●Let's DANCE!!
キマイラフューチャーでは、今日も今日とてキマイラ達が面白おかしく暮らしていた。
動画を配信したり、動画を配信したり、あと、動画を配信したり。
ただ動画を配信するといっても、被写体がなくては話にならない。もちろんその被写体もなんでも良いわけではなく、何かしらの分野において秀でている必要がある。例えばスポーツだろうか。
おもちゃのレビュー、イラストを描いてみる、観光名所を紹介。何かに秀でてさえいれば、それで良いわけだ。
この日も配信者であるキマイラ達は新しいネタを求めていたのだが。
「キマイラチャンネルだッチュ~!」
そんな声が響いた。空から。
道行くキマイラ達が見上げる。すると、妙にポップな外見のネズミが降ってくるではないか。しかも、数え切れないほど。
ぶつかっては危ないので、キマイラ達が一斉に避ける。
すると、地面に激突したネズミ達はそのまますっと消えてしまった。
●グリモアベースでは
「はい、皆注目よ~ん」
井筒・大和が会議室に集まった面々にモニターを注視することを促す。
映し出されたのは、大和が見たという予知を大雑把に再現したというイラストが表示された。
空からネズミが降っていて、往来にいるキマイラ達が仰天している。さらに奥には塔のようなものがあり、その天辺からネズミが放出されているようだった。
「というわけで、皆にはこのネズミが降る中を塔まで行って、多分中にいるであろう怪人を倒してもらうわよぉ~。あ、ネズミにぶつかっちゃったらケガするかもしれないから気を付けてねん」
概ねの説明はこれくらいだ。
ネズミは地面に激突するとそのまま消えるというが。ならば、屋根のあるところを上手く縫って進むことはできないだろうか。
そんな提案をすると、大和はこう答える。
「まず間違いなく無理でしょうね。屋根のあるところは、原住民の子らが避難していて、そこを進むには一歩進む度に誰かをネズミの降る外へ追い出すことになるわね」
つまり、状況からして屋根の下を通るというのは悪手といえるだろう。
ランダムなタイミングで降ってくるネズミ。回避しながら、あるいは迎撃しながら。
まずは塔を目指すしかないだろう。
数巴トオイ
数巴です。
この依頼に集団戦闘はございませんが、代わりに第2章ではちょっとだけ遊んでいただきます。
どうぞ軽い気持ちでご参加ください。
第1章 冒険
『親方!空から怪人たちが!』
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POW : 数撃ちゃ当たる作戦。
SPD : 一体ずつ正確に攻撃する。
WIZ : 一ヶ所に誘導し大火力をブチ込む。
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
アンジェリカ・ヘインズビー
お仕事です、頑張りましょう。…キマイラフューチャーでネズミですか、状況は違いますが以前戦ったオブリビオンを思い出します。
空から降ってくるネズミは地面に激突すると消える…それなら、マジックハンマーに魔力を注いで巨大化させ、上に向けて傘のようにしながらネズミの衝突を受け止めつつ、塔を目指します。
数宮・多喜
【アドリブ改変・連携大歓迎】
ほうほう、まるでアクションゲームだな!
面白れぇ、それじゃ今日はちょっと変化球で攻めてみようかね?
いつもはUDCアースとかで『変装』に使ってる
定食屋の出前スタイルで登場さ!
カブに跨り岡持ちを持って、スタートするよっ!
降ってくるネズミは避けるんじゃなく迎撃するように動く。
『騎乗』『操縦』で位置取りを調整し、
【弱点特攻作成】で生み出したチーズを放り投げるよ!
ネズミの好物と言ったらこれだろ!
勝手に寄ってきてくれると良いねぇ。
……ま、カッチカチのチーズだろうから
歯が立たなかったり当たっても痛いだけだろうけどな!
そのままどんどんと進んでいくよ!
ミリア・プレスティール
相棒の手袋型UDCの『ミトン』に巨大化した状態でミリアの頭上を浮遊してもらい傘の役割をしてもらいます。天井の高い建物であれば、原住民の頭上を浮遊して通り抜けます。
※アドリブ、他の方との絡みOK
●Let's CHOOO!!
