テレビウム・ロック~青少年の夜の上映会(中止)
●走る青少年
「うわぁーん!」
キマイラフューチャー。
日々の食べ物にすら神経を砕かなくていい、享楽的に暮らせるこの世界で、現在ある問題が起きてきた。
「せっかく録画してきた番組が見られないよぅ……!」
ぐすぐす泣きじゃくる少年の名はスイム。
テレビウムである彼が最近ハマっているのは、ちょっとエッチな深夜番組を録画して、学校が終わってから友達皆でこっそり観賞会をする事だった。
だが、今朝起きたときから頭部の画面には、謎の鍵マークしか映らない。
小児科へ駆け込んでも電器屋へ駆け込んでも大人たちは皆首を傾げるばかりで、一向に治してくれない。
(「でも、深夜のお色気番組の為に早く治して! とは恥ずくて言いづらい……あーもう!」)
そんな悩める青少年だったが、事態はスイムを悠長に悩ませてはくれなかった。
「何について調べますか?」
「何について調べますか?」
「何について」
「何について」
「何について」
「何について」
「何について」
「ついて」
「ついて」
「ついて」
「ついて」
「ついて」
「ついて」
「ついて」
「「「何について調べますか????」」」
オブリビオン『何も答えてくれないベルーガ』が集団で襲いかかってきたのだ。
「えっと、じゃあ『OL 美乳 黒スト』……じゃなくて! ぎぃやぁああああああ!!! 助けてぇえええ!!!」
スイムは逃げ出したが、何せ子どもの足である。
いつ回り込まれてしまうか不安は尽きない。
●
「みんな、お願い。急いでキマイラフューチャーへと向かって欲しいの」
掻巻・褥(家庭内女神様・f16422)が集まった猟兵たちへ懇願する。
「今、急に鍵のマークしか映らなくなったテレビウムの人たちがオブリビオンに襲われる事件が多発しているわ。みんなにも被害者のテレビウム1人を救出して、鍵の謎に迫って欲しいの」
褥が言うには、例え目の前の危機を防いだところで現状すぐに安心はできず、第二第三の戦いの予感がするらしい。
「だから、まずは『何も答えてくれないベルーガ』たちを完膚なきまでに叩きのめして、あの子を助けてあげて!」
どうかお願いします——褥は必死に頭を下げた。
雨都瑣枝
ご覧くださりありがとうございます、雨都です。
以下をお読みの上でご参加ください。
今回のシナリオは期間限定シナリオな上、素早い解決が求められています。
それ故リプレイは順次納品し、🔵が規定の数に達した時点で、『例え問題のないプレイングでも流す』可能性が高くなります。
(どちらかといえば単身ご参加推奨です)
また、プレイングは早い者勝ちというより面白いもの勝ちです。
どうかご容赦のほどよろしくお願いします。
●第2章と第3章のプレイング受付開始について
冒頭に事態の変転や敵さん登場シーンの文章を挟みます。
それが載ったらプレイング受付開始となります。
●第1章~第3章について
全編戦闘が発生します。
相手の使うユーベルコード をよくお確かめの上で、対策を立てて撃破なさってください。
皆様のプレイング、楽しみにお待ちいたしております。
第1章 集団戦
『何も答えてくれないベルーガ』
|
POW : おまえを消す方法
【全て消すモード】に変化し、超攻撃力と超耐久力を得る。ただし理性を失い、速く動く物を無差別攻撃し続ける。
SPD : ベルーガに乗った中年
【ベルーガの調教師】を召喚し、自身を操らせる事で戦闘力が向上する。
WIZ : ベルーガがせめてきたぞ
戦闘用の、自身と同じ強さの【熱線銃装備の軍用ベルーガ】と【ガトリングガン装備の軍用ベルーガ】を召喚する。ただし自身は戦えず、自身が傷を受けると解除。
イラスト:ケーダ
|
種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
