殲禍炎剣聖餐戦争㊳〜燃える炎よ星空に
「皆さん、こんにちは。猟兵さんたちの活躍はすごいのね!もう戦争には勝ってしまっているだなんて!」
集まった猟兵たちへ玻瑠璃子・セーラは笑顔を向けるも、すぐさまその笑顔を暗ませる。
「けれど殲禍炎剣聖餐戦争は…この戦いは、殲禍炎剣を倒すだけでは終わらないのですって。この世界の命運はまだ決まっていないの」
殲禍炎剣は既に倒された──だが、その強大な力の残骸はこの世界に未だ災禍を齎そうとしているのだ。
「今回皆さんに向かってもらいたいのは、王家のお姫様が『アイドル』として熱狂的な支持を得ているという、エイルフィリア王国よ。
エイルフィリア王国では、国内に落下した殲禍炎剣の残骸のひとつの扱いを巡って、国民に動揺が広がりつつあるの。
そしてその動揺を落ち着ける為にアイドルのお姫様…スクルド姫様は、王家主催の『殲禍炎剣撃破記念ライブ』の開催を決断なさったわ!」
闘争心が包むこのクロムキャバリアでカタストロフの危機が迫る今、かつて猟兵さんたちに救われたスクルド姫が選んだのは──アイドルのライブだった。それはきっと国民を思い労るが故であり、そして殲禍炎剣の残骸の恐怖に飲まれる事無く、未来を掴もうとするスクルド姫の選択でもあるだろう。王国の象徴として、アイドルとして…民を想い己の責務を果たそうとするスクルド姫を想い、セーラは晴れやかな笑顔を見せる。
「そして、スクルド姫様は猟兵さんたちを招待してくれたの。アイドルステージを盛り上げて、残骸を猟兵に譲ることを認めるムードを作り上げる事ができたら…カタストロフを止める一手になるかもしれないでしょう?
だから皆さんにも『アイドル』として、あるいは『キャバリアのパイロット』としてライブを盛り上げてほしいの!」
この世界の国々にとって猟兵たちが歓迎される戦力である事も、そして殲禍炎剣を打倒した事も周知の通り。その猟兵たちがアイドルステージを存分に盛り上げ心をひとつにすれば、エイルフィリア王国が望む未来と道を違えない事を示す機会となるだろう。
「飛び入りのアイドルとしてライブをしても良いし、キャバリアに乗ってパフォーマンスしても、きっとたくさん盛り上がるわ。それに、パイロットではなくてもキャバリアを貸してくださるのですって!
これまで制空権を奪っていた殲禍炎剣が倒されているのだから、空を見上げたり、空を飛ぶようなパフォーマンスもきっと素敵よね。
もちろん観客として参加して楽しむ事も大事だから、皆さんが一番楽しくなる形で、たくさん盛り上げてくれたら大丈夫よ」
どんな形のパフォーマンスでも、とにかく楽しむだけでも歓迎されるだろう。猟兵たちの手によってライブステージを盛り上げる事が重要だ。セーラが指先をくるりとひと回しすれば、輝くグリモアから溢れる水の泡の導きはエイルフィリア王国への道だ。
「スクルド姫様は大トリのライブステージの準備にも大忙しだから、皆さんのステージとはご一緒できなくてお目見えにはならないけれど…ステージを見守って応援して下さっているわ。
張り切ってライブステージを盛り上げてね。いってらっしゃい!」
グリモアの導きを抜けた猟兵たちを迎えるのは、目が眩むほどの閃光が淡い夜空を照らすアイドルステージと、スクルド姫のファンアピールが並び埋め尽くされた観客席。胸躍るBPMが彩るステージの空白に、猟兵たちは飛び込んでいった。
後ノ塵
後ノ塵です。はじめまして、あるいはこんにちは。
一章完結の戦争シナリオとなります。アイドルステージを盛り上げるシナリオです。
オープニング公開時からプレイングを受け付け、順次執筆させていただきます。
観客として、あるいはステージに立つアイドルやキャバリアのパイロットとして、アイドルステージを盛り上げてください。キャバリアはレンタルができます。スクルド姫様は登場しません。
プレイングボーナス……アイドルステージを盛り上げる。
皆様のプレイングお待ちしております。奮ってご参加のほど、どうぞよろしくお願いします。
第1章 冒険
『殲禍炎剣撃破記念ライブ』
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POW : 全力でコールを煽る
SPD : ド派手なパフォーマンスを見せる
WIZ : 客席の観客たちと語り合う
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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
儀水・芽亜
赤いノーズリーブのゴスロリドレスで、ステージへ上がりましょう。
皆さん、『ゲームボード』のMeAです。私の歌を楽しんでいってくださいね。
バックバンドも充実。申し分の無いステージです。
「歌唱」「歌魔法」「命の歌」「愛嬌」「愛を伝える」「ブームの仕掛け人」「パフォーマンス」「アイドル力」「アイドルダンス」で、歌うは「Field of Hope」。
さあ、皆さん。私と一緒に歌ってください!