空からネズミが降ってくる。
常識では計り知れないこの光景に面食らう猟兵もあったものの、得てしてオブリビオン絡みの事件とは非常識なもので、これといって大きく感情を揺さぶられない者もいたようだ。
ミリア・プレスティール(f16609)がまさにそうで、3mほどにまで巨大化した手袋――ミトンと名付けられたUDCを傘のように浮遊させ、安全なその陰を歩く。
「あんまり離れちゃダメだよ、ミトン。どう、痛くない?」
言葉による意思疎通は叶わない。しかし巨大な手袋は左手に当たる方で主の傘役を請け負い、右手でサムズアップをしてみせた。
どうやらネズミはミトンにぶつかると同時に消えているようで、ダメージを受けている様子はない。というのも、ただミトンに痛みを感じる器官が備わっていないからなのかもしれないが。
「そちらは傘が大きくて良いですね」
傘代わりのものを使おうという発想は同じだったようで、アンジェリカ・ヘインズビー(f11144)は魔力を注いで巨大化させたマジックハンマーにその身を隠しながら進んでいる。
時折保護しきれない角度からネズミが降ることもあったが、その都度マジックハンマーを振り、打ち返す要領で無力化を図った。
このペースなら、無理なく塔までたどり着けそうだ。
「あの、入りますか?」
「では……遠慮なく」
二人は決して口数が多いわけではない。
おずおずとミリアが提案すると、アンジェリカはハンマーを持ちやすいサイズに縮小してミトンの下へ。
こうして歩いていけば無理なく進めそうだ。
と、そんな時。
コミュニケーション用にフリーにしていたと思しきミトンの右手が、二人の背後を指さした。その動きの細かさ、激しさから、焦っているようにも見える。
「どうしたの、ミトン? オブリビオンならこの先――」
「どいたどいたどいた~っ!」
爆音を響かせ、一台のカブが爆走してゆく。
慌てて回避したミリアとアンジェリカの脇を掠めていったのは、数宮・多喜(f03004)だ。右手はアクセルを握り、左手には岡持ちを抱えて。
多喜はネズミを回避するためにある秘策を用意していたという。
ネズミの好物といえばチーズ。岡持ちの中にあるものはつまり、そういうことだ。
「ほら、コイツが好きなんだろッ!!」
頭上へとチーズを放りながら、多喜は駆け抜けてゆく。
すると、このチーズにつられてか、降ってくるネズミ達が互いを蹴り飛ばし合いながら群がってゆく。
ネズミの落下する地点と落下しない地点が大きく分かれる。これは後に通る者の大きな指標となるだろう。
「……すごい人でしたね」
ハンマーの柄を握り直すようにして、アンジェリカが呟く。
確かに、このネズミが降る中をカブで爆走しようと考える猟兵は、世界広しといえども、多喜くらいなものだろう。
「でも、歩きやすくなったかも」
ミトンの左手を「ごくろうさま」と撫でるようにして、ミリアはまた歩き出す。
塔まで行きつけば、オブリビオンは必ずそこにいる。
成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
黒夜・天
空から降ってくるってなんだよ
え? マジで? 地面に衝突して消えるためだけに飛ばされてくるネズミがいるって?
そりゃ不幸なネズミだな。だよな?
なら不幸に向かって飛ぶ悪球を投げて撃ち落とすさ。一度当たったらそのまま跳弾で他のも落とすだろ
ネズミが自ら望んでハッピーに落下してた場合はミゼリーウイルスに感染させて強制的に不幸にしてから撃ち落とすぜ
じゃあ、悠々と塔に向かうかね
クロ・ネコノ
ネズミが降ってくる…か、分かりやすく異常事態だね。
屋根があるとこは無理だから真正面に行くしかないか、
ぶつかったら怪我をするかもって話だけど、まあなんとか切り抜けてみよう。【ゴム体質】の腕を伸ばしてネズミ達を掴んで、当たらないように適当に左右にずらして進もうか。それでも当たりそうになるなら自分の身体を横に縮めて薄くなる事で避けよう。
当たらなければどうという事もないよね!
【アドリブ・絡み歓迎】
ボゴ・ソート
SPDで挑戦するよ。
空からネズミが降るのかい?
そりゃ予知っていうより天気予報だね。
帽子以外の、服を含む装備を全部はずして【シーブズ・ギャンビット】のスピードで強引に突破するよ。
ネズミは動体視力で回避したいけど、それでもぶつかってくるなら我慢するしかないね。
幸い俺の体は人より少し頑丈にできているんだ。
そうそう、はずした装備はワイヤーでまとめて塔のある方向へブン投げておくよ。
準備ができたら走れ! 走れ!
(使用技能:視力、激痛耐性、投擲)
●晴れ時々ネズミ
「予知っていうより天気予報だね」
次々とネズミが降りしきる中、ボゴ・ソート(f11583)は小さく呟いた。
転移する前にグリモア猟兵から説明を受けたものの、実際に目の当たりにするとその異常さと滑稽さが嫌でも感じ取れる。
ぶつかれば多少は痛い思いをするかもしれない。
どう切り抜けたものか、と思案に耽っていると。
「え? マジで? 地面に衝突して消えるためだけに飛ばされてくるネズミがいるって?」
「分かりやすく異常事態だね」
妙に楽しそうな黒夜・天(f18279)とクロ・ネコノ(f06406)の会話する声が聞こえた。
彼女らもいかにしてこのネズミの雨を突破するかと算段をしていたようだが、答えは案外早くに出た。
地面に衝突すれば消えてしまうというこのネズミだが、その前に何かをぶつけたら消滅させられるかもしれない。
天はその右手にオーラの球を生み出し、空へ向けて放る。これは不幸を感知し、それを自動で追跡して飛ぶ悪球だ。しかし、これはただ宙を彷徨って、落ちた。
「あいつら、自ら進んで落ちてるってのか……」
そう結論づけるしかあるまい。
ならば。彼女は左手を広げる。目には見えないが、そこから生み出されているのはミゼリーウィルス。感染者を不幸に陥れるものだ。つまり、落下してくるネズミに不幸を感染させ、先ほどの悪球で撃ち落としながら進もうという考えである。
一方で、ネコノはというと。
「当たらなければどうってことないからね。はいはい、邪魔邪魔~」
ゴム体質の彼女は、腕を伸ばして降り注ぐネズミを掴んでは投げ、強引に道を作りながら進む。
天がネズミを排除していることで道はだいぶ開けてきた。
「よし、俺もぼさっとしてられないな!」
何を思ったか、ボゴはそそくさと服を脱ぎ、下着一枚の姿となる。
女性陣がネズミ対応で振り返る余裕を持ち合わせなかったことは、幸いだったろう。この時点までは。
脱いだ服を置き去りにしないよう、ワイヤーで括ったボゴ。そしてネズミの降る軌道を計算し、ルートを割り出す。
「そこだ!!」
そして【シーブズ・ギャンビット】による一瞬の高速化で塔へと駆け抜けようというのだ。
しかし本来このユーベルコードは、刹那の一撃のために用いられるもの。出足は早くとも、数秒と持つものではない。具体的には、踏み込みにあたる最初の一歩がものすごく早いというわけであり、二歩目からは通常と変わりなく……。
しまった、と声を上げる頃には、頭上にネズミが迫っていた。
あ、この角度はヤバい。こう、首がね、コキっと――
「走るならちゃんと走ってよね!」
そのネズミはそのまま弾き飛ばされていった。
ネコノが手にしたネズミを分投げて、ボゴの窮地を救ったのだ。
「お、おう、すまない」
「って、なんで脱いでるんだい!?」
その叫びも尤もである。
だが休んでいる暇はない。次々と襲い来るネズミを掻い潜り、とにかく塔を目指さなくてはならないのだ。
ただし、到達した後にボゴが女性陣からお説教を食らうのは、最早致し方ないことである。
(塔には無事到達しました)
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
第2章 冒険
『踊りで勝負!』
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POW : パワーを活かしたパフォーマンスでオーディエンスを沸かせる
SPD : スタイリッシュなパフォーマンスで観客を魅了する
WIZ : テクニックを盛り込んだパフォーマンスで他者を圧倒する
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
※トミーウォーカーからのお知らせ
ここからはトミーウォーカーの「真壁真人」が代筆します。完成までハイペースで執筆しますので、どうぞご参加をお願いします!
