#ダークセイヴァー
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●異端審問
「粛清せよ! 粛清せよ! 異端は悪なり!」
男は一部の隙も無く己の信仰に従い信念のもとに異端を罰する。
「廃せよ! 滅せよ! 異端は罪なり!」
この地には異端者が信仰の何たるかを知らず、主の存在に畏れを抱くのではなく恐怖し、異端の教えに縋り主に反旗を翻す者すらいる。
嘆かわしいが哀れでもある。
この地にも異端の教えが蔓延っていた。
異端の教えに浸っていた者達は男が自らの手で断罪したが、彼等が頑なに異端の教えを捨てなかったのは『神』がいたと言う確かな伝承が信じられていたからだ。
伝承によれば太陽の光さえ届かぬ暗闇の森は『神々の庭』と呼ばれ、聖域として異端者の信仰を集めていた。
「異端は神ではない」
男は自分の使命を果たす為に彼方に見える森へと向かう。
後に残る血の海に沈む村など一瞥もしなかった。
●異端vs異端
「異端とか言われてもよく分かんないんだよね」
キャロ・エレフセレリア(たーのしー!・f12156)は人間が住んでいない森で生まれ育ったフェアリー。今は電脳世界とガジェットにハマっているが、宗教には縁がない。
「ダークセイヴァーで『異端審問官』が『異端の神々』を滅ぼそうとしてるらしいんだけど……」
ある村ではダークセイヴァーがまだヴァンパイアに支配される前から『異端の神々』を信仰し『神々の庭』とされる森を聖域として守っていた。
ヴァンパイアに支配されてからも村人達は信仰を捨てず、その信仰があったからこそ過酷な時代を生き抜けたと言ってもいい。
「でもね、この『異端の神々』って言うのもオブリビオンなんだ……」
光も届かない暗闇の森で彷徨うのは頭と片翼を失った天使像のような姿をした『喰われた神々』。
「で、この異端の神々を殺そうとしているのもオブリビオン」
ヴァンパイアを『神』と崇めヴァンパイアに逆らう者を『異端』として殺して回るオブリビオンの名は『異端審問官・月陽透夜』。
「オブリビオン同士潰し合ったらいいじゃん、とか思ったんだけどそんなに都合のいい話じゃなかったんだよね」
月陽透夜は喰われた神々を信仰する村を滅ぼした上で異端の神々の森に向かう。村人は誰一人として生き残れない。
「喰われた神々の方も放置できない。異端審問官だけ倒したとしたら今度は喰われた神々の方が森から出て来て村を滅ぼしちゃうの」
村を救うためには猟兵達が先に喰われた神々を倒し、その後異端審問官が村に入る前に倒さなければいけない。
「森の中を探し回った挙句にオブリビオンと二連戦って事になっちゃうけど、このタイミングじゃないとどっちかに村が滅ぼされちゃう。だから頑張って!」
水見
猟兵のみなさん初めましてこんにちは。新人マスターの水見です。
今回はダークセイヴァーで古い信仰を守っている村を救うため、異端の神々vs異端審問官の戦いに介入するお話です。
第一章は日光が届かない暗闇の森を探索して『喰われた神々』を探索するお仕事。
第二章は発見した『喰われた神々』をボコボコにするお仕事。
第三章は『喰われた神々』を滅ぼそうとしてやって来る『異端審問官・月陽透夜』をボコボコにするお仕事です。
第一章、第二章の森は暗闇対策が必要です。対策なしで入ったら木の根っこに足をひっかけたり敵の攻撃が見えにくくて痛い目を見るかもしれません。
第三章は森から出て村の近くにある荒野で戦う事になります。村の中で戦うと村人を巻き込んでしまうかもしれないので気を付けて下さい。
第1章 冒険
『異端の神々の庭』
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POW : とりあえず突っ込む。
SPD : 森を走り抜ける。
WIZ : 魔力の痕跡を探す。
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴
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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
『神々の庭』―――日光の届かない暗闇の森は近隣の村の人々にそう呼ばれている。
いつ頃から信仰され始めたのかも分からない『異端の神々』が住まう庭とされ、聖域として、そして禁足地として誰も立ち入る事のない森。
人の手が入らなかった森は木々の枝や根が絡み合うほどに成長し、生存競争に負けて朽ちた木々や葉が地面に重なり苔むして湿った独特の匂いを漂わせている。
木が成長し過ぎて日光を殆ど必要としない苔や茸類しか育たなくなった森には生き物の気配も少なく、不気味なほどに静まり返っている。
しかし、その森の中には確かに『いる』のだ。
人々から『異端の神々』と呼ばれている何かが、この森のどこかに確かにいる。
運を天に任せて森を彷徨うのもいいだろう。己の知識や勘を頼りに痕跡を追うのもいいだろう。
もし『異端の神々』を見つけ出せなければ、周辺の村々が血の海に沈む。
彩花・涼
まぁ所詮オブリビオンだからな…
対立していようがどちらも人々の脅威に変わりないな
異端審問官が来る前に、神々とやらを見つけ出すとするか
森の中で【暗視】で暗闇対策しつつ、喰われた神々の居そうなあたりを探しながら動こう
【地形の利用】で木々が不自然に折れたりしている場所がないか探し、何かしらの痕跡があればその痕跡を【追跡】する
特に何も見つからなければ、適度に移動しつつ【殺気】を振りまいてみる
殺気に何かしら反応した気配があれば警戒し、遠ざかるなら【目立たない】で殺気を消しつつ【ダッシュ】で追跡する
向かってくるなら迎え撃つまで、手間が省けて丁度いい
「異端の神々と異端審問官か……まぁ所詮オブリビオンだからな……」
彩花・涼(黒蝶・f01922)は暗い森の中を歩きながらグリモアベースで聞いた話を頭の中で反芻していた。
昔から信仰されていたと言う『異端の神々』とその神々を滅ぼそうとする『異端審問官』、どちらも今や過去の骸の海から現れ未来を滅ぼす存在である事には変わりない。
