フィーチャリング☆バット
●さむいよダーリン
――さざ波が行ったり来たり。
足元にkissしたと思ったら、直ぐに海に帰っちゃう。
そう、まるでダーリンみたいにね。
「カーーーーット!!!」
そう張り上げた監督の声と共に、渚を歩いていたキマイラのカップル役の男女とスタッフ達はお疲れ様です、そう笑い合って頭を下げた。
近年、自主製作映画がキマイラフューチャーで流行り出そうとしていた。素人だろうと発想次第で大ブレイクする事もある。
監督はいずれこの世界からレッドカーペットを歩くという、夢と名付けられた野望を抱いていた。いずれ映像界におけるいいねの王者になる、…と。
――しかし。
「…。」
「…どうしました?」
映像を確認していた監督が納得いかない顔をしていた。
台本通りに演じ、なかなかにロマンチックな展開だ。――けれど、何かが足りない。そんな想いに監督は頭を抱えた。
その時だった。
海の向こう、長い髪を靡かせてそれは姿を見せた。
そして前髪を掻き上げ、こちらを流し目で見た。
「—―セクシーぽこぽこさま。」
ハテナマークが静かに沸き起こる。
しかしそう動きを止めたスタッフの後ろで、監督はわなわなと震えていた。
俺が求めていたのは――、これだっっ!!!
●なんでだ
「皆集まってくれて、アリガト。早速だけど、シメて来て欲しい奴が居るんだ。」
そう話を切り出したのはスケバンではなく、グリモア猟兵のコロ・コロ(ツギハギ・f09475)だった。
「自主製作映画って見た事あるかな。今キマイラフューチャーですごい人気なんだよね。…でも問題があって。」
そうコロは窓枠に手を掛けながら、遠い目で外を眺めた。
「…その流行の発信源となるのが怪人なんだよね。」
話の内容はこうだ。
キマイラフューチャーで自主製作映画が流行っていたが、その根源が今回の怪人になっていたようだ。
自分の存在をアピールするように現れては、怪人の魅力を世界に発信し、流行らせようとしているらしい。
そして、怪人が現れた時のハプニングと斬新な台詞を監督はかなり気に入ってしまい、その怪人を主役にした映画が作られるのだと言う。
そして現在ミュージックビデオを作る話にまで盛り上がっているらしい。
…えっと、どっちをシメればいい?
「勿論、怪人の方。…それとこの怪人、妙に不思議な言葉を残すんだ。一度キマイラが面白いと思ってしまえば、あっという間に怪人が流行ってしまうと思う。」
けれど、直ぐに倒してしまうのはダメだと彼女は言った。
「今回の怪人の目的はね、旧人類の凄さをアピールする事なんだ」
この目論見を阻止するには撮影現場に乗り込み、逆にキマイラフューチャーの住民に猟兵の凄さをアピールしなければダメだと話す。
倒す事を前提に動いてしまうと、面白い映画を撮ろうとするキマイラの反発を買ってしまい、怪人も別の場所へ行ってしまうとコロは言う。
「今回の設定は海が舞台の恋愛映画。…と言う名のアドリブの映画。
どんな展開になっても監督は頭ゆっるゆるだから、実際に血が流れるとか、ぽろりとか、放送禁止用語とかが出なければ何でも受け入れると思う。」
そう、最初のミッションはどれだけ猟兵をかっこよく、その魅力をアピールし脚本を変えて面白くするかだ。
怪人の流れを自分達の流れにし、そして追い詰めた後に倒せばいい。
「いつだって皆が主役さ。ヨロシクね。」
そう見送る言葉を投げかけた後、完成したDVDも見せてねとコロは笑った。
縁 灯眞
映画は、
インパクト、台詞、心情が深い、盛大なアクション等々が好き。
けれどジャンルは問わず好む、縁 灯眞です。
二本目のシナリオは、映画の主役になろう。です。
★一章は、皆さんが主役になれる映画です。
怪人の活躍を妨害しながら、
技能と台詞、身体能力も駆使し、皆さんの魅力を最大限にアピールしましょう。
一章は戦闘ではないので、ユーベルコードみたいなものや二回攻撃とかの戦闘技能はエフェクトになります。
技能はなくてもその存在と想いは眩いくらいに光るでしょう。
★二章は、皆さんのライブパフォーマンスが試されます。
★三章、殴ります。
グループ参加もお気軽にどうぞ。
皆さんの熱いプレイングをお待ちしています。
第1章 冒険
『映画は現場で作られる』
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POW : かっこよく怪人役を倒したり派手なアクションを決める
SPD : 華麗な演技やスタントを行う
WIZ : 脚本に口出したり特殊効果などの演出を行う
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴
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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
「主演の方入りまーす!」
浜辺である撮影現場にスタッフから大きな声を上がれば、周りのスタッフから気合いのある声が返る。海辺は寒いと言うのにかなりの熱気だ。
そしてセクシーぽこぽこさま、…ではなく、青い肌の怪人が椅子に座り、自分の鎌状の両手をより輝かせるべく、本番までの時間を使って熱心に鎌を研いでいた。
「ポセさんはそのままのカンジでオッケーですからね☆」
自然体でお願いします!と監督のキマイラは、怪人にそう媚びを売る。
監督はそうウキウキとはしゃぎ。
怪人は鎌を太陽に当てながら、その輝きにウットリしてたり。
どう見てもこの主演(怪人)は殺る気満々で鎌を研いでいるぞ。これを果たして恋愛映画と呼べるのだろうか。
だが、案じるな諸君!
これは恋愛映画には決してならないだろう。
なぜならば、怪人ではなく猟兵の映画になるのだからな!
そう、既にキャストは集まっている。
神羅・アマミ
美男美女がキラキラしただけの恋愛映画なぞここ近年で粗製乱造されとるがまるで観客の方を向いとらんし観客だってそっぽ向いとるじゃろ(突然ある方面へのdis)!
サプライズ演出が必要じゃよ!
それには…やはりゾンビじゃな!あと海なら当然鮫!
かったるいイチャラブ映画と思いきや突然のパニックホラー!息もつかせぬハラハラドキドキの展開とそこから芽生え燃え盛る男女の恋愛…キマイラ中が涙する未来が手に取るようにわかる!
ゾンビ役は妾がやろう。幼女すら容赦なくゾンビ化するハードコアな世界観を演出!
鮫はハリボテ作って助手のオクタビアスくん(ユベコの蜘蛛型ドローン)に頑張ってもらおうか。
共に目指そうレッドカーペット!