依神・零奈
へぇ……今の世の中ってこんな事になってるんだ
一見愉快な感じがするけど、困ってるヒトがいるなら
力を貸してあげないとね、これでも私は神だし……ね
とはいってもたいして力のない私じゃ出来る事は高が知れてるけど
他の猟兵の支援ならできる筈
まずは相手の攻撃の対策をしないと……
本体に傷を与えれば解除……ね、なら早急に本体に攻撃してしまえばいい
言葉は時に災いとなる、舌禍を受けるといい(UC発動)
「警告しよう、己の力は時に己自身を傷つける」
この言霊で敵たちが自分達のガトリングの跳弾によって自傷する
といった災いが引き起こされるように仕向ける
少しでも動きを止めることができたなら
後は霊力を込めた札で攻撃を仕掛けるよ
●神託
キマイラフューチャー。
「へぇ……今の世の中ってこんな事になってるんだ」
依神・零奈(忘れ去られた信仰・f16925)は、他の世界では味わえない享楽へ振り切れた雰囲気に感心しながら、ひとまず被害者を捜した。
「一見愉快な感じがするけど、困ってるヒトがいるなら力を貸してあげないとね、これでも私は神だし……ね」
日本の八百万の一柱としてのプライドか、それとも土地神様としての意地か。
(「たいして力のない私じゃ出来る事は高が知れてるけど、他の猟兵の支援なら……」)
零奈はすぐに『何も答えてくれないベルーガ』の集団から必死に逃げているテレビウムを発見。
「何について調べますか」
「何について調べますか」
「嫌ぁぁああ!!」
スイム少年を追い回すベルーガたちに向かって、威厳のある物言いで神の言葉——舌禍『七羽鴉』を授けつける。
「言葉は時に災いとなる、舌禍を受けるといい」
零奈の言う災いは、ベルーガの集団のうち、本物によって召喚されていた熱線銃装備の軍用ベルーガとガトリングガン装備の軍用ベルーガへ降りかかった。
「警告しよう、己の力は時に己自身を傷つける」
「何について調べ……グェッ!!?」
逃げるスイムへ向かって乱射したガトリングガンの弾が、異常な弾道による跳ね返り、自分たちがダメージを喰らったのだ。
(「今だ……!」)
驚いたベルーガたちが動きを止めた隙を見計らって、零奈は霊符を翳して更なる激痛を奴らへお見舞いした。
成功
🔵🔵🔴
ミーナ・ヴァンスタイン
何か悪巧みをしているようね。
【先制攻撃】【暗殺】【スナイパー】で正確にテレビウムの少年にいるベルーガたちに【破魔】【属性攻撃】の弾丸を撃ち込むわ。
そして【ダッシュ】【ジャンプ】で少年の前に降り立ち、近くの相手を【怪力】【鎧砕き】の蹴りで吹き飛ばし、彼を守るように立ち塞ぐ。
「そこまでよ。この子はわたしが守るわ」
彼を落ち着かせるため【礼儀作法】【コミュ力】【誘惑】で優しく声掛けます。
「危ないから、わたしから離れないでね?」
「ふふっ♪いい子ね」
敵が撃つ前に【カウンター】で二丁拳銃で【2回攻撃】【一斉発射】
「視えてるわよ?」
弾丸を【視力】【見切り】【グラップル】【断罪撃】で【薙ぎ払う】わ。
「邪魔よ」
ミケ・ナーハ
「ここはお姉さんに任せてください♪」
Yシャツがはちきれそうな豊満な胸と
ミニスカで黒ストの美脚をはじめ
抜群のスタイルを見せつけるOL姿です♪
スイムくんの恐怖を和らげ守りやすくするのと
スイムくんの反応が見たい私の趣味です♪
ベルーガに手裏剣を投げて攻撃し牽制♪
調教師を『ミケ流誘惑術』で【誘惑】し
私に見惚れさせ戦えなくします♪
「はぁん♪暑くなっちゃいました♪」
シャツのボタンをゆっくり外し
赤いブラから、こぼれそうな
豊満な胸の谷間を見せつけます♪
調教師が私に見惚れている隙に
虎型ガジェット『スア』が
呼吸が苦しくなる毒を
口から吐き出す【属性攻撃】で
ベルーガを静かに倒します♪
【毒使い】で【暗殺】もできる私です♪
●趣味と実益
一方。
