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その(闇)鍋、異端。

#キマイラフューチャー

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#キマイラフューチャー


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●これが“真の遊戯(ゲーム)”だぜ
 ぐつぐつ、ぐつぐつ。
 それは今となれば季節外れにも程がある、普通の鍋。その煮え滾る鍋はただ1つの異変を除いて普通の鍋と言えるかもしれないが……そう、ただ1つの“異変”を除いて、である。
 ────何を隠そう、それは闇鍋であったのだ。
「……………………っく…………ま、不味い……!」
「な、なんでアイツは倒れないんだ……………」
 これには勝負に訪れたキマイラが参ってしまう。
 旧人類のゲームに敗れたキマイラ達の眼前にあるのは、色とりどりの美味しそうな鍋の体をよもや成してはいない。それはさながらダークマターのよう。
『…………………………』
 だが恐れ慄くキマイラとは対照的に、勝負相手のオブリビオンは何も言わない。ぼこぼこと煮立つ音と、只々怨嗟の叫びを上げている声が響くのみだ。

 彼の者の名はヤミナベー。

 キマイラ達とは違い旧人類は何もかもを、全て網羅し、掌握出来る………闇鍋のように。そう言っているかのような動画がネットにアップされていた。

 ─────さあ、闇のゲームを始めよう。

●生み出される闇
「………というのが今回の予知なんだけど、皆にはこれを解決して欲しくてね」
 所変わってここはグリモアベース。その一角では戎崎・蒼(f04968)が新たな予知について話していた。
「どうやらその怪人、闇鍋で旧人類の凄さをアピールしているらしくて…………本当に迷惑な話だけれど」
 何を思い出したのかは分からないが、眉間にしわを寄せながらそう述べた蒼は続けて説明する。
 彼曰く、場所はキマイラフューチャーのとある街。そこでは旧人類の素晴らしさを広めるべく、昼夜問わず“バトル”が起こされるという事件が起こったらしい。

「そのバトルの名は、闇の遊戯(ゲーム)。お互いに相手の鍋に食材を投入していき、食べられなくなったら負けっていう仕様もな…………恐ろしいゲームだ」

 成程、つまりはその勝負を制すればいいようだ。という事は勝負に勝つだけで済むのでは?と思うかもしれないが、どうやらそうでもないらしい。
「怪人は旧人類…いや、闇鍋の素晴らしさを広めようとしているから当然負けられない。だから最初のバトルを制しても次なる試練があるって事を、想定していてほしい。………例えば料理バトルとかね?彼(?)、味とゲテモノ感には自信があるらしいから」
 彼はそう言うと一拍置いて、猟兵達に向き直る。
 最終的な目的はオブリビオン・ヤミナベーの討伐。
「兎に角最初は闇鍋バトルだ。勝負を真正面から受けてもいいし、ワザを編み出したり何かしら情報を得ようと試みてもいいかもしれない。技量次第では、口車に乗せて勝負自体を有耶無耶にも出来るだろう」
 そう説明をするや否や、彼は手に持つタロットカード状のグリモアを起動し、君達を移送する為準備を始める。

「……………全くどうなるかは分からないけど、皆なら解決出来ると信じてるよ」

 それじゃあ頼んだ。そう述べたのを最後に、君たちはグリモアの光に包まれ視界がホワイトアウトしていく事だろう。
 かくして怪人、ヤミナベーとの戦いが始まるのだった!


Parmigiano
 アメコミって良いですよね。そう思って全然関係ないものを作ってしまったParmigianoです。お世話になっております。今回も皆様に良いリプレイを御送り出来るよう、精進して参ります。

 今回の舞台はキマイラフューチャーです。
 第1章は言語道断、闇のバトルを制して頂きます。
 第2章では、負けを認めない怪人との料理バトルを行って頂き、3章でいよいよオブリビオンを撃破、という流れになっております。

 連携や単騎の場合は申し出をして頂けると幸いです。こういうアドリブNG!など御座いましたら、面倒をおかけしますがご明記の方、お願い致します。

 皆様の素敵なプレイング、お待ちしておりますので、どうぞよろしくお願い致します!
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第1章 冒険 『闇(鍋)のバトル』

POW   :    勝負を正面から受けて立つ

SPD   :    ワザを編み出す、有利になる情報を掴む

WIZ   :    知恵や口車で勝負自体をうやむやにする

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

雷田・龍子
【SPD】
「闇鍋か。こんなこともあろうかと、私には用意がある。」

鍋を前にすると龍子は胸元に手を深く突っ込み、どんなものでも美味しくいだだける万能調味料【食の友】を取り出す。

「いざ尋常に勝負!」


敷島・初瀬
闇鍋に正面から挑むであります。

「知っているか戦場ではカレー粉さえあれば何でも食えるであります」
自分の鍋に大量のカレー粉をぶち込んで何入れられてもカレーの味と匂いしかしない状態にし防御を固めるであります。

そして相手の鍋には鶏、蛇、蛙、蚕、そこらの雑草等々、確か闇鍋は生きたまま入れてはいけなかったと思うので対戦相手の前で動物を〆てから鍋に放り込んで闇のゲームっぽい狂った雰囲気を作り出し相手にプレッシャーかけてみるであります。

「貴様もこうなるであります」(食材を〆ながら)

(アドリブ、絡み大歓迎です) 


パルル・ブラックベリー
【POW】
今日は鍋を食べるロケ?わーい、パルルちゃん鍋大好きー!……え?闇鍋?しかもゲテモノ系の?マジ?

……っしゃあ!やってやろうじゃねぇの!パルルちゃんはこれでも苦手な味っていうのは無いんだ!タバスコ!タバスコ!タバスコ!とどめに時間経過で消えるパルルちゃん札束をドーン!!
オラァ!食ってやるぜ!どうやっても食えないって人は無理しないでパルルちゃんに任せなぁー!

遠くで誰かが手を振ってる?幻覚だ!本日が峠です?幻聴だ!パルルちゃんは『表情だけは』揺るがねぇ!アイドルだかんな!
オラオラー!もっと持って来やがれー!

【アドリブ連携可】



●いざ尋常に勝負!~許すまじ鍋
 闇の遊戯(ゲーム)─────それは存在するに相応しいのは猟兵か旧人類かを決める、仁義無き戦いである。
 そんな戦いが幕を開けるその時、現場へと移送され赴いた3人の猟兵の姿があった。
「今日は鍋を食べるロケ?わーい、パルルちゃん鍋大好きー!……え?闇鍋?しかもゲテモノ系の?マジ?」
 マジです。
 …………聞いていなかったのか、聞いていたのか。はたまたゲテモノ系だと思わなかったのかは定かではないが、闇鍋を前に、ヤミナベーにも引けを取らない強烈なキャラクターで登場したのはパルル・ブラックベリー(腹黒フェアリー・f10498)。彼女も3人の猟兵の内一人である。
「成程、これが件の闇鍋か。今は両方とも普通の成りをしているな。………だが地獄の釜と化す事は想定済みだ」
 これに対し、妙に納得したように頷き返すのは、雷田・龍子(人派ドラゴニアンの剣豪・f14251)だ。………どうやら彼女、何かしらの策を講じるつもりらしい。
「自分達も考え無しに来た訳ではないであります。勿論、勝つつもりで容赦なくいくであります!」
 そして同じく赴いた、敷島・初瀬(フリーの傭兵・f04289)もヤミナベーを指し示し、宣戦布告じみた様子で述べる。彼女は勝負を正面から受けにいくつもりであるのだ。
『……………』
 然し乍らヤミナベーは何も語らない。だが、ボコボコと五月蝿い位に沸き立つ様子は、何故か馬鹿にしたように感じる。(※実際、馬鹿にしているぞ!)
 そんな安い挑発を意に介さず、龍子はオブリビオンに言葉を放ったのだ。

「いざ尋常に勝負!」

 こうして戦いの幕が切って落とされた闇の遊戯──通称闇鍋は、双方の鍋が用意された時点で始まる。
「知っているか戦場ではカレー粉さえあれば何でも食えるであります」
 しかし此処で初瀬がそう話し始めた。………そして徐に自身の懐からカレー粉を取り出したのだった。成程、最初に“自分の鍋に入れてはいけない”というルールは確かになかった筈だ。盲点である。
 だがそれを見過ごす甘いオブリビオンではない。ヤミナベーは周囲に鍋の中身を撒き散らしながら猛スピードで初瀬に近づくと、カレー粉を奪い去りヤミナベー自身の中へと吸収していったのだ。
「あ!カレー粉が!!!」
 カレー粉を大量に入れる事で、何を摂取してもカレーの味しかしないようにする防御作戦が、ここで頓挫してしまう。
「横暴な!」
 そんな初瀬の声も虚しく、オブリビオンは3人の鍋へと食材を投下していく。
「うぅ………仕方ないであります、こうなったら全力で頑張るのみ!」
 カレー粉を奪われ、目の前にある闇鍋を気合いで食そうとする初瀬だったが、ここで龍子が待ったをかける。
「敷島、少し待て。私に考えがある」
 そう述べると、自身の胸元に手を深く突っ込み、とある調味料を取り出したのだ。豊満な胸に目が奪わr………じゃなくて、その取り出した物は一見普通の調味料しか見えない。しかしただの調味料ではないのだ。
 その名も“食の友”!
 どんなものでも美味しく頂ける、万能調味料である。
 それをかけてしまえばアラ不思議、不味いはずだった鍋が美味しいものへと変容するではないか。
「おお!この調味料、素晴らしいでありますね!」
「やったーーー!これでパルルちゃんが予定してた、普通の美味しい鍋が食べられるー!」
 これには2人の猟兵も大喜びだ!
 流石猟兵。何もかも対策をして来ているが故に、キマイラと対戦した時と難易度が数十倍も跳ね上がっている。………しかし、そんな喜色を帯びた声にオブリビオンがイラつかない訳がない訳で。

「………ん?んん???………………まっず!ゲロマズ!」
「ぐ………きょ、強烈な味に変わっているであります………!」
「何!?………何だ、これは。……くっ……さてはあのオブリビオン、また何か変な物を混入させたのか……っ」

 ───次の瞬間には鍋が物凄く不味くなっていたのだ。それは何故か………やはりヤミナベーが入れた物が問題だった。じゃあ何を入れたのかと言えば、それはヤミナベーの“中身”であった。
 これこそ完成された未知のダークマター。
 クリーチャー化する程に食べ物の体を為していない鍋。
 その全てをぶち壊す強力な具材(?)のせいで、鍋が中々進まなくなってしまったのだ。
 だが、ここでパルルが声を発する。

「……っしゃあ!やってやろうじゃねぇの!パルルちゃんはこれでも苦手な味っていうのは無いんだ!」

「パルルさん!?どうかしたでありますか!?」
「遂に気が可笑しくなってしまったのか……?」
 そのパルルの変容に初瀬や龍子は動揺するがしかし、パルルは続け様に言葉を述べる事だろう。
「オラァ!食ってやるぜ!どうやっても食えないって人は無理しないでパルルちゃんに任せなぁー!」
 彼女はそう言うや否や、パクパクと鍋を次々に胃袋に収めていく。
「凄い…………凄いであります!」
「ブラックベリー、流石プロだ。……いい目をしている」
 感嘆の声を漏らしてしまう程のその偉業に、つい関心する2人。そうして、いよいよオブリビオンとの決着が着くのか───!?………と、思われたその時。
「(───遠くで誰かが手を振ってる?)」
 幻覚だ!どうにもパルルの様子が可笑しくなってきた!
「(───“本日が峠です”?)」
 うわぁ、幻聴だ!これはヤバい、非常に危険です!
 だが彼女のプロ根性は、こんなものでは揺るがないのだ!事実、それが表情に出ている様子はない。……流石プロのアイドル(2度目)である。しかし全自動的に口に運ばれる鍋は、なんだか彼女の人間性を失わせているような気がしてならない………。
「パルルさんを生ける屍の如く所行に課すとは………仇を取るであります!」
 いや、死んでない死んでない!
 ……だがこれは初瀬も許せなかったようで、彼女の復讐とも呼べる逆襲が始まったのだった。

 まず、パルルと龍子が頑張りを見せる中初瀬がした事とは、獲物を捕まえてくる事だった。そうして捕まえてきたのは鶏。勿論生きたままの、である。
「……………」
 そして初瀬は頭を押さえ込むように掴むと、普通は棒で殴って気絶させる所を気絶させないまま頸動脈にナイフを入れ、首を切っていく。その間初瀬は何も言わないし、首切りをした時の鶏の声といったらなんのその。……恐怖を覚えざるを得ない。というか怖い。
 そうして吊るして血抜きを終えれば、ひたすら羽を毟り取って抜けきれなかった羽を火で炙っていく。その処理を終えたら、今度は首の根元を切って内蔵を掻き出すのだ。
 こうしてようやく食用肉として、扱えるようになる。
『!?』
 そんなショッキングな場面を見てしまったヤミナベーはSANチェt………ヤミナベーは例の通り恐怖を感じる事だろう。しかもそれを鍋に入れてくるのだ。ヤミナベーも戦々恐々といった風になってしまう。
 だが、彼女の逆襲はこれだけではなかった。鶏だけでなく、蛇、蛙、蚕…………様々なゲテモノを〆ていき、鍋に投入していく。
「ほう…手捌きがいいな。確か敷島は戦場傭兵だったと聞いたが、それ故か?」
「そうであります。サバイバルにおいて、食用出来る物は自分自ら下処理が出来ないと後々困るでありますから」
「きゃー!初瀬ちゃんやるぅ!」
 知ってか知らずか、(主に精神的に)オブリビオンを追い詰める3人はノリノリ(?)で闇鍋を続行していく。

「あ、パルルちゃんが美味しい味付けにしてあ・げ・る♪︎」

 パルルはその言葉を告げるとタバスコを取り出し、投入するのだった。一滴二滴所ではない量を。タバスコ、タバスコ、タバスコ…………タバスコタバスコタバスコタバスコタバスコタバスコタバスコタバスコタバスコタバスコタバスコタバスコタバスコタバスコタバスコタバスコタバスコタバスコ…………………狂気じみた量を入れた闇鍋に、ヤミナベーは屈伏してしまう。

 こうしてまさかのヤミナベーが敗北し、見事勝利を収めた猟兵達は喜ぶことだろう。

『……………………!!!』

 まだ勝負は終わっていないぜ………!

