世に辻斬りあらば妖刀もありけり
●世に辻斬りあれば是また人情無情
「ひとぉつ、人の世生き血を啜りぃ……」
白刃が閃き、斬撃が振り下ろされる。
血の華が咲いて夜空に吹き上がる真紅の雨。
一人の町人を切り捨てた男は血に汚れたままのそれをそのままに。
また夜の闇を奔る。
「ふたぁつ、不埒な悪行三昧ぃ……」
また一つ、血の雨が夜空を染め上げる。
今度は女が一人、夜闇に切り捨てられた。
血に濡れた刃の切れ味は落ちず、男はそれに醜い笑みを浮かべる。
「みぃっつ、醜いこの世の人間をぉ……!!」
夜闇に走った男は遂には寝静まった長屋に押し入り郎党皆殺しにする。
血に染め上がった長屋は一点凄惨な血の海と化す。
「斬るのは、愉しいなぁ……ッ!!」
男は剣に魅入られたようにげらげらと笑った。
名刀は如何に斬ろうと、何人斬ろうとその刃に陰りはなく。
ただ、男に振るわれるがままに人を殺め続ける。
『――――そうだ……斬り続けろ……』
男の心中にそっと語りかける暗い昏い声。
それは男の中にわずかにあった闇を膨れ上がらせる声。
男はその声に導かれるままに夜の江戸を走った。
●グリモアベース
「イエス、イェーガー。新たなる予知の時間です」
グリモアを片手に、グリモアベースに集った猟兵たちを見据えアリシエル・フィフスガーディ(五天の守護機・f09139)は告げる。
「今回の予知はサムライエンパイア、辻斬りのお話です」
すでに辻斬りの被害は多発している。
これ以上の被害を増やさない為に、そして何よりその辻斬りがオブリビオンに関係しているのだ。
「オブリビオンはツクモガミの部類です」
ヤドリガミとよく似たナニカです、と告げながら映像化して見せるのは一振りの刀。
禍々しい妖気を放ち、けれどどこか流麗で美しさすら覚える白刃一本。
「人の陰の気に呼応し、負の感情を活性化させる妖刀『梔子』……」
これこそが今回の事件の元凶であると、彼女は告げた。
そして使い手が望む限りに戦いに駆り立てる魔性の刀。
「持ち主を倒しても意味はありません、刀本体の撃破が肝要でしょう」
彼女たちは君たちに向き直り、無機質な眼差しを送る。
「イェーガーたちならば問題なくこの予知の打破を完遂出来ると信じています。健闘と武運を祈ります」
虎河豚天
虎河豚の天ぷら、略して虎河豚天でございます。食べないで。
久しぶりのサムライエンパイアです。
辻斬りのシナリオです。
頑張って刀をぺきぺきしちゃいましょー。
第1章 冒険
『真夜中の辻斬り』
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POW : とりあえず怪しそうな人物を引っ捕らえる
SPD : 何か情報を知っている人がいないか聞き込みする
WIZ : 罠や囮などを使って辻斬りを誘い出す
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🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
種子島・友国
【SPD行動を選択】
【心情】
敵を打ち倒すこと、己が悪を滅ぼす正義であると信じること
とても心地よいものだね
よくわかる、わかるとも
ただ、果たしてそれは本当に敵であったのかな?
【行動】
【情報収集】を使って聞き込みを行う
どこどこで人斬りがあった、最近様子が変わった人物を知らないかなど
三条・姿見
SPD/情報収集
※アドリブ可
辻斬りであれば、活動時刻は恐らく夜…
人通りは期待できそうにないが、火番や三廻の同心であれば夜間の巡回を行っていると考える
詰め所に赴き、件の犯人確保を試みる者として【礼儀作法】で情報の提供を頼みたい
灯りも持たずにうろつく気配、不審な音…それ以外でも構わない
見聞きしたものと、その場所についての情報があれば尚良いだろう
多く示された場所には敵が隠れ潜んでいる可能性がある。
付近へ足を運び【迷彩】で気配を隠して住民の様子を調査する
…あの妖刀、梔子といったか
聞かない銘だ。映像で目にした刃文にも、覚えがない
俺の探す刀ではないだろう
しかし、これ以上の犠牲を見過ごすわけにはいくまい
●聞き込み
種子島・友国(ヤドリガミのアーチャー・f08418)は江戸の町を歩んでいた。
敵を打ち倒す事、己が悪を滅ぼす正義であると信じる事。
それらに従うのはとてもとても、心地よいものだ。
種子島のヤドリガミである彼にとって、それは最早存在意義でもある。
武器とはそうして生まれたものなのだから。
「――――ただ、果たしてそれは本当に敵であったのかな?」
剣を振るうにも理由がある。
正しき理由で振るわれる武力にこそ大義はあり。
悪しき理由で振るわれる武力にこそ正義はなし。
――――誰もが正しさばかりで力を振るえるわけではないが。
「さて、はて」
それはともかく、人斬りがあったのならば、瓦版やら同心やらが見つけるだろう。
瓦版売りを訪ね友国は聞いて回る。
どこで人は切られたのか、誰が被害者なのか。
ふと、尋ね回る最中に一人の同胞――――猟兵と言う意味でも、ヤドリガミと言う意味でも。
尋ね回る男を見つけた。
