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魔球・カプサイシンボールを打ち破れ!

#キマイラフューチャー

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#キマイラフューチャー


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●痔・END
 ある動画がキマイラフューチャーの電光掲示板に上がった。それは怪人が野球をしている動画。しかしそれだけだったら何の問題もなかっただろう。問題なのはここから。怪人の投げたボールが落下したと思ったら浮上してキャッチャーのミットに飛び込んだのだ。まるで意味の解らない軌道をするボールに困惑するキマイラ。しかしすぐに目を輝かせて怪人にあることを聞きに行った。それはどうすればそんな魔球が投げられるのですかというもの。それに対して怪人は言った。
「激辛料理を食べた後に甘いケーキを食べれば投げれるようになるケキ!」
 そういって豪快に激辛料理を完食する怪人。見事食べきった皿を見せつけながら笑う。
「これぞ必殺魔球カプサイシンボール、ケキ!」
 その後、怪人の真似をして激辛料理に挑戦し、痔になるキマイラが続出することになったのだった。

●魔球・カプサイシンボールを打ち破れ!
「みんな、キマイラヒューチャーで事件が起きたよ!」
 クトゥルティア・ドラグノフは集まった猟兵達に伝える、今回起きている事件の全容を。今回の事件は怪人がユーベルコードを使用して魔球を投げ、野球を楽しんでいるキマイラ達をボコボコにしていること。魔球を使うには激辛料理を食べることと有ること無いことを吹き込み、無謀な激辛料理チャレンジをするように仕向けていること。このままでは、野球好きのキマイラ達が全員痔になってしまう。
「というわけで、皆には怪人も驚くような魔球を投げてもらって、さらに激辛料理にチャレンジしてもらうよ!」
 そうすることで、魔球は別に激辛料理を食べなくてもできると言うこと。そして激辛料理を食べることで激辛料理チャレンジの危険さを理解してもらうこと。
「もちろん挑んでもらう激辛料理はかなりのものだね。十分に気を付けてよ。それじゃあ行ってらっしゃい!」
 そういって、ドラグノフは猟兵達を見送るのであった。


しじる
 どうも知ってる人はこんにちわ、初めての人は初めまして!しじるでございます。
 今回のシナリオは完全なギャグになります。とんでも魔球を投げるもよし、激辛に悲鳴あげるもよしです。よほど変なことしないかぎり成功か大成功になりますので、好きに書いてください!
 それでは皆さんのプレイングお待ちしております!
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第1章 冒険 『魔球を打ち破るのは魔球だけ』

POW   :    相手が吹き飛ぶようなパワータイプの魔球

SPD   :    複雑な軌道を取るテクニカルな魔球

WIZ   :    普通ではあり得ないような演出のマジカルな魔球

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

フィーユ・エバーラスト
「雷を操るボクが投げる魔球は当然一つ……だろう?」

  (レールガン)
!!!!電磁砲!!!!

正直、状況はよく分かっていない
ただスカッと物を投げられそうだったから投げた
そもそも野球を理解しているのか?
人に向かって投げてないか?
捕手が受け止められない球なんて投球とは言わないんだぞ?
執務に追われるイライラをぶつけることを投球とは呼ばないんだぞ!
「何かわからないけどくらえッ!」
球を空に放り、銀雷を纏った拳を振りかぶり……撃ち付ける
もう投げてすらいない。投げるって言ったのに。特に意味もなく全力魔法で
「やはり、体を動かすと気持ちがいいね」
いい汗かいたみたいな雰囲気だしてるけど、果たしてどうなったのやら……



 最初にピッチング場に入ってきたのは銀帝で知られる【フィーユ・エバーラスト】だった。彼女はいったいどんな理由でこの依頼を受けたのだろうか。その答えは本人のみぞ知るか?
「雷を操るボクが投げる魔球は当然一つ……だろう?」
 動画撮影ドローンにそう呟きながらボールを掴む。そしてそれを上空に投げた、前ではなくて?その疑問を晴らすかのように彼女は拳を握り、腰をひねる。そして落ちてきたボール目掛けて銀雷を纏った正拳突きを放った。
「何かわからないけどくらえッ!」
 拳はボールをしっかりとらえ、殴られたボールは真っすぐ悍ましい速度で飛んでいく。その時速のちにわかった秒速1000メートル、弾丸並みである。そんなボールを取れる捕手なぞいない。ここがピッチング場でよかった。ボールは捕手がわりのマットに直撃後大爆音を鳴らし、土煙が舞い上がる。収まって現場を見ればボールはその威力に耐えれず粉々に砕け散り、マットも運命を共にした。これは魔球じゃねえ殺人兵器。そう、例えるなら超電磁砲だ!
「やはり、体を動かすと気持ちがいいね」
 さわやかに笑うエバーラスト、だがそれを見てドン引きするキマイラたち。いくら激辛料理料理を食べたって、これは投げれないというのは流石にわかる。ストレス発散の行動だったが、意外と激辛料理=魔球思想からは人を離れさせることに成功したようだ。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ラザロ・マリーノ
【POW】
ヤキュウ?
ほうほう、なるほどそういう感じの遊びなのか。大体わかったぜ。
要するに打てないボールを投げればいいんだろ!簡単じゃねえか!