「ここはお姉さんに任せてください♪」
逃げるスイムを庇うようにベルーガたちの前へ立ちはだかるのは、ミケ・ナーハ(にゃんにゃんシーフ・f08989)。
ワイシャツがはちきれてボタンを飛ばしそうな豊満な胸や、ミニスカで惜しげも無く晒した黒ストの美脚が目を惹く、キマイラの女性だ。
スイムの好みそうなOLの格好をしているのは、彼の恐怖を和らげる真っ当な理由だけでなく、どんな反応をするか見たいというミケの趣味でもあるようだ。
「ありがとうお姉さん……大丈夫? 危なくない?!」
とはいえ、ベルーガに襲われた恐怖からかスイムは動転してミケの身を案じるばかりで、OL姿に気づいていない可能性が高い。
「大丈夫大丈夫♪ お姉さんに任せて♪」
ミケはそんな彼へ愛嬌たっぷりに微笑みかけるや、ベルーガたちを牽制すべく手裏剣を投げる。
「はぁん♪ 暑くなっちゃいました♪」
そして、ワイシャツのボタンをゆっくり外すと、赤いブラから零れそうなほど盛り上がった豊かな胸の谷間を見せつけた。
「凄ぇデカパイ……」
ここでようやくスイムがミケの格好に気づいて、正直な感想を口にした。
その興奮した口ぶりからスイムの嬉しそうな様子は看てとれるものの、いかんせん顔の画面には鍵しか映らず、表情が判らないのが残念である。
だが、スイム少年と同じかそれ以上に、ミケ流誘惑術——日頃の誘惑技量を飛躍的に高めたテクニック——の術中へベルーガたちも嵌っていた。
「こらっ、何を見惚れてるんだ、餌代分は働け!」
召喚された調教師がいかにベルーガへ鞭を入れようとも、『何も答えてくれないベルーガ』たちは、文字通り何も答えずにミケの胸元を凝視している。
ミケはその機に乗じて虎型ガジェット『スア』を操り、呼吸が苦しくなる毒を口から吐かせて散布する。
「何につい……つい……」
その毒を大きな口から吸い込んだベルーガたちはバタバタと倒れて、夢見心地のままに事切れていった。
他方。
「何か悪巧みをしているようね」
ミーナ・ヴァンスタイン(暗闇の聖女・f00319)は、素早くバニッシャーの狙いを定めて、ベルーガたちへ破魔の弾丸を連射した。
ベルーガたちがミケに夢中で自分が近づいているとは気づかないのを良い事に、ミーナは暗殺とスナイプの腕を存分に発揮して、奴らの胴体を次々と撃ち貫いていく。
そして素早く跳躍するや、スイムの前へと降り立って、近くにいたベルーガを鎧すら砕く怪力に満ちた蹴り一発でぶっ飛ばした。
「そこまでよ。この子はわたしが守るわ」
すると、多少なりと心に余裕を取り戻したのか、スイムが歓声を上げた。
「眼鏡のお姉さんカッコいい……!」
どうやらOL好きな彼は眼鏡をかけた知的な女性もタイプらしい。
「危ないから、わたしから離れないでね?」
そんなスイムを落ち着かせるため、コミュ力や女の魅力を総動員しつつ、目線の高さを合わせて優しく声をかけるミーナ。
「うん!」
「ふふっ♪ いい子ね」
緊張した様子で頷くスイムの頭を撫でてから、キッとベルーガたちへ向き直り、
「視えてるわよ?」
ガトリングの弾丸を凄まじい動体視力で見切ると、高密度の魔力によって光輝く拳を繰り出し、見事相殺して薙ぎ払う。
加えて、バニッシャーとイレイザーを反撃とばかりに一斉発射、何も答えてくれないベルーガたちへ引導を渡した。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
第2章 集団戦
『アキクサさま』
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POW : ぽかぽかの風
【召喚したヒーターの熱風】で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる。
SPD : どっちが本物?
