、足と地面が接する直前。
「分身ヨ。今がチャンスなんだゾ」
 ファランクスが独特のゆるい表情をした3体のファランクスの分身体を勢いよく放つ。
 愛らしい少女に対する恨みで染まり切っていたアントニオは、彼の存在を見失っていたのだ。
 片足立ちのアントニオが分身体を躱す手段もなく。
 苦し紛れに振るわれた槍をすり抜けて分身体はアントニオの顔へと貼りつき、アントニオにかけられていた強化の術式を封印していく。
「そんな、ボクの奥義がこんなぷにぷにに破られるなんて……!」
「まだまだだぞ!」
 すっかり元の大きさに戻ってしまったアントニオの上から声が降り注ぐ。
 見上げた先には太陽を背負い、輝く銀髪をなびかせながらあどけなさの残った笑みを浮かべる亜儀流野とその分身の姿があった。
 数多の分身による連撃と本人の怪力による打撃はフリルがたっぷりあしらわれたメイド服のように愛らしいものではなく。
 降り注ぐ打撃の雨が止むころには槍の刃は零れ落ち、白かったエプロンも土色に染まっていた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

蛇塚・レモン
物陰に潜んで『ワードローブ』の神通力で周囲の景色に溶け込む
(迷彩+目立たない)
そして足音を立てないように息を止めて念動力で浮遊しながら接近
(念動力+空中戦)
敵の背後に接近したら至近距離からの『オーラガン』をぶっ放すよっ!
(先制攻撃+零距離射撃+念動力+鎧無視攻撃+衝撃波+だまし討ち+吹き飛ばし+気絶攻撃)

すかさず蛇神様を召喚!
巨大化は反則だから禁止~っ!
蛇神様に破壊念動波で攻撃してもらうよっ!
捕縛効果もオマケしちゃうねっ!
(念動力+鎧無視攻撃+衝撃波+呪詛+マヒ攻撃)

敵の動きを封じたら、蛇神様と一緒に連携攻撃
締め上げて噛み付いちゃって!
(怪力+毒使い+2回攻撃)
あたいも空から援護射撃するよ!


壱季・深青
バニラ…いったい、どうしたんだろう?
心配だけど…彼女を守りながら、戦うよ

何故バニラを…狙う?
何が…目的?ここに…何がある?
答えるか否か…わからない
でもわかっていることは…1つ
俺たちも…お前の主人になるのはゴメンだ、
ってこと

最優先事項は「バニラを守る」
黒曜の導「深縹」を使って防御力を上げる
常に動いて、敵の投げキッスを警戒
仲間の攻撃タイミングに合わせて動く
反撃を極力防ぐため【野生の勘】【第六感】を使う

ただ、バニラへ攻撃が行かないよう、敵が
近づかないよう警戒は怠らない
身を挺しても守るようにする

※アドリブ歓迎
(「…」や「、」は適当な感じで大丈夫です)


久留宮・沙月
※アドリブ連携歓迎
ここが終点……なのでしょうか
護衛対象は動けず、目の前には敵
状況は良くありませんが、逆境でこそ輝く技もあるはず
ここまでの連戦の締めに相応しい戦いにしましょう

ここは【戦神の見識】を使い、ヒット&アウェイでいきましょう
敵が私を攻撃対象にしている間は飛翔能力を駆使して縦横無尽に動き回り、
攻撃を躱しながらその技を見切る事に専念
他の猟兵さんなどに注意が向いた瞬間に突進からの二回攻撃を叩き込んであげます
それによって私に意識を向けたなら、また回避しつつ様子見へ
怒りを買いそうな戦術ですが、心の均衡を失わせるのも作戦のうちです
怒りの力で限界を超えた力が見られるというのなら、それも一興でしょう