●ドキドキ浜辺で芽生える恋(故意)
怪人が長い髪を靡かせながら、浜辺を歩いていた。
その隣で女性のキマイラは、怪人の横顔を見ながら恋する乙女の顔をしていた。しっかり女性のキマイラは相手役の女性になりきっている。すごい役者だ。この映画じゃなければ大物になったかもしれないな!
しかし怪人はあくまで自分が目立つ事しか考えていない。
そこで、女性から控えめに怪人の腕に自分の腕を絡めようとした。
怪人は驚いた顔をしたが、二人は見つめ合い、スタッフ達は息を飲んだ。
「グオォォ!!!!」
そこに迫り狂うゾンビ!
…ではなく、ゾンビっぽいロリ。
(かったるいイチャラブ映画と思いきや突然のパニックホラー! 妾の迫真の演技で息もつかせぬハラハラを魅せようぞ!)
ロリゾンビもとい、神羅・アマミ(凡テ一太刀ニテ征ク・f00889)の目はその想いで輝いていた。
しかし小さいからか、浜辺を走って来るものの歩幅が小さく、迫力には欠ける。
しかしそんなのどうでもいい――、必要なのは熱いハート!レッドカーペット目指すんだからな!
「…下がっていろ。」
怪人は相手役の女性に対してクールに言った。
そう、ロリと言えどもゾンビには容赦しないのだ。
だが君を危険には晒せない。――ではなく、自分の見せ場を作る為、怪人はクールにそうセリフを決めた。
相手役のキマイラは不安げな表情をしながらも後ろに下がる。そしてちゃっかりカメラに見える様に怪人はニヤリと笑っていた。
勝ち目はある。そうロリゾンビを倒すべく鎌を構え――、
そこから怪人目掛けて海からでっかい鮫が水面から飛び出した!
「「「鮫――っっ!!??」」
鮫は大きな口を開け、鋭い歯で怪人をもぐもぐタイムする。正確には歯ではなく、ハリボテで鮫っぽくなったドローンだから噛み噛みではなく、もぐもぐだ!
キラキラしただけの恋愛映画なぞ、直ぐに飽きられるじゃろう!
恐怖はスリリング、そして胸をドキドキさせる。そう、恋みたいに!
息もつかせぬハラハラドキドキ。そこから芽生え燃え盛る男女の恋愛。…キマイラ中が涙する未来が手に取るようにわかる!!!
――そう、ロリゾンビ・アマミの赤い目は狂喜に歪んでいた。
実際にはあんまり怖くもないが、キャストにすらいない演出にスタッフの声が響く。
しかし監督はなんだか分からないが興奮し、「カメラは止めてくれるなよ!」そう声を強く荒げた。
…大丈夫か。
成功
🔵🔵🔴
神羅・アマミ
サプライズアタック成功じゃな!
冒頭10分の息もつかせぬ展開で観客の心はもう銀幕に釘付けじゃよー!
しかし「観客の予想は裏切っても期待は裏切らない」アマミ印の旺盛なサービス精神からすればこんなものは単なる序の口!
前門のゾンビ、後門の鮫かと思いきや、なんと!何か不思議なことが起こり、ロリゾンビ…つまり妾のことじゃな!は、光に包まれ神の戦士となるんじゃよー!
具体的には真の姿の象兵形態に覚醒する。
「泣かないでください、お嬢さん。私が助けて差し上げましょう!」
コード『音残』による弓の一撃は、海をも真っ二つに割るかのように鮫(ハリボテ)を爆散せしめる!
その後は歌って踊る。
当然、インド映画オマージュじゃよ!
●我が辞書に敗北と言う文字はない
海が輝き、静かに揺れる。
砂浜に打ち上げられた横たわる鮫(ハリボテ)。
頭からすっぽり飲み込まれた怪人。
静寂もより一層ロマンチックに盛り上げるだろう。
「――冒頭10分の息もつかせぬ展開。観客の心はもう銀幕に釘付けじゃよ。」
ほそく笑む様に心の中で胸を張るロリゾンビ。もとい、神羅・アマミ(凡テ一太刀ニテ征ク・f00889)。しかしそれは胸中ではなくしっかりとアマミの表情と声に出していた。色んな意味でスタッフも今釘付けだ。
「…ククク。」
鮫(ハリボテ)のお口の中から不気味な笑い声が聞こえる。
そして次の瞬間、鮫(ハリボテ)のお口が、無残にも鎌で引き裂かれてしまったのだ!
「…うっかり笑止の介。」
怪人はクールにそう吐き捨てる様にして、長い髪を掻き上げた。手の鎌でよく怪我をしないな。台詞よりもそっちが気になってしまう。
「海は私の聖地。鮫など私にとっては子猫ちゃんだよ。」
見せ場を奪われた屈辱を、何ともない顔でイケメンっぽく怪人は誤魔化した。
「だ、大丈夫ですか?」
相手役のキマイラが心配そうに怪人に声を掛ける。
一応主役だから心配して仕方ない。一応主役だから。
「…ふ。案ずるな、私は神だぞ。鮫やゾンビにやられる私ではない。」
設定はどこから来るのか分からないが、最早そんなのはどうでも良いのだ。神(自称)だからな。
「――神とは笑わせてくれるのぅ。」
そう。ロリゾンビにとってもそんなのはどうでも良いのだ。
何故なら――!
「神が、妾の真の姿も見抜けぬとはな!」
「何。」
ロリゾンビの本当の姿。
驚いたように見開く怪人。
ロリゾンビ・アマミは光に包まれ、美少女へと変身した。そして神の遣いとも言われる象が、彼女を乗せて現れたのだ。
力を出すだけで壮大なスケールを演出し、制作費を浮かせる猟兵おそるべし。
「泣かないでください、お嬢さん。私が助けて差し上げましょう。」
声に貴高さを滲ませて、美少女・アマミはその頂から微笑んだ。
「あ、あなたは一体…!」
全く泣く展開でも、助けられる展開でも無かったが、相手役の女性は涙を浮かべ、その救世主を見た。そして美少女・アマミは再び優しく彼女に微笑んだ。
「私はゾンビではありません。私の本当の姿は神の戦士なのです。」
怪人よりアマミの方が台詞も神っぽかった。象に乗っているから太陽の光も背に浴びやすい。そう、――アマミは天候すら多分意図せず味方につけたのだ!