 ────そんなヤミナベーの心の声を残して。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

鈴木・志乃
連携アドリブお任せ

……ホテルの人達には内緒で
黙って一人で参加しちゃいますね
見つかったら見つかっただ!

全くもってどーなるか分かんないけど
私の世界で暴れてるのは
言語道断です(にっこり)

さあ
――(全ての命を残らず)いただきます

【パフォーマンスと食材への祈り】
【胃袋はUCでもたせるっ!!】
まさか食べないなんて言いませんよねえ?
そんな食材にたいして失礼なことするわけないですもんねえ?
ねえ
ほら、食べましょうよ(真剣)

【具材】

チョコ
シュークリーム
フルーツポンチ
大福
甘い炭酸水
キムチ
鳥の丸焼き

【最終手段】
自分の分だけ【早業】でカレールー突っ込んで食べる

何がなんでも食す
食すったら食すんだよ(真剣)


カタラ・プレケス
アドリブ連携歓迎
【POW】

何これ楽しそう
本体の方も食べれそうだけどまずは正面から勝負だね~
確か好きなのをぶち込んでもいいんだよね?

とりあえずマーマイトとハギス、あとウナギのゼリー寄せ
納豆も入れていいかな~
熊の手と蝗の佃煮も追加で
ジャムパンとかも入れると楽しいことになるって聞いたよ~
あとはサーモンマグロエビと魚介を入れて
最後に味噌とお米でいいね!

…う~ん?
(美味しくはないけど)普通に食べれるね~
もうちょっと楽しみたいかも
物足りないからジョロキアと餡子、ついでに蜂蜜も入れるね~
うん?なんで震えてるの?



●錚々たる鍋の融合
 第2回戦、今度は2人の猟兵が挑戦者としてオブリビオンの前に立ちはだかる。闇の遊戯(ゲーム)───ヤミナベー発案のその恐ろしいゲームを止めさせる為に。
「……ホテルの人達には内緒で来たのはいいけど、結構酷い感じだ」
 倒れ伏す人々と大量に作られた闇鍋の数々。それら全てを視認して思案するのは、鈴木・志乃(ブラック・f12101)だ。彼女は旅団ホテルペンドラゴンの一員であるが、他の皆が参加すると知っていながら一人で挑戦をしに馳せ参じたのである。
「(黙って一人で参加しちゃおう……皆に見つかったら見つかっただ!)」
 彼女はそう考えると、闇の遊戯への参加を決意する。────だがその一方、へえと興味津々といった様子でそれを眺める猟兵もいた。
「何これ楽しそう。本体の方も食べれそうだけどまずは正面から勝負だね~」
 彼はカタラ・プレケス(呪い謡て夜招く祈りの鳥・f07768)。志乃と同じくして現場にやってきた猟兵だ。彼は大して引くことはなく、かといって高調している様子もなく普段通りのまま闇鍋の前に立つ。……今はまだ、不味く変容していない普通の鍋である。だがここで、プレケスの言葉に志乃が反応を示した。
「“本体の方も食べれそう”?………多分、それはちょっと無理があるんじゃないですかね」
「?そうかな~……食べれそうだけど……」
「いや、あれは…………」
 言えない。あれを作ったのは私達(ホテルペンドラゴンの皆)であり、味の保証ないし皆無だなんて……!志乃もなんと説明したらいいのやら、取り敢えず本体を食べれそうと判断するプレケスに制止の声を掛ける。
 兎にも角にも、そうしてオブリビオンの眼前に立つ彼等は思い立ったが吉日、宣戦布告をし勝負を仕掛けることだろう。
「全くもってどーなるか分かんないけど、私の世界で暴れてるのは言語道断です。
      ─────さあ、いただきます」
 そんな彼女の声を皮切りに闇の遊戯が今、始まりを告げたのだった。

 先行は猟兵達のターン。
「確か好きなものをぶち込んでもいいんだよね?」
「そうですね、“何でも”OKだと思います」
 投入するものを何にするか悩むプレケスは、とりあえずと言って食材を取り出す。
「マーマイトとハギスと~ウナギのゼリー寄せ……納豆も入れようかな~」
 マーマイトはビールの醸造過程で増殖し沈殿した酵母で、ハギスは羊の内蔵を羊の胃袋に詰めて茹でた伝統料理。ウナギのゼリー寄せは……煮こごりと言った方がわかり易いだろうか。ここまで聞いたら分かるかもしれないが、どれもゲテモノに相当する激マズ──いやちょーーーーっとだけ個性的な味の品々だ。
「へえ、プレケスさんもいい趣味してますねえ」
 どぽん、どぽん。そのにこやかに笑いながらプレケスのピックアップを見る志乃も、鍋に食材を容赦なく投下していく。あれ、今鍋に入れるようなものじゃないものが入ったような………?
「へ~志乃さんが入れたのは、チョコにシュークリームにフルーツポンチと大福か~美味しそう!ぼくも後でジャムパンとか入れようっと」
 言わせてもらおう。決して彼が言うように美味しそうなものではないのだ!断じて!むしろ、見れば見るほど食欲減退を誘う正しく闇でしかない鍋になってしまっている。………だって思わないじゃん?ハギスとかシュークリーム、フルーツポンチ、大福なんかは完成された料理なのに食材としていれるとか。しかも悪名高いあのウナギのゼリー寄せを入れるだなんて……どうかしてるぜ!
 そんな、もう既に闇と化している鍋には、流石のヤミナベーも少したじろいでしまう。だが、志乃はそれを許さない。
「まさか食べないなんて言いませんよねえ?」
『…………………』
「そんな食材にたいして失礼なことするわけないですもんねえ?」
『……………!』
「ねえ……ほら、食べましょうよ」
 たじろぎ一向に食べる様子を見せないヤミナベーに、志乃は真剣に食べろと言わんばかりに鍋を差し出す。確かに様々な食材を駆使して出来た闇鍋を、まさに同様の経緯で作られたヤミナベーが拒むというのもおかしな話である。
「ぼくが食べさせてあげようか?ほら、食べて~」
 そうして余りに食べるのに時間がかかっているので、プレケスが食べさせようとするだろう。
 いわゆる、あ~ん的なシチュエーションだ!
 ……嬉しくない!普通ならこんな美青年にされて嬉しくない訳がないけれど、今は全く嬉しくない!
 そうしてやっとの事食べさせれば、ヤミナベーは地獄を見ることだろう。味、食感共に未知の味がしたのだ。───しかしオブリビオンもそれで黙っている程軟弱ではない。
 今度はヤミナベーが、猟兵達の鍋に様々な食材を投下していく番だ。勿論ゲテモノ食材も同じように入れていく。加えて、ヤミナベーの中身も投下するときた。
「……………………」
 静かに自分の取り皿にカレールーを突っ込む志乃は、ユーベルコードを発動し何がなんでも食すという強い意志で食べていく。それはユーベルコード【Only One】。生きとし生けるもの全てを愛し尊重する使命と意志の為、敢えて不利な行動を取った場合に身体能力増大の効果を得ることが出来る技だ。これとカレールーを使用し、限界まで危機迫った胃袋を守っていく。
「…………少しキツくなってきたかな」
 食べながら志乃がそう零せば、ヤミナベーに歓喜の色がみえるだろう。しかし志乃の言葉はそこで終わりではなかった。
「けどね?────食すったら食すんだよ」
 真剣且つ威圧さえも感じる様子で、食らいついていく。その様子に気圧されるヤミナベー。
 だが、プレケスがここで間延びした声を発する。
「…う~ん?普通に食べれるね~もうちょっと楽しみたいかも。物足りないからジョロキアと餡子、ついでに蜂蜜も入れるね~」
 間延びした声というだけではなかった。なんという恐ろしい子。これは隣で一生懸命食べていた志乃も、驚きを隠せない。かくいうヤミナベーもまた、ある種の恐怖を感じたのか震えている。
「うん?なんで震えてるの?」
 プレケスはその驚かれる理由がてんで分かっていないようで、不思議そうに首を傾げるばかりであった。

「……兎に角、もっと美味しくしてあげますよ。キムチ鍋もいいですよね。あ、なら鶏肉も入れないと」
「だったら熊の手と蝗の佃煮をいれて……魚介も入れたいかな~エビとマグロ、サーモンとか。味付けに味噌も入れようか」
「いいですねえ。……それと鍋のお湯足らなくないですか?」
「本当だ、後々の事を考えると少し足りないかも」
「じゃあ炭酸水入れますね」
「いいよ~……あとは〆のおじやを作る為にお米を入れて、完成!」

 いやもう味付けとか関係ないよ………寧ろ爆誕闇鍋おじやになってるよ………。そんな誰かの声が聞こえない気がしないでもないが、ヤミナベーにも勝るほどの闇鍋を作りだした2人は凄く満足そうである。だが、
『………!?!!!???』
 ヤミナベーにダイレクトアタック!
 (大体想像はつくが)味は壮絶であったのだ。ヤミナベーは一口含んだだけで、ノックアウトしそうな感覚に襲われるだろう。

 こうして、ヤミナベーとの戦いに勝利を納めた2人は、互いの健闘をたたえ合う。
 だが、ヤミナベーは密かに闘志を燃やし諦めの色を未だ見せてはいないのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

レイ・キャスケット
【ペンドラゴン】
懐かしい闇鍋、あくまで余興であってこんな闇のゲームじゃなかった気がするんだけど、どうしてこうなったキマイラフューチャー

【POW】
ボクの持ち込み食材は【ドリアン】
我が王の前にひれ伏すがいいのだよ!
フハハハハ!粉砕!玉砕!大喝采!

食材持ち込み時点からUCの効果で味覚と嗅覚はシャットアウト
実食段階では箸をつける時点で視覚・噛む瞬間に触覚と場合によっては聴覚も断てばバッチリだね
目が見えなくても混沌の坩堝から自然発生する禍々しいオーラは魔視でしっかり視える…あ、やば、あまりの混沌さにあてられたかも
お腹壊さないように『毒耐性』は準備しておこっと

試合が終わったらUCは解jy(ぉぅふ)


ジャック・ソウル
【心情】
闇鍋・・・まさに闇の遊戯だね・・・

あっちの鍋も段々にカオスになってるね。あっちの鍋には辛みがたりない気がするよ。ユー達、調子はどうだい?ユー達これを知ってるかい?他の世界ではトリニダードスコーピオンって言うんだってカッコいいだと思わない?食べた見たいよね?そんな遠慮なんてしないでね、サァサァ食べやすいように粉末にしてきたからね!美味しく召し上がれますように!
【トリニダードスコーピオンの粉末】を相手の鍋に投入

技能【コミュ力】で敵側に対してフレンドリーに接して警戒心をそぐ様に話しかけ、闇鍋を食べるときは【気合い】で食べきる。

これぐらいミーはノープロブレムだよ・・・うっ

※アドリブ歓迎


清川・シャル
【ペンドラゴン】
ふふ……いつかの何かを思い出すような
うっ頭がっ

シャルのターン!(いいカードだ(無駄にいい声
ブリザーブド ソイビーンカード!【高野豆腐】
とか無駄なコミュ力を使い言いくるめしつつ
(さぁ汁を吸うがいいです
マヒ攻撃、気絶攻撃、呪詛をしれっと仕込みます

早業、勇気、気合いでさっさと食べますね
視覚、嗅覚、味覚に「美味しい物」と催眠術を自分に(希望な方が居ればかけます)
オーラ防御、火炎耐性、激痛耐性、破魔、毒耐性、呪詛耐性で万が一に備えますね!

死屍累々になったら大変ですからね、
そんな時は医術、救助活動を使います

危険は祈り、第六感で回避したい…
みんなで生き残りましょう、そして打倒ヤミヤベー!


アルファ・ユニ
【ペンドラゴン】で行動。

責任は取らなきゃ…責任は…また闇に箸を…(フラッシュバック)

ふふ、鍋のぶち壊し方は、よく知ってる
活きのいい新鮮なタコはいかが?口の中でもうねうね動くよ。
墨は吐き出すし汁は闇にふさわしい黒に。茹で上がるまで鍋から出ようと必死に動くと思うからみんなの食材がぐっちゃぐちゃに掻き回されていい感じになると思うんだ。
わぁディストピア(死んだ目)
食べるターンはドールの身体の感覚を打ち切る。[激痛耐性]戦闘でよくやる痛覚シャットアウトを応用して味覚嗅覚シャットアウト。感触は……耐えるしかない

……まだ食べるのなら定番シュールストレミングでも。容赦なくぶち込むよ、食べ切ってみなよ!ほら!!


蔵方・ラック
【ペンドラゴン】で参加
POW:勝負を正面から受けて立つ!

闇鍋!あの楽しくもおぞましい記憶が蘇るでありますねぇ(しみじみ)
コレが闇のバトルと言うなら自分も生還者でありますからして!
きっと大丈夫であります!《気合い》入れていくのであります!!