攻撃力重視でUC「極限の領域」を発動。
発勁でドラゴンオーラを込めたボールを、【怪力】で思いっきり投げるぜ。
バットに当たればドラゴンオーラが炸裂して、【衝撃波】【吹き飛ばし】でバットが吹き飛ぶ魔球だ!!

名前も付けたほうがいいって?
じゃあドラゴンオーラが詰まったボールだから、ドラゴンボ…え!この名前使っちゃダメなの!?

※アドリブ・連携歓迎



 要するに打てない玉を投げればいいのか、誰がそんなことを言った。【ラザロ・マリーノ】は意気揚々と柔軟体操した後、ユーベルコード【極限の領域(キョクゲンノリョウイキ)】を発動……まって、そんなもん使わなくてもよくない?そこまでやる必要ないよね!?
「どぉおおりゃああ!!」
 気合十分、ユーベルコードで攻撃力が増した魔球はバットに当たると、内包したドラゴンオーラが炸裂してバットを粉砕する仕様であった。しかしバッターのいないこのピッチング場でではそれは見れない。だが見れなくても問題ない。そもそもドラゴンオーラを内包されたボールがなんともないはずない。文字通り真っ赤に燃えた状態で左螺旋回転を描いてマットにぶち当たる。そしてドラゴンオーラによりマットが爆発した。おい、飛んでも過ぎてこれキャッチャーも死ぬんじゃないか?
「よし決まった、早速名前を決めよう!名前はそうだな……ドラゴンボ…!」
 それ以上はいろんな意味で死んでしまうから言うんではない!何にしても、流石に……ね?激辛料理関係なくねとなるわけだ。キマイラたちの無謀な激辛料理チャレンジがこうしてまた一つ減るのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

秋山・軍犬
「このアホっぽい語尾…」

奴か…てか 痔END! じゃねーっすよ!

アホの子な お前がグリモア猟兵の
予知に引っ掛かるほどの事件をを起こせた事と
痔ENDで二度ビックリだよ! この自称…姫! 下品!

…あ~ 知ってるアレが、アホな事してるんで
突っ込みで 喉が…ビール飲も…野球だし

つまみは枝豆でいっか…野球だし!

くっ…枝豆の塩味とビールの刺激との
マリアージュがッ!

え? 魔球?…食ってからで良いっす?
フードファイターだし!


魔球:プレッシャーストレート
フルコースモード+圧力拳による
空間が歪むほどの膨大な圧力の込められた
超凄い力技ストレート、バットは死ぬ。
極められたストレートは魔球と区別がつかない
…てか超える。



「このアホっぽい語尾…奴か」
 この騒動の現況に心当たりがあるのか、【秋山・軍犬】はそう呟いた。そして呟きながらビールと枝豆を食べ飲みしている。しかも若干自棄に近い。なにか嫌なことがあったのだろうか。
「知り合いが現在進行形で、グリモア猟兵の予知に引っ掛かるような事件起こして、さらに痔ENDでいろいろ喉に来てるんっすよ……気にしないでほしいっす」
 アッ、ハイ。
 そして食べまくること数分、やけ酒やけ食いは収まった。ところで彼はフードファイター。食べれば食べるほど強くなる。ユーベルコード【フードスペシャリテ・フルコースモード】が発動している。質はまあまあ、量は多く。ならば力は既に十分なもの。さあ、あとは投げるだけだ。膨大な力を込めて圧縮、そして打ち出す。見た目はストーレート。だが侮ることなかれ、それはバットを破壊するほど重い力の籠められたボール。名付けて魔球:プレッシャーストレート!ってまたバット破壊なのか!打たせる気ないなおい!?そして当然だがそんなバットを破壊するようなボールをキャッチャーはとれません!またしてもマットが犠牲になる。まるで豆腐のように粉々になるマット。これで三枚目である。
 当然ドン引きのキマイラたちは、激辛料理=魔球の方程式が崩れる。これで激辛料理チャレンジは減るはずだ……たぶん、きっと、めいびー。

大成功 🔵​🔵​🔵​

敷島・初瀬
「では自分が技術の魔球を見せるであります」
魔球と言えばこれ、『消える魔球』を実現するであります。

まずボールを【破壊工作】で爆弾に【属性攻撃】で投球直後に火の玉になるように細工するであります。

そして地を這うようなアンダースローから土煙をあげるような低い弾道で投げ込み土煙を【迷彩】としてボールを消し着弾後はバッターとキャッチャーも爆発で(この世から)消える『消える魔球』を見せるであります。

(アドリブ大歓迎です) 