三条・姿見(鏡面仕上げ・f07852)、奪われし刀を探し求めるもの。
「……おや、君もなのかな?」
「――――ああ、そうだ」
姿見は鏡のヤドリガミ、友国は種子島のヤドリガミ。
互いに起源は違えど、今は共にあるモノ。
「何か情報は入ったのかな?」
「嗚呼、不審者の情報は幾らか」
「ならば僕の情報も幾らか渡そう」
互いに互いが得た情報を渡して、彼等はまた別れて足取りを追い続ける。
これ以上の犠牲を増やす訳にはいかない、と。
得た情報、それは梔子なる妖刀は人を操ると。
そう、担い手のみならず、人を操るのだと。
そんな噂が持ち上がっていた事実を胸に。
猟兵二人、江戸を歩く。
今はまだ月は昇らず、日光権化、天照らす。
日の下には悪の気配未だなく、江戸の大町は賑やかし。
されど猟兵ヤドリガミ二人の足は着実に悪の下へと近づいていく。
彼等の役目こそ、悪を払い、過去の停滞を払うもの。
猟兵二人は江戸を往く。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
死之宮・謡
へぇ…辻斬りか…気が合うかもしれないねぇ…私も場合(姿)によっては大好きだよ?…え?この私?…嫌いとは言わないけど…まぁ、気が向いたらってところかねぇ…それよりも、仕事はこなさないとね?(尚、遊び半分で脱線を繰り返すため、余り真面目ではない模様)
さて、聞き込みか、誘い出すか、探すか…取り合えず、頭数増やそうか?【裏世界の七血人】召喚…
ん?またかって?まただよ?しょうがないだろう?自分で探すなんて出来ないんだからさ…(駄目人間発言)
今日は戦闘できるか?…この前暴れたばかりだろう?…今日は、私の分だ…
御剣・神夜
POW行動
妖刀に操られて人を斬る
使用者が助かるのかどうかわかりませんが、自我を取り戻せば己の所業に苦しむのでしょうね
これ以上そんな事を増やすわけにはいきません
町を練り歩いてどこか虚ろな、何か品定めをしているような感じの人物を探します
斬りたい衝動を堪えているのならば、挙動に出ていると思うのでその辺を注意深く探す
それっぽい人を見つけたらこっそり後をつけて、耐えきれず人を斬ろうと刀に手をかけたら背後から肩に手を置いて止める
「ちょっとよろしいですか?道を尋ねたいのですが」
●お客様違います。
「……へぇ、辻斬りか……気が合うかもしれないねぇ……」
死之宮・謡(狂魔王・f13193)は時と場合と姿によっては大好きである。
元より彼女は戦闘狂、その過程で人を斬る事もあろうことは明白。
今の姿は嫌いとは言わないが気が向けば是とするが如し。
仕事はこさなねばならぬ、とは言えど、彼女の足はふらふらと脱線を繰り返す。
屋台飯が美味そうだったのが悪い。
「さて、聴き込むか……誘い出すか……探すか……」
とりあえずいつもの如く頭数を増やす。
血を撒き散らす、闇の住人にして彼女が友にして従僕たちが姿を現す。
ふっ、俺たちの出番のようだな。敵はどこだ。
「……いないよ?」
なんだと、ならば何故俺たちが呼ばれたのだ。
ま、まさか。またなのか? またなのか?!
「ん……? またかって? まただよ?」
何故貴女様はいつも私たちを情報収集に使うのか!!
我らは殺戮者、基本的に戦闘大好き殺し大好きの人でなし!!
「自分で言ってて悲しくないか?」
ノー!! 我らの役割は基本的に殺しにあり!!
見てください、こいつなんてこき使われすぎて最早情報収集のエリートと化してます!!
「なら問題ないじゃぁ、ないか」
ひどい、あんまりだ!!
こんな、こんな仕打ちあんまりだ!!
「……しょうがないだろう? 自分で探すなんて出来ないんだからさ……」
覚える努力ぐらいはしてくださいよ!!
そんなてんやわんやしている8人に近づく姿があった。
「ちょっとよろしいですか?」
御剣・神夜(桜花繚乱・f02570)は怪しそうな人間を尾けていた。
そして怪しそうな人間たちがてんやわんやし始めたので声をかけたのだ。
「……なんだい? 見たところ猟兵のようだけれど」
「……。…………はい、そうですね?」
声をかけた人間は怪しかったけど仲間だった。
どういうことなの。
「……人斬りではないの?」
「気が合うかもしれないけれど、"まだ"斬ってないねぇ……」
あ、この人本格的に危険人物だ。
神夜は悟った。
「え、ええと……一緒に情報探ししないかしら?」
「いいよぉ。言ってはなんだけど私はそういうの苦手だからさ……」
斬るのは簡単なんだけどねぇ、とつぶやくその姿に。
神夜はもう一度悟った。
この人、一人にすると逆に捕まるのでは、と。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
佐倉・理仁
さすがサムライ世界、時代劇みたいだ。いや、俺あんま見ねーから適当言ったわ。冗談でもねぇしな……。
●WIZ
とりあえずぷらぷらして話聞いてみるかな。被害も結構出てるらしいから聞きゃ誰か知ってるべ。
予知で聞いた分じゃ武器も持たないのが被害に遭ってるようだし、話したくないかもしれないがよ。
ま、俺が辻斬りと間違われるとか警戒されるとかはないだろう。何せ丸腰だからな。
アレ、これって俺も襲われる可能性ねーか?