てっぺんから妙にポップな外見のネズミを打ち上げ、周辺地域に雨のように降らせている謎の塔。
地面に当たるとネズミは消えるので街が血塗れにはなっていないが、当たると痛いのでご近所の皆様には大迷惑だ。
事件解決に挑む猟兵達は往く手を遮るネズミをかいくぐり、塔へと乗り込んだ。
すると、塔に入ってすぐのところにはダンスステージがあった。
ステージの奥にあるモニターに、Tシャツ短パン姿の少年怪人が映し出される。
『キマイラチャンネル9へようこそ! オイラはザニーユ・モア!
オイラのイタズラ、すごかっただろ!? これが旧人類の力ってやつさ!』
彼の言う『イタズラ』……ネズミを降らせる事件には、旧人類の力を見せつける狙いがあったようだ。イタズラ小僧のようでありながら、邪気に溢れた笑いを見せた少年怪人は、塔の先へと進むための条件を告げる。
『オイラのところに来たいのかい? だったら、ダンスだ!
アンタ達の目の前にあるステージで踊る! 観客がネットで見る!
その盛り上がりがオイラの動画を越えたら、塔の上に来れるって寸法だ!』
ザニーユ・モアはそう告げる。
旧人類の凄さをアピールする彼の動画を上回れば、キマイラ達への影響を破ることもできるだろう。猟兵達は意を決すると、ダンスバトルに挑む!
筒石・トオル(サポート)
「邪魔をしないでくれるかな」
「油断大敵ってね」
「ここは任せて」
正面切って戦うよりも、敵の動きを封じたり、属性防御を固めて盾や囮となったり、味方が倒し切れなかった敵にトドメを刺して確実に倒すなど、味方の安全性を高めるように動く。
ユーベルコードの使用はお任せ。
使用しない場合は、熱線銃での援護射撃を主に行う。
人見知りではあるが人嫌いではないし、味方が傷付くのは凄く嫌。
戦うのも本当は好きではないが、誰かを守る為には戦う。
もふもふに弱い。敵がもふもふだと気が緩みがちになるが、仕事はきちんと行う……ホントだよ?
コレット・ローラン(サポート)
ドラゴニアンのシンフォニア×サウンドソルジャー、16歳の女です。
普段の口調は「普通(私、君、呼び捨て、言い捨て)」、考え事中は「無口(私、相手の名前、言い捨て)」です。
ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、多少の怪我は厭わず積極的に行動します。他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。
あとはおまかせ。よろしくおねがいします!
宗田・きいちご(サポート)
「あまぁい木苺ソーダはいかが?」
快楽主義者のヤブナース。
「あらぁ?お怪我ですかぁ?ふふ、宗田に見せてくださいな♪」
敵でも味方でも、苦しんでる顔がだぁいすき。
いつでも楽しげ。
どこでも楽しげ。
「えへへぇ、宗田もみんなの役に立てるかなぁ」
基本的にサポート的な立ち回り。治療にも手を出すが、勿論ヤブなので効果のほどは今ひとつ。
頭は悪くないがいかんせん自分の快楽が最優先なのだ。
「ダンスバトルですかぁ……ふふ、なんだか楽しそうですねぇ♪」
ナース服姿の宗田・きいちごは、言葉にした通りの表情で微笑んだ。
「そう得意な分野でもないね」
眼鏡の少年、筒石・トオルは怪人の持ちかけて来た戦いの形式に眉を寄せる。普段から静かな場所が好きな彼にとっては、縁遠いものだ。
「……ダンスは、専門外」
音楽に対しては縁の深いコレット・ローランも、ダンスというジャンルは専門からはやや外れる。
もちろん、猟兵達の身体能力ならば、人に見られて恥ずかしくないダンスを披露することは出来るだろうが。それで怪人に勝てるかは、また別問題だ。
「じゃあ、まず宗田がちょっと踊ってきますねぇ。宗田が踊る様子を見て、どう攻略するか役立ててくださいよぉ」
ダンスバトル攻略に悩んでいる少年少女の姿を好ましげに見ると、きいちごはステージに上がった。
「はーい、それじゃミュージックおねがいしまーす!」
きいちごが呼び掛けると、ノリの良いダンスミュージックが流れ始める。
ナース服姿のきいちごは、そのままの姿で踊りはじめた。
