テレビウム・ロック!~とぅーざれーわ~
●騒動はへーせーの内に
ポップなサイバーパンク都市、それがキマイラフューチャー。
そんな都市の片隅で、お気に入りの電子機器を探しにテレビウムが一人チェックのシャツをズボンに入れながらリュックを背負い、ポスターをそれに差し歩いていました。
「デュフフwwwwアンティークパーツがいっぱいでゴザルwww」
「おっと草を生やしてしまいましたwww」
最近旧人類が残したというOTAKU文化に染まった彼。
顔のテレビには当然@@なデザインの眼鏡が浮かんでいるはずでした。
「な……なんでゴザルか!」
顔に浮かぶのは『鍵』の映像。一体なんだ。ラスボス近くで見つかる何でも開けられる世界の鍵なのか。
テレビウムは気が付きました。自分の周りにイルカのような何かが集まってきています。
「何について調べますか?」
イルカは尋ねます。
「え、えっとこの模様はなんでしょうか?」
「……検索……検索。ワードを変えて検索してみてください」
「何について調べますか?」
「何について調べますか?」
集まってくる怪人。
そのヒレがぺちぺちとテレビウム達の顔面、もといモニターを叩きます。
「こ、これは一大事ですぞー!」
テレビウムは草も生えず叫んだ。
●きんきゅーグリモアベース
「テレビウム、可愛いですよね」
開口一番、鍵の束を手の中で弄びながらアルム・サフィレット(愛し子抱えし宝石人形・f02953)は笑う。
「といっても事態、事件はキマイラフューチャーで起きています。会議室では起きていません。現場はキマイラフューチャーです。大切な事なので以下略です」
キマイラフューチャーで暮らすテレビウムの顔に『鍵のような何か』が映し出され、固定されている。
「そのテレビウムを怪人が襲っています。まるで”鍵のような何かが映し出されたのを見計らった”ように集団で囲んでいます」
私が予知したちょっとオタクなテレビウムは、このままではペチペチと叩かれ続けるであろう。
「テレビウムを襲っているのは『何も答えてくれないベルーガ』という怪人です。可愛らしいイルカさんですがどこかうざいです。消してあげて、テレビウムさんを守ってあげてください」
鍵が何を示しているのか。もしかしたら世界を揺るがす大事件に繋がるかもしれない。
「というわけで皆さん。可愛いテレビウムさんを守ってこの事件を追ってみてください」
硅孔雀
ここまで目を通していただきましてありがとうございます。
硅孔雀です。
あっという間に平成が終わるという時に姉さん、事件です……
というわけで舞台はキマイラフューチャー。
第一章(集団戦)
第二章(集団戦)
第三章(ボス戦)
になります。途中でギミックがありますので断章で説明します。
ぺしぺしされているオタリウム(仮)君は多分男の子です。草を生やします。
※当シナリオは4月30日までに完結するよう判定、運営いたします。
時期ネタ的な意味でバブリーからばぶみーまで平成ネタを突っ込んでいく
とてもラフでギャグなシナリオになります。
※「もしかして」「私達」「「鍵っぽい画像が浮かんでいる~!?」」
な状態のテレビウムさんの参加もウェルカムです。
第1章 集団戦
『何も答えてくれないベルーガ』
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POW : おまえを消す方法
【全て消すモード】に変化し、超攻撃力と超耐久力を得る。ただし理性を失い、速く動く物を無差別攻撃し続ける。
SPD : ベルーガに乗った中年
【ベルーガの調教師】を召喚し、自身を操らせる事で戦闘力が向上する。
WIZ : ベルーガがせめてきたぞ
戦闘用の、自身と同じ強さの【熱線銃装備の軍用ベルーガ】と【ガトリングガン装備の軍用ベルーガ】を召喚する。ただし自身は戦えず、自身が傷を受けると解除。
イラスト:ケーダ
|
種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
水澤・瑠璃
鍵の事も気になるし、
オブリビオンとはいえ、仕草は可愛らしいベルーガ達だけど。
テレビウムをいじめるのは良くないわね。
ダガーと拷問具でお相手してあげるわね。
最初はダガーを投げつけて、こちらに目を向けさせるわね。
それから、ユーベルコード【約束崩壊】でまとめて攻撃。
玻璃に気を取られている間に、四角から「妨害薔薇の棘鎖」で
傷口をえぐったり、暗殺してあげるわね。
アドリブ・絡みは歓迎よ。
【煌めく刃。ゴスロリ萌えでござるww】
グリモア猟兵の力で転送された世界。キマイラフューチャー。
色彩豊かに面白おかしく落書きされたビル街に水澤・瑠璃(世界放浪者・f05431)は立っていた。