そしてゆっくりと弓を引いた。
その動作は美しく、力強く、誰もがその少女を神の戦士だと息を飲んだ。
「――邪悪なる化身よ、破滅の音色を奏でてくれようぞ。」
怪人は圧倒的な神の存在に怪人は抵抗の素振りを見せるものの、すべての目は美しき神の戦士に注がれていた。
「死ねやーーッッ!!」
鬼の形相。
それは貴高さと、見た目の美しさすら爆破させる様に、引かれた弓は鮫(ハリボテ)を爆発四散させた。
巻き込まれたエキストラの如く、近くに居た怪人も吹っ飛んだ。
…これ、恋愛映画ですよね?
そう小さな呟きが響くも、巻き上がる煙と共にかき消されてしまうのだった。
大成功
🔵🔵🔵
鈴乃音・司
にゃ!? れ、恋愛映画じゃなくてパニック映画だったにゃ!?
つーにゃんは恋愛映画のデートの定番・海の動物ショーをする名目で、セイウチくんの腹筋世界新記録への挑戦を応援してもらおうと思っていたけど、作戦変更にゃん!
つーにゃんは【黒き協力者たち】でカラスさんたちに協力してもらうにゃん♪
沢山のカラスさんたちが迫真の演技で主役さんたちを襲うにゃ!
それで、怪人がカラスさんたちに反撃をしようとしたとき、つーにゃんがオカリナで何か不気味なBGMを即興で作り上げながら、主役さんたちの前へ現れるにゃん。
カラスさんたちを静めたあと、また不気味なBGMとともに去るにゃ。
映画には終盤まで話を引っ張る謎が必要にゃん。
●空。
青い空。
それを海が心に映している。
僕が君を見ているみたいに。青々と。
なぁんて展開になってる筈もなく。
(…れ、恋愛映画ではなく、パニック映画だったにゃ!?)
猫耳を立たせながら、控えめに遠くから眺める様にしていた鈴乃音・司(バーチャル猫耳アイドル・f14615)は、その流れの衝撃に息を飲んだ。
恋愛映画。それならばデートの定番・海の動物ショーをしようと彼女は計画していたのだ。しかし目の前で繰り広げられていたのは、ある意味でも真のパニック映画だった。
(恋愛映画だから、セイウチくんの腹筋世界新記録への挑戦を応援してもらおうと思っていたのににゃ…。)
パニックからすごい癒しになっている。
しかし彼女は当初の計画を変更する決意をした。
怪人は自分を取り戻していた。
あの後相手役の女性と愛の逃避行を計ったのだ。正確には人質を連れて逃げたである。
一番大変なのは怪人の速さに追い付こうとしたスタッフだ。
ぜーはーと息を切らしながら、相手役の女性も怪人を見た。
「…ふふ、遠い所まで逃げて来ちゃったね。」
彼女はそう笑いながら、どこか悲しそうに海を眺めた。
そうして波が、冷たく彼女の足元を濡らしたのだ。
それを見る怪人の笑みは何時も通りに不気味だった。酷く。
「…私にはやらなければいけない事があるのでな。」
女性は怪人に振り向いた。
「それは…」
「…き、きゃあああああ!!!!」
なんだと彼女の悲鳴の先を見ればカラス。ギャーギャーとけたたましい鳴き声で襲い掛かって来た!
そして恋人(人質)に逃げられた怪人はカラスと戦おうとした。しかし数が多い。
「クソ、なんだこのカラス…!!」
煩わしい、そう怪人が鎌を振り上げた時。
~~♪
「…?」
――何かが聞えた。
綺麗な音色ではなく、不調和音の様な。
その音はゆっくりと近付いてい来る様だった。
スタッフも音はどこから来るのかと周りを見た。そして砂浜の向こうから、オカリナを吹きながら猫耳の少女、司が歩いて来るではないか。
~~♪
それは何とも不気味な音色だった。
大きく音が鳴ったり、不快な音が小さく聴こえ、段々近づいたり遠のいたり。
カラスは何故かその音を聞いて、途端に静かになった。
そしてそれに合せてか、司から出される不気味な音も突然鳴り止んだ。
「……あ、あの、」
~~ビョォォフオォォ~~ッッ…ッッ♪♪♪
声を掛けようとした途端、再び嵐と余韻を残す様な不気味な音を奏始めた。
――そして彼女は無言で去って行った。
彼女が何者で、何をしようとしていたのかは誰も知らない。
きっと知る由も無いだろう。
だが彼女が残した音は彼の心を惹き付け、消えない足跡を残したのだ。
「よし、それで行こう!」
「私の心を捏造するなぁーー!!!!」
物陰からその様子を、司は愉しそうに声を潜め笑っていた。
しかし怪人はまだ諦めていない様だ!
大成功
🔵🔵🔵
峯崎・ユウ
ひゃっほー!青い海!白い砂浜に青い魚(怪人)!ここが、キマイラフューチャーっスかー!初めて来たっス!
映画撮影!?オヤブン(ユウのゴースト)俺、有名になっちゃうかもしれねーッス!やべー、どうしよう。サインの練習でもした方がいいっスかね?
まずは【ライオンライド】でライオンに乗ったまま怪人に突進するっス!
「待ったーーー!!!そのお嬢さんは俺が頂くッス!!!」
ライオンから飛び降り女性俳優の前で膝を付き、女性に告白する演技をして、怪人から女性を引き離す(保護)試みッス。
【コミュ力】を使いながら「貴女についさっき一目惚れをしてしまったッス、よかったら……俺と……俺と……でーと、なんて」(最後ごにょごにょ)
●1回目のプロポーズ
果たして主役とは何か。
その立場が波と共に揺らぎ始めていた。
もう邪魔する者は居ないだろう。
怪人として自らの栄誉を取り戻す為、失敗など許されない。
そう、すべては神として世界を征服する為に。
(――邪魔などさせぬ。)
ぎょろりと赤黒い目でその先を見る。
女さえ手に入れてしまえば、私のも――、
「待ったーーーっっ!!!」
「今度はなんだっ?! …へぶしっ!!」
苛立ちに振り返れば、怪人は大きく吹っ飛んだ。
空高く舞い上がり、そのまま神(怪人)は海に堕ちた。そう、浜辺を走り、輝く鬣を靡かせていた百獣の王、ライオンさんにだ。
ライオンさんの上から飛び降りたのは峯崎・ユウ(路地裏のチンピラ・f17319)だった。怪人を倒そうと目論んでいるかと思いきや、女性の目の前でユウは膝を付いた。
「…貴女についさっき一目惚れをしてしまったッス!」
「えっ。」
「よかったら……俺と……俺と…」
まさか…。そうスタッフは息を飲んだ。やや困惑しながらも女性もゆっくりと言葉が出されるのを待った。
「俺と……でーと、なんて…」
「えっ、デート位ならいいですよ。」
「良いんかーい!!!」
すべての軽快なツッコミと共に、演幕は下りたかに見えた。
そう、互いの試練はまだまだこれからなのである。
大成功
🔵🔵🔵
第2章 冒険
『ライブ!ライブ!ライブ!』
|
POW : 肉体美、パワフルさを駆使したパフォーマンス!