【もう一羽のアキクサさま】が現れ、協力してくれる。それは、自身からレベルの二乗m半径の範囲を移動できる。
WIZ : 究極の平和主義
全身を【スーパーもふもふモード】に変える。あらゆる攻撃に対しほぼ無敵になるが、自身は全く動けない。
イラスト:橡こりす
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種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●鍵が示すもの
「お姉さん、助けてくれてありがとう!」
テレビウムのスイムが、嬉しそうな声で猟兵たちへお礼を言う。
「お姉さんたち美人だし、デカ……巨乳でしかも強いって最強だよね!」
楽しそうに猟兵たちの周りを走ってはしゃぎ回る様は微笑ましかったが。
ふと、猟兵は気づいた。
スイムの画面に映っている鍵が、ある一定の方角を指し示している事に。
彼が動いたり自分たちが違う方向から画面を見る度に、鍵の先端の位置が変わっているため、間違いない。
「えっ、鍵が向いてる方へ行ってみるの? 良いよー、何だか探検みたいだね!」
猟兵たちはスイムを連れて鍵の先端が示す方角へと歩き始めた。
しかし、すぐに新たな追っ手らしきオブリビオンが、やはり集団で押し寄せてきた。
「ぴぴっ、ぴぴっ!」
「ぴょー!」
やたらとまん丸くて愛らしいアキクサインコの『アキクサさま』が、美声ダミ声入り乱れて何やらしきりにインコ語で語りかけながら、こちらへ走ってくるのだった。
若月・揚羽
ショタリ……じゃなくてテレビウムの護衛ね。了解したわ。
(POW)で行動。
〔達人の智慧〕
「何をやっても可愛さ余って憎さ百倍なのよ。自覚できてる?」
心から抉っていくわ。
敵が究極の平和主義になってたら、相手がモードチェンジするまでバトルアックスを振りかぶって何時でも殴れるようにするわ。
後はスイムをそれとなく【誘惑】しつつ、アナキクをダガーとバトルアックスで攻撃。
自分も敵からの攻撃に注意。何時でも回避できるようにする。
二羽現れたら〔シーブス・ギャンビット〕で即殺。守護明神が謎の光源になってスイムの情操教育には害は無いんじゃないかしら?
「スイムって言ったわね。中々良い趣味してるじゃない」
●
「ショタリ……じゃなくてテレビウムの護衛ね。了解したわ」
と、アキクサさまの群れからスイムを庇うように立ちはだかるのは、若月・揚羽(朱に射す女王蜂・f11250)。
大人びた物言いと発育充分な胸元からは想像できないが、実は十代の坂を登り始めたばかりという若さ溢れる少女だ。
「何をやっても可愛さ余って憎さ百倍なのよ。自覚できてる?」
揚羽はアキクサさまの動きを封じるために、わざと心を抉る罵倒をぶつけた。
傍から見れば、精神的ショックを与えようとしているように見えるが、実はこれ、達人の智慧を絞った上でアキクサさまが使うユーベルコードの弱点を的確に指摘していたりする。
「お陰で私だって、あなたたちがムカついて仕方ないのよね」
更にはその弱点故に被る不利益を、アキクサさまを威圧するようにバトルアックスをぶん回して実践してみせれば、守護明神の召喚成功。
「ぴょぴょ……」
ビクビクおどおどするアキクサさまらの動きをしっかり封じてくれた。
「スイムって言ったわね。中々良い趣味してるじゃない」
「……本当? 女の子にそんな事言われたの始めてだよ」
その隙に、揚羽はスイムをそれとなく誘惑しつつ、バトルアックスへダガーも交えてアキクサさまへの攻撃を続けた。
「ぴょーっ、ぴぴーぃ!」
数羽のアキクサさまたちが丸い腹を真っ赤にして地面へ転がるも、根性のある個体は痛みに耐えてぽかぽかの風を送って反撃してくる。
「はいはい、もっと脱げって言うんでしょ?」
確かに命中率に優れたヒーターの熱風は揚羽を疲れさせたが、その一方で彼女が服を脱いで身軽になる言い訳として良いように利用されるのだった。
「すげっ、生のストリップって初めて見た!」
スイムは子どもらしく大喜びで、手を叩いて揚羽を応援している。
成功
🔵🔵🔴
依神・零奈
なに?この可愛い生き物は?(スイムを見ながら)
…って、もう追手が来たの?