「では自分が技術の魔球を見せるであります」
 ここまで物理というか脳筋というか、何かとバットを破壊することを試みる者が多かったが、ついに技術枠現れる。【敷島・初瀬】は投げる魔球、それは魔球といえばだれもが浮かぶだろうモノ、そう消える魔球だ。いったいどのような消える魔球なのだろうか。敷島がボールを……投げる前に何やら細工をする。そした改めて投げた。瞬間燃え上がるボール。これは演出ではない、物理的にボールが燃えている。アンダースローから投げられた超低空ボールが真っすぐにキャッチャー変わりのマットへと吸い込まれていく。するとふっとボールが一瞬消えた。土煙に紛れて姿が消えたのだ。おお、王道魔球!これだよこういう魔球がみたかった!そうギャラリーが思うもつかの間、ピッチング場に響き渡る爆発音。最初にしていた細工だ。あの時敷島はボールを接触爆弾へと加工し、なおかつ投球時燃え上がるように属性を付与したのだ。
 当然爆弾が爆発したらどうなるかは言うまでもない、またしてもマットが犠牲となった。この加工現場を見てしまったこともあってか、キマイラたちはある疑念を抱く。魔球って細工でできてるんじゃね?と。激辛料理食べても投げられないよなと。若干夢を奪う形にはなったが、当初の目的である魔球=激辛料理から離れさせることには成功するのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​




第2章 冒険 『超激辛!カプサイシン地獄を越えて!!』

POW   :    気合いで食いきる!

SPD   :    素早く食いきる!

WIZ   :    工夫して食いきる!

👑11
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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 魔球=激辛料理の思想はキマイラたちから離れることになった。しかし怪人が広めた激辛料理チャレンジは動画としての価値があるから、いまだに根強く残っている。このままではキマイラたちの痔ENDは免れない。むしろ増加する可能性すらある。ここは身をもって激辛料理チャレンジの危険性を伝えるしかないだろう。猟兵よ、この危険な激辛料理チャレンジに挑むのだ!

「というわけで激辛料理チャレンジ用の料理がこちらになります」
 場面をピッチング場からキッチンに移す。そこには猟兵の人数分の麻婆豆腐がおかれていた。しかしこの麻婆豆腐、当然だが普通の麻婆豆腐ではない。
 まず赫い、赤いんじゃなく赫い。汁から豆腐から野菜に至るまですべてが赫い。そして匂い、嗅ぐだけで鼻に刺激的な痛みが走るだろう。
「猟兵の皆さまなら大丈夫でしょうけど、汁が目に入ると失明の恐れがあるので注意してくださいね?」
 さらりと恐ろしいことを言うコック。地獄の解説はまだ終わらない。ハバネロの200倍の辛さをほこるキマイラ・リーパーと呼ばれる唐辛子の粉末を一瓶、東洋の激辛唐辛子を三十本使用した、殺人的な辛さだけを追求した麻婆豆腐。まさに地獄の炎さえも涼しく感じる。名付けて、【ブレイズキャリバー麻婆】!!食いきれるか、ギブするか……どちらにせよ危険性が伝わればいいので完食する必要はないことを伝えておこう。ちなみに怪人が食べてる激辛料理はここまで辛くありません。コックの悪乗りです。
 さあ、改めて猟兵の皆、チャレンジするのだ!
秋山・軍犬
じゃあ、コック君!まずは君が一口食べてみよっか♪

自分? 当然食うっすよ?
地獄の辛さでも激辛料理
料理として成立してるなら
フードファイターに食えぬ食わない道理無しっす(ガチ)

…料理人が悪乗りで貴重な食材使って
料理じゃないもん作ったとか言わんすよね?

地獄の辛さの中に美味しさがちゃんと、あるんすよね?

自分で作った料理、味見してないとか無いっすよね?

大丈夫、今回の主犯の怪人は
アホでアホでしょーもない迷惑を人様にかける
自称姫のアホっすけど、美味いもん食いたい
欲求に嘘はつかん奴っすから不味い…ましてや料理として
成立してないもん作らせるとかねーっすから
君が独断専行してなければ大丈夫!