この国が他国を害することのないよう、皆さんが誰かを傷つけることがないよう。それが私の願いです。共に希望に満ちた夢を見ましょう! 私の歌は、そのためにあるのです。
まだまだ盛り上がってくださいね、Everyone!
ユウ・リバーサイド
アイドル衣装に着替え18歳変身
碧く煌く光を纏ってステージへ
キャッチーなメロディと歌声を会場中に届けて
ダンスとともに笑顔の魔法を振りまくよ
♪僕らの未来 まるで今の空のよう
♪どこでもだって行ける 望むままに
大サビで雰囲気を一転
静かに歌い、不安げに表情を曇らせてから
祈るように両手を組み
♪重なる軌道 未だ見ぬ出逢い
♪輝くは炎? それとも歌声?
♪空へと一度 羽ばたく心
♪祈りと願い 乗せ届けたい
表情を和らげ、そっと微笑み
右手を差し出す
いつか出会う誰かに向けて
元の明るいメロディに重ねるように、希望の力を歌声に込め
♪不安な夜も明ける
♪不可思議な色へ煌めいて
♪心と心を重ねて大きな翼に
♪希望と愛をこの空に描くんだ
池神・聖愛
アイドルステージがあるならば。私は行くんです!
アイドル☆チェンジ!
スクルド姫…スクルドさんの前座、ですね!
でも、それまでに盛り上げましょう!
【ゴールデン☆アイドル】で空中パフォーマンス…つまり、フライングしてのアイドル歌唱!アイドル力が高まってますから、伸びやかに歌えますね。
それに…これから、この世界は空を知ります。空へ飛び立てます。
それを、表したのがこの、あたしのフライングステージです!
そこにアイドルのステージがあるならば、立ち止まる理由はない──だって、アイドルなのだから!
ステージを照らす光が落ちて、軽やかな音が止んだ。夜へと向かう仄暗い空の下で、静まり返ったステージと観客席に高まる期待が胸躍るリズムとなって静かに響く。
徐々に膨らむ鼓動の中でステージ上にスモークが立ち込める。浮かび上がるのは三人のシルエット。
碧く煌く光がきらめいた。頭ひとつ背の高い影──18歳に変身したユウ・リバーサイドが一歩前へと進み、低く柔らかな歌声を響かせる。
「♪僕らの未来 まるで今の空のよう
♪どこでもだって行ける 望むままに!」
紡がれる歌と共に、パッと眩しいスポットライトがステージを照らせば、観客席から歓声が沸き上がる。バックバンドから弾ける明るくキャッチーなメロディに合わせて、三人が披露するのは呼吸のあった軽やかなアイドルダンス。
ユウの歌声に、儀水・芽亜と池神・聖愛の二人が爽やかで伸びやかな歌声を重ねれば、男女混合の美しいコーラスはいっそう胸を打つ響きを広げ──そうして気がつけば、観客席からは楽しげな相槌も重なってゆく。
「♪重なる軌道 未だ見ぬ出逢い
♪輝くは炎? それとも歌声?」
三人のアイドル力が徐々に高まる中で、いよいよ近付くのは曲の大サビだ。
緩やかにトーンダウンするメロディの中で、淡雪のようなスポットライトがユウだけを照らし、ステージの雰囲気を一転させる。暗闇を探るようなゆるやかなダンスの中でユウは静かに歌う。大きく顔を背けたユウは、表情を不安げに曇らせたまま祈るように両手を組んで膝をついた。
切なく震える歌声を包むように、儚げで柔らかな二人のコーラスがステージへと響く。淡雪のスポットライトが広がり、芽亜と聖愛が再び姿を見せると、二人はユウの手を取った。
「♪空へと一度 羽ばたく心
♪祈りと願い 乗せ届けたい」
軽やかな三色の歌声が響き、再び三人のアイドルは踊り出す。表情を和らげたユウはそっと微笑み、観客席へと右手を差し出す。いつか出会う誰かに向けて。
「♪不安な夜も明ける
♪不可思議な色へ煌めいて
♪心と心を重ねて大きな翼に
♪希望と愛をこの空に描くんだ」
明るいメロディに歌詞を重ね、希望の力を歌声に込めて。それはこの世界に翼を望む、心を合わせたアイドルソング。
観客席から膨らむ歓声に、アイドルたちは笑顔を浮かべる。盛り上がりの掴みは上々だろう!