「異端審問官が来る前に、神々とやらを見つけ出すとするか」
森の中は光がほとんど入って来ないが、涼は暗視する事によって問題なく歩く事ができる。
絡み合った木の枝や根、藪に朽ち木、どこかに不自然に折れたりした痕跡がないか見て行く。
「これか?」
根気強く確認していた涼は折れた低木を発見した。
低木の近くに広がっている苔も一部が抉られていて、無遠慮に踏みつけられたような印象を受ける。
抉れた跡を辿り、これが当たりならと涼は目立たないように息を潜めて移動しながら殺気を振りまいてみる。
しばらくは何の反応もなかったが、苔がなくなり分厚く積もった枯れ葉で痕跡が分からなくなるあたりで反応があった。不意に何かの気配が遠ざかって行く。
「逃げたのか?」
急いで気配を追うと、折れた枝が目に入る。鳥がぶつかった程度で折れる太さではない。
「向かってくるなら迎え撃つまで」
むしろそっちの方が探し回る手間が省けて丁度いい。
涼は遠ざかる気配を追って森の中を走って行った。
大成功
🔵🔵🔵
八重森・晃
異端の神、かあ。――吸血鬼≪われら≫が神とは笑わせる、所詮神殿の埃も払えず、享楽し無限の時間を無限に喰らい続ける蒙昧よ。とかおとーさんなら言うんだろうなあ、なんて思いながら、でも彼らも本当におかーさんが言っていたような慈悲深い神だったんだろうか?などと思う、もしそうだったら私はどうしたらいいんだろう、人でも吸血鬼でもない私は彼らをどう捉えればいいんだろう?森で魔法使いとしての知識と感覚で魔力を探知するよ、使用技能は≪世界知識≫のオカルト部分、他には森の足跡や折れた枝とかの≪情報収集≫をしてこの森にどんな動物がいるのか、そして明らかに獣のものじゃない痕跡を探すよ、それが異端の神につながるのかも
「異端の神、かあ―――」
八重森・晃(逝きし楽園の娘・f10929)が思い浮かべたのは両親の事だった。
『吸血鬼≪われら≫が神とは笑わせる、所詮神殿の埃も払えず、享楽し無限の時間を無限に喰らい続ける蒙昧よ』
「とかおとーさんなら言うんだろうなあ」
そうやって父の言葉を想像すると、母の言葉が思い出された。
「でも彼らも本当におかーさんが言っていたような慈悲深い神だったんだろうか?」
両親の意見はまったく違っている。それも仕方ない事だろう。東方に由来を持吸血鬼の一族であった父と、父が見初めた奴隷だった母。物事に対する考え方が違うのも当たり前だ。
そこまで考えて、晃は暗闇の中慎重に地面に残った足跡や折れた枝がないか探っていた手を止める。
この暗闇で周りがろくに見えないせいで余計に考え事に没頭してしまうのかもしれない。
人でも吸血鬼でもない―――晃は自分の存在をそう捉えていた。そんな自分が母が言っていた『慈悲深い神』だったというものをどう捉えればいいのか。
「私はどうしたらいいんだろう」
物思いに耽りかけた晃だったが、意識の端で何かが引っ掛かった。魔力の揺らぎと言うのだろうか? はっきりとした物ではないが、ここまで来た中では感じられなかった感覚を覚えた。
なんだろうと不思議に思いながら慎重に木から根、地面へと手で辿って行くと地面のくぼみを見つける。
一瞬先行した仲間の猟兵のものかと思ったが、猟兵達は靴を履いていてもっと違う形になるはずだし、獣の物とは違う気がする。
「異端の神につながるのかも……」
晃はそのくぼみを辿って行く事にした。
成功
🔵🔵🔴
夜奏・光花
神様ですか・・・つまりボス並みのオブリビオンと連戦っていうことです?
いつも油断してるつもりはありませんが、今回は特に最初から気が抜けません。
森の暗闇ならわたしはダンピールですし、人より暗い所は平気なので問題ないです。【暗視】
問題はどうやって探すかですけど・・・村で異端の神々や森について何か分かる事があるかもしれないので話を聞いたりして情報を集めます。
それから森へ行った方がきっといいでしょう。
森では分かった情報と森の中で何か魔力や手掛かりを探しながら、【目立たない2】よう気を付けて進みます。
もしも奇襲されたり鉢合わせなんて怖い事になったら嫌です。
「神様ですか……つまりボス並みのオブリビオンと連戦っていうことです?」
グリモアベースで話を聞いた時、夜奏・光花(闇に咲く光・f13758)は今回の事件の事をそう判断した。
「いつも油断してるつもりはありませんが、今回は特に最初から気が抜けません」
光花は森の中を探索する前に近隣の村で異端の神々や森について話を聞きに行った。
その分森を探索する時間は短くなってしまうが、有用な情報が得られればいいと思ったのだが―――。
「残念です……」
「なんかすまんね、お嬢ちゃん。しかしあの森は神々の庭だ。入る事はできないんだよ」
がっくりと肩を落とす光花にあの森や『異端の神々』に関する話をしてくれた村人が頭を掻く。
「いいえ、お話ししてくれてありがとうです」
村人に礼を言って、もちろん自分達がこれからその森に行くと言う事は隠して村を出る。
「でも異端の神々についてはちょっとわかりました!」
気を取り直して森に入った光花は村人から聞いた話を頼りに異端の神々の手掛かりを探す。
森の暗闇も光花の暗視があるから問題ない。後は奇襲や鉢合わせを警戒して目立たないように探すだけだ。
「羽根が落ちてたりしないでしょうか……」
村人から聞いた話では異端の神々は翼を持っていると言う。普通の鳥よりはるかに大きな翼だ。羽根も当然大きな物だろう。
そうして探し続けていると、絡む木の根によってぽっかり空いた地面の空洞に何か白っぽいものを見付けた。
拾ってみるとかなり大きな白い羽根だった。
「当たりかもしれません!」
近くに同じような物が落ちていないかと光花は木の根が絡んでいる場所を探して行き、時折落ちている白い羽根を拾って行く。
成功
🔵🔵🔴
チャド・アランデル
【心情】
異端の神々かー。
オブリビオン同士で戦ってるってのも気になるし、疫病楽団の手掛かりもないかなーと思ってるよー。
疫病楽団のオブリビオンが、喰われた神々に変身してたしねー。
辺りが暗いから、【暗視】の技能を活用していくよー!