※料理なら完食チャレンジ



 果たしてこれは料理なのか、料理なら例え地獄の辛さであっても食べてやる。だからこそ確認が必要だと【秋山・軍犬】は考えた。辛さの中にうまみは確かにあるのか?貴重な食材を無駄にしていないか?旨いのかこれは?というか味見をちゃんとしたのか?
「というわけでコックくん、あんたが先に食べるっす」
 そういって蓮華に一つ掬って差し出す秋山、それをコックは躊躇なく食べた。しっかりと咀嚼し、飲み下す。その顔は実に満足そうだ。
「うむ、我ながら良い辛さと味だ。猟兵さん、私も料理人。プライドがある。激辛料理チャレンジ故に、普通の人には食えないレベルの辛さにはしてはいるが、辛さの中のうまみは損なわさない。私が作っているのはあくまで料理。自分が食べれないものを客に差し出せません!」
 そうはっきり断言するコックは、どこか男らしさと職人のプライドを併せ持ったカッコよさをもった何かがあった。こう行動にも移されたならば、こちらもフードファイターとしてのプライドをかけて挑まさせてもらおう。秋山は蓮華に真っ赤な麻婆豆腐を救い、口へと移した。
「……あ、ほんとっす。思ったより辛くないし美味いっすね!……ぇぇぇえええ”え”え”あ”あ”あ”!!」
 それは最初は辛くなかった。麻婆豆腐の味をしっかり確認できた。肉と豆腐と野菜、すべてが喧嘩することなく生まれ出る食のハーモニー。とろけるミンチと野菜が辛い餡に絡み合う。う~ん実に美味、だが問題は二口目からだった。正確には二口目を口に入れている最中、辛さが暴力としてやってきた。そうこの麻婆豆腐の恐ろしさはここにある。あとからやってくる地獄の辛さである。ちなみに先ほどのコック、実は絶望的な辛党であり、ほんとはまだ辛くできたのを旨味が死ぬという理由で止めてるあたりホントのプロである。
 さて秋山であるが口を押えて蹲ってしまった。確かに旨味はある、死んでない。辛さとの調和がとれている。それを差し置いてもこの辛さは尋常でなかった。口の中に釘を放り投げられたかのように、辛さが限界を超えて痛みに変換されるほどである。正直いくら美味いといっても三口目を食べる気が起きてこない、二口で全身の毛穴から汗が噴き出る。だが、フードファイター秋山、たった二口で折れては名が廃る。震えて、蓮華を口へと運ぶことを拒否する己の本能を押さえつけ、口に入れて咀嚼し飲み下す。もはや気力の勝負であった。
「美味い、辛い、痛いぃ……だが美味いっす!うおおおおおおおおおおおお!!」
 渾身の力を振り絞り、食す。そうすることおよそ20分、ついに皿が空いたのだ。秋山、地獄の麻婆豆腐、完食っ!!しかし……代償に秋山、真っ白に燃え尽きていた。正直、この後の奴との戦いよりもきつい、そんなことを一瞬考える秋山であった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ラザロ・マリーノ
【SPD】
まあ、ボール投げるだけで一件落着!とはいかねえよな…。
しかも、危険性を広めるためって事はユーベルコードで何とかしちゃいけない訳だ。

あからさまにヤバいという次元を超えてるが、やるしかねえか。
コックを殴りたくなってきたな。
辛いと感じる間もなく飲み込んじまえばいいんだ。
コックを殴ろう。
近づくだけで目が痛くなる威力の物体をな。
殴る。

行くぜ!!

※アドリブ・連携・ギャグ描写歓迎



 この料理を作ったあの絶望的な辛党コックを殴ってしまってもばちは当たらないはずだ。【ラザロ・マリーノ】は目の前に置かれた真っ赤な麻婆豆腐を前にそう思った。そうだ、辛いと感じる前に食べきってしまえばいいんじゃないか?先ほどの秋山の様子をみて思った。この激辛麻婆豆腐の辛さは後から来るタイプならば、ドラゴニアンの自分ならこの量は食べきることができるはずだ。
「行くぜ!!」
 ゴクリと生唾を飲み込んだのち、一気に麻婆豆腐を搔き込む。恐ろしい速度で麻婆豆腐が消えていく。まだ大丈夫、急げ、遅れてやってくるから急げ、美味いうちに食切るんだ。焦燥を感じる彼の思い空しく、残念ながらあと数十口のところでそれはやってきた。
「ぎゃっ、がっ、ぐあああああ!!?」
 目玉が飛び出すんじゃないかと錯覚するほどの辛さ。それは痛みとなって口内を激しく暴れまわる。油断すると意識が飛んでしまいそうだ。汗が噴き出る、視界がゆがむ。正直これ以上食べたくない、本能が食事するのを拒否している。とくにしっかり煮込んでいる野菜にはスープがしっかり浸み込んでいるため、辛さは豆腐以上。だが食べなければ、震える手で蓮華を口に運ぶ、飲み込む、悲鳴を上げる。このサイクルを繰り返すこと数分。そこには口の中に蓮華を入れたまま固まったマリーノ。皿の中にはまだ少しだが残っている。しかしこれは誰がどう見ても続行不可能だろう。
 マリーノ惜しくも撃沈、しかしその身をもって現した危険性は、しっかりキマイラフューチャーの住民たちに伝わったはずだ。

大成功 🔵​🔵​🔵​

モリ・ゴロプ
POW
モリはご主人様の馬。
人馬一体のユーベルコードを使ってこの体を馬としてご主人様に委ねます。
自分では食べるのは辛くてもご主人様に餌として与えられれば自分の意志は関係なくなりますから。
ご主人様に与えられた餌は食べるしかないので、頑張って食べます。
(食べなかったら無理矢理食べさせられるか鞭打ちなので)
馬らしく四つ足でしか動けないように拘束具を付けられていて手が使えないため、床に器を置いてもらい馬のように顔を突っ込んで食べます。



 この場で異様に目を引く存在があった。それはオークの人形を背に乗せて、両手両足を拘束し、馬のようになっている少女だった。【モリ・ゴロプ】、彼女はなぜそんな格好をしているのか。そもそもなぜオーク人形が主人なのか、謎が増えるばかりだが、今回はそれをおいておこう。肝心の激辛料理チャレンジなのだが……。彼女は器に頭を突っ込み食べていた、否食べさせられていた。
 オーク人形が半ば無理矢理彼女の頭をつかみ、器へと押しつけて食べろと催促していたのだ。これは、そういうプレイなのか?困惑を隠せないコック。本音をいえば普通に食べてほしいのだが、オークのにらみが有無を言わせないとばかりに鋭い。
 結果的に彼女は激辛麻婆を食べきることに成功した。だが冷静に考えてみよう。これチャレンジの危険性を伝えると言うより、オーク人形の非道さを教えただけではないだろうか?結果的はオーク人形へヘイトが向かい、無謀な激辛料理挑戦者が減るとは思われるが。