入れるものは【バニラアイス】
嫌な味のハーモニーを奏でそうな物の近くにドバァと入れる
悪びれることなく曇りのないニコニコ顔で相手に勧め
「さ!闇鍋の伝道師なのでありましょ?どーんといくであります!」
使えそうなら《恐怖を与える》《気絶攻撃》

食べる時は一応《激痛耐性》で備える
まぁサイボーグでありますからどんなでも死にゃしないでありますよ!
うーんまずい!!もう一杯!!


カイム・クローバー
【ペンドラゴン】で行動
ペンドラゴンでの闇鍋大会。そこから麩の…おっと間違えた。負の怨念を結集して生み出されたオブリビオン。倒すのはやっぱり俺達だろう、という事で、さぁ、闇のゲームの始まりだ!
【P】
勝負は正面から受けて立つ! 入れる物は【にんにく】。鍋に合わないだけじゃなく、後に続く臭いを愉しめる一品だ.
皆は味覚も嗅覚もシャットダウンするらしい。分かるぜ。あの地獄を味わったなら、誰でもそうなる。かく言う俺も胃薬貰って寝込んだ程だ。しかし!俺はこの程度じゃ、諦めない!(闇鍋モグモグ) そもそも(モグモグ)俺達が(モグモグ)原因なんだから(モグモグ)責任を…(ここで口を押えてえずく。慌ててトイレへ)


柩屋・廟花
【ペンドラゴン】の皆と参加
アドイブ&絡み歓迎

闇鍋…あれ、まともに食べたら死んじゃう気がするんだよー…気のせいじゃないよねー多分
と、取り合えずー生きて帰りたいし私は味覚と嗅覚をUCで奪っとくんだよー
【強奪する黒矢】発動…威力調整して、味覚と嗅覚だけ無くすよー
相手の鍋には常備してある大吟醸を入れてっと…お酒がーお酒がー(自分で入れておきながら悲しむ)

さてとー、私も食べようかなー…視覚も奪っとけば良かったかな…(モグモグ)…精神的にキツイよー…(モグモグ)

うっ…がくっ……私の屍を超えていけ…(精神的にグロッキー)


小宮・あき
【ペンドラゴン】で参加。
旅団「ホテル・ペンドラゴン」の仲間と参加します。
ヤミナベーの発端…とも言えますからね。放置は出来ませんとも。

といっても、団員カイムさんの宿敵ですし、他の団員もやる気ですし。
私は基本サポートに回ろうかなって思います。

なんたって私は聖者ですから!(えへん)
UC【生まれながらの光】は準備万端ですよ!
えっ、精神的疲労は適応外? ええーっ!

チーム参加になるのなら、意気揚々と参加してる皆を「鼓舞」しましょう。
もし私も鍋に何か入れていいのなら【ショートケーキ】を。
その分、何か食べる場合は「呪詛耐性」で頑張りましょうか…。



●出でよ、闇鍋(ブラックマジシャン)!
 ───闇の遊戯(ゲーム)の元凶を作り出してしまった罪は多大なものであると………誰かが言った。
 その贖罪を返還出来るかどうかは、今、此処に集いし旅団『ホテルペンドラゴン』の面々に託されていた。

「まさか志乃ちゃんも参加していたとは……」
 先んじて参加していた同旅団の旅団員を思い返しながら考えるのは、小宮・あき(人間の聖者・f03848)。彼女は齢17にして、ホテルペンドラゴンのオーナーを務めている猟兵だ。そのホテルの利用客である志乃の頑張りを見て続ける。
「志乃ちゃんが頑張っているんですもの、私達も頑張らないといけませんね。……それにヤミナベーの発端、とも言えますから。放置は出来ませんとも」
「確かに……責任は取らなきゃ。責任は…また闇に箸を……」
 小宮の言葉に頷くアルファ・ユニ(愛染のレコーディングエンジニア・f07535)は、何やら恐ろしいもの(※旅団の皆が作り出したクリーチt……ではなく闇鍋)でも思い出したのか、はたまたフラッシュバックでもしたのか……兎も角、血の気が引いたように顔色を悪くさせていた。事の経緯を知っている者であれば仕方ないとも言えようが、ホテルの皆でやった鍋は、等しく闇の産物に等しいものであったのだ。
 そんなユニの傍らでは、レイ・キャスケット(一家に一台便利なレイちゃん・f09183)と清川・シャル(ピュアアイビー・f01440)もそれぞれ不自然な笑みを浮かべている。というか笑みを浮かべて固まっている。
「ふふ……いつかの何かを思い出すような────うっ頭がっ」
「……………懐かしい闇鍋、あくまで余興であってこんな闇のゲームじゃなかった気がするんだけど。………どうしてこうなったキマイラフューチャー」
 そうだ。シャルは思い出した。
 皆で丹精込めて(?)作った闇鍋が、ヤミナベーとして顕現したんだと!
 そしてレイは、“闇鍋は余興だった”と供述している…………キマイラフューチャーという舞台で何故こんな事がおきたのかは、ヤミナベーのみぞ知る事であるが。
「闇鍋……まさに闇の遊戯だね………」
 一方、声のトーンを抑え目に思案し発言するジャック・ソウル(パンプキンヘッド・f02764)は、その遊戯の業に驚きと(ある種の)恐怖を抱かざるを得ない。これも、体験談と先程の戦いとを見て感じた事からだろう。
 しかし、これに結構乗り気な猟兵も───いたのだった。
「ああ、奴が作った闇の遊戯か。……ペンドラゴンでの闇鍋大会を経て、そこから麩の…おっと間違えた。負の怨念を結集して生み出されたオブリビオン。倒すのはやっぱり俺達だろう」
 彼はカイム・クローバー(UDCの便利屋・f08018)。ホテルペンドラゴンで闇鍋を共に作り上げた張本人であり、宿敵主である。負を麩とおどけるだなんて…イケメンだからといって許される事ではない!(※ヤミナベーの見解)
 彼の罪は、見目がよろしくな……くはないヤミナベーによって重い罪となる事だろう。(※ヤミナベーの意向)
 だが、僅かに心踊らせ戦いに臨む者もいた。────それが蔵方・ラック(欠落の半人半機・f03721)だ。
「闇鍋!あの楽しくもおぞましい記憶が蘇るでありますねぇ」
 彼はしみじみと、闇鍋へと変容していく楽しい鍋を思い連ねる。そんなラックに戸惑うような声が疑問形として投げかけられた。
「あのー……闇鍋に対して、皆なにかトラウマ的な出来事とかあったのかなー?( ;´・ω・`)」
 何があったのか分からないんだよー:( ;˙꒳˙;):……とそんな風に話すのは、柩屋・廟花(奈落の空を翔る者・f14142)。………そう。彼女だけは何も知らないまま参加する事になった、ホテルペンドラゴンの新たな宿泊客である。そんな廟花にラックが一通りの説明を行えば、大体納得したようだった。
「コレが闇のバトルと言うなら自分も生還者でありますからして!きっと大丈夫であります!気合い入れていくのであります!!」
 しかしながら不安げに顔を曇らせる廟花を、ラックが元気付けるように声を発する。そうして互いに皆が覚悟を決めた時、闇の遊戯は戦いの火蓋を切った。

「────さぁ、闇のゲームの始まりだ!」

 こうして幕を開けた第3回戦。ここで負ければオブリビオンに後はない。
「頑張る…とは言っても皆やる気ですし、私はサポートに回りましょう。なんたって私は聖者ですから!」
 えへん!と胸を張る小宮は、どうやらユーベルコード【生まれながらの光】にて疲労者の対処を行っていくようで、準備万端ですよ!と意気込んでいた。
 だがしかし。
「(……きこえますか…オーナーよ……今あなたの脳内に直接語りかけています……生まれながらの光は……ユーベルコードとしては優秀ですが…精神的な疲労は適応外…なのです……いいですか……効かないのです……)」
 何処からか忠告の声が響いてきたのだ。
「えっ、適応外なんですか?ええーっ!」
 ……それが神からの天啓なのかは分からないが、適応外という事がわかり、彼女も少し肩を落とす。
「てっきり、生まれながらの光も効くものだと思ってました…………」
「ユニも。……わざとかな?ユニ達を苦しめる為にわざとなのかな?」
 精神面(主に正気度)をゴリゴリ削ってこようとするその魂胆と図太さに、ユニがちょっとだけ怖い笑顔を向ける。
「とにかく鍋に何か入れないと、ですよね………じゃあ試しにショートケーキにしましょうか!」
 初手から結構な物を投入してくるオーナーこと小宮。……いや、試しにどころの話ではないぞ!死者が出るかもしれないぞ!縁起でもなく!
 しかし、カイムはそれを意に介さず続ける。
「俺はにんにくを入れるぜ!」
 そうして正々堂々と真正面から、カイムが新たな食材を入れたのだった。
「にんにくは鍋に合わないだけじゃなく、後に続く臭いを愉しめる一品だ。たんと味わって貰わないとな?」
 この猟兵、殺す気満々である……!そんな味わって貰うといいつつも、最悪の組み合わせにし画作するカイムだったが、ここでシャルもだったらと口を開く。
「具材らしい具材とか、もっとあった方がいいですよね?」
 そうであるなら、やる事は決まっていた。
「─────シャルのターン!……ドロー!」
 !?
 いきなり闇の遊戯じゃない方の遊戯に変わった気がするが……続けてみよう。……彼女の表情を察するに、どうやら良いカード(?)だったようだ。しかも無駄に良い声でドローしている。そして一瞬だけふっと笑うと、カードを開示する。
「出でよ、嫌な味全てを吸収する最強の食材、ブリザーブド ソイビーンカード!」
 彼女のその一声で投入されたのは──高野豆腐だったのである。一見、子物に見られがちだが、その吸収のし易さ・適度な水分蓄積率といい決して侮れない食材である。
 しかし、コミュ力を遺憾無く発揮しヤバい鍋への一手をかけるシャルだったが、ヤミナベーも只々見ていた訳ではない。反撃として様々な食材を投下していたのだった。
 そうして投入したものとは勿論自分の中身も然り、オイルサーディン、くさや………ありとあらゆる食材(または珍味)を鍋にINしていた。
 これには猟兵達も堪らない。
「(これは美味しい物………美味しい物……美味しい物…)」
 その証としてシャルは視覚、嗅覚、味覚に“美味しい物”と思わせる催眠術で必死に応戦するものの、一向に減る様子を見せていない。
 そんな様子を眺めるカイムも、減らぬ鍋を口に運ぼうとしていた。
「シャルもだけど、皆味覚も嗅覚もシャットダウンするみたいだな。───分かるぜ。あの地獄を味わったなら、誰でもそうなる。かく言う俺も胃薬貰って寝込んだ程だ」
 それだけ、闇鍋という体験は想像を絶するものであったらしい。
「しかし!俺はこの程度じゃ、諦めない!(モグモグ) そもそも(モグモグ)俺達が(モグモグ)原因なんだから(モグモグ)責任を………う"…っ」
 少なくとも責任を感じていたらしいカイムは、食べながら喋っていたが、ここで口を押さえてえずいた。そうして慌ててトイレへと駆け込んでいってしまった。………やはり、対策なくしてのこれは少々厳しいのかもしれない。
「………うう…呪詛耐性で頑張ってはみたんですが……少しキツいですね……」
 頑張る2人を一生懸命鼓舞していた小宮だったが、2人のように鍋を口に運ぶと、耐えきれないまま苦々しい表情へと変貌する。それはそうなってしまうのも仕方がないと言える……ヤミナベーの中身も投入されているのだから。
 だが、戦況が厳しいのはオブリビオンも同じ。
 ショートケーキ、にんにく、荒野豆腐と全然統一性を感じない食材がないまぜになって、非常に耐え難いハーモニーを織り成していたのだ。辛うじてまだ食べ進められるものの、そのスピードたるや遅いのなんの。………兎にも角にもダメージを与える事には成功しているようだ。しかし、その闇の遊戯は未だ終わりを見せてはくれない。
「まだまだこれで終わりではないでありますよ!」
 そう勢いよく述べるラックが入れたものは、バニラアイス。これをあろうことか荒野豆腐の上に乗せたのだ!そうすることで、バニラアイスの甘さとにんにく特有の風味が合わさってヤバい産物が出来上がっていく。
「さ!闇鍋の伝道師なのでありましょ?どーんといくであります!」
 ラックは悪びれもなく曇りの一切ない笑顔でヤミナベーに鍋を進めていく。結構しんどいって顔してるよ、オブリビオン。
 そして続けて今度はレイがずずいと近寄る。
「え?スパイスが足りない?……そんな時はボクにおまかせ!」
 ヤミナベーはスパイスが足りないだなんて言ってないぞ、断じて!けれど問答無用にレイはトゲトゲした果実を取り出した。
 あ、あれは────果物の王様にして悪魔のフルーツ、ドリアンだ!!!!
「我が王の前にひれ伏すがいいのだよ!フハハハハ!粉砕!玉砕!大喝采!」
 !?(本日2度目)
 いきなりキャラ変わってない??というか海b……じゃない、レイはその爆弾ともいえる食材を投入したのだ。周囲には案の定、(良くない方の)匂いが漂うことだろう。
 ────だが猟兵達の攻撃はまだまだ続く!
「ふふ、鍋のぶち壊し方は、よく知ってる。活きのいい新鮮なタコはいかが?口の中でもうねうね動くよ」
 ダークな笑みを浮かべたままのユニが、うねうねと動くタコを持ち出して生きたまま鍋に投下していく。生きたままなので必死に出ようと動きショートケーキ、荒野豆腐、ドリアンなどなどを粉砕していく。
「わぁディストピア」
 死んだ目。彼女は感情をもはや殺していた。入れられたタコは墨を吐き出して、どんどん鍋を漆黒に染め上げていてヤミナベーに酷く似たダークマターが生成されていった。
「闇鍋…あれ、まともに食べたら死んじゃう気がするんだよー…気のせいじゃないよねー多分(・ω・`;)」
 それを見ていた廟花は恐ろしいと体を震わせながら、何を入れようか考えていた。……特にこれといって思いつかないし───あ、これがあった。と思いついたのが常備してある大吟醸だった。
「あぁ………お酒がーお酒がー(´。тωт。`)」
 自分で入れながらも悲しむ廟花だが、これは必要な犠牲だったのだ。致し方ない。だが、彼女の大吟醸によって闇鍋の闇パワーが高まったのは確かであった。
「あっちの鍋も段々にカオスになってるね。あっちの鍋には辛みがたりない気がするよ」
 そんな闇パワーが高まった鍋を一瞥しながらジャックはそう言うと、何やら赤い粉末を取り出す。
「ユー達、調子はどうだい?ユー達これを知ってるかい?他の世界ではトリニダードスコーピオンって言うんだってカッコいいと思わない?」
 思わない!……だなんてヤミナベーが伝えようとしても、その前に彼が退路を塞いでしまう。
「食べた見たいよね?そんな遠慮なんてしないでね、サァサァ食べやすいように粉末にしてきたからね!美味しく召し上がれますように!」
 これによって黒くて赤い鍋へと変容していく。……もう甘いのか辛いのか分からないそれは、正に闇鍋と言うに相応しい物へと相成っていた。