森の探索は【それ行け僕の偵察魚!】で人海(魚海?)戦術だー!
何かを見つけたら、他の人にも知らせたいよねー。
アイテムの鋼線にカードでも括り付けて木に吊るしておけば、猟兵のみんななら見つけてくれそうだよねー。
カードには分かった事のメッセージでも添えておこうかなー。
【探索】
【それ行け僕の偵察魚!】使用
【野生の勘】を頼りに森を探索
変わった事が無いか【情報収集】
アドリブ歓迎
「異端の神々かー。オブリビオン同士で戦ってるってのも気になるけど……」
チャド・アランデル(キマイラのシーフ・f12935)は最近ダークセイヴァーに現れた『疫病楽団』と言うオブリビオンの集団の手掛かりがないかとこの森に来ていた。
光が殆ど入って来ない暗闇の森でもチャドの暗視なら見通せるが、広い。
「よし、人海戦術だー!」
いかに野生の勘を持っていても行き当たりばったりで探し回るのもなーと、チャドは『それ行け僕の偵察魚!』と自身の体に宿る魚の因子からステルス属性の水陸両用偵察魚を呼び出した。
「お魚君達いってらっしゃーい!」
空中を泳ぐ偵察魚を見送ったチャドは野戦の勘を頼りに手掛かりを探す。
チャドが探索を始めたあたりは茸や苔類が繁殖していて湿り気が強く、腐葉土や朽ち木の匂いが濃い。踏み出す度にじゅわっと地面から水が染み出してくる。
「お、何か見付けた?」
偵察魚が見付けたのは無遠慮に踏み荒らされた茸の群生地だった。
折れた茸の形を見ると足跡のように見える。気になったのは花などどこにも見当たらない場所にひとひらの花弁がある事だ。
「もしかしてこれ喰われた神々の?」
チャドは別の所で遭遇したオブリビオンの姿を思い出した。グリモアベースで聞いたオブリビオンの名前も『喰われた神々』だった。
これはいい手掛かりになるかもしれないと荷物からカードを取り出してそこに偵察魚が見つけた手掛かりを書き込む。
「これをこうして……よし。こうしておけば猟兵のみんななら見つけてくれそうだよねー」
チャドは銅線を括りつけたカードを木の枝から吊るして頷く。
足跡は森の奥へと続いている。その事もカードに記載しておき、チャドは足跡と花弁を辿って行く。
大成功
🔵🔵🔵
リリウム・コルネリウス
WIZ
使用技能:祈り・おびき寄せ・オーラ防御
UC:ジャッジメント・クルセイド
異端……自分と異なる立場に対し付けられた一方的な評価
「私の信じる主よ。私が御心に適う働きがこなせるよう、この婢をお使い下さい」
私がお仕えする主は、喰われた神々やヴァンパイアではありません
「(排除せずとも最後には全てが判る。簡単な事……全ては主の御心のままに)」
おびき寄せ+祈りで引き付け&あぶり出しを行う
……他の神に注がれる信仰は、喰われた神々にも異端審問官にも不愉快だと思います
オーラ防御で警戒
あぶり出しの他魔力や何かが通った痕跡を辿り、オブリビオンを出くわした際、ジャッジメント・クルセイドで確実に葬る
アドリブ可
雲烟・叶
やれやれ、厄介な話もあったもんですねぇ。
オブリビオンを殺すオブリビオン、ですか。
もののついでに村を滅ぼしさえしなけりゃ、まあ勝手にやってくださいよと言う所なんですが。全くもって残念ながら。
10匹の管狐達を喚び、森に散らせ、魔力の痕跡を探すとしましょう。
カミサマなんて、自分にとっちゃどうにもぱっとしねぇ話なんですがね。
魔力によって影響の出ている草木はねぇか、土地に滲む魔力はねぇか、しっかり探って行きましょう。
管狐達が縄張りに入り込むことで反応する気配なんぞ、どっかしらにねぇもんですかね。
逸そ、異端の神々とやらを釣れりゃあ良いんですが。
アドリブ、共闘歓迎
リリウム・コルネリウス(矛盾だらけの理想主義者・f03816)は暗い森の中で祈りを捧げていた。
「私の信じる主よ。私が御心に適う働きがこなせるよう、この婢をお使い下さい」
祈りながらもリリウムは自分を包むように存在するオーラの守りを意識する。
『異端の神々』も『異端審問官』が崇めるヴァンパイアもリリウムが信じる神ではなく、そうやって他の神に注がれる信仰は異なる信仰を持つ存在にとっては不愉快かもしれないと考えていた。
「異端……自分と異なる立場に押し付けられた一方的な評価」
自分の信仰心をどこにいるか分からない敵をおびき寄せるために使っているとは言っても、やはり異端と言う言葉に思う所はあった。
しかし今は一刻も早くこの森のどこかに潜む『異端の神々』―――グリモアベースで聞いた所によると『喰われた神々』であると言う―――を見付け出さなければならない。
「(排除せずとも最後には全てが判る。簡単な事……全ては主の御心のままに)」
祈りを終えて反応がないため少し移動しようとする。
暗い森の中ではどこに何があるのかよく見えない。慎重に歩いて行く。
その時、リリウムの横を何かが走って行った。
それは雲烟・叶(呪物・f07442)が召喚した煙が実体化した管狐の一匹だ。
リリウムがここに来る少し前、叶は今回の事件について呆れたように肩を竦めながら森に入った。
「やれやれ、厄介な話もあったもんですねぇ」
叶は暗い森の中で足を引っ掛けたりしないようにしながら魔力の痕跡を探す事にした。