身に纏っているゴスロリ衣装とウェーブヘアの銀髪を揺らし喧騒へと近づく。
(鍵の事も気になるし)
喧騒の中心。ぺちぺちとヒレでテレビウムを叩くオブビリオン、『何も答えてくれないベルーガ』。
(オブリビオンとはいえ、仕草は可愛らしいベルーガ達だけど)
ゴスロリ服の中に忍ばせたそれを触り、感触を確かめる。
「テレビウムをいじめるのは良くないわね」
ヒュン、という音と共に全ては始まった。
――サクッ
飛んできたダガーが正確にベルーガの眉間を貫き、むきゅうと倒れ込む。
「エラーが発生しました」
「エラーが発生しました」
ぺちぺちしていたベルーガ達が一斉にダガーが飛んできた方向に顔を向ける。
「こんにちわ。あなた達、人をいじめるのは良くないわよ?」
ベルーガ達の視線を感じながら水澤は言い放つ。負傷はしていないようだが、テレビウムは頭を抱え蹲っているようだ。
「何について調べますか?」
「何について調べますか?」
「検索 ベルーガ せめてきたぞ」
集団の1匹が声を発すると、辺りの空気が揺れる。
「あら、一体何かしら……」
それは、ベルーガであった。ただし、その手には熱線銃とガトリングガンが握られている。
「我々は消されない。ベルーガが攻めてきます」
可愛らしい顔に似合わない武骨な武器。自分に目を向けさせることに成功した水澤は表情を変える事なく、紫の瞳で迫ってくるベルーガの群れを見つめる。
「仕草は可愛らしくても中々にえげつない攻撃をするのね。でも、遅かったわね」
100本を超える七宝が一つ玻璃が水澤の周り、空中に浮かび上がる。鋭利に尖ったそれは冷気を纏っていた。
「さあ、いくわよ」
水澤のユーベルコード:約束崩壊(プロミス・ブレイク)で作り出された玻璃がベルーガ達に突き刺さる。
「エラーが発生しました!エラーが発生しました!」
召喚された軍用ベルーガも、ベルーガ自身も尖った玻璃に突き刺され、ある者は消えある者は倒れ込む。
パニック状態のベルーガの元へと水澤はゴスロリ服を翻し飛び込む。その手には小さな棘が付いた鎖。
「妨害薔薇の棘鎖、これで追撃と行きましょうか」
棘に抉られ力尽きるベルーガ、転び頭を打ち付け気絶するベルーガ。
蹲っていたテレビウムが慎重に顔を上げ、辺りを見回す。周囲のベルーガは殆どいない。
戦っているのはゴスロリ服を纏いし銀髪の乙女。
「ゴスロリ様キタ━━━(゚∀゚)━━━!!」
本当は歓喜の顔文字を画面に映し出したいが、その顔は未だに鍵のまま。
「何について調べますか?」
そしてまた、怪人が襲い掛かってくる。
成功
🔵🔵🔴
数宮・多喜
◎
何について調べますか、って?
「お前らを消す方法」しかありえねーだろうが状況的に!
……っと待て待て。検索しなくていいから。
今自分らがやられたくないこと考えたろ?それ教えろよ。
まあ皆まで言わなくてもテレパスで強引に聞き出すんだけどな?
えーとこいつらベルーガって事はイルカの仲間なんだよな。
超音波でいろんなことしてるんだよなーって何だこの笛。犬笛?
【弱点特攻作成】でこれができたって事は
思いっきり吹いてみるか!
どんな音がしてるか分からねぇけど、きっと嫌な音なんだろうな!
……なんか周りの超音波聞ける奴らにも迷惑な気もするけど、
文句ならこのベルーガたちに言っとくれ!
【イルカがぴょんぴょんするんじゃ?】
怪人ベルーガ達は未だに群れを成し、立ち上がったりそうでなかったりしながらテレビウムに近づきつつある。
数宮・多喜(激走サイキックライダー・f03004)は転送されてきた先での光景を一瞥し、怪人達の声に耳を傾ける。
「何について調べますか?」
「何について調べますか?」
判を押したようにしつこく尋ねる怪人達。思わず数宮の口から言葉が出た。
「『お前らを消す方法』しかありえねーだろうが状況的に!」
紛れもなく本音であったそれは、いささか大きい声であったようだ。列をなすベルーガの行進がぴたっと止まる。
一斉にくるりとベルーガ達は振り返り、列を乱さず整然と数宮の方へ足を向ける。
「何について調べますか?」
「何について調べますか?」
「……っと待て待て。検索しなくていいから」
どうやら自分の声でテレビウムが集団ぺちぺちされる心配はなさそうだ。内心安堵しながら数宮はベルーガ達に挑発的な視線を向ける。今度は冷静に口を開く。
「今自分らがやられたくないこと考えたろ?それ教えろよ」
「……アクセスが、拒否されました」
「ふーん。あたしが今からイルカ殴りセンターになるのは分かってるみたいだね」
ベルーガ達と数宮が睨みあう。恐らくこの死闘、鍵となるのは何を得物とするのかだ。
(まあ皆まで言わなくてもテレパスで強引に聞き出すんだけどな?)