成功 🔵​🔵​🔴​

三川・菖蒲彁
行動はSPD

「この種の動画は好きだけどやめさせないと皆胃腸炎になっちゃうよ」

流行のチャレンジ動画があるって聞いて来たけどやばそうですね。

地獄の炎さえも涼しく感じると言うのならば私の発火点に容易く到達するので物理的に私の体を炎上させられるまで我慢して食べまくって皆にこの食べ物のヤバさを教えてあげましょう

やばいと感じたらそこで諦めようそうしよう。
胃腸炎にはなりたくないな

「人形ちゃん後で介護よろしく!」

人形「‥‥」



「この種の動画は好きだけどやめさせないと皆胃腸炎になっちゃうよ」
 【三川・菖蒲彁】はこの手の動画はそれなりに好きであった。しかし実際にやるのとみるのでは違う。明らかにやばい色の麻婆豆腐が待ち構えている。しかもほかの猟兵の反応を見ての通り、この麻婆豆腐の辛さは悪い意味で保障されている。しかし食べて危険さを伝えなくてはならないのだ。勇気を出して、行くのだ三川!
「人形ちゃん後で介護よろしく!」
 冷ややかな目で見つめる人形を置いて一気に食べ始める。当然辛さで悲鳴を上げるのもやむなし、何度か蓮華も止まる。だがここで屈してはいけないのだ食べきる。その根性で一気にかきこんでいく……その最中だった。
「ん?おい三川!?」
 人形が三川の異常に気付いた。それもそうだ、なぜなら彼女は自分の体温が原因で自然発火を起こし、ファイヤーヘッドと化していたのだ。
「へ?うわああああああああ!!」
 介護よろしくとは言ったものの、発火する場所が想定外。いやそもそも発火することを想定するのもあれだが。どちらにせよあたりはパニックとなる。急げ消せやと人形が備え付けの消火器を使い、三川の頭に噴射する。結果、ファイヤーヘッドの次はスノーヘッドになってしまったが、命には代えられない。
 だがこのチャレンジのおかげで、【激辛料理チャレンジに挑み過ぎると体が燃えるのでは】という噂が立ち、かなりのキマイラたちを危険から遠ざけることとなるのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

敷島・初瀬
「貴様らも食べるであります!」
激辛料理の危険性を手っ取り早く伝えるなら惨劇を起こすのが一番であります!

努力と根性と気合である程度食べた後に、周囲の観客やコックの口に激辛料理を捻じ込んで阿鼻叫喚の地獄を生み出し危険性をアピールしてみるであります、その際UCも使用して人数を増やしさらに被害を広げるます、特にコックは念入りに止めを刺し悪乗りの報いを受けてもらうであります。

(アドリブ、絡み大歓迎です) 



「貴様らも食べるであります!」
 猟兵の中で最もぶっ飛んだ行動に出たのは【敷島・初瀬】だった。彼女は最初は普通に食べていたのだ。いや普通といっても苦しみながらだが。ところがある程度食べたときにそれは起きた。何を思ったのか彼女はユーベルコード【働く戦争屋(ハタラク・ナカマ)】により32体の戦場傭兵を召喚し、それぞれに激辛麻婆豆腐を入れた蓮華を持たせて観客席に突っ込んでいったのだ。それはもう地獄である。猟兵でさえギブアップが出るような料理を普通のキマイラ(コックは除く)が食べれるわけがない。会場は阿鼻叫喚に包まれた。で、コックだが辛さには耐えられるが、次から次へと口へ放り込まれば胃が先に満腹になってダウンするわけで、泡ならぬ麻婆豆腐を口からこぼれさせて気絶してしまった。
 だがこの場合の惨劇は、果たして激辛料理が危険故に起きた惨劇だろうかというと五分五分だろう。猟兵が食べきれないあるいは食べたがしんどいなどだけでも十分危険性は伝えられたはずだ。すこしこれはやりすぎではとの声がキマイラたちから上がってしまうのであった。

苦戦 🔵​🔴​🔴​




第3章 ボス戦 『『フードファントム』グラトニー姫』

POW   :    フードスペシャリテ・フルコースモード怪
戦闘中に食べた【料理 】の量と質に応じて【全身の細胞及び潜在能力が限界突破】、戦闘力が増加する。戦闘終了後解除される。
SPD   :    スパイス・ミル
単純で重い【全てを粉砕する拳 】の一撃を叩きつける。直撃地点の周辺地形は破壊される。
WIZ   :    グラトニー戦闘員
戦闘力のない【グラトニー戦闘員達 】を召喚する。自身が活躍や苦戦をする度、【おだてられたり、甘やかされたりする事】によって武器や防具がパワーアップする。