「はい、ワン・ツー!! ステップ……で、ターン!」
楽しそうな表情を崩さず、きいちごは音楽に合わせて踊り続ける。
音楽が終わり、手を振ってステージを降りると、きいちごは待っていた猟兵達にキマイラ達の反応を確認した。
「宗田のダンス、どうでしたぁ?」
「最初に結構反応があった。でも、まだ」
コレットがそう応じる。
置かれていた端末で、ステージの中継に対するキマイラの観客達の反応を見ていたコレットは、そう応じる。きいちごが踊り出した直後は反応が良かったが、すぐにその上昇は止まってしまっていた。
「いや、待てよ。踊り出した直後……? ダンスの内容自体じゃないのか」
トオルは怪人ザニーユ・モアから指定された条件を思い出す。
ダンスバトルとはいうものの、別にダンスの巧拙を問われているわけではなかった。
問われているのは『盛り上がり』。
「つまりぃ、視聴者さんの数や、『いいね』された数ですね♪」
「キマイラの注目を、集めることさえできればいい」
「やり様はありそうだね。ここは考え方を変えてみるか」
算段を立て、キマイラフューチャーで人気のあるダンスミュージックを見繕うと、トオルはステージへと進み出た。
ダンスを始めたトオルは、熱線銃(ブラスター)を振りかざす。何をする気かと視聴者が思うのも束の間、
「遥かな眠りの旅へ誘え」
宙へと投げ上げられた銃は、トオルの言葉と共に極楽鳥花の花びらへと変わった。
ステージ上のトオルの一挙手一投足と共に、花びらの嵐は華麗に舞い踊っていく。
「わー、すごいですねぇ♪」
ステージ脇で、キマイラ達の反応を確認していたきいちごが声をあげた。
猟兵にしかできないダンスパフォーマンスに『いいね』の数が一気に伸びて、それに引かれるような形で視聴者数も伸びていく。
「こんなものかな」
『ぐぬぬぬぬ……っ!?』
ダンスを終えたトオルは、元に戻した熱線銃を手にステージを降りる。
中継を見ていた怪人は呻き声しか出せずにいた。
トオルのパフォーマンスが滞りなく終わるのを見届けて、コレットは立ち上がる。
「踊ってさえいれば、他に何をしていようとも良い」
彼女は、改めて小さく口にし、確認する。
どうやら、それがこのステージにおけるルールのようだった。
単純に踊る以外の分野を持ち込めば、別の攻略法も見えて来るというものだ。
指定した曲の前奏が始まり、彼女はステップを踏み……そして演奏に合わせて歌を歌い始めた。
普段の無口な姿とは異なる、神秘の歌い手シンフォニアとしての姿。
異世界から訪れた猟兵の歌声は、魔法のように響き渡る。
ネットの向こうで、その中継の様子をさらに拡散する者が出始めると、猟兵の動画に反応するキマイラ達の数は、さらに上昇していった。
『いや、これじゃダンスバトルじゃなくてライブバトルじゃん!?』
それで良いのかと言えば、ルール内なので良いのである。
「大体、そっちの動画を見たら思いっきり加工や演出を加えているみたいじゃないか」
「言われる筋合いはない」
『ぐぬぬ』
「うふふ、怪人さん、痛いところを突かれたみたいですねぇ♪」
呻くザニーユ・モアの様子に、きいちごは微笑する。
純粋なダンスの技術はもちろんのことながら、それだけではない得意分野やユーベルコードをどう組み込むかが、この血を流さない戦いの鍵になっているようだった。
成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
ユキ・スノーバー
炎上動画で喜ぶとか悪趣味なんだよーっ!絶対止めてみせ…え?ダンス?
盛り上がるように、ってなると方向性が違う方が新鮮味があるよねっ?
そしたら、しろくまの行進で皆衣装をお揃いにして集団ダンスっ♪
踊ってみた系で馴染めるような感じかつ、単純で覚えやすいのを
健康にも良くてハッピー!って、楽しそうに踊ってアピール!
慣れてきたらマラカスとかタンバリンとか追加して、腕振りシェイプアップらんらんらんっ♪
ペンライトとか、こんな風に旗とかうちわとかでも代用しても良いけど
振る時は周囲に気を付けて楽しんでね?って説明も忘れないよー
盛り上がるなら、やっぱり笑顔が一番だよねっ!