SPD : 器用さ、テクニカルさを駆使したパフォーマンス!
WIZ : 知的さ、インテリジェンスを駆使したパフォーマンス!
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴
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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●激おこ
「貴様…。」
機材を片付け始めるスタッフの中、怪人の怒りは監督に向っていた。
もう最高にぷんぷんだ。
しかし監督は何事かと、瞬いていた。
陰謀を邪魔していたのは猟兵なのだが、脚本を曲げた監督に怒りが向いてしまったのだ。しかし脚本など最初から存在しない。
演者と監督が揉めるのは、良い作品を作る為には致し方ないだろう。
しかし怪人は自らの存在をアピールしたいだけなのだ。
「え、えーと…大丈夫です!この後ミュージックビデオの撮影があるので!」
歌って、踊って、MUSICLIVE!
観客の前でスポットライトを浴びれば最高に目立つだろう。
そしてそのLIVEも配信される!
怪人はニヤリと口端を上げながら次のstageに向かうのだ。
そこにも猟兵が向かうとも知らずに――。
神羅・アマミ
MUSICLIVEの中にはMUSCLEの文字が隠されている。
妾何気に世紀の大発見をしてしまったんじゃなかろうか。
ちなみにこれからやることと関係があるようでなかったりちょっとはあるかもしれぬ。
ま、多少覚悟はしておけ。
パフォーマンスとは当然象兵形態で歌って踊れるインド映画オマージュじゃよ。
いくら流行の最先端を行くとは言え、先程はついネタを先取りしてしまいましたね?たった一文で先って三回言いましたね?ホホホ…
怪人のバックダンサーとして活躍、会場を盛り上げるために発動せしコード『曇天』はその特性上範囲内の指定対象のみに当たる!
というわけで空を覆うよう打ち上げた弓は何故か怪人のみに降り注ぐ!
死ねーッ!
●よし!踊るか!
盛り上がってるかーい!と言わんばかりにLIVEは始まった。
怪人も張り切りっている様子はなかったが、身体全体で表現する自己アピールは凄かった。熱い視線は怪人に集まっていたが、観客(サクラ)から騒めく声が。
「何あれ、すごーい!」
怪人がふと後ろを振り向くと、見覚えのある象。とロリ。もとい神羅・アマミ(凡テ一太刀ニテ征ク・f00889)の姿が。
バックダンサーとして盛り上げている様子だが、怪人は嫌な予感がした。
煌びやかな衣装。小道具とは言えない大きな象さん。しなやかな、そしてキレッキレな体幹ブレぬ動きから、熱いパッションを感じさせるダンス。何より目立つ。
今、観客より怪人の方がざわついたであろう。心の古傷も疼いたのだから。
(ふ。…まぁ、良い。お前はどうせ脇役だからな。)
そう、怪人には自信があった。
アンバランスな舞台設定も観客を盛り上げたが、アマミはバックダンサーとして動いていた。前で主張を続けていた怪人の方が目立つだろう、…と思われていた。
「あのダンス見ていると踊りたくなっちゃう!」
「私も!」
「…!?」
そう、アマミのダンスは、楽しい事大好きなキマイラさんに、魅せるだけでなく踊る事の楽しさを体現していたのだ!怪人がそれに気付いた時には色々遅かった。
「――空は矢が覆い尽くし、地は揺れて裂け、雷鳴の如く咆哮が響き渡る!」
何かが始まる。
そう、すべての視線はアマミに注がれた。
台詞と共に象が咆哮し、前脚を大きく地面に叩き付け、地響きを起こした。
そして――空に向けて、無数の矢が放たれたのだ。
「死ねーッッ!!」
「またかーっっ?!!!」
無数の矢の雨が、何故か怪人のみ降り注ぎ、涙の波紋を広げた。
観客の心を鷲掴みにした、アマミのMUSICLIVE…いやMUSCLEは大成功だった。
しかしLIVEは終わらない。終わらせる訳にはいかないのだ!
大成功
🔵🔵🔵
鈴乃音・司
【グッドナイス・ブレイヴァー】でカメラの数を増やすにゃん!
カメラ慣れしていない人はきっとそれだけで結構混乱するにゃ。
怪人さんは全部のカメラに映りたがりそうな感じがするから、上手くいけば撮影ドローンに振り回されてくれるかもしれないにゃん。
それで、つーにゃんはアイドルシューズのスライディングを生かしたダンスをするにゃん♪
ちゃんとカメラの位置はチェックして、音楽に合わせて回転したりジャンプしたりして頑張るにゃん♪
●
流れていた音楽のリズムに合わせて軽快な足さばきを見せたのは鈴乃音・司(バーチャル猫耳アイドル・f14615)だった。
(チッ…、なんかまた変なのが…。と言うよりなんか何処かで見た様な?!)
怪人さんの記憶に新しい前回の司の妨害は、控えめな演出で通り過ぎただけのものだったが、やっぱり記憶にあったね?!
しかしそんな事などどうでもいい。小娘に何が出来ると、怪人はアクティブな動きで大胆に動き始めた。俺を見ろ!と言う感じでだ。
(ふっ、動きも甘い。これは観客の心を掴むのは俺の方だ…!!)
怪人はより自分をアピールする為にカメラにも向かって踊り始めた。キメッキメの荒波を思わせる激しいダンスだ。
思ったよりカメラの台数にも応じ、動きの軽い怪人にも、司は動じる事は無い。何故なら、苦戦しただけ彼女は輝くのだから!それは彼女が出したカメラ、動画ドローンにもあると怪人は気付かなかった。そして、よりカメラ慣れた司の動きは観客を魅せていた。
回って、踊ってジャンプ!
フットワークの軽いシンプルなダンスだったが、徐々に魅せて来る、応援したくなるような司の姿に、観客の声は熱く注がれていた。
成功
🔵🔵🔴
峯崎・ユウ
デートやったー!第1部完!じゃなかった!次はライブ対決っスよ!