そして、その鍵を数宮は持っていた。
ここで暫し読者に説明をする必要がある。
イルカは進化の過程において目が退化した代わりに聴覚を発達させた生物である。
呼吸器の中にあるヒダで超音波を発生させ対象との距離の測定や仲間同士のコミュニケーションに利用している。
それではイルカはどうやって超音波を解析し、そしてどうやって方向性を持たせているのか。
多くのハクジラ亜目のクジラ(イルカを含む)の頭部ほぼ中央には脂肪組織が存在し、その脂肪組織にメロン器官と呼ばれる超音波の収集器官が存在し、そこで超音波を集中させると言われている。
このメロン器官については未だ謎が多く、人体の頭部にメロンを乗せる実験で一定のデータが収集されている[要出典]
そんな感じの事を要約して数宮はぼんやりと考えていた。
(えーとこいつらベルーガって事はイルカの仲間なんだよな)
(超音波でいろんなことしてるんだよなーって)
数宮の鍵、ユーベルコード:弱点特攻作成(カニングクラフト)。それが生み出した物は
「……犬笛?」
口に当て、軽く吹いてみる。ピーという音に笑みを浮かべていたベルーガからそれが消える。
「へえ、アンタはこんなモノに弱いんだー?」
ニヤリと数宮が笑うのと同時に、ベルーガ達が動き出した。
「イルカ のった 少年」
「少年 アイドル 動かす」
でぶん。
そんな擬音が似合うお腹の出た中年がベルーガ達の群れの中に降り立つ。
「はぁ。少年も平静状態じゃないとおじさんになっちゃうんだよね。しかしベルーガに乗った中年、頑張るゾイ!」
「攻撃命令を」
「攻撃命令を」
「少年呼びたしたかったんだな……でもまあいいか。思いっきり吹いてやるよ!」
数宮は思いっきり犬笛を吹く。空気が揺れる、を通りこして風の様に吹き荒れる。
パリンパリンとどこかのガラスが割れてすらいる。
「もがもががもががもがももがが?(あたしにはなんともないけどどうなってるんだい?)」
数宮は犬笛を吹きながらベルーガ達に近づく。
「エラーエラーロジックエラー」
「戦闘開始!戦闘開始!」
超音波でコミュニケーションをとっていた故の悲劇。犬笛の音波はベルーガ達を狂わせている。
「ちょ、お、おじさんまでぼこぼこにするのはなしー!」
ぼこぼこ、ぼかぼか、ばたん、ぐでー。数宮お姉さんの調教により、見事ベルーガの群れは互いに殴り合い自滅した。
「……なんか周りの超音波聞ける奴らにも迷惑かけた気もするけど、文句ならこのベルーガたちに言っとくれ!」
静寂を取り戻した都市の一角で数宮はテレビウムに近づく。
「草まんじゅううま杉でゴザルwwwwww」
美味しそうにテレビウムはまんじゅうを食べていました。
どこから食べていたのかは未だに不明である。
大成功
🔵🔵🔵
レイチェル・ケイトリン
「何について調べますか?」→●おまえを消す方法
いや、テレビウムさんをたすけにきたんだもの、そうなるよね。
しずかに立ってそういって、暴れ出したら、心の力だけをうごかすの。
念動力と吹き飛ばしの技能でサイコキネシスをつかって、敵をふっとばして「はやくうごかす」よ。
そしたら、無差別攻撃だもの、同士討ちするよね。
なにかをよんだらそれもふっとばして「はやくうごかして」おそわせるよ。
つよさと引き換えに理性……対応力をすてる相手なら、応用性の高い遠隔操作をつかうわたしにとっては利用対象でしかないもの。
最後の一体はぼろぼろになってそうだし、サイコキネシスでふっとばしながらやっつけるね。
【助けられ男でゴザルwww】
「何について調べますか?」
「何について調べますか?」
「ちょwww拙者モテモテktkrwww」
倒しても倒しても現れるベルーガ。群れなすベルーガに草を生やそうと頑張っても未だにテレビウムの顔は鍵のまま。
「何について調べますか?」
同じ言葉を繰り替えすベルーガの前に、銀色の髪が揺れる。1匹のベルーガが動きを止め、青い瞳の女性に顔を向けた。
「何について調べますか?」
「●おまえを消す方法」
レイチェル・ケイトリン(心の力・f09500)は即答した。一斉にベルーガの群れがレイチェルのいる場所へと向きを変える。
(いや、テレビウムさんをたすけにきたんだもの、そうなるよね)
ベルーガ達がキュルキュルと何やら物騒な音を立てる中、静かにその場に立つレイチェル。
「消去。消去。消去開始」
「ディスククリーンアップを始めます」
「HDDの処分を開始します。積み荷はファイヤーです」
冷静に、何かを読み上げるようにベルーガ達は告げる。目の色が変わり。ぺしぺし動いていた手がべっしべっしと素振りに近い勢いで振りぬかれ始める。
「暴走モード開始します。インパクト開始です」
「新作マダコナイノカ。総辞職ビーム発射します」
ドスンドスンと暴れだすベルーガ達。恐らくは理性と引き換えに暴れだした。
(でも大丈夫、心の力。心のちからだけをうごかすの)