ん、ちょっと顔聞いてたらどこにいるのかわかんなくなったぞ?
……おい、誰か人のいる方がどっちだか教えてくれないかな。
……いやー、今日は平和な1日ダナー(震え
アドリブ絡み等歓迎。
河原崎・修羅雪姫
【全世界サイボーグ連盟の皆と参加】(アドリブ・絡み歓迎)
WIZ
罠や囮などを使って辻斬りを誘い出す
●心情
やれやれ、辻斬りとは穏やかではないわねぇ。
こういった手合いは、自尊心が無駄に肥大している輩が多いから、
そこをくすぐってみましょう?
●行動
江戸市中の目立つところに、「果たし状」の高札を掲げる。
「『梔子』殿。
貴殿との決闘を申し込む。
○○日、子の刻。××広場にて待つ」
高札の足元には、鉄塊剣の【鎧砕き】で粉砕した甲冑を置いておく。
さてこの挑戦、『梔子』に受ける気概が有りや、無しや……?
約束の時間通りに鉄塊剣持参で待ち構える。
●全サ連の挑戦状
「さすがサムライ世界、時代劇みたいだ」
――――いや、俺はあんま見ねーけどな!!
ならば何故言った。
佐倉・理仁(死霊使い・f14517)はサイボーグである。
そもそも時代劇ではない。冗談でもない。
ここは正真正銘、江戸の町なのである。
「ところで……何してんだ?」
理仁はふと、目をやった先。
そこにいるのは我らが全世界サイボーグ連盟が旅団長。
河原崎・修羅雪姫(プリンセス・スノーブラッド・f00298)がなんか立てていた。
立て札と全サ連の御旗である。
「え? 果たし状よぉ」
「なるほど、果たし状。……なんで?」
曰く、辻斬りと言った手合は自尊心が無駄に肥大している輩が多いから。
そこをくすぐるようなソレをすれば出てくるかなぁ、と。
「ふむふむなるほど……」
理人は立てられた立札を読む。
『梔子』殿。
貴殿との決闘を申し込む。
十三日、子の刻、江戸市中の広場にて待つ。
「……なるほど。で、この足元のこれは?」
「砕いた甲冑よぉ、実力証明になるでしょぉ?」
そして立札の下には粉々に砕け散った甲冑が転がっていた。
修羅雪姫の持つ鉄塊剣の犠牲になった哀れで醜い残骸よ。
「……ほんとに来るのこれ」
「気概があれば来るんじゃなぁい? なければまぁ来ないわねぇ」
「……実は集めた情報がありまして」
曰く、『梔子』は人を操る力を持つ。
曰く、担い手だけを操るわけでなし。
「なるほどぉ……でも大丈夫よぉ」
「何が?」
「だって町中で大騒ぎできそうなの広場ぐらいですもの」
そういう問題なのだろうか?
とにもかくにも立札は大騒ぎ。
甲冑の残骸を見て恐れおののくものもいれば。
その実力に武者震いがする武芸者たちもいて。
気づけば、彼等は余興として野試合をすることになっていた。
「ちょっと待ってなんで俺まで!?」
「近くにいたからじゃなぁい?」
「アイエェェェッ、野試合?! 野試合ナンデ!?」
佐倉・理仁、野試合に巻き込まれる。
気づけばとっぷりと日が沈む頃合い。
――――人斬りの時間である。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
第2章 集団戦
『山賊』
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POW : 山賊斬り
【近接斬撃武器】が命中した対象を切断する。
SPD : つぶて投げ
レベル分の1秒で【石つぶて】を発射できる。
WIZ : 下賤の笑い
【下卑た笑い声】を聞いて共感した対象全てを治療する。
イラスト:たがみ千
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
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種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●妖刀、人を操る魔剣にて候
『――――さあ、さあ、さあさあ、斬るぞ、斬るぞ、斬るぞ』
「ああ……ああ、この世に蔓延るクズどもを……」
瘴気のように禍々しい妖気を漂わせた『梔子』は、その魔性の気配を漂わせ現れた。
魔性の気配に惹かれた連中を自らの手足として、それは闇から現れた。
『我らを探るモノがいると言う故、手足として利用させてもらう』
「嗚呼……我らの道を阻むものは如何なる手を使ってても」
妖気によって支配された山賊たちは、武器を抜き放つ。
そして猟兵たちに緩慢に向かいあい、手向かうのである。
『――――さあ、すり潰せ』
「――――蹂躙しろ」
戦いとは古来より数が正義である。
圧倒的な物量には如何なる個であってもすり潰される。
それが"常識"である。
――――眼の前に相対する"それ"が"常識の存在"であるかは別として。
死之宮・謡
おっと?出てきたか…じゃあ私も臨戦態勢っと…
【黒金の雷】展開…
さて、突然で済まないが…死んでくれないか?いや、貴様等も他者を害そうとしていたのだ、その程度の覚悟は当の昔に出来たいたか…全く、この程度の腕で…ああ、此奴等は操られているだけの雑兵だったな…関係ないが。仕事の邪魔になるならば老若男女、善悪問わず皆殺しだ。罪悪感?あるわけないだろう?何を言っているんだ?