 ────こうして出来た闇鍋を、皆一斉に食していく。
「うーんまずい!!もう一杯!!」
 食べる時に激痛耐性はしたものの不味いっちゃ不味い。ラックはまぁ自分はサイボーグだから死にゃしないと考えて、次の一杯を催促していく。
「これぐらいミーはノープロブレムだよ・・・うっ」
 ジャックはノープロブレムと言いながらも、顔色とかその他諸々ヤバそうだ。無理しないで!……という誰かの声が聞こえるような気がしないでもない。一方レイは、味覚と嗅覚をジャミングさせシャットアウトして挑んでいたが、これが中々に曲者。
「味覚と嗅覚はシャットアウトしたけど……うわ、これ感触がそもそもヤバいやつだ」
 見た目もエグいのに、感触までエグいとか、それもう鍋じゃねーから!と思わずツッコミたくなる程の鍋だったからだ。それはある意味レイも同じであった。実はレイも嗅覚、味覚、視覚を断絶させて食べていたのだが、
「(目が見えなくても混沌の坩堝から自然発生する禍々しいオーラは魔視でしっかり視える…あ、やば、あまりの混沌さにあてられたかも)」
 エグい見た目を見ないようにとしていたら、魔視で混沌を極めた鍋を視認してしまった。頭を振ってそっちを見ないようにしながら、お腹を壊さぬように毒耐性の効果をつけて食していく。(※鍋は普通毒じゃないよ!)
「さてとー、私も食べようかなー…視覚も奪っとけば良かったかな…(モグモグ)…精神的にキツイよー…(モグモグ)」
 そうして廟花もようやっと鍋に箸をつけたが、やはり厳しいらしく、今にも泣きそうなくらいだった。声からもその悲痛さが伺える事だろう。しかし遂に耐えきれなくなったのか、
「うっ…がくっ……私の屍を超えていけ…」
 と精神的グロッキーになってしまい、倒れ伏すことだろう。
「廟花ちゃん!?」
「治療できるでしょうか?」
「………ユニ達がちゃんと仇をとってあげるからね。───これを入れてあげる」
 これに慌てるレイや治療しようと奮闘する小宮であったが、その時、ユニが最後の一手となる食材を投入した。
 ───────シュールストレミング。
 世界一臭い食べ物と評されるほどに異彩を放つ食材の1つだ。塩漬けのニシンの缶詰めなのだが、その臭さ故、屋内では決して開けてはいけない物となっている。
「食べ切ってみなよ!ほら!!」

 ユニが食べろと凄み詰め寄るが、この匂いの時点でもうリタイヤも同然である。加えて、あまりよい食い合わせではないとされているドリアンとお酒(大吟醸)のせいも相まって、ヤミナベーはこの戦いも惨敗に終わってしまう事だろう。

 こうして闇の遊戯という、恐ろしさ極まりないゲームが終わりを告げ、猟兵達は勝利を収める事に成功したのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第2章 冒険 『これで貴方をイチ殺☆美味死い料理バトル♪』

POW   :    豪快な漢のデスクッキング♪/気合いや肉体の頑強さで耐える

SPD   :    緻密で繊細なデスクッキング♪/手先の器用さを活かして食べたフリ

WIZ   :    レッツ☆アルケミークッキング♪/魔法を駆使した漫画的リアクション芸☆

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 闇の遊戯(ゲーム)にて、ヤミナベーとの戦いは終わったかに思えた。が、しかし────ヤミナベーは未だ諦めてなどいなかったのだ。

『……………!!!』

 次は料理バトルで勝負だ!……と。異議申し立てするヤミナベーは一向に引く様子を見せない。
 旧人類が偉いという姿勢を崩す為にも、猟兵達は半ば致し方なく料理バトルに挑む事になるだろう。
 だが、ここでも相手の料理を実食しなければならないという試練もあるという事を、忘れてはならない。

 イチ殺出来るか出来ないかの食戟…ではなくて料理対決(デスクッキング)が今、始まる─────!
レイ・キャスケット
【ペンドラゴン】で参加
【WIZ】
は?何?ふざけてるの?闇鍋はそういうジャンルだからいいとして「デスクッキング」とか料理に対する冒涜なんですけど?先に折檻しちゃダメなのかな??(妙な逆鱗に触れたのか真顔でガチギレ一歩手前終始オーラ纏って怪人睨みながら敵意剥き出し)

周りになだめられながら“仕方なく”【料理】開始
美味死い料理に対して全力の「超美味しい料理」を提供
(ダァン!)「食え」
旧人類も今の人も関係ない、食べ物は美味しいから支持されるんだよ
闇鍋みたいなパーティーの余興と一緒にしないで
って謎の説教からの料理のおいしさに全米が泣いた




で、自分の喫食ターン有耶無耶になればいいな
※アドリブ歓迎


アルファ・ユニ
【ペンドラゴン】
わぁユニチョコミント苦手だなぁちょーにがてー。食べたくないなー(シャルちゃの真似)
…なんて茶番は置いといて。はぁ

はやくぶちのめさせてあのダークマター

料理かぁ。ユニは作れないんだよな…レシピがないとなんにもできない。見本があればそこそこにできるんだけどね?
へーみんなすごいねーって応援しながら見回るふりして、あっちに提供する皿にさっき開けたシュールストレミング缶の残り汁仕込む

あれぇ、[バンシー]?どこいったの?(笑)

汁物や油に温泉のように浸かって毛を撒き散らし
しれっと可愛く仲間の皿に一緒に盛り付けされてる精霊。カトラリー向けたら絶叫哀歌

食べる時はさっきと同じ感覚シャット


清川・シャル
わー。シャル甘いもの苦手だなぁ〜とっても苦手〜。生クリームとか〜。
白々しくないような「まんじゅうこわい」でもやって言いくるめ

さて!誰かさんの胃袋掴んでるシャルとしては料理を不味くとは出来ませんので
食材と調理法に拘りましょうっ

(ゴブリンを始めとするオブリビオンを潰してきた呪われし)そーちゃん(呪詛)で
新鮮な(狩ってきたばかりのオークの)お肉を叩きます!
(母様の鬼嫁力が強そうな)修羅櫻(毒使い、マヒ攻撃)で筋切りして…
適当に小麦粉、卵、パン粉(の様な物)付けて
(サイボーグさんやウォーマシンさんのメンテに使う)油で揚げましょう
トンカツ!

自分は毒麻痺激痛耐性
甘い物出てきたらラッキー♪辛そうに食べます♡


カイム・クローバー
【ペンドラゴン】で参加。
知ってるか…俺のWIZは実力を考えれば最低値に近いという事を。そんな俺は魔法を駆使しない漫画的リアクションで勝負する。
俺は料理なんて出来ない。本を見ながら作成した茶碗蒸しをダークマターに変えた事があって、錬金術師を名乗ろうかと思ったくらいだ。
そして、こちらのペンドラゴンには料理上手な女子陣だ。いや、作るのはデス・クッキング…あれ?レイ…キレてない?やっべ…まぁまぁ怒ると怖いのな…。
そんなこんなで俺はデス・クッキングとやらを食うぜ!一口目、ぐおっ…口にねちゃねちゃと…二口目…くさっ…何の臭いだよこれ…三口目……喉の奥に行かない…四口目……友人が……手を振って……(ふら~)


柩屋・廟花
(*´ω`*)お料理の時間だよー。(;´・ω・)私、料理できないけど…(料理すると毒物になる系女子:原因は無意識の呪詛と料理が出来ない人間にありがちな無意味なオリジナリティを出そうと余計なことをすることの二つ)
(/・ω・)/何を作るかはそっちに合わせるよー
さてと、料理開始だよー(すでに無意識化で呪詛が)(/・ω・)/…あれ?…んー…えっとー…こーしてあーしてー…なんか違うー…んー…完成だよー(明らかに食べてはいけない物が完成)
(;´・ω・)か、完成したよー…私も食べよう…さっきと同じで黒矢で味覚と嗅覚は奪ってー…モグモグモグモグ…εミ(ο_ _)οパタリ(二度目の撃沈)


ジャック・ソウル
【ペンドラゴン】で参加。

【心情】料理は得意じゃないけどやるだけやってみよう。

まぁまぁレイさん落ち着いて!レイさんの気持ちは分かるよ。その料理への愛の気持ちを料理に込めてギャフンと言わせてやろうよ! 料理はミー1人だと大変だから、カモーン!ドールゴースト達!
UC【Help me Doll ghost】を調理のアシスタントとして手伝ってもらい技能【パフォーマンス】【早業】を使い手際よく料理を作る。

これを食べるの・・・いただきます・・・
技能【物を隠す】【言いくるめ】で食べたように装う。 食べたよ、ミーはちゃんと食べました!


小宮・あき
【ペンドラゴン】で参加。

私はあえて、食べましょう!(POW行動)

料理内容は相手に任せます。対決ですし、同じ料理を。

技能【料理】で「どのタイミングで手を加えれば調整できるか」を思い出しながら
【早業】で激辛調味料を入れたり、【盗み】で食材をトレードして気付かせないようにして。
【アート】で表面を取り繕ってみましょう。
見た目は綺麗に、あくまで食べ物ですからね。

【覚悟】を決め、己を【鼓舞】しながら【勇気】を持って食べます!
【激痛耐性】【呪詛耐性】【毒耐性】あたりで、なんとかならないかしら。
…ならないんだろうなあ。

「私、ちゃんと食べましたから。
あなた、食べ物で遊んだ覚悟は、出来てるんでしょうね」



●勝利の行方
 闇の遊戯(ゲーム)をやっと終えたかと思えば、次は料理対決を無理矢理けしかけてくるヤミナベー。………どうやら、先程のゲームの勝敗に合点がいっていないらしい。そんな無茶苦茶な事を言いのけるオブリビオンに、方や呆れ気味で猟兵達は聞いていた。
「料理対決ならこっちにも分がありそうだ!何せ、ペンドラゴンには料理上手な女性陣が多いんでな」
 そう述べるカイム・クローバー(UDCの便利屋・f08018)は、ふと首を傾げて続ける。
「けど料理上手とは言っても、料理──いや、作るのはデス・クッキング………………?」
 デス・クッキングというのだから料理の腕前は関係ないのだろうか……?と、考えていれば、ヤミナベーの提案したこれがとある猟兵、レイ・キャスケット(一家に一台便利なレイちゃん・f09183)の妙な逆鱗に触れたらしく怒りを顕にさせる。
「料理対決?───は?何?ふざけてるの?闇鍋はそういうジャンルだからいいとして『デスクッキング』とか料理に対する冒涜なんですけど?先に折檻しちゃダメなのかな??」
 ……その真顔でヤミナベーに詰め寄ってガチギレ一歩手前の様子たるや、まるで鬼のようである。
「まぁまぁレイさん落ち着いて!レイさんの気持ちは分かるよ。その料理への愛の気持ちを料理に込めてギャフンと言わせてやろうよ!」
 ここで宥めにかかったのがジャック・ソウル(パンプキンヘッド・f02764)だ。
 …………確かに呆れるのも分かるし、怒るのも分かる。だが、これを制さない事にはヤミナベーの奇行を止める事が出来ないのだ。それを再度確認した猟兵達は、覚悟を決めて料理対決に挑むのだった。

 第1フェーズ、レイVSヤミナベー!
「…………仕方ないな」
 ヤミナベーを睨み敵意剥き出しのまま料理を開始したレイは、ジャックだけではなく皆に宥められてやっと料理をしてくれていた。
 だが料理中は終始無言。
 何故かと言えば、言うまでもないと思うがオブリビオンが料理への冒涜的な行為をやっているからこそである。まさか料理対決をも闇堕ちさせようとしていただなんて………想定外だ。
「レイちゃん!頑張って〜!」
「レイ、とことんやっちゃおう」
 そんなこんなで料理をやっていると、小宮やユニから応援の声が飛ぶ。これは頑張るっきゃないぞ!
 そうして料理がやっと完成すれば、周囲には美味しそうな匂いが立ち込める事だろう。
「食え」
 ダァン!
 ただただ淡々とヤミナベーの目の前にダンッと皿を置くレイは、簡潔に「食え」とだけ言って目の前のヤミナベーが食すのを待っていた。
『……………』
 そしてオブリビオンが一口含めば、それはみるみる驚きの表情に変わっていく。
『………!!!!』
 美味い………!と。それは誰もが否定しようもないほどの美味しさだったのだ。ただ美味いだけじゃないか……そうヤミナベーは考えようとしたが、これを壊すだなんてそんな事自分に出来るのか?というまで、その美味しさに困惑することだろう。
「旧人類も今の人も関係ない、食べ物は美味しいから支持されるんだよ。────闇鍋みたいなパーティーの余興と一緒にしないで」
 真剣な瞳でそう説教をするレイ。
『……………………』
 そうか………おれは間違ってたのか………。とオブリビオンも説得されかける。これにはなんていい話なんだ…と考えざるを得ない。ってよく考えたら(※よく考えなくても分かるぞ)説教も謎だったし、なんで諭す感じになってるんだ??それとオブリビオン説得されかけるなよ!チョロいな!
 だが言いくるめられたオブリビオンは伸ばしていた手足をガクッと落とす。

『………!!!………!!』
(おれはなんてことをやってしまったんだ!)