レイチェルのユーベルコード:サイコキネシスが発動し、見えないサイキックエナジーが産みだされる。
「Cドライブ削除しま――」
サイコキネシスの力でまずベルーガを吹き飛ばす。精密なサイキックエナジーの操作により、制御不能に陥っているベルーガ達が集まる。
「それじゃあ、はやくうごかすね」
目と目が合ってしまったベルーガはレイチェルの思惑通り、早く動く物を攻撃するため同士討ちを初め倒れ込む。
「そ、そなたはサイコガールでゴザルか?」
「えっと、ちょっとはなれててください」
テレビウムをそっと持ち上げ、自分の元へ引き寄せる。
「女神降臨キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!」
どこかテンションの高いテレビウムに向かって、とりあえずレイチェルは笑う。
「えっと。つよさと引き換えに理性……対応力をすてる相手なら、わたしは負けないから、だいじょうぶ」
「こ、これは私が守るから系女子でありますか!」
「……えっと、応用性の高い遠隔操作。これを使いこなすわたしにとっては、相性がいいの」
「旧時代で言うこうかは ばつぐんだ!でゴザルな」
「……そうだね」
確かに近距離でこそ真価を発揮する全てを消去するモードを遠距離で処理できるのはベルーガ達にとっては脅威であった。
圧倒的なレイチェルの念動力の操作力によって理性を失ったベルーガ同士を「はやくうごかし」大乱闘に持ち込む。
数刻後、残っていたのはふらふらになったぼこぼこのベルーガが一匹。
「よし、じゃあ最後に」
サイコキネシスによりビルの壁に勢いよくベルーガが打ち付けられる。
怪人達の増援は、来なかった。
電気街だとテレビウムがいうポップなビル街から少し離れた場所へとレイチェルは避難誘導していた。
未だに顔に鍵の画像が取れないテレビウムが逆トレインボーイwktkとはしゃいでいるのを流しながら、レイチェルは考え込む。
「一体なんだろう、この鍵……?」
「全くでゴザル。草を生やす気力も――へ?」
「え!?」
鍵の画像がぐるっと回った。
それはまるで『鍵先の方向へ向かえ』と言わんばかりに、あまりにも唐突な出来事であった。
成功
🔵🔵🔴
第2章 集団戦
『紫御殿』
|
POW : 仮面合身の術でござる!
無機物と合体し、自身の身長の2倍のロボに変形する。特に【男子がカッコいいと思うもの】と合体した時に最大の効果を発揮する。
SPD : 仮面手裏剣の術でござる!
【懐】から【自動追尾する真っ白な仮面】を放ち、【相手の視界を塞ぐこと】により対象の動きを一時的に封じる。
WIZ : 仮面狼群の術でござる!
【仮面を被った狼の群れを召喚、爪や牙】が命中した対象を切断する。
イラスト:りょうま
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種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
【vsにんじゃりガールでゴザルwww】
突如としてテレビウムの顔に浮かんだ鍵の画像。
そして、鍵の向きが変わった。
猟兵がその向きをテレビウムを伝えるとテレビウムの頭にビックリマークが浮かびリュックの中にあった地図にどこからか取り出したペンでマルをつける。
「その向きがあっているとすると、あそこにはニンジャカラテドージョーがあるのでゴザル!」
旧時代の遺産とキマイラフューチャーのサイバーポップ文化がミクスチャーされた結果生まれた『ハイクの書き方からアンブッシュの方法まで学べる道場』らしい。
「きっとこの鍵は秘伝のマキモノが閉まってある場所を開ける物でござるよ!」
テレビウムは走り出した。
――サクッ
地面に突き刺さるのは手裏剣。
「我等の秘術、渡すわけにはいかないのでござる」
「な、何奴でゴザル!?」
ビル街の隙間から現れる無数の忍者『紫御殿』。彼女達の狙いはテレビウムだ。
「くっ、ここは強行突破ですぞwwww」
自らを鼓舞させるかのように再び草を生やし、テレビウムは駆けていく。
※ニンジャカラテドージョーまでテレビウムを移動させられればクリアです。
テレビウムを守る事は考慮しなくて大丈夫です。忍者と戦ってください。
数宮・多喜
◎
忍者忍ぶべし。
ニンジャ殺すべし、ってな!
奴らがニンジャなら、
アタシはカラテのワザマエを
見せたろうじゃないのさ!
カラテガール?のエントリーだ!
……?、はいらないんじゃね?
『ダッシュ』一番踏み込んで、
『グラップル』で翻弄し。
【漢女の徹し】をぶち込んでいく。
……空手に掌底はない?
こいつはカラテ、何も問題ナッシング。
いいね?
ってロボとか反則だろ!?
ニンジャロボは厄介な奴って
相場が決まってるんだよ!
ええぃ女は根性!
『覚悟』を決めて、
コクピットへの一撃必殺を狙うよ!
水澤・瑠璃
あらあら、今度は忍者なのね。
わざわざ集団でお出迎えかしら?