イラスト:ケーダ

👑11
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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は秋山・軍犬です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


「ケキー!?なんてことをしてくれたケキか!」
 怒りの声を上げて現れたのは『フードファントム』グラトニー姫、この事件の黒幕だ。魔球を投げて、激辛料理を食べれば魔球を投げれるという噓八百を付いたケーキ好きの怪人である。
「せっかく私の痔END計画が台無しケキ!各なる上は、お前たちを痔ENDさせてやるケキ!!」
 そういって取り出すのは大量のケーキとデスソース。甘いものを食べた後に辛い物を食べるとさらに辛く感じるのだ。
「名付けて幸せヘルフォール、デスソース添えケーキ殺法!覚悟するケキ!!」
 さあ最後の戦いだ、このふざけた事件に終幕を下ろそう。
ラザロ・マリーノ
お前が黒幕か!訳の分からん嘘つきやがって!
だいたい魔球って何だよ!激辛料理ともお前の目的とも何の関係も無えじゃねーか!!

【ダッシュ】で距離を詰めて、デスソースの瓶を一つ握りこむぜ。
【衝撃波】【吹き飛ばし】に加えてデスソース付きのUC「雷神の槌」を【怪力】で叩き込んでやる!

何が痔ENDだ!コックの代わりにお前が殴られろ!
あと、俺のパンチよりデスソースの方が威力高そう!!

※アドリブ・連携・ギャグ描写歓迎



 お前が黒幕か!怒りの思いを込めて【ラザロ・マリーノ】は拳を握りしめた。こんなやつのせいで自分は激辛料理を食べる羽目になったのだ。真っ白に燃え尽きることになったのだ。許せるわけなどない。
「というか魔球ってなんだよ!激辛料理にもお前の目的にも関係ないじゃねぇか!」
「これがあるんだケキ!」
 若干腹の立つドヤ顔をしながらグラトニー姫は語りだす。曰く、魔球を投げれるようになると嘘をつけば、キマイラたちは激辛料理を食べるようになる。そして痔になり大きな被害を受ける。そうすれば痔にならない旧人類の凄さを伝えられるというモノ。
「でも野球しない奴には意味ねぇじゃねぇか」
「…………その時はその時で考えがあるケキ!」
 じゃあ今の間はなんだと問い詰めたい。この怪人、頭が回っていない。
「なんにしても何が痔ENDだ!コックの代わりにお前が殴られろ!」
 怒りの咆哮と共にマリーノは走り出す。とっさの行動とその速度にグラトニー姫は反応が遅れた。なすがままに持っていたデスソースを一つ奪い取られ、それをマリーノは強く握りしめた。
「風より速いこの拳。お前に見切れるか?」
 腰を捻り、奪い取った際の反動を活かして一回転、その遠心力を込めたユーベルコード【雷神の槌(ライジンノツチ)】が弾丸のような螺旋を描いて、グラトニー姫の顔面にクリーンヒットした。その際に衝撃に耐えれなかった瓶が砕け散り、デスソースがあたり(主にグラトニー姫の顔面に)飛散する。ああ、なんということかデスソースはグラトニー姫の鼻や目に付着した!
「ギニャアアアアアアアアアアアアアアアア!!??目が、目がぁああああああああああ!!」
 あまりの激痛にのたうち回るグラトニー姫。ぶっちゃけこれユーベルコードよりもデスソースのダメージのほうが大きいのではと思うかもしれないが、拳がめり込んでる時点でしっかりゆユーベルコードでのダメージも入ってるので問題ないだろう。なんにしても、グラトニー姫に大きなダメージを与えることに成功した!

大成功 🔵​🔵​🔵​

三川・菖蒲彁
行動はPOW

「うぅー、消化器の奴で目が見えないよー。」

もう激辛はしばらくいいですよー、

人形「おい三川、なんか変なの来たけどどうするよ?」

なんかすごい怒ってるんですけどこの人、確かに甘い物を愛する気持ちは分かるよ女の子だもん、でもそれを人を傷つけるのに使っちゃだめなんだよ。

まずは人形ちゃんに敵の相手をしてもらいつつ私のスノーヘッドが解除でき次第、私の伸縮性のある体で相手の動きを封じ、人形ちゃんに攻撃してもらいつつユーベルコード(黒鞭連爪)で相手をめっためたにしてやります。