だがまだまだ序の口。ステージはこれから盛り上がっていくのだ。三人は顔を見合わせて頷くと、芽亜が一歩前へと進む。
「皆さん、こんにちは。『ゲームボード』のMeAです」
「アイドル☆チェンジ!デリシャス☆マリアです!」
「ユウでーす!みんなー!俺たちの歌はどうだったー?」
順番に手を上げて挨拶とトークを観客席へ投げれば、次々に気持ちの良い声援と口笛が返ってくる。このノリの良さも国民性なのだろう。
再び芽亜が一歩前へと進みバックバンドの紹介をすれば、激しく響く楽器の音色がアイドルの気持ちも高めてくれる。この申し分の無いステージに相応しいパフォーマンスを見せるべく、アイドルたちはよりいっそう強くその意志を握りしめる。
例えこれが前座であろうとも──否。輝かしいメインステージが待っているからこそ、その圧倒的な輝きに匹敵する輝きを見せる事が、|アイドル《猟兵》が|アイドル《スクルド姫》へと送る誠意なのだから。
「次に歌うは『Field of Hope』です。私たちの歌を楽しんでいってくださいね」
歓声と口笛の返答に、芽亜はノースリーブの真っ赤なゴスロリドレスを翻しセンターへと踊り出る。命の鼓動の激しいビートと情熱の色に染まるメロディに乗せる歌詞は、この世界のためのアレンジバージョンだ。
「〽痛みと苦しみを重ねる世界」
「〽傷付けあって終わらぬ世界」
「〽楽園はどこに? 求めるだけでは見つからない」
激しく点滅し燃え上がるような照明に、熱く激しいダンスパフォーマンス。トリオで掛け合いを重ね立ち位置をローテーションしながら、戦うような振り付けを幾重にも交わし、この世界を表現したパフォーマンスの中で、そのメロディと歌声は明るく空へと伸びてゆく。
圧巻のダンスパフォーマンスの中でもアイドルは笑顔を忘れずに、観客席と目線があったら愛嬌たっぷりのファンサービスも欠かさない。
サビに向かう曲に、ステージを照らすスポットライトは眩しく輝く。
「〽だから私たちは羽ばたき進む」
「〽希望の光は確かにここに」
「〽未来をつなぐ 灯火はここに」
呼吸を揃えて光の中に並び立つ三人のアイドルが見せるのは、とびっきりの笑顔の魔法。観客席へと右手を伸ばして、そのまま三人の手は誘うように高く空へと向かう。
空へ伸び上がる間奏の中で、聖愛は一歩前へ進みインカムマイクに言葉を乗せる。
「これから、この世界は空を知ります。空へ飛び立てます。
はじめての事も、不安な事も、たくさんあるかも知れません。
でも大丈夫です!どんな事があっても、心を重ねて力を合わせればなんでもできます。
それを表して見せるのが…あたしたちのフライングステージです!」
聖愛の言葉にもう何度目なのかもわからない歓声が響き渡れば、観客席のペンライトは、向日葵のような聖愛の黄色に、碧空のようなユウの青と白に、情熱のような芽亜の赤へと染まってゆく。このステージと観客席の胸に湧き上がる気持ちはひとつ。
「さあ、スクルド姫…スクルドさんの為にも、まだまだいっぱい盛り上げましょう!