みんな凄いっスね!俺も負けてはいられないっス!
ダンスとかよくわからないけど、その場のノリに合わせて
愉快に軽快に踊っちゃえばどうにかなるっスよね!
まず、女優さんの手を取って、楽しませ、彼女を引き立たせるようなダンスをしたいっスね。
「お嬢さん、貴女のお名前を教えて頂きたいっス!」
いっそ、女優さんにダンスを教えて貰いながら踊っちゃうのもいいかもしれないっス。
怪人ポコ?ポセ?ちゃんが映ってる時は【楽器演奏】ハーモニカでも乱入!
「どうしちゃったんスか、ポコちゃん!疲れた顔してるっスよー!」(バシバシ背中を叩く)
「あ、監督だ、ピース、ピース!」
●回る、回る、世界の中心でダンシング!
勢いに任せながら、その場のノリに合せて、峯崎・ユウ(路地裏のチンピラ・f17319)は、軽い足取りで音楽に合わせて踊っていた。
(愉快に軽快に踊っちゃえばどうにかなるっスよね!)
打算なく楽しく踊る事を決めたユウのダンスは、主張を繰り返す怪人から見れば目立たないものだったが、自然とその場を盛り上げる役にもなっていた。
そして踊りながらも、ちゃっかり先程口説いた女性の傍に近付いて、その手を引いた。
「えっ。」
その顔に驚いた。
自作映画としてのノリだろうと、適当に合わせていたが、まさかまた彼を見るとは思わなかったのだろう。
「踊る時は楽しくっスよ!」
型に嵌められたダンスではなく、ただその雰囲気に合わせて楽しく。女性を引き立たせるようなダンスは、演じていた女優の型を次第に解していった。
「自分ばかり楽しく踊っちゃダメだよ!」
「それじゃあダンス教えてくださいっス♪」
回る、回る。くるくると。
回る、回る、世界は二人を乗せて、回っていた。
色んな意味で濃いダンスを踊り続けていた怪人の傍ら。
あまり目立たないダンスでもあったが、女性を引き立たせる様に踊っていたダンスは、愉快に、楽しい雰囲気になって観客を魅せていた。
成功
🔵🔵🔴
黒鵺・瑞樹(サポート)
『また逢う日まで』
ヤドリガミの剣豪 × シーフ
年齢 25歳 男
外見 165.8cm 青い瞳 銀髪 普通の肌
特徴 年下に見られる 甘いものが苦手 楽観的 実は自分を抑えている
口調 嘘がつけない暗殺者(俺、呼び捨て、だ、だぜ、だな、だよな?)
嘘をつく時は 自分をも欺く(俺、呼び捨て、だ、だぜ、だな、だよな?)
リダン・ムグルエギ(サポート)
「やーよ面倒臭い。これがアタシの仕事(デザイン)はもう終わってるの
「お、今の映えるアクションね!ヒュー
キマフュ特有のノリの服飾師
戦闘では
見た人の五感を狂わす「催眠模様」の入ったデザインの衣装を作って配る事で
仲間の防御力底上げと敵の妨害を実施
調査系では
コネや口コミ等を使って周囲を動かし、その結果待ちだったりと
「依頼で描写される前の時点で自分のやるべき仕事を終えている」事が多い純支援キャラ
依頼本編では戦いの様子等を撮影・配信したり
キャーキャー逃げたり
合いの手を入れてたりしてます
単独戦闘には不向き
ミシンや針、布等も所持
その場で他依頼参加者に合わせた衣装アレンジも可能
MSさんのセンスでご自由に
エロ厳禁
●最高のパフォーマンスとは
ステージ上では怪人と猟兵との熱い攻防線が観客を魅せている中、舞台裏からも既に戦いは始まっていた。
黒鵺・瑞樹(界渡の宿り神・f17491)は特に思いつくプランもなく、他の猟兵と同じようにステージに上がって怪人の邪魔をしようと考えていたが、リダン・ムグルエギ(宇宙山羊のデザイナー・f03694)はその瑞樹の袖口を後ろから引っ張り、その微睡みを見せる様な瞳を柔く細め、にこりと笑った。
「あぁ、やっぱりこっちの方が良いわね。」
「…。」
ゆっくりと考えるような口調をしながらも、リダンの手は止まる事は決して無かった。
何やら始まったスタイリング。されるがままの瑞樹が沈黙する中、リダンはその気怠い声とは裏腹に、どこか楽しそうに瑞樹の衣装合わせを行っていた。
リダンは舞台上で行われているミュージックLIVEの様子を横目で見て、時折スマートフォンを操作しながら、瑞樹を仕上げていく。どんどん盛られていく髪と服装。独特の感性を持っているリダンの衣装やスタイリングの選択のアイデアには面白さもあったが。
「…冒険し過ぎな気もするが。」
「これがアタシの作戦(デザイン)なの。」
小さく苦味を含んだ笑いも、不敵な声にきっぱりとかき消されてしまい。
「…よし、これで行きましょうか。」
背中を押す様な言葉に促され、時間が押しているからとスタッフに舞台上へと誘導される。そして――観客から瑞樹を見るなり響めく声が沸き起こった。
「ねぇあの人だよね?」
「そうだよ、本物だ!」
「やっぱりミュージックビデオに出るんだ!」
瑞樹には全く予想もしていなかった展開だったが、舞台袖でその様子を見ていたリダンが頷き笑っていた。
――そう、他の猟兵が攻防を繰り広げている時間の中で、リダンは密かにネット上に猟兵が来ると拡散していたのだ。
猟兵はキマイラフューチャーの住人にとって、怪人をやっつけるめちゃくちゃカッコイイヒーロー。SNSという絶好のクチコミ力も活かした情報操作、スタイリングされ、さらに磨きのかかった瑞樹の風貌にも観客の歓声は一気に瑞樹へと注がれた。
認めたくない決定的な敗北を、怪人はその心の隅で眺めながら。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
第3章 ボス戦
『海神ポセ男』
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POW : ヒッポカムポスわっしょい
自身の身長の2倍の【金色のたてがみをもつ海馬の引く馬車 】を召喚し騎乗する。互いの戦闘力を強化し、生命力を共有する。
SPD : クロノス激おこ
【触手の先】を向けた対象に、【麻痺状態にする電撃】でダメージを与える。命中率が高い。
WIZ : アムピトリテさまさま
【毒を持つ蟹足】で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる。
イラスト:阿賀之上
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「レド・ダークライト」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
※トミーウォーカーからのお知らせ
ここからはトミーウォーカーの「真壁真人」が代筆します。完成までハイペースで執筆しますので、どうぞご参加をお願いします!