でも、邪魔するならお仕置きしてあげないとね。
「素早そうね。なら動けないようにしてあげるわね」
拷問具「妨害薔薇の棘鎖」で相手の足に巻き付けて
動きを封じたり、攻撃の邪魔をしてあげるわね。
ある程度まで負傷させたら、
ユーベルコード【Frozen Freesia】でまとめて一掃してあげるわね。
アドリブ・絡みは歓迎よ。
レイチェル・ケイトリン
今度は念動力をつかったパイロキネシスで出した自由にあやつれる炎37個に吹き飛ばしの技能を追加して爆発する炎にして敵にたたきつけて敵を焼いてふっとばすの。
敵の仮面とか狼とかも爆発する炎をたたきつけて焼いてふっとばすよ。
ほかの猟兵さんへの攻撃もおなじようにふせぐね。
かばう技能もつかえるから。
敵がまわりのものと合体しようとしたら、そのなかに炎をまぎれこませておいて、合体がおわったあとで爆発させてなかからふっとばすね。
おそわれてるテレビウムさんからはなれすぎちゃいけないの。
だから、てかげんなんかしてられないものね。
【可愛い流石ニンジャ可愛い】
サイバーポップなはずのキマイラフューチャー。
サイバーポップにしては比較的落ち着いた色合いだがサイバネティックなビル街。
人気があまりなく、怪しげ的アトモスフィアに満ち溢れたビルの合間をテレビウムは駆けだす。
「……流石に、あいつは小さすぎるでござる」
テレビウムの小回りのきく体はするすると視界から消えていく。
「であれば、イクサをしかけるは」
「彼女達」
紫御殿達の白い面の先、3人の女性がテレビウムを追いかけていた。
音もたてず、衣を翻すこともなく奥ゆかしく地面へと紫御殿達は降り立つ。
「あらあら、今度は忍者なのね」
テレビウムの近くには彼女達は行っていないのを確認し水澤・瑠璃(世界放浪者・f05431)は安堵し風で乱れた銀髪を撫でる。
「わざわざ集団でお出迎えかしら?」
そんなに彼が大切なのかしら、と薄く笑いながら自分を取り囲む紫御殿ににじり寄る。その手に握られているのは『妨害薔薇の棘鎖』。ひゅんひゅんと音を立て、廻る鎖。その先に生えているのは無数の棘。
「か、かかれ!」
水澤の、あくまでも笑みを崩さないその姿に焦った紫御殿は印を結んでいく。
「仮面狼群の術でござる!」
彼女達と同じ仮面をかぶった狼の群れ。しかしその笑みは変わらず。
「でも、邪魔するならお仕置きしてあげないとね」
咆哮と共に狼がとびかかる。爪を、牙を避けながら水澤は華麗に動きを避ける。髪の毛の先を狼の爪がかする。
「素早そうね。なら動けないようにしてあげるわね」
捕縛用の『妨害薔薇の棘鎖』。しなやかな鞭のように振るえばあっという間に狼の足が巻き付けられる。
「ガァ!」
勢い良く壁に叩きつけ、先ずは一匹。口を縛り、尻尾をつかみ取り。水澤の動きにより確実に疲弊していく敵。
(ある程度削れたかしらね)
「花片に抱かれて眠りなさい!」
水澤の言葉と共に『妨害薔薇の棘鎖』が宙に放たれる。
「はは、奴め自ら得物を手放したでござ――ぐはっ!」
仮面の忍者を貫いたのはフリージアの形をした花びら。水澤のユーベルコード:Frozen Freesia(フローゼン・フリーシア)が路地に降り注ぐ。
魔力もとい忍力(自称)が尽きた紫御殿が倒れると召喚した狼もまた消えていく。
「これでなんとかなりそうね……っ!」
それは倒れ込んだ敵の意地であったかもしれない。
体を貫かれながらも牙を向ける狼。
しかし、次の瞬間。熱と共に赤いそれが狼を吹き飛ばした。
「まにあった、みたいね」
レイチェル・ケイトリン(心の力・f09500)のユーベルコード:パイロキネシス。
自在に操る彼女の心の力。
(これはわたしの心の炎)
レイチェルを追いかけていた紫御殿と狼の群れ。
「……敵は、これで全部引き付けられたかしらね」
「多分、大丈夫。おそわれているテレビウムさんにはちかよってはいない」
背中合わせにレイチェルと水澤は立つ。
功を焦ってとびかかってきた狼を再び炎が吹き飛ばし、そして爆発させる。
「37から2つ……あと35。吹っ飛ばすね」
「あら勇ましい。まだダガーも残っているし、氷の花を再び散らしてあげるのもいいかもね」
氷と炎が合わさり最強に見える。というか実際にそうであった。舞い散る氷から逃げようとすれば炎が襲い掛かり、そして逆もまたしかり。
「く……くそ、やつらをあそこにいかせて、は……」
そう言い残し、紫御殿が倒れた。
●
突然であるが忍者は忍ぶべしである
(ニンジャカラテドージョー……ね)
数宮・多喜(激走サイキックライダー・f03004)はこの世界の住民が何からニンジャを学んだか大体理解していた。
「ニンジャ死すべし!慈悲はかけてやらんでもないよ!」
堂々と叫ぶ。
路地の奥から現れる残党らしき紫御殿。
数宮は一礼する
「ドーモ。オブビリオン=サン。ダイロクイェーガーです」オジギ終了。
仮面をつけているのでその素顔はうかがえないが、明らかに動揺している。そして何人かの紫御殿がオジギをする。
数宮はため息をつきながら構える。互いにオジギをしたという事は、ニンジャにとって戦いを行う合図。それはアイサツ、礼儀作法である。奥ゆかしい。
「あたしはカラテガール?いや、ハテナはいらない。カラテガール!」
カラテガールがエントリーし、紫御殿が襲い掛かる。
数宮のカラテムーブ。
ダッシュで相手が反応できない速度で近づき、グラップラー・ジツで相手を叩き、投げつけとあらゆるブドーで攻め立てる。
ふらつくニンジャ達。
「カイシャクはしない。ハイクは詠まなくていいよ……っと!」
数宮のユーベルコード:漢女の徹し(ヲトメノトオシ)。サイキックエナジーを込めた掌底が紫御殿を一斉に吹き飛ばす。
カラテ。それはあらゆる人間の持つエネルギー。世界を渡り、オブビリオンと戦う力を持った猟兵は自然とその力を身に着け、鍛え上げている。古事記にもそう書いてある。
本来であれば空手には「掌底打ち」といって掌全体で相手を狙う技はあるが、掌底を叩き込むものは多分ない。
空手にはないかもしれないが、今のはカラテ。何も問題ナッシング。
いいね?