「それにしてもオブリビオンを殺すオブリビオン、ですか。もののついでに村を滅ぼしさえしなけりゃ、まあ勝手にやってくださいよと言う所なんですが」
全くもって残念ながらそうもいきませんねと『招来・管狐』で管狐を召喚する。
「魔力によって影響の出ている草木はねぇか、土地に滲む魔力はねぇか、しっかり探ってください」
叶の指示を受けた管狐達は近場でふわふわと漂ってから方々に散って探索を始める。
「さてと、自分も行きますかね」
とは言っても何せ暗い。注意しながら行くから歩みはどうしても遅くなるが、枝に何かが吊られているのを見つけて立ち止まる。
「足跡と花弁?」
それは動線に括りつけられたカードで、カードには茸の群生地に残る跡と花弁の事が書かれていた。
見てみると確かに茸の群生地に残る足跡らしきものとひとひらの花弁が目に入る。
「おっと、そっちも何か見つけましたか」
リリウムを発見した管狐が彼女を伴って戻って来たのはその時だった。
話してみるとどうやらお互いに方法は違っているが異端の神々の方からこっちに来てもらおうと考えていた事が分かった。
「どうです? なんなら自分とこの管狐と一緒にカミサマとやらを釣ってみません?」
「確かに……二人一緒の方が見付かりやすそうですね」
リリウムが叶の提案に頷く。改めてリリウムと二人で管狐の案内に従いながら先程カードに教えられた足跡と花弁の後を辿る。
すると急に管狐が召喚主である叶と、一緒に行動しているリリウムの周りに集まって来た。
「……この魔力は……」
「どうもカミサマの縄張りに入ったようですね」
二人が見上げた花の一輪も咲いていない暗闇の森に、ひらりひらりと花弁が舞う。
そして大きな音を立てて何かが羽ばたく音が聞こえて来た。
成功
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第2章 集団戦
『喰われた神々』
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POW : この世のものでない植物
見えない【無数の蔦】を放ち、遠距離の対象を攻撃する。遠隔地の物を掴んで動かしたり、精密に操作する事も可能。
SPD : 名称不明の毒花
自身の装備武器を無数の【金属を錆びつかせる異形】の花びらに変え、自身からレベルm半径内の指定した全ての対象を攻撃する。
WIZ : 異端の一柱
【一瞬だけ能力が全盛期のもの】に変化し、超攻撃力と超耐久力を得る。ただし理性を失い、速く動く物を無差別攻撃し続ける。
イラスト:夏屋
👑11
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種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
暗い森の中を花弁が舞い、白い羽根が落ちて行く。
その大きな白い翼はさぞ神聖なものだったのだろう。輝くような白い肌は美しかっただろう。しかし、頭部を失い片翼で羽ばたく姿は憐れだった。
今や『喰われた神々』と呼ばれる姿を、この森を『神々の住む庭』として大切にして『異端の神々』を崇めて来た人々が見ればどう思っただろうか。
自分達が信仰してきた神がオブリビオンであり、ダークセイヴァーの人々が恐れるヴァンパイアのように自分達を殺す存在に成り果てていたと知ったら希望を失ってしまうかもしれない。
しかし、村人達が残酷な真実を知る事はないだろう。
何故なら『喰われた神々』の前に猟兵達がいる。
オブリビオンと成り果てた神々を倒し、血の海に沈む未来から村人達を守るのだ。
雲烟・叶
【リリウムf03816、チャドf12935と共に】
つい先程出逢ったばかりの顔触れですが、同じ道行きならご一緒した方が楽ですしねぇ
全く、神なんぞこうなれば所詮はオブリビオンでしかありませんねぇ
生憎と、自分は信心なんてもんとはとんと無縁でして
さぁさ、遠慮なく神殺しと行きましょう
どうせ村の人間は奥まで来やしねぇでしょう、あんたが居ても居なくてもその概念さえ残りゃあ良いんですよ
【誘惑、恐怖を与える】で管狐達に敵を引き付けましょうか
速く動くものを狙うなら丁度良いでしょう
その一瞬の強化が途切れた瞬間を狙って【生命力吸収、呪詛】と管狐達の呪炎を
狙われるなら【カウンター】
人を呪わば穴二つと言うでしょうに。ねぇ
チャド・アランデル
【リリウム・コルネリウス(矛盾だらけの理想主義者・f03816)
雲烟・叶(呪物・f07442)】と行動
【心情】
おー、リリウムさん発見ー!
雲烟さんとは初めましてだねー。
せっかくの縁、協力してこうねー!
以前戦った喰われた神々は鉄に耐性があったから【ガチキマイラ】で殴るよー!
早く倒さないと、もう1人のオブリビオンが村に着いちゃうかもしれないよねー。
【戦闘】
倒しやすい敵を積極的に狙っていくよー。
雲烟さんが引き付けてくれてるから、【忍び足】や【ダッシュ】から【鎧無視攻撃】による【暗殺】で確実に仕留めるよー!
【その他】
村人達の為にも、この世界の未来の為にも僕達は負ける訳にはいかないんだよねー!