あ、踊った後は水分補給忘れずにねっ(ウインク)
「え、ダンス……?」
イタズラ炎上動画をアップしている怪人を止めるべく、勇んで塔へ乗り込んで来たユキ・スノーバーは、行われているダンスバトルの光景に大きな目をぱちぱちと瞬かせた。
状況を把握すると、すぐにユキは怪人を破るダンスアピールを考え始める。
「盛り上がるように、となると……方向性が違う方が新鮮味があっていいよね!」
端末の前に立ったユキは、短い手でちょこちょこと曲をセットする。
セッティングを終えたユキは、マイクを手にステージに上がった。
「それじゃ、行ってみよう! 皆手伝ってーっ!!」
音楽が始まると同時に、ユキはそう呼び掛けをひとつ。
するとステージの下からコロコロと転がりながら現れる白い物体がある。
それは、デフォルメされた白熊たち47体。
ユキを合わせてSKM(白熊)48だった。
お揃いの衣装を着た、ヌイグルミのように愛くるしい白熊たちは、ユキをセンターとしてステージ上で踊り始める。
『こ、これはアニマル動画!! バズる動画強ジャンル四天王の一つ……!!』
思わず高評価ボタンを押しかけた自分の手を、すんでのところで押さえる怪人ザニーユ・モア。
だが、ユキの仕掛けはそれだけに留まらなかった。
ダンスは短い手足の白熊たちでも踊れる簡単なものだが、それだけに、
「さあ、みんなも踊ってみよう!!」
という呼びかけは強い力を持って来る。
マラカスやタンバリンも追加し、ユキと白熊たちは腕を元気よく振っていく。
「はい腕振りシェイプアップらんらんらんっ! ペンライトとか、こんな風に旗とかうちわでもいいけど、振る時は周りに注意して、気を付けて楽しんでね?」
自らも旗を振りながら、ユキは画面の向こうにいる人達へとアドバイスを送る。
やがて曲の終わりに辿り着くと、ユキはカメラに向けて可愛らしくウインクした。
「踊った後は、水分補給を忘れずにねっ!」
そうして白熊たちと共にユキはステージを下り、そのダンスパフォーマンスは終わりを迎える。
『ふぅ、これでやっと猟兵の勢いは収ま……ってない!? なんで!?』
半ば悲鳴の混じった驚きの声をあげる怪人。
楽しそうに踊っていたユキの呼び掛けの影響は、中継が終わると同時に火が付き始めていた。ノリの良いキマイラたちが各地で自分達も『踊ってみた』動画を投稿し始めると、その勢いは止められないものとなっていく。
「あと一押しだね!」
ユキはキマイラ達の投稿した踊る動画を見て、再び笑顔を浮かべるのだった。
大成功
🔵🔵🔵
エミリロット・エカルネージュ
●POW
ダンスで会場を沸かせれば……とは言うモノの、ボク、ダンスって余りやった事がないんだよね
拳舞なら何とかなるかな?
ユーベルコードの高麗胡椒・島唐緋餃刀を発生させ、それでお手玉をしつつ、餡を餃子の皮で包んだのを『早業』でお手玉に混ぜ、島唐緋餃刀に餃子をギリギリの距離を『見切り』つつ霞めながら焼いて『料理』しながらパフォーマンス
それに拳舞の動きを混ぜつつ
焼けたタイミングを『第六感』と焼けた匂いで判断し皿でキャッチし
焼けた餃子の中身はチョコ餃子や八ツ橋餃子(あんこが入った)、それにクーラーBoxに入れて用意したバニラアイスを盛ってスイーツ餃子の出来上がり
こんな感じかな
※アドリブ絡み掛け合い大歓迎
「……うーん」
エミリロット・エカルネージュは困っていた。
「ボク、ダンスってあまりやったことがないんだよね……」
拳法を修める者として、自分や相手の動きを掴む技術や、流麗とも言える身体動作の方法論は体得している。だが、専門的なダンスの技術は専門外だ。
そんなわけでよく分からない部分はあるものの、
「でも、とにかくみんなを沸かせればいいんだし……拳舞ならなんとかなるかな?」
そんなことを考えながら、ステージに上がるエミリ。
「餃心拳のエミリ、拳舞、いきます!」
『格闘技? そんなんじゃ、オイラの動画には……勝てないんじゃないかな、多分……』
流石にマズいと思っているのか、怪人の虚勢も崩れかけている。
音楽が流れはじめると同時、エミリは大きく息を吸い込んだ。
「緋色に燃え上がりし島唐辛子餃子の力、大地の力より顕現せん……! さあいくよ、超激辛と旨味の饗宴、しっかりと目に焼き付けてっ!」
島唐辛子餃子の形をした熱き炎を纏う気刃弾……島唐緋餃刃が連続発生した。エミリはお手玉でもするように、空中に舞い上げた島唐緋餃刃を、どんどんと高く投げていく。
「さあ、ここからだよ!」
『はいぃ? 餃子?』
唖然とする怪人の声を置き去りに、エミリはまるで踊るように次々と餃子をお手玉に加えていった。餃子の群れは、空中で舞い踊る炎の刃と掠めるようにして次第に美しく焼き上げられていく。餃子と緋餃刃の重さの差や炎が起こす気流の変化、それら全てを見極めた精妙巧緻とも言うべき調整が施された動きだ。
「よし……ここっ!!」
エミリは素早く皿を構えた。
適温にした皿の上に、落下してきた餃子が綺麗に並んだ。
無論のこと、焼き上がったタイミングは完全に見極められている。
「チョコ餃子に八つ橋餃子……それに、このアイスを盛って……出来上がりっ!!」
エミリによるスイーツ餃子の完成であった。
『これダンスじゃなくて料理……いや、ダンス……!?』
「餃心拳だってば」
新奇好き、派手好きのキマイラ達が、この様子に注目しないわけもない。怪人が混乱している間に、盛り上がりはどんどんと高まっていく。
そして猟兵達のダンスバトル突破を示して、ファンファーレが塔に鳴り響いた!!
大成功
🔵🔵🔵
第3章 ボス戦
『ザニーユ・モア』
|
POW : ぺちゃんこになっちゃえ!
【対象の頭上】から【対象のレベルの二乗tの重さの金床】を放ち、【ぺちゃんこにする事】により対象の動きを一時的に封じる。
SPD : スラップスティックショータイム!
いま戦っている対象に有効な【コミカルな結果を引き起こす道具】(形状は毎回変わる)が召喚される。使い方を理解できれば強い。
WIZ : もっと笑わせる為に!
戦闘力のない【カートゥーン風に変換されるテレビカメラ】を召喚する。自身が活躍や苦戦をする度、【出演者の滑稽な姿を見た視聴者の笑い】によって武器や防具がパワーアップする。
イラスト:笹にゃ うらら
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴
|
種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「クロ・ネコノ」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
仕掛けられたダンスバトルを突破した猟兵達は、一気に塔を駆け上った。
塔の天辺で猟兵達が見たものは、妙にポップなネズミを打ち上げているオモチャのような砲塔。
そして、その横で猟兵達の到来に頭を抱える怪人ザニーユ・モアの姿だ。
「あっちゃー……。けど、こうなったら一発逆転だ! オイラのイタズラでお前らをやっつける動画を広めて、旧人類の凄さを見せつけてやる!!」
開き直ったように、カメラを構える少年怪人。
だが、当然ながらここで負けるわけにはいかない。
戦いに勝利を収め、人々に迷惑をかけている怪人を止めるのだ!