●怒る海神怪人
ジャンルを変えられ、主演の座を奪われた怪人はすっかり意気消沈しているかに見えた。だが、煮えたぎる憎悪に衝き動かされるかのように、彼はゆっくりと口を開く。
『この恨み……晴らさでおくべきかポセ』
「ポセ?」
めりめりと音を立てて、イケメンを装っていた怪人の口が大きく裂けた!
怒りに満ちた表情を浮かべた怪人は、その蒼い肌に怒りを露わにすると、背中から伸びる蟹足をワキワキと蠢かせる。
『これこそが、私の真の姿ポセ!!』
「ヒィ!? そんな、語尾まで変わって!」
カメラを止めないまま、全速力で離れていく監督とスタッフ達。
猟兵達は彼らを守るように本性を現した怪人との間に立ちふさがると、決着をつける最後の撮影に挑むのだった!
南護・炎(サポート)
人間の剣豪×パラディン、18歳の男です。
普段の口調は「男性的(俺、呼び捨て、だ、だぜ、だな、だよな?)」、級友には「丁寧(私、あなた、~さん、です、ます、でしょう、ですか?)」です。
ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、多少の怪我は厭わず積極的に行動します。他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。
あとはおまかせ。よろしくおねがいします!
『来るポセ、ヒッポカムポス!』
海神ポセ男の声に応えるように、金色のたてがみを持つ、下半身が尾びれになった馬……ヒッポカムポスが海の彼方から走って来る。
「馬……いや、デカいぜ!?」
南護・炎は驚いたように声を上げた。
下半身が長いタコ足になった海神ポセ男の、さらに2倍の身長を持つヒッポカムポスは、まるで怪獣を思わせるような偉容を見せている。
そのヒッポカムポスが引く馬車に、ポセ男はぬるりと飛び乗った。
「さあ、貴様らまとめて引き潰してやるポセ!」
意気込むポセ男に、炎は砂浜から声をかける。
「おーい!」
「なんだポセ? 謝ってももう遅いポセ!」
怒りを燃やすポセ男に水を差すように炎はつづけた。
「いや、勇ましいのはいいけどよ……それ、地上走れるのか?」
アシカなどの鰭脚類のような足を持つヒッポカムポスは、主人と顔を見合わせる。
足元が滑るようになっていればまだマシなのだろうが、ここは砂浜である。
砂浜に上がったヒッポカムポスは、前脚と尾びれで地面をたたいて前進しようとする。巨体のせいで速度はそこまで遅くないとはいえ、水上にいる時に比べれば、その速度は圧倒的に遅い。
「もっと速く走れ、ヒッポカムポス!」
『ヒ、ヒヒーン(無理カムポス)!?』
主人の抗議するかのようにヒッポカムポスがいななくと、炎の背後にオーラが浮かび上がる。炎のような姿を持つそれは、彼を守る守護明神だ。
「その技、見切ったぜ!!」
炎と共に守護明神が共に剣を振り下ろすと、ヒッポカムポスはたちまち消滅した。
炎は立て続けに勢いよく刀を振るい、海神ポセ男を切り裂く。
青い血液は、ポセ男が人間ならざる存在であることを示していた。
成功
🔵🔵🔴
ソラスティベル・グラスラン(サポート)
物語の英雄、『勇者』に憧れる竜族の少女
故郷では、彼らの部族は皆が一様に橙の髪をしており、
祖たる黄昏竜の血を引く一族と伝わる
溢れんばかりの好奇心と正義感
そして消えることのない【勇気】の炎を胸に、あらゆる困難に立ち向かう
考えるのが苦手で、とる手段は大体が【勇者理論】による力尽く
勇気で打ち倒し、気合で民を守り、根性で強敵にくらいつく
彼女の心にあるのは、
民を脅かす巨悪を打ち倒したい
世界の全てを冒険し、己の目で確かめたい
伝説の武具やアイテムを手にしたい
などなど、ただ只管に『勇者』への憧れである
趣味は読書(英雄譚や冒険譚を好む)と食べること
主な活動世界はA&Wとアルダワ迷宮
弱点はおばけ
怪人『海神ポセ男』は、かけられていたユーベルコードの封印が解けると即座に再び海へと逃れた。
新たに召喚した海馬ヒッポカムポスに引かれた馬車に乗ったポセ男は、海上から電撃を放ち、砂浜にいる猟兵達を打ち据えんとする。
既に映画の撮影のことなど頭から抜けているのか、周囲への被害などお構いなしだ。
映画撮影、そして猟兵とオブリビオンの戦いと聞いて野次馬をしていたキマイラの人々が逃げ惑う姿に、オブリビオンの顔に浮かぶ邪悪な笑みがますます深まるのをソラスティベル・グラスランは見た。
「敗北を認めて、大人しくしてはくれないようですね」
橙の髪を揺らし、ソラスティベルは人々を脅かすオブリビオンへと前進した。
盾をかざし、雷撃を凌ぎながら波打ち際へ近付くソラスティベルに、ポセ男は海上から怒りの雷撃を放つ。
「そのようなところから、私を止められるかポセ!」
「射程に捉えられれば充分です!!」
ソラスティベルの手から放たれた雷撃が、ポセ男の放つ雷を相殺し、打ち破った。
弾ける雷撃にポセ男が動きを止めた瞬間、ソラスティベルは声をあげる。
「わたしの無二たる友よ! この先に切り拓くべき道があると信じて、共に駆けましょう!」
呼び声に応じて空から飛来するのは、蒼い鱗を持つ騎竜だ。騎竜はポセ男を尾でしたたかに打ち、海上の馬車の上から波打ち際へと弾き飛ばす。
着弾地点で待ち受けるソラスティベル。
その手には、蒼空色の巨大斧が握られている。
「や、やめるポセ!?」
悲鳴を上げるポセ男を待ち受けていたソラスティベルは横薙ぎに斧を振るった。
咄嗟に触手を束ねて盾にしたポセ男が、砂浜を転がっていく。
「海へ逃れさせると危険ですよね」
海神の名を持つポセ男にとって、やはり海こそがホームグラウンドなのだろう。
怪人を海に逃すまいと、ソラスティベルは武器を構え直すのだった。
成功
🔵🔵🔴
スコッティ・ドットヤード(サポート)
外見はどう見ても女子、性格は年相応の活発な男子のサイキッカー。