アドリブ歓迎
リリウム・コルネリウス
WIZ
使用技能:暗視、オーラ防御、目立たない、祈り、援護射撃
UC:願いの欠片
同行:雲烟(呪物・f07442)さん、アランデルチャド・アランデル(キマイラのシーフ・f12935)さん
「神とは至高の方。故に朽ち果て、憐れみを抱かせる存在は神ではない……私の主が憐れみ、私を此処に導いた。主よ、偽りの神々にも与えられる温情を私は賛美します」
暗視を用いて行動、願いの欠片&援護射撃にて周囲を強めます
私自身はオーラ防御で自衛&目立たないようにする事で雲烟さんの引き付けに協力します
……存在する事で周囲を強めるのであれば、私の願いは「私達が膝を折ってしまわぬよう、私たちを強めて下さい」
アドリブ可
「全く、神なんぞこうなれば所詮はオブリビオンでしかありませんねぇ」
暗闇の森を彷徨う『喰われた神々』を見付け出した雲烟・叶(呪物・f07442)は赤黒く染まった長煙管から紫煙を吐き出す。薬草の香りが漂った。
顕現して九十五年の年月を血と呪詛で染めて来たヤドリガミの目にその姿はどう映ったのか。
「生憎と、自分は信心なんてもんとはとんと無縁でして」
煙管に口をつけて吸い、また紫煙を吐き出す。
「おいで、お前たち」
吐き出した紫煙は森の暗闇に消えるのではなく契約した管狐となって実体化した。
『招来・管狐』で召喚された管狐達に見えるよう、喰われた神々に煙管を向ける。
「さぁさ、遠慮なく神殺しと行きましょう」
巻き付く呪い炎と呼吸を奪う呪詛を操る管狐達に喰われた神々が片翼を羽ばたかせ襲い掛かって来る。
一瞬だけ能力が『異端の一柱』としての全盛期のものに変化した喰われた神々の超攻撃力と超耐久力は管狐達の攻撃に抵抗し素手で引き裂こうと執拗に襲う。
「私もお手伝いさせてください」
この様子だと苦戦するかもしれない。冷静に次の手を考えていた叶の元にリリウム・コルネリウス(矛盾だらけの理想主義者・f03816)が到着した。
「おー、リリウムさん発見ー!」
続いてチャド・アランデル(キマイラのシーフ・f12935)が見知った彼女の姿を発見して駆け寄って来る。
「雲烟さんとは初めましてだねー。でもせっかくの縁なんだし、協力してこうねー!」
どちらも喰われた神々を追ってここに辿り着いた猟兵仲間。一緒に戦おうと言うチャドと手伝うと申し出て来たリリウムに、叶はそれもいいと頷いた。
「つい先程出逢ったばかりの顔触れですが、同じ道行きならご一緒した方が楽ですしねぇ」
「早く倒さないと、もう一人のオブリビオンが村に着いちゃうかもしれないよねー」
チャドは自分の拳を握り変形させる。愛用している一対のダガー、『紅刃』と『白刃』は腰にあった。
「前に戦ったのは鉄に耐性があったからこれでぶん殴るよー!」
自身の経験から身体部位のひとつをライオンの頭部に変形させる『ガチキマイラ』を選んだチャド。拳が変形したライオンが大口を開けて鋭い牙を見せる。
暗い森の中でも暗視できるチャドには何の障害にもならない。叶の管狐に気を取られている喰われた神々に忍び足で近付き、気付くか気付かれないかのタイミングを野生の勘が見極める。
まだ気付いていない背中に向けてダッシュし、ライオンの頭部で殴りつけ鋭い牙で肩口に喰らいつく。
やっと異常に気付いてチャドを引き剥がそうとするが生命力を奪う牙によって抵抗力も奪われて力尽きた。
「村人達の為にも、この世界の未来の為にも僕達は負ける訳にはいかないんだよねー!」
好きな事には積極的に関わるし、嫌な事からは全力で逃げだす。そんな自由人であるチャドだが、放っておけば村人が殺されると分かっていて戦わないと言う選択はしない。
異常に気付いた他の喰われた神々が金属を錆び付かせる異形の花びら―――森に痕跡としても残っていたあの花弁―――を撒き散らす。
「どうせ村の人間は奥まで来やしないでしょう、あんたが居ても居なくてもその概念さえ残りゃあ良いんですよ」
叶は冷徹にそう言い放ち、チャドの出現に気を取られた喰われた神々に管狐の呪炎を放つ。
呪詛の炎に生命力を吸収されながら焼き尽くされた体は灰となって散って行く。
頭部と片翼を失くして荒ぶりながら、力及ばず喰われ焼かれて消えて行く様は憐れを誘う。
「神とは至高の方。故に朽ち果て、憐れみを抱かせる存在は神ではない」
リリウムは目立たないように祈りを捧げる。
「私の主が憐れみ、私を此処に導いた。主よ、偽りの神々にも与えられる温情を私は賛美します」
その祈りは願いとなって叶とチャドにも届いた。
村人に確かに『異端の神々』として信仰されているもの達を前にして、理想の世を得る為の信念と猟兵として戦う事の二律背反に苦しむリリウムが願う事は一つ。
「私達が膝を折ってしまわぬよう、私たちを強めて下さい」
リリウムの『願いの欠片』は共に戦う叶とチャドの共感を得てその力を高める。
常に痛み出血を伴う聖痕の痛みとロザリオを胸に真摯に捧げられる祈りと願いの力で高められた叶の管狐の炎の呪詛が喰われた神々を焼き、チャドの拳にあるライオンの牙が喰らいつき噛み砕く。
その光景に理想化された将来を望み他者も裁かず赦そうと決めた事との矛盾が辛くないと言ったら嘘だが、だからと言って喰われた神々を放置して周囲の村々を血の海に沈める訳にはいかない。
戦っている仲間達を前にして自分だけが戦わないと言う訳にもいかない。
「人々を守るために、私を強めて下さい」
リリウムは最後にもう一度祈りを捧げ『聖銃:pax』を抜く。
銀色の拳銃は暗闇の森の中ではその輝きを潜め暗く染まっているようにも見えたが、この戦いが村人を守るためだと信じて引き金に指を掛けた。
大成功
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彩花・涼
ふむ、コイツらが異端の神々か…見た目だけならまぁ神と言えなくもないが
オブリビオンには変わりないからな
1体たりとも残さず倒してしまうとしよう
【目立たない】で木々で身体を隠し気配を隠しつつ黒鳥で【スナイパー】で撃ち奇襲する
気づかれたら武器を持ち替え黒華・改と黒爪を持ち【見切り】で敵の攻撃を交わしつつ【カウンター】【2回攻撃】【生命力吸収】で攻撃し返して敵の体力を削る
UCを使用された場合は【ダッシュ】とUCの高速移動で後退し攻撃範囲から回避しつつ、斬撃で遠距離攻撃するぞ
コイツらを倒したら、次は異端審問官とやらだな
夜奏・光花
あの拾った白い羽の持ち主…きっと昔は美しい神様だったんですよね。