戦闘方針
「呪詛・怪力・見切り・二回攻撃・鎧砕き」を使用して戦闘。攻撃重視、多少の攻撃なら鎧任せで回避はしない。的確に心臓や頭部を破壊して殺害
●世の摂理は弱肉強食にて
「おっと? 出て来たか……じゃあ私も臨戦態勢っと……」
死之宮・謡(狂魔王・f13193)が纏うは黒金。
恐るべき蒼雷を迸らせる黒金の鎧。
それは自らの傷と相手の傷を力へと変える魔性の鋼。
「さて……突然ですまないが……」
――――死んでくれないか?
その一言と共に謡は疾駆する。
手にした黒塗りの刃金が山賊を貫いた。
断末魔もなく、どう、と倒れ伏す。
その行動に情けも容赦も躊躇もありはしない。
――――他者を害すのであれば、奪われる覚悟も出来ていよう?
それは人間の作り上げた摂理より遥か昔より存在していた摂理。
そう、それは、強き者に弱き者が狩られると言う純然たる事実、そして現実である。
振るう黒金の槍は蒼雷を迸らせながら薙ぎ払う。
それだけで山賊の首が、腕が、足が、胴が、四肢が寸断され弾け飛ぶ。
「全く……この程度の腕で……嗚呼、此奴等は操られているだけの雑兵だったな」
彼等に自由意志はない。
操られているだけの文字通りの木偶であった。
だが、彼女にはそんなものは関係ない。
今宵託された仕事とは、妖刀を砕く、その事にのみある。
故に情け、容赦、躊躇無用。
「――――邪魔になるならば、老若男女善悪問わず皆殺しだ」
Kill them all。
そもそも、操られておらずとも、こいつらなぞ山賊にしか過ぎない。
生きていたところで捕まれば縛り首、そもそもだ。
他者を害すると言う意味では山賊など害しかない存在が故に。
謡、彼女の理屈に則るならば――――嗚呼、塵芥のように散るのが必定。
「片付けさせてもらう」
放たれた蒼雷と刺突の二連撃。
それは呪詛となり、山賊の身体を焼き焦がし、貫き、犯し、殺す。
「さぁ……削り合おうじゃないか」
黒金は蒼雷をまとい、戦場を蹂躙する。
大成功
🔵🔵🔵
御剣・神夜
常識的に考えれば物量の多い方が有利ですが
目の前の相手が常識でできているかどうか、分かりませんからね
山賊が斬ろうとしてきたら野太刀の間合いの方が長いと思うが注意しつつ、避ける。可能ならば避けざまに斬り捨てる
石つぶてを投げようとしてきたら拾う動作などで分かると思うのでその間に相手の直線状から移動して意識の外から相手を斬る
下賤の笑いで下卑た笑い声を聞いたら顔をしかめ、聞きたくないものを聞いたと速攻で斬り捨てる
「すいませんが、貴方方の笑いを聞いていると不愉快です。疾く、消えてください」
種子島・友国
【心情】
あちらこちらと探し回ったけどアタリを引いたかな?
そろそろ歩くの飽きたんだよね
【行動】
あちらが数で来るならこっちも数で応えよう
指定ユーベルコードで本体たる火縄銃をズラリと並べて撃ちまくる
【情報収集】で戦いの全体像の把握につとめ、【援護射撃】【戦闘知識】【2回攻撃】で味方の動きに合わせて敵に牽制と打撃を与える
「こっちに来ると言うなら願ったり叶ったりだ。歩くの飽きたしね。」
攻撃を受けた時等は応戦しつつ距離を置く
「飛んだり跳ねたりは苦手なんだがね、少しは遠慮して欲しいものだ」
(他PCとの共闘、アドリブ等歓迎)
●常識とは無縁ゆえ
御剣・神夜(桜花繚乱・f02570)は刀を払い、周りを見回す。
無数にいるのは妖刀に操られた木偶の群れ。
「常識的に考えれば物量の多いほうが有利ですが……」
そう、古来より戦とは数が多い方が制してきた。
無論、それを覆す事例は数多く存在している。
しかし、それは非常に稀有な例だからこそ歴史に書き記され、長く伝えられているのだ。
山賊が斬りかかろうとするもその太刀が機先を制して切り裂く。
一刀両断、ヒラキのように上下から分かたれ崩れ落ちた。
「――――目の前の相手が常識で出来ているとでも?」
普通は常識で出来ているものである。
だが、だがしかし。
彼等、彼女らは猟兵。
世界を渡り歩き、世界にこびりついた過去の残滓を骸の海へと還すもの。
超常の使い手にして、超常そのもの。
常識、理屈では計りかねる存在そのもの。
振るった刃は地を抉り、切り上げられた。
神速雷霆が如く、斬り上げる斬撃は山賊を切り分かつ。
ソレを見て怯える事もなく、下衆たちは笑う。嘲笑う。嗤う。
「すいませんが、貴方方の笑いを聞いていると不愉快です。疾く、消えてください」
雷霆の如き神速の刃、雲燿に至る。
また一人、切り分かたれた山賊。
「ふむ……確かに常識で考えれば物量は正義だね」
種子島・友国(ヤドリガミのアーチャー・f08418)は頷いて応えた。
だが、そこには無双する女剣士がいて。
そして、ここには"数"を補う無数の弾が存在した。
ヤドリガミが故に持つその力。
無数の種子島銃が虚空を舞い、弾を込める。
「僕はそちらのお嬢さんのように飛んだり跳ねたりは苦手なんでね」
――――数で蹂躙させてもらおう。
その宣告と共に種子島が火を噴いた。
号砲都合28回。
放たれた鉛は山賊を穿つ。
煤を払い弾を込め直し、放たれる号砲、都度3度。
「これぞ長篠三段射ち……とは言えないか」
圧倒的な数を揃えられた彼の三段射ち。
それには及ばぬけれど、それでもここにあるは無数の鉄火。
放たれれば命をたやすく奪う号砲がある。
「さあ、続きを始めようか」
そして再び鉄火は放たれた。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
河原崎・修羅雪姫
【全世界サイボーグ連盟の皆と参加】(アドリブ・絡み歓迎)
●心情
『梔子』との決戦の前には、体慣らしの運動が必要ってわけね。
まあこちらは、余興としての野試合で体も温まってきたし。(予定外w)
山賊の皆さんにも、速やかに退場願いましょうか?