デリシャス☆マリア、ゴールデン☆アイドルにチェンジです!」
向日葵の笑顔を浮かべ聖愛がコンパクトを開けば、その体は眩しい太陽を思わす黄金のオーラを纏い、芽亜の手を取りスキップで空へと駆け出した。二人の背中にユウもまた。誰かを救いたいという願いで碧く煌く光を纏い、空へと駆け出す。
「〽さあ 旅立ちましょう! そこは痛みも苦しみもない世界
〽地上の楽園を信じ 私たちは進む!」
三人のアイドルは互いに手を取り合い、大きく空をステージに踊り、重ねた歌声を伸びやかに広げステージへ響かせる。
太陽のように輝いて、碧空のように自由に、愛を伝える情熱のように。時に力強いパフォーマンスの中に、愛らしい笑顔の魔法を振りまいて、響かせるのは──この世界の人々を想う命の歌だ。
「この国が他国を害することのないよう、皆さんが誰かを傷つけることがないよう。
それが私の、私たちの願いです。共に希望に満ちた夢を見ましょう!」
空へ飛び立つコーラスの中で、芽亜が紡ぐのは願いと未来。色とりどりに染まったペンライトが星のように瞬く。アイドルたちが見つめるその地上の星空は、楽園のきらめきを描いていた。
「さあ、皆さん。私たちと一緒に歌ってください!
私の歌は、私たちの歌は、そのためにあるのです」
芽亜の言葉を合図に、希望を歌うアイドルソングの合唱が幾度も空へと響き渡る。
「〽さあ 旅立ちましょう! そこは痛みも苦しみもない世界
〽地上の楽園を信じ 私たちは進む!」
このアイドルステージと観客席の心はひとつ。弾む心の信じる楽園は、ここにある──。
ステージへ降り立つ三人のアイドルを、はちきれんばかりの歓声が迎えてくれた。名残惜しくも三人の出番はここまで。
「まだまだ盛り上がってくださいね、Everyone!」
芽亜のコールを最後に、ステージを照らすスポットライトはゆっくりと光を落としてゆく。
大きく手を振りながら観客席を見渡せば、アイドルたちの目に焼き付くのは、星空のように満足げな笑顔だった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
ミュー・ティフィア
精霊召喚・崇拝されし歌姫の言霊でフィアを呼んだら去年の猟コレで用意したアイドル衣装を着てステージに立ちます!
『アイドル衣装久しぶりー!』
確かアイドルフロンティアの戦争以来かな?
残骸の事とか、打算は一旦忘れて皆で楽しむことを第一に!
あの戦争で幾度となくフィアと共に繰り返したダンスパフォーマンスとアイドルソングでこのステージを盛り上げてみせます!
『盛り上がっていこー!』
王道のアイドルソングだけじゃなくカッコいいロックにしっとりバラード、色々なジャンルの曲で皆を楽しませます!
『これサイキックキャバリアっていうの?乗ってみたい!』
あ、フィア!それに乗って踊る気ですか!?初めてなのに大丈夫かな……?