めんどくさ……いや、これも人助けしっかりしないとね
それにしてもこの追手もずいぶんとゆるいフォルムだね
正直やりずらいこの上ないけど役目は役目、退散願おう
攻撃は効かないが身動きも取れない……か
だったら私からの言伝、しっかり聞いて貰うよ(UC発動)
「警告しよう 目先に固執すれば足元を掬われる」
言霊から舌禍を放ち攻撃すると見せかけ【だまし討ち】する形で
先頭のアキクサインコの足を掬い他のアキクサインコを巻き込む形で
転倒させ究極の平和主義を発動させた上で解除までの時間を稼ぐ
解除された相手から還矢で射抜いていくよ
さぁ、安心して還るといい
一方。
「なに? この可愛い生き物は?」
依神・零奈は、年上女性へ囲まれて興奮しているスイムを面白そうに見つめていたが。
「……って、もう追手が来たの? めんどくさ………いや、これも人助け。しっかりしないとね」
追っ手の現れる早さに思わず本音を洩らしつつも、臨戦態勢に入った。
「それにしても、この追手もずいぶんとゆるいフォルムだね」
アキクサさまの可愛らしい見た目に対して、実に正直な感想を述べる零奈。
「正直やりづらいことこの上ないけど役目は役目、退散願おう」
いつでも霊符を当てられるように構えながら、対ベルーガ戦と同じ舌禍『七羽鴉』を繰り出す——。
「警告しよう 目先に固執すれば足元を掬われる」
す
——かと思われたが、実は言霊を口にのぼせたのはいわば囮で、零奈は騙し討ちを決行。
「せいっ!」
「ぴょー!!?」
一番近くにいたアキクサさまの足を掬い、後続のアキクサさまを巻き込む形で転ばせる事に成功した。
「ぴぴー……」
何せ、短い足と短い翼に比べれば丸く転がりやすい身体のアキクサさまである。
足が地につかなくなれば起き上がるまでに時間がかかるのは必定。
もふもふもふもふ——!
このままでは一方的に攻撃されてしまうと悟ったアキクサさまたちは、零奈の思惑通りスーパーもふもふモードへと変身した。
「やれやれ」
いずれは解除される防護策だろう、と還矢を弓弦にかけて引き絞る零奈。
「さぁ、安心して還るといい」
アキクサさまが一気に数を減らすまでの、カウントダウンが始まった。
大成功
🔵🔵🔵
ミーナ・ヴァンスタイン
アドリブやアレンジ歓迎するわ。
スイムを抱きかかえて移動したほうが良いかしら?
「しっかり掴まってて頂戴」
相手が防御形態は確かに厄介だけど、その間動けなくなるっていうなら好都合ね。
「先手必勝よ」
魔力が続く限り弾切れのない精霊銃の利点を生かし【クイックドロウ】【2回攻撃】【視力】【スナイパー】で正確に敵群に【破魔】【属性攻撃】の【断罪弾】を当てていくわ。
「しつこい人は嫌われるわよ?」
最後に、仲間の猟兵たちに注意を呼びかけて、液体火薬を仕込んだ小瓶を複数【投擲】し【目潰し】の爆発と煙幕を起こし【逃げ足】の【時間稼ぎ】よ。
「みんな、今から爆弾をばら撒くわ。一気に離脱するわよ!」
「それじゃ、バイバイ♪」
他方。
「しっかり掴まってて頂戴」
子どもの足で長距離移動や長時間走り続けるのは辛かろうと、スイムをひょいと抱きかかえるのはミーナ・ヴァンスタイン。
「う、うん」
スイムも猟兵のお姉さんたちが自分を守ろうとしてくれているのは判っていたから、内心照れながらも素直に頷いた。
「相手が防御形態なのは確かに厄介だけど、その間動けなくなるっていうなら好都合ね」
ミーナはアキクサさまたちのスーパーもふもふモードが解ける前に充分な距離を取ってから、
「先手必勝よ」
魔力が続く限り弾切れしない精霊銃の利点を活かし、アキクサさまの群れへ正確に狙いを定めて破魔の断罪弾を連射した。
「ビョォォォ!!」
断末魔の悲鳴を上げて地面へ転がるアキクサさまたち。
「しつこい人は嫌われるわよ?」
それでも尚起き上がってこちらを追い縋ろうとする個体へ、ミーナはさっぱりした口調で言い放ってから、
「みんな、今から液体毒をばら撒くわ。一気に離脱するわよ!」
手早く聖水入りの小瓶を複数投擲して、残りの数羽へトドメを刺した。
「それじゃ、バイバイ♪」
成功
🔵🔵🔴
第3章 ボス戦
『敏腕ハッカー・都南・佳』
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POW : セクシー格闘家系トナカイ娘召喚
【ハッキングで認知を変えたバーチャル女子】が現れ、協力してくれる。それは、自身からレベルの二乗m半径の範囲を移動できる。
SPD : となのーずビーム
【赤い鼻から発射されるビーム】で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる。
WIZ : 超絶ウルトラ必殺ハッキングッ!!