せめてみなさんにこの姿を知られる前にもう一度眠ってもらいましょう。
【暗視】があるとはいえ暗いので気を付けます。
わたしもこの森の暗さを利用して敵に少しでも【目立たない2】ように近づき、後ろや死角に回り込めたらそのままUC(精神支配はこちらが味方に見える)を。
もし気づかれた場合は攻撃されても【オーラ防御】や【衝撃波】で守りながら回避し、ジェイドで【フェイント2】や【2回攻撃】を仕掛け隙を作ってから使用。
なるべくゆっくり動くようにします。
あと敵の数や状況に応じて一体に精神支配を、もう一体は動きを止める事も出来ますね。
※アドリブ,絡みok
八重森・晃
ああ、ここの異端の神も喰われてたか…悲しいな。一度喰われてない異端の神に会ってみたいものだけど。もうこの世界だと、それもかなわない願いなのかもしれないね。…君たちはなんで貴族たちと敵対したんだろう、ひょっとしてそれは自分を崇める人たちの為でもあったのかもしれないね、でも、どちらにしてもやることは一緒か。せめてかつての日々を君たちの手で壊す、なんてことはなかった、それだけが手向けだよ。≪範囲攻撃≫≪二回攻撃≫≪属性攻撃≫ブラックスワンによる風の散弾で食われた神々に攻撃します。彼らが苦痛なく骸の海に帰れることを≪祈り≫ながら
(ふむ、コイツらが異端の神々か……見た目だけならまぁ神と言えなくもないが)
彩花・涼(黒蝶・f01922)は目立たないよう木立の影に潜み喰われた神々を窺っていた。頭部と片翼を失ってる姿はどこかの戦場で見掛けた壊れた神の彫像に似ていた。
しかし、と喰われた神々に発見されないよう静かにスナイパーライフルを構える。『黒鳥』の名の通り真っ黒な銃身は森の暗闇に溶け込み発見されにくくなっている。
(オブリビオンには変わりないからな。一体たりとも残さず倒してしまうとしよう)
喰われた神々は片翼を失っているためにいびつな軌道を描いているが、涼の暗闇を見通す目とスナイパー技能は狙いを外す事なく体の中央を撃ち抜いた。
赤い花弁と血飛沫が飛び散り、白い羽根を散らしながら地に落ちる喰われた神々。
「あの拾った白い羽根の持ち主……きっと昔は美しい神様だったんですよね」
暗闇の森でも夜奏・光花(闇に咲く光・f13758)の眼にその光景ははっきりと見えた。森の探索中に拾った白い羽根をぎゅっと握る。
「せめてみなさんにこの姿を知られる前にもう一度眠ってもらいましょう」
ダンピールと言えども母と同じ聖者の資質を持ちまだ幼く柔らかな心を持つ光花にとって、喰われた神々の姿は心が痛む。
異端の神々を信じる事で辛い環境を生き抜く村人達の事も思えばその気持ちはより強くなる。
慎重に喰われた神々の背後に回りながら近付いて行く。
その時に涼が放った銃声が聞こえて喰われた神々がそちらに向かうのが見えた。
チャンスと見た光花は母親に貰った『不思議で可愛い黒猫ジェイド』に呼び掛ける。
「さあ、ジェイド。思いっきりやっちゃいましょう!」
「にゃーー!」
ぬいぐるみのはずの黒猫ジェイドが鳴き光花の腕から飛び出した。
ジェイドの左手に備わった闇属性の黒い爪がぎらりと光、喰われた神々の背中をバリバリと引っ掻き、右手に備わった光属性の光る肉球パンチが振り返ろうとした顔―――はないので胸元に炸裂する。
ジェイドの攻撃『Black Cat Wild dance』は攻撃だけでなく引っ掻いた相手を魅了、精神支配する効果もあり、喰われた神々の同士討ちも始まった。
「ジェイドがんばれー!」
暴れ回るジェイドを応援しながら、光花も衝撃波で喰われた神々を吹き飛ばす事で守っている。
「……あれ、ぬいぐるみじゃなかったのか」
思わず目を瞬かせてしまった彩花だったが、一瞬でその目は戦場傭兵のものに切り替わった。
黒鳥から防御特化と言う珍しい作りの銃『黒爪』と細身のショートソードタイプの黒剣『黒華・改』に持ち替える。黒華・改で斬りつければ、強力な生命力吸収能力によって喰われた神々の体力が奪われて行く。
まだ無傷だった別の喰われた神々が金属を錆び付かせる異形の花びらの嵐を起こすが、黒蝶の群れが現れ彩花を包み込む。
「すべて斬り伏せる」
『黒蝶の輪舞曲』―――黒蝶の群れをまとった彩花の高速移動は寿命を削る代わりに花弁の嵐では捉えられない速度を彩花に与え、放射する漆黒の斬撃は花弁の嵐ごと喰われた神々を貫いた。
「ああ、ここの異端の神も喰われてたか……悲しいな」
地に落ちる喰われた神々の姿は暗視能力を持たない八重森・晃(逝きし楽園の娘・f10929)にもぼんやりと見る事ができた。暗闇に散る白い羽根に紫の瞳を曇らせる。
喰われていない異端の神の姿を見る事はもうこの世界では不可能なのかもしれない。
「……君達はなんで貴族たちと敵対したんだろう」
ダンピールである晃はヴァンパイアの力をよく知っている。この世界の支配者となったヴァンパイアに反抗する事がどれほど困難かも分かっている。
「ひょっとしてそれは自分を崇める人たちの為でもあったのかもしれないね、でも、どちらにしてもやることは一緒か」
魔石が埋め込まれたフリントロック式のラッパ銃『ブラック・スワン』を喰われた神々の背に向ける。
四大魔術を操る晃の魔法媒体としての利用が多い銃だが、放たれた散弾は風の属性を纏いより強力になって喰われた神々を撃つ。
「せめてかつての日々を君達の手で壊す、なんてことはなかった、それだけが手向けだよ」
涼と光花とジェイドの猛攻で混乱している喰われた神々に風の散弾を浴びせるのはけして難しいものではなく、喰われた神々にはもはや晃に反撃を集中するだけの余裕も数も残っていない。
最後の一体が地に落ちるのを見送りながら、晃は静かに祈りを捧げる。
彼等が苦痛なく骸の海に還れる事を―――いずれまた引きずり出されるかも知れないと分かっていても祈らずにはいられなかった。
「さて、次は異端審問官とやらだな」
静かになった暗闇の森を見回し、涼の意識は次の戦いに向けられた。
成功
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第3章 ボス戦
『異端審問官・月陽透夜』
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POW : 私が直に手を下すことになろうとは。
【断罪の血】に覚醒して【処刑者】に変身し、戦闘能力が爆発的に増大する。ただし、戦闘終了まで毎秒寿命を削る。
SPD : 貴殿を粛正する!