 そこで「誰でも間違いはある」等と諭すようなことはレイはしない。ただ料理を丁寧に振る舞うのみだ。
 そんな料理人のあるべき姿勢に、そしてレイの振る舞う美味しい料理に───ヤミナベー含む全米が泣いた。いや、全米だけではなく全人類、全旧人類も泣いたのだった。

 こうしてヤミナベーとレイの料理対決は圧倒的なレイの勝利に終わったのだった。

「(…………よっし、自分の喫食ターン有耶無耶になった!)」

 本来の彼女の目的はこれだったのだと、オブリビオンは気付かずに。

 第2フェーズ、小宮VSヤミナベー!
「レイちゃん流石、完封ですね。では、私もレイちゃんに続くことが出来るように頑張らないと!…………さて、料理対決は何にしましょうか?」
 小宮・あき(人間の聖者・f03848)は先んじてヤミナベーに勝利を納めたレイを労いつつ、自身の料理対決の表題を決める為にオブリビオンに問いかけていた。
『………………』
 これに暫し考え込む様子を見せていたオブリビオンであったが、彼が提示した題目は次のようなものだ。
『…………………!』
「なるほど、オムライスですか。それだったら私にも難なく作れそうですね」
 そう、彼が提示したのはオムライス。普遍的によく作られている料理であり、子供にも人気なあの料理である。………というかオーナーよくわかったね、オブリビオンの言葉。
 ともあれ、こうして料理の題材が決まり早速料理対決を開始する双方は、どちらも手早く取り掛かっていく。
「(激辛調味料はケチャップライスに入れて………)」
 その間にも、小宮は様々なものを仕組んでおくことは忘れてはいない。無論、相手にも自分にも。
 そうして普通なら類まれなる見た目になってしまうものを、アート技術でカバーし見た目を綺麗にしていけば小宮特製オムライスが完成したのだった。だが、ここで小宮には不安が1つ。───オブリビオンのオムライスを食べないといけないという事だ。

「オブリビオンのオムライスも、食べなきゃですもんね。耐性スキルでなんとかならないかしら。……ならないんだろうな」

 だが、同時期に完成させて持ってこられたオブリビオンのオムライスは───あれ?以外に普通のオムライスっぽい?
「(もしかして、レイちゃんの叱咤が意外に効いてるのかしら………?)」
 不思議そうに、そしてちょっとの期待をしながらパクリと一口放り込むと、卵のふわふわとしていてそれでいてケチャップライスの酸味が────なんてもの、感じられるなんてそんなことはなかった。
 なんだこれは。
 寧ろこれ泥食わされてんじゃねぇのか?と考えてしまうほどの美味しさ皆無の一品。……あんにゃろ!反省してねーな!!!!!
 だが(ほぼ勇気と覚悟と耐性だけで)食べ切った小宮は、自分の料理をヤミナベーの前へ置き、述べる。

「私、ちゃんと食べましたから。あなた、食べ物で遊んだ覚悟は、出来てるんでしょうね」

 次の瞬間にはオブリビオンの声にならない叫びが谺響したのだった。ジョロキア、キャロライナ・リーパー、ドラゴンズ・ブレス等の辛味成分がオブリビオンを容赦なく蹂躙していったのだった。
 ───────こうして小宮も無事(※オブリビオンは無事じゃない)、ヤミナベーとの対決で勝利を収めたのである。

 第3フェーズ、シャルVSヤミナベー!
 レイ、小宮に引き続き、ヤミナベーと料理対決を行うのは清川・シャル(ピュアアイビー・f01440)。彼女も彼女なりの作戦でこれに勝利しようと考えているようだ。

「わー。シャル甘いもの苦手だなぁ〜とっても苦手〜。生クリームとか〜」

 こ、これは………まさかの「まんじゅうこわい」作戦だ!しかも思った以上に棒読みだ!効くのかこれ、効くのか???
『………………………』
 それを見つめるオブリビオンは、じっと考えるようにしてから料理をし始める。え、もしかして効いてる…?
「(意外に好感触ですね………ともあれ)──さて!誰かさんの胃袋掴んでるシャルとしては料理を不味くとは出来ませんので食材と調理法に拘りましょうっ」
 これを見たシャルはそう言い、料理を始める。
 だが、数々のオブリビオンを滅多糞に潰してきた武器そーちゃんで、狩ってきたばかりのオークの肉を叩くものだから驚愕ものである。しかもオークは解体済み。……という事は、オブリビオンはこれがオークの肉だとは分からないぞ!怖!加えて、“狩ってきた”って………“買ってきた”の間違いでしょ?とでも言いたくなるようなトンデモ発言である。
「こうして筋切り、っと」
 そして筋切り等も同様に、自分の脇差、修羅櫻で行う。………武器でやんないで!軽く解体ショーみたいだよ!お願いだから付属の包丁でやったげて!オブリビオンが少し怖がってるよ!!!!!
 とまぁ、そんな言葉が聞こえたような聞こえないような。兎に角、適当小麦粉、卵、パン粉(?)を付けて、サイボーグやウォーマシンのメンテナンスに使用する油(※やばい)で揚げれば、トンカツが完成したのだった。

 そうしていれば、オブリビオンも完成したようで、シャルの元に運ばれたのはアイスクリームだった。それはシャルが言ったように甘くて、生クリームを使用したスイーツだ。
「(やったーアイスクリームだ!ラッキー♪︎)………うぅ、酷い……こんな不味いものを食べさせるだなんて……………………!」
 シャルの迫真の演技だ!冒頭とは全く違う!……だが、オブリビオンはそれどころではなかった。
 オブリビオンは見た。
 そのトンカツがどのようにして出来たのかを。
 揚げる時に明らかに使い込まれた油を使用していたことを。

 こうしてオブリビオンは、シャルの作った美味しいトンカツを食べる事も出来ず敗北に終わったのだった。シャルもまた見事に勝利を収めたのだ。

 第4フェーズ、ジャックVSヤミナベー!
 これを見ていたジャックが、次はオブリビオンに挑むようで料理の準備を始める。
「料理は得意じゃないけどやるだけやってみよう!」
 述べる彼は続け様に言葉を紡ぐ。
「料理はミー1人だと大変だから、カモーン!ドールゴースト達!」
 そう言うやいなや、ドールゴーストが必要分に足るだけの少数召喚される。これは彼のユーベルコード【Help me Doll ghost】というものだ。
 これによって召喚されたドールゴーストにアシストしてもらい、手際よく料理を作っていく。それに対抗するように、オブリビオンもまた沢山の手をにょきにょきと生やして手早く作業を行うが、度々料理にベチャベチャと自身のおこぼれが入ってしまっているような…………いや、気の所為だろうか。

「(兎も角相手の料理が酷い事は分かったけど、ミーもそれに合わせた方がいいかな?いや、どうせなら正当的に勝った方が嬉しいよね)」

 その様子を見ていたジャックは暫し考え、手ごろ良く料理を作る。パイ生地を作り、傍らではドールゴースト達がドライフルーツを潰してブランデーと混ぜミンスミートを作る。そしてオーブンで焼き上げること15分。ついにジャックの料理が完成した。

「ミーが作ったのはこれ!濃厚で甘くて美味しいミンスパイだよ!」

 そう言って取り出し皿に並べられたパイを見れば、一口二口で食べれるような小さなサイズで、星のマークが象られているなんとも可愛らしい料理だった。
「すごい!かわいいです!」
 これは女性陣からかわいいと大好評であった。
 しかし、オブリビオンが作ったのは見た目もただただエグい闇の料理。そうであるからなのか、大いに女性陣から顰蹙を買ってしまった。これにてヤミナベーの敗北が決まったのだ。

 ちなみにそんな料理はというと、ヤミナベーが少し目を離して、次に見た時には無くなっていたという。
「食べたよ、ミーはちゃんと食べました!」
 怪しい………が、オブリビオンとの戦いには破れなかったジャックなのであった。

 第5フェーズ、ユニ&廟花VSヤミナベー!
「わぁユニチョコミント苦手だなぁちょーにがてー。食べたくないなー」
 シャルの真似かな???あれれ?同じようなとぼけをさっきも聞いたような…。と思うがしかし、オブリビオンもそれは2度目は通用しないぞ!と言わんばかりにアルファ・ユニ(愛染のレコーディングエンジニア・f07535)を睨んでいた。
「…なんて茶番は置いといて。はぁ

 はやくぶちのめさせてあのダークマター」
 溜息を一つ付いた後の言葉が、思った以上に殺意が高くて吃驚である。そんな事を言うようには思えない彼女は、一通り歩きながら皆の応援をしていた。……どうやら料理対決に直接的な関与はしないつもりのようだ。
「料理かぁ。ユニは作れないんだよな…レシピがないとなんにもできない。見本があればそこそこにできるんだけどね?」
 どうやら作れないという事を聞いて、ヤミナベーも諦めたのか今度は柩屋・廟花(奈落の空を翔る者・f14142)に勝負をしかけてくる。廟花もそれに乗っかる形で、ノリノリで料理の準備を始めることだろう。
「(*´ω`*)お料理の時間だよー。(;´・ω・)私、料理できないけど…」
 そう口篭る廟花に、ユニはにこりと笑って話しかける。
「だとしてもユニよりは出来ると思うから、任せちゃうね?」
「任された!(`・ω・)ゞ」
 こうして廟花は料理、ユニは応援(?)という形で事は進んでいくことだろう。この対決で作るのは基本中の基本、カレーだ。
「さてと、料理開始だよー」
 そうして料理が開始されたのだが、この時点ですでに無意識下で呪詛が発生!
「(/・ω・)/…あれ?…んー…えっとー…こーしてあーしてー…なんか違うー…んー…完成だよー」
 あれ?んーえっとー………と繰り返してやっと出来たカレーがあった。しかしそれはカレーではない(断言)。むしろ意図せずしてダークマターを作り上げてしまっていた。もう一度言おう、カレーではない(2度目)。
「大丈夫だよ、廟花ちゃん。ちゃんと(?)カレーだよ」
 そうにこやかに言うユニの言葉に反応してか、オブリビオンも完成したカレーのような何かを見て硬直する。だがその隙に今度はユニが盛り付けされた様々な皆の料理のうち1つに、あろうことかシュールストレミングの残り汁を仕込んだのだ。加えて妖精バンシー(!!???!)も盛り付けた。

 そうして互いに完成した料理を食べた時、それは起きたのだった。
 まずカトラリーを向けたら泣きわめくバンシー。更には凄く臭い料理。そして不味い。
 これにはヤミナベーも戦々恐々とし、中々に箸が進まず結果敗北に終わることだろう。

「(;´・ω・)か、完成したよー…私も食べよう……モグモグモグモグ…εミ(ο_ _)οパタリ(二度目の撃沈」
「……………………」
 2人が懸命に食べた功績もあって、ユニと廟花は勝利することが出来たのだった。

 第6フェーズ、カイムVSヤミナベー!
 ようやく最後の関門、カイムが相手となって出てきたが、彼は料理が出来るわけではなかった。
「俺は料理なんて出来ない。本を見ながら作成した茶碗蒸しをダークマターに変えた事があって、錬金術師を名乗ろうかと思ったくらいだ」
 闇の錬金術師かな??すごいな……ダークマターに変えるだなんて……。ともあれ彼も特には料理の面で参加するつもりはないらしく、食べる方に専念するようだ。
「(さっきはレイ…キレてたよな?やっべ…まぁまぁ怒ると怖いのな…)」
 料理への冒涜行為を改めないオブリビオンに、キレる一歩手前になったレイの怒りようを思い出してカイムは考える。確かにあれは明らかにオブリビオンが悪い。
「(まあ、それは兎も角俺もやれることはやんねぇと)」
 そこまで考えが至った所で、カイムは食べる作業に移る。
 1口目。
「ぐおっ…口にねちゃねちゃと…」
 2口目。
「くさっ…何の臭いだよこれ…」
 3口目。
「喉の奥に行かない…」
 4口目。
「……友人が……手を振って……」
 と、ここまでなった所でふらふらと意識の混濁が見えはじめる。
「ええ!?カイム、しっかりして下さい!」
「わ、今すぐ治療しますね!!!」
「うわぁ、大変な感じになってるね………」
 これに助け起こすシャル、応急処置の準備をするレイ、そして生まれながらの光にて治療を行う小宮によって、カイムは救われた。
 思いがけず格好がつかない感じになってしまったカイムであったが、料理の数を減らす、というのには多少貢献できたのではないだろうか?