【愛用ハッキングマシン】から【認知を書き換えるプログラム】を放ち、【認知障害】により対象の動きを一時的に封じる。
イラスト:Miyu
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「シリカ・シリウス」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●発光
スイムの画面に映る鍵が指し示した先は、何の変哲もない空き店舗であった。
首を傾げる猟兵たちだが、数分もしないうちに大人しく抱かれていたスイムへ異変が生じた。
ビカッ——!
突然、彼の画面全体が眩く光り出したのだ。
「うわあああん!」
怯えて地面へ降りたスイムだが、苦しいのか頭を抱えて蹲ってしまう。
すると、
「デュフフ、元気そうなテレビウムで御座るな?」
デフォルメされたトナカイの外見が可愛い『敏腕ハッカー・都南・佳』が、やはりスイムを狙っている様子でこちらへ向かってきた。
「バーチャル女子では無いにしても、その大きなテレビ画面を活かして、主人公の親友ポジはどうデュフフ? 画面へバーチャルトナカイ娘の好感度が一覧表示されたら、かなり便利で御座るし……デュフフフフ!」
都南・佳が何を言っているかはさっぱり理解不能だが、少なくとも15分は全く動けないだろう光るスイムを庇いつつ、奴を撃退しなければならない事はたしかである。
若月・揚羽
アドリブ・連携歓迎。
「思春期のスイムを戸惑わせようとは、赦せないわね。あの泥棒トナカイ」
戦闘の初めに〔米百俵〕で色々アップ。
服がぱつぱつになりながらも、敵の注意を引き付ける。
或は、味方が来るまでスイムを庇う。
ついでに〔達人の智慧〕で敵UCの弱点を指摘。
対POWは「誰かがデザインしたバーチャル娘よりお生身の姉さんの方が良いでしょ?」と豊かな双球を押し当ててスイムを誘惑。
対SPD「その鼻叩き斬ったら撃てなくなるわね」バトルアックスで弱点を示す。
後は対策無し。アナログ人間の私に効くなら味方の到着を待つまでスイムの盾になるしかない。
「全部終わったら、またお姉さんが抱いてあげるからね」
まぁ同年代かも。
●女の戦い
「思春期のスイムを戸惑わせようとは、赦せないわね。あの泥棒トナカイ」
若月・揚羽は、蹲るスイムを背中で庇いながら、何やら食事に余念がない。
「親が無くとも子は育つ!」
それというのも、米百俵なる独自のユーベルコードの効果を引き出すために、携帯食をありったけ食べる必要かあるからだ。
「へんし~ん♪」
揚羽はただでさえ露出度の高い服をぱっつんぱっつんにするぐらいに急速成長、
「ドュフフ、ほぼマッパな美少女、あれがいわゆる天使で御座るか!?」
都南・佳の注意をいとも簡単に引きつけた。
「誰かがデザインしたバーチャル娘よりも、生身の姉さんの方が良いでしょ?」
しかも、ついでとばかりに、ますます膨らんだ豊かな双丘をスイムの背中へ乗せて、彼を誘惑した。
スイムは蹲ったまま、微かに首を上下させたている。
これは、都南・佳が召喚したセクシー格闘家系トナカイ娘に対して、例の達人の智慧を絞って思いついた痛烈な皮肉である。
「何だとぅ! 小生のトナカイたんを愚弄するなんて許さないで御座るよ!!」
都南・佳は当然ながら激おこスティックファイナリアリティぷんぷんドリーム状態。
「全部終わったら、またお姉さんが抱いてあげるからね」
実際は同年代でありながら、スイムへお姉さんぶって優しく語りかける揚羽。
まずは奴のとなのーずビームを代わりに喰らって彼を守るべく、際どい格好のまま身構えた。
大成功
🔵🔵🔵
依神・零奈
さっきから問題が絶え間なく発生して
休む暇もないね
でも皆スイムを護る為に戦っている
なら私も勤めを果たさないと……ね?