自身に【断罪のオーラ】をまとい、高速移動と【禍々しい裁きの闇】の放射を可能とする。ただし、戦闘終了まで毎秒寿命を削る。
WIZ : さぁ、異端者を捕らえなさい!
戦闘用の、自身と同じ強さの【護衛兵士】と【拷問特化騎士】を召喚する。ただし自身は戦えず、自身が傷を受けると解除。
イラスト:函本マイロ
👑11
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「荒月・紫音」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
『神々の庭』と呼ばれる森から離れた荒野を歩く一人の男。
「異端は罪なり。異端は悪なり。何故間違った教えを信じる者はいなくならないのか」
男の名は『異端審問官・月陽透夜』―――この世界を支配するヴァンパイアを神として崇め、従わない者を『異端』として排除する事を使命としている男の、過去の姿だ。
オブリビオンでありながら同じオブリビオンである『喰われた神々』を異端として信奉者諸共排除するために荒野を行く。
すでに『喰われた神々』は猟兵達に倒されているが、それを知ったとしても歩を止める事はない。
異端の神々を今も信じる村人達がまだいるのだから。
自分が信じる神以外の全ての異端を血の海に沈めるまで、男が止まる事はない。
夜奏・光花
異端の神様達には眠りについてもらいました。
あとはあなただけ・・村にはいかせません!
UCを発動です。
デスサイズ【属性攻撃2:光/闇,生命力吸収2,破魔】で【目立たない2】で相手の後ろや死角に回り込んだり、相手の攻撃を【武器受け】や【見切り】でかわしながら【なぎ払い】【衝撃波】【早業】などを使い【2回攻撃】や【範囲攻撃】で切りつけ攻撃していきます。
あなたの崇める「ヴァンパイア」の娘が倒しに来たんです。
どうぞ、誇りに思って骸の海に帰って下さい。
ヴァンパイアを神と崇め、従わない全てのものを異端として排除すると言うオブリビオン『異端審問官・月陽透夜』の進路に夜奏・光花(闇に咲く光・f13758)が立ち塞がる。
「異端の神様達には眠りについてもらいました。あとはあなただけ……村にはいかせません!」
ダンピールである光花にとって透夜が提唱する『神』とその行いは見逃せるはずもなく、両親から受け継いだ金色と茶色の瞳が真紅に染まる。
「おお、その姿は!」
真紅の瞳に覚醒した光花がヴァンパイアに変身したのを目の前にして透夜が声を上げた。
その声に含まれた感情は幼い光花をして嫌悪感を抱かせる異常な程の畏敬と歓喜が露わになっていて、武器を握る手にぞわっと鳥肌が立つ。
「あなたの崇める『ヴァンパイア』の娘が倒しに来ました」
手にしたピンクの装飾が愛らしい『白銀のデスサイズ』が魔力を込められ更に大きくなる。
「どうぞ、誇りに思って骸の海に帰ってください」
ヴァンパイアである父と聖者の母から受け継いだ闇の力と破魔の力が刃が透夜をなぎ払う。
巨大な刃の斬撃は衝撃も強く、透夜は大きく後退し、異様な信仰心を嫌悪に変えて光花を睨んだ。断罪の血に覚醒した処刑人の目だ。
「神の血を賜りながら神を否定するか……異端者め!」
変貌した透夜の杖を光花は大鎌の柄で受け止める。
「いままでもそうやって、異端だと決めつけて……ひどいことをしてきたんですね」
鍔迫り合いは小柄な光花の方が不利に思えたが、ヴァンパイアの姿となった光花は毎秒寿命を削られる代償に得た力で透夜を押し返す。
「あなたはここで倒します!」
押し退けた勢いのまま光花は背後に回り込み、無防備になった背中に斬りつけた。
成功
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チャド・アランデル
リリウム・コルネリウス(矛盾だらけの理想主義者・f03816)と行動
【心情】
急がないと村が危ないよねー!
森より空が早いはず、【空の散歩】で【チャドの箱舟】に乗ってもらうねー!
【力溜め】【怪力】で空へー!
乗り心地はどうかなー?
飛行中は【チャドの追跡用デバイス】を頼りに最短距離で村の方へ向かうよー!
そのまま敵を【野生の勘、聞き耳、追跡】を駆使して捜索するよー!