「ふんだ、槍なんてなくてもボクは強いんだから!めろめろになっちゃえー!」
 アントニオの手元から放たれたハートマークが、広場に広がっていく。
 ハートが飛んでいく先には動けぬバニラもいたが、彼女に当たる直前で壱季・深青(無気力な道化モノ・f01300)の剣がそれを切り捨てていた。
 この地に降りてから、あるいは転送される前からだろうか、バニラの身を案じ続けてきていた壱季はしっかりとその背にバニラを庇いながら投げキッスを受けないよう剣を振るい続ける。
「何故バニラを…狙う?」
「やだ、王子様っぽい?その台詞、ご主人様にも言ってほしい!」
 頬を赤らめながらアントニオは応える気などないとばかりにキッスを投げる。
 時には自身へ向けられたハートを回避するために動くこともあったが、バニラの方へ1つでもハートが飛んでいくとすぐさま間に飛び込むようにして、自身に施したユーベルコードが封印される可能性を恐れることなく彼女を庇う。
 その光景が、アントニオには気に食わなかった。
「ホント……王子様気取りがどこまで続くか見物だね?」
 両手を使っての投げキッスでさらに悪意を振り撒こうとアントニオは左手も口元に寄せる。
 しかし、そこからキッスが放たれることはなかった。
 久留宮・沙月(戦神・f17250)の突進がアントニオを襲ったのだ。
 がら空きの横っ腹を狙った音速タックルは見事に決まり、吹き飛ばされたアントニオの身体は公園の壁へとめり込む。
 瓦礫と共に地面に落ちてせき込む様子からはもう余力がないのは明らか。
「おやおや、すっかりぼろぼろですね」
 ふわりとすぐそ側で宙に浮かぶ久留宮の姿は、まさに神。
「うるさいっ!!」
 掴みかかろうとする手をするりと躱し、再び空へと舞い戻って嘲りの笑みを浮かべてアントニオを見下ろす。
 ――馬鹿にされた。
 アントニオの怒りが、ハートの形となって久留宮へと集まる。
 その行動が神の手によってもたらされたのだと、自身がかの憎たらしい猟兵の手の上で転がされていることに気が付きもせず。
 憤怒、動揺、屈辱。様々な負の感情にまみれ心の均衡が失われたキッスを、神気を纏った今の久留宮が見切るのは簡単なこと。
 この程度かと挑発するように笑みを浮かべたまま縦横無尽に空を駆け巡る。
「許さない許さない許さないんだからー!!」
 絶叫と共に、アントニオの身体が巨大化する。
 溜めこまれた怒りの感情がよほど強かったらしく、先ほどの巨大化よりも大きく、全身に満ちたエネルギーが空気を震わせた。
「これはこれは……やればできるじゃないですか」
 怒りの力で限界を超えたら……。
 どこか心の片隅で臨んでいった光景に、久留宮は喜びをあらわにする。
 興奮を隠さず見上げる彼女を叩き落とそうと、アントニオが拳を振り上げたときだった。
 七色の光線がその拳を飲み込み、焼き焦がす。
「それはズルいから反則だよっ!使用禁止~っ!」
 公園に現れた直後のアントニオに声に負けぬほど底抜けに明るい声が空に響いた。
 少し離れたところで、神通力を操り気配を遮断して潜んでいた蛇塚・レモン(叛逆する蛇神の器の娘・f05152)が浮遊していた。
 蛇塚はブレスレットを付けた右手で銃の形を作っており、まっすぐとアントニオに向けた人差し指の周囲には美しい光の残滓が舞っていた。
 そう、拳を焼いたあの美しい光線は彼女の放ったものだったのである。
「蛇神様っ!あいつにお仕置きしちゃって!!」
 蛇塚の呼び声に応え、鱗をきらきらと日光を反射させた白く巨大な蛇が空を泳ぎ始める。
 蛇塚のギョロリとアントニオを見上げる蛇神の瞳が妖しく輝き、放たれた衝撃波は巨大化したアントニオの頭を飲み込んだ。
 地に叩き落され、強化を解かれたアントニオの身体が2、3度跳ねる。
 空から降りた蛇神に締め上げられるアントニオの瞳には、もう力が宿っていなかった。
「みんな、いっくよー!」
 空から狙いを定めた蛇塚の指に虹色の光が集まる。
「存外楽しかったです」
 目の前に迫った久留宮の両腕が残像を残して消える。
「これで……終わりだ」
 壱季の剣が横薙ぎに振るわれる。
 猟兵たちの一斉攻撃に、アントニオはなすすべなく散っていった。

 アントニオを倒してしばらく。
 再び広場の周囲を調べて異変がないことを確認したところで、バニラの放っていた光が収束し、完全に消えていく。
 力なく崩れるバニラを支えると、その顔から鍵が消え去っているのがわかった。
 どういうことだと猟兵とバニラが眉をひそめていると、再び広場に声が広がる。
 それは先ほどとは違い、周囲の建物が話しかけてくるような、そんな響きを持っていた。
「システム・フラワーズに緊急要請」
「全自動物資供給機構『システム・フラワーズ』に、侵入者あり」
「テレビウム・ロックの解除数が多ければ多いほど、解放されるメンテナンスルートは増加する。至急の救援を求む」

 謎を解き明かす鍵は、いまだ隠されたまま。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年04月30日


挿絵イラスト