口調は城〇内君みたいな感じ。友情に厚く義に厚く、明るくてギャグもこなせます。年相応にお色気に弱いです。
両親を4年前に亡くし、それ以来妹と二人で生き延びてきた経験から、小さい少女を見ると世話を焼きたがります。
また、困っている人を見捨てられない性分です。
攪乱や陽動に使えるUCが主体で、戦闘でも前に出るよりも周囲の援護に回ることが多いです。
主な武器はE&F、左手から電撃、右手から炎で攻撃します。
料理が得意ですが、料理系のUCは戦闘では使いません。
戦闘でも日常系でもどんなシナリオでも参加OKです。
よろしくお願いいたします。
もうもうとあがる砂煙の中、触手を蠢かせながらポセ男は起き上がった。
映画の撮影スタッフが向けるカメラが、その怒りの形相を確かに捉える。
「これ以上、好き勝手にやらせてたまるかよ!!」
スコッティ・ドットヤードは、両手に雷と炎のサイキックエナジーを発しながら砂浜を蹴り、怪人へと迫った。
「海よりも深い私の怒りを思い知るポセ!」
「海神を気取るなら、心の広さも海並みにしやがれ!」
触手から雷撃を立て続けに放ってくるポセ男に対し、スコッティもまたその攻撃を雷撃と炎とで相殺していく。
「女のような為りで、やるではないかポセ! ならば、これはどうだポセ!?」
「げッ……マジかよ」
ポセ男が召喚したのは、巨大な海馬ヒッポカムポスだ。
スコッティを押し潰さんと迫るヒッポカムポスの動きは、地上ではそこまで早くないとはいえ、巨体から発揮される力は脅威そのものだ。
距離を取ろうとするスコッティに対し、移動を阻むようにポセ男が触手を繰り出してくる。
「ポセポセポセポセ! 逃げ場はないポセよ!」
「それで主役のつもりかよ。三下悪役そのものだぜ……」
スコッティは呆れたように怪人の笑い声に応えると、大きく息を吸い込んだ。
「多少の無茶は覚悟の上ってね……! 行くぜ! 全開だ!!」
スコッティの全身に力が漲る。
迫る海馬へと、彼はその左腕を繰り出した。
炎が一瞬にして海馬の皮膚を焦がし、金色のたてがみが瞬く間に燃え尽きる。
「な、何が起きたポセ!?」
「まだまだ、こんなもんじゃないぜ!!」
立て続けに掌を叩きつけ、ヒッポカムポスを一蹴したスコッティへ、ポセ男は触手を向ける。だが、それは思考能力を強化したスコッティの予想の範疇だ。
「遅いぜ!!」
スコッティはサイキックエナジーを帯びた両掌を、砂浜に打ち付ける。猛烈な砂が怪人の目を眩ませた隙に、スコッティは砂浜を稲妻のように跳ねた。
闇雲に放たれる攻撃をやすやすと回避すると、彼は海神怪人へと両掌を叩き付ける。雷と炎が、怪人が直撃を避けるべくかざした触手を焼け焦がしていく。
「……っと」
ユーベルコードの持続時間が迫り、距離を取ったスコッティの前で、ポセ男はがっくりと膝をつく。1分にも満たない間だが、与えたダメージは決して小さくなかった。
成功
🔵🔵🔴
ミュー・スミントス
・WIZ
もきゅ?
世界を飛んでいたら、タコのようでカニのようで、クラゲっぽくもあってカマキリっぽいカメでサメのようなのが居たもきゅ
きっと、アレがオブリビオンって奴だもきゅね
それなら、オイラが対峙してやるもきゅ、きゅびび〜!
仲間がやられていたら【鼓舞】して励ますもきゅ
ちょこまか動き回って隙が出来たら、オイラのサイキッカー力を解き放って【サイキックブラスト】でビリビリしてやるもきゅ
他の猟兵の手助けになるように、オイラのモフモフボディで顔に張り付いて【目潰し】するように目隠しするのも手かももきゅ~
きゅびびー!!
(某電気ネズミよろしく電撃攻撃)
どうだ、参ったか
もっきゅきゅきゅ~!
「あれはなんなんだモキュ?」
ころころと砂浜に転がり込んで来た来たミュー・スミントスは、ポセ男の姿に目を丸くした。
「タコのようでカニのようで、クラゲっぽくもあってカマキリっぽいカメでサメのような……」
「こら、カワイイからって人の容姿に何か文句でもあるのかポセ!?」
「ゴメンもきゅ」
賢いミューは、素直にポセ男に謝罪した。
だが、相手の姿を一目見ただけで、猟兵としての直感は相手が不倶戴天の敵であることを理解させてくる。
「アレがオブリビオンってやつだもきゅね!」
砂浜を転がるようにして、ミューはポセ男へと迫っていく。
それに危険を感じてか、ポセ男の背中から蟹のハサミが伸びると、ミューを捕らえようとする。
「ええい、小動物め! 大人しく捕まるポセ!!」
「いや、それ絶対当たったらヤバいやつもきゅよね!?」
小さい身体を活かし、ちょこまかと毒を帯びた鋏をかいくぐったミューは、ポセ男の顔面を目掛けて大きくジャンプした。
モフモフとしたボディで顔面にはりつき、視界を塞ぐミューに対し、ポセ男は触手を伸ばしてそれを引き剥がそうとする。
だが、力勝負では勝てないと判断したミューの動きは速かった。
「ビリビリしてやるもきゅ!! きゅびびびー!!」
小さなミューの体から、高圧電流が溢れ出る。
「アバババババババ」
語尾も忘れたかのように、全身を痺れさせられたポセ男は悲鳴を上げた。ダメージを受けつつも、なんとかミューを振り払ったポセ男は、大きく肩で息をする。
「もっきゅきゅきゅ~!! どうだ、参ったもきゅ、オブリビオン!」
「こ、この程度ではまだやられんポセ……!!」
だが、『まだ』という辺りに、相手が弱気になっているのをミューは敏感に感じ取っているのだった。
成功
🔵🔵🔴
神羅・アマミ
エンターティナーの猟兵としては、最後までスタイリッシュにキめねばなるまい!
往年のスポ根ドラマ風にリング上でボクシング対決じゃー!
そのためにお誂え向きな真の姿・ゴリラニックパワーローダーへ覚醒し、発動するコードは『山台』!
四方をコンクリ・腕組みをした無数のメカゴリラ看守・鉄格子の順に敵を囲み、瞬く間にデスマッチ会場へと変貌させる!