【戦闘】
回避を主体とした立ち回り
戦闘は味方が来るまでの【時間稼ぎ】
【その他】
笑わないよ
君は僕の手を取ってくれた、彼の側には誰もいない
これって、すっごい違いだと思うよー
何より、他者を想い赦せる人と赦せない人
心の強さが違う
貴女は優しすぎるんだよ
リリウム・コルネリウス
【光】
WIZ
技能:暗視、祈り、優しさ
UC:願いの欠片
同行:チャド・アランデル(キマイラのシーフ・f12935)さん
「……私と彼、何が違うのだろう。そう言ったら、笑いますか?」
アランデルさんに問いかける……特に意味はありません
「私も彼も――神の傍でしか、自身を見付けられない」
……一つ違えば、彼が私だったかもしれない
でもだからこそ、類似するものだからこそ――私と彼は分かり合えない
「異端であるあなたを、破壊します」
私は私の主へ祈ります
「私の主よ、御力で私達の道を照らして下さい。そしてまた、彼の咎をお赦し下さい」
他
「あ、アランデルさん……落とさないで下さいよ!?」
足の下に物が無いなど、初経験の為大騒ぎ
彩花・涼
残るは異端審問官か…引いてはくれぬようだな
人が何を信じるかは、押し付けられるものではない…過去に消えてもらう
まだ猟兵に気づいていないのなら、【目立たない】で【殺気】を消して潜み
黒鳥で【スナイパー】し奇襲するぞ
命中の有無問わず、撃ったら即座に【ダッシュ】で移動しつつ武器を黒華・改と黒爪に持ち替え接近する
それ以上の侵攻は許さない、ここで倒す
敵がUCを使用したら、こちらもUC使用し戦闘力を上げて対抗する
黒蝶で目眩ましをしつつ、敵の死角から【2回攻撃】【生命力吸収】で攻撃し敵の生命力を削り切るぞ
一人目の猟兵と透夜の戦いが白熱する最中、チャド・アランデル(キマイラのシーフ・f12935)はリリウム・コルネリウス(矛盾だらけの理想主義者・f03816)と一緒に『チャドの箱舟』で急いでいた。
「あ、アランデルさん……落とさないで下さいよ!?」
リリウムはゴンドラ状になっている場所に乗っているのだが、足元が見えない上にチャドは『空の散歩』で文字通り空を駆けている。しかも一秒でも早くと『チャドの追跡用デバイス』ではじき出した最短距離を一直線だ。
「いたよー!」
チャドが遠くに見える透夜を発見して報告してきた時はこれから戦いだと言うのにほっとしてしまった。
「……私と彼、何が違うのだろう。そう言ったら、笑いますか?」
緊張がゆるんだからだろうか、リリウムは益体もない事だと思いながらも、頭に浮かんだ質問をチャドに投げていた。
「私も彼も―――神の傍らでしか、自身を見付けられない」
「笑わないよ。君は僕の手を取ってくれた、彼の側には誰もいない。これって、すっごい違いだと思うよー」
愛用している一対の『紅刃』と『白刃』を抜いて、チャドはリリウムに先行して透夜に向かって行く。
「異端の教えを信じるばかりか私の信仰に刃を向けるとは!」
断罪のオーラによって高速移動する透夜から禍々しい裁きの闇が放射された。
「当たらないよー!」
『空の散歩』で大鷲の翼を背負ったチャドは放射された闇を空中でひらりと避け、急降下して透夜にダガーを突き立てる。
「……一つ違えば、彼が私だったかもしれない。でもだからこそ。類似するものだからこそ―――私と彼は分かり合えない」
リリウムはその光景を見ながらロザリオを握りしめる。
「異端であるあなたを、破壊します」
祈りを捧げるリリウムに、透夜は何かをするつもりだと気付いて護衛兵士と拷問特化騎士を召喚した。
「さぁ、異端者を捕らえなさい!」
透夜の命令を受けた兵士と騎士が自分に迫って来るのを知りながら、リリウムは祈る。
「私の主よ、お力で私達の道を照らしてください。そしてまた、彼の咎をお赦し下さい」
リリウムの黒噛みに兵士と騎士の武骨な手が掛かりそうになった瞬間、どこから飛来した銃弾に貫かれて倒れて行く。
「まだどこかに―――そこか!」
断罪の血に覚醒し、異端審問官から処刑人に変身した透夜が銃弾の主に向かって殺気を放つ。
いつから潜んでいたのか、目立たないように身を隠しながら狙撃をする何者かに襲い掛かろうとすると、向こうの方から潜んでいた場所から飛び出して来た。防ぐ間もなく透夜を鋭い何かが切り裂いた。
「目障りな!」
力任せにその何かを殴り飛ばそうとしたが、手に掠めたのは漆黒の蝶の群れ。
その蝶の群れを纏う少年のようにも見える小柄な彩花・涼(黒蝶・f01922)は手の届かない距離に離れていた。
「敵は彼と私に任せろ」
「ありがとうございます」
戦場に生きる猟兵らしく端的に伝える涼に礼を言って、リリウムは改めて祈る。
その祈りはリリウム自身だけでなくチャドと涼にも効果を及ぼした。
「異端者共が、雁首揃えて私の前に現れるとは……傲岸不遜にもほどがある!」
「……引いてはくれぬようだな」
『黒蝶の鎮魂歌』によって現れた漆黒の蝶の群れがまた涼を覆う。
手にした細身の黒剣『黒華・改』の切れ味は透夜に深手を負わせているが、断罪の血に覚醒した目はより一層ぎらついていた。
「これほど異端者が力をつけていようとは。やはり少しでも早く断罪しなければ」
「それ以上の侵攻は許さない、ここで倒す」
黒蝶の群れを目くらましに回り込んだ涼は黒華・改で斬り付け、返す刃で斬ると同時に生命力を吸収する。
涼に加勢しようとしたチャドはリリウムの方を振り返った。
「……さっきの続きだけど」
チャドはリリウムの質問に対する答えを続ける。
「何より、他者を思い赦せる人と赦せないひと。心の強さが違う……貴女は優しすぎるんだよ」
「アランデルさん……」
そんな事を言われるとは思わなかったと少し驚いたリリウムだったが、まだ戦いは続いているのだからと気持ちを改めて祈りを続ける。
「私達が膝を折ってしまわないよう、強めて下さい」
リリウムが祈る願いに共鳴したチャドと涼によって透夜は追い詰められて行く。
「おのれ異端者め! 異端は悪だ! 断罪しなければならない存在なのだ!」
それなのに―――何故正しく神を信仰している自分が負けるのだ。
漆黒の蝶の群れに視界が遮られたかと思うと、涼の黒華・改の刃が透夜を貫いていた。
「人が何を信じるかは、押し付けられるものではない……過去に消えてもらう」
黒華・改が抜かれると異端審問官・月陽透夜は支えを失ったかのように地面に倒れ、事切れた。
異常な程に自らの神であるヴァンパイアを信奉し、逆らうもの全てを異端として屠って来た過去の海から来た男は最後の祈りを捧げる事もなく再び過去の骸の海へと沈んで行った。
大成功
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