リカルド・マスケラス
「戦勝ライブ、それなら派手にやらないとっすね」
サイキックキャバリア『ヴェガ』の手の上に乗ってそこからゆっくりとステージに降りて登場。格好はUCの力でラブリンスター(見た目は今年の水着参照)になってライブパフォーマンスを行うっすよ
「みんな〜、ライブに来てくれてありがとうっすよ〜」
【結界術】の展開や飛行補助ユニット『デネブ』達に灯を灯して飛ばすことでステージを華やかにさせるっすよ
「歌を聞いて、元気を出して言って欲しいっすよ〜」
歌とダンスの披露で感動を与えられれば、生命力が増加する見たいっすしね。それで元気出た感を感じてもらって明日への活力にしてもらいたいっすかね〜
アイドルステージに上がるのは一機のサイキックキャバリア──結界展開型キャバリア『ヴェガ』だ。
キャバリアの手の上で、観客席へと大きく手を振りるのはアイドルたち。淫魔・ラブリンスターの色違いの寒色姿となったリカルド・マスケラスと、久しぶりに真っ白のアイドル衣装に袖を通したミュー・ティフィア。そして──。
「闇に堕ちた今も救済を歌う崇拝されし異端の歌姫よ、八百万の光宿せし我との絆を以て此処に具現せよ!」
『私の出番?いっくよー!』
ミューが精霊の絆を呼び起こせば、歌姫はもう一人。同じく久々に深紫のアイドル衣装を纏った闇の精霊フィアは、ミューと手を繋ぎ観客席とステージを見比べ笑顔を向ける。
『アイドル衣装久しぶりー!』
「確かアイドルフロンティアの戦争以来かな?」
一年も前と思うと懐かしく、だからこそ再びこの衣装に袖を通して立つステージには気合も入るだろう。
そのまま三人のアイドルはキャバリアの手からゆっくりとステージへと降り立つ──その前に、フィアの視線はヴェガや周囲に待機しているサイキックキャバリアに釘付け。キョロキョロ見渡し見比べて、キャバリアのひとつに指を指す。
『ねえこれサイキックキャバリアっていうの?私も乗ってみたい!』
「あ、フィア!今からステージなんですよ?まさか、乗って踊る気ですか!?」
「おお、いいっすね。せっかくの戦勝ライブなんすから、派手にやらないとっすね」
「えっ?」
『ふふん、任せて!それじゃ、ちょっと向こうの借りてくるね♪』
「は〜い、いってらっしゃいっすよ〜。さ、自分らは先にステージに登場っす」
「え、ええっ!?」
好奇心旺盛な思いつきが思いの外リカルドに軽々と承諾されてしまえば、フィアは真っ赤な髪と深紫の裾を翻してキャバリアの元へ。トントン拍子に進む話にミューはすっかり置いてけぼりだが、ステージは待ってはくれない。
いよいよヴェガの手からアイドルたちがゆっくりと登場すれば、それだけの動作でも繊細なキャバリア操作技術を彷彿とさせるもの。この世界に身近な存在と寄り添うアイドルたちの姿に、観客席からは歓声が湧き上がる。
「みんな〜、ライブに来てくれてありがとうっすよ〜」
「ありがとうございますー!今日は皆と一緒に楽しみに来ました。よろしくお願いします!」
「みんなもいっぱい楽しんでいって欲しいっすよ〜」
予定とは違えどもリカルドとミューは並んでにっこり笑顔。観客の前でアイドルたちは表情を曇らせない。
さっそくバックバンドが煌めくようなメロディを響かせ始めれば、更にリカルドは結界術でこのアイドルステージの上へ、煌めくステージを組み上げる。
星のような煌めきが観客席の元へと降り注ぐ、幻想的な結界のステージ。更にリカルドが飛行補助ユニット『デネブ』達に灯を灯して空へと飛ばせば、小型のカササギ型ユニットは観客席へ、そして空へと飛び立ち星空を思わせる煌めきがステージを華やかに彩ってゆく。
光が瞬く中で、高らかに響き渡るのはミューの旋律。かつての戦争で幾度となくフィアと共に繰り返し披露した王道のアイドルソング。
「♪キラキラ煌めく星のような 君との素敵なHappy days
♪キラキラ煌めく星のような 君と歌うLove song
♪キラキラ煌めく星のように 君と輝きたいStar light!」
リカルドとミューが軽やかにアイドルダンスを披露すれば、そのステップは光り輝きステージに瞬く星を描いてゆく。空へと広がる歌魔法の光がステージの上空で銀河を作る中で──大きく上体を傾けながら、フィアの操縦するキャバリアが豪快にステージへと躍り出る。
『盛り上がっていこー!』
弾むメロディに動きを合わせて、ギリギリの角度と可動域を披露する姿はどこか剽軽な茶目っ気たっぷりな、アイドルダンスのようなパフォーマンスを演出している。一挙一動に湧き上がる歓声を聞きながら、ミューの胸に過ぎる不安。フィアはキャバリアの操縦なんて初めてだ。大丈夫かな──なんて不安はうっかり的中。グラリとキャバリアの足元が不安定に揺らげば観客席から悲鳴があがるも、ここには頼もしい猟兵がもう一人いるのだ。
「ヴェガ、エスコートっすよ!」
リカルドのサイキックの操縦で、ヴェガはキャバリアの腕部をすくい上げると、そのままの勢いでくるりとターン。社交ダンスを思わせるポーズに繋がれば、パフォーマンスに塗り替えられたキャバリアたちの姿に、驚嘆と歓声が上がってゆく。
「まだまだ歌を聞いて、元気を出していって欲しいっすよ〜」
観客席一面に広がる笑顔を見つめ、ウィンクを振りまいたリカルドはよりいっそう歌声を響かせる。この世界で、この先に待つものはきっと大きな試練だろう──歌とダンスによって与える感動は、生命力を増加させてくれる。
キャバリアたちのダンスを背景に、アイドルたちは楽しげに歌って踊る。柔らかな歌声が、晴れやかな歌声が、艶やかな歌声が、幾重にも重なり響いては、幻想的な星空の彩りに煌めく。
王道のアイドルソングから、カッコいいロックに、しっとりバラード。彩りどりのジャンルを網羅するメドレーと、曲に合わせた巧みなパフォーマンスは観客席を一瞬たりとも飽きさせず、その胸を打つ感動に大きな歓声は留まることなくステージへ響く。
アイドルたちのパフォーマンスによって与えられる元気は、明日への──この先の未来へと向かう、大きな活力になってゆくだろう。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
榎木・陽桜
【真陽】
真秀さんと、飛び入りアイドルとして参加なのです!