入るのは二人、出るのは一人!
白いマットのジャングルとは即ち無限地獄の迷宮よ!
でも、蟹足は相当うざったいと思うので、ボクシングとか言っておきながらパワーローダーでおもむろに関節を極めに行ってボキ折ったりしたいです。
フォールして1・2・3・ダー!で満足したら次の人に交代な!
「こうなったら容赦はしないポセ! スプラッタームービーにジャンルを再変更してやるポセ!!」
戦意を奮い立たせるように、ポセ男はそう声を張り上げた。
なお野次馬をしていたキマイラ達が、わ、と声をあげて逃げ出す。
だが、その時だった。
「おやおや、仮にも主役を志した男が、なんとも情けない姿じゃのう!!」
「その声は……!!」
響く神羅・アマミの声に、いい加減警戒心MAXといった様子で青い顔をさらに青ざめさせるポセ男。
豪奢な椅子に座り、ふんぞり返ったアマミは、ポセ男を見下ろすと宣言する。
「じゃが、妾はお主とは違うぞ。最後までエンターティナーの猟兵としてスタイリッシュにキめてやろう!!」
アマミが指を一つ鳴らすと、戦場が瞬く間に全く異なる光景へと切り替わっていく。
コンクリートの壁、腕組みをした無数のメカゴリラ看守、そして鉄格子。
「な、なんだこりゃポセ!?」
「入るのは2人、出るのは1人! 白いマットのジャングルとは、白いマットのジャングルとは即ち無限地獄の迷宮よ!」
慌てた様子で周囲を見回すポセ男に、そう告げるアマミ。
その姿は、戦場と同じくつい先程までのものとは異なっていた。
アマミは黄色と黒の警戒色で塗り分けられた、パワーローダーに乗っていたのだ。
「そ、その姿は……!?」
「名付けて、ゴリラニックパワーローダー!! さあ、往年のスポ根ドラマ風に、いざ尋常にボクシング対決じゃ!!」
「いいポセ、受けて立ってやるポセ!!」
ポセ男は怒りも露わに、アマミへと躍りかかった。
(馬鹿め、機械など手数ならこちらが上ポセ!)
背中にうごめく蟹の鋏が、パワーローダ―に乗ったアマミ目掛けて伸びようとする。
だが。相手がトンデモないやつである事実を、ポセ男は次の瞬間に思い出すことになった。
「ジャブ!」
アマミは蟹足をパワーローダーの右腕で受け止めると、
「フック!」
左腕で刈り取るようにして、まとめて圧し折ったのだ。器用な動きの出来ないパワーローダーによる変則関節技であった。
「ジャブでもフックでもねぇポセー!?」
「知らぬ! ここでは我こそが警察、我こそが司法!! 死ねーッッ!!」
勢いをつけたパワーローダーのアッパーが、空気を引き裂く音と共にオブリビオンを殴り飛ばす。
「手応えが柔らかかったのう……。ま、その体ならば打撃には強いか。頑丈なのは褒めてやろう!!」
「ぐえっ!?」
コンクリ壁に当たって落ちて来たポセ男を、パワーローダーの重量をかけて抑え込む。
「1・2・3・ダー!!」
「それは……プロレスポセ……」
息も絶え絶えながら律儀にツッコミを入れる海神怪人から、アマミが満足したように体を起こすと、謎の牢獄迷宮は消えていった。
大成功
🔵🔵🔵
峯崎・ユウ
さて、美人なお姉さんとダンスも踊れたことだし(第二章)、行くぜポセちゃん!覚悟するっス!
はい、本日二回目の出番、でっかいライオンさんの登場っス!
(ライオンライドで黄金のライオンを召喚して)
ライオンさんに乗って、そのままポセちゃんにタックルキメるっスよ!
敵の攻撃に対しては【動物使い】でライオンさんに華麗に避けて貰うっスよ!スピード(SPD)対決っス!
(当たってしまった場合は「あばばばばばばば!!!ビリビリする~!!!」)
お姉さ~ん!監督~!今の(タックル)見てたっスか~?(女性俳優と監督に元気に手を振り)
監督!映画の完成、楽しみにしてるッス。お姉さんも、またどこかで。
さよなら、俺の片想い。
砂浜に出現していた謎の空間が消え去ると、既に満身創痍といった様子のポセ男が現れる。
峯崎・ユウは黄金に輝くライオンを召喚すると、戦いに決着をつけるべくその背に飛び乗った。
「行くぜポセちゃん! 覚悟するっス!」
「おお……!!」
まともに正面から挑みかかって来るユウの姿に戦意を取り戻したのか、ポセ男は槍衾のように、ユウとライオンへと触手の先端を向けた。
その先端に雷撃の光が集まって来るのを認め、ユウはライオンの首を撫でる。
「ライオンさん、頼むっすよ」
ユウの信頼に応えるように一つ吼えると、ライオンは砂浜を蹴った。
飛来する雷撃が砂を弾けさせるが、ライオンは既にそこにはいない。
「やってくれるポセ!」
「いくっすよライオンさん! そのままタックルッス!!」
ユウの命令に従い、ライオンはさらに加速した。
全体重を乗せた体当たりが、ポセ男へと繰り出された。重い音が響き、吹き飛ばされたポセ男の体が砂浜に倒れ伏す。
「お姉さ~ん! 監督~! 今の見てたっスか~?」
ユウは、撮影スタッフ達の集まっている方へと手を振った。
遠くの方ではあれど、なおも逃げずにこちらを撮影していた監督が、ユウに親指を立てて返す。そばにいたお姉さんも、どこか戸惑ったように手を振り返してくれた。
ユウ達の姿に、ポセ男はどこか憑き物の落ちたかのような様子で呟く。
「常に見る者のことを意識している……私の、完敗だ……ポセ」
そして、力尽きた怪人の姿は、砂浜に溶けるように消えていった。
「これで、俺達の役目も終わったっすね」
ユウは、勝利を確信すると、再び監督達の方に大きく手を振った。
「監督! 映画の完成、楽しみにしてるッス。お姉さんも、またどこかで……!!」
片思いを振り切るように、ユウはライオンを走らせ、砂浜を後にする。
後に完成した映画は、その破天荒な内容から新奇なものを好むキマイラ達の間で大受けすることとなった。
そのエンディングは、砂浜をかける黄金のライオンの姿で締め括られたという。
大成功
🔵🔵🔵
最終結果:成功
完成日:2020年01月15日
宿敵
『海神ポセ男』
を撃破!
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