数宮・多喜
【アドリブ改変・連携大歓迎】
ふんふん、イタズラ好き、ねぇ。
旧人類が全部そうだったとは思わないけど……
まー、そういう奴らもいたかもねぇ?
けどそれでアタシらだけを笑いものにするのはどうなのさー?
こう言うバラエティにはハプニングがつきもの!
アンタにも巻き込まれて貰うよ、ザニーユ!
ここはひとつ、奴が繰り出すコミカルなアトラクションに
一回乗っかってやろうじゃないのさ。
そうして失敗してぷんすか怒りつつ、
「じゃーお前もやってみなよー!」
と、『コミュ力』で怪人本人にも参加してもらうよう仕向けるよ。
そうして参加するように交渉している間に、
【弱点特攻作成】でアトラクションに細工を仕掛ける。
挑戦時が見ものだねぇ!
ミリア・プレスティール
「みんな迷惑してますのですぐにイタズラはやめてもらいます!」
動画の配信のために多くの住民に迷惑をかけるイタズラを止めるため塔の頂上に到着したミリア。相棒の手袋型UDC『ミトン』も同じイタズラ好きでも今回の騒動には共感できないようで、しきりに親指を地面に向けてノーグッドサインを出している。
ミリアは砲塔を止めるために『ミトン』にザニーユからの攻撃を防ぐようにお願いする。持ち前の【怪力】と【早業】で攻撃を捌く『ミトン』ではあるがイタズラ心が芽生えてミリアに戦闘に支障のない範囲のイタズラを試みるかもしれない…
※アドリブ、他の方との絡みOK
「イタズラ好き、ねぇ。旧人類全部がそうだったとは思わないけど……まー、そういう奴らもいたかもねぇ?」
数宮・多喜は、ザニーユ・モアの姿にそんなことを考える。
彼女の生まれた世界でも、ネットで炎上するような話題を求める人、あるいはそうした話題を創り出そうとする人がいたことは否定はできない。
「でも、現実にみんな迷惑しているんですよ。すぐにイタズラはやめてもらいます!」
怪人を前にして、ミリア・プレスティールは憤然として声を上げた。
その後ろに浮かんでいる手袋型UDC『ミトン』も相棒に同調するように親指を地面に向け、しきりにノーグッドサインを作っている。
「へっへーん、オイラを止められるもんなら止めてみなっ!!」
「いいです、止める気がないなら……『ミトン』、攻撃を防いでおいて!」
まずはネズミを射出している砲塔を止めてからだ。砲塔へ向かうミリアの藍色の瞳が輝くと、ミトンは急激に加速した。
「うわ、速いっ!?」
ザニーユ・モアは次々に取り出しては投げつけて来るパイやトマトやピコピコハンマーやハリセンやトマトを、片っ端から叩き落した。
ついでに何故かバナナの皮をキャッチするとそれを走るミリアの方へと投げる。
「きゃ、きゃぁっ!?」
「おっ、イタズラ大成功!?」
ミリアが思いっきり転ぶ様子を撮影するザニーユ。彼の後ろで、ミトンはぽむぽむと面白そうに拍手をしている。
「ミ~ト~ン~!! 真面目にやってくださいよ……!」
ミリアに叱りつけられ、素知らぬ様子でひらひらと彼女の周りを舞っていく。
「何やってん……うわっ、こっちにもかい!!」
ザニーユの投げるイタズラアイテムは多喜以外の方へも飛んでいた。
「全く……こうやってアタシらだけを笑いものにするのはどうなんだ? あんたの笑いには、自分が笑いを生み出そうって姿勢がない!」
トマトを拭き取りながら言う多喜の言葉に、今度はハバネロ水の入った水鉄砲を手にしたザニーユの耳がピクピクと動く。
「むむ、それは聞き捨てならないな。こんなイタズラを仕掛けること、オイラ以外に誰が出来るってのさ!」
「自分でも、イタズラを受けてみたらどうなんだい?」
「オイラは仕掛け人だぜ。自分が仕掛けたイタズラに自分が引っ掛かっても、そんなリアクションなんてただの演技じゃないか!」
「そこだよ。あんたにはハプニングって考えが無いのさ」
多喜は、砲塔の方へと近づいていたミリアへと呼び掛ける。
「そいつを、こいつに向けてやんな!」
「え、いいんですか?」
ミリアは言われるがまま、ミトンと共に砲塔に体重をかけ、ザニーユの方へと向ける。だが、少年怪人は余裕の表情だ。
「ネズミ怪人のオイラにネズミをぶつけたって、何になるっての?」
「おやおや、そうなのかい? けど、たまにはあれからネズミ以外のものが出ることだってあるかも知れないだろ?」
「なーに言ってんのさ。あれ造ったのオイラだよ? そんなわけ……」
ドン、と音がして、砲塔から何故かネコが飛び出した。ネズミと同様のどこかポップな感じのネコは、ザニーユを追いかけまわし始める。
「ええええっ、猫!? なんで!?」
「ほぅら、言った通りになっただろう?」
当然ながら、これは多喜の仕業だ。
ザニーユが猫を苦手としていることを読み取り、ミリアへのイタズラに夢中になっている隙に仕込んでおいたのである。
「今のうちに砲塔を使えなくしちゃいますね」
「ん、いいんじゃない?」
多喜に一言断ると、ミリアはミトンに命じて砲塔の部品を分解していく。
街を脅かしていたネズミの雨は、収まろうとしていた。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
エミリロット・エカルネージュ
旧人類の凄さをアピールしたいって言う気持ちは
否定するつもりは無いけど、その手段が迷惑掛ける様なイタズラ
なのは論外だね
ちょっとお灸を据えて骸の海に還って貰うかな
●POW
あの金床は当たる訳には行かないね
なら『残像』で撹乱しつつ『第六感』で『見切り』回避しつつ
『早業』で餃牙練空拳・緋龍咆を発動
島唐辛子餃子の乱気流をダンプリングクロスに纏い
緋色の龍の炎をシャオロンの麺棒モード(槍サイズ)に纏い
『空中戦』で低空飛行しつつ『残像』を残して撹乱
『怪力』を込めて『グラップル』で殴る、突く、裏拳と『早業』でコンボし『属性攻撃(餅)』を込めた発勁で『衝撃波』を起こし『吹き飛ばし』だよ
※アドリブ絡み掛け合い大歓迎
ユキ・スノーバー
だから何でヘイト系でばっかりしか注目集めれないって思うのっ?