指定UCでパフォーマンスする皆さんの支援もしますね
闘争心って「負けないって思う気持ち」なんですよね
でも周りを打ち負かして
傷だらけの一人ぼっちは悲しいです
負けないって気持ちは大事に
でも手を取り合える勇気を持って欲しいから
それを歌とダンスに込めます!
真秀さん、一緒に手を繋いで踊りましょう!
♪ね、手を繋ごう?
♪わたしの、あなたの、みんなのココロが負けないように
♪あなたは一人じゃない
♪誰かを打ち負かすだけが戦いじゃないよ
♪手を繋いで、ココロを寄せて
♪負けないよって歌おうよ!
箒乗ってもいいんですか?
はいです、空から見える皆さんへエールを送りますね!
榛名・真秀
【真陽】
お姫様がアイドルなんて、素敵な国だよねえ
そんな国の平和を守るために…わたしたちも一肌脱いじゃおう!
わたしドジで歌も踊りも人並みだけど…
陽桜ちゃんと一緒にアイドル活動頑張るよ!
闘争心って聞くとなんだか悪いものみたいだけど
負けない気持ちならわかるよ
それが行き過ぎちゃうと確かに誰かを傷つけちゃうもんね
うん、負けない気持ちを否定せずに
みんなで幸せになる道を探したいね
手を繋いでダンスだね!
陽桜ちゃんと手を繋いで楽しく踊るよ!
陽桜ちゃん次はこれ!
一緒に箒に乗ってもらって会場を飛ぶよ
殲禍炎剣が倒されて自由な空が戻ってきたんだよね
箒で飛びながら、会場中に蜂蜜色の羽根を振りまいて
元気をプレゼントするね!
二組の猟兵たちが出番を終えて去ったアイドルステージは、スポットライトを落として静かに鼓動を刻む。これまで猟兵たちが織り成したアイドルステージによって、観客席の高揚はもう最高潮と言えるだろう──けれどまだまだ、ステージは終わらない!