「人形ちゃん手を貸してください」



「うぅー、消化器の奴で目が見えないよー」
 先ほどの消火器でスノーヘッドとなった【三川・菖蒲彁】は頭にたっぷりと降りかかった粉を振り落としながらグラトニー姫を見やる。彼女の甘いものが好きな気持ちはよくわかる。だがそれで人を傷つけようとするのはいけないことだというのは、しっかりとわかっていた。
「おい三川、なんか変なの来たけどどうするよ?」
 人形が三川に指示を乞う、それに対して三川の返事は一つだけだった。
「もちろん倒すよ、いこう人形ちゃん!」
「あいよ」
 走り出す二人、いまだ目を抑えて苦しむグラトニー姫。しかし接近に気づくとすぐさま懐からワンホールケーキを取り出した。これを食べてパワーアップを図ろうとしたのだろう。そうはさせないと三川が飛び出した。ブラックタール特有の軟体を活かし、その体に絡みつく。包まれてしまえばいかにオブリビオンといえどある程度動きを封じられる。だが無力化はできない、少しすれば脱出されてしまうだろう。
「だがそうはさせねぇよ」
 人形がグラトニー姫からデスソースを奪い取り、マリーノがしたように瓶を握りしめた状態で何度も殴りだす。何度も、何度も、強くデスソースを塗ったくるように。
「オラオラオラオラオラオラ、オラァ!!」
「またデスソースをぅ!?ギャパアアア!!」
 とどめとばかりに顎に強烈なアッパーカットをお見舞いし、空中へと打ち上げた。空中に飛ばされ、その隙だらけとなった状態を三川は見逃さない。
「これで勘弁してください」
 ユーベルコード【黒鞭連爪(コクベンレンソウ)】が発動して、高密度で結晶化させた複数の触手の刃先がグラトニー姫を引き裂いた。絶叫があたりに響き渡り、打ち倒されたグラトニー姫が地面に頭から落ち、そのまま突き刺さる。頭が抜けないとばかりのリアクションをしていたが、やがて復活。
「ケキーーー!生意気ケキ、二度もデスソースを目にぬってくれたケキね!今度はお前たちに塗ってやるケキィ!!」
 怒りのままにデスソースを用意するグラトニー姫。怒り心頭といった様子だ。だが彼女も相当ダメージを(主に眼球に)受けているはず。決着の時は近い。

大成功 🔵​🔵​🔵​

フィーユ・エバーラスト
「ねえキミ、強敵だろう? 満を持して出てきたんだから強いんだろう?」

激辛料理を前にシレっと姿を消していた戦い大好きフィーユさんが戻ってきた
どうやら一球投げただけでは物足りなかったらしい
「さあ始めよう、猛き闘争を」
脳筋通り越して若干戦闘狂入ってるフィーユは相変わらず事の経緯を理解していない
多分、理解する気もない
彼女にとって重要なのは、依頼を達成すること。そして強敵との戦いを楽しむことだ
その割に激辛料理を食べるのを拒否していたが
銀閃の尾を引き【ダッシュ】で接近
【見切り】で攻撃をかわし、【襲奏雷撃】を撃ち込む

目に

うん、流れは大事にしないとと思ったんだろう
デスソースと雷撃、どっちがキツイだろうね?



「ねえキミ、強敵だろう? 満を持して出てきたんだから強いんだろう?」
 そう呟き、彼女はゆっくりとグラトニー姫へと近づいていく。銀帝【フィーユ・エバーラスト】、激辛料理チャレンジの時はいったいどこにいたのか少々気になるところではあるがそこはさておき、ただボールを投げただけでは彼女は満足できない。求めるものは強者との闘争のみ。
「強いに決まってるケキ、お前にもデスソースを塗ったくってやるケキィ!!」
 そういって先ほど食べ損ねたホールケーキを一気に食べれる。それをエバーラストは止めない。止める必要がない。
「さあ始めよう、猛き闘争を」
 うっすらと笑みを浮かべ、優雅に走り出す。その後ろに美しい銀の線が描かれ、まるで彼女がこの世の人でないかのように演出する。彼女はそう、雷、雷の化身だ。その彼女に挑むのはグラトニー姫。はたしていくらオブリビオンといえど対等に戦えるのか、否。過去の亡霊では未来を生きる稲妻をとらえることはできない。それを証明するようにグラトニー姫がデスソースを握った拳で攻撃、ラッシュを浴びせようとするが、それは当たらない。顔面を狙えば首を傾けられ、胴を狙えば軽く払われる。無数の拳、それも強化されたもの。千を超える怒涛の攻めがかすりもしない。さすがにこうくれば焦りの一つや二つもする。グラトニー姫は焦っていた。対照的にエバーラストの表情は次第に失望に変わっていった。なんだ、言うほど大した相手ではなかったのかと。そんな中彼女はグラトニー姫にふと呟いた。
「ところで人が雷に撃たれる確率は、一千万分の一だそうだよ」
 唐突過ぎる言葉、それに一瞬呆気にとられるグラトニー姫。そのせいか一瞬拳の速度が鈍った。刹那伸ばした状態から戻す前に掴まれる腕。体はいきなりエバーラストの方へと引き寄せられ、彼女の右掌がすっとグラトニー姫の顔面に添えられた。
「ならさ、キミは運がいいね?」
 重心が傾いた体を支えていた足を蹴り払い、グラトニー姫を空中に完全に浮かせる。そのまま柔道の大外投げの要領でグラトニー姫の後頭部を地面に叩きつけながら、ユーベルコード【襲奏雷撃(シュウソウライゲキ)】を発動させた。
 放たれた銀色をした全力の電撃が、グラトニー姫の眼球を一気に沸騰させる。オブリビオンでなければ即死、よくて失明は確定だ。断末魔にも近いグラトニー姫の絶叫があたりに響き渡る。ある程度の電撃を与えたなら、つまらなそうにエバーラストはその手を放した。するとふと目に映る手袋に着いた赤い液体。
「……辛いや」
 興味本位で舐めてみるが、まあデスソースは辛くて当たり前。すこし顔をしかめるが、まあ思ったほどでもないかと気持ちを切り替える。
「さて、とどめは彼に託すかな」
 自分が求める強者ではなかった、そんなことを思いながらエバーラストは彼を見る。そこにはこのオブリビオンと因縁のある。あの男が立っていた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