●行動
フォトン・バリアーで【拠点防御20】。
山賊たちの攻撃を弾く
「あは、数は力ってのは同意だけど。
ゼロは何倍してもゼロなのよねえ!」
石つぶては「う」で絡めとり【盾受け12】、
素早く【カウンター5】で投げ返し、
脳天にHITさせる。
「あらぁ、当たりどころが悪かったわねぇ」
山賊たちが接近してきたら、
鉄塊剣で【範囲攻撃18】で一網打尽。
「理仁さん、そっちもに行ったわよぉ」
佐倉・理仁
【全世界サイボーグ連盟】アドリブ絡み歓迎
野試合ナンデ……(まだ言ってる
●
妖刀拝む前に逃げ帰るようだったぜ……畜生め
で、ぞろぞろと湧いて来やがったのがアレか、操られた連中ってか。
物騒な奴らが物騒なモンに使われてんなよ、あぶねーな。
【地獄開き】を『高速詠唱』、手数ならこっちも負けてねえよ。
ただの剣じゃねーぜ、使い手も飛んでくるからな!『2回攻撃』
テメェらの地獄の始まりだ、いつまでニヤケ面が続くかね?『呪詛』
「さすが姫さん、派手にやるモンだ」
「おう、こっちに任せて……いや俺の方か! 戦える奴の方に行ってくれよ!」
●野試合ナンデ
「アイエエエエ……野試合、野試合ナンデ……」
佐倉・理仁(死霊使い・f14517)は壊れていた。
野試合に巻き込まれ、妖刀を拝む前に逃げようと思っていたのに逃げれなかったからだ。
最も逃げようとしたところで河原崎・修羅雪姫(プリンセス・スノーブラッド・f00298)が捕縛しただろうが。
「身体慣らしの運動ってところかしらぁ?」
最も予定外の野試合で身体は十二分に温まっていた。
無数の山賊たちが襲いかかろうとする。
「フォトォォォンッ!! バリアァーッ!!」
渾身の叫びと共にバリアが形成され、その無数の攻撃を弾き返しいなす。
その様、まさに城塞の如く。
「叫ぶ必要あった?」
「ロマンよぉ」
ロマンは大事ですね。
「数は力ってのは同意だけど、ゼロは何倍してもゼロなのよねぇ!!」
如何に物量はあれど、その攻撃が届かなければそれは無いも同然。
鉄壁の障壁により今、無数は零と化した。
引き抜きたるは「う」。
「う」としか言えない謎の武器である。
どのように用いるのか。
投石を絡め取り、そのまま投げ還す。
まさにカウンター、その勢いで頭蓋が砕かれ山賊が崩れ落ちた。
「あらぁ、デッドボール? でも仕方ないわよねぇ」
気にも止める事はなく。
修羅雪姫は「う」を振るい、嬲りながら鉄塊剣を引き抜いた。
「理仁さん、そっちにも行ったわよぉ?」
逃げ帰る準備をしていた理仁、気づけば完全に包囲されていた。
「君は完全に包囲されている。おとなしく嬲り殺しにされなさい」
山賊たちがなんかほざいた。
「なんでされなきゃなんねーんだよ!!」
理不尽だ、不条理だ。
理仁は嘆きながら死者の門を開く。
あまりの高速詠唱に、抑えられる前にその門は開かれた。
120体もの黒き剣を携えた死霊剣士が門より現れた。
「テメェらが数ならこっちも数だぜ!!」
死霊騎士たちは呪詛の声をあげながら山賊たちに襲いかかる。
かすめただけでその部位を腐らせ、壊死させるほどの呪詛がこめられた剣。
それは最早呪殺とも言えるほどに強力な怨念ですらあった。
「さあ、死霊騎士たち、俺が逃げる時間を稼いでくれ!!」
「それじゃぁ、理仁さん、いくわよぉ」
いつの間か、包囲網の一角を突き崩していた修羅雪姫が理仁の襟首を掴み、疾駆する。
「姫さんゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥッ!!」
「さあ、敵は本能寺にあるわぁ!!」
叫びながら、鉄塊剣で蹂躙してく修羅雪姫。
戦いながら死霊を呼び続ける理仁。
気づけば山賊は骸の山と化していて。
そして目の前には――――嗚呼、敵がいた。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
第3章 ボス戦
『梔子』
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POW : その願いは何よりも強く
【持ち手を戦いへと駆り立てる魔性の刀】に変形し、自身の【移動能力】を代償に、自身の【持ち手の膂力と剣術の腕】を強化する。
SPD : その願いはどこまでも届く
自身に【持ち手を包む不可視の妖気】をまとい、高速移動と【斬撃による衝撃波】の放射を可能とする。ただし、戦闘終了まで毎秒寿命を削る。
WIZ : その願いは決して朽ちない