そんなことを考えていると、ビルの合間から轟音が響く。
「ふはは!仮面合身の術でござる!」
男の子が見たらカッコいいと思うロボがそこにはあった。モーター兵器!と倒れた紫御殿が叫ぶ。
「ろ、ロボは反則!ニンジャロボは厄介な奴って相場が決まってるんだよ!」
飛んでくるスリケンライフルを避けながら、瓦礫を駆け上がる。
「女は根性!やってやるよ!」
カラテによるコクピットへの一撃。中にいた紫御殿を引きずり出し、着地する。
ロボだけが綺麗に爆発四散した。
●
「はい……その……本当に申し訳なく」
3人の女性に囲まれ、紫御殿達は正座する。
「全く。秘伝の巻物なんてなかったのね」
水澤がため息をつく。
「ニンジャカラテドージョーに行きそうだったのでつい盛り上げようと……」
項垂れている紫御殿をまぁまぁとなだめ、レイチェルは考える。
「じゃあ、どうしてテレビウムさんの鍵があそこに変わったんだろう」
「あたし達猟兵をおびき寄せるため?」
数宮も頭を抱える。その時ビルの窓がガラッと開いた。テレビウムが顔を出す。
「ニンジャカラテドージョー。ついたでゴザルよ!突入でゴザルwww」
慌てて猟兵達が去っていく。
「え、あの人呼んじゃったの!?」
「はい、てっきりドージョーの危機だと思って……」
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
第3章 ボス戦
『アヤカ・ウザカワ』
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POW : そんなにあたしに関わりたいの?仕方ないなあ♪
全身を【構ってオーラ】で覆い、自身が敵から受けた【痛みや苦しみ】に比例した戦闘力増強と、生命力吸収能力を得る。
SPD : もっとアタシに構えー!
【音や煙が派手な様々な火器を装備したモード】に変形し、自身の【回避力と移動力】を代償に、自身の【命中と攻撃速度】を強化する。
WIZ : 世界で一番可愛いのはアタシ!
【笑顔】【挑発的なポーズ】【自分を見ろというオーラ】を対象に放ち、命中した対象の攻撃力を減らす。全て命中するとユーベルコードを封じる。
イラスト:つかさ
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠リサ・ムーンリッド」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
【それは閃光の中で】
雑居ビルにあるニンジャカラテドージョーの入り口。
「拙者のパワーをみせてやるでゴザルよ!」
勢いよくテレビウムによって開けられた扉。そこには畳が敷かれ、一見するとただの道場であった。
「な……なにもない。では一体」
ずかずかと中に入り込み、肩を落とすテレビウム。
その時、テレビウムの鍵の画像が再び変わった。ていうか光り輝いている。
「こ、これは拙者の覚醒フラグ、フラグでゴザルか!?」
目も眩みそうな閃光を遠慮なく猟兵達に向けながら飛び跳ねはしゃぐテレビウム。
しかし、その動きが不意に止まる。
「か、金縛りでゴザル……!寺生まれの誰かはいないでゴザルか!?」
現実は非情である。
「あーあんた達ね、さっきから暴れまわってたの!ネットでめっちゃ配信数伸びてるわよ!」
猟兵達が振り返ると、そこに立つのは桃色の髪の少女。
明らかにご機嫌斜めだ。
「紫御殿からニンジャゴシキ(連絡用アプリ)で話はぜーんぶ聞いてるわ」
「アタシより目立つんじゃないわよ!つーわけで可愛いアヤカちゃんにスポットライト当ってるし撮影タイム!」
かくして戦闘が始まる。
【ギミック説明コーナー】
※ドージョー全体がだいたい15分間テレビウムの発した光に包まれる中の戦闘です。
行動にマイナスの補正はありませんが『召喚に1時間かかるUC』等は採用が難しいです。
※テレビウム君は動けません。一応ドージョーの奥にいるので今回も守る必要は無いです。
レイチェル・ケイトリン
オーラ。
わたしもよくつかってる。そして帝国騎士とかのつかう敵ともなんどもたたかってる。
……「念動力」を圧縮してつくりあげた心の刃、「サイコエッジ」を「範囲攻撃」と「吹き飛ばし」で叩き付けて敵と敵のオーラをまとめて、斬り裂いてふっとばすよ。
敵が武器を出してきたら、その武器もぜんぶ、ぜんぶ斬り裂いてふっとばすの。
敵の攻撃も斬り裂いてふっとばすよ。
ほかの猟兵さんへの攻撃もおなじように斬り裂いてふっとばしてふせいであげるよ。
「かばう」技能もつかえるもの。
これはわたしの心の刃だから。
水澤・瑠璃
真の姿は「雪女」。
15分間、時間稼ぎしてあげれば良いのね。
お仕置きしがいのありそうな子が出てきたものね。
構って欲しいのね。ならたっぷり可愛がってあげるわ。
【Crystal Veil】で透明になっておくわ。
わざと壁を叩いたりして物音を立てて翻弄するわ。
ある程度翻弄したら、拷問具「妨害薔薇の棘鎖」を
鞭みたいに使って、彼女の足に引っ掛けて転ばせてあげるわ。
それから、ダガーで【暗殺】と【傷口をえぐる】わ。
アドリブ・共闘は歓迎よ。
数宮・多喜
◎
いやー悪かったね!ちょいと暴れ過ぎた!