秋山・軍犬
自分は、お前を信じていた
アホ姫ゆえアホな事してるんだと…

痔ENDがガチでお前の計画とは思わんかった!
正直、ノリでオープニングのタイトルにしたとかと!

それ姫どころか普通の女の子としてどうよ!?
もっとこうあるでしょ!

…気を取り直して、自分とお前の
涙あり笑いありの語られる事の無い感じの
因縁に決着をつけ…眼痛いの?いいよ 洗って来いっす


幸せヘルフォール、デスソース添えケーキ殺法?…ならば

「フードスペシャリテ・フルコースモード…」

このシナリオ限定必殺UC!

「…オン・ブレイズキャリバーッ!!」

魂と魂のぶつかり合いで決着つくまでプレイング投げっから
友情に目覚める感じの良い話風に…躯の海に還れ!グラトニー姫!



 男は、【秋山・軍犬】は、感電し眼球から煙を吹きながらも復活してくるグラトニー姫を前に呟いた。
「自分は、お前を信じていた。アホ姫ゆえアホな事してるんだと…」
 侮辱しているのか信頼しているのか、どちらにも取れそうなことを言いつつ自分の思いのたけを語る。
「痔ENDがガチでお前の計画とは思わんかった!それ姫どころか普通の女の子としてどうよ!?もっとこうあるでしょ!」
 それは神のいたずらでそうなったんじゃよ?と幻聴が聞こえてきたが、構わず無視して、その叫びにぐグラトニー姫が答える。
「アホといわれても、私にも怪人としてのプライドを持ってるケキ。事件を起こさなければやってられないケキ。自分ができそうな事件はこれくらいだったケキ……」
 悔しそうに語るグラトニー姫、この事件を起こすまでに彼女には様々なことがあったのだろう。たぶん、きっと、メイビー。そんな彼女を前にして、秋山がとった行動は?
「…気を取り直して、自分とお前の涙あり笑いありの語られる事の無い感じの因縁に決着をつけるっす」
「のぞむところケキ…」
 互いに用意するのは激辛料理チャレンジに使ったあの麻婆豆腐。ちゃっかりコックが余った分を貸してくれたのだ。それを二人同時に食べる、そして悲鳴を上げる。ここでユーベルコード【フードスペシャリテ・フルコースモード】と【フードスペシャリテ・フルコースモード怪】の二つが発動する。限界を突破した二人はこれも同時に駆け出し、拳を固めて振りかぶる。
「姫ぇ!!」
「軍犬っ!!」
 拳と拳が、意地と意地が張り合う。互いに狙う場所は偶然にも同じ。急所狙いの攻撃が相殺し続ける。一合、二合、三合。やがて数えるのも億劫になるほどの無数の殴り合いの果て、決着は来た。秋山とグラトニー姫の拳が交差する。お互いの顔面を狙って、腕の長さで秋山が軍配を上げた。クロスカウンター、炸裂する限界を超えた一撃。これまでの連戦で疲弊したグラトニー姫に、ここから復帰する体力は残っていなかった。
「か、完敗ケキ軍犬……私の負けケキ」
 そういって地面に仰向けに倒れるグラトニー姫。その肉体は徐々に灰へ帰し、躯の海へと還ろうとしていた。そんな彼女を見て、秋山は何か言い残すことはないのかとつぶやいた。その言葉にぐグラトニー姫は少し考えて答えた。
「そうケキね……もし生まれ変わることがあったのなら、次はケーキ好きの普通のおんな女の子になりたいケキね……そして、軍犬と一緒にバカやって、いろんなものが…食べたかった」
 そこまで答え、彼女は風に吹かれて消えていった。そんな彼女を見て、秋山は何を思ったのか。それは彼にしかわからない。












 痔END事件から少し経ったキマイラフューチャー。激辛料理チャレンジは当の昔に廃れ、今度はスイーツブームが発生していた。ケーキがいろんなところに飾られて、どれもこれもおいしそうであった。そんなケーキをじっと見る少女がひとり。少女はケーキに思い入れでもあったのか、しばらくケーキを見つめていたが、友人と思われる人物の声でケーキから視線を外した。
「うん、今行くケキ!」
 その独特な語尾は、まるで誰かを彷彿させる。そう思うのはおそらく彼だけだろう。甘ったるい匂いが流れるキマイラフューチャーの午後。ふと視線の端に移った捨て置かれたデスソースが目に染みた。             【END】

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年04月24日
宿敵 『『フードファントム』グラトニー姫』 を撃破!


挿絵イラスト