【渇望】の感情を与える事に成功した対象に、召喚した【黒く燃える火種】から、高命中力の【非常に高い再生効果を持った黒炎】を飛ばす。
イラスト:オペラ
👑11
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠オブシダン・ソード」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●名にしに聞くは魔性の刃、アヤカシここにあり
『やはり木偶は所詮木偶か』
「嗚呼、嗚呼……殺さねば、殺さねば」
うわ言のように男は『梔子』を持つ。
男は同心であった。
正義の心を持っていた。
しかし、あまりの悪行の多さに遂には人を呪った。
善行の輝きなぞ、悪行の数の多さに曇り果てて消え去った。
このような悪党しかのさばらぬ世を天下泰平と謡うならば。
それそのものこそが害悪である、と。
『梔子』はそう煽り、男に握らせた。
そうして男は堕ちたのである。
だが――――事情を顧みたところで仕方がない。
今ここにいるのは紛れもなく敵であり、人を害する悪である。
堕ちたら所詮同じ穴のムジナでしかない。
「殺す――――!!」
妖刀『梔子』を抜き放ち、男は妖気に完全に飲まれていく。
最早、言葉交わす事まかりならぬ。
刃を向け合えば殺し合うは必定なり。
種子島・友国
【心情】
使われる側が使う側を気取るのかね?
それとも元から使う側として在ったのかな?
まあ今この場では関係ない、本命を撃つとしよう
【行動】
指定UCでスキルを強化して戦闘に望む
【2回攻撃、援護射撃、スナイパー、視力、情報収集、戦闘知識】のスキルを活かし、味方の動きに合わせて援護と敵への打撃に力を尽くそう
動きの出鼻を射撃で阻害したりね
相手の動きの癖や隙を観察、分析しながら味方に助言や情報共有を行う
(敵を牽制する時)
「それが剣術の動きかね?珍妙な奴だよ、君は」
(味方の援護をする時)
「タイミングはこちらで合わせよう、あの不心得者を全力で叩いてもらいたい」
アドリブや共闘などは歓迎致します
御剣・神夜
なるほど。まさに妖刀ですね
人が刀を操るのではなく刀が人を操る
そこに至るまで煮どれ程の怨念があったのか。作り手の憎しみか、悲しみか、それとも使い手の怨念か。いずれにしろ、貴方は此処で砕きます
移動力を代償に膂力と剣術の腕を上げてきたら、スピードで相手をかく乱する。と言っても野太刀なので速さではなく、無駄を省いた最短の歩法による最短距離移動で速く見せる
妖気を纏って高速移動と遠距離攻撃が出来るようになったら野太刀を盾にして距離を詰めて斬る
渇望を与えられそうになったら精神を集中してその渇望を払う
「わが心、水の如く。明鏡止水の境地に至れば渇望などに負けません」
●宿る神と宿らぬ神
「使われる側が使う側を気取るのかね?」
振りかぶられた刃を種子島で受け止めながら種子島・友国(ヤドリガミのアーチャー・f08418)は告げた。
それは自身と同じ使われる側であるからの言葉か。
「それとも元から使う側として在ったのかな?」
純然な疑問、その刃を跳ね除け、距離を取ると同時。
すでに構えられていたそれは鉄火を放つ。
甲高い音と共に鉛は切り払われる。
「ふむ……それが剣術の動きかね?」
何度放っても鉛玉は切り払われる。
しかし、共に戦ってきた猟兵たちの剣。
それと比べるとどうしても珍妙にしか見えない。
『おのれ……火縄銃如きが……!!』
「その如きに牽制されているのが君だよ。そら、いったよ」
鉛玉の一撃、甲高い音と共に。
大地を切り砕き、抉る切り上げる一撃。
これ、天武古砕流扇・流走。
『ぬあ!?』
かろうじて、受け太刀が間に合うものの、その威力に大きく男と、そして妖刀は大きく後退を余儀なくされる。
「なるほど、まさに妖刀ですね」
御剣・神夜(桜花繚乱・f02570)は告げながら野太刀を構え直した。
人が刀を操るのではなく、刀が人を操る。
そこに至るまで……どれ程の怨念を積み上げ、骸を築き上げてきたか。
「刀匠の憎しみか、悲しみか……それとも使い手の怨念か」
だが、それは今は些細なことである。
「いずれにせよ貴方は此処で砕きます」
神夜が疾駆し、詰め寄るのに合わせ、『梔子』が迎撃の備えをする。
されど、それを阻むのモノがいた。
「タイミングはこちらで合わせよう、あの不心得者を全力で叩いてもらいたい」
「承知ッ!!」
放たれた鉄火の弾丸、それは神夜の攻撃に合わされ放たれる。
『梔子』はそれを切り払い、無理に神夜の攻撃に太刀筋を合わせる。
それ故に無茶な体勢、行動が多くなる。
しかし、しかしだ。――――そんな事は関係ない。