しかしまたゆるい造形の相手か……
この世界もゆるキャラブームか何かなの?
とはいえ認知を書き換える攻撃とはなかなか厄介ね
……だけど言葉は時に運命すら書き換える(UC発動)
「キミに伝えるべき事がある キミの敗北は今此処に確定した」
放たれた舌禍による災いによりこちらが手を下さずとも
敵自ら自傷、自滅行為の誘発を試みる
これなら私が動きを封じられても一矢報える筈
同じ頃。
「さっきから問題が絶え間なく発生して休む暇もないね」
緊張の解けない逃避行へ肩を竦めるのは依神・零奈。
「でも皆スイムを護る為に戦っている。なら、私も務めを果たさないと……ね?」
けれども、猟兵としても神としてもスイムを見捨てる訳にはいくまい、と気合いを入れ直していた。
「しかしまたゆるい造形の相手か……この世界もゆるキャラブームか何かなの?」
そして、ベルーガから連綿と続く可愛い系オブリビオンの襲来へは、それこそ神の采配のような偶然で済まない陰謀を感じ取っていた。
「にしても、認知を書き換える攻撃とは、なかなか厄介ね」
零奈は、都南・佳の『超絶ウルトラ必殺ハッキングッ!!』を警戒しつつ、先手必勝とばかりに舌禍『七羽鴉』を発動。
「……だけど言葉は時に運命すら書き換える」
都南・佳のの未来を的確に予言する事で、舌禍の呪いを齎す言霊を生み出した。
「キミに伝えるべき事がある。キミの敗北は今此処に確定した」
「ドュフフ。クールな見た目に反して面白い冗談を言うJKで御座……おぶぅっ!!?」
ただのハッタリとでも思ったのか最初こそ鼻で笑う都南・佳だが、すぐにセクシー格闘家系トナカイ娘による勢いのついた回し蹴りを後頭部に食らって、目を白黒させた。
すると、別のトナカイ娘もスイムを狙ったつもりで何故だか都南・佳を羽交い締め、間違いに気づかず絞め技へ移っている。
「ぎゃぁぁぁギブ、ギブで御座る!」
これぞ零奈の引き起こした災いであり、都南・佳を自滅へ追い込む事故である。
大成功
🔵🔵🔵
アリス・フォーサイス
テレビウムの男の子のピンチだね。助けに入るよ。
へー、認知を書き換えるハッキングか。情報妖精であるぼくにハッキングをしかけてくるなんて、いい度胸だね。受けてたつよ。
こちらからもハッキングをしかけて相手のプログラムを妨害し、プログラムの癖を情報収集、学習していくよ。そしてこちらからも相手の認識を阻害するハッキングをしかけていくよ。
さらに、アナロジーメタモルフォーゼを使って、佳くんのまわりにある無機物を次々にデフォルメされたサンタの人形に変えて、佳くんを襲わせるよ。
どう?異なる演算を並列で処理できなきゃ、一流のハッカーとは言えないんだよ。
あ、事件が終わったらスイムくんの撮った動画、見せてね。
さて。
「へー、認知を書き換えるハッキングか」
アリス・フォーサイス(好奇心豊かな情報妖精・f01022)は、都南・佳の使う超絶ウルトラ必殺ハッキングッ!!へバーチャルキャラクターとして警戒心を抱いているようだ。
「情報妖精であるぼくにハッキングをしかけてくるなんて、いい度胸だね」
——もとい、凄腕のハッカーとして対抗心をメラメラと燃やしていた。
「受けてたつよ」
目には目を、歯には歯をとばかりに、アリスは電脳ゴーグルを装着、自分からもハッキングを仕掛けて都南・佳のプログラムを妨害する。
「どう? 異なる演算を並列で処理できなきゃ、一流のハッカーとは言えないんだよ」
更には、類推的手法による物質変換を用いて、都南・佳の周りにある無機物——この場合、店舗に貼られたオーナー募集の広告や、隣の駐車場を封鎖する標識など——を、次々とデフォルメされたサンタの人形へ変えてしまう。
「ひぃぃ何で御座るかこの丸っこいジジイは!」
「あ、事件が終わったらスイムくんの撮った動画、見せてね」
デフォルメサンタにデフォルメトナカイがボッコボコにリンチされるという、ある種凄まじい光景を眺める傍ら、スイムへこっそり耳打ちするアリスだった。
成功
🔵🔵🔴
若月・揚羽
真の姿と〔米百俵〕で完全な大人モード!