そんな事して凄いと思ってもらおうとか、カッコ悪過ぎるんだよー!
悪戯は程々に、って言葉知らないなら今から教えてあげるねっ!
準備運動までしたぼくを止めれるかなっ?
取り敢えずあっつーくなってる頭冷やそうね!って事で
華吹雪で演出っぽくヒューってしながら動き鈍らせて
頭上に注意(必要が有れば吹雪で壁作るなり、落ちてくる金床の表面をコーティングしてツルッとストライク回避)しつつ攻撃するよっ!
上手く当てれそうになければ
床を滑らせれるように吹雪かせて、翻弄したり等の方向で他猟兵さんとの連携を重視する形で動くよーっ
最後はハッピーエンドじゃないとねっ!
「お、オイラのイタズラを邪魔するなんて……くっそー、お前達、もう許さないからなっ!!」
渾身のイタズラを邪魔された怪人ザニーユ・モアは、その顔に怒りを露わにした。
もう戦闘の様子をカメラで撮影していることも、忘れたような様子だ。
「だから、なんでヘイト系でばっかりしか注目集めれないって思うのっ? そんな事して凄いと思ってもらおうとか、カッコ悪過ぎるんだよー!」
ユキ・スノーバーは、彼の姿勢を真向から否定した。エミリロット・エカルネージュもまた、ユキに同意する。
「旧人類の凄さをアピールしたいっていうのは否定するつもりはないけど、その手段が迷惑かけるようなイタズラばっかりなんて……論外だよ!」
「うるさいうるさいうるさいっ!! お説教なんてまっぴらごめんだ!」
だが、ザニーユ・モアは、猟兵達の言葉を振り払った。2人はその様子に肩をすくめる。
「悪ガキを通り越して、駄々っ子みたい」
「うるさいっ! お前達なんてぺっちゃんこにしてやる!!」
ザニーユがそう言った瞬間、猟兵達の頭上に、巨大な影が現れる。
空から風を切って落下してくるのは凄まじい大きさの金属塊だ。
「嘘でしょ!」
「金床っ!?」
咄嗟にそれをかわした2人だが、金床の絶大な重量は、そのまま塔の屋上をぶち抜いた。もはや周囲の被害など全く気にしていない様子で、ザニーユ・モアは次々と金床を召喚してくる。
「なんだか、下の方から嫌な音するんだけど……」
猟兵より先に限界に達したのは、そんな重量物の直撃を受けた塔の方だった。
崩れ始めようとしていることを察し、エミリは思わず呟く。
「なんか、ジャンルがコメディから何か別のに変わってない!?」
「とりあえず、あっつーくなってる頭を冷やしてあげないとね!!」
ユキは冷気を纏いながら走り出した。既に先程のダンスで、準備運動は充分だ。
猛吹雪を纏ったユキは、アイスピックを振りかざした。
「逃がさないよー! 覚悟ーっ!!」
「覚悟を決めるのは、そっちの方だ!!」
ユキへの直撃コースで、再び金床が落下してくる。
「おっと、頭上注意だね!!」
ユキの纏う吹雪が、金床に張り付きその軌道を逸らした。床を凍らせたユキは、怪人へとスケートのように一気に滑り寄っていく。
そしてユキの反対側からは、エミリも猛加速しながら怪人を目指していた。
「これぞ、餃心拳が奥義っ!!」
餃牙練空拳・緋龍咆を発動させたエミリが纏うのは、緋色をした龍の形の炎と、島唐辛子餃子型をしたオーラの乱気流だ。
崩壊をはじめる塔の屋上、エミリはその床スレスレを飛翔する。
「速いっ……! それに近過ぎるっ!」
「近接戦向けじゃないよね、それっ!!」
金床の大きさでは、至近距離まで接近した相手に使えば自分を巻き込んでしまう。
エミリは瞬時にザニーユの懐へもぐりこむと、連打を繰り出していく。
拳の一撃から打突、裏拳と繋ぎ、たたらを踏んだ相手へと両手を突き出す。
「ちょっとお灸を据えてあげる!」
「悪戯はほどほどにねっ!!」
エミリの放った発勁、そして飛び込んだユキのアイスピックを頭に受けて、ザニーユは崩れ落ちる塔の床と共に階下へと落下していった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
筒石・トオル
【WIZ】
「イタズラって、された人も見た人も笑ってこそ言えるものだよ」
笑えないものはイタズラとは呼べない。単なる迷惑行為だと知るといい。
「逆にこちらがキミを倒せばいいねが増えると思うよ?」
「遥かな眠りの旅へ誘え」
【ヒプノシスリストラクション】で敵の動きを止める。
対象がザニーユ・モアでも、召喚されたテレビカメラでも、動きを止められれば仲間が対処し易い筈。
ちょうど動ける仲間が居なければ、熱線銃で撃ち抜くだけ。
滑稽な姿が映る前にカメラは止めさせて貰うよ。
クロ・ネコノ
[SPD]
とうとう元凶の登場って訳だね、でもさっさと退場してもらおうか。