でも仕方ねぇだろ、なんかアイツが……
って護衛対象だもんな、悪くは言えねぇや。
配信の「いいね」が欲しいんならさ、
自分もこっから配信すりゃいいじゃねぇか!
タイトルはそうだねぇ……
「マイドージョーが破られそうLIVE」なんてどうよ?
だいじょぶだいじょぶ!ゲスト役くらいはやってやるからさ!
……道場破り役でな!
一気にカブを纏って顔出しアーマーモードで急接近し、
翻弄しながら『グラップル』でとにかくボディを攻めまくる。
流石に顔パンは勘弁してやるよ!
メーザーも派手にまき散らすけど、こちらは演出目的。
当たらなくても気にしない。
しかしまぁ、一体ここに何があるんだろうねぇ?
【ドージョーでのシトー!フラッシュ添え】
どこから仕入れてきたのか、はたまた作ったのか知らないが虹色に煌めく畳。
先程から動かなくなったテレビウムから放たれる光がドージョーを包む。
「あら、これなら足元が見やすくなるわね」
涼し気な顔で水澤・瑠璃(世界放浪者・f05431)は微笑んだ。
「ふふん、この煌めきがドージョーの売りなわけよ!てなわけで配信するから『アヤカちゃんに構って!そして倒されちゃうレディース達!』」
自分に目を向けて、構って欲しい。アヤカはわざと猟兵達の前でポーズを決めている。
「このオーラ……オーラ」
わたしもよくつかっているよ。と内心レイチェル・ケイトリン(心の力・f09500)は考えていた。
(帝国騎士とかのつかう敵ともなんどもたたかってる)
多分オーラ(物理)とオーラ(精神)の違いであると思うが、とにかくレイチェルにとってのオーラはパワー。女子力とは別ベクトルのそれである。
「いやー悪かったね!ちょいと暴れ過ぎた!」
レイチェルが答えは沈黙している間、アヤカに向かって数宮・多喜(激走サイキックライダー・f03004)は叫ぶ。
「全くよ!しかもニンジャカラテジツまで披露されて通信カラテの方がいいんじゃね?って苦情まできてるっての!」
「あーそりゃ悪かった。でもでも仕方ねぇだろ、なんかアイツが……」
数宮の視線の先、画面が光り輝くテレビウムがスタイリッシュなポーズで固まっている。
(って護衛対象だもんな、悪くは言えねぇや)
テレビウムが勝手に入ってきて勝手にファンブルしたからこうなった、とは言えない。アヤカも眩しそうにテレビウムを見つめる。
「ってゆーか誰あれ?」
その言葉に3人の猟兵は顔を見合わせる。テレビウムとドージョーには関係がない。
「彼の意思ではなく、何か別の事件がおきているのかしらね」
「突然画面が鍵になって、追いかけられて……」
「大きな事件、っていうのは間違って無かったかもしれないねえ」
ドージョーに何かあってここまでテレビウムは動いたのか、と少し考えていた数宮は首を傾げる。
「こらー!今月配信のし過ぎで枠あと15分しか残ってないから!攻撃開始しろ-!」
憤慨するアヤカ。その様子を見て水澤はクスクスと笑う。
「そう、なら、15分間、時間稼ぎしてあげれば良いのね」
黒いゴスロリ衣装が揺れる。
「配信の「いいね」が欲しいんならさ、自分がいった通り配信すりゃいいじゃねぇか!」
数宮は得意気に笑う。
「タイトルはそうだねぇ……『マイドージョーが破られそうLIVE』なんてどうよ?」
「あら、いいわね」
水澤は良くない!と叫ぶアヤカの顔を見つめ微笑む。
「お仕置きしがいのありそうな子が出てきたものね。構って欲しいのね。ならたっぷり可愛がってあげるわ」
「だいじょぶだいじょぶ!ゲスト役くらいはやってやるからさ!」
とニヤリとする数宮の脇には宇宙カブ『宇宙カブJD-1725』がいつの間にか置かれている。
「みんなは、まもるよ」
空気を察しレイチェルが構える。
「……道場破り役でな!」
「は、はぁあああ??」
どこか嬉しそうに、アヤカは叫んだ。
「気合入れろよ相棒…いくぜ。アタシたちは、一心同体さ!」
その瞬間、宇宙カブがばらばらになる。ガシャンガシャンを音を立て、数宮にパーツが取り付けられていく。体は闘争を求める。かもしれない。
数宮のユーベルコード:人機一体(チャージアップバディ・ジャンクションドライブ)男の子の心を刺激する顔出しパワードアーマー。一気に加速し、接近する。
「ほらほら、カラテをくらいな!」
バイクのエンジンの推進力を利用したパンチ、キック。女の子なので顔は狙わない。
「ぐっ、くっくは!」
うおうおうお……と自分で言いながらアヤカは吹き飛ぶ。