『なめるなよ……!!』
『梔子』は無理に攻撃を弾き、そして斬撃を繰り出す。
ゴキリ、と言う音が担い手から響いた。
人間として"無茶"な動きを行ったからだ。
だが、そんなものは『梔子』には関係ない。
何故ならば彼にとって担い手なんてものは変えが効く代物でしかないからだ。
しかし、それでも、目の前の女は鬱陶しかった。
『剣士ならば……我を受け入れよ!!』
ほとばしる妖気が神夜を包み込む。
数瞬、彼女の動きが止まり――――刹那、その妖気が切り払われた。
「わが心、水の如く。明鏡止水の境地に至れば渇望などに負けません」
その心、邪念無く、静かにして澄み切った心。
まさにこれ、明鏡止水の如く。
「――――担い手になりきれぬ刃は無意味です!!」
先程の無茶な動きもそうだ。
この妖刀は所詮剣でしかなく、その術を知らぬ。
故に乱雑で珍妙な術となる。
真の刃を知り得る者と、真の担い手を知るモノ。
終始、彼と彼女が優勢の戦いは続く。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
死之宮・謡
良い想いだ…元来(この姿の)私としては敵が強力なのは面倒でしかないが…正負問わず強い想いの持ち主は好きだぞ?…心躍る…思いの外愉しめそうだ…
まぁこの相手の欠点としては、やはり妖刀が操っている、妖刀が本体ということか…練達の戦士の様に肉体に染み付いた反射的運動や第六感的感覚等は持ち合わせていないだろうな…残念なことに…
まぁしょうがない…やろうか…
*戦闘
「怪力・呪詛・鎧砕き・傷口を抉る」を使用。
【黒金は慟哭に軋む】使用。
最大の敬意を払い、相手の本領は発揮させずに破壊する
●死を謡うもの
「良い想いだ……元来、私としては敵が強力なのは面倒でしかないが……」
正、負問わず強い想いの持ち主は好きだぞ――――。
死之宮・謡(狂魔王・f13193)が死を謡う。
『なれば、なればなればなれば!!』
『梔子』は妖気を放つ。
そうだ、これほどの相手ならば。
そして、この相手ならば。
"奪い取れれば"、戦力になると。
だが、しかし――――。
「――――ぬるいぞ」
その瘴気にも似たどす黒い妖気は切り分かたれた。
槍が薙ぎ払われ、担い手たる男が体勢を崩す。
『梔子』が無理に攻撃を弾こうとしてミシ、と言う音をあげ男の体がが軋む。
気にも止めない。
担い手の事など一切考えぬ動き。
謡は刹那の内に踏み込んでいた。
鉄槌が男の肩を砕く。
拳が縦横無尽に打ち据える。
『ぬ、おおおおおお!?』
「教えてやろう、貴様が卓越した戦士ではないと言う事を」
所詮、貴様はモノでしかなく。
所詮、貴様は"担い手"ではなく。
戦士たる者にはあるべきもの、備わっているべきがものがない、と。
「その体に焼き付けていくがいい」
縦横無尽の殴打が、担い手の男の力を奪い去っていく。
『梔子』が放つ瘴気は、この女には何も届かない。
支配すら出来ない。何故だ、何故だ何故だ何故だ何故だ。
「わからないだろうな」
淡々と男を打ち据えながら謡は告げる。
恐るべき精神力に裏打ちされたその心。
大太刀の巫女もそうであったが――――嗚呼、そうだ。
「貴様の惑わしなぞ稚拙に過ぎん」
真に強い心を持ち合わせたモノには。
『梔子』の力は決して及ばぬのだと。
拳打が男を打ち据え、吹き飛ばす。
それでも、なお、『梔子』は男と言う骸に鞭を据え立ち上がる。
嗚呼、まだこの"担い手"は動くのだから。
まだ戦いは終わっていないのだと。
大成功
🔵🔵🔵
河原崎・修羅雪姫
【全世界サイボーグ連盟の皆と参加】(アドリブ・絡み歓迎)
●目的
『梔子』を破壊する。
●心情
正義心溢れる同心が辻斬りになった。
天下泰平の世は意外と住みづらいのかしらねぇ。
しかしこれは、この事態は、妖刀がなさしめたこと。
ならば責は『梔子』に負ってもらうとしましょう。
●行動
みんな大好き鉄塊剣で、一合二合と『梔子』と撃ち合う。
『梔子』の攻撃には【カウンター】を入れ、
理仁さんに向かう攻撃は鉄塊剣で【かばう】。
『梔子』にダメージを蓄積させられたら、
(ウルトラ〇ンがスペシウ〇光線を打つタイミングになったら)
UC真の姿・限定開放を使い、
慈母のごとき巨大マリア観音の姿を顕にして、
『梔子』を優しく「へし折る」。
佐倉・理仁
【全世界サイボーグ連盟】アドリブ絡み歓迎
●
ようやく本命のご登場か。
長かった……!(なぜか満身創痍。なぜだ)
梔子、テメェが何をしたいのかなんてのは、どうだっていい。そんな余裕は俺にゃねーんだよ!