自滅しつつある怪人には悪いけど決めさせて貰うわ。
残る手段はspdだけだと思うけど、念の為スイムを【誘惑】してpauも断つ。「今夜は不安だから、お姉さんと一緒に居ない?」抱き締め、怪人の鼻はシーブス・ギャンビットのバトルアックスで鼻血も出ないくらい強かに叩く。って言うかグランドクラッシャー。
切り取るのもヴィジュアル的に有りなら敢行。
後はダガーで突いたりアックスで殴ったりリンチ状態。
でも敵の隠し球や悪足掻きにも注意しないとね。
「さぁ、スイム。今日の宿を探さないとね」
服を着直し、彼と手を繋いで護衛。
敵はまだ来るのかしら?
さて。
「自滅しつつある怪人には悪いけど決めさせて貰うわ」
トナカイ娘からは度重なる誤射という災禍に見舞われ、切り札の認知を書き換えるプログラムもハッキングされ、数多のサンタ人形にシメられる——もはや悲惨な状況下にいる都南・佳へ向かって、若月・揚羽が勝利を確信したキメ台詞を放つ。
「今夜は不安だから、お姉さんと一緒に居ない?」
そして、未だ小さい服がぱつんぱつんな半裸モードのまま、スイムを背中から抱き締めて誘惑、トナカイ娘が横槍を入れられぬように先手を打っていた。
とはいえ、謎の発光に苦しむスイムへ揚羽の胸や太ももの感触を愉しむ余裕など微塵も無く、話の内容が頭に入っているかすら怪しい。
それでも自分を守ってくれてしかもエッチな格好の猟兵のお姉さんが言うなら、と反射的に首を縦に振っている。
「良い子ね、それじゃすぐ終わらせるからね
スイムの反応に満足した揚羽は、となのーずビーム対策としてか、バトルアックスによる重い一撃を都南・佳の顔面へ容赦なく叩きつける。
「デュフフフ、何も見えない……トナカイ娘たん……どこで御座るか……??」
かくて、『敏腕ハッカー・都南・佳』は、ひたすら猟兵たちやトナカイ娘、サンタ人形にボコボコにされた結果、凄絶な最期を迎えた。
「さぁ、スイム。今日の宿を探さないとね」
元の体格に戻った揚羽はいそいそと服を着直してから、スイムを助け起こす。
「うん、ありがとうお姉さんたち。ああ、頭の中がまだチカチカする……」
スイムの画面の光は、都南・佳が事切れたのをきっかけに、ようやく収まり、鍵の映像も無くなった。
「でも、これで撮り溜めてたエッチな番組がやっと見られるよ!」
すると、
「システム・フラワーズより緊急救援要請」
突然、猟兵たちやスイムの視界に映る建物が喋ったかのような、明瞭な音声が響き渡った。
「全自動物資供給機構『システム・フラワーズ』に、侵入者あり」
すわ新たな追っ手かと猟兵たちは警戒しながら、建造物たちのお喋りへ耳を傾ける。
「テレビウム・ロックの解除数が多ければ多いほど、開放されるメンテナンスルートは増加する。至急の救援を請う」
全自動物資供給機構『システム・フラワーズ』とは。
自分たちは鍵によってどこへ導かれたのか。
新たな謎を残したまま、ひとまずスイム少年の救出劇は終幕を迎えた。
成功
🔵🔵🔴