弓矢で攻撃しつつ様子を見て接近しよう。投げるパイとか巨大なハンマーとか、そういう相手の攻撃を受ける事で【データギャザーリボン】で敵の攻撃方法を解析、そのデータを元に相手の攻撃を逆に利用してやろう。
「…喰らっちゃったけど、データ収集できたから…まあ、無駄じゃないかな」
「さっきの攻撃でその技のネタは解析済みだよ、次は爆弾でも出すつもりだろう?」
データが確かなら何か爆発物を投げてくる筈、相手が放った爆発物を矢で射抜いて相手に送り返してやろう。
さんざん召喚された超重量の金床によって、塔の屋上は崩れ始める。ザニーユ・モアは金床によって崩れた穴から、うぎ、ぐへ、あぐ、とどこか滑稽な音を口から漏らしながら転落していく。
そしてザニーユ・モアは、入口近くまで転がり落ちていた。
それでもよろよろと立ち上がろうとしたザニーユ・モアは、横っ飛びに飛来した矢から逃れる。
「誰だ……って猟兵に決まってるか!」
「御名答。商品は矢だ」
弓を手に現れたのは、クロ・ネコノだ。彼女はザニーユを弓で狙いながら言う。
「いい加減、しつっこいね。そろそろ退場してもいいんじゃないかい?」
「まだまだ……!! オイラのイタズラはここからが本番だッチューの!!」
咄嗟にクロへ向けてハンマーを投げつけながら、ザニーユは言う。
クロがそれを受け止める間に、落ちていた金床の影に隠れながら、彼は無数のカメラに満ちた塔を見る。
「この塔、キマイラチャンネル9はオイラの放送局! この塔に仕込まれたカメラが今までの様子を映しているなら、キマイラ達の笑いがオイラの力になる……!!」
確信を籠めて、ザニーユは宣言した。
「さあ、笑いよ、もっと力を! 『もっと笑わせるために!』 ……って、あれ?」
「どうした?」
クロに問われ、ザニーユの背を汗が伝う。
「も、もう1回! 『もっと笑わせるために!』!」
声は虚しく響き渡った。クロは頭をかきながら問う。
「……そろそろ、こっちから行くぞ?」
「な、なんでー!?」
「ああ、まだカメラが動いていると思っていたのかい?」
悲鳴をあげるザニーユに、そう言いながら現れたのは筒石・トオルだった。
「何をした!?」
「大したことはしていないよ。カメラを確認してみると良い」
トオルに言われ、ザニーユは、最初から手にしていたカメラを見た。電源ボタンこそつき、録画状態に入っているのだが、その秒数が全く進んでいない。明らかにおかしな状態だった。
「止まってる!? なんで!?」
「君の言い方を借りて言うなら『イタズラ』というやつかな」
そう言うトオルの眼鏡が、奇妙に繰り返し光った。
『動きを封じる』彼のユーベルコード、ヒプノシスリストラクションによって、ザニーユのカメラは既にすっかり止められている。
「窮鼠に噛まれるのは避けないといけないからね。滑稽な姿が映される前に、カメラは止めさせてもらったよ」
カメラさえ止まってしまえば、キマイラ達も放送を見続けることも、ザニーユの戦闘力が向上することもない。
「まあ、こういうのをイタズラというのは良くないかも知れないな。イタズラって、された人も見た人も笑ってこそ言えるものだと思うからね」
「───っ!!」
もはや声すら出せぬほどの怒りと動揺に満たされたザニーユ。猟兵へと再びイタズラグッズを投げつけようとするが、クロはその様子に冷静な声を向ける。
「さっきの攻撃で、その技のネタは解析済みだよ。次は爆弾でも出すつもりだろう?」
「誰もかれもうるさいっ!! 黙らせてやるっ!!」
ザニーユ・モアが取り出したのは、導火線に火のついた古典的な丸い爆弾だ。
「言ったのに。二度目は受けてやれないね」
既にクロの電脳リボンは、ザニーユの攻撃のデータを収集済みだ。
爆弾が投げられた瞬間、クロの放った矢がそれを弾き返す。
ザニーユは撃ち返されてくる爆弾を避けようとするが、その瞬間、再びトオルの眼鏡が輝いた。
「光よ、我が願いを叶えたまえ。かの邪なる者を、遥かな眠りの旅へ誘え」
ザニーユの足が、動きを忘れたかのように止まる。
隙だらけとなったザニーユの足元に爆弾は転がり、そして爆発した。
「キマイラチャンネル9、これにて閉局っチュー!!」
断末魔の叫びを残し、少年怪人は爆風の中に消滅する。
こうして、街を騒がせた塔は、怪人が骸の海に消えると共に、その機能を完全に止める。タフでお気楽な住民達は、日々の生活を取り戻してくれた猟兵達の活躍を映した動画を楽しむと共に、崩れた塔を新たな遊び場とするのだった。
大成功
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最終結果:成功
完成日:2019年10月05日
宿敵
『ザニーユ・モア』
を撃破!
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