来やがれ【骸骨兵団】辻斬り騒ぎは、コレで終いにしちまえ……(ぼーん、と戦闘の余波で砕ける兵団)
わんもあ!『2回攻撃』『高速詠唱』
【骸骨兵団】全合体、これなら強いぜ、俺よりもな!
しかしコイツでかいなぁ、危ないし俺はちょっと離れとこうか。『目立たない』『逃げ足』
「姫さんの援護して来い、邪魔したらヘシ折られるから気ィつけてな!」
衝撃波攻撃は『呪詛耐性』で乗り切りたい。
クネウス・ウィギンシティ
アドリブ&絡み歓迎
●心情
「念のため、様子を見に来ましたが……完全に妖気に呑まれてますね」
【POW】
●方針
「ならば、『梔子』を破壊するのみ」
今まで姿を見せず光学【迷彩】で潜伏していました。
【スナイパー】として、【誘導弾】を用い妖刀『梔子』の【武器落とし】&破壊を狙います。
●UC&敵UC対抗
「“移動能力”を落とすのならば、後は当てるだけだ」
敵がPOW UCを使い“移動能力”を落としたタイミング狙い、荷電粒子砲を放ちます。
亜音速の一撃を刀で迎撃しようとするならば、それは示現流の“雲揚‘の域の術。
造られた『剣術の腕』だけでは、心技体を必要とするこの術は使えないはず。
「地形ごと一掃します、お覚悟を」
●全世界サイボーグ連盟ここにあり
『梔子』を見据えながら、男は告げた。
佐倉・理仁(死霊使い・f14517)である。
何故か彼は満身創痍であった。なんで?
「長かったぜ……!! 『梔子』!! テメェが何をしたいのかなんてのは、どうだっていい……!!」
そんな余裕、俺にはないんだよ!!
理仁は告げて、骸骨兵団を呼び出した。
24体ものスケルトン兵が召喚される。
「コレで終いだッ!!」
そんな最中、一足先に切り結んでいる人物がいた。
河原崎・修羅雪姫(プリンセス・スノーブラッド・f00298)である。
妖刀と鉄塊剣が打ち合う。
本来なれば打ち合う事も烏滸がましい質量差。
しかし、妖刀なれば、鉄塊剣なれば、その差はなかった。
甲高い音が響く度に衝撃波が周りに吹き荒れる。
そして、その衝撃波がスケルトン兵を薙ぎ払った。
「アイエエエエ、ナンデ?! スケルトン、ナンデ?!」
木っ端微塵に砕け散ったスケルトン兵を薙ぎ払われた。
あくまで戦闘の余波で。
そして、その衝撃波は理仁にも及ぼうとしていた。
「うおおおおおお、ちょっと待った、待ったぁ!?」
刹那、彼を覆うように四角い影が飛んだ。
それは理仁の前に突きたち、衝撃波を分かつ盾と化す。
「こ、これは……!! コタツ!!」
全世界サイボーグ連盟が備品、最強のコタツ!!
最早時期を逸してしまわれていたはずでは?!
「――――こんな事もあろうかと用意してきました」
「お、お前は……!!」
全世界サイボーグ連盟がエンジニア・クネウス・ウィギンシティ(鋼鉄のエンジニア・f02209)である!!
「私は援護に徹します。召喚をどうぞ」
「お、おう!!」
理仁が再びスケルトン兵を召喚し、合体させる。
出来上がった超巨大スケルトン兵。
危ないからコタツの後ろに隠れとこ。こわこわ。
「おぉ、いい感じの大きさねぇ! それならぁ」
巨大骸骨兵に呼応するように、修羅雪姫がその姿を解き放つ。
巨大な巨大マリア観音像。
機械仕掛けの聖母(マリア・エクス・マキナ)がここに降臨する。
「あのサイズならば……問題はないでしょう」
2つの巨躯を見やれば、クネウスも弾丸を装填する。
放たれるは亜光速の一撃、荷電粒子が大気を焼き、不可視の速度で襲いかかる。
偶然か、それともあるいは必然か。
放たれた亜光速の一撃はその刃に阻まれた。
だが、ピキ、と言う音が響く。
担い手はその質量の一撃で最早消し飛んだ。
残る妖刀それ一本。
『おのれ、おのれおのれおのれ……!?』
グラウンド・ゼロの名にふさわしき破壊を撒き散らし。
巨大スケルトン兵が武器を振り下ろす。
甲高い音が響くと同時、ピキ、ピキ、とまた音が響く。
目に見えて分かるヒビが入っていく。
「これで、シマいよ」
巨大マリア像がその慈悲深き手で妖刀を包み込む。
逃れようと思っても、その巨躯から逃げる術はなし。
『オノレ、オノレ、オノレ、オノレエエエエエ、人間ドモガアアア!!』
その指先が、優しく、慈しむように、妖刀を刀身をへし折った。
同時、妖気が爆発するように膨れ上がり、そして、抜け落ちていった。
後に残るは力を失った残骸一つ。
ここに妖刀は砕け散り、担い手は散った。
辻斬りは、ここに潰えて、絶えたのである。
大成功
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