 結果、ホテルペンドラゴンチームは総合的にオブリビオンに勝利し、無事料理対決を終えたのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

パルル・ブラックベリー
【SPD】
はいはいはーい!パルルちゃんもぉ、お料理するよ!アイドルだもん。料理くらい出来てとーぜん!
え?相手に食べさせて倒したら勝ち?……ふーん、そっかぁ。じゃあパルルちゃんの料理を食べてよ。塩分濃いめがいい?じゃあ塩酸入れるね!あとは甘酸っぱい匂いを出すために青酸カリ入れとこ。

ヤミナベーの料理は……パルルちゃんが食べるフリして彼等に犠牲になってもらいましょう!パルルちゃんの為に食べてちょうだい!



●料理のアイドルちゃん☆
 ここに引き続き料理対決に挑む一人の猟兵がいた。
「はいはいはーい!パルルちゃんもぉ、お料理するよ!アイドルだもん。料理くらい出来てとーぜん!」
 例の如くテンションMAXでそうアピールするのは、パルル・ブラックベリー(腹黒フェアリー・f10498)。彼女は闇の遊戯からこの依頼に挑んでいた猟兵である。そんなパルルは料理対決の概要を見て、ふむふむ、と理解したかのように頷く。

「え?相手に食べさせて倒したら勝ち?……ふーん、そっかぁ。じゃあパルルちゃんの料理を食べてよ」

 …………駄目だ。全然分かってない。倒せば言い訳じゃないぞ!きっと!……だけど言ってるこっちもなんだか心配になってくる。もしかして倒したら勝ちはあながち間違いではないのかも、と。(※間違いです)

 そうして合図もなく始まった料理対決であったが、パルルはヤミナベーの好み通りに作りたいらしく、逐一オブリビオンに聞いてくる。
「塩分濃いめがいい?」
『……………………(頷く)』
「じゃあ塩酸入れるね!あとは甘酸っぱい匂いを出すために青酸カリ入れとこ」
『!?!?!???!!!』
 まってまって、塩分濃いめに頷くと塩酸入れられるの???食塩じゃなくて??というか青酸カリいれたら甘酸っぱくなるとおもったら大間違いだよ!!!え………てことはそれをオブリビオンに食べさせようとしてるの?
 そこまで考えたオブリビオンはSANチェt…………オブリビオンは恐怖で見が竦むことだろう。だって正気の沙汰じゃないし、普通青酸カリとかいれたやつ人に飲ませたりしないぞ!そんなこんなで恐怖に苛まれるヤミナベーの料理が完成されれば、パルルの元へと運ばれることだろう。

「パルルちゃんの為に食べてちょうだい!」
 そうして犠牲になって貰うべくユーベルコード【悪質な売名活動(ファン・オブ・フォールス)】によって召喚されたファンを自称するサクラに食べろと押し付ける。が、中々食べてくれない。
「いや、食べろよ!」
 お金で雇ったのに食べてくれないなんて……悲しきかな。
 兎にも角にも一進一退の攻防を続け見事ファンを自称するサクラにオブリビオンの料理を食べさせたパルルは、料理対決においても(瀕死にさせるという形で)勝利を収めたのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​




第3章 ボス戦 『闇落ち怪人ヤミナベー』

POW   :    怨嗟の叫びを上げる食材達
【材料になった食材 】の霊を召喚する。これは【汁による毒】や【臭いによる麻痺】で攻撃する能力を持つ。
SPD   :    ショートケーキ・ギャンビット
【毒々しい色の汁を吸ったショートケーキ 】による素早い一撃を放つ。また、【無理矢理食べさせる】等で身軽になれば、更に加速する。
WIZ   :    ジャッジメント・出し汁具材
【何故か生えている目玉 】を向けた対象に、【催眠で蛍光色の出し汁一杯の食材を食させる】でダメージを与える。命中率が高い。

イラスト:鋼鉄ヤロウ

👑11
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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主はカイム・クローバーです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 ようやっと料理対決を終え、ヤミナベーとの決着も着いたかと思われたその刹那、オブリビオンは中身を垂れ流しながらゆらゆらと近づいてくる事だろう。

『…………………!!!!!!』
 (まだおれは認めてない!)

 …………そう述べているようにも感じるヤミナベーは只々威圧を放っていた。どうやら今度はオブリビオン自身と戦え、という事のようだ。
 負けを、旧人類の敗北を認めたくないだろう。
 だが猟兵達も負けてはいられない。ある者にとっては何かしら思い入れがあるものかもしれないし、ある者にとっては何の恨みもないかもしれないからだ。

 兎にも角にも、ヤミナベーと対峙する事となった君達は、それぞれの考えの下その戦いに身を投じることになる。

 いよいよヤミナベーとの最終決戦が今、始まる───!
パルル・ブラックベリー
てめぇ人の作ったもの残しやがったな?もう許さねえ!まず潰した後に惨たらしく潰して最後に骸から戻ってくるのも嫌になるほど潰してやる!
パルルちゃんの一撃を甘く見るんじゃねーぞ。この身体からあふれるアイドル力……こいつは少しの刺激を受けると爆発するんだ。オラ!やってみろ!てめぇの中身と化学反応を起こしたらドカンだ!お互い粉々に吹っ飛ぶぞ!ブチまけなくても自爆してやるけどな!かかってこいやぁー!!


雷田・龍子
【SPD】
「散々闇鍋を食わされたが、今度はお前を美味しく料理してやる」
龍子はそう言うとUCを発動。
胸元に手を深く突っ込み、引き当てたガジェットでヤミナベーを美味しく料理しようと試みる。



●それは光り輝くガジェットボンバーチート ✧
 ようやっとヤミナベーを追い詰めた猟兵の内、パルル・ブラックベリー(腹黒フェアリー・f10498)と雷田・龍子(人派ドラゴニアンの剣豪・f14251)の2人は、これまでの事件の発端に当たるオブリビオン……ヤミナベーと対峙していた。
「────てめぇ人の作ったもの残しやがったな?」
 そうキレ気味に話すパルルの目の前には、ヤミナベーの為に作られたパルルちゃんお手製の料理。………の残留物があった。
「乙女の手作り料理を食べれるなんて中々にない。にも関わらず、これだけの量を残すとは。……作った者への感謝はないのか?」
 これに龍子が“乙女が作った”と述べる。それは確かに嘘ではない。嘘ではないのだが………如何せん殺人兵器と化している料理を何故残すのか、という問いで括るのは少々ヤミナベーが可哀想にも思えてくる。しかしながら、パルルは依然として怒りを抑えずにオブリビオンを睨みつける。
「もう許さねえ!まず潰した後に惨たらしく潰して最後に骸から戻ってくるのも嫌になるほど潰してやる!」
「成程、調理を施す前に“半殺し”という訳か」
 あれ?なんか微妙に2人の会話がズレてる気がする………うん、ともかくだ。2人の中で一致しているのはヤミナベーの討伐という認識(?)だろうか。そんな2人は早速ヤミナベーを倒さんと画策し、実行に移し始める。

「パルルちゃんの一撃を甘く見るんじゃねーぞ。この身体からあふれるアイドル力……こいつは少しの刺激を受けると爆発するんだ」
 アイドル力って爆発するものなんだ………なんて納得している場合ではないが、確かにパルルの周囲にはアイドル力のオーラ────のようなものが見えなくもない。語彙力を皆無にした説明をするとすれば、なんかよく分からんけど凄そう!である。
「……………!」
 これに何の対抗心かヤミナベーが反応を示したようで、鍋をグツグツと煮えたぎらせ、中身を少し零しながらも興奮気味にパルルに突っかかる。
「ふむ、“お前達猟兵など我らの強大な力にとって足る存在ではない”、か。……たかがオブリビオンが面白い事を言う」
 そのヤミナベーの言葉を聞いて、龍子は視認しながら吐き捨てる。というか、え、ヤミナベーの今の言葉分かったんだ???
「オラ!ならやってみろ!てめぇの中身と化学反応を起こしたらドカンだ!お互い粉々に吹っ飛ぶぞ!まあブチまけなくても自爆してやるけどな!────かかってこいやぁー!!」
 えぇ……?(困惑)とオブリビオンが困惑してしまうのは容易く想像できる。何故ならパルルちゃんの勢いに気圧されているから……というのと単純に勢いだろう。しかし、全然会話が噛み合ってないはずなのにこの2人、何故か攻撃の息だけはピッタリである。そんな2人に気圧されてか数秒、ヤミナベーは固まってしまっていた。
「なんだ?かかってこねぇのか?この………腰抜けがぁ!」
 だがこれに対し、パルルがヤミナベーへ言葉を発する。
「…………………!!!!」
 勿論、そんな挑発とも取れる言動に反応しないヤミナベーではない。ヤミナベーは己の持つ力を猟兵達へと向けて、それにより異物が放たれる。
「これは………!色が変色し切って分かりずらいが───ショートケーキ?」
 そう、これはヤミナベーの技【ショートケーキ・ギャンビット】による攻撃だ!
 毒々しい色の汁を吸い込み過ぎたショートケーキは、猟兵達に向かってくるのと同時に、ヤミナベーが食べさせようと迫り来る。

「待ってた………………この時をな!!!!」

 しかし“迫り来る”だなんて……………これ程パルルにとって都合のいい行動はなかっただろう。
 彼女は望んでいたのだ。ヤミナベーが自身に近づくその時を。

『────こうなったら自爆するしかねぇ!パルルちゃんバンザーイ!』
 ドォオオオオン!!!!

 それは彼女のユーベルコード【パルル・ボンバー】。その溢れ出んばかりのエネルギーによる大爆発は、自爆という形でヤミナベーを巻き込む事により多大なダメージを与える事となった。……自身を犠牲にしてでもオブリビオンにダメージを与えるとは、UDCアースかなんかで見た神風特攻隊とかいうやつに似たシンパシーを感じて感服の一言に尽きるだろう。
 有難うパルルちゃん!よくやったぞパルルちゃん!

「それなら今度は私の出番だ。────散々闇鍋を食わされたが、今度はお前を美味しく料理してやる」

 そんなパルルちゃんの勇姿を見届けた龍子は、ユーベルコードを発動する!
『さて、何が出るかな?』
 そう言いおもむろに胸元へと手を伸ばすと、深く突っ込んでガジェットを取り出す。引き当てたガジェットはヤミナベーを料理するに相応しい………正しく闇ガチャの如く脅威を放つ攻撃性の高いモノだ。そうこれこそが龍子の発動したユーベルコード【ガジェットドロー】である。

「覚悟は出来ている、と言っていたのだからもう心づもりをする時間など不要だろう?存分に料理されるがいい!」

 龍子は爆撃攻撃で大分弱まったヤミナベーへと、容赦のない一撃を叩き込む。そうしていけば、ヤミナベーの限界が見えてくる事だろう。
 こうして、何やかんやでヤミナベーを弱らせた2人は、他の猟兵達と共に討伐に向けて一進一退の攻防戦を繰り広げる事となるのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

アルファ・ユニ
【ペンドラゴン】
やっと?
あんたを倒したくてうずうずしてた

序盤は後方から援護射撃で飛んできたもの撃ち落とす
ラックさんと廟花さんに拘束してもらったらゆっくり歩み寄って死刑宣告
…こういうときのかっこいい言葉ってなにかあったっけ、偉人とかの。それこそ蒼さんとかならいいの知ってそうだけどな
まぁいいや バイバイ

UC音を敵周辺へ。仲間には耳塞いでもらって敵含め周辺空間の時間を極限まで遅くする
それぞれ思うとこあるだろうしみんなに存分に攻撃を叩き込んでもらって

全員の恨み妬みが空間に吐き出されきったら位相反転音を放射しUCを解除、全ての攻撃が同時に容赦なく奴に襲いかかる
避ける術なんて勿論与えない


蔵方・ラック
【ペンドラゴン】
(威圧を放つヤミナベーを見て)そーう来なくっちゃ!
やっぱり直接対決が一番スッキリするでありますからね!
どっちが上か、骨の髄までわからせてやるであります!!

攻撃は【見切り】で躱したり
変形させたバラックスクラップで【武器受け】しつつ
『屑鉄錨』で動きを止めるのであります!
まず胴体っぽい所に枷!たっくさんの屑鉄と重りは頭の鍋の中に投入!
ふっふっふ、バランスとれないでありましょう?
後は廟花とユニのUCでカンペキでありますね!

フルボッコタイムでは、皆の派手な攻撃をすごいすごい!と眺めつつ
自分も金属スクラップ製の杭をいくつか打ち込んでおく
激痛耐性があっても不味いものは不味かったので!!


小宮・あき
「ホテル・ペンドラゴン」の団員達と参加。
アドリブ・連携、歓迎します。

◆流れ
(1)個別行動
(2)ユニちゃんの時間停止
(3)ボコる(最後はカイムさん・シャルちゃんコンビ)
(4)時間解除フィニッシュ

私は後衛からUC【愛雨霰】。
敵の放つ「食材の霊」や「ショートカット」を打ち落としましょう。
ユニちゃんのUCが発動するまでの時間稼ぎです。

時間停止中は、周囲の警戒。
マスケット銃で【一斉発射】出来る状態に。
団員が楽しそうに叩き込んでいるのを眺めながら、
一撃だけ、銃で撃っておきましょうか。

最後は爆発四散するだろうヤミナベーを見て。
「たーまやー」
あれ、確か、大きな花火が上がるときはこういうんでしたよね?