夜空の下のステージに聞こえてくるのはどこか牧歌的なBGM。スポットライトに照らされて、ステージの袖から軽やかに登場するのは揃いの衣装を纏った二人のアイドル。
「お姫様がアイドルなんて、素敵な国だよねえ」
「それに、こんなに素敵なステージにも招待してもらっちゃいました!」
榛名・真秀が大きな手振りで観客席を見渡し眩しい笑顔で高らかに言葉を紡げば、榎木・陽桜もまた大きく両手を広げ身振りでいっぱいに喜びを表現する。可愛らしいアイドルたちの姿に飛び交う声援を受け止めながら、二人はステージのセンターに並び立つ。
「素敵なこの国に、たくさんのエールを届けたいです!」
「うん!この国の平和を守るために、わたしたちも一肌脱いじゃおう!」
「ねがいうた陽桜と…」
「スイーツ好き魔法使い真秀で…」
「アイドルステージに、飛び入り参加なのです!」
二人の楽し気な言葉と共に、BGMもまたテンポアップ。軽やかなイントロが聞こえてくれば、桃色と黄色のスモークが勢い良く噴き出して、陽桜は夜空へ光輝くスターライトを掲げる。
煌めき夜を照らす星の下で、二人は煌めくメロディに高らかな歌声を乗せてゆく。柔らかく澄んだ可愛らしい歌声と弾ける元気いっぱいの歌声のデュエットがステージへ響き合う。
二人のダンスも息ピッタリ!だからこそ、真秀がちょっぴりドジな所も観客席からは丸見えでも、すかさず陽桜がフォローすればそれだって愛らしいパフォーマンスへと変わってゆく。二色のペンライトの波は観客に広がる感動の証。そうしていよいよ歌がサビへと向かう間奏の中で、スポットライトは静かに色を落とし、二人は夜空に浮かぶ眩い星の輝きを見上げる。
「闘争心って…『負けないって思う気持ち』なんですよね」
「うん、そうだよ。闘争心って聞くとなんだか悪いものみたいだけど、負けない気持ちなら私たちにもわかるよ」
「でも…周りを打ち負かして、傷だらけの一人ぼっちは悲しいです」
「行き過ぎちゃうと確かに誰かを傷つけちゃうもんね」
柔らかな音色が二人の言葉を乗せてゆく。この世界に広がるものは、たくさんの苦難に満ちている。立ち向かわなければならない状況、退く事ができない状況は、これまでも──この先にもきっとあるのだろう。だからこそ、平穏を望むこの国で二人は歌う。
「負けないって気持ちは大事に、でも手を取り合える勇気を持って欲しいから…」
「負けない気持ちを否定せずに、みんなで幸せになる道を探したいね」
「だから──」
隣に並んだ顔を見合わせ、二人ははにかみ笑顔を浮かべた。そっと手を繋いで、もう片方の手を優しく観客席へ差し伸べる。
「♪ね、手を繋ごう?
♪わたしの、あなたの、みんなのココロが負けないように」
「♪あなたは一人じゃない
♪誰かを打ち負かすだけが戦いじゃないよ」
この国にはアイドルがいる。歌があって踊りがあるのだから。隣人と手を繋ぐ──それは、この国の人々にとって遠い夢などではないのだから。
「♪手を繋いで、ココロを寄せて
♪負けないよって歌おうよ!」
歌声を重ねながら、時に近付き時に離れ、二人は再び手を繋いで笑顔で踊る。離れても、遠くても、心を寄せている相手と一緒なら何度だって、手を繋いで並んで行ける──そんな気持ちを歌声に、ダンスに、このパフォーマンスに乗せてゆく。
そして、大事なことはもう一つ。真秀がポンと取り出すのは魔法の箒。殲禍炎剣が倒されて自由な空が戻ってきた事は、悲しみを増やす為じゃないのだから。
「陽桜ちゃん、行くよ!皆に元気をプレゼント!」
「はいです、空から見える皆さんへエールを送りますね!」
二人が魔法の箒に跨れば、箒の軌跡は夜空を巡る。スターライトの優しい輝きに照らされて、柔らかく降り注ぐのは蜂蜜色の羽根。触れれば溶けて消えてしまう儚い羽根は、傷付いた者に寄り添う優しさに満ちている。
「蜂蜜色の幸福を届けに来たよ!」
「みんなで一緒に歌いましょう!」
箒に乗ったまま観客席へ飛び込んで、二人は片手を差し伸べて観客と次々にハイタッチ。アイドルの誘う歌声は声援と共に幾重にも重なり、その合唱は大きな感動の波となってゆく。
「♪ね、手を繋ごう?
♪わたしの、あなたの、みんなのココロが負けないように──」
重ねた歌声が、高く遠く響いてゆく。そうして大盛り上がりのステージは、名残惜しくもあっという間に時間が過ぎ去る。
手を繋いだ二人のアイドルは最後に観客席に大きく手を振って、箒に乗って夜空の向こうへと消えていった。
光輝くスターライトもまた、儚く瞬き消えてゆく。けれど人々はこの世界に輝いたアイドルたちの姿を忘れる事はないだろう。どんな困難が待ち受けていようとも、挫ける事はないだろう。アイドルたちのパフォーマンスに与えられた感動に、その胸には眩しく輝く光が灯っているのだから。
──そして、アイドルステージは再び光輝く。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