(あら、まるでわざと攻撃を受けているみたいね……今の内に)
銀の髪に黒いゴスロリの衣装。それが反転するかのように髪は黒く、服は白く。そして纏わす空気は冷たく。
幸いレイチェルは戦闘を見守っている。しかし、念のためと『妨害薔薇の棘鎖』を握っていない手、着物の裾で口元を隠し呟く。
「はなさないで。」
水澤のユーベルコード:Crystal Veil(クリスタル・ヴェール)が発動し、その姿が消えていく。
「おーい、これで懲りたか……!?」
倒れ込むアヤカに手をさし伸ばし、その肩に触れた瞬間数宮の体から力が抜ける。
「……そんなにあたしに関わりたいの?仕方ないなあ♪」
対照的にぴょこんと飛び上がったアヤカは笑う。
「えっ」
「恐らく、彼女は自分が攻撃された分力を得るみたいね。構って欲しさの裏側って奴かしら」
「ええっ!?」
何もない場所からさっきまでいた水澤の声がしてレイチェルは振り返る。ユーベルコードだと分かると数宮を念動力で近くに寄せる。
「大丈夫?」
「ああ、ちょっとくらっとした程度さ。しかしこれは一気に畳みかけるしかないみたいねぇ」
「武器がないのなら、近寄らせなければいいのかな」
だったら、わたしの心の刃が使える。レイチェルは胸に手を当てる。
「遠距離からなら、わたしの心の刃が使える」
「となると、演出用に取っておいたメーザーの出番かねえ」
「ふふ、あの子が戸惑っている間に、仕留めてあげるわ」
「ねーねーもっとアヤカに構ってよー?」
わざとらしくぶりっ子をするアヤカに、3人はそれぞれ動き出す。
「ほらほら、メカ姉さんもう一回ぶってけって」
アヤカの挑発を流しながら、メーザーの熱線を当りかまわず数宮は振り回す。
「さあどうだかねえ」
「えーどうしたの……がっ!」
今度は演技ではなく本物の悲鳴。
「自由がほしいわたしの心、その力で未来も道も切り開くよ」
わたしの心の刃。レイチェルのユーベルコード:サイコエッジにより、彼女自身の持つ念動力を圧縮して形成され、放たれた刃がアヤカを切り裂く。
「ちょ、さ、流石に服が脱げるとBANだから……ひっ!」
メーザーを避ければサイコエッジの刃が当り、逆の行動をすれば同じようにダメージが与えられる。遠距離からの攻撃に右往左往するアヤカ。
ドージョーの壁に思わずもたれかかり、息を整える。
コツン。コツン。
「ぎゃああああああああ!!!」
恐らくカテゴリーが絶叫配信なら一番の盛り上がり所だったであろう。
(やっぱり、可愛いわね)
姿を消した水澤がわざと壁を叩き、物音を出す。
「じじじじじ、事故物件じゃないのにいいい!」
BAN覚悟で逃走判定を行おうとするアヤカ、流石にかわいそうね。と水澤は呟き『妨害薔薇』の棘鎖を鞭のようにしならせ、引っ掛からせる。
「ぎゃひっ!?」
ゆっくりと、頭からそれは現れる。黒い髪に白い着物。そして手にはダガー
「みたわね。」
アヤカは感じる。寒さを。自分の吐く息が白くなるのを。
「みたわね。」
はっきりと姿を現す。自分に突き立てられていたダガー。傷口を抉られる痛みを上回ったのは。
「ぎゃあああああああああサダガール!!!!!」
恐怖は頂点に達し、そして、気絶する。
「あら失礼ねアナタ。雪女よ」
こうしてきっかり15分。配信は終わった。
【???】
ドージョーが一瞬にして元の景色に戻る。ドージョーの奥ではテレビウムが飛び跳ねていた。
「元に戻ったでゴザルー!」
その声に3人、ついでに目を覚ましたアヤカも駆けよる。そこには@@と眼鏡マーク顔のテレビウムが立っていた。
「お、配信者のアヤカ様でゴザル。せ、拙者大ファンでして……」
「ってかあんた誰?どうしてここ来たの?」
その様子を眺めながら猟兵達は考える。鍵の謎、光るテレビウム。
「テレビウムさんが無事で、よかった、のかな」
レイチェルは呟く。
突然の出来事であった。
「システム・フラワーズより緊急救援要請」
それは部屋の四方八方から。
「全自動物資供給機構『システム・フラワーズ』に、侵入者あり」
それはビル全体から。
「テレビウム・ロックの解除数が多ければ多いほど、開放されるメンテナンスルートは増加する。至急の救援を請う」
それはまるでこの区画にあるビル群一帯が喋っているから。
響く音声。
そしてそれの沈黙と共に事件は終わる。
大成功
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