レイ・キャスケット
【ペンドラゴン】のみんなと

往生際が悪すぎない?やけっぱちヤミナベーはカイムのおにーさんとペンドラゴンの愉快な仲間たちがきっちり引導を渡してあげないとね

UC≪付与の羽衣≫に様々な【属性攻撃】の力を込めて虹色に輝きを放つ【全力魔法】の色は蛍光色の出し汁とは似てに似つかない綺麗な色だよね?
ユニの時間停止UCで疑似的七属性(炎・水・氷・風・雷・光・暗)同時魔法攻撃でカラフルバレット!(ピストル象った指先から属性弾)

これは闇鍋の間違った文化に騙されたキマイラフューチャー民の分!(建前)
これは闇鍋で犠牲になったバァムクーヘンの分!(本命)
そしてこれはホテル・ペンドラゴンみんなの絆の力だー!(適当)


柩屋・廟花
【ペンドラゴン】で参加

(;´・ω・)んー、みんな凄い気迫だねー…ヤッパリあんなモノ二回も食べさせられた恨みかなー?
と、取り合えず不用意に前衛に行ったら危なそうだし、今回は皆の援護に回ろうかなー
取り合えず、ユニちゃんが時止めるみたいだけど、それまでは私が妨害しとこうかなー?
【縛鎖封陣】発動…雁字搦めに…はははは…(一瞬、暗い側面が出て来る)

ユニちゃんが時間止めたらー折角だし私も「呪詛」を撃ちこんどこうかなー?酷い目にあったからね…

ちょ、カイム君?私は来冬に会いたくないんだけどー?


ジャック・ソウル
【ペンドラゴン】で行動

【心情】
ペンドラゴンの手でヤミナベーに終止符を!

ヤミナベー!ユーの攻撃は皆には当たらないよ!ミーがガードしてるからね♪

ヤミナベーの攻撃はUC【Jack the Trick】で皆に攻撃が届かないように【かばう】【挑発】【時間稼ぎ】でサポートする。

オールコレクト!マスターアームオン!ファイアァァァァァァ!!

ユニさんの時間停止UC発動で【エンジョイスピナー】を構えて【一斉発射】で全弾を打ち切る。


清川・シャル
【ペンドラゴン】
とうとうこの日が。
手加減は要りませんよね?

Amanecerを召喚
UCを鼓舞を込めて使用
戦意喪失の催眠術、殺気も飛ばしつつ
次に熱光線と音圧での攻撃を
(一斉発射、早業、目潰し、串刺し、スナイパー、衝撃波

ぐーちゃんΩで皆さんの援護をしながら接近
(クイックドロウ、早業、援護射撃、毒使い、マヒ攻撃

捕縛したられっつごー!
鬼には金棒!
そーちゃん(なぎ払い、2回攻撃、鎧無視攻撃)で殴りに行きますとも

そーちゃんを叩きつけたら、櫻鬼のジェットと反動で距離を取って

「カイム!いっけー!」
投擲で投げます
気合いで乗れるように風魔法で補助して
念動力、操縦でヤミナベーまっしぐら
頭から突っ込まないでね?


カイム・クローバー
【ペンドラゴン】で行動
長い間続いたこの戦争もいよいよ終わりだぜ…俺達はお前を倒して闇鍋というトラウマを乗り越えてみせる!(ビシィ)
俺は【挑発】入れながら【見切り】【残像】で時間稼ぎ。基本的にはケーキ攻撃を躱す役に徹する。皆の援護も受けられるし、一発も当たる気がしないぜ! 時間を止めた後が本番だ。シャルの投擲したそーちゃんに乗って距離を一気に詰め、怒りの籠ったUCと【二回攻撃】【串刺し】でめった斬り。ペンドラの皆も思い想いの丈を派手にぶつけるんじゃねぇかな? 全て終われば、爆発する奴を見てポツリと呟く。
これで俺も皆も過去を乗り越えた。さらば、闇鍋。次回の冬にまた会おう。



●食材ノ贖罪
 他の猟兵達の力添えにより大分弱まったかに思えたヤミナベーであったが、宿敵たるカイム・クローバー(UDCの便利屋・f08018)を始めとしたホテルペンドラゴンの面々を視認するや否や、またも鍋をグツグツと煮えたぎらせて立ち立ちはだかっていた。そんなヤミナベーの様子を見てユニは言い捨てる。
「やっと?あんたを倒したくてうずうずしてた」
 同旅団所属、アルファ・ユニ(愛染のレコーディングエンジニア・f07535)はヤミナベーとの対決を望み、むしろやっと戦えるのだと余裕の笑みを見せていたのだ。そしてそれは清川・シャル(ピュアアイビー・f01440)にも同じ事が言えるようで、彼女も微笑を浮かべながら述べるだろう。
「とうとうこの日が。手加減は要りませんよね?」
 無論。オブリビオンに……しかも自分達に(色んな意味で)深い傷を負わせたヤミナベーに遠慮など必要ないだろう。他の者もそう考えたかのように、一堂に会す全員が頷き返す。
「むしろこんな事件を仕出かしたヤミナベーを、後悔させてやりましょうか」
 そう言う小宮・あき(人間の聖者・f03848)は、静かに見据えながら言葉を紡ぐ。それは何故と言うなら、然るべき処罰をヤミナベーには受けて貰わねばならないからである。闇の遊戯などという巫山戯たゲームでいたいけな猟兵達の心を弄んだ上、料理対決(ほぼ闇鍋と変わらなかったじゃねぇか!)なんてものを開催し苦しめてきたのだから。そんな皆の冷やかな怒気が伝わってきたのか、ヤミナベーは負けじと威圧を放つ。
「……………!!!!!!!」
 (グツグツグツグツ!!!!)
「──────そーう来なくっちゃ!やっぱり直接対決が一番スッキリするでありますからね!どっちが上か、骨の髄までわからせてやるであります!!」
 だが、五月蝿すぎるくらいの煮える音を聞いて、蔵方・ラック(欠落の半人半機・f03721)がにっこりと笑いかけそう宣言した。何事も口先だけではどうとでも言える………だからこそ上下関係をはっきりさせる必要がある───とは、彼の言わんとする所なのかもしれない。
「だけどさ、往生際が悪すぎない?───そんなやけっぱちヤミナベーはカイムのおにーさんとペンドラゴンの愉快な仲間たちがきっちり引導を渡してあげないとね」
 こちらも笑みながら、そして相も変わらずヤミナベーへ言葉を放つレイ・キャスケット(一家に一台便利なレイちゃん・f09183)は、挑発とも違った言詞で誘引する。………それにしても女性陣が総じて笑顔なのは怒っているからなのだろうか?鈍くなければその問いの解答は言わずとも分かるだろう。うん、全くもって末恐ろしい。
「(;´・ω・)んー、みんな凄い気迫だねー…ヤッパリあんなモノ二回も食べさせられた恨みかなー?」
 あ、そんな女性陣の中にも『第一次闇鍋大戦』(?)の犠牲者ではない、ただただ困惑している猟兵がおりました!それは猟兵、柩屋・廟花(奈落の空を翔る者・f14142)。彼女がペンドラゴンに入った時、その大戦は収束を既に迎えていた故に犠牲者ではなかったのである。また、彼女の恨みかな?という疑問はその通りと言うしかない。というか、あんな闇鍋や闇の料理を食べて恨まない奴など居ない!仏の顔も三度までと言うが、この時ばかりは一度でも怒るぞ!絶対!
 ………そんな誰かの心の叫びはともかく、これらの苦い体験をさせたヤミナベーへカイムが述べる。
「長い間続いたこの戦争もいよいよ終わりだぜ…俺達はお前を倒して闇鍋というトラウマを乗り越えてみせる!」
 ビシィ!とヤミナベーを指差ししながらの、その言葉を皮切りに戦いの幕がようやっと上がることだろう。
「ペンドラゴンの手でヤミナベーに終止符を!」
 同時に、ジャック・ソウル(パンプキンヘッド・f02764)が士気をあげるように───勝ち鬨を上げられるようにと声を奮わせたのだった。

「さぁて、行くでありますよ!」
 こうしていよいよ、ヤミナベー本体との戦いが開幕した。するとその途端、意気込むラックが距離を詰めようとぐんと近付こうと模索する。それは皆で考えた作戦の下行われた行動であったのだが、ヤミナベーがそれに気付く事はまだない。
「(!やっぱり、中々容易く近付けようとはしないでありますね。……遠距離も近距離もどちらを選んでも、オブリビオンにとってはまだ不安に残るところではある……という事でありましょうか?)」
 考えつつも身の熟しの見事な事で、ラックは次々と攻撃を躱し、時折変形させたバラックスクラップで攻撃を受け流していく。
「(ただ、こっちも限度がある……それを良く熟知しているでありますね。宿敵、というのも関係ありましょうが、多分)」
 ラックはそうして思考を巡らせながら避けていくことだろう。………だがそれは全て避け切っているかに思えるものの、相手も手負いの狼の如く中々に鋭い攻撃を放ってくる為、完全に避けられているという事は難しいかもしれない。だから、というのも何だが彼の予期せぬ方向から攻撃が降ってきたのに対して判断が遅れてしまっていた!
「!!しまっ──────」
 当たる─────そうラックが覚悟したその時。
 ドシャッ!!!
 投げつけられたショートケーキが何か壁のようなものに当たった音がした。
「ヤミナベー!ユーの攻撃は皆には“当たらない”よ!ミーがガードしてるからね♪︎」
「ジャック殿!」
 目を開き視認すれば、そこには自由自在にカボチャヘッドを操るジャックの姿が目に入る。どうやらカボチャヘッドでヤミナベーの攻撃を防いでくれたらしい。
「助かったであります!」
「それなら良かったよ。………ミー達の事もちゃんと認識しないと足元から崩されちゃうよ、ヤミナベー!」
 ラックが礼を述べれば、ジャックは再びヤミナベーへと向き直る。そしてわざと注意を引きつける。それは自分が守りに徹して効率良く作戦を進めるための、これまた策略。そうしてラックを攻撃から守った技、ユーベルコード【Jack the Trick】で翻弄するようにパンプキンヘッドを操作していくことだろう。

『御手を拝借頂こうか♪︎───さてはて君は、ミーのトリック見破れるかい?』

 さながら大道芸人の口調で言葉を紡ぐジャックは、縦横無尽に操作していた幾数ものパンプキンヘッドを、相殺するようにぶつけていく。
「(これは時間稼ぎ、のつもりだけれど───ワオ!いいね♪︎こんなのに乗っかってきてくれるなんて…体を張って挑発した甲斐があったよ)」
 こんなの、とは行った挑発の事だろう。これによりヤミナベーの攻撃も、より単調化されたものになる。そんな彼の目先にあるのは当然カボチャ。と思われたがしかし、予想に反した物が目の前に迫り来ていた。それはぐーちゃん……もといグレネードランチャーの擲弾だ!
「!!!!!!!」
 (グツグツ!!!)
 ドォオオオオン!
「油断大敵、決して侮る事なかれ。───事なかれ主義で油断をしているとは、なんとも余裕ぶっこいてますね。……身を滅ぼす羽目になっても知りませんけど!」
 そう言い銃口を向けるのはシャルだった。周囲はけたたましい擲弾の反響音と、硝煙にも似た匂いが立ち込めている。加えて、強い意志でヤミナベーを見つめるシャルからは殺気を感じ取る事が出来るだろう。
「────!!!!」
 それと共に、何故か恐怖が湧き上がって力が上手く入らないような感覚に襲われる。それは、シャルが密かに召喚していたAmanecerというインカムとスピーカー&アンプによって見えない力────音波による攻撃が成されていたのだ。それだけならまだしも、これは彼女が鼓舞を込めて放った御業。ユーベルコード【サウンド・オブ・パワー】を乗算する事で多大なる影響を及ぼすこととなる。

「シャルは貴方が唯の闇の産物だとしても容赦しません。たかが音、されど音。目に見えない形で有効的な攻撃手段が音なのを、生き証人としてヤミナベーが示すんですっ」

 シャルは言いながら益々攻撃手を強める。その重さがズシリと感じるような音圧は、熱光線の光と混じりながら容赦なくヤミナベーへと当たることだろう。
「ワオ!正に“目から鱗”だね!音での攻撃は思いつかなかったよ!」
「音の攻撃でヤミナベーにも結構なダメージを与えてるっぽいであります!」
「流石だぜ、シャル!お陰で全然当たる気がしねぇ!」
 これには応戦していた、ラック、ジャック、カイムの3人が感嘆の声を上げた。ユーベルコードの増強と鼓舞を含んだ攻撃は、ぐーちゃんを構えるシャルの援護に回るように尚も稼働し続けている。その攻撃のなんと鋭いことか。
 ………これ、トドメを刺す前に鍋の方が壊れるのでは?………なんて、そう考えてしまうほど。つまり火力が“物凄く(バカみたいに)高い”のである。
「─────おっと、ところでいいのかヤミナベー?お前のご自慢の攻撃が、こんなにも簡単に避けられてるぜ?」
 これに益々煽り行為を重ねていくのは、カイムだ。そういう彼は華麗にケーキ攻撃を次々に躱していっている。容易に避けているのは、彼の猟兵としての経験故か。
「!!!!!」
 (グツ!グツグツグツ!!!!)
 そんなカイムの挑発に腹を立てたヤミナベーは、
続け様にケーキ攻撃を行い当てようと奮闘する。が、
「残念だな───────そっちは残像だ!」
「!!!???!?」
 彼の術中に見事嵌ってしまう。そう、カイムは予め残像を敢えて見せる事で敵を翻弄していたのだった。これの策に関してはカイムが一枚上であったようだ。
 だがしかし。ヤミナベーもそれで終わるほど軟弱ではない。そんな、(寧ろここまでゴキブリのような粘り強さを発揮してきたのだから、特段何も説明はいらないだろうが)怒るヤミナベーの取った行動とは、蛍光色の出し汁一杯の食材を食べさせようと急接近してきたのである。
「うおっ!?」
 飛ぶ、蛍光色の食材。
 退く、驚愕する猟兵。
 カイムは突然の事にこれまた対応し切れない様子であった。しかし、やはり此処で助けの手を差し伸べるのが仲間。
 刹那、雨霰の如く銀の光を纏った銃弾が、的確に近付くヤミナベーを撃ち抜いたのだ!ついでに周囲に浮遊していた食材の霊も、バラバラに操作されていた銃によって綺麗に撃ち落とされていた。
「大丈夫ですか?カイムさん。ふふ、間に合って良かった!」
「サンキュー助かったぜ……」
 内心少し焦っていた部分もあってか、ふうとため息をつくカイム。その礼を言った相手とは、ホテル・ペンドラゴンのオーナー、あきである。
 彼女が見事な手腕を発揮した技は、ユーベルコード【愛雨霰(アイ・アメ・アラレ)】。その技は、あきの持つ愛用のマスケット銃を複製して放たれた霧散型発砲によるものなのだが、これがあれよあれよといううちに敵の放つ攻撃物を撃ち落としていくのだから、オブリビオンにとってもたまったものではない。
「(無茶苦茶に粗雑な攻撃をしてもそう当たらないと思いますが…………これも理性が無い状態からくるものなのでしょうね)」
 敵の攻撃妨害を続けるあきは、怒り狂う様子を見て思案し、また続ける。
「──少し話が変わりますが、ヤミナベーさん。何故マスケット銃の銃弾が当たりにくいかご存知ですか?」
 相も変わらず攻撃を続けるヤミナベーに、あきが雑談とも取れる問いを投げかける。それを聞き、怪訝な様子を見せながらも言葉に反応する敵は、彼女の言葉を待つ。
「マスケット銃から放たれる銃弾は必ず発砲した時間の経過と共に落ちるので、標準が合わせ難く、曲がり易いんです。だから常に放物線を描いて着弾(ヒット)する。でも、当たるか当たらないか………というのは私は使い手にも寄ると考えています」
 確かに怒るヤミナベーの攻撃は、見事に外れてしまっているいわゆる無駄弾が多い。それに対し冷静あきの攻撃は、必ずと言っても過言ではないくらいの命中率を誇っていた。要するに、これは撃ち手の感情によっても左右されている、という訳だ。だが彼女がそう打診する理由は、もう一つある。

『─────それに私、愛されていますから』

 あきはにっこりと微笑んで、でもしかと銃口をヤミナベーに向けていた。
 支えてくれる仲間がいること、愛し愛してくれる人の存在を何処か感じ取れること────これら全てが、彼女の力となって変換されていたのだ。それが銃弾となり攻撃となる。到底相手が真似の出来るものではない。
「流石オーナーだよー…………!と、取り敢えず私は前線に立つのは危険そうだし、皆の為にもユニちゃんの作戦の為にも援護に回ろうかなー」
 この見事な射撃の様子を見ていた廟花は、周囲を見渡しながらそう判断する。ここまで皆で削ってきた分、幾ばかりか動きやすいはずだ。
「妨害も大事、だよねー?」
 そうして廟花は考えつつも、ユーベルコードの展開を始めた。すう、と一息吸い込んで彼女から縛る為の呪文が紡がれれば、それは鎖となってはヤミナベーの動きを封じることだろう。
「!!!!!!!!」
 (グツ………グツグツグツ!?)
 これには敵も、もう何度目かもわからない驚きの様子を見せる。普通にぶっ叩かれるのかと思いきや、まさか動きを封じようとしてくるとは思わなかったのだ。

『雁字搦めに…はははは…縛って呪って…そうすれば殺り易いよ、ってねー……………?』

 加えて、ヤミナベーは驚愕と恐怖とがない混ぜになってしまっていた。というのも、廟花がユーベルコード【縛鎖封陣(チェイン・アンド・チェイン)】を発動させた時、彼女の様子が一瞬黒い側面を見せたからである。はははは………と含み笑いを言う彼女は、むしろヤミナベーよりも闇を超越しているのではないかと疑いそうになるほどだ。美人が凄むと怖いと言うけれど、いやあこれも中々に恐ろしい!………と、えーコホン!そんな風に思う、誰かもいるかもそれないぞ!
「よし、上手くいったー!……かなー?」
「上等でありますよ、廟花殿!……となれば、お次はこれ!早速食らうであります!!!」
 鎖で拘束するのに成功すれば、今度は矢継ぎ早にラックの技がヤミナベーへ向けられる。

『塵も積もれば……重くて邪魔でありましょう!!』

 それはユーベルコード【屑鉄錨(スクラップアンカー)】によるもう一つの拘束攻撃。胴体にはずっしりとした枷。さらには屑鉄と重りがヤミナベーの中に投入されてしまった。これでは自身が重すぎて、身動きが全く取れない。思わずぐらりとフラつくのが見て取れる。
「ふっふっふ、バランスとれないでありましょう?」
「おおー!鎖だけでは心もとない感じだったけど、これならいけそうー(*´∀`*)」
 それを見て二人はやったと喜び、あきは静かに頷いて続ける。
「準備は出来ましたよユニちゃん!後は任せるわ!」
 その、ラックと廟花の2人によって作られた二重構造の拘束が完成したのを視認すると、あきは即座にユニに合図を送ったのだ。
「──────了解」
 知らせを受けたユニは短く返答すると、ゆっくりと歩み寄る。
「(…こういうときのかっこいい言葉ってなにかあったっけ、偉人とかの。それこそ蒼さんとかならいいの知ってそうだけどな)」
 そして足を進めながら同旅団にいる猟兵の事を考えていた。彼なら言葉を沢山知ってそうなのに、と。………さて、彼女は何と告げるのだろう?
 兎も角、思案しつつもそれは重圧感を感じるほどのゆっくりさで地を蹴る。
 そうして、1歩1歩がスローモーションのようにも見えるくらいの足取りで、彼女は容赦など微塵もなく伝えるのだ。

 死刑宣告を。

『まぁいいや “バイバイ”』

 それは、どんな賢智な難解な言葉よりも分かりやすく、故に残酷な言葉であった。もし、彼女が思い浮かべた猟兵がその場にいたならきっとこう言うのではないだろうか────「誰かにしか分からない言葉よりも、誰にでも分かる言葉で宣言される方が余っ程残酷だ」と。つまりこれは効果的であったのだ。だが、その言葉を発された後の表情を見ることは出来なかった。
 何故なら、動きが停止していたから。
 いや、もっと説明するのなら“そこだけ時間が止まっているように見えるくらい遅くなっているから”、と答えた方が正確かもしれない。

 それは、ユーベルコード【グラーヴェ】。

 時間鈍重の効果をもたらすその技は、ユニの合図によって耳を塞いでいた団員以外─────つまりヤミナベーの周囲のみに発動されていたのだ。
「……………皆、いいよ。それぞれ思うとこあるだろうし、存分にやっちゃって」
 ユニがユーベルコードを発動し、そう言うと、スっと前に出てきたレイがヤミナベーの前に現れる。
「ユニ、ボクはこの時を待ってた。時間を極限まで遅めてくれてありがとう。…………真打ち登場って事で、攻撃を受けて貰おうか!」
 そしてユーベルコード【付与の羽衣(エンチャント・オブ・フェノメナ)】に様々な属性付与を行い、虹色に輝きを持たせたのだ。
「蛍光色の出し汁とは似ても似つかない綺麗な色だよね?」
 これによって属性攻撃力が高まった状態になったレイは、炎・水・氷・風・雷・光・暗の7つの魔法攻撃を、指先から放つ。
「食らえ、カラフルバレット!」
 攻撃であるのに綺麗な虹彩を放つそれは、さながらアルコバレーノを模すように、然しながら彼女の思いを晴らすように撃ち込まれた。そうして彼女も思いの丈を吐き出すだろう。

「これは闇鍋の間違った文化に騙されたキマイラフューチャー民の分!」
 1Hit!建前なのは目を瞑ろう!

「これは闇鍋で犠牲になったバァムクーヘンの分!」
 2Hit!こっちが本命だったんだ、マジか瞑れねぇ!

「そしてこれはホテル・ペンドラゴンみんなの絆の力だー!!!!!」
 3Hit!いやー適当!あ、適当というのは“丁度いい”方の適当でして、決して“いい加減”とかそうゆう意味ではなくてですね………!(言い訳)
 ───とまあ、レイが次々と攻撃をヤミナベーへ撃ち込む一方で、他の猟兵も攻撃をその吐き溜め場所へと加えていくだろう。

「オールコレクト!マスターアームオン!ファイアァァァァァァ!! 」

 今度はジャックがエンジョイスピナーを構えての一斉発射を行っていた。ズガガガガガ!!!!とけたたましい音を鳴らしてそのガトリング砲が撃たれれば、煙と薬莢がそこら辺中に霧散するだろう………全弾を打ち切るまで撃ったのだから。

「折角だし私も呪詛を撃ちこんどこうかなー?酷い目にあったからね…」

 そしてお次は廟花の呪詛が降りかかる。あれは凄く酷かったよーという言葉とは裏腹に、え、結構な重圧のある呪詛が…………いや、致し方あるまい。全部ヤミナベーが悪いんだから!(現実逃避)でもやっぱり凄くヤミナベーへのダメージを与えているのは分かる。そして、

「わあ、すごいすごい!自分も恨みを晴らすでありますよ!激痛耐性があっても不味いものは不味かったので!!」

 それらを見ていたラックは、その派手な攻撃群におお!驚き心を踊らせている(?)ようなテンションで、ささやかなクレームを添えて金属スクラップ製の杭を打ち込んでいく。本当に余念が無い。というか楽しそう。

「………ふふ、何だか皆さん楽しそう。敵さんの前ですけど、微笑ましい光景ですね」

 楽しむ団員の様子を見ながら、あきはそう言うとマスケット銃を構えて一撃だけ、ヤミナベーへと攻撃を向ける。うん、これまでで一番優しい攻撃。…………多分避けられやしないんだろうけれど。

「よーしれっつごー!鬼には金棒!」

 そして、いよいよといった感じに、勢いをつけたシャルがそーちゃんでタコ殴り&ぶん回し攻撃をしに来た!そうして叩きつけた後は、櫻鬼のジェットと反動で距離を取り、そーちゃんを投擲する。しかしそれだけではない。
「カイム!いっけー!」
 あろうことか隣に立つカイムが、そーちゃんに気合いで乗っかったのだ!

『よっし上手く乗れたぜ!─────さぁ、踊るとするか!』

 シャルの風魔法と念動力の補助によって乗っかったカイムは、大剣を翳して怒りを込めた【死の舞踏(ダンス・マカブル)】をお見舞いする。そして滅多刺しに刺す。…………彼も恨みが溜まりに溜まっていたのだろう。そのせいか皆、殺意高めだ。

 そして、ここまできてようやく皆の恨み妬みが吐き出され切るだろう。それを確認したユニは位相反転音を反射し、ユーベルコードを解除した。

 その瞬間。

 皆の放った全ての攻撃が、ヤミナベーに襲い掛かったのだ。

 銃撃、斬撃、呪い攻撃、突き刺し攻撃、打撃、重圧攻撃──────それら全てが合わさり大きな爆撃となってヤミナベーは死に追い殺られる。それは明らかなる爆死。

 ドゴオオオオオオオオン!!!!!!!

「たーまやー!」
「えっと、オーナーこの場面で言うのはちょっと違う気がするよー( ;´・ω・`)」
「あれ、確か、大きな花火が上がるときはこういうんでしたよね?」
「そうだけどそうじゃない。………けど確かに綺麗かも?たーまやー!」
「あはは、レイも言っちゃうんだ。………やっぱりあれは避けられないよね。避ける術なんて勿論、与えなかったから」
「トンデモな身体能力を持ってなきゃ無理でありましょう、あれは。それにしても、いやー綺麗に打ち上がったであります!」
「本当に綺麗だね♪︎夏の情景にも合いそうだし、ミーもこうゆうのワクワクしちゃうよ!」
「図らずして本当に良い具合の模造花火に。ともあれ一件落着、頑張った甲斐も少しはありましたね」

 ………ホテル・ペンドラゴンの面々は、口々に花火を見るテンションでヤミナベーの爆発を見ていた。嗚呼、これでようやくヤミナベーとの決着が着いたのである。

「─────これで俺も皆も過去を乗り越えた。さらば、闇鍋。次回の冬にまた会おう」

 爆発し霧散するヤミナベー花火。その爆音に紛れながら、ポツり、カイムが呟いた。それは喧騒にかき消され、直ぐに空気中に溶け込んでしまった。

   〜〜〜~完~〜〜〜

「ちょ、カイム君?私は来冬に会いたくないんだけどー!?」

 あれ、聞いてた猟兵もいましたね………えーと、コホン!そんな少女の言葉もかき消して、物語は終焉を迎えたのであった!おしまい!!!!!

 ☆────ヤミナベー先生の次回作に乞うご期待!(?)

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年05月09日
宿敵 『闇落ち怪人ヤミナベー』 を撃破!


